JP2021102562A - 経口投与用医薬組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】ヒトの意欲を引き起こすことにより、ひきこもり、うつ病、登校拒否、自殺などの精神と行動およびヒトの心の状態の抑制を解除し、そのような人達を社会人として世の中に参画できるようにするための医薬組成物を提供すること。【解決手段】テストステロンまたはその誘導体と、吸収促進剤と、医薬上許容される担体とを含む、経口投与用医薬組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、経口投与用医薬組成物、より詳細には、テストステロンを含有する経口投与用医薬組成物に関する。
ヒトにおいてはヒトの体内で合成される内因性の至福感(Euphorigenic hormone)をもたらすホルモンが、運動や光、あるいは母子のスキンシップにより、作られることが知られている。このようなホルモンとして、例えば、エンドルフィン、エンケファリン、オキシトシン、セロトニン等が知られている(非特許文献1〜4)。それらに加えて、本来の発生・分化における男性化機能としてよく知られている古典的なステロイドホルモンの1つであるテストステロンやメラトニンなどにもそのような作用があることが明らかになっている(非特許文献4、5)。
テストステロンは、生物の発生・分化における男性化のキー物質として知られているが、それはまた女性ホルモンのエストラジオールの前駆体にもなっているので、その欠損、低下は女性にも影響する物質である。
テストステロンは最近、精神科領域における臨床的な患者の病状、主訴に関わっていることがわかってきた。すなわち、テストステロンは多くの心の動態と関連がある物質として把握されており、その低下は各種のヒトの気力、好奇心、ED(Erectile dysfunction [勃起不全])、精子数低下、マウスでは出産仔数の低下、睡眠障害、8050問題(50代前後の引きこもりの子どもを80代前後の親が養っている状況)や、7040問題(同じく40代前後の引きこもりの子どもを70代前後の親が養っている状況)、前述の引きこもり、うつ病(一部双極性障害を含む)、その他、ヒトの情動と深く関与し、これらの精神疾患の原因と考えられている(非特許文献2〜4)。
これらに加えて、アルツハイマー病(AL)や認知症等も脳内の慢性的な微小循環不全(血流不全)によるとする考えもあるが、これはセロトニンも含め、多面的な原因が考えられているものの、その中でも脳内血流が動脈硬化や血管の狭窄も原因の一つと考えられている。その延長線上の精神疾患の認知症、アルツハイマー病、あるいはEDについても共通性があると考えられている。
この点に関して、一酸化窒素(NO)による血管拡張作用に基づく末梢血流改善作用が知られている。この血管拡張による血流開通にはNOが必須で、狭心症などの治療薬としてはニトロ剤があるが、食品性の正常のアミノ酸であるL-アルギニンが生体内では原料となっている。
また、シトルリンはアルギニンと共役してアルギニン生成に関与していて重要である。さらに、オルニチンはシトルリン合成の前駆体であり(いわゆる尿素サイクル)、同様に重要である。さらに、細胞レベルの最も細い毛細血管の拡張に脱分極因子(Depolarization factor)が関与することも知られており、これは生体内で生じた活性酸素O ・−がSOD(スーパーオキシドディスムターゼ)により、還元され(不活性化され)て生じるHがその原因因子の本態であることが証明されている。つまり、抗酸化酵素のSODおよび他の抗酸化剤は、NOの酸化的消失を抑えるため、NOの生体内寿命が延長され、抗酸化作用物質も間接的にNOと同様に血管拡張(血管弛緩作用→降圧/血圧低下作用)を示す。すなわち、抗酸化成分としてのSODもNOと同様、末梢血流を改善することを示している。
一般に成人女性においては女性ホルモン依存性の固有の生理(メンス)があり、それは卵巣機能の低下に伴って閉経期を経験する。そのときの主訴は、いわゆる更年期障害という症状を呈する。その障害に対して、女性ではいわゆる女性ホルモンのエストロゲンの補充によるホルモン補充療法が知られている。一方、男性においても、男性ホルモンの枯渇による様々な不調が言われているが(非特許文献2〜5)、女性のホルモン補充療法に比べ、その普及は極めて少ない。
その理由として、テストステロンが我国では危険視され、またその投与が痛い注射の対象となっていることが挙げられる。油にしか溶けないテストステロンは、そのままの投与では肝毒性の副作用も考えられることもあり、これまで適切な経口投与剤や効率のよい塗布剤(経皮吸収薬)は開発されていない。
また、米国にはアンドロゲルという塗布剤(Ointment)やリポゾーム製剤があるが、使用患者の使用法(マッサージと回数)、体質と薬剤のもつ経皮吸収効率の低さのため、信頼度が高いとはいえず、一般化していない。さらに、これらは多成分的組成ではなく、一つの薬剤成分と吸収助剤から構成されている。
なお、テストステロン補充療法の安全性については、一応は確立しているといえる。その対象とした65歳以上の男性で心意気、抗うつ作用、性機能に対しては有効であったが、最も心配された心臓、循環器疾患に対する障害、前立腺がんの増加、促進などに関しては、問題はなかったことが報告されている(非特許文献6)。
また、これまでは、主として人工的に合成した外来性化学物質が精神科領域の薬物として開発され、一般に抗精神薬や鎮静剤、抗うつ剤、鎮静剤、麻酔薬等というカテゴリーで使用されている。その作用は神経伝達物質やそのレセプターの阻害や、その放出活性化などが中心であった。しかし、ほとんどの抗精神薬は充分に満足できるものは少なく、睡眠剤でさえも理想的なものがあるとは言い難い。
W.F. Ganong, Review of Medical Physiology, pp. 1-774, Lange Medical Books., Network, CT, USA, 特にChapter 23, PP. 375-413. W. Regelson & C. Colman, The Super-hormone promise-Nature’s Antidote to Aging, pp.11-346, Simon & Schuster, N.Y, 1996 J.J. Wurtman & S. Suffes, The Serotonin solution, Fawcett Columbine/New York, pp. 1-287, 1996 W. Pierpaoli, W. Regelson, C. Colman, The Melatonin Miracle: Nature's Age-Reversing, Disease-Fighting, Sex-Enhancing Hormone. Simon & Schuster, N.Y. London 堀江重郎、ヤル気が出る!最強の男性医療、文春新書、pp. 1-207(2013) Snyder P.J. et al, New England J. Med. 374(7), 611-624, 2016
本発明の課題は、ヒトの意欲を引き起こすことにより、ひきこもり、うつ病、登校拒否、自殺などの精神と行動およびヒトの心の状態の抑制を解除し、そのような人達を社会人として世の中に参画できるようにするための医薬組成物、特に経口投与が可能な医薬組成物を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、古くから知られていたヒト生体内で合成される内因性物質のステロイドホルモンの1種であるテストステロンを有効成分として含み、さらに、その有効成分の腸粘膜からの吸収を改善または促進できる物質を含む経口投与用医薬組成物とすることで、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、以下の態様を含む。
[1] テストステロンまたはその誘導体と、吸収促進剤と、医薬上許容される担体とを含む、経口投与用医薬組成物。
[2] 吸収促進剤が、リン脂質、界面活性剤、並びに胆汁酸およびその医薬上許容される塩からなる群から選択される少なくとも1種である、[1]に記載の医薬組成物。
[3] 吸収促進剤が、レシチン、ホスファチジルコリン、ホスファチジルセリン、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、並びにデオキシコール酸およびその医薬上許容される塩からなる群から選択される少なくとも1種である、[2]に記載の医薬組成物。
[4] 医薬上許容される担体が、脂質および水からなる群から選択される少なくとも1種である、[1]〜[3]のいずれかに記載の医薬組成物。
[5] 脂質が、食用油、および中鎖脂肪酸トリグリセリドからなる群から選択される少なくとも1種である、[4]に記載の医薬組成物。
[6] さらに、他の有効成分を含む、[1]〜[4]のいずれかに記載の医薬組成物。
[7] 他の有効成分が、テストステロンの前駆体、活性酸素消去酵素SOD(スーパーオキシドディスムターゼ)の補助因子、抗酸化剤、内因性ホルモン、血管内皮細胞依存型一酸化窒素(NO)合成酵素(eNOS)の基質、およびコリンエステルからなる群から選択される少なくとも1種である、[6]に記載の医薬組成物。
[8] 他の有効成分が、下記の有効成分からなる群から選択される少なくとも1種である、[7]に記載の医薬組成物。
DHEA(デヒドロエピアンドロステロン)またはその誘導体
亜鉛化合物
トコフェロールまたはその誘導体
メラトニンまたはその誘導体
アルギニンまたはその誘導体
オルニチンまたはその誘導体
シトルリンまたはその誘導体
アスコルビン酸またはその誘導体
[9] エマルションである、[1]〜[8]のいずれかに記載の医薬組成物。
[10] 下記製剤(A)および(B)の組合せを含む、[8]または[9]に記載の医薬組成物。
(A)下記成分を含む製剤
テストステロンまたはその誘導体
DHEA(デヒドロエピアンドロステロン)またはその誘導体
トコフェロールまたはその誘導体
メラトニンまたはその誘導体
レシチン
食用油
中鎖脂肪酸トリグリセリド

(B)下記成分を含む製剤
亜鉛化合物
アルギニンまたはその誘導体
シトルリンまたはその誘導体
アスコルビン酸またはその誘導体
オルニチンまたはその誘導体
[11] 製剤(A)が、ソフトゲルカプセル剤である、[10]に記載の医薬組成物。
[12] 製剤(B)が、水性製剤、カプセル剤、および錠剤からなる群から選択される少なくとも1種である、[10]または[11]に記載の医薬組成物。
[13] 意欲を引き起こすための、[1]〜[12]のいずれかに記載の医薬組成物。
本発明の医薬組成物は、ヒトの意欲を引き起こすこと、やる気を起こさせること、意欲を向上させることができるので、ひきこもり、うつ病、登校拒否、自殺などの精神と行動およびヒトの心の状態の抑制を解除し、そのような人達を社会人として世の中に参画できるようにすることができる。さらに、本発明によれば、ヒトの情動を活性化し、少子化問題を解決することができる。
また、本発明に使用するテストステロンは、アナボリックホルモンとは異なり、蛋白合成増強作用はないので、安全である。
さらに、本発明の医薬組成物は、経口投与すると、腸管内でさらに胆汁酸などと混合し、腸管内ではカイロミクロン(超微粒子)となり、主としてリンパ系により回収され、順次血液中に到達することができる。すなわち、本発明の医薬組成物は、腸管→門脈血流→肝臓への直接的な流入はないので、テストステロンを直接投与した場合に生じ得る肝障害を回避することができる。また、本発明の医薬組成物は、リンパ系での動きが遅いため、長時間体内に残存し、作用時間が長くなるという利点がある。
図1は、試験例1に記載の製剤Aをマウスに経口投与した際の血中テストステロン濃度の経時変化を示す。 図2は、試験例1に記載の製剤Bをマウスに経口投与した際の血中テストステロン濃度の経時変化を示す。
本発明の医薬組成物は、テストステロンまたはその誘導体を含む。
本発明における「テストステロン」(化学式C1928、化学名17β−ヒドロキシ−4−アンドロステン−3−オン)は、アンドロゲンに属するステロイドホルモンで、男性ホルモンの1種である。
また、本発明における「テストステロンの誘導体」には、テストステロン、テストステロンのエステル、アルキル化テストステロン、その他の誘導体が含まれ、例えば、メチルテストステロン(methyltestosterone)、シピオン酸テストステロン(testosterone cypionate)、テストステロンエナント酸エステル(testosterone enanthate)、プロピオン酸テストステロン(testosterone propionate)、テストステロンケトラウラート(testosterone ketolaurate)、フェニル酢酸テストステロン(testosterone phenylacetate)、ウンデカン酸テストステロン(testosterone undecanoate)、テストステロンデカノアート(testosterone decanoate)、テストステロンフェニルプロピオナート(testosterone phenylpropionate)などが含まれる。
上記テストステロンおよびその誘導体は、既知の方法により製造でき、また、市販のものを入手して用いることができる。例えば、日本薬局方に準拠したものを用いることができる。また、これらのテストステロンおよびその誘導体のうちの1種を単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることもできる。
また、本発明の医薬組成物の全量を100質量%としたとき、テストステロンまたはその誘導体の含量は特に限定されないが、例えば0.1質量%以上、1質量%以上、5質量%以上、10質量%以上、40質量%以上であり、例えば90質量%以下、60質量%以下である。
本発明の医薬組成物は、上記テストステロンまたはその誘導体に加えて、吸収促進剤(消化管吸収促進剤、腸管吸収促進剤ともいう。)を含む。
本発明における「吸収促進剤」は、上記テストステロンおよびその誘導体の腸粘膜吸収を改善または促進できるものであれば特に限定されないが、例えば、リン脂質(レシチン、ホスファチジルコリン、ホスファチジルセリン等)、界面活性剤(ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等の非イオン性界面活性剤等)、胆汁酸(コール酸、デオキシコール酸、ウルソデオキシコール酸、グリココール酸、タウロコール酸等)およびその医薬上許容される塩、キレート剤(サリチル酸、EDTA等)、脂肪酸(カプリン酸、ラウリン酸、オレイン酸等)およびその医薬上許容される塩等が挙げられる。好ましくは、リン脂質、界面活性剤、胆汁酸およびその医薬上許容される塩等が挙げられ、より好ましくは、レシチン、ホスファチジルコリン、ホスファチジルセリン、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、デオキシコール酸およびその医薬上許容される塩等が挙げられる。これらの吸収促進剤は、既知の方法により製造でき、また、市販のものを入手して用いることができる。例えば、日本薬局方に準拠したものを用いることができる。また、これらの吸収促進剤のうちの1種を単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることもできる。
また、吸収促進剤として特にレシチン等のリン脂質またはポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等の非イオン性界面活性剤を使用した場合、腸管内でカイロミクロン(超微粒子)化が生じることから、テストステロンまたはその誘導体の吸収促進がより高まり、門脈系よりもリンパ系への取り込みが促進される。
本発明の組成物において吸収促進剤は、例えば、テストステロンおよびその誘導体1質量部に対して、例えば0.0001質量部以上、0.001質量部以上、0.01質量部以上、0.1質量部以上、1質量部以上、5質量部以上であり、例えば100質量部以下、50質量部以下、10質量部以下、1質量部以下、0.1質量部以下である。
また、本発明の医薬組成物の全量を100質量%としたとき、吸収促進剤の含量は特に限定されないが、例えば0.001質量%以上、0.01質量%以上、0.1質量%以上、1質量%以上、5質量%以上であり、例えば30質量%以下、10質量%以下、5質量%以下、1質量%以下である。
上記「レシチン」としては、大豆レシチン、酵素分解大豆レシチン、水素添加大豆レシチン、卵黄レシチン、水素添加リン脂質、牛乳由来リン脂質、リゾレシチン、ホスファチジルコリン、ホスファチジルセリン等が挙げられる。好ましくは、大豆レシチン、卵黄レシチンが挙げられる。これらのレシチンは、ホモゲナイザーを用いるなど既知の方法により製造でき、また、市販のものを入手して用いることができる。例えば、日本薬局方に準拠したものを用いることができる。また、これらのレシチンのうちの1種を単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることもできる。
また、本発明の医薬組成物の全量を100質量%としたとき、レシチンの含量は特に限定されないが、例えば0.01質量%以上、0.1質量%以上、1質量%以上であり、例えば30質量%以下、10質量%以下、5質量%以下、1質量%以下である。
上記「ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル」は、無水ソルビトールの水酸基の一部が脂肪酸でエステル化された脂肪酸エステルのポリオキシエチレンエーテルである。例えば、モノラウリン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン(NIKKOL TL−10、ポリソルベート20、Tween20)、モノパルミチン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン(NIKKOL TP−10V、ポリソルベート40、Tween40)、モノステアリン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン(NIKKOL TS−10MV、ポリソルベート60、Tween60)、トリステアリン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン(NIKKOL TS−30V、ポリソルベール65)、モノイソステアリン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン(NIKKOL TI−10V)、モノオレイン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン(NIKKOL TO−10MV、ポリソルベート80、Tween80)、トリオレイン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン(NIKKOL TO−30V、ポリソルベート85)等が挙げられ、好ましくは、モノオレイン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン(NIKKOL TO−10MV、ポリソルベート80、Tween80)等が挙げられる。
これらのポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルは、既知の方法により製造でき、また、市販のものを入手して用いることができる。例えば、日本薬局方に準拠したものを用いることができる。また、これらのポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルのうちの1種を単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることもできる。
また、本発明の医薬組成物の全量を100質量%としたとき、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルの含量は特に限定されないが、例えば0.01質量%以上、0.1質量%以上、1質量%以上であり、例えば30質量%以下、10質量%以下、5質量%以下、1質量%以下である。
本発明の医薬組成物は、さらに、医薬上許容される担体を含む。
本発明における「医薬上許容される担体」は、医薬上許容される液状の担体であれば特に限定されないが、例えば、脂質、水、各種有機溶媒、例えばアルコール(エタノール、グリセリン、プロパノール等)、エステル(酢酸エチル等)、エーテル(テトラヒドロフラン(THF)、ジエチルエーテル等)、非プロトン性極性溶剤(ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)等)等が挙げられる。これらの医薬上許容される担体のうちの1種を単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることもできる。
本発明の組成物において医薬上許容される担体は、例えば、テストステロンおよびその誘導体1質量部に対して、例えば0.1質量部以上、1質量部以上、10質量部以上、50質量部以上、100質量部以上であり、例えば1000質量部以下、500質量部以下、100質量部以下、50質量部以下である。
また、本発明の医薬組成物の全量を100質量%としたとき、医薬上許容される担体の含量は特に限定されないが、例えば10質量%以上、30質量%以上、50質量%以上、80質量%以上であり、例えば90質量%以下、60質量%以下である。
上記「脂質」は、水に不溶で、有機溶媒に溶解する化合物を意味し、特に限定されてないが、例えば、食用油等の油脂、油脂から抽出可能な脂肪酸トリグリセリド、これらを分別、水素添加、エステル交換等により加工した油脂(例えば、硬化油)、それらの部分グリセリド、脂肪酸、リン脂質、糖脂質、ステロール類等が挙げられ、好ましくは食用油、脂肪酸トリグリセリド等が挙げられる。これらの脂質は、既知の方法により製造でき、また、市販のものを入手して用いることができる。例えば、日本薬局方に準拠したものを用いることができる。また、これらの脂質のうちの1種を単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることもできる。
また、本発明の医薬組成物の全量を100質量%としたとき、脂質の含量は特に限定されないが、例えば5質量%以上、10質量%以上、30質量%以上、50質量%以上、80質量%以上であり、例えば90質量%以下、60質量%以下、50質量%以下、20質量%以下である。
上記「食用油」としては、特に限定されないが、例えば、ゴマ油、菜種油、大豆油、ヤシ油、パーム油、パーム核油、アマニ油、つばき油、玄米胚芽油、米油、落花生油、コーン油、小麦胚芽油、エゴマ油、綿実油、ヒマワリ種子油、カポック油、月見草油、シア脂、サル脂、カカオ脂、サフラワー油、オリーブ油、ザクロ油、ニガウリ油等の植物油脂;豚脂、乳脂、魚油、牛脂等の動物油脂等が挙げられる。好ましくは、ゴマ油、菜種油、大豆油、コーン油等の植物油脂が挙げられる。これらの食用油は、既知の方法により製造でき、また、市販のものを入手して用いることができる。例えば、日本薬局方や日本農林規格(JAS)に準拠したものを用いることができる。また、これらの食用油のうちの1種を単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることもできる。
また、本発明の医薬組成物の全量を100質量%としたとき、食用油の含量は特に限定されないが、例えば0.5質量%以上、1質量%以上、5質量%以上、10質量%以上、30質量%以上、50質量%以上であり、例えば90質量%以下、60質量%以下、50質量%以下、20質量%以下である。
上記油脂から抽出可能な脂肪酸トリグリセリドとしては、例えば炭素数が各々6〜12、好ましくは8〜12の中鎖脂肪酸のトリグリセリド(MCT(Medium Chain Triglcerides)、中鎖脂肪酸油脂ともいう。)等が挙げられる。中鎖脂肪酸トリグリセリドの具体例としては、n−ヘキサン酸(カプロン酸)、n−オクタン酸(カプリル酸)、n−デカン酸(カプリン酸)、n−ドデカン酸(ラウリン酸)等のトリグリセリドが挙げられる。これらの中鎖脂肪酸トリグリセリドは、既知の方法により製造でき、また、市販のものを入手して用いることができる。例えば、日本薬局方や日本農林規格(JAS)に準拠したものを用いることができる。また、これらの中鎖脂肪酸トリグリセリドのうちの1種を単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることもできる。特に、中鎖脂肪酸トリグリセリドは、ゴマ油、菜種油、大豆油、コーン油等の植物油脂と組み合わせて用いることが好ましい。
また、本発明の医薬組成物の全量を100質量%としたとき、中鎖脂肪酸トリグリセリドの含量は特に限定されないが、例えば0.5質量%以上、1質量%以上、5質量%以上、15質量%以上であり、例えば50質量%以下、20質量%以下である。
上記「水」は、医薬品に適した水であれば特に限定されず、例えば、精製水、蒸留水、純水、イオン交換水、超純水、RO水等が挙げられる。
本発明の医薬組成物の全量を100質量%としたとき、水の含量は特に限定されないが、例えば本発明の医薬組成物が水中油滴(O/W型)エマルションである場合、例えば30質量%以上、50質量%以上、80質量%以上、90質量%以上であり、例えば98質量%以下、96質量%以下、90質量%以下である。
また、本発明の医薬組成物が油中水滴(W/O型)エマルションである場合、例えば0.1質量%以上、3質量%以上であり、例えば10質量%以下、5質量%以下である。
本発明の医薬組成物は、さらに、他の有効成分を含んでいてもよい。
本発明における「他の有効成分」としては、上記本発明の課題を解決するのに貢献できるものや、本発明の医薬組成物および上記成分の安定性に寄与することができるものであれば、特に限定されないが、例えば、テストステロンの前駆体、活性酸素消去酵素SOD(スーパーオキシドディスムターゼ)の補助因子、抗酸化剤、年齢とともに減少する内因性ホルモン(睡眠ホルモン、アンチエイジングホルモン等)、血管内皮細胞依存型一酸化窒素(NO)合成酵素(eNOS)の基質、コリンエステル等が挙げられる。
上記他の有効成分は、既知の方法により製造でき、また、市販のものを入手して用いることができる。例えば、日本薬局方に準拠したものを用いることができる。また、これらの他の有効成分のうちの1種を単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることもできる。また、本発明の医薬組成物中の他の有効成分の含量は、医薬分野の技術常識に基づいて各々適宜設定することができる。
上記「テストステロンの前駆体」としては、DHEA(デヒドロエピアンドロステロン)またはその誘導体等が挙げられる。
上記「DHEA(デヒドロエピアンドロステロン)またはその誘導体」としては、例えば、DHEA、その医薬上許容されるエステル、その他の既知の誘導体等が挙げられ、具体的には、DHEA、デヒドロエピアンドロステロンサルフェート(DHEA−S)等が挙げられる。DHEAは、テストステロンの前駆体であり、年齢とともに減少することが知られている。
また、本発明の医薬組成物の全量を100質量%としたとき、DHEAまたはその誘導体の含量は特に限定されないが、例えば1質量%以上、10質量%以上であり、例えば10質量%以下、5質量%以下である。
上記「活性酸素消去酵素SOD(スーパーオキシドディスムターゼ)の補助因子」としては、例えば、亜鉛化合物等が挙げられる。
上記「亜鉛化合物」としては、例えば、亜鉛、亜鉛の医薬上許容される塩等が挙げられ、具体的には、酢酸亜鉛、塩化亜鉛等が挙げられる。亜鉛は、引きこもりやED患者において減少が著しい。
また、本発明の医薬組成物の全量を100質量%としたとき、亜鉛化合物の含量は特に限定されないが、例えば0.001質量%以上、0.01質量%以上、0.1質量%以上、1質量%以上であり、例えば10質量%以下、5質量%以下、1質量%以下である。
上記「抗酸化剤」としては、トコフェロールまたはその誘導体、アスコルビン酸またはその誘導体等が挙げられる。
上記「トコフェロールまたはその誘導体」としては、例えば、トコフェロール、その医薬上許容されるエステル、その他の既知の誘導体等が挙げられ、具体的には、α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、δ−トコフェロール、トコフェロールニコチン酸エステル等が挙げられる。トコフェロールは、ビタミンEとして知られ、油溶性の抗酸化剤として利用されている。
また、本発明の医薬組成物の全量を100質量%としたとき、トコフェロールまたはその誘導体の含量は特に限定されないが、例えば1質量%以上、5質量%以上、10質量%以上、20質量%以上であり、例えば40質量%以下、20質量%以下である。
上記「アスコルビン酸またはその誘導体」としては、例えば、アスコルビン酸、その医薬上許容される塩、その医薬上許容されるエステル、その他の既知の誘導体等が挙げられ、具体的には、L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸ナトリウム、L−アスコルビン酸カルシウム、アスコルビン酸の脂肪酸エステル等が挙げられる。アスコルビン酸は、ビタミンCとして知られ、抗酸化剤として利用されている。
また、本発明の医薬組成物の全量を100質量%としたとき、アスコルビン酸またはその誘導体の含量は特に限定されないが、例えば0.1質量%以上、1質量%以上、10質量%以上であり、例えば20質量%以下、10質量%以下、5質量%以下である。
上記「内因性ホルモン」としては、メラトニンまたはその誘導体等が挙げられる。メラトニンは、年齢とともに減少する内因性ホルモンで、睡眠ホルモン、アンチエイジングホルモンと言われている
上記「メラトニンまたはその誘導体」としては、例えば、メラトニン、メラトニンエステル物、その他の既知の誘導体等が挙げられる。
また、本発明の医薬組成物の全量を100質量%としたとき、メラトニンまたはその誘導体の含量は特に限定されないが、例えば0.05質量%以上、0.1質量%以上、1質量%以上、5質量%以上、10質量%以上であり、例えば60質量%以下、40質量%以下である。
上記「血管内皮細胞依存型一酸化窒素(NO)合成酵素(eNOS)の基質」としては、アルギニンまたはその誘導体、シトルリンまたはその誘導体、オルニチンまたはその誘導体等が挙げられる。
上記「アルギニンまたはその誘導体」としては、例えば、アルギニン、その医薬上許容される塩、その医薬上許容されるエステル、その他の既知の誘導体等が挙げられ、具体的には、L−アルギニン、L−アルギニン塩酸塩、L−アルギニンエステル等が挙げられる。アルギニンは、eNOSの基質として知られている。
また、本発明の医薬組成物の全量を100質量%としたとき、アルギニンまたはその誘導体の含量は特に限定されないが、例えば0.01質量%以上、0.1質量%以上、1質量%以上、10質量%以上であり、例えば60質量%以下、50質量%以下、10質量%以下、1質量%以下、0.5質量%以下である。
上記「シトルリンまたはその誘導体」としては、例えば、シトルリン、その医薬上許容される塩、その医薬上許容されるエステル、その他の既知の誘導体等が挙げられ、具体的には、L−シトルリン、シトルリン−リンゴ酸塩等が挙げられる。L−シトルリンは、体内でeNOSの直接の基質であるL−アルギニンに変換される。
また、本発明の医薬組成物の全量を100質量%としたとき、シトルリンまたはその誘導体の含量は特に限定されないが、例えば0.01質量%以上、0.1質量%以上、1質量%以上、10質量%以上であり、例えば60質量%以下、50質量%以下、10質量%以下である。
上記「オルニチンまたはその誘導体」としては、例えば、オルニチン、その医薬上許容される塩、その医薬上許容されるエステル、その他の既知の誘導体等が挙げられ、具体的には、L−オルニチン、L−オルニチン塩酸塩等が挙げられる。オルニチンは、シトルリン合成の前駆体であり、体内でL−シトルリンを経て、eNOSの直接の基質であるL−アルギニンに変換される。
また、本発明の医薬組成物の全量を100質量%としたとき、オルニチンまたはその誘導体の含量は特に限定されないが、例えば0.01質量%以上、0.1質量%以上、1質量%以上、10質量%以上であり、例えば60質量%以下、50質量%以下、10質量%以下である。
上記「コリンエステル」としては、アセチルコリン、ブチリルコリン、プロピオニルコリン、ラクトイルコリンなどが挙げられる、また、これらのうちの1種を単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることもできる。
また、本発明の医薬組成物の全量を100質量%としたとき、コリンエステルの含量は特に限定されないが、例えば0.01質量%以上、0.1質量%以上、1質量%以上、10質量%以上であり、例えば60質量%以下、50質量%以下、10質量%以下である。
上記他の有効成分として、好ましくは、下記の有効成分が挙げられる。
DHEA(デヒドロエピアンドロステロン)またはその誘導体
亜鉛化合物
トコフェロールまたはその誘導体
メラトニンまたはその誘導体
アルギニンまたはその誘導体
シトルリンまたはその誘導体
オルニチンまたはその誘導体
アスコルビン酸またはその誘導体
本明細書において、「医薬上許容される塩」としては、慣用される非毒性の塩、例えば、アルカリ金属塩(例えばナトリウム塩、カリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(例えばカルシウム塩、マグネシウム塩等)、アンモニウム塩等の無機塩基との塩;例えばアミン塩(例えばメチルアミン塩、ジメチルアミン塩、シクロヘキシルアミン塩、ベンジルアミン塩、ピペリジン塩、エチレンジアミン塩、エタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、トリス(ヒドロキシメチルアミノ)エタン塩、モノメチル−モノエタノールアミン塩、プロカイン塩、カフェイン塩等)、塩基性アミノ酸塩(例えばアルギニン塩、リジン塩等)、テトラアルキルアンモニウム塩等の有機塩基との塩が挙げられる。これらの塩類は、例えば、対応する酸および塩基から常套の反応によって、または塩交換によって製造することができる。
本明細書において、「医薬上許容されるエステル」としては、脂肪族エステル、例えば、メチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル、イソプロピルエステル、ブチルエステル、イソブチルエステル、t−ブチルエステル、ペンチルエステル、1−シクロプロピルエチルエステル等の低級アルキルエステル;ビニルエステル、アリルエステル等の低級アルケニルエステル;エチニルエステル、プロピニルエステル等の低級アルキニルエステル;ヒドロキシエチルエステル等のヒドロキシ(低級)アルキルエステル;メトキシメチルエステル、1−メトキシエチルエステル等の低級アルコキシ(低級)アルキルエステル;および、例えばフェニルエステル、トリルエステル、t−ブチルフェニルエステル、サリチルエステル、3,4−ジメトキシフェニルエステル、ベンズアミドフェニルエステル等の、置換されてよいアリールエステル;ベンジルエステル、トリチルエステル、ベンズヒドリルエステル等のアリール(低級)アルキルエステルが挙げられる。
また、本発明の医薬組成物は、上記成分に加えて、経口投与剤分野で既知の添加剤を含んでいてもよい。このような添加剤としては、例えば、安定剤、保存剤、緩衝剤、矯味剤、懸濁化剤、乳化剤、着香剤、溶解補助剤、着色剤、粘稠剤等が挙げられる。これらの添加剤は、製剤技術分野において慣用の量が用いられる。また、これらの添加剤のうちの1種を単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることもできる。
本発明の医薬組成物は、油性溶液、各種エマルション(水中油滴(O/W型)エマルション、油中水滴(W/O型)エマルション等)等の形態であり得る。これらは、従来既知の方法により製造することができる。
油性溶液は、例えば、脂質(例えば、食用油および中鎖脂肪酸)に、テストステロンまたはその誘導体、並びに当該脂質に溶解する吸収促進剤(レシチン等)、必要に応じて他の有効成分および添加剤を添加し、混合・攪拌し、溶解させることで製造することができる。
エマルションは、(1)脂溶性成分を含む油相を、(2)水溶性成分を含む水相と、(3)界面活性剤等の乳化剤を混合・攪拌し、乳化することで製造することができる。乳化剤は、水相および/または油相に予め含ませておくこともできるし、水相と油相を混合する際に添加することもできる。
油相は、脂溶性成分そのもの、脂溶性成分を脂質に溶解したもののいずれでもよい。また、水相は、水溶性成分そのもの、水溶性成分を水に溶解したもののいずれでもよい。
脂溶性成分は、テストステロンまたはその誘導体に加えて、必要に応じて脂溶性の吸収促進剤、他の有効成分および添加剤を含み得、水溶性成分は、水溶性の吸収促進剤、他の有効成分および添加剤を含み得る。
乳化剤として、吸収促進剤を使用することもできるし、別の乳化剤を使用することもできるが、吸収促進剤を使用することが好ましい。別の乳化剤を使用する場合、吸収促進剤は、水相および/または油相に予め含ませておけばよい。
また、吸収促進剤(レシチン、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、胆汁酸等)を、乳化剤としても使用する場合、その使用量は、脂質、水に対して1〜20質量%、好ましくは2〜3質量%である。
具体的には、テストステロンまたはその誘導体、必要に応じて脂溶性の他の有効成分および添加剤を、吸収促進剤(レシチン、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、胆汁酸等)を含む水相に添加し、混合・攪拌し、乳化することでエマルションを製造することができる。
各相および混合時の温度は、成分の熱安定性、粘度、溶解性、混合性等に応じて適宜設定すればよいが、例えば、室温から80℃の任意の範囲で行うことができる。混合、攪拌、乳化に用いる装置としては、製剤分野で従来既知の装置を用いることができ、例えば、通常の攪拌機、ホモミキサー、連続流通式剪断装置、高圧ホモジナイザー、超音波分散機などである。
エマルションとしては、水中油滴(O/W型)エマルションが好ましく、その際の脂溶性成分のエマルション径は、透明性、消化管吸収性等の点から小さいほど好ましく、例えば500nm以下、150nm以下、100nm以下、50nm以下とすることが好ましい。このような小さいエマルション径を有するエマルションは、高圧ホモジナイザー等の強攪拌機を用いることにより製造することができる。
本発明の医薬組成物は、従来既知の方法により、種々の剤形(例えば、液剤、エマルション剤、乳剤、カプセル剤、ソフトゲルカプセル等)に製剤化できる。本発明の医薬組成物が油性溶液、エマルションの場合、カプセル剤であることが好ましく、特にソフトゲルカプセル剤(特に、ゼラチンゲルからなるソフトゼラチンカプセル剤)であることが好ましい。この場合、カプセル1個当たりの本発明の医薬組成物の封入量は、100 mg程度であることが好ましい。カプセル剤およびソフトゲルカプセル剤に使用されるカプセルは特に限定されず、製剤分野で既知のカプセルを使用することができる。
また、本発明の医薬組成物において、テストステロンまたはその誘導体および脂溶性成分を含む油性溶液またはエマルションと、水溶性の有効成分を含む水性製剤、あるいは粉末カプセル剤または錠剤とを別個に製剤化してよい。例えば、下記のような2種以上の製剤の組合せを含む医薬組成物でもよい。
(A)下記成分を含む製剤(油性溶液またはエマルション)
テストステロンまたはその誘導体
DHEA(デヒドロエピアンドロステロン)またはその誘導体
トコフェロールまたはその誘導体
メラトニンまたはその誘導体
レシチン
食用油
中鎖脂肪酸トリグリセリド

(B)下記成分を含む製剤(水性製剤、あるいは粉末カプセル剤または錠剤)
亜鉛化合物
アルギニンまたはその誘導体
シトルリンまたはその誘導体
オルニチンまたはその誘導体
アスコルビン酸またはその誘導体

上記製剤(B)には、担体として水が含まれ得る。
このような場合、2種以上の製剤を、同時に、または連続的または間欠的に別々に投与することができる。
本発明の医薬組成物は、ヒト用の経口投与用であり、種々の剤形(例えば、液剤、エマルション剤、乳剤、カプセル剤等)でヒト対象に対して経口投与することができる。
本発明の医薬組成物の投与量は、対象の年齢、性別、疾患の程度、その他の条件に応じて適宜選択すればよく、通常、テストステロンまたは誘導体が、テストステロン換算で1日あたり体重1kgに対して0.01〜1000mg、好ましくは0.1〜500mgになるように、1回〜数回に分けて投与することができる。なお、この投与量は、種々の条件で変動するので、上記範囲より少ない投与量で充分な場合もあるし、また上記範囲を超えた投与量が必要な場合もある。
本発明の医薬組成物は、意欲を引き起こすために使用することができる。
本発明における「意欲を引き起こす」は、やる気を起こさせること、意欲を向上させることを含み、さらに、これにより、ひきこもり、うつ病、登校拒否、自殺等の精神と行動およびヒトの心の状態の抑制を解除し、そのような人達を社会人として世の中に参画できるようにすることも含む。
以下、実施例によって本発明を詳述するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[実施例1]油性製剤Aの調製
油性製剤Aを、下記処方の比で調製した。
[製剤Aの処方]
テストステロンプロピオネート(和光純薬) 5 mg
ゴマ油(市販品) 200 mg
中鎖脂肪酸油脂(日清MCTオイルHS、日清オイリオグループ(株)製) 20 mg
大豆レシチン(和光純薬) 50 mg

具体的には、上記各成分を、表記のとおり、ホモゲナイザーでよく攪拌し、均質の油性製剤Aを得た。
なお、上記処方において、テストステロンの量は、1〜50mgとすることもできる。
[実施例2]エマルション製剤Bの調製
エマルション製剤Bを、下記処方の比で調製した。
[製剤Bの処方]
テストステロンプロピオネート(和光純薬) 5 mg
Tween 80 2%水溶液 250 μL

具体的には、テストステロンプロピオネートを、Tween 80 2%水溶液に加え、1〜2分間超音波処理により、安定な油/水エマルション(エマルション製剤B)を得た。
[試験例1]血中テストステロン濃度の測定
実施例1および2に記載の製剤AまたはBを、約20〜25週齢の40〜50gの雄性ddYマウスに、ゾンデを用いてp.o.単回投与した(テストステロン当量100mg/kg;油性製剤:50gマウスに270μL/kg、エマルション製剤:50gマウスに250μL)。
未投与群および投与から1、3、6、18、36、54時間後に採血したヘパリン血から血漿を採取した(各群n=3)。未投与群は正常値とみなした。採取後、−80℃で保存した。
次いで、未投与、投与から3、6、18、36、54時間後での血漿(各群n=2)について、CLIA法により血漿中テストステロン濃度を測定した。測定は、テストステロンのアッセイキット(日本老化制御研究所(静岡県袋井市))を用いて、キットに添付の指示法により行った。その結果を表1および2、図1および2に示す。
Figure 2021102562
Figure 2021102562
テストステロン血中濃度は、いずれの製剤も投与後3時間の値が一番高かった。また、油性製剤Aとエマルション製剤Bとの間に顕著な差は認められなかった。
[試験例2]血中テストステロン濃度および血中アルカリフォスファターゼ(ALP)濃度の測定
実施例1に記載の油性製剤Aを、ラットに対しテストステロン当量として3、10、30mg/kgをゾンデで経口投与した。未投与、投与から3、6、20、48、72時間後、試験例1と同様にCLIA法により血漿中テストステロン濃度を測定した。また、同時に血中アルカリフォスファターゼ(ALP)濃度(IU/L)を測定した。ALPの測定は、フナコシ(株)(東京)のアルカリフォスファターゼアッセイキットによる。これは、P−ニトロフェニルフォスヘイトを基質として、それがALPによりP−ニトロフェノール(λmax405nm)+リン酸になる反応で、405nmの色素の強度を測定して定量した。その結果を表3および4に示す。
Figure 2021102562
Figure 2021102562
上記ラットへの投与量は、ヒト等価用量(Human equivalent dose、HED)換算では0.48、1.6、4.8mg/kgとなり、ヒトの体重を50kgとすると24、90、240mg/50kg体重となる。これは、市販のテストステロン筋注剤の用量とほぼ同等である。即ち市販のテストステロン製剤:テスチノンデポー(テストステロンエナント酸エステル)(持田製薬株式会社、東京)の用量は100〜250mg/ヒトで、1〜4週毎に筋肉注射で用いられている(文献:同社インタビューフォーム明記)。ヒト筋注時では投与1週間後に血中濃度がピークとなり、21日後には検出できなかったとしている。
一方、油性製剤A:10、30mg/kgでラット経口投与(ゾンデ)では、3〜4時間後に血中濃度がピーク(305.8ng/dl)になり(ラットの3〜4時間後はヒトの約1〜2日目の時間に相当)、72時間後(ヒトの約30日に相当)までも正常値の1.2〜1.7倍になっていた。
また、油性製剤Aでは、30mg/kgの経口投与で100%吸収され、血中に移行したとすると血中濃度は1300μg/ml(ラットの血液量を64ml/kgと仮定する)となり、投与3時間後の本試験の実測血中濃度は305.8ng/dl(正常値48.8ng/dlの6倍)となり、十分な血中への移行がみとめられ、そのときラットの肝機能マーカーとしてのALP(アルカリフォスファターゼ)に有意の上昇はなく、本製剤の安全性確認されたといえる。
なお、ヒトのテストステロン基準値(男性)は131〜871ng/dlである(ファルコバイオシステムズより)。また、ヒト血中ALPの基準値は110〜354(U/L)(ファルコバイオシステムズより)。
表4の血清中の肝機能酵素(アルカリフォスファターゼ、乳酸脱水素酵素(LDH)など)の濃度でみるかぎり、とくに肝機能、腎機能障害は本油剤化テストステロン製剤の経口投与によって認められなかった。
[製剤例1]
下記処方の油性製剤を調製し、100mg全成分/1カプセル程度の割合でソフトゲルカプセルに封入してソフトゲルカプセル剤を得る。
Figure 2021102562
下記処方の水性製剤を水を使用して調製し、100mg全成分/1カプセル程度の割合でカプセルに封入してカプセル剤を得る。また、下記処方を、既知の方法により粉末カプセル剤または錠剤としてもよい。
Figure 2021102562

上記油性製剤ソフトゲルカプセル剤および水性製剤カプセル剤(あるいは粉末カプセル剤または錠剤)を、同時に、または連続的または間欠的に別々に投与する。
本発明の医薬組成物は、ヒトの意欲を引き起こすこと、やる気を起こさせること、意欲を向上させることができるので、ひきこもり、うつ病、登校拒否、自殺などの精神と行動およびヒトの心の状態の抑制を解除し、
そのような人達を社会人として世の中に参画できるようにすることができる医薬組成物として有用である。

Claims (13)

  1. テストステロンまたはその誘導体と、吸収促進剤と、医薬上許容される担体とを含む、経口投与用医薬組成物。
  2. 吸収促進剤が、リン脂質、界面活性剤、並びに胆汁酸およびその医薬上許容される塩からなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1に記載の医薬組成物。
  3. 吸収促進剤が、レシチン、ホスファチジルコリン、ホスファチジルセリン、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、並びにデオキシコール酸およびその医薬上許容される塩からなる群から選択される少なくとも1種である、請求項2に記載の医薬組成物。
  4. 医薬上許容される担体が、脂質および水からなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1〜3のいずれかに記載の医薬組成物。
  5. 脂質が、食用油、および中鎖脂肪酸トリグリセリドからなる群から選択される少なくとも1種である、請求項4に記載の医薬組成物。
  6. さらに、他の有効成分を含む、請求項1〜4のいずれかに記載の医薬組成物。
  7. 他の有効成分が、テストステロンの前駆体、活性酸素消去酵素SOD(スーパーオキシドディスムターゼ)の補助因子、抗酸化剤、内因性ホルモン、血管内皮細胞依存型一酸化窒素(NO)合成酵素(eNOS)の基質、およびコリンエステルからなる群から選択される少なくとも1種である、請求項6に記載の医薬組成物。
  8. 他の有効成分が、下記の有効成分からなる群から選択される少なくとも1種である、請求項7に記載の医薬組成物。
    DHEA(デヒドロエピアンドロステロン)またはその誘導体
    亜鉛化合物
    トコフェロールまたはその誘導体
    メラトニンまたはその誘導体
    アルギニンまたはその誘導体
    オルニチンまたはその誘導体
    シトルリンまたはその誘導体
    アスコルビン酸またはその誘導体
  9. エマルションである、請求項1〜8のいずれかに記載の医薬組成物。
  10. 下記製剤(A)および(B)の組合せを含む、請求項8または9に記載の医薬組成物。
    (A)下記成分を含む製剤
    テストステロンまたはその誘導体
    DHEA(デヒドロエピアンドロステロン)またはその誘導体
    トコフェロールまたはその誘導体
    メラトニンまたはその誘導体
    レシチン
    食用油
    中鎖脂肪酸トリグリセリド

    (B)下記成分を含む製剤
    亜鉛化合物
    アルギニンまたはその誘導体
    シトルリンまたはその誘導体
    アスコルビン酸またはその誘導体
    オルニチンまたはその誘導体
  11. 製剤(A)が、ソフトゲルカプセル剤である、請求項10に記載の医薬組成物。
  12. 製剤(B)が、水性製剤、カプセル剤、および錠剤からなる群から選択される少なくとも1種である、請求項10または11に記載の医薬組成物。
  13. 意欲を引き起こすための、請求項1〜12のいずれかに記載の医薬組成物。
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