JP2021101643A - センサおよびこれを備えた測定装置、センサユニット、細胞培養分析装置、液体試料測定方法 - Google Patents

センサおよびこれを備えた測定装置、センサユニット、細胞培養分析装置、液体試料測定方法 Download PDF

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生一郎 池谷
雅博 高下
Masahiro Takashita
雅博 高下
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Masaki Yamamoto
正樹 山本
真吾 大谷
Shingo Otani
真吾 大谷
賢太 中前
Kenta Nakamae
賢太 中前
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Tetsuro Takaoka
哲朗 高岡
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Abstract

【課題】センサの測定電極部の液体試料に対する浸漬状態を検出することで、測定精度を向上させることが可能なセンサおよびこれを備えた測定装置、センサユニット、細胞培養分析装置、液体試料測定方法を提供する。【解決手段】センサ16は、容器内に入れられた液体試料に浸漬された状態で使用され、液体試料の測定を行うセンサであって、本体部16aと、本体部16aに設けられ培地L中に浸漬された状態で測定を行う際に第1電圧が印加される測定電極部21と、培地L中に浸漬された状態で本体部16aにおける測定電極部21よりも上方に設けられ培地L中に測定電極部21が浸漬された状態であるか否かを検出する際に第2電圧が印加される浸漬検知電極部22と、を備えている。【選択図】図13

Description

本発明は、例えば、液体細胞培地に浸漬された状態で培地内の細胞培養環境を測定するセンサおよびこれを備えた測定装置、センサユニット、細胞培養分析装置、液体試料測定方法に関する。
従来の細胞培養分析装置は、基体と、基体に設けられた貫通孔部分に固定されたセンサと、センサに接続され信号を取り出すためのリード線とを備えていた。
例えば、特許文献1には、液体細胞培地に浸漬された状態で、培地内の細胞培養環境の測定を行うセンサについて開示されている。
特許文献2には、培地にセンサを配置するための昇降機構(エレベータ)を備えた構成について開示されている。
特許文献3には、培地内にセンサが浸漬されて容器内の培地に含まれる細胞を分析する装置および方法について開示されている。
米国特許出願公開第2014/0186876号明細書 米国特許出願公開第2016/0077083号明細書 米国特許第7638321号明細書
しかしながら、上記従来のセンサでは、以下に示すような問題点を有している。
すなわち、上記公報に開示された従来の細胞培養分析装置では、センサが液体試料(培地)に対する浸漬状態が不安定であったために、測定精度が低くなるおそれがあるという課題があった。
具体的には、液体試料(培地)が入れられた容器の中央付近では、メニスカス効果によって、液体試料の液面が低下する。このため、容器に対するセンサの浸漬高さを一定にしても、容器に対するセンサの位置(例えば、中央付近)によっては、センサの電極部分が十分に浸漬されないおそれがある。
特に、容器に入れられる液体試料の量が少ない場合には、センサの電極部分を液体試料中に安定的に浸漬することは困難である。
本発明の目的は、センサの測定電極部の液体試料に対する浸漬状態を検出することで、測定精度を向上させることにある。
第1の発明に係るセンサは、容器内に入れられた液体試料に浸漬された状態で使用され、液体試料の測定を行うセンサであって、本体部と、測定電極部と、浸漬検知電極部と、を備えている。測定電極部は、本体部に設けられており、液体試料中に浸漬された状態で測定を行う際に、所定の第1電圧が印加される。浸漬検知電極部は、液体試料中に浸漬された状態で本体部における測定電極部よりも上方に設けられており、液体試料中に測定電極部が浸漬された状態であるか否かを検出する際に所定の第2電圧が印加される。
ここでは、容器内に入れられた液体試料に浸漬された状態で使用され液体試料の測定を行うセンサであって、センサの本体部に測定電極部と浸漬検知電極部とが設けられており、測定電極部よりも上方に設けられた浸漬検知電極部に所定の電圧(第2電圧)を印加して測定電極部の浸漬状態を検出する。
ここで、本センサは、液体試料に測定電極部が浸漬された状態で使用され、例えば、液体試料の細胞培養環境の分析等を行うために使用される。
本体部は、例えば、板状の形状であって、同一面あるいは異なる面に、測定電極部と浸漬検知電極部とが設けられている。
測定電極部は、例えば、本体部に配置された作用極、対極、参照極等であって、液体試料に浸漬された状態で電圧が印加されることで、液体試料の濃度等の測定を行う。
なお、本体部に配置された測定電極部は、上記作用極、対極、参照極の全てが同一面に設けられていなくてもよく、例えば、作用極が第1面に、他の電極が第2面に設けられている等の構成であってもよい。
浸漬検知電極部は、測定電極部が液体試料中に十分に浸漬されているか否かを検出するために、本体部に設けられた、例えば、1〜4本の電極である。浸漬検知電極部は、測定電極部よりも上方の位置、例えば、その下端部が測定電極部の上端とほぼ同等か若干上方に配置されている。
ここで、液体試料の測定を行う際に測定電極部に印加される第1電圧と、測定電極部の浸漬状態を検知する際に浸漬検知電極部に印加される第2電圧とは、同じ電圧値であってもよいし、異なる電圧値であってもよい。
また、液体試料の測定と、測定電極部の浸漬状態の検知とは、タイミングをずらして実施されてもよいし、同時に実施されてもよい。
これにより、測定電極部に第1電圧を印加して液体試料の測定を実施する際に、浸漬検知電極部に第2電圧を印加して測定電極部の浸漬状態、つまり、測定電極部が液体試料中に浸漬されているか否かを正確に検出することができる。
よって、検出された測定電極部の浸漬状態に応じて、容器へ液体試料を追加する、センサの位置を浸漬深さ方向に移動させる等の措置を講ずることで、測定電極部が確実に液体試料中に浸漬された状態で測定を行うことができる。
この結果、センサの測定電極部の液体試料に対する浸漬状態を検出することで、測定精度を向上させることができる。
第2の発明に係るセンサは、第1の発明に係るセンサであって、本体部は、測定電極部が設けられた第1面を有している。浸漬検知電極部は、第1面における測定電極部の上方に配置されている。
ここでは、測定電極部と浸漬検知電極部とが、本体部における同一の面(第1面)に設けられている。
これにより、測定電極部と同じ面に設けられた浸漬検知電極部を用いて、測定電極部の液体試料中への浸漬状態を検出することで、測定電極部が液体試料中に浸漬されているか否かを正確に検出することができる。
第3の発明に係るセンサは、第1または第2の発明に係るセンサであって、測定電極部の少なくとも一部を覆う保護膜を、さらに備えている。
ここでは、例えば、測定電極部に含まれる作用極等の電極上に配置された試薬を覆うために、保護膜が設けられている。
これにより、測定電極部の少なくとも一部を覆う保護膜によって、液体試料中の特定成分の透過速度と、試薬の液体試料中への流出速度とを制御することができる。
第4の発明に係るセンサは、第1から第3の発明のいずれか1つに係るセンサであって、測定電極部は、作用極および対極の2極を含む、あるいは作用極、対極、参照極の3極を含む。
ここでは、測定電極部として、作用極および対極の2極構成、あるいは作用極、対極、参照極の3極構成を採用している。
これにより、2つの電極あるいは3つの電極を含む測定電極部を用いて、液体試料の濃度等を測定することができる。
第5の発明に係るセンサは、第2の発明に係るセンサであって、保護膜は、少なくとも、測定電極部に含まれる作用極を覆うように設けられている。
ここでは、液体試料の測定を行う際の測定精度に影響を及ぼしやすい作用極上に、保護膜が設けられている。
これにより、例えば、作用極上に試薬が設けられた構成であっても、保護膜によって、試薬の液体試料への流出、液体試料中の特定成分の透過速度を制御することができる。
第6の発明に係るセンサは、第1から第5の発明のいずれか1つに係るセンサであって、浸漬検知電極部は、測定電極部に含まれる作用極の直上に配置されている。
ここでは、液体試料の測定を行う際の測定精度に影響を及ぼしやすい作用極の直上に、浸漬検知電極部が設けられている。
これにより、測定電極部に含まれる電極のうち、測定精度に影響を及ぼしやすい作用極の直上に浸漬検知電極部が設けられているため、少なくとも作用極の浸漬状態を正確に検出することができる。
第7の発明に係るセンサは、第1から第6の発明のいずれか1つに係るセンサであって、浸漬検知電極部は、測定電極部に含まれる作用極の略水平方向における幅に合わせて設置されている。
ここでは、作用極の幅(略水平方向の寸法)に合わせて、浸漬検知電極部が配置されている。
これにより、測定電極部に含まれる電極のうち、測定精度に影響を及ぼしやすい作用極の幅に合わせて浸漬検知電極部が設けられているため、少なくとも作用極の浸漬状態を正確に検出することができる。
第8の発明に係るセンサは、第1から第7の発明のいずれか1つに係るセンサであって、浸漬検知電極部は、2本または3本の電極を有している。
ここでは、2本または3本の電極によって、浸漬検知電極部を構成する。
これにより、2本の電極間に電圧を印加する、あるいは3本の電極のうちの2本の電極に電圧を印加して、電流値を測定することで、液体試料中に測定電極部が十分に浸漬されているか否かを検出することができる。
第9の発明に係るセンサは、第1から第8の発明のいずれか1つに係るセンサであって、浸漬検知電極部は、1本の電極を有している。測定電極部を構成する少なくとも1つの電極との間に第2電圧が印加される。
ここでは、浸漬検知電極部として、1本の電極と測定電極部に含まれる電極とを用いている。
これにより、簡素な構成により、測定電極部の浸漬状態の検出と、液体試料の測定とを実施することができる。
第10の発明に係るセンサは、第1から第9の発明のいずれか1つに係るセンサであって、浸漬検知電極部は、液体試料の液面に対して略平行に延伸した複数の櫛歯状の形状を有している。
ここでは、浸漬検知電極部として、複数の櫛歯状の形状を有する電極を用いている。
これにより、液体試料の液面に対して略平行に延伸した複数の櫛歯によって、液体試料の深さ方向における浸漬状態の変化を増幅させて検出することができる。このため、測定電極部の浸漬の有無だけでなく、容器内の液体試料の液面の高さも検出することができる。
第11の発明に係るセンサは、第1から第10の発明のいずれか1つに係るセンサであって、浸漬検知電極部は、液体試料に浸漬された状態で、略水平方向における寸法が浸漬深さ方向において変化する形状を有している。
ここでは、浸漬検知電極部として、例えば、略三角形の形状を有する電極等、略水平方向における寸法が変化する電極を用いている。
これにより、液体試料の液面の高さの変化を増幅させて検出することができるため、測定電極部の浸漬の有無だけでなく、容器内の液体試料の液面の高さも検出することができる。
第12の発明に係るセンサは、第11の発明に係るセンサであって、浸漬検知電極部は、略三角形の形状を有している。
ここでは、浸漬検知電極部として、略三角形の形状を有する電極を用いている。
これにより、略三角形の電極を、その頂点が上向きあるいは下向きになるように配置することで、液体試料の液面の高さの変化を増幅させて検出することができるため、測定電極部の浸漬の有無だけでなく、容器内の液体試料の液面の高さも検出することができる。
第13の発明に係るセンサは、第1から第12の発明のいずれか1つに係るセンサであって、測定電極部に含まれる作用極は、本体部において、測定電極部に含まれる対極と離間した位置に配置されている。
ここでは、測定電極部に含まれる作用極が、本体部において対極から離間した位置に設けられている。
これにより、例えば、作用極だけを覆うように保護膜を設ける場合でも、対極が離間した位置に配置されているため、作用極上に保護膜を容易に設けることができる。
第14の発明に係るセンサは、第1から第13の発明のいずれか1つに係るセンサであって、浸漬検知電極部は、容器における略中央部分に配置されている。
ここでは、測定電極部の浸漬状態を検出するための浸漬検知電極部を、容器における略中央付近に配置している。
ここで、容器に入れられた液体試料は、メニスカス効果によって容器の内壁面付近が持ち上げられ、容器の中央付近が最も液面が低くなりやすい。
このため、本センサは、浸漬検知電極部を容器内において最も液面が低くなると想定される容器の中央付近に配置している。
これにより、容器内における最も液面が低くなりやすい容器の中央付近における液体試料の有無を検出することで、測定電極部が容器内のどこにあっても浸漬状態にあるか否かを正確に検出することができる。
第15の発明に係る測定装置は、第1から第14の発明のいずれか1つに係るセンサと、測定電極部および浸漬検知電極部に対して所定の第1電圧および第2電圧を印加する電圧印加部と、測定電極部に第1電圧が印加されて得られる第1電流値に基づいて、液体試料の測定を行うとともに、浸漬検知電極部に第2電圧が印加されて得られる第2電流値に基づいて、測定電極部の浸漬状態の有無を検知する制御部と、を備えている。
ここでは、上述したセンサの測定電極部および浸漬検知電極部に対して電圧印加部から所定の電圧(第1電圧および第2電圧)を印加して検出される電流値(第1電流値および第2電流値)に基づいて、制御部が液体試料の測定および測定電極の浸漬状態の検出を行う。
これにより、第1電流値および第2電流値に基づいて、液体試料の測定および測定電極の浸漬状態の検出を行う測定装置を構成することができる。
第16の発明に係る測定装置は、第15の発明に係る測定装置であって、制御部は、浸漬検知電極部に第2電圧が印加されて得られる第2電流値に基づいて、液体試料の液面レベルを検知する。
ここでは、浸漬検知電極部に第2電圧が印加された際に検出される第2電流値の変化に基づいて、容器内の液体試料の液面レベルを検出する。
ここで、浸漬検知電極部としては、例えば、浸漬深さ方向に長い電極、櫛歯状の電極、略水平方向における寸法が変化する略三角形の電極等が用いられることが好ましい。
これにより、測定電極部の浸漬状態に加えて、容器内における液体試料の液面高さを検出することができる。
第17の発明に係る測定装置は、第15または第16の発明に係る測定装置であって、電圧印加部は、測定電極部および浸漬検知電極部に対して、略交流の電圧を印加する。
ここでは、測定電極部および浸漬検知電極部へ印加される電圧として、略交流状の電圧を用いている。
ここで、略交流の電圧には、例えば、正弦波の波形を有する電圧、方形波の波形を有する電圧等が含まれる。
これにより、直流の電圧を印加した場合と比較して、大きな電流値を取得することができるため、例えば、S/N比、検出精度を向上させることができる。
第18の発明に係るセンサユニットは、第1から第14の発明のいずれか1つに係るセンサと、センサが複数設けられた基板と、基板とセンサとを接続する接続部と、を備えている。
ここでは、基板に対して、接続部を介して複数のセンサが接続されている。
これにより、複数の容器の上部に配置された基板を降下させることで、同時に、複数の容器に対して複数のセンサを浸漬することができる。
第19の発明に係るセンサユニットは、第18の発明に係るセンサユニットであって、複数のセンサは、基板の一部を切り抜いて形成されている。
ここでは、基板の一部を切り抜いて、複数のセンサが形成されている。
これにより、基板の一部を切り抜いて折り曲げてセンサとすることで、1枚の基板に対して複数のセンサを含む構成とすることができる。
第20の発明に係るセンサユニットは、第18または第19の発明に係るセンサユニットであって、基板の下方に設けられたボトムカバーと、基板の上方に設けられたトップカバーと、をさらに備えている。基板は、ボトムカバーとトップカバーとで上下から挟まれて構成されている。
これにより、複数のセンサを含む基板を、ボトムカバーとトップカバーとで上下から挟み込むように配置したセンサユニットを構成することができる。
第21の発明に係るセンサユニットは、第20の発明に係るセンサユニットであって、ボトムカバーには、センサを下方に貫通させる貫通孔が設けられている。
ここでは、基板に含まれる複数のセンサを下方に貫通させる貫通孔が形成されボトムカバーを用いている。
これにより、ボトムカバーの下方に配置された複数の容器に対して、貫通孔を介して、複数のセンサを浸漬することができる。
第22の発明に係るセンサユニットは、複数の容器に入れられた液体試料に対して浸漬された状態で使用される複数のセンサを備えたセンサユニットであって、第1センサと、第2センサとを備えている。第1センサは、複数の容器のうち、少なくとも一方の縁に配置された第1容器に対応する位置に設けられている。第2センサは、複数の容器のうち、第1センサ以外の位置に配置された第2容器に対応する位置に設けられている。第1センサは、液体試料に浸漬される第2センサの測定電極が液体試料に浸漬されているか否かを検知する浸漬検知電極部を有している。第2センサは、液体試料の測定を行う測定電極部を有している。
ここでは、複数の容器に入れられた液体試料中に浸漬されるそれぞれのセンサについて、少なくとも一方の縁に配置された容器に対応する位置に配置されたセンサとして、液体試料に浸漬される第2センサの測定電極が液体試料に浸漬されているか否かを検知する浸漬検知電極部を有する第1センサを用いるとともに、第1センサ以外の位置に配置された容器に対応する位置に配置されたセンサとして、液体試料の測定を行う測定電極部を有する第2センサを用いている。
ここで、第1センサは、浸漬検知電極部だけでなく、測定電極部を有する構成であってもよい。また、第2センサは、測定電極部だけでなく、浸漬検知電極部を有する構成であってもよい。
これにより、複数配置された容器のうち、最も液体試料が蒸発して液面が下がりやすい位置に配置された容器に対応する位置に、浸漬検知電極部を有する第1センサを配置することができる。
この結果、最も液体試料が蒸発して液面が下がりやすい位置に配置された容器の液体試料の液面レベルを検出することで、他の容器における測定電極部の浸漬状態を容易に認識することができる。
また、第1センサとして測定電極部のない構成、第2センサとして浸漬検知電極部のない構成を採用した場合には、簡素な構成のセンサを用いて、複数の容器内における測定電極部の浸漬状態を検出することができる。
第23の発明に係るセンサユニットは、第22の発明に係るセンサユニットであって、第1センサは、略方形に配置された複数の容器のうち、四隅に配置された容器に対応する位置に配置されている。
ここでは、例えば、略長方形等の略方形に配置された複数の容器のうち、四隅に配置された容器に対応する位置に、浸漬検知電極部を有する第1センサを配置している。
これにより、液体試料が最も蒸発して液面レベルが下がりやすい四隅の容器をダミー容器として用いて、液面レベルの検出だけを行うことができる。
第24の発明に係る細胞培養分析装置は、第18から第23の発明のいずれか1つに係るセンサユニットと、センサユニットと液体試料が入れられる容器とが載置される培養容器設置部と、を備えている。
ここでは、上記センサユニットと、センサユニットと液体試料が入れられる培養容器とが載置される培養容器設置部と、を含む細胞培養分析装置を構成する。
これにより、培養容器設置部に設置された容器内へ、センサユニットのセンサを配置することで、上述した各種効果を得ることができる。
第25の発明に係る細胞培養分析装置は、第24の発明に係る細胞培養分析装置であって、基板に設けられた複数のセンサの浸漬検知電極部に接続されており、容器に入れられた液体試料に対する測定電極部の浸漬状態を検知する浸漬検知部と、浸漬検知部における検知結果を表示する表示部と、をさらに備えている。
ここでは、複数のセンサによって検出された測定電極部の浸漬状態を、例えば、光を点灯させる表示部を用いて表示する。
これにより、測定電極部が液体試料中に十分に浸漬された状態であることを検出した場合には、例えば、各センサに接続された表示部の光を点灯させることができる。
この結果、使用者は、どの容器でセンサの測定電極部が浸漬状態であるか、未浸漬状態であるかを容易に認識して、光が点灯していない未浸漬状態の容器に液体試料を追加する等の措置を講ずることができる。
第26の発明に係る液体試料測定方法は、第1から第14の発明に係るセンサを用いて測定を行う液体試料測定方法であって、浸漬検知電極部に対して第2電圧が印加される浸漬検知ステップと、測定電極部に対する第1電圧を印加させる測定ステップと、を備えている。
ここでは、上述したセンサを用いて液体試料の測定を行う測定方法であって、浸漬検知電極部へ第2電圧を印加して液体試料における測定電極部の浸漬状態を検出した後、測定電極部へ第1電圧を印加して液体試料の濃度等の測定を行う。
これにより、液体試料の測定を実施する前に、測定電極が液体試料中に十分に浸漬された状態であるか否かを検出することができるため、測定精度を向上させることができる。
第27の発明に係る液体試料測定方法は、第26の発明に係る液体試料測定方法であって、浸漬検知ステップと測定ステップとの間に、浸漬検知電極部に対する第2電圧の印加を停止させる電圧印加停止ステップを、さらに備えている。
ここでは、上述した測定電極部の浸漬状態の検出と、液体試料の測定との間に、電圧無印加期間が設けられている。
これにより、浸漬検知のために印加された電圧が、液体試料の測定に影響を及ぼすことを抑制することで、液体試料の測定をより高精度に実施することができる。
本発明に係るセンサによれば、センサの測定電極部の液体試料に対する浸漬状態を検出することで、測定精度を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係るセンサユニットを備えた細胞培養分析装置を搭載した細胞培養装置の正面図。 図1の細胞培養装置の斜視図。 図1の細胞培養分析装置の斜視図。 図1の細胞培養分析装置の斜視図。 図1の細胞培養分析装置の分解斜視図。 図1の細胞培養分析装置の制御ブロック図。 図1のセンサユニットの拡大斜視図。 図1のセンサユニットの分解斜視図。 図1のセンサユニットの一部切欠斜視図。 図1のセンサユニットの一部拡大断面図。 図1のセンサユニットの一部平面図。 図1のセンサユニットの一部拡大斜視図。 図1のセンサユニットに含まれるセンサの正面図。 図13のセンサがウェル内に設置された状態を示す上面図。 図13のセンサがウェル内に設置された浸漬状態を示す正面図。 図13のセンサに含まれる浸漬検知電極部に電圧を印加する構成を示す制御ブロック図。 図13の制御ユニットの構成を示す回路図。 (a)は、図17の制御部によって印加される方形波を示す図。(b)は、(a)の電圧が印加されて検出される電流値を示すグラフ。 (a),(b)は、図13のセンサがウェル内に設置された未浸漬状態を示す図。 図13のセンサを用いた液体試料の測定方法の流れを示すフローチャート。 本発明の他の実施形態に係るセンサの構成を示す正面図。 図21のセンサの回路構成を示す回路図。 本発明のさらに他の実施形態に係るセンサの構成を示す正面図。 図23のセンサの回路構成を示す回路図。 本発明のさらに他の実施形態に係るセンサの構成を示す正面図。 図25のセンサの回路構成を示す回路図。 本発明のさらに他の実施形態に係るセンサの構成を示す正面図。 (a)〜(d)は、図27のセンサを用いた液面レベルの検知を示す正面図。 図28(a)〜図28(d)の液面レベルの変化に対応する検出電流の値を示すグラフ。 本発明のさらに他の実施形態に係るセンサの構成を示す正面図。 (a)〜(c)は、センサに含まれる電極の形状に応じた検出電流値の変化を示すグラフ。 本発明のさらに他の実施形態に係るセンサの構成を示す正面図。 本発明のさらに他の実施形態に係るセンサの構成を示す正面図。 (a)は、本発明のさらに他の実施形態に係るセンサの構成を示す正面図。(b)は、(a)のセンサをユニット化した構成を示す図。 (a)および(b)は、本発明のさらに他の実施形態に係るセンサの構成を示す正面図。 (a)は、本発明のさらに他の実施形態に係るセンサユニットに含まれる浸漬検知電極部を含むセンサの構成を示す正面図。(b)は、(a)のセンサが設置されるウェルの位置を示す平面図。 本発明のさらに他の実施形態に係るセンサの浸漬検知電極部がウェルの中心付近に配置された状態を示す正面図。 本発明のさらに他の実施形態に係るセンサの構成を示す正面図。 (a)および(b)は、本発明のさらに他の実施形態に係るセンサの本体部の形状を示す図。
(実施形態1)
本発明の一実施形態に係るセンサおよびこれを備えた測定装置、センサユニット、細胞培養分析装置、液体試料測定方法について、図1〜図20を用いて説明すれば以下の通りである。
(1)細胞培養装置1の概要説明
細胞培養装置1は、図1および図2に示すように、培養室2と、細胞培養分析装置3とを備えている。
細胞培養装置1の培養室2内には、細胞培養分析装置3が配置されている。なお、図1および図2では、図示していないが、培養室2の前面には、扉が開閉可能な状態で取り付けられている。培養室2内では、細胞培養が行われるとともに、後述する細胞培養分析装置3のセンサ16を用いて細胞培養環境の状態が検出される。
(2)細胞培養分析装置3
細胞培養分析装置3は、図3に示すように、扉4と、本体ケース5と、培養容器設置部6と、表示部38とを備えている。
培養容器設置部6は、図3に示すように、前面側に扉4が設けられた本体ケース5内に配置されている。培養容器設置部6上には、図4および図5に示すように、培養容器7とセンサユニット9とが載置されている。
表示部38は、培養容器7に含まれる24個のウェル8内の培地に浸漬されるセンサ16に対応する位置にそれぞれ配置されている。表示部38は、各センサ16と1対1で対応しており、後述する測定用の電極部21の浸漬状態が検出されると、所定の色の光(例えば、赤)を点灯させるように制御部34によって点灯制御される。
これにより、使用者は、表示部38において、例えば、所定の色の光が点灯せずに消灯している場合、あるいは点滅表示されている場合、異なる色の光が点灯している場合には、細胞培養分析装置3の外側から、測定用の電極部21の未浸漬状態を認識することができる。
培養容器7は、図5に示すように、例えば、24個(縦4×横6)のウェル(容器)8を有している。そして、ウェル8には、それぞれ、センサユニット9を用いた分析対象となる液体状の培地(液体試料)が入れられている。
ウェル8は、例えば、直径15.1mmの略円筒状の容器であって、約7.0mm幅のセンサ16が挿入される。各ウェル8内に入れられる培地(液体試料)は、例えば、0.5〜1.0mlである。
また、培養容器7は、培養容器設置部6に形成された略四角形の凹部6a内に位置決めされた状態で設置される。凹部6aは、培養容器7の外形に合わせて形成された凹み部分であって、培養容器7の外形とほぼ同じ外形を有しており、培養容器7が平面方向において移動しないように保持する。
図6は、細胞培養分析装置3の制御ブロックを示している。
すなわち、細胞培養分析装置3は、図6に示すように、センサユニット9に接続される測定部33、制御部34および浸漬検知部37と、記憶部35と、通信部36、表示部38とを含む制御ユニット12を備えている。
制御ユニット12は、接続部20a,20b(図11参照)を介してセンサユニット9に含まれる各センサ16の電極部(測定電極部)21に電圧を印加する。そして、制御ユニット12は、細胞培養装置1外のデータ処理装置(例えば、パーソナルコンピュータ)に対して、ウェル8に入れられた培地(液体試料)の細胞培養環境に関する情報を伝達する。
センサ16によって検出されたウェル8内の細胞培養環境に関する情報は、制御ユニット12内に設けられた測定部33を介して、制御部34に伝達され、記憶部35に保存される。そして、記憶部35に保存された細胞培養環境に関する情報は、図6に示すように、通信部36を介して外部機器40(例えば、パーソナルコンピュータ等)の通信部41に伝達される。
外部機器40は、通信部41、制御部42、表示部43および入力部44(例えば、マウス、キーボート等)を備えている。外部機器40では、表示部43に検出データを表示させるように、制御部42が表示部43を制御する。
(3)センサユニット9
培養容器7上には、図5に示すように、ウェル8に入れられた培地(液体試料)の細胞培養環境の状態を分析するための複数のセンサ16(図9参照)を含むセンサユニット9が配置されている。
センサユニット9は、図5に示すように、その下面側に設けられた4本の脚10が、培養容器設置部6に設けられた位置決め穴11内に挿入される。これにより、培養容器7上に所定間隔離れた状態で、培養容器設置部6における所定の位置へセンサユニット9が設置される。
つまり、センサユニット9の下面側には、図8に示すように、培養容器設置部6上に、培養容器7に含まれる複数のウェル8の収納空間を確保するための脚10が設けられている。そして、センサユニット9は、脚10によって培養容器設置部6上に配置される。
なお、脚10は、上述したように、培養容器設置部6上に、培養容器7の収納空間を確保するために、培養容器設置部6上において所定の隙間を介してセンサユニット9を支持する。
ここで、センサユニット9を下方から支持する支持部としては、センサユニット9に設けられた脚に限定されるものではない。例えば、培養容器設置部6に対して、センサユニット9を下方から支持する支持体であってもよい。
また、センサユニット9上には、図5に示すように、上述した制御ユニット12が配置されている。
センサユニット9は、図7から図9に示すように、例えば、樹脂材料であるPET(ポリエチレンテレフタレート)で形成された基板13と、基板13の下方に配置されたボトムカバー14と、基板13の上方に配置されたトップカバー15とを備えている。基板13は、ボトムカバー14と、トップカバー15とによって上下から挟まれている。
基板13には、図9に示すように、複数のセンサ16が設けられている。具体的には、複数のセンサ16は、基板13の一部を切り抜いて、センサ16と基板13との接続部分を下方に折り曲げた折り曲げ部17を基板13に残した状態で形成されている。
複数のセンサ16が接続された基板13は、図9に示すように、上下から、トップカバー15、ボトムカバー14によって挟まれている。なお、ボトムカバー14には、図8に示すように、複数の貫通孔30が設けられている。よって、センサ16の横辺部分(作用極21a、対極21b(図13参照)が存在する部分)は、図9に示すように、貫通孔30を貫通し、ボトムカバー14の下面から突出するように配置される。
本実施形態においては、図10に示すように、ボトムカバー14の貫通孔30の開口縁には、センサ16の折り曲げ部17の下辺側を支える支持部31が設けられている。トップカバー15の支持部31に対向する部分には、センサ16の折り曲げ部17の上辺側を下方に押す押圧部32が設けられている。
これらの支持部31は、上面湾曲部形状を有している。また、押圧部32は、下面湾曲部形状を有している。
このため、図9および図10に示すように、トップカバー15とボトムカバー14とで基板13を上下から挟んだ状態にすると、センサ16の折り曲げ部17が支持部31と押圧部32とによって上下から挟まれる。
これにより、略I字状のセンサ16の横辺部分(作用極21a、対極21bが設けられた部分)は、略水平方向に沿って配置された状態を安定的に維持することができる。
よって、センサ16の横辺部分(作用極21a、対極21bが設けられた部分)は、培養容器7の各ウェル8内において、それぞれ安定した位置で保持され、各ウェル8内の培地内に浸漬されるため、培養状態を適切に検出することができる。
そして、センサ16の折り曲げ部17が支持部31と押圧部32とによって上下から支持されるため、基板13に対してほぼ均等な角度で折り曲げられたセンサ16をウェル8内へ挿入することができる。よって、後述するウェル8内における所定の位置へ、センサ16を正確に配置することができる。
また、センサ16の折り曲げ部17の円弧部分のRが、ボトムカバー14とトップカバー15とによって規定され、折り曲げ部17に無理な応力がかからないため、クラックによる断線を防止することができる。
折り曲げ部17の折り曲げ方については、トップカバー15あるいはボトムカバー14のどちらか一方が基板13に取り付けられた状態で折り曲げられてもよい。また、折り曲げ部17に熱が加えられて曲げ加工が行われてもよい。その場合には、トップカバー15あるいはボトムカバー14は不要である。
本実施形態では、以上のように、センサ16は、折り曲げ部17を残した状態で基板13から切り抜かれて、基板13に対して下方に折り曲げられるように形成されている。これにより、センサ16を基板13に固定するための構成が不要となり、センサユニット9を小型化することができる。
また、センサ16の構成として、センサ16と基板13上の配線部分とを一体として形成することができるため、センサ16と配線19との間の接続コネクタが不要になる。よって、センサユニット9の小型化が可能となる。
また、基板13の配線19は、図11に示すように、基板13上の配線パターンとして集約され、接続部20a,20bに集められている。そして、接続部20a,20bは、制御ユニット12の接続コネクタと接続されるため、センサユニット9と制御ユニット12との間をリード線等の配線で接続する必要がない。よって、細胞培養分析装置3自体の小型化が可能となる。
以上のように、本実施形態においては、図5に示すように、多くのウェル8を含む培養容器7を用いた場合でも、小型化された複数のセンサ16を含むセンサユニット9によって、培養状態の検出を同時に行うことができる。
(4)センサ16
本実施形態のセンサ16は、基板13の一部を略I字状に切り抜いて形成されており、図9および図12に示すように、略I字形状の本体部16aを有している。
図10に、図9の一部拡大断面図を示す。本実施形態のセンサ16では、図10に示すように、略I字状の本体部16aの縦辺上部を折り曲げ部17とし、基板13と接続されている。つまり、折り曲げ部17は、基板13と各センサ16とを接続する接続部として設けられている。
図11に示す基板13の略I字形状部18は、略I字状のセンサ16が切り抜かれた開口部である。また、基板13は、矩形状を有している。略I字状のセンサ16は、その縦辺がこの基板13の対向する2つの辺に対して斜めに、基板13から切り抜かれて形成されている。
また、センサ16の折り曲げ部17に接続された基板13上の配線19は、図11に示すように、互いに隣接するセンサ16の縦辺切り抜き部18aと、センサ16の横辺切り抜き部18bとの間を介して基板13の外周部に引き出されている。
本実施形態では、図9および図12に示すように、センサ16の本体部16aを略I字形状とし、その横辺部分がウェル8内において水平方向に沿って配置されるように保持された状態で、各ウェル8内の培地に浸漬される。これにより、複数のウェル8内に浸漬された各センサ16を用いて、複数のウェル8内の細胞培養環境の状態を検出することができる。
また、センサ16の下方には、ウェル8内の細胞培養環境の状態(例えば、培地Lに含まれる特定成分の濃度)を検出する電極部21が形成されている。
これにより、センサ16の縦辺部分(図13の上下方向に沿って延伸した部分)の長さを十分に確保して、センサ16の横辺部分(図13の左右方向に沿って配置された部分)に形成された検出電極を、ウェル8内の培地に対して浸漬することができる。
略I字状のセンサ16の下端部付近には、図13に示すように、電極部21として、作用極21a、対極21bが設けられている。
また、作用極21aおよび対極21bの表面には、酵素とメディエータ等から形成される試薬層が設けられている。そして、作用極21aおよび対極21bを含む電極部21は、保護膜24によって覆われている。
センサ16は、ウェル8内の培地L中に作用極21a、対極21bを浸漬させて、電気化学的に培地の特定の成分の濃度を検出することで、培地の細胞培養環境を分析する。
例えば、培地に含まれるグルコース成分の濃度を検出する場合、作用極21aの表面に固定化された試薬層には、酵素(例えば、GOx)、レドックスメディエータが含まれる。
このグルコースの検出原理は、保護膜24を通して培地から透過してきたグルコースが試薬層の酵素(例えば、GOx)との酵素反応で酸化され、グルコノラクトンとなり、同時に試薬層のレドックスメディエータが還元されて還元体となる。この還元体が酸化体に戻る際に発生する電子を電流値として測定することで、培地のグルコース濃度を測定することができる。
保護膜24は、培地中のグルコースの透過速度をコントロールするために透過制限するとともに、センサ16の検出電極部分にグルコースを浸透させるために設けられている。さらに、保護膜24は、作用極21aに固定化された試薬層の成分である酵素とメディエータとが、保護膜24の外側(培地中)へ流出することを防止するために設けられている。
酵素およびメディエータは、架橋されて作用極21aの表面に固定されている。そのため、試薬層は、高分子化され、分子量は大きくなる。よって、グルコースは試薬層を透過する一方、酵素およびメディエータが保護膜24を透過して流出することを防止することができる(より詳細には、国際公開第2019/146788号参照)。
さらに、センサ16は、図13に示すように、略I字状の本体部16aの一方の表面(第1面23a)に、上述した電極部21と浸漬検知電極部22とを有している。
浸漬検知電極部22は、図13に示すように、測定用の電極部21が設けられた面と同じ面、すなわち、第1面23aにおける電極部21の直上であって、例えば、電極部21に含まれる作用極21aの上部に設けられている。また、浸漬検知電極部22は、2本の電極(第1電極22aおよび第2電極22b)を有している。第1電極22aおよび第2電極22bは、測定用の電極部21の作用極21aの幅と略同等の間隔をあけて、作用極21aの上方に設置されている。
センサ16は、電極部21に対して所定の電圧が印加されて培地の測定を行う際には、図14に示すように、上面視において略円形のウェル8の中央(中心Oの付近)に配置される。
ここで、ウェル8に入れられた培地(液体試料)Lは、図15に示すように、ウェル8の内周面8aとの間に生じるメニスカス効果によって、ウェル8の中心O付近の液面が低下する。このため、本実施形態のセンサ16では、最も培地Lの液面が低くなることが予想されるウェル8の中心O付近にセンサ16の本体部16aを配置して、培地Lへの電極部21の浸漬状態を検出することで、電極部21が確実に培地Lに浸漬されているか否かを検出することができる。
ここで、複数のセンサ16を複数のウェル8の中心O付近に配置するための位置決めは、上述したセンサユニット9の脚10が培養容器設置部6の位置決め穴11に、培養容器7が培養容器設置部6の凹部6a内にそれぞれ設置されることで行われる。
すなわち、培養容器7のウェル8に対するセンサユニット9のセンサ16の位置決めは、培養容器設置部6に形成された凹部6aと位置決め穴11とを用いて行われる。
そして、センサユニット9の下面側から突出するように配置された各センサ16は、上述したように、支持部31と押圧部32とによってセンサユニット9の下面に対して略均等な角度で正確に配置されている。
これにより、培養容器設置部6に対して、培養容器7とセンサユニット9とを位置合わせすることで、培養容器7(各ウェル8)に対するセンサユニット9(各センサ16)の位置合わせを行うことができる。よって、各ウェル8の中心O付近の位置へ、センサ16を正確に設置することができる。
よって、各ウェル8に対して正確にセンサ16を配置することができる。
また、本実施形態のセンサ16では、浸漬検知電極部22が、測定用の電極部21に含まれる作用極21a上に配置されている。
ここで、作用極21aの培地Lへの浸漬状態の変化は、他の電極(対極21b等)と比較して、電極部21に電圧を印加して測定される電流値に影響を及ぼしやすい。よって、本実施形態のセンサ16では、浸漬状態の変化によって測定に影響を及ぼしやすい作用極21aの浸漬状態を確実に検出するために、浸漬検知電極部22を作用極21a上に配置している。
これにより、浸漬検知電極部22の第1電極22aおよび第2電極22bに電圧を印加することで、作用極21aの浸漬状態を確実に検出することができる。
なお、制御ユニット12は、図16に示すように、センサ16の第1電極22aと第2電極22bとの間に所定の電圧(第2電圧)を印加する電圧印加部12aと、第1電極22aと第2電極22bとの間に流れる電流を測定する電流計12bとを備えた測定装置として機能する。つまり、電極部21の浸漬状態を検出する際には、電圧印加部12aから浸漬検知電極部22(第1電極22aおよび第2電極22b)へ所定の電圧(第2電圧)が印加され、電流計12bによって第1電極22aと第2電極22bとの間に流れる電流値が計測される。
より詳細には、図17に示すように、制御部34が、図17に示す回路に含まれるD/A(Digital/Analog)コンバータ12db,12daに、浸漬検知用の所定の電圧(第2電圧)として、それぞれ1.0Vを設定し、それぞれ印加する。そして、スイッチ12caをOFFからONへ移行させた後、スイッチ12cbをOFFからONへ移行させることで、電流計12bにおいて第1電極22aと第2電極22bとの間に流れる電流値が測定される。
電流計12bには、抵抗、オペアンプ、A/D(Analog/Digital)コンバータ12eが含まれており、第1電極22aと第2電極22bとの間に流れる微小電流を検出する。
電流計12bによって計測される電流値は、培地L内へ浸漬された第1電極22aおよび第2電極22bの面積が大きくなるほど大きくなる。
これにより、例えば、電流計12bにおいて検出された電流値が所定の閾値以上になった場合には、浸漬検知電極部22が培地Lに浸漬された状態、すなわち、浸漬検知電極部22の直下に配置された測定用の電極部21が培地L内に浸漬された状態であることを検出することができる。
なお、第1電極22aおよび第2電極22bの浸漬面積の変化に応じて検出される電流値が変化することを利用して、図15に示すように、浸漬深さ方向(略鉛直方向)に長い電極(第1電極22aおよび第2電極22b)を用いる場合には、電流計12bにおいて検出された電流値の大きさに応じて、培地Lの液面レベルを判定してもよい。
また、上述したように、浸漬検知電極部22を構成する2本の電極(第1電極22a、第2電極22b)が、作用極21aの幅に合わせて設置されている。このため、浸漬検知電極部22に所定の電圧を印加してその浸漬状態を検出することで、少なくとも測定結果に影響を及ぼす作用極21aが浸漬状態にあるか否かを検出することができる。
電圧印加部12aは、第1電極22aおよび第2電極22bに対して、図18(a)に示すように、方形波(DUTY:50%、周波数:10Hz、振幅:50mV)の電圧を印加する。
ここで、測定用の電極部21の浸漬状態を検出するために測定される電流値は、図17に示す第2電極22b側のトランスインピーダンス回路において電流から電圧に変換され、A/Dコンバータ12eへ入力される。
このとき、時間経過とともに第1電極22aおよび第2電極22bの浸漬深さを浅くする方向に変化させると、電流計12bでは、図18(b)に示すように、検出される電流値の値が小さくなる方向に変化する。
具体的には、図18(b)に示す横軸0〜20sまでは浸漬深さが最大(第1電極22aおよび第2電極22bの全面積が浸漬)であって、20〜40sまでは浸漬深さ50%であって、40〜60sまでは浸漬深さ25%であって、60s〜は浸漬深さ0%となるように浸漬状態を変化させると、検出される電流値もそれに応じて小さくなる方向に変化する。
これにより、例えば、図19(a)に示すように、培地Lの液面レベルが低下した場合、あるいは、図19(b)に示すように、センサ16がウェル8の内周面8aに近接する位置にずれて配置され、かつ培地Lの液面レベルが低下した場合でも、浸漬検知電極部22の第1電極22aおよび第2電極22bが浸漬されていない状態であることを検出することができる。
よって、浸漬検知電極部22の下端よりも下方に配置された測定用の電極部21の一部(例えば、作用極21a、対極21bの一部)が浸漬されていない未浸漬状態であることを検出して、培地Lの追加あるいはセンサ16の浸漬深さを深くする等の措置を講ずることができる。
この結果、測定用の電極部21の一部(例えば、作用極21a、対極21bの一部)が浸漬されていない未浸漬状態で測定が行われ、測定精度が低下することを回避することができる。
また、本実施形態では、上述したように、電圧印加部12aは、第1電極22aおよび第2電極22bに対して、図18(a)に示す交流波(方形波)の電圧を印加する。
これにより、直流波の電圧を印加した場合と比較して、大きな電流値を取得することができ、SN比および検出速度の向上を図ることができる。
<液体試料の測定方法>
本実施形態の測定方法では、上述した培地Lに含まれるグルコースの濃度を測定するために、図20に示すフローチャートに従って処理が行われる。
すなわち、ステップS11では、測定用の電極部21の浸漬状態を検出するために、電圧印加部12aが、浸漬検知電極部22(第1電極22aおよび第2電極22b)に対して、所定の電圧(第2電圧)を印加する。
次に、ステップS12では、電流計12bにおいて検出された電流値に応じて、測定用の電極部21の浸漬状態を検出する。
次に、ステップS13では、ステップS12における検出結果から、測定用の電極部21が浸漬状態であるか否かを判定する。ここで、浸漬状態であると判定された場合には、ステップS14へ進み、培地Lの量が少ない等の理由により浸漬状態ではないと判定された場合には、ステップS17へ進む。
次に、ステップS14では、ステップS13において、測定用の電極部21が浸漬状態であると判定されたため、培地(液体試料)Lの測定を実施へ移行するために、電圧印加部12aは、浸漬検知電極部22に対して印加された第2電圧の印加を停止する。
次に、ステップS15では、電圧印加部12aが、測定用の電極部21に対して、測定用の第1電圧を印加する。
次に、ステップS16では、電流計12bにおいて検出された電流値に応じて、培地Lに含まれる特定成分(グルコース)の濃度を測定して、処理を終了する。
一方、ステップS13において、測定用の電極部21が未浸漬状態であると判定された場合には、ステップS17において、上述した表示部38を用いて、未浸漬状態と判定されたセンサ16に対応する位置の表示部38に警告表示させる。
ここで、表示部38の警告表示としては、例えば、正常な浸漬状態が検出された場合に点灯させる所定の色の光を点灯させない(消灯のままとする)、点滅させる、異なる色の光を点灯させる等が含まれる。
これにより、使用者は、どの位置のウェル8に入れられたセンサ16の測定用の電極部21が培地Lに対して未浸漬状態であるのかを容易に認識することができる。
この結果、使用者は、該当する位置にあるセンサ16が設置されたウェル8に培地Lを追加する、該当する位置のセンサ16による測定結果を無視する等の措置を講ずることができる。よって、センサ16を用いた測定において、測定用の電極部21の浸漬状態に起因する測定精度の低下を防止して、測定精度を向上させることができる。
(実施形態2)
本発明の他の実施形態に係るセンサ116の構成について、図21および図22を用いて説明すれば以下の通りである。
本実施形態では、測定用の電極部21の浸漬状態を検出するための浸漬検知電極部122として、3本の電極(第1電極122a,第2電極122b,第3電極122c)が用いられている点で、2本の電極(第1電極22aおよび第2電極22b)が用いられている上記実施形態1とは異なっている。
すなわち、本実施形態のセンサ116は、図21に示すように、本体部116aの第1面123aの下端部付近に設けられた測定用の電極部21の直上に、3本の電極(第1電極122a,第2電極122b,第3電極122c)を含む浸漬検知電極部122を備えている。
3本の電極122a〜122cのうち、第1電極122aと第3電極122cとは、センサ116の本体部116aの幅方向における両端付近であって、測定用の電極部21の直上にそれぞれ配置されている。そして、第2電極122bは、センサ116の本体部116aの幅方向における略中央付近であって、測定用の電極部21の作用極21aと対極21bとの間の位置における直上に配置されている。
制御ユニット112は、図22に示すように、選択回路112aを備えており、制御部134によって電圧が印加される2つの電極が選択されることで、第1電極122aと第2電極122bとの間における浸漬状態、第1電極122aと第3電極122cとの間における浸漬状態をそれぞれ検出する。これにより、第1電極122a、第2電極122bおよび第3電極122cの浸漬状態を検出することができる。
よって、図21に示す測定用の電極部21に含まれる作用極21a、対極21bの全体および個々が浸漬されているか否かを正確に検出することができる。
(実施形態3)
本発明のさらに他の実施形態に係るセンサ216の構成について、図23および図24を用いて説明すれば以下の通りである。
本実施形態では、測定用の電極部21の浸漬状態を検出するための浸漬検知電極部222として、1本の電極(第1電極222a)と測定用の電極部21の作用極21aとを組み合わせて用いられている点で、2本の電極(第1電極22aおよび第2電極22b)が用いられている上記実施形態1とは異なっている。
すなわち、本実施形態のセンサ216は、図23に示すように、本体部216aの第1面223aの下端部付近に設けられた測定用の電極部21の直上に、1本の電極(第1電極222a)を含む浸漬検知電極部222を備えている。
第1電極222aは、センサ216の本体部216aの幅方向における作用極21aが配置された側の端部付近であって、作用極21aの直上に配置されている。
制御ユニット212は、図24に示すように、制御部234によって、第1電極222aと作用極21aとの間に浸漬検知用の電圧が印加されることで、第1電極222aと作用極21aとの間における浸漬状態を検出することができる。
よって、図23に示す測定用の電極部21に含まれる作用極21aが浸漬されているか否かを正確に検出することができる。
そして、浸漬検知電極部222として1本の第1電極222aを用いるとともに、測定用の電極部21の作用極21aを含む回路を浸漬検知用に援用することで、センサ216の構成を簡素化することができる。
(実施形態4)
本発明のさらに他の実施形態に係るセンサ316の構成について、図25および図26を用いて説明すれば以下の通りである。
本実施形態では、測定用の電極部21を構成する作用極21aおよび対極21bのうち、作用極21aだけが保護膜324によって覆われている点で、作用極21aおよび対極21bの両方が保護膜24によって覆われている上記実施形態3とは異なっている。さらに、本実施形態では、浸漬検知を行う際に、対極側回路312cを用いて、浸漬検知電極部322の第1電極322aと、対極21bとの間に電圧を印加する点で、上記実施形態1〜3とは異なっている。
すなわち、本実施形態のセンサ316は、図25に示すように、本体部316aの第1面323aの下端部付近において、作用極21aを覆うように設けられた保護膜324を備えている。
保護膜324は、センサ316の本体部316aの幅方向における端部付近に設けられた作用極21aだけを覆うように配置されている。
制御ユニット312は、図26に示すように、制御部334によって、第1電極322aと対極21bとの間に浸漬検知用の電圧が印加されることで、測定用の電極部21の浸漬状態を検出することができる。
よって、図25に示す測定用の電極部21が培地L中に浸漬されているか否かを正確に検出することができる。
そして、浸漬検知電極部322として1本の第1電極322aを用いて、測定用の電極部21の対極21bを含む回路を浸漬検知用に援用するとともに、保護膜324を作用極21a側だけに設けたことで、センサ316の構成を簡素化することができる。
なお、保護膜324は、上述したように、作用極21a上に設けられた試薬層に含まれる成分が培地L中に溶け出さないようにするために設けられているため、少なくとも作用極21aを覆うように設けられていることが好ましい。
一方、対極21bについては、試薬層が設けられていないため、第1電極322aと対極21bとの間に電圧を印加することで、保護膜を透過する待機時間を設けることなく、センサ316を培地Lへ浸漬してすぐに、作用極21aの浸漬状態を検出することができる。よって、第1電極322aと作用極21aとの間に浸漬検知用の電圧を印加した場合と比較して、浸漬状態の検出を迅速に行うことができる。
(実施形態5)
本発明のさらに他の実施形態に係るセンサ416の構成について、図27〜図29を用いて説明すれば以下の通りである。
本実施形態では、浸漬検知電極部422の形状が複数の櫛歯422aを含む櫛歯状になっている点で、単純な形状(略長方形)の電極22a,22b等を用いた上記実施形態1〜4とは異なっている。
すなわち、本実施形態のセンサ416は、図27に示すように、本体部416aの第1面423aに、浸漬深さ方向に対して略垂直な方向(略水平方向)において延伸する複数の櫛歯422aを含む略E字状の形状の浸漬検知電極部422を備えている。
これらの複数の櫛歯422aは、ウェル8内に設置された状態において、略水平方向に沿って延伸しているため、ウェル8内の培地Lの液面と略平行に設置されている。
このため、培地Lの液面が各櫛歯422aよりも低くなるたびに、作用極421aと浸漬検知電極部422との間に第2電圧が印加されて電流計において検出される電流値は、大きな傾きを持って変化する。
例えば、図28(a)に示す3本の櫛歯422aよりも液面が高い状態から、図28(b)に示す最も上方に配置された櫛歯422aよりも液面が低くなった状態、図28(c)に示す中央の櫛歯422aよりも液面が低くなった状態、図28(d)に示す最も下方に配置された櫛歯422aよりも液面が低くなった場合へ移行すると、図29に示すように、3本の櫛歯422aを液面が通過するたびに、大きな傾き(図29の破線で囲まれた部分)とともに、検出される電流値が小さくなる。
ここで、図29に示す(a)〜(d)は、図28(a)〜図28(d)に対応する。
これにより、浸漬検知電極部422として複数の櫛歯422aを含む形状を採用した場合には、測定用電極部の浸漬検知だけでなく、培地Lの液面レベルの検出も行うことができる。
(実施形態6)
本発明のさらに他の実施形態に係るセンサ516の構成について、図30および図31を用いて説明すれば以下の通りである。
本実施形態では、浸漬検知電極部522の電極522aが、下向きに三角形の形状を有している点で、単純な形状(略長方形)の電極22a,22b等を用いた上記実施形態1〜5とは異なっている。
すなわち、本実施形態のセンサ516は、図30に示すように、本体部516aの第1面523aにおける下端部付近に設けられた測定用の電極部21の作用極21aの直上に、頂点が下向きに配置された三角形の形状を有する電極522aを備えている。
電極522aは、浸漬深さ方向において長い三角形の形状を有しているため、浸漬深さ方向において幅方向の寸法が変化する。すなわち、電極522aは、浸漬度が大きくなるにつれて、培地Lに浸かる面積が2次曲線的に大きくなる。
このため、浸漬深さ方向における幅寸法が変化する電極522aによって検出される電流値は、培地Lの液面レベルの変化に応じてその変化量を増幅させることができる。
すなわち、図31(a)に示すように、図30に示す逆三角形の電極522aを用いた場合には、液面レベルの深さが大きくなる(浸漬度が大きくなる)につれて、検出される電流値の変化を大きくすることができる。
一方、図31(b)に示すように、上述した実施形態1等の四角形の電極522bを用いた場合には、液面レベルの深さの変化と電流値の変化がほぼ比例関係となる。
また、図31(c)にしめすように、図30とは逆向き(頂点が上向き)の三角形の電極522cを用いた場合には、液面レベルの深さが小さい位置ほど、検出される電流値の変化を大きくすることができる。
この結果、検出したい浸漬深さの位置等を考慮して、浸漬検知電極部の電極の形状を選択することで、所望の深さにおける液面レベルの変化をより細かく検出することができる。
(実施形態7)
本発明のさらに他の実施形態に係るセンサ616の構成について、図32を用いて説明すれば以下の通りである。
本実施形態では、センサ616の本体部616aの下部が2股に分かれており、2股に分かれた一方の第1面623aaに、測定用の電極部621の作用極621aが保護膜624に覆われた状態で設けられ、他方の第1面623abに、電極部621の対極621bおよび浸漬検知電極部622の電極622aが設けられている点で、上記実施形態1〜6とは異なっている。
すなわち、本実施形態のセンサ616は、図32に示すように、測定用の電極部21を構成する作用極621aと対極621bとが、本体部616aの第1面623aa,623abにおける離間した位置に設けられている。
ここで、浸漬検知電極部622を用いて測定用の電極部621の浸漬状態を検出する際には、電極622aと対極621bとの間に所定の電圧(第2電圧)を印加して、その間を流れる電流値を測定すればよい。
これにより、浸漬検知に使用される電極(電極622aと対極621b)が、保護膜624によって覆われる必要がある作用極621aから離間した位置に配置されている。このため、浸漬検知に使用される電極(電極622aと対極621b)が、保護膜624によって覆われることがない。
この結果、浸漬検知用に用いられる電極の面積を大きくすることができるため、測定感度を向上させることができる。また、製造時において、作用極621aだけを覆うように保護膜624を形成する場合でも、製造を容易に行うことができる。
(実施形態8)
本発明のさらに他の実施形態に係るセンサ716の配置について、図33を用いて説明すれば以下の通りである。
本実施形態では、測定用の電極部721として、作用極721a、対極721b、参照極721cを含む3極構成を採用している点で、測定用の電極として作用極と対極の2極構成を採用した上記実施形態1〜7とは異なっている。
すなわち、本実施形態のセンサ716は、図33に示すように、本体部716aの第1面723aの下端部に、測定用の電極部721として、作用極721a、対極721b、参照極721cを備えている。
そして、作用極721a、対極721b、参照極721cは、保護膜724によって覆われている。なお、保護膜724は、上述した実施形態のように、作用極721aだけを覆うように設けられていてもよい。
さらに、作用極721aの直上には、浸漬検知電極部722の電極722aが配置されている。
これにより、測定用の電極部721の浸漬状態の検出は、浸漬検知電極部722の電極722aと作用極721aまたは対極721bまたは参照極721cとの間に、所定の電圧(第2電圧)を印加して、その間を流れる電流値を測定することで行われる。
よって、作用極721a、対極721b、参照極721cを含む3極構成の測定用の電極部721を含むセンサ716であっても、上述した本発明によって得られる効果を得ることができる。
(実施形態9)
本発明のさらに他の実施形態に係るセンサ816の構成について、図34(a)および図34(b)を用いて説明すれば以下の通りである。
本実施形態では、2つの折り目において折り曲げた状態で使用されるセンサ816であって、本体部816aの第1面823aの長手方向における一方の端部(第1端)側に、測定用の電極部を構成する作用極821aおよび参照極821cが配置され、他方の端部(第2端)側に、対極821bと浸漬検知電極部822(電極822a)が配置されている点で、上記実施形態1〜8とは異なっている。
すなわち、本実施形態のセンサ816は、図34(a)に示すように、本体部816aの長手方向における略中央付近の2箇所に設けられた折り目において略Uの字に折り曲げて使用される。そして、本体部816aの長手方向における両端には、それぞれ、測定用の電極部を構成する作用極821aおよび参照極821c、対極821bと浸漬検知電極部822(電極822a)が配置されている。
なお、2つの折り目の間には、制御ユニット12の電気回路と接続される接続パッド825が設けられている。
これにより、浸漬検知に使用される電極(電極822aと対極821b)が、保護膜824によって覆われる必要がある作用極821aから離間した位置に配置されている。このため、浸漬検知に使用される電極(電極822aと対極821b)が、保護膜824によって覆われることがない。
この結果、浸漬検知用に用いられる電極の面積を大きくすることができるため、測定感度を向上させることができる。また、製造時において、作用極821aと参照極821cとを覆うように保護膜824を形成する場合でも、製造を容易に行うことができる。
なお、図34(a)に示すセンサ816を複数接続して、図34(b)に示すユニット化された構成としてもよい。
この場合には、1つの基板に対して複数のセンサを設けることができる。さらに、作用極821aと参照極821cとを覆うように保護膜824を設ける場合でも、一方の端部側に集約された作用極821a等を覆う保護膜824を容易に形成することができるため、製造を容易化することができる。
(実施形態10)
本発明のさらに他の実施形態に係るセンサ916の構成について、図35(a)を用いて説明すれば以下の通りである。
本実施形態では、測定用の電極部921を構成する対極921bが作用極921aおよび参照極921cよりも上方まで延伸するように設けられている点で、上記実施形態1〜9とは異なっている。
また、本実施形態では、浸漬検知電極部922の電極922aが、測定用の電極部921と略同等の高さ位置から、電極部921の作用極921a等よりも上方まで延伸するように設けられている点で、上記実施形態1〜9とは異なっている。
すなわち、本実施形態のセンサ916は、図35(a)に示すように、4つの電極(作用極921a、対極921b、参照極921c、電極922a)が、本体部916aの下端部付近から設けられている。そして、対極921bおよび電極922aは、作用極921aおよび参照極921cよりも高い位置まで延伸するように配置されている。
これにより、電極922aと対極921bとの間に所定の電圧(第2電圧)を印加してその間を流れる電流値を測定することで、作用極921aが浸漬状態にあるか否かを容易に検出することができる。
特に、本実施形態では、浸漬検知電極部922の電極922aが浸漬深さ方向において長い形状を有している。このため、培地Lの液面レベルが変化すると、培地L内に浸漬された電極922aの面積が変化することで、検出される電流値の大きさも変化する。
これにより、電流値の測定により、作用極921aの浸漬状態の検出だけでなく、培地Lの液面レベルの検出も行うことができる。
なお、本実施形態のセンサ916では、保護膜924が、本体部923aにおける下端部付近を覆うように形成されている。より詳細には、保護膜924は、作用極921aおよび参照極921c全体を覆うように、そして、対極921bおよび電極922aの下半分を覆うように、形成されている。
これにより、浸漬検知を行う電極922aと対極921bにおける保護膜924によって覆われていない上半分の領域を利用して、浸漬検知を効率よく実施することができる。
(実施形態11)
本発明のさらに他の実施形態に係るセンサ1016の構成について、図35(b)を用いて説明すれば以下の通りである。
本実施形態では、本体部1016aの下部が2股に分かれており、2股に分かれた一方の第1面1023aaに、測定用の電極部1021の作用極1021aと参照極1021cが保護膜1024に覆われた状態で設けられ、他方の第1面1023abに、電極部1021の対極1021bおよび浸漬検知電極部1022の電極1022aが設けられている点で、参照極を含まない上記実施形態7のセンサ616とは異なっている。
すなわち、本実施形態のセンサ1016では、図35(b)に示すように、作用極1021aが設けられた側の第1面1023aaに、参照極1021cが設けられており、作用極1021aと参照極1021cとが保護膜1024によって覆われている。
これにより、浸漬検知に使用される対極1021bと電極1022aとが保護膜によって覆われていないため、保護膜を培地の成分が透過してくるまでの待機時間が不要となり、浸漬検知の処理速度を向上させることができる。
また、保護膜1024が必要な作用極1021aと、保護膜が不要な対極1021b側とが、本体部1016aにおける互いに離間した位置に設けられているため、作用極1021aを覆うように保護膜1024を形成する際の製造工程を容易化することができる。
(実施形態12)
本発明のさらに他の実施形態に係るセンサ1116の構成について、図36(a)および図36(b)を用いて説明すれば以下の通りである。
本実施形態では、制御ユニット1112に接続され、本体部116aに設けられた2本の電極1122a,1122bを、浸漬検知電極部1122として用いる点で、測定用の電極部を含むセンサ構成について説明した上記実施形態1〜11とは異なっている。
すなわち、本実施形態のセンサ1116は、図36(a)に示すように、2本の浸漬検知用の電極1122a,1122bを含む浸漬検知電極部1122を備えており、浸漬検知だけを行うセンサとして構成されている。
そして、センサ1116は、図36(b)に示すように、縦4×横6で略四角形(方形)に配置された計24個のウェルを含む培養容器1007に対して、四隅に配置されたウェル1008aに対して設置される。
すなわち、本実施形態では、図36(a)に示すセンサ1116が、図36(b)に示す四隅に配置されたウェル1008aにそれぞれ設置されるとともに、四隅以外の他のウェル1008bには、上述した各実施形態に係るセンサ16等、あるいは測定用の電極部21を備え浸漬検知電極部を持たない測定専用のセンサが設置される。
ここで、センサ1116が設置される四隅に配置されたウェル1008aは、外気と触れる面積が大きいため、入れられた培地L等の液体試料が蒸発しやすい。すなわち、ウェル1008aは、他のウェル1008bと比較して、液体試料の蒸発が早く液面が下がりやすい。
このため、最も液体試料の液面レベルが低くなりやすい四隅に配置されたウェル1008aに浸漬検知電極部1122を含むセンサ1116を設置することで、他のウェルに設置されたセンサの測定電極部が十分に浸漬された状態であるかを判定することができる。
なお、本実施形態では、図36(b)に示すように、略四角形に配置された複数のウェルの四隅に配置されたウェルに、浸漬検知用のセンサを設置しているが、例えば、複数のウェルが略円形に配置されている場合には、最も外周側に配置され液体試料が蒸発しやすいウェルに対して浸漬検知用のセンサを設置すればよい。
[他の実施形態]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
(A)
上記実施形態では、センサ16の本体部16aの第1面23aに、液体試料の測定を行う電極部21と浸漬検知電極部22とが設けられた例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、液体試料の測定を行う測定電極部と、測定電極部の浸漬状態を検知する浸漬検知電極部とが、センサの本体部における別々の面に設けられた構成であってもよい。
(B)
上記実施形態では、センサ16の本体部16aの第1面23aに、電極部21を構成する全ての電極(作用極21a、対極21b)が設けられている例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、電極部を構成する電極のうち、作用極のみが第1面に設けられており、対極、参照極が第2面に設けられた構成であってもよい。
すなわち、電極部を構成する電極のうち、少なくとも1つの電極が配置された構成であればよい。
(C)
上記実施形態では、培地(液体試料)の測定を行う際に、測定用の電極部21の浸漬状態を検知するために浸漬検知電極部22に対して電圧を印加し、その後、電圧の印加を一旦停止させた後、測定用の電極部21に対して電圧を印加する例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、浸漬検知と測定との間に電圧無印加期間を設けることなく、浸漬検知と測定とを同時に行ってもよい。
(D)
上記実施形態では、ウェル8の略中央付近にセンサ16を配置して、浸漬状態の検出および測定を実施する例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、図37に示すように、センサ16の本体部16aに設けられた浸漬検知電極部22の電極22aが、ウェル8の略中央に配置されるように、センサ16を設置してもよい。
この場合には、上述したメニスカス効果によって培地Lの液面が最も低くなりやすいウェル8の略中央付近に、浸漬検知電極部22の電極22aが配置されている。このため、この電極22aを用いて浸漬状態にあると検出された場合には、それよりも下方に配置された測定用の電極部21が確実に浸漬状態にあると考えられる。
この結果、測定用の電極部の浸漬状態をより確実に検出して、液体試料の測定精度をさらに向上させることができる。
(E)
上記実施形態5では、浸漬状態の検出に加えて液面レベルの検出を行うために、図27に示すように、本体部416aの第1面423aに、浸漬深さ方向に対して略垂直な方向(略水平方向)において延伸する複数の櫛歯422aを含む略E字状の形状の浸漬検知電極部422を備えたセンサ416を用いた例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、図38に示すように、浸漬深さ方向に沿って複数配置された複数の電極1222a〜1222eを含む浸漬検知電極部1222を用いて、制御ユニット1212がウェルに入れられた培地の液面レベルをデジタル的に検出してもよい。
(F)
上記実施形態では、電圧が印加される電極部21が、作用極21a、対極21bを含む例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、電極部を構成する電極の種類は上記実施形態の構成に限らず、他の種類の電極が設けられていてもよい。
(G)
上記実施形態では、センサ16の本体部16aが略I字型の形状を有している例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、図39(a)に示す略L字状の本体部1316aを有するセンサを用いてもよいし、図39(b)に示す略逆T字状の本体部1416aを有するセンサを用いてもよい。
(H)
上記実施形態では、略板状の形状の本体部16aを有するセンサ16を例として挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、センサの本体部の形状としては、略板状に限らず、略直方体形状等の他の形状であってもよい。
(I)
上記実施形態では、培養容器7に含まれる1つのウェル8に対して1つのセンサ16が設置される例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、1つのウェル(容器)に対して、2つ以上のセンサが設置される構成であってもよい。この場合には、ウェル(容器)の内径を大きくして、内周面の近傍に複数のセンサを設置すればよい。
(J)
上記実施形態では、上面視において略円形(略円筒状)の容器(ウェル8)に対してセンサ16を浸漬して培地の細胞培養環境の分析を行う例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、センサが浸漬される容器としては、略円筒状の容器に限らず、上面視において略方形(例えば、略四角形)の容器を用いてもよい。
(K)
上記実施形態では、1枚の基板13の一部を切り抜いて複数のセンサ16が形成された例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、基板に対して1つのセンサが設けられた構成であってもよいし、基板とセンサとが接着、溶着等の手段によって接続された構成であってもよい。
(L)
上記実施形態では、細胞培養を行う培地を液体試料として用いた例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、液体試料は、細胞培養を行う培地に限らず、他の分析等の対象となる液体試料であってもよい。
本発明のセンサは、センサの測定電極部の液体試料に対する浸漬状態を検出することで、測定精度を向上させることができるという効果を奏することから、センサを用いた各種分析装置に対して広く適用可能である。
1 細胞培養装置
2 培養室
3 細胞培養分析装置
4 扉
5 本体ケース
6 培養容器設置部
6a 凹部
7 培養容器
8 ウェル(容器)
8a 内周面
9 センサユニット
10 脚
11 位置決め穴
12 制御ユニット
12a 電圧印加部
12b 電流計
12ca スイッチ
12cb スイッチ
12da D/Aコンバータ
12db D/Aコンバータ
12e A/Dコンバータ
13 基板
14 ボトムカバー
15 トップカバー
16 センサ
16a 本体部
17 折り曲げ部
18 略I字形状部
18a 縦辺切り抜き部
18b 横辺切り抜き部
19 配線
20a,20b 接続部
21 電極部(測定電極部)
21a 作用極
21b 対極
22 浸漬検知電極部
22a 第1電極
22b 第2電極
23a 第1面
24 保護膜
30 貫通孔
31 支持部
32 押圧部
33 測定部
34 制御部
35 記憶部
36 通信部
37 浸漬検知部
38 表示部
40 外部機器
41 通信部
42 制御部
43 表示部
44 入力部
112 制御ユニット
112a 選択回路
116 センサ
116a 本体部
122 浸漬検知電極部
122a 第1電極
122b 第2電極
122c 第3電極
123a 第1面
134 制御部
212 制御ユニット
216 センサ
216a 本体部
222 浸漬検知電極部
222a 第1電極
223a 第1面
234 制御部
312 制御ユニット
312c 対極側回路
316 センサ
316a 本体部
322 浸漬検知電極部
322a 第1電極
323a 第1面
324 保護膜
334 制御部
416 センサ
416a 本体部
421a 作用極
422 浸漬検知電極部
422a 櫛歯
423a 第1面
516 センサ
516a 本体部
522 浸漬検知電極部
522a 電極
522b 電極
522c 電極
523a 第1面
616 センサ
616a 本体部
621 電極部(測定電極部)
621a 作用極
621b 対極
622 浸漬検知電極部
622a 電極
623aa,623ab 第1面
624 保護膜
716 センサ
716a 本体部
721 電極部(測定電極部)
721a 作用極
721b 対極
721c 参照極
722 浸漬検知電極部
722a 電極
723a 第1面
724 保護膜
816 センサ
816a 本体部
821a 作用極
821b 対極
821c 参照極
822 浸漬検知電極部
822a 電極
823a 第1面
824 保護膜
825 接続パッド
916 センサ
916a 本体部
921 電極部(測定電極部)
921a 作用極
921b 対極
921c 参照極
922 浸漬検知電極部
922a 電極
923a 第1面
924 保護膜
1007 培養容器
1008a,1008b ウェル(容器)
1016 センサ
1016a 本体部
1021 電極部(測定電極部)
1021a 作用極
1021b 対極
1021c 参照極
1022 浸漬検知電極部
1022a 電極
1023aa,1023ab 第1面
1024 保護膜
1112 制御ユニット
1116 センサ
1116a 本体部
1122 浸漬検知電極部
1122a 電極
1122b 電極
1212 制御ユニット
1222 浸漬検知電極部
1222a〜1222e 電極
1316a 本体部
1416a 本体部
L 培地
O 中心

Claims (27)

  1. 容器内に入れられた液体試料に浸漬された状態で使用され、前記液体試料の測定を行うセンサであって、
    本体部と、
    前記本体部に設けられており、前記液体試料中に浸漬された状態で前記測定を行う際に、所定の第1電圧が印加される測定電極部と、
    前記液体試料中に浸漬された状態で前記本体部における前記測定電極部よりも上方に設けられており、前記液体試料中に前記測定電極部が浸漬された状態であるか否かを検出する際に所定の第2電圧が印加される浸漬検知電極部と、
    を備えているセンサ。
  2. 前記本体部は、前記測定電極部が設けられた第1面を有しており、
    前記浸漬検知電極部は、前記第1面における前記測定電極部の上方に配置されている、
    請求項1に記載のセンサ。
  3. 前記測定電極部の少なくとも一部を覆う保護膜を、さらに備えている、
    請求項1または2に記載のセンサ。
  4. 前記測定電極部は、作用極および対極の2極を含む、あるいは作用極、対極、参照極の3極を含む、
    請求項1から3のいずれか1項に記載のセンサ。
  5. 前記保護膜は、少なくとも、前記測定電極部に含まれる作用極を覆うように設けられている、
    請求項3に記載のセンサ。
  6. 前記浸漬検知電極部は、前記測定電極部に含まれる作用極の直上に配置されている、
    請求項1から5のいずれか1項に記載のセンサ。
  7. 前記浸漬検知電極部は、前記測定電極部に含まれる作用極の略水平方向における幅に合わせて設置されている、
    請求項1から6のいずれか1項に記載のセンサ。
  8. 前記浸漬検知電極部は、2本または3本の電極を有している、
    請求項1から7のいずれか1項に記載のセンサ。
  9. 前記浸漬検知電極部は、1本の電極を有しており、
    前記測定電極部を構成する少なくとも1つの電極との間に前記第2電圧が印加される、
    請求項1から8のいずれか1項に記載のセンサ。
  10. 前記浸漬検知電極部は、前記液体試料の液面に対して略平行に延伸した複数の櫛歯状の形状を有している、
    請求項1から9のいずれか1項に記載のセンサ。
  11. 前記浸漬検知電極部は、前記液体試料に浸漬された状態で、略水平方向における寸法が浸漬深さ方向において変化する形状を有している、
    請求項1から10のいずれか1項に記載のセンサ。
  12. 前記浸漬検知電極部は、略三角形の形状を有している、
    請求項11に記載のセンサ。
  13. 前記測定電極部に含まれる作用極は、前記本体部において、前記測定電極部に含まれる対極と離間した位置に配置されている、
    請求項1から12のいずれか1項に記載のセンサ。
  14. 前記浸漬検知電極部は、前記容器における略中央部分に配置されている、
    請求項1から13のいずれか1項に記載のセンサ。
  15. 請求項1から14のいずれか1項に記載のセンサと、
    前記測定電極部および前記浸漬検知電極部に対して所定の前記第1電圧および前記第2電圧を印加する電圧印加部と、
    前記測定電極部に前記第1電圧が印加されて得られる第1電流値に基づいて、前記液体試料の測定を行うとともに、前記浸漬検知電極部に前記第2電圧が印加されて得られる第2電流値に基づいて、前記測定電極部の浸漬状態の有無を検知する制御部と、
    を備えた測定装置。
  16. 前記制御部は、前記浸漬検知電極部に前記第2電圧が印加されて得られる前記第2電流値に基づいて、前記液体試料の液面レベルを検知する、
    請求項15に記載の測定装置。
  17. 前記電圧印加部は、前記測定電極部および前記浸漬検知電極部に対して、略交流の電圧を印加する、
    請求項15または16に記載の測定装置。
  18. 請求項1から14のいずれか1項に記載のセンサと、
    前記センサが複数設けられた基板と、
    前記基板と前記センサとを接続する接続部と、
    を備えたセンサユニニット。
  19. 前記複数のセンサは、前記基板の一部を切り抜いて形成されている、
    請求項18に記載のセンサユニット。
  20. 前記基板の下方に設けられたボトムカバーと、前記基板の上方に設けられたトップカバーと、をさらに備え、
    前記基板は、前記ボトムカバーと前記トップカバーとで上下から挟まれて構成されている、
    請求項18または19に記載のセンサユニット。
  21. 前記ボトムカバーには、前記センサを下方に貫通させる貫通孔が設けられている、
    請求項20に記載のセンサユニット。
  22. 複数の容器に入れられた液体試料に対して浸漬された状態で使用される複数のセンサを備えたセンサユニットであって、
    前記複数の容器のうち、少なくとも一方の縁に配置された第1容器に対応する位置に設けられた第1センサと、
    前記複数の容器のうち、前記第1センサ以外の位置に配置された第2容器に対応する位置に設けられた第2センサと、
    を備え、
    前記第1センサは、前記液体試料に浸漬される前記第2センサの測定電極が前記液体試料に浸漬されているか否かを検知する浸漬検知電極部を有し、
    前記第2センサは、前記液体試料の測定を行う測定電極部を有している、
    センサユニット。
  23. 前記第1センサは、略方形に配置された複数の容器のうち、四隅に配置された容器に対応する位置に配置されている、
    請求項22に記載のセンサユニット。
  24. 請求項18から23のいずれか1項に記載のセンサユニットと、
    前記センサユニットと、前記液体試料が入れられる前記容器とが載置される培養容器設置部と、
    を備えた細胞培養分析装置。
  25. 前記基板に設けられた複数の前記センサの前記浸漬検知電極部に接続されており、前記容器に入れられた前記液体試料に対する前記測定電極部の浸漬状態を検知する浸漬検知部と、
    前記浸漬検知部における検知結果を表示する表示部と、
    をさらに備えた、
    請求項24に記載の細胞培養分析装置。
  26. 請求項1から14のいずれか1項に記載のセンサを用いて測定を行う液体試料測定方法であって、
    前記浸漬検知電極部に対して前記第2電圧が印加される浸漬検知ステップと、
    前記測定電極部に対する前記第1電圧を印加させる測定ステップと、
    を備えた液体試料測定方法。
  27. 前記浸漬検知ステップと前記測定ステップとの間に、前記浸漬検知電極部に対する前記第2電圧の印加を停止させる電圧印加停止ステップを、さらに備えた、
    請求項26に記載の液体試料測定方法。
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