JP2021101639A - 動物の飼育方法、堆肥の製造方法、および酵素反応の制御方法 - Google Patents

動物の飼育方法、堆肥の製造方法、および酵素反応の制御方法 Download PDF

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眞之 大槻
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Abstract

【課題】動物の適正な飼育方法、堆肥の製造方法、および酵素反応の制御方法を提供すること。【解決手段】周波数帯域が可聴域から超音波域まで至る複合音波を被処理水に照射するとともに、酸素濃度が25体積%から35体積%の気体を前記被処理水に吹き込み、被処理水に対する複合音波の照射量、および気体の吹き込み量を制御することによって、酸化還元電位が+200mV±200mVの処理水を製造し、処理水を動物に摂取させる。かかる処理水によれば、酵素反応が活性な状態を維持することができるので、動物の生体化学反応が活性な状態を維持することができる。それ故、動物の免疫力が高い状態を維持することができる。【選択図】図2

Description

本発明は、動物の飼育方法、堆肥の製造方法、および酵素反応の制御方法に関するものである。
本願出願人は、音波の照射および空気の吹き込みによって水の酸化還元電位を変化させることができるとともに、音波の照射量および空気の吹き込み量によって水の酸化還元電位を制御できる点について開示し、特許化を果たしている(特許文献1,2)。
特許第2745449号 特許第2981828号
一方、水に関しては、酸化還元電位がマイナスとなるアルカリイオン水が身体にいい等の意見もあるが、本願出願人は、水の酸化還元電位を低くすれば低い程、動物の飼育に適しているとは限らないという新たな知見を得たものである。よって、本発明の課題は、かかる新たな知見に基づいて、生体化学反応に適した環境下での動物の飼育方法、堆肥の製造方法、および酵素反応の制御方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る動物の飼育方法では、周波数帯域が可聴域から超音波域まで至る複合音波を被処理水に照射するとともに、酸素濃度が25体積%から35体積%の気体を前記被処理水に吹き込み、前記被処理水に対する前記複合音波の照射量、および前記気体の吹き込み量を制御することによって、酸化還元電位が+200mV±200mVの処理水を製造し、前記処理水を動物に摂取させることを特徴とする。本願発明における酸化還元電位は、温度が30℃における値である。
本願出願人が検討した結果、生体化学反応の基礎である酵素反応の活性度(酵素活性)は、水の酸化還元電位が+200mV±200mVの範囲では、高いレベルに維持される。これに対して、水の酸化還元電位が0mVより低くなると、酵素活性が低下し、水の酸化還元電位が+400mVを超えた場合も、酵素活性が低下する。従って、酸化還元電位が+200mV±200mVの水を用いて、家畜やペット等の動物を飼育することによって、生体化学反応に適した環境を実現できる。それ故、動物の免疫力を高いレベルに維持することができるので、動物の健康を維持することができる。
本発明において、前記処理水の酸化還元電位を+50mVから+400mVとすることが好ましい。
本発明において、前記被処理水に前記複合音波を照射する際、前記被処理水をセラミックと接触させることが好ましい。
本発明において、前記被処理水に対する複合音波の照射、および前記気体の吹き込みを噴流式の複合音波発生器によって同時に行うことが好ましい。
本発明に係る堆肥の製造方法では、本発明に係る動物の飼育方法を実施した際に得られる前記動物の糞尿を用いて堆肥を製造することを特徴とする。
本発明の別の態様は、酵素反応の制御方法において、周波数帯域が可聴域から超音波域まで至る複合音波を被処理水に照射するとともに、酸素濃度が25体積%から35体積%の気体を前記被処理水に吹き込み、前記被処理水に対する複合音波の照射量、および気体の吹き込み量を制御することによって、酸化還元電位が+200mV±200mVの処理水を製造し、前記処理水の存在下で酵素反応を行わせることを特徴とする。
生体化学反応の基礎である酵素反応の活性度(酵素活性)は、水の酸化還元電位+200mV±200mVの範囲では、高いレベルに維持される。これに対して、水の酸化還元電位が0mVより低くなると、酵素活性が低下し、水の酸化還元電位が+400mVを超えた場合も、酵素活性が低下する。従って、酸化還元電位が+200mV±200mVの水を用いて、家畜やペット等の動物を飼育することによって、生体化学反応に適した環境を実現できる。それ故、動物の免疫力を高いレベルに維持することができるので、動物の健康を維持することができる。
本発明で用いる処理水を製造するための水処理装置の説明図。 水の酸化還元電位の説明図。 本発明に係る飼育方法を養豚場で採用した以降の呼吸病の発生率を示すグラフ。 本発明に係る堆肥の製造過程を示す説明図。 水の解離易度測定装置の基本構成を示す説明図。 図1に示す装置での処理条件と解離易度との関係の一例を示すグラフ。 酵素反応における活性化エネルギーの説明図。
[水の処理装置]
図1は、本発明で用いる処理水を製造するための水処理装置の説明図である。図1に示すように、水処理装置100には、貯水槽110と、貯水槽110に対して原水(被処理水)を供給する原水供給経路120と、貯水槽110から処理済の水(処理水)を処理水タンク等に供給する処理水回収経路130とが設けられている。また、水処理装置100には、原水供給経路120と処理水回収経路130とを結ぶバイパス140が設けられている。また、原水供給経路120には給水バルブ121が設けられ、バイパス140にはバイパスバルブ141が設けられている。処理水回収経路130には、送水バルブ131、流量計132および圧力計133が設けられている。なお、原水供給経路120の水処理装置100より上流側や、処理水回収経路130の水処理装置100より下流側にもバルブ(図示せず)が設けられている。
貯水槽110には、循環経路が設けられている。本形態では、3つの循環経路(第1循環経路150、第2循環経路160および第3循環経路170)が設けられており、第1循環経路150の途中位置に処理水回収経路130が接続されている。第1循環経路150にはポンプ155が設けられ、第1循環経路150においてポンプ155と貯水槽110との間に循環バルブ151が設けられている。また、第1循環経路150において、処理水回収経路130との接続位置と貯水槽110との間には循環バルブ152が設けられている。
第2循環経路160の先端(貯水槽110への出口)には、噴流式の複合音波発生器2
10が設けられている。複合音波発生器210には、気体の流量を監視する流量計220が設けられている。第2循環経路160の途中位置には、バルブ161、圧力計162およびポンプ163が設けられている。また、第2循環経路160の途中位置にはセラッミック粒子が充填されたカートリッジ165が設けられている。
噴流式の複合音波発生器210は、ポンプ163によって第2循環経路160を流れる被処理水を貯水槽110に噴出する際、気体を混在させる。このため、複合音波発生器210から貯水槽110に噴出された噴流には、マイクロバブルやナノバブルが含まれており、周波数帯域が可聴域から超音波域の複合音波が発生する。「音波」とは、超音波域よりも低周波数の可聴域の音波を意味し、「複合音波」とは、超音波域と、超音波域より低い可聴域で複数の周波数の音波が混在している音波のことを意味し、例えば、可聴域から超音波域の周波数帯域においてパワーが略連続して変化している。かかる複合音波によれば、溶存酸素の存在下で水が分解し、酸化される。その結果、水の酸化還元電位が上昇する。一方、窒素では水が分解されないので、水の酸化還元電位は上昇しない。従って、酸素と窒素の配合比率を変えることにより、酸化還元電位を変化させることができる。また、複合音波発生器210は、空気等の気体の噴出量を調整可能である。
ここで、複合音波発生器210は、被処理水を貯水槽110に噴出する際、酸素濃度が25体積%から35体積%の気体を吹き込む。より具体的には、気体として、空気と酸素ガスとの混合ガスを被処理水に吹き込む。このため、複合音波発生器210は、被処理水の溶存酸素量を適正なレベルまで高めることができる。
第3循環経路170の途中位置には、バルブ171、ポンプ172、およびフィルタ173が設けられている。また、第3循環経路170の途中位置にはセラッミック粒子が充填されたカートリッジ175が設けられている。
貯水槽110の底部には、セラッミック粒子が充填されたカートリッジ180と、酸化還元電位(ORP/Oxidation Reduction Potential)を検出する酸化還元電位センサ190が設けられている。カートリッジ165、175、180に充填されたセラッミックは、水に遠赤外線を照射する。また、セラミックが酸化型である場合、溶存酸素の存在下で水が分解されるので、水の酸化還元電位が上昇する。一方、セラミックが還元型である場合、溶存酸素が分解されないので、水の酸化還元電位が上昇しない。ここで、酸化型のセラミックと還元型のセラミックを併用する場合がある。例えば、カートリッジ165、175に酸化型のセラミックスを用い、カートリッジ180に還元型のセラミックスを用いる。
水処理装置100には制御部200が設けられており、制御部200は、噴流式の複合音波発生器210に水を供給するポンプ163を制御する。従って、水に対する複合音波の照射量、および酸素を含有する気体の吹き込み量を制御することができる。また、制御部200は、さらにポンプ155,172を制御する。
(作用)
このように構成した水処理装置100において、ポンプ163によって、第2循環経路160を介して貯水槽110の被処理水を循環させると、複合音波発生器210によって、被処理水に周波数帯域が可聴域から超音波域まで至る複合音波を照射することができる。その結果、例えば、水道水や井水等の原水を被処理水とした場合、酸化還元電位センサ190によって検出される被処理水の酸化還元電位は、例えば、+500mVから徐々に低下していく。但し、複合音波発生器210が酸素を含有する気体を吹き込むため、一定以上の溶存酸素量が維持されるので、酸化還元電位が過度に低下しない。従って、制御部200が、酸化還元電位センサ190での検出結果に基づいて、ポンプ163の稼働を制
御し、被処理水に対する複合音波の照射量、および気体の吹き込み量を制御することによって、貯水槽110の被処理水を酸化還元電位が+200mV±200mVの処理水とすることができる。また、制御部200が、酸化還元電位センサ190での検出結果に基づいてポンプ172を制御することにより、カートリッジ175内のセラミックと被処理水との接触時間を制御することができる。しかる後には、貯水槽110の酸化還元電位が+200mV±200mVの処理水を、処理水回収経路130を介して回収し、豚、牛、鶏等の家畜や、犬や猫等のペット等の動物の飼育に用いる。特に本形態では、酸化還元電位が+50mVから+400mVの処理水を動物の飼育に用いる。
(酸化還元電位の適正範囲)
図2は、水の酸化還元電位の説明図である。図2において、酸化還元電位は、ネルンストの電極電位式における水の酸化型活量と還元型活量との比に対応しており、酸化還元電位が正の場合、酸化側となり、酸化還元電位が負の場合、還元側となる。水道水の酸化還元電位は、概ね+500mV以上であり、酸性イオン水の酸化還元電位は、概ね+700mVである。従って、水道水や酸性イオン水を動物が摂取すると、動物の摂取食物、体液および臓器は酸化状態となる。純水の酸化還元電位は、概ね+200mVである。従って、純水を動物が摂取すると、動物の摂取食物、体液および臓器はやや酸化状態となる。これに対して、アルカリイオン水の酸化還元電位は、−250mV以下である。従って、アルカリイオン水を動物が摂取すると、動物の摂取食物、体液および臓器は還元状態となる。また、水中に有機物が存在すると有機物を分解するために多くの酸素が消費される結果、酸化還元電位が低下する。
本願出願人は、生体化学反応の基礎である酵素反応の活性度(酵素活性)は、水の酸化還元電位と関係があるとの考えの元、酵素反応の活性度と水の酸化還元電位との関係を検討した。より具体的には、蛋白質分解酵素(キモトリプシン)によって蛋白質をアミノ酸に分解したときのニンヒドリンの着色反応の比色結果に基づいて、酵素反応の活性度と水の酸化還元電位との関係を評価した。
その結果、図2に示す通り、酵素活性は、水の酸化還元電位が+200mV±200mVの範囲(矢印L1で示す範囲)では、高いレベルに維持されるのに対し、水の酸化還元電位が0mVより低くなると、酵素活性が低下し、水の酸化還元電位が+400mVを超えた場合も、酵素活性が低下する。特に、酵素活性は、水の酸化還元電位が+200mV±150mVの範囲(矢印L2で示す範囲)は、特に高いレベルに維持されるという知見を得た。
従って、酸化還元電位が+200mV±200mV(好ましくは、+200mV±150mV)の水を動物に摂取させると、動物の体内での生体化学反応が好適とする環境を維持することができる。従って、動物自身が有する免疫力を高い状態に維持することができるので、動物を健康な状態に維持することができる。また、酸化還元電位が+200mV±200mVの水を大量に製造するにあたって、純水の場合には、大型の純水製造装置が必要となるが、図1に示す装置によれば、比較的、小型で安価に構成することができる。なお、酵素反応には、水の存在が必須であることから、キモトリプシンに限らず、他の酵素においても、酸化還元電位が+200mV±200mVの範囲では、高いレベルに維持されると考えられる。
(動物の免疫性)
図3は、本発明に係る飼育方法を養豚場で採用した以降の呼吸病の発生率を示すグラフである。図3に示すように、本発明に係る飼育方法を養豚場で採用した結果、肺吸病の発生率が低下していることがわかる。また、図示を省略するが、豚の死亡率等も改善されたという結果も得られている。さらに、酸化還元電位が+500mV以上の高い原水(水道
水)を飲ませたマウスより、酸化還元電位が+100mVの水を飲ませたマウスの方が、INF−αの産生能が高い傾向が認められている。
(堆肥の製造方法)
図4は、本発明に係る堆肥の製造過程を示す説明図である。本発明に係る堆肥を製造方法では、動物から排出された糞尿を、投入口から排出口までの80mの距離を約60日間で移動させる。その間、糞尿を投入口から排出口に向けて移動させながら、投入口には新たな糞尿を投入する。その間、投入口からの各位置での温度を監視する。本形態において、動物は豚である。
その結果、本発明を適用した方法で飼育した動物の糞尿を用いた場合、図3に線S1で示すように、一次発酵の段階で温度が60℃以上に到達した。すなわち、本発明を適用した方法で飼育した動物の糞尿内では、放線菌は活発であるため、一次発酵が適正に進行し、低級脂肪酸の分解が活発であるとともに、病原性細菌、害虫の卵、および雑草の種子の死滅が進行する。このため、悪臭の発生等が適正に抑制された良質な堆肥が産生される。
これに対して、酸化還元電位が+200mV±200mVの範囲から外れた水を摂取させて飼育した動物の糞尿を用いた場合、図4に線S2で示すように、一次発酵の段階でも温度が50℃に到達しなかった。すなわち、放線菌が不活性であるため、一次発酵が適正に進行せず、低級脂肪酸の分解、病原性細菌、害虫の卵、および雑草の種子の死滅等が適正に進行しなかった。このため、悪臭の発生が顕著で良質な堆肥が産生されなかった。
(水の活性度)
図5は、水の解離易度測定装置の基本構成を示す説明図である。図6は、図1に示す装置での処理条件と解離易度との関係の一例を示すグラフである。図7は、酵素反応における活性化エネルギーの説明図であり、原水のエネルギーレベルを基底状態として示してある。
本形態では、水の酸化還元電位を調整するにあたって、酸素を含む気体を吹き込みながら周波数帯域が可聴域から超音波域まで至る複合音波を被処理水に照射している。このため、水の解離易度(活性度)が高いので、酵素活性を高いレベルに維持するのに効果的である。さらに、本形態では、水をセラミックと接触させて、セラミックから発生する遠赤外線を水に照射している。このため、水の解離易度(活性度)を効果的に高めることができるので、酵素活性をより高いレベルに維持するのにより効果的である。
水の解離易度は、図5に示す解離易度測定装置1で測定することができる。図5に示す解離易度測定装置1では、電解隔膜2で隔てた第1電解室31および第2電解室32のうち、第1電解室31には陽極板41を配置する一方、第2電解室32には陰極板42を配置する。また、第1電解室31および第2電解室32には各々、同一の被測定水51、52を同量、貯留させる。次に、直流電源6より夫々の極板41、42に一定電流を所定時間通電する。次に、第1電解室31および第2電解室32の各被測定水51、52をよく攪拌した後、pHの検出電極71、72を用いて検出装置8により、各被測定水51、52のpHを検出する。そして、pHの差を濃度差演算器9により算出し、その値を水の解離易度とする。このような方法によれば、水の解離易度を容易に測定できる。
例えば、図6には、被処理水(原水)に対して、酸素濃度が20体積%の気体(空気)を被処理水に吹き込みながら、以下の処理を行った場合の処理時間と水の解離易度との関係を各線で示してある。
条件:1L20ER:複合音波および遠赤外線の照射
条件:1L20UV:複合音波および紫外線の照射
条件:1L20UV:複合音波のみ
図6に示すように、図1に示す水処理装置100において、気体を吹き込みながら周波数帯域が可聴域から超音波域まで至る複合音波を被処理水に照射すると、解離易度(活性度)が上昇することがわかる。その際、セラミックから発生する遠赤外線を照射すると、解離易度(活性度)がさらに上昇することがわかる。また、本願出願人は、解離易度を上昇させると、生体化学反応が活性化する点について、特開2007−105677号公報や特開2009−225748号公報で開示している。
図7には、蛋白質の分解反応において、酵素が存在しない条件下での活性化エネルギー(無酵素活性化エネルギー)はEdであるが、酵素が存在する条件下での活性化エネルギー(酵素活性化エネルギー)はEaであり、活性化エネルギーがΔE1だけ低下する様子を示してある。
これに対して、原水を用いた場合と、処理水を用いた場合とにおいては、反応温度や酵素の種類が変化しないにもかかわらず、酵素反応の反応速度が変化するのは、以下に説明するように、水の活性化エネルギーが影響しているためと考えられる。
まず、原水を用いた場合、酵素反応における反応場のエネルギー障壁はEaである。一方、処理水は、活性化エネルギーが基底状態より高いEbであるため、処理水を用いた場合、酵素反応における反応場のエネルギー障壁Ecは、Ea−Ebとなり、低くなる。
従って、原水を用いた場合の反応速度定数Kaは、下式
Ka=A・exp(−Ea/RT)
で表されるのに対して、処理水を用いた場合の反応速度定数Kbは、下式
Kb=A・exp(−(Ea−Eb)/RT)
で表される。
但し、上式において
A:定数
Ea:基底活性化エネルギーレベル
Eb:処理水の活性化エネルギー
R:気体定数
T:絶対温度(K)
それ故、処理水を用いた場合の反応速度定数Kbは、原水を用いた場合の反応速度定数Kaより大きくなるので、酵素反応の反応速度が大きい。すなわち、酵素反応に関しては、水の解離易度(活性度)を高め、活性化エネルギーを高めておけば、反応速度が高い状態を維持することができ、生命化学反応の反応速度が高い状態を維持することができると考えられる。
[酵素反応の制御方法]
本発明は、酵素反応の制御方法として規定することができる。具体的には、周波数帯域が可聴域から超音波域まで至る複合音波を被処理水に照射するとともに、酸素濃度が25体積%から35体積%の気体を前記被処理水に吹き込み、被処理水に対する複合音波の照射量、および気体の吹き込み量を制御することによって、酸化還元電位が+200mV±200mVの処理水を製造し、処理水の存在下で酵素反応を行わせることを特徴とする。
[他の実施形態]
上記実施形態では、複合音波の照射、および酸素を含有する気体の吹き込みの双方を複合音波発生器によって実施したが、複合音波の照射、および酸素を含有する気体の吹き込
みを各々、別の器具によって実施してもよい。
1…解離易度測定装置、2…電解隔膜、6…直流電源、31…第1電解室、32…第2電解室、41…陽極板、42…陰極板、51、52…被測定水、71、72…検出電極、100…水処理装置、110…貯水槽、120…原水供給経路、130…処理水回収経路、165、175、180…カートリッジ、190…酸化還元電位センサ、210…噴流式の複合音波発生器

Claims (6)

  1. 周波数帯域が可聴域から超音波域まで至る複合音波を被処理水に照射するとともに、酸素濃度が25体積%から35体積%の気体を前記被処理水に吹き込み、
    前記被処理水に対する前記複合音波の照射量、および前記気体の吹き込み量を制御することによって、酸化還元電位が+200mV±200mVの処理水を製造し、
    前記処理水を動物に摂取させることを特徴とする動物の飼育方法。
  2. 請求項1に記載の動物の飼育方法において、
    前記処理水の酸化還元電位を+50mVから+400mVとすることを特徴とする動物の飼育方法。
  3. 請求項1または2に記載の動物の飼育方法において、
    前記被処理水に前記複合音波を照射する際、前記被処理水をセラミックと接触させることを特徴とする動物の飼育方法。
  4. 請求項1から3までの何れか一項に記載の動物の飼育方法において、
    前記被処理水に対する複合音波の照射、および前記気体の吹き込みを噴流式の複合音波発生器によって同時に行うことを特徴とする動物の飼育方法。
  5. 請求項1から4までの何れか一項に記載の動物の飼育方法を実施した際に得られる前記動物の糞尿を用いて堆肥を製造することを特徴とする堆肥の製造方法。
  6. 周波数帯域が可聴域から超音波域まで至る複合音波を被処理水に照射するとともに、酸素濃度が25体積%から35体積%の気体を前記被処理水に吹き込み、前記被処理水に対する複合音波の照射量、および気体の吹き込み量を制御することによって、酸化還元電位が+200mV±200mVの処理水を製造し、
    前記処理水の存在下で酵素反応を行わせることを特徴とする酵素反応の制御方法。
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