JP2021100916A - 義歯床用硬化性組成物の製造方法 - Google Patents

義歯床用硬化性組成物の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2021100916A
JP2021100916A JP2019232690A JP2019232690A JP2021100916A JP 2021100916 A JP2021100916 A JP 2021100916A JP 2019232690 A JP2019232690 A JP 2019232690A JP 2019232690 A JP2019232690 A JP 2019232690A JP 2021100916 A JP2021100916 A JP 2021100916A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
meth
acrylic acid
polymerizable monomer
crosslinked polymer
paste
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019232690A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7378728B2 (ja
Inventor
圭祐 深谷
Keisuke Fukaya
圭祐 深谷
歩 瘧師
Ayumu Gyakushi
歩 瘧師
達矢 山崎
Tatsuya Yamazaki
達矢 山崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokuyama Dental Corp
Original Assignee
Tokuyama Dental Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokuyama Dental Corp filed Critical Tokuyama Dental Corp
Priority to JP2019232690A priority Critical patent/JP7378728B2/ja
Publication of JP2021100916A publication Critical patent/JP2021100916A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7378728B2 publication Critical patent/JP7378728B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Dental Preparations (AREA)

Abstract

【課題】 ペーストの長期保存安定性を向上させ、またペースト性状制御が容易となる、義歯床用硬化性組成物の製造方法を提供する。【解決手段】 (A)(メタ)アクリル酸系非架橋ポリマー、(B)重合開始剤、(C)常温常圧で液体である(メタ)アクリル酸系重合性単量体、及び、(D)前記(C)(メタ)アクリル酸系重合性単量体を吸収し得る多孔質有機架橋ポリマーを含んでなる義歯床用硬化性組成物の製造方法であって、前記(A)成分、前記(B)成分、及び前記(C)成分を含有する混合溶液を得、該混合溶液に、前記(A)成分が溶解した状態で、且つ、前記混合溶液の23℃における損失正接tanδの値が1.0以上である状態で、該混合溶液と、前記(D)成分とを混合する工程を含むことを特徴とする義歯床用硬化性組成物の製造方法を提供する。【選択図】 なし

Description

本発明は、義歯床用硬化性組成物の製造方法に関する。詳しくは、ペーストタイプの義歯床用レジンや義歯床用硬質裏装材、義歯床補修用レジンに好適な義歯床用硬化性組成物の製造方法に関する。
義歯床用硬化性組成物とは、義歯床の製造や修理等に使用される組成物であり、当該組
成物を使用した材料としては、義歯を新しく作製する際に用いられる義歯床用レジン、長
期間の使用により患者の口腔粘膜に適合しなくなった義歯を改床し、再度使用できる状態
に修正するために使用される義歯床用硬質裏装材、及び義歯床の裏装、改床や破折した義
歯の補修等に用いる義歯床補修用レジン等が知られている。
義歯床用硬化性組成物としては、メチルメタクリレート等の重合性単量体、ポリメチルメタクリレート、ポリエチルメタクリレート等の(メタ)アクリル酸系ポリマー、及び重合開始剤を含む重合硬化性生成物が一般に使用されている。重合開始剤としては、化学(レドックス)重合開始剤、光重合開始剤、熱重合開始剤、又はこれらの組み合わせが使用され、使用される重合開始剤の種類に応じて上記材料は、異なる形態で提供される。
例えば、上記材料の中でも接触すると直ちに反応し得る酸化剤(単に「ラジカル開始剤」と言われることもある。)と還元剤(「重合促進剤」と言われることもある。)との組合せを含む化学重合開始剤を用いる場合には、上記酸化剤と上記還元剤とを分けて保管される(分包される)必要があり、通常は、重合性単量体及び還元剤を主成分とする液剤と、(メタ)アクリル酸系ポリマー及び酸化剤を主成分とする粉剤と、から構成される粉液型(特許文献1及び2参照)或いは酸化剤及び還元剤に夫々重合性単量体と(メタ)アクリル酸系ポリマーを配合してペースト化した2ペースト型(特許文献3参照)として提供される。
上記特許文献3で提案されている2ペースト型の義歯床用材料は、ウレタン結合を有さないメタクリレートと、ウレタン結合を有するメタクリレートと、交差結合を有するポリウレタン粉末と、充填剤を各々に有する2成分から構成され、片方の成分には、酸化剤(ラジカル開始剤)が、もう一方の成分には還元剤(重合促進剤)が含まれるものである。このような2成分からなる組成物とすることで、義歯床用材料を形成するのに十分な操作時間を有するために操作性に優れ、さらに該材料により形成された硬化体は適度な弾性を持つため、修復箇所の破損が少ないという特徴を有することが知られている。
このような化学重合開始剤を使用した2ペースト型の義歯床用材料は、2つのペーストを混和することで重合が開始するため、重合器等の特別な装置は不要というメリットがある一方、各ペーストの計量・混和が必要であり硬化体を製造する際の操作が煩雑であるという点で改善の余地があった。
一方、光重合開始剤、或いは熱重合開始剤を用いた1ペースト型の義歯床用材料も種々提案されている。たとえば、特許文献4には、重合性モノマーと、アルキル(メタ)アクリレート単独重合体,アルキル(メタ)アクリレート共重合体,アルキル(メタ)アクリレート・スチレン共重合体から選ばれた少なくとも1種の重合体と、熱重合触媒及び/又は光重合触媒と、が混合されて成り、重合体成分の少なくとも一部が重合性モノマー中に溶解していることを特徴とする義歯床用樹脂材料が提案されている。また特許文献5には、重合時の弾性率が特定の範囲である重合性モノマー及び/又はオリゴマーと、弾性率が特定の範囲である有機質充填材及び/又は有機無機複合充填材と、加熱重合型重合開始剤及び/又は光重合型重合開始剤から成る重合開始剤とから成る、ワンペースト状の義歯床用レジン組成物が提案されている。
1ペースト型の義歯床用材料は、硬化させるための重合器等の装置が必要となるものの、計量・混和の必要がなく、熱や光を付与するまではペースト性状を維持し任意のタイミングで重合を開始できるため操作性に優れるというメリットがある。さらに特許文献5記載の義歯床用レジン組成物は、適度の弾性率を有する材料を使用している事に起因して、得られる硬化体は、曲げ強さ及び弾性エネルギー特性に優れ、耐衝撃性に優れたものであるという特徴を有することが知られている。
このように、前記1ペースト型及び2ペースト型の義歯床用材料については、適度な弾性を有しており、曲げ強さや耐衝撃性が良好で、操作性にも優れるものも知られている。しかしながら、強度及び靭性の点では必ずしも満足のゆくものではなく、また、使用する充填材料によっては、ペースト性状の制御が難しく、強度が低くなる場合がある等、なお改善の余地があった。
さらに、ペーストタイプの義歯床用材料は、その形態の特徴から、グローブをはめた手で取り扱うことが多いため、グローブに付着しないようべたつきを抑える必要がある。一方で、新義歯作製に使用する場合は石膏模型に、義歯床の裏装や補修に使用する場合は義歯に、それぞれ粘着する必要がある。つまり、ペースト型の義歯床用硬化性組成物においては、グローブには付着しないが、石膏模型や義歯には粘着するといった適度な粘度を有するペースト性状が求められる。従って、ペースト性状の制御が難しいと操作性の観点からも課題があった。
特開平11−335222号公報 特公平4−042364号公報 特開2000−175941号公報 特開2000−254152号公報 特開2002−104912公報 特願2019−004801号 特願2019−048536号
このような背景から本願発明者らは、充填剤と重合性単量体の界面状態に着目し、充填剤として多孔質有機架橋ポリマーを使用することで、高い曲げ強さ(強度)と破断エネルギー(靭性)を有し、ペースト性状が良好である義歯床用硬化性組成物を提案している(特許文献6及び特許文献7参照)。この義歯床用硬化性組成物はグローブに付着しにくく、石膏模型には付着しやすいといった適度な粘度を有したペースト性状を有している。しかしながら、その製造方法によっては、長期間保管した際の安定性や、ペースト性状を制御することが困難な場合があることが判明した。
そこで本発明は、ペーストの長期保存安定性を向上させ、またペースト性状制御が容易となる、ペースト型の義歯床用硬化性組成物の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題に対し、本願発明者らは鋭意検討を行った。上記特許文献6及び特許文献7で提案した義歯床用硬化性組成物は、多孔質有機架橋ポリマーと非架橋ポリマーの2種類のポリマーを含んでいる。多孔質有機架橋ポリマーは、硬化体の強度及び靭性の向上に貢献し、非架橋ポリマーは主に優れたペースト性状に貢献している。しかしながら、非架橋ポリマーはモノマーに溶解されるため、一部溶解しなかった非架橋ポリマーがペースト中に残ってしまうと、時間経過で徐々に膨潤・溶解していき、時間経過によりペーストの性状が変化してしまい、長期間保管した際の安定性や、ペースト性状を制御することが困難な場合があるものと推測された。
そこで本発明者らは、非架橋ポリマーの溶け残りをなくすことでペーストの長期保存安定性向上を図ることができると考え鋭意検討を行った。その結果、非架橋ポリマーをモノマー中に完全に溶解させたのちに、多孔質有機架橋ポリマーを混錬することで、非架橋ポリマーの溶け残りを防ぎ、ペーストの保存安定性が向上すること、また多孔質有機架橋ポリマーを混錬する前の、モノマー混合液の粘度を定めることにより、ペーストの性状制御が容易になることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち本発明は、
(A)(メタ)アクリル酸系非架橋ポリマー、
(B)重合開始剤、
(C)常温常圧で液体である(メタ)アクリル酸系重合性単量体、及び、
(D)前記(C)(メタ)アクリル酸系重合性単量体を吸収し得る多孔質有機架橋ポリマー
を含んでなる義歯床用硬化性組成物の製造方法であって、
前記(A)(メタ)アクリル酸系非架橋ポリマー、前記(B)重合開始剤、及び前記(C)常温常圧で液体である(メタ)アクリル酸系重合性単量体を含有する混合溶液を得、
次いで、該混合溶液と、前記(D)前記(C)(メタ)アクリル酸系重合性単量体を吸収し得る多孔質有機架橋ポリマーとを混合する工程を含み、
前記混合溶液に、前記(A)(メタ)アクリル酸系非架橋ポリマーが溶解した状態で、且つ、前記混合溶液の23℃における損失正接tanδの値が1.0以上である状態で、該混合溶液と、前記(D)前記(C)(メタ)アクリル酸系重合性単量体を吸収し得る多孔質有機架橋ポリマーとを混合することを特徴とする義歯床用硬化性組成物の製造方法である。なお、上記本発明における「常温常圧」とは、25℃、1気圧(≒1013hPa)を意味するものである。
上記本発明の製造方法で製造される前記義歯床用硬化性組成物が、前記(C)常温常圧で液体である(メタ)アクリル酸系重合性単量体100質量部に対して前記(A)(メタ)アクリル酸系非架橋ポリマーを5質量部以上、40質量部以下で含み、且つ下記式で示される、前記(C)(メタ)アクリル酸系重合性単量体の、前記(D)前記(C)(メタ)アクリル酸系重合性単量体を吸収し得る多孔質有機架橋ポリマーへの吸収量が65g以上、165g未満であることが好ましい。
吸収量(g)={前記(C)(メタ)アクリル酸系重合性単量体100g当たりの前記(D)前記(C)(メタ)アクリル酸系重合性単量体を吸収し得る多孔質有機架橋ポリマーの配合量(g)}×{JIS K5101−13−1に準じて測定される、前記(D)前記(C)(メタ)アクリル酸系重合性単量体を吸収し得る多孔質有機架橋ポリマー1g当たりに吸収される前記(C)(メタ)アクリル酸系重合性単量体の量(g/g)}
本発明の義歯床用硬化性組成物の製造方法は、特にペースト型の義歯床用硬化性組成物の製造において、ペーストの長期保存安定性及びペースト性状制御の容易化を提供することができる。なお、本発明においてペースト状とは、液体のように流動性はないものの、容易に塑性変形する性状を意味する。
また、(A)(メタ)アクリル酸系非架橋ポリマーを(C)常温常圧で液体である(メタ)アクリル酸系重合性単量体に溶解させるときの損失正接tanδの値を規定することにより、(D)(C)(メタ)アクリル酸系重合性単量体を吸収し得る多孔質有機架橋ポリマーを混合した際に、(D)成分と重合性単量体溶液が馴染みやすくなり、ペーストの性状制御が容易となる。
本発明の製造方法では、
1.(A)(メタ)アクリル酸系非架橋ポリマー、(B)重合開始剤、及び(C)常温常圧で液体である(メタ)アクリル酸系重合性単量体(以下、単に「(メタ)アクリル酸系重合性単量体」とも言う)を含有する混合溶液を得る工程
2.該混合溶液と(D)(C)の(メタ)アクリル酸系重合性単量体を吸収し得る多孔質有機架橋ポリマーを混合する工程
といった2つの工程を有し
前記1.で得られる混合溶液に、前記(A)(メタ)アクリル酸系非架橋ポリマーが溶解した状態で、且つ、前記混合溶液の23℃における損失正接tanδの値が1.0以上である状態で、該混合溶液と、前記(D)前記(C)(メタ)アクリル酸系重合性単量体を吸収し得る多孔質有機架橋ポリマーとを混合することを特徴とする。本発明において、前記1.で得られる混合溶液に、前記(A)(メタ)アクリル酸系非架橋ポリマーが溶解した状態とは、目視で判断して、25℃の(C)成分100質量部に対し配合する(A)成分全てが溶解している状態を示す。本明細書においては特に断らない限り、数値A及びBについて「A〜B」という表記は「A以上B以下」を意味するものとする。かかる表記において数値Bのみに単位を付した場合には、当該単位が数値Aにも適用されるものとする。
以下に本発明の製造方法およびペースト状義歯床用硬化性組成物で使用する各成分について説明する。
<(A)(メタ)アクリル酸系非架橋ポリマー>
本発明の製造方法に用いる(メタ)アクリル酸系非架橋ポリマーとしては、後述する(C)(メタ)アクリル酸系重合性単量体に対して溶解性を有しているものであり、歯科用に一般的に使用される、常温大気中で粒状又は粉末状の、非架橋性の(架橋を有しない)(メタ)アクリル酸系ポリマーが特に制限されず使用できる。(C)(メタ)アクリル酸系重合性単量体に対して溶解性を有しているとは、具体的には、目視で判断して、25℃の(C)成分100質量部に対し配合する(A)成分全てが溶解するものである。
好適に使用できる(メタ)アクリル酸系非架橋ポリマーを例示すれば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−1,3−ジメタクリロキシプロパン、イソブチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレートの単重合体又は共重合体、ポリ(スチレン−エチルメタクリレート)等の(メタ)アクリル酸系単量体と他の重合性単量体との共重合体等が挙げることができる。これらは、1種単独で、または2種以上組み合わせて使用してもよい。
上記(A)(メタ)アクリル酸系非架橋ポリマーの平均分子量は、特に制限されるものではないが、上記溶解性及びペースト性状の調整のし易さの観点から、5万以上、100万未満であるのが好ましく、10万以上、70万以下がより好ましい。また、粒子径は、特に制限されるものではないが、大きすぎると(C)(メタ)アクリル酸系重合性単量体へ溶解するのが遅く、製造に時間を要し作業効率が低下する傾向があるため、100μm以下であるのが好ましい。
上記(A)(メタ)アクリル酸系非架橋ポリマーの配合量は、(C)(メタ)アクリル酸系重合性単量体100質量部に対して、5〜40質量部であるのが好ましく、15〜30質量部であるのがより好ましい。
<(B)重合開始剤>
本発明の製造方法に用いる(B)重合開始剤としては、歯科用材料として使用される重合開始剤を好適に用いることができる。本発明で用いる重合開始剤としては、化学(レドックス)重合開始剤、光重合開始剤、熱重合開始剤、又はこれらの組み合わせが挙げられる。
本発明によって製造される義歯床用硬化性組成物が1ペースト型である場合、(B)重合開始剤としては光重合開始剤及び/又は熱重合開始剤を使用し、化学重合開始剤は全く又は実質的に含まないことが好ましい。なお、ここで、実質的に含まないとは、保存安定性に悪影響を与えず、本発明の効果に影響を与えない範囲で極微量含むことは許容するという意味を示す。
一方で、2ペースト型である場合は、(C)(メタ)アクリル酸系重合性単量体を重合、硬化させることができるものであれば何ら制限なく使用可能であり、公知の重合開始剤が使用可能である。例えば、歯科分野で用いられるラジカル重合開始剤としては、化学重合開始剤(常温レドックス開始剤)、光重合開始剤、熱重合開始剤等があり、これらは、それぞれ単独で使用しても良いし併用しても良い。2ペースト型である場合、該重合開始剤は、保存安定性の観点から、2つのペーストを混合した際に重合が開始するように配分することが好ましい。
化学重合開始剤は、2成分以上からなり、使用直前に全成分が混合されることにより室温近辺で重合活性種を生じる重合開始剤である。このような化学重合開始剤としては、有機過酸化物/アミン化合物系のものが代表的である。
このような化学重合開始剤として使用される有機過酸化物の代表的なものには、ケトンパーオキサイド、パーオキシケタール、ハイドロパーオキサイド、ジアリールパーオキサイド、パーオキシエステル、ジアシルパーオキサイド、パーオキシジカーボネートなどがあり、具体的には、メチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノパーオキサイド、P−メタンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシネオデカノエート等を例示することができる。
これら有機過酸化物の好適な使用量は、用いられる有機過酸化物の種類によって異なるため一概に限定できないが、(C)(メタ)アクリル酸系重合性単量体100質量部に対して、0.05〜5質量部の範囲で用いることが好ましく、0.1〜3質量部の範囲で用いることがさらに好ましい。なお、2ペースト型で(C)(メタ)アクリル酸系重合性単量体を2組成物に分けて存在させる場合、上記(C)(メタ)アクリル酸系重合性単量体の量は、2つの組成物中に含有する(メタ)アクリル酸系重合性単量体の総和を100質量部として、有機過酸化物の使用量を適宜決定すれば良い。以下、各組成物の使用量を(C)(メタ)アクリル酸系重合性単量体の質量に対して規定する場合においても同様である。
また、これら有機過酸化物と接触してラジカルを発生させるための第3級アミンとしては公知の化合物が特に制限されず使用される。好適に使用される第3級アミン化合物を具体的に例示すると、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、N,N−ジプロピルアニリン、N,N−ジブチルアニリン、N−メチル,N−β−ヒドロキシエチルアニリン等のアニリン類、N,N−ジメチル−p−トルイジン、N,N−ジエチル−p−トルイジン、N,N−ジプロピル−p−トルイジン、N,N−ジブチル−p−トルイジン、p−トリルジエタノールアミン、p−トリルジプロパノールアミン等のトルイジン類、N,N−ジメチル−アニシジン、N,N−ジエチル−p−アニシジン、N,N−ジプロピル−p−アニシジン、N,N−ジブチル−p−アニシジン等のアニシジン類、N−フェニルモルフォリン、N−トリルモルフォリン等のモルフォリン類、ビス( N,N−ジメチルアミノフェニル)メタン、ビス(N,N−ジメチルアミノフェニル)エーテル等が挙げられる。これらのアミン化合物は、塩酸、リン酸、酢酸、プロピオン酸等の有機酸などとの塩として使用してもよい。上記第3級アミン化合物の内、重合活性が高く、なおかつ低刺激、低臭という観点から、N,N−ジエチル−p−トルイジン、N,N−ジプロピル−p−トルイジン、p−トリルジエタノールアミン、p−トリルジプロパノールアミンが好適に使用される。
第3級アミン化合物の使用量は(C)(メタ)アクリル酸系重合性単量体100質量部に対して、0 .05〜5質量部の範囲で用いることが好ましく、0.1〜3質量部の範囲で用いることがさらに好ましい。
光重合開始剤として具体例には、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾインアルキルエーテル類;ベンジルジメチルケタール、ベンジルジエチルケタール等のベンジルケタール類;ベンゾフェノン、アントラキノン、チオキサントン等のジアリールケトン類;ジアセチル、ベンジル、カンファーキノン、9,10−フェナントラキノン等のα−ジケトン類;ビス−(2,6−ジクロロベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジクロロベンゾイル)−2,5−ジメチルフェニルホスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−プロピルフェニルホスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジクロロベンゾイル)−1−ナフチルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)―フェニルホスフィンオキサイドなどのビスアシルホスフィンオキサイド類等を挙げることができる。これらは、それぞれ単独で使用することもできるし、異なる種類のものを混合して用いることもできる。
なお、上記光重合開始剤は、還元性化合物と組合せて用いるのが好ましい。好適に使用できる還元性化合物としては、2−(ジメチルアミノ)エチルメタクリレート、p−N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチル、N−メチルジエタノールアミン、ジメチルアミノベンズアルデヒド、テレフタルアルデヒドなどの第三級アミン類;2−メルカプトベンゾオキサゾール、1−デカンチオール、チオサルチル酸、チオ安息香酸などの含イオウ化合物;N−フェニルアラニンなどを挙げることができる。
また、前記の光重合開始剤の活性をより高めるために、光酸発生剤を加えるのも好ましい態様である。光酸発生剤としては、ジアリールヨードニウム塩系化合物、スルホニウム塩系化合物、スルホン酸エステル化合物、およびハロメチル置換−S−トリアジン有導体、ピリジニウム塩系化合物等が挙げられる。光酸発生剤を用いる場合、光重合開始剤としてはカンファーキノン等のα−ジケトン類が好ましく、p−N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチル等の還元性化合物を併用することがさらに好ましい。
熱重合開始剤としては、ベンゾイルパーオキサイド、p−クロロベンゾイルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、tert−ブチルパーオキシジカーボネート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート等の過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物を挙げることができる。
光重合開始剤と熱重合開始剤の配合量は、光重合開始剤又は熱重合開始剤を単独で用いる場合は、用いた重合開始剤の量が、また光重合開始剤と熱重合開始剤を併用する場合は、重合開始剤の合計の量が、触媒量(すなわち、重合開始剤としての機能を発揮し、充分な重合を行うことができる量)であれば良い。その具体的な量は、用いる重合開始剤の種類によっても異なるため一概に限定できないが、(C)(メタ)アクリル酸系重合性単量体100質量部に対して、0.05〜5質量部の範囲で用いることが好ましく、0.1〜3質量部の範囲で用いることがさらに好ましい。
還元剤や光酸発生剤の使用量は、(C)(メタ)アクリル酸系重合性単量体100質量部に対して、0.05〜5質量部の範囲で用いることが好ましく、0.1〜3質量部の範囲で用いることがさらに好ましい。
<(C)常温常圧で液体である(メタ)アクリル酸系重合性単量体>
本発明の製造方法に用いる(C)常温常圧で液体である(メタ)アクリル酸系重合性単量体としては、歯科用に一般的に使用される(メタ)アクリル酸系重合性単量体のうち、単独もしくは2種類以上で混合した際に、常温常圧で液体であるものを使用する。前記したとおり、本発明における「常温常圧」とは、25℃、1気圧(≒1013hPa)を意味する。
かかる(メタ)アクリル酸系重合性単量体の具体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、2−メタクリロキシエチルプルピオネート、アセトアセトキシエチル(メタ)アクリレート等の単官能性(メタ)アクリル酸系重合性単量体、1,6−ビス(メタクリルエチルオキシカルボニルアミノ)トリメチルヘキサン、2,2−ビス(メタクリロイルオキシフェニル)プロパン、およびこれらのメタクリレートに対応するアクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の二官能性(メタ)アクリル酸系重合性単量体、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールメタントリ(メタ)アクリレート等の三官能性(メタ)アクリル酸系重合性単量体等が挙げられる。
これらの(メタ)アクリル酸系重合性単量体は、単独であるいは2種類以上組み合わせて用いることができる。特に単官能のものと二官能あるいは三官能以上のものを組み合わせて用いる場合、該二官能あるいは三官能以上のものを多く配合することにより、得られる硬化体の強度や耐久性などの機械的物性も良好なものとすることができるので好ましい。
<(D)(メタ)アクリル酸系重合性単量体を吸収し得る多孔質有機架橋ポリマー>
本発明の製造方法で用いる(D)(メタ)アクリル酸系重合性単量体を吸収し得る多孔質有機架橋ポリマー(以下、単に「多孔質有機架橋ポリマー」とも言う)としては、有機材料で構成される常温大気中で粒状又は粉末状(微粒の集合体)の有機材料で構成される架橋を有するポリマーからなり、粒子の内部に外部と連通する細孔であって、孔の内部に上記(メタ)アクリル酸系重合性単量体が滲入可能な細孔を多数表面に有するものであれば特に限定されずに使用できるが、高強度化効果の観点から、JIS K5101−13−1の「精製あまに油法」に準じて(精製あまに油に代えて上記(メタ)アクリル酸系重合性単量体を用いて)測定される、上記多孔質有機架橋ポリマー1g当たりに吸収される前記(C)(メタ)アクリル酸系重合性単量体の量(g)で定義される吸収量が、好ましくは1.5g/g以上、より好ましくは2.0g/g以上、5.0g/g以下の範囲であるものを使用することが好ましい。
上記多孔質有機架橋ポリマーの材質は、架橋されたポリマーであれば特に限定されないが、上記(メタ)アクリル酸系重合性単量体との親和性の観点から、架橋ポリメチルメタクリレート、架橋ポリエチルメタクリレート、架橋ポリメチルアクリレート等の架橋ポリアルキル(メタ)アクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル等が好ましい。また、このような多孔質架橋ポリマーとしては、特公平4−51522号公報、特開2002−265529号公報等に記載されるポリマーが使用できる。さらに、このような多孔質架橋ポリマーとしては、市販の「テクノポリマーMBP−8」(積水化成品工業(株))等が使用できる。
上記多孔質有機架橋ポリマーの平均細孔径は、1〜100nmであることが好ましく、5〜50nmであることが特に好ましい。該平均細孔径とは、多孔質架橋ポリマー粒子の凝集によって形成される二次粒子の凝集細孔ではなく、多孔質架橋ポリマーの一次粒子の表面に形成される細孔の平均径を表す。該平均細孔径は、水銀圧入法細孔分布測定装置を用いて測定される粒子の細孔分布から計算によって求めることができる。
平均細孔径が1nmより小さい場合、上記(メタ)アクリル酸系重合性単量体の細孔内への滲入量の減少に伴い硬化体におけるアンカー効果も減少して、充分な強度が得られ難くなる傾向がある。平均細孔径が100nmより大きい場合も、滲入量は多いもののアンカー効果は却って低下し、やはり充分な強度が得られ難い傾向がある。
上記多孔質有機架橋ポリマーの粒子径は特に限定されないが、平均粒子径が1〜50μmであることが好ましく、3〜30μmであることが特に好ましい。なお、該平均粒子径とは、多孔質架橋ポリマー粒子の1次粒子の平均粒子径を意味し、レーザー回折・散乱法による粒度分布測定装置を用いて測定される。平均粒子径が1μmより小さい場合、硬化前のペーストのべたつきが大きくなって操作性が低下する傾向があり、平均粒子径が50μmより大きい場合、比表面積が小さくなるため硬化体において充分な強度及び靱性が得られ難い傾向がある。なお、粒子形状は特に限定されず、粉砕型粒子、球状粒子のいずれも使用できる。
上記多孔質有機架橋ポリマーの配合量は、上記吸収量によって最適な量が決定される。例えば、吸収量が多い多孔質有機架橋ポリマーはモノマーを多く吸収するため、見かけのモノマー量が少なくなり、比較的少ない配合量で目的とするペースト性状が得られる。一方、吸収量が少ない多孔質有機架橋ポリマーは比較的多く配合することができる。具体的には、前記(メタ)アクリル酸系重合性単量体100質量部に対する前記多孔質有機架橋ポリマーの配合量(質量部)×前記吸収量(g/g)は、65以上、165未満であることが好ましい。上記配合量×吸収量の値が、165を超える場合、硬化体が硬く脆くなる傾向があり、またペーストが硬くなる傾向がある。また、65未満の場合には、アンカー効果が低減し強度が低下する傾向にある。効果の観点から上記配合量×吸収量の値は、80以上150以下、特に100以上140以下であることが好ましい。
なお、有機架橋ポリマーであっても表面に細孔を有しない非多孔質有機架橋ポリマーは上記(メタ)アクリル酸系重合性単量体に対して溶解、膨潤し難くマトリックスとの相互作用が乏しいため、ペースト内で凝集・沈降し、ペーストが硬くなる場合があるため、これを多量に配合すると、ペースト保管中にその性状が変化し(具体的には硬くなり)、ペーストの操作性が低下してしまうことがある。このため、非多孔質有機架橋ポリマーを配合する場合には、その配合量を上記(メタ)アクリル酸系重合性単量体100質量部に対して10質量部以下とすることが好ましく、全く配合しないことがより好ましい。
<その他成分>
本発明の製造方法では、本発明の効果を阻害しない範囲内で、炭酸カルシウム、酸化マグネシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、チタン酸カリウム、水酸化アルミニウム、硅石粉末、ガラス粉末、珪藻土、シリカ、珪酸カルシウム、タルク、アルミナ、マイカ、石英ガラスなどの無機フィラー、無機粒子に重合性単量体を予め添加し、ペースト状にした後、重合させ、粉砕して得られる粒状の有機無機複合フィラー、ブチルヒドロキシトルエン、メトキシハイドロキノン等の重合禁止剤、4−メトキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、2−(2−ベンゾトリアゾール)−p−クレゾール等の紫外線吸収剤、α−メチルスチレンダイマー等の重合調整剤、色素、顔料、香料等を添加することができる。
以下、本発明の製造方法について記述する。
<製造方法>
前記のとおり、本発明の製造方法は、
1.(A)(メタ)アクリル酸系非架橋ポリマー、(B)重合開始剤、及び(C)常温常圧で液体である(メタ)アクリル酸系重合性単量体を含有する混合溶液を得る工程(以下、「第1工程」とも言う)、
2.該混合溶液と(D)(C)(メタ)アクリル酸系重合性単量体を吸収し得る多孔質有機架橋ポリマーを混合する工程(以下、「第2工程」とも言う)
といった2つの工程を有し、
第1工程で得られる混合溶液に、前記(A)(メタ)アクリル酸系非架橋ポリマーが溶解した状態で、且つ、前記混合溶液の23℃における損失正接tanδの値が1.0以上である状態で、該混合溶液と、前記(D)前記(C)(メタ)アクリル酸系重合性単量体を吸収し得る多孔質有機架橋ポリマーとを混合することを特徴とする。
第1工程における混合は、常温常圧下での撹拌を1時間行う。特に混合の順番は定めないが、前記(C)(メタ)アクリル酸系重合性単量体に対して、前記(B)重合開始剤を先に溶解させ後に、前記(A)(メタ)アクリル酸系非架橋ポリマーを溶解させることが好ましい。このとき、(A)成分と(B)成分が溶解していることを目視で確認する。溶け残りがある状態だと、混合溶液が白濁して見えるので、その場合は追加で撹拌を行う。(A)成分を混合する際は、ポリマーの凝集を防ぎ且つ、均一にモノマー溶液中に分散させるために、(A)成分を複数回に分けて加え、目視で溶解していることを逐次確認することが好ましい。また、使用する(A)成分と(C)成分の組み合わせによっては、(A)成分が溶けにくいことがあるため、その場合は該混合溶液を45〜60℃に保ちながら混合することが好ましい。混合溶液の粘度上昇により撹拌が難しいと判断された場合には、撹拌を止めてインキュベーターで、混合溶液を2時間のエージングを行うことで(A)成分を溶解させればよい。エージングを行うインキュベーターの温度は通常45℃であるが、45℃を超える温度で該混合溶液を撹拌した場合は、撹拌時と同じ温度のインキュベーターでエージングを行うことが好ましい。エージング後、25℃で溶け残りがないことを目視で確認する。なお、撹拌のみで(A)成分と(B)成分の溶解が確認された場合でも、45℃のインキュベーターで2時間のエージングを行うことが好ましい。
(A)成分、(B)成分及び(C)成分を混合して得られた混合溶液は、23℃における損失正接tanδが1.0以上である状態で第2工程に進む。該混合溶液の損失正接tanδの値は、モジュラーコンパクトレオメータMCR302(アントンパール製)を用いて測定することができる。損失正接tanδとは、溶液の粘度を示す値であり、tanδが低いほど該溶液の粘度が高く、tanδが高いほど該溶液の粘度が低いことを示す。従って、優れたペースト性状を得る観点から、上記混合溶液の23℃における損失正接tanδは1.5以上、3.0以下とした状態で第2工程に進むことが好ましい。該混合溶液の損失正接tanδが1.0未満であった場合、(A)成分が過剰に溶解していることが考えられる。その場合は、(A)成分を5〜40質量部の範囲内で(A)の配合量を調整し、再度第1工程から調製し直す必要がある。一方で、該混合溶液の損失正接tanδが3.0を超える場合は、(A)成分を5〜40質量部の範囲内でさらに加えて混合し、該混合溶液の粘度を上昇させ、損失正接tanδの値を1.5以上、3.0以下にすることが好ましい。
本発明の製造方法では、次いで第2工程として、該混合溶液と(D)(C)(メタ)アクリル酸系重合性単量体を吸収し得る多孔質有機架橋ポリマーを混合する。
上記第1工程で得られた混合溶液と(D)成分を常温常圧で撹拌混合していくと、全体的に餅状になり、まとまりが見られるが、それまでに要する時間は使用するモノマーやポリマーの組み合わせによって様々である。ペーストのムラを極力減らすため、ペーストが均一になったことを肉眼で確認してから、さらに10分以上混練し続けることが好ましい。また、得られたペーストの性状が硬すぎたり、柔らかすぎたりした場合は、適宜混合溶液、又は架橋ポリマーを加えることにより、ペースト性状をコントロールすることができる。混練後のペーストは気泡を含んでいるため、真空条件下での脱泡を行うことが好ましい。上記方法により、1ペースト型の義歯床用硬化性組成物を製造することができる。
2ペースト型の義歯床用硬化性組成物を製造する場合、2つのペーストをそれぞれ第一組成物、第二組成物したときに、(A)(メタ)アクリル酸系非架橋ポリマー、(B)重合開始剤、(C)(メタ)アクリル酸系重合性単量体及び(D)多孔質有機架橋ポリマーが両組成物に含まれているとは限らない。例えば、上記(B)重合開始剤が光重合開始剤であった場合、(A)成分、(B)成分、(C)成分は第一組成物と第二組成物の両方に含まれているが、第一組成物又は第二組成物の片側にのみ(B)成分が含まれることが考えられるため、その場合は、(B)成分が含まれる組成物に本発明の製造方法を、上記の1ペースト型の製造方法と同様に用いることができる。よって、2ペースト型の場合は、上記(A)(メタ)アクリル酸系非架橋ポリマー、上記(B)重合開始剤、上記(C)(メタ)アクリル酸系重合性単量体及び、上記(D)多孔質有機架橋ポリマーを含む組成物に本発明の製造方法を用いることができる。
<保存方法>
本発明の製造方法により製造したペーストは、保管時の劣化防止のため、特に光重合開始剤を用いた場合、遮光性を有する容器で保存することが好ましい。ペースト形態は特に限定されるものではないが、棒、馬蹄形、シート、球、角柱等に成型したものを容器に収容しても良いし、或いは、成型せずチューブやボトル等に収容しても良い。
<使用方法>
本発明の製造方法により得られた義歯床用硬化性組成物を義歯床用レジン、硬質裏装材、補修用レジンとして使用する場合、公知の方法で使用することができる。
1ペースト型で新たに義歯を作製する場合、患者の口腔内の印象を採得して石こう模型を作製し、その石こう模型上で本発明により製造された製造した義歯床用硬化性組成物を用いて義歯床部を形成し、咬合器にセットして人工歯の配列を行った後、光照射や加熱により重合硬化させ、形態修正・研磨を行い、義歯が作製される。
2ペースト型で新たに義歯を作製する場合、患者の口腔内の印象を採得して石こう模型を作製し、その石こう模型上で本発明により製造された第一組成物及び/又は第二組成物を含んだ、両組成物を混合した義歯床用硬化性組成物を用いて義歯床部を形成し、咬合器にセットして人工歯の配列を行った後、光重合触媒又は熱重合触媒を用いた場合は光照射や加熱により重合硬化させ、形態修正・研磨を行い、義歯が作製される。
適合不良の義歯を修理する場合、患者の口腔内に適合しなくなった義歯に必要に応じて接着材・分離材を塗布し、ペースト(2ペースト型の場合、第一組成物及び第二組成物を混合したペースト)を盛り付け患者の口腔内に合わせた後、光重合触媒又は熱重合触媒を用いた場合は光照射や加熱により重合硬化させ、形態修正・研磨を行い、義歯の適合が改善される。粘膜面の裏装時にはペーストを薄く盛り付け、床延長時は棒状にしたペーストを巻きつけるように盛り付けてもよい。
以下、本発明を具体的に説明するために、実施例および比較例を挙げて説明するが、本発明はこれらにより何等制限されるものではない。まず、各実施例および比較例で使用した各種化合物の名称、特性、略号(略号を用いた場合)等を示す。
<(A)(メタ)アクリル酸系非架橋ポリマー粒子>
・PMMA:ポリメチルメタクリレート(平均粒径20μm、重量平均分子量25万)
・PEMA:ポリエチルメタクリレート(平均粒径35μm、重量平均分子量50万)
・P(EMA−MMA):ポリエチルメタクリレート‐メチルメタクリレート共重合体
(エチルメタクリレート/メチルメタクリレート=50/50、平均粒子径40μm、重量平均分子量100万)
・PBMA:ポリブチルメタクリレート(平均粒子径60μm、重量平均分子量15万)
<(B)重合開始剤>
・CQ:カンファーキノン
・BPO:過酸化ベンゾイル
・DMBE:4−(N,N−ジメチルアミノ)安息香酸エチル。
・DEPT:N,N−ジエチル−p−トルイジン
<(C)(メタ)アクリル酸系重合性単量体>
・HPr:2−メタクリロイルオキシエチルプルピオネート(単官能重合性単量体)
・ND:ノナメチレンジオールジメタクリレート(二官能重合性単量体)
・UDMA:1,6−ビス(メタクリルエチルオキシカルボニルアミノ)トリメチルヘキサン
・TT:トリメチロールプロパントリメタクリレート(三官能重合性単量体)
<(D(C)(メタ)アクリル酸系重合性単量体を吸収し得る多孔質有機架橋ポリマー>
使用したポリマー(いずれも積水化成品工業製)の略称、成分、平均粒子径及び平均細孔径を表1に示す。
Figure 2021100916
<非多孔質有機架橋ポリマー>
・PMMA−X:ポリメチルメタクリレート(平均粒子径8μm、積水化成品工業製)
次に、各実施例及び比較例における各評価項目の測定方法を以下に示す。
(1)損失正接(tanδ)
モジュラーコンパクトレオメータMCR302(アントンパール製)を用いて、直径20mm、1°のコーンプレートを使用し、周波数1Hz、測定温度23℃、せん断ひずみ(振動)が0.1%の条件で5分間測定し、測定開始から60秒以降の平均値を溶液の損失正接tanδとした。
(2)ペースト硬さ
SUS製ナット状型にペーストを填入して表面を平らにならし、2分間遮光下で放置して温度を23℃一定にした。サンレオメーターCR−150(株式会社サン科学製)に感圧軸としてΦ5mmSUS製棒を取り付け、240mm/分の速度で2mmの深さまで圧縮進入したときの最大荷重[g]をペースト硬さとした。
(3)曲げ強さ、弾性率、及び破断エネルギーの測定方法
30×30×2mmのポリテトラフルオロエチレン製モールドにペーストを充填し、光重合触媒を用いた場合は、両面をポリエチレンフィルムで圧接した状態で歯科技工用光重合装置αライトV(MORITA社製)を用いて5分間光照射して硬化体を作製し、熱重合触媒を用いた場合は、両面をポリエチレンフィルムで圧接した状態で、水中に浸漬し沸騰してから1時間加熱して硬化体を作製した。次いで、#800および#1500の耐水研磨紙にて硬化体を研磨後、4×30×2mmの角柱状に切断した。得られた硬化体を水中浸漬し、37℃にて24時間放置した。この試験片を試験機(島津製作所製、オートグラフAG−1)に装着し、支点間距離20mm、クロスヘッドスピード1mm/分で3点曲げ試験を行い、曲げ強さ、弾性率、破断エネルギーを測定した。
(4)モノマー吸収量
JIS K5101−13−1に記載の精製あまに油法において、精製あまに油を用いるところを、各実施例又は比較例で使用する(C)(メタ)アクリル酸系重合性単量体(複数混合して使用した場合には同一組成のモノマー混合物)に置き換えて測定した。具体的には、所定量(g)〔M(g)〕の(D)の多孔質有機架橋ポリマーをガラス板の上に置き、(C)成分のモノマーをビュレットから一回に4、5滴ずつ徐々に加え、その都度、パレットナイフでモノマーをポリマーに練り込んだ。これらを繰り返し、モノマー及びポリマーの塊ができるまで滴下を続け、以後、1滴ずつ滴下し、完全に混練するようにして繰り返し、ペーストが滑らかな硬さになったところを終点とし、終点までに使用した(C)成分のモノマーの量(g)〔M(g)〕を測定した。なお、終点までの操作に要する時間は25分間以内となるようにした。
上記M(g)及びM(g)に基づき、下記式
モノマー吸収量(g/g)=M(g)/M(g)
に従い、モノマー吸油量を算出した。
(5)ペースト粘着性
グローブを装着し、ペーストを以下の判定基準に従い、◎から×で評価した。
◎:グローブには付着しないが、義歯及び石膏には粘着する
△:グローブに付着するが、義歯及び石膏に粘着させるとグローブから剥離できる
×:グローブに付着し、義歯及び石膏に粘着しない。グローブに付着せず、石膏にも
粘着しない
(6)1カ月後のペースト性状
ペーストを23℃で1ヶ月間保管し、以下の判定基準に従い、◎から×で評価した。
◎:ペースト調製直後と変化なし
△:ペースト調製直後から、軽微な粘度変化がある
×:ペースト調製直後から、顕著な粘度変化がある
実施例1
攪拌子を入れたスクリュー管瓶(25ml)に、(A)成分としてPEMAを25質量部、(B)成分としてCQ0.5質量部、DMBE0.5質量部、及び(C)成分としてHPr50質量部、ND50質量部を順次加え、常温常圧で30分攪拌し、混合溶液を調製した。攪拌し終えた後、45℃のインキュベーターで2時間エージングを行った。エージング後、25℃で目視にて溶け残りがないことを確認した。得られた混合溶液のtanδを測定したところ1.7であった。実施例における「常温常圧」とは、25℃、1気圧(≒1013hPa)を意味する。
次いで、乳鉢上に該混合溶液に添加し、さらに、(D)成分としてPMMA−P8 50質量部を加えて、乳棒を用いて、常温常圧で10分間混合した。混合後目視にて均一なペーストになったことを確認し、さらに10分間混合し、ペースト状の義歯床用硬化性組成物を得た。得られた組成物について各物性の評価を行った。結果を表3に示した。
Figure 2021100916
Figure 2021100916
表3に示したように、曲げ強さが78[MPa]、破断エネルギーが90[N・mm]と両者共に高く、高い強度及び靱性を有している。さらにグローブには付着せず、義歯及び石膏に粘着しペースト操作性は良好で、1ヵ月後のペースト性状も調製直後から変化はなく、保存安定性も優れていた。
実施例2〜7、9〜16
ペーストの組成を表2に示すように変更した他は、実施例1と同様に義歯床用硬化性組成物を製造し、得られた組成物について各物性の評価を行った。
実施例2〜7、9〜16はいずれも、高い強度及び靱性を有し、ペーストの操作性及び保存安定性も優れていた。結果を表3に示した。
実施例8
ペーストの組成を表2に示すように変更し、実施例1の製造方法における、(A)成分、(B)成分、(C)成分の撹拌を、温度を55℃に加熱して行い、55℃のインキュベーターでエージングを2時間行った他は実施例1と同様に義歯床用硬化性組成物を製造し、得られた組成物について各物性の評価を行った。
実施例8で用いた(A)成分は常温では(C)成分に溶解しにくいものの、加熱しながら混合したことで、全て溶解でき、ペースト操作性及び保存安定性にも優れたペーストが得られ、また、高い強度及び靭性も有していた。結果を表3に示した。
実施例17
表2に示すように、2つのペーストをそれぞれ第一組成物(a)、第二組成物(b)とし、それぞれの組成物を実施例1と同様に製造し、得られた組成物について各物性の評価を行った。なお、曲げ強さ、弾性率及び破断エネルギーは、実施例17(a)及び(b)を混合させて得られた硬化体の物性である。結果を表3に示した。
実施例17は2ペースト型の義歯床用硬化性組成物であり、1ペースト型のものと同様に、高い強度及び靱性を有し、ペーストの操作性及び保存安定性も優れていた。
比較例1
ペーストの組成を表2に示すように変更した他は、実施例1と同様に義歯床用硬化性組成物を製造し、得られた組成物について各物性の評価を行った。
比較例2では、(A)成分を(C)成分に溶解させたときの損失正接tanδが1.0未満の状態で、(D)成分を混錬し、ペーストの製造を行った。この場合、ペーストが非常に硬く扱いが困難であり、ペーストとして求められる性状を満たすことができなかった。結果を表3に示した。
比較例2
攪拌子を入れたスクリュー管瓶(25ml)に、(B)成分としてCQ0.5質量部、DMBE0.5質量部、及び(C)成分としてHPr50質量部、ND50質量部を順次加え、常温常圧で30分攪拌し、混合溶液を調製した。攪拌し終えた後、45℃のインキュベーターで2時間エージングを行い、目視にて溶け残りがないことを確認した。
次いで、乳鉢上に該混合溶液に添加し、さらに、(A)成分としてPEMAを25質量部と(D)成分としてPMMA−P8 50質量部を加えて、乳棒を用いて、常温常圧で10分間混合した。ペースト状の義歯床用硬化性組成物を得た。得られた組成物について各物性の評価を行った。結果を表3に示した。
比較例2では、(A)成分と(B)成分を同時に混練しペーストの製造を行ったため、(A)成分が残存してしまい、長期間保存した際に、ペースト性状が大きく変化してしまった。

Claims (2)

  1. (A)(メタ)アクリル酸系非架橋ポリマー、
    (B)重合開始剤、
    (C)常温常圧で液体である(メタ)アクリル酸系重合性単量体、及び、
    (D)前記(C)(メタ)アクリル酸系重合性単量体を吸収し得る多孔質有機架橋ポリマー
    を含んでなる義歯床用硬化性組成物の製造方法であって、
    前記(A)(メタ)アクリル酸系非架橋ポリマー、前記(B)重合開始剤、及び前記(C)常温常圧で液体である(メタ)アクリル酸系重合性単量体を含有する混合溶液を得、
    次いで、該混合溶液と、前記(D)前記(C)(メタ)アクリル酸系重合性単量体を吸収し得る多孔質有機架橋ポリマーとを混合する工程を含み、
    前記混合溶液に、前記(A)(メタ)アクリル酸系非架橋ポリマーが溶解した状態で、且つ、前記混合溶液の23℃における損失正接tanδの値が1.0以上である状態で、該混合溶液と、前記(D)前記(C)(メタ)アクリル酸系重合性単量体を吸収し得る多孔質有機架橋ポリマーとを混合することを特徴とする義歯床用硬化性組成物の製造方法。
  2. 前記義歯床用硬化性組成物が、前記(C)常温常圧で液体である(メタ)アクリル酸系重合性単量体100質量部に対して
    前記(A)(メタ)アクリル酸系非架橋ポリマーを5質量部以上、40質量部以下で含み、且つ
    下記式で示される、前記(C)(メタ)アクリル酸系重合性単量体の、前記(D)前記(C)(メタ)アクリル酸系重合性単量体を吸収し得る多孔質有機架橋ポリマーへの吸収量が65g以上、165g未満であることを特徴とする請求項1記載の義歯床用硬化性組成物の製造方法。
    吸収量(g)={前記(C)(メタ)アクリル酸系重合性単量体100g当たりの前記(D)前記(C)(メタ)アクリル酸系重合性単量体を吸収し得る多孔質有機架橋ポリマーの配合量(g)}×{JIS K5101−13−1に準じて測定される、前記(D)前記(C)(メタ)アクリル酸系重合性単量体を吸収し得る多孔質有機架橋ポリマー1g当たりに吸収される前記(C)(メタ)アクリル酸系重合性単量体の量(g/g)}
JP2019232690A 2019-12-24 2019-12-24 義歯床用硬化性組成物の製造方法 Active JP7378728B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019232690A JP7378728B2 (ja) 2019-12-24 2019-12-24 義歯床用硬化性組成物の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019232690A JP7378728B2 (ja) 2019-12-24 2019-12-24 義歯床用硬化性組成物の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021100916A true JP2021100916A (ja) 2021-07-08
JP7378728B2 JP7378728B2 (ja) 2023-11-14

Family

ID=76651221

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019232690A Active JP7378728B2 (ja) 2019-12-24 2019-12-24 義歯床用硬化性組成物の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7378728B2 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05163113A (ja) * 1991-12-12 1993-06-29 Sekisui Plastics Co Ltd 義歯床用樹脂組成物
US20120157566A1 (en) * 2009-01-27 2012-06-21 Sun Benjamin J Hybrid polymer network compositions for use in dental applications
JP2013087076A (ja) * 2011-10-18 2013-05-13 Tokuyama Dental Corp 歯科用粘膜調整材

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05163113A (ja) * 1991-12-12 1993-06-29 Sekisui Plastics Co Ltd 義歯床用樹脂組成物
US20120157566A1 (en) * 2009-01-27 2012-06-21 Sun Benjamin J Hybrid polymer network compositions for use in dental applications
JP2013087076A (ja) * 2011-10-18 2013-05-13 Tokuyama Dental Corp 歯科用粘膜調整材

Also Published As

Publication number Publication date
JP7378728B2 (ja) 2023-11-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5700339B2 (ja) 医療用樹脂組成物及びその製造方法並びに医療用キット
JP6843442B2 (ja) 粉液型義歯床用裏装材
JP2010208964A (ja) 歯科用光硬化性材料
JP7367935B2 (ja) 義歯床用硬化性組成物調製用キット
JPS6339564B2 (ja)
JP2016014000A (ja) 連鎖移動剤を含む歯科切削加工用レジン材料組成物
JP4517148B2 (ja) 歯科・整形外科用樹脂組成物、その製造方法及び歯科・整形外科用成形品の製造方法
JP6489888B2 (ja) 歯科用充填修復キット
JP2000254152A (ja) 義歯床用樹脂材料
JPWO2015046100A1 (ja) 組成物及びその製造方法
JP7378728B2 (ja) 義歯床用硬化性組成物の製造方法
JP7560051B2 (ja) 義歯床用ペースト状硬化性組成物の製造方法
JP6403691B2 (ja) 義歯床用裏装材
JP7473968B2 (ja) 義歯床用硬化性組成物
JP3481070B2 (ja) 軟質リベース材装着用キット
JPH0624539B2 (ja) 歯科用個人トレーとその製作方法
JP6828862B2 (ja) 接着性ポリアリールエーテルケトン樹脂材料の製造方法、及びポリアリールエーテルケトン樹脂材料と被着体との接着方法
JP4554947B2 (ja) 軟質裏装材用硬化性組成物
JP2000175941A (ja) 義歯床用補修材組成物
JP4719872B2 (ja) 光重合型義歯床粘膜面処理材、それを用いた義歯床粘膜面の処理方法及び義歯床の製作方法
JP2017057195A (ja) レジン硬化体に接着可能な歯科用プライマー組成物
Abdulmajeed Effect of fatiguing and preheating on the mechanical properties of bulk-fill versus conventional composite resin
JP2001010919A (ja) 歯科用硬化性組成物
JP2002119523A (ja) 義歯床用軟質裏装材及び該裏装材を用いた義歯床の裏装方法
JP2022016086A (ja) 義歯の作製方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220705

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230704

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230810

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20231024

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20231024

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7378728

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150