JP2021097321A - 画像読取装置、画像形成システム - Google Patents

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Abstract

【課題】搬送されるシートの表裏の画像を読み込む画像読取装置において、シートの先端にカールが生じた場合であっても、シートの画像に生じた傾きを決定することができる画像読取装置および画像形成システムを提供することである。【解決手段】シートの表面を読み取る第1読取部と第1背景部と、シートの裏面を読み取る第2読取部と第2背景部と各読取部の動作を制御する制御部とを備える。制御部は、画像に生じる濃度変化から、シートの搬送方向側の先端領域に生じる影領域を求め、影領域からシートの傾きを推測する。制御部は、カールの向きを求めカールの向きに基づいて推測した角度の信頼性を判断する。制御部は、信頼性に応じて推測した角度を画像の傾きを調整するためのスキュー角度として採用するかを判断し、推測した角度をスキュー角度として採用しない場合は、新たに推測した角度を採用する。【選択図】図14

Description

本開示は、画像読取装置および画像形成システムに関する。
近年、搬送されるシートの画像を読み込む画像読取装置には、読み取ったシートの画像に生じる傾きを電子的に補正する機能が搭載されている。電子的に補正する方法では、シートを搬送するローラー等を制御して、搬送されるシート自体の傾きを機械的に補正する従来の方法よりも、補正の精度が向上する。
特許文献1で開示の画像読取装置では、シートの画像に生じた傾きを電子的に補正する方法を採用している。特許文献1では、搬送路上の異なる位置に2つの読取装置が配置され、搬送されるシートの表裏の画像を、一度の搬送処理で読み込むことが可能である。
特許文献1では、2つの読取装置は搬送路上の異なる位置に配置されているため、シートは、2つの読取装置のそれぞれの搬送路上流に配置されるローラーから、各読取装置に対して搬送される。シートの傾きはローラーの動作に大きく影響されるため、シートの画像に生じる傾きは、読取装置ごとに異なる場合が多い。
したがって、特許文献1では、2つの読取装置のそれぞれに対して、シートの傾きを補正することが必要である。シートの傾きを電子的に補正するためには、読取装置が読み取った画像のうちのシートの傾きを取得する必要がある。
特許文献1では、シートの画像に生じた傾きは、読取装置が読み取った画像のうちの濃度の変化に基づいて求められる。具体的には、シートを読み取る際に生じる影が、読み取った画像のうちのシートの先端部に濃度の変化として生じるため、当該濃度変化を用いて、シートの領域と背景部の領域とを求め、検出したシートの領域の角度から、シートの画像に生じた傾きを求める。
特開2000−349980号公報
しかしながら、特許文献1で開示の画像読取装置では、シートの先端にカールが生じた場合、2つの読取装置の少なくとも一方は、シートを読み取る際に生じる影が十分に生じないことから、読み取った画像に生じる濃度の変化を適切に読み取ることができない。これにより、シートの画像に生じた傾きを補正するための最適な傾きを求めることが困難となる。
本開示は係る実情に鑑みて考え出されたものであり、その目的は、搬送されるシートの表裏の画像を読み込む画像読取装置において、シートの先端にカールが生じた場合であっても、シートの画像に生じた傾きを決定することができる画像読取装置および画像形成システムを提供することである。
シートの画像を読み取る画像読取装置であって、搬送路上を搬送されるシートの表面の画像を読み取る第1読取部と、第1読取部と搬送路を挟んで対向した位置に設けられる第1背景部と、第1読取部と同じ搬送路に設けられ、シートの裏面の画像を読み取る第2読取部と、第2読取部と搬送路を挟んで対向した位置に設けられる第2背景部と、第1読取部および第2読取部の動作を制御する制御部と、を備える。
または、制御部は、第1読取部が読み取った画像に生じる濃度変化から、シートの搬送方向側の先端と第1背景部との間の第1先端領域に生じる第1影領域を求め、第1影領域から、第1読取部に読み取られたときの搬送方向に対するシートの傾きを第1推測角度として推測し、第2読取部が読み取った画像に生じる濃度変化から、シートの搬送方向側の先端と第2背景部との間の第2先端領域に生じる第2影領域を求め、第2影領域から、第2読取部に読み取られたときの搬送方向に対するシートの傾きを第2推測角度として推測し、第1読取部および第2読取部が読み取った画像に生じる濃度変化からシートの搬送方向側の先端に生じるカールの向きを求め、カールの向きに基づいて、第1推測角度および第2推測角度のそれぞれの信頼性を判断し、信頼性に応じて第1推測角度および第2推測角度をシートの画像の傾きを調整するためのスキュー角度として採用するかを判断し、第1推測角度または第2推測角度をスキュー角度として採用しない場合は、新たに推測した角度をスキュー角度として採用する。
または、当該画像読取装置と、シートに画像を形成する画像形成装置と、を備える、画像形成システムとしてもよい。
本開示の画像読取装置および画像形成システムでは、搬送されるシートの表裏の画像を読み込む画像読取装置において、2つの読取装置が読み取った画像のそれぞれに生じる濃度変化を用いて、シートの先端に生じるカールの向きを求める。また、本開示の画像読取装置および画像形成システムでは、カールの向きに基づいて判断する推測角度の信頼性に応じて推測角度を採用するかを判断し、採用しない場合は、新たに推測した角度をスキュー角度とすることにより、搬送されるシートの先端にカールが生じた場合であっても、シートの傾きを決定することができ、シートの傾きの電子的な補正を行うことが可能となる。
本実施の形態に従う画像読取装置を含む画像形成装置の全体構成を示す図である。 画像形成装置の構成を示すブロック図である。 本実施の形態に従う画像読取装置の断面構成例を示す模式図である。 読取本体部の構成を示す図である。 読み取った画像に生じる濃度変化を示す第1図である。 読み取った画像に生じる濃度変化を示す第2図である。 読み取った画像に生じる濃度変化を示す第3図である。 傾いたシートの画像を示す図である。 各領域の色の濃度を比較した結果を示す図である。 画素ごとの座標情報を示すテーブルである。 シートの先端に発生するカールを示す図である。 カールによって生じる影領域の違いを示す図である。 カールの向きを求めるための論理回路を示す図である。 スキューを補正するための処理手順を示す図である。 スキュー補正の際に、システムコントローラーがする処理を表すブロック図である。 シートの側端に生じる影領域を示す図である。 側端領域と先端領域との濃度を比較した結果を示す図である。 実施の形態2における画像形成装置の構成を示すブロック図である。 カールの発生による距離センサーの検出結果の違いを示す図である。
以下、図面を参照しつつ、本開示に係る技術思想の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称及び機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
[実施の形態1]
<画像形成装置10の全体構成>
図1は、本実施の形態に従う画像読取装置15を含む画像形成装置10の全体構成を示す図である。画像形成装置10は、画像形成システムとして機能する。図1には、画像形成装置10の典型例として、スキャナー機能、コピー機能、ファクシミリ機能、ネットワーク機能、BOX機能といった複数の機能が搭載された複合機(MFP:Multi Function Peripheral)について例示する。
本実施の形態に従う画像形成装置10は、画像読取装置15と、操作パネル300と、排紙トレイ400と、プリンターエンジン500と、複数の給紙トレイ600とを含む。
画像読取装置15は、自動原稿送り装置(以下では、ADFと称する。)100と、読取本体部200とを含む。
ADF100は、自動でシートを搬送し、シートの画像を読み取る。ADF100は、給紙トレイ101上に載置されたシートを、ローラーを用いて搬送する。搬送されるシートは、ADF100が備える読取部と、ADF100の下部に配置された読取本体部200が備える読取部とのそれぞれによって、シートの表裏の画像を読み取られる。
読取本体部200は、図示しないプラテンガラス上に載置されたシートまたはADF100が搬送するシートを読み取ることができる。ADF100と読取本体部200とが備える各読取部は、シートを光学的に読取って画像データを取得する。画像読取装置15は、ADF100と読取本体部200との間で開閉可能に構成される。読取本体部200の上面はプラテンガラスで構成されており、ADF100が上側へと開くことにより、当該プラテンガラスが露出する。ユーザーは、当該プラテンガラス上にシートを載置して、シートの画像を読み取ることができる。
操作パネル300は、画像形成装置10の本体の上面の前面側(すなわち、ユーザーが操作のために画像形成装置10に対向する側)に配置され、ユーザーの操作を受け付ける。操作パネル300は、後述するように、ユーザーからの各種の指示、または、数字、文字、記号その他の入力操作を受け付けるための複数のキーと、表示装置とを含む。表示装置は、タッチパネルを含む。操作パネル300は、ユーザー操作に応答した各種情報および/または各種操作を受け付けるためのメニュー画面などをユーザーに対して表示する。操作パネル300は、ユーザーによってタッチ操作された位置を検出し、当該取得した位置に応じた入力情報を取得する。
図1の画像形成装置10の斜視図で示すように、タッチパネル入力装置を搭載する操作パネル300は、画像形成装置10の前に立った状態で操作しやすいように操作面が斜めに傾斜を付けて取り付けられる。画像形成装置10は、車いすの操作者などにも配慮して、操作パネルの角度を可変できる構成であってもよい。
排紙トレイ400は、プリンターエンジン500が印刷するシートを排紙するためのトレイである。プリンターエンジン500は、画像データに基づいてシート上に画像を印刷する。
複数の給紙トレイ600は、未使用のシートを格納し、印刷処理に応じてシートを給紙する。複数の給紙トレイ600は、給紙トレイ600ごとにシートの種類に応じて、シートを格納する。シートの種類とは、薄紙、厚紙、封筒などのシートの素材に基づく種類であったり、A4、B4、B5などのシートのサイズに基づく種類であったりする。
<画像形成装置10のハードウェア構成>
図2は、画像形成装置10の構成を示すブロック図である。図2に示されるように、画像形成装置10は、システムコントローラー11と、メモリー12と、ネットワークインターフェース(I/F)13と、プリンターエンジン500と、入力画像処理部14と、出力画像処理部19と、記憶装置16と、ADF100と、読取本体部200と、操作パネル300とを含む。
システムコントローラー11は、たとえば内部バスを介して、メモリー12と、ネットワークI/F13と、プリンターエンジン500と、入力画像処理部14と、出力画像処理部19と、記憶装置16と、ADF100と、読取本体部200と、操作パネル300と接続されている。
システムコントローラー11は、スキャンジョブ、コピージョブ、メール送信ジョブ、およびプリントジョブなどの各種ジョブについて、画像形成装置10全体を制御する。システムコントローラー11は、CPU(Central Processing Unit)121と、ROM(Read Only Memory)122とを含む。
CPU121は、ROM122に記憶された制御プログラムを実行する。ROM122は、画像形成装置10の動作の制御の各種プログラムと、各種固定データとを記憶している。CPU121は、メモリー12からのデータを読み込み、メモリー12にデータを書き込む。
メモリー12は、たとえばRAM(Random Access Memory)であり、たとえば、CPU121が制御プログラムを実行するときに必要なデータまたは画像データの一時的な記憶に用いられる。
ネットワークI/F13は、システムコントローラー11からの指示に従って、ネットワークを介して外部機器と通信する。ネットワークI/F13は、たとえばBluetooth(登録商標)などの規格に従った通信に利用される。ネットワークI/F13と外部機器との通信は、たとえば、無線LAN(Local Area Network)において実現される。
ネットワークI/F13の一例は、主にサーバーまたはPC(パーソナルコンピューター)との通信に利用される、有線LANのインターフェースである。ネットワークI/F13の他の例は、主に携帯端末またはPCとの通信に利用される、無線LAN(たとえば、IEEE802.11規格に従った通信ネットワーク)のインターフェースである。
プリンターエンジン500は、出力画像処理部19にて処理された印刷データに基づいてシートへのプリント処理を行う。特に、画像形成装置10がプリンターとして動作する場合には、プリンターエンジン500は画像をシートに印刷し、画像形成装置10が複写機として動作する場合には、プリンターエンジン500は読取本体部200で読み取った画像をシートに印刷する。
出力画像処理部19は、たとえば、画像の印刷時に、当該画像のデータ形式を印刷用のデータ形式へと変換するための変換処理を実行する。
記憶装置16は、たとえばHDD(Hard Disk Drive)であり、画像形成装置10の動作に関わる各種データなどを記憶する。記憶装置16は、さらに、画像形成装置10の操作パネル300に表示する画面の画像データを記憶してもよい。
読取本体部200は、シートの画像を読み取り、読み取ったシートの画像を入力画像処理部14へ出力する。入力画像処理部14は、読取本体部200が読み取った画像などを、画像データの形式を変換する。
画像形成装置10では、CPU121が適切なプログラムを実行することによって、画像形成装置10の動作が実現される。CPU121によって実行されるプログラムは、上記したようにROM122に記憶されていてもよいし、記憶装置16に記憶されていてもよいし、図示しない画像形成装置10に対して着脱可能な記憶媒体に記憶されていてもよい。当該プログラムが記憶される記憶媒体は、たとえばCD−ROM(Compact Disc - Read Only Memory)、DVD−ROM(Digital Versatile Disk - Read Only Memory)、USB(Universal Serial Bus)メモリー、メモリーカードなどの、不揮発的にデータを記憶する媒体である。
<画像読取装置の内部構成>
以下では、画像読取装置15について、より詳細に説明する。図3は、本実施の形態に従う画像読取装置15の断面構成例を示す模式図である。
図3に示す画像読取装置15の構成例では、シートの両面から画像情報を読み取ることができる。ADF100は、1または複数枚のシートPを配置する給紙トレイ101を備える。給紙トレイ101に配置されたシートPは、ピックアップローラー102および給紙ローラー対103にて、最上層のものから1枚ずつ搬送路Rに送り出される。
搬送路Rにおいて、シートPは、中間ローラー対104によりレジストローラ対105まで搬送される。シートPは、第1搬送ローラー対106によって、読取本体部200の搬送読取面であるコンタクトガラス201上に送り出される。シートPは、第1背景部108によって、コンタクトガラス201上を通過し、第2搬送ローラー対109へと送り出される。
第1背景部108は、シートPをローラーとして搬送する機能の他、シェーディング補正用の白色基準体としての機能も兼ねている。図3では、読取本体部200とADF100とを別体として説明する便宜上、読取本体部200とADF100との位置関係にずれが生じている。実際は、読取本体部200とADF100とは、コンタクトガラス201上に、第1背景部108が配置されるように配置される。
シート検知センサー107は、第1搬送ローラー対106の近傍に設けられる。シート検知センサー107は、第1搬送ローラー対106を通過するシートPを検知し、検知結果をシステムコントローラー11へ送る。システムコントローラー11は、検知結果を受け付けて、シートPが第1背景部108を通過する前に、読取本体部200が備える第1読取部210に読み取り処理を開始させる。後述にて詳細を説明するが、シートPが第1背景部108を通過する前とは、搬送されるシートPが、第1背景部108が反射する光源L1の光をシートPの読取面ではない背面に照射される前を指す。
読取本体部200では、搬送されるシートPの表側に印刷された画像を読み取る処理をする。読取本体部200の上面のうち、ADF100の底面に露出したシートPの搬送経路に面する位置には、コンタクトガラス201が設けられる。読取本体部200の上面には、プラテンガラス202が設けられる。
読取本体部200の内部には、コンタクトガラス201と、プラテンガラス202と、スライダー203aと、スライダー203bと、一対のミラー205、ミラー206と、光源L1と、ワイヤー208と、集光レンズ209と、第1読取部210と、光学素子211と、モーター212とが設けられる。第1読取部210は、たとえば、ラインセンサーである。第1読取部210は、一対のミラー205とミラー206を用いて、コンタクトガラス201上を搬送されるシートPの画像を読み取る。
光源L1およびミラー206は、スライダー203aによって、移動自在に保持されている。一対のミラー205は、スライダー203bによって、移動自在に保持されている。スライダー203aとスライダー203bとは、ワイヤー208を介してモーター212と接続され、モーター212の回転に伴って、ワイヤー208に牽引されることで、矢印で示すa方向またはb方向に移動する。
読取本体部200は、モーター212を用いて、一対のミラー205とミラー206との位置を調整することで、プラテンガラス202上およびコンタクトガラス201上のシートPの位置のうちのいずれの位置であっても、第1読取部210との距離が同一であるように調整する。すなわち、シートPが反射する光源L1の光は、シートP上のどの位置で反射した光であっても、一定の距離で第1読取部210に到達する。
本実施の形態において、ADF100によって搬送されるシートPの画像を読み取る場合、一対のミラー205とミラー206とは、図3で示す位置よりも左側に配置される。ミラー206は、コンタクトガラス201の下に配置され、一対のミラー205は、ミラー206よりも左側に配置される。
一方、プラテンガラス202上に載置されたシートPの画像の読み取る場合には、スライダー203aおよびスライダー203bが移動することにより、光源L1が照射する光は、シートPの読取面の全体に照射される。
シートPに照射された光の反射光は、ミラー206および一対のミラー205を介して、集光レンズ209に入射された後、集光レンズ209および光学素子211の集光作用によって、第1読取部210へ導かれる。第1読取部210は、シートPからの反射光を、RGBの各色成分の画像信号へと光電変換し、入力画像処理部14へ送る。
光源L1が照射する光は、ミラー206の右側から光を照射する。すなわち、光源L1は、ミラー206がシートPの反射光を集光する位置よりも、搬送方向上流側から、シートPまたは第1背景部108に対して照射する。シートPまたは第1背景部108からの反射光は、ミラー206と一対のミラー205とによって、第1読取部210へと到達する。
搬送路Rのコンタクトガラス201より搬送方向下流側には、第2搬送ローラー対109と、第2読取部110と、光源L2と、第2背景部111と、シート検知センサー115と、第3搬送ローラー対112と、排紙ローラー113と、排紙トレイ114とが配置されている。コンタクトガラス201上を通過し、表面を読み取られたシートPは、第2搬送ローラー対109により第2読取部110まで送り出される。
シート検知センサー115は、第2搬送ローラー対109の近傍に設けられる。シート検知センサー115は、第2搬送ローラー対109を通過するシートPを検知し、検知結果をシステムコントローラー11へ送信する。システムコントローラー11は、検知結果に基づいて、シートPが第2背景部111を通過する前に、第2読取部110に読み取り処理を開始させる。後述にて詳細を説明するが、シートPが第2背景部111を通過する前とは、搬送されるシートPが、第2背景部111が反射する光源L2の光をシートPの読取面ではない背面に照射される前を指す。
第2読取部110は、ADF100内に固定的に配置される。第2読取部110は、シートPが第2読取部110の直下を通過する際に、シートPの裏面の画像情報を読み取る。
光源L2は、第2読取部110がシートPの画像を読み取る位置よりも、搬送方向下流側から、搬送されるシートPまたは第2背景部111に対して光を照射する。第2読取部110の直下を通過したシートPは、第3搬送ローラー対112および排紙ローラー113により、排紙トレイ114上に排出される。第2背景部111は、シートPをローラーとして搬送する機能の他、シェーディング補正用の白色基準体としての機能も兼ねている。
第1読取部210および第2読取部110は、シートPの読取対象の面(以下、読取面とする。)に向けて光を照射するための光源L1および光源L2と、読取対象で生じた反射光を受光するためのラインセンサーとを含む。第1読取部210および第2読取部110は、主走査方向に沿って並ぶ複数の光電変換素子からなり、入射した反射光の輝度(光の強度)に応じた出力値を出力する。すなわち、第1読取部210および第2読取部110は、読取対象で生じた光学的な反射像を電気的な画像信号に変換して入力画像処理部14へ出力する。
本実施の形態に従う画像読取装置15においては、第1読取部210は、CCD方式が採用されているが、CIS方式が用いられてもよい。また、第2読取部110についても、CIS方式またはCCD方式のいずれであってもよい。なお、第2読取部110は、第1読取部210よりも搬送方向上流側に配置されてもよい。
さらに、本実施の形態においては、搬送されるシートの表裏の画像を読み込むために、第1読取部210と第1背景部108との搬送路Rを基準した位置関係と、第2読取部110と第2背景部111との搬送路Rを基準にした位置関係とは、逆の関係にある。言い換えれば、第1読取部210はシートの表面を読み取るため搬送路Rの下部に配置され、第2読取部110はシートの裏面を読み取るため搬送路Rの上部に配置されている。
しかしながら、たとえば第1読取部210と第2読取部110とが、ともに搬送路Rの下部に配置され、シートの搬送の過程において、第1読取部210と第2読取部110との間でシート自体を反転させてもよい。これによれば、第1読取部210と第2読取部110とが搬送路Rに対して同一の側面に配置されていても、シートの表裏の画像を読み取ることができる。
<読取本体部200の構成>
図4は、読取本体部200の構成を示す図である。読取本体部200は光源L1と、第1読取部210、駆動部240と、A/D変換部250とを備える。光源L1は、CPU121から発光命令が入力された後、発光し、シートPまたは第1背景部108に対して光を照射する。
第1読取部210は、反射光を読み取る。A/D変換部250は、第1読取部210が出力するアナログデータをデジタルデータに変換する。A/D変換部250は、変換したデジタルデータを入力画像処理部14へ送信する。駆動部240は、図3で示すスライダー203aおよびスライダー203bを、駆動させ、一対のミラー205の位置とミラー206の位置とを調整する。
<濃度変化>
図5は、読み取った画像に生じる濃度変化を示す第1図である。以下の濃度変化に関する説明は、第1読取部210または第2読取部110における読み取り処理の両方において、該当する。すなわち、読み取った画像に生じる濃度変化を説明する上で、第1読取部210と第2読取部110との構成は共通するため、総括して説明する。
シートPは、搬送路R上を搬送される際に、第1読取部210または第2読取部110により、シートPの画像を読み取られる。搬送方向RDは、シートPが搬送される方向を示す。第1読取部210は、第1背景部108に対してシートPが搬送される搬送路Rを挟んで反対側の位置に配置される。
以下での説明においては、第1読取部210と第2読取部110とを単に読取部Sと総称し、第1背景部108と第2背景部111とを単に背景部BGと総称し、光源L1と光源L2とを単に光源Lと総称して、説明する場合がある。
読取部Sは、背景部BGに対してシートPが搬送される搬送路Rを挟んで反対側の位置に配置される。光源Lは、読取部Sよりも搬送方向下流側に配置される。光源Lから伸びる矢印は、光源Lからの光を示す。図5でのシートPの位置は、読取部SがシートPの画像を読み取ることができる位置よりも搬送路Rの上流側の位置にある。そのため、図5では、光源Lからの光は、シートPではなく背景部BGで反射される。
図5で示す状態は、システムコントローラー11が、シート検知センサー107およびシート検知センサー115から受け付けたシートPを検知したという結果に基づいて、読取部Sに読み取り処理を開始させた後の状態である。
すなわち、図5で示す状態は、読取部Sが読み取りを開始した後であって、シートPに、光源Lの光が照射される前である。光源Lからの光は、背景部BGによって、反射される。背景部BGから伸びる矢印は、反射光を示す。読取部Sは、光源Lからの光を反射する背景部BGを読み取り、背景部BGの白色の画像を得る。
図6は、読み取った画像に生じる濃度変化を示す第2図である。図6で示すシートPの位置は、図5で示すシートPの位置よりも搬送方向RDへ搬送された後の位置である。シートPが搬送されたことにより、光源Lからの光であって、背景部BGが反射する反射光は、シートPの背景部BG側の面である背面に照射される。すなわち、シートPは、読取部Sに対して照射されていた反射光を、遮る。
その結果、読取部Sは、反射光を読み取ることができず、光源Lが照射する光に対してシートPの影となる部分を読み取ることとなる。すなわち、図6で示す状態では、読取部Sが読み取る画像は、白色の画像ではなく色の濃度の濃い画像を読み取る。色の濃度が濃い画像とは、読取部Sが影となる部分である影領域を読み取ることで、たとえば、黒色に近い色の画像となることを指す。
ようするに、図6で示す状態は、影が発生したことによって、読取部Sが反射光を読み取ることができず、図5で示す状態よりも、読取部Sが検出できる光量が低下することを示している。図6で示す状態において、読取部Sが読み取る光量の低下の程度は、シートPの種類や、シートPが搬送される位置などによって変化する。
たとえば、シートPが薄紙である場合、反射光の一部はシートPを透過する。読取部Sは、シートPを透過した反射光の一部を、読み取ることができる。一方、シートPが厚紙である場合、シートPを透過する反射光の量は、少なくなる。したがって、シートPが厚紙である場合は、シートPが薄紙である場合よりも、読取部Sが読み取る画像は、より黒色に近くなり、色の濃度が濃くなる。また、シートPのカールしているか否かによっても、読取部Sが読み取ることができる光量は変化する。当該カールによる光量の変化ついて、後述で説明する。
図7は、読み取った画像に生じる濃度変化を示す第3図である。図7で示すシートPの位置は、図6で示すシートPの位置よりも搬送方向RDへ、さらに搬送された後の位置である。シートPは、光源Lからの光を読取部S側の面である読取面で反射する。これにより、読取部Sは、光源Lが光を照射するシートPの読取面の画像を読み取ることができる。
このように、読取部Sが読み取る画像は、図5、図6、図7で示されるような3段階に分けることができる。第1段階として、システムコントローラー11によって読み取り処理が開始された直後、読取部Sは、背景部BGが反射する光を読み取り、背景部BGを示す白色の背景領域を読み取る。第2段階として、背景部BGが反射する光が、搬送されるシートPに遮られることにより、読取部Sは、読み取ることができる光量が低下し、色の濃度が濃い黒色に近い影領域を読み取る。第3段階として、光源Lが照射する光をシートPが直接、反射することにより、背景部BGは、光が照射されたシートPの読取面の領域を読み取る。
<シートの傾きの推測方法>
図8は、傾いたシートの画像を示す図である。画像Iは、読取部Sが読み取った画像の全体を示す。シート領域IPは、画像IのうちのシートPの領域を示す。背景領域IBGは、画像Iのうちの背景部BGの領域を示す。先端領域SHは、画像IのうちのシートPの搬送方向RD側のシート領域IPと背景領域IBGとの間の領域を示す。影領域画素SH1と影領域画素SH2とは、先端領域SHに含まれる画素である。先端領域SHは、影領域画素SH1と影領域画素SH2とに加えて多数の画素から構成される。第1読取部210が読み取る画像の先端領域を、第1先端領域と称し、第2読取部110が読み取る画像の先端領域を、第2先端領域と称するが、本開示では、総称して単に先端領域として記載する場合がある。
シートPは、第1搬送ローラー対106および第2搬送ローラー対109によって、読取部Sへと搬送される。第1搬送ローラー対106および第2搬送ローラー対109に、シートPが搬送されるときのシートPの位置またはタイミングによっては、シートPは、読取部Sに対して傾いた状態で搬送される場合がある。また、第1搬送ローラー対106および第2搬送ローラー対109が備えるローラーの経年劣化による駆動量の低下によっても、シートPは、読取部Sに対して、傾いた状態で搬送される場合がある。
傾いた状態でシートPが読取部Sに搬送された結果、図8で示すように、シート領域IPは、画像Iのうちで傾いた状態となる。そのため、本実施の形態においては、システムコントローラー11は、シート領域IPの傾きを求め、シート領域IPが直立した状態へと、読み取られた画像Iの傾きを補正する。また、システムコントローラー11は、傾きを補正後、画像Iのうちのシート領域IP以外の部分をトリミングする。これにより、ユーザーは、読み取ったシートPの画像を正視することができる。本実施の形態では、シートの傾きであるスキューを補正するための角度を、スキュー角度と称する。本実施の形態では、システムコントローラー11は、スキュー角度を、後述で説明する方法で推測する。
システムコントローラー11は、画像Iの傾きを補正するため、画像Iのうちの先端領域SHに生じる影領域に基づいて、シート領域IPの傾きを求める。図5、図6、図7で説明したように、先端領域SHの色の濃度は、シート領域IPの色の濃度と、背景領域IBGの色の濃度と比較して、濃くなる場合がある。
システムコントローラー11は、先端領域SHのうち、いずれの領域が影領域に含まれるかを判断するため、画像Iに含まれる全ての画素または予め定められた領域の画素の濃度が、影判定閾値以上の濃度となるか否かを判断する。影判定閾値とは、画像Iのうちの画素が影領域に含まれるか否かを判断するため閾値である。図8では、影領域画素SH1と影領域画素SH2とを含む濃い色の画素の集合体が影領域となる。
図9は、各領域の色の濃度を比較した結果を示す図である。図9では、縦軸は色の濃度を示す。システムコントローラー11は、先端領域SHのうち、予め定められた色の濃度である影判定閾値以上の画素があると判断した場合、シート領域IPと背景領域IBGとの間に生じる影領域に含まれると判断する。
図9(a)で示すように、シートの先端領域SHの画素の濃度が影判定閾値以上である場合、システムコントローラー11は、当該画素が影領域に含まれると判断できる。一方で、図9(b)で示すように、シートの先端領域SHの濃度が影判定閾値以上でない場合、システムコントローラー11は、当該画素が影領域に含まれると判断できない。後述にて、シートの先端領域の画素が影判定閾値よりも低くなる例を説明する。
図8に戻り、先端領域SHでは、影判定閾値以上の色の濃度であると判断された影領域を構成する画素が示されている。システムコントローラー11は、影領域に含まれると判断された全ての画素の、画像IにおけるX軸方向とY軸方向における座標情報を生成する。たとえば、システムコントローラー11は、影領域画素SH1の座標情報として、座標(X1,Y1)を生成し、影領域画素SH2の座標情報として、(X2,Y2)を生成する。
システムコントローラー11は、影領域画素SH1および影領域画素SH2以外の全ての影領域に含まれる画素について、座標情報を生成する。システムコントローラー11は、画素ごとの当該座標情報を、記憶装置16またはROM122に記憶させる。
図10は、画素ごとの座標情報を示すテーブルである。システムコントローラー11は、図10で示すテーブルを生成し、記憶装置16またはROM122に記憶させる。図10で示すように、システムコントローラー11は、座標情報とともに各画素の色の濃度を記憶させる。
図10で示すテーブルを参照して、濃度D1は影領域画素SH1の濃度として記憶されている。また、濃度D2は、影領域画素SH2の濃度として記憶される。システムコントローラー11は、影領域に含まれる全ての座標について、座標情報と濃度情報を生成する。
システムコントローラー11は、図10で示すテーブルに基づいて、画像Iのうちのシート領域IPの傾きを求める。システムコントローラー11は、全ての影判定閾値以上の画素に、最小二乗法を用いることで影領域を直線として近似する。近似直線は、シートPの先端の稜線として推測することができる。したがって、システムコントローラー11は、近似した直線を、シート領域IPの傾きとして求めることができる。
システムコントローラー11は、濃度情報を用いて、予め定められた濃度よりも低い画素が先端領域SHのうちに含まれている場合は、シート領域IPの傾きを求めないこととしてもよい。すなわち、予め定められた濃度よりも低い画素が含まれる場合は、影領域の有効が低い可能性があるためである。
または、システムコントローラー11は、予め定められた濃度よりも低い画素が影領域のうちに含まれている場合は、当該予め定められた濃度よりも低い画素を除外して、最小二乗法にてシート領域IPの傾きを求めてもよい。もしくは、システムコントローラー11は、先端領域SHの画素のうちに予め定められた濃度よりも低い画素が予め定められた数よりも多く含まれていた場合のみ、影領域の有効性が低いと判断してシート領域IPの傾きを求めないとしてもよい。
ようするに、本実施の形態のシステムコントローラー11は、先端領域SHから影判定閾値を用いて影領域を求める。第1読取部210が読み取った画像Iのうちの影領域を、第1影領域と称し、第2読取部110が読み取った画像Iのうちの影領域を、第2影領域と称するが、以下では、総称して、影領域と称する場合がある。
また、システムコントローラー11は、求めた影領域を構成する画素に対して、最小二乗法を用いることで、シート領域IPの傾きである推測角度を推測する。第1読取部210が読み取った画像Iのうちの推測角度を、第1推測角度と称し、第2読取部110が読み取った画像Iのうちの推測角度を、第2推測角度と称するが、以下では、総称して、推測角度と呼ぶ場合がある。
上述の通り、本実施の形態のシステムコントローラー11は、読取部Sが読み取った画像のうちの濃度変化に基づいて、シート領域IPの傾きを推測することができる。
以下、先端領域SHの濃度が薄くなる場合について、説明する。先端領域SHの濃度が薄くなる場合、画像読取装置15は、影領域を正確に直線近似することができず、シート領域IPの傾きを正しく求めることができない。
<シートの先端に発生するカール>
図11は、シートPの先端に発生するカールを示す図である。シートPの先端に発生するカールとは、温度や湿度の変化によって、シートPの先端が反る状態を示す。図11のシートPは、搬送方向RD側の先端がカールしている。シートPは、第1搬送ローラー対106によって、搬送方向RDに向かって搬送され、第1読取部210へと到達する。
図11で示すように、シートPの先端がカールしているため、第1背景部108とのシートPの先端との距離aは、シートPの先端がカールしていないときの距離よりも長くなる。シートPは、さらに搬送されることで、第2搬送ローラー対109へと搬送され、第2読取部110へと到達する。図11で示すように、シートPの先端がカールしているため、第2背景部111とのシートPの先端との距離bは、シートPの先端がカールしていないときの距離よりも短くなる。したがって、距離aは、距離bよりも長くなる。シートPのカールの向きが逆向きである場合、距離aと距離bとの関係は、逆転する。
このように、本実施の形態のADF100は両面読み取りが可能であるように構成されているため、シートPがカールしている場合、一方の読み取り側では、シートPの先端と背景部BGとの距離は長くなり、もう一方の読み取り側では、シートPの先端と背景部BGとの距離は短くなる。
図12は、カールによって生じる影領域の違いを示す図である。図12(a)は、図11において、第1読取部210が読み取った画像Iのうちのシート領域IPと先端領域とを示す。図12(b)は、図11において、第2読取部110が読み取った画像Iのうちのシート領域IPと先端領域とを示す。
シートPのカールする向きおよび量によって、読取部Sが読み取る画像の光量は変化する。カールの量とは、シートPの先端がどれだけ搬送路Rから離れているかを示す。カールの量が大きい場合とは、シートPの先端の位置と搬送路Rとの距離とが長いことを示す。カールの量が小さい場合とは、シートPの先端の位置と搬送路Rとの距離とが短いことを示す。
シートPの先端に発生するカールの量は大きくなるほど、図11の距離aと距離bの差は、大きくなる。また、シートPの先端に発生するカールの量は小さくなるほど、図11の距離aと距離bの差は、小さくなる。
図11の距離aが示すように、シートPと背景部BGとの距離が長くなる向きでシートPがカールしている場合、図6で示すシートPが背景部BGの反射光を遮る時間が長くなる。一方、図11の距離bが示すように、シートPと背景部BGとの距離が短くなる向きでシートPがカールしている場合、図6で示すシートPが背景部BGの反射光を遮る時間が短くなる。
反射光を遮る時間が長ければ、第1読取部210は、カールが発生していないシートPを読み取る場合よりも、影領域を読み取る時間は長くなる。また、シートPが光源Lに対して第1読取部210を覆うようにカールしていることから、光の拡散反射による第1読取部210に到達する光量は低下する。
一方、反射光を遮る時間が短ければ、第2読取部110は、カールが発生していないシートPを読み取る場合よりも、影領域を読み取る時間は短くなる。また、シートPが光源Lに対して第2読取部110から離れるようにカールしていることから、光の拡散反射による第2読取部110に到達する光量は増加する。
よって、図12(a)で示すシートの先端領域は、濃く太くなる。図12(b)で示すシートの先端領域は、薄く細くなる。
このように、シートPの先端に発生するカールにより、シートPの先端領域の画素の濃度が、図12(b)で示すように、薄く細い画素で構成される場合、シートPの先端領域の画素の濃度は、図9(b)で示すように影判定閾値以上にならない場合がある。したがって、シートPの先端にカールが生じる場合、システムコントローラー11は、影領域を求めることができず、シートPの傾きを推測することができない。
<カールの向きを求めるための論理回路>
図13は、カールの向きを求めるための論理回路を示す図である。図13で示すカール発生の有無を判断するための論理回路は、比較回路CMP1と、比較回路CMP2と、AND回路A1と、AND回路A2と、OR回路O1とを含む。
比較回路CMP1では、第1読取部210が読み取るシートの先端領域の濃度と、影判定閾値とを比較する。比較した結果は、AND回路A1およびAND回路A2へと出力される。黒い丸で表現される回路図中の分岐点では、同一の出力値が分岐することを示す。
すなわち、比較回路CMP1は、第1読取部210でのシートの先端領域の濃度が影判定閾値以上であれば、比較回路CMP1は真の値を出力する。比較回路CMP1は、第1読取部210でのシートの先端領域の濃度が影判定閾値以上でなければ、比較回路CMP1は偽の値を出力する。
比較回路CMP2では、第2読取部110が読み取るシートの先端領域の濃度と、影判定閾値とを比較する。比較した結果は、AND回路A1およびAND回路A2へと出力される。すなわち、比較回路CMP2は、第2読取部110でのシートの先端領域の濃度が影判定閾値以上であれば、比較回路CMP2は真の値を出力する。比較回路CMP2は、第2読取部110でのシートの先端領域の濃度が影判定閾値以上でなければ、比較回路CMP2は偽の値を出力する。
比較回路CMP1が出力する比較結果は、NOT回路N1で反転した後に、AND回路A1へと入力される。比較回路CMP2が出力する比較結果は、NOT回路N2で反転した後に、AND回路A2へと入力される。
AND回路A1では、入力された各比較結果の論理積を、OR回路O1へと出力する。AND回路A2では、入力された各比較結果の論理積を、OR回路O1へと出力する。OR回路O1入力された結果の論理和を、シートの先端にカールが発生したか否かの結果として、出力する。また、比較回路CMP1は、比較結果を第1推測角度の信頼性があるか否かの結果として、出力する。さらに、比較回路CMP1は、比較結果を第2推測角度の信頼性があるか否かの結果として、出力する。
これにより、システムコントローラー11は、第1読取部210が読み取るシートの先端領域の濃度が影判定閾値以上である場合、第1推測角度の信頼性は高いと判断することができる。また、システムコントローラー11は、第2読取部110が読み取るシートの先端領域の濃度が影判定閾値以上である場合、第2推測角度の信頼性は高いと判断することができる。さらに、システムコントローラー11は、第1読取部210が読み取るシートの先端領域または第2読取部110が読み取るシートの先端領域の一方のみが、影判定閾値以上であると判断した場合、シートの先端にカールが発生していることを判断することができる。
また、システムコントローラー11は、いずれの信頼性が高いか低いかによってカールの向きを判断することができる。第1推測角度の信頼性が高く第2推測角度の信頼性が低い場合、シートPの先端は、第1背景部108に近づく方向にカールしていると判断することができる。
図13で示す論理回路は、大きく分けて、推測角度の信頼性を判断する機能とカールの発生を判定する機能との2つの機能を備える。
<スキュー補正の処理手順>
図14は、スキューを補正するための処理手順を示す図である。当該処理手順は、シートPがADF100によって搬送された後に開始される。システムコントローラー11は、シートPの画像を第1読取部210に読み取り処理をさせる(ステップS100)。システムコントローラー11は、読み取った画像のうち、第1影領域を求めることができたか否かを判断する(ステップS110)。第1影領域を求めることができた場合(ステップS110でYES)、システムコントローラー11は、最小二乗法により第1推測角度を推測し(ステップS120)、シートPの画像を第2読取部110に読み取り処理をさせる(ステップS130)。
第1影領域を求めることができない場合(ステップS110でNO)、システムコントローラー11は、第1推測角度を推測せず、シートPの画像を第2読取部110に読み取り処理をさせる(ステップS130)。システムコントローラー11は、読み取った画像のうち、第2影領域を求めることができたか否かを判断する(ステップS140)。
第2影領域を求めることができた場合(ステップS140でYES)、システムコントローラー11は、最小二乗法により第2推測角度を推測し(ステップS150)、図13で示す論理回路を用いて、シートの先端にカールが生じたか否かを判断する(ステップS160)。第2影領域を求めることができない場合(ステップS140でNO)、システムコントローラー11は、第2推測角度を推測せず、図13で示す論理回路を用いて、シートの先端にカールが生じたと判断する(ステップS160)。
システムコントローラー11は、カールが生じていないと判断した場合(ステップS160でNO)、推測した第1推測角度と第2推測角度をスキュー角度として採用して、スキューを補正する(ステップS190)。
カールが生じていると判断した場合(ステップS160でYES)、システムコントローラー11は、図13を用いて、第1推測角度の信頼性が高いか否かを判断する(ステップS170)。第1推測角度の信頼性が高い場合(ステップS170でYES)、システムコントローラー11は、第1推測角度の信頼性が高いか否かを判断する(ステップS180)。
システムコントローラー11は、第2推測角度の信頼性が高い場合(ステップS180でYES)、第1推測角度および第2推測角度をスキュー角度として採用して、スキューを補正する(ステップS190)。
シートの先端にカールが生じたと判断された場合であって、第1推測角度および第2推測角度との両方の信頼性が高い場合とは、先端領域の影領域を求めることができるが、後述するように定量的に信頼性を判断した結果、信頼性が高いと判断された場合などが想定される。
システムコントローラー11は、第2推測角度の信頼性が高くない場合(ステップS180でNO)、第2推測角度を新たに推測し(ステップS200)、第1推測角度および新たに推測した第2推測角度をスキュー角度として採用して、スキュー補正する(ステップS190)。
すなわち、システムコントローラー11は、第1推測角度の信頼性が高く、第2推測角度の信頼性が低いため、第2読取部110が読み取る画像のシートの先端領域の濃度が薄くなる方向にカールしていると判断している。これにより、システムコントローラー11は、信頼性の低い第2推測角度をスキュー角度として採用せず、新たに第2推測角度を推測する。新たに推測する方法については、後述にて説明する。
第1推測角度の信頼性が高くない場合(ステップS170でNO)、システムコントローラー11は、第2推測角度の信頼性が高いか否かを判断する(ステップS210)。第2推測角度の信頼性が高い場合(ステップS210でYES)、システムコントローラー11は、第1推測角度を新たに推測し(ステップS220)、新たに推測した第1推測角度および第2推測角度をスキュー角度として採用して、スキュー補正する(ステップS190)。
すなわち、システムコントローラー11は、第1推測角度の信頼性が低く、第2推測角度の信頼性が高いため、第1読取部210が読み取る画像のシートの先端領域の濃度が薄くなる方向にカールしていると判断している。これにより、システムコントローラー11は、信頼性の低い第1推測角度をスキュー角度として採用せず、新たに第1推測角度を推測することができる。
第2推測角度の信頼性が高くない場合(ステップS210でNO)、システムコントローラー11は、スキューを補正せずに処理を終了する。シートの先端にカールが生じたと判断された場合であって、第1推測角度および第2推測角度との両方の信頼性が低い場合とは、先端領域の影領域を求めることができるが、後述するように定量的に信頼性を判断した結果、信頼性が低いと判断された場合などが想定される。
上述の通り、本実施の形態の画像読取装置15は、各読取装置が読み取った画像Iのうちの影領域を求め、各推測角度を推測する。画像読取装置15は、推測した推測角度について、カールの向きに基づいて信頼性を判断し、スキュー角度として採用するかを判断する。画像読取装置15は、採用しない場合、新たな最適な推測角度を推測する。これにより、画像読取装置15は、搬送されるシートにカールが発生しても、信頼性の低い推測確度をスキュー角度として採用することを防ぐ。
<スキュー補正>
図15は、スキュー補正の際に、システムコントローラー11がする処理を表すブロック図である。スキュー補正の処理において、システムコントローラー11は、影領域判定部1101と、カール発生判断部1102と、信頼性判断部1103と、推測角度処理部1104と、スキュー角度採用部1105と、スキュー補正部1106として機能する。
影領域判定部1101は、読取部Sが読み込んだシートの画像Iのうちのシートの先端領域の濃度が、影判定閾値以上であるか否かを判断する。これにより、影領域判定部1101は、影領域を求めることができる。
カール発生判断部1102は、影領域判定部1101が求めた影領域に基づいて、搬送されるシートPの先端にカールが生じているかを判断する。カール発生判断部1102は、カールの向きを判断するだけでなく、カールの量を判断してもよい。
たとえば、カール発生判断部1102は、第1読取部210が読み取った画像のうちのシートの先端領域の濃度と、第2読取部110が読み取った画像のうちのシートの先端領域の濃度との差が大きいほど、カールの量が大きいと判断する。また、カール発生判断部1102は、第1読取部210が読み取った画像のうちのシートの先端領域の濃度と、第2読取部110が読み取った画像のうちのシートの先端領域の濃度との差が小さいほど、カールの量が小さいと判断する。すなわち、システムコントローラー11は、カールの量をシートの先端領域の各濃度に基づいて、定量的に求めてもよい。
推測角度処理部1104は、影領域判定部1101が求めた影領域を、最小二乗法を用いて、直線に近似する。これにより、推測角度処理部1104は、画像Iのうちのシート領域IPの傾きを推測することができる。推測角度処理部1104は、先端領域SHに含まれる画素の濃度に応じて、最小二乗法を用いて計算する画素に含まれるか否かを判断してもよい。
信頼性判断部1103は、カール発生判断部1102が判断したカールの向きに基づいて、推測角度処理部1104が推測した推測角度の信頼性を判断する。信頼性判断部1103は、カールの向きからのみに基づいて推測角度の信頼性を判断するだけでなく、カールの量に基づいて推測角度の信頼性を判断してもよい。
信頼性判断部1103は、カール発生判断部1102が定量的に判断したカールの量に基づいて、推測角度の信頼性を判断してもよい。たとえば、信頼性判断部1103は、第1推測角度の信頼性が90%であるのに対して、第2推測角度の信頼性が15%であると判断してもよい。
スキュー角度採用部1105は、推測角度処理部1104が推測した推測角度と、信頼性判断部1103が判断した推測角度の信頼性に基づいて、推測角度処理部1104が推測した推測角度をスキュー角度として採用するか否かを判断する。上述の通り、信頼性判断部1103がパーセントを用いて定量的に推測角度の信頼性を判断した場合、予め定めたパーセント以上であれば、スキュー角度採用部1105は、当該推測角度をスキュー角度として採用するとしてもよい。
以下、画像読取装置15において、システムコントローラー11が新たに推測角度を推測する場合の処理について説明する。システムコントローラー11は、カールが発生したか否かにかかわらず、推測角度処理部1104が推測する、読取部210での第1推測角度と第2読取部110での第2推測角度とを、記憶装置16に記憶させる。
また、システムコントローラー11は、記憶させた推測角度とともに信頼性判断部1103が判断した当該推測角度の信頼度を記憶させる。さらに、システムコントローラー11は、推測角度とともにシートの種類を記憶させる。シートの種類とは、薄紙、厚紙、封筒などのシートの素材に基づく種類であり、A4、B4、B5などのシートのサイズに基づく種類であり、また、シートの坪量、厚みを含む。
スキュー角度採用部1105は、推測角度の信頼性が低いことから新たに推測角度を推測しなければならない場合、記憶装置16が記憶する過去の推測角度に基づいて、新たに推測角度を推測する。
したがって、記憶装置16は、推測角度処理部1104が過去の推測した推測角度の値と、該推測角度の信頼性とを記憶する。スキュー角度採用部1105は、過去に推測した推測角度のうちの第1推測角度と第2推測角度の比率を計算する。たとえば、記憶装置16が記憶する過去の第1推測角度の平均値が5度であり、過去の第2推測角度の平均値が10度である場合、過去の第1推測角度の平均値と過去の第2推測角度の平均値との比率は、1:2となる。
スキュー角度採用部1105は、信頼性が高い推測角度と、過去の第1推測角度の平均値と過去の第2推測角度の平均値との比率とを用いて、信頼性が低いと判断された側の読取部Sの推測角度を新たに推測する。
スキュー角度採用部1105は、信頼性が高いと判断された第1推測角度の数値を読み出す。たとえば、第1推測角度は3度であったと仮定する。スキュー角度採用部1105は、記憶装置16から過去の第1推測角度の平均値と第2推測角度の平均値との比率を読み出す。たとえば、過去の第1推測角度の平均値と第2推測角度の平均値との比率は、1:2であったと仮定する。スキュー角度採用部1105は、第1推測角度が3度であるという情報と、過去の第1推測角度の平均値と第2推測角度の平均値との比率が1:2であるという情報から、第2推測角度を6度であると新たに推測する。
これにより、画像読取装置15は、カールが発生したことにより、第2読取装置が読み取った画像Iのうちの影領域が求められず、近似した直線が適切に求められなかった場合であっても、最適な第2推測角度を推測することができる。
スキュー角度採用部1105は、過去の第1推測角度の平均値と第2推測角度の平均値との比率を求めるために、使用する推測角度の過去のデータについて、第1推測角度と第2推測角度の両方の信頼性が高い組み合わせのデータのみを使用してもよい。また、スキュー角度採用部1105は、読取部Sが読み取ったシートPと同一または類似のシートの種類の過去のデータのみを用いてもよい。
さらに、スキュー角度採用部1105は、読取部Sの交換に応じて、過去の第1推測角度の平均値と第2推測角度の平均値との比率を求めるために使用する過去の推測角度を変更してもよい。
たとえば、読取部Sが故障などにより他の読取部と交換されたとき、スキュー角度採用部1105は、過去の第1推測角度の平均値と第2推測角度の平均値との比率を求める際に、交換する前の読取部Sで推測した推測角度のデータを使用しない。交換により、シートPに生じる傾き具合の傾向が変わる場合があるためである。
また、記憶装置16は、画像読取装置15の開閉回数または搬送路Rを搬送したシートの枚数を記憶してもよい。スキュー角度採用部1105は、スキュー角度採用部1105は、画像読取装置15の開閉回数または搬送路Rを搬送したシートの枚数に応じて、過去の第1推測角度の平均値と第2推測角度の平均値との比率を求めるために使用する過去の推測角度を変更してもよい。
画像読取装置15が備えるADF100の開閉によって、ADF100内の機器の配置にずれが生じ、搬送方向RDに対するシートPの傾き具合に影響を与える。そのため、実際の第1読取部210でのスキュー角度と第2読取部110でのスキュー角度との比率は、記憶装置16が記憶する第1推測角度と第2推測角度とのうち、古い時期に記憶されたデータよりも、新しい時期に記憶されたデータの比率に、近づく可能性が高い。
したがって、スキュー角度採用部1105は、記憶装置16が記憶する推測角度のデータのうち、画像読取装置15が備えるADF100の開閉が予め定められた回数以上のときに、推測されたデータのみを用いてもよい。たとえば、スキュー角度採用部1105は、画像読取装置15の開閉回数が100回に達する度に、データを更新し、以前のデータを用いないものとする。
したがって、スキュー角度採用部1105は、記憶装置16が記憶する推測角度のデータのうち、搬送路Rを搬送するシートの枚数が予め定められた回数以上のときに、推測されたデータのみを用いてもよい。たとえば、スキュー角度採用部1105は、搬送路Rを搬送するシートの枚数が100回に達する度に、データを更新し、以前のデータを用いないものとする。
また、スキュー角度採用部1105は、記憶装置16が記憶する第1推測角度と第2推測角度の組み合わせにおいて、直近で推測した100回分のデータのみを用いて、過去の第1推測角度の平均値と第2推測角度の平均値との比率を求めてもよい。
さらに、スキュー角度採用部1105は、記憶装置16が記憶する第1推測角度と第2推測角度の組み合わせにおいて、直近で推測した100回分のデータのうちの信頼性が高い推測角度の組み合わせのみを用いて、過去の第1推測角度の平均値と第2推測角度の平均値との比率を求めてもよい。
また、複数のシートが1つのジョブ内で搬送される場合、スキュー角度採用部1105は、ジョブ内の他のシートにおいて、推測された推測角度を用いて、新たに推測角度を求めてもよい。すなわち、10枚のシート束を一括で読み取る場合であって、シート束のうちの1枚のみにカールが生じている場合、スキュー角度採用部1105は、その他9枚で推測された推測角度の比率を用いて、新たに推測角度を推測してもよい。
スキュー角度採用部1105は、シートが搬送された時点においては、後に搬送されるシートの推測角度の比率を考慮に入れることができない。そのため、スキュー角度採用部1105は、ジョブ内の全てのシート束の搬送が終わった時点で、各シートの信頼性が低い推測角度を新たに推測することとしてもよい。
スキュー補正部1106は、スキュー角度採用部1105が採用したスキュー角度を用いて、画像Iに対して、スキュー処理をする。これにより、シートPが傾いた状態で読取部Sに読み取られた場合であっても、ユーザーは、シートPの画像を正視して見ることができる。
<側端領域からカールの向きまたは量を求める手法>
上述で説明した通り、本実施の形態において、システムコントローラー11は、シートの先端領域の濃度から、カールの向きまたは量を求める。しかしながら、カールの向きまたは量を求める手法は、これに限られない。
以下、シートの側端に生じる影領域からカールの向きまたは量を求める手法について説明する。図16は、シートの側端に生じる影領域を示す図である。シートの先端にカールが発生した場合、図11で示すように、シートPの形状は、膨らんだ曲線となる場合がある。シートPに生じた当該膨らみにより、読取部Sが読み取る画像Iのシート領域IPの側端には、影領域が発生する場合がある。
図16(a)で示すシート領域IPの先端領域SHDは、図11における第1読取部210が読み取った場合の画像Iである。図16(a)で示す側端領域WS1に影領域が生じる場合、当該影領域は、第3影領域と称する。また、第1読取部210が読み取った画像Iのうちの側端領域を、第1側端領域と称する。図11を参照して、シートPは、第1読取部210から見て、凹んだ形にカールしている。読取部Sから見て、凹んだ形にシートPがカールしている場合、図16(a)で示すように、先端領域SHDの画素の濃度は、シートPの横幅を超えて濃くなる場合がある。
これにより、図16(a)で示すように、先端領域SHDでの影領域の形状は、扇状となる。図16(a)で示す先端領域SHDでの影領域が求められた場合、図16(a)で示す先端領域SHDの画素の濃度は、図16(a)で示す側端領域WS1の画素の濃度よりも濃くなる。
したがって、システムコントローラー11は、先端領域SHDの画素が側端領域WS1の画素よりも濃いと判断した場合、シートPは、読取部Sから見て凹んだ形にシートPがカールしている可能性があると判断できる。なお、システムコントローラー11は、先端領域SHDの画素が、シートPの横幅を超えて濃いこと、すなわち扇状の影領域であると判断した場合、シートPは、読取部Sから見て、凹んだ形にシートPがカールしている可能性があると判断してもよい。
図16(b)で示すシート領域IPの先端領域SHLは、図11における第2読取部110が読み取った場合の画像Iである。図16(b)で示す側端領域WS2に生じる影領域は、第4影領域と称する。また、第2読取部110が読み取った画像Iのうちの側端領域を、第2側端領域と称する。
図11を参照して、シートPは、第2読取部110から見て、山なりに突き出た凸形状にカールしている。読取部Sから見て山なりに突き出た凸形状にシートPがカールしている場合、図16(b)で示すように、先端領域SHLの画素の濃度は、シート領域IPの側端である側端領域WS2の画素の濃度よりも薄くなる。
したがって、システムコントローラー11は、側端領域WS2の画素の濃度が、先端領域SHLの画素の濃度よりも濃いと判断した場合、シートPは、読取部Sから見て山なりに突き出た凸形状にカールしている可能性があると判断できる。
図17は、側端領域と先端領域との濃度を比較した結果を示す図である。システムコントローラー11は、シートPが一方の読取部Sから見て山なりに突き出た凸形状にシートPがカールしていると判断し、かつ、他方の読取部Sから見て凹んだ形にシートPがカールしていると判断した場合、シートPの先端にカールが発生している判断する。
すなわち、一方の読取部Sが読み取った画像Iのうちの先端領域の濃度が、図17(a)が示すように、側端領域の濃度よりも濃い場合であって、他方の読取部Sが読み取った画像Iのうちの側端領域の濃度が、図17(b)が示すように、先端領域の濃度よりも濃い場合、システムコントローラー11は、カールが発生していると判断する。
これにより、システムコントローラー11は、シートPがいずれの向きにカールしているかを判断することができる。システムコントローラー11は、読取部Sから見て山なりに突き出た凸形状にシートPがカールしていると判断された場合、読取部Sでの推測角度の信頼性は高いと判断する。システムコントローラー11は、読取部Sから見て凹形状にシートPがカールしていると判断された場合、読取部Sでの推測角度の信頼性は低いと判断する。
システムコントローラー11は、図17(a)および図17(b)の先端領域の濃度と側端領域の濃度との差を用いて、カールの向きだけでなくカールの量を求めてもよい。たとえば、システムコントローラー11は、図17(a)および図17(b)の先端領域の濃度と側端領域の濃度との差が大きい場合は、カールの量が大きいと判断できる。
また、システムコントローラー11は、図17(a)および図17(b)の先端領域の濃度と側端領域の濃度との差が小さい場合は、カールの量が小さいと判断できる。システムコントローラー11は、カールの量を定量的に求めてもよい。
このように、システムコントローラー11は、シート領域IPの先端領域の濃度のみならず、シート領域IPの側端領域に生じる濃度からカールの向きまたは量を求めてもよい。
さらに、システムコントローラー11は、図13で示す比較回路CMP1と、比較回路CMP2とに入力する値を変更するのみで、先端領域と側端領域との濃度差からカールを求める場合にも、図13の論理回路を流用することができる。すなわち、比較回路CMP1のXとして、第1読取部210の先端領域の濃度を入力し、比較回路CMP1のYとして、第1読取部210の側端領域の濃度を入力する。また、比較回路CMP2のXとして、第2読取部110の先端領域の濃度を入力し、比較回路CMP1のYとして、第2読取部110の側端領域の濃度を入力する。
これにより、システムコントローラー11は、カールの発生を判断し、第1読取部210および第2読取部110が読み取った画像Iのうちの先端に生じる影領域から推測する推測角度の信頼性を判断することができる。
<小括>
以上のように、実施の形態1に係る画像読取装置15は、シートPの画像を読み取る画像読取装置15であって、搬送路R上を搬送されるシートPの表面の画像を読み取る第1読取部210と、第1読取部210と搬送路Rを挟んで対向した位置に設けられる第1背景部108と、第1読取部210と同じ搬送路Rに設けられ、シートPの裏面の画像を読み取る第2読取部110と、第2読取部110と搬送路を挟んで対向した位置に設けられる第2背景部111と、第1読取部210および第2読取部110の動作を制御するシステムコントローラー11と、を備える。
また、画像読取装置15が備えるシステムコントローラー11は、第1読取部210が読み取った画像Iに生じる濃度変化から、シートPの搬送方向RD側の先端と第1背景部108との間の第1先端領域に生じる第1影領域を求め、第1影領域から、第1読取部210に読み取られたときの搬送方向RDに対するシートの傾きを第1推測角度として推測し、第2読取部110が読み取った画像Iに生じる濃度変化から、シートPの搬送方向RD側の先端と第2背景部111との間の第2先端領域に生じる第2影領域を求め、第2影領域から、第2読取部110に読み取られたときの搬送方向RDに対するシートの傾きを第2推測角度として推測する。
さらに、第1読取部210および第2読取部110が読み取った画像に生じる濃度変化からシートの搬送方向RD側の先端に生じるカールの向きを求め、カールの向きに基づいて、第1推測角度および前記第2推測角度のそれぞれの信頼性を判断し、信頼性に応じて第1推測角度および第2推測角度をシートの画像の傾きを調整するためのスキュー角度として採用するかを判断し、第1推測角度または第2推測角度をスキュー角度として採用しない場合は、新たに推測した角度をスキュー角度として採用する。
これによれば、新たに推測した角度をスキュー角度とすることにより、搬送されるシートの先端にカールが生じた場合であっても、シートの傾きを決定することができシートの傾きの電子的な補正を行うことが可能となる。
また、第1読取部210は、第2読取部110と搬送路Rを挟んで反対側の位置に設けられる。これによれば、ADF100は、シートPを反転させずに搬送することができる。
さらに、システムコントローラー11は、第1影領域に含まれる画素の座標を用いて、第1影領域を最小二乗法による直線近似することで、第1推測角度として推測し、第2影領域に含まれる画素の座標を用いて、第2影領域を最小二乗法による直線近似することで、第2推測角度として推測する。これによれば、画像読取装置15は、影領域から正確にシートの傾きを推測することができる。
また、システムコントローラー11は、第1影領域と第2影領域との濃度差に基づいて、シートの先端に生じるカールの向きを求める。これによれば、画像読取装置15は、他の装置を用いずとも、画像Iのうちの情報のみからカールの向きを求めることができる。
さらに、システムコントローラー11は、第1先端領域の濃度および第2先端領域の濃度に基づいて、シートPの先端に生じるカールの向きを求める。
これによれば、画像読取装置15は、他の装置を用いずとも、画像Iのうちの情報だけでカールの向きを求めることができ、さらに、先端領域のみならず側端領域をも考慮に入れることでより正確にカールの向きを求めることができる。
また、システムコントローラー11は、シートPの搬送方向RD側の先端の位置が第1背景部108に近づいている方向にカールしていると検出した場合、第1推測角度の信頼性が低いと判断し、第2背景部111に近づいている方向にカールしていると検出した場合、第2推測角度の信頼性が低いと判断する。これによれば、画像読取装置15は、カールの向きに応じて、適切に推測角度の信頼性を判断できる。
さらに、システムコントローラー11は、第1先端領域の濃度および第2先端領域の濃度と、第1先端領域と第1側端領域との濃度差および第2先端領域と第2側端領域との濃度差とに基づいて、シートの搬送方向側の先端に生じるカールの量を求め、カールの向きおよび量に基づいて、第1推測角度および第2推測角度のそれぞれの信頼性を判断する。
これによれば、画像読取装置15は、カールの向きだけでなく、量を考慮することで、定量的に信頼性を判断することができる。
また、システムコントローラー11が推測した第1推測角度および第2推測角度を記憶する記憶装置16をさらに備え、システムコントローラー11は、第1推測角度または第2推測角度をスキュー角度として採用しない場合は、記憶装置16が記憶する第1推測角度と第2推測角度との比率に基づいて、新たに推測した角度をスキュー角度として採用する。これによれば、画像読取装置15は、過去のデータに基づいて、新たな推測角度を最適に推測することができる。
さらに、システムコントローラー11は、第1推測角度および第2推測角度と対応して、坪量および厚みを含むシートの種類を記憶し、システムコントローラー11は、記憶装置16が記憶する第1推測角度と第2推測角度との比率とシートの種類とに基づいて、新たに推測した角度をスキュー角度として採用する。これによれば、画像読取装置15は、シートの種類を考慮にいれて、新たな推測角度を最適に推測することができる。
また。システムコントローラー11は、第1読取部210または第2読取部110が他の読取部と交換された場合、記憶装置16が記憶する第1推測角度と第2推測角度とのデータを更新する。これによれば、画像読取装置15は、古くなったデータを使用せずに、より正確な推測角度を推測することができる。
さらに、画像読取装置15は、載置されたシートPをスキャンするため上部と下部とで開閉可能であるように構成され、システムコントローラー11は、予め定められた画像読取装置15の開閉回数または予め定められた搬送路を搬送したシートの枚数に基づいて、第1推測角度と第2推測角度とのデータを更新する。これによれば、画像読取装置15は、画像読取装置15の状況に応じて、最適に推測角度を推測できる。
また、システムコントローラー11は、複数のシートが連続して搬送される場合、当該シートの前後で搬送される他のシートの第1推測角度および第2推測角度に基づいて、新たにシートの推測角度を推測する。これによれば、画像読取装置15は、同一ジョブ内でのカールが生じていないシートの推測角度を用いて、新たに推測角度を推測することができるため、より正確な推測角度を推測することができる。
さらに、画像読取装置15を備える画像形成装置10は、シートに画像を形成する画像形成システムとして機能する。
[実施の形態2]
実施の形態1に係る画像読取装置15では、システムコントローラー11は、読取装置Sが読み取った画像Iのうちの影領域の濃度からシートPの先端に発生するカールの向きおよび量を求めた。
しかし、本開示に係る画像読取装置では、シートの先端に発生するカールの向きおよび量を求める方法は、読取装置が読み取った画像のうちの影領域の濃度から求める方法のみに限定されず、他の方法でもよい。
以下では、実施の形態2として、シートの先端に発生するカールの向きおよび量を求めるため、距離センサーを備えた画像読取装置について説明する。なお、実施の形態2に係る画像読取装置において、図1、図3、図4〜8、図11、図13、図14、図15に示す実施の形態1に係る画像読取装置と同じ構成については、同じ符号を付して詳細な説明を繰返さない。
<画像形成装置10のハードウェア構成>
図18は、実施の形態2における画像形成装置10の構成を示すブロック図である。画像形成装置10は、実施の形態1の画像形成装置が備える構成に加え、第1距離センサー700と、第2距離センサー750とをさらに備える。以下での説明においては、第1距離センサー700と第2距離センサー750とを単に距離センサーと総称する場合がある。
距離センサーは、ADF100が搬送するシートPの先端の位置との距離を検出する。距離センサーは、典型的には非接触式のセンサーであり、たとえばレーザー光源などを用いた光学式センサーである。本実施の形態における距離センサーは、シートに赤外光を照射する発光部と、シートからの反射光を受光する受光部とを備える赤外線反射型距離センサーである。距離センサーは、赤外線以外のその他の光学式センサーでもよく、また、超音波を用いて距離を検出するセンサーでもよい。
図19は、カールの発生による距離センサーの検出結果の違いを示す図である。図19を参照すれば、第1距離センサー700は、第1読取部210に隣接して設けられているが、シートの先端の位置との距離を検出することができる位置であれば、その他の位置に設けられてもよい。たとえば、第1距離センサー700は、第1背景部108に隣接して設けられてもよい。
また、本実施の形態では、第2距離センサー750は、第2読取部110に隣接して設けられているが、シートの先端の位置との距離を検出することができる位置であれば、その他の位置に設けられてもよい。たとえば、第1距離センサー700は、第2背景部111に隣接して設けられてもよい。
シートPは、ローラーを通過することで、カールの向きおよび量が変化する可能性がある。よって、第1距離センサー700は、搬送路R上の第1搬送ローラー対106と第1背景部108との間に設けられることが望ましい。また、第2距離センサー750は、搬送路R上の第2搬送ローラー対109と第1背景部108との間に設けられることが望ましい。これにより、距離センサーのシートPの先端の位置との距離を検出した時と、読取部SがシートPを読み取った時とでシートPの先端に生じるカールの向きおよび量が変化することを防ぐ。
本実施の形態では、第1距離センサー700は、シート検知センサー107の機能として設けられてもよい。すなわち、シート検知センサー107は、シートを検知し、かつ、シートの先端の位置との距離を検出する。第2距離センサー750は、シート検知センサー115の機能として設けられてもよい。すなわち、シート検知センサー115は、シートを検知し、かつ、シートの先端の位置との距離を検出する。
図19で示すように、シートPの先端は、第1読取部210から見て凹んだ形にシートPがカールしており、第2読取部110から見て山なりに突き出た凸形状にカールしている。距離センサーは、シートPが搬送される方向に対して、投光する。搬送されることにより、投光を受けたシートPは、当該投光を反射する。距離センサーは、シートPが反射した光を受光する。シートPは、搬送方向に対するシートPの先端部分で投光を反射し始める。
第1距離センサー700は、投光した時間と受光した時間とに基づいて、シートPの先端との距離である距離d1を検出する。第1距離センサー700は、検出結果であり距離d1をシステムコントローラー11へ送る。
第2距離センサー750は、投光した時間と受光した時間とに基づいて、シートPの先端との距離である距離d1を検出する。第2距離センサー750は、検出結果であり距離d2をシステムコントローラー11へ送る。
システムコントローラー11は、記憶装置16が予め記憶するシートPの先端にカールが生じていない場合の距離センサーとの距離と、距離d1と距離d2とを比較する。
距離d3は、シートPの先端にカールが生じていない場合の第1距離センサー700とシートPの先端の位置との距離である。距離d4は、シートPの先端にカールが生じていない場合の第2距離センサー750とシートPの先端の位置との距離である。
システムコントローラー11は、距離d1が距離d3よりも短く、距離d2が距離d4よりも長いと判断できる。すなわち、システムコントローラー11は、シートの先端の位置が、第1読取部210と第2背景部111とに近づく方向にカールしている判断することができる。
これにより、システムコントローラー11は、シートPの先端は、第1読取部210から見て凹んだ形にシートPがカールしていると判断することができる。これにより、システムコントローラー11は、第1推測角度の信頼性が高く、第2推測角度の信頼性が低いと判断することができる。
一方、システムコントローラー11は、距離d1が距離d3よりも長く、距離d2が距離d4よりも短いと判断した場合、シートPの先端は、第2読取部110から見て凹んだ形にシートPがカールしていると判断することができる。これにより、システムコントローラー11は、第1推測角度の信頼性が低く、第2推測角度の信頼性が高いと判断することができる。
距離センサーは、シートの先端の位置のみならずシートPの読取面全体の位置との距離を検出し、システムコントローラー11へ送ってもよい。これにより、システムコントローラー11は、シートPの読取面が凹んでいるのか、山なりに突き出た凸形状となっているのかを、より正確に判断することができる。
また、本実施の形態においても、信頼性判断部1103は、推測角度の信頼性を定量的に求めてもよい。すなわち、システムコントローラー11は、距離d1と距離d3との差の大きさ、および距離d2と距離d4との差の大きさに基づいて、信頼性を求める。
システムコントローラー11は、図13で示す比較回路CMP1と、比較回路CMP2とに入力する値と不等号の種類を変更するのみで、距離センサーの検出結果からカールを求める場合にも、図13の論理回路を流用することができる。
すなわち、比較回路CMP1のXとして、第1読取部210の先端領域の濃度を入力し、比較回路CMP1のYとして、第1読取部210の側端領域の濃度を入力する。また、比較回路CMP2のXとして、第2読取部110の先端領域の濃度を入力し、比較回路CMP1のYとして、第2読取部110の側端領域の濃度を入力する。さらに、不等号を小なりに変更する。つまり、比較回路CMP1および比較回路CMP2は、X<Yを比較し、X<Yであるなら真を出力し、X<Yでないならば偽を出力する回路となる。
これにより、システムコントローラー11は、カールの発生を判断し、第1距離センサーと第2距離センサーとの検出結果から推測角度の信頼性を判断することができる。また、本実施の形態の画像読取装置15によれば、シートPの先端にカールが生じているか否かをより正確に求めることができる。
<小括>
以上のように、実施の形態2に係る画像読取装置15は、シートPと第1読取部210との距離を検出する第1距離センサー700と、シートと第2読取部110との距離を検出する第2距離センサーと、をさらに備える。
システムコントローラー11は、第1読取部210および第2読取部110が読み取った画像Iに代えて、第1距離センサー700の検出結果および第2距離センサー750の検出結果に基づいて、シートPの搬送方向RD側の先端に生じるカールの向きを求める。
これによれば、画像読取装置15は、影領域のみからではなく、シートPの先端の位置に基づいて、シートPの先端にカールの向きを判断することができる。
また、システムコントローラー11は、第1距離センサー700の検出結果および第2距離センサー750の検出結果に基づいて、シートPの搬送方向側の先端に生じるカールの量を求め、カールの向きおよび量に基づいて、第1推測角度および第2推測角度のそれぞれの信頼性を判断する。
これよれば、画像読取装置15は、影領域のみからではなく、シートPの先端の位置に基づいて、シートPの先端にカールの量を判断し、推測角度の信頼性を判断することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 画像形成装置、11 システムコントローラー、12 メモリー、13 ネットワークI/F、14 入力画像処理部、15 画像読取装置、16 記憶装置、19 出力画像処理部、101,600 給紙トレイ、102 ピックアップローラー、103 給紙ローラー対、104 中間ローラー対、105 レジストローラ対、106 第1搬送ローラー対、107,115 シート検知センサー、108 第1背景部、109 第2搬送ローラー対、111 第2背景部、112 第3搬送ローラー対、113 排紙ローラー、114,400 排紙トレイ、122 ROM、200 読取本体部、201 コンタクトガラス、202 プラテンガラス、203b スライダー、205 一対のミラー、206 ミラー、208 ワイヤー、209 集光レンズ、210 第1読取部、211 光学素子、212 モーター、240 駆動部、250 A/D変換部、300 操作パネル、500 プリンターエンジン、700 第1距離センサー、750 第2距離センサー、1101 影領域判定部、1102 カール発生判断部、1103 信頼性判断部、1104 推測角度処理部、1105 スキュー角度採用部、1106 スキュー補正部、A1,A2 AND回路、BG 背景部、CMP1,CMP2 比較回路、D1,D2 濃度、I 画像、IBG 背景領域、IP シート領域、P シート、R 搬送路、RD 搬送方向、SH,SHD,SHL 先端領域、SH1,SH2 影領域画素、WS1,WS2 側端領域。

Claims (15)

  1. シートの画像を読み取る画像読取装置であって、
    搬送路上を搬送されるシートの表面の画像を読み取る第1読取部と、
    前記第1読取部と搬送路を挟んで対向した位置に設けられる第1背景部と、
    前記第1読取部と同じ搬送路に設けられ、シートの裏面の画像を読み取る第2読取部と、
    前記第2読取部と搬送路を挟んで対向した位置に設けられる第2背景部と、
    前記第1読取部および前記第2読取部の動作を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記第1読取部が読み取った画像に生じる濃度変化から、シートの搬送方向側の先端と前記第1背景部との間の第1先端領域に生じる第1影領域を求め、前記第1影領域から、前記第1読取部に読み取られたときの搬送方向に対するシートの傾きを第1推測角度として推測し、
    前記第2読取部が読み取った画像に生じる濃度変化から、シートの搬送方向側の先端と前記第2背景部との間の第2先端領域に生じる第2影領域を求め、前記第2影領域から、前記第2読取部に読み取られたときの搬送方向に対するシートの傾きを第2推測角度として推測し、
    前記第1読取部および前記第2読取部が読み取った画像に生じる濃度変化からシートの搬送方向側の先端に生じるカールの向きを求め、カールの向きに基づいて、前記第1推測角度および前記第2推測角度のそれぞれの信頼性を判断し、
    信頼性に応じて前記第1推測角度および前記第2推測角度をシートの画像の傾きを調整するためのスキュー角度として採用するかを判断し、
    前記第1推測角度または前記第2推測角度をスキュー角度として採用しない場合は、新たに推測した角度をスキュー角度として採用する、画像読取装置。
  2. 前記第1読取部は、
    前記第2読取部と搬送路を挟んで反対側の位置に設けられる、請求項1に記載の画像読取装置。
  3. 前記制御部は、
    前記第1影領域に含まれる画素の座標を用いて、前記第1影領域を最小二乗法による直線近似することで、前記第1推測角度として推測し、
    前記第2影領域に含まれる画素の座標を用いて、前記第2影領域を最小二乗法による直線近似することで、前記第2推測角度として推測する、請求項1または請求項2に記載の画像読取装置。
  4. 前記制御部は、
    前記第1先端領域の濃度および前記第2先端領域の濃度に基づいて、シートの先端に生じるカールの向きを求める、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の画像読取装置。
  5. 前記制御部は、
    前記第1読取部が読み取った画像のうちのシートの搬送方向側の側端と前記第1背景部との間の第1側端領域と前記第1先端領域との濃度差および前記第2読取部が読み取った画像のうちのシートの搬送方向側の側端と前記第2背景部との間の第2側端領域と前記第2先端領域との濃度差に基づいて、シートの搬送方向側の先端に生じるカールの向きを求める、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の画像読取装置。
  6. 前記制御部は、
    シートの搬送方向側の先端の位置が前記第1背景部に近づいている方向にカールしていると検出した場合、前記第1推測角度の信頼性が低いと判断し、前記第2背景部に近づいている方向にカールしていると検出した場合、前記第2推測角度の信頼性が低いと判断する、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の画像読取装置。
  7. 前記制御部は、
    前記第1先端領域の濃度および前記第2先端領域の濃度と、前記第1先端領域と前記第1側端領域との濃度差および前記第2先端領域と前記第2側端領域との濃度差とに基づいて、シートの搬送方向側の先端に生じるカールの量を求め、
    カールの向きおよび量に基づいて、前記第1推測角度および前記第2推測角度のそれぞれの信頼性を判断する、請求項5に記載の画像読取装置。
  8. シートまでの距離を検出する第1センサーと、
    シートまでの距離を検出する第2センサーと、をさらに備え、
    前記制御部は、
    前記第1読取部および前記第2読取部が読み取った画像に代えて、前記第1センサーの検出結果および前記第2センサーの検出結果に基づいて、シートの搬送方向側の先端に生じるカールの向きを求める、請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の画像読取装置。
  9. 前記制御部は、
    前記第1センサーの検出結果および前記第2センサーの検出結果に基づいて、シートの搬送方向側の先端に生じるカールの量を求め、
    カールの向きおよび量に基づいて、前記第1推測角度および前記第2推測角度のそれぞれの信頼性を判断する、請求項8に記載の画像読取装置。
  10. 前記制御部が推測した前記第1推測角度および前記第2推測角度を記憶する記憶部をさらに備え、
    前記制御部は、
    前記第1推測角度または前記第2推測角度をスキュー角度として採用しない場合は、前記記憶部が記憶する前記第1推測角度と前記第2推測角度との比率に基づいて、新たに推測した角度をスキュー角度として採用する、請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の画像読取装置。
  11. 前記記憶部は、前記第1推測角度および前記第2推測角度と対応して、坪量および厚みを含むシートの種類を記憶し、
    前記制御部は、
    前記記憶部が記憶する前記第1推測角度と前記第2推測角度との比率とシートの種類とに基づいて、新たに推測した角度をスキュー角度として採用する、請求項10に記載の画像読取装置。
  12. 前記制御部は、
    前記第1読取部または前記第2読取部が他の読取部と交換された場合、前記記憶部が記憶する前記第1推測角度と前記第2推測角度とのデータを更新する、請求項10〜請求項11のいずれか1項に記載の画像読取装置。
  13. 前記画像読取装置は、載置されたシートをスキャンするため上部と下部とで開閉可能であるように構成され、
    前記制御部は、
    予め定められた前記画像読取装置の開閉回数または予め定められた搬送路を搬送したシートの枚数に基づいて、前記第1推測角度と前記第2推測角度とのデータを更新する、請求項10〜請求項12のいずれか1項に記載の画像読取装置。
  14. 前記制御部は、
    複数のシートが連続して搬送される場合、当該シートの前後で搬送される他のシートの前記第1推測角度および前記第2推測角度に基づいて、新たにシートの推測角度を推測する、請求項1〜請求項13のいずれか1項に記載の画像読取装置。
  15. 請求項1〜14のいずれか1項に記載の画像読取装置と、
    シートに画像を形成する画像形成装置と、を備える、画像形成システム。
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