JP2021095540A - 液晶組成物及び液晶表示素子 - Google Patents

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Shinichi Hirata
真一 平田
純一 間宮
Junichi Mamiya
純一 間宮
須藤 豪
Takeshi Sudo
豪 須藤
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Abstract

【課題】低温保存性等のn型液晶組成物に求められる各種特性を満たしつつ、応答速度、駆動電圧及び透過率に特に優れたn型液晶組成物、並びにこれを用いた液晶表示素子を提供する。【解決手段】一般式(i)で表される化合物から選ばれる1種又は2種以上の化合物、一般式(L−1)で表される化合物から選ばれる1種又は2種以上の化合物、及び一般式(N−1)で表される化合物から選ばれる1種又は2種以上の化合物を含有する誘電率異方性が負の液晶組成物。【選択図】なし

Description

本願発明は、誘電率異方性(Δε)が負のいわゆるn型液晶組成物と、これを用いた液晶表示素子に関する。
液晶表示素子は、時計、電卓をはじめとして、各種測定機器、自動車用パネル、プリンター、コンピューター、テレビ、時計、広告表示板等に用いられるようになっている。液晶表示方式としては、その代表的なものとして、TN(ツイステッド・ネマチック)型、STN(スーパー・ツイステッド・ネマチック)型、TFT(薄膜トランジスタ)を用いた垂直配向型(バーチカル・アライメント;VA)やIPS(イン・プレーン・スイッチング)型等が挙げられる。Δεが負のいわゆるn型液晶組成物が使用されるVA型ディスプレイは、液晶TV等に広く用いられている。
これらの液晶表示素子に用いられる液晶組成物は、水分、空気、熱、光などの外的要因に対して安定であること、また、室温を中心としてできるだけ広い温度範囲で液晶相を示し、低粘性であり、かつ駆動電圧が低いことが求められる。さらに、個々の液晶表示素子の要求に応じて、誘電率異方性(Δε)や屈折率異方性(Δn)等を最適な値とすることも液晶組成物には求められる。これらの要求を満たすため、液晶組成物は数種類から数十種類の化合物を混合することにより構成されている。
現在、全ての駆動方式の液晶表示素子において、低電圧駆動、高速応答、及び広い動作温度範囲を達成しうる液晶組成物が求められている。すなわち、Δεの絶対値が大きく、粘度(η)が小さく、高いネマチック相−等方性液体相転移温度(Tni)を有する液晶組成物が要求されている。
近年、4Kや8Kなど液晶ディスプレイの高精細化が進み、相対的にブラックマトリクス面積が増えることから、液晶部分の透過率向上に対する要求が高まっている。これには、液晶組成物の前記特性を維持したまま、電気光学特性を示すVT曲線を急峻化することで透過率を向上させる方法が考えられる。その手段としてはΔnを向上させる方法、及び広がりの弾性定数(K11)を低下させる方法が考えられるが、前者はイエローシフトの懸念があるためK11を低下させる方法が好ましい。
また、Δnとセルギャップ(d)との積であるΔn×dの設定のため、液晶組成物のΔnをセルギャップに合わせて適切な範囲に調節する必要もある。加えて、液晶表示素子をテレビ等へ応用する場合、高速応答性が重視されるため、回転粘度(γ)が小さく、曲がりの弾性定数(K33)が大きな液晶組成物が要求される。
国際公開第2018/193861号
上記特許文献1に記載の発明では、応答速度を支配するパラメータであるγ/K33が十分に小さく、電気光学効果の急峻性を支配するパラメータであるK33/K11が十分に大きく、駆動電圧を支配するパラメータである√|K33/Δε|が十分に低い液晶組成物が得られたとされている。しかしながら、液晶ディスプレイの高精細化や高速応答化が進むなか、液晶組成物にも各種特性のさらなる向上が求められる。特許文献1に記載の発明では、γ、K33等の点で未だ改良の余地があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、低温保存性等のn型液晶組成物に求められる各種特性を満たしつつ、応答速度、駆動電圧及び透過率に特に優れたn型液晶組成物、並びにこれを用いた液晶表示素子を提供することを課題とする。
本発明者は、種々の液晶化合物及び種々の化学物質を検討し、それらの組み合わせの選択を行うことにより、前記課題を解決することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、一般式(i)で表される化合物から選ばれる1種又は2種以上の化合物、一般式(L−1)で表される化合物から選ばれる1種又は2種以上の化合物、及び一般式(N−1)で表される化合物から選ばれる1種又は2種以上の化合物を含有する誘電率異方性が負の液晶組成物を提供し、あわせて当該液晶組成物を有する液晶表示素子を提供する。
Figure 2021095540
(式中、Ri1は炭素原子数1〜5のアルキル基または水素原子を表し、Ri2は炭素原子数1〜5のアルキル基または炭素原子数2〜5のアルケニル基を表す。
L11及びRL12はそれぞれ独立して、炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、該アルキル基中の1個又は非隣接の2個以上の−CH−はそれぞれ独立して−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−によって置換されていてもよい。
式中、RN11及びRN12はそれぞれ独立して、炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、該アルキル基中の1個又は非隣接の2個以上の−CH−はそれぞれ独立して−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−によって置換されていてもよく、
N11及びnN12は0、1、2又は3を表すが、nN11+nN12は1、2又は3を表し、
N11及びAN12はそれぞれ独立して
(a) 1,4−シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は−O−に置き換えられてもよい。)及び
(b) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられてもよい。)
(c) ナフタレン−2,6−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又はデカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基(ナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられても良い。)
からなる群より選ばれる基を表し、上記の基(a)、基(b)及び基(c)中の水素原子はそれぞれ独立してシアノ基、フッ素原子又は塩素原子で置換されていても良く、
N11及びZN12はそれぞれ独立して単結合、−CHCH−、−(CH−、−OCH−、−CHO−、−COO−、−OCO−、−OCF−、−CFO−、−CH=N−N=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−を表し、
N11及び/又はAN12が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良く、ZN11及び/又はZN12が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良い。)
本発明のn型液晶組成物は、n型液晶組成物に求められる諸特性を満たしつつ、高速応答性に優れ、駆動電圧が低く、且つ、透過率が高い上に、低温で析出や相変化を起こさず保存安定性が良好となる。当該n型液晶組成物を有する本発明の液晶表示素子は、液晶TV、モニター等の表示素子に有用である。
前述の通り、本願発明は、特定のn型液晶組成物及びそれを用いた液晶表示素子に関するものである。以下、まず、本発明における液晶組成物の実施の態様について説明する。
本発明の誘電率異方性が負の液晶組成物は、一般式(i)で表される化合物から選ばれる1種又は2種以上の化合物、一般式(L−1)で表される化合物から選ばれる1種又は2種以上の化合物、及び一般式(N−1)で表される化合物から選ばれる1種又は2種以上の化合物を含有する。
(式(i)で表される化合物)
一般式(i)で表される化合物は誘電的に中性の化合物(Δεが−2から2である。)に該当する。
一般式(i)で表される化合物は、1種だけを用いてもよいが、2種以上を使用してもよい。調達の容易性からは1種のみを使用することが好ましい。
一般式(i)において、Ri1は水素原子、メチル基又はエチル基が好ましく、水素原子又はメチル基がより好ましい。Ri2はメチル基、エチル基又はプロピル基が好ましく、メチル基又はエチル基がより好ましく、メチル基が特に好ましい。
本発明の組成物の総量に対しての式(i)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、3%であり、5%であり、7%であり、9%であり、10%であり、12%であり、13%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、27%であり、25%であり、23%であり、20%であり、19%であり、18%であり、17%であり、15%である。
一般式(i)で表される化合物としては式(i−11)〜(i−64)で表される化合物が好ましく、式(i−11)〜(i−25)で表される化合物がより好ましく、式(i−11)〜(i−14)、式(i−21)〜(i−24)で表される化合物がさらに好ましく、式(i−11)、式(i−12)、式(i−21)又は式(i−22)で表される化合物が特に好ましい。式(i−11)〜(i−64)で表される化合物において、アルケニル基、アルコキシ基又はアルケニルオキシ基で表される側鎖の炭素原子数の合計は6以下であることが好ましく、5以下であることがより好ましく、4であることが特に好ましい。
Figure 2021095540
Figure 2021095540
Figure 2021095540
(式(L−1)で表される化合物)
一般式(L−1)で表される化合物は下記の化合物であって、前記式(i)で表される化合物と同様に誘電的に中性の化合物(Δεが−2から2である。)に該当する。
Figure 2021095540
(式中、RL11及びRL12はそれぞれ独立して、炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、該アルキル基中の1個又は非隣接の2個以上の−CH−はそれぞれ独立して−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−によって置換されていてもよい。)
L11及びRL12は、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基及び直鎖状の炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましい。
一般式(L−1)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
本発明の組成物の総量に対しての式(L−1)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、40%であり、35%であり、33%であり、30%であり、25%である。
本発明の組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値が高く上限値が高いことが好ましい。さらに、本発明の組成物のTniを高く保ち、温度安定性の良い組成物が必要な場合は上記の下限値が中庸で上限値が中庸であることが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値が低く上限値が低いことが好ましい。視野角特性の向上には、上限値を大きくすることは好ましくない。
一般式(L−1)で表される化合物は一般式(L−1−1)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
Figure 2021095540
(式中RL12は一般式(L−1)における意味と同じ意味を表す。)
一般式(L−1−1)で表される化合物は、式(L−1−1.1)から式(L−1−1.3)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(L−1−1.2)又は式(L−1−1.3)で表される化合物であることが好ましく、特に、式(L−1−1.3)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2021095540
本発明の組成物の総量に対しての式(L−1−1.3)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、20%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、7%であり、6%であり、5%であり、3%である。
一般式(L−1)で表される化合物は一般式(L−1−2)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
Figure 2021095540
(式中RL12は一般式(L−1)における意味と同じ意味を表す。)
本発明の組成物の総量に対しての式(L−1−2)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、5%であり、10%であり、15%であり、17%であり、20%であり、23%であり、25%であり、27%であり、30%であり、35%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、60%であり、55%であり、50%であり、45%であり、42%であり、40%であり、38%であり、35%であり、33%であり、30%である。
さらに、一般式(L−1−2)で表される化合物は、式(L−1−2.1)から式(L−1−2.4)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(L−1−2.2)から式(L−1−2.4)で表される化合物であることが好ましい。特に、式(L−1−2.2)で表される化合物は本発明の組成物の応答速度を特に改善するため好ましい。また、応答速度よりも高いTniを求めるときは、式(L−1−2.3)又は式(L−1−2.4)で表される化合物を用いることが好ましい。式(L−1−2.3)及び式(L−1−2.4)で表される化合物の含有量は、低温での溶解度を良くするために30%以上にすることは好ましくない。
Figure 2021095540
本発明の組成物の総量に対しての式(L−1−2.2)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、10%であり、15%であり、18%であり、20%であり、23%であり、25%であり、27%であり、30%であり、33%であり、35%であり、38%であり、40%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、60%であり、55%であり、50%であり、45%であり、43%であり、40%であり、38%であり、35%であり、32%であり、30%であり、27%であり、25%であり、22%である。
本発明の組成物の総量に対しての式(L−1−1.3)で表される化合物及び式(L−1−2.2)で表される化合物の合計の好ましい含有量の下限値は、10%であり、15%であり、20%であり、25%であり、27%であり、30%であり、35%であり、40%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、60%であり、55%であり、50%であり、45%であり、43%であり、40%であり、38%であり、35%であり、32%であり、30%であり、27%であり、25%であり、22%である。
一般式(L−1)で表される化合物は一般式(L−1−3)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
Figure 2021095540
(式中RL13及びRL14はそれぞれ独立して炭素原子数1〜8のアルキル基又は炭素原子数1〜8のアルコキシ基を表す。)
L13及びRL14は、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基及び直鎖状の炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましい。
本発明の組成物の総量に対しての式(L−1−3)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%であり、23%であり、25%であり、30%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、60%であり、55%であり、50%であり、45%であり、40%であり、37%であり、35%であり、33%であり、30%であり、27%であり、25%であり、23%であり、20%であり、17%であり、15%であり、13%であり、10%である。
さらに、一般式(L−1−3)で表される化合物は、式(L−1−3.1)から式(L−1−3.13)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(L−1−3.1)、式(L−1−3.3)又は式(L−1−3.4)で表される化合物であることが好ましい。特に、式(L−1−3.1)で表される化合物は本発明の組成物の応答速度を特に改善するため好ましい。また、応答速度よりも高いTniを求めるときは、式(L−1−3.3)、式(L−1−3.4)、式(L−1−3.11)及び式(L−1−3.12)で表される化合物を用いることが好ましい。式(L−1−3.3)、式(L−1−3.4)、式(L−1−3.11)〜式(L−1−3.13)で表される化合物の合計の含有量は、低温での溶解度を良くするために20%以上にすることは好ましくない。
Figure 2021095540
本発明の組成物の総量に対しての式(L−1−3.1)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、20%であり、17%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、7%であり、6%である。
一般式(L−1)で表される化合物は一般式(L−1−4)及び/又は(L−1−5)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
Figure 2021095540
(式中RL15及びRL16はそれぞれ独立して炭素原子数1〜8のアルキル基又は炭素原子数1〜8のアルコキシ基を表す。)
L15及びRL16は、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基及び直鎖状の炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましい。
本発明の組成物の総量に対しての式(L−1−4)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、25%であり、23%であり、20%であり、17%であり、15%であり、13%であり、10%である。
本発明の組成物の総量に対しての式(L−1−5)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、25%であり、23%であり、20%であり、17%であり、15%であり、13%であり、10%である。
さらに、一般式(L−1−4)及び(L−1−5)で表される化合物は、式(L−1−4.1)から式(L−1−5.3)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(L−1−4.2)又は式(L−1−5.2)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2021095540
本発明の組成物の総量に対しての式(L−1−4.2)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、20%であり、17%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、7%であり、6%である。
式(L−1−1.3)、式(L−1−2.2)、式(L−1−3.1)、式(L−1−3.3)、式(L−1−3.4)、式(L−1−3.11)及び式(L−1−3.12)で表される化合物から選ばれる2種以上の化合物を組み合わせることが好ましく、式(L−1−1.3)、式(L−1−2.2)、式(L−1−3.1)、式(L−1−3.3)、式(L−1−3.4)及び式(L−1−4.2)で表される化合物から選ばれる2種以上の化合物を組み合わせることが好ましく、これら化合物の合計の含有量の好ましい含有量の下限値は、本発明の組成物の総量に対して、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%であり、23%であり、25%であり、27%であり、30%であり、33%であり、35%であり、上限値は、本発明の組成物の総量に対して、80%であり、70%であり、60%であり、50%であり、45%であり、40%であり、37%であり、35%であり、33%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%である。組成物の信頼性を重視する場合には、式(L−1−3.1)、式(L−1−3.3)及び式(L−1−3.4))で表される化合物から選ばれる2種以上の化合物を組み合わせることが好ましく、組成物の応答速度を重視する場合には、式(L−1−1.3)、式(L−1−2.2)で表される化合物から選ばれる2種以上の化合物を組み合わせることが好ましい。
一般式(L−1)で表される化合物は一般式(L−1−6)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
Figure 2021095540
(式中RL17及びRL18はそれぞれ独立してメチル基又は水素原子を表す。)
本発明の組成物の総量に対しての式(L−1−6)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、5%であり、10%であり、15%であり、17%であり、20%であり、23%であり、25%であり、27%であり、30%であり、35%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、60%であり、55%であり、50%であり、45%であり、42%であり、40%であり、38%であり、35%であり、33%であり、30%である。
さらに、一般式(L−1−6)で表される化合物は、式(L−1−6.1)から式(L−1−6.3)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
Figure 2021095540
(式(N−1)で表される化合物)
一般式(N−1)で表される化合物は誘電的に負の異方性を有する化合物に該当する。「誘電的に負の異方性を有する化合物」とは、Δεの符号が負で、その絶対値が2より大きい値を示す化合物をいう。なお、化合物のΔεは、25℃において誘電的にほぼ中性の組成物に該化合物を添加した組成物の誘電率異方性の測定値から外挿した値である。
Figure 2021095540
(式中、RN11及びRN12はそれぞれ独立して、炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、該アルキル基中の1個又は非隣接の2個以上の−CH−はそれぞれ独立して−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−によって置換されていてもよく、
N11及びnN12は0、1、2又は3を表すが、nN11+nN12は1、2又は3を表し、
N11及びAN12はそれぞれ独立して
(a) 1,4−シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は−O−に置き換えられてもよい。)及び
(b) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられてもよい。)
(c) ナフタレン−2,6−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又はデカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基(ナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられても良い。)
からなる群より選ばれる基を表し、上記の基(a)、基(b)及び基(c)中の水素原子はそれぞれ独立してシアノ基、フッ素原子又は塩素原子で置換されていても良く、
N11及びZN12はそれぞれ独立して単結合、−CHCH−、−(CH−、−OCH−、−CHO−、−COO−、−OCO−、−OCF−、−CFO−、−CH=N−N=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−を表し、
N11及び/又はAN12が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良く、ZN11及び/又はZN12が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良い。)
一般式(N−1)中、RN11及びRN12は、それぞれ独立して炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基、炭素原子数2〜8のアルケニル基又は炭素原子数2〜8のアルケニルオキシ基であることが好ましく、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数1〜5のアルコキシ基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数2〜5のアルケニルオキシ基であることが好ましく、炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基であることがさらに好ましく、炭素原子数2〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜3のアルケニル基であることがさらに好ましく、炭素原子数3のアルケニル基(プロペニル基)であることが特に好ましい。
また、それが結合する環構造がフェニル基(芳香族)である場合には、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基及び炭素原子数4〜5のアルケニル基であうことが好ましく、それが結合する環構造がシクロヘキサン、ピラン及びジオキサン等の飽和した環構造である場合には、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基及び直鎖状の炭素原子数2〜5のアルケニル基であることが好ましい。ネマチック相を安定化させるためには、炭素原子及び存在する場合には酸素原子の合計が5以下であることが好ましく、直鎖状であることが好ましい。アルケニル基としては、後述する式(R1)から式(R5)のいずれかで表される基から選ばれることが好ましい。
N11及びAN12は、それぞれ独立してΔnを大きくすることが求められる場合には芳香族であることが好ましく、応答速度を改善するためには脂肪族であることが好ましく、トランス−1,4−シクロへキシレン基、1,4−フェニレン基、2−フルオロ−1,4−フェニレン基、3−フルオロ−1,4−フェニレン基、3,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン基、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキセニレン基、1,4−ビシクロ[2.2.2]オクチレン基、ピペリジン−1,4−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基を表すことが好ましく、下記の構造を表すことがより好ましく、
Figure 2021095540
トランス−1,4−シクロへキシレン基、1,4−シクロヘキセニレン基又は1,4−フェニレン基を表すことがより好ましい。
N11及びZN12は、それぞれ独立して−CHO−、−CFO−、−CHCH−、−CFCF−又は単結合を表すことが好ましく、−CHO−、−CHCH−又は単結合を表すことがさらに好ましく、−CHO−又は単結合を表すことが特に好ましい。
N11+nN12は、1又は2であることが好ましく、nN11が1でありnN12が0である組み合わせ、nN11が2でありnN12が0である組み合わせ、nN11が1でありnN12が1である組み合わせ、nN11が2でありnN12が1である組み合わせが好ましい。
本発明の液晶組成物の総量に対しての一般式(N−1)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、10%であり、20%であり、30%であり、40%であり、50%であり、55%であり、60%であり、65%であり、70%であり、75%であり、80%である。好ましい含有量の上限値は、95%であり、85%であり、75%であり、65%であり、55%であり、45%であり、35%であり、25%であり、20%である。
本発明の液晶組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い液晶組成物が必要な場合は、上記の下限値が低く上限値が低いことが好ましい。さらに、本発明の液晶組成物のTniを高く保ち、温度安定性のよい液晶組成物が必要な場合は、上記の下限値が低く上限値が低いことが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を高く上限値が高いことが好ましい。
なかでも、一般式(N−1)で表される化合物として、一般式(N−01)、(N−02)、(N−03)、(N−04)及び(N−05)で表される化合物群から選ばれる化合物を1種類又は2種類以上含有することが好ましく、一般式(N−01)、(N−02)、(N−03)及び(N−04)で表される化合物群から選ばれる化合物を1種類又は2種類以上含有することがより好ましい。
Figure 2021095540
式中、R21及びR22は、それぞれ独立して、炭素原子数1から8のアルキル基、炭素原子数1から8のアルコキシ基、炭素原子数2から8のアルケニル基、炭素原子数2から8のアルケニルオキシ基を表し、該基中の1個又は非隣接の2個以上の−CH−はそれぞれ独立して、−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−によって置換されていても良く、Zは、それぞれ独立して、単結合、−CHCH−、−OCH−、−CHO−、−COO−、−OCO−、−OCF−、−CFO−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−を表し、mは、それぞれ独立して、1又は2を表す。
21は、炭素原子数1から8のアルキル基又は炭素原子数2〜8のアルケニル基であることが好ましく、炭素原子数1から5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基がより好ましく、炭素原子数1から4のアルキル基又は炭素原子数2〜4のアルケニル基が更に好ましい。但し、Zが単結合を表す場合は、R21は、炭素原子数1〜3のアルキル基が好ましい。
22は、炭素原子数1〜8のアルキル基又は炭素原子数1から8のアルコキシ基であることが好ましく、炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数1から4のアルコキシ基がより好ましく、炭素原子数1〜4のアルコキシ基が更に好ましい。
21及びR22は、アルケニル基である場合は、式(R1)から式(R5)
Figure 2021095540
(各式中の黒点は環構造中の炭素原子を表す。)のいずれかで表される基から選ばれることが好ましく、式(R1)又は式(R2)が更に好ましい。但し、R21及びR22がアルケニル基である化合物の含有量はできる限り少ない方が良く、含有しない方が好ましい。
は、それぞれ独立して、単結合、−CHCH−、−OCH−、−CHO−、−COO−、−OCO−、−OCF−、−CFO−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−を表すが、単結合、−CHCH−、−OCH−、−CHO−が好ましく、単結合又は−CHO−がより好ましい。
mが1のとき、Zは単結合であることが好ましい。
mが2のとき、Zは−CHCH−又は−CHO−であることが好ましい。
一般式(N−01)、(N−02)、(N−03)、(N−04)及び(N−05)で表される化合物のフッ素原子は、同じハロゲン族である塩素原子で置換されていても良い。但し、塩素原子で置換された化合物の含有量はできる限り少ない方が良く、含有しない方が好ましい。
一般式(N−01)、(N−02)、(N−03)、(N−04)及び(N−05)で表される化合物の環上に存在する水素原子は、フッ素原子又は塩素原子で置換されていても良いが、塩素原子は好ましくない。
一般式(N−01)、(N−02)、(N−03)、(N−04)及び(N−05)で表される化合物は、Δεが負でその絶対値が3よりも大きな化合物であることが好ましい。具体的には、R22は、炭素原子数1から8のアルコキシ基又は炭素原子数2から8のアルケニルオキシ基を表すことが好ましく、炭素原子数1から4のアルコキシ基が特に好ましい。
本発明の液晶組成物は、一般式(N−01)で表される化合物として、一般式(N−01−1)、一般式(N−01−2)、一般式(N−01−3)及び一般式(N−01−4)
Figure 2021095540
(式中、R21は先述と同じ意味を表し、R23は、それぞれ独立して、炭素原子数1から4のアルコキシ基を表す。)で表される化合物群から選ばれる化合物を1種類又は2種類以上含有することが好ましい。
上記式(N−01−1)〜(N−01−4)において、R21は炭素原子数1〜4のアルキル基又は炭素原子数2〜4のアルケニル基が好ましい。
本発明の液晶組成物は、第一成分である重合性化合物及び第二成分である重合性化合物及び一般式(N−01−1)から一般式(N−01−4)で表される化合物群から選ばれる化合物を一種又は二種以上含有することが好ましい。
本発明の液晶組成物は、第一成分である重合性化合物及び第二成分である重合性化合物及び一般式(N−01−1)で表される化合物及び一般式(N−01−4)で表される化合物を含有することが好ましい。
本発明の液晶組成物は、第一成分である重合性化合物及び第二成分である重合性化合物及び一般式(N−01−3)で表される化合物及び一般式(N−01−4)で表される化合物を含有することが好ましい。
本発明の液晶組成物は、一般式(N−02)で表される化合物として、一般式(N−02−1)、一般式(N−02−2)、及び一般式(N−02−3)
Figure 2021095540
(式中、R21は先述と同じ意味を表し、R23は、それぞれ独立して、炭素原子数1から4のアルコキシ基を表す。)で表される化合物群から選ばれる化合物を1種類又は2種類以上含有することが好ましい。
本発明の液晶組成物は、第一成分である重合性化合物及び第二成分である重合性化合物及び一般式(N−02−1)で表される化合物を含有することが好ましい。
本発明の液晶組成物は、第一成分である重合性化合物及び第二成分である重合性化合物及び一般式(N−02−1)で表される化合物及び一般式(N−02−3)で表される化合物を含有することが好ましい。
本発明の液晶組成物は、第一成分である重合性化合物及び第二成分である重合性化合物及び一般式(N−02−1)で表される化合物及び一般式(N−01−4)で表される化合物を含有することが好ましい。
本発明の液晶組成物は、一般式(N−03)で表される化合物として、一般式(N−03−1)
Figure 2021095540
(式中、R21は先述と同じ意味を表し、R23は、炭素原子数1から4のアルコキシ基を表す。)で表される化合物を1種類又は2種類以上含有することが好ましい。
本発明の液晶組成物は、第一成分である重合性化合物及び第二成分である重合性化合物及び一般式(N−03−1)で表される化合物を含有することが好ましい。
本発明の液晶組成物は、第一成分である重合性化合物及び第二成分である重合性化合物及び一般式(N−03−1)で表される化合物及び一般式(N−01−4)で表される化合物を含有することが好ましい。
本発明の液晶組成物は、第一成分である重合性化合物及び第二成分である重合性化合物及び一般式(N−03−1)で表される化合物及び一般式(N−02−1)で表される化合物を含有することが好ましい。
本発明の液晶組成物は、第一成分である重合性化合物及び第二成分である重合性化合物及び一般式(N−03−1)で表される化合物及び一般式(N−01−4)で表される化合物及び一般式(N−02−1)で表される化合物を含有することが好ましい。
本発明の液晶組成物は、一般式(N−04)で表される化合物として、一般式(N−04−1)
Figure 2021095540
(式中、R21は先述と同じ意味を表し、R23は、炭素原子数1から4のアルコキシ基を表す。)で表される化合物を1種類又は2種類以上含有することが好ましい。
本発明の液晶組成物は、第一成分である重合性化合物及び第二成分である重合性化合物及び一般式(N−04−1)で表される化合物を同時に含有することが好ましい。
本発明の液晶組成物は、第一成分である重合性化合物及び第二成分である重合性化合物及び一般式(N−04−1)で表される化合物及び一般式(N−01−4)で表される化合物を同時に含有することが特に好ましい。
本発明の液晶組成物は、第一成分である重合性化合物及び第二成分である重合性化合物及び一般式(N−04−1)で表される化合物及び一般式(N−01−4)で表される化合物及び一般式(N−02−1)で表される化合物を同時に含有することが特に好ましい。
本発明の液晶組成物は、第一成分である重合性化合物及び第二成分である重合性化合物及び一般式(N−04−1)で表される化合物及び一般式(N−01−4)で表される化合物及び一般式(N−03−1)で表される化合物を同時に含有することが特に好ましい。
本発明の液晶組成物は、第一成分である重合性化合物及び第二成分である重合性化合物及び一般式(N−04−1)で表される化合物及び一般式(N−02−1)で表される化合物及び一般式(N−03−1)で表される化合物を同時に含有することが特に好ましい。
本発明の液晶組成物は、第一成分である重合性化合物及び第二成分である重合性化合物及び一般式(N−04−1)で表される化合物及び一般式(N−01−4)で表される化合物及び一般式(N−02−1)で表される化合物及び一般式(N−03−1)で表される化合物を同時に含有することが特に好ましい。
本発明の液晶組成物は、一般式(N−05)で表される化合物として、式(N−05−1)から式(N−05−3)で表される化合物群から選ばれる化合物を含有しても良い。
Figure 2021095540
本発明の液晶組成物の総量に対して、一般式(N−01)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、0%であり、1%であり、5%であり、10%であり、20%であり、30%であり、40%であり、50%であり、55%であり、60%であり、65%であり、70%であり、75%であり、80%である。好ましい含有量の上限値は、95%であり、85%であり、75%であり、65%であり、55%であり、45%であり、35%であり、25%であり、20%であり、15%であり、10%である。
本発明の液晶組成物の総量に対して、一般式(N−02)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、0%であり、1%であり、5%であり、10%であり、20%であり、30%であり、40%であり、50%であり、55%であり、60%であり、65%であり、70%であり、75%であり、80%である。好ましい含有量の上限値は、95%であり、85%であり、75%であり、65%であり、55%であり、45%であり、35%であり、25%であり、20%であり、15%であり、10%である。
本発明の液晶組成物の総量に対して、一般式(N−03)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、0%であり、1%であり、5%であり、10%であり、20%であり、30%であり、40%であり、50%であり、55%であり、60%であり、65%であり、70%であり、75%であり、80%である。好ましい含有量の上限値は、95%であり、85%であり、75%であり、65%であり、55%であり、45%であり、35%であり、25%であり、20%であり、15%であり、10%である。
本発明の液晶組成物の総量に対して、一般式(N−04)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、0%であり、1%であり、5%であり、10%であり、20%であり、30%であり、40%であり、50%であり、55%であり、60%であり、65%であり、70%であり、75%であり、80%である。好ましい含有量の上限値は、95%であり、85%であり、75%であり、65%であり、55%であり、45%であり、35%であり、25%であり、20%であり、15%であり、10%である。
本発明の液晶組成物の総量に対して、式(N−05)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、0%であり、2%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
本発明の液晶組成物は、更に、一般式(N−06)で表される化合物を1種又は2種以上含有しても良い。
Figure 2021095540
(式中、R21及びR22は先述と同じ意味を表す。)
一般式(N−06)で表される化合物は、種々の物性を調整したい場合に有効であるが、大きな屈折率異方性(Δn)、高いTNI、大きなΔεを得るために使用することができる。
本発明の液晶組成物の総量に対して、式(N−06)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、0%であり、2%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、5%である。
(任意成分)
・式(L)で表される化合物
本発明の液晶組成物は、一般式(L)で表される化合物を1種類又は2種類以上含有することが好ましい。一般式(L)で表される化合物は誘電的にほぼ中性の化合物(Δεの値が−2〜2)に該当する。
Figure 2021095540
(式中、RL1及びRL2はそれぞれ独立して、炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、該アルキル基中の1個又は非隣接の2個以上の−CH−はそれぞれ独立して−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−によって置換されていてもよく、
L1、AL2及びAL3はそれぞれ独立して
(a) 1,4−シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は−O−に置き換えられてもよい。)及び
(b) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられてもよい。)
(c) ナフタレン−2,6−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又はデカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基(ナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられても良い。)
からなる群より選ばれる基を表し、上記の基(a)、基(b)及び基(c)はそれぞれ独立してシアノ基、フッ素原子又は塩素原子で置換されていても良く、
L1及びZL2はそれぞれ独立して単結合、−CHCH−、−(CH−、−OCH−、−CHO−、−COO−、−OCO−、−OCF−、−CFO−、−CH=N−N=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−を表し、
L1は0、1、2又は3を表し、
L2、ZL2がそれぞれ複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良いが、前記式(i)及び(L−1)で表される化合物を除く。)で表される化合物群から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有することが好ましい。
一般式(L)で表される化合物は単独で用いてもよいが、組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの所望の性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類である。あるいは本発明の別の実施形態では2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類であり、6種類であり、7種類であり、8種類であり、9種類であり、10種類以上である。
本発明の組成物において、一般式(L)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率、プロセス適合性、滴下痕、焼き付き、誘電率異方性などの求められる性能に応じて適宜調整する必要がある。
一般式(L)で表される化合物はΔεが0付近である、いわゆるノンポーラー化合物である。このため、分子内のハロゲン原子等の極性基の数は、2個以下であることが好ましく、1個以下であることが好ましく、他の液晶化合物との溶解性を改善するためには1個であることが好ましく、粘性に着目する場合には置換していないことが好ましい。
本発明の組成物の総量に対しての一般式(L)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、10%であり、20%であり、30%であり、40%であり、50%であり、55%であり、60%であり、65%であり、70%であり、75%であり、80%である。好ましい含有量の上限値は、95%であり、85%であり、75%であり、65%であり、55%であり、45%であり、35%であり、25%である。
本発明の組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値が高く上限値が高いことが好ましい。さらに、本発明の組成物のTniを高く保ち、温度安定性の良い組成物が必要な場合は上記の下限値が高く上限値が高いことが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を低く上限値が低いことが好ましい。
信頼性を重視する場合にはRL1及びRL2はともにアルキル基であることが好ましく、化合物の揮発性を低減させることを重視する場合にはアルコキシ基であることが好ましく、粘性の低下を重視する場合には少なくとも一方はアルケニル基であることが好ましい。
分子内に存在するハロゲン原子は0、1、2又は3個が好ましく、0又は1が好ましく、他の液晶分子との相溶性を重視する場合には1が好ましい。
L1及びRL2は、それが結合する環構造がフェニル基(芳香族)である場合には、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基及び炭素原子数4〜5のアルケニル基が好ましく、それが結合する環構造がシクロヘキサン、ピラン及びジオキサンなどの飽和した環構造の場合には、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基及び直鎖状の炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましい。ネマチック相を安定化させるためには炭素原子及び存在する場合酸素原子の合計が5以下であることが好ましく、直鎖状であることが好ましい。
アルケニル基としては、前記式(R1)から式(R5)のいずれかで表される基から選ばれることが好ましい。
L1は応答速度を重視する場合には0が好ましく、ネマチック相の上限温度を改善するためには2又は3が好ましく、これらのバランスをとるためには1が好ましい。また、組成物として求められる特性を満たすためには異なる値の化合物を組み合わせることが好ましい。
L1、AL2及びAL3はΔnを大きくすることが求められる場合には芳香族であることが好ましく、応答速度を改善するためには脂肪族であることが好ましく、それぞれ独立してトランス−1,4−シクロへキシレン基、1,4−フェニレン基、2−フルオロ−1,4−フェニレン基、3−フルオロ−1,4−フェニレン基、3,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキセニレン基、1,4−ビシクロ[2.2.2]オクチレン基、ピペリジン−1,4−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基を表すことが好ましく、下記の構造を表すことがより好ましく、
Figure 2021095540
トランス−1,4−シクロへキシレン基又は1,4−フェニレン基を表すことがより好ましい。
L1及びZL2は応答速度を重視する場合には単結合であることが好ましい。
一般式(L)で表される化合物は分子内のハロゲン原子数が0個又は1個であることが好ましい。
一般式(L)で表される化合物は一般式(L−2)〜(L−7)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
一般式(L−2)で表される化合物は下記の化合物である。
Figure 2021095540
(式中、RL21及びRL22はそれぞれ独立して、一般式(L)におけるRL1及びRL2と同じ意味を表す。但し、前記式(i)で表される化合物を除く。)
L21は炭素原子数1〜5のアルキル基が好ましく、RL22は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましい。
一般式(L−2)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
低温での溶解性を重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、反対に、応答速度を重視する場合は含有量を少なめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
本発明の組成物の総量に対しての式(L−2)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、20%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、7%であり、6%であり、5%であり、3%である。
さらに、一般式(L−2)で表される化合物は、式(L−2.1)から式(L−2.6)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(L−2.1)、式(L−2.3)、式(L−2.4)及び式(L−2.6)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2021095540
一般式(L−3)で表される化合物は下記の化合物である。
Figure 2021095540
(式中、RL31及びRL32はそれぞれ独立して、一般式(L)におけるRL1及びRL2と同じ意味を表す。)
L31及びRL32はそれぞれ独立して炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましい。
一般式(L−3)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
本発明の組成物の総量に対しての式(L−3)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、20%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、7%であり、6%であり、5%であり、3%である。
高い複屈折率を得る場合は含有量を高めに設定すると効果が高く、反対に、高いTniを重視する場合は含有量を低めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
さらに、一般式(L−3)で表される化合物は、式(L−3.1)から式(L−3.7)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(L−3.2)から式(L−3.5)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2021095540
一般式(L−4)で表される化合物は下記の化合物である。
Figure 2021095540
(式中、RL41及びRL42はそれぞれ独立して、一般式(L)におけるRL1及びRL2と同じ意味を表す。)
L41は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、RL42は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましい。)
一般式(L−4)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
本発明の組成物において、一般式(L−4)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率、プロセス適合性、滴下痕、焼き付き、誘電率異方性などの求められる性能に応じて適宜調整する必要がある。
本発明の組成物の総量に対しての式(L−4)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%であり、14%であり、16%であり、20%であり、23%であり、26%であり、30%であり、35%であり、40%である。本発明の組成物の総量に対しての式(L−4)で表される化合物の好ましい含有量の上限値は、50%であり、40%であり、35%であり、30%であり、20%であり、15%であり、10%であり、5%である。
一般式(L−4)で表される化合物は、例えば式(L−4.1)から式(L−4.3)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2021095540
低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて、式(L−4.1)で表される化合物を含有していても、式(L−4.2)で表される化合物を含有していても、式(L−4.1)で表される化合物と式(L−4.2)で表される化合物との両方を含有していても良いし、式(L−4.1)から式(L−4.3)で表される化合物を全て含んでいても良い。本発明の組成物の総量に対しての式(L−4.1)又は式(L−4.2)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、3%であり、5%であり、7%であり、9%であり、11%であり、12%であり、13%であり、18%であり、21%であり、好ましい上限値は、45であり、40%であり、35%であり、30%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%である。
式(L−4.1)で表される化合物と式(L−4.2)で表される化合物との両方を含有する場合は、本発明の組成物の総量に対しての両化合物の好ましい含有量の下限値は、15%であり、19%であり、24%であり、30%であり、好ましい上限値は、45であり、40%であり、35%であり、30%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
一般式(L−4)で表される化合物は、例えば式(L−4.4)から式(L−4.6)で表される化合物であることが好ましく、式(L−4.4)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2021095540
低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて、式(L−4.4)で表される化合物を含有していても、式(L−4.5)で表される化合物を含有していても、式(L−4.4)で表される化合物と式(L−4.5)で表される化合物との両方を含有していても良い。
本発明の組成物の総量に対しての式(L−4.4)又は式(L−4.5)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、3%であり、5%であり、7%であり、9%であり、11%であり、12%であり、13%であり、18%であり、21%である。好ましい上限値は、45であり、40%であり、35%であり、30%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%である。
式(L−4.4)で表される化合物と式(L−4.5)で表される化合物との両方を含有する場合は、本発明の組成物の総量に対しての両化合物の好ましい含有量の下限値は、15%であり、19%であり、24%であり、30%であり、好ましい上限値は、45であり、40%であり、35%であり、30%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
一般式(L−4)で表される化合物は、式(L−4.7)から式(L−4.10)で表される化合物であることが好ましく、特に、式(L−4.9)で表される化合物が好ましい。
Figure 2021095540
一般式(L−5)で表される化合物は下記の化合物である。
Figure 2021095540
(式中、RL51及びRL52はそれぞれ独立して、一般式(L)におけるRL1及びRL2と同じ意味を表す。)
L51は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、RL52は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましい。
一般式(L−5)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
本発明の組成物において、一般式(L−5)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率、プロセス適合性、滴下痕、焼き付き、誘電率異方性などの求められる性能に応じて適宜調整する必要がある。
本発明の組成物の総量に対しての式(L−5)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%であり、14%であり、16%であり、20%であり、23%であり、26%であり、30%であり、35%であり、40%である。本発明の組成物の総量に対しての式(L−5)で表される化合物の好ましい含有量の上限値は、50%であり、40%であり、35%であり、30%であり、20%であり、15%であり、10%であり、5%である
一般式(L−5)で表される化合物は、式(L−5.0)〜(L−5.2)で表される化合物であることが好ましく、特に、式(L−5.0)で表される化合物であることが好ましい。
本発明の組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%である。これら化合物の好ましい含有量の上限値は、20%であり、15%であり、13%であり、10%であり、9%である。
Figure 2021095540
一般式(L−5)で表される化合物は、式(L−5.3)又は式(L−5.4)で表される化合物であることも好ましい。
本発明の組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%である。これら化合物の好ましい含有量の上限値は、20%であり、15%であり、13%であり、10%であり、9%である。
Figure 2021095540
一般式(L−5)で表される化合物は、式(L−5.5)から式(L−5.7)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、特に式(L−5.7)で表される化合物であることが好ましい。
本発明の組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%である。これら化合物の好ましい含有量の上限値は、20%であり、15%であり、13%であり、10%であり、9%である。
Figure 2021095540
一般式(L−6)で表される化合物は下記の化合物である。
Figure 2021095540
(式中、RL61及びRL62はそれぞれ独立して、一般式(L)におけるRL1及びRL2と同じ意味を表し、XL61及びXL62はそれぞれ独立して水素原子又はフッ素原子を表す。)
L61及びRL62はそれぞれ独立して炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、XL61及びXL62のうち一方がフッ素原子他方が水素原子であることが好ましい。
一般式(L−6)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
本発明の組成物の総量に対しての式(L−6)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%であり、14%であり、16%であり、20%であり、23%であり、26%であり、30%であり、35%であり、40%である。本発明の組成物の総量に対しての式(L−6)で表される化合物の好ましい含有量の上限値は、50%であり、40%であり、35%であり、30%であり、20%であり、15%であり、10%であり、5%である。Δnを大きくすることに重点を置く場合には含有量を多くした方が好ましく、低温での析出に重点を置いた場合には含有量は少ない方が好ましい。
一般式(L−6)で表される化合物は、式(L−6.1)から式(L−6.9)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2021095540
組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、これらの化合物の中から1種〜3種類含有することが好ましく、1種〜4種類含有することがさらに好ましい。また、選ぶ化合物の分子量分布が広いことも溶解性に有効であるため、例えば、式(L−6.1)又は(L−6.2)で表される化合物から1種類、式(L−6.4)又は(L−6.5)で表される化合物から1種類、式(L−6.6)又は式(L−6.7)で表される化合物から1種類、式(L−6.8)又は(L−6.9)で表される化合物から1種類の化合物を選び、これらを適宜組み合わせることが好ましい。その中でも、式(L−6.1)、式(L−6.3)式(L−6.4)、式(L−6.6)及び式(L−6.9)で表される化合物を含むことが好ましい。
さらに、一般式(L−6)で表される化合物は、例えば式(L−6.10)から式(L−6.17)で表される化合物であることが好ましく、その中でも、式(L−6.11)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2021095540
本発明の組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%である。これら化合物の好ましい含有量の上限値は、20%であり、15%であり、13%であり、10%であり、9%である。
一般式(L−7)で表される化合物は下記の化合物である。
Figure 2021095540
(式中、RL71及びRL72はそれぞれ独立して一般式(L)におけるRL1及びRL2と同じ意味を表し、AL71及びAL72はそれぞれ独立して一般式(L)におけるAL2及びAL3と同じ意味を表すが、AL71及びAL72上の水素原子はそれぞれ独立してフッ素原子によって置換されていてもよく、ZL71は一般式(L)におけるZL2と同じ意味を表し、XL71及びXL72はそれぞれ独立してフッ素原子又は水素原子を表す。)
式中、RL71及びRL72はそれぞれ独立して炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、AL71及びAL72はそれぞれ独立して1,4-シクロヘキシレン基又は1,4-フェニレン基が好ましく、AL71及びAL72上の水素原子はそれぞれ独立してフッ素原子によって置換されていてもよく、ZL71は単結合又はCOO−が好ましく、単結合が好ましく、XL71及びXL72は水素原子が好ましい。
組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて組み合わせる。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類である。
本発明の組成物において、一般式(L−7)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率、プロセス適合性、滴下痕、焼き付き、誘電率異方性などの求められる性能に応じて適宜調整する必要がある。
本発明の組成物の総量に対しての式(L−7)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%であり、14%であり、16%であり、20%である。本発明の組成物の総量に対しての式(L−7)で表される化合物の好ましい含有量の上限値は、30%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、10%であり、5%である。
本発明の組成物が高いTniの実施形態が望まれる場合は式(L−7)で表される化合物の含有量を多めにすることが好ましく、低粘度の実施形態が望まれる場合は含有量を少なめにすることが好ましい。
さらに、一般式(L−7)で表される化合物は、式(L−7.1)から式(L−7.4)で表される化合物であることが好ましく、式(L−7.2)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2021095540
さらに、一般式(L−7)で表される化合物は、式(L−7.11)から式(L−7.13)で表される化合物であることが好ましく、式(L−7.11)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2021095540
さらに、一般式(L−7)で表される化合物は、式(L−7.21)から式(L−7.23)で表される化合物である。式(L−7.21)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2021095540
さらに、一般式(L−7)で表される化合物は、式(L−7.31)から式(L−7.34)で表される化合物であることが好ましく、式(L−7.31)又は/及び式(L−7.32)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2021095540
さらに、一般式(L−7)で表される化合物は、式(L−7.41)から式(L−7.44)で表される化合物であることが好ましく、式(L−7.41)又は/及び式(L−7.42)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2021095540
さらに、一般式(L−7)で表される化合物は、式(L−7.51)から式(L−7.53)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2021095540
本発明の組成物の総量に対しての一般式(i)、一般式(L−1)、一般式(N−1)及び一般式(L)で表される化合物の合計の好ましい含有量の下限値は、80%であり、85%であり、88%であり、90%であり、92%であり、93%であり、94%であり、95%であり、96%であり、97%であり、98%であり、99%であり、100%である。好ましい含有量の上限値は、100%であり、99.5%であり、99%であり、98%であり、95%である。
中性の化合物(一般式(i)で表される化合物、一般式(L−1)で表される化合物及び一般式(L)で表される化合物)における一般式(i)及び(L−1)で表される化合物の合計の好ましい含有量の下限値は、20%であり、25%であり、30%であり、35%であり、38%であり、40%であり、42%であり、45%である。好ましい上限値は70%であり、65%であり、63%であり、60%であり、58%であり、56%であり、55%である。
本願組成物において、中性の化合物の組み合わせとしては、一般式(i)、(L−1)、(L−3)及び(L−5)で表される化合物を組み合わせることが好ましい。
本発明の組成物の総量に対してのアルケニル基を有する化合物の合計の好ましい含有量の上限値は、30%であり、25%であり、20%であり、15%である。アルケニル基を有する化合物を含有すると応答速度の改善には非常に効果的であるが、信頼性やΔnの波長分散性の観点からは含有量が多すぎない方が好ましい。式(i)で表される化合物以外にアルケニル基を有する化合物を含有しないことも好ましい。
本願発明の組成物は、分子内に過酸(−CO−OO−)構造等の酸素原子同士が結合した構造を持つ化合物を含有しないことが好ましい。
組成物の信頼性及び長期安定性を重視する場合にはカルボニル基を有する化合物の含有量を前記組成物の総質量に対して5%以下とすることが好ましく、3%以下とすることがより好ましく、1%以下とすることが更に好ましく、実質的に含有しないことが最も好ましい。
UV照射による安定性を重視する場合、塩素原子が置換している化合物の含有量を前記組成物の総質量に対して15%以下とすることが好ましく、10%以下とすることが好ましく、8%以下とすることが好ましく、5%以下とすることがより好ましく、3%以下とすることが好ましく、実質的に含有しないことが更に好ましい。
分子内の環構造がすべて6員環である化合物の含有量を多くすることが好ましく、分子内の環構造がすべて6員環である化合物の含有量を前記組成物の総質量に対して80%以上とすることが好ましく、90%以上とすることがより好ましく、95%以上とすることが更に好ましく、実質的に分子内の環構造がすべて6員環である化合物のみで組成物を構成することが最も好ましい。
組成物のチルト安定性を向上させるためには、側鎖がアルキル基及びアルコキシ基である化合物の含有量を多くすることが好ましく、側鎖がアルキル基及びアルコキシ基である化合物の含有量を前記組成物の総質量に対して85%以上とすることが好ましく、87%以上とすることが好ましく、90%以上とすることが好ましく、93%以上とすることが好ましく、95%以上とすることが好ましく、98%以上とすることが好ましく、実質的に100%とすることが更に好ましい。実質的に100%とは、重合性化合物、安定剤及び付加的に混入する不純物を除き100%ということを意味する。
組成物の酸化による劣化を抑えるためには、環構造としてシクロヘキセニレン基を有する化合物の含有量を少なくすることが好ましく、シクロヘキセニレン基を有する化合物の含有量を前記組成物の総質量に対して10%以下とすることが好ましく、8%以下とすることが好ましく、5%以下とすることがより好ましく、3%以下とすることが好ましく、実質的に含有しないことが更に好ましい。
粘度の改善及びTniの改善を重視する場合には、水素原子がハロゲンに置換されていてもよい2−メチルベンゼン−1,4−ジイル基を分子内に持つ化合物の含有量を少なくすることが好ましく、前記2−メチルベンゼン−1,4−ジイル基を分子内に持つ化合物の含有量を前記組成物の総質量に対して10%以下とすることが好ましく、8%以下とすることが好ましく、5%以下とすることがより好ましく、3%以下とすることが好ましく、実質的に含有しないことが更に好ましい。
本願において実質的に含有しないとは、意図せずに含有する物を除いて含有しないという意味である。
本発明の第一実施形態の組成物に含有される化合物が、側鎖としてアルケニル基を有する場合、前記アルケニル基がシクロヘキサンに結合している場合には当該アルケニル基の炭素原子数は2〜5であることが好ましく、前記アルケニル基がベンゼンに結合している場合には当該アルケニル基の炭素原子数は4〜5であることが好ましく、前記アルケニル基の不飽和結合とベンゼンは直接結合していないことが好ましい。
・重合性化合物
本発明の組成物には、PSモード、横電界型PSAモード又は横電界型PSVAモードなどの液晶表示素子を作製するために、重合性化合物を含有することができる。重合性化合物を含有した組成物は、これに含まれる重合性化合物が紫外線照射により重合することで液晶配向能が付与され、組成物の複屈折を利用して光の透過光量を制御する液晶表示素子に使用される。
使用できる重合性化合物として、光などのエネルギー線により重合が進行する光重合性モノマーなどが挙げられ、構造として、例えば、ビフェニル誘導体、ターフェニル誘導体などの六員環が複数連結した液晶骨格を有する重合性化合物などが挙げられる。
より具体的には、一般式(P)で表される重合性化合物(重合性モノマー)が好ましいものとして挙げられる。
Figure 2021095540
(上記一般式(P)中、Rp1は、水素原子、フッ素原子、シアノ基、炭素原子数1〜15のアルキル基又は−Spp2−Pp2を表し、該アルキル基中の1個又は非隣接の2個以上の−CH−はそれぞれ独立して−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−によって置換されていてもよく、該アルキル基中の1個又は2個以上の水素原子はそれぞれ独立して、シアノ基、フッ素原子又は塩素原子で置換されていても良く、
p1及びPp2はそれぞれ独立して、一般式(Pp1−1)〜式(Pp1−9)
Figure 2021095540
(式中、Rp11及びRp12はそれぞれ独立して、水素原子、炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数1〜5のハロゲン化アルキル基を表し、Wp11は単結合、−O−、−COO−又はメチレン基を表し、tp11は、0、1又は2を表すが、分子内にRp11、Rp12、Wp11及び/又はtp11が複数存在する場合、それらは同一であっても異なっていても良い。)
のいずれかを表し、
Spp1及びSpp2はそれぞれ独立して、単結合又はスペーサー基を表し、
p1及びZp2はそれぞれ独立して、単結合、−O−、−S−、−CH−、−OCH−、−CHO−、−CO−、−C−、−COO−、−OCO−、−OCOOCH−、−CHOCOO−、−OCHCHO−、−CO−NRZP1−、−NRZP1−CO−、−SCH−、−CHS−、−CH=CRZP1−COO−、−CH=CRZP1−OCO−、−COO−CRZP1=CH−、−OCO−CRZP1=CH−、−COO−CRZP1=CH−COO−、−COO−CRZP1=CH−OCO−、−OCO−CRZP1=CH−COO−、−OCO−CRZP1=CH−OCO−、−(CH−COO−、−(CH−OCO−、−OCO−(CH−、−(C=O)−O−(CH−、−CH=CH−、−CF=CF−、−CF=CH−、−CH=CF−、−CF−、−CFO−、−OCF−、−CFCH−、−CHCF−、−CFCF−又は−C≡C−(式中、RZP1はそれぞれ独立して水素原子又は炭素原子数1〜4のアルキル基を表すが、分子内にRZP1が複数存在する場合、それらは同一であっても異なっていても良い。)
を表し、
p1、Ap2及びAp3はそれぞれ独立して、
(a) 1,4−シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は−O−に置き換えられてもよい。)
(b) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられてもよい。)及び
(c) ナフタレン−2,6−ジイル基、ナフタレン−1,4−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、フェナントレン−2,7−ジイル基又はアントラセン−2,6−ジイル基(これら基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられても良い。)
からなる群より選ばれる基を表し、上記の基(a)、基(b)及び基(c)中に存在する1個又は2個以上の水素原子はそれぞれ独立して、ハロゲン原子、シアノ基、炭素原子数1〜8のアルキル基又は−Spp2−Pp2で置換されていても良く、該アルキル基中の1個又は非隣接の2個以上の−CH−はそれぞれ独立して−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−によって置換されていてもよく、
p1は、0、1、2又は3を表し、分子内にZp1、Ap2、Spp2及び/又はPp2が複数存在する場合、それらは同一であっても異なっていても良いが、Ap3は、mp1が0で、Ap1がフェナントレン−2,7−ジイル基又はアントラセン−2,6−ジイル基である場合には単結合を表す。)
式(P)において、Rp1は−Spp2−Pp2であることが好ましい。
p1及びPp2はそれぞれ独立して式(Pp1−1)〜式(Pp1−3)のいずれかであることが好ましく、(Pp1−1)であることが好ましく、分子内に存在する全てのPp1及びPp2が(Pp1−1)であることがさらに好ましい。
p11及びRp12はそれぞれ独立して、水素原子又はメチル基であることが好ましい。
なかでも、分子内にPp1及びPp2を合計で2つ有することが好ましく、当該2つのPp1及びPp2は共に(Pp1−1)であることが好ましく、当該2つの(Pp1−1)中のRp11は、共にメチル基であるか、或いは水素原子とメチル基との組み合わせが好ましい。
p11は、0又は1が好ましい。
p11は、単結合、メチレン基又はエチレン基が好ましい。
p1は0、1又は2であることが好ましく、0又は1が好ましい。
p1及びZp2はそれぞれ独立して、単結合、−OCH−、−CHO−、−CO−、−C−、−COO−、−OCO−、−COOC−、−OCOC−、−COCO−、−CCOO−、−CH=CH−、−CF−、−CFO−、−(CH−COO−、−(CH−OCO−、−OCO−(CH−、−CH=CH−COO−、−COO−CH=CH−、−OCOCH=CH−、−COO−(CH−、−OCF−又は−C≡C−が好ましく、単結合、−OCH−、−CHO−、−C−、−COO−、−OCO−、−COOC−、−OCOC−、−COCO−、−CCOO−、−CH=CH−、−(CH−COO−、−(CH−OCO−、−OCO−(CH−、−CH=CH−COO−、−COO−CH=CH−、−OCOCH=CH−、−COO−(CH−又は−C≡C−がより好ましく、分子内に存在する1つのみが−OCH−、−CHO−、−C−、−COO−、−OCO−、−COOC−、−OCOC−、−COCO−、−CCOO−、−CH=CH−、−(CH−COO−、−(CH−OCO−、−OCO−(CH−、−CH=CH−COO−、−COO−CH=CH−、−OCOCH=CH−、−COO−(CH−又は−C≡C−であり、他がすべて単結合であることがさらに好ましく、分子内に存在する1つのみが、−OCH−、−CHO−、−C−、−COO−又は−OCO−であり、他がすべて単結合であることが好ましく、すべてが単結合であることが特に好ましい。
また、分子内に存在するZp1及びZp2の1つのみが、−CH=CH−COO−、−COO−CH=CH−、−(CH−COO−、−(CH−OCO−、−O−CO−(CH−、−COO−(CH−からなる群から選択される連結基であり、他は単結合であることも特に好ましい。
Spp1及びSpp2はそれぞれ独立して、単結合又はスペーサー基を表すが、スペーサー基は、炭素原子数1〜30のアルキレン基が好ましく、該アルキレン基中の−CH−は酸素原子同士が直接連結しない限りにおいて−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−又は−C≡C−で置換されていてもよく、該アルキレン基中の水素原子はハロゲン原子で置換されていても良いが、直鎖の炭素原子数1〜10のアルキレン基又は単結合が好ましい。
p1、Ap2及びAp3はそれぞれ独立して、1,4−フェニレン基又は1,4−シクロヘキシレン基が好ましく、1,4−フェニレン基が好ましい。1,4−フェニレン基は液晶化合物との相溶性を改善するために、1個のフッ素原子、1個のメチル基又は1個のメトキシ基で置換されていることが好ましい。また、Ap1、Ap2及びAp3のうち存在するいずれか1つのみがナフタレン−1,4−ジイル基であることも好ましい。
式(P)で表される化合物の合計の含有量は、本願の式(P)で表される化合物を含む組成物に対して、0.05〜10%含んでいることが好ましく、0.1〜8%含んでいることが好ましく、0.1〜5%含んでいることが好ましく、0.1〜3%含んでいることが好ましく、0.2〜2%含んでいることが好ましく、0.2〜1.3%含んでいることが好ましく、0.2〜1%含んでいることが好ましく、0.2〜0.56%含んでいることが好ましい。
式(P)で表される化合物の合計の含有量の好ましい下限値は、本願の式(P)で表される化合物を含む組成物に対して、0.01%であり、0.03%であり、0.05%であり、0.08%であり、0.1%であり、0.15%であり、0.2%であり、0.25%であり、0.3%である。
式(P)で表される化合物の合計の含有量の好ましい上限値は、本願の式(P)で表される化合物を含む組成物に対して、10%であり、8%であり、5%であり、3%であり、1.5%であり、1.2%であり、1%であり、0.8%であり、0.5%である。
含有量が少ないと式(P)で表される化合物を加える効果が現れにくく、液晶組成物の配向規制力が弱い又は経時的に弱くなってしまうなどの問題が発生し、多すぎると硬化後に残存する量が多くなる、硬化に時間がかかる、液晶の信頼性が低下する等の問題が生じる。このため、これらのバランスを考慮し含有量を設定する。
式(P)で表される化合物の好ましい例として、下記式(P−1−1)〜式(P−1−46)で表される重合性化合物が挙げられる。
Figure 2021095540
Figure 2021095540
Figure 2021095540
Figure 2021095540
Figure 2021095540
(式中、Pp11、Pp12、Spp11及びSpp12は、一般式(P)におけるPp1、Pp2、Spp1及びSpp2と同じ意味を表す。)
本発明に係る一般式(P)で表される化合物の好ましい例として、下記式(P−2−1)〜式(P−2−29)で表される重合性化合物も挙げられる。
Figure 2021095540
Figure 2021095540
Figure 2021095540
Figure 2021095540
(式中、Pp21、Pp22、Spp21及びSpp22は、一般式(P)におけるPp1、Pp2、Spp1及びSpp2と同じ意味を表す。)
本発明に係る一般式(P)で表される化合物の好ましい例として、下記式(P−3−1)〜式(P−3−15)で表される重合性化合物も挙げられる。
Figure 2021095540
Figure 2021095540
(式中、Pp31、Pp32、Spp31及びSpp32は、一般式(P)におけるPp1、Pp2、Spp1及びSpp2と同じ意味を表す。)
本発明に係る一般式(P)で表される化合物の好ましい例として、下記式(P−4−1)〜式(P−4−19)で表される重合性化合物も挙げられる。
Figure 2021095540
Figure 2021095540
Figure 2021095540
Figure 2021095540
(式中、Pp41、Pp42、Spp41及びSpp42は、一般式(P)におけるPp1、Pp2、Spp1及びSpp2と同じ意味を表し、複数のPp42、Spp42はそれぞれ同じであっても異なっていても良い。)
本発明に係る一般式(P)で表される化合物の好ましい例として、下記式(P−5−1)〜式(P−5−19)で表される重合性化合物も挙げられる。
Figure 2021095540

Figure 2021095540
(式中、Pp51、Pp52、Spp51及びSpp52は、一般式(P)におけるPp1、Pp2、Spp1及びSpp2と同じ意味を表し、複数のPp52、Spp52はそれぞれ同じであっても異なっていても良い。Meはメチル基を示す。)
本発明において重合性モノマーを用いる場合、重合性モノマーは1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。なかでも、重合反応速度の異なる2種又は3種以上の重合性モノマーを組み合わせて用いることにより、重合反応速度を適切に制御することが可能となり、残存モノマー量を低減でき、且つ、適切なプレチルト角を付与することができるため好ましい。また、保存安定性と重合反応速度のバランスの観点からも2種類以上の重合性モノマーを併用することは好ましい。重合性モノマーを2種類以上用いる場合、上記式(P)で表される化合物の2種類以上を併用することが好ましい。
式(P)で表される化合物の合計の含有量は、それら化合物を含む組成物に対して、0.05〜10%含んでいることが好ましく、0.1〜8%含んでいることが好ましく、0.1〜5%含んでいることが好ましく、0.1〜3%含んでいることが好ましく、0.2〜2%含んでいることが好ましく、0.2〜1.3%含んでいることが好ましく、0.2〜1%含んでいることが好ましく、0.2〜0.56%含んでいることが好ましい。
式(P)で表される化合物の合計の含有量の好ましい下限値は、それら化合物を含む組成物に対して、0.01%であり、0.03%であり、0.05%であり、0.08%であり、0.1%であり、0.15%であり、0.2%であり、0.25%であり、0.3%である。
式(P)で表される化合物の合計の含有量の好ましい上限値は、それら化合物を含む組成物に対して、10%であり、8%であり、5%であり、3%であり、1.5%であり、1.2%であり、1%であり、0.8%であり、0.5%である。
含有量が少ないと式(P)で表される化合物を加える効果が現れにくく、液晶組成物の配向規制力が弱い又は経時的に弱くなってしまうなどの問題が発生し、多すぎると硬化後に残存する量が多くなる、硬化に時間がかかる、液晶の信頼性が低下する等の問題が生じる。このため、これらのバランスを考慮し含有量を設定する。
・その他の添加剤
本発明の組成物にモノマーを添加する場合において、重合開始剤が存在しない場合でも重合は進行するが、重合を促進するために重合開始剤を含有していてもよい。重合開始剤としては、ベンゾインエーテル類、ベンゾフェノン類、アセトフェノン類、ベンジルケタール類、アシルフォスフィンオキサイド類等が挙げられる。
本発明における組成物は、さらに、酸化防止剤として一般式(Q1)〜(Q2)で表される化合物を含有することができる。
Figure 2021095540
(式中、Rは炭素原子数1から22の直鎖アルキル基又は分岐鎖アルキル基を表し、該アルキル基中の1つ又は2つ以上のCH基は、酸素原子が直接隣接しないように、−O−、−CH=CH−、−CO−、−OCO−、−COO−、−C≡C−、−CFO−、−OCF−で置換されてよく、R中の水素原子は、4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル基で置換されていてもよく、Mはトランス−1,4−シクロへキシレン基、1,4−フェニレン基又は単結合を表すが、トランス−1,4−シクロへキシレン基中の1つ又は非隣接の2つの−CH−は−O−で置換されていても良い。
式中、Xは炭素原子数1から15のアルキレン基(該アルキレン基中の1つ又は2つ以上の−CH−は、酸素原子が直接隣接しないように−O−、−CO−、−COO−、−OCO−に置換されていても良い。)、−OCH−、−CHO−、−COO−、−OCO−、−CFO−、−OCF−、−CFCF−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−、−C≡C−、1,4−フェニレン基、トランス−1,4−シクロヘキシレン基、又は単結合を表し、1,4−フェニレン基は任意の水素原子がフッ素原子により置換されていても良く、
はl価の連結基を表し、
lは2〜6の整数を表す。)
は炭素原子数1から22の直鎖アルキル基又は分岐鎖アルキル基を表し、該アルキル基中の1つ又は2つ以上のCH基は、酸素原子が直接隣接しないように、−O−、−CH=CH−、−CO−、−OCO−、−COO−、−C≡C−、−CFO−、−OCF−で置換されてよいが、炭素原子数1から10の直鎖アルキル基、直鎖アルコキシ基、1つのCH基が−OCO−又は−COO−に置換された直鎖アルキル基、分岐鎖アルキル基、分岐アルコキシ基、1つのCH基が−OCO−又は−COO−に置換された分岐鎖アルキル基が好ましく、炭素原子数1から20の直鎖アルキル基、1つのCH基が−OCO−又は−COO−に置換された直鎖アルキル基、分岐鎖アルキル基、分岐アルコキシ基、1つのCH基が−OCO−又は−COO−に置換された分岐鎖アルキル基が更に好ましい。Mはトランス−1,4−シクロへキシレン基、1,4−フェニレン基又は単結合を表すが、トランス−1,4−シクロへキシレン基又は1,4−フェニレン基が好ましい。
は炭素原子数1〜25の炭化水素基であることが好ましく、該炭化水素基中の1つ又は2つ以上の−CH−は、酸素原子が直接隣接しないように、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−に置換されていても良い。
lは2又は3が好ましく、2がより好ましい。lが2の場合、Mは炭素原子数1から14のアルキレン基であることが好ましい。揮発性を考慮すると炭素原子数は大きい数値が好ましいが、粘度を考慮すると炭素原子数は大きすぎない方が好ましいことから、炭素原子数2から12が好ましく、炭素原子数3から10がより好ましく、炭素原子数4から10がさらに好ましく、炭素原子数5から10が特に好ましく、炭素原子数6から10が最も好ましい。
は単結合が好ましい。
一般式(Q1)で表される化合物は、より具体的には、下記の一般式(Q1−a)から一般式(Q1−d)で表される化合物が好ましい。
Figure 2021095540
式中、RQ1は炭素原子数1から10の直鎖アルキル基又は分岐鎖アルキル基が好ましく、RQ2は炭素原子数1から20の直鎖アルキル基又は分岐鎖アルキル基が好ましく、RQ3は炭素原子数1から8の直鎖アルキル基、分岐鎖アルキル基、直鎖アルコキシ基又は分岐鎖アルコキシ基が好ましく、Lは炭素原子数1から8の直鎖アルキレン基又は分岐鎖アルキレン基が好ましい。一般式(Q1−a)から一般式(Q1−d)で表される化合物中、一般式(Q1−c)及び一般式(Q1−d)で表される化合物が更に好ましい。
一般式(Q2)で表される化合物は、より具体的には、下記の一般式(Q2−a)から一般式(Q2−c)で表される化合物が好ましい。
Figure 2021095540
本願発明の組成物において、一般式(Q1)〜(Q2)で表される化合物を1種又は2種を含有することが好ましく、1種から5種含有することが更に好ましく、その含有量は0.001から1%であることが好ましく、0.001から0.1%が更に好ましく、0.001から0.05%が特に好ましい。
また、本発明に使用できる酸化防止剤又は光安定剤としてより具体的には以下の(III−1)〜(III−41)で表される化合物が好ましい。
Figure 2021095540
Figure 2021095540
Figure 2021095540
Figure 2021095540
Figure 2021095540
Figure 2021095540
Figure 2021095540
Figure 2021095540
Figure 2021095540
(式中、nは0から20の整数を表す。)
本願発明の組成物において、一般式(Q1)〜(Q2)で表される化合物又は一般式(III−1)〜(III−41)から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有することが好ましく、1種から5種含有することが更に好ましく、その含有量は0.001から1%であることが好ましく、0.001から0.1%が更に好ましく、0.001から0.05%が特に好ましい。
一般的に液晶組成物の物性値から計算される各種パラメータは、液晶表示素子の特性を表現する手法として用いられる。それらには、応答速度を支配するパラメータであるγ/K33、電気光学効果の急峻性を支配するパラメータであるK33/K11及び駆動電圧を支配するパラメータである√|K33/Δε|等がある。
本発明の液晶組成物は高速応答、低駆動電圧、良好な低温保存性、広視野角および高透過率を両立させたものである。したがって、応答速度を支配するパラメータであるγ/K33は10 .0mPa・s・pN−1以下が好ましく、9.5mPa・s・pN−1以下が好ましく、9.0mPa・s・pN−1以下が好ましく、8.5mPa・s・pN−1以下が好ましく、8.0mPa・s・pN−1以下が特に好ましい。
電気光学効果の急峻性を支配するパラメータであるK33/K11は0.90以上が好ましく、0.95以上が好ましく、1.00以上が特に好ましい。
駆動電圧を支配するパラメータである√|K33/Δε|は3.0pN−1/2以下が好ましく、2.5pN−1/2以下が好ましく、2.45pN−1/2以下が好ましく、2.4pN−1/2以下が好ましく、2.35pN−1/2以下が好ましく、2.3pN−1/2以下が特に好ましい。
本発明に使用される液晶組成物の平均弾性定数(KAVG)は10から25が好ましいが、その下限値としては、10が好ましく、10.5が好ましく、11が好ましく、11.5が好ましく、12が好ましく、12.3が好ましく、12.5が好ましく、12.8が好ましく、13が好ましく、13.3が好ましく、13.5が好ましく、13.8が好ましく、14が好ましく、14.3が好ましく、14.5が好ましく、14.8が好ましく、15が好ましく、15.3が好ましく、15.5が好ましく、15.8が好ましく、16が好ましく、16.3が好ましく、16.5が好ましく、16.8が好ましく、17が好ましく、17.3が好ましく、17.5が好ましく、17.8が好ましく、18が好ましく、その上限値としては、25が好ましく、24.5が好ましく、24が好ましく、23.5が好ましく、23が好ましく、22.8が好ましく、22.5が好ましく、22.3が好ましく、22が好ましく、21.8が好ましく、21.5が好ましく、21.3が好ましく、21が好ましく、20.8が好ましく、20.5が好ましく、20.3が好ましく、20が好ましく、19.8が好ましく、19.5が好ましく、19.3が好ましく、19が好ましく、18.8が好ましく、18.5が好ましく、18.3が好ましく、18が好ましく、17.8が好ましく、17.5が好ましく、17.3が好ましく、17が好ましい。消費電力削減を重視する場合にはバックライトの光量を抑えることが有効であり、液晶表示素子は光の透過率を向上させることが好ましく、そのためにはKAVGの値を低めに設定することが好ましい。応答速度の改善を重視する場合にはKAVGの値を高めに設定することが好ましい。
本発明の組成物を用いた液晶表示素子は高速応答と表示不良の抑制を両立させた有用なものであり、特に、アクティブマトリックス駆動用液晶表示素子に有用であり、VAモード、PSVAモード、PSAモード、IPSモード又はECBモード用液晶表示素子に適用できる。特にVAモード、PSVAモードおよびPSAモードに好適である。
また、ODF法による液晶表示素子の製造工程においては、液晶表示素子のサイズに応じて最適な液晶注入量を滴下する必要があるが、本願発明の液晶組成物は、例えば、液晶滴下時に生じる滴下装置内の急激な圧力変化や衝撃に対する影響が少なく、長時間にわたって安定的に液晶を滴下し続けることが可能であるため、液晶表示素子の歩留まりを高く保持することもできる。特に、最近流行しているスマートフォンに多用される小型液晶表示素子は、最適な液晶注入量が少ないために最適値からのずれを一定範囲内に制御すること自体が難しいが、本願発明の液晶組成物を用いることにより、小型液晶表示素子においても安定した液晶材料の吐出量を実現できる。
以下に実施例を挙げて本発明を更に詳述するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。また、以下の実施例及び比較例の組成物における「%」は『質量%』を意味する。
実施例中、測定した特性は以下の通りである。
ni :ネマチック相−等方性液体相転移温度(℃)
Δn :293Kにおける屈折率異方性
Δε :293Kにおける誘電率異方性
γ :293Kにおける回転粘度(mPa・s)
11 :293Kにおける広がりの弾性定数(pN)
33 :293Kにおける曲がりの弾性定数(pN)
尚、実施例において化合物の記載について以下の略号を用いる。
<環構造>
Figure 2021095540
<側鎖構造>
Figure 2021095540
(ただし、表中のnは自然数である。)
<連結構造>
Figure 2021095540
(ただし、表中のnは自然数である。)
<実施例1〜2、比較例1>
LC−1(実施例1)、LC−2(実施例2)、及びLC−A(比較例1)の液晶組成物を調製し、その物性値を測定した。以下に液晶組成物の構成とその物性値の結果を示した。
Figure 2021095540
LC−1(実施例1)及びLC−2(実施例2)は、応答速度を支配するパラメータであるγ/K33が充分に小さく、電気光学効果の急峻性を支配するパラメータであるK33/K11が充分に大きく、駆動電圧を支配するパラメータである√|K33/Δε|が充分に低い液晶組成物であることが分かった。また、Δnの波長分散性も充分に小さいことがわかった。
次に、実施例の液晶組成物をそれぞれセルギャップ3.0μmでホメオトロピック配向を誘起するポリイミド配向膜を塗布したITO付きセルに真空注入法で注入することで、垂直配向(VA)液晶表示素子を得た。これらのVA液晶表示素子は、高速応答、低駆動電圧、良好な低温保存性、高透過率を示すことが確認された。
一方、LC−A(比較例1)は応答速度を支配するパラメータであるγ/K33が大きく、電気光学効果の急峻性を支配するパラメータであるK33/K11が小さく、実施例と比較して劣っていることが分かった。
次に、比較例の液晶組成物を実施例と同様に用いてVA液晶表示素子を得たところ、応答速度及び透過率において実施例と比較して有意に劣っていることが確認できた。
以上より、本発明の液晶組成物は高速応答、低駆動電圧、良好な低温保存性及び高透過率を全て達成できる、優れた液晶組成物であることが分かった。
<実施例3、比較例2>
LC−3(実施例3)、及びLC−B(比較例2)の液晶組成物を調製し、その物性値を測定した。以下に液晶組成物の構成とその物性値の結果を示した。
Figure 2021095540
LC−3(実施例3)は、応答速度を支配するパラメータであるγ/K33が充分に小さく、電気光学効果の急峻性を支配するパラメータであるK33/K11が充分に大きく、駆動電圧を支配するパラメータである√|K33/Δε|が充分に低い液晶組成物であることが分かった。また、Δnの波長分散性も充分に小さいことがわかった。実施例1等と同様にセルギャップ3.2μmでホメオトロピック配向を誘起するポリイミド配向膜を塗布したITO付きセルに真空注入法で注入することでVA液晶表示素子を得たところ、このVA液晶表示素子は、高速応答、低駆動電圧、良好な低温保存性、高透過率を示すことが確認された。
一方、LC−B(比較例2)は電気光学効果の急峻性を支配するパラメータであるK33/K11が小さく、実施例と比較して劣っていることが分かった。このLC−Bを用いて同様に得られたVA液晶表示素子は、応答速度は同等程度でも透過率において実施例と比較して有意に劣っていることが確認できた。
以上より、本発明の液晶組成物は高速応答、低駆動電圧、良好な低温保存性及び高透過率を全て達成できる、優れた液晶組成物であることが分かった。
<実施例4〜13>
さらに、LC−4〜LC−13(実施例4〜13)の液晶組成物を調製し、その物性値を測定した。以下に液晶組成物の構成とその物性値を示した。
Figure 2021095540
Figure 2021095540
Figure 2021095540
LC−4(実施例4)〜LC−13(実施例13)は、応答速度を支配するパラメータであるγ/K33が充分に小さく、電気光学効果の急峻性を支配するパラメータであるK33/K11が充分に大きく、駆動電圧を支配するパラメータである√|K33/Δε|が充分に小さい液晶組成物であることが分かった。また、Δnの波長分散性も充分に小さいことがわかった。実施例1等と同様にしてVA液晶表示素子を得たところ、このVA液晶表示素子は、高速応答、低駆動電圧、良好な低温保存性、高透過率を示すことが確認された。
以上より、本発明の液晶組成物は高速応答、低駆動電圧、良好な低温保存性及び高透過率を全て達成できる、優れた液晶組成物であることが分かった。
<実施例14〜実施例46>
調製した液晶組成物LC−1〜LC13に対して、重合性化合物としてP−1−1−X、P−1−2−X、P−1−10−X、P−2−5−X及びP−2−13−Xで表される重合性化合物を添加し、重合性化合物含有液晶組成物MLC−1〜MLC−33(実施例14〜46)を調製した。
Figure 2021095540
得られた重合性化合物含有液晶組成物の構成を以下に示す。
Figure 2021095540
Figure 2021095540
Figure 2021095540
Figure 2021095540
Figure 2021095540
Figure 2021095540
Figure 2021095540
これらの重合性化合物含有液晶組成物をそれぞれΔnが0.105未満のものはセルギャップ3.2μm、Δnが0.105以上のものは3.0μmでホメオトロピック配向を誘起するポリイミド配向膜を塗布したITO付きセルを用い、真空注入法で注入することで、垂直配向(VA)液晶表示素子を得た。得られたVA液晶表示素子に対し、10V、100Hzの矩形波を印加しながら、100mW/cm−2(365nm)の強度の高圧水銀ランプで10J露光した。更に、電圧を切った状態で100J露光することで高分子安定化垂直配向(PSVA)液晶表示素子を得た。これらのPSVA液晶表示素子は、実施例1〜13で作成した垂直配向(VA)液晶表示素子と同等以上の特性を示し、加えて、適切なチルト角が付与され、焼き付きが生じず、残存モノマー量も充分に少ないことが確認された。
以上より、本発明の液晶組成物はPSVA表示素子においても高速応答、低駆動電圧、良好な低温保存性及び高透過率を全て達成できる、優れた液晶組成物であることが分かった。

Claims (5)

  1. 一般式(i)で表される化合物から選ばれる1種又は2種以上の化合物、一般式(L−1)で表される化合物から選ばれる1種又は2種以上の化合物、及び一般式(N−1)で表される化合物から選ばれる1種又は2種以上の化合物を含有する誘電率異方性が負の液晶組成物。
    Figure 2021095540
    (式中、Ri1は炭素原子数1〜5のアルキル基または水素原子を表し、Ri2は炭素原子数1〜5のアルキル基または炭素原子数2〜5のアルケニル基を表す。)
    Figure 2021095540
    (式中、RL11及びRL12はそれぞれ独立して、炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、該アルキル基中の1個又は非隣接の2個以上の−CH−はそれぞれ独立して−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−によって置換されていてもよい。)
    Figure 2021095540
    (式中、RN11及びRN12はそれぞれ独立して、炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、該アルキル基中の1個又は非隣接の2個以上の−CH−はそれぞれ独立して−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−によって置換されていてもよく、
    N11及びnN12は0、1、2又は3を表すが、nN11+nN12は1、2又は3を表し、
    N11及びAN12はそれぞれ独立して
    (a) 1,4−シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は−O−に置き換えられてもよい。)及び
    (b) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられてもよい。)
    (c) ナフタレン−2,6−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又はデカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基(ナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられても良い。)
    からなる群より選ばれる基を表し、上記の基(a)、基(b)及び基(c)中の水素原子はそれぞれ独立してシアノ基、フッ素原子又は塩素原子で置換されていても良く、
    N11及びZN12はそれぞれ独立して単結合、−CHCH−、−(CH−、−OCH−、−CHO−、−COO−、−OCO−、−OCF−、−CFO−、−CH=N−N=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−を表し、
    N11及び/又はAN12が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良く、ZN11及び/又はZN12が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良い。)
  2. 前記一般式(L−1)で表される化合物が一般式(L−1−1)、一般式(L−1−2)又は(L−1−3)で表される化合物である請求項1記載の液晶組成物。
    Figure 2021095540
    (式中、RL12は前記同様であり、RL13及びRL14はそれぞれ独立して炭素原子数1〜8のアルキル基又は炭素原子数1〜8のアルコキシ基を表す。)
  3. さらに重合性化合物を含有する請求項1又は2記載の液晶組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項記載の組成物を有する液晶表示素子。
  5. 請求項1〜3のいずれか一項記載の液晶組成物を有するVA型の液晶表示素子。
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