JP2021095011A - 車両制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】操舵時に前輪のタイヤ発生力が限界に達することを抑制した車両制御装置を提供する。【解決手段】アクチュエータ270により前輪を操向する操舵装置200と、左右の車輪61,62の制駆動力差を発生させる制駆動力差発生装置73とを備える車両を制御する車両制御装置を、操舵装置の目標舵角を設定する目標舵角設定部152と、前輪51,52のタイヤ発生TF力が限界Lに達する可能性が高い前輪シビア状態を判別する前輪状態判別部131と、前輪シビア状態が判別された場合に、目標舵角設定部が設定した目標舵角に対して操舵装置の実際の舵角を小さくするとともに、制駆動力差発生装置に車両の旋回方向へのヨーイングを促進させる制駆動力差を発生させる制御部130,140とを備える構成とする。【選択図】図5

Description

本発明は、操舵装置及び左右の車輪の制駆動力差を発生させる制駆動力差発生装置を有する車両を制御する車両制御装置に関する。
4輪の自動車などの車両においては、ドライバが操舵操作を入力するステアリングホイール等の操作量に応じて前輪に舵角を与え、タイヤにスリップアングル、コーナリングフォースを発生させて車両の操縦を行っている。
また、近年普及している車線維持支援制御等の運転支援制御や、車両が自律的に走行する自動運転制御においては、自車両周辺の環境(道路形状や障害物等)を認識して目標走行軌跡を設定するとともに、車両が目標走行軌跡をトレースするよう、電動モータ等のアクチュエータを用いて自動的に操舵を行っている。
従来、操舵装置の舵角制御により、車両の安定性を向上させることが提案されている。
例えば、特許文献1には、左右車輪が接する路面の摩擦係数が異なるいわゆるスプリットμ路面において、発生するヨーレートが打ち消されるように左右転舵輪の舵角を制御することが記載されている。
特開2005−349914号公報
操舵輪である前輪が発生する横力(コーナリングフォース)は、タイヤが発生する前後力、横力のベクトル和が所定の摩擦円限界に到達するまでは、スリップアングルの増加に応じて増加するが、摩擦円限界に到達すると、それ以上舵角を増加させてもコーナリングフォースは増加せず、所定の走行軌跡をトレースするのに十分なヨーレートを発生することができなくなり、走行軌跡が前輪側から外側に膨らむアンダステア状態となる。
このようなアンダステア状態が発生すると、車両のライントレース性が損なわれることから、前輪のタイヤ発生力が摩擦円限界に対して余裕がないシビアな状態においてもアンダステアの発生を抑制し、旋回性能を確保することが要望されている。
上述した問題に鑑み、本発明の課題は、操舵時に前輪のタイヤ発生力が限界に達することを抑制した車両制御装置を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、上述した課題を解決する。
請求項1に係る発明は、アクチュエータにより前輪を操向する操舵装置と、左右の車輪の制駆動力差を発生させる制駆動力差発生装置とを備える車両を制御する車両制御装置であって、前記操舵装置の目標舵角を設定する目標舵角設定部と、前輪のタイヤ発生力が限界に達する可能性が高い前輪シビア状態を判別する前輪状態判別部と、前記前輪シビア状態が判別された場合に、前記目標舵角設定部が設定した目標舵角に対して前記操舵装置の実際の舵角を小さくするとともに、前記制駆動力差発生装置に車両の旋回方向へのヨーイングを促進させる制駆動力差を発生させる制御部とを備えることを特徴とする車両制御装置である。
これによれば、前輪のタイヤ発生力が摩擦円限界に対して余裕がない場合には、目標舵角が増加した場合であっても、実際の舵角を目標舵角に対して小さくし、コーナリングフォースが過度に増加してタイヤ発生力が摩擦円限界に到達することを防止できる。
また、舵角の減少によるヨーレートの低下を、左右車輪の制駆動力差で生じるヨーモーメントにより補うことにより、アンダステアを抑制してライントレース性を確保することができる。
請求項2に係る発明は、車両の目標走行軌跡を設定する目標走行軌跡設定部を備え、前記目標舵角設定部は、前記目標走行軌跡を自車両がトレースするよう前記操舵装置の目標舵角を設定することを特徴とする請求項1に記載の車両制御装置である。
これによれば、ドライバが補舵力などにより前輪のタイヤ発生力が摩擦円限界に近付いていることを認識できない状態でアンダステアが発生し、乗員に違和感、不安感を与えることを防止できる。
請求項3に係る発明は、前記制駆動力差発生装置は、前記前輪シビア状態が判別された場合に、左右の後輪においてのみ前記制駆動力差を発生させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両制御装置である。
これによれば、制駆動力差を発生させるためのタイヤ前後力を後輪にのみ発生させることにより、前輪のタイヤ発生力が摩擦円限界に到達することを防止できる。
請求項4に係る発明は、前記制駆動力差発生装置は、前記前輪シビア状態が判別された場合に、左右の後輪の前記制駆動力差を左右の前輪の前記制駆動力差よりも大きくすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両制御装置である。
これによれば、制駆動力差を発生させるためのタイヤ前後力を後輪に偏重させて発生させることにより、前輪のタイヤ発生力が摩擦円限界に到達することを防止できる。
また、例えば氷雪路など路面の摩擦係数がきわめて低く、左右後輪の制動力差によって十分なヨーモーメントを発生させることが困難な場合であっても、例えば旋回内輪側の前輪に余力がある場合には、前輪でも左右の制駆動力差を発生させることにより、アンダステア挙動の発生を抑制しつつ良好なライントレース性を得ることができる。
請求項5に係る発明は、前記前輪が接地する路面の摩擦係数を推定する摩擦係数推定部を備え、前記前輪状態判別部は、前記摩擦係数推定部が推定した摩擦係数の低下に応じて前記前輪シビア状態を判別することを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の車両制御装置である。
これによれば、前輪のタイヤ発生力が摩擦円限界に到達しやすい低摩擦係数の路面を走行する際に、上述した効果を適切に得ることができる。
請求項6に係る発明は、前記前輪の摩擦円限界を推定する摩擦円限界推定部と、前記前輪のタイヤ発生力を推定するタイヤ発生力推定部とを備え、前記前輪状態判別部は、前記タイヤ発生力の前記摩擦円限界への接近に応じて前記前輪シビア状態を判別することを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の車両制御装置である。
これによれば、前輪の摩擦円限界を推定し、前輪のタイヤ発生力との接近度合いに応じて前輪シビア状態を判別することにより、アンダステアが発生しやすい状態を適切に判別して制御を介入させ、上述した効果を確実に得ることができる。
また、タイヤ発生力が摩擦円限界に対して十分な余裕がある場合には制御を介入させないことにより、乗員に違和感を与えることを防止できる。
請求項7に係る発明は、前記前輪状態判別部は、前記目標舵角の増大に応じて前記前輪シビア状態の判別が成立しやすいよう判別条件を変更することを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の車両制御装置である。
これによれば、いわゆるタイトコーナなどのアンダステア状態が発生しやすい大舵角時(曲率が大きい時)に、アンダステアを適切に抑制することができる。
以上説明したように、本発明によれば、操舵時に前輪のタイヤ発生力が限界に達することを抑制した車両制御装置を提供することができる。
本発明を適用した車両制御装置の第1実施形態を有する車両の構成を模式的に示す図である。 第1実施形態の車両制御装置を有する車両の操舵装置の構成を模式的に示す図である。 第1実施形態の車両制御装置における自動操舵時の制御を示すフローチャートである。 タイヤ発生力と摩擦円限界との関係を模式的に示す図である。 第1実施形態の車両制御装置を有する車両におけるアンダステア抑制制御が行われた状態を模式的に示す図である。 本発明を適用した車両制御装置の第2実施形態を有する車両におけるアンダステア抑制制御が行われた状態を模式的に示す図である。
<第1実施形態>
以下、本発明を適用した車両制御装置の第1実施形態について説明する。
第1実施形態の車両制御装置は、例えば、全輪駆動(AWD)でありかつ前輪を操舵輪とする4輪の乗用車等の自動車に設けられるものである。
図1は、第1実施形態の車両制御装置を有する車両の構成を模式的に示す図である。
図1に示すように、車両1は、エンジン10、トルクコンバータ20、変速機構部30、AWDトランスファ40、フロントディファレンシャル50、リアディファレンシャル60等を備えて構成されている。
エンジン10は、車両1の走行用動力源であって、例えばガソリンエンジン等の内燃機関である。
トルクコンバータ20は、エンジン10の出力を変速機構部30に伝達する流体継ぎ手であって、車速ゼロからの車両の発進を可能とする発進デバイスとしての機能を有する。
トルクコンバータ30は、入力側と出力側とを直結するロックアップクラッチを備えている。
変速機構部30は、例えば、一対の可変プーリ及びチェーン、ベルト等からなるバリエータを有する無段変速機(CVT)や、複数列のプラネタリギアセットを有するステップAT等であって、トルクコンバータ20から入力されるエンジン10の出力の増減速を行うものである。変速機構部30は、トルクコンバータ20と協働してトランスミッションを構成している。
AWDトランスファ40は、変速機構部30から入力される駆動力を、フロントディファレンシャル50及びリアディファレンシャル60に配分して伝達する駆動力伝達装置である。
AWDトランスファ40は、センターディファレンシャル41、トランスファクラッチ42等を備えて構成されている。
センターディファレンシャル41は、例えば、複合プラネタリギアセットを有して構成され、トルク配分比が例えば約35:65程度となるようにフロントディファレンシャル50及びリアディファレンシャル60へトルク配分を行う駆動力配分機構である。また、センターディファレンシャル41は、例えば旋回時の前後輪軌跡差等に起因するフロントディファレンシャル50及びリアディファレンシャル60の差回転を吸収する差動機構としても機能する。
トランスファクラッチ42は、センターディファレンシャル41の前後輪側出力部間の差動を拘束する差動制限機構である。トランスファクラッチ42は、例えば、油圧又は電磁力によって駆動される湿式多板クラッチを備え、その締結力(クラッチ圧着力)すなわち差動制限トルクは、後述するトランスミッション制御ユニット130によって制御されている。
AWDトランスファ40は、トランスファクラッチ42の締結力を調節することにより、前輪側と後輪側との駆動力配分比を、例えば35:65から、50:50まで、無段階に調整することが可能となっている。
フロントディファレンシャル50は、AWDトランスファ40から伝達される前輪側駆動力を、最終減速するとともに右前輪51及び左前輪52に伝達するものである。また、フロントディファレンシャル50は、右前輪51と左前輪52との差回転を吸収する差動機構として機能する。
リアディファレンシャル60は、AWDトランスファ40から伝達される後輪側駆動力を、最終減速するとともに右後輪61及び左後輪62に伝達するものである。また、リアディファレンシャル60は、右後輪61と左後輪62との差回転を吸収する差動機構として機能する。
また、車両には、制動装置であるブレーキ装置70が設けられている。
ブレーキ装置70は、ブレーキペダル71、マスタシリンダ72、ハイドロリックコントロールユニット(HCU)73、ブレーキFR74、ブレーキFL75、ブレーキRR76、ブレーキRL77等を備えて構成されている。
ブレーキペダル71は、ドライバがブレーキ操作を行う入力部である。
マスタシリンダ72は、ブレーキペダル71に連結され、ブレーキペダル71の踏込み操作に応じて、ブレーキフルードを加圧するものである。マスタシリンダ72には、エンジン10の吸気管負圧を用いてブレーキペダル71からの入力を増幅する真空倍力装置が設けられている。
ハイドロリックコントロールユニット73は、例えばアンチロックブレーキ制御、ヨーコントロール制御、自動ブレーキ制御等のため、各車輪のホイルシリンダへ供給されるブレーキフルードの液圧を個別に増減するものである。
ハイドロリックコントロールユニット73は、ブレーキフルードを加圧する電動ポンプ、及び、各ホイルシリンダの液圧を個別に調節する制御弁等を有して構成されている。
ブレーキFR74、ブレーキFL75、ブレーキRR76、ブレーキRL77は、それぞれ右前輪51、左前輪52、右後輪61、左後輪62に設けられている。各ブレーキは、車輪とともに回転する円盤状のロータ、及び、ロータにパッドを加圧接触させるキャリパ等をそれぞれ備えている。キャリパは、ハイドロリックコントロールユニット73から供給されるブレーキフルードの液圧によってパッドを押圧するホイルシリンダを備えている。
車両1は、エンジン制御ユニット110、トランスミッション制御ユニット120、操舵制御ユニット130、制動制御ユニット140、自動運転制御ユニット150、環境認識ユニット160等を有する。
各ユニットは、例えばCPU等の情報処理部、RAMやROMなどの記憶部、入出力インターフェイス及びこれらを接続するバス等を有する。
また、各ユニットは、例えばCAN通信システム等の車載LANを介して、あるいは、直接に、通信可能に接続されている。
エンジン制御ユニット110は、エンジン10及びその補機類を統括的に制御するものである。
エンジン制御ユニット110は、エンジン10の出力調整を行う機能を備えている。
トランスミッション制御ユニット120は、変速機構部30における変速制御、前後進切換制御、トルクコンバータ20におけるロックアップクラッチの締結力(拘束力)制御などを行うものである。
また、トランスミッション制御ユニット120は、AWDトランスファ40のトランスファクラッチ42の締結力を変化させることにより、前輪側と後輪側との駆動力配分比を制御する機能を有する。
操舵制御ユニット130は、後述するステアバイワイヤ式の操舵装置200を統括的に制御し、車両の舵角制御を行うものである。
操舵制御ユニット130の機能については、後に詳しく説明する。
操舵制御ユニット130は、前輪シビア状態判別部131を備えている。
前輪シビア状態判別部131は、前輪と路面との間に作用する前後力、横力の合力であるタイヤ発生力が摩擦円限界に到達する可能性が高い前輪シビア状態を判別するものである。
前輪シビア状態判別部131は、例えば、前輪が接地する路面の摩擦係数を推定する機能を備えている。前輪シビア状態判別部131は、路面摩擦係数推定部、摩擦円限界推定部としても機能する。
摩擦係数の推定は、例えば、車両の車速及び舵角に対して、車体に実際に発生した横加速度、ヨーレート等に基づいて行うことができる。
摩擦係数を推定することができれば、各車輪の接地荷重から、前輪の摩擦円限界を推定することができる。
車輪の接地荷重は、車両のトレッド、ホイルベース、全重量、重心位置などの諸元と、車体に作用する加速度などから演算することができる。なお、例えば低μ路面であり大きな荷重移動が生じない場合には、簡易的に既知の定数を接地荷重としてもよい。
また、前輪51,52のタイヤ発生力のうち前後力成分(駆動力DF(図4参照)、制動力BF(図5参照))は、例えば、エンジン制御ユニット110から伝達されるエンジン10の出力トルク、トランスミッション制御ユニット120から伝達される変速機構部の変速比、前後トルク配分比などから求められる駆動力と、ブレーキ制御ユニット130から伝達される制動力との差分から求めることができる。
横力成分(コーナリングフォースCF)は、車速、舵角、横加速度、ヨーレートの相関などから求めることができる。
前輪シビア状態判別部131は、推定された摩擦円限界に対して、タイヤ発生力が所定の範囲内まで近接した場合に、前輪シビア状態であると判定する。
制動制御ユニット140は、ハイドロリックコントロールユニット73を制御し、ブレーキFR74、ブレーキFL75、ブレーキRR76、ブレーキRL77のホイルシリンダ液圧(制動力と相関する)を個別に制御する機能を備えている。
制動制御ユニット140は、例えば、制動による車輪ロックの発生時に、当該車輪のホイルシリンダ液圧を周期的に減圧して回転を回復するアンチロックブレーキ制御や、オーバステア挙動、アンダステア挙動の発生時に左右車輪の制動力差を発生させて各挙動を抑制する方向のヨーモーメントを抑制する挙動制御などを行う機能を有する。
制動制御ユニット140には、これらの制御を行うため、各車輪の回転速度を個別に検出する車速センサや、車体のヨーレート、横加速度を検出するヨーレートセンサ、加速度センサ等が接続されている。
車速、ヨーレート、加速度等に関する情報は、適宜他のユニットにも提供される。
制動制御ユニット140は、ブレーキ装置70と協働して、制駆動力差発生装置として機能する。
自動運転制御ユニット150は、車両1が自動的かつ自律的に走行するよう、エンジン制御ユニット110、トランスミッション制御ユニット120、操舵制御ユニット130、制動制御ユニット140等に指令を与える自動運転制御を行うものである。
自動運転制御ユニット150は、走行軌跡設定部151、目標舵角設定部152等を有する。
走行軌跡設定部151は、環境認識ユニット160から提供される情報に応じて、自車両の目標走行軌跡、目標車速履歴などを含む自動運転シナリオを生成するものである。
目標舵角設定部152は、自動運転制御の実行中において、目標走行軌跡に対する自車両の相対位置、自車両の速度、路面の推定摩擦係数などから、自車両が目標走行軌跡をトレースするための目標舵角を逐次算出し、操舵制御ユニット130に対して指示する。
目標舵角は、目標走行軌跡からの自車両の逸脱等に応じて、逐次フィードバック制御が行われる。
環境認識ユニット160は、各種センサ類を用いて、自車両周辺の環境を認識し、車線形状や障害物などに関する情報を自動運転制御ユニット150に提供するものである。
環境認識ユニット160は、例えば、ステレオカメラ装置、ミリ波レーダ装置、3Dレーザスキャナ装置(LIDAR)などの各種センサや、3D高精度地図データ及びGPS等の測位装置を有するナビゲーション装置などが接続されている。
車両は、操舵輪である右前輪51、左前輪52を操向するため、以下説明する操舵装置200を有する。
操舵装置200は、ステアリングホイール210、反力発生装置220、ラック軸230、ラックハウジング240、タイロッド250、ハウジング260、アクチュエータユニット270等を有して構成された電動式かつステアバイワイヤ式のものである。
ステアリングホイール210は、ドライバが回動させることによって操舵操作を入力する円環状の操作部材(操舵入力部)である。
ステアリングホイール210は、車両の車室内において、運転席と対向して配置されている。
ステアリングホイール210には、ステアリングシャフト211、舵角センサ212、トルクセンサ213が設けられている。
ステアリングシャフト211は、一方の端部がステアリングホイール210に取り付けられた回転軸である。
舵角センサ212は、ステアリングシャフト211の中間部に設けられ、ステアリングシャフト211の回転角度位置を検出する操舵操作量検出部である。
トルクセンサ213は、ステアリングシャフト211の中間部であって、舵角センサ212に対して反力発生装置220側の領域に設けられ、ステアリングシャフト211に負荷されるトルク(ドライバによるステアリングホイール11の操作力又は保持力)を検出するものである。
舵角センサ212、トルクセンサ213の出力は、操舵制御ユニット130に伝達される。
操舵制御ユニット130は、舵角センサ212、トルクセンサ213の出力に応じて、アクチュエータユニット270のモータ271の出力を制御する。
反力発生装置220は、操舵制御ユニット130からの指令に応じて、ステアリングシャフト211に対してトルクを与え、擬似的なセルフアライニングトルクを発生させるアクチュエータを有する。
反力発生装置220の出力軸部は、ステアリングシャフト211のステアリングホイール210側とは反対側の端部に接続されている。
ラック軸230は、長手方向(軸方向)が車幅方向に沿うように配置された柱状の部材である。
ラック軸230は、車体に対して車幅方向に並進可能に支持されている。
ラック軸230の一部には、ピニオンシャフト273のピニオンギアと噛合うラックギア231が形成されている。
ラック軸230は、ステアリングシャフト220の回転に応じて、ピニオンギアによってラックギア231が駆動され、車幅方向に沿って並進(直進)する。
ラックハウジング240は、ラック軸230を車幅方向に沿って相対変位可能に支持しつつ収容する実質的に円筒状の部材である。
ラックハウジング240は、ラック軸230、ピニオンシャフト273等と協働して、ステアリングギアボックスを構成する。
ラックハウジング240の両端部には、ラックブーツ241が設けられている。
ラックブーツ241は、ラックハウジング240に対するタイロッド250の相対変位を許容しつつ、ラックハウジング240内へのダスト等の異物の侵入を防止する部材である。
ラックブーツ241は、例えばエラストマー等の樹脂系材料によって、可撓性を有する蛇腹筒状に形成されている。
タイロッド250は、ラック軸230の端部とハウジング260のナックルアーム261とを連結し、ハウジング260をラック軸230の並進方向の動きと連動させてキングピン軸回りに回動させる軸状の連動部材である。
タイロッド250の車幅方向内側の端部は、ボールジョイント251を介して、タイロッド230の端部に揺動可能に連結されている。
タイロッド250の車幅方向外側の端部は、ボールジョイント252を介して、ハウジング260のナックルアーム261に連結されている。
タイロッド250とボールジョイント252との接続部には、トーイン調整用の図示しないターンバックル機構が設けられる。
ハウジング(ナックル)260は、右前輪51、左前輪52が取り付けられるハブを車軸回りに回転可能に支持するハブベアリングを収容する部材である。
ハウジング260は、車軸に対して前方側に突き出して形成されたナックルアーム261を有する。
ハウジング260は、所定の回転中心軸であるキングピン軸回りに回動可能に支持されている。
キングピン軸は、例えば、車両のフロントサスペンションがマクファーソン式ストラット式である場合には、ストラットトップマウントのベアリング中心と、ハウジング260下部とロワアームとを接続するボールジョイントの中心とを結んだ仮想軸である。
ハウジング260は、タイロッド250を介してラック軸230により車幅方向に押し引きされることにより、キングピン軸回りに回動し、右前輪51、左前輪52を転舵させる。
アクチュエータユニット270は、ピニオンシャフト273を回転駆動して、ラック推力を発生させ、操舵動作を行う駆動装置である。
アクチュエータユニット270は、モータ271、ギアボックス272、ピニオンシャフト273等を有して構成されている。
モータ271は、ピニオンシャフト273に与えられる駆動力を発生する電動アクチュエータである。
モータ271は、回転方向及び出力トルクを、ステアリング制御ユニット130によって制御している。
モータ271の出力軸角度位置(回転角)は、ステアリング制御ユニット130にフィードバックされるよう構成されている。
ギアボックス272は、モータ271の回転出力を減速(トルク増幅)してピニオンシャフト273に伝達する減速ギア列を備えている。
ピニオンシャフト273は、ギアボックス272を介してモータ271により回転駆動される回転軸である。
ピニオンシャフト273の先端部には、ラック軸30のラックギア231と噛み合ってラック軸230を駆動するピニオンギアが形成されている。
以下、第1実施形態の車両制御装置の動作について説明する。
図3は、第1実施形態の車両制御装置における自動操舵時の制御を示すフローチャートである。
以下、ステップ毎に順を追って説明する。
<ステップS01:操舵動作要求有無判断>
操舵制御ユニット130は、自動運転制御ユニット150から指示される目標舵角に基づいて、新たな操舵動作の要求の有無を判別する。
例えば、直進状態から目標舵角が増加したり、旋回状態において目標舵角が変化した場合に、操舵動作の要求があるものと判別する。
操舵制御ユニット130は、例えば、目標舵角を時間微分した変化率が所定の閾値以上である場合に、操舵動作要求があると判断し、ステップS02に進む。
その他の場合は、一連の処理を終了(リターン)する。
<ステップS02:路面摩擦係数推定>
操舵制御ユニット130の前輪シビア状態判別部131は、右前輪51、左前輪52が接している路面の摩擦係数を推定する。
摩擦係数の推定は、例えば、車速及び舵角と、車体に発生する横加速度、ヨーレートとの相関に基づいて行うことができる。
その後、ステップS03に進む。
<ステップS03:摩擦円限界推定>
操舵制御ユニット130の前輪シビア状態判別部131は、右前輪51、左前輪52の摩擦円限界を推定する。
図4は、タイヤ発生力と摩擦円限界との関係を模式的に示す図である。
摩擦円限界Lの半径は、タイヤが発生する(タイヤと路面との間で伝達される)前後力(図4の場合には駆動力DF)と横力(コーナリングフォースCF)との合力(タイヤ発生力)の限界を示している。
摩擦円限界Lは、主に路面の摩擦係数と、タイヤの接地荷重に依存する。
タイヤの接地荷重は、上述したように、車両のトレッド、ホイルベース、全重量、重心位置などの諸元と、車体に作用する加速度などから演算することができる。
その後、ステップS04に進む。
<ステップS04:タイヤ発生力推定>
操舵制御ユニット130の前輪シビア状態判別部131は、前輪51,52のタイヤ発生力TFを推定する。
図4に示すように、タイヤ発生力TFは、前後方向力(図4に示す場合には、駆動力DF)と、横力(コーナリングフォースCF)とのベクトル和である。
その後、ステップS05に進む。
<ステップS05:前輪シビア状態判定>
操舵制御ユニット130の前輪シビア状態判別部131は、右前輪51、左前輪52の少なくとも一方が前輪シビア状態であるか否かを判別する。
各車輪の摩擦円限界Lの半径から、タイヤ発生力TFの大きさ(図4における矢印の長さ)を減じた差分を所定の閾値と比較し、差分が閾値以下である場合には、タイヤ発生力が摩擦円限界に到達する可能性が高い前輪シビア状態であると判定する。
なお、閾値は、目標舵角設定部152が設定する目標舵角の増加(コーナの曲率の増加)に応じて小さくなるように(前輪シビア状態であると判定されやすくなるように)設定される。
右前輪51、左前輪52の少なくとも一方が前輪シビア状態であると判定された場合は、ステップS06に進み、その他の場合はステップS07に進む。
<ステップS06:アンダステア抑制制御実行>
操舵制御ユニット130は、前輪のタイヤ発生力TFが摩擦円限界Lに到達することを防止し、アンダステア挙動を抑制するアンダステア抑制制御を実行する。
具体的には、操舵制御ユニット130は、操舵装置200における実際の舵角を、目標舵角設定部152が設定した目標舵角に対して小さくするとともに、目標走行軌跡に沿って車両が走行するために必要なヨーレートを得るため、制動制御ユニット140に指示を与え、旋回内輪側の後輪に制動力を発生させ、左右後輪に制動力差を生じさせる。
その後、一連の処理を終了する。
<ステップS07:通常制御実行>
操舵制御ユニット130は、目標舵角設定部152が設定する目標舵角と操舵装置200による右前輪51、左前輪52の実際の舵角とを一致させるよう制御する通常制御を実行する。
その後、一連の処理を終了する。
図5は、第1実施形態の車両制御装置を有する車両におけるアンダステア抑制制御が行われた状態を模式的に示す図である。
図5においては、車両が自動運転(自動操舵)により左コーナ(曲線路)に進入した場合を示している。
車両1が位置P1において左コーナに進入した際に、目標舵角設定部152は、操舵装置200の目標舵角を直進状態から増加させてターンインを開始させる。
このとき、上述した前輪シビア状態が発生していたとする。
ここで、仮に目標舵角通りに実際の舵角を増加させる通常制御を実行した場合には、右前輪51、左前輪52のタイヤ発生力TFが摩擦円限界Lに到達してスリップが増大し、目標走行軌跡をトレースするために必要なコーナリングフォースCFが得られず、車両1は位置P2における状態のように、アンダステア挙動を示す。
これに対し、第1実施形態においては、位置P3における状態のように、上述したアンダステア抑制制御により、操舵装置200における右前輪51、左前輪52の実際の舵角を、目標舵角に対して抑制し、タイヤ発生力TFの摩擦円限界Lへの到達を防止するとともに、旋回内輪側の左後輪62に、ブレーキRL67によって制動力BFを発生させて旋回を促進する方向のヨーモーメントMを得ることにより、アンダステア挙動の発生を防止しつつ良好なライントレース性を得ることができる。
以上説明したように、第1実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)右前輪51、左前輪52のタイヤ発生力TFが摩擦円限界Lに対して余裕がない場合には、目標舵角が増加した場合であっても、実際の舵角を目標舵角に対して小さくし、コーナリングフォースCFが過度に増加してタイヤ発生力TFが摩擦円限界Lに到達することを防止できる。
また、舵角の減少によるヨーレートの低下を、左右車輪の制駆動力差で生じるヨーモーメントMにより補うことにより、アンダステアを抑制してライントレース性を確保することができる。
(2)自動運転時の舵角増加時にアンダステア抑制制御を行うことにより、ドライバが補舵力などにより右前輪51、左前輪52のタイヤ発生力TFが摩擦円限界Lに近付いていることを認識できない状態でアンダステアが発生し、乗員に違和感、不安感を与えることを防止できる。
(3)ヨーモーメントMを発生させる制駆動差を発生させるための制動力BFを後輪61,62にのみ発生させることにより、前輪51,52のタイヤ発生力TFが摩擦円限界Lに到達することを防止できる。
(4)右前輪51、左前輪52の摩擦円限界Lを推定し、タイヤ発生力TFとの接近度合いに応じて前輪シビア状態を判別することにより、アンダステアが発生しやすい状態を適切に判別して制御を介入させ、上述した効果を確実に得ることができる。
また、タイヤ発生力TFが摩擦円限界Lに対して十分な余裕がある場合には制御を介入させないことにより、乗員に違和感を与えることを防止できる。
(5)目標舵角の増大に応じて前輪シビア状態の判別が成立しやすいよう判別に用いられる閾値を変更することにより、いわゆるタイトコーナなどのアンダステア状態が発生しやすい大舵角時(曲率が大きい時)に、アンダステアを適切に抑制することができる。
<第2実施形態>
次に、本発明を適用した車両制御装置の第2実施形態について説明する。
第2実施形態において、上述した第1実施形態と共通する箇所は同じ符号を付して説明を省略し、主に相違点について説明する。
図6は、第1実施形態の車両制御装置を有する車両におけるアンダステア抑制制御が行われた状態を模式的に示す図である。
第2実施形態においては、アンダステア抑制制御の実行時に、旋回内輪側の後輪だけでなく、旋回内輪側の前輪にも制動力BFを発生させている。
このとき、旋回内輪側の前輪のタイヤ発生力が摩擦円限界に到達することを防止するため、前輪の制動力BFは、後輪の制動力BFに対して小さくし、左右前輪の制駆動力差を左右後輪の制駆動力差よりも小さくすることが好ましい。
以上説明した第2実施形態によれば、例えば氷雪路など路面の摩擦係数がきわめて低く、左右後輪の制動力差によって十分なヨーモーメントを発生させることが困難な場合であっても、旋回内輪側の前輪に余力がある場合には、前輪でも左右の制動力差を発生させることにより、アンダステア挙動の発生を抑制しつつ良好なライントレース性を得ることができる。
(変形例)
本発明は、以上説明した各実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の技術的範囲内である。
(1)車両及び車両制御装置の構成は上述した実施形態に限定されることなく、適宜変更することができる。
例えば、各実施形態において、操舵装置は、操舵操作の入力部とステアリングギアボックスとが機械的に連結されない、いわゆるステアバイワイヤ式であるが、本発明は、ステアリングホイールとステアリングギアボックスとがステアリングシャフトにより連結され、電動パワーステアリング装置を有する操舵装置にも適用することができる。
(2)各実施形態においては、路面の摩擦係数を旋回時における横加速度、ヨーレートなどから推定しているが、これに限らず、例えば、他の手法により路面の摩擦係数を推定、判別してもよい。
例えば、撮像装置によって路面を撮像し、画像処理に基づいて路面の湿潤状態や、積雪状態、凍結状態などを検出した場合に摩擦係数が低いものと判別してもよい。
また、路車間通信や車車間通信により路面の摩擦係数に関する情報を取得してもよい。
また、低外気温時や、ワイパ作動時に摩擦係数が低いものと判別してもよい。
また、車両の制御状態、特性を複数のモードから選択可能な車両において、悪路走行、低ミュー路走行に適合したモードが選択された場合に、摩擦係数が低いものと判別してもよい。
(3)各実施形態においては、旋回内輪側の車輪に旋回外輪側より大きい制動力を与えることにより制動力差を発生し、旋回を促進する方向へのヨーモーメントを発生させているが、本発明はこれに限らず、旋回外輪側の車輪に旋回内輪側の車輪よりも大きい駆動力を与えることにより駆動力差を発生させてもよい。
また、旋回外輪側の車輪に駆動力を与え、旋回内輪側の車輪に制動力を与えてもよい。
ここで、左右の車輪に駆動力差を与える手法は、特に限定されず、例えば、旋回外輪側の車輪を増速させる増速機構を有する構成としてもよい。また、左右車輪に駆動力が与えられた状態で、旋回内輪側の車輪に駆動力よりも小さい制動力を与えてもよい。
(4)各実施形態においては、例えば、車両が目標走行軌跡を設定して自動的に操舵を行う自動運転時の状態を例として説明したが、本発明は、例えば、車線維持支援制御や車線逸脱防止制御などの運転支援制御にも適用することができる。
また、ドライバの操舵操作に応じて操舵を行う手動運転にも適用することができる。
この場合、ステアリングホイールなどの操舵操作入力部が目標舵角設定部として機能することになる。
(5)各実施形態においては、前輪の摩擦円限界及びタイヤ発生力を推定し、その関係から前輪シビア状態を判別しているが、簡易的には、路面の摩擦係数が低い場合に前輪シビア状態であると判別してもよい。
これによれば、簡単な構成により上述したアンダステア抑制効果を得ることができる。
(6)各実施形態では目標舵角設定部が設定する目標舵角に基づいて前輪シビア状態の判別閾値を変化させているが、これ以外の手法により目標舵角を認識する構成としてもよい。
例えば、目標軌跡設定部が設定する目標走行軌跡の曲率が大きい場合に、目標舵角が大きいものと判別してもよい。
また、例えばステレオカメラ装置などの環境認識手段や、地図データ及び測位装置を有するナビゲーション装置などを用いて自車両前方の車線形状を認識し、その曲率が大きい場合に、目標舵角が大きいものと判別してもよい。
1 車両 10 エンジン
20 トルクコンバータ 30 変速機構部
40 AWDトランスファ 41 センターディファレンシャル
42 トランスファクラッチ 50 フロントディファレンシャル
51 右前輪 52 左前輪
60 リアディファレンシャル 61 右後輪
62 左後輪 70 ブレーキ装置
71 ブレーキペダル 72 マスタシリンダ
73 ハイドロリックコントロールユニット(HCU)
74 ブレーキFR 75 ブレーキFL
76 ブレーキRR 77 ブレーキRL
110 エンジン制御ユニット 120 トランスミッション制御ユニット
130 操舵制御ユニット 140 制動制御ユニット
150 自動運転制御ユニット 151 走行軌跡設定部
152 目標舵角設定部 160 環境認識ユニット
200 操舵装置 210 ステアリングホイール
211 ステアリングシャフト 212 舵角センサ
213 トルクセンサ 220 反力発生装置
230 ラック軸 231 ラックギア
240 ラックハウジング 241 ラックブーツ
250 タイロッド 251 ボールジョイント
252 ボールジョイント 260 ハウジング
270 アクチュエータユニット 271 モータ
272 ギアボックス 273 ピニオンシャフト

Claims (7)

  1. アクチュエータにより前輪を操向する操舵装置と、
    左右の車輪の制駆動力差を発生させる制駆動力差発生装置と
    を備える車両を制御する車両制御装置であって、
    前記操舵装置の目標舵角を設定する目標舵角設定部と、
    前輪のタイヤ発生力が限界に達する可能性が高い前輪シビア状態を判別する前輪状態判別部と、
    前記前輪シビア状態が判別された場合に、前記目標舵角設定部が設定した目標舵角に対して前記操舵装置の実際の舵角を小さくするとともに、前記制駆動力差発生装置に車両の旋回方向へのヨーイングを促進させる制駆動力差を発生させる制御部と
    を備えることを特徴とする車両制御装置。
  2. 車両の目標走行軌跡を設定する目標走行軌跡設定部を備え、
    前記目標舵角設定部は、前記目標走行軌跡を自車両がトレースするよう前記操舵装置の目標舵角を設定すること
    を特徴とする請求項1に記載の車両制御装置。
  3. 前記制駆動力差発生装置は、前記前輪シビア状態が判別された場合に、左右の後輪においてのみ前記制駆動力差を発生させること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両制御装置。
  4. 前記制駆動力差発生装置は、前記前輪シビア状態が判別された場合に、左右の後輪の前記制駆動力差を左右の前輪の前記制駆動力差よりも大きくすること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両制御装置。
  5. 前記前輪が接地する路面の摩擦係数を推定する摩擦係数推定部を備え、
    前記前輪状態判別部は、前記摩擦係数推定部が推定した摩擦係数の低下に応じて前記前輪シビア状態を判別すること
    を特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の車両制御装置。
  6. 前記前輪の摩擦円限界を推定する摩擦円限界推定部と、
    前記前輪のタイヤ発生力を推定するタイヤ発生力推定部とを備え、
    前記前輪状態判別部は、前記タイヤ発生力の前記摩擦円限界への接近に応じて前記前輪シビア状態を判別すること
    を特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の車両制御装置。
  7. 前記前輪状態判別部は、前記目標舵角の増大に応じて前記前輪シビア状態の判別が成立しやすいよう判別条件を変更すること
    を特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の車両制御装置。
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