JP2021094523A - 学習モデル生成装置および推定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】降水の有無にかかわらず、含水率を略一定とした脱水汚泥の生成を実現する。【解決手段】学習モデル生成装置(1)は、下水処理場で生成された後焼却される脱水汚泥の含水率が適正範囲内となるときの薬注率と、流入下水が下水道を流れている期間における、下水道へ降水が流入する地域の総降水量とを教師データとして機械学習を行うことにより、現流入下水が下水道を流れている期間における、上記地域の総降水量を入力として、薬注率を出力する学習モデルを生成する学習部(102)を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、汚泥に凝集剤を注入して脱水することにより脱水汚泥を生成する処理に関する。
下水処理場などの排水処理施設において、懸濁液や汚泥へ凝集剤を注入して凝集フロックを形成した後、脱水機の使用により汚泥を脱水して脱水汚泥を生成する処理(脱水処理)が行われている。
脱水汚泥の状態(例えば含水率)は、汚泥の状態、凝集剤の注入率および脱水機の運転パラメータなどに応じて変化し得る。下記特許文献1には、現在の条件下での脱水処理にて得られる脱水汚泥(濁質残差)の状態を予測する技術が開示されている。具体的には、汚泥の状態を示す懸濁液データ、脱水装置の運転に関する運転データ、および脱水処理にて得られた濁質残差の状態を示す濁質残差データに基づいて構築された計算モデルに、懸濁液データの現在値と、運転パラメータの現在値とを入力することにより、濁質残差データを出力する技術が開示されている。
特開2019−51458号公報
ところで、下水処理場に流入する下水に雨水などの降水が流入すると、原水の性状が変化し、下水処理場で発生する汚泥が脱水し易い汚泥となることが知られている。このため、脱水装置の運転パラメータや凝集剤の注入率を同条件とした場合、降水が流入した下水から生成された脱水汚泥は、降水が流入していない下水から生成された脱水汚泥より含水率が低下する。換言すれば、降水の流入の有無により、脱水汚泥の含水率は不安定なものとなる。
この含水率の不安定化は、下水処理場の後段施設において、脱水汚泥を焼却または溶融する場合に問題となる。すなわち、脱水汚泥の含水率が安定してないため、後段施設の運転パラメータ(例えば、炉内温度や排ガス温度)が不安定なものとなる。このパラメータの不安定化は、炉の故障などの不具合を引き起こす。
しかし、脱水前の汚泥の固形物濃度やpHといった値を測定しただけでは、汚泥の性状の変化を正しく捉えることができず、脱水汚泥の含水率の制御は、含水率から凝集剤の注入率をフィードバック制御するしかなかった。
本発明の一態様は、降水の有無にかかわらず、含水率を略一定とした脱水汚泥の生成を実現することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る学習モデル生成装置は、下水道からの下水が流入する下水処理場で発生する汚泥に凝集剤を注入して脱水することにより生成され、生成後に焼却または溶融される脱水汚泥の含水率が所定範囲の値となるときの、前記汚泥へ注入した凝集剤の注入率と、当該注入以前の所定期間における、前記下水道へ降水が流入する地域の降水量を含む降水情報とを教師データとして機械学習を行うことにより、対象期間における前記降水情報を入力として、前記注入率を出力する学習モデルを生成する学習部を備える。
降水が流入した下水は、降水が流入していない下水に比べて脱水処理しやすい。そのため、凝集剤の注入率などの脱水条件が同じである場合、降水が流入した下水から生成される脱水汚泥の含水率は、降水が流入していない下水から生成される脱水汚泥の含水率より低下する。ここで、前記の構成によれば、前記注入率と前記降雨情報とを教師データとして機械学習させた学習モデルを生成するので、当該学習済みモデルを用いれば、降水情報に基づき、脱水汚泥の含水率が所定範囲の値となる凝集剤の注入率を推定することができる。これにより、降水の有無にかかわらず、含水率を略一定とした脱水汚泥を生成することができる。その結果、下水処理場の後段施設において脱水汚泥の焼却処理または溶融処理を行う炉内の温度を一定に保つことができ、炉の運転を安定化させたり、故障等の不具合発生を防いだりすることができる。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る推定装置は、下水道からの下水が流入する下水処理場で発生する汚泥に凝集剤を注入して脱水することにより生成され、生成後に焼却または溶融される脱水汚泥を生成するために、前記汚泥へ注入する凝集剤の注入率を推定する推定装置であって、前記脱水汚泥の含水率が所定範囲の値となるときの、前記汚泥へ注入した凝集剤の注入率と、当該注入以前の所定期間における、前記下水道へ降水が流入する地域の降水量を含む降水情報とを教師データとして機械学習を行うことにより生成された学習モデルを用いて、対象期間の前記降水情報を入力として、前記注入率を推定する推定部を備える。
降水が流入した下水は、降水が流入していない下水に比べて脱水処理しやすい。そのため、凝集剤の注入率などの脱水条件が同じである場合、降水が流入した下水から生成される脱水汚泥の含水率は、降水が流入していない下水から生成される脱水汚泥の含水率より低下する。ここで、前記の構成によれば、前記注入率と前記降雨情報とを教師データとして機械学習させた学習モデルを用いて、降水情報に基づき、脱水汚泥の含水率が所定範囲の値となる凝集剤の注入率を推定することができる。これにより、降水の有無にかかわらず、含水率を略一定とした脱水汚泥を生成することができる。その結果、下水処理場の後段施設において脱水汚泥の焼却処理または溶融処理を行う炉内の温度を一定に保つことができ、炉の運転を安定化させたり、故障等の不具合発生を防いだりすることができる。
また、本発明の一態様に係る推定装置では、前記含水率の前記所定範囲は、凝集剤の注入以前の前記所定期間における、前記下水道へ降水が流入する前記地域の降水量が0であるときに生成された前記脱水汚泥の含水率に基づき定められることが好ましい。
前記の構成によれば、晴天時(降水量が0であるとき)に生成された脱水汚泥の含水率に基づき定められた所定範囲内の含水率の脱水汚泥が生成される。これにより、下水処理場の後段施設において脱水汚泥の焼却処理または溶融処理を行う炉内の温度を、前記所定期間が晴天であるときに生成された脱水汚泥を焼却または溶融するときの温度に設定しておくことで、その後の温度調整の頻度を下げることができる。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る学習モデル生成装置は、下水道からの下水が流入する下水処理場で発生する汚泥に凝集剤を注入して脱水することにより生成され、生成後に焼却または溶融される脱水汚泥の含水率と、前記汚泥へ注入した凝集剤の注入率と、当該注入以前の所定期間における、前記下水道へ降水が流入する地域の降水量を含む降水情報とを教師データとして機械学習を行うことにより、対象期間における前記降水情報と前記注入率とを入力として、前記含水率を出力する学習モデルを生成する学習部を備える。
降水が流入した下水は、降水が流入していない下水に比べて脱水処理しやすい。そのため、凝集剤の注入率などの脱水条件が同じである場合、降水が流入した下水から生成される脱水汚泥の含水率は、降水が流入していない下水から生成される脱水汚泥の含水率より低下する。ここで、前記の構成によれば、前記含水率、前記注入率および前記降水情報を教師データとして機械学習させた学習モデルを生成するので、当該学習モデルを用いれば、注入率と降水情報とに基づき、当該注入率で凝集剤を注入した場合の脱水汚泥の含水率を推定することができる。これにより、推定された含水率に応じて凝集剤の実際の注入率を決定すれば、降水の有無にかかわらず、含水率を略一定とした脱水汚泥を生成することができる。その結果、下水処理場の後段施設において脱水汚泥の焼却処理または溶融処理を行う炉内の温度を一定に保つことができ、炉の運転を安定化させたり、故障等の不具合発生を防いだりすることができる。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る推定装置は、下水道からの下水が流入する下水処理場で発生する汚泥に凝集剤を注入して脱水することにより生成され、生成後に焼却または溶融される脱水汚泥の含水率を推定する推定装置であって、前記脱水汚泥の含水率と、前記汚泥へ注入した凝集剤の注入率と、当該注入以前の所定期間における、前記下水道へ降水が流入する地域の降水量を含む降水情報とを教師データとして機械学習を行うことにより生成された学習モデルを用いて、対象期間における前記降水情報と所定の前記注入率とを入力として、前記含水率を推定する推定部を備える。
降水が流入した下水は、降水が流入していない下水に比べて脱水処理しやすい。そのため、凝集剤の注入率などの脱水条件が同じである場合、降水が流入した下水から生成される脱水汚泥の含水率は、降水が流入していない下水から生成される脱水汚泥の含水率より低下する。ここで、前記の構成によれば、前記含水率、前記注入率および前記降雨情報を教師データとして機械学習させた学習モデルを用いて、注入率と降水情報とに基づき、当該注入率で凝集剤を注入した場合の脱水汚泥の含水率を推定することができる。これにより、推定された含水率に応じて凝集剤の実際の注入率を決定すれば、降水の有無にかかわらず、含水率を略一定とした脱水汚泥を生成することができる。の結果、下水処理場の後段施設において脱水汚泥の焼却処理または溶融処理を行う炉内の温度を一定に保つことができ、炉の運転を安定化させたり、故障等の不具合発生を防いだりすることができる。
また、本発明の一態様に係る推定装置は、前記推定された含水率と、目標とする含水率との差分に基づいて、前記汚泥へ注入する前記注入率を決定する決定部をさらに備えることが好ましい。
前記の構成によれば、入力された注入率が、目標とする含水率の脱水汚泥を生成するのに適切でない場合に、注入率を自動的に決定することができる。結果として、脱水汚泥の含水率を略一定にすることができる。これにより、下水処理場の後段施設において脱水汚泥の焼却処理または溶融処理を行う炉内の温度を一定に保つことができ、炉の運転を安定化させたり、故障等の不具合発生を防いだりすることができる。
また、本発明の一態様に係る推定装置では、前記目標とする含水率は、凝集剤の注入以前の前記所定期間における、前記下水道へ降水が流入する前記地域の降水量が0であるときに生成された前記脱水汚泥の含水率に基づき定めることが好ましい。
前記の構成によれば、晴天時(降水量が0であるとき)に生成された脱水汚泥の含水率に基づき定められた所定範囲内の含水率の脱水汚泥が生成される。これにより、下水処理場の後段施設において脱水汚泥の焼却処理または溶融処理を行う炉内の温度を、前記所定期間が晴天であるときに生成された脱水汚泥を焼却または溶融するときの温度に設定しておくことで、その後の温度調整の頻度を下げることができる。
また、本発明の一態様に係る学習モデル生成装置では、前記教師データとしての前記降水情報および前記推定部に入力される前記降水情報に含まれる降水量は、前記下水道へ降水が流入する前記地域の各々の降水量であって、当該地域から前記下水処理場へ下水が到達するのに要する時間だけ前記凝集剤の注入時から過去に遡った時点の降水量の合計であることが好ましい。
前記の構成によれば、各地域において降水した時点での降水量を含む降水情報を教師データとして用いるので、各地域から下水処理場へ到達する時間のタイムラグを考慮した高精度な推定を実現することができる。
また、本発明の一態様に係る推定装置では、前記教師データとしての前記降水情報および前記推定部に入力される前記降水情報に含まれる降水量は、前記下水道へ降水が流入する前記地域の各々の降水量であって、当該地域から前記下水処理場へ下水が到達するのに要する時間だけ前記凝集剤の注入時から過去に遡った時点の降水量の合計であることが好ましい。
前記の構成によれば、各地域において降水した時点での降水量を含む降水情報を教師データおよび推定部に入力される降水情報として用いるので、各地域から下水処理場へ到達する時間のタイムラグを考慮した高精度な推定を実現することができる。
本発明の各態様に係る学習モデル生成装置及び推定装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを前記学習モデル生成装置及び前記推定装置が備える各部(ソフトウェア要素)として動作させることにより前記学習モデル生成装置及び前記推定装置をコンピュータにて実現させる前記学習モデル生成装置及び前記推定装置の制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
本発明の一態様によれば、降水の有無にかかわらず、含水率を略一定とした脱水汚泥を生成することができる。
本発明に係る下水処理場の一構成例を示す概要図である。 本発明の実施形態1に係る薬注率推定システムの要部構成の一例を示す機能ブロック図である。 図2に示す記憶装置が記憶している教師データの一具体例を示す図である。 図1に示す下水処理場へ接続する下水道の一例を示す概略図である。 図3に示す教師データに含まれる総降水量の算出例を示す図である。 図3に示す教師データに含まれる、脱水機パラメータおよび薬注率を変化させたときの脱水ケーキ含水率の変化の一例を示す表である。 図3に示す教師データに含まれる、脱水機パラメータおよび薬注率と、脱水ケーキ含水率との関係の一例を示す図である。 図2に示す学習モデル生成装置が実行する学習モデル生成処理の流れの一例を示すフローチャートである。 図2に示す推定装置が実行する薬注率推定処理の流れの一例を示すフローチャートである。 本発明の実施形態2に係る薬注率推定システムの要部構成の一例を示す機能ブロック図である。 図10に示す記憶装置が記憶している教師データの一具体例を示す図である。 図10に示す学習モデル生成装置が実行する学習モデル生成処理の流れの一例を示すフローチャートである。 図10に示す推定装置が実行する薬注率推定処理の流れの一例を示すフローチャートである。
〔実施形態1〕
<下水処理場の概要>
図1は、本実施形態に係る下水処理場90の一構成例を示す概要図である。図1に示すように、下水処理場90は、沈砂池91、最初沈澱池92、反応タンク93、最終沈澱池94、重力濃縮槽95、機械濃縮機96、脱水機97および焼却炉98を備えている。なお、下水処理場90が備える設備は、この例に限定されない。
下水処理場90には、下水道から下水が流入する。なお、本開示の各実施形態に係る下水道は、合流式であってもよいし、分流式であってもよい。
沈砂池91は、下水処理場90に流入した下水(以下、流入下水と称する場合がある)中の砂などの易沈降物を除去する設備である。沈砂池91から流出した流入下水は、最初沈澱池92に送られる。
最初沈澱池92は、流入下水中の沈降性有機物を分離、除去する設備である。最初沈澱池92により沈降性有機物が除去された流入下水は、反応タンク93に送られる。また、流入下水から除去された沈降性有機物は、重力濃縮槽95に送られる。
反応タンク93は、流入下水中の汚濁物質を生物処理する設備である。一例として、反応タンク93では、活性汚泥法により汚濁物質を微生物の餌とすることにより、処理する。活性汚泥法により増殖した微生物を含んだ活性汚泥は、最終沈澱池94に送られる。なお、反応タンク93は、曝気槽とも称する。
最終沈澱池94は、活性汚泥を固液分離する設備である。活性汚泥が分離された処理水は、図示していない後段の設備(ろ過設備、消毒設備、高度処理設備等)を経て、あるいはそのまま、河川等に放流される。一方、沈降分離された活性汚泥は、一部が再度反応タンク93に送られ、残りが機械濃縮機96に送られる。
重力濃縮槽95は、最初沈澱池92において除去された沈降性有機物を、比重差と重力とにより固形物を濃縮する設備である。重力濃縮槽95により固形物を濃縮された沈降性有機物は、脱水機97に送られる。
機械濃縮機96は、最終沈澱池94から送られた沈降分離汚泥を濃縮する設備である。機械濃縮機96は、例えば、重力法、遠心法または濾過法を用いて活性汚泥を濃縮する。機械濃縮機96により濃縮された沈降分離汚泥は、脱水機97に送られる。なお以降、濃縮された沈降性有機物および沈降分離汚泥を濃縮汚泥と総称する。
脱水機97は、濃縮汚泥をさらに脱水処理する設備である。脱水処理は、一例として、濃縮汚泥に凝集剤を注入してフロックを形成させたうえで脱水を行う。具体的には、フロックは、フロキュレータ(凝集装置とも称する)に投入された濃縮汚泥に凝集剤を注入し、撹拌することにより形成される。フロックが形成された濃縮汚泥は脱水機に投入され、当該脱水機により水分が分離除去されて脱水される。すなわち、本開示の各実施形態に係る脱水機97は、フロキュレータおよび脱水機の総称である。脱水された濃縮汚泥は、焼却炉98に送られる。なお以降、脱水された濃縮汚泥である脱水汚泥を脱水ケーキと称するが、「脱水」を省略し、単に「ケーキ」と記載する場合がある。
本開示に係る脱水機97に含まれる脱水機は、スクリュープレス脱水機であるものとして説明するが、これに限定されない。一例として、当該脱水機は、遠心脱水機、ベルトプレス脱水機またはフィルタプレス脱水機であってもよい。
焼却炉98は、ケーキを焼却する設備である。なお、下水処理場90は、焼却炉98に代えて、ケーキを溶融する設備である溶融炉を備えていてもよい。また、焼却炉98または溶融炉は、下水処理場90とは別の施設に設けられていてもよい。
<薬注率推定システムの要部構成>
図2は薬注率推定システム100の要部構成の一例を示す機能ブロック図である。薬注率推定システム100は、下水処理場90の脱水機97において、濃縮汚泥に注入される凝集剤の注入率(以下、薬注率と称する)を推定するシステムである。具体的には、薬注率推定システム100は、脱水処理により生成されるケーキの含水率が適切な範囲内となる薬注率を推定するシステムである。
薬注率推定システム100は学習モデル生成装置1と、推定装置2と、入力装置3と、出力装置4と、記憶装置5とを含んでいる。
入力装置3はユーザからの入力を受け付け、当該入力に基づく入力信号を学習モデル生成装置1または推定装置2へ出力する。
出力装置4は推定装置2が生成した情報を出力する。出力装置4による出力方法は特に限定されない。出力装置4は、例えば、当該情報を画像として表示する表示装置であってもよいし、当該情報を音声として出力する音声出力装置であってもよい。また、出力装置4は、当該情報を電気信号として、凝集剤注入装置(不図示)へ出力する制御信号出力装置であってもよい。
記憶装置5は、薬注率推定システム100にて使用されるプログラムおよびデータを記憶する。記憶装置5が保持(記憶)するデータについては後述する。
(学習モデル生成装置1の要部構成)
学習モデル生成装置1は、濃縮汚泥への薬注率を推定するための学習モデルを生成する。学習モデル生成装置1は制御部10を備えている。制御部10は、学習モデル生成装置1の各部を統括して制御するものであり、一例として、プロセッサおよびメモリにより実現される。この例において、プロセッサは、ストレージ(不図示)にアクセスし、ストレージに格納されているプログラム(不図示)をメモリにロードし、当該プログラムに含まれる一連の命令を実行する。これにより、制御部10の各部が構成される。
当該各部として、制御部10は、教師データ取得部101および学習部102を含んでいる。
教師データ取得部101は、入力装置3からの入力信号、具体的には、学習の開始指示を示す入力信号(以下、学習開始信号と称する)に基づき、教師データ群51を取得する。具体的には、教師データ取得部101は、入力装置3から学習開始信号を取得すると、記憶装置5から教師データ群51を読み出す。
(教師データ群51の詳細)
図3は、教師データ群51の一具体例を示す図である。図3では、教師データ群51は、複数の教師データ(データセット)を含み、当該教師データの各々は、総降水量(降水情報)、脱水機パラメータ、薬注率およびケーキ含水率からなる。
なお、本開示の各実施形態に係る教師データ群51は、図示しない教師データ生成装置が生成し、記憶装置5に格納するものとして説明するが、この例に限定されない。例えば、学習モデル生成装置1が教師データ群51を生成してもよい。
薬注率と脱水機パラメータとは、流入下水から生成された濃縮汚泥への薬注率と、当該濃縮汚泥の脱水時の脱水機97の運転におけるパラメータである。換言すれば、薬注率と脱水機パラメータとは、流入下水から生成された濃縮汚泥の脱水処理における、薬注率および脱水機97の運転に係るパラメータである。ケーキ含水率は、当該脱水処理により生成されたケーキに含まれる水分の質量割合、すなわち、「(ケーキの水分の質量)/(ケーキの質量)」である。なお、本開示の各実施形態に係る薬注率は、「(凝集剤の溶解濃度×凝集剤の注入量)/(濃縮汚泥の濃度×濃縮汚泥の供給量)」であるものとする。
また、本開示の各実施形態において、脱水機97はフロキュレータおよびスクリュープレス脱水機からなるため、脱水機パラメータは、図3に示すように、スクリュー回転数、フロキュレータ回転数、投入圧およびプレッサ圧を含む。これらの詳細については後述する。
一例として、下水処理場90の作業員は、濃縮汚泥の脱水処理の終了後、生成されたケーキの含水率と、当該ケーキの生成における薬注率および脱水機パラメータを教師データ生成装置に入力する。これにより、当該脱水処理における薬注率、脱水機パラメータおよびケーキ含水率が対応付けられる。
総降水量は、流入下水が下水処理場90に流入する前、すなわち、下水道を流れていた期間(所定期間)の、下水道へ降水が流入する地域の各々の降水量の合計値である。なお、本開示の各実施形態において、総降水量は1時間あたりの降水の総量であるものとして説明するが、総降水量の定義はこの例に限定されない。例えば、総降水量は、1日あたりの降水の総量であってもよい。
(総降水量の詳細)
図4は、下水処理場90へ接続する下水道99の一例を示す概略図であり、下水道99へ降水が流入する地域を示す図である。下水道へ降水が流入する地域は、一例として、1km四方のメッシュに分割されて特定される。すなわち、総降水量は、特定された1km四方のメッシュにおける総降水量である。
なお、図4では、説明を分かりやすくするために、下水道99へ降水が流入する地域が3つ(地域R1、R2、R3)であるものとした。教師データ生成装置は、一例として、作業員の操作入力に基づき図示しない気象情報サーバと通信し、地域R1、R2およびR3の1時間あたりの降水量を取得する。気象情報サーバは、気象庁または気象予報を提供する企業のサーバである。
図5は、総降水量の算出例を示す図である。図5の例は、或る日の10時30分に下水処理場90に流入した下水に含まれる総降水量の算出例を示している。当該下水が地域R1、R2およびR3を流れていた時刻は、10時30分より前である。換言すれば、下水が下水処理場90に流入した時刻と、地域R1、R2およびR3を流れていた時刻との間にはタイムラグがある。教師データ生成装置は、このタイムラグを考慮して総降水量を算出する。
具体的には、地域R1、R2およびR3の各々において、各地域から下水処理場90まで下水が到達するのに要する時間(すなわち、タイムラグ)を予め特定しておく。図5の例では、当該時間は、地域R1が10分、地域R2が20分、地域R3が15分であるものとした。
教師データ生成装置は、下水処理場90に下水が流入した時刻である10時30分から、タイムラグだけ過去に遡った時点の、各地域の降水量を算出する。図5では、当該時点を「降水確認時刻」と称する。図5の例において、教師データ生成装置は、10時20分の地域R1の降水量を取得する。また、教師データ生成装置は、10時10分の地域R2の降水量を取得する。また、教師データ生成装置は、10時15分の地域R3の降水量を取得する。図5では、これら降水量を「地域別降水量」と称する。図5の例において、地域R1の地域別降水量は6(mm/h)、地域R2の地域別降水量は5(mm/h)、地域R3の地域別降水量は4(mm/h)であるものとした。
教師データ生成装置は、取得した地域別降水量を合計し、総降水量を算出する。図5の例では、総降水量は、6+5+4=15(mm/h)となる。
教師データ生成装置は、10時30分に流入した下水の脱水処理の結果として得られた薬注率、脱水機パラメータおよびケーキ含水率に、算出した総降水量を対応付ける。これにより、図3に示す教師データ群51に含まれる教師データが生成される。
なお、教師データ群51は、ケーキ含水率が適正範囲(所定範囲)内であった脱水処理に関する教師データのみを含む。図3の例では、当該適正範囲は74〜80%であるが、ケーキ含水率の適正範囲はこの例に限定されない。なお、ケーキ含水率の適正範囲は、一例として、晴天時に生成されたケーキの含水率に基づき定められる。換言すれば、当該適正範囲は、上述の方法で算出した総降水量が0であるときに生成されたケーキの含水率に基づき定められる。
一例として、教師データ生成装置は、脱水処理が終了する度に、生成された教師データのケーキ含水率が適正範囲内であるか否かを判定し、ケーキ含水率が適正範囲内であると判定された教師データを教師データ群51に追加し、ケーキ含水率が適正範囲内でないと判定された教師データを破棄する。別の例として、教師データのケーキ含水率が適正範囲内であるか否かの判定は、下水処理場90の作業員が行ってもよい。具体的には、当該作業員は、ケーキ含水率が適正範囲内となった脱水処理に係る薬注率、脱水機パラメータおよび総降水量の組み合わせを教師データ生成装置に入力してもよい。あるいは、当該作業員は、当該薬注率および脱水機パラメータを教師データ生成装置に入力し、教師データ生成装置が、入力された薬注率および脱水機パラメータに対応する総降水量を算出してもよい。
なお、図3の例では、説明を分かりやすくするために、教師データがケーキ含水率を含むものとしているが、教師データはケーキ含水率を含まなくてもよい。
(脱水機パラメータの詳細)
上述したとおり、本開示の各実施形態に係る脱水機パラメータは、スクリュー回転数、フロキュレータ回転数、投入圧およびプレッサ圧を含む。
スクリュー回転数は、スクリュープレス脱水機が備えるスクリューの、1分間の回転数である。フロキュレータ回転数は、凝集剤が投入された濃縮汚泥を攪拌するフロキュレータの撹拌部(例えば、撹拌翼)の、1分間の回転数である。
投入圧は、濃縮汚泥をスクリュープレス脱水機へ投入するときにかける圧力である。プレッサ圧は、スクリュープレス脱水機の排出口から排出されるケーキにかかる、プレッサによる圧力(背圧)である。プレッサ圧がケーキにかかることにより、ケーキはさらに脱水される。
図6は、脱水機パラメータおよび薬注率を変化させたときの脱水ケーキ含水率の変化の一例を示す表である。図7は、脱水機パラメータおよび薬注率と、脱水ケーキ含水率との関係の一例を示す図である。図6および図7の関係図G1に示すように、スクリュー回転数を上昇させるとケーキ含水率は上昇する。一方、スクリュー回転数を低下させるとケーキ含水率は低下する。
また、図6および図7の関係図G2に示すように、フロキュレータ回転数を最適点(具体的には、最適な数値範囲)に設定するとケーキ含水率は低下する。一方、フロキュレータ回転数を最適点以外に設定するとケーキ含水率は上昇する。
また、図6および図7の関係図G3に示すように、投入圧を上昇させるとケーキ含水率は低下する。一方、投入圧を低下させるとケーキ含水率は上昇する。
また、図6および図7の関係図G4に示すように、プレッサ圧を上昇させるとケーキ含水率は低下する。一方、プレッサ圧を低下させるとケーキ含水率は上昇する。
また、図6および図7の関係図G5に示すように、薬注率を上昇させる(凝集剤の量を増やす)とケーキ含水率は低下する。ただし、過薬注、すなわち、凝集剤の量が多すぎると、ケーキ含水率は上昇する。一方、薬注率を低下させる(凝集剤の量を減らす)とケーキ含水率は上昇する。
このように、脱水機97の各脱水機パラメータおよび薬注率を変化させる(調整する)ことにより、ケーキの含水率を変化させることができる。換言すれば、薬注率推定システム100が、ケーキの含水率が適切な範囲内となる薬注率を推定するにあたり、脱水機パラメータは学習モデル生成時の教師データ、および、薬注率推定時の入力データとして重要なデータであるといえる。
再び図2を参照して、学習モデル生成装置1の説明に戻る。
学習部102は、教師データ取得部101から取得した教師データ群51に基づき機械学習を行い、学習モデル52を生成する。学習部102は、生成した学習モデル52を記憶装置5へ格納する。教師データ群51に含まれる教師データにおいて、総降水量および脱水機パラメータが入力データであり、薬注率が正解データである。学習モデル52に、下水処理場90へ現在流入している下水(以下、現流入下水と称する)が、下水道を流れていた期間の総降水量と、現在の脱水機パラメータとを入力データとして学習モデル52へ入力すると、薬注率が出力される。教師データは、ケーキ含水率が適正範囲内となったときの総降水量、脱水機パラメータおよび薬注率を含むデータであるため、学習モデル52から出力される薬注率は、ケーキ含水率が適正範囲となる薬注率となる。
なお、学習部102は、一例として、ニューラルネットワーク(NN:Neural Network)などの既知の機械学習方法を用いて、学習モデル52を生成する。
(推定装置2の要部構成)
推定装置2は、現流入下水から生成される濃縮汚泥への薬注率を推定する。推定装置2は制御部20を備えている。制御部20は、推定装置2の各部を統括して制御するものであり、一例として、プロセッサおよびメモリにより実現される。この例において、プロセッサは、ストレージ(不図示)にアクセスし、ストレージに格納されているプログラム(不図示)をメモリにロードし、当該プログラムに含まれる一連の命令を実行する。これにより、制御部20の各部が構成される。
当該各部として、制御部20は、入力データ取得部201および推定部202を含んでいる。
入力データ取得部201は、入力装置3から、推定の開始指示を示す入力信号(以下、推定開始信号と称する)を取得するとともに、入力装置3に入力された入力データ、すなわち、現流入下水が下水道を流れていた期間の総降水量と、現在の脱水機パラメータとを取得する。当該総降水量は、一例として、教師データに含まれる総降水量と同様の方法で算出される。また、これらのデータは、例えば、下水処理場90の作業員が入力装置3へ入力する。入力データ取得部201は、取得した入力データを推定部22へ出力する。
推定部202は入力データと、学習モデル52とに基づき、現流入下水から生成された濃縮汚泥への薬注率を推定する。推定部202は、入力データ取得部201から入力データを取得すると、記憶装置5から学習モデル52を読み出す。そして、推定部202は、学習モデル52に入力データ、すなわち、取得した総降水量および脱水機パラメータを入力することにより、学習モデル52から出力された薬注率を取得する。当該薬注率は、現流入下水から生成されるケーキの含水率が適正範囲内となる薬注率である。推定部202は、取得した薬注率を、薬注率の推定結果として出力装置4に出力させる。出力装置4が上述した制御信号出力装置である場合、当該薬注率に基づき、凝集剤注入装置が濃縮汚泥へ凝集剤を注入することができる。
<学習モデル生成処理の流れ>
図8は学習モデル生成装置1が実行する学習モデル生成処理の流れの一例を示すフローチャートである。
教師データ取得部101は、入力装置3から学習開始信号を取得する(ステップS1、以下、「ステップ」の記載を省略)と、記憶装置5から教師データ、すなわち教師データ群51を読み出す(S2)。教師データ取得部101は、読み出した教師データ群51を学習部102へ出力する。
学習部102は教師データ取得部101から取得した教師データ群51から学習モデル52を生成する(S3)。具体的には学習部102は、総降水量および脱水機パラメータを入力として、薬注率を出力する学習モデル52を生成する。そして、学習部102は、生成した学習モデル52を記憶装置5へ格納する(S4)。以上で、学習モデル生成処理は終了する。
(学習モデル52の更新)
学習部102は、定期的に学習モデル52の更新(自動更新)を行うことが好ましい。教師データ群51には、ケーキ含水率が適正範囲内となった脱水処理が行われる度に、教師データが格納される。
学習部102は、一例として、機械学習を実行したとき、タイマ(不図示)を起動し、機械学習実行からの経過時間を計測する。そして、当該経過時間が所定値に到達したとき、学習部102は、再度教師データ群51を読み出し、機械学習を実行(学習モデル52を更新)する。
なお、学習モデル52の更新方法は、学習モデル52の生成方法と同様であるため、ここでは説明を繰り返さない。
<薬注率推定処理の流れ>
図9は、推定装置2が実行する薬注率推定処理の流れの一例を示すフローチャートである。
入力データ取得部201は、入力装置3から、推定開始信号とともに、総降水量と脱水機パラメータとを取得する(S11)。当該総降水量は、現流入下水が下水道を流れていた期間(対象期間)の総降水量であって、降水が現流入下水に流入する地域の総降水量であり、また、当該脱水機パラメータは、現在の脱水機パラメータである。入力データ取得部201は、取得した総降水量および脱水機パラメータを推定部202へ出力する。
推定部202は、入力データ取得部201から総降水量および脱水機パラメータを取得すると、記憶装置5から学習モデル52を読み出す(S12)。そして、推定部202は、取得した総降水量および脱水機パラメータと、読み出した学習モデル52とを用いて薬注率を推定する(S13)。具体的には、推定部202は、取得した総降水量および脱水機パラメータを学習モデル52に入力することにより、学習モデル52から出力された薬注率を取得する。推定部202は、当該薬注率を出力装置4に出力させる(S14)。換言すれば、推定部202は、取得した薬注率を、薬注率の推定結果として出力装置4に出力させる。以上で、薬注率推定処理は終了する。
<効果>
以上のように、本実施形態に係る学習モデル生成装置1は、ケーキの含水率が適正範囲内となるときの、流入下水から生成された濃縮汚泥への薬注率と、当該濃縮汚泥の脱水処理時の脱水機パラメータと、当該流入下水が下水道を流れていた期間の総降水量とを教師データとして機械学習を行う。これにより、学習モデル生成装置1は、現流入下水が下水道を流れていた期間の総降水量であって、降水が現流入下水に流入する地域の総降水量(以下、「現流入水に対応する総降水量」と記載する場合がある)および現在の脱水機パラメータを入力として、薬注率を出力する学習モデル52を生成する。
また、本実施形態に係る推定装置2は、学習モデル52を用いて、現流入下水に対応する総降水量および現在の脱水機パラメータを入力として、薬注率を推定する。
降水が流入した下水は、降水が流入していない下水に比べて脱水処理しやすい。そのため、薬注率が同じである場合、降水が流入した下水(具体的には、当該下水から生成された濃縮汚泥)から生成されたケーキの含水率は、降水が流入していない下水から生成されたケーキの含水率より低下する。
ここで推定装置2によれば、学習モデル生成装置1が生成した学習モデル52を用いて、現流入下水に対応する総降水量および現在の脱水機パラメータを入力として、薬注率を推定する。これにより、現流入水から生成されるケーキの含水率が適正範囲内となる、薬注率を推定することができる。
その結果、ケーキを焼却する焼却炉98内の温度を一定に保つことができ、焼却炉98の運転を安定化させたり、故障等の不具合発生を防いだりすることができる。
ケーキの含水率の適正範囲は、一例として、下水道を流れていた期間の総降水量が0である流入下水、つまり、晴天時に下水道を流れていた流入下水から生成されたケーキの含水率に基づき定められる。これにより、生成されるケーキの含水率は、降水の有無に依らず適正範囲内となる。これに基づき、焼却炉98内の温度を、晴天時に下水道を流れていた流入下水から生成されたケーキの含水率を焼却するときの温度に設定しておくことで、その後の温度調整の頻度を下げることができる。
教師データおよび入力データに含まれる総降水量は、一例として、下水道へ降水が流入する地域の各々の降水量であって、当該地域から下水処理場90へ下水が到達するのに要する時間だけ、下水の流入時から過去に遡った時点の降水量の合計である。
各地域において降水した時点での降水量の合計を教師データまたは入力データとして用いるので、各地域から下水処理場90へ到達する時間のタイムラグを考慮した高精度な推定を実現することができる。
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
本実施形態に係る薬注率推定システムは、流入下水から生成された濃縮汚泥への薬注率と、当該濃縮汚泥の脱水処理時の脱水機パラメータと、当該流入下水が下水道を流れていた期間の総降水量とに加え、当該脱水処理により生成されたケーキの含水率を含む教師データにより機械学習を行う。これにより、本実施形態に係る薬注率推定システムは、現流入下水が下水道を流れていた期間の総降水量、現在の脱水機パラメータ、および予定している薬注率を入力として、ケーキの含水率を出力する学習モデルを生成する。
つまり、本実施形態に係る薬注率推定システムは、現流入下水が下水道を流れていた期間の総降水量、現在の脱水機パラメータ、および予定している薬注率を入力として、ケーキの含水率を推定する。そして、本実施形態に係る薬注率推定システムは、推定された含水率が適正範囲内でない場合、予定している薬注率を修正し、薬注率の推定値として出力する。
<薬注率推定システムの要部構成>
図10は本実施形態に係る薬注率推定システム200の要部構成の一例を示す機能ブロック図である。以下、薬注率推定システム200の各部材については、薬注率推定システム100の同名の部材との相違点のみを説明する。
薬注率推定システム200は、学習モデル生成装置1aと、推定装置2aと、記憶装置5aとを含んでいる点が、薬注率推定システム100と異なる。
(学習モデル生成装置1aの要部構成)
学習モデル生成装置1aの制御部10aは、学習部102aを含んでいる点が学習モデル生成装置1と異なる。
学習部102aは、教師データ取得部101から取得した教師データ群51aに基づき機械学習を行い、学習モデル52aを生成する。学習部102aは、生成した学習モデル52aを記憶装置5aへ格納する。なお、学習部102aは、一例として、ニューラルネットワーク(NN:Neural Network)などの既知の機械学習方法を用いて、学習モデル52aを生成する。
(教師データ群51aの詳細)
図11は、教師データ群51aの一具体例を示す図である。なお、ここでは、教師データ群51aと教師データ群51との相違点のみを説明する。
教師データ群51aに含まれる教師データは、ケーキ含水率を必須のデータとして含んでいる点が、教師データ群51に含まれる教師データと異なる。また、教師データ群51aは、適正範囲外のケーキ含水率を含む教師データを含んでも良い点が、教師データ群51と異なる。
教師データ群51aに含まれる教師データにおいて、総降水量、脱水機パラメータよび薬注率が入力データであり、ケーキ含水率が正解データである。学習モデル52aに、現流入下水が下水道を流れていた期間の総降水量と、現在の脱水機パラメータと、予定している薬注率とを入力データとして学習モデル52aへ入力すると、ケーキ含水率が出力される。
(推定装置2aの要部構成)
推定装置2aは、入力データ取得部201aと、推定部202aと、薬注率修正部203(決定部)とを含んでいる点が、推定装置2と異なる。
入力データ取得部201aは、入力装置3に入力された入力データ、すなわち、現流入下水が下水道を流れていた期間の総降水量と、現在の脱水機パラメータと、予定している薬注率とを取得する。入力データ取得部201aは、取得した入力データを推定部202aへ出力する。
推定部202aは、入力データと、学習モデル52aとに基づき、現流入水(具体的には、現流入水から生成された濃縮汚泥)から生成されたケーキの含水率を推定する。
推定部202aは、入力データ取得部201aから入力データを取得すると、記憶装置5aから学習モデル52aを読み出す。そして、推定部202aは、学習モデル52aに入力データ、すなわち、取得した総降水量、脱水機パラメータおよび薬注率を入力することにより、学習モデル52aから出力されたケーキ含水率を取得する。推定部202aは、取得したケーキ含水率を薬注率修正部203へ出力する。
薬注率修正部203は、推定部202aが推定したケーキ含水率と、記憶装置5aに記憶されている適正含水率53(含水率の目標値)との差分に基づいて、入力データとして推定装置2aに入力された薬注率を修正する。換言すれば、薬注率修正部203は、上記差分に基づいて、濃縮汚泥への薬注率を決定する。
適正含水率53は、目標とするケーキの含水率であり、一例として、晴天時に生成されたケーキの含水率に基づき定められる。適正含水率53は、所定の値(例えば75%)であってもよいし、所定の数値範囲(例えば、70〜80%)であってもよい。なお、以下では、本実施形態に係る適正含水率53は所定の数値範囲であるものとして説明する。
薬注率修正部203は、推定部202aが推定したケーキ含水率が、適正含水率53の範囲内であるか否かを判定する。適正含水率53の範囲内であると判定した場合、薬注率修正部203は、入力データとして推定装置2aに入力された薬注率を、薬注率の推定結果として出力装置4に出力させる。
一方、適正含水率53の範囲内でないと判定した場合、薬注率修正部203は、入力データとして推定装置2aに入力された薬注率を修正する。一例として、薬注率修正部203は、入力された薬注率を基準として薬注率を変更する。そして、薬注率修正部203は、変更後の薬注率、並びに、入力データとして入力された総降水量および脱水機パラメータを学習モデル52aに入力し、出力されたケーキ含水率(以下、「修正ケーキ含水率」と称する)を取得する。そして、薬注率修正部203は、修正ケーキ含水率が、適正含水率53の範囲内であるか否かを判定する。薬注率修正部203は、これらの処理を、修正ケーキ含水率が適正含水率53の範囲内となるまで繰り返す。そして、薬注率修正部203は、修正ケーキ含水率が適正含水率53の範囲内となった薬注率(以下、「修正後の薬注率」と称する)を、薬注率の推定結果として出力装置4に出力させる。
<学習モデル生成処理の流れ>
図12は学習モデル生成装置1aが実行する学習モデル生成処理の流れの一例を示すフローチャートである。
教師データ取得部101は、入力装置3から学習開始信号を取得する(ステップS21)と、記憶装置5aから教師データ、すなわち教師データ群51aを読み出す(S22)。教師データ取得部101は、読み出した教師データ群51aを学習部102aへ出力する。
学習部102aは教師データ取得部101から取得した教師データ群51aから学習モデル52aを生成する(S23)。具体的には学習部102aは、総降水量、脱水機パラメータおよび薬注率を入力として、ケーキ含水率を出力する学習モデル52aを生成する。そして、学習部102aは、生成した学習モデル52aを記憶装置5aへ格納する(S24)。以上で、学習モデル生成処理は終了する。
なお、学習モデル52aの更新については、生成されたケーキの含水率が適正範囲内であるか否かに依らず、脱水処理が行われる度に教師データ群51aに教師データが格納される点が、学習モデル52の更新と異なる。他の点は、学習モデル52の更新と同様であるため、ここでは説明を繰り返さない。
<薬注率推定処理の流れ>
図13は、推定装置2aが実行する薬注率推定処理の流れを示すフローチャートである。
入力データ取得部201aは、入力装置3から、推定開始信号とともに、総降水量、脱水機パラメータおよび薬注率を取得する(S31)。当該総降水量は、現流入下水が下水道を流れていた期間の総降水量である。また、当該脱水機パラメータは、現在の脱水機パラメータである。また、当該薬注率は、現流入水から生成される濃縮汚泥へ注入する凝集剤の、予定している薬注率である。入力データ取得部201aは、取得した総降水量、脱水機パラメータおよび薬注率を推定部202へ出力する。
推定部202aは、入力データ取得部201aから総降水量、脱水機パラメータおよび薬注率を取得すると、記憶装置5aから学習モデル52aを読み出す(S32)。そして、推定部202は、取得した総降水量、脱水機パラメータおよび薬注率と、読み出した学習モデル52aとを用いてケーキ含水率を推定する(S33)。具体的には、推定部202aは、取得した総降水量、脱水機パラメータおよび薬注率を学習モデル52aに入力することにより、学習モデル52aから出力されたケーキ含水率を取得する。推定部202aは、取得したケーキ含水率を薬注率修正部203へ出力する。
薬注率修正部203は、推定部202aからケーキ含水率を取得すると、記憶装置5aから適正含水率53を読み出し、取得したケーキ含水率が適正範囲内であるか否かを判定する(S34)。
取得したケーキ含水率が適正範囲内でないと判定した場合(S34でNO)、薬注率修正部203は、ケーキ含水率が適正範囲内となるように、入力データとして入力された薬注率を修正する(S35)。そして、薬注率修正部203は、修正後の薬注率を、薬注率の推定結果として出力装置4に出力させる。そして、薬注率推定処理は終了する。
一方、取得したケーキ含水率が適正範囲内であると判定した場合(S34でYES)、薬注率修正部203は、入力データとして入力された薬注率を、薬注率の推定結果として出力装置4に出力させる。そして、薬注率推定処理は終了する。
<効果>
以上のように、本実施形態に係る学習モデル生成装置1aは、流入下水から生成された濃縮汚泥への薬注率と、当該濃縮汚泥の脱水処理時の脱水機パラメータと、当該脱水処理により生成されたケーキの含水率と、当該流入下水に対応する総降水量とを教師データとして機械学習を行う。これにより、学習モデル生成装置1aは、現流入下水に対応する総降水量、現在の脱水機パラメータおよび予定している薬注率を入力として、ケーキの含水率を出力する学習モデル52aを生成する。
また、本実施形態に係る推定装置2aは、学習モデル52aを用いて、現流入下水に対応する総降水量、現在の脱水機パラメータおよび予定している薬注率を入力として、ケーキの含水率を推定する。そして、推定装置2aは、推定した含水率が、適正含水率53が示す数値範囲外である場合、入力された薬注率を修正する。適正含水率53は、晴天時に生成されたケーキの含水率に基づき定められる。
推定装置2aによれば、学習モデル生成装置1aが生成した学習モデル52aを用いることにより、現在の脱水パラメータと予定している薬注率で、現流入水から生成される濃縮汚泥の脱水処理を行った場合に生成されるケーキの含水率を推定することができる。
また、推定装置2aによれば、入力された薬注率が、適正範囲内の含水率のケーキを生成するのに適切でない場合に、薬注率を自動的に修正(決定)することができる。結果として、降水の有無にかかわらず、ケーキの含水率を略一定にすることができる。これにより、焼却炉98内の温度を一定に保つことができ、焼却炉98の運転を安定化させたり、故障等の不具合発生を防いだり、温度調整の頻度を下げたりすることができる。
また、本実施形態に係る薬注率推定システム200によれば、教師データ群51aは、ケーキ含水率が適正範囲でない教師データを含んでいてもよい。これにより、ケーキ含水率が適正範囲内であるか否かを格納前に判定することなく、すべての教師データを教師データ群51aに含めることができる。結果として、教師データの数を増やすことができ、より高精度な推定を実現することができる。
〔変形例〕
本開示の実施形態1〜3では、重力濃縮槽95と機械濃縮機96を経た濃縮汚泥が、脱水機97で脱水されていたが、脱水機97に供給される汚泥としては重力濃縮槽95や機械濃縮機96を経ない汚泥であってもよい。
また、上述したとおり、本開示の各実施形態に係る脱水機97に含まれる脱水機は、スクリュープレス脱水機に限定されない。そして、脱水機97に含まれる脱水機がスクリュープレス脱水機以外の脱水機である場合、脱水機パラメータは当該脱水機に応じたものとすればよい。より具体的には、当該脱水機に応じた各種パラメータのうち、ケーキ含水率に影響を与えるパラメータを用いればよい。
例えば、当該脱水機が遠心脱水機である場合、脱水機パラメータは、一例として、油圧力、供給汚泥流量および差速となる。
油圧力は、油圧モータによる、遠心脱水機の外胴と内胴を回転させるときにかかる圧力である。油圧力を上昇させると遠心効果が大きくなりケーキ含水率は低下する。一方、油圧力を低下させるとケーキ含水率は上昇する。
供給汚泥流量は、遠心脱水機へ投入される濃縮汚泥の流量である。供給汚泥流量を小さくするとケーキ含水率は低下する。一方、供給汚泥流量を大きくするとケーキ含水率は上昇する。
差速は、遠心脱水機が備える外胴とスクリューを備えた内胴との回転速度の差である。差速を上昇させるとケーキ含水率は上昇する。一方、差速を低下させるとケーキ含水率は低下する。
また例えば、当該脱水機がベルトプレス脱水機である場合、脱水機パラメータは、一例として、供給汚泥量、ろ布緊張圧力、および、ろ布走行速度となる。
供給汚泥量は、ベルトプレス脱水機へ投入される濃縮汚泥の量である。供給汚泥量を上昇させるとケーキ含水率は上昇する。一方、供給汚泥量を低下させるとケーキ含水率は低下する。
ろ布緊張圧力は、張られた2枚のろ布(ベルト)の間を通る濃縮汚泥にかかる圧力である。ろ布緊張圧力を上昇させるとケーキ含水率は低下する。一方、ろ布緊張圧力を低下させるとケーキ含水率は上昇する。
ろ布走行速度は、ロールの回転によるベルトの移動速度である。ろ布走行速度を上昇させるとケーキ含水率は上昇する。一方、ろ布走行速度を低下させるとケーキ含水率は低下する。
本開示の各実施形態では、含水率の適正範囲は、下水道を流れていた期間の総降水量が0である流入下水、つまり、晴天時に下水道を流れていた流入下水から生成されたケーキの含水率に基づき定められていたが、当該適正範囲はこの例に限定されない。
薬注率推定システム100および200において、脱水機パラメータは教師データおよび入力データに含まれていなくてもよい。
本開示の各実施形態に係る教師データは、降水に関する情報として、総降水量以外の情報を含んでいてもよい。例えば、教師データは、降水が下水道99に流入する地域(例えば、図4および5に示す地域R1、R2、R3)を示す位置データ、当該地域各々における、図5に示すタイムラグ、降水確認時刻および地域別降水量を含んでいてもよい。
実施形態2に係る推定装置2aは、推定したケーキ含水率を出力装置4に出力させる構成であってもよい。この例の場合、薬注率推定システム200は、ケーキ含水率を推定する含水率推定システムと表現することもできる。この例の場合、推定装置2aの制御部20aは、薬注率修正部203を含まなくてもよい。また、この例において、出力装置4から出力されたケーキ含水率が適正範囲外であった場合、生成されるケーキの含水率が適正範囲内となるように作業員が修正した薬注率で、凝集剤を濃縮汚泥へ注入してもよい。
実施形態1において、学習モデル生成装置1と推定装置2とを一体の装置として構成してもよい。同様に、実施形態2において、学習モデル生成装置1aと推定装置2aとは一体であってもよい。
実施形態1〜3において、推定装置は、学習モデル生成装置が生成した学習モデルを学習モデル生成装置から受信し、自装置のストレージに格納してもよい。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
1 学習モデル生成装置
2 推定装置
102、102a 学習部
202、202a 推定部
203 薬注率修正部(決定部)
51、51a 教師データ
52、52a 学習モデル
53 適正含水率(含水率の目標値)

Claims (9)

  1. 下水道からの下水が流入する下水処理場で発生する汚泥に凝集剤を注入して脱水することにより生成され、生成後に焼却または溶融される脱水汚泥の含水率が所定範囲の値となるときの、前記汚泥へ注入した凝集剤の注入率と、当該注入以前の所定期間における、前記下水道へ降水が流入する地域の降水量を含む降水情報とを教師データとして機械学習を行うことにより、対象期間における前記降水情報を入力として、前記注入率を出力する学習モデルを生成する学習部を備える学習モデル生成装置。
  2. 下水道からの下水が流入する下水処理場で発生する汚泥に凝集剤を注入して脱水することにより生成され、生成後に焼却または溶融される脱水汚泥を生成するために、前記汚泥へ注入する凝集剤の注入率を推定する推定装置であって、
    前記脱水汚泥の含水率が所定範囲の値となるときの、前記汚泥へ注入した凝集剤の注入率と、当該注入以前の所定期間における、前記下水道へ降水が流入する地域の降水量を含む降水情報とを教師データとして機械学習を行うことにより生成された学習モデルを用いて、対象期間の前記降水情報を入力として、前記注入率を推定する推定部を備える推定装置。
  3. 前記含水率の前記所定範囲は、凝集剤の注入以前の前記所定期間における、前記下水道へ降水が流入する前記地域の降水量が0であるときに生成された前記脱水汚泥の含水率に基づき定められる、請求項2に記載の推定装置。
  4. 下水道からの下水が流入する下水処理場で発生する汚泥に凝集剤を注入して脱水することにより生成され、生成後に焼却または溶融される脱水汚泥の含水率と、前記汚泥へ注入した凝集剤の注入率と、当該注入以前の所定期間における、前記下水道へ降水が流入する地域の降水量を含む降水情報とを教師データとして機械学習を行うことにより、対象期間における前記降水情報と前記注入率とを入力として、前記含水率を出力する学習モデルを生成する学習部を備える学習モデル生成装置。
  5. 下水道からの下水が流入する下水処理場で発生する汚泥に凝集剤を注入して脱水することにより生成され、生成後に焼却または溶融される脱水汚泥の含水率を推定する推定装置であって、
    前記脱水汚泥の含水率と、前記汚泥へ注入した凝集剤の注入率と、当該注入以前の所定期間における、前記下水道へ降水が流入する地域の降水量を含む降水情報とを教師データとして機械学習を行うことにより生成された学習モデルを用いて、対象期間における前記降水情報と所定の前記注入率とを入力として、前記含水率を推定する推定部を備える推定装置。
  6. 前記推定された含水率と、目標とする含水率との差分に基づいて、前記汚泥へ注入する前記注入率を決定する決定部をさらに備える、
    請求項5に記載の推定装置。
  7. 前記目標とする含水率は、凝集剤の注入以前の前記所定期間における、前記下水道へ降水が流入する前記地域の降水量が0であるときに生成された前記脱水汚泥の含水率に基づき定められる、請求項6に記載の推定装置。
  8. 前記教師データとしての前記降水情報に含まれる降水量は、
    前記下水道へ降水が流入する前記地域の各々の降水量であって、当該地域から前記下水処理場へ下水が到達するのに要する時間だけ前記凝集剤の注入時から過去に遡った時点の降水量の合計である、請求項1または4に記載の学習モデル生成装置。
  9. 前記教師データとしての前記降水情報および前記推定部に入力される前記降水情報に含まれる降水量は、
    前記下水道へ降水が流入する前記地域の各々の降水量であって、当該地域から前記下水処理場へ下水が到達するのに要する時間だけ前記凝集剤の注入時から過去に遡った時点の降水量の合計である、請求項2、3、5〜7のいずれか1項に記載の推定装置。
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