JP2021094366A - ドラム式洗濯機 - Google Patents

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Abstract

【課題】相反洗浄の高い洗浄性能を維持したまま、消費電力を削減することが可能なドラム式洗濯機を提供する。【解決手段】筐体10の内部に設置された水槽20に、ドラム30が、投入口12に向けて開口された状態で回転可能に収容されている。パルセータ40が、回転可能にドラム30の底部に設置されている。洗い時に、制御装置60が、駆動装置50を制御してパルセータ40とドラム30とを互いに反対向きに回転させると共にドラム30内での洗濯物により発生するアンバランスの状態に応じてパルセータ40の駆動を調整する。【選択図】図1

Description

本発明は、ドラム式洗濯機に関する。
ドラム式洗濯機では、横置きされた水槽内のドラムに、洗濯物と小量の洗浄水とが収容され、ドラムが回転することによって洗濯物が持ち上げられて落ちる機械的作用で洗濯物を洗う(いわゆる「たたき洗い」)ように構成されている。従って、ドラム式洗濯機では、縦型洗濯機に比べると、洗浄水の量を少なくできる。
ドラムとパルセータとを独立に回転させることができるドラム式洗濯機において、ドラムとパルセータとを互いに反対方向に回転させて洗濯する相反洗浄を行うことによって、洗浄性能を向上させることが知られている(特許文献1)。
特開2018−86232号公報
しかしながら、従来のドラム式洗濯機においてドラムとパルセータとを互いに反対方向に回転させて洗濯する相反洗浄を行うと、消費電力が増大してしまう。
そこで、本発明は、相反洗浄の高い洗浄性能を維持したまま、消費電力を削減することが可能なドラム式洗濯機を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本願発明者らは、従来のドラム式洗濯機による相反洗浄時に消費電力が増大する原因について検討した結果、次のような知見を得るに至った。すなわち、相反洗浄時においては、ドラムのバッフルによって回転する洗濯物が、パルセータの突出部(羽根)に噛み込まれる結果、パルセータの消費電流が増大していることが判明した。また、洗濯物により発生するアンバランスがドラム内の上部に位置するときは、洗濯物が重力により落下しやすいため、前述の噛み込みが発生しにくい一方、アンバランスがドラム内の下部に位置するときは、重力により洗濯物がかたまりやすいため、前述の噛み込みが発生しやすいことが判明した。さらに、相反洗浄時においては、パルセータに急激に大きな負荷がかかったときの脱調回避のために、パルセータの速度制御ゲインが高めに設定されている。しかし、アンバランスの量が小さい平常運転時等ではパルセータにかかる負荷が比較的小さいため、パルセータの速度制御ゲインが高すぎることに起因する無駄な動作によってパルセータの消費電流が増大していることが判明した。
本発明は、以上の知見に基づきなされたものであって、本発明に係るドラム式洗濯機は、洗濯物が出し入れされる投入口を有する筐体と、筐体の内部に設置された水槽と、投入口に向けて開口された状態で、水槽の内部に回転可能に収容されたドラムと、ドラムの底部に回転可能に設置されたパルセータと、ドラム及びパルセータを駆動する駆動装置と、駆動装置を制御する制御装置と、を備え、ドラムの回転軸は、鉛直方向に対して傾斜しており、制御装置は、洗い時に、駆動装置を制御してパルセータとドラムとを互いに反対向きに回転させると共にドラム内での洗濯物により発生するアンバランスの状態に応じてパルセータの駆動を調整する。
本発明に係るドラム式洗濯機によると、ドラムとパルセータとを互いに反対方向に回転させて洗濯する相反洗浄の際に、ドラム内での洗濯物により発生するアンバランスの状態に応じてパルセータの駆動を調整する。このため、アンバランスの鉛直方向位置やアンバランスの量などに応じて、パルセータの回転速度、パルセータに対するトルクリミット、パルセータの速度制御ゲインなどを調整することによって、ドラムのバッフルとパルセータの羽根との間に洗濯物が噛み込まれることや、速度制御ゲインが高すぎることに起因するパルセータの無駄な動作などを抑制することができる。従って、相反洗浄の高い洗浄性能を維持したまま、消費電力を削減できる。また、慣性の大きいドラムではなく、慣性の小さいパルセータの駆動を調整するため、当該調整に起因する消費電力の増大を抑制できる。
本発明に係るドラム式洗濯機において、アンバランスの状態は、アンバランスの鉛直方向位置であってもよい。すなわち、ドラムとパルセータとを互いに反対方向に回転させて洗濯する相反洗浄の際に、ドラム内での洗濯物により発生するアンバランスの鉛直方向位置に応じてパルセータの駆動を調整してもよい。このようにすると、例えば、アンバランスがドラム内の下部に位置するときに、アンバランスがドラム内の上部に位置するときと比べて、パルセータの回転速度を小さくしたり、パルセータに対するトルクリミットを小さくしたり、或いは、パルセータの速度制御ゲインを小さくすることによって、ドラムのバッフルとパルセータの羽根との間に洗濯物が噛み込まれる頻度を低減できる。従って、相反洗浄の高い洗浄性能を維持したまま、消費電力を削減できる。また、前述の噛み込みが発生しにくくなる結果、洗濯物にいたみが生じることを抑制できる。
尚、本願において、洗い時のアンバランスの位置とは、洗濯物のかたまりの重心の位置を意味し、洗濯物が1つにかたまっていない場合には、洗濯物の主要なかたまりの重心の位置を意味する。また、アンバランスがドラム内の最下点及び最上点に位置するときをそれぞれ0°及び180°として、例えば、少なくとも0°±45°の範囲内をドラム内の下部とし、少なくとも180°±45°の範囲内をドラム内の上部としてもよい。
また、本発明に係るドラム式洗濯機において、制御装置は、ドラムのトルク電流に基づいて、ドラム内でのアンバランスの鉛直方向位置を検出してもよい。このようにすると、ドラム内でのアンバランスの鉛直方向位置を容易に検出することができる。例えば、制御装置は、ドラムの1回転周期中において、トルク電流が最小になるときにアンバランスがドラム内の最上点に位置すると判定すると共にトルク電流が最大になるときにアンバランスがドラム内の最下点に位置すると判定してもよい。また、制御装置は、トルク電流が所定値よりも大きくなったら、アンバランスがドラム内の下部に位置すると判定してもよい。
尚、本願において、ドラムやパルセータのトルク電流とは、ドラムやパルセータに印加される相電流の上包絡線を意味し、トルクリミットとは、トルク電流に対する上限値を意味する。
また、本発明に係るドラム式洗濯機において、アンバランスの状態は、アンバランスの量であってもよい。すなわち、ドラムとパルセータとを互いに反対方向に回転させて洗濯する相反洗浄の際に、ドラム内での洗濯物により発生するアンバランスの量に応じてパルセータの駆動を調整してもよい。このようにすると、例えばパルセータの速度制御ゲインについて、アンバランスの量が所定値未満である場合は小さいゲイン値に設定し、アンバランスの量が所定値以上である場合は大きいゲイン値に設定することによって、アンバランスの量が小さくパルセータにかかる負荷が比較的小さいときに速度制御ゲインが高すぎてパルセータに無駄な動作が生じることを抑制できる。従って、相反洗浄の高い洗浄性能を維持したまま、消費電力を削減できる。
また、アンバランスの量が所定値以上である場合は大きいゲイン値に設定した上で、前述のように、アンバランスの鉛直方向位置に応じてパルセータの駆動を調整してもよい。このようにすると、ドラムのバッフルとパルセータの羽根との間に洗濯物が噛み込まれる頻度を低減して、消費電力をより一層削減できる。
尚、本願において、洗い時のアンバランスの量とは、ドラム内における洗濯物のかたまり度合いを意味し、ドラム内で洗濯物が1つにかたまっているような場合は、アンバランスの量は相対的に大きく、ドラム内で洗濯物が比較的ばらけているような場合は、アンバランスの量は相対的に小さい。また、ドラム内でのアンバランスの量が大きくなると、それに伴ってドラムのトルク電流の振幅も大きくなり、逆に、ドラム内でのアンバランスの量が小さくなると、それに伴ってドラムのトルク電流の振幅も小さくなるので、例えば、ドラムのトルク電流の振幅に基づいて、アンバランスの量を定量化することができる。
すなわち、本発明に係るドラム式洗濯機において、制御装置は、ドラムのトルク電流の振幅に基づいて、ドラム内でのアンバランスの量を検出してもよい。このようにすると、ドラム内でのアンバランスの量を容易に検出することができる。
また、本発明に係るドラム式洗濯機において、ドラムの回転軸が、鉛直方向に対して45°以上傾斜していると、前述の本発明の効果が顕著に得られる。
本発明のドラム式洗濯機によれば、相反洗浄の高い洗浄性能を維持したまま、消費電力を削減することができる。
実施形態に係るドラム式洗濯機の概略断面図である。 図1の要部の拡大図である。 実施形態に係るドラム式洗濯機の要部の分解斜視図である。 図2における二点鎖線で囲まれた部分の組み付け説明図である。 実施形態に係るドラム式洗濯機のパルセータの概略斜視図である。 図4における矢印I−I線での断面図である。 実施形態に係るドラム式洗濯機のパルセータの概略側面図である。 実施形態に係るドラム式洗濯機の制御装置の機能の要部を示すブロック図である。 実施形態に係るドラム式洗濯機による洗い時のパルセータの駆動制御の一例を示す図である。 実施形態に係るドラム式洗濯機による洗い時のドラム側相電流及びパルセータ側相電流の一例を示す図である。 比較例に係るドラム式洗濯機による洗い時のドラム側相電流及びパルセータ側相電流の一例を示す図である。 比較例に係るドラム式洗濯機による洗い時にアンバランスがドラム内の下部に位置したときの様子を示す図である。 比較例に係るドラム式洗濯機による洗い時にアンバランスがドラム内の上部に位置したときの様子を示す図である。 パルセータの速度制御ゲインの大小と、パルセータの回転速度の時間変化との関係を示す図である。 変形例に係るドラム式洗濯機の制御装置の機能の要部を示すブロック図である。 変形例に係るドラム式洗濯機による洗い時のパルセータの駆動制御の一例を示すフロー図である。 変形例に係るドラム式洗濯機による洗い時におけるアンバランス量が小さい場合のドラム側相電流及びパルセータ側相電流の一例を示す図である。 変形例に係るドラム式洗濯機による洗い時におけるアンバランス量が大きい場合のドラム側相電流及びパルセータ側相電流の一例を示す図である。
(実施形態)
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。但し、以下の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物あるいはその用途を制限するものではない。
<ドラム式洗濯機の基本的構成>
図1、図2に、本実施形態のドラム式洗濯機1を示す。ドラム式洗濯機1は、主として、筐体10、水槽20、ドラム(回転槽)30、パルセータ(撹拌体)40、モータ(駆動装置)50、及び、コントローラ(制御装置)60から構成され、洗い、濯ぎ、脱水の各行程が、設定されたプログラムに従って自動的に行える(全自動式)ように構成されている。
筐体10は、上面部10a、下面部10b、左右一対の側面部10c,10c、前面部10d及び後面部10eを有する矩形箱形状をしている。前面部10dの略中央には、扉11で開閉される円形の投入口12が形成されている。洗濯物は、この投入口12を通じて出し入れされる。前面部10dの上部には、スイッチ等が配置された操作部13が設置されており、その後方にコントローラ60が内蔵されている。
水槽20は、一端に内径よりも小径の開口20aを有する有底円筒状の容器であり、開口20aを投入口12に向け、水槽20の中心線が略水平方向に延びるように横置きにした状態で、筐体10の内部に設置されている。洗い時や濯ぎ時には、水槽20の下部に洗浄水や濯ぎ水が貯留される。
尚、本実施形態においては、図1にも示すように、水平方向における投入口12側を「前」、その反対側を「後」、鉛直方向における水槽20内で洗浄水や濯ぎ水が貯留される側を「下」、その反対側を「上」とする。
ドラム30は、一端に開口部30aを有し、他端に底部を有する有底円筒状の容器であり、開口部30aを前方に向けた状態で水槽20に収容されている。開口部30aは、ドラムの胴部(後述するラッパー33の部分)よりも小さい内径を有している。ドラム30は、前後方向に延びる回転軸Jを中心に回転可能となっており、ドラム30に洗濯物が収容された状態で、洗い、濯ぎ、脱水等の各行程は実行される。尚、ドラム30の内周面にバッフルが設けられていてもよい。
パルセータ40は、図4〜図6にも詳しく示すように、頭頂の低い略円錐形をした前面を有する円板状の部材であり、ドラム30の底部に配置されている。パルセータ40の前面には、半径方向に延びる突出部(羽根)45が設けられている。パルセータ40は、ドラム30と独立して回転軸Jを中心に回転可能となっている。
図2に示すように、インナーシャフト71及びアウターシャフト72からなる二重シャフト70が、回転軸Jを中心に水槽20の底面を貫通した状態で設置されている。アウターシャフト72は、インナーシャフト71よりも軸長が短い円筒状のシャフトである。インナーシャフト71は、内部軸受73を介してアウターシャフト72の内部に回転自在に軸支されている。アウターシャフト72は、外部軸受74を介して水槽20のベアリングハウジング23aに回転自在に軸支されている。
ドラム30は、アウターシャフト72の上端部に連結されて支持されており、パルセータ40はインナーシャフト71の上端部に連結されて支持されている。これらアウターシャフト72及びインナーシャフト71は、水槽20の後側に配置されたモータ50に連結されている。
モータ50は、アウターシャフト72及びインナーシャフト71の各々を独立して駆動する。コントローラ60は、CPUやメモリ等のハードウエアと、制御プログラム等のソフトウエアとで構成されており、ドラム式洗濯機1を総合的に制御しており、操作部13で入力される指示に従って、洗い、濯ぎ、脱水等の各行程を自動的に運転する。
<ドラム式洗濯機の詳細構成>
図3Aに示すように、ドラム30は、開口部30aが形成された円環状のドラムフロント31と、ドラムフロント31と前後に対向する円環状のドラムバック32と、これらドラムフロント31とドラムバック32とを連結する円筒状のラッパー33とから構成されている。
ラッパー33には、内外に貫通する多数の通水孔33aが形成されており、水槽20に溜められた洗浄水は、これら通水孔33aを通じてドラム30の内部に流入する。各通水孔33aは、略バーリング形状をしており、ドラム30の内面側に球面状に突出している。通水孔33aは、ラッパー33に限らず、ドラムフロント31若しくはドラムバック32又はパルセータ40にあってもよい。
ドラムフロント31とラッパー33とは、カシメやネジ止め等により、一体に又は分離可能に連結されている。同様に、ラッパー33とドラムバック32とは、カシメやネジ止め等により、一体に又は分離可能に連結されている。
ドラム30は、その底部に組み付けられる円板状のフランジシャフト(フランジ部材)34を介してアウターシャフト72に固定されている。フランジシャフト34及びアウターシャフト72は、組み立て時の作業効率を重視し、フランジシャフト34にアウターシャフト72を圧入して一体化してあってもよいし、フランジシャフト34にアウターシャフト72をインサート成形して一体に形成してあってもよい。
ドラム30にフランジシャフト34を組み付けて一体化する場合には、組み付け易くするために、ラッパー33の外周側からネジ等で締結して固定することが好ましい。ドラム30が複数の部品で構成されている場合は、ラッパー33とフランジシャフト34との間に、ドラムバック32の折り返し部分を挟み込んで共締めを行うことが好ましい。ドラムバック32は、先にフランジシャフト34に固定して組み付けておき、その後に、ラッパー33とフランジシャフト34とを結合してもよい。
ドラム式洗濯機1におけるドラム30とフランジシャフト34との組み付けの詳細を図3Bに示す。ラッパー33やドラムバック32は、金属板を曲げ加工やプレス加工して形成されているのが一般的である。そのため、円筒状のラッパー33の前端内縁部及び後端内縁部に環状のドラムフロント31及びドラムバック33を取り付けて一体化することで、構造的に、ドラム30の強度及び剛性を確保している。
更に、ドラムバック32は、円筒状の外嵌部32aと、外嵌部32aの前端部分から内側に張り出す環状フランジ部32bとを有している。環状フランジ部32bの中心側には、前方に向かって緩やかに傾斜しながら膨出する膨出部32cが形成されていて、その膨出部32cの内側の端面により、円形に開口する後側開口部32dが構成されている。
外嵌部32aの外径はラッパー33の内径と略同一であり、ラッパー33は、外嵌部32aに嵌合されている。外嵌部32aの内径は、フランジシャフト34の外側の端面の外径と略同一であり、外嵌部32aはフランジシャフト34の外側の端面に嵌合されている。膨出部32cの内側の端面(円筒状の部分)は、パルセータ40の外径よりも僅かに大きく、パルセータ40の外周部分と僅かな隙間を隔てて対向する。
ラッパー33の後端部の複数箇所には、外側挿通孔33bが形成されている。これら外側挿通孔33bの各々と重なるように、外嵌部32aにも複数の内側挿通孔32eが形成されている。また、フランジシャフト34の外側の端面の複数箇所にも、これら外側挿通孔33b及び内側挿通孔32eと重なる締結孔34aが形成されている。
ラッパー33、ドラムバック32及びフランジシャフト34の組み付け時には、図3Bに示すように、まず、外嵌部32aが外周端面に嵌合するように、ドラムバック32がフランジシャフト34に嵌め込まれて固定される。その後、ラッパー33の後端部が外嵌部32aに嵌め込まれ、互いに重なった外側挿通孔33b、内側挿通孔32e及び締結孔34aの各々に締結具Tを径方向外側から締結する。そうすることによって、ラッパー33、ドラムバック32及びフランジシャフト34を結合し、一体化する。
このように、強度及び剛性に優れたフランジシャフト34をラッパー33(つまりドラム30)の直径と略同一となる大径とし、ドラムバック32と共にラッパー33と、径方向外側から共締めして一体化すれば、ドラム30の強度及び剛性が向上し、横向きに回転して振れ回るドラム30であっても安定して支持できる。
ドラム30が1部品で構成されている場合は、ラッパー33の外周側からではなくラッパー33の前方から、ドラムバック32とフランジシャフト34とをネジ等で締結して固定してもよい。
フランジシャフト34とアウターシャフト72とが、インサート成型や圧入等によって一体化されていない場合、フランジシャフト34とアウターシャフト72との連結部位には、セレーションや、キーとキー溝等による凹凸嵌合からなる回り止め構造を設け、回転方向への回転を規制する。フランジシャフト34とアウターシャフト72とを抜き差し可能に嵌合して回転不能な状態にした後、これらをナット又はボルトで軸方向から締結して軸方向の動きを規制する。
内部軸受73としては、ボールベアリングやすべり軸受が利用できる。アウターシャフト72及びインナーシャフト71のいずれか一方に内部軸受73は圧入して固定され、アウターシャフト72及びインナーシャフト71のいずれか他方は内部軸受73に隙間嵌めされている。アウターシャフト72及びインナーシャフト71の各端部の一方は、フランジの形成や、スナップリングの装着等による、主軸部の外径と異なる大きさの段差部分を有し、その段差部分が内部軸受73に当接して固定されている。アウターシャフト72やインナーシャフト71と内部軸受73との間には、ワッシャ等を介設してよい。
アウターシャフト72及びインナーシャフト71の各端部の他方は、搬送時や組み立て時の位置ずれや抜け落ち防止のために、スナップリング等で固定してもよい。こちらの側にも、ワッシャ等を介設してもよい。二重シャフト70の水槽20側の端部には、二重シャフト70の内部への洗浄水の浸入や二重シャフト70を通じた水槽20の外部への漏水を防ぐために、シール部材が装着されている。
水槽20は、2つ以上の部品で構成されている。水槽20を上下又は左右等に分割して構成してもよいが、最も効果的なのは、前後方向の2分割であるため、ドラム式洗濯機1では、図3Aに示すように、前後に分割されたタブフロント22及びタブバック23からなる2物品で水槽20が構成されている。水槽20の接合部位には水漏れを防ぐシール構造を設ける必要がある。
タブフロント22の前端には開口20aが形成されている。タブバック23の後端には、ベアリングハウジング23aが設置されている。タブバック23とベアリングハウジング23aとは互いに異なる材質で構成されている。タブバック23及びベアリングハウジング23aは、別体の部品として構成し、タブバック23にベアリングハウジング23aをボルト等で固定してもよいが、その場合には、接合部位にシール構造が必要となる。そのため、ベアリングハウジング23a及びタブバック23は、インサート成形により、一体に構成することが好ましい。タブバック23とベアリングハウジング23aとを同一の素材で構成し、これらを一体的に形成してもよいが、アルミダイキャストの場合、重量や大きさ、コストの面で現実的ではない。また、ベアリングハウジング23aは、鉄板やステンレス等の金属板を組み合わせて形成することもできるが、ドラム式洗濯機1では、ベアリングハウジング23a(アルミダイキャスト製)及びタブバック23(樹脂製)は、インサート成形により、一体に構成されている。
ベアリングハウジング23aは、外部軸受74を介してアウターシャフト72を支持する軸支部24を有している。ベアリングハウジング23aも2つ以上の部品で構成してもよい。アウターシャフト72は、ベアリングハウジング23aに、軸方向に離れて位置する2つ以上の外部軸受74を介して軸支されている。これら外部軸受74は、アウターシャフト72及びベアリングハウジング23aのいずれか一方に圧入され、アウターシャフト72及びベアリングハウジング23aのいずれか他方は外部軸受74に隙間嵌めされている。
タブバック23の前方は解放されているため、アウターシャフト72は、フランジシャフト34と一体化してあっても、タブバック23の前方から、ベアリングハウジング23aの中央に形成された円筒状の軸支部24に挿入することができる。アウターシャフト72がフランジシャフト34と別体である場合には、タブバック23の後方からアウターシャフト72を軸支部24に挿入してもよい。
アウターシャフト72が外部軸受74に隙間嵌めされる場合、アウターシャフト72は、全長にわたって同一の外径か、挿入開始側の外径の方が挿入終了側の外径よりも小さくなくてはならない。一方、アウターシャフト72に圧入された外部軸受74が軸支部24に隙間嵌めされる場合、軸支部24は、少なくとも外部軸受74と同一の内径以上で、挿入開始側位置の内径の方が挿入終了側の内径よりも大きくなくてはならない。尚、ベアリングハウジング23aを2つ以上の部品で構成する場合はこの限りではない。また、タブバック23の前側から挿入して安定して軸支できるように、後側の外部軸受74よりも前側の外部軸受74のサイズが大きいことが好ましい。
パルセータ40は、図4に示すように、パルセータ40の中心に位置するボス部41と、ボス部41の周囲に位置する円板部42とを有し、図2に示すように、ボス部41がインナーシャフト71の突端に固定されている。ボス部41とインナーシャフト71との間は、セレーションやキー等の凹凸嵌合(回り止め構造)によって回転方向の回転が規制されている。
強度面から、ボス部41と円板部42とは、材質の異なる2つ以上の部品で構成するのが好ましい。円板部42とボス部41とを同じ材質とした場合、強度面で劣る。すなわち、アルミやステンレス等の強度に優れた金属は、パルセータ40の重量が増加して慣性力が増大してエネルギーロスが増大するために採用困難であり、樹脂等を用いた場合には、摩耗や破壊等で耐久性の低下を招くおそれがある。従って、ボス部41はステンレス等の強度部材で最小限の大きさとし、円板部42は軽量な樹脂等で形成するのが最も効率的である。ボス部41は、圧入やインサート成形等によって円板部42に固定する。円板部42の前面は、樹脂等のままでもよいが、見た目や削れ等を防止するために、ステンレス等の薄板で覆ってあってもよい。
また、高価にはなるが、円板部42はステンレス鋼板で形成してもよい。樹脂等で円板部42を形成した場合、一定の強度を確保するために樹脂の肉厚が3〜5mm程度必要であるが、ステンレス鋼板であれば、板厚1mm程度で構成することが可能となる。そうすることによりより一層容量の増大を図ることができる。
ボス部41は、凹凸嵌合によってインナーシャフト71の突端に抜き差し可能に挿入され、ボルトやナットによる締結によって抜け止めされている。その締結部位による洗濯物の傷つきを防止するために、ボス部41の頂部に、保護キャップ43(保護部品)が装着されている。パルセータ40とドラム30との隙間には、洗濯物の巻き込み等を防止するために、パルセータ40の端部を微小間隔を隔てて囲むラビリンス構造が用いられている。ラビリンス構造は、一般的には、ドラムバック32とパルセータ40とで形成されている。従って、パルセータ40の外径は、ドラム30の内径の100%未満且つ60%以上にすることが好ましい。パルセータ40の外径が、ドラム30の内径の60%以上あれば、撹拌等のパルセータ40の機能をドラム30の内部で適切に発揮させることができる。
特に、パルセータ40の外径は、開口部30aの内径よりも小さくするのが好ましい。そうすれば、開口部30aを通じてパルセータ40をドラム30の内部に入れることができるので、ドラム30を組み立てた後にパルセータ40をドラム30に組み付けることが可能になり、製造作業が簡単になる。また、ユーザーが長年使用してパルセータ40に不具合が起こった場合、その部品交換が容易となるが、その際ユーザーが負担する費用も低減することができる。
一方、パルセータ40の外径が開口部30aよりも大きい場合は、後方からパルセータ40をドラム30に入れることになる。その場合、ラッパー33とドラムバック32とが、カシメや溶接等によって一体化される作業の前に、ドラム30の内部にパルセータ40を挿入しておく必要があるが、製造工程が煩雑となるため、現実的ではない。従って、ラッパー33とドラムバック32とが一体化される前の段階で、パルセータ40をフランジシャフト34を介してインナーシャフト71に固定するか、ラッパー33とドラムバック32とをネジ止め等により分離可能にしておくことが好ましい。
また、前述のラビリンス構造を、ドラムバック32及びパルセータ40にフランジシャフト34を加えた3つ以上の部品で構成することで、ドラムバック32とラッパー33とを一体化した後にパルセータ40を組み付けることが可能になる。すなわち、ドラムバック32でパルセータ40の外側を覆う壁を構成し、フランジシャフト34か他の部品でパルセータ40の裏側及び内側を覆う壁を構成することで、前述の組み付けが可能である。但し、部品点数の増加を避けるため、パルセータ40の裏側及び内側を覆う壁は、フランジシャフト34で構成するのが好ましい。パルセータ40の外側の壁は、ドラムバック32ではなく、フランジシャフト34等で構成することも可能であるが、その場合、洗濯物が接触し得るドラム30の内面付近に隙間ができ、洗濯物にダメージを与える可能性があるので、ドラムバック32が好ましい。
以上のようなラビリンス構造を設けることで、フランジシャフト34の外径をパルセータ40の外径よりも大きくした場合であっても、パルセータ40とドラム30との間に洗濯物が巻き込まれることや、パルセータ40とフランジシャフト34との間に異物が侵入することを防止できる。
<モータ50の詳細構造>
図2に示すように、モータ50は、直径が水槽20よりも小さい扁平な円柱状の外観を有し、回転軸Jがその中心を通るように、水槽20のベアリングハウジング23aに組み付けられている。モータ50は、主として、ステータ51、インナーロータ(第1ロータ)52、アウターロータ(第2ロータ)53、インナーシャフト71、及び、アウターシャフト72から構成されている。ステータ51は、アウターロータ53の内径よりも外径が小さくてインナーロータ52の外径よりも内径が大きい円環状の部材で形成されている。インナーロータ52及びアウターロータ53は、クラッチや加減速機などを介在することなくパルセータ40やドラム30に連結されていて、これらを直接駆動するように構成されている。インナーシャフト71及びアウターシャフト72は、駆動装置であるモータ50に接続される。
インナーロータ52及びアウターロータ53は、1つのインバータ(3相のインバータ)で駆動制御されている。インナーロータ52及びアウターロータ53の各々は、ステータ51のコイルを共用しており、当該コイルに電流を供給することにより、独立して回転駆動できるようになっている。モータ50の場合、2つのロータ52,53が同じ方向に回転する時と逆の方向に回転する時とで、両ロータの回転数の比は、例えば1:1、1:−2のように固定された値となる。同一方向と反対方向の各回転の切り替えは、着磁によって行われ、同一方向と反対方向のそれぞれで回転数の比は異なる。ドラム式洗濯機1では、コントローラ60の制御指令に基づいて、アウターロータ53及びインナーロータ52を複数の回転モードで回転駆動させるようにしている。
アウターロータ53は、扁平な有底円筒状の部材であり、中心部分が開口した底壁部121と、底壁部121の周縁に立設されたロータヨーク122と、円弧形状の永久磁石からなる複数のアウターマグネット124とを有している。底壁部121及びロータヨーク122は、バックヨークとして機能するように、鉄板をプレス加工して形成されている。インナーロータ52は、アウターロータ53よりも外径が小さい扁平な円筒状の部材であり、中心部分が開口した内側支持壁部131と、内側支持壁部131の周囲に立設された内側周壁部132と、矩形板状の永久磁石からなる複数のインナーマグネット134とを有している。インナーマグネット134の間には、ロータコア133が周方向に配置されている。
インナーシャフト71は、円柱状の軸部材であり、内部軸受73、アウターシャフト72及びボールベアリング71,72を介して軸受ブラケット70に回転自在に支持されている。インナーシャフト71の下端部は、アウターロータ53に連結されている。インナーシャフト71の上端部は、パルセータ40に連結されている。アウターシャフト72は、インナーシャフト71よりも短く、インナーシャフト71の外径よりも大きな内径を有する円筒状の軸部材であり、上下の内部軸受73,73、インナーシャフト71及び外部軸受74を介して軸受ブラケット70に回転自在に支持されている。アウターシャフト72の下端部は、軸支部24に支持されている。アウターシャフト72の上端部は、ドラム30のフランジシャフト34に連結されている。
尚、モータ(駆動装置)50は、次のいずれのタイプであってもよく、またこれらを組み合わせて構成してもよい。
(タイプ1)
タイプ1のモータ50では、1つのステータ51の内側と外側とに、それぞれインナーロータ52及びアウターロータ53(デュアルモータ)が配置されている。インナーロータ52は、アウターシャフト72に接続され、アウターロータ53は、インナーシャフト71に接続されている。2つのロータ52,53を1つのインバータで駆動制御する。図1、図2に示すドラム式洗濯機1のモータ50は、タイプ1である。
(タイプ2)
タイプ1と同じデュアルモータであり、2つのロータ52,53を2つのインバータで駆動制御する。このモータの場合、ロータ52,53の各々が、個別にインバータで駆動制御されるので、回転数の比は調整可能であり、各ロータ52,53の回転数は自在に制御することができる。
(タイプ3)
1つのステータではなく、2つのステータを背中合わせに配置した内外二層のダブルステータ構造とし、そのダブルステータ構造の内側と外側とに、それぞれインナーロータ及びアウターロータを配置したモータである。このモータは、機能的には、独立した2つのモータを回転軸Jの周囲に並べて配置したのと同じである。このモータの場合、2つのロータを2つのインバータにより、個別に駆動制御する。
(タイプ4)
2つのモータを回転軸Jが延びる方向に並べて配置し、一体化したモータである。タブバック23に近い前側のモータのロータがアウターシャフト72に接続され、後側のモータのロータがインナーシャフト71に接続される。このモータの場合、個別に駆動制御される。
(タイプ5)
通常のモータであり、2つ用いられる。ただし、前述のダイレクトドライブ形式のモータと異なり、シャフト、プーリ及び無端ベルトを含む動力伝達機構を介して、各モータで、ドラム30及びパルセータ40の各々を回転駆動する。
(タイプ6)
本タイプもタイプ5と同様に通常のモータ(第1モータ及び第2モータ)が2つ用いられる。但し、第2モータは、回転軸Jを中心に回転するロータをステータの内側に有する、ダイレクトドライブ形式のインナーロータ型のモータである。第2のモータのステータの外側に、回転軸Jを中心に回転するプーリが設置されていて、このプーリに無端ベルト(動力伝達機構)が張設されている。第1モータは、その動力伝達機構を介してプーリに連結されている。パルセータ40は、動力伝達機構を介して第1モータによって駆動され、ドラムは、第2モータによって駆動される。
以上に述べたようなモータ50を、タブバック23やベアリングハウジング23aに取り付ける場合には、モータ50は、これらに対して直に固定するのが好ましいが、ブラケット等を介して間接的に固定してもよい。モータ50に起因する振動がタブバック23等に伝わるのを遮断する目的で、ゴムや樹脂などの弾性を有するブッシュ等を介して固定してもよい。これらの固定はボルトやナットを用いて締結するのが好ましく、軸力が及ぶ範囲を広げるワッシャや、緩み防止のスプリングワッシャ、ウェーブワッシャ等をこれら締結具の間に介在させてもよい。
<二重シャフト70の詳細構造>
二重シャフト70は、インナーシャフト71及びアウターシャフト72を有し、水槽20のベアリングハウジング23aの中心に設けられた円筒状の軸支部24に、回転軸Jと軸中心が一致するように取り付けられている。
インナーシャフト71は、細長い円柱状の軸部材であり、アウターシャフト72は、インナーシャフト71よりも短く、インナーシャフト71の外径よりも大きな内径を有する細長い円筒状の軸部材である。アウターシャフト72の内部の上下に離れて一対の内部軸受73,73が設置されている。内部軸受73としては、ボールベアリングやすべり軸受が利用できる。インナーシャフト71は、アウターシャフト72に挿入されていて、これら内部軸受73,73によって回転自在に支持されている。内部軸受73は、アウターシャフト72及びインナーシャフト71のいずれか一方に圧入して固定されており、アウターシャフト72及びインナーシャフト71のいずれか他方が、内部軸受73に隙間嵌めされている。インナーシャフト71の前端部は、アウターシャフト72の前端から突出し、インナーシャフト71の後端部は、アウターシャフト72の後端から突出している。
<パルセータ40の詳細構造>
図4〜図6に示すように、パルセータ40の前面には、中央のボス部41から外周部に向かって緩やかに下り傾斜した緩斜面部44と、複数の突出部45とが設けられている。緩斜面部44は、パルセータ40の前面に拡がる円板状の基部を構成しており、各突出部(羽根)45はその基部の表面から盛り上がるようにして突出している。緩斜面部44は、回転時の抵抗を減らすために、凹凸は少ない方が好ましく、略平坦に形成されている。各突出部45は、ボス部41から半径方向に延びており、周方向に等間隔で放射状に配置されている。不均等に突出部45を配置すると、その反力が一様でなくなるため、異常振動等の原因となる。
本実施形態のパルセータ40の突出部45は3個であるが、突出部45の数は2〜8個が好ましく、良好な結果が得られていることから、2個又は3個がより好ましい。突出部45の個数が多くなると、洗濯物が突出部45の間に入り込み難くなって、突出部45で洗濯物を叩いたり剥がしたりする効果が低減し、洗濯物の流動性も減少する。そのため、洗浄力が低下し、消費電力も増加する。
緩斜面部44におけるこれら突出部45の間の部分には、突出部45よりも小さな小突起を等間隔で設けてもよい。これら小突起により、洗濯物を擦る効果が得られる。
突出部45のうち、ボス部41の近傍の中心側部分は、洗濯物の定格容量(例えば、ドラム30の容量の60%)以下では、接触頻度が少なく、あまり効果は得られない。従って、突出部45の中心側部分の緩斜面部44からの突出量は小さい方が好ましい。一方、突出部45の外周側部分では、その外縁に近づくほど、洗濯物の引き剥がし性能に対する影響度も高くなる。従って、突出部45の外周側部分は、内周側部分よりも緩斜面部44からの突出量は大きい方が好ましい。但し、緩斜面部44からの突出部45の突出量を大きくすると、それだけパルセータ40の回転に必要なトルクも増大する。また、ドラム30とパルセータ40とが逆方向に回転する場合には、洗濯物を介してドラム30の回転を打ち消す方向に突出部45の力が作用するため、ドラム30の回転に必要なトルクも増大する。従って、突出部45の外周側部分の突出量が大き過ぎるのは好ましくない。
突出部45の形状も重要である。各突出部45は、緩斜面部44から膨出して、中央のボス部41から半径方向に直線状に延びた形状をしており、逆U形状ないし逆V形状の横断面を有している。各突出部45の外周側部分における、周方向に面する両側部には、略平坦な複数の傾斜面45aが形成されている。
図6に示すように、突出部45の横断面の方向から傾斜面45aを見た場合に、回転軸Jに対する傾斜面45aの傾斜角θが小さい(回転軸Jと略平行)と、洗濯物が傾斜面45aに正面から衝突するため、洗濯物の状態によっては、パルセータ40がロックして回転不能となったり、或いは、駆動に抗して洗濯物と供回りする状態となる可能性がある。また、騒音の増加や異常振動を招く可能性もある。従って、傾斜面45aの傾斜角θは15°以上にするのが好ましい。傾斜角θが大きくなるほど、パルセータ40の回転抵抗も減少するため、消費電力も低減される。一方、傾斜角θは大きくなるほど洗濯物が引っ掛かり難くなるため、洗濯物を叩いたり引き剥がしたりする能力は低下する。そのため、傾斜面45aの傾斜角θは20°以下であることが好ましい。
特にバランスを考慮すると、各突出部45の外周側部分の各側部に、傾斜角θの異なる2つの傾斜面45aを形成するのが好ましい。具体的には、突出部45の頂側に、相対的に大きな傾斜角θ1の第1傾斜面45a1を形成し、突出部45の底側に、相対的に小さな傾斜角θ2の第2傾斜面45a2を形成してもよい。
図2に示すように、パルセータ40の外周縁は、ドラム30の内周面と一定の隙間200を隔てて対向して配置されており、隙間200に、洗濯物に接触して機械的作用を与える作用面201を設けることが好ましい。このようにすると、洗い時においてドラム30とパルセータ40とが互いに逆向きに回転した場合に、隙間200に洗濯物が入り込むことで、互いに近接した三方の作用面201(具体的には、隙間200に面するドラム30の内周面、ドラム30の底面、及び、突出部45の外周側の突端面)に洗濯物が接触し、洗濯物に効果的に機械的作用を与えることができる。
尚、本実施形態のパルセータ40は、略円錐形状であったが、凹んだ部分があってもよい。この場合、ボス部41より円板部42の外周部は後方に位置しているのが好ましい。その理由は、円板部42の外周部が前方に出っ張っていると、その部分に洗濯物がのしかかって、洗濯物の重量がパルセータに加わって、パルセータを駆動するモータ50のトルクが増大してしまうためである。
<洗濯方式>
本実施形態のドラム式洗濯機1では、洗い時に、ドラム30の回転方向とパルセータ40の回転方向とを対向させること(相反洗浄)により、それぞれの機械力を合成して洗濯物に効果的に付与できるようにしている。具体的には、洗い時でのドラム30の回転数は、ドラム30の内周面に洗濯物が遠心力で張り付くように、例えば50〜80rpm程度に設定される。そして、パルセータ40を、ドラム30の回転方向と反対の方向に回転させる。このとき、洗濯物はドラム30の内周面に張り付いているため、パルセータ40の突出部45が洗濯物に衝突し、洗濯物を叩くようにして、洗濯物にパルセータ40の機械力が伝達される。
相反洗浄において、パルセータ40よりもドラム30の回転を速くすると、洗濯物の回転モーメントが、パルセータ40の回転モーメントよりも大きくなるため、パルセータ40が洗濯物に力負けてしまうおそれがある。それに対して、ドラム30よりもパルセータ40の回転を速くすると、洗濯物にパルセータ40の機械力を安定して伝達することができる。尚、洗濯物に作用する機械力を弱めたい場合には、ドラム30とパルセータ40とを互いに反対の方向に同一の回転数で回転させ、パルセータ40の作用を低下させてもよい。
尚、本実施形態のドラム式洗濯機1では、洗い時に、前述の相反洗浄に加えて、次のようなパターンの運転が可能であってもよい。
(パターン1)ドラム30とパルセータ40とを同一の方向に同一の回転数で回転させる。従来のドラム式洗濯機と同様の動作が行われる。
(パターン2)ドラム30とパルセータ40とを同一の方向に回転し、パルセータ40を、ドラム30よりも高い回転数で回転させる。パターン1の動作に、パルセータ40による対流効果が付与された動作が行われる。
(パターン3)パルセータ40を駆動するモータ50への通電を停止し、パルセータ40に動力を伝達しない状態で、ドラム30を回転させる。たたき洗いに必要な機械力は、全てドラム30から得られるため、従来のドラム式洗濯機とほぼ同様の動作が行われる。この運転では、パルセータ40の動力がカットされるため、洗浄力を保持しながら消費電力を低減できる。
(パターン4)制御によってパルセータ40の回転を停止した状態で、ドラム30を回転させる。パルセータ40は静止した状態に保持される(パターン3の運転では、パルセータ40は惰性回転可能)。パルセータ40は静止しているため、回転するドラム30に対し、パルセータ40は相対的に反転した状態となる。従って、洗濯物をほぐす効果や、若干ではあるが、洗濯物を叩くような効果を得ることができる。
(パターン5)ドラム30を駆動するモータ50への通電を停止し、ドラム30に動力を伝達しない状態で、パルセータ40を回転させる。パターン3の運転とは逆に、ドラム30は惰性回転可能な状態で、パルセータ40を回転させるので、水槽20に十分な水を満たすことによって、縦型洗濯機のように水流を発生させて「もみ洗い」を行うことができる。例えば、洗濯物が、デリケートな衣類の場合に、このパターン5の運転を行うことにより、洗濯物の痛みや型崩れを低減できる。
(パターン6)制御によってドラム30の回転を停止した状態で、パルセータ40を回転させる。ドラム30が惰性回転可能なパターン5の運転と異なり、ドラム30は静止した状態に保持される。
ところで、従来の「たたき洗い」を行うドラム式洗濯機では、洗濯物がドラムに張り付かないようにするため、通常、洗い時のドラムの回転数は50rpm未満に設定されている。そのため、水槽に溜まる洗浄水が滞り易く、ドラムの内部に洗浄水を継続して循環供給するのが困難という問題がある。
それに対して、ドラム式洗濯機1では、従来のドラム式洗濯機よりもドラム30の回転数を高く設定することにより、ポンプ等を別途設けなくても、洗浄水をドラム30の内部に継続して循環供給することができる。すなわち、洗浄時に、ドラム30を50rpm以上の回転数で回転させることにより、前方にある水槽20とドラム30との隙間部分より洗浄水が噴出し始め、ドラム30の内部に洗浄水が流入する。そうすれば、洗濯物に十分な機械力と流動とを作用させながら、洗浄水をムラなく継続して循環供給できるので、高い洗浄力を確保でき、ランニングコストの増加も招くことがない。
また、ドラム式洗濯機1では、ドラム30を50rpm以上の回転数で回転させることで、水槽20とドラム30との間の狭い隙間部分で、洗浄水を撹拌して発泡させることができる。発泡した洗浄水は、前述したようにポンプアップされてドラム30内部に継続して循環供給される。このように、ドラム式洗濯機1では、特殊な装置を設置しなくても、発泡した洗浄水を継続して循環供給することができる。
尚、洗浄水の循環供給や洗浄の発泡は、ドラム30ではなくパルセータ40の回転で行ってもよい。洗浄水の循環供給や発泡の効率を高めるために、ドラム30やパルセータ40に、凹凸構造や撹拌羽根などを設けてあってもよい。
また、ドラム式洗濯機1において、ドラム30の回転に伴って洗濯物を効率よく持ち上げて、高い位置から落下させるために、ドラム30の内周面に突起状のバッフル(リフター)を設けてもよい。これにより、たたき洗いによる機械力を増大させることができる。ここで、ドラム式洗濯機1では、遠心力で洗濯物がドラム30の内周面に張り付くようにすることが可能であるため、バッフルの突出量を小さくすることが可能である。これにより、部材コストの低減やドラム30の容積拡大が図れる。
<運転制御>
ドラム式洗濯機1の運転制御の特徴の1つは、コントローラ60によってモータ50を制御してパルセータ40とドラム30とを互いに反対向きに回転させる相反洗浄を行うときに、コントローラ60は、ドラム30内での洗濯物により発生するアンバランスの鉛直方向位置に応じてパルセータ40の駆動を調整することである。具体的には、コントローラ60は、図7に示すように、ドラム30内でのアンバランスの鉛直方向位置を検出するアンバランス位置検出部61と、アンバランス位置検出部61により検出されたアンバランスの鉛直方向位置に基づき、パルセータ40の駆動を制御するパルセータ制御部62とを有する。例えば、アンバランス位置検出部61によりアンバランスがドラム30内の下部に位置することが検出された場合、パルセータ制御部62は、アンバランスがドラム30内の上部に位置することが検出された場合と比べて、パルセータ40の回転速度を小さくしたり、パルセータ40に対するトルクリミットを小さくしたり、或いは、パルセータ40の速度制御ゲインを小さくする。
尚、洗い時のアンバランスの位置とは、洗濯物のかたまりの重心の位置を意味し、洗濯物が1つにかたまっていない場合には、洗濯物の主要なかたまりの重心の位置を意味する。また、アンバランスがドラム30内の最下点及び最上点に位置するときをそれぞれ0°及び180°として、例えば、少なくとも0°±45°の範囲内をドラム30内の下部とし、少なくとも180°±45°の範囲内をドラム30内の上部としてもよい。
また、ドラム式洗濯機1において、コントローラ60(アンバランス位置検出部61)は、ドラム30のトルク電流に基づいて、ドラム30内でのアンバランスの鉛直方向位置を検出してもよい。例えば、アンバランス位置検出部61は、ドラム30の1回転周期中において、トルク電流が最小になるときにアンバランスがドラム30内の最上点に位置すると判定すると共にトルク電流が最大になるときにアンバランスがドラム30内の最下点に位置すると判定してもよい。或いは、また、アンバランス位置検出部61は、ドラム30のトルク電流が所定値よりも大きくなったら、アンバランスがドラム30内の下部に位置すると判定してもよい。
尚、ドラム30やパルセータ40のトルク電流とは、ドラム30やパルセータ40に印加される相電流(例えば三相電流のうちの一相の電流)の上包絡線を意味し、トルクリミットとは、トルク電流に対する上限値を意味する。
図8は、ドラム式洗濯機1による洗い時のパルセータの駆動制御の一例を示す図である。尚、図8において、説明を分かりやすくするために、ドラム式洗濯機1の投入口12からドラム30及びパルセータ40を見た様子を模式的に示した参考図を載せている。本参考図では、ドラム30の内周面に設けられたバッフル35と、パルセータ40の突出部(羽根)45と、アンバランスCとの位置関係を示している。
図8に示す駆動制御では、アンバランス位置検出部61は、ドラム30のトルク電流(q軸電流)に基づいて、ドラム30内でのアンバランスCの鉛直方向位置を検出する。具体的には、アンバランス位置検出部61は、ドラム30の1回転周期(T(秒))中において、トルク電流が最大になるときにアンバランスCがドラム30内の最下点に位置すると判定すると共に、トルク電流が最小になるときにアンバランスCがドラム30内の最上点に位置すると判定する。また、アンバランス位置検出部61は、トルク電流が最大になるとき、つまり、アンバランスCがドラム30内の最下点に位置するときを中心として、その前T2(秒)、その後T3(秒)の期間、アンバランスCがドラム30内の下部に位置すると判定し、パルセータ制御部62は、期間T2、T3のパルセータ40の回転速度V1を、1回転周期Tのその他の期間(T1、T4,T5)のパルセータ40の回転速度V2よりも小さくする。例えば、Tは1.2秒であり、T1〜T5は、それぞれ0.06秒、0.24秒、0.24秒、0.06秒、0.6秒であり、V1、V2はそれぞれ80rpm、160rpmである。ここで、V1、V2の回転速度は、ドラム30の回転速度VDが50rpm(一定)であるのに対して、パルセータ40の平均回転速度VPが140rpmになるように設定している。
尚、アンバランス位置検出部61によりアンバランスCがドラム30内の下部に位置すると判定された場合、パルセータ制御部62は、パルセータ40の回転速度を小さくする代わりに、パルセータ40に対するトルクリミットを小さくしてもよい。例えば、パルセータ制御部62は、アンバランスCがドラム30内の下部に位置する場合のトルクリミットを5Aとし、それ以外の場合のトルクリミットを10Aとしてもよい。パルセータ40のトルク電流がトルクリミットに達すると、当該トルク電流がトルクリミットよりも小さくなるまで、パルセータ40の回転を一旦停止させてもよい。
また、アンバランス位置検出部61によりアンバランスCがドラム30内の下部に位置すると判定された場合、パルセータ制御部62は、パルセータ40の回転速度を小さくする代わりに、パルセータ40の速度制御ゲインを小さくしてもよい。このようにすると、パルセータ40の回転速度が所定値よりも低くなっても、パルセータ40のトルク電流が上がりにくくなる結果、パルセータ40の回転トルクが下がり、パルセータ40の回転が一旦停止することもある。
ところで、ドラム30とパルセータ40とが互いに反対方向に回転する場合、定格容量付近等、洗濯物の容量が多いときには、ドラム30の回転数は高くした方が電力消費を抑制することができる。すなわち、回転速度が遅いと、ドラム30の内部での洗濯物の偏った変動が大きくなるため、高いトルクが必要になるのに対し、回転速度が速いと、洗濯物がよりドラム30の内周面に張り付くようになって洗濯物の偏りが抑制され、高トルクが不要になる。一方、洗濯物の容量が少なく、ドラム30の内部に十分な空間がある場合に、ドラム30の回転数を大きくしすぎると、遠心力が高くなって、パルセータ40の突出部45に引っ掛かる洗濯物の量が減少する。従って、この場合には、ドラム30の回転数を小さくした方が良い。
そこで、ドラム30に投入された洗濯物の重量、洗濯物の容量(又はドラム30の残容量)、洗濯物の種類(布種)等を、洗い行程の前に判断するために、コントローラ60に、重量判定部、容量判定部、布種判定部、運転条件決定部などを備えてもよい。重量判定部は、ドラム30の内部に投入された洗濯物の重量判定を行うものであり、例えば、洗濯物がドラム30に投入された後、ドラム30及びパルセータ40を、同一方向又は反対方向で回転させることにより、洗濯物の重量を検知する。その回転数は一定でもよいし、変化させてもよい。容量判定部は、ドラム30及びパルセータ40の回転方向を、重量判定時とは逆の方向にして、再度回転させる。そうすることで、容量判定部は、重量検知との差分に基づいてドラム30の内容量に対する洗濯物の容量の割合を判定する。布種判定部は、水槽20の内部に、所定量の水を導入し、ドラム30に投入された洗濯物にその水を所定時間吸収させる。布種判定部は、布種別での吸水データを記憶しており、その時の水槽20の内部の水位変化(導入時の水位と所定時間経過後の水位の差分)と吸水データとから、洗濯物の種類を判定する。水位の検知は、水槽20の内部の水圧に基づいて行い、導入時の水位は、導入した水量から算出してもよい。運転条件決定部は、各種判定部の判定結果の少なくとも1つ以上に基づいて、ドラム30及びパルセータ40の各々の回転方向や回転数を決定する。これらの判定は、洗い行程の開始時だけでなく、洗い行程中にも行ってもよい。もちろん、濯ぎ行程でも行うことができる。
また、洗濯の処理は、通常、「洗い」、「濯ぎ」、「脱水」の各行程に分けられる。洗い行程と濯ぎ行程の間、又、濯ぎ行程が2回以上ある場合には連続する濯ぎ行程の間に、中間脱水と称する脱水行程があってもよい。ドラム30やパルセータ40を回転させるには、トルクが必要であるが、洗いや濯ぎの行程と、脱水行程とでは必要なトルクの大きさが異なる。一般に、大きなトルクが必要になるのは、洗いや濯ぎの行程であり、脱水行程では、大きなトルクは必要とされない。従って、脱水時には、パルセータ40を駆動するモータ50への通電を停止して、パルセータ40は惰性回転を行いながら、ドラム30のみを回転させてもよい。そうすることで、パルセータ40を回転させる電力消費が無くなるので、電力消費を抑制することができる。しかし、この場合、ドラム30とパルセータ40とが異なる回転数で回転している時に、洗濯物の状態が急激に変化すると、洗濯物が損傷するおそれがある。
そこで、その対策として、ドラム30を駆動するモータ50の着磁率を変化させてもよい。そうすることで、ドラム30とパルセータ40とを同時に回転させても、電力消費を抑制することができる。例えば、脱水行程の開始時や、脱水行程中において洗濯物が安定した状態(ドラム30が50rpm〜120rpm程度の回転数で回転する状態)まで到達してからモータ50の減磁を行い、着磁率を落とすことで、高回転時の電力消費の低減を図ることができる。
<実施形態の効果>
以上に説明した本実施形態のドラム式洗濯機1によると、ドラム30とパルセータ40とを互いに反対方向に回転させて洗濯する相反洗浄の際に、ドラム30内での洗濯物により発生するアンバランスの鉛直方向位置に応じてパルセータ40の駆動を調整する。このため、例えば、アンバランスがドラム30内の下部に位置するときに、アンバランスがドラム30内の上部に位置するときと比べて、パルセータ40の回転速度を小さくしたり、パルセータ40に対するトルクリミットを小さくしたり、或いは、パルセータ40の速度制御ゲインを小さくすることによって、ドラム30のバッフル35とパルセータ40の突起部(羽根)45との間に洗濯物が噛み込まれる頻度を低減できる。従って、相反洗浄の高い洗浄性能を維持したまま、消費電力を削減できる。また、慣性の大きいドラム30ではなく、慣性の小さいパルセータ40の駆動を調整するため、当該調整に起因する消費電力の増大を抑制できる。また、前述の噛み込みが発生しにくくなる結果、洗濯物にいたみが生じることを抑制できる。
図9は、ドラム式洗濯機1による洗い時のドラム側相電流及びパルセータ側相電流の一例を示す図であり、図10は、ドラム式洗濯機1においてドラム30内でのアンバランスの鉛直方向位置に応じたパルセータ40の駆動調整を実施せずに洗い行程を行った場合(比較例)のドラム側相電流及びパルセータ側相電流の一例を示す図である。尚、図9に示す相電流は、図8に示す駆動制御を行った場合のものであり、図10に示す相電流は、図8に示す駆動制御においてパルセータ40の回転速度VPを一定の140rpmに変更した場合のものである。
図10に示す比較例と比べると、本実施形態のドラム式洗濯機1においてドラム30内でのアンバランスの鉛直方向位置に応じたパルセータ40の駆動調整を行うことにより、図9に示すように、パルセータ40のトルク電流(相電流の上包絡線)つまりパルセータ40の消費電力が明らかに低減されている。
尚、図10に示す比較例においてパルセータ40のトルク電流が極大となっている領域Aでは、図11Aに示すように、アンバランスCがドラム30内の下部に位置しており、重力により洗濯物がかたまりやすいため、前述の噛み込みが発生していると考えられる。
一方、図10に示す比較例においてパルセータ40のトルク電流が極小となっている領域Bでは、図11Bに示すように、アンバランスCがドラム30内の上部に位置しており、洗濯物が重力により落下しやすいため、前述の噛み込みが発生しにくくなっていると考えられる。
また、本実施形態のドラム式洗濯機1において、コントローラ60(アンバランス位置検出部61)が、ドラム30のトルク電流に基づいて、ドラム30内でのアンバランスの鉛直方向位置を検出すると、ドラム30内でのアンバランスの鉛直方向位置を容易に検出することができる。ここで、アンバランス位置検出部61は、例えば、ドラム30の1回転周期中において、トルク電流が最小になるときにアンバランスがドラム30内の最上点に位置すると判定すると共にトルク電流が最大になるときにアンバランスがドラム30内の最下点に位置すると判定してもよいし、或いは、トルク電流が所定値よりも大きくなったら、アンバランスがドラム30内の下部に位置すると判定してもよい。
また、本実施形態のドラム式洗濯機1において、パルセータ40の回転速度をドラム30の回転速度よりも大きくすると、ドラム30の遠心力とパルセータ40の機械力とを利用しながら「洗い」を行うことができる。これにより、パルセータ40の突出部45で洗濯物を叩く効果、洗濯物どうしが擦り合わされる効果、洗濯物が混ぜ合わされることによる洗いムラ低減効果が総合的に得られる。
(変形例)
以下、本発明の変形例を図面に基づいて詳細に説明する。尚、変形例のドラム式洗濯機の構成は、後述するコントローラ(制御装置)60による制御内容を除いて、図1〜図6に示す前記実施形態のドラム式洗濯機1の構成と基本的に同じである。
ところで、相反洗浄時においては、パルセータに急激に大きな負荷がかかったときの脱調回避のために、パルセータの速度制御ゲインが高めに設定される場合がある。ここで、パルセータの速度制御ゲインとは、パルセータの回転速度(回転数)が目標速度(目標回転数)に一致するようにパルセータ駆動モータの回転数を制御する際の、目標速度に対する追従性を調整する制御パラメータを意味する。
図12は、パルセータの速度制御ゲインの大小と、パルセータの回転速度の時間変化との関係を示す図である。
図12に示すように、速度制御ゲインが高いと、応答性は速いものの、オーバーシュート(Over Shoot)が生じたり、応答が振動的になる。このため、急激な負荷変動に対する追従性は確保できる一方、少しの負荷変動でも過敏に反応するために、パルセータに無駄な動作が増加して消費電力の増大につながりやすい。
一方、図12に示すように、速度制御ゲインが低いと、応答性は遅いものの、目標速度に対して滑らかな追従が可能となる。すなわち、速度制御ゲインが低いと、急激な負荷変動に対する追従性が悪くて脱調しやすいものの、パルセータに無駄な動作が生じにくくなるために、省エネ性には優れる。
以上に説明したように、相反洗浄時において大負荷時の脱調回避のためにパルセータの速度制御ゲインを高めに設定すると、アンバランスの量が小さい平常運転時等ではパルセータにかかる負荷が比較的小さいので、速度制御ゲインが高すぎることに起因する無駄な動作によってパルセータの消費電流が増大してしまう。
そこで、本変形例のドラム式洗濯機1の運転制御では、コントローラ60によってモータ50を制御してパルセータ40とドラム30とを互いに反対向きに回転させる相反洗浄を行うときに、コントローラ60は、ドラム30内での洗濯物により発生するアンバランスの量に応じてパルセータ40の駆動を調整する。具体的には、本変形例のコントローラ60は、図13に示すように、ドラム30内でのアンバランスの量を検出するアンバランス量検出部63と、ドラム30内でのアンバランスの鉛直方向位置を検出するアンバランス位置検出部61と、アンバランス位置検出部61により検出されたアンバランスの鉛直方向位置及びアンバランス量検出部63により検出されたアンバランスの量に基づき、パルセータ40の駆動を制御するパルセータ制御部62とを有する。
尚、洗い時のアンバランスの量とは、ドラム30内における洗濯物のかたまり度合いを意味し、ドラム30内で洗濯物が1つにかたまっているような場合は、アンバランスの量は相対的に大きく、ドラム30内で洗濯物が比較的ばらけているような場合は、アンバランスの量は相対的に小さい。また、ドラム30内でのアンバランスの量が大きくなると、それに伴ってドラム30のトルク電流の振幅も大きくなり、逆に、ドラム30内でのアンバランスの量が小さくなると、それに伴ってドラム30のトルク電流の振幅も小さくなるので、例えば、ドラム30のトルク電流の振幅に基づいて、アンバランスの量を定量化することができる。
図14は、本変形例のコントローラ60による相反洗浄時のパルセータ40の駆動制御の一例を示すフロー図である。
図14に示すように、相反洗浄が開始すると、ステップS1において、パルセータ制御部62は、パルセータ40の速度制御ゲインを初期値(第1ゲイン値)に設定する。
次に、ステップS2において、アンバランス量検出部63によりドラム30内でのアンバランスの量を検出し、パルセータ制御部62は、検出されたアンバランスの量が所定値以上であるかどうかを判定する。ここで、アンバランス量検出部63は、ドラム30のトルク電流の振幅に基づいて、ドラム30内でのアンバランスの量を検出してもよい。具体的には、アンバランス量検出部63は、アンバランスの量の指標として、ドラム30の1回転周期中のトルク電流の振幅を毎周期計測し、パルセータ制御部62は、検出されたアンバランスの量が所定値以上であるかどうかを判定してもよい。尚、アンバランス量の所定値は、目標とする消費電力や洗い時間、洗濯物の量や種類等により任意に設定可能である。
ステップ2でアンバランスの量が所定値未満であると判定された場合は、ステップS1に戻り、パルセータ40の速度制御ゲインを引き続き第1ゲイン値に保持する。一方、ステップ2でアンバランスの量が所定値以上であると判定された場合は、ステップ3において、パルセータ制御部62は、パルセータ40の速度制御ゲインを第1ゲイン値よりも大きい第2ゲイン値に設定する。これにより、アンバランスに起因する負荷変動に対して、パルセータ40の回転速度の目標値に対する追従性を向上させることができる。
また、本変形例ではステップ2でアンバランスの量が所定値以上であると判定された場合、ステップ4において、前記実施形態で説明した、アンバランスの鉛直方向位置に応じてパルセータ40の駆動調整を行う。例えば、アンバランス位置検出部61によりアンバランスがドラム30内の下部に位置することが検出された場合、パルセータ制御部62は、アンバランスがドラム30内の上部に位置することが検出された場合と比べて、パルセータ40の回転速度を小さくしたり、パルセータ40に対するトルクリミットを小さくしたり、或いは、パルセータ40の速度制御ゲインを小さくする。
その後、ステップ2に戻り、以上に説明したパルセータ40の駆動制御を繰り返し実施する。すなわち、アンバランスの量が所定値未満であると判定された場合は、ステップS1に戻り、パルセータ40の速度制御ゲインを第1ゲイン値に設定し、アンバランスの量が所定値以上であると判定された場合は、ステップ3において、パルセータ40の速度制御ゲインを第2ゲイン値に設定する。
図15A及び図15Bはそれぞれ、変形例のドラム式洗濯機1による洗い時におけるアンバランス量が小さい場合及び大きい場合のドラム側相電流及びパルセータ側相電流の一例を示す図である。尚、図15A及び図15Bはそれぞれ、ドラム30が一回転する間のドラム側相電流及びパルセータ側相電流を示している。
図15A及び図15Bに示すように、ドラム30内でのアンバランスが相対的に小さい場合は、ドラム30のトルク電流(相電流の上包絡線)の振幅(UB量)は相対的に小さくなり、ドラム30内でのアンバランスが相対的に大きい場合は、ドラム30のトルク電流の振幅は相対的に大きくなる。
本変形例では、図15Aに示すようなアンバランスが相対的に小さい場合(アンバランスが所定値未満の場合)、パルセータ40の速度制御ゲインを相対的に小さい第1ゲイン値に設定する。このため、パルセータ40の回転速度におけるオーバーシュートや振動的応答が抑制されるので、図15Aに示すように、パルセータ40のトルク電流(相電流の上包絡線)の振幅も相対的に小さく抑制される。
一方、本変形例では、図15Bに示すようなアンバランスが相対的に大きい場合(アンバランスが所定値以上の場合)、パルセータ40の速度制御ゲインを相対的に大きい第2ゲイン値に設定する。このため、パルセータ40の回転速度にオーバーシュートや振動的応答が生じやすくなるので、図15Bに示すように、パルセータ40のトルク電流の振幅も相対的に大きくなる。
以上に説明したように、本変形例のドラム式洗濯機1によると、ドラム30とパルセータ40とを互いに反対方向に回転させて洗濯する相反洗浄の際に、コントローラ60は、ドラム30内での洗濯物により発生するアンバランスの量に応じてパルセータ40の駆動を調整する。このため、例えばパルセータ40の速度制御ゲインについて、アンバランスの量が所定値未満である場合は小さいゲイン値(第1ゲイン値)に設定し、アンバランスの量が所定値以上である場合は大きいゲイン値(第2ゲイン値)に設定することによって、アンバランスの量が小さくパルセータ40にかかる負荷が比較的小さいときに速度制御ゲインが高すぎてパルセータ40に無駄な動作が生じることを抑制できる。従って、相反洗浄の高い洗浄性能を維持したまま、消費電力を削減できる。
また、本変形例のドラム式洗濯機1において、アンバランスの量が所定値以上である場合、コントローラ60が、前記実施形態のようにアンバランスの鉛直方向位置に応じてパルセータ40の駆動を調整すると、ドラム30のバッフルとパルセータ40の羽根との間に洗濯物が噛み込まれる頻度を低減して、消費電力をより一層削減できる。
また、本変形例のドラム式洗濯機1において、コントローラ60が、ドラム30のトルク電流の振幅に基づいて、ドラム30内でのアンバランスの量を検出すると、ドラム30内でのアンバランスの量を容易に検出することができる。
尚、本変形例においては、ステップ2でアンバランスの量が所定値以上であると判定された場合、ステップ4において、アンバランスの鉛直方向位置に応じてパルセータ40の駆動調整を行った。しかし、例えば、相反洗浄される洗濯物の量が定格量程度と多い場合においてパルセータ40のロックを回避するためにパルセータ40の回転速度を小さくする場合には、アンバランスの量に応じた速度制御ゲインの調整のみ行い、アンバランスの鉛直方向位置に応じたパルセータ40の回転速度の調整を行わなくてもよい。或いは、相反洗浄される洗濯物の量が少なくてドラム30のバッフルとパルセータ40の羽根との間に洗濯物が噛み込まれにくい場合にも、アンバランスの量に応じた速度制御ゲインの調整のみ行い、アンバランスの鉛直方向位置に応じたパルセータ40の駆動制御の調整を行わなくてもよい。これらの場合、コントローラ60(図13参照)は、アンバランス位置検出部61を具備しなくてもよいし、パルセータ制御部62は、アンバランス量検出部63により検出されたアンバランスの量のみに基づき、パルセータ40の駆動を制御してもよい。
以上に説明した実施形態及び変形例によれば、ドラム30とパルセータ40とを互いに反対方向に回転させて洗濯する相反洗浄の際に、ドラム30内での洗濯物により発生するアンバランスの状態に応じてパルセータ40の駆動を調整する。このため、アンバランスの鉛直方向位置やアンバランスの量などに応じて、パルセータ40の回転速度、パルセータ40に対するトルクリミット、パルセータ40の速度制御ゲインなどを調整することによって、ドラム30のバッフルとパルセータ40の羽根との間に洗濯物が噛み込まれることや、速度制御ゲインが高すぎることに起因するパルセータ40の無駄な動作などを抑制することができる。従って、相反洗浄の高い洗浄性能を維持したまま、消費電力を削減できる。また、慣性の大きいドラム30ではなく、慣性の小さいパルセータ40の駆動を調整するため、当該調整に起因する消費電力の増大を抑制できる。
<その他の実施形態>
前記実施形態(変形例を含む。以下同じ。)では、ドラム30の回転軸が略水平方向に延びるようにしたが、これに限られず、(ドラム30の開口を上にした状態で)ドラム30の回転軸が鉛直方向に対して傾斜している場合にも本発明は適用可能である。特に、ドラム30の回転軸が、鉛直方向に対して45°以上傾斜していると、本発明の効果が顕著に発揮される。
また、前記実施形態では、ドラム30のトルク電流に基づいて、ドラム30内でのアンバランスの鉛直方向位置や量を検出したが、これに代えて、他の方法、例えば専用の位置検出センサ等を用いてアンバランスの鉛直方向位置を検出してもよい。或いは、ドラム30に振動センサや速度(回転速度)センサを取り付けることにより、ドラム30内でのアンバランスの鉛直方向位置や量を検出してもよい。この場合、ドラム30内で洗濯物のかたまりが上部から下部に落下したときに、振動センサの計測値は極大となり、速度センサの計測値は極小となる。従って、これらのセンサの計測値の変化から、アンバランスの鉛直方向位置が検出可能であり、これらのセンサの計測値の極大値や極小値の大小から、アンバランスの量が検出可能である。
また、前記実施形態では、アンバランスの状態として、アンバランスの鉛直方向位置や量に基づいて、パルセータ40の駆動を調整した。しかし、これに代えて、或いは、これに加えて、アンバランスの他の状態、例えば、アンバランスの鉛直方向速度や、アンバランスの量の変化率などに基づいて、パルセータ40の駆動を調整してもよい。
以上、本発明についての実施形態を説明したが、本発明は前記実施形態のみに限定されず、発明の範囲内で種々の変更が可能である。すなわち、前述の実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
1 ドラム式洗濯機
10 筐体
12 投入口
20 水槽
30 ドラム(回転槽)
40 パルセータ(撹拌体)
50 モータ(駆動装置)
60 コントローラ(制御装置)
70 二重シャフト
J 回転軸

Claims (14)

  1. 洗濯物が出し入れされる投入口を有する筐体と、
    前記筐体の内部に設置された水槽と、
    前記投入口に向けて開口された状態で、前記水槽の内部に回転可能に収容されたドラムと、
    前記ドラムの底部に回転可能に設置されたパルセータと、
    前記ドラム及び前記パルセータを駆動する駆動装置と、
    前記駆動装置を制御する制御装置と、
    を備え、
    前記ドラムの回転軸は、鉛直方向に対して傾斜しており、
    前記制御装置は、洗い時に、前記駆動装置を制御して前記パルセータと前記ドラムとを互いに反対向きに回転させると共に前記ドラム内での前記洗濯物により発生するアンバランスの状態に応じて前記パルセータの駆動を調整する、
    ドラム式洗濯機。
  2. 請求項1に記載のドラム式洗濯機において、
    前記アンバランスの状態は、前記アンバランスの鉛直方向位置である
    ドラム式洗濯機。
  3. 請求項2に記載のドラム式洗濯機において、
    前記制御装置は、前記アンバランスが前記ドラム内の下部に位置するときは、前記アンバランスが前記ドラム内の上部に位置するときと比べて、前記パルセータの回転速度を小さくする、
    ドラム式洗濯機。
  4. 請求項2に記載のドラム式洗濯機において、
    前記制御装置は、前記アンバランスが前記ドラム内の下部に位置するときは、前記アンバランスが前記ドラム内の上部に位置するときと比べて、前記パルセータに対するトルクリミットを小さくする、
    ドラム式洗濯機。
  5. 請求項2に記載のドラム式洗濯機において、
    前記制御装置は、前記アンバランスが前記ドラム内の下部に位置するときは、前記アンバランスが前記ドラム内の上部に位置するときと比べて、前記パルセータの速度制御ゲインを小さくする、
    ドラム式洗濯機。
  6. 請求項3〜5のいずれか1項に記載のドラム式洗濯機において、
    前記制御装置は、前記アンバランスが前記ドラム内の最下点及び最上点に位置するときをそれぞれ0°及び180°として、少なくとも0°±45°の範囲内を前記ドラム内の前記下部と判定し、少なくとも180°±45°の範囲内を前記ドラム内の前記上部と判定する、
    ドラム式洗濯機。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のドラム式洗濯機において、
    前記制御装置は、前記ドラムのトルク電流に基づいて、前記ドラム内での前記アンバランスの鉛直方向位置を検出する、
    ドラム式洗濯機。
  8. 請求項7記載のドラム式洗濯機において、
    前記制御装置は、前記ドラムの1回転周期中において、前記トルク電流が最小になるときに前記アンバランスが前記ドラム内の最上点に位置すると判定すると共に前記トルク電流が最大になるときに前記アンバランスが前記ドラム内の最下点に位置すると判定する、
    ドラム式洗濯機。
  9. 請求項7又は8記載のドラム式洗濯機において、
    前記制御装置は、前記トルク電流が所定値よりも大きくなったら、前記アンバランスが前記ドラム内の下部に位置すると判定する、
    ドラム式洗濯機。
  10. 請求項1に記載のドラム式洗濯機において、
    前記アンバランスの状態は、前記アンバランスの量である、
    ドラム式洗濯機。
  11. 請求項10に記載のドラム式洗濯機において、
    前記制御装置は、前記アンバランスの量が所定値未満である場合は、前記パルセータの速度制御ゲインを第1ゲイン値に設定し、前記アンバランスの量が前記所定値以上である場合は、前記パルセータの速度制御ゲインを前記第1ゲイン値よりも大きい第2ゲイン値に設定する、
    ドラム式洗濯機。
  12. 請求項11に記載のドラム式洗濯機において、
    前記制御装置は、前記アンバランスの量が前記所定値以上である場合は、前記アンバランスの鉛直方向位置に応じて前記パルセータの駆動を調整する、
    ドラム式洗濯機。
  13. 請求項10〜12のいずれか1項に記載のドラム式洗濯機において、
    前記制御装置は、前記ドラムのトルク電流の振幅に基づいて、前記ドラム内での前記アンバランスの量を検出する、
    ドラム式洗濯機。
  14. 請求項1〜13のいずれか1項に記載のドラム式洗濯機において、
    前記ドラムの回転軸は、鉛直方向に対して45°以上傾斜している、
    ドラム式洗濯機。
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