JP2021093844A - 送電装置、制御方法及びプログラム - Google Patents

送電装置、制御方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 適切に異物検出処理を行う。【解決手段】 送電部103により無線で送電する際に、RX200の受電電力とその受電電力と対応する送電電力との差分である電力損失に基づく異物検出処理を行い、電力損失に基づく異物検出処理により異物が存在する可能性があると判定された場合、送電する電磁波の周波数のずれ量に基づく異物検出処理を行う。ただし、電力損失に基づく異物検出処理の結果、異物が存在する可能性があると判定されない場合は、周波数のずれ量に基づく異物検出処理は行われない。【選択図】 図1

Description

本発明は、無電電力伝送に係る送電装置、制御方法及びプログラムに関する。
近年、無線充電システム等の無線電力伝送システムの技術開発が広く行われている。特許文献1には、無線充電の標準化団体Wireless Power Consortium(WPC)が策定する規格(以下、「WPC規格」と呼ぶ)に準拠した送電装置が記載されている。
また、WPC規格において、送電装置が送電中に、受電装置ではない物体である異物の検出処理を行うことについても規定されている。なお、異物とは例えば、金属片などの導電性の物体である、この検出処理の結果に応じて、送電装置は、送電電力を下げたり、送電を停止させたりする。
特許文献1には、送電電力として出力される信号の周波数ずれに基づく異物検出処理に加え、送電電力と受電電力との差である電力損失に基づく異物検出処理を行うことについて開示されている。
再公表2014/203346号公報
特許文献1のように、周波数ずれに基づく異物検出処理と電力損失に基づく異物検出処理の両方を行う場合、異物検出処理に時間がかかる可能性があると考えられる。つまり、例えば、電力損失に基づく異物検出処理によって高い精度で異物検出結果が得られる場合であっても、異物検出結果が変わらないにもかかわらず周波数ずれに基づく異物検出処理を行うことになるため、異物検出処理に時間がかかってしまう。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、適切に異物検出処理を行うことを目的とする。
本発明の送電装置の一つの態様は、受電装置に無線で送電する送電手段と、前記送電手段により無線で送電する際に、前記受電装置の受電電力と当該受電電力と対応する前記送電装置の送電電力との差分である電力損失に基づいて、前記受電装置とは異なる物体が存在するか否か、または当該物体が存在する可能性があるかを判定する第1の判定処理を行う第1の処理手段と、前記第1の判定処理により前記受電装置とは異なる物体が存在する可能性があると判定された場合、送電する電磁波の周波数のずれ量に基づいて、前記受電装置とは異なる物体が存在するか否かを判定する第2の判定処理を行う第2の処理手段と、前記第1の判定処理又は前記第2の判定処理により前記受電装置とは異なる物体が存在すると判定されたことに基づいて、前記送電手段による送電を制限する制御手段と、を有し、前記制御手段は、前記第1の判定処理により前記受電装置とは異なる物体が存在する可能性があると判定されない場合は、前記第2の判定処理が行われないように前記第2の処理手段を制御することを特徴とする。
本発明によれば、適切に異物検出処理を行うことができる。
実施形態に係る送電装置の構成例を示す図である。 実施形態に係る受電装置の構成例を示す図である。 無線充電システムの構成例を示す図である。 電力損失値と判定領域の関係を示す図である。 基準周波数と判定領域の関係を示す図である。 送電装置と受電装置間の通信シーケンス例を示す図である。 実施形態に係る送電装置が行う異物検出処理の流れの例を示すフローチャートである。 実施形態に係る送電装置の処理の流れの例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は本発明の技術的思想を説明するための一例にすぎず、本発明を実施形態で説明される構成や方法に限定することは意図されていない。
<実施形態>
(システムの構成)
図3に、本実施形態に係る無線充電システム(無線電力伝送システム)の構成例を示す。本システムは、受電装置200と送電装置100を含んで構成される。以下では、受電装置をRXと呼び、送電装置をTXと呼ぶ場合がある。TX100は、充電台に載置されたRX200に対して無線で送電する電子機器である。RX200は、TX100から無線により送られる電力を受けて、内蔵バッテリを充電する電子機器である。以下では、RX100が充電台に載置された場合を例にして説明を行う。ただし、TX100がRX200に送電するうえで、RX200はTX100の送電可能範囲の中に存在していれば、充電台の上に載置されなくてもよい。また、TX100への電源供給源は、商用電源が用いられる。つまり、図3に用いられるように、ACコネクタ302から受電した交流電力は、ACアダプタ301にて直流に変換し、USBケーブル300にてTX100に供給される。
なお、RX200とTX100は無線充電以外のアプリケーションを実行する機能を有しうる。RX100の一例はスマートフォンであり、TX100の一例はそのスマートフォンを充電するためのアクセサリ機器である。RX200及びTX100は、ハードディスク装置やメモリ装置などの記憶装置であってもよいし、パーソナルコンピュータ(PC)などの情報処理装置であってもよい。また、RX200及びTX100は、例えば、撮像装置(カメラやビデオカメラ等)やスキャナ等の画像入力装置であってもよいし、プリンタやコピー機、プロジェクタ等の画像出力装置であってもよい。また、TX100がスマートフォンであってもよい。この場合、RX200は、別のスマートフォンでもよいし、無線イヤホンであってもよい。また、RX200は、自動車であってもよい。また、TX100は、自動車内のコンソール等に設置される充電器であってもよい。
また、本実施形態では、1つのRX200及びTX100が示されているが、複数のRX200が、1つのTX100又はそれぞれ別個のTX100から送電される構成においても適用することができる。
本システムは、WPC規格に基づいて、無線充電のための電磁誘導方式を用いた無線電力伝送を行う。すなわち、RX200とTX100は、RX200の受電コイルとTX100の送電コイルとの間で、WPC規格に基づく無線充電のための無線電力伝送を行う。なお、本システムに適用される無線電力伝送方式(非接触電力伝送方法)は、WPC規格で規定された方式に限られず、他の電磁誘導方式、磁界共鳴方式、電界共鳴方式、マイクロ波方式、レーザー等を利用した方式であってもよい。また、本実施形態では、無線電力伝送が無線充電に用いられるものとするが、無線充電以外の用途で無線電力伝送が行われてもよい。
WPC規格では、RX200がTX100から受電する際に保証される電力の大きさが、Guaranteed Power(以下、「GP」と呼ぶ)と呼ばれる値によって規定される。GPは、例えばRX200とTX100の位置関係が変動して受電コイルと送電コイルとの間の送電効率が低下したとしても、RX200の負荷(例えば、充電用の回路等)への出力が保証される電力値を示す。例えばGPが5ワットの場合、受電コイルと送電コイルの位置関係が変動して送電効率が低下したとしても、TX100は、RX200内の負荷へ5ワットを出力することができるように制御して送電を行う。
本実施形態に係るRX200とTX100は、WPC規格に基づく送受電制御のための通信を行う。WPC規格では、電力伝送が実行されるPower Transferフェーズと実際の電力伝送が行われる前のフェーズとを含んだ、複数のフェーズが規定され、各フェーズにおいて必要な送受電制御のための通信が行われる。電力伝送前のフェーズは、Selectionフェーズ、Pingフェーズ、Identification and Configurationフェーズ、Negotiationフェーズ、Calibrationフェーズを含む。なお、以下では、Identification and ConfigurationフェーズをI&Cフェーズと呼ぶ。
Selectionフェーズでは、TX100が、Analog Pingを間欠的に送信し、物体が充電台に載置されたこと(例えば充電台にRX200や導体片等が載置されたこと)を検出する。つまり、Analog Pingは、物体の存在を検出するための検出信号である。TX100は、送電コイルに電圧又は電流を印加することにより、Analog Pingを送信する。そして、充電台に物体が載置される場合と、物体が載置されていない場合とでは、送電コイルに印加される電圧や電流に変化が生じる。そこで、TX100は、Analog Pingを送信した時の送電コイルの電圧値と電流値の少なくともいずれか一方を検出し、電圧値がある閾値を下回る場合又は電流値がある閾値を超える場合に物体が存在すると判断し、Pingフェーズに遷移する。
Pingフェーズでは、TX100が、Analog Pingより電力が大きいDigital Pingを送信する。Digital Pingの大きさは、充電台の上に載置されたRX200の制御部が起動するのに十分な電力である。RX200は、受電電圧の大きさをTX100へ通知する。つまり、RX200は、TX100にSignal Strengthパケット(以下、「SSパケット」と呼ぶ)を送信する。このように、TX100は、そのDigital Pingを受信したRX200からの応答を受信することにより、Selectionフェーズにおいて検出された物体がRX200であることを認識する。TX100は、受電電圧値の通知を受けると、I&Cフェーズに遷移する。
I&Cフェーズでは、TX100は、RX200を識別し、RX200から機器構成情報(能力情報)を取得する。そのため、RX200は、ID Packet及びConfiguration PacketをTX100に送信する。ID PacketにはRX200の識別情報が含まれ、Configuration Packetには、RX200の機器構成情報(能力情報)が含まれる。ID Packet及びConfiguration Packetを受信したTX100は、アクノリッジ(ACK)で応答する。そして、I&Cフェーズが終了する。
Negotiationフェーズでは、RX200が要求するGPの値やTX100の送電能力等に基づいてGPの値が決定される。また、RX200は、TX100の能力情報を取得する。
Calibrationフェーズでは、RX200は、Recieved Power Packetを用いて、受電電力をTX100へ通知する。それに伴い、TX100は、その受電電力に対応する送電電力を取得し、受電電力と対応付けて記憶する。そして、TX100は、少なくとも2組の受電電力と送電電力を基に、異物検出処理のためのパラメータを算出し、記憶する。ここでいう異物検出処理は、電力損失に基づく異物検出処理である。なお、異物とは、例えば、金属片などの導電性の物体であり、送電装置が本体送電の対象としない物体をいう。
ここで、キャリブレーション処理について説明を行う。このキャリブレーション処理において、RX200が異なる2つの状態それぞれにおいて、TX100の送電電力とRX200の受電電力とが取得される。そして、この2組の送電電力と受電電力を用いて、実際に無線で送電されている際の受電電力又は送電電力に対して、キャリブレーションするためのパラメータが算出される。例えば、受電電力をキャリブレーションする場合、キャリブレーションされた受電電力Pcalは、以下の式1のように表される。
cal=a・Preceived+b・・・式1
ここで、Preceivedは、Power Transferフェーズにおいて、TX100から通知される受電電力であり、a、bはパラメータである。この2つパラメータは、以下の式2、式3で表される。
a=(TP2−TP1)/(RP2−RP1)・・・式2
b=(RP2・TP1−TP2・RP1)/(RP2−RP1)・・・式3
ここで、RP1、RP2は、CalibrationフェーズにおいてRX200より通知される2つの受電電力である。より具体的には、RP1は、1回目のキャリブレーション処理でTX100が取得する受電電力であり、RP2は、2回目のキャリブレーション処理でTX100が取得する受電電力である。また、TP1、TP2は、RP1、RP2それぞれに対応する送電電力である。ここで、RP2はRP1より大きく、TP2は、TP1より大きい。
電力損失PLは、以下の式4により表される。
PL=Ptransmitted−Pcal・・・式4
ここで、Ptransmittedは、Power Transferフェーズにおいて、TX100から通知される受電電力に対応する送電電力である。
この電力損失と、所定の閾値と比較することにより異物の有無が検出される。本実施形態では、後述するように、TX100は、式4で示される電力損失と、第1の閾値と第2の閾値とを比較することにより、受電装置とは異なる物体である異物により電力損失が生じているか否かを判定する。
キャリブレーションする対象は、受電電力でなくても、送電電力でもよいし、電力損失であってもよい。また、キャリブレーションする方法は、線形補間を用いた推定や、べき級数を用いた推定などの非線形を用いることもできる。以下では、電力損失をキャリブレーションする場合について説明する。この場合、RX200の受電電力と、それに対応するTX100の送電電力との差である電力損失が算出され、受電電力と電力損失とが対応付けて記憶される。具体的には、RX200の負荷が異なる2つの状態それぞれにおける受電電力と電力損失が記憶され、その2つの受電電力と電力損失の組から、任意の受電電力における電力損失の期待値が線形補間により求められる。ただし、電力損失を算出するために、RX200の受電電力に対応するTX100の送電電力も取得される。
Power Transferフェーズでは、送電の開始、継続、及び異物検出や満充電による送電停止等のための制御が行われる。Power Transferフェーズでは、異物検出処理のためのパラメータの算出に用いられる受電電力の取得が行われるようにしてもよい。また、このフェーズにおいて、Calibrationフェーズで取得した2つの受電電力とそれぞれに対応する送電電力から算出するパラメータを用いることで、受電電力と送電電力との差分である電力損失に基づく異物検出処理を行う。
TX100とRX200は、これらの送受電制御のための通信を、WPC規格に基づいて無線電力伝送と同じアンテナ(コイル)を用いて送電電力に信号を重畳する通信により行う。また、TX100とRX200は、無線電力伝送と異なるアンテナ(コイル)を用いて、送受電制御のための通信を行ってもよい。無線電力伝送と異なるアンテナ(コイル)を用いる通信の一例としては、Bluetooth(登録商標) Low Energy規格に準拠する通信方式が挙げられる。また、無線電力伝送と異なるアンテナ(コイル)を用いる通信の他の例として、IEEE802.11規格シリーズの無線LAN(例えばWi−Fi(登録商標))、ZigBee(登録商標)が挙げられる。さらには、無線電力伝送と異なるアンテナ(コイル)を用いる通信は、NFC(Near Field Communication)、RFID(Radio Frequency Identifier)等の他の通信方式によって行われてもよい。無線電力伝送と異なるアンテナ(コイル)を用いる通信は、無線電力伝送で用いられる周波数とは異なる周波数により行われるようにしてもよい。
(装置構成)
続いて、本実施形態に係る送電装置10(TX100)及び受電装置200(RX200)の構成について説明する。なお、以下で説明する構成は一例に過ぎず、説明される構成の一部(場合によっては全部が)他の同様の機能を果たす他の構成と置き換えられ又は省略されてもよく、さらなる構成が説明される構成に追加されてもよい。さらに、以下の説明で示される1つのブロックが複数のブロックに分割されてもよいし、複数のブロックが1つのブロックに統合されてもよい。
図1は、本実施形態に係るTX100の構成例を示す図である。TX100は、制御部101、電源部102、送電部103、通信部104、送電アンテナ105、通知部106、メモリ107、第1判定部108、及び第2判定部109を有する。
制御部101は、例えばメモリ107に記憶されている制御プログラムを実行することにより、TX100の全体を制御する。すなわち、制御部101は、図1で示す各機能部を制御する。また、制御部101は、TX100における送電制御に関する制御を行う。さらに、制御部101は、無線電力伝送以外のアプリケーションを実行するための制御を行ってもよい。制御部101は、例えばCPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等の1つ以上のプロセッサを含んで構成される。なお、制御部101は、特定用途向け集積回路(ASIC:Application Specific Integrated Circuit)等の特定の処理に専用のハードウェアで構成されてもよい。また、制御部101は、所定の処理を実行するようにコンパイルされたFPGA(Field Programmable Gate Array)等のアレイ回路を含んで構成されてもよい。制御部101は、各種処理を実行中に記憶しておくべき情報をメモリ107に記憶させる。
電源部102は、TX100全体に対して、制御部101によるTX200の制御や、送電と通信に必要な電力を供給する。電源部102は、例えば、商用電源またはバッテリである。バッテリには、商用電源から供給される電力が蓄電される。
送電部103は、電源部102から入力される直流又は交流電力を、無線電力伝送に用いる周波数帯の交流周波数電力に変換し、その交流周波数電力を送電アンテナ105へ入力することによって、RX200に受電させるための電磁波を発生させる。なお、送電部103によって生成される交流電力の周波数は、例えば数百kHz(例えば、110kHz〜205kHz)程度である。送電部103は、制御部101の指示に基づいて、RX200に送電を行うための電磁波を送電アンテナ105から出力させるように、交流周波数電力を送電アンテナ105へ入力する。また、送電部103は、送電アンテナ105に入力する電圧(送電電圧)又は電流(送電電流)、又はその両方を調節することにより、出力させる電磁波の強度を制御する。送電電圧又は送電電流を大きくすると電磁波の強度が強くなり、送電電圧又は送電電流を小さくすると電磁波の強度が弱くなる。また、送電部103は、制御部101の指示に基づいて、送電アンテナ105からの送電が開始又は停止されるように、交流周波数電力の出力制御を行う。さらに、送電部103は、現在の送電電力を制御部101に通知することで、制御部101において、任意のタイミングで、そのタイミングの送電電力を知ることができるようにする。なお、送電電力の測定と制御部101への通知は、送電部103以外で行うように構成してもよい。
通信部104は、RX200との間で、上述のようなWPC規格に基づく制御通信を行う。通信部104は、送電アンテナ105から出力される電磁波を変調し、RX200へ情報を伝送して、通信を行う。また、通信部104は、送電アンテナ105から出力されてRX200において変調された電磁波を復調してRX200が送信した情報を取得する。すなわち、通信部104で行う通信は、送電アンテナ105から送信される電磁波に重畳されて行われる。なお、通信部104は、上述したように、無線電力伝送と異なるアンテナを用いて、送受電制御のための通信を行ってもよい。
通知部106は、視覚的、聴覚的、触覚的等の任意の手法で、ユーザに対して情報を通知する。通知部106は、例えば、TX100の充電状態や、図1のようなTX100とRX200とを含む無線電力伝送システムの電力伝送に関する状態を示す情報を、ユーザに通知する。通知部106は、例えば、液晶ディスプレイやLED、スピーカ、振動発生回路、その他の通知デバイスを含んで構成される。
メモリ107は、識別情報や能力情報などの各種情報や制御プログラムなどを記憶する。なお、メモリ107は、制御部101と異なる機能部によって得られた情報を記憶してもよい。
第1判定部108は、電力損失に基づいて、異物の有無の判定処理を行う判定部である。第1判定部108は、TX00からRX200へ送電中に、TX100の充電台に金属などのRX200とは異なる物体(以下、異物という)が存在するか否かを判定する。具体的には、通信部104は、送電中に、RX200から定期的に現在の受電電力の情報を取得する。そして、第1判定部108は、取得した受電電力における電力損失(式4参照)を、上述したキャリブレーション処理の結果を用いて算出する。そして、第1判定部108は、その算出した電力損失と、第1の閾値及び第2の閾値とを比較する。第1判定部108は、その比較した結果、電力損失が第1の閾値よりも小さい場合に、金属片などの異物がないと判定する。この場合には、TX100は、送電を継続して行う。また、第1判定部108は、その比較した結果、電力損失が第2の閾値よりも大きい場合に、異物があると判定する。この場合には、TX100は、現在と同じ電力による送電を継続することにより予想以上の発熱などのリスクが生じると判断し、制御部101により送電を制限する。具体的には、制御部101は、送電を停止するか、送電電力を下げるように、送電部103を制御する。
さらに、第1判定部108は、その比較した結果、電力損失が第1の閾値以上であり第2の閾値以下である場合に、異物が存在する可能性があると判定する。この場合は、異物があると判定するには電力損失が小さく、異物がないと判定するには電力損失が大きい場合である。そのため、すなわち、異物があるにもかかわらず異物がないと判定したり、その反対に、異物がないにもかかわらず、異物があると判定する可能性がある。そして、異物があるにもかかわらず現在の電力で送電を継続すると、異物による発熱が生じ、一方、異物がないにもかかわらず送電を制限して、RX200の充電に時間がかかるという問題が生じる。そこで、本実施形態では、電力損失が第1の閾値以上であり第2の閾値以下である場合は、後述する第2判定部109によって、周波数ずれに基づく異物検出処理を行うようにする。この周波数ずれに基づく異物検出処理は、電力損失に基づく異物検出処理よりも検出精度が高い異物検出処理であるため、より精度の高い異物検出処理を行うことができる。
第2判定部109は、周波数ずれに基づいて、異物の有無の判定処理を行う判定部である。第2判定部109は、周波数測定器機能を有する。第2判定部109は、第1判定部108によって、異物が存在する可能性があると判定された場合において、異物の有無の判定処理を行う。第2判定部109は、具体的には、TX100が送電をしている時の基準周波数からのずれ量を測定する。第2判定部109は、この基準周波数と、実際の周波数とを比較する。異物が存在する場合、異物によって送電アンテナ105と受電アンテナの間のインピーダンスが変化し、実際の周波数は基準周波数からずれる。このため、第2判定部109は、基準周波数と、実際の周波数とを比較し、その差が所定の範囲を超える場合に異物が存在すると判定する。
基準周波数は、送電、つまり、Power Transferフェーズに入る前に、事前に設定する。例えば、Selectionフェーズにおいて、物体を検出した時点で、周波数を変えてAnalog Ping相当の強さの信号を送信し、そして送電アンテナ105のインピーダンス等を検出する。そして、最もインピーダンスの小さくなる周波数を、Power Transferフェーズで用いる基準周波数と決定する。また、基準周波数は、共振周波数を用いることができる。ただし、基準周波数は、Power Transferフェーズにより、決定した基準周波数と実際に送電される電磁波の周波数が異なることが検出可能であれば、これらに限られない。また、基準周波数の決定は、Selectionフェーズでなくてもよく、Power Transferフェーズより前のフェーズで行われていればよい。
図1では、制御部101、電源部102、送電部103、通信部104、メモリ107、第1判定部108、第2判定部109は別体として記載している。しかし、これらの内の任意の複数のユニットは、同一チップ内に実装されてもよい。
図2は、本実施形態に係るRX100の構成例を示す図である。RX100は、制御部201、通知部202、受電部203、通信部204、受電アンテナ205、充電部206、バッテリ207、及びメモリ208を有する。
制御部201は、例えばメモリ208に記憶されている制御プログラムを実行することにより、RX200の全体を制御する。すなわち、制御部201は、図2で示す各機能部を制御する。また、制御部201は、RX200における受電制御に関する制御を行う。さらに、制御部201は、無線電力伝送以外のアプリケーションを実行するための制御を行ってもよい。制御部201は、例えばCPUやMPU等の1つ以上のプロセッサを含んで構成される。なお、制御部201は、特定用途向け集積回路(ASIC)等の特定の処理に専用のハードウェアで構成されてもよい。また、制御部201は、所定の処理を実行するようにコンパイルされたFPGA等のアレイ回路を含んで構成されてもよい。制御部201は、各種処理を実行中に記憶しておくべき情報をメモリ208に記憶させる。
通知部202は、視覚的、聴覚的、触覚的等の任意の手法で、ユーザに対して情報を通知する。通知部202は、例えば、RX200の充電状態や、図1のようなTX100及びRX200を含む無線電力伝送システムの電力伝送に関する状態を、ユーザに通知する。通知部202は、例えば、液晶ディスプレイやLED、スピーカ、振動発生回路、その他の通知デバイスを含んで構成される。
受電部203は、受電アンテナ205において、TX100の送電コイルから放射された電磁波により誘導起電力が発生した電力を取得する。受電部203は、受電アンテナ205において電磁誘導により生じた交流電力を取得する。そして、受電部203は、交流電力を直流又は所定周波数の交流電力に変換して、バッテリ207を充電するための処理を行う充電部206に電力を出力する。すなわち、受電部203は、RX200における負荷に対して電力を供給する。上述のGPは、受電部203から出力されることが保証される電力である。さらに、受電部203は、現在の受電電力を制御部201に通知することで、制御部201において、任意のタイミングで、そのタイミングの受電電力を知ることができるようにする。なお、受電電力の測定と制御部201への通知は、受電部203以外で行うように構成されていてもよい。
通信部204は、TX100との間で、上述のようなWPC規格に基づく制御通信を行う。通信部204は、受電アンテナ205から入力された電磁波を復調してTX100から送信された情報を取得し、その電磁波を負荷変調することによってTX100へ送信すべき情報を電磁波に重畳することにより、TX100との間で通信を行う。すなわち、通信部204で行う通信は、TX100の送電コイルから送信される電磁波に重畳されて行われる。なお、通信部204は、上述したように、無線電力伝送と異なるアンテナを用いて、送受電制御のための通信を行ってもよい。
また、通信部204は、通信によって受電電力値を定期的にTx100に送信する。受電電力値は受電部203で測定した受電の大きさに応じた値である。この受電電力値は、TX100による、電力損失に基づく異物検出処理に用いられる。
充電部206は、受電部203から供給される電力により、バッテリ207に充電する。また充電部206は、制御部201の制御に基づいて、バッテリ207への充電を開始、または停止し、さらにバッテリ207への充電に使用する電力を、バッテリ207の充電状態に基づいて調整する。充電部206で使用する電力が変化すると、それに応じて受電部203から供給される電力、すなわちRX200における受電電力も変化する。ここで、充電部206は、RX200における負荷である。
バッテリ207は、RX200全体に対して、制御部201によるRX200の各部の制御や、受電と通信に必要な電力を供給する。また、バッテリ207は、受電アンテナ205を介して受信された電力を蓄電する。
メモリ208は、上述のように、識別情報や機器構成情報などの各種情報や制御プログラムなどを記憶する。なお、メモリ208は、制御部201と異なる機能部によって得られた情報を記憶してもよい。
図2では制御部201、受電部203、通信部204、充電部206、メモリ208は別体として記載している。しかし、これらの内のうちの複数の要素は同一チップ内に実装されてもよい。
(異物検出処理)
図4は、第1判定部108で行う電力損失に基づく異物検出処理の結果を説明する図である。第1判定部108は、TX100が送電した送電電力の値と、RX200から通信部104を介して受信した受電電力の値と、に基づいて電力損失を算出する。その電力損失の値と、第1の閾値Aと、第2の閾値Bと、を比較する。図4における領域401、領域402、領域403において、比較結果及び判定結果が異なる。
領域401は、電力損失が第1の閾値Aより小さい場合を示す。この場合、第1判定部108は、電力損失が小さいため、送電範囲内に異物なしと判定する。次に、領域402は、電力損失が第1の閾値A以上であり、第2の閾値B以下である場合を示す。この場合、第1判定部108は、電力損失が発生しているが、あまり大きな値ではないため、送電範囲内に異物があるか不確定の状態と判定する。領域403は、電力損失が第2の閾値Bより大きい場合を示す。この場合、第1判定部108は、電力損失が大きいため、送電範囲内に異物ありと判定する。なお、送電範囲とは、TX100の送電が届く範囲である。
なお、第1の閾値及び第2の閾値は、RX200及びTX100との位置関係によって変動するため、Negotiationの際に決定したものを用いることができる。しかし、変動が小さいことが予めわかっている場合は、TX100のメモリ107に予め閾値を保持しておいて、その閾値を用いるようにしてもよい。
図5は、第2判定部109で行う周波数ずれに基づく異物検出処理の結果を説明する図である。第2判定部109は、メモリ107に保持された基準周波数Z[Hz]と、第3の閾値Z−a[Hz]と第4の閾値Z+b[Hz]を用いて、異物検出処理を行う。第2判定部109は、第1判定部108において、異物があるか不確定の状態である領域402の場合において、異物検出処理を行う。
第2判定部109は、基準周波数とTX100が実際に送電する電磁波の周波数との差異を周波数ずれとして算出し、その値が次に説明する図5で示す3つの領域のどこに該当するかを判定する。領域501は、基準周波数が第3の閾値より小さい以下となる場合を示す。この場合、第2判定部109は、基準周波数からのずれがマイナス方向に大きいため、送電範囲内に異物ありと判定する。領域502は、基準周波数が第3の閾値Z−a以上であり第4の閾値Z+b以下である場合を示す。この場合、第2判定部109は、基準周波数からのずれが小さいため、送電範囲内に異物なしと判定する。領域503は、基準周波数が第4の閾値Z+b以上となる場合を示す。この場合、第2判定部109は、基準周波数の基準周波数からのずれがプラス方向に大きいため、送電範囲内に異物ありと判定する。
なお、基準周波数と第3の閾値と第4の閾値は、RX200及びTX100との位置関係によって変動するため、Negotiationの際に決定したものを用いることができる。しかし、変動が小さいことが予めわかっている場合は、TX100のメモリ107に予め閾値を保持しておいて、その閾値を用いるようにしてもよい。
(処理の流れ)
TX100とRX200の動作シーケンスについて、図6を用いて説明する。図6では、上から下の方向に時間が流れるものとする。なお、TX100とRX200に載置されておらず、またRX200の負荷(バッテリ207)は受電部203に接続されていないものとする。
まず、TX100は、Analog Pingを送信し、物体が載置されるのを待つ(F601)。RX200が載置されると(F602)、Analog Pingの電圧又は電流に変化が生じる(F603)。その変化により、TX100は物体の載置を検出する(F604)。物体の載置を検出するとTX100は、Digital Pingを送信する(F605)。このDigital Pingを受信することにより、RX200は自装置がTX100に載置されたことを検出する(F606)。またTX100は、Digital Pingに対する応答により、載置された物体がRX200であることを検出する。
続いて、I&Cフェーズの通信により、RX200から、識別情報と機器構成情報(能力情報)がTX100に送信される(F607)。そして、RX200とTX100の間の交渉によりGPが決定される(F608)。そして、TX100とRX200は、キャリブレーション処理を実施する(F609)。
次に、TX100は、送電を開始する(F610)。続いて、RX200は、受電電力の情報を、通信部204を介してTX100に送信する(F611)。TX100は、取得した受電電力と、自身が送電する送電電力とに基づいて電力損失を算出し、その電力損失を用いて異物検出処理を行う(F612)。ここでは、電力損失が第1の閾値より小さい場合、つまり異物がないと判定された場合を示す。
RX200は、定期的に、受電電力の情報を、通信部204を介してTX100に送信する(F613)。TX100は、取得した受電電力と、自身が送電する送電電力とに基づいて電力損失を算出し、その電力損失を用いて異物検出処理を行う(F614)。ここで、電力損失が、第1の閾値以上であり第2の閾値以下である場合、つまり、異物が存在するかもしれない場合を示す。この場合には、TX100は、RX100に、ATN(fFOD)というパケットを、通信部104を介して送信する(F615)。ATN(fFOD)は、周波数ずれに基づく異物検出処理を行うことの許可をRX200に求めるパケットである。この応答として、RX200は、肯定応答(ACK)を送信する(F616)。
次に、TX100は、周波数ずれに基づく異物検出処理を行う(F617)。ここでは、標準周波数に対する基準周波数のずれが第3の閾値以下である場合を示す。この場合、TX100は異物ありと判定し、その旨をRX200に通知する(F618)。そして、TX100は、送電を制限する(F619)。
(送電装置における処理)
続いて、TX100が実行する処理の流れの例について説明する。図8は、TX100が実行する処理の流れの例を示すフローチャートである。本処理は、例えばTX100の制御部101がメモリ107から読み出したプログラムを実行することによって、実現されうる。なお、以下の手順の少なくとも一部がハードウェアによって実現されてもよい。この場合のハードウェアは、例えば、所定のコンパイラを用いて、各処理ステップを実現するためのプログラムからFPGA等のゲートアレイ回路を用いた専用回路を自動的に生成することによって実現されうる。また、本処理は、TX100の電源がオンとされたことに応じて、TX100のユーザが無線充電アプリケーションの開始指示を入力したことに応じて、又は、TX100が商用電源に接続され電力供給を受けていることに応じて、実行されうる。また、他の契機によって本処理が開始されてもよい。
送受電に関する処理において、TX100は、まず、電源が入れられると、WPC規格のSelectionフェーズとPingフェーズとして規定されている処理を実行し、RX200の載置を待ち受ける(S801)。具体的には、TX100は、WPC規格のAnalog Pingを繰り返し、間欠的に送信し、充電台に載置される物体の有無を検出する。そして、TX100は、充電台に物体が載置されたことを検出した場合、Digital Pingを送信する。そして、そのDigital Pingに対する所定の応答(Signal Strength Packet)があった場合に、検出された物体がRX200であり、RX200が充電台に載置されたと判定する。
TX100は、RX200の載置を検出すると、通信部104により、前述のI&Cフェーズの通信を実行し、そのRX200から識別情報と機器構成情報(能力情報)を取得する(S802)。
続いて、TX100は、RX200の要求に基づいてGPを決定する(S803)。具体的には、Specific Request Packetと、それに対する応答により行われる。
その後、TX100は、キャリブレーション処理を行う(S804)。そして、TX100は、RX200に対して送電を開始する(S805)。
送電中、TX100は、異物検出処理を行う(S806)。図7は、TX100が行う異物検出処理の流れの例を示すフローチャートである。
まず、TX100の第1判定部108において、電力損失を算出する(S701)。具体的には、RX200から受電電力を示す情報を取得する。そして、自身が送電する送電電力の値と、取得した受電電力の値と、さらにキャリブレーションパラメータに基づいて、電力損失を算出する。キャリブレーションパラメータは、式2、3で表されるa、bであり、キャリブレーション処理においてこのキャリブレーションパラメータは取得されている。なお、式1、4を用いることで、電力損失が算出される。
次に、TX100の第1判定部108は、算出された電力損失と、第1の閾値、さらに第2の閾値と比較し、その電力損失が第1の閾値以上であり第2の閾値以下であるか否かを判定する(S702)。S702でYesの場合はS703に処理が進む。一方S702でNoの場合、つまり、電力損失が第1の閾値より小さいか、または第2の閾値より大きい場合、処理がS709に進む。
S709において、S702において電力損失と、第1の閾値さらに第2の閾値とを比較した結果、電力損失が第2の閾値より大きい場合、第1判定部108は、異物ありと判定する(S710)。そして、送電が制限される(S711)。一方、電力損失が第1の閾値より小さい場合、第1判定部108は、異物なしと判定する(S712)。そして、送電は継続される(S713)。なお、送電の制限は、送電の停止や、送電電力を小さくした状態で送電を行うことを意味する。本実施形態では、小さい電力での送電を行う場合を例にして説明を続ける。一方、送電の継続は、これまで送電していた送電電力での送電を継続することを意味する。
S703において、第2判定部109は、まず、基準周波数のずれ量を検出する。具体的には、第2判定部109は、送電する電力の周波数を掃引し、実際の周波数を取得する。そして、第2判定部109は、異物検出処理を行う前に決定した基準周波数と、実際の周波数とを比較し、そのずれ量を取得する。なお、この処理において、送電する電力は、送電中の電力であってもよいし、それよりも小さい電力であってもよい。この処理において、高周波ノイズが発生する可能性があり、送電電力が小さければ、高周波ノイズを低減することができる。送電電力としては、例えば、Analog Pingと同等の電力であってもよいし、Digital Pingと同等の電力であってもよい。
また、S703を行う前に、TX100は、RX100に、ATN(fFOD)パケットを、通信部104を介して送信する。ATN(fFOD)は、周波数ずれに基づく異物検出処理を行うことの許可をRX200に求めるパケットである。この応答として、RX200は、肯定応答(ACK)を送信する。TX100は、この肯定応答を受信することで、周波数の掃引を実施する。このため、送電電力が小さくなったとしても、RX200は、送電電力が小さくなった要因が、周波数ずれに基づく異物検出処理の実施であると判断できる。
次に、第2判定部109は、基準周波数と実際に送電している電磁波の周波数のずれ量と、第3の閾値、さらに第4の閾値と比較し、その周波数のずれ量が第3の閾値以上であり第4の閾値以下であるか否かを判定する(S704)。S704でYesの場合、第2判定部109は、異物なしと判定する(S705)。そして、送電は継続される(S706)。なお、送電の継続は、これまで送電していた送電電力での送電を継続することを意味する。
一方、S704でNoの場合、つまり、周波数のずれ量が、第3の閾値より小さい、または第4の閾値より大きい場合、異物がありと判定する(S707)。そして、送電は制限される(S708)。なお、送電の制限は、送電の停止や、送電電力を小さくした状態で送電を行うことを意味する。本実施形態では、小さい電力での送電を行う場合を例にして説明を続ける。
図8に戻り、TX100は、RX200が満充電であるか判定する(S807)。RX200が満充電であるかの判定は、RX200からのEnd Power Transfer Packetを通信部104により受信したか否かに基づいて行われる。通信部104がEnd Power Transfer Packetを受信した場合、RX200が満充電であると判定する。
TX100は、RX200が満充電であると判定した場合(S807でYES)、送電を停止する(S808)。なお、上述した異物検出処理により、送電が停止された場合は、S807、S808は行われない。
TX100は、送電中に異物を検出して送電を停止した後、S801のPingフェーズのDigital Pingの送信に戻るようにしてもよい。
また、TX100は、RX200が満充電であると判定しなかった場合(S807でNO)、S806の処理に戻る。
また、図7において、S708とS711では、送電を制限するが、ともに同じ電力に送電が制限されてもよいし、異なる電力で送電が制限されてもよい。例えば、S711では、電力損失が大きいため、異物により高温の発熱が発生することが考えられるため、より小さい電力まで送電が制限される。一方で、S708では、電力損失が小さいため、異物により発熱が生じるにしても温度が高くならないと考えられるため、S711よりは大きな電力で送電を行うようにしてもよい。これにより、異物検出処理に応じて、適応的に送電の制限を行うことができる。そして、RX200の充電時間を状況に応じて調整することができる。また、S711は、送電を停止し、S708では、送電は停止せずに、送電電力を小さくするようにしてもよい。
以上説明したように、周波数ずれに基づく異物検出処理を行う場合を限定したため、高周波ノイズの発生を低減することができる。また、異物検出処理にかかる時間を短縮することができる。このため、限定された状況において、周波数ずれに基づく異物検出処理を行うことができる。また、限定された状況とは、電力損失に基づく異物検出処理により異物の有無の判定精度が低い場合であり、そこで、別の異物検出処理である周波数ずれに基づく異物検出処理を行うことで、より高精度に異物判定を行うことができる。
<その他の実施形態>
本実施形態は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
なお、図7、図8のフローチャートで示される処理の少なくとも一部がハードウェアにより実現されてもよい。ハードウェアにより実現する場合、例えば、所定のコンパイラを用いることで、各処理を実現するためのプログラムからFPGA上に自動的に専用回路を生成すればよい。また、FPGAと同様にして、Gate Array回路を形成し、ハードウェアとして実現するようにしてもよい。
100 送電装置
101 制御部
103 送電部
108 第1判定部
109 第2判定部

Claims (16)

  1. 送電装置であって、
    受電装置に無線で送電する送電手段と、
    前記送電手段により無線で送電する際に、前記受電装置の受電電力と当該受電電力と対応する前記送電装置の送電電力との差分である電力損失に基づいて、前記受電装置とは異なる物体が存在するか否か、または当該物体が存在する可能性があるかを判定する第1の判定処理を行う第1の処理手段と、
    前記第1の判定処理により前記受電装置とは異なる物体が存在する可能性があると判定された場合、送電する電磁波の周波数のずれ量に基づいて、前記受電装置とは異なる物体が存在するか否かを判定する第2の判定処理を行う第2の処理手段と、
    前記第1の判定処理又は前記第2の判定処理により前記受電装置とは異なる物体が存在すると判定されたことに基づいて、前記送電手段による送電を制限する制御手段と、を有し、
    前記制御手段は、前記第1の判定処理により前記受電装置とは異なる物体が存在する可能性があると判定されない場合は、前記第2の判定処理が行われないように前記第2の処理手段を制御することを特徴とする送電装置。
  2. 前記受電装置とは異なる物体が存在する可能性があると判定されない場合には、前記送電手段の送電範囲内に前記受電装置とは異なる物体が存在しないと判定される場合と、前記送電手段の送電範囲内に前記受電装置とは異なる物体が存在すると判定される場合とが含まれることを特徴とする請求項1に記載の送電装置。
  3. 前記第1の処理手段は、前記電力損失の値が、第1の閾値と当該第1の閾値よりも大きい第2の閾値との間の範囲に含まれる場合、前記受電装置とは異なる物体が存在する可能性があると判定することを特徴とする請求項1又は2に記載の送電装置。
  4. 前記第1の処理手段は、前記電力損失の値が、前記第1の閾値より小さい場合、前記送電手段の送電範囲内に前記受電装置とは異なる物体が存在しないと判定することを特徴とする請求項3に記載の送電装置。
  5. 前記第1の処理手段は、前記電力損失の値が、前記第2の閾値より大きい場合、前記送電手段の送電範囲内に前記受電装置とは異なる物体が存在すると判定することを特徴とする請求項3又は4に記載の送電装置。
  6. 前記第2の処理手段は、送電する電磁波の周波数のずれ量が第3の閾値より小さい場合または第4の閾値より大きい場合、前記送電手段の送電範囲内に前記受電装置とは異なる物体が存在すると判定することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の送電装置。
  7. 前記第2の処理手段は、送電する電磁波の周波数のずれ量が前記第3の閾値以上であって前記第4の閾値以下である場合、前記送電手段の送電範囲内に前記受電装置とは異なる物体が存在しないと判定することを特徴とする請求項6に記載の送電装置。
  8. 第2の判定処理は、送電する電磁波の周波数を変化させる処理を含むことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の送電装置。
  9. 送電する電磁波の周波数のずれ量は、実際に送電する際の周波数と、送電する前に決定した基準周波数との変化に基づくことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の送電装置。
  10. 前記基準周波数は、共振周波数であり、
    送電する電磁波の周波数のずれ量は、実際に送電する際の共振周波数と、送電する前に決定した共振周波数との変化に基づくことを特徴とする請求項9に記載の送電装置。
  11. 前記制御手段は、前記第1の判定処理又は前記第2の判定処理により前記受電装置とは異なる物体が存在すると判定されたことに基づいて、前記送電手段による送電を停止することを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の送電装置。
  12. 前記第1の判定処理により前記受電装置とは異なる物体が存在する可能性があると判定された場合、前記第2の判定処理を行うことを示す信号を、前記受電装置に送信する通信手段をさらに有することを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の送電装置。
  13. 前記第2の処理手段は、前記第2の判定処理を行うことを示す信号に対する前記受電装置からの肯定応答を前記通信手段により受信した場合、前記第2の判定処理を行うことを特徴とする請求項12に記載の送電装置。
  14. 前記第1の判定処理又は前記第2の判定処理により前記受電装置とは異なる物体が存在すると判定されたことに基づいて、前記受電装置とは異なる物体が存在することを示す信号を、前記受電装置に送信する通信手段をさらに有することを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の送電装置。
  15. 受電装置に無線で送電する送電手段を有する送電装置が行う制御方法であって、
    前記送電手段により無線で送電する際に、前記受電装置の受電電力と当該受電電力と対応する前記送電装置の送電電力との差分である電力損失に基づいて、前記受電装置とは異なる物体が存在するか否か、または当該物体が存在する可能性があるかを判定する第1の判定処理と、
    前記第1の判定処理において前記受電装置とは異なる物体が存在する可能性があると判定された場合、送電する電磁波の周波数のずれ量に基づいて、前記受電装置とは異なる物体が存在するか否かを判定する第2の判定処理と、
    前記第1の判定処理又は前記第2の判定処理により前記受電装置とは異なる物体が存在すると判定されたことに基づいて、前記送電手段による送電を制限する制御工程と、を有し、
    前記第1の判定処理により前記受電装置とは異なる物体が存在する可能性があると判定されない場合は、前記第2の判定処理が行われないように前記第2の処理工程を制御することを特徴とする制御方法。
  16. コンピュータを、請求項1乃至14のいずれか1項に記載の送電装置として機能させるためのプログラム。
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CN115473355A (zh) * 2022-07-21 2022-12-13 北京罗克维尔斯科技有限公司 无线充电的检测方法及装置、车辆、电子设备和存储介质

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