JP2021092468A - 撹拌機能付き搬送装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】検体容器内の血液を効率的に撹拌する。検体容器に栓が設けられていない場合でも検体容器内の血液を撹拌できるようにする。【解決手段】撹拌機構36は、回転駆動部40、軸部材42、回転板43、及び、保持部44を有する。保持部44は、撹拌対象となった検体容器18Aを保持する複数のフィンガ46A,46Bを有する。撹拌機構36は、検体ラック16の上方において、検体容器18Aの中心軸C2が円運動するように、検体容器18Aを水平運動させる機構である。検体ラック16から検体容器18Aを引き抜く際には、抑制機構58が検体ラック16の浮き上がりを抑制する。【選択図】図1
Description
本発明は、撹拌機能付き搬送装置に関し、特に、検体ラック搬送途中で検体容器内の血液を撹拌する機能を備えた搬送装置に関する。
検体分析装置には、一般に、検体ラックを搬送する搬送装置が含まれる。検体ラックには1又は複数の検体容器が保持されている。個々の検体容器の中には検体として採取された血液が収容されている。血液は静置しておくと、比重の小さな血清と比重の大きな血餅とに分離してしまう。赤血球に含まれる特定の成分についての血液中の濃度を測定する場合など、均一な成分をもった血液(つまり全血)を分析したい場合、分析に先立って、つまり検体容器から血液を吸引する前に、血液を撹拌する必要がある。
特許文献1に開示された装置においては、検体容器が上方に引き上げられ、検体容器の中心軸回りに検体容器を回転運動させることにより、検体容器内の血液が撹拌されている。特許文献2に開示された装置においては、検体容器を傾斜(転倒)運動させることにより、検体容器内の血液が撹拌されている。
検体容器の中心軸回りにおいて検体容器を回転運動させる撹拌方式においては血液を効果的に撹拌できないおそれが生じる。検体容器を傾斜運動させる撹拌方式は検体容器が栓を有しない場合には採用することができない。
本発明の目的は、検体容器内の血液を効果的に撹拌することにある。あるいは、本発明の目的は、栓を有しない検体容器内の血液を効果的に撹拌することにある。
本開示に係る撹拌機能付き搬送装置は、吸引位置及びその手前側の撹拌位置が定められた搬送路を有し、血液を収容した1又は複数の容器を保持した検体ラックを搬送する搬送機構と、前記撹拌位置に位置した対象容器を保持しつつそれを前記検体ラックから上方へ引き上げ、前記対象容器の中心軸が水平運動するように前記対象容器を運動させ、その後に前記対象容器を前記検体ラックに戻す撹拌機構と、を含むことを特徴とする。
本開示によれば、検体容器内の血液を効果的に撹拌できる。あるいは、本開示によれば、栓を有しない検体容器内の血液を効果的に撹拌できる。
以下、実施形態を図面に基づいて説明する。
(1)実施形態の概要
実施形態に係る撹拌機能付き搬送装置は、搬送機構、及び、撹拌機構を有する。搬送機構は、吸引位置及びその手前側の撹拌位置が定められた搬送路を有し、血液を収容した1又は複数の容器を保持した検体ラックを搬送する機構である。撹拌機構は、撹拌位置に位置した対象容器を保持しつつそれを検体ラックから上方へ引き上げ、対象容器の中心軸が水平運動するように対象容器を運動させ、その後に対象容器を検体ラックに戻す。
実施形態に係る撹拌機能付き搬送装置は、搬送機構、及び、撹拌機構を有する。搬送機構は、吸引位置及びその手前側の撹拌位置が定められた搬送路を有し、血液を収容した1又は複数の容器を保持した検体ラックを搬送する機構である。撹拌機構は、撹拌位置に位置した対象容器を保持しつつそれを検体ラックから上方へ引き上げ、対象容器の中心軸が水平運動するように対象容器を運動させ、その後に対象容器を検体ラックに戻す。
上記構成によれは、対象容器の中心軸を水平運動させることによりその内部の血液が撹拌されるので、対象容器の中心軸回りにおいて対象容器を回転させる場合に比べて、撹拌効率を高められる。また、対象容器を傾斜させる必要がないので、対象容器が栓を有していない場合においても、上記構成を採用し得る。中心軸の水平運動には、円運動(楕円運動を含む)、直線運動、等が含まれる。
実施形態において、撹拌機構は、対象容器の中心軸が円運動するように対象容器を運動させる。この構成によれば、簡易な機構で撹拌効率を高められる。中心軸の円運動と中心軸回りの円運動とが併用されてもよい。
実施形態において、撹拌機構は、軸部材、保持部、及び、回転部材を有する。軸部材は、回転軸を有し、その回転軸回りにおいて回転運動する。保持部は、対象容器を掴む複数の保持要素を有する。回転部材は、回転軸と対象容器の中心軸とを水平方向に隔てつつ軸部材及び保持部が取り付けられた部材である。この構成によれば、回転軸回りにおいて回転部材を回転させることにより、対象容器の中心軸を容易に回転運動させることが可能となる。
実施形態において、搬送路の一方側に血液分析エリアが設けられる。搬送路の他方側に検体ラック戻し搬送路が設けられる。上方から見て、中心軸の円運動により形成される円形軌跡が、搬送路の一方側に及んでいる。この構成によれば、搬送路の一方側にある分析エリアの上方空間を活用して血液の撹拌を行える。一般に、分析装置の奥側端に沿って検体ラック戻し搬送路が形成されている場合が多い。すなわち、搬送路の奥側にはスペース的な余裕がない場合が多い。上記構成は、そのような事情を踏まえて、搬送路の一方側の空間を活用するものである。
実施形態においては、撹拌機構が対象容器を保持する保持部を含む。搬送路の上方にはそれを覆うカバー部材が設けられる。カバー部材には、撹拌位置(撹拌対象容器の停止位置)の上方に保持部を通過させる開口が形成されている。カバー部材によりコンタミネーションを防止又は軽減できる。開口にはそれを開閉するためのシャッタが設けられる。この構成によれば、コンタミネーションをより防止又はより軽減できる。カバー部材において吸引位置(吸引対象容器の停止位置)の上方に開口を形成し、そこにシャッタを設けてもよい。
実施形態においては、検体ラックから対象容器を上方へ引き上げる際に検体ラックの浮き上がりを抑制する抑制機構が設けられる。この構成によれば、対象容器が検体ラックに引っ掛かることによる検体ラックの転倒を防止できる。また、検体ラック抑制を通じて対象容器の位置決め精度を高められるので、対象容器の掴み上げを的確に行える。
(2)実施形態の詳細
図1には、撹拌機能付き搬送装置の実施形態が示されている。この搬送装置は、血液分析装置に組み込まれる装置である。血液分析装置は、血液を分析対象とするものであり、より具体的には、血清、血漿、全血、等を分析対象とするものである。なお、血液以外の尿等を分析対象とすることも考えられる。図1において、x方向が第1水平方向であり、z方向が垂直方向である。それらに直交するy方向が第2水平方向としての奥行き方向である。
図1には、撹拌機能付き搬送装置の実施形態が示されている。この搬送装置は、血液分析装置に組み込まれる装置である。血液分析装置は、血液を分析対象とするものであり、より具体的には、血清、血漿、全血、等を分析対象とするものである。なお、血液以外の尿等を分析対象とすることも考えられる。図1において、x方向が第1水平方向であり、z方向が垂直方向である。それらに直交するy方向が第2水平方向としての奥行き方向である。
搬送機構10は、図示の構成例において、搬送路を構成する搬送ベルト12を有している。搬送ベルト12によって検体ラック14,16が搬送される。各検体ラック14,16により複数の検体容器18が起立状態で保持されている。各検体容器18の外面には、バーコードが印字されたバーコードラベル20が貼付されている。各検体容器18は親検体容器としての透明なチューブである。それが採血管であってもよい。図示の構成例では、各検体容器18は栓を有していない。以下に説明する撹拌機構36は、栓を有しない検体容器18内の血液を撹拌し得るものである。具体的には、撹拌対象となる血液は全血であり、一連の検体の中で全血が選択的に撹拌される。撹拌機構36により、栓を有している検体容器内の検体が撹拌されてもよい。但し、その場合には、撹拌後且つ吸引前に栓を取り除く又は栓に対して開口を形成する機構が設けられる。なお、バーコードに代えて、ICタグ、RFID、二次元コード、等の識別子を利用し得る。
図示された構成例では、搬送路上に、分注位置(吸引位置、分注対象容器の停止位置)P1及びその手前側の撹拌位置(撹拌対象容器の停止位置)P2が固定的に定められている。それらの位置が動的に定められてもよい。
分注機構22は、ノズル及びノズル搬送機構を備える。ノズルは、ノズル基部24及びノズルチップ26により構成される。ノズル基部24の下端部に対して、ノズルチップ26が着脱可能に装着される。ノズルチップ26は、検体ごとに交換されるディスポーザブルチップである。他のタイプのノズルが使用されてもよい。
搬送路の上方にはカバー部材30が設けられている。換言すれば、搬送路がカバー部材30により覆われている。カバー部材30は、水平に広がる庇又は屋根として機能する。カバー部材30において、吸引位置P1の上方には開口32が形成されている。開口32を開閉するためにシャッタ34が設けられている。検体容器18Bから検体である血液を吸引する際には、開口32が開状態となる。開口32を通じてノズルチップ26が検体容器18B内に差し込まれる。吸引後、ノズルチップ26が上方に引き上げられる。その後、シャッタ34により開口32が閉じられる。カバー部材30により、各検体容器内への異物混入が防止される。シャッタ34はその効果をより高めるための部材である。
なお、吸引された検体つまり血液は、1つ又は複数の容器(図示せず)に吐出され、吐出後の血液に対して必要な分析が実施される。吸引位置P1に対して検体容器が順次位置決められ、各検体容器内の血液が上記同様に吸引される。1つの検体容器当たり複数回の吸引が行われることもある。
撹拌機構36は、図示の構成例において、昇降機構38、回転駆動部40、軸部材42、回転板43、保持部44等を有する。昇降機構38は、図示されていない水平アームを昇降運動させるものである。水平アームに対して回転駆動部40が固定されている。回転駆動部40は、軸部材42を回転駆動するモータを備えている。軸部材42の中心軸が回転軸C1である。
軸部材42の下端には、回転板43の一方端が連結されている。回転板43の他方端には保持部44が連結されている。回転板43は、回転軸C1を中心として回転運動する部材である。それは偏心カムのように機能する。
保持部44は、撹拌操作対象となった検体容器18Aを掴む複数のフィンガを備えている。図示の構成例では、2つの複数のフィンガ46A,46Bを備えている。各フィンガ46A,46Bは接触子である。また、保持部44は、2つのフィンガ46A,46Bを開閉運動させる開閉駆動部48を有する。それはアクチュエータである。保持部44はマニピュレータとして機能する。個々のフィンガ46A,46Bにおいて、検体容器18Aの表面に触れる部分に弾性体等を設けてもよい。また、そこに掴み力を検出するための圧力センサ等を設けてもよい。検体容器18の種別(具体的には高さ)に従って掴み高さが制御される。図示の構成例では、上方から検体容器18Aが掴まれているが、水平方向から検体容器18Aが掴まれてもよい。
保持部44によって保持された検体容器18Aの中心軸がC2で示されている。回転板43が回転軸C1回りにおいて回転運動すると、検体容器18Aの中心軸C2が回転軸C1回りにおいて回転運動(旋回運動)を行う。その回転運動中において中心軸C2は垂直方向に対して平行である。実施形態においては、中心軸C2の時計回り方向への回転、半時計回り向への回転、及び、両方向への交互の回転、を行わせることが可能である(符号56を参照)。回転途中にある検体容器が符号18A1,18A2で示されている。検体容器18Aの回転状態において、その高さは一定である。
搬送路の全部又は一部を覆うカバー部材30において、撹拌位置P2の上方には、開口50が形成されている。検体容器の掴み時には、開口50を通じて保持部44がカバー部材30の下方へ差し込まれる。その際においては、回転板43は、所定の回転角度に維持される。保持部44により検体容器が掴まれ、それが上方に引き上げられる(符号54を参照)。検体容器が開口50を完全に通過して、カバー部材30の上側に位置した時点で、シャッタ52により開口50が閉じられる。シャッタ52は、開口50を開閉する部材である。シャッタ34及びシャッタ52の動作は、後述する制御部60によって制御される。カバー部材30及びシャッタ(具体的にはシャッタ板)34,52を、透明性を有する部材で構成するのが望ましい。そのような構成によれば、検体分析装置のメンテナンスが容易となる。
撹拌機構36は、検体である血液の撹拌時に、カバー部材30の上側の空間内で、検体容器18Aを繰り返し旋回運動させるものである。上記のように、その際においては、検体容器18Aの中心軸C2が旋回運動する。保持部44を中心軸C2回りにおいて回転させる機能を更に付加してもよい。ある検体容器が撹拌操作対象となった後、次の検体容器が撹拌操作対象となる。すなわち、撹拌位置P2に位置した各検体容器が、順次、撹拌対象候補となる。もっとも、実際の撹拌対象は全血を収容した検体容器である。
図1に示した構成以外の構成により検体容器に旋回運動を行わせてもよい。あるいは、検体容器に旋回運動以外の水平運動を行わせてもよい。その一例として直線往復運動や楕円運動が挙げられる。それらについては後に図7を用いて説明する。
抑制機構58は、図示の構成例において、検体容器を上方へ引き上げる際に、検体ラック16をその両側から挟み込んで、検体ラック16の浮き上がりを抑制する機構である。抑制機構58については、後に図2、図3及び図4を用いて詳述する。
制御部60は、分注機構22、撹拌機構36、シャッタ34,52、抑制機構58、等の動作を制御するものである。制御部60は、例えば、プログラムを実行するプロセッサ(CPU等)により構成される。実施形態においては、撹拌時から吸引時までの時間間隔の短縮化のため、制御部60が撹拌開始タイミングの制御を実行しており、これに関しては後に図6を用いて説明する。
図2は、撹拌機構36の概略的な上面図である。搬送路を構成する搬送ベルト12は検体ラック送り用の搬送ベルトであり、同じく搬送路を構成する搬送ベルト64は検体ラック戻し用の搬送ベルトである。符号64は、搬送装置が組み込まれた血液分析装置の奥側端(奥側辺)を示している。その奥側端に沿ってその近傍に搬送ベルト64が設けられている。ベルト方式の搬送方式で個々の検体ラックを搬送してもよい。例えば、爪送り機構等を利用してもよい。
検体ラック16によって保持された検体容器18Aが撹拌位置に位置している。検体容器18Aは、保持部における複数のフィンガ46A,46Bによって保持される。その後、検体容器18Aが上方へ引き上げられ、検体容器18Aの中心軸C2が回転軸C1回りにおいて回転運動するように、検体容器18Aの回転運動が制御される。中心軸C2の運動軌跡が符号62で示されている。搬送ベルト12の一方側(図中上側)は、血液分析エリア66である。血液分析エリア66には、分注先容器群、試薬部、反応部、測定部等が設けられている。
検体容器18Aの運動範囲は、搬送ベルト12の一方側に及んでいる。すなわち、血液分析エリア66の上方空間が撹拌用空間として活用されている。搬送ベルト12の他方側(図中下側)には搬送ベルト64が存在しているが、その他方側において十分な撹拌運動空間を確保することは困難である。これを考慮して、上記のような構成が採用されている。抑制機構は、図示の構成例において、検体ラック16を挟む一対の抑制部材58A,58Bにより構成されている。それらは、y方向に進退可能に設けられている。
図3には、一対の抑制部材58A,58Bにより検体ラック16が挟み込まれた状態が示されている。このような状態を形成することにより、検体容器18Aが検体ラック16に引っ掛かったとしても検体ラック16の浮き上がりを防止でき、ひいては検体ラックの転倒を防止できる。
図4に示す抑制機構を採用してもよい。抑制機構は、一対の水平板59A,59Bにより構成されている。それらの前進状態において、検体ラック16の上側に一対の水平板59A,59Bが差し込まれる。検体ラック16が浮き上がろうとしても、検体ラック16の上端が一対の水平板59A,59Bの下面に衝突し、その浮き上がりが防止される。
図5には、撹拌機構の動作がフローチャートとして示されている。S10では、シャッタにより開口が開状態とされ、S12において昇降機構の作用により保持部の高さが引き下げられる。これにより保持部が開口を通過する。S14において保持部により検体容器が掴まれる。S16において、昇降機構の作用により保持部が検体容器と共に上方へ引き上げられる。その後、S18において、開口が閉状態とされる。S20では、検体容器を旋回運動させることにより、検体容器内の血液が撹拌される。その際の運動条件が検体に応じて適応的に定められてもよい。例えば、検体量等に応じて旋回数、旋回速度、旋回方向切り替え回数、等が変更されてもよい。検査目的等に応じて撹拌条件が切り替えられてもよい。撹拌後、S22において、開口が開状態とされ、S24において検体容器の下降が行われる。S26では、保持部が検体容器を解放し、S28では保持部が上方へ引き上げられる。保持部が開口を通過した後、S30で開口が閉状態とされる。S32では、次の検体に対する撹拌の要否が判断される。
図6には、制御部により実行される撹拌開始タイミング制御が模式的に示されている。n番目の検体ラックが分注位置を含む検体ラック停止位置に位置しており、n+1番目の検体ラックが撹拌位置を含む検体ラック停止位置に位置しているものとする。
符号70で示されるように、制御部は、まず、n番目の検体ラックについて吸引終了タイミングを予測する。その場合、n番目の検体ラックに保持されている検体数、及び、検体ごとの吸引回数に基づいて、吸引終了タイミングが計算される。n番目の検体ラックについての吸引終了タイミングは、新たなn+1番目の検体ラックを引き込むことが可能となるタイミングの直前に相当する。
続いて、制御部により、符号72で示されるように、予測された吸引終了タイミングを基準時として、n+1番目の検体ラックについて撹拌終了タイミングが特定される。撹拌終了タイミングは、基準時と同時刻か、基準時に近いタイミングとするのが望ましい。基準時よりも若干前のタイミングを撹拌終了タイミングとしてもよい。いずれにしても撹拌終了後に速やかにn+1番目の検体ラックを移送できるように撹拌終了タイミングを特定するのが望ましい。
その上で、制御部は、符号74で示されるように、n+1番目の検体ラックについて、撹拌終了タイミングから逆算して撹拌開始タイミングを特定する。その際には、n+1番目の検体ラックに保持されている検体(全血)の個数、及び、1検体当たりの撹拌に要する時間が参照される。符号76で示されるように、検体ラック単位で特定される撹拌開始タイミングに従って、各検体が撹拌される。検体ラック上の最後の検体(全血)についての撹拌が終了した時点で、その検体ラックが前方へ搬送され、吸引位置へ先頭の検体が位置決められる。
上記の制御によれば、個々の検体において、その撹拌後からその吸引までの時間を短時間にすることが可能となる。成分がより均一化された全血を吸引対象つまり分析対象とすることが可能となる。
図7には、撹拌運動の変形例が示されている。図2に示した要素には同一符号を付しその説明を省略する。
図7において、撹拌機構における保持部80は、図示の例では、4つのフィンガ82A〜82Dを有している。それらによって検体容器18Aの上端部が掴まれる。その状態で検体容器18Aが上方へ引き上げられる。その後、検体容器18Aの中心軸C2が楕円運動するように検体容器18Aが搬送される(符号84を参照)。検体容器18Aの中心軸C2が直線運動するように検体容器18Aが搬送されてもよい(符号86を参照)。
検体容器を上方へ引き上げる高さを検体容器の種別等に基づいて制御するのが望ましい。上述した撹拌機構を全血分析装置以外の検体分析装置へ搭載してもよい。検体ラックとしていわゆる1本検体ラックが用いられてもよい。検体容器を搬送するマニピュレータを上記撹拌機構として機能させてもよい。撹拌の前後又は途中でバーコードの読み取りが行われてもよい。検体容器が検体ラックから引き抜かれた時点で、検体容器の撮像、測定等が行われてもよい。
上記実施形態によれば、検体ラック搬送途中において、換言すれば検体分注の直前において、各検体を効率的に撹拌できる。よって、検体分析の精度又は信頼性を高められる。また、上記実施形態によれば、コンタミネーションを効果的に防止できる。
10 搬送機構、12 搬送ベルト、14,16 検体ラック、18,18A,18B 検体容器、20 バーコードラベル、22 分注機構、36 撹拌機構、38 昇降機構、40 回転駆動部、42 軸部材、43 回転板、44 保持部、46A,46B フィンガ、48 開閉駆動部、58 抑制機構、60 制御部。
Claims (7)
- 吸引位置及びその手前側の撹拌位置が定められた搬送路を有し、血液を収容した1又は複数の容器を保持した検体ラックを搬送する搬送機構と、
前記撹拌位置に位置した対象容器を保持しつつそれを前記検体ラックから上方へ引き上げ、前記対象容器の中心軸が水平運動するように前記対象容器を運動させ、その後に前記対象容器を前記検体ラックに戻す撹拌機構と、
を含むことを特徴とする撹拌機能付き搬送装置。 - 請求項1記載の撹拌機能付き搬送装置において、
前記撹拌機構は前記対象容器の中心軸が円運動するように前記対象容器を運動させる、
ことを特徴とする撹拌機能付き搬送装置。 - 請求項2記載の撹拌機能付き搬送装置において、
前記撹拌機構は、
回転軸を有し、前記回転軸回りにおいて回転する軸部材と、
前記対象容器を掴む複数の保持要素を有する保持部と、
前記回転軸と前記中心軸とが水平方向に隔てられつつ前記軸部材及び前記保持部が取り付けられた回転部材と、
を含むことを特徴とする撹拌機能付き搬送装置。 - 請求項2記載の撹拌機能付き搬送装置において、
前記搬送路の一方側に血液分析エリアが設けられ、
前記搬送路の他方側に検体ラック戻し搬送路が設けられ、
上方から見て、前記中心軸の円運動により形成される円形軌跡が、前記搬送路の一方側に及んでいる、
ことを特徴とする撹拌機能付き搬送装置。 - 請求項1記載の撹拌機能付き搬送装置において、
前記撹拌機構は前記対象容器を保持する保持部を含み、
前記搬送路を覆うカバー部材が設けられ、
前記カバー部材には、前記撹拌位置の上方に前記保持部を通過させる開口が形成されている、
ことを特徴とする撹拌機能付き搬送装置。 - 請求項5記載の撹拌機能付き搬送装置において、
前記開口を開閉するためのシャッタを含む、
ことを特徴とする撹拌機能付き搬送装置。 - 請求項1記載の撹拌機能付き搬送装置において、
前記検体ラックから前記対象容器を上方へ引き上げる際に前記検体ラックの浮き上がりを抑制する抑制機構が設けられた、
ことを特徴とする撹拌機能付き搬送装置。
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