JP2021092433A - 画像形成装置および光沢測定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】搬送される用紙上のトナー画像に対しても鏡面反射光を精度良く測定できる画像形成装置および光沢測定方法を提供する。【解決手段】画像形成装置は、画像形成部120,130、定着部160、用紙搬送部150、照射部181、撮像素子183、光電変換素子184、および制御部190を有する。用紙搬送部150は、用紙搬送路151を備え、定着部160で定着されたシート10を用紙搬送路151に沿って搬送する。照射部181は、用紙搬送路151の定着部160からシートの搬送方向下流側に設置され、用紙搬送路151を搬送されるシートに光を照射する。撮像素子183および光電変換素子184は、照射部181からシートへ所定の角度で入射する入射光に対するシートからの反射光および散乱光をそれぞれ受光する。制御部190は、撮像素子183の撮像データと、光電変換素子184の出力レベルとに基づいて、トナー画像の光沢を測定する。【選択図】図1
Description
本発明は、画像形成装置および光沢測定方法に関する。
近年、プリンターやMFP(Multi−Function Peripheral)等の画像形成装置の高画質化の要求が高まっている。画像形成装置が出力する印刷物の画像品質の評価指標の1つにトナー画像の光沢がある。
一般に、トナー画像の光沢は、トナー画像に対して照射した光に対する反射光を測定することにより測定される。例えば、用紙に定着されたトナー画像が高光沢である場合、トナー画像に対して所定の角度で入射した光に対するトナー画像からの反射光の正反射方向の成分は強くなる。一方、トナー画像の表面には、微小な凹凸があるため、正反射方向以外の方向に拡散する光の成分もある。また、トナー画像が低光沢である場合は、トナー画像の表面の凹凸が大きいため、高光沢である場合に比べて、正反射方向の成分は弱まり、正反射方向以外の方向に拡散する光の成分が強まる。このようなトナー画像の反射特性に基づいて、トナー画像の光沢が測定される。
通常、トナー画像の光沢を評価するため、鏡面光沢度、写像性、およびヘイズ(曇り度)のうち少なくともいずれかが測定される。このうち、鏡面光沢度は、特定の入射角に対する反射角についての光の正反射光のレベルを表すものであり、人間の感じる光沢と必ずしも合致するものではない。このため、高光沢のトナー画像を評価する場合、鏡面光沢度に加えて、鏡面反射光の拡散度合いを表す写像性またはヘイズを使用することが有効であることが分かってきている。写像性は像の鮮明度を表し、ヘイズは像の曇り度(不鮮明度)を表す。写像性およびヘイズは、トナー画像からの鏡面反射光のレベルと拡散分布に基づいて算出されうる。
これに関連して、下記特許文献1には、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサーを使用して、固定された被検面に対する鏡面反射光を測定し、鏡面反射光のレベルと拡散分布から鏡面光沢度、写像性、ヘイズ等の反射特性を算出する技術が開示されている。
特許文献1の技術では、固定された被検面に対する鏡面反射光を測定することを想定している。したがって、通常、測定中に被検面の位置が変動することがないため、測定タイミングが問題となることはない。しかし、例えば画像形成装置内を搬送される用紙の表面等、移動する被検面に対する鏡面反射光を測定する場合、測定タイミングによっては、用紙の搬送速度や、用紙搬送方向に直交する方向の用紙の位置が変動する可能性がある。また、用紙搬送部の部品等の位置が変化する可能性もある。さらに、例えば文字を含むトナー画像が被検面である場合、被検面の面積が小さいため、用紙上に照射される光の照射面積が被検面よりも大きいサイズとなりうる。その結果、引用文献1の技術を使用して、移動する被検面に対する鏡面反射光を測定した場合、トナー画像に対する鏡面反射光を測定するつもりが、測定位置がずれ、トナー画像ではなく用紙の地肌に対する鏡面反射光を測定しまうおそれがある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、搬送される用紙上のトナー画像に対しても鏡面反射光を精度良く測定できる画像形成装置および光沢測定方法を提供することを目的とする。
本発明の上記目的は、下記の手段によって達成される。
(1)シートにトナー画像を形成する画像形成部と、前記画像形成部によって形成されたトナー画像を前記シートに定着する定着部と、用紙搬送路を備え、前記定着部で定着された前記シートを前記用紙搬送路に沿って搬送する用紙搬送部と、前記用紙搬送路の前記定着部より前記シートの搬送方向下流側に設置され、前記用紙搬送路を搬送される前記シートに光を照射する照射部と、前記照射部から前記シートへ所定の角度で入射する入射光に対する前記シートからの反射光および散乱光をそれぞれ受光する撮像素子および光電変換素子と、前記撮像素子の撮像データと、前記光電変換素子の出力レベルとに基づいて、前記トナー画像の光沢を測定する制御部と、を有する、画像形成装置。
(2)前記制御部は、前記撮像素子の撮像データに基づいて、前記シートからの鏡面反射光のレベルおよび拡散分布を算出し、算出された前記鏡面反射光のレベルおよび拡散分布に基づいて、トナー画像の光沢を推定する、上記(1)に記載の画像形成装置。
(3)前記制御部は、前記光電変換素子の出力レベルの変化を監視し、前記出力レベルの変化に基づいて、前記撮像素子の出力電圧を読み出すタイミングを決定する、上記(1)または(2)に記載の画像形成装置。
(4)前記制御部は、前記シート上において、前記照射部によって光が照射された箇所にトナー画像があるか否かを、前記光電変換素子の前記出力レベルに基づいて判定する、上記(1)〜(3)のいずれか1つに記載の画像形成装置。
(5)前記制御部は、前記出力レベルの変化速度値、または前記出力レベルの時間に対する微分値を算出し、前記変化速度値または前記微分値に基づいて、前記タイミングを決定する、上記(4)に記載の画像形成装置。
(6)前記撮像素子は、前記シート上のトナー画像がある部分と、トナー画像がない部分とを撮像し、前記制御部は、トナー画像がある部分の撮像データとトナー画像がない部分の撮像データとの差分に基づいて、前記シートの表面性を測定する、上記(4)または(5)に記載の画像形成装置。
(7)前記照射部は、互いに異なる波長の光を発する複数の発光素子を有し、前記制御部は、前記発光素子を独立に順次点灯させるように前記照射部を制御し、前記照射部からの各波長の光に対する、前記撮像素子の撮像データと前記光電変換素子の出力レベルとを取得する、上記(1)に記載の画像形成装置。
(8)前記制御部は、前記複数の発光素子の光の波長と、前記光電変換素子の出力レベルとの関係に基づいて、前記シート上のトナー画像の色および濃度を測定する、上記(7)に記載の画像形成装置。
(9)前記制御部は、さらに、前記撮像素子の撮像データに基づいて、前記各波長について、前記シートからの鏡面反射光のレベルおよび拡散分布を算出し、前記複数の発光素子の光の波長と、前記シートからの鏡面反射光のレベルおよび拡散分布との関係に基づいて、前記シート上のトナー画像の色、濃度、および表面性を測定する、上記(8)に記載の画像形成装置。
(10)前記制御部は、前記シートからの鏡面反射光のレベルおよび拡散分布に基づいて、前記定着部の定着温度を含む、前記定着部の定着制御に関連するパラメーターを更新する、上記(2)に記載の画像形成装置。
(11)前記制御部は、前記出力レベルに基づいて、前記定着部の定着温度を含む、前記定着部の定着制御に関連するパラメーターを更新する、上記(10)に記載の画像形成装置。
(12)画像形成部において、シートにトナー画像を形成するステップ(a)と、
定着部において、前記画像形成部で形成されたトナー画像を前記シートに定着するステップ(b)と、前記定着部で定着された前記シートを用紙搬送路に沿って搬送するステップ(c)と、前記用紙搬送路の前記定着部から前記シートの搬送方向下流側に設置された照射部によって、前記用紙搬送路を搬送される前記シートに光を照射するステップ(d)と、前記照射部から前記シートへの入射光に対する前記シートからの反射光および散乱光を撮像素子および光電変換素子によってそれぞれ受光するステップ(e)と、前記撮像素子の撮像データと、前記光電変換素子の出力レベルとに基づいて、前記トナー画像の光沢を測定するステップ(f)と、を有する、光沢測定方法。
定着部において、前記画像形成部で形成されたトナー画像を前記シートに定着するステップ(b)と、前記定着部で定着された前記シートを用紙搬送路に沿って搬送するステップ(c)と、前記用紙搬送路の前記定着部から前記シートの搬送方向下流側に設置された照射部によって、前記用紙搬送路を搬送される前記シートに光を照射するステップ(d)と、前記照射部から前記シートへの入射光に対する前記シートからの反射光および散乱光を撮像素子および光電変換素子によってそれぞれ受光するステップ(e)と、前記撮像素子の撮像データと、前記光電変換素子の出力レベルとに基づいて、前記トナー画像の光沢を測定するステップ(f)と、を有する、光沢測定方法。
(13)前記ステップ(f)では、前記撮像素子の撮像データに基づいて、前記シートからの鏡面反射光のレベルおよび拡散分布を算出し、算出された前記鏡面反射光のレベルおよび拡散分布に基づいて、前記トナー画像の光沢を推定する、上記(12)に記載の光沢測定方法。
(14)前記ステップ(f)では、前記光電変換素子の出力レベルを監視し、前記出力レベルの変化に基づいて、前記撮像素子から出力電圧を読み出すタイミングを決定する、上記(12)または(13)に記載の光沢測定方法。
(15)前記ステップ(f)の後に、前記シートからの鏡面反射光のレベルおよび拡散分布に基づいて、前記定着部の定着温度を含む、前記定着部の定着制御に関連するパラメーターを更新するステップ(g)をさらに有する、上記(12)〜(14)のいずれか1つに記載の光沢測定方法。
本発明によれば、撮像素子の撮像データと、光電変換素子の出力レベルとに基づいて、トナー画像の光沢を測定するので、搬送される用紙上のトナー画像に対しても鏡面反射光を精度良く測定できる。
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
<画像形成装置100>
図1および図2は、それぞれ本発明の一実施形態に係る画像形成装置100の全体構成を例示する概略図および概略ブロック図である。また、図3および図4は図2に示す測定部180の構成を例示する概略ブロック図および概略断面図である。また、図5は、測定部180を図4のZ方向から視た場合の模式図である。
図1および図2は、それぞれ本発明の一実施形態に係る画像形成装置100の全体構成を例示する概略図および概略ブロック図である。また、図3および図4は図2に示す測定部180の構成を例示する概略ブロック図および概略断面図である。また、図5は、測定部180を図4のZ方向から視た場合の模式図である。
図1に示す画像形成装置100は、電子写真方式の画像形成装置であり、スキャンされた原稿の画像データ、または外部のクライアント端末から受信した印刷ジョブに基づいて生成された画像データを使用して、記録媒体である用紙(シート)10に画像を形成(印刷)する。画像形成装置100は、例えば、コピー機、プリンター、ファクシミリ、またはコピー機能、プリンター機能、およびスキャン機能を有するMFPでありうる。
画像形成装置100は、原稿読取部110、作像部120、転写部130、給紙部140、用紙搬送部150、定着部160、操作表示部170、測定部180、および制御部190を有する。
原稿読取部110は、原稿台の所定の読取位置にセットされた原稿、またはADF(Auto Document Feeder:自動原稿搬送装置)により所定の読取位置に搬送された原稿に光源から光を当て、その反射光をCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサーやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)リニアセンサー等の受光素子で光電変換することで電気信号を生成する。生成された電気信号は、A/D(Analog to Digital)変換、シェーディング補正、フィルター処理、画像圧縮処理等が施され、作像部120へ送信される。
作像部120は、像担持体として感光体ドラム122にトナー画像を形成する。作像部120は、イエロー(Y)色の画像を形成する作像ユニット12A、マゼンタ(M)色の画像を形成する作像ユニット12B、シアン(C)色の画像を形成する作像ユニット12C、黒(K)色の画像を形成する作像ユニット12Dを有する。
作像部120の各ユニットは、現像装置121、感光体ドラム122、帯電部123、および光書込部124を、それぞれ有する。
現像装置121は、感光体ドラム122の表面にトナーを付着させることにより、静電潜像をトナーにより可視化してトナー画像を形成する。つまり、作像ユニット12A、12B、12C、および12Dの感光体ドラム122に、イエロー色、マゼンタ色、シアン色および黒色に対応するモノクロのトナー画像を、それぞれ形成する。作像ユニット12A〜12Dの各現像装置121は、それぞれイエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの異なる色の小粒径のトナーとキャリアからなる2成分現像剤を内包する。
感光体ドラム122は、有機光導電体(Organic Photo Conductor:OPC)を含むポリカーボネイト等の樹脂からなる感光層を有する像担持体であり、所定の速度で回転するように構成されている。帯電部123は、感光体ドラム122の周囲に配置されるコロナ放電極からなり、生成されるイオンによって感光体ドラム122の表面を帯電させる。光書込部124は、走査光学装置が組み込まれており、画像データに基づいて、帯電された感光体ドラム122を露光することにより、露光された部分の電位を低下させ、画像データに対応する電荷パターン(静電潜像)を形成する。
転写部130は、中間転写ベルト131、1次転写部132、および2次転写部133を有する。中間転写ベルト131は、無端状であり、作像ユニット12A〜12Dの側方に配置され、感光体ドラム122と当接するように位置決めされる。中間転写ベルト131は、例えばポリイミドフィルムで形成されている。中間転写ベルト131上には、作像ユニット12A〜12Dにおいて形成された各色のモノクロのトナー画像が1次転写部132により逐次転写され、イエロー色、マゼンタ色、シアン色および黒色の各層が重畳したカラーのトナー画像が形成される。2次転写部133は、中間転写ベルト131に形成されたカラーのトナー画像を、搬送されて来る用紙10に転写する。作像部120および転写部130は、画像形成部を構成する。
給紙部140は、用紙10を収容する複数の給紙トレイ141,142を備える。給紙トレイ141,142には、例えば用紙サイズごとに用紙10が収容されている。用紙10は、1枚ずつ用紙搬送部150に送り出される。
用紙搬送部150は、用紙10を搬送するための用紙搬送路151および複数の搬送ローラー対152を有し、画像形成装置100内において用紙10を搬送する。
また、用紙搬送部150は、用紙反転部を有する。用紙反転部は、定着部160によって表面にトナー画像が定着された用紙10を、用紙搬送路151を通じて作像部120へ向けて搬送するとともに、用紙10の表裏を反転し、表面の反対面の裏面に作像部120によるトナー画像の形成を可能にする。
給紙部140から給紙された用紙10は、複数の搬送ローラー対152が駆動部(不図示のモーター)よって回転駆動されることで、用紙搬送路151に沿って搬送される。用紙10は、レジストローラー15Rを経て2次転写部133に搬送され、2次転写部133においてトナー画像が転写された後、定着部160に搬送される。
定着部160は、用紙10に形成されたトナー画像を定着する。定着部160は、内部にヒーターが配置された中空の加熱ローラー161と、加熱ローラー161に圧着する加圧ローラー162とを備える。加熱ローラー161および加圧ローラー162は、ヒーターにより所定温度(たとえば100℃以上)に制御され、用紙10に加熱・加圧処理を施し、トナー画像を定着する。
定着部160は、定着制御に関連する各種のパラメーター(以下、「定着パラメーター」という)を調整することにより、トナー画像の光沢を制御できる。本実施形態では、光沢は、用紙表面における反射または散乱に関する特性を表し、例えば鏡面光沢度、写像性、またはヘイズ等によって測定される。また、定着パラメーターには、例えば、定着温度(加熱ローラー161の外周面の表面温度)、加熱ローラー161と加圧ローラー162とで形成される定着ニップ部にかかる面圧、定着ニップ部における加熱ローラー161および加圧ローラー162の周速度等が含まれる。
トナー画像が定着された用紙10は、片面印刷の場合、用紙搬送路151を通って排紙部153から画像形成装置100の外部へ排出される。一方、両面印刷の場合、用紙搬送部150の用紙反転部にて表裏が反転され、再び2次転写部133へ向けて搬送される。そして、用紙10は、2次転写部133において裏面にトナー画像が転写され、定着部160において裏面のトナー画像が定着された後、排紙部153から画像形成装置100の外部へ排出される。
操作表示部170は、ユーザーの指示を受け付けたり、ユーザーへのメッセージ等を画面に表示したりする。操作表示部170は、キーボードおよび操作パネルを有する。ユーザーは、キーボードや、操作パネルを操作することにより、制御部190に対して指示を入力する。また、画面には、入力された情報、各種設定情報、警告メッセージ等が表示される。
測定部180は、用紙搬送路151を搬送される用紙10に光を照射し、用紙10からの反射光および散乱光をそれぞれ受光し、反射光および散乱光の検出結果を制御部190に伝達する。図3および図4に示すように、測定部180は、照射部181、駆動部182、撮像素子183、光電変換素子184、A/D変換部185、レンズ186、絞り187、およびコリメーターレンズ188を有する。測定部180は、用紙搬送路151の定着部160から用紙10の搬送方向の下流側、例えば定着部160と排紙部153との間の用紙搬送路151に沿った位置に配置されている。
照射部181は、例えばLED(Light Emitting Diode)等の発光素子を少なくとも1つ備え、用紙搬送路151を搬送される用紙10に向けて光を照射する。照射部181は、複数の発光素子を備えることもでき、その場合、それらの発光素子は互いに異なる波長の光、例えば赤色、緑色、青色等の光を発する。
また、照射部181が光を照射する方向には、レンズ186、絞り187、およびコリメーターレンズ188が配置されている。発光素子から射出された発散光束は、レンズ186により絞り187上で収束され、絞り187により照射範囲がより狭い範囲に制限される。絞り187を通過した光は、再び発散光束となり、コリメーターレンズ188に入射し、コリメーターレンズ188により平行光に変換され、搬送される用紙10の紙面上の測定点Pの位置において小面積で照射される。以下、測定点Pに照射される平行光をスポット光21という。なお、図4では、スポット光21は、簡略化のため、その光軸を示す実線で表されている。また、絞り187の口径は、例えば数μm〜数十μmの大きさでありうる。
発光素子は、測定点Pにおいて、スポット光21が用紙10の紙面に入射する角度をθiとすると、スポット光21が用紙10の紙面に対して所定の角度(90°−θi)をなすように位置および向きが設定される。θiは、反射特性ごとにJISやISOで規定されている。
例えば、反射特性として、鏡面光沢度を測定する場合、θiは、JIS Z 8741に規定されている20度、45度、60度、75度および85度のいずれかに設定される。鏡面光沢度は、正反射光22aのレベルに基づいて算出される。また、反射特性として、写像性を測定する場合、θiは、JIS K 7374に規定されている45度および60度のいずれかに設定される。写像性は、拡散反射光のレベルおよび分布に基づいて算出される。拡散反射光は、正反射光22aの周辺に分布を有する反射光成分である。また、反射特性として、ヘイズを測定する場合、θiは、ISO 13803、ASTM E 430に規定されている20度および30度のいずれかに設定される。ヘイズも、拡散反射光のレベルおよび分布に基づいて算出される。
駆動部182は、制御部190からの制御信号に応じて、照射部181の発光素子に電力を供給し、発光素子を発光または消灯させる。
撮像素子183は、スポット光(入射光)21に対する用紙10からの鏡面反射光22を受光する。鏡面反射光22は、正反射光22aと、拡散反射光とを成分に持つ反射光である。例えば拡散範囲が破線で示される拡散反射光は、撮像素子183によって受光されうる。撮像素子183は、例えばフォトダイオード(PD:Photo Diode)が2次元的に配列されたCCDイメージセンサー、またはピクセルを構成するPDが1列に配置されたPDアレイを有するCMOSリニアセンサーでありうる。
撮像素子183は、スポット光21に対する用紙10からの鏡面反射光22を受光するため、測定点Pにおいて、鏡面反射光22の正反射光22aが用紙10に対して(90°−θr)の角度をなすように位置、および受光面の向きが設定される。ここで、θrは正反射光22aの反射角であり、θr=θiである。
撮像素子183がCMOSリニアセンサーである場合、PDアレイは、図4および図5のX−Z平面に平行に配置される。これにより、撮像素子183は、スポット光21が用紙10の表面の凹凸によって拡散反射された拡散反射光についても受光できる。
なお、PDアレイに含まれる一列あたりのPDの数は、鏡面反射光22の拡散範囲(例えば、破線で示す範囲)に十分対応できる数に設定される。
光電変換素子184は、スポット光21(入射光)に対する用紙10の表面からの散乱光23を受光する。光電変換素子184は、例えば、PDを備え、スポット光21に対する用紙10n表面からの散乱光23を受光するため、測定点Pにおいて用紙10に対して90°の角度をなすように位置、および受光面の向きが設定される。後述するように、本実施形態では、光電変換素子184の出力レベルの変化に基づいて、撮像素子183のPDアレイにおける光電流を蓄積するタイミングと、PDアレイの電圧を出力するタイミングとが生成される。光電流は、PDが受光した光によって生成される電流である。
A/D変換部185は、撮像素子183のから出力信号と、光電変換素子184からの出力信号とを、アナログ信号からディジタル信号に変換し、制御部190へ送信する。
図5に示すように、照射部181、撮像素子183、および光電変換素子184は、Z方向から視た場合に、用紙搬送方向(X方向)に平行な直線30上に配置されている。
図2に戻り、制御部190は、原稿読取部110、作像部120、転写部130、給紙部140、用紙搬送部150、定着部160、操作表示部170、および測定部180の各部を統合的に制御して、画像形成装置100が有する様々な機能を実現する。
制御部190は、CPU(Central Processing Unit)191、補助記憶部192、RAM(Random Accesss Memory)193、およびROM(Read Only Memory)194を有し、これらの構成要素は内部バスによって相互に接続されている。
CPU191は、光沢測定プログラムを実行し、画像形成装置100の各部を制御する。補助記憶部192には、オペレーティングシステム、各種アプリケーションプログラム、光沢測定プログラム等が格納されている。
RAM193は、CPU191による演算処理の結果、画像データ等を一時的に記憶する。ROM194は、CPU191が演算処理等で使用する各種パラメーター等を記憶している。
また、制御部190は、ネットワークに接続されたクライアント端末等の機器と通信を行うためのネットワークインターフェース(不図示)を有し、ネットワークインターフェースを通じてクライアント端末から印刷ジョブを取得する。印刷ジョブには、印刷データおよび印刷設定情報が含まれている。
(光沢測定方法)
以下、図6〜図8を参照して、本実施形態における画像形成装置100の光沢測定方法について説明する。図6は、本実施形態の画像形成装置100の光沢測定方法の処理手順について例示するためのフローチャートである。図6のフローチャートの処理は、CPU191が光沢測定プログラムを実行することにより実現される。また、図7は、図3に示す撮像素子の読み出しタイミングについて説明するための波形図である。図7において、上の波形図は、撮像素子183の読み出しを行うタイミングを示し、縦軸は撮像素子183のPDアレイの出力電圧[mV]であり、横軸は時間[ms]である。また、下の波形図は、光電変換素子184の出力電流の時間変化を示し、縦軸は光電変換素子184の出力電流[μA]であり、横軸は時間[ms]である。
以下、図6〜図8を参照して、本実施形態における画像形成装置100の光沢測定方法について説明する。図6は、本実施形態の画像形成装置100の光沢測定方法の処理手順について例示するためのフローチャートである。図6のフローチャートの処理は、CPU191が光沢測定プログラムを実行することにより実現される。また、図7は、図3に示す撮像素子の読み出しタイミングについて説明するための波形図である。図7において、上の波形図は、撮像素子183の読み出しを行うタイミングを示し、縦軸は撮像素子183のPDアレイの出力電圧[mV]であり、横軸は時間[ms]である。また、下の波形図は、光電変換素子184の出力電流の時間変化を示し、縦軸は光電変換素子184の出力電流[μA]であり、横軸は時間[ms]である。
図6に示すように、まず、用紙10にトナー画像を形成する(ステップS101)。画像形成部は、制御部190の指示に応じて、印刷ジョブに基づいて、用紙10にトナー画像を形成する。トナー画像が形成された用紙10は、定着部160に搬送される。
次に、トナー画像を用紙10に定着する(ステップS102)。定着部160は、制御部190の指示に応じて、定着パラメーターで設定された条件の下、トナー画像を用紙10に定着する。
次に、用紙10を用紙搬送路151に沿って搬送する(ステップS103)。用紙搬送部150は、制御部190の指示に応じて、定着部160で定着された用紙10を用紙搬送路151に沿って、測定部180へ向けて搬送する。
次に、用紙10に光を照射する(ステップS104)。制御部190は、用紙搬送路151上を搬送される用紙10が、照射部181の測定点Pを通過する際に、駆動部182を制御して照射部181の発光素子を駆動する。発光素子は、用紙10に向けて光を照射する。測定点Pにおいて、用紙10へ所定の角度で入射したスポット光21は、用紙10の表面(トナー画像11または用紙地肌12)で鏡面反射または散乱する。
また、照射部181が、互いに異なる波長の光を発する複数の発光素子を備える場合は、制御部190は、上記複数の発光素子を独立に順次点灯させるように照射部181を制御する。
次に、反射光および散乱光を受光する(ステップS105)。撮像素子183および光電変換素子184は、それぞれ反射光および散乱光を受光する。通常、用紙10の表面には微小な凹凸があるので、鏡面反射光には、正反射光および拡散反射光が含まれる。拡散反射光は、上述のとおり、正反射光以外の鏡面反射光の成分であり、中心部から周辺部へ向けて強度が減少する分布を有する。拡散反射光成分は、トナー画像の光沢が高い場合は小さくなり、光沢が低い場合は大きくなる。また、散乱光は、用紙10の表面の凹凸で散乱された光である。
また、照射部181が複数の発光素子を備える場合、撮像素子183および光電変換素子184は、複数の発光素子から順次照射された光に対する反射光および散乱光をそれぞれ受光する。
次に、撮像素子183の読み出しタイミングを決定する(ステップS106)。制御部190は、A/D変換部185によってディジタル信号に変換された光電変換素子184の出力電流(出力レベル)を監視し、出力レベルの変化に基づいて、撮像素子183の出力電圧を読み出すタイミングを決定する。より具体的には、以下のとおりである。
図7の下の波形図に示すように、光電変換素子184の出力レベルは、用紙10の表面における色に応じて変化する。例えば、用紙10において、トナー画像11が定着されている部分ではトナー色に応じて散乱率が低下し、出力レベルが低くなる。一方、トナー画像11が定着されていない部分、すなわち用紙10の地肌が露出している部分では地肌が白色であり高散乱率である為、出力レベルが高くなる。制御部190は、光電変換素子184の出力レベルの変化に基づいて、照射部181によって用紙10上に光が照射された箇所にトナー画像11があるか否かを判定する。
制御部190は、用紙10の表面が用紙地肌12からトナー画像11へ切り替わるタイミングで第1トリガー(白抜きの矢印で示す)を生成する。このタイミングは、例えば、光電変換素子184の出力レベルの時間に関する平均変化率(変化速度値)に基づいて生成されうる。また、平均変化率の代わりに、時間に対する微分値を計算してもよい。以下、平均変化率を単に「変化率」という。例えば、用紙地肌12からトナー画像11への切り替わりでは、変化率は負値となる。したがって、制御部190は、変化率が負値となったタイミングで第1トリガーを生成しうる。
また、制御部190は、例えば、光電変換素子184の出力レベルが、用紙地肌12に対応する所定の第1レベルから、閾値レベルLthに下降したタイミングで第1トリガーを生成することもできる。第1レベルは、所定の閾値レベルLthよりも高いレベルであり、トナー画像11に対応する第2レベルは、閾値レベルLthよりも低いレベルである。制御部190は、例えば、最初に光電変換素子184の出力レベルを測定する際に第1および第2レベルを測定し、閾値レベルLthをこれらの中間値に設定しうる。
制御部190は、第1トリガーをトリガーとして、PDの光電流の蓄積を開始するように撮像素子183を制御する。
続いて、制御部190は、照射部181によるスポット光21の照射領域がトナー画像11から用紙地肌12に変化するタイミングで第2トリガー(黒の矢印で示す)を生成する。このタイミングは、例えば、第1トリガーと同様に変化率に基づいて生成されうる。例えば、トナー画像11から用紙地肌12への切り替わりでは、変化率は正値となる。したがって、制御部190は、変化率が正値となったタイミングで第2トリガーを生成しうる。あるいは、光電変換素子184の出力レベルが第2レベルから立ち上がるエッジを検出して第2トリガーを生成することもできるし、出力レベルが、トナー画像11に対応する第2レベルから、閾値レベルLthに上昇したタイミングで第2トリガーを生成することもできる。制御部190は、第2トリガーをトリガーとして、PDの光電流の蓄積を終了し、PDアレイの電圧を順次出力するように撮像素子183を制御する。
再び図6に戻り、トナー画像の光沢を推定する(ステップS107)。制御部190は、PDアレイの電圧から得られる撮像データに基づいて、用紙10からの鏡面反射光のレベルおよび拡散分布を算出することで、トナー画像11の反射特性(例えば、鏡面光沢度、写像性、またはヘイズ)を取得する。
また、制御部190は、複数の発光素子の光の波長(例えば、赤色、緑色、および青色に相当する波長)と、光電変換素子184の出力レベルとの関係に基づいて、用紙10上のトナー画像の色および濃度を測定する。トナー画像の色および濃度を測定する方法は、従来の測色計における測定方法と同様であるので詳細な説明を省略する。
さらに、制御部190は、複数の発光素子の各波長について、用紙10からの鏡面反射光のレベルおよび拡散分布および光電変換素子184で測定した散乱光のレベルを算出し、複数の発光素子の光の波長と、用紙10からの鏡面反射光のレベルおよび拡散分布および光電変換素子で測定した散乱光のレベルの関係に基づいて、用紙10上のトナー画像の色、濃度、および用紙10の表面性(表面状態)を測定することもできる。
用紙10の表面性としては、例えば、用紙10においてトナー画像11がある部分、およびトナー画像がない部分(すなわち用紙地肌12)の凹凸の度合いが挙げられる。用紙10の表面の凹凸の度合いが大きい場合は、小さい場合に比べて用紙10からの鏡面反射光の正反射成分が小さくなる一方で、拡散反射成分が大きくなる。したがって、撮像素子183で測定された鏡面反射光のレベルおよび拡散分布に基づいて、用紙10の表面の凹凸の度合いを推定できる。
トナー画像11は、用紙地肌12にトナー層が被覆されて形成されているので、トナー画像11の凹凸は、用紙地肌12の凹凸にトナー層による凹凸が付け加えられたものとなる。トナー画像11の凹凸の度合いは、トナー画像11がある部分の撮像データに基づいて測定することができる。しかし、トナー画像11がある部分の撮像データに基づいて測定したトナー画像11の凹凸には用紙地肌12の凹凸の影響も含まれているので、トナー層によるトナー画像11の凹凸について評価する場合は、トナー画像11がある部分の撮像データと、用紙地肌12の撮像データとの差分を計算することで、用紙地肌12の凹凸の影響を除去する必要がある。
また、用紙地肌12を撮像素子183によって撮像する場合、制御部190は、第2トリガーをトリガーとして、PDの光電流の蓄積を開始するように制御する。また、第1トリガーをトリガーとして、PDの光電流の蓄積を終了し、PDアレイの各PDの電圧を順次出力するように撮像素子183を制御しうる。
次に、定着部160の定着パラメーターを更新する(ステップS108)。制御部190は、用紙10のトナー画像11の鏡面反射光のレベルおよび拡散分布に基づいて、定着パラメーターを更新する。定着部160は多数の部品から構成されており、各部品は、僅かながらその形状や特性にバラツキを有する。また、各部品は動作時の温度によって、その形状が変化したり、特性が変動したりしうる。このため、制御部190は、ステップS107で測定されたトナー画像の光沢に基づいて定着パラメーターを更新することにより、トナー画像の光沢をフィードバック制御する。
通常、定着温度が高いほど、トナーが溶融しやすくなるので、トナー画像11の凹凸の度合いは小さく、すなわち滑らかになり、光沢は高くなる。したがって、例えば、トナー画像の光沢が所望の光沢よりも高い場合、定着温度を下げるように制御し、トナー画像の光沢が所望の光沢よりも低い場合、定着温度を上げるようにフィードバック制御することで、トナー画像11を所望の光沢に近づけることができる。
また、トナー画像11の光沢が想定よりも低い場合、トナーが十分に溶融していないことが考えられる。例えば、YMCK各色のトナー画像11の光沢を推定することで、光沢が低いトナー色を判定でき、十分に溶融していないトナーを特定できる。これにより、トナーの製造工程や、品質管理工程等を見直すことで、トナー画像11の品質が改善しうる。
このように、図6のフローチャートに示す処理では、定着部160と排紙部153との間の用紙搬送路151に設置された測定部180の照射部181によって、用紙搬送路151を搬送される用紙10に光を照射する。この際、撮像素子183および光電変換素子184が、用紙10への入射光に対する反射光および散乱光をそれぞれ受光する。制御部190は、光電変換素子184の出力レベルを監視し、その出力レベルの変化に基づいて、撮像素子183の読み出しタイミングを決定し、撮像素子183の撮像データに基づいて、トナー画像の光沢を推定する。
なお、以上では、説明の都合上、例えば、トナー画像11について測定を行う場合、撮像素子183が第1トリガーでPDアレイの光電流の蓄積を開始し、第2トリガーでPDアレイの光電流の蓄積を終了する構成である場合について説明した。しかし、市販されているCMOSラインセンサーは、PDアレイにおける光電流の蓄積と、光電流の蓄積によって生成された電圧の出力とを含む一連のシーケンス動作を1つのトリガーパルスで開始するのが一般的である。以下では、撮像素子183が1つのトリガーパルスを使用して一連のシーケンス動作を開始する一般的なCMOSラインセンサーである場合を想定して、その動作について説明する。
(撮像素子183の動作)
以下、図8および図9を参照して、撮像素子183の動作について説明する。図8は図3に示す撮像素子183の動作を例示するフローチャートであり、図9は図3に示す撮像素子183の動作を説明するためのタイミングチャートである。
以下、図8および図9を参照して、撮像素子183の動作について説明する。図8は図3に示す撮像素子183の動作を例示するフローチャートであり、図9は図3に示す撮像素子183の動作を説明するためのタイミングチャートである。
撮像素子183は、各ピクセルのPDが受光した反射光に応じた光電流を生成してコンデンサーに蓄積し、トリガーパルスを受信した場合、PDの光電流の蓄積を終了し、各ピクセルの電圧を順次読み出す。撮像素子183は、この一連のシーケンスを繰り返すように構成されている。シーケンスの動作手順は、より具体的には、以下のとおりである。
図8に示すように、まず、撮像素子183は、トリガーパルスを受信する(ステップS201)。トリガーパルスは、例えば上述の第2トリガーに対応する。撮像素子183は、トリガーパルスを受信した場合、PDの光電流の蓄積を終了する(ステップS202)。
次に、各ピクセルの電圧を保持する(ステップS203)。撮像素子183は、各ピクセルのコンデンサーに蓄積されている電圧をサンプル&ホールド回路で保持する。
次に、各ピクセルのコンデンサーの電圧をリセットする(ステップS204)。撮像素子183は、次の光電流の蓄積を開始するため、各ピクセルのコンデンサーの電圧を0Vにリセットする。
次に、撮像素子183は、各ピクセルにおいて光電流の蓄積を開始する(ステップS205)。
次に、保持された電圧を順次出力する(ステップS206)。図9に示すように、撮像素子183は、サンプル&ホールド回路にて保持されている電圧を、転送クロックに同期してラインセンサー出力(アナログ値)として順次出力する。図9には、93番目の転送クロック以降の2555ピクセル分が有効データ(撮像データ)であり、その前後にダミーデータが含まれている場合について例示されている。
以上で説明した本実施形態の画像形成装置100によれば、下記の特有の効果を奏する。
撮像素子183の撮像データおよび光電変換素子184の出力レベルに基づいて、トナー画像の光沢を測定するので、移動する被検面に対しても、鏡面反射光を精度良く測定できる。
以上のように、実施形態において、画像形成装置100および光沢測定方法について説明した。しかしながら、本発明は、その技術思想の範囲内において当業者が適宜に追加、変形、および省略することができることはいうまでもない。
例えば、上述の実施形態では、一対の発光素子および撮像素子が設置される場合について説明したが、入射角θi(反射角θr)が異なる複数対の発光素子および撮像素子が設置されるように構成してもよい。あるいは、入射角θi(反射角θr)を変更することができるように発光素子および撮像素子を移動する移動機構が備えられていてもよい。
また、上述の実施形態では、制御部190が、CPU191、補助記憶部192、RAM193、およびROM193を主体とした形態として示したが、たとえば、FPGA(Field−Programmable Gate Array)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの集積回路によって構成されていてもよい。
100 画像形成装置、
101 画像形成装置の筐体、
110 原稿読取部、
120 作像部、
130 転写部、
140 給紙部、
150 用紙搬送部、
160 定着部、
170 操作表示部、
180 測定部、
181 照射部、
182 駆動部、
183 撮像素子、
184 光電変換素子、
185 A/D変換部、
187 絞り、
190 制御部、
191 CPU、
192 補助記憶部、
193 RAM、
194 ROM。
101 画像形成装置の筐体、
110 原稿読取部、
120 作像部、
130 転写部、
140 給紙部、
150 用紙搬送部、
160 定着部、
170 操作表示部、
180 測定部、
181 照射部、
182 駆動部、
183 撮像素子、
184 光電変換素子、
185 A/D変換部、
187 絞り、
190 制御部、
191 CPU、
192 補助記憶部、
193 RAM、
194 ROM。
Claims (15)
- シートにトナー画像を形成する画像形成部と、
前記画像形成部によって形成されたトナー画像を前記シートに定着する定着部と、
用紙搬送路を備え、前記定着部で定着された前記シートを前記用紙搬送路に沿って搬送する用紙搬送部と、
前記用紙搬送路の前記定着部より前記シートの搬送方向下流側に設置され、前記用紙搬送路を搬送される前記シートに光を照射する照射部と、
前記照射部から前記シートへ所定の角度で入射する入射光に対する前記シートからの反射光および散乱光をそれぞれ受光する撮像素子および光電変換素子と、
前記撮像素子の撮像データと、前記光電変換素子の出力レベルとに基づいて、前記トナー画像の光沢を測定する制御部と、を有する、画像形成装置。 - 前記制御部は、
前記撮像素子の撮像データに基づいて、前記シートからの鏡面反射光のレベルおよび拡散分布を算出し、算出された前記鏡面反射光のレベルおよび拡散分布に基づいて、トナー画像の光沢を推定する、請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記制御部は、
前記光電変換素子の出力レベルの変化を監視し、前記出力レベルの変化に基づいて、前記撮像素子の出力電圧を読み出すタイミングを決定する、請求項1または2に記載の画像形成装置。 - 前記制御部は、
前記シート上において、前記照射部によって光が照射された箇所にトナー画像があるか否かを、前記光電変換素子の前記出力レベルに基づいて判定する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 前記制御部は、
前記出力レベルの変化速度値、または前記出力レベルの時間に対する微分値を算出し、前記変化速度値または前記微分値に基づいて、前記撮像素子の出力電圧を読み出すタイミングを決定する、請求項4に記載の画像形成装置。 - 前記撮像素子は、
前記シート上のトナー画像がある部分と、トナー画像がない部分とを撮像し、
前記制御部は、
トナー画像がある部分の撮像データとトナー画像がない部分の撮像データとの差分に基づいて、前記シートの表面性を測定する、請求項4または5に記載の画像形成装置。 - 前記照射部は、
互いに異なる波長の光を発する複数の発光素子を有し、
前記制御部は、
前記発光素子を独立に順次点灯させるように前記照射部を制御し、前記照射部からの各波長の光に対する、前記撮像素子の撮像データと前記光電変換素子の出力レベルとを取得する、請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記制御部は、
前記複数の発光素子の光の波長と、前記光電変換素子の出力レベルとの関係に基づいて、前記シート上のトナー画像の色および濃度を測定する、請求項7に記載の画像形成装置。 - 前記制御部は、さらに、
前記撮像素子の撮像データに基づいて、前記各波長について、前記シートからの鏡面反射光のレベルおよび拡散分布を算出し、
前記複数の発光素子の光の波長と、前記シートからの鏡面反射光のレベルおよび拡散分布との関係に基づいて、前記シート上のトナー画像の色、濃度、および表面性を測定する、請求項8に記載の画像形成装置。 - 前記制御部は、
前記シートからの鏡面反射光のレベルおよび拡散分布に基づいて、前記定着部の定着温度を含む、前記定着部の定着制御に関連するパラメーターを更新する、請求項2に記載の画像形成装置。 - 前記制御部は、
前記出力レベルに基づいて、前記定着部の定着温度を含む、前記定着部の定着制御に関連するパラメーターを更新する、請求項10に記載の画像形成装置。 - 画像形成部において、シートにトナー画像を形成するステップ(a)と、
定着部において、前記画像形成部で形成されたトナー画像を前記シートに定着するステップ(b)と、
前記定着部で定着された前記シートを用紙搬送路に沿って搬送するステップ(c)と、
前記用紙搬送路の前記定着部から前記シートの搬送方向下流側に設置された照射部によって、前記用紙搬送路を搬送される前記シートに光を照射するステップ(d)と、
前記照射部から前記シートへの入射光に対する前記シートからの反射光および散乱光を撮像素子および光電変換素子によってそれぞれ受光するステップ(e)と、
前記撮像素子の撮像データと、前記光電変換素子の出力レベルとに基づいて、前記トナー画像の光沢を測定するステップ(f)と、を有する、光沢測定方法。 - 前記ステップ(f)では、
前記撮像素子の撮像データに基づいて、前記シートからの鏡面反射光のレベルおよび拡散分布を算出し、算出された前記鏡面反射光のレベルおよび拡散分布に基づいて、前記トナー画像の光沢を推定する、請求項12に記載の光沢測定方法。 - 前記ステップ(f)では、
前記光電変換素子の出力レベルを監視し、前記出力レベルの変化に基づいて、前記撮像素子から出力電圧を読み出すタイミングを決定する、請求項12または13に記載の光沢測定方法。 - 前記ステップ(f)の後に、前記シートからの鏡面反射光のレベルおよび拡散分布に基づいて、前記定着部の定着温度を含む、前記定着部の定着制御に関連するパラメーターを更新するステップ(g)をさらに有する、請求項12〜14のいずれか1項に記載の光沢測定方法。
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