JP2021088900A - 遮音床 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡易に階下等に伝わる床衝撃音の低減を可能とする。【解決手段】床板部5と、床板部5の下方に配置される支持板3と、床板部5を支持板3に対して離間状態で支持することで床板部5と支持板3との間に音波伝達空間Kを形成する側板4と、支持板3に載置されると共に音波伝達空間Kを伝達する音波を遮断する遮音材6と、支持板3を下方から支持すると共に弾性体からなる防振脚2とを備える。【選択図】図1
Description
本発明は、遮音床に関するものである。
マンションや保育所等においては、床衝撃音に対する対策を施すことが望ましい場合が多くある。床衝撃音は、子供が飛び跳ねること等で発生する重量床衝撃音と、スプーン等の食器類を落下させる等で発生する軽量床衝撃音とに大別される。これらのうち軽量床衝撃音は、近年マンション等で広く採用されている二重床(特許文献1参照)によって抑止することが可能となる。
一方で、重量床衝撃音については、鉄筋コンクリートのスラブ厚に比例することが知られている。一般的に、鉄筋コンクリート構造の建物において、建築後にスラブ厚を増加させることは難しい。また、建物の地震対策等の観点で見ると、スラブ厚の増加は建物の重量増加を招くため、無制限に増加させることは難しい。このため、新規に建築される建物においても、重量床衝撃音の低減させることのみを目的としてスラブ厚を増加させることには限界がある。
既存のビル内に設置された保育所等も、一定の基準の下に階下等に配慮した床衝撃音対策は施されている。しかしながら、例えば新規保育所設置における近隣住人等の心理的に負担を低減したり、既存保育所における一定の基準を超えた床衝撃音への対策を可能としたりすることは、少子化対策等の一環として今後保育所等の増加を促進するためにも重要である。このため、簡易でかつ特に重量床衝撃音のさらなる低減が可能な床構造の提案が望まれている。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、簡易に階下等に伝わる床衝撃音の低減を可能とすることを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するための手段として、以下の構成を採用する。
第1の発明は、遮音床であって、床板部と、上記床板部の下方に配置される支持板と、上記床板部を上記支持板に対して離間状態で支持することで上記床板部と上記支持板との間に音波伝達空間を形成する床板支持壁と、上記支持板に載置されると共に上記音波伝達空間を伝達する音波を遮断する遮音材と、上記支持板を下方から支持すると共に弾性体からなる弾性脚とを備えるという構成を採用する。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記遮音材が、上記支持板の上面のうち上記音波伝達空間に露出された領域の全域に設置されているという構成を採用する。
第3の発明は、上記第1または第2の発明において、上記遮音材が、複数の遮音シートを積層して形成されているという構成を採用する。
第4の発明は、上記第1〜第3いずれかの発明において、上記遮音材に載置される錘部材を備えるという構成を採用する。
第5の発明は、上記第1〜第4いずれかの発明において、上記床板支持壁は、上記支持板の上面に立設されているという構成を採用する。
第6の発明は、上記第1〜第5いずれかの発明において、上記弾性脚が、上記支持板の下面に離散的に複数設けられているという構成を採用する。
第7の発明は、上記第6の発明において、上記支持板を挟んで上記床板支持壁の下方に上記弾性脚が配置されているという構成を採用する。
本発明によれば、床板部、支持板、床板支持壁及び遮音材が弾性脚によって支持された構造を有する。つまり、本発明においては、床板部、支持板、床板支持壁及び遮音材の質量を弾性体で支持する構造となっている。このため、上記質量や弾性体のバネ定数を容易に調節することができ、これらの調整によって遮音床の共振周波数を容易に調節することができる。したがって、本発明によれば、遮音床の共振周波数を重量床衝撃音の周波数から離すことができ、階下等における重量床衝撃音を低減することが可能となる。
さらに、本発明によれば、支持板と床板部との間に音波伝達空間が設けられ、音波伝達空間を伝達する音波が遮音材によって遮音される。このため、床衝撃音の一部が音波として遮音材に防がれ、結果として床衝撃音の低減を図ることが可能となる。
したがって、本発明によれば、設置によって、鉄筋コンクリートのスラブ厚等を変更することなく、床衝撃音の低減を図ることが可能となる。よって、本発明によれば、簡易に階下等に伝わる床衝撃音の低減を図ることが可能となる。
以下、図面を参照して、本発明に係る遮音床の一実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図1は、本実施形態の遮音床1の概略構成図であり、(a)が平面図であり、(b)が(a)のA−A断面図であり、(c)が(a)のB−B断面図である。本実施形態の遮音床1は、例えば鉄筋コンクリートのスラブや既設の床材上に設置され、階下等の床衝撃音を低減するためのものである。図1に示すように、本実施形態の遮音床1は、複数の防振脚2(弾性脚)と、支持板3と、側板4(床板支持壁)と、床板部5と、遮音材6と、錘シート7(錘部材)とを備えている。
図1は、本実施形態の遮音床1の概略構成図であり、(a)が平面図であり、(b)が(a)のA−A断面図であり、(c)が(a)のB−B断面図である。本実施形態の遮音床1は、例えば鉄筋コンクリートのスラブや既設の床材上に設置され、階下等の床衝撃音を低減するためのものである。図1に示すように、本実施形態の遮音床1は、複数の防振脚2(弾性脚)と、支持板3と、側板4(床板支持壁)と、床板部5と、遮音材6と、錘シート7(錘部材)とを備えている。
防振脚2は、弾性率の低い弾性体によって形成された脚部である。この防振脚2の材質は特に限定されるものではないが、エーテル系の発泡ポリウレタン・エラストマーを用いることができる。エーテル系の発泡ポリウレタン・エラストマーを用いて防振脚2を形成することによって、防振脚2のバネ定数を小さくすることができる。本実施形態の遮音床1は、図1(a)に示すように、平面視形状が矩形状とされており、このような矩形状の4隅に対して防振脚2が設置されている。これらの防振脚2は、図1に示すように、平面視形状が正方形状とされており、平面視形状における一辺の長さ寸法よりも小さな高さ寸法のブロック形状とされている。なお、本実施形態においては、各々の防振脚2の高さ寸法は、同一とされている。
ただし、防振脚2の数や形状は、これに限定されるものではない。例えば、平面視にて一方向を長手方向とする長方形状の防振脚2とすることも可能である。このような場合には、例えば長方形状の防振脚2を短手方向に離間して平行に配置することで、防振脚2を2つとする構成を採用することも可能である。なお、本実施形態においては、防振脚2は、支持板3を挟んで側板4の下方に配置されている。
これらの防振脚2は、本実施形態の遮音床1が載置される載置面に対して直接的接触する部位であり、支持板3、側板4、床板部5、遮音材6及び錘シート7を直接的あるいは間接的に下方から支持している。なお、各々の防振脚2は、支持板3、側板4、床板部5、遮音材6及び錘シート7のうち最も下方に配置される支持板3の下面に対して当接されている。防振脚2と支持板3との間に作用する摩擦力が大きい場合には、防振脚2に支持板3を載置するのみで良い。このように、防振脚2に支持板3を載置するのみである場合には、遮音床1の施工性や解体性が優れたものとなる。一方で、防振脚2と支持板3との間に作用する摩擦力が小さい場合には、防振脚2は支持体3に対して接着剤や締結具を介して固定することも可能である。このような防振脚2は、載置面に対して支持板3の下面が一定高さ(防振脚2の高さ寸法)分だけ上方に位置するように支持板3を支持している。つまり、本実施形態においては、支持板3と載置面との間に空間が設けられており、この空間によって防振脚2が上下方向に加えて水平方向にも弾性変形可能とされている。
これらの防振脚2のバネ定数は、例えば本実施形態の遮音床1の共振周波数が、重量床衝撃音に影響が大きい周波数から外れるように設定される。重量床衝撃音は、一般的に63Hzを中心周波数とする帯域の周波数に影響されることが知られている。このため、防振脚2のバネ定数は、例えば本実施形態の遮音床1の共振周波数が、63Hzから外れるように設定される。なお、本実施形態の遮音床1の共振周波数が高くなって軽量床衝撃音に近づくと、軽量床衝撃音が大きく悪化する可能性があることから、防振脚2のバネ定数は、本実施形態の遮音床1の共振周波数が例えば63Hzを中心周波数とする帯域よりも低くなるように設定される。
支持板3は、防振脚2によって下方から支持される板部材である。この支持板3は、例えば鋼板によって形成されており、側板4、床板部5、遮音材6及び錘シート7を直接的あるいは間接的に支持する。この支持板3は、本実施形態においては、平面視が正方形状とされており、下面の4隅の各々に対して防振脚2が配置されている。このような支持板3は、図1(b)及び(c)に示すように、床板部5の下方に配置されている。
側板4は、支持板3の上面の縁部に対して立設された壁部であり、例えばパーティクルボードによって形成されている。本実施形態においては、平面視正方形状の支持板3の4辺に対して側板4が設けられている。これらの側板4は、支持板3の上面からの高さ寸法が同一とされて上端面が床板部5の下面に固定されており、床板部5を下方から支持している。このような側板4は、床板部5を支持板3に対して上方に離間状態にて支持することで、床板部5と支持板3との間に音波が伝達される空間(音波伝達空間K)を形成する。
なお、上述のように、平面視正方形状の支持板3の4辺の各々に側板4が設けられている。このため、平面視における音波電波空間Kの4つの端部の全てが閉塞端とされている。ただし、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、対向する2辺に対して側板4が設けられ、平面視における音波伝達空間Kの4つの端部のうち、対向配置された2つが閉塞端とされ、残りの対向配置された2つが開放端とされた構成を採用することも可能である。
床板部5は、側板4に下方から支えられており、音波伝達空間Kを介して支持板3の上方に配置されている。このような床板部5は、支持板3と同一あるいは略同一の平面視正方形状とされており、支持板3に対して対向配置されている。
この床板部5は、上面が本実施形態の遮音床1の床面とされており、本実施形態においてはパーティクルボード5aと、合板5bとが上下方向に積層されて形成されている。なお、床板部5は、必ずしも複数の部材が積層された構造である必要はなく、単一の部材によって形成することも可能である。
遮音材6は、支持板3に載置されると共に音波伝達空間Kを伝達する音波を遮断する。本実施形態においては、遮音材6は、複数の遮音シート6aを積層させることによって遮音材6が形成されている。本実施形態において、遮音材6は、支持板3の上面のうち、側板4が立設された領域を除いた全領域を覆うように設けられている。本実施形態においては、支持板3の上面は側板4が設けられた領域を除いて音波伝達空間Kに露出されている。つまり、本実施形態においては、遮音材6は、支持板3の上面のうち音波伝達空間Kに露出された領域の全域に設置されている。
錘シート7は、遮音材6の上面に対して設けられている。この錘シート7は、防振脚2が支持する質量を調整するためのものである。本実施形態の遮音床1の共振周波数は、上述の防振脚2のバネ定数に加えて、防振脚2が支える質量によっても変化する。このため、錘シート7は、防振脚2が支える質量を調整するために設けられている。例えば、錘シート7の質量は、本実施形態の遮音床1の共振周波数が例えば63Hzを中心周波数とするオクターブバンドよりも低くなるように設定される。より具体的には、例えば、63Hzを中心とするオクターブバンドの下限が45Hzであり、この45Hzを2の平方根で割った30Hzよりも低くなるように設定すると好ましい。なお、錘シート7を設置しなくても、本実施形態の遮音床1の共振周波数が所望の値である場合には、錘シート7は省略することが可能である。
なお、本実施形態においては、錘シート7の重心位置が、平面視にて遮音床1の中心となるように配置されている。ただし、遮音材6の重心位置が平面視にて遮音床1の中心に対して変位しているような場合には、4つの防振脚2が支える構造体(支持板3、側板4、床板部5、遮音材6及び錘シート7)の重心位置が、平面視にて遮音床1の中心となるように、錘シート7が配置される。つまり、錘シート7は、4つの防振脚2が支える構造体の重心位置の調整機能も有している。
このような本実施形態の遮音床1によれば、床板部5、支持板3、側板4及び遮音材6が防振脚2によって支持された構造を有する。つまり、本実施形態の遮音床1においては、床板部5、支持板3、側板4及び遮音材6の質量を防振脚2で支持する構造となっている。このため、例えば床板部5や遮音材6の構造を選択することによって質量を容易に調節することができ、防振脚2の材料選択等によって防振脚2のバネ定数を容易に調節することができる。したがって、これらの質量及びバネ定数の調整によって遮音床1の共振周波数を容易に調節することができ、遮音床1の共振周波数を重量床衝撃音に対して影響が大きな周波数から離すことができ、階下等における重量床衝撃音を低減することが可能となる。
さらに、本実施形態の遮音床1によれば、支持板3と床板部5との間に音波伝達空間Kが設けられ、音波伝達空間Kを伝達する音波が遮音材6によって遮音される。このため、床衝撃音の一部が音波として遮音材6に防がれ、床衝撃音の低減を図ることが可能となる。
このように、本実施形態の遮音床1によれば、設置によって、鉄筋コンクリートのスラブ厚等を変更することなく、床衝撃音の低減を図ることが可能となる。よって、本実施形態の遮音床1によれば、簡易に階下等に伝わる床衝撃音の低減を図ることが可能となる。
また、本実施形態の遮音床1においては、遮音材6が、支持板3の上面のうち音波伝達空間Kに露出された領域の全域に設置されている。このため、本実施形態の遮音床1によれば、音波伝達空間Kにて支持板3の全域が覆われているため、音波伝達空間Kを伝わる音波をより確実に遮音材6によって遮音することが可能となる。
また、本実施形態の遮音床1においては、遮音材6が複数の遮音シート6aを積層して形成されている。このため、遮音シート6aの枚数を変更するのみで、遮音材6の遮音性能や質量を容易に調節することが可能となる。
また、本実施形態の遮音床1においては、遮音材6に載置される錘シート7を備えている。このため、防振脚2によって支持する質量を錘シート7によって容易に調整することが可能となる。
また、本実施形態の遮音床1においては、側板4が、支持板3の上面に立設されている。このため、側板4を支持板3によって支持することができ、側板4を支持する部材を別途設ける必要がない。したがって、本実施形態の遮音床1によれば、構造が簡素化される。
また、本実施形態の遮音床1においては、防振脚2が、支持板3の下面に離散的に複数設けられている。このため、単一の防振脚2のみ設ける場合と比較して、1つ1つの防振脚2にて支える質量を小さくすることができ、また支持板3を安定して支持することが可能となる。
また、本実施形態の遮音床1においては、支持板3を挟んで側板4の下方に防振脚2が配置されている。このため、側板4を介して下方に伝達される床板部5の質量を防振脚2によって直下にて支えることができ、床板部5を安定して支持することができる。
このような本実施形態の遮音床1は、例えば、鉄筋コンクリートのスラブ上に直接載置することが可能であり、現在マンション等に多く用いられている二重床と同様に設置することが可能となる。なお、例えば、防振脚2へ常に荷重が作用することを防ぐため、部屋の平面視中央部に本実施形態の遮音床1を設置し、什器等を支持する耐荷重が大きな床部材を部屋の端部に設置するようにしても良い。
また、本実施形態の遮音床1は、既設の床部材上に載置することも可能である。このような場合には、既設の床部材の一部に対して、小上がりの防音スペースが設けられることとなる。このため、本実施形態の遮音床1によれば、室内の子供が遊ぶことが可能な空間に容易に防音スペースを後から設置することが可能となる。
続いて、図2〜図7を参照して、本第1実施形態の遮音床1の効果を示す実験の結果について説明する。本実験では、本第1実施形態の遮音床1として、以降「600−A」と称する試験体と、「600−B」と称する試験体を用いた。
「600−A」にて、床板部5は、平面視における一辺の長さ寸法が600mmとされており、パーティクルボード5a及び合板5bがいずれも平面視における一辺の長さ寸法が600mmとされている。また、パーティクルボード5aは、厚さ寸法が20mmであり、[JIS−M−18 F☆☆☆☆]を用いた。また、合板5bは、厚さ寸法が12mmとされている。
また、「600−A」にて、防振脚2は、高さ寸法が50mmとされ、平面視における一辺の長さ寸法が100mmとされている。また、「600−A」にて、支持板3は、鋼板によって形成されており、厚さ寸法が3.2mmとされ、平面視における一辺の長さ寸法が600mmとされている。また、「600−A」にて、側板4は、床板部5のパーティクルボード5aと同一材料が用いられており、厚さ寸法が20mmとされ、高さ寸法が104mmとされている。
また、「600−A」にて、遮音材6は、厚さ寸法略1.2mmの遮音シート6aを26枚積層することによって形成されており、全体の高さ寸法が31mmとされている。また、「600−A」にて、錘シート7は、ステンレス鋼によって形成され、厚さ寸法が12mmとされ、平面視における一辺の長さ寸法が400mmの正方形状とされている。
このような「600−A」では、防振脚2の高さ寸法が上述のように50mmとされ、防振脚2に支えられる構造体の高さ寸法が139.2mmとなっている。また、「600−A」では、音波伝達空間Kの高さ寸法は、側板4の高さ寸法と同一となることで104mmとなり、床板部5の下面から錘シート7の上面までの物体が設けられていない空間の距離寸法が61mmとなっている。また、「600−A」は、1平方メートル当たりの重量は143.4kgとなった。
「600−B」は、「600−A」に対して側板4の高さ寸法が84mmに変更されている。つまり、「600−B」にて、床板部5は、平面視における一辺の長さ寸法が600mmとされており、パーティクルボード5a及び合板5bがいずれも平面視における一辺の長さ寸法が600mmとされている。また、パーティクルボード5aは、厚さ寸法が20mmであり、[JIS−M−18 F☆☆☆☆]を用いた。また、合板5bは、厚さ寸法が12mmとされている。
また、「600−B」にて、防振脚2は、高さ寸法が50mmとされ、平面視における一辺の長さ寸法が100mmとされている。また、「600−B」にて、支持板3は、鋼板によって形成されており、厚さ寸法が3.2mmとされ、平面視における一辺の長さ寸法が600mmとされている。また、「600−B」にて、側板4は、床板部5のパーティクルボード5aと同一材料が用いられており、厚さ寸法が20mmとされ、高さ寸法が84mmとされている。
また、「600−B」にて、遮音材6は、厚さ寸法略1.2mmの遮音シート6aを26枚積層することによって形成されており、全体の高さ寸法が31mmとされている。また、「600−B」にて、錘シート7は、ステンレス鋼によって形成され、厚さ寸法が12mmとされ、平面視における一辺の長さ寸法が400mmの正方形状とされている。
このような「600−B」では、防振脚2の高さ寸法が上述のように50mmとされ、防振脚2に支えられる構造体の高さ寸法が119.2mmとなっている。また、「600−B」では、音波伝達空間Kの高さ寸法は、側板4の高さ寸法と同一となることで84mmとなり、床板部5の下面から錘シート7の上面までの物体が設けられていない空間の距離寸法が41mmとなっている。また、「600−B」は、1平方メートル当たりの重量は142.8kgとなった。
図2は、「600−A」及び「600−B」を鉄筋コンクリートスラブの上面(素面)に載置し、床衝撃音を測定した実験結果を示す表である。この図に示すように、本実験では、比較用として素面でも同様に床衝撃音を測定した。また、本実験では、オクターブバンド分析を行った。図2では、中心周波数が31.5Hz、63Hz、125Hz、250Hz及び500Hzの帯域における床衝撃音レベル(dB)の測定結果を示している。
図2に示すように、本実験におけるバックグラウンドノイズ「BGN」は、中心周波数31.5Hzの帯域にて47.7dBであり、中心周波数63Hzの帯域にて45.8dBであり、中心周波数125Hzの帯域にて49.0dBであり、中心周波数250Hzの帯域にて36.6dBであり、中心周波数500Hzにて36.1dBであった。
「素面」では、中心周波数31.5Hzの帯域での床衝撃音レベルは82.8dBであり、中心周波数63Hzの帯域での床衝撃音レベルは85.4dBであり、中心周波数125Hzの帯域での床衝撃音レベルは63.1dBであり、中心周波数250Hzの帯域での床衝撃音レベルは51.1dBであり、中心周波数500Hzの帯域での床衝撃音レベルは49.8dBであった。
「600−A」では、中心周波数31.5Hzの帯域での床衝撃音レベルは76.7dBであり、中心周波数63Hzの帯域での床衝撃音レベルは75.9dBであり、中心周波数125Hzの帯域での床衝撃音レベルは62.4dBであり、中心周波数250Hzの帯域での床衝撃音レベルは57.5dBであり、中心周波数500Hzの帯域での床衝撃音レベルは51.8dBであった。
「600−B」では、中心周波数31.5Hzの帯域での床衝撃音レベルは75.0dBであり、中心周波数63Hzの帯域での床衝撃音レベルは77.4dBであり、中心周波数125Hzの帯域での床衝撃音レベルは62.2dBであり、中心周波数250Hzの帯域での床衝撃音レベルは58.5dBであり、中心周波数500Hzの帯域での床衝撃音レベルは54.7dBであった。
なお、図2に示すように、本実験において、バックグラウンドノイズの最大騒音レベル(LAFmax)は40.3dBであり、「素面」での最大騒音レベルは57.9dBであり、「600−A」での最大騒音レベルは53.6dBであり、「600−B」での最大騒音レベルは55.7dBであった。
図3は、図2の結果を纏めたグラフである。図3において、横軸がオクターブバンド中心周波数を示し、縦軸が床衝撃音レベルを示している。このような実験の結果、「素面」である場合の遮音等級がL−62であったのに対して、「600−A」の遮音等級がL−53となり、「600−B」の遮音等級がL−55となることが確認された。したがって、本実施形態の遮音床1によれば、鉄筋コンクリートのスラブ厚を変更することなく、遮音等級が上がることが分かった。
また、図4は、「素面」に対する「600−A」及び「600−B」の床衝撃音レベルの差(床衝撃音レベル低減量)を示した表である。また、図5は、図4の結果を纏めたグラフである。なお、図5において、横軸がオクターブバンド中心周波数を示し、縦軸が床衝撃音レベル差(床衝撃音レベル低減量)を示している。
図4に示すように、「600−A」では、中心周波数が31.5Hzの帯域にて「素面」に対して6.1dBの改善が見られ、中心周波数が63Hzの帯域にて「素面」に対して9.5dBの改善が見られ、中心周波数が125Hzの帯域にて「素面」に対して0.7dBの改善が見られた。また、「600−B」では、中心周波数が31.5Hzの帯域にて「素面」に対して7.8dBの改善が見られ、中心周波数が63Hzの帯域にて「素面」に対して8.0dBの改善が見られ、中心周波数が125Hzの帯域にて「素面」に対して0.9dBの改善が見られた。さらに、「600−A」では、「素面」に対して最大騒音レベルにおいて4.2dBの改善が見られ、「600−B」では、「素面」に対して最大騒音レベルにおいて2.2dBの改善が見られた。
これらの図から分かるように、特に重量床衝撃音に影響が大きな中心周波数が63Hzの帯域にて、「600−A」及び「600−B」は「素面」に対して大きく性能が向上していることが確認できる。具体的には、「600−A」は、中心周波数が63Hzの帯域にて、「素面」に対して9.5dBの性能向上が確認された。また、「600−B」は、中心周波数が63Hzの帯域にて、「素面」に対して8.0dBの性能向上が確認された。
図6及び図7は、上述の「600−A」及び「600−B」と、「600−A」に対して防振脚2同士の間を側方から養生テープで塞いで支持板3の下方空間を密閉した構成の「600−A(密閉)」と、「600−B」に対して防振脚2同士の間を側方から養生テープで塞いで支持板3の下方空間を密閉した構成の「600−B(密閉)」とを用いた実験の結果を示している。なお、図6及び図7の説明をする場合に、「600−A(密閉)」及び「600−B(密閉)」との比較を容易とするため、防振脚2同士の間が養生テープで塞がれておらずに支持板3の下方空間が開放された上記「600−A」を「600−A(開放)」とし、「600−B」を「600−B(開放)」とする。
図6は、「素面」に対する「600−A(開放)」、「600−A(密閉)」、「600−B(開放)」及び「600−B(密閉)」の床衝撃音レベルの差(床衝撃音レベル低減量)を示した表である。また、図7は、図6の結果を纏めたグラフである。なお、図7において、横軸がオクターブバンド中心周波数を示し、縦軸が床衝撃音レベル差(床衝撃音レベル低減量)を示している。なお、図6及び図7で説明する実験は、図2〜図5で説明した実験とは、異なるタイミングで実施している。
図6に示すように、「600−A(密閉)」では、中心周波数が31.5Hzの帯域にて「素面」に対して3.9dBの改善が見られ、中心周波数が63Hzの帯域にて「素面」に対して6.0dBの改善が見られた。「600−A(開放)」では、中心周波数が31.5Hzの帯域にて「素面」に対して5.7dBの改善が見られ、中心周波数が63Hzの帯域にて「素面」に対して8.8dBの改善が見られた。
「600−B(密閉)」では、中心周波数が31.5Hzの帯域にて「素面」に対して1.5dBの改善が見られ、中心周波数が63Hzの帯域にて「素面」に対して8.1dBの改善が見られた。「600−A(開放)」では、中心周波数が31.5Hzの帯域にて「素面」に対して5.8dBの改善が見られ、中心周波数が63Hzの帯域にて「素面」に対して8.5dBの改善が見られた。
さらに、「600−A(密閉)」では、「素面」に対して最大騒音レベルにおいて1.3dBの改善が見られ、「600−A(開放)」では、「素面」に対して最大騒音レベルにおいて0.7dBの改善が見られ、「600−B(密閉)」では、「素面」に対して最大騒音レベルにおいて3.1dBの改善が見られ、「600−B(開放)」では、「素面」に対して最大騒音レベルにおいて2.1dBの改善が見られた。
これらの図から分かるように、特に重量床衝撃音に影響が大きな中心周波数が63Hzの帯域にて、「600−A(密閉)」、「600−A(開放)」、「600−B(密閉)」及び「600−B(開放)」は、いずれも「素面」に対して性能が向上していることが確認できる。具体的には、「600−A(密閉)」は、中心周波数が63Hzの帯域にて、「素面」に対して6.0dBの性能向上が確認された。また、「600−A(開放)」は、中心周波数が63Hzの帯域にて、「素面」に対して8.8dBの性能向上が確認されている。また、「600−B(密閉)」は、中心周波数が63Hzの帯域にて、「素面」に対して8.1dBの性能向上が確認された。また、「600−B(開放)」は、中心周波数が63Hzの帯域にて、「素面」に対して8.5dBの性能向上が確認されている。
また、「600−A(密閉)」と「600−A(開放)」との比較、及び、「600−B(密閉)」と「600−B(開放)」との比較から分かるように、特に重量床衝撃音に対しては、支持板3の下方空間が開放されていることにより、より性能が向上されることが分かった。
また、このような実験の結果、「素面」である場合の遮音等級がL−62であったのに対して、「600−A(密閉)」の遮音等級がL−56となり、「600−A(開放)」の遮音等級がL−55となることが確認され、「600−B(密閉)」の遮音等級がL−53となることが確認され、「600−B(開放)」の遮音等級がL−53となることが確認された。したがって、本実施形態の遮音床1によれば、鉄筋コンクリートのスラブ厚を変更することなく、遮音等級が上がることが分かった。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について、図8等を参照して説明する。なお、本実施形態の説明において、上記第1実施形態と同様の部分については、その説明を省略あるいは簡略化する。
次に、本発明の第2実施形態について、図8等を参照して説明する。なお、本実施形態の説明において、上記第1実施形態と同様の部分については、その説明を省略あるいは簡略化する。
図8は、本実施形態の遮音床1Aの概略構成図であり、(a)が平面図であり、(b)が(a)のC−C断面図であり、(c)が(a)のD−D断面図である。これらの図に示すように、本実施形態の遮音床1Aは、支持板3及び床板部5が、平面視にて同一状の長方形状とされている。例えば、支持板3及び床板部5は、短辺に対して長辺が2倍程度となるように縦横比が設定されている。
また、本実施形態の遮音床1Aにおいては、防振脚2が支持板3の4隅に加えて、長辺の中央位置にも配置されている。このため、本実施形態の遮音床1Aでは、6つの防振脚2が設けられている。ただし、本発明において、防振脚2の数は変更可能である。
また、本実施形態の遮音床1Aにおいては、支持板3の上面の短辺及び長辺に合わせて側板4が設置されている。このような本実施形態の遮音床1Aにおいては、長軸(支持板3の長辺に沿う方向)に沿った方向の端部と、短軸(支持板3の短辺に沿う方向)に沿った方向の端部とが閉塞端とされた音波伝達空間Kが設けられている。ただし、例えば、平面視における音波伝達空間Kの4つの端部の対向する2つの端部(支持板3の短辺に沿う端部)が開口端とされた構成を採用することも可能である。
また、本実施形態の遮音床1Aにおいては、音波伝達空間Kを長軸に沿った方向に2つの分割する仕切板8が設けられている。この仕切板8は、パーティクルボード5aと同一材料によって形成されており、下面が支持板3の上面に固定され、上面が床板部5の下面に当接されている。
また、本実施形態の遮音床1Aにおいては、遮音材6は、支持板3の上面のうち側板4と仕切板8とが設けられた領域を除いた領域(音波伝達空間Kに露出された領域)の全域を覆うように2箇所に分かれて設けられている。
このような構成を採用する本実施形態の遮音床1Aにおいても、上記第1実施形態の遮音床1と同様に、鉄筋コンクリートのスラブ厚等を変更することなく、床衝撃音の低減を図ることが可能となり、簡易に階下等に伝わる床衝撃音の低減を図ることが可能となる。
続いて、図9〜図14を参照して、本第2実施形態の遮音床1Aの効果を示す実験の結果について説明する。本実験では、本第2実施形態の遮音床1Aとして、以降「1200−A(密閉)」と称する試験体と、「1200−A(開放)」と称する試験体と「1200−B(密閉)」と称する試験体と、「1200−B(開放)」と称する試験体とを用いた。
「1200−A(密閉)」では、床板部5は、平面視における長辺の長さ寸法が1200mmとされておりかつ短辺の長さ寸法が600mmとされており、パーティクルボード5a及び合板5bがいずれも平面視における長辺の長さ寸法が1200mmとされておりかつ短辺の長さ寸法が600mmとされている。また、パーティクルボード5aは、厚さ寸法が20mmであり、[JIS−M−18 F☆☆☆☆]を用いた。また、合板5bは、厚さ寸法が12mmとされている。
また、「1200−A(密閉)」では、防振脚2は、高さ寸法が50mmとされ、平面視における一辺の長さ寸法が100mmとされている。また、「1200−A(密閉)」では、支持板3は、鋼板によって形成されており、厚さ寸法が3.2mmとされ、平面視における長辺の長さ寸法が1200mmとされておりかつ短辺の長さ寸法が600mmとされている。また、「1200−A(密閉)」では、側板4は、床板部5のパーティクルボード5aと同一材料が用いられており、厚さ寸法が20mmとされ、高さ寸法が84mmとされている。また、「1200−A(密閉)」では、音波伝達空間Kの平面視における4辺の全てが側板4によって閉鎖されている。また、「1200−A(密閉)」では、防振脚2同士の間を側方から養生テープで塞ぎ、支持板3の下方空間を密閉している。
また、「1200−A(密閉)」では、遮音材6は、厚さ寸法略1.2mmの遮音シート6aを26枚積層することによって形成されており、全体の高さ寸法が31mmとされている。また、「1200−A(密閉)」では、錘シート7は、設置されていない。
このような「1200−A(密閉)」では、防振脚2の高さ寸法が上述のように50mmとされ、防振脚2に支えられる構造体の高さ寸法が119.2mmとなっている。また、「1200−A(密閉)」では、音波伝達空間Kの高さ寸法は、側板4の高さ寸法と同一となることで84mmとなり、床板部5の下面から遮音材6の上面までの物体が設けられていない空間の距離寸法が52.8mmとなっている。また、「1200−A(密閉)」は、1平方メートル当たりの重量は100.2kgとなった。
次に、「1200−A(開放)」は、「1200−A(密閉)」に対して、支持板3の下方空間が開放された構成、すなわち防振脚2同士の間が養生テープで塞がれていない構成とされている。
次に、「1200−B(密閉)」は、「1200−A(密閉)」に対して、側板4の高さ寸法が40mmに変更されている。つまり、「1200−B(密閉)」では、床板部5は、平面視における長辺の長さ寸法が1200mmとされておりかつ短辺の長さ寸法が600mmとされており、パーティクルボード5a及び合板5bがいずれも平面視における長辺の長さ寸法が1200mmとされておりかつ短辺の長さ寸法が600mmとされている。また、パーティクルボード5aは、厚さ寸法が20mmであり、[JIS−M−18 F☆☆☆☆]を用いた。また、合板5bは、厚さ寸法が12mmとされている。
また、「1200−B(密閉)」では、防振脚2は、高さ寸法が50mmとされ、平面視における一辺の長さ寸法が100mmとされている。また、「1200−B(密閉)」では、支持板3は、鋼板によって形成されており、厚さ寸法が3.2mmとされ、平面視における長辺の長さ寸法が1200mmとされておりかつ短辺の長さ寸法が600mmとされている。また、「1200−B(密閉)」では、側板4は、床板部5のパーティクルボード5aと同一材料が用いられており、厚さ寸法が20mmとされ、高さ寸法が40mmとされている。また、「1200−B(密閉)」では、音波伝達空間Kの平面視における4辺の全てが側板4によって閉鎖されている。また、「1200−B(密閉)」では、防振脚2同士の間を側方から養生テープで塞ぎ、支持板3の下方空間を密閉している。
また、「1200−B(密閉)」では、遮音材6は、厚さ寸法略1.2mmの遮音シート6aを26枚積層することによって形成されており、全体の高さ寸法が31mmとされている。また、「1200−B(密閉)」では、錘シート7は、設置されていない。
このような「1200−B(密閉)」では、防振脚2の高さ寸法が上述のように50mmとされ、防振脚2に支えられる構造体の高さ寸法が75.2mmとなっている。また、「1200−B(密閉)空洞」では、音波伝達空間Kの高さ寸法は、側板4の高さ寸法と同一となることで40mmとなり、床板部5の下面から遮音材6の上面までの物体が設けられていない空間の距離寸法が8.8mmとなっている。また、「1200−B(密閉)」は、1平方メートル当たりの重量は96.3kgとなった。
次に、「1200−B(開放)」は、「1200−B(密閉)」に対して、支持板3の下方空間が開放された構成、すなわち防振脚2同士の間が養生テープで塞がれていない構成とされている。
なお、本実験では、各々の試験体に対してオクターブバンド分析を行った。また、各々の試験体に対して加振位置を変更してオクターブバンド分析を行った。具体的には、仕切板8が配置されている領域と仕切板8が配置されていない領域にて加振を行った。なお、以下の説明において、「1200−A(密閉)」にて仕切板8が配置されていない領域を加振した実験を「1200−A(密閉)空洞」と称し、「1200−A(密閉)」にて仕切板8が配置された領域を加振した実験を「1200−A(密閉)仕切り」と称する。また、「1200−A(開放)」にて仕切板8が配置されていない領域を加振した実験を「1200−A(開放)空洞」と称し、「1200−A(開放)」にて仕切板8が配置された領域を加振した実験を「1200−A(開放)仕切り」と称する。また、「1200−B(密閉)」にて仕切板8が配置されていない領域を加振した実験を「1200−B(密閉)空洞」と称し、「1200−B(密閉)」にて仕切板8が配置された領域を加振した実験を「1200−B(密閉)仕切り」と称する。また、「1200−B(開放)」にて仕切板8が配置されていない領域を加振した実験を「1200−B(開放)空洞」と称し、「1200−B(開放)」にて仕切板8が配置された領域を加振した実験を「1200−B(開放)仕切り」と称する。
図9は、「1200−A(密閉)空洞」、「1200−A(密閉)仕切り」、「1200−A(開放)空洞」、「1200−A(開放)仕切り」、「1200−B(密閉)空洞」、「1200−B(密閉)仕切り」、「1200−B(開放)空洞」、及び「1200−B(開放)仕切り」を鉄筋コンクリートスラブの上面(素面)に載置し、床衝撃音を測定した実験結果を示す表である。この図に示すように、本実験では、比較用として素面でも同様に床衝撃音を測定した。また、本実験では、図9では、中心周波数が31.5Hz、63Hz、125Hz、250Hz及び500Hzの帯域における床衝撃音レベル(dB)の測定結果を示している。
「素面」では、中心周波数31.5Hzの帯域での床衝撃音レベルは81.6dBであり、中心周波数63Hzの帯域での床衝撃音レベルは84.5dBであり、中心周波数125Hzの帯域での床衝撃音レベルは61.4dBであり、中心周波数250Hzの帯域での床衝撃音レベルは50.8dBであり、中心周波数500Hzの帯域での床衝撃音レベルは48.7dBであった。
「1200−A(密閉)空洞」では、中心周波数31.5Hzの帯域での床衝撃音レベルは78.5dBであり、中心周波数63Hzの帯域での床衝撃音レベルは74.4dBであり、中心周波数125Hzの帯域での床衝撃音レベルは61.0dBであり、中心周波数250Hzの帯域での床衝撃音レベルは54.1dBであり、中心周波数500Hzの帯域での床衝撃音レベルは50.7dBであった。
「1200−A(密閉)仕切り」では、中心周波数31.5Hzの帯域での床衝撃音レベルは77.7dBであり、中心周波数63Hzの帯域での床衝撃音レベルは73.8dBであり、中心周波数125Hzの帯域での床衝撃音レベルは57.2dBであり、中心周波数250Hzの帯域での床衝撃音レベルは52.4dBであり、中心周波数500Hzの帯域での床衝撃音レベルは47.9dBであった。
「1200−A(開放)空洞」では、中心周波数31.5Hzの帯域での床衝撃音レベルは74.6dBであり、中心周波数63Hzの帯域での床衝撃音レベルは75.5dBであり、中心周波数125Hzの帯域での床衝撃音レベルは54.5dBであり、中心周波数250Hzの帯域での床衝撃音レベルは48.2dBであり、中心周波数500Hzの帯域での床衝撃音レベルは48.9dBであった。
「1200−A(開放)仕切り」では、中心周波数31.5Hzの帯域での床衝撃音レベルは70.7dBであり、中心周波数63Hzの帯域での床衝撃音レベルは72.4dBであり、中心周波数125Hzの帯域での床衝撃音レベルは50.1dBであり、中心周波数250Hzの帯域での床衝撃音レベルは46.9dBであり、中心周波数500Hzの帯域での床衝撃音レベルは49.9dBであった。
「1200−B(密閉)空洞」では、中心周波数31.5Hzの帯域での床衝撃音レベルは78.9dBであり、中心周波数63Hzの帯域での床衝撃音レベルは72.3dBであり、中心周波数125Hzの帯域での床衝撃音レベルは61.6dBであり、中心周波数250Hzの帯域での床衝撃音レベルは52.9dBであり、中心周波数500Hzの帯域での床衝撃音レベルは50.4dBであった。
「1200−B(密閉)仕切り」では、中心周波数31.5Hzの帯域での床衝撃音レベルは79.8dBであり、中心周波数63Hzの帯域での床衝撃音レベルは78.6dBであり、中心周波数125Hzの帯域での床衝撃音レベルは60.1dBであり、中心周波数250Hzの帯域での床衝撃音レベルは53.1dBであり、中心周波数500Hzの帯域での床衝撃音レベルは51.9dBであった。
「1200−B(開放)空洞」では、中心周波数31.5Hzの帯域での床衝撃音レベルは74.4dBであり、中心周波数63Hzの帯域での床衝撃音レベルは61.5dBであり、中心周波数125Hzの帯域での床衝撃音レベルは51.7dBであり、中心周波数250Hzの帯域での床衝撃音レベルは52.4dBであり、中心周波数500Hzの帯域での床衝撃音レベルは54.5dBであった。
「1200−B(開放)仕切り」では、中心周波数31.5Hzの帯域での床衝撃音レベルは72.0dBであり、中心周波数63Hzの帯域での床衝撃音レベルは64.3dBであり、中心周波数125Hzの帯域での床衝撃音レベルは52.4dBであり、中心周波数250Hzの帯域での床衝撃音レベルは49.3dBであり、中心周波数500Hzの帯域での床衝撃音レベルは51.6dBであった。
なお、図9に示すように、本実験において、「素面」での最大騒音レベルは56.9dBであり、「1200−A(密閉)空洞」での最大騒音レベルは52.5dBであり、「1200−A(密閉)仕切り」での最大騒音レベルは50.7dBであり、「1200−A(開放)空洞」での最大騒音レベルは50.7dBであり、「1200−A(開放)仕切り」での最大騒音レベルは50.0dBであり、「1200−B(密閉)空洞」での最大騒音レベルは52.3dBであり、「1200−B(密閉)仕切り」での最大騒音レベルは54.0dBであり、「1200−B(開放)空洞」での最大騒音レベルは54.2dBであり、「1200−B(開放)仕切り」での最大騒音レベルは51.1dBであった。
図10及び図11は、図9の結果を纏めたグラフである。図10及び図11において、横軸がオクターブバンド中心周波数を示し、縦軸が床衝撃音レベルを示している。また、図10は、「1200−A(密閉)空洞」、「1200−A(開放)空洞」、「1200−B(密閉)空洞」及び「1200−B(開放)空洞」の結果を纏めたグラフである。また、図11は、「1200−A(密閉)仕切り」、「1200−A(開放)仕切り」、「1200−B(密閉)仕切り」及び「1200−B(開放)仕切り」の結果を纏めたグラフである。
このような実験の結果、「素面」である場合の遮音等級がL−62であったのに対して、支持板3の下方空間が開放された「1200−A(開放)空洞」及び「1200−A(開放)仕切り」では、遮音等級がL50〜L53となり、9〜12dBの性能向上が確認された。また、支持板3の下方空間が密閉された「1200−A(密閉)空洞」及び「1200−A(密閉)仕切り」では、遮音等級がL51となり、11dBの性能向上が確認された。また、支持板3の下方空間が開放された「1200−B(開放)空洞」及び「1200−B(開放)仕切り」では、遮音等級がL52〜L55となり、7〜10dBの性能向上が確認された。また、支持板3の下方空間が密閉された「1200−B(密閉)空洞」及び「1200−B(密閉)仕切り」では、遮音等級がL51〜L55となり、7〜11dBの性能向上が確認された。したがって、本実施形態の遮音床1Aによれば、鉄筋コンクリートのスラブ厚を変更することなく、遮音等級が上がることが分かった。
また、図12は、「素面」に対する「1200−A(密閉)空洞」、「1200−A(密閉)仕切り」、「1200−A(開放)空洞」、「1200−A(開放)仕切り」、「1200−B(密閉)空洞」、「1200−B(密閉)仕切り」、「1200−B(開放)空洞」、及び「1200−B(開放)仕切り」の床衝撃音レベルの差(床衝撃音レベル低減量)を示した表である。また、図13及び図14は、図12の結果を纏めたグラフである。なお、図13及び図14において、横軸がオクターブバンド中心周波数を示し、縦軸が床衝撃音レベル差(床衝撃音レベル低減量)を示している。また、図13は、「素面」に対する「1200−A(密閉)空洞」、「1200−A(開放)空洞」、「1200−B(密閉)空洞」及び「1200−B(開放)空洞」の床衝撃音レベルの差(床衝撃音レベル低減量)を纏めたグラフである。また、図14は、「素面」に対する「1200−A(密閉)仕切り」、「1200−A(開放)仕切り」、「1200−B(密閉)仕切り」及び「1200−B(開放)仕切り」の床衝撃音レベルの差(床衝撃音レベル低減量)を纏めたグラフである。
図12に示すように、「1200−A(密閉)空洞」では、中心周波数が31.5Hzの帯域にて「素面」に対して3.0dBの改善が見られ、中心周波数が63Hzの帯域にて「素面」に対して10.1dBの改善が見られ、中心周波数が125Hzの帯域にて「素面」に対して0.4dBの改善が見られた。
また、「1200−A(密閉)仕切り」では、中心周波数が31.5Hzの帯域にて「素面」に対して3.9dBの改善が見られ、中心周波数が63Hzの帯域にて「素面」に対して10.6dBの改善が見られ、中心周波数が125Hzの帯域にて「素面」に対して4.2dBの改善が見られ、中心周波数が500Hzの帯域にて「素面」に対して0.8dBの改善が見られた。
また、「1200−A(開放)空洞」では、中心周波数が31.5Hzの帯域にて「素面」に対して7.0dBの改善が見られ、中心周波数が63Hzの帯域にて「素面」に対して8.9dBの改善が見られ、中心周波数が125Hzの帯域にて「素面」に対して6.9dBの改善が見られ、中心周波数が250Hzの帯域にて「素面」に対して2.6dBの改善が見られた。
また、「1200−A(開放)仕切り」では、中心周波数が31.5Hzの帯域にて「素面」に対して10.8dBの改善が見られ、中心周波数が63Hzの帯域にて「素面」に対して12.1dBの改善が見られ、中心周波数が125Hzの帯域にて「素面」に対して11.3dBの改善が見られ、中心周波数が250Hzの帯域にて「素面」に対して3.9dBの改善が見られた。
また、「1200−B(密閉)空洞」では、中心周波数が31.5Hzの帯域にて「素面」に対して2.6dBの改善が見られ、中心周波数が63Hzの帯域にて「素面」に対して10.2dBの改善が見られた。
また、「1200−B(密閉)仕切り」では、中心周波数が31.5Hzの帯域にて「素面」に対して1.7dBの改善が見られ、中心周波数が63Hzの帯域にて「素面」に対して5.8dBの改善が見られ、中心周波数が125Hzの帯域にて「素面」に対して1.3dBの改善が見られた。
また、「1200−B(開放)空洞」では、中心周波数が31.5Hzの帯域にて「素面」に対して7.2dBの改善が見られ、中心周波数が63Hzの帯域にて「素面」に対して22.9dBの改善が見られ、中心周波数が125Hzの帯域にて「素面」に対して9.7dBの改善が見られた。
また、「1200−B(開放)仕切り」では、中心周波数が31.5Hzの帯域にて「素面」に対して9.6dBの改善が見られ、中心周波数が63Hzの帯域にて「素面」に対して20.2dBの改善が見られ、中心周波数が125Hzの帯域にて「素面」に対して9.0dBの改善が見られ、中心周波数が250Hzの帯域にて「素面」に対して1.5dBの改善が見られた。
さらに、「1200−A(密閉)空洞」では、「素面」に対して最大騒音レベルにおいて4.5dBの改善が見られ、「1200−A(密閉)仕切り」では、「素面」に対して最大騒音レベルにおいて6.3dBの改善が見られ、「1200−A(開放)空洞」では、「素面」に対して最大騒音レベルにおいて6.2dBの改善が見られ、「1200−A(開放)仕切り」では、「素面」に対して最大騒音レベルにおいて7.0dBの改善が見られ、「1200−B(密閉)空洞」では、「素面」に対して最大騒音レベルにおいて4.7dBの改善が見られ、「1200−B(密閉)仕切り」では、「素面」に対して最大騒音レベルにおいて2.9dBの改善が見られ、「1200−B(開放)空洞」では、「素面」に対して最大騒音レベルにおいて2.8dBの改善が見られ、「1200−B(開放)仕切り」では、「素面」に対して最大騒音レベルにおいて5.8dBの改善が見られた。
これらの図から分かるように、特に重量床衝撃音に影響が大きな中心周波数が63Hzの帯域にて、「1200−A(密閉)空洞」、「1200−A(密閉)仕切り」、「1200−A(開放)空洞」、「1200−A(開放)仕切り」、「1200−B(密閉)空洞」、「1200−B(密閉)仕切り」、「1200−B(開放)空洞」、及び「1200−B(開放)仕切り」は「素面」に対して大きく性能が向上していることが確認できる。
具体的には、支持板3の下方空間が開放された「1200−A(開放)空洞」及び「1200−A(開放)仕切り」では、8.9〜12.1dBの性能向上が確認された。また、支持板3の下方空間が密閉された「1200−A(密閉)空洞」及び「1200−A(密閉)仕切り」では、10.1〜10.6dBの性能向上が確認された。また、支持板3の下方空間が開放された「1200−B(開放)空洞」及び「1200−B(開放)仕切り」では、20.2〜22.9dBの大幅な性能向上が確認された。また、支持板3の下方空間が密閉された「1200−B(密閉)空洞」及び「1200−B(密閉)仕切り」では、5.8〜10.2dBの性能向上が確認された。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について、図15等を参照して説明する。なお、本実施形態の説明において、上記第1実施形態あるいは第2実施形態と同様の部分については、その説明を省略あるいは簡略化する。
次に、本発明の第3実施形態について、図15等を参照して説明する。なお、本実施形態の説明において、上記第1実施形態あるいは第2実施形態と同様の部分については、その説明を省略あるいは簡略化する。
図15は、本実施形態の遮音床1Bの概略構成図であり、(a)が平面図であり、(b)が(a)のE−E断面図であり、(c)が(a)のF−F断面図である。これらの図に示すように、本実施形態の遮音床1Bは、平面視にて、上記第2実施形態の遮音床1Aが長辺同士を突き合わせるように連続して配置された構成を有している。
また、本実施形態の遮音床1Bにおいては、防振脚2が支持板3の4隅に加えて、長辺の中央位置にも配置されている。このため、平面視にて第2実施形態の遮音床1Aが長辺同士を突き合わせるように連続して配置された構成を有しているため、12個の防振脚2が設けられている。ただし、防振脚2の数は変更可能である。
また、図15(b)及び(c)に示すように、本実施形態の遮音床1Bにおいては、音波伝達空間Kの厚さ寸法が上記第2実施形態の遮音床1Aに対して小さい。しかしながら、音波伝達空間Kの厚さ寸法は変更可能である。
このような構成を採用する本実施形態の遮音床1Bにおいても、上記第1実施形態の遮音床1及び第2実施形態の遮音床1Aと同様に、鉄筋コンクリートのスラブ厚等を変更することなく、床衝撃音の低減を図ることが可能となり、簡易に階下等に伝わる床衝撃音の低減を図ることが可能となる。
続いて、図16〜図26を参照して、本第3実施形態の遮音床1Bの効果を示す実験の結果について説明する。図16は、防振脚2の配置パターンについて説明するための模式図である。本実験では、図15に示すような防振脚2を12個備えた試験体と、図16(a)に示すような平面視の中央、平面視の4隅及び各辺の中央部の合計9つの防振脚2を配置した試験体と、図16(b)に示すような平面視の中央及び平面視の4隅の合計5つの防振脚2を配置した試験体とを用いた。
具体的には、本第3実施形態の遮音床1Bとして、以降「防振脚×12カ所+遮音シート26枚(開放)」と称する試験体と、「防振脚×12カ所+遮音シート26枚(密閉)」と称する試験体と、「防振脚×9カ所+遮音シート26枚(開放)」と称する試験体と、「防振脚×9カ所+遮音シート26枚(密閉)」と称する試験体と、「防振脚×9カ所+遮音シート16枚(開放)」と称する試験体と、「防振脚×9カ所+遮音シート16枚(密閉)」と称する試験体と、「防振脚×5カ所+遮音シート16枚(開放)」と称する試験体と、「防振脚×5カ所+遮音シート16枚(密閉)」と称する試験体と、「防振脚×5カ所+遮音シート3枚(開放)」と称する試験体と、「防振脚×5カ所+遮音シート3枚(密閉)」と称する試験体を用いた。
「防振脚×12カ所+遮音シート26枚(開放)」にて、床板部5は、平面視における一辺の長さ寸法が合計で1200mmとされており、複数のパーティクルボード5a及び合板5bが接続されて形成されている。また、パーティクルボード5aは、厚さ寸法が20mmであり、[JIS−M−18 F☆☆☆☆]を用いた。また、合板5bは、厚さ寸法が12mmとされている。
また、「防振脚×12カ所+遮音シート26枚(開放)」にて、防振脚2は、高さ寸法が50mmとされ、平面視における一辺の長さ寸法が100mmとされており、図15(a)に示すように12個設けられている。また、「防振脚×12カ所+遮音シート26枚(開放)」にて、支持板3は、鋼板によって形成されており、厚さ寸法が3.2mmとされ、平面視における一辺の長さ寸法が合計で1200mmとされている。また、「防振脚×12カ所+遮音シート26枚(開放)」にて、側板4は、床板部5のパーティクルボード5aと同一材料が用いられており、厚さ寸法が20mmとされ、高さ寸法が40mmとされている。また、「防振脚×12カ所+遮音シート26枚(開放)」では、音波伝達空間Kの平面視における4辺の全てが側板4によって閉鎖されている。また、「防振脚×12カ所+遮音シート26枚(開放)」では、仕切板8は、床板部5のパーティクルボード5aと同一材料が用いられており、厚さ寸法が20mmとされ、高さ寸法が40mmとされている。また、「防振脚×12カ所+遮音シート26枚(開放)」では、防振脚2同士の間が養生テープで塞がれておらず、支持板3の下方空間が開放されている。
また、「防振脚×12カ所+遮音シート26枚(開放)」にて、遮音材6は、厚さ寸法略1.2mmの遮音シート6aを26枚積層することによって形成されており、全体の高さ寸法が31mmとされている。また、「防振脚×12カ所+遮音シート26枚(開放)」にて、錘シート7は、設置されていない。
このような「防振脚×12カ所+遮音シート26枚(開放)」では、防振脚2の高さ寸法が上述のように50mmとされ、防振脚2に支えられる構造体の高さ寸法が75.2mmとなっている。また、「防振脚×12カ所+遮音シート26枚(開放)」では、音波伝達空間Kの高さ寸法は、側板4の高さ寸法と同一となることで40mmとなり、床板部5の下面から遮音材6の上面までの物体が設けられていない空間の距離寸法が8.8mmとなっている。また、「防振脚×12カ所+遮音シート26枚(開放)」は、1平方メートル当たりの重量は96.7kgとなった。なお、「防振脚×12カ所+遮音シート26枚(開放)」に対して遮音シート6aの積層枚数を16枚とすると、1平方メートル当たりの重量は78.5kgとなった。なお、「防振脚×12カ所+遮音シート26枚(開放)」に対して遮音シート6aの積層枚数を3枚とすると、1平方メートル当たりの重量は54.8kgとなった。
また、「防振脚×12カ所+遮音シート26枚(密閉)」は、「防振脚×12カ所+遮音シート26枚(開放)」に対して、防振脚2同士の間を側方から養生テープで塞ぎ、支持板3の下方空間が密閉された構成とされている。
次に、「防振脚×9カ所+遮音シート26枚(開放)」は、「防振脚×12カ所+遮音シート26枚(開放)」に対して、防振脚2が図16(a)に示すように9つとされた構成とされている。また、「防振脚×9カ所+遮音シート26枚(密閉)」は、「防振脚×9カ所+遮音シート26枚(開放)」に対して、音波伝達空間Kの4辺が閉塞端とされた構成、すなわち側板4が支持板3の4辺の全てに設けられた構成とされている。
次に、「防振脚×9カ所+遮音シート16枚(開放)」は、「防振脚×9カ所+遮音シート26枚(開放)」に対して、遮音シート6aが16枚とされた構成とされている。また、「防振脚×9カ所+遮音シート16枚(密閉)」は、「防振脚×9カ所+遮音シート16枚(開放)」に対して、防振脚2同士の間を側方から養生テープで塞ぎ、支持板3の下方空間が密閉された構成とされている。
次に、「防振脚×5カ所+遮音シート16枚(開放)」は、「防振脚×12カ所+遮音シート26枚(開放)」に対して、防振脚2が図16(b)に示すように5つとされた構成とされている。また、「防振脚×5カ所+遮音シート16枚(密閉)」は、「防振脚×5カ所+遮音シート16枚(開放)」に対して、防振脚2同士の間を側方から養生テープで塞ぎ、支持板3の下方空間が密閉された構成とされている。
次に、「防振脚×5カ所+遮音シート3枚(開放)」は、「防振脚×5カ所+遮音シート16枚(開放)」に対して、遮音シート6aが3枚とされた構成とされている。また、「防振脚×5カ所+遮音シート3枚(密閉)」は、「防振脚×5カ所+遮音シート3枚(開放)」に対して、防振脚2同士の間を側方から養生テープで塞ぎ、支持板3の下方空間が密閉された構成とされている。
図17は、「防振脚×12カ所+遮音シート26枚(開放)」、「防振脚×12カ所+遮音シート26枚(密閉)」、「防振脚×9カ所+遮音シート26枚(開放)」、「防振脚×9カ所+遮音シート26枚(密閉)」、「防振脚×9カ所+遮音シート16枚(開放)」、「防振脚×9カ所+遮音シート16枚(密閉)」、「防振脚×5カ所+遮音シート16枚(開放)」、「防振脚×5カ所+遮音シート16枚(密閉)」、「防振脚×5カ所+遮音シート3枚(開放)」、及び「防振脚×5カ所+遮音シート3枚(密閉)」を鉄筋コンクリートスラブの上面(素面)に載置し、所定の同一位置(P1)にて加振して床衝撃音を測定した実験結果を示す表である。この図に示すように、本実験では、比較用として素面でも同様に床衝撃音を測定した。また、本実験では、オクターブバンド分析を行った。図17では、中心周波数が31.5Hz、63Hz、125Hz、250Hz及び500Hzの帯域における床衝撃音レベル(dB)の測定結果を示している。
図17に示すように、本実験におけるバックグラウンドノイズ「BGN」は、中心周波数31.5Hzの帯域にて46.8dBであり、中心周波数63Hzの帯域にて44.7dBであり、中心周波数125Hzの帯域にて46.6dBであり、中心周波数250Hzの帯域にて34.8dBであり、中心周波数500Hzにて34.7dBであった。
「素面」(P1位置加振)では、中心周波数31.5Hzの帯域での床衝撃音レベルは81.8dBであり、中心周波数63Hzの帯域での床衝撃音レベルは85.0dBであり、中心周波数125Hzの帯域での床衝撃音レベルは62.8dBであり、中心周波数250Hzの帯域での床衝撃音レベルは51.4dBであり、中心周波数500Hzの帯域での床衝撃音レベルは48.8dBであった。
「防振脚×12カ所+遮音シート26枚(開放)」(P1位置加振)では、中心周波数31.5Hzの帯域での床衝撃音レベルは63.0dBであり、中心周波数63Hzの帯域での床衝撃音レベルは63.7dBであり、中心周波数125Hzの帯域での床衝撃音レベルは51.6dBであり、中心周波数250Hzの帯域での床衝撃音レベルは44.9dBであり、中心周波数500Hzの帯域での床衝撃音レベルは48.5dBであった。
「防振脚×12カ所+遮音シート26枚(密閉)」(P1位置加振)では、中心周波数31.5Hzの帯域での床衝撃音レベルは78.8dBであり、中心周波数63Hzの帯域での床衝撃音レベルは75.9dBであり、中心周波数125Hzの帯域での床衝撃音レベルは61.1dBであり、中心周波数250Hzの帯域での床衝撃音レベルは52.5dBであり、中心周波数500Hzの帯域での床衝撃音レベルは46.9dBであった。
「防振脚×9カ所+遮音シート26枚(開放)」(P1位置加振)では、中心周波数31.5Hzの帯域での床衝撃音レベルは59.8dBであり、中心周波数63Hzの帯域での床衝撃音レベルは64.9dBであり、中心周波数125Hzの帯域での床衝撃音レベルは51.2dBであり、中心周波数250Hzの帯域での床衝撃音レベルは47.3dBであり、中心周波数500Hzの帯域での床衝撃音レベルは46.8dBであった。
「防振脚×9カ所+遮音シート26枚(密閉)」(P1位置加振)では、中心周波数31.5Hzの帯域での床衝撃音レベルは77.7dBであり、中心周波数63Hzの帯域での床衝撃音レベルは74.9dBであり、中心周波数125Hzの帯域での床衝撃音レベルは62.1dBであり、中心周波数250Hzの帯域での床衝撃音レベルは54.6dBであり、中心周波数500Hzの帯域での床衝撃音レベルは49.4dBであった。
「防振脚×9カ所+遮音シート16枚(開放)」(P1位置加振)では、中心周波数31.5Hzの帯域での床衝撃音レベルは63.7dBであり、中心周波数63Hzの帯域での床衝撃音レベルは68.2dBであり、中心周波数125Hzの帯域での床衝撃音レベルは54.0dBであり、中心周波数250Hzの帯域での床衝撃音レベルは49.3dBであり、中心周波数500Hzの帯域での床衝撃音レベルは50.9dBであった。
「防振脚×9カ所+遮音シート16枚(密閉)」(P1位置加振)では、中心周波数31.5Hzの帯域での床衝撃音レベルは78.1dBであり、中心周波数63Hzの帯域での床衝撃音レベルは77.3dBであり、中心周波数125Hzの帯域での床衝撃音レベルは66.4dBであり、中心周波数250Hzの帯域での床衝撃音レベルは53.2dBであり、中心周波数500Hzの帯域での床衝撃音レベルは47.6dBであった。
「防振脚×5カ所+遮音シート16枚(開放)」(P1位置加振)では、中心周波数31.5Hzの帯域での床衝撃音レベルは58.3dBであり、中心周波数63Hzの帯域での床衝撃音レベルは67.2dBであり、中心周波数125Hzの帯域での床衝撃音レベルは52.4dBであり、中心周波数250Hzの帯域での床衝撃音レベルは46.1dBであり、中心周波数500Hzの帯域での床衝撃音レベルは47.3dBであった。
「防振脚×5カ所+遮音シート16枚(密閉)」(P1位置加振)では、中心周波数31.5Hzの帯域での床衝撃音レベルは76.2dBであり、中心周波数63Hzの帯域での床衝撃音レベルは74.4dBであり、中心周波数125Hzの帯域での床衝撃音レベルは61.9dBであり、中心周波数250Hzの帯域での床衝撃音レベルは58.7dBであり、中心周波数500Hzの帯域での床衝撃音レベルは51.7dBであった。
「防振脚×5カ所+遮音シート3枚(開放)」(P1位置加振)では、中心周波数31.5Hzの帯域での床衝撃音レベルは62.2dBであり、中心周波数63Hzの帯域での床衝撃音レベルは69.4dBであり、中心周波数125Hzの帯域での床衝撃音レベルは57.5dBであり、中心周波数250Hzの帯域での床衝撃音レベルは48.7dBであり、中心周波数500Hzの帯域での床衝撃音レベルは48.4dBであった。
「防振脚×5カ所+遮音シート3枚(密閉)」(P1位置加振)では、中心周波数31.5Hzの帯域での床衝撃音レベルは76.2dBであり、中心周波数63Hzの帯域での床衝撃音レベルは83.1dBであり、中心周波数125Hzの帯域での床衝撃音レベルは65.1dBであり、中心周波数250Hzの帯域での床衝撃音レベルは55.7dBであり、中心周波数500Hzの帯域での床衝撃音レベルは48.7dBであった。
なお、図17に示すように、本実験において、バックグラウンドノイズの最大騒音レベルは39.7dBであり、「素面」(P1位置加振)での最大騒音レベルは57.5dBであり、「防振脚×12カ所+遮音シート26枚(開放)」(P1位置加振)の最大騒音レベルは48.0dBであり、「防振脚×12カ所+遮音シート26枚(密閉)」(P1位置加振)の最大騒音レベルは51.4dBであり、「防振脚×9カ所+遮音シート26枚(開放)」(P1位置加振)の最大騒音レベルは48.3dBであり、「防振脚×9カ所+遮音シート26枚(密閉)」(P1位置加振)の最大騒音レベルは52.2dBであり、「防振脚×9カ所+遮音シート16枚(開放)」(P1位置加振)の最大騒音レベルは51.2dBであり、「防振脚×9カ所+遮音シート16枚(密閉)」(P1位置加振)の最大騒音レベルは53.5dBであり、「防振脚×5カ所+遮音シート16枚(開放)」(P1位置加振)の最大騒音レベルは48.4dBであり、「防振脚×5カ所+遮音シート16枚(密閉)」(P1位置加振)の最大騒音レベルは54.2dBであり、「防振脚×5カ所+遮音シート3枚(開放)」(P1位置加振)の最大騒音レベルは49.7dBであり、「防振脚×5カ所+遮音シート3枚(密閉)」(P1位置加振)の最大騒音レベルは57.1dBであった。
図18〜図21は、図17の結果を纏めたグラフである。図18、図20において、横軸がオクターブバンド中心周波数を示し、縦軸が床衝撃音レベルを示している。また、図19、図21において、横軸がオクターブバンド中心周波数を示し、縦軸が床衝撃音レベル差(床衝撃音レベル低減量)を示している。
図18は、「防振脚×12カ所+遮音シート26枚(開放)」、「防振脚×9カ所+遮音シート26枚(開放)」、「防振脚×9カ所+遮音シート16枚(開放)」、「防振脚×5カ所+遮音シート16枚(開放)」及び「防振脚×5カ所+遮音シート3枚(開放)」の結果を纏めたグラフである。また、図19は、「素面」に対する「防振脚×12カ所+遮音シート26枚(開放)」、「防振脚×9カ所+遮音シート26枚(開放)」、「防振脚×9カ所+遮音シート16枚(開放)」、「防振脚×5カ所+遮音シート16枚(開放)」、及び「防振脚×5カ所+遮音シート3枚(開放)」の床衝撃音レベルの差(床衝撃音レベル低減量)を示したグラフである。
図20は、「防振脚×12カ所+遮音シート26枚(密閉)」、「防振脚×9カ所+遮音シート26枚(密閉)」、「防振脚×9カ所+遮音シート16枚(密閉)」、「防振脚×5カ所+遮音シート16枚(密閉)」、及び「防振脚×5カ所+遮音シート3枚(密閉)」の結果を纏めたグラフである。また、図21は、「素面」に対する「防振脚×12カ所+遮音シート26枚(密閉)」、「防振脚×9カ所+遮音シート26枚(密閉)」、「防振脚×9カ所+遮音シート16枚(密閉)」、「防振脚×5カ所+遮音シート16枚(密閉)」、及び「防振脚×5カ所+遮音シート3枚(密閉)」の床衝撃音レベルの差(床衝撃音レベル低減量)を示したグラフである。
図22は、上述のP1位置と異なる位置(P2)にて同一の試験体を加振して床衝撃音を測定した実験結果である。本実験においても、オクターブバンド分析を行った。図22では、中心周波数が31.5Hz、63Hz、125Hz、250Hz及び500Hzの帯域における床衝撃音レベル(dB)の測定結果を示している。図22に示すように、本実験におけるバックグラウンドノイズ「BGN」は、P1位置加振の場合と同様である。
「素面」(P2位置加振)では、中心周波数31.5Hzの帯域での床衝撃音レベルは83.0dBであり、中心周波数63Hzの帯域での床衝撃音レベルは84.3dBであり、中心周波数125Hzの帯域での床衝撃音レベルは61.2dBであり、中心周波数250Hzの帯域での床衝撃音レベルは51.0dBであり、中心周波数500Hzの帯域での床衝撃音レベルは48.3dBであった。
「防振脚×12カ所+遮音シート26枚(開放)」(P2位置加振)では、中心周波数31.5Hzの帯域での床衝撃音レベルは69.6dBであり、中心周波数63Hzの帯域での床衝撃音レベルは58.5dBであり、中心周波数125Hzの帯域での床衝撃音レベルは53.7dBであり、中心周波数250Hzの帯域での床衝撃音レベルは48.2dBであり、中心周波数500Hzの帯域での床衝撃音レベルは48.4dBであった。
「防振脚×12カ所+遮音シート26枚(密閉)」(P2位置加振)では、中心周波数31.5Hzの帯域での床衝撃音レベルは76.5dBであり、中心周波数63Hzの帯域での床衝撃音レベルは75.7dBであり、中心周波数125Hzの帯域での床衝撃音レベルは62.7dBであり、中心周波数250Hzの帯域での床衝撃音レベルは50.9dBであり、中心周波数500Hzの帯域での床衝撃音レベルは47.2dBであった。
「防振脚×9カ所+遮音シート26枚(開放)」(P2位置加振)では、中心周波数31.5Hzの帯域での床衝撃音レベルは72.7dBであり、中心周波数63Hzの帯域での床衝撃音レベルは59.8dBであり、中心周波数125Hzの帯域での床衝撃音レベルは51.9dBであり、中心周波数250Hzの帯域での床衝撃音レベルは49.1dBであり、中心周波数500Hzの帯域での床衝撃音レベルは46.7dBであった。
「防振脚×9カ所+遮音シート26枚(密閉)」(P2位置加振)では、中心周波数31.5Hzの帯域での床衝撃音レベルは74.7dBであり、中心周波数63Hzの帯域での床衝撃音レベルは76.8dBであり、中心周波数125Hzの帯域での床衝撃音レベルは63.1dBであり、中心周波数250Hzの帯域での床衝撃音レベルは56.0dBであり、中心周波数500Hzの帯域での床衝撃音レベルは48.0dBであった。
「防振脚×9カ所+遮音シート16枚(開放)」(P2位置加振)では、中心周波数31.5Hzの帯域での床衝撃音レベルは72.8dBであり、中心周波数63Hzの帯域での床衝撃音レベルは63.0dBであり、中心周波数125Hzの帯域での床衝撃音レベルは54.2dBであり、中心周波数250Hzの帯域での床衝撃音レベルは48.8dBであり、中心周波数500Hzの帯域での床衝撃音レベルは43.4dBであった。
「防振脚×9カ所+遮音シート16枚(密閉)」(P2位置加振)では、中心周波数31.5Hzの帯域での床衝撃音レベルは75.6dBであり、中心周波数63Hzの帯域での床衝撃音レベルは75.9dBであり、中心周波数125Hzの帯域での床衝撃音レベルは66.1dBであり、中心周波数250Hzの帯域での床衝撃音レベルは52.6dBであり、中心周波数500Hzの帯域での床衝撃音レベルは47.0dBであった。
「防振脚×5カ所+遮音シート16枚(開放)」(P2位置加振)では、中心周波数31.5Hzの帯域での床衝撃音レベルは72.9dBであり、中心周波数63Hzの帯域での床衝撃音レベルは64.0dBであり、中心周波数125Hzの帯域での床衝撃音レベルは55.4dBであり、中心周波数250Hzの帯域での床衝撃音レベルは48.6dBであり、中心周波数500Hzの帯域での床衝撃音レベルは47.0dBであった。
「防振脚×5カ所+遮音シート16枚(密閉)」(P2位置加振)では、中心周波数31.5Hzの帯域での床衝撃音レベルは75.0dBであり、中心周波数63Hzの帯域での床衝撃音レベルは73.2dBであり、中心周波数125Hzの帯域での床衝撃音レベルは63.2dBであり、中心周波数250Hzの帯域での床衝撃音レベルは58.1dBであり、中心周波数500Hzの帯域での床衝撃音レベルは49.8dBであった。
「防振脚×5カ所+遮音シート3枚(開放)」(P2位置加振)では、中心周波数31.5Hzの帯域での床衝撃音レベルは73.0dBであり、中心周波数63Hzの帯域での床衝撃音レベルは67.3dBであり、中心周波数125Hzの帯域での床衝撃音レベルは56.8dBであり、中心周波数250Hzの帯域での床衝撃音レベルは49.9dBであり、中心周波数500Hzの帯域での床衝撃音レベルは47.0dBであった。
「防振脚×5カ所+遮音シート3枚(密閉)」(P2位置加振)では、中心周波数31.5Hzの帯域での床衝撃音レベルは73.3dBであり、中心周波数63Hzの帯域での床衝撃音レベルは78.6dBであり、中心周波数125Hzの帯域での床衝撃音レベルは67.6dBであり、中心周波数250Hzの帯域での床衝撃音レベルは57.6dBであり、中心周波数500Hzの帯域での床衝撃音レベルは48.7dBであった。
なお、図22に示すように、本実験において、バックグラウンドノイズの最大騒音レベルは39.7dBであり、「素面」(P2位置加振)での最大騒音レベルは57.1dBであり、「防振脚×12カ所+遮音シート26枚(開放)」(P2位置加振)の最大騒音レベルは48.4dBであり、「防振脚×12カ所+遮音シート26枚(密閉)」(P2位置加振)の最大騒音レベルは51.2dBであり、「防振脚×9カ所+遮音シート26枚(開放)」(P2位置加振)の最大騒音レベルは48.4dBであり、「防振脚×9カ所+遮音シート26枚(密閉)」(P2位置加振)の最大騒音レベルは53.1dBであり、「防振脚×9カ所+遮音シート16枚(開放)」(P2位置加振)の最大騒音レベルは46.1dBであり、「防振脚×9カ所+遮音シート16枚(密閉)」(P2位置加振)の最大騒音レベルは52.8dBであり、「防振脚×5カ所+遮音シート16枚(開放)」(P2位置加振)の最大騒音レベルは49.1dBであり、「防振脚×5カ所+遮音シート16枚(密閉)」(P2位置加振)の最大騒音レベルは53.6dBであり、「防振脚×5カ所+遮音シート3枚(開放)」(P2位置加振)の最大騒音レベルは49.2dBであり、「防振脚×5カ所+遮音シート3枚(密閉)」(P2位置加振)の最大騒音レベルは55.6dBであった。
図23〜図26は、図22の結果を纏めたグラフである。図23、図25において、横軸がオクターブバンド中心周波数を示し、縦軸が床衝撃音レベルを示している。また、図24、図26において、横軸がオクターブバンド中心周波数を示し、縦軸が床衝撃音レベル差(床衝撃音レベル低減量)を示している。
図23は、「防振脚×12カ所+遮音シート26枚(開放)」、「防振脚×9カ所+遮音シート26枚(開放)」、「防振脚×9カ所+遮音シート16枚(開放)」、「防振脚×5カ所+遮音シート16枚(開放)」及び「防振脚×5カ所+遮音シート3枚(開放)」の結果を纏めたグラフである。また、図24は、「素面」に対する「防振脚×12カ所+遮音シート26枚(開放)」、「防振脚×9カ所+遮音シート26枚(開放)」、「防振脚×9カ所+遮音シート16枚(開放)」、「防振脚×5カ所+遮音シート16枚(開放)」、及び「防振脚×5カ所+遮音シート3枚(開放)」の床衝撃音レベルの差(床衝撃音レベル低減量)を示したグラフである。
図25は、「防振脚×12カ所+遮音シート26枚(密閉)」、「防振脚×9カ所+遮音シート26枚(密閉)」、「防振脚×9カ所+遮音シート16枚(密閉)」、「防振脚×5カ所+遮音シート16枚(密閉)」、及び「防振脚×5カ所+遮音シート3枚(密閉)」の結果を纏めたグラフである。また、図26は、「素面」に対する「防振脚×12カ所+遮音シート26枚(密閉)」、「防振脚×9カ所+遮音シート26枚(密閉)」、「防振脚×9カ所+遮音シート16枚(密閉)」、「防振脚×5カ所+遮音シート16枚(密閉)」、及び「防振脚×5カ所+遮音シート3枚(密閉)」の床衝撃音レベルの差(床衝撃音レベル低減量)を示したグラフである。
このような実験の結果、「素面」である場合の遮音等級がL−61〜L−62であったのに対して、防振脚2を12個備えると共に遮音シート6aが26枚積層された「防振脚×12カ所+遮音シート26枚(開放)」では、遮音等級がL−48〜L49となり、13dBの性能向上が確認された。また、同様に、防振脚2を12個備えると共に遮音シート6aが26枚積層された「防振脚×12カ所+遮音シート26枚(密閉)」では、遮音等級がL−53となり、8〜9dBの性能向上が確認された。
また、防振脚2を9個備えると共に遮音シート6aが26枚積層された「防振脚×9カ所+遮音シート26枚(開放)」では、遮音等級がL−47となり、14〜15dBの性能向上が確認された。また、同様に、防振脚2を9個備えると共に遮音シート6aが26枚積層された「防振脚×9カ所+遮音シート26枚(密閉)」では、遮音等級がL−52〜L54となり、7〜10dBの性能向上が確認された。
また、防振脚2を9個備えると共に遮音シート6aが16枚積層された「防振脚×9カ所+遮音シート16枚(開放)」では、遮音等級がL−43〜L−51となり、11〜18dBの性能向上が確認された。また、同様に、防振脚2を9個備えると共に遮音シート6aが16枚積層された「防振脚×9カ所+遮音シート16枚(密閉)」では、遮音等級がL−53〜L−54となり、8dBの性能向上が確認された。
また、防振脚2を5個備えると共に遮音シート6aが16枚積層された「防振脚×5カ所+遮音シート16枚(開放)」では、遮音等級がL−47となり、14〜15dBの性能向上が確認された。また、同様に、防振脚2を5個備えると共に遮音シート6aが16枚積層された「防振脚×5カ所+遮音シート16枚(密閉)」では、遮音等級がL−52〜L53となり、9dBの性能向上が確認された。
また、防振脚2を5個備えると共に遮音シート6aが3枚積層された「防振脚×5カ所+遮音シート3枚(開放)」では、遮音等級がL−47〜L−48となり、14dBの性能向上が確認された。また、同様に、防振脚2を5個備えると共に遮音シート6aが3枚積層された「防振脚×5カ所+遮音シート3枚(密閉)」では、遮音等級がL−56〜L−60となり、2〜5dBの性能向上が確認された。
特に重量床衝撃音に影響が大きな中心周波数が63Hzの帯域にて、「防振脚×12カ所+遮音シート26枚(開放)」が「素面」に対して21.3〜25.8dBの性能向上が確認され、「防振脚×12カ所+遮音シート26枚(密閉)」が「素面」に対して8.5〜9.1dBの性能向上が確認され、「防振脚×9カ所+遮音シート26枚(開放)」が「素面」に対して20.1〜24.5dBの性能向上が確認され、「防振脚×9カ所+遮音シート26枚(密閉)」が「素面」に対して7.5〜10.1dBの性能向上が確認され、「防振脚×9カ所+遮音シート16枚(開放)」が「素面」に対して16.8〜21.3dBの性能向上が確認され、「防振脚×9カ所+遮音シート16枚(密閉)」が「素面」に対して7.6〜8.3dBの性能向上が確認され、「防振脚×5カ所+遮音シート16枚(開放)」が「素面」に対して17.8〜20.2dBの性能向上が確認され、「防振脚×5カ所+遮音シート16枚(密閉)」が「素面」に対して10.6〜11.1dBの性能向上が確認され、「防振脚×5カ所+遮音シート3枚(開放)」が「素面」に対して15.6〜17.0dBの性能向上が確認され、「防振脚×5カ所+遮音シート3枚(密閉)」が「素面」に対して1.9〜5.6dBの性能向上が確認された。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の趣旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記実施形態においては、側板4を支持板3の端部に配置する構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。側板4を支持板3の端部から離して配置することも可能である。
また、上記実施形態においては、遮音材6と床板部5あるいは錘シート7と床板部5との間の空間に部材が配置されていない構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。遮音材6と床板部5あるいは錘シート7と床板部5との間の空間における音波の全てを遮断しないものであれば、当該空間に部材を配置しても構わない。例えば、上記空間に空気を多く含む綿状の部材を配置しても良い。
また、上記実施形態において、音波伝達空間Kに対して水平板を設置し、音波伝達空間Kを上下方向に分割する構成を採用することも可能である。また、分割された各々の空間に遮音材6を設置する構成を採用することも可能である。
1……遮音床、1A……遮音床、1B……遮音床、2……防振脚(弾性脚)、3……支持板、4……側板(床板支持壁)、5……床板部、5a……パーティクルボード、5b……合板、6……遮音材、6a……遮音シート、7……錘シート(錘部材)、8……仕切板
Claims (7)
- 床板部と、
前記床板部の下方に配置される支持板と、
前記床板部を前記支持板に対して離間状態で支持することで前記床板部と前記支持板との間に音波伝達空間を形成する床板支持壁と、
前記支持板に載置されると共に前記音波伝達空間を伝達する音波を遮断する遮音材と、
前記支持板を下方から支持すると共に弾性体からなる弾性脚と
を備えることを特徴とする遮音床。 - 前記遮音材は、前記支持板の上面のうち前記音波伝達空間に露出された領域の全域に設置されていることを特徴とする請求項1記載の遮音床。
- 前記遮音材は、複数の遮音シートを積層して形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の遮音床。
- 前記遮音材に載置される錘部材を備えることを特徴とする請求項1〜3いずれか一項に記載の遮音床。
- 前記床板支持壁は、前記支持板の上面に立設されていることを特徴とする請求項1〜4いずれか一項に記載の遮音床。
- 前記弾性脚は、前記支持板の下面に離散的に複数設けられていることを特徴とする請求項1〜5いずれか一項に記載の遮音床。
- 前記支持板を挟んで前記床板支持壁の下方に前記弾性脚が配置されていることを特徴とする請求項6記載の遮音床。
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JP2019220639A JP2021088900A (ja) | 2019-12-05 | 2019-12-05 | 遮音床 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2019220639A JP2021088900A (ja) | 2019-12-05 | 2019-12-05 | 遮音床 |
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JP2019220639A Pending JP2021088900A (ja) | 2019-12-05 | 2019-12-05 | 遮音床 |
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2019
- 2019-12-05 JP JP2019220639A patent/JP2021088900A/ja active Pending
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