JP2021088096A - 画像形成方法および画像形成装置 - Google Patents

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英二 田畑
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和子 福本
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Abstract

【課題】記録体上から残液を画像を乱さないように除去することができる画像形成方法を提供する。【解決手段】画像形成方法は、記録体上に反応液を付与することにより、作像領域を形成する工程と、前記作像領域上に前記反応液と反応するインクを、画像を構成する多数の単位領域を形成するように付与する工程と、前記単位領域上に前記インクと反応する処理液を付与することにより、画像を形成する工程と、前記画像を形成した前記記録体上に存する残液を除去する工程とを含み、前記処理液は、その液量が前記単位領域毎に制御されて付与される。【選択図】図1

Description

本開示は、画像形成方法および画像形成装置に関する。
インクジェットプリンタなどの画像形成装置において、色材を含むインクをインクジェットヘッドを用いて紙、樹脂などの記録体上に直接的に付与することにより画像を形成する場合、記録体上の余剰なインクなどの残液を速やかに除去し、かつ画像を乾燥させて上記画像を記録体上に定着させる必要がある。たとえば特開2019−010867号公報(特許文献1)は、ベルト状の高分子吸収体を記録体上の画像と接触させることにより、記録体上の残液を速やかに除去する方法を提案している。
特開2019−010867号公報
上記特許文献1によれば、ベルト状の高分子吸収体は、その吸収面を記録体上の画像と接触させることによって残液を吸収する作用を有する。一方、画像を形成するインクは、シアン、マゼンタ、イエローおよびブラック(CMYK)からなる群より選ばれる1色または2色以上を用いて1次色(原色)、二次色以上の多次色または中間調を形成するため、上記画像を構成する多数の単位領域に存する上記インクの液量は上記単位領域間でそれぞれ異なり、もって上記単位領域毎の残液の量もそれぞれ異なることとなる。このため、上記特許文献1に開示されるようなベルト状の高分子吸収体によって記録体上の残液を除去した場合、上記単位領域毎に液体吸収量を制御することは困難であるので、記録体上の残液除去にムラが生じ、上記残液によって画像が乱されることがあった。したがってインクの液量が単位領域間でそれぞれ異なるにもかからわらず、画像を乱さずに残液を除去することができる技術は、未だ実現しておらず、その開発が切望されている。
上記実情に鑑み、本開示は、インクの液量が単位領域間でそれぞれ異なる場合であっても、記録体上から残液を画像を乱さないように除去することができる画像形成方法および画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、上述した目的を達成することができる画像形成方法および画像形成装置を鋭意検討した結果、本開示に到達した。すなわち画像を構成する多数の単位領域にそれぞれ存する液体の量を上記単位領域間で同一とすれば、記録体上から残液を、所定の吸収部材を用いて上記単位領域毎に液体吸収量を制御することなく除去した場合であっても、残液除去にムラが生じず、もって上記残液によって画像が乱されないようにすることができることを想到した。画像を形成するインクは、上述のようにCMYKから1色または2色以上を選択して1次色、多次色または中間調を形成するため、上記単位領域毎に存するインクの液量が異なることは通常である。したがって本発明者らは、インクの液量と該インク上に付与する処理液との合計量を上記単位領域間で同一とすることに注目した。
具体的には、まず画像データ(デジタルデータ)に基づいて、上記単位領域毎に存する各色のインク量を算出し、さらに各色の当該インク量から上記単位領域毎に存するインクの総量を算出する。次いで上記インクの総量に基づき、上記単位領域間でインクの総量と上記処理液との合計量が同一となるように、上記単位領域毎に付与すべき処理液の液量を算出する。このようにして算出された液量の処理液を上記単位領域毎に付与することにより、上記単位領域にそれぞれ存する液体の量を上記単位領域間で同一にし得ることを見出し、本開示に到達した。
すなわち本開示のある局面に従うと、記録体上に反応液を付与することにより、作像領域を形成する工程と、上記作像領域上に上記反応液と反応するインクを、画像を構成する多数の単位領域を形成するように付与する工程と、上記単位領域を形成した上記インク上に処理液を付与することにより、上記画像を形成する工程と、上記画像が形成された上記記録体上に存する残液を除去する工程とを含み、上記処理液は、その液量が上記単位領域毎に制御されて付与される、画像形成方法が提供される。
上記処理液の液量は、上記単位領域における上記インクの液量に基づいて上記単位領域毎に決定されることが好ましい。
上記インクは、1色または2色以上のインクを含み、上記インクの液量は、各色の上記インクの総量であることが好ましい。
上記単位領域における上記インクの液量と、上記単位領域に付与する上記処理液の液量との合計量は、上記単位領域間で同一であるか、または変動し、上記合計量の変動範囲は、最大値を100体積%とした場合、最小値が70体積%以上となることが好ましい。
上記画像は、上記画像の外周上に位置する端部単位領域を含み、上記端部単位領域における上記インクの液量と上記処理液の液量との合計量は、上記端部単位領域以外の上記単位領域における上記インクの液量と上記処理液の液量との合計量よりも多くなるように制御されることが好ましい。
上記処理液は、さらに上記画像を囲むように上記記録体上に付与されることが好ましい。
上記処理液は、上記インクを凝集させる作用を有することが好ましい。
上記処理液は、上記インクを高粘度化させる作用を有することが好ましい。
上記処理液は、記録ヘッドを用いて付与されることが好ましい。
上記処理液は、ローラを用いて付与されることが好ましい。
本開示の他の局面に従うと、記録体上に反応液を付与することにより、作像領域を形成する反応液付与部と、上記作像領域上に上記反応液と反応するインクを、画像を構成する多数の単位領域を形成するように付与するインク付与部と、上記単位領域を形成した上記インク上に処理液を付与することにより、上記画像を形成する処理液付与部と、上記画像が形成された上記記録体上に存する残液を除去する液体除去部と、上記処理液付与部が付与する上記処理液の液量を上記単位領域毎に制御する制御部とを備える、画像形成装置が提供される。
本開示によれば、インクの液量が単位領域毎にそれぞれ異なる場合であっても、記録体上から残液を画像を乱さないように除去することができる画像形成方法および画像形成装置を提供することができる。
図1は、画像形成装置に備わる画像形成ユニットを作動させるのに用いる本実施形態の画像形成方法において、インクの液量と処理液の液量との合計量を単位領域間で同一または略同一とする制御を概略的に説明するフローチャートである。 図2は、本実施形態の画像形成方法において、処理液を画像を囲むように記録体上に付与する制御について説明する説明図である。 図3は、画像形成装置に備わる画像形成ユニットの構成の一例を示す模式図である。
以下、図面を参照しつつ本開示の一実施の形態(以下、「本実施形態」とも記す)について説明する。以下の本実施形態の説明に用いられる図面において、同一の参照符号は、同一部分又は相当部分を表わす。また図面においては、各構成要素を理解しやすくするために縮尺を適宜調整して示しており、図面に示される各構成要素の縮尺と実際の構成要素の縮尺とは必ずしも一致しない。本明細書において「A〜B」という形式の表記は、範囲の上限下限(すなわちA以上B以下)を意味し、Aにおいて単位の記載がなく、Bにおいてのみ単位が記載されている場合、Aの単位とBの単位とは同じである。
[画像形成方法]
本実施形態に係る画像形成方法は、記録体上に反応液を付与することにより、作像領域を形成する工程(第1工程)と、上記作像領域上に上記反応液と反応するインクを、画像を構成する多数の単位領域を形成するように付与する工程(第2工程)と、上記単位領域を形成した上記インク上に処理液を付与することにより、上記画像を形成する工程(第3工程)と、上記画像が形成された上記記録体上に存する残液を除去する工程(第4工程)とを含む。上記処理液は、その液量が上記単位領域毎に制御されて付与される。このような特徴を有する画像形成方法は、画像を構成する多数の単位領域にそれぞれ存する液体の量を上記単位領域間で同一または略同一とすることができ、もって記録体上から残液を所定の工程によって画像を乱さないように除去することができる。本実施形態に係る画像形成方法は、たとえば後述する画像形成装置に備わる画像形成ユニットを作動させるために用いることができる。以下、上記画像形成方法に含まれる各工程について説明する。
〔第1工程〕
本実施形態に係る画像形成方法は、第1工程として、記録体上に反応液を付与することにより、作像領域を形成する工程を含む。本明細書において「記録体」とは、この種の画像形成方法および画像形成装置において形成される画像を記録するために用いられる記録媒体をいい、たとえば紙、樹脂または金属からなるフィルム、木板、段ボール、布などを例示することができる。記録体としては、具体的には普通紙、OHP(Over Head Projector)フィルムなどを例示することができる。記録体は、ロール状に巻かれた長尺のシートであってもよく、所定の寸法に裁断された枚葉であってもよい。
さらに「作像領域」とは、最終的に画像が形成される領域に相当し、いわば後の操作が適切に施工されることを意図して形成する画像の下地となる領域を意味する。具体的には「作像領域」は、第1工程において記録体上に反応液が付与されることにより形成される。さらに作像領域は、その全部または一部に対し、後述する第2工程においてインクが付与される。「反応液」とは、後述するインクに含まれる固形分(たとえば顔料など)と反応する成分を含む液体をいう。さらに反応液がインク(特に、該インクに含まれる固形分)と「反応する」とは、反応液の上記成分によってインクが凝集すること、およびインクが高粘度化することの少なくともいずれかが起こることを意味する。
第1工程において、記録体上に付与する反応液の液量としては、特に制限されることはなく、この種の画像形成方法において許容される液量を記録体上に付与することができる。さらに第1工程においては、記録体上の作像領域を形成した反応液を乾燥させることができる。記録体上への反応液の付与方法は、反応液を記録体に付与することによって作像領域を形成することができればよいため、たとえばローラーコーティング法、バーコーティング法、スプレーコーティング法などの記録体上に反応液をベタ塗りすることができる付与方法、またはインクジェット方式の記録ヘッドを用いた方法などを挙げることができる。反応液は、容易に作像領域を形成する観点から、たとえばローラによって記録体にベタ塗りされることが好ましい。本明細書において「記録ヘッド」とは、一端にオリフィスを有し、かつアクチュエータを内蔵するノズル部と、上記アクチュエータを駆動する電気回路部と、上記ノズル部に各種の液体を供給する液供給部とを備えることによって記録体上への液体付与を担うデバイスをいう。
<反応液>
反応液は、上述のようにインクに含まれる固形分(たとえば顔料など)と反応する成分を含む液体をいう。反応液は、作像領域を形成するために記録体上に直接付与される点において少なくとも後述する処理液と区別される。反応液は、たとえば酸性を呈する液体であることが好ましい。これによりインク中の顔料、または樹脂中のアニオン基などと反応することにより、これらを凝集または高粘度化させることができる。反応液は、酸性を呈することに代えて、多価金属塩を含むこと、またはカチオン性樹脂を含むことにより、インク中の顔料または樹脂中のアニオン基を凝集または高粘度化させることができる。反応液は、後述する色材(顔料または染料)を含有しないことが好ましい。
反応液が酸性を呈する場合、反応液を酸性にするために用いる酸としては特に限定されないが、インク中のカルボン酸基と反応させる観点から、酸解離定数(pKa)が4.5より低い値を示す酸を用いることが好ましい。このような酸としては、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、炭酸などの無機酸、カルボキシル基を有する有機酸、スルホン基を有する有機酸およびリン酸基を有する有機酸などを例示することができる。さらに記録体の最終形態の品質(すなわちプリントされた記録体の黄変、画像保存性など)を考慮した場合、反応液を酸性にするために用いる酸としては無機酸よりも有機酸が好ましい。このような有機酸としては、好ましくはクエン酸、イソクエン酸、シュウ酸、マレイン酸、フマル酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、2−ピロリドン−5−カルボン酸、安息香酸、安息香酸誘導体、サリチル酸、アスコルビン酸、リンゴ酸、ベンゼンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸誘導体、ピルピン酸、オキサロ酢酸などが挙げられる。反応液に酸を含む場合、酸の含有量(質量%)は、全反応液の質量に対し1質量%以上50質量%以下であることが好ましい。
反応液が多価金属塩を含む場合、上記多価金属塩としては、2価以上の価数をもつ金属の塩を使用することができる。たとえばCa2+、Cu2+、Ni2+、Mg2+、Sr2+、Ba2+およびZn2+などの2価の金属の塩、ならびにFe3+、Cr3+、Y3+およびAl3+などの3価の金属の塩が挙げられる。塩の種類としては炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩、塩酸塩、有機酸塩、ホウ酸塩、リン酸塩などの公知の塩を使用することができる。多価金属塩を含む反応液は、必要に応じて多価金属塩の溶解を目的にpHを調整することが好ましい。上記多価金属塩として好ましい塩は、硝酸カルシウム、塩化カルシウム、硝酸アルミニウム、塩化アルミニウムなどが例示される。反応液が多価金属塩を含む場合、多価金属塩の含有量(質量%)は、全反応液の質量に対して1質量%以上20質量%以下であることが好ましい。
反応液がカチオン性樹脂を含む場合、反応液に含まれるカチオン性樹脂としては特に限定されないが、たとえば4級アミンを有する樹脂を用いることが、添加量当たりの効果の観点から好ましい。たとえばカチオン性樹脂としては、ポリアリルアミン、ポリアミン、カチオン変性アクリル酸樹脂、カチオン変性(メタ)アクリル樹脂、カチオン変性ビニル樹脂、カチオン性ウレタン樹脂、ならびにそのコポリマーなどが挙げられる。反応液がカチオン性樹脂を含む場合、カチオン性樹脂の含有量(質量%)は、全反応液の質量に対して1質量%以上40質量%以下であることが好ましく、1質量%以上10質量%以下であることがさらに好ましい。ここで本明細書において「(メタ)アクリル」、「(メタ)アクリレート」と記載した場合、それぞれ「アクリルおよびメタクリルの両方またはいずれか一方」、「アクリレートおよびメタクリレートの両方またはいずれか一方」を表すものとする。
反応液は、上述したインク中の固形分を凝集させ、あるいは高粘度化させる成分のほかに、必要に応じて溶剤、界面活性剤などの添加剤を含むことができる。反応液中に含有させることのできる溶剤としては、水、グリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、テトラプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、デカグリセリル、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、2−ピロリジノン、ジメチルイミダゾリジノン、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノプロピルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、テトラエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノプロピルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、テトラプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジブチルエーテル、ジプロピレングリコールジブチルエーテル、トリプロピレングリコールジブチルエーテル、3−メチル−2,4−ペンタンジオール、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセタート、1,2−ヘキサンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ブタンジオールなどを挙げることができる。
上記溶剤は、粘性などの各種の記録体上に付与することが容易となる物性を反応液に備えさせることができる。上記溶剤は、上述した例示の中から1種を単独で用い、あるいは2種以上を併用することが好ましい。特に、溶剤の一部として水を含むことが塗布性、乾燥性、画質、安全性などの観点から好ましい。
反応液中に含有させることのできる界面活性剤としては、陽イオン性、陰イオン性、両性、非イオン性の界面活性剤をいずれも用いることができる。たとえば後述するインクに含有させることのできる界面活性剤を、いずれも反応液中に含有させることが可能である。反応液中の界面活性剤の含有量(質量%)は、全反応液の質量に対して0.1質量%以上10質量%以下であることが好ましく、2質量%以上8質量%以下であることがさらに好ましい。反応液は、種々の目的でその他の添加剤を含むことができる。たとえば多糖類、粘度調整剤、比抵抗調整剤、皮膜形成剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、退色防止剤、防ばい剤、防錆剤などを必要に応じて添加することができる。さらに流動パラフィン、ジオクチルフタレート、トリクレジルホスフェート、シリコンオイルなどの油滴微粒子、紫外線吸収剤、退色防止剤、蛍光増白剤などを反応液中に含有させることも可能である。
〔第2工程〕
本実施形態に係る画像形成方法は、第2工程として、上記作像領域上に上記反応液と反応するインクを、画像を構成する多数の単位領域を形成するように付与する工程を含む。本明細書において「単位領域」とは、それが集合することによって画像を構成するものであり、かつ所定の面積を有する領域を意味する。具体的には「単位領域」は、後述する画像形成装置が有する制御部の制御等に基づき、画像データに基づいて上記作像領域上にインクが付与されることによって形成される。たとえば「単位領域」は、インクジェット方式の記録ヘッドでインクが付与された1ドットで規定される領域、10ドットの集合体によって規定される領域、または10ドット四方で規定される領域などを意味する。この「単位領域」が多数組み合わされることにより、画像が形成される。さらに本明細書において「インク」は、1色または2色以上の各色のインクをまとめて、インクの用語により記載することがある。「インク」は、以下の説明において水性インクを前提として説明するが、本開示の効果を奏する限りにおいて油性インクであってもよい。なお、インクが反応液と「反応する」とは、上述のように反応液中の成分(多価金属塩等)によってインクが凝集すること、およびインクが高粘度化することの少なくともいずれかが起こることを意味する。
第2工程において、作像領域上に付与するインクの液量としては、特に制限されることはなく、この種の画像形成方法において許容される液量を作像領域上に付与することができる。作像領域上へのインクの付与方法は、上述したように定義される多数の単位領域を形成するようにインクを付与するため、たとえばインクジェット方式の記録ヘッド(以下、インクを吐出する記録ヘッドを「インクジェットヘッド」とも記す)を用いた付与方法であることが好ましい。
<インク>
インクは、シアン、マゼンタ、イエローおよびブラック(CMYK)を含む各色のインクとして用いられる。これらCMYKからなる群より選ばれる1色または2色以上のインクを用いることにより、画像を構成する多数の単位領域毎に、1次色、多次色または中間調を形成することができる。インクは、色材、樹脂、水性媒体、界面活性剤およびその他の添加剤などの各成分を含むことができる。インクを構成する各成分について以下、説明する。
(色材)
インクに含まれる色材としては、顔料または染料を用いることができる。顔料としては、従来公知の顔料を制限することなく用いることができる。たとえば顔料として水分散性顔料、溶剤分散性顔料などを使用することができ、具体的には不溶性顔料、レーキ顔料などの有機顔料、およびカーボンブラックなどの無機顔料を好ましく用いることができる。
不溶性顔料としては、特に限定されないが、たとえばアゾ、アゾメチン、メチン、ジフェニルメタン、トリフェニルメタン、キナクリドン、アントラキノン、ペリレン、インジゴ、キノフタロン、イソインドリノン、イソインドリン、アジン、オキサジン、チアジン、ジオキサジン、チアゾール、フタロシアニン、ジケトピロロピロールなどを好ましく用いることができる。具体的には、C.I.(カラーインデックス)ナンバーで表される以下の顔料を好ましく用いることができる。
マゼンタまたはレッド用の顔料としては、たとえばC.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド53:1、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド139、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド222などを用いることができる。
オレンジまたはイエロー用の顔料としては、たとえばC.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー15:3、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー128、C.I.ピグメントイエロー138などを用いることができる。
グリーンまたはシアン用の顔料としては、たとえばC.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントグリーン7などを用いることができる。
その他、レッド、グリーン、ブルーまたはその他の中間色が必要とされる場合、以下の顔料から1種を単独で用い、あるいは2種以上を併用して用いることができる。たとえばC.I.ピグメントレッド209、C.I.ピグメントレッド224、C.I.ピグメントレッド194、C.I.バットバイオレット3、C.I.ピグメントバイオレット19、C.I.ピグメントバイオレット23、C.I.ピグメントバイオレット37、C.I.ピグメントグリーン36、C.I.ピグメントブルー15:6などを用いることができる。ブラック用の顔料としては、カーボンブラックまたはC.I.ピグメントブラック1、C.I.ピグメントブラック6、C.I.ピグメントブラック7などを用いることができる。
上記顔料の平均粒径は、10nm以上200nm以下であることが好ましく、10nm以上100nm以下がより好ましく、10nm以上50nm以下がさらに好ましい。上記平均粒径が200nmを超える場合、分散が不安定となる恐れがある。上記平均粒径が10nm未満になる場合も、分散が不安定となる傾向があり、もってインクの保存安定性が低下する恐れがある。顔料の粒径測定は、光散乱法、電気泳動法、レーザードップラー法などを用いた市販の粒径測定機器により求めることができる。さらに透過型電子顕微鏡による粒子像撮影を少なくとも顔料の100粒子以上に対して行い、この像をImage−Pro(メディアサイバネティクス製)などの画像解析ソフトを用いて統計的処理を行うことによっても求めることが可能である。
染料としては、アニオン性基を有する化合物を含む染料を用いることが好ましい。具体的には、アゾ染料、トリフェニルメタン染料、(アザ)フタロシアニン染料、キサンテン染料、アントラピリドン染料などが挙げられる。
インクに含まれる色材としては、染料よりも顔料を用いることが好ましい。インク中の色材の含有量(質量%)は、全インクの質量に対して0.1質量%以上20質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以上15質量%以下であることがさらに好ましい。
(樹脂)
インクに含まれる樹脂としては、(メタ)アクリル系、スチレンアクリル系、アクリロニトリル−アクリル系、酢酸ビニルアクリル系、ポリウレタン系、ポリエステル系などの樹脂を挙げることができる。具体的には、インクに含まれる樹脂としては、(メタ)アクリル樹脂およびウレタン樹脂が好ましい。
(メタ)アクリル樹脂としては、親水性ユニットおよび疎水性ユニットを構成ユニットとして有するものが好ましい。具体的には、(メタ)アクリル酸に由来する親水性ユニットと、芳香環を有するモノマーおよび(メタ)アクリル酸エステル系モノマーの少なくともいずれかに由来する疎水性ユニットとを有する樹脂が好ましい。あるいは(メタ)アクリル酸に由来する親水性ユニットと、スチレンおよびα−メチルスチレンの少なくともいずれかのモノマーに由来する疎水性ユニットとを有する樹脂が好ましい。
親水性ユニットとは、アニオン性基などの親水性基を有するユニットをいう。親水性ユニットは、たとえば親水性基を有する親水性モノマーを重合することにより形成することができる。親水性基を有する親水性モノマーの具体例としては、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸などのカルボン酸基を有する酸性モノマー、これらの無水物および塩などのアニオン性モノマーなどが挙げられる。酸性モノマーの塩を構成するカチオンとしては、リチウム、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、有機アンモニウムなどのイオンが挙げられる。疎水性ユニットとは、アニオン性基などの親水性基を有しないユニットをいう。疎水性モノマーの具体例としては、スチレン、α−メチルスチレン、(メタ)アクリル酸ベンジルなどの芳香環を有するモノマー、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルなどの(メタ)アクリル酸エステル系モノマーなどが挙げられる。
ウレタン樹脂は、たとえばポリイソシアネートとポリオールとを反応させることにより得ることができる。ポリイソシアネートとポリオールとを反応させ、さらに鎖延長剤を添加することによって得ることもできる。
上記樹脂の重量平均分子量は、3000以上30000以下であることが好ましく、10000以上20000以下がより好ましい。上記樹脂の酸価は、60以上300以下であることが好ましい。さらに樹脂の平均粒径は、体積基準の累積50%粒径として動的光散乱法法による粒度分析計(たとえば商品名「UPA−EX150」、日機装株式会社製)を用いることにより測定することができ、たとえば100nm以上500nm以下であることが好ましい。
インク中の上記樹脂の含有量は、樹脂の重合度によっても異なるが、全インクの質量に対して2〜10質量%であることが好ましく、3〜6質量%であることがより好ましい。上記樹脂の含有量が些少である場合、本開示の効果を奏することが困難となる傾向があり、上記樹脂の含有量が過多である場合、インクジェットの射出性または保存安定性が低下する傾向がある。
上記樹脂は、上述した例示の中から1種単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。さらに上記樹脂は共重合体として用いられてもよく、エマルジョン状態で溶媒中に分散されて用いられてもよい。エマルジョン状態で溶媒中に分散させる場合、インクジェットによる射出性を損なわないという観点から、上記樹脂の平均粒径は300nm以下であることが好ましい。上記樹脂として溶解性ポリマーが用いられる場合、その組成および分子量は特に限定されるべきではないが、重合度の高いポリマーほど射出性が悪化する傾向があるため、重量平均分子量を50000以下とすることが好ましい。
(水性媒体)
インクは、水性媒体を含有させることができる。水性媒体とは、水、または水および水溶性有機溶剤の混合溶媒をいう。水としては、脱イオン水またはイオン交換水を用いることが好ましい。インク中の水の含有量は、全インクの質量に対して20質量%以上95質量%以下であることが好ましい。インク中の水溶性有機溶剤の含有量は、全インクの質量に対して3質量%以上50質量%以下であることが好ましい。水溶性有機溶剤としては、アルコール類、(ポリ)アルキレングリコール類、グリコールエーテル類、含窒素化合物類、含硫黄化合物類などをいずれも用いることができる。
水溶性有機溶剤としては、たとえばグリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、テトラプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、デカグリセリル、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、2−ピロリジノン、ジメチルイミダゾリジノン、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノプロピルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、テトラエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノプロピルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、テトラプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジブチルエーテル、ジプロピレングリコールジブチルエーテル、トリプロピレングリコールジブチルエーテル、3−メチル−2,4−ペンタンジオール、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセタート、1,2−ヘキサンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ブタンジオールなどを用いることができる。水溶性有機溶剤は、上述した種類の中から1種単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
(界面活性剤)
インクに含まれる界面活性剤としては、陽イオン性、陰イオン性、両性および非イオン性のいずれも用いることができる。界面活性剤の具体例としては、特に限定するべきではないが、たとえば陽イオン性界面活性剤としては、脂肪族アミン塩、脂肪族4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩などを挙げることができる。たとえば陰イオン性界面活性剤としては、脂肪酸石鹸、N−アシル−N−メチルグリシン塩、N−アシル−N−メチル−β−アラニン塩、N−アシルグルタミン酸塩、アシル化ペプチド、アルキルスルフォン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸エステル塩、アルキルスルホ酢酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、N−アシルメチルタウリン、硫酸化油、高級アルコール硫酸エステル塩、第2級高級アルコール硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸塩、第2級高級アルコールエトキシサルフェート、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、モノグリサルフェート、脂肪酸アルキロールアミド硫酸エステル塩、アルキルエーテルリン酸エステル塩、アルキルリン酸エステル塩などを挙げることができる。
たとえば両性界面活性剤としては、カルボキシベタイン型、スルホベタイン型、アミノカルボン酸塩、イミダゾリニウムベタインなどを挙げることができる。たとえば非イオン活性剤としては、ポリオキシエチレン2級アルコールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステロールエーテル、ポリオキシエチレンラノリン誘導体ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセリド、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルキルアミンオキサイド、アセチレングリコール、アセチレンアルコールなどを挙げることができる。
上記界面活性剤は、その化学構造上の一部の元素が、フッ素または珪素に置換されていることも、低表面張力化の観点から好ましい。上記界面活性剤は、上述した例示の中から1種単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
(その他添加剤)
インクは、インクジェットヘッドの射出性または保存安定性、プリントヘッドおよびインクカートリッジ適合性、保存安定性、画像保存性その他の諸性能の向上を目的とし、以下の公知の各種添加剤をさらに含むことができる。たとえば多糖類、粘度調整剤、比抵抗調整剤、皮膜形成剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、退色防止剤、防ばい剤、防錆剤などを含むことができる。さらに流動パラフィン、ジオクチルフタレート、トリクレジルホスフェート、シリコンオイルなどの油滴微粒子、紫外線吸収剤、退色防止剤および蛍光増白剤なども含むことができる。
(作用)
インクは、第2工程において上記作像領域上に付与されることにより上記反応液と反応し、凝集および高粘度化する。これにより、インクは記録体上に固定または定着することができる。
〔第3工程〕
本実施形態に係る画像形成方法は、第3工程として、上記単位領域を形成した上記インク上に処理液を付与することにより、画像を形成する工程を含む。上記処理液は、その液量が上記単位領域毎に制御されて付与される。処理液は、記録ヘッド(以下、処理液を吐出する記録ヘッドを「処理液ヘッド」とも記す)を用いて付与されることが好ましい。処理液は、ローラを用いて付与されることも好ましい。さらに処理液は、ローラを用いてレベリングされることも好ましい。さらにたとえば、ローラーコーティング法、バーコーティング法、スプレーコーティング法などの処理液をベタ塗りすることができる付与方法を用い、単位領域を形成した上記インク上に処理液を付与してもよい。上記「処理液ヘッド」および上記「ローラ」としては、従来公知の記録ヘッドおよびローラをそれぞれ用いることができる。本明細書において「処理液」とは、単位領域を形成したインク上に付与される液体を意味する。具体的には「処理液」は、画像を構成する多数の単位領域にそれぞれ存する液体の量を単位領域間で同一または略同一とするために、単位領域を形成したインク上に付与される。処理液は、より詳細には次に説明する液体を意味する。
<処理液>
処理液は、上述した反応液と組成等において同等な液体である場合があり、上記反応液から多価金属塩、酸性を呈するための酸またはカチオン性樹脂を除去した液体(すなわち溶剤からなり、または溶剤および界面活性剤からなる液体)である場合がある。さらに処理液は、上述したインクから色材を除去した液体、もしくはインクから色材および樹脂を除去した液体(すなわち水性媒体からなり、または水性媒体および界面活性剤からなる液体)であってもよい。処理液は、たとえば水であることができる。処理液は、たとえば反応液と同等な液体である場合、上記インクを凝集させる作用を有することが好ましく、インクを高粘度化させる作用を有することも好ましい。処理液は、インクを凝集させる作用およびインクを高粘度化させる作用のいずれかを有することにより、画像の定着性を向上させることができる。処理液は、上述したインク上に付与される点で少なくとも反応液と区別される。
処理液の液量は、上記単位領域における上記インクの液量に基づいて、上記単位領域毎に決定されることが好ましい。この場合において上記インクは、上述のように1色または2色以上の異なるインクを含み、上記インクの液量は、各色の上記インクの総量であることが好ましい。さらに上記単位領域における上記インクの液量と、上記単位領域に付与する上記処理液の液量との合計量は、上記単位領域毎に同一であるか、または変動し、上記合計量の変動範囲は、最大値を100体積%とした場合、最小値が70体積%以上となることが好ましい。以下、第3工程を図1に基づいて説明する。図1は、画像形成装置に備わる画像形成ユニットを作動させるのに用いる本実施形態の画像形成方法において、インクの液量と処理液の液量との合計量を単位領域間で同一または略同一とする制御を概略的に説明するフローチャートである。
<インクの液量と処理液の液量との合計量を単位領域間で同一または略同一とする制御>
インクの液量と処理液の液量との合計量を単位領域間で同一または略同一とする制御は、図1に示すように、たとえば画像形成装置に対して印刷開始のジョブが指示されたことにより開始される。たとえば上記制御は、画像形成装置に備わる制御部のCPUが所与のプログラムを実行することによって実現される。上記制御は、1以上のASICなどの専用の回路を制御部が備えることによって実現されてもよい。
ステップS101において、まず制御部のCPUが所与のプログラムを実行することにより、印刷しようとする画像データ(デジタルデータ)に基づいて、単位領域毎に存する各色のインク量がそれぞれ算出される。各単位領域においては、CMYKからなる群より選ばれる1色または2色以上のインクを用いて1次色、多次色または中間調が形成されているので、ステップS101では色毎にインク量がそれぞれ算出される。さらにステップS102において、単位領域毎に存する各色のインク量から単位領域毎のインクの総量が算出される。ここで各色のインク量およびインクの総量は、印刷しようとする画像データに基づくことに代えて、インクジェットヘッドから実際に吐出された各色のインク量およびインクの総量を計測することによっても算出することができる。
次いで、ステップS103において、上記インクの総量に基づき、単位領域間でインクの総量と処理液との合計量が同一となるように、単位領域毎に付与すべき処理液の液量が算出される。最後にステップS104において、上述のようにして制御された液量の処理液が単位領域毎に付与されることにより、単位領域にそれぞれ存する液体の量が単位領域間で同一または略同一となる。ここで単位領域にそれぞれ存する液体の量が単位領域間で「同一」であるとは、単位領域間において、インクの液量と処理液の液量との合計量が、単位領域毎に真に同一となる場合を意味する。単位領域にそれぞれ存する液体の量が単位領域間で「略同一」であるとは、インクの液量と処理液の液量との合計量が、単位領域毎に変動する場合を意味する。インクの液量と処理液の液量との合計量が、単位領域毎に変動する場合において、上記合計量の変動範囲は、最大値を100体積%とした場合、最小値が70体積%以上となることが好ましい。合計量の変動範囲は、最大値を100体積%とした場合、最小値が85体積%以上となることがより好ましく、最小値が90体積%以上となることがさらに好ましい。
ここで本開示の効果を奏するために、ステップS101〜ステップS103のいずれかにおいて、単位領域毎に反応液の液量を算出する必要はない。反応液は、作像領域を形成するために記録体上に一様に付与されるため、単位領域毎の液量としては同一となるからである。ただしステップS101〜ステップS103のいずれかにおいて、単位領域毎に反応液の液量を算出しても、本実施形態の範囲を逸脱するものではない。さらにステップS103において単位領域毎に付与すべき処理液の液量が算出されるとき、単位領域間でインクの液量と処理液の液量との合計量を同一とするために、特定の単位領域については付与すべき処理液の液量が0(ゼロ)と算出される場合がある。この場合、上記第3工程において画像を形成するに際し、上述した特定の単位領域を形成したインク上に対しては液量を0(ゼロ)とした処理液が付与される。すなわち上記第3工程においては、単位領域を形成したすべてのインク上に処理液が付与される場合と、単位領域を形成した一部のインク上に処理液が付与される場合とがある。
その後、ステップS105において、画像データに基づいて印刷を終了すべきかどうかが検証され、印刷を終了すべき場合、制御部のCPUが所与のプログラムを実行することにより印刷を終了する。印刷を終了すべきではない場合、制御部のCPUが所与のプログラムを実行することにより、ステップS101からの各種制御が再開される。
本実施形態に係る画像形成方法は、第3工程において上述した制御に加え、たとえばステップS103およびステップS104として以下の処理(制御)が付加的に行われることが好ましい。
すなわち本実施形態に係る画像形成方法において、画像は、上記画像の外周上に位置する端部単位領域を含む場合がある。この場合、上記端部単位領域におけるインクの液量と処理液の液量との合計量(以下、「第2合計量」とも記す)は、端部単位領域以外の上記単位領域におけるインクの液量と処理液の液量との合計量(以下、「第1合計量」とも記す)よりも多くなるように制御されることが好ましい。これにより、後述する第4工程において、記録体上から残液を画像を乱さないように除去することがより容易となる。
具体的には、ステップS103において、第1合計量が同一となるように端部単位領域以外の単位領域毎に付与すべき処理液の液量が算出されるとともに、端部単位領域において算出されたインクの総量に基づき、端部単位領域における第2合計量が同一となるように、端部単位領域毎に付与すべき処理液の液量が算出される。この場合において、端部単位領域毎に付与すべき処理液の液量は、第2合計量が第1合計量よりも10〜50体積%多くなるように算出される。次いでステップS104において、上述のようにして算出された液量の処理液が端部単位領域毎に付与される。
さらに本実施形態に係る画像形成方法は、第3工程において上述した制御に加え、たとえばステップS104として以下の処理(制御)が行われることも好ましい。すなわち本実施形態に係る画像形成方法において、上記処理液は、さらに上記画像を囲むように上記記録体上に付与されることが好ましい。これにより後述する第4工程において、記録体上から残液を画像を乱さないように除去することがより容易となる。
図2は、本実施形態の画像形成方法において、処理液を画像を囲むように記録体上に付与する制御について説明する説明図である。図2では、記録体上のY×yの大きさを有する画像Aにおいて、x(たとえば3mm)の幅で画像Aの外周を囲むように処理液が記録体上に付与されている。
この場合においてステップS104では、以下の処理(制御)がなされる。すなわち上述のように単位領域に存する液体の量が単位領域間で同一となるように、単位領域毎に制御された液量の処理液が付与されるとき、併せて上記処理液が所定量、記録体上の画像Aを囲むように形成されているxの幅を有する所謂トンボ領域に対しても付与される。ここで画像Aを囲むように付与される処理液の液量は、あらかじめ決められた量(たとえば単位領域間で同一となるように算出されるインクの液量と処理液の液量との合計量(後述する実施例1を例に挙げれば27.5μm))とすることができる。さらにトンボ領域の幅xは、たとえば2〜4mmであることが好ましい。
〔第4工程〕
本実施形態に係る画像形成方法は、第4工程として、上記画像が形成された上記記録体上に存する残液を除去する工程を含む。本明細書において「残液」とは、反応液の一部、インクの一部および処理液の一部の少なくともいずれかを含み、記録体上で画像として定着されることなく余剰分として残存する液体を意味する。第4工程は、たとえば吸収面を記録体上の画像と接触させることによって残液を吸収する作用を有する従来公知の吸収部材を用いることにより、記録体上に存する残液を除去することができる。このような従来公知の吸収部材としては、後述する吸収部材のほか、ポリアクリル酸ナトリウムなどの高吸収性ポリマー、セルロースなどの繊維材料および任意のポリマーから多数の孔を形成した多孔体ポリマーなどを挙げることができる。第4工程により、記録体上で画像として定着されることなく余剰となった残液を一様に除去し、もって画像を記録体上で速やかに定着させることができる。
<画像乱れの評価方法>
本実施形態に係る画像形成方法を用いて得られた画像が乱れたか否かは、形状解析レーザー顕微鏡(たとえば商品名:「VK−9510」、株式会社キーエンス製)を用いて記録体上の画像の3次元形状を観察することにより評価することができる。具体的には、画像が矩形である場合、記録体上の画像端部(四隅)の各1箇所(合計4箇所、画像の外周から10mm内側)および画像中央部の1箇所を上記形状解析レーザー顕微鏡で10倍の倍率で観察し、すべての箇所においてインクに割れ、裂けなどの形状変化が確認されなかった場合、上記画像が乱れていないと評価することができる。
<作用>
以上から、本実施形態に係る画像形成方法は、第1工程、第2工程、第3工程および第4工程を含み、かつ処理液の液量が単位領域毎に制御されて付与されることによって、画像を構成する多数の単位領域にそれぞれ存する液体の量を単位領域間で同一とすることができ、もって記録体上から残液を画像を乱さないように除去することができる。
[画像形成装置]
本実施形態に係る画像形成装置は、記録体上に反応液を付与することにより、作像領域を形成する反応液付与部と、上記作像領域上に上記反応液と反応するインクを、画像を構成する多数の単位領域を形成するように付与するインク付与部と、上記単位領域を形成した上記インク上に処理液を付与することにより、上記画像を形成する処理液付与部と、上記画像が形成された上記記録体上に存する残液を除去する液体除去部と、上記処理液付与部が付与する上記処理液の液量を上記単位領域毎に制御する制御部とを備える。これにより、画像を構成する多数の単位領域にそれぞれ存する液体の量(インクおよび処理液)を単位領域間で同一または略同一とすることができ、もって記録体上から残液を画像を乱さないように除去することができる。
本実施形態に係る画像形成装置は、たとえばインクジェットプリンタとして実装される画像形成装置であることが好ましい。このような画像形成装置は、その筐体内に後述する画像形成ユニット、記録体繰出ユニット、記録体排出ユニットおよび液晶画面などを備える。記録体繰出ユニットは、上記画像形成ユニットに備わる制御部に基づいた印刷開始のジョブによって、上記記録体繰出ユニット内に収容している記録体を繰り出し、該記録体を画像形成ユニットへ搬送する。記録体排出ユニットは、画像形成ユニットにおいて画像が印刷された記録体を筐体外へ排出する。液晶画面は、ユーザーに対する情報が表示される。液晶画面は、タッチパネルとしてユーザーからの操作を受け付けることもできる。本実施形態に係る画像形成装置においては、これらの記録体繰出ユニット、記録体排出ユニットおよび液晶画面などについて従来公知の各ユニットを用いることができる。
以下、画像形成ユニットについて図3を参照して詳述する。図3は、画像形成装置に備わる画像形成ユニットの構成の一例を示す模式図である。具体的には、枚葉式の画像形成装置においてインクジェットヘッドを用いてインクを記録体上に直接付与することにより、記録体上に画像を形成する画像形成ユニットを示す。図3に示すX方向、Y方向、Z方向は、それぞれ画像形成ユニットにおける全長方向、奥行き方向(幅方向)、高さ方向を表す。記録体は、X方向(図3中に矢印Cで示される方向)に搬送される。
<画像形成ユニット>
画像形成ユニットは、たとえばインクジェットプリンタにおけるプリントエンジンとしてCPUを有する制御部を備える。上記制御部は、これに入力された画像データに基づいてCPUが所与のプログラムを実行することにより、画像形成ユニットの後述する各部を作動させてフルカラー印刷を実行する。上記制御部は、1以上のASICなどの専用の回路を備えることによって実現されてもよい。画像形成ユニットは、上記制御部とともに、以下に説明する反応液付与部103、インク付与部104、処理液付与部109および液体除去部105を少なくとも有する。
すなわち画像形成ユニットは、記録体108上に反応液を付与することにより、記録体108上に作像領域を形成する反応液付与部103と、上記作像領域上に上記反応液と反応するインクを、画像を構成する多数の単位領域を形成するように付与するインク付与部104と、上記単位領域を形成した上記インク上に処理液を付与することにより、上記画像を形成する処理液付与部109と、上記画像が形成された上記記録体上に存する残液を除去する液体除去部105とを有する。さらに記録体108を矢印Cの方向に搬送する搬送部107、記録体108上のインクおよび処理液を乾燥させる乾燥部110を有する。インク付与部104および処理液付与部109は、それぞれインクジェット方式の記録ヘッドを備えることによりインクおよび処理液を吐出することができる。処理液付与部109は、ローラを備えることにより、処理液をローラを用いて付与することもできる。反応液付与部103、インク付与部104、処理液付与部109および液体除去部105は、それぞれ記録体108に対応するY方向の幅を有する。
画像形成ユニットにおいては、制御部に基づく制御によって各部がフルカラー印刷を実行するために作動する。まず搬送部107が、記録体108を矢印Cの方向に搬送する。次いで、矢印Cの方向に搬送されている記録体108に対して反応液付与部103が反応液を付与し、記録体108上に作像領域を形成した後、上記作像領域にインク付与部104がインクを、画像を構成する多数の単位領域を形成するように付与する。さらに上記単位領域を形成したインク上に処理液付与部109が、単位領域毎に制御された液量の処理液を付与し、もって記録体108上に画像が形成される。その後、画像が形成された記録体108を、引き続き搬送部107により矢印Cの方向に搬送し、液体除去部105が有する液体吸収部材と接触する位置まで移動する。
液体除去部105は、たとえば液体吸収部材と、この液体吸収部材により表面が被覆された回転体とを有する。回転体は、記録体108の矢印Cの方向への搬送に同期して回転し、上記回転体の表面を被覆している液体吸収部材が記録体108上の画像と接触する。この接触状態の間に記録体108上に存する残液が液体吸収部材によって吸収され、除去される。この際、液体成分を効率よく吸収する観点から液体吸収部材は、所定の押圧力をもって記録体108に押圧されることが好ましい。
最後に、残液が除去された記録体108を、搬送部107により矢印Cの方向に乾燥部110が作動する位置まで搬送する。乾燥部110は、記録体108上のインクなどの液体を乾燥させ、もって画像が記録体108に定着する。
以下、画像形成ユニットを構成する主要な構成要素である反応液付与部103、インク付与部104、処理液付与部109、液体除去部105および搬送部107についてさらに説明する。
(反応液付与部)
反応液付与部103は、画像形成ユニットにおいて、記録体108上に反応液を付与することにより、作像領域を形成する。反応液は、上述のようにインクと接触した場合、インク中のアニオン性基を有する成分(樹脂、顔料など)を凝集または高粘度化させることが可能である。なお反応液の詳細については、上述したとおりであるので、その説明は繰り返さない。
反応液付与部103は、反応液を収容する反応液収容体103aと、反応液収容体103aに収容された反応液を記録体108に付与する反応液付与部材103b,103cとを有する。反応液付与部材103b,103cとしては、たとえばグラビアオフセットローラを挙げることができる。反応液付与部材103b,103cは、反応液を記録体108に付与し、作像領域を形成できればよいので、グラビアオフセットローラのほか、インクジェット方式の記録ヘッドであってもよい。ただし、インクと接触してインク中の成分を効果的に凝集または高粘度化させるため、反応液はグラビアオフセットローラによって記録体上にベタ塗りされることが好ましい。
(インク付与部)
インク付与部104は、画像形成ユニットにおいて、上記作像領域上に上記反応液と反応するインクを、画像を構成する多数の単位領域を形成するように付与する。インク付与部104としては、インクジェット方式の記録ヘッド(インクジェットヘッド)を用い、多数の単位領域を形成するようにインクを吐出して記録体108に付与することが好ましい。インクを吐出する方式としては、各種の従来公知の方式を用いることができ、たとえばインクに力学的エネルギーを付与する方式、インクに熱エネルギーを付与する方式などが挙げられる。なお単位領域については、上述したとおりであるので、その説明は繰り返さない。
インクジェットヘッドは、Y方向に沿って配置され、インクを吐出する吐出口が記録体108の幅方向の全域にわたって配置される。インクジェットヘッドは、吐出口列が形成された吐出口面を有しており、吐出口面と、吐出口面と対向する記録体108との隙間は、たとえば0.1〜数mm程度とすることができる。
インク付与部104は、記録体108にシアン、マゼンタ、イエローおよびブラック(CMYK)からなる群より選ばれる1色または2色以上の異なるインクを付与するために、インクジェットヘッドを複数有してもよい。たとえばCMYKの4色のインクを用いて画像を構成する多数の単位領域を形成する場合、インク付与部104は、CMYKの4色のインクをそれぞれ吐出する4つのインクジェットヘッドを有することができる。これらのインクジェットヘッドはX方向に並ぶように配置される。インク付与部104は、上記4色のインクを吐出するインクジェットヘッドに加え、記録体108上にインクを保護する液体などを吐出するためのインクジェットヘッドをさらに有することができる。なおインクの詳細については、上述したとおりであるので、その説明は繰り返さない。
(処理液付与部)
処理液付与部109は、画像形成ユニットにおいて、上記単位領域を形成した上記インク上に処理液を付与することにより、上記画像を形成する。処理液付与部109としては、インクジェット方式の記録ヘッド(処理液ヘッド)を備え、上記処理液ヘッドによって単位領域を形成したインク上に処理液を吐出し、もって画像を形成することが好ましい。処理液付与部109は、ローラを備え、上記ローラによって単位領域を形成したインク上に処理液を塗布することもできる。すなわち処理液は、処理液ヘッドを用いて付与されてもよく、ローラを用いて付与されてもよい。処理液は、ローラを用いて付与された場合、レベリング効果を期待することができる。上記「処理液ヘッド」および上記「ローラ」としては、従来公知のものを用いることができる。
処理液付与部109が処理液ヘッドを有する場合、上記処理液ヘッドは、上述したインクジェットヘッドと同様な態様で配置される。すなわち処理液ヘッドは、Y方向に沿って配置され、処理液を吐出する吐出口が記録体108の幅方向の全域にわたって配置される。処理液ヘッドは、吐出口列が形成された吐出口面を有しており、吐出口面と、吐出口面と対向する記録体108との隙間は、たとえば0.1〜数mm程度とすることができる。
画像形成ユニットは、上述のように制御部を有する。上記制御部は、処理液付与部109が付与する処理液の液量を単位領域毎に制御する。これにより処理液付与部109においては、制御部によって制御された液量の処理液が単位領域毎に付与される。上記制御部は、処理液の液量を上記単位領域における上述したインクの液量に基づいて、上記単位領域毎に決定することが好ましい。この場合において上記インクは、1色または2色以上の異なるインクを含み、上記インクの液量は、各色の上記インクの総量であることが好ましい。上記単位領域における上記インクの液量と、上記単位領域に付与する上記処理液の液量との合計量は、上記単位領域毎に同一であるか、または変動し、上記合計量の変動範囲は、最大値を100体積%とした場合、最小値が70体積%以上となることが好ましい。上記制御部における処理液の液量の制御の詳細は、上述した<インクの液量と処理液の液量との合計量を単位領域間で同一または略同一とする制御>の項目で説明したとおりであるので、その説明を繰り返さない。処理液の詳細についても、上述したとおりであるので、その説明は繰り返さない。
さらに処理液付与部109においては、上述した単位領域を形成したインク上への処理液付与に加え、以下の処理(制御)の下で処理液が付与されることが好ましい。
すなわ本実施形態に係る画像形成装置において形成される画像は、上記画像の外周上に位置する端部単位領域を含む場合がある。この場合、上記制御部は、上記端部単位領域に付与するインクの液量と処理液の液量との合計量(第2合計量)を、上記端部単位領域以外の単位領域におけるインクの液量と処理液の液量との合計量(第1合計量)よりも多くなるように制御することが好ましい。上記制御部において端部単位領域に付与する処理液の液量の制御の詳細は、上述した<インクの液量と処理液の液量との合計量を単位領域間で同一または略同一とする制御>の項目で説明したとおりであるので、その説明を繰り返さない。これにより、後述する液体除去部105において、記録体上から残液を画像を乱さないように除去することがより容易となる。
さらに処理液付与部109においては、上述した単位領域を形成したインク上への処理液付与に加え、以下の処理(制御)の下で処理液が付与されることも好ましい。すなわち処理液付与部109は、上記処理液をさらに上記画像を囲むように上記記録体上に付与することも好ましい。
具体的には、単位領域に存する液体の量が単位領域間で同一となるように、単位領域毎に制御された液量の処理液が付与されるとき、併せて処理液が所定量、記録体上の画像を囲むように形成されているxの幅を有する所謂トンボ領域(図2参照)に対しても付与されることが好ましい。処理液付与部109における画像を囲むように処理液を付与するプロセスの詳細、およびその場合における処理液の液量は、上述した<インクの液量と処理液の液量との合計量を単位領域間で同一または略同一とする制御>の項目で説明したとおりであるので、その説明を繰り返さないこれにより、後述する液体除去部105において、記録体上から残液を画像を乱さないように除去することがより容易となる。
(液体除去部)
液体除去部105は、画像形成ユニットにおいて、上記画像が形成された上記記録体上に存する残液を除去する。液体除去部105は、液体吸収部材と、該液体吸収部材を記録体108の画像に押し当てる押圧部材とを備えることができる。液体吸収部材および押圧部材の形状、およびこれらの構造は、特に限定されるべきではないが、たとえば以下のようにすることができる。すなわち押圧部材が円柱状であり、液体吸収部材がベルト状である場合、押圧部材の側面でベルト状の液体吸収部材を記録体108に押し当てる構造を例示することができる。さらに押圧部材が円柱状であって、かつ押圧部材の側面に上記液体吸収部材を貼りつけた形状を有する場合、押圧部材が直接、側面に備える液体吸収部材を記録体108に押し当てる構造を例示することができる。画像形成装置内のスペースなどを考慮すると、液体吸収部材はベルト状であることが好ましい。その場合、液体除去部105は、ベルト状の液体吸収部材を張架する張架ローラを備えることが好ましい。
液体除去部105は、記録体108上の残液を除去する方法として、上述した液体吸収部材を画像に接触させる方式に加え、加熱によって残液を除去する方法、低湿空気を送風することによって残液を除去する方法、減圧することよって残液を除去する方法などを適用し、あるいはこれらの方法を組み合わせて適用することができる。さらに、液体吸収部材によって残液を除去し、かつこれらの方法を適用することにより残液をさらに除去してもよい。
液体吸収部材は、記録体108上の残液を除去することができる材料である限り、特に制限されることなく公知の材料を用いることができる。たとえば効率的な残液除去の観点から、多孔構造を有することができる材料が好ましく、たとえばセルロースなどの繊維材料、ポリアクリルアミド樹脂などの樹脂材料を挙げることができる。これらの繊維材料または樹脂材料から公知の方法により不織布または織布を形成し、もって液体吸収部材を形成することができる。さらに不織布または織布の表面をスパッタエッチング法、放射線またはH2Oイオン照射、エキシマ(紫外線)レーザー光照射などの方法により親水化処理することが好ましい。そのほか液体吸収部材は、液体吸収部材の側面を補強する補強部材を有してもよく、ベルト状とする場合にはテープなどの接合部材を利用してもよい。なお接合部材は、画像と接触しない位置に配置されることが好ましい。
(搬送部)
搬送部107は、記録体108を矢印Cの方向に搬送することができればよく、図3に示すように、たとえば記録体繰出しローラ107a、および記録体巻取りローラ107b,107cを備えることができる。記録体108の搬送速度は、各装置において要する速度を考慮して決定することが好ましい。
<作用>
以上から、本実施形態に係る画像形成装置は、上述した画像形成ユニットを備えることにより画像を構成する多数の単位領域にそれぞれ存する液体の量を単位領域間で同一または略同一とすることができ、もって記録体上から残液を画像を乱さないように除去することができる。
〔付記〕
以上の説明は、以下に付記する実施形態を含む。
<付記1>
記録体上に反応液を付与することにより、作像領域を形成する反応液付与部と、
前記作像領域上に前記反応液と反応するインクを、画像を構成する多数の単位領域を形成するように付与するインク付与部と、
前記単位領域を形成した前記インク上に処理液を付与することにより、前記画像を形成する処理液付与部と、
前記画像が形成された前記記録体上に存する残液を除去する液体除去部と、
前記処理液付与部が付与する前記処理液の液量を前記単位領域毎に制御する制御部とを備える、画像形成装置。
<付記2>
前記制御部は、前記処理液の液量を前記単位領域における前記インクの液量に基づいて前記単位領域毎に決定する、付記1に記載の画像形成装置。
<付記3>
前記インクは、1色または2色以上の異なるインクを含み、
前記インクの液量は、各色の前記インクの総量である、付記1または付記2に記載の画像形成装置。
<付記4>
前記単位領域における前記インクの液量と、前記単位領域に付与する前記処理液の液量との合計量は、前記単位領域間で同一であるか、または変動し、
前記合計量の変動範囲は、最大値を100体積%とした場合、最小値が70体積%以上となる、付記1から付記3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
<付記5>
前記画像は、前記画像の外周上に位置する多数の端部単位領域を含み、
前記制御部は、前記端部単位領域における前記インクの液量と前記処理液の液量との合計量を、前記端部単位領域以外の前記単位領域における前記インクの液量と前記処理液の液量との合計量よりも多くなるように制御する、付記1から付記4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
<付記6>
前記処理液付与部は、前記処理液をさらに前記画像を囲むように前記記録体上に付与する、付記1から付記5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
<付記7>
前記処理液は、前記インクを凝集させる作用を有する、付記1から付記6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
<付記8>
前記処理液は、前記インクを高粘度化させる作用を有する、付記1から付記7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
<付記9>
前記処理液付与部は、前記処理液を記録ヘッドを用いて付与する、付記1から付記8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
<付記10>
前記処理液付与部は、前記処理液をローラを用いて付与する、付記1から付記8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[実施例1]
<記録体、反応液、インク、処理液および画像形成装置などの準備>
記録体として市販の一般紙(商品名:「OKトップコート+(A2 73gsm)」、王子製紙株式会社製)を準備した。さらに画像形成装置として市販のインクジェット印刷機を改造したテスタ機を準備した。上記テスタ機は、画像形成方法を実行するための図3に示すような画像形成ユニットを備える。すなわち上記テスタ機は、CPUを有し、該CPUが所与のプログラムを実行する制御部、グラビアオフセットローラを有する反応液付与部、インクジェットヘッドを有するインク付与部、処理液ヘッドを有する処理液付与部、ニップ幅10mmの液体吸収部材(材質:PTFE)を有する液体除去部、記録体を搬送する搬送部および記録体上の液体を乾燥させる乾燥部を備える。上記テスタ機において記録体の搬送速度は、200mm/秒である。また上記テスタ機において、インク付与部から記録体上に4色のインクで多次色を形成した場合、記録体上のインクの厚み(以下、「液膜厚」とも記す)は27.5μmとなる。
上記画像形成ユニットの反応液付与部に適用する反応液として、マロン酸(pKaは2.83)5質量%、有機溶剤5質量%、界面活性剤4質量%および残部のイオン交換水からなる組成を有する液体を準備した。
上記画像形成ユニットのインク付与部に適用するインクとして、顔料分散体40質量%(顔料9質量%)、樹脂3質量%、水性有機溶剤10質量%、界面活性剤0.5質量%および残部のイオン交換水からなる組成を有する顔料分散液を準備した。
上記画像形成ユニットの処理液付与部に適用する処理液としては、上記反応液からマロン酸を除外することによりインクと反応しない液体を準備した。
<画像形成方法の実行>
(試料1〜試料3)
上記テスタ機を用い、図2に示すような画像を形成するように画像形成ユニットを作動させることにより、3枚の記録体上に画像を印刷した。まず反応液付与部を用いて記録体上に反応液を付与することにより、作像領域を形成した(第1工程)。さらにインク付与部により、作像領域上に反応液と反応するインクを、画像を構成する多数の単位領域を形成するように付与した(第2工程)。次いで、処理液付与部を用いて単位領域を形成したインク上に処理液を付与することにより、画像を形成した(第3工程)。この場合において処理液付与部としては上述した処理液ヘッドを用いた。上記処理液ヘッドにおいては、上述した制御部の制御に基づき、制御された液量の処理液が単位領域を形成しているインク上に付与された。具体的には処理液ヘッドは、単位領域に付与する処理液の液量が、単位領域におけるインクの液量との合計量において単位領域間で同一(液膜厚として27.5μm)となるように付与された。本実施例において「単位領域」とは、1ドットを意味する。
最後に液体除去部を用いて画像が形成された記録体上に存する残液を除去し(第4工程)、かつ画像を乾燥させることにより、記録体上に画像を定着させた。以上により、試料1〜試料3の画像を得た。
(試料4)
単位領域を形成したインク上に、第3工程において単位領域毎に同一量(液膜厚として5μm)となる処理液を付与したこと以外、試料1〜試料3と同じ方法により、上記テスタ機を用いて記録体上に画像を印刷した。以上により、試料4の画像を得た。
(試料5)
第3工程を実行しなかったこと以外、試料1〜試料3と同じ方法により、上記テスタ機を用いて記録体上に画像を印刷した。以上により、試料5の画像を得た。
本実施例1においては、試料1〜試料3が実施例に相当し、試料4および試料5が比較例に相当する。
<単位領域毎の液膜厚の測定および画像乱れの評価>
(単位領域毎の液膜厚の測定)
試料1〜試料5の画像において、端部(四隅)の各1箇所(合計4箇所、画像の外周から10mm内側)および中央部の1箇所を、第4工程の実行前および第4工程の実行後にそれぞれ形状解析レーザー顕微鏡(商品名:「VK−9510」、株式会社キーエンス製)を用いて10倍の倍率で観察した。これにより、上記画像の端部(四隅)の各1箇所および中央部の合計5視野に現れた単位領域(1ドット)毎の液膜厚を測定した。さらに上記5視野において測定した液膜厚の最大値と、液膜厚の最小値とを特定した。ここで単位領域(1ドット)は、1256μm2の面積をそれぞれ有するため、上記液膜厚の最大値と、液膜厚の最小値とを特定することによって、単位領域間における液量(体積量)の同一性を比較することができる。結果を表1に示す。
(画像乱れの評価)
試料1〜試料5の画像に対し、上述した評価方法に従って、画像が乱れているか否かを定性評価した。結果を表1に示す。
<考察>
下記の表1によれば、試料1〜試料3の画像は、第4工程の実行前の単位領域における液量(インクの液量と処理液の液量との合計量)の最大値を100体積%(液膜厚として27.5μm)とした場合、最小値が70体積%以上(試料1:72.7体積%(液膜厚として20μm)、試料2:81.8体積%(液膜厚として22.5μm)、試料3:90.9体積%(液膜厚として25μm))となった。この場合において乱れのない良好な画像が得られた。これに対し、試料4および試料5の画像は、いずれも第4工程の実行前の単位領域における液量(インクの液量と処理液の液量との合計量)の最大値を100体積%(液膜厚として27.5μm)とした場合、最小値が70体積%未満(試料4:69.1体積%(液膜厚として19μm)、試料5:65.5体積%(液膜厚として18μm))となり、これらの例において画像が乱れた。また表1によれば、試料1〜5の画像において第4工程を実行することにより、単位領域毎に一律、液膜厚として15μmとなる量の残液が液体吸収部材(液体除去部)によって除去されることが理解された。
Figure 2021088096
[実施例2]
<記録体、反応液、インク、処理液および画像形成装置などの準備>
実施例1と同じ記録体、反応液、インク、処理液および画像形成装置を準備した。ただし、上記テスタ機の画像形成ユニットに備わる処理液付与部において、記録ヘッドに代えてローラを備えさせた。上記テスタ機において、インク付与部から記録体上に4色のインクで多次色を形成した場合、実施例2においては記録体上のインクの厚み(以下、「液膜厚」とも記す)が27μmとなった。
<画像形成方法の実行>
(試料6〜試料8)
第3工程において単位領域を形成したインク上を上記ローラで擦ることによって処理液を付与したこと以外、試料1〜試料3と同じ方法により、上記テスタ機を用いて記録体上に画像を印刷した。以上により、試料6〜試料8の画像を得た。本実施例において「単位領域」とは、1ドット(面積1256μm2)を意味する。
(試料9)
第3工程において単位領域を形成したインク上に、単位領域毎に同一量(液膜厚として5μm)の処理液を付与したこと以外、試料6〜試料8と同じ方法により、上記テスタ機を用いて記録体上に画像を印刷した。以上により、試料9の画像を得た。
(試料10)
第3工程を実行しなかったこと以外、試料6〜試料8と同じ方法により、上記テスタ機を用いて記録体上に画像を印刷した。以上により、試料10の画像を得た。
本実施例2においては、試料6〜試料8が実施例に相当し、試料9および試料10が比較例に相当する。
<単位領域毎の液膜厚の測定および画像乱れの評価>
(単位領域毎の液膜厚の測定)
試料6〜試料10の画像において、端部(四隅)の各1箇所(合計4箇所、画像の外周から10mm内側)および中央部の1箇所を、第4工程の実行前および第4工程の実行後にそれぞれ形状解析レーザー顕微鏡(商品名:「VK−9510」、株式会社キーエンス製)を用いて10倍の倍率で観察した。これにより、上記画像の端部(四隅)の各1箇所および中央部の合計5視野に現れた単位領域(1ドット)毎の液膜厚を測定した。さらに上記5視野において測定した液膜厚の最大値と、液膜厚の最小値とを特定した。ここで単位領域(1ドット)は、1256μm2の面積をそれぞれ有するため、上記液膜厚の最大値と、液膜厚の最小値とを特定することによって、単位領域間における液量(体積量)の同一性を比較することができる。結果を表2に示す。
(画像乱れの評価)
試料6〜試料10の画像に対し、上述した評価方法に従って、画像が乱れているか否かを定性評価した。結果を表2に示す。
<考察>
下記の表2によれば、試料6〜試料8の画像は、第4工程の実行前の単位領域における液量(インクの液量と処理液の液量との合計量)の最大値を100体積%(液膜厚として27μm)とした場合、最小値が70体積%以上(試料6:77.8体積%(液膜厚として21μm)、試料7:87.0体積%(液膜厚として23.5μm)、試料8:96.3体積%(液膜厚として26μm))となった。この場合において乱れのない良好な画像が得られた。これに対し、試料9および試料10の画像は、いずれも第4工程の実行前の単位領域における液量(インクの液量と処理液の液量との合計量)の最大値を100体積%(液膜厚として27μm)とした場合、最小値が70体積%未満(試料9:66.7体積%(液膜厚として18μm)、試料10:63.0体積%(液膜厚として17μm))となり、これらの例において画像が乱れた。また表2によれば、試料6〜10の画像において第4工程を実行することにより、単位領域毎に一律、液膜厚として15μmとなる量の液体が液体吸収部材(液体除去部)によって除去されることが理解された。また実施例1の試料1〜試料3と実施例2の試料6〜試料8との比較から、実施例2のようにローラを用いて処理液を付与した場合、処理液のレベリング効果によって単位領域毎の液量をより同一に近づけることができると推測された。
Figure 2021088096
今回開示された各実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。また、実施の形態および各変形例において説明された発明は、可能な限り、単独でも、組合わせても、実施することが意図される。
103 反応液付与部、103a 反応液収容体、103b,103c 反応液付与部材、104 インク付与部、105 液体除去部、107 搬送部 107a 記録体繰出しローラ、107b,107c 記録体巻取りローラ、108 記録体、109 処理液付与部、110 乾燥部、A 画像。

Claims (11)

  1. 記録体上に反応液を付与することにより、作像領域を形成する工程と、
    前記作像領域上に前記反応液と反応するインクを、画像を構成する多数の単位領域を形成するように付与する工程と、
    前記単位領域を形成した前記インク上に処理液を付与することにより、前記画像を形成する工程と、
    前記画像が形成された前記記録体上に存する残液を除去する工程とを含み、
    前記処理液は、その液量が前記単位領域毎に制御されて付与される、画像形成方法。
  2. 前記処理液の液量は、前記単位領域における前記インクの液量に基づいて前記単位領域毎に決定される、請求項1に記載の画像形成方法。
  3. 前記インクは、1色または2色以上の異なるインクを含み、
    前記インクの液量は、各色の前記インクの総量である、請求項1または請求項2に記載の画像形成方法。
  4. 前記単位領域における前記インクの液量と、前記単位領域に付与する前記処理液の液量との合計量は、前記単位領域間で同一であるか、または変動し、
    前記合計量の変動範囲は、最大値を100体積%とした場合、最小値が70体積%以上となる、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の画像形成方法。
  5. 前記画像は、前記画像の外周上に位置する多数の端部単位領域を含み、
    前記端部単位領域における前記インクの液量と前記処理液の液量との合計量は、前記端部単位領域以外の前記単位領域における前記インクの液量と前記処理液の液量との合計量よりも多くなるように制御される、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の画像形成方法。
  6. 前記処理液は、さらに前記画像を囲むように前記記録体上に付与される、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の画像形成方法。
  7. 前記処理液は、前記インクを凝集させる作用を有する、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の画像形成方法。
  8. 前記処理液は、前記インクを高粘度化させる作用を有する、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の画像形成方法。
  9. 前記処理液は、記録ヘッドを用いて付与される、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の画像形成方法。
  10. 前記処理液は、ローラを用いて付与される、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の画像形成方法。
  11. 記録体上に反応液を付与することにより、作像領域を形成する反応液付与部と、
    前記作像領域上に前記反応液と反応するインクを、画像を構成する多数の単位領域を形成するように付与するインク付与部と、
    前記単位領域を形成した前記インク上に処理液を付与することにより、前記画像を形成する処理液付与部と、
    前記画像が形成された前記記録体上に存する残液を除去する液体除去部と、
    前記処理液付与部が付与する前記処理液の液量を前記単位領域毎に制御する制御部とを備える、画像形成装置。
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