JP2021087134A - 画像読取装置及び画像処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】原稿の第1面及び第2面の画像データを精度良く補正するための技術を提供する。【解決手段】画像読取装置は、第1読取位置に原稿がないときに第1読取手段に読み取られる基準色の第1部材と、第2読取位置に原稿がないときに第2読取手段に読み取られる基準色の第2部材と、第1読取手段が読み取った、複数の色の内の第1色のセンサの受光結果に基づく第1画像において補正用原稿の検出対象辺を検出し、第2読取手段が読み取った、第1色のセンサの受光結果に基づく第2画像において補正用原稿の前記検出対象辺を検出する検出手段と、検出手段が検出した第1画像の検出対象辺と第2画像の検出対象辺とに基づき第1画像における補正用原稿の位置及び角度と、第2画像における補正用原稿の位置及び角度との差分を判定するための差分情報を生成する生成手段と、を備え、補正用原稿の色は基準色及び第1色とは異なる。【選択図】図2
Description
本発明は、画像読取装置が読み取った画像データの補正技術に関する。
画像読取装置は、原稿に光を照射し、その反射光を撮像部を備えた読取部で検出することによって当該原稿の画像を読み取る。画像読取装置として、自動原稿送り装置(ADF)により原稿を搬送路に給送し、搬送路を搬送される原稿を読取部で読み取るものがある。搬送路を搬送される原稿を読取部で読み取る画像読取装置として、原稿の表面(第1面)を読み取る読取部と原稿の裏面(第2面)を読み取る読取部とが設けられ、一回の原稿の搬送で当該原稿の両面の画像を読み取る画像読取装置が知られている。
この様な画像読取装置においては、原稿を搬送するローラのニップ圧や回転速度のばらつきにより、原稿の斜行や、搬送方向とは垂直な方向(以下、主走査方向)における原稿位置のバラつきが生じ得る。特許文献1は、原稿をローラに一定時間当接させて当該原稿を撓ませることで原稿の斜行を補正する構成を開示している。しかしながら、原稿をローラに一定時間当接させるため、読取速度の低下(画像読取装置の生産性の低下)を招いてしまう。特許文献2は、原稿の第1面の画像データから搬送方向における原稿の先端の影を検出し、原稿の第2面の画像データから搬送方向における原稿の先端の影を検出する構成を開示している。前記特許文献2は、第1面の画像データから検出された原稿の先端の影の主走査方向に対する傾きから第1面が読み取られる際の原稿の斜行角度を検出し、第2面の画像データから検出された原稿の先端の影の主走査方向に対する傾きから第2面が読み取られる際の原稿の斜行角度を検出し、検出された斜行角度に基づき、第1面及び第2面ぞれぞれの画像データを回転補正する構成を開示している。
搬送方向における原稿の先端の影を精度良く検出するためには、読取部による読取位置において、原稿と読取ガラスとの間に間隙ができないように原稿をローラ等により読取ガラスに向けて押さえる必要がある。しかしながら、画像読取装置内のスペースによっては、第1面の読取位置においては原稿を第1面の読取ガラスに向けて押さえるためのローラを配置できるが、第2面の読取位置にはローラを配置できず、原稿を第2面の読取ガラスに向けて押さえることができない場合がある。この様な場合、第2面の読み取りの際、搬送方向における原稿の先端の影の状態が不安定になり、原稿の先端の影を精度良く検出することができなくなる。即ち、原稿の斜行角度を精度良く検出できなくなる。この場合、画像データを精度良く補正することができなくなる。
本発明は、原稿の第1面及び第2面の画像データを精度良く補正するための技術を提供するものである。
本発明の一態様によると、画像読取装置は、搬送方向に原稿を搬送する搬送路と、前記搬送路の第1読取位置において前記搬送方向に搬送される前記原稿の第1面の側から光を照射し、その反射光を異なる複数の色のセンサにより受光することで画像を読み取る第1読取手段と、前記搬送路の第2読取位置において前記搬送方向に搬送される前記原稿の前記第1面とは異なる第2面の側から光を照射し、その反射光を前記複数の色のセンサにより受光することで画像を読み取る第2読取手段と、前記第1読取位置に前記原稿がないときに前記第1読取手段に読み取られる基準色の第1部材と、前記第2読取位置に前記原稿がないときに前記第2読取手段に読み取られる前記基準色の第2部材と、補正用原稿が前記第1読取位置に到達する前の第1タイミングから、少なくとも前記補正用原稿が前記第1読取位置を抜けるまでの間に前記第1読取手段が読み取った、前記複数の色の内の第1色のセンサの受光結果に基づく第1画像において前記補正用原稿の検出対象辺を検出し、前記補正用原稿が前記第2読取位置に到達する前の第2タイミングから、少なくとも前記補正用原稿が前記第2読取位置を抜けるまでの間に前記第2読取手段が読み取った、前記第1色のセンサの受光結果に基づく第2画像において前記補正用原稿の前記検出対象辺を検出する検出手段と、前記検出手段が検出した前記第1画像の前記検出対象辺と前記第2画像の前記検出対象辺とに基づき前記第1画像における前記補正用原稿の位置及び角度と、前記第2画像における前記補正用原稿の位置及び角度との差分を判定するための差分情報を生成する生成手段と、を備え、前記補正用原稿の色は前記基準色及び前記第1色とは異なることを特徴とする。
本発明によると、原稿の第1面及び第2面の画像データを精度良く補正することができる。
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
<第一実施形態>
図1は、本実施形態による画像読取装置100の構成図である。なお、以下の説明において、原稿の搬送方向を副走査方向として参照し、副走査方向と直交する方向を主走査方向として参照する。ピックアップローラ103は、トレイ102に載置されている原稿101を画像読取装置100の内部に給送する。分離ローラ104及び105は、ピックアップローラ103により複数の原稿101が同時に給送されることを防ぐために設けられる。なお、分離ローラ104は後述する搬送モータ201によって駆動され、分離ローラ105は駆動されない。搬送路に給送された原稿101は、搬送ローラ106及びリードローラ107によって読取位置Aに向けて搬送される。
図1は、本実施形態による画像読取装置100の構成図である。なお、以下の説明において、原稿の搬送方向を副走査方向として参照し、副走査方向と直交する方向を主走査方向として参照する。ピックアップローラ103は、トレイ102に載置されている原稿101を画像読取装置100の内部に給送する。分離ローラ104及び105は、ピックアップローラ103により複数の原稿101が同時に給送されることを防ぐために設けられる。なお、分離ローラ104は後述する搬送モータ201によって駆動され、分離ローラ105は駆動されない。搬送路に給送された原稿101は、搬送ローラ106及びリードローラ107によって読取位置Aに向けて搬送される。
読取位置Aには透明なガラス108が配置されており、ガラス108に対して搬送路と逆側には読取部109Aが設けられる。読取部109Aは、LED110、イメージセンサ111及び光学部品群112を有し、原稿101の表面(第1面)の側から画像を読み取る。なお、LED110は、ガラス108を介して原稿101の表面に光を照射する。光学部品群112は、ガラス108を介して受信する原稿101での反射光をイメージセンサ111に導く。イメージセンサ111は、受光する反射光に基づきアナログ画像データを出力する。なお、イメージセンサ111は、主走査方向に渡る1ライン分の画像を同時に読み取る。したがって、原稿101を搬送しながら、複数回、イメージセンサ111により1ライン分の画像を読み取ることで、イメージセンサ111は、原稿101全体を含む画像データを出力することができる。読取部109Aの図示しないA/D変換部は、アナログ画像データをデジタル画像データに変換してコントローラ200(図2)に出力する。
原稿101の搬送方向において、読取位置Aの上流側には、原稿101を検知する検知センサ113が設けられる。コントローラ200は、検知センサ113が原稿101を検知したタイミングに基づき読取部109Aが原稿101の読み取りを開始するタイミングを判定する。読取部109Aと原稿101との距離が安定しないと、読取部109Aによって読み取られる、搬送方向における原稿の先端の影が安定しないため、押さえローラ114及び115によって原稿101をガラス108に向けて押さえる。なお、押さえローラ114及び115の間の読取部109Aと正対する位置には基準色である白色のガイド板116が配置される。
読取位置Aを通過した原稿101は、搬送ローラ117により読取位置Bに向けて搬送される。読取位置Bには透明なガラス118が配置されており、ガラス118に対して搬送路とは逆側には読取部109Bが設けられている。読取部109Bは、読取部109Aと同様の構成であり、原稿101の裏面(第2面)の側から画像を読み取る。読取部109Bが読み取りを開始するタイミングも、検知センサ113が原稿101を検知したタイミングに基づき判定される。読取部109Bに正対する位置には基準色である白色のガイド板119が配置される。なお、読取位置Aとは異なり、読取位置Bには、画像読取装置100のスペースの制約に起因して原稿101をガラス118に向けて押さえるためのローラは配置されていない。読取位置Bを通過した原稿101は、排紙ローラ120により排紙トレイ121に排出される。ガラス108の右側にはシェーディングデータを取得する際の基準読取部材である白色基準板122が設けられる。
図2は、画像読取装置100の制御構成図である。CPU203は、不揮発性メモリ209に格納されているプログラムを実行することで画像読取装置100を制御する。搬送モータ201は、図1の各ローラの駆動源であり、コントローラ200の制御により回転駆動される。操作部202は、ユーザインタフェースを提供する。上述した様に、読取部109A及び109Bは、デジタル画像データをコントローラ200に出力する。この画像データは、反射光の強度が大きいほど高い数値となる。この数値レベルを、以下では、輝度レベルと表現する。また、以下では、読取部109Aが出力する画像データを表面画像データと表記し、読取部109Bが出力する画像データを裏面画像データと表記する。
読取部109A及び109Bのイメージセンサ111は、主走査方向に渡り、R(赤)、G(緑)、B(青)の光を受光する複数の画素を有している。読取部109Aが出力する表面画像データはシェーディング回路204Aに入力され、読取部109Bが出力する裏面画像データはシェーディング回路204Bに入力される。シェーディング回路204A及び204Bは、画像データに対して加減算や乗除算を行うことで、LED110の光量の不均一性や、イメージセンサ111の画素毎の感度ムラの影響を補正(シェーディング補正)し、主走査方向に均一な画像データを生成する。シェーディング回路204Aによるシェーディング補正後の表面画像データは、画像メモリ205に格納される。一方、シェーディング回路204Bによるシェーディング補正後の裏面画像データは、画像反転回路210に入力される。画像反転回路210は、裏面画像データの主走査方向を反転させる。これは、本実施形態において、読取部109A及び読取部109Bは同様の構成であり、読取部109Bが読み取る画像は、読取部109Aが読み取る画像に対して主走査方向が反転しているからである。画像反転回路210による処理後の裏面画像データは、画像メモリ205に格納される。
図3は、画像メモリ205に格納される表面画像データ及び裏面画像データの取得タイミングの説明図である。時刻t0で原稿101の搬送を開始した後、時刻t1で検知センサ113が原稿101の先端を検知する。CPU203は、時刻t1に基づき原稿101が読取位置Aに到達する前の時刻t2を、例えば、原稿101が搬送される搬送速度に基づいて判定する。そして、CPU203は、時刻t2から所定期間、読取部109Aが出力する表面画像データを画像メモリ205に格納する。なお、当該所定期間は、少なくとも原稿101の後端が読取位置Aを抜けるまでの期間とする。この所定期間は、原稿101の搬送速度に基づき求められる。同様に、CPU203は、時刻t1に基づき原稿101が読取位置Bに到達する前の時刻t3を判定する。そして、CPU203は、時刻t3から所定期間、読取部109Bが出力する裏面画像データを画像メモリ205に格納する。なお、以下の説明において、表面画像データが示す画像を表面画像とも呼び、裏面画像データが示す画像を裏面画像とも呼ぶものとする。
図2に戻り、シェーディング回路204Aから出力される表面画像データはエッジ検出部206にも入力される。エッジ検出部206は、表面画像データが示す表面画像から原稿の検出対象辺を検出する。本実施形態において、検出対象辺は、搬送方向における原稿101の先端側の辺(先端エッジ)である。なお、本実施形態では、入力されるRGBの各画像データの内のGの画像データを使用して原稿の先端エッジを検出するものとする。しかしながら、先端エッジの検出に使用する色は任意である。
図4は、エッジ検出部206による先端エッジの検出処理の説明図である。図4は、時刻t2から所定の時間毎に読取部109Aによって得られた主走査方向における画素の列を副走査方向に結合させた画像を示している。上述した様に、エッジ検出部206に入力される表面画像データは、搬送方向における原稿101の先端が読取位置Aに到達する前の時刻t2からのものである。つまり、読取部109Aによる画像の読み取りが開始されると、まずガイド板116が読み取られる。その後、原稿101が搬送されるにつれて原稿101の画像が読み取られる。つまり、エッジ検出部206に入力される表面画像データは、ガイド板116を示す画像データ及び原稿101の先端エッジを示す画像データを含む。エッジ検出部206は、主走査方向に3画素、かつ、副走査方向に3画素の計9画素分の領域を1つのブロックとして表面画像データの2値化処理を実行する。以下では、読取部109A及び109Bの主走査方向の画素数を7488個とし、読取部109A及び109Bは、前記所定期間の間に12000回、読み取りを行うものとする。そして、主走査方向の画素位置をn(1≦n≦7488)と表記し、副走査方向の画素位置をm(1≦m≦12000)と表記する。また、1つのブロックの9つの画素の輝度値をpx(x=0〜8)とし、その最大値及び最小値をpmax及びpminと表記する。
図4(A)のA点のように9画素全てがガイド板116(白色)の箇所では9画素全てが白画素となるためpmaxとpminの差は小さい値となる。一方、図4(A)のB点のようにガイド板116(白色)と先端エッジの影(グレー)との境目では、9画素の中に白画素とグレー画素が混在するため、pmaxとpminの差が大きくなる。従って、pmaxとpminの差が所定の閾値pthよりも大きい場合、ブロック内に先端エッジの候補となる画素(以下、エッジ候補画素と称する)があると判定することができる。本実施形態では、ブロック内のpmaxとpminの差が所定の閾値pthよりも大きいと、当該ブロックの中央画素(座標(n、m)の画素)をエッジ候補画素と判定する。この判定処理を、n=1、n=7488、m=1、m=12000を除く各n、mに対して行うことで原稿101の先端エッジを判定することができる。図4(A)は、8ビット(輝度レベル:0〜255)のGの画像データが示す画像であり、図4(B)は、図4(A)の画像の画像データを閾値pth=14で2値化した画像データが示す画像である。図4(B)の白色は、上記検出処理によりエッジ候補と判定された画素を示している。図4(B)に示す複数のエッジ候補画素の内、副走査方向において最も先端側にある主走査方向のエッジ候補画素の列(副走査方向において最初にエッジ候補画素と判定された主走査方向の画素列)が、原稿101の先端エッジとして検出される。この様に、エッジ検出部206は、所定領域の画素の輝度値の差に基づき先端エッジに対応する画素を判定する。
図2に戻り、エッジ検出部206が出力する2値化データは、原稿情報判定部207に入力される。なお、原稿情報判定部207に入力される2値化データが示す画像は、図5の点線で示す範囲の画像であり、原稿101を包含するものである。この点線の範囲は、n=1〜7488、m=1〜12000である。原稿情報判定部207は、入力される2値化データに基づき表面の原稿情報(以下、表面原稿情報)を判定する。ここで、表面原稿情報は、表面画像における原稿の位置及び角度を含む情報である。なお、原稿101の位置とは、原稿101の所定の第1位置の表面画像内における位置(x1,y1)である。本実施形態では、この第1位置を、原稿101の先端エッジの2つの端部の内の一方(図5の左側)の端部とする。また、原稿101の角度とは、表面画像内における原稿101の所定の辺の表面画像の基準方向に対する角度である。本実施形態では、当該所定の辺を原稿101の先端エッジとし、基準方向を主走査方向とする。つまり、原稿101の角度は、図5のθ1である。なお、搬送方向において先端エッジが位置(x1,y1)よりも上流側に傾く場合、角度θ1は負の値をとり、先端エッジが位置(x1,y1)よりも下流側に傾く場合、角度θ1は正の値をとるものとする。また、原稿情報判定部207は、原稿101の先端エッジの2つの端部の主走査方向における距離(幅)Wを判定する。そして、原稿情報判定部207は、表面原稿情報と、幅WをCPU203に出力する。
CPU203は、表面原稿情報、つまり、位置(x1,y1)及び角度θ1を補正部208に出力する。補正部208は、位置(x1,y1)及び角度θ1に基づき、画像メモリに格納されている表面画像データの斜行補正(レジストレーション補正)を行う。図6は、補正部208が実行するレジストレーション補正の説明図である。補正部208は、角度θ1に基づき原稿101の先端側の辺が主走査方向と平行となる様に表面画像データを変換する。図6(A)は、表面画像データが、図5の画像を示す場合において、原稿101の先端の辺が主走査方向と平行になる様に変換した状態を示している。補正部208は、さらに、原稿の第1位置が、画像の基準位置となる様に、平行移動する変換を表面画像データに対して行う。本実施形態は、この基準位置を座標(1,1)とする。図6(B)は、原稿の第1位置が基準位置となる様に、図6(A)の画像を平行移動させた状態を示している。この処理により、表面画像データは、原稿101の第1位置が画像の基準位置(1、1)になり、斜行も補正された画像を示す様になる。補正部208は、レジストレーション補正を行った表面画像データを、例えば、図示しないメモリ等に出力する。
続いて、裏面のレジストレーション補正について説明する。本実施形態においては、予め差分情報を作成し、この差分情報を不揮発性メモリ209に格納しておく。そして、CPU203は、原稿101を読み取った際に得られた表面原稿情報及び主走査方向の幅Wと、不揮発性メモリに格納されている差分情報に基づき裏面原稿情報を算出する。図7は、予め不揮発性メモリ209に格納しておく差分情報の説明図である。なお、図7の左側は、レジストレーション補正を実行する前の表面画像データが示す画像であり、右側は、レジストレーション補正を実行する前の裏面画像データが示す画像である。なお、図7が示す表面画像データ及び裏面画像データは、予めテストチャート等の原稿を搬送し、当該原稿を読取部109A及び109Bに読み取らせることで取得したものである。
本実施形態において、差分情報は、表面画像における原稿の先端側の辺の2つの端部位置(xF1、yF1)及び(xF2、yF2)と、裏面画像における原稿の先端側の辺の2つの端部位置(xR2、yR2)及び(xR1、yR1)である。なお、端部位置(xF1、yF1)、(xF2、yF2)、(xR2、yR2)及び(xR1、yR1)は、搬送された複数の原稿を読み取ることによって得られた各位置を平均化することにより求めたものとすることもできる。
CPU203は、差分情報が示す4つの値から以下の式(1)〜式(5)により5つの値を求める。
主走査方向差分Δx=(7488−xF2)−xR1 (1)
副走査方向差分Δy=yF2−yR1 (2)
表面斜行角度θF=(yF2−yF1)/(xF2−xF1) (3)
裏面斜行角度θR=(yR2−yR1)/(xR2−xR1) (4)
斜行角度差分Δθ=θF−(−θR) (5)
図7には、上記5つの値を模式的に示している。図7に示す様に、Δx及びΔyは、表面画像データにおける原稿の角部の位置と当該角部に対応する裏面画像データにおける原稿の角部の位置との、画像内における位置の差分を示している。なお、表面画像と裏面画像において原稿101の輪郭は、鏡面対称であるため、鏡面対称による位置の差分については補正している。具体的には、図7の表面画像における原稿の右上の位置(座標(xF2,yF2))は、図7の裏面画像における原稿の左上の位置(座標(xR1,yR2))に対応する。鏡面対称であることを考慮すると、座標(xF2,yF2)は、裏面画像において座標(7488−xF2,yF2)になる。したがって、位置の差分(Δx,Δy)=(7488−xF2−xR1,yF2−yR1)になる。また、Δθは、表面画像データにおける原稿の先端エッジの主走査方向に対する傾きと裏面画像データにおける原稿の先端エッジの主走査方向に対する傾きとの差分を示している。
主走査方向差分Δx=(7488−xF2)−xR1 (1)
副走査方向差分Δy=yF2−yR1 (2)
表面斜行角度θF=(yF2−yF1)/(xF2−xF1) (3)
裏面斜行角度θR=(yR2−yR1)/(xR2−xR1) (4)
斜行角度差分Δθ=θF−(−θR) (5)
図7には、上記5つの値を模式的に示している。図7に示す様に、Δx及びΔyは、表面画像データにおける原稿の角部の位置と当該角部に対応する裏面画像データにおける原稿の角部の位置との、画像内における位置の差分を示している。なお、表面画像と裏面画像において原稿101の輪郭は、鏡面対称であるため、鏡面対称による位置の差分については補正している。具体的には、図7の表面画像における原稿の右上の位置(座標(xF2,yF2))は、図7の裏面画像における原稿の左上の位置(座標(xR1,yR2))に対応する。鏡面対称であることを考慮すると、座標(xF2,yF2)は、裏面画像において座標(7488−xF2,yF2)になる。したがって、位置の差分(Δx,Δy)=(7488−xF2−xR1,yF2−yR1)になる。また、Δθは、表面画像データにおける原稿の先端エッジの主走査方向に対する傾きと裏面画像データにおける原稿の先端エッジの主走査方向に対する傾きとの差分を示している。
次に、CPU203は、原稿101を読み取った際に得られた表面原稿情報が示す角度θ1及び第1位置(x1、y1)と、主走査方向の幅Wと、上述したΔx、Δy及びΔθとに基づき、以下の式(6)〜(8)により裏面原稿情報、つまり、第2位置(x2、y2)及び角度θ2を算出する。
x2=7488−(x1+W)−Δx (6)
y2=y1+(W×tanθ1)−Δy (7)
θ2=(θ1−Δθ)×(−1) (8)
ここで、第2位置とは、原稿101の先端エッジの2つの端部の内の第1位置とは異なる位置の裏面画像内における位置である。また、角度θ2は、裏面画像内における先端エッジの基準方向(主走査方向)に対する角度である。CPU203は、式(6)〜式(8)で算出した裏面原稿情報を補正部208に送信する。補正部208は、表面画像データと同様に、裏面原稿情報に基づき裏面画像データのレジストレーション補正を行う。
x2=7488−(x1+W)−Δx (6)
y2=y1+(W×tanθ1)−Δy (7)
θ2=(θ1−Δθ)×(−1) (8)
ここで、第2位置とは、原稿101の先端エッジの2つの端部の内の第1位置とは異なる位置の裏面画像内における位置である。また、角度θ2は、裏面画像内における先端エッジの基準方向(主走査方向)に対する角度である。CPU203は、式(6)〜式(8)で算出した裏面原稿情報を補正部208に送信する。補正部208は、表面画像データと同様に、裏面原稿情報に基づき裏面画像データのレジストレーション補正を行う。
図8は、本実施形態による画像読取処理のフローチャートである。読取指示の入力により、コントローラ200は、S10で、トレイ102上の原稿101の給送及び搬送を開始する。コントローラ200は、S11で、検知センサ113が原稿を検知するまで待機する。検知センサ113が原稿を検知すると、コントローラ200は、図3で説明した時刻t2及びt3を判定する。そして、コントローラ200は、時刻t2であるS12から、表面画像データの画像メモリ205への格納を開始し、時刻t3であるS13から、裏面画像データの画像メモリ205への格納を開始する。なお、S12において、表面画像データのエッジ検出部206への出力も開始される。エッジ検出部206は、原稿の先端エッジを検出する検出処理を行う。そして、S14において、原稿情報判定部207は、エッジ検出部206による先端エッジの検出結果に基づき表面原稿情報を判定する。
原稿情報判定部207による表面原稿情報の判定が完了すると、補正部208は、S15において、画像メモリ205に格納された表面画像データのレジストレーション補正を開始する。また、原稿情報判定部207による表面原稿情報の判定が完了すると、CPU203は、S16で、上述した様に裏面原稿情報の算出を開始する。CPU203による裏面原稿情報の算出が完了すると、補正部208は、S17において、画像メモリ205に格納された裏面画像データのレジストレーション補正を開始する。
コントローラ200は、S18において、補正部208が画像メモリ205に格納されている表面画像データ及び裏面画像データの両方のレジストレーション補正を行って、補正後の画像データを出力するまで待機する。補正部208が、補正後の画像データを出力すると、コントローラ200は、S19において、画像を読み取る次の原稿がトレイ102にあるかを判定する。次の原稿がある場合、コントローラ200は、S10から処理を繰り返す。一方、次の原稿が無い場合、コントローラ200は、図8の処理を終了する。
以上、本実施形態の画像読取装置は、第1面(表面)については、読取位置Aの近傍に押さえローラ114及び115を配置し、これにより、表面画像に基づき、原稿101の位置及び角度を精度良く検出できる様に構成している。一方、第2面(裏面)については、読取位置Bの近傍に押さえローラを配置できず、よって、裏面画像からは、原稿101の位置及び角度を安定して検出できない。このため、本実施形態では、予め差分情報を求めて不揮発性メモリ209に格納しておく。差分情報は、表面画像における原稿101の位置及び角度と、裏面画像における原稿101の位置及び角度の差分を示す情報である。そして、精度良く検出できる表面原稿情報、つまり、表面画像内の原稿101の位置及び角度を示す情報と、差分情報とに基づき、裏面原稿情報を算出する。この構成により、裏面画像からは安定して判定できない裏面原稿情報を精度良く求めることができる。よって、裏面画像データから原稿の位置及び角度を判定することなく、裏面原稿情報に基づき裏面画像データのレジストレーション補正を精度良く行うことができる。
<変形形態>
上記実施形態では、差分情報として、(xF1、yF1)及び(xF2、yF2)と、(xR2、yR2)及び(xR1、yR1)を不揮発性メモリ209に格納していた。そして、原稿の読取処理において、式(1)〜式(5)によりΔx、Δy及びΔθを求めていた。しかしながら、Δx、Δy及びΔθは、4つの位置(xF1、yF1)、(xF2、yF2)、(xR2、yR2)及び(xR1、yR1)から求められるため、Δx、Δy及びΔθの値は固定的である。したがって、差分情報として、Δx、Δy及びΔθの値を予め不揮発性メモリ209に格納しておく構成とすることができる。この場合、コントローラ200は、原稿の読取処理において、式(6)〜式(8)により裏面原稿情報を算出する。
上記実施形態では、差分情報として、(xF1、yF1)及び(xF2、yF2)と、(xR2、yR2)及び(xR1、yR1)を不揮発性メモリ209に格納していた。そして、原稿の読取処理において、式(1)〜式(5)によりΔx、Δy及びΔθを求めていた。しかしながら、Δx、Δy及びΔθは、4つの位置(xF1、yF1)、(xF2、yF2)、(xR2、yR2)及び(xR1、yR1)から求められるため、Δx、Δy及びΔθの値は固定的である。したがって、差分情報として、Δx、Δy及びΔθの値を予め不揮発性メモリ209に格納しておく構成とすることができる。この場合、コントローラ200は、原稿の読取処理において、式(6)〜式(8)により裏面原稿情報を算出する。
なお、本実施形態において、Δx及びΔyは、表面画像における原稿の右上の角部の位置と当該角部に対応する裏面画像における角部の位置と、の差分を示していた。また、Δθは、表面画像における原稿の先端エッジの主走査方向に対する傾きと、裏面画像における原稿の先端エッジの主走査方向に対する傾きと、の差分を示していた。つまり、Δx及びΔyは、2つの画像における原稿の所定位置の差分であり、本実施形態では、この所定位置を表面画像における原稿の右上の角部としていた。しかしながら、この所定位置は、原稿内の任意の位置、例えば、原稿の4つの角部の任意の角部とすることができる。また、Δθは、2つの画像における原稿の斜行角度の差分を示し、この斜行角度を原稿の先端側のエッジの主走査方向に対する角度としていた。しかしながら、原稿の任意の辺の任意の方向に対する角度(例えば、原稿の先端側の辺に交差する側端側の辺のエッジの副走査方向に対する角度)を斜行角度とすることができる。
<第二実施形態>
本実施形態では、差分情報の取得方法について説明する。差分情報は、図7で説明した様に、原稿の先端エッジの2つの端部の表面画像における座標と裏面画像における座標である。この差分情報は、原稿101を搬送し、読取部109Aが読み取った表面画像と読取部109Bが読み取った裏面画像それぞれから原稿の先端エッジを検出することで取得できる。このため、図2の点線で示す様に、シェーディング回路204Bが出力する裏面画像データもエッジ検出部206に入力される様に構成しておく。原稿情報判定部207は、エッジ検出部206が検出した表面画像における原稿の先端エッジと、裏面画像における原稿の先端エッジとに基づき差分情報を判定して不揮発性メモリ209に格納する。
本実施形態では、差分情報の取得方法について説明する。差分情報は、図7で説明した様に、原稿の先端エッジの2つの端部の表面画像における座標と裏面画像における座標である。この差分情報は、原稿101を搬送し、読取部109Aが読み取った表面画像と読取部109Bが読み取った裏面画像それぞれから原稿の先端エッジを検出することで取得できる。このため、図2の点線で示す様に、シェーディング回路204Bが出力する裏面画像データもエッジ検出部206に入力される様に構成しておく。原稿情報判定部207は、エッジ検出部206が検出した表面画像における原稿の先端エッジと、裏面画像における原稿の先端エッジとに基づき差分情報を判定して不揮発性メモリ209に格納する。
しかしながら、第一実施形態で述べた様に、読取位置Bの近傍には抑えローラが配置されていないため裏面画像における原稿の先端エッジの検出精度は劣化し得る。ここで、ガイド板116及び119は白色であるため、例えば、白色に対する輝度落差が大きい色の補正用原稿を使用することで裏面画像における補正用原稿の先端エッジの検出精度を高くし、これにより精度良く差分情報を得ることができる。例えば、出荷時に予め不揮発性メモリ209に格納しておく差分情報については、補正用原稿として黒色の原稿を使用することで取得することができる。しかしながら、時間の経過により差分情報が変化する場合もあり、この様な場合、差分情報の更新を行う必要がある。しかしながら、通常、ユーザ環境に黒色の原稿はない。一方、マゼンタ、ピンク、シアン、イエロー等の色の原稿については比較的多く使用されている。
ここで、上述した様に、読取部109A及び読取部109Bは、RGBの画像データを読み取り、エッジ検出部206は、Gの画像データに基づき原稿の先端エッジを検出する。図9は、RGBそれぞれのイメージセンサの分光感度特性(波長毎の受光感度)を示している。また、図10は、光の3原色を示している。なお、図10において、R、G、B、W、Y、M、Cは、それぞれ、赤、緑、青、白、イエロー、マゼンタ、シアンを示している。図10に示す様に、マゼンタは、赤及び青の加法混合色である。図9の一点鎖線は、マゼンタの原稿での反射光の波長特性(反射率)を示している。図9に示す様に、マゼンタの原稿における波長540nmでの反射率は小さい。一方、Gのイメージセンサは、波長540nm付近おいて感度特性がピークとなる。したがって、マゼンタの原稿を読取部109A及び読取部109Bに読み取らせた場合、Gの画像データにおける原稿部分の輝度値は、ガイド板116及び119部分(白色)の輝度値より低くなる。よって、エッジ検出部206は、原稿の先端エッジを精度良く検出できることになる。なお、ピンクの原稿もマゼンタの原稿と同様の波長特性を有するため、ピンクの原稿を使用して差分情報を取得する構成とすることもできる。
図11は、本実施形態による差分情報の取得処理のフローチャートである。ユーザが差分情報取得処理を開始する際、コントローラ200は、まず、マゼンタ又はピンクの原稿をトレイ102に載置することをユーザに促すメッセージを図示しない表示部に表示する。ユーザが、マゼンタ又はピンクの原稿がトレイ102に載置されていることを確認して確認入力を行うと、コントローラ200は、S20で、トレイ102上の原稿の給送及び搬送を開始する。コントローラ200は、S21で、検知センサ113が原稿を検知するまで待機する。検知センサ113が原稿を検知すると、コントローラ200は、図3で説明した時刻t2及びt3を判定する。そして、コントローラ200は、時刻t2であるS22から、読取部109Aが出力する表面画像データを取得してエッジ検出部206に出力する。エッジ検出部206は、表面画像データの内のGの画像データを図4で説明した様に2値化処理し、表面二値画像データを原稿情報判定部207に出力する。また、コントローラ200は、時刻t3であるS23から、読取部109Bが出力する裏面画像データを取得してエッジ検出部206に出力する。エッジ検出部206は、裏面画像データの内のGの画像データを図4で説明した様に2値化処理し、裏面二値画像データを原稿情報判定部207に出力する。
原稿情報判定部207は、S24において、表面二値画像データに基づき表面画像における原稿の先端エッジの2つの端部の表面画像における位置を判定する。同様に、原稿情報判定部207は、S25において、裏面二値画像データに基づき裏面画像における原稿の先端エッジの2つの端部の裏面画像における位置を判定する。コントローラ200は、S26において、原稿がトレイ102にあるかを判定する。原稿がトレイ102にある場合、コントローラ200は、S20から処理を繰り返す。一方、原稿がトレイ102に無い場合、コントローラ200は、S27において差分情報を不揮発性メモリ209に格納して図11の処理を終了する。
なお、図11の処理では、ユーザがトレイ102に載置した補正用原稿の枚数だけ繰り返し処理が行われる。この場合、コントローラ200は、各補正用原稿で取得した(xF1,yF1)、(xF2,yF2)、(xR1,yR1)及び(xR2,yR2)それぞれの平均値を求めて差分情報とする。一方、1つの補正用原稿で取得した値を差分情報とする場合、S26の処理は省略され、S25の次にS27の処理が行われる。さらに、差分情報を取得するための補正用原稿の枚数が決まっている場合、S26の処理は、読み取った補正用原稿の枚数が所定枚数に達したか否かを判定する処理となり、所定枚数に達しているとS27の処理に移行する。なお、この場合、図11の処理の開始時に、コントローラ200は、トレイ102に載置する補正用原稿の枚数についても通知する。なお、式(1)〜(5)によりΔx、Δy及びΔθを求め、これを差分情報として不揮発性メモリ209に格納する構成であっても良い。
また、本実施形態において、エッジ検出部206は、Gのイメージセンサの受光結果から生成したGの画像データに基づきエッジを検出するため、差分情報の取得にマゼンタ又はピンクの原稿を使用するものとしていた。よって、エッジ検出部206がG以外の色の画像データの2値化処理を行う場合、差分情報の取得に使用する原稿の色は、エッジ検出部206が2値化処理を行う画像データの色に応じた色となる。より詳しくは、読取部109A及び109Bが有する複数の色のイメージセンサの内、エッジ検出部206が2値化処理に使用する画像データを生成するイメージセンサの色を判定色とする。この場合、補正用原稿の色については、例えば、前記複数の色の内の判定色とは異なる色、或いは、前記複数の色の内の判定色とは異なる色を加法混合した色とすることができる。
纏めると、補正用原稿の色については、基準色である白色及びエッジ検出部206が2値化処理に使用する判定色とは異なる色にする。これにより、表面画像及び裏面画像において、ガイド板116及び119と原稿部分との輝度が変化する。よって、原稿の先端エッジの検出精度が高くなり、精度良く差分情報を取得することができる。具体的には、判定色のイメージセンサが受光する補正用原稿からの反射光量が、ガイド板116(第1部材)及びガイド板119(第2部材)からの反射光量より少なくなる様に補正用原稿の色を決定することができる。或いは、判定色のイメージセンサの受光感度がピークとなる波長における補正用原稿での反射率が、ガイド板116及び119での当該波長の反射率より小さくなる様に補正用原稿の色を決定することができる。
<第三実施形態>
続いて、第三実施形態について第二実施形態との相違点を中心に説明する。第二実施形態において、差分情報の取得に使用する原稿の色は、エッジ検出部206の構成により決まっていた。つまり、例えば、エッジ検出部206がGの画像データの2値化処理を行うものである場合、マゼンタ又はピンクの原稿を差分情報の取得に使用していた。本実施形態では、エッジ検出部206が原稿の先端エッジを検出するために使用する画像を生成するイメージセンサの色を動的に制御する。
続いて、第三実施形態について第二実施形態との相違点を中心に説明する。第二実施形態において、差分情報の取得に使用する原稿の色は、エッジ検出部206の構成により決まっていた。つまり、例えば、エッジ検出部206がGの画像データの2値化処理を行うものである場合、マゼンタ又はピンクの原稿を差分情報の取得に使用していた。本実施形態では、エッジ検出部206が原稿の先端エッジを検出するために使用する画像を生成するイメージセンサの色を動的に制御する。
図12の上段は、ある色の原稿を読取部109A又は読取部109Bで読み取った画像データを示している。なお、図12(A)、(B)及び(C)は、Rの画像データ、Gの画像データ及びBの画像データによる画像(以下、R画像、G画像、B画像)を示している。また、図12の下段は、上段の画像データのエッジ検出部206による2値化処理後の画像データが示す二値化画像を示している。図12に示す例において、原稿の色の分光反射特性は、Rに対応する波長成分が少なく、Bに対応する波長成分が多く、Gの波長成分は、Rの波長成分より大きいがBの波長成分より小さい。したがって、R画像は、原稿部分における輝度がガイド板116、119部分における輝度より大きく低下している。一方、B画像は、原稿部分における輝度がガイド板116、119部分における輝度とあまり変わらなくなっている。なお、G画像の原稿部分における輝度は、ガイド板116、119部分における輝度より小さいが、R画像における原稿部分の輝度よりは高い。
図12の下段に示す様に、R画像を2値化処理して得た画像では先端エッジ(図の白色の部分)を精度良く判定できる。一方、B画像を2値化処理して得た画像では先端エッジが判定できない。また、G画像を2値化処理して得た画像では先端エッジの判定精度が劣化する。このため、本実施形態では、R、G、Bそれぞれの画像データを2値化処理して図12の下段に示す二値化画像を判定する。そして、エッジ画素の数をカウントする。なお、本実施形態においてエッジ画像とは、pmaxとpminの差が所定の閾値pthよりも大きいブロック(図4参照)の中央画素であり、図12の下段の白色の画素である。そしてエッジ画素数が最も多い色の二値化画像に基づき原稿の先端エッジの2つの端部の位置を判定する。
図13は、本実施形態による差分情報の取得処理のフローチャートである。なお、図11に示す第二実施形態の取得処理と同様の処理ステップについては同じステップ番号を付与してその説明については省略する。なお、本実施形態においては、特定の色の原稿の使用をユーザに通知するのではなく、白以外の色の原稿を使用することをユーザに通知する。本実施形態では、S22及びS23で各面の画像データを取得すると、エッジ検出部206は、R、G、Bそれぞれの画像データの2値化処理を行って二値化画像データを原稿情報判定部207に出力する。原稿情報判定部207は、図12で説明した様にエッジ画素の最も多い二値化画像データに基づき差分情報を判定する。
以上、本実施形態では、ユーザが使用している白色以外の任意の色の原稿により差分情報を取得することができる。よって、特定の色(例えば、ピンク)の原稿をユーザに用意させる必要がなくなる。
また、画像読取装置として本発明を説明したが、本発明は、画像処理装置として実現することもできる。画像処理装置は、図2に示すコントローラ200を有し、画像読取装置が出力する表面画像データと裏面画像データに対するレジストレーション補正を実行する。さらに、画像処理装置は、画像読取装置が補正用原稿を読み取った際に出力する表面画像データと裏面画像データに基づき差分情報を求めて不揮発性メモリ209に格納する。
[その他の実施形態]
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
109A、109B:読取部、206:エッジ検出部、207:表面原稿情報判定部、209:不揮発性メモリ、203:CPU、208:補正部
Claims (15)
- 搬送方向に原稿を搬送する搬送路と、
前記搬送路の第1読取位置において前記搬送方向に搬送される前記原稿の第1面の側から光を照射し、その反射光を異なる複数の色のセンサにより受光することで画像を読み取る第1読取手段と、
前記搬送路の第2読取位置において前記搬送方向に搬送される前記原稿の前記第1面とは異なる第2面の側から光を照射し、その反射光を前記複数の色のセンサにより受光することで画像を読み取る第2読取手段と、
前記第1読取位置に前記原稿がないときに前記第1読取手段に読み取られる基準色の第1部材と、
前記第2読取位置に前記原稿がないときに前記第2読取手段に読み取られる前記基準色の第2部材と、
補正用原稿が前記第1読取位置に到達する前の第1タイミングから、少なくとも前記補正用原稿が前記第1読取位置を抜けるまでの間に前記第1読取手段が読み取った、前記複数の色の内の第1色のセンサの受光結果に基づく第1画像において前記補正用原稿の検出対象辺を検出し、前記補正用原稿が前記第2読取位置に到達する前の第2タイミングから、少なくとも前記補正用原稿が前記第2読取位置を抜けるまでの間に前記第2読取手段が読み取った、前記第1色のセンサの受光結果に基づく第2画像において前記補正用原稿の前記検出対象辺を検出する検出手段と、
前記検出手段が検出した前記第1画像の前記検出対象辺と前記第2画像の前記検出対象辺とに基づき前記第1画像における前記補正用原稿の位置及び角度と、前記第2画像における前記補正用原稿の位置及び角度との差分を判定するための差分情報を生成する生成手段と、
を備え、
前記補正用原稿の色は前記基準色及び前記第1色とは異なることを特徴とする画像読取装置。 - 前記第1色のセンサが受光する前記補正用原稿からの反射光量は、前記第1部材及び前記第2部材からの反射光量より少ないことを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
- 前記第1色のセンサの受光感度がピークとなる波長における前記補正用原稿での反射率は、前記第1部材及び前記第2部材での反射率より小さいことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像読取装置。
- 前記検出手段は、前記第1画像及び前記第2画像それぞれについて、所定領域の画素の輝度値の差に基づき前記検出対象辺に対応する画素を判定することで、前記第1画像及び前記第2画像の前記検出対象辺を検出することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像読取装置。
- 前記検出手段は、前記第1読取手段又は前記第2読取手段の前記複数の色のセンサそれぞれの受光結果に基づく画像それぞれにおいて前記検出対象辺を検出することで前記第1色を決定することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像読取装置。
- 前記検出手段は、前記複数の色のセンサそれぞれの受光結果に基づく画像について、所定領域の画素の輝度値の差に基づき前記検出対象辺に対応する画素を判定し、前記検出対象辺に対応する画素の数が最も多い画像の生成に使用されたセンサの色を前記第1色に決定することを特徴とする請求項5に記載の画像読取装置。
- 前記検出対象辺は、前記搬送方向において、前記原稿の先端側の辺であることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の画像読取装置。
- 前記差分情報は、前記検出対象辺の2つの端部の前記第1画像における位置を示す情報と、前記検出対象辺の2つの端部の前記第2画像における位置を示す情報と、を含むことを特徴とする請求項7に記載の画像読取装置。
- 前記差分情報は、前記検出対象辺の一方の端部の前記第1画像における第1位置に対応する前記第2画像の第2位置と、前記検出対象辺の前記一方の端部の前記第2画像における位置との差分を示す情報と、前記第1画像における前記検出対象辺の方向と前記第2画像における前記検出対象辺の方向との差分を示す情報と、を含むことを特徴とする請求項7に記載の画像読取装置。
- 前記補正用原稿を前記搬送路に送る前に前記補正用原稿の色に関する表示を行う表示手段をさらに備えていることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の画像読取装置。
- 前記補正用原稿の色は、前記複数の色の内の前記第1色とは異なる第2色、又は、前記複数の色の内の前記第1色とは異なる複数の第2色の加法混合色であることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の画像読取装置。
- 前記基準色は白色であることを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の画像読取装置。
- 前記複数の色は、赤、緑及び青であることを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載の画像読取装置。
- 前記検出手段は、前記第1タイミングから、少なくとも前記原稿が前記第1読取位置を抜けるまでの間に前記第1読取手段が読み取った第1面画像データが示す第1面画像における前記原稿の位置及び角度を示す第1原稿情報を検出し、
前記画像読取装置は、
前記第1原稿情報と、前記差分情報と、に基づき、前記第2タイミングから、少なくとも前記原稿が前記第2読取位置を抜けるまでの間に前記第2読取手段が読み取った第2面画像データが示す第2面画像における前記原稿の位置及び角度を示す第2原稿情報を判定する判定手段と、
前記第1原稿情報に基づき前記第1面画像データを補正し、前記第2原稿情報に基づき前記第2面画像データを補正する補正手段と、
をさらに備えていることを特徴とする請求項1から13のいずれか1項に記載の画像読取装置。 - 搬送方向に原稿を搬送する搬送路と、
前記搬送路の第1読取位置において前記搬送方向に搬送される前記原稿の第1面の側から光を照射し、その反射光を異なる複数の色のセンサにより受光することで画像を読み取る第1読取手段と、
前記搬送路の第2読取位置において前記搬送方向に搬送される前記原稿の前記第1面とは異なる第2面の側から光を照射し、その反射光を前記複数の色のセンサにより受光することで画像を読み取る第2読取手段と、
前記第1読取位置に前記原稿がないときに前記第1読取手段に読み取られる基準色の第1部材と、
前記第2読取位置に前記原稿がないときに前記第2読取手段に読み取られる前記基準色の第2部材と、
を有する画像読取装置から、補正用原稿を前記第1読取手段が読み取った際の第1画像データと、前記補正用原稿を前記第2読取手段が読み取った際の第2画像データと、を取得して処理する画像処理装置であって、
前記第1画像データが示す第1画像において前記補正用原稿の検出対象辺を検出し、前記第2画像データが示す第2画像において前記補正用原稿の前記検出対象辺を検出する検出手段と、
前記検出手段が検出した前記第1画像の前記検出対象辺と前記第2画像の前記検出対象辺とに基づき前記第1画像における前記補正用原稿の位置及び角度と、前記第2画像における前記補正用原稿の位置及び角度との差分を判定するための差分情報を生成する生成手段と、
を備え、
前記第1画像及び前記第2画像は、前記複数の色の内の第1色のセンサの受光結果に基づく画像であり、
前記補正用原稿の色は前記基準色及び前記第1色とは異なることを特徴とする画像処理装置。
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