JP2021085386A - 燃料フィルタ - Google Patents

燃料フィルタ Download PDF

Info

Publication number
JP2021085386A
JP2021085386A JP2019215851A JP2019215851A JP2021085386A JP 2021085386 A JP2021085386 A JP 2021085386A JP 2019215851 A JP2019215851 A JP 2019215851A JP 2019215851 A JP2019215851 A JP 2019215851A JP 2021085386 A JP2021085386 A JP 2021085386A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
housing
fuel filter
fuel
conductor
lead wire
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2019215851A
Other languages
English (en)
Inventor
正之 千葉
Masayuki Chiba
正之 千葉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyosan Denki Co Ltd
Original Assignee
Kyosan Denki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyosan Denki Co Ltd filed Critical Kyosan Denki Co Ltd
Priority to JP2019215851A priority Critical patent/JP2021085386A/ja
Publication of JP2021085386A publication Critical patent/JP2021085386A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Elimination Of Static Electricity (AREA)

Abstract

【課題】安価かつ簡易な構造で、常時帯電抑制効果を維持できる燃料フィルタを提供することを目的とする。【解決手段】エレメントを収納するハウジングの貯留室(セジメンタ)側に設置された導通体と、前記導通体に短絡されるとともに、前記ハウジングから延出し、アース接地されたリード線と、から、アース回路を構成し、前記ハウジングの内部空間で発生した静電気によって正負いずれかに帯電した前記ハウジングの電荷を前記アース回路でハウジング外部に逃がすことができる燃料フィルタを提供する。【選択図】図2

Description

本発明は、燃料フィルタに関し、特に、静電気を外部に逃がす機能を有する燃料フィルタに関するものである。
自動車の燃料系は、燃料タンクから、燃料ポンプによって燃料を燃料噴射弁に給送する。燃料中には、塵芥、錆などの異物のほか、水分が混入しており、燃料ポンプ内で発錆するおそれがある。そこで、前記燃料ポンプから給送する燃料から上記塵芥、錆などの異物、水分などを濾過するために、燃料フィルタが設けられている。
燃料フィルタは、エレメントとエレメントを収納するハウジングから構成される。近年、前記ハウジングは、製造工程の容易化、廃棄部品低減によるエコ化、さらには軽量化の観点から、非導電性樹脂で形成される傾向にある。
一般に、燃料が前記エレメントを通過する過程で、静電気が発生するが、特に、前記非導電性樹脂で形成されたハウジングは帯電しやすい。前記ハウジング内に帯電する静電気は、高電圧に達することがあるため、前記ハウジングが、高電圧に長時間曝されると、ハウジング近傍の部品を誘導帯電させ、さらには、ハウジング自体に亀裂などを生じさせ、燃料漏れなどの不具合を招くおそれがある。
そこで、従来、前記ハウジング内に発生した静電気による帯電を前記ハウジング外部に逃がすための機構を備えた燃料フィルタが提案されてきた。
たとえば、ハウジングを非導電材料で形成すると共に、フィルタを導電材料で形成し、導電用プラグを濾過ハウジングに取り付けてフィルタに電気的に接続し、この導電用プラグにアース線を電気的に接続し、更に、導電用プラグの外周面と濾過ハウジングの内周面との間にOリングを装着して、導電用プラグの外周面と濾過ハウジングの内周面との間の隙間をシールするようにし、更に導電用プラグを、少なくとも外殻が導電材料で形成されたプレッシャーレギュレータとした燃料フィルタが提案されていた(例えば、特許文献1参照。)。この構成では、燃料フィルタ内で発生した静電気は、導電性のフィルタから、導電用プラグ、アース線という導電経路を経て逃がされ、静電気の放電の発生が防止されていた。
また、潤滑油又は燃料を貯留しているタンク内の底部に潤滑油又は燃料用のストレーナが配置されており、タンクおよびタンク内に貯留されている潤滑油又は燃料に正の電荷が帯電する車両において、ストレーナと対面するタンク底壁内側面の裏側に当るタンク底壁外側面上に、正の帯電電荷を空気中に放電させることのできる自己放電式除電器を設置し、この自己放電式除電器によってストレーナに流入する潤滑油又は燃料を除電するようにした燃料の供給装置が提案されていた。(例えば、特許文献2参照。)。
さらに、燃料タンクの開口部を覆うフランジ部と、少なくとも燃料ポンプおよび燃料通路が一体化されたポンプモジュールと、フランジ部に対してポンプモジュールを相対的に移動可能な支持部と、燃料の流れとの摩擦により生じる静電気をアースするためのアース取出し部とを備え、前記アース取出し部は、前記フランジ部、または前記フランジ部と前記ポンプモジュールとの間にあって前記フランジ部に固定されている部位に配置されている燃料供給装置が提案されていた(例えば、特許文献3参照。)。
この構成によれば、フランジ部に対するポンプモジュールの相対位置が変化する燃料供給装置において、伸縮等によるフランジ部と相対位置が変化するポンプモジュールから直接アース取出しをせずに、フランジ部、またはフランジ部とポンプモジュールとの間にあってフランジ部に固定されている部位に、つまりフランジ部との相対位置が変化しない部位にアース取出し部を設けるので、伸縮等相対位置の変化による断線発生の防止ができ、確実に静電気を逃がすアース取出しが可能となった。
特許第3956533号公報 特開2016−133032号公報 特開2005−299448号公報
しかし、特許文献1に記載の発明では、導電材料、ばね素材、別部品プラグが必須となり、部品点数が増加し、コストアップになるという問題があった。また、特許文献2に記載の発明では、車両停車中等、自己放電式除電器周辺の空気が流れないとき、空気中の電荷が飽和し、帯電抑制効果が低下するおそれがあった。さらに、特許文献3に記載の発明では、部品内部からアースを取る構造になっているため、アース構造が複雑になるという問題があった。
本明細書における開示は、上記課題を解消させるためになされたものであり、安価かつ簡易な構造で、常時帯電抑制効果を維持できる燃料フィルタを提供することを目的とする。
本明細書における開示の一局面において、上記目的を達成させるために、
燃料に含まれる異物を除去して濾過するエレメントと、
非導電性樹脂で形成され、上端側が開口された内部空間の上部に前記エレメントを収納するとともに、下部に前記燃料から分離された分離水を貯留する貯留室を有するハウジングと、
前記開口された上端側に装着されるキャップと、
前記ハウジングに設置された導通体と、
前記導通体に短絡され、前記ハウジングから延出し、アース接地されたリード線と、を有する、燃料フィルタを提供する。
この構成によれば、ハウジング内部に供給された燃料が、前記エレメントを通過したときに、前記内部空間で発生した静電気によって帯電した前記ハウジングの電荷を導通体とリード線のみから構成されるアース回路によって前記ハウジング外部に逃がすことができる。
本明細書における開示の他の局面において、上記目的を達成させるために、
燃料に含まれる異物を除去して濾過するエレメントと、
非導電性樹脂で形成され、上端側が開口された内部空間の上部に前記エレメントを収納するとともに、下部に前記燃料から分離された分離水を貯留する貯留室を有するハウジングと、
前記開口された上端側に装着されるキャップと、
前記ハウジングに設置された導通体と、
前記内部空間に配設され、前記導通体が短絡されたマイナス端子側リード線が、ボディアースに接続された水レベルスイッチと、を有する、燃料フィルタを提供する。
この構成によれば、前記ハウジングの内部空間に帯電した電荷を前記導通体と、前記導通体に短絡された前記水レベルスイッチのマイナス端子側リード線とで構成されるアース回路によって前記ハウジング外部に逃がすことができる。
以上、本発明によれば、安価かつ簡易な構造で、常時帯電抑制効果を維持できる燃料フィルタを提供することができるという効果を奏する。
図1は、燃料フィルタの内部空間における電荷の分布を示した模式図であり、(A)は、燃料給送前の電荷を帯びていない状態を示した模式図、(B)は、燃料給送により、静電気発生後の電荷分布を示した模式図である。 図2は、本明細書で開示する燃料フィルタによってハウジングに帯電した電荷を外部に逃がした状態を示す模式図である。 図3は、本明細書で開示する第1実施形態にかかる燃料フィルタの側面図である。 図4は、本明細書で開示する第1実施形態にかかる燃料フィルタの上面図である。 図5は、本明細書で開示する第1実施形態にかかる燃料フィルタの図4におけるA−A線に沿って切断した側断面図である。 図6は、本明細書で開示する第1実施形態にかかる燃料フィルタの底面図である。 図7は、本明細書で開示する第2実施形態にかかる燃料フィルタの側面図である。 図8は、本明細書で開示する第2実施形態にかかる燃料フィルタの上面図である。 図9は、本明細書で開示する第2実施形態にかかる燃料フィルタの図8におけるA´−A´線に沿って切断した側断面図である。 図10は、本明細書で開示する第2実施形態にかかる燃料フィルタの底面図である。 図11は、本明細書で開示する第2実施形態にかかる燃料フィルタの分解斜視図である。 図12は、本明細書で開示する第2実施形態にかかる燃料フィルタ内に配設された水レベルスイッチ及びアース回路の部分拡大側断面図である。 図13は、本明細書で開示する第2実施形態にかかる燃料フィルタ内に設置された水レベルスイッチの側面図である。 図14は、本明細書で開示する燃料フィルタに設置された導通板の設置位置に関する第1変形例を示した図である。 図15は、本明細書で開示する燃料フィルタに設置された導通板の設置位置に関する第2変形例を示した図である。 図16は、本明細書で開示する燃料フィルタに設置された導通板の設置部に関する第1変形例を示した図である。 図17は、図14の第1変形例の水レベルスイッチ及びアース回路の部分拡大側断面図である。 図18は、本明細書で開示する燃料フィルタの導通板の設置部に関する第2変形例を示した図である。 図19は、本明細書で開示する燃料フィルタの導通板の設置部に関する第3変形例を示した図である。 図20は、本明細書で開示する燃料フィルタの導通板の設置部に関する第4変形例を示した図である。 図21は、本明細書で開示する燃料フィルタの導通板の設置部に関する第5変形例を示した図である。 図22は、本明細書で開示する燃料フィルタの導通板の設置部に関する第6変形例を示した図である。 図23は、本明細書で開示する燃料フィルタの導通板の設置部に関する第7変形例を示した図である。 図24は、本明細書で開示する燃料フィルタの導通板の設置部に関する第8変形例を示した図である。 図25は、本明細書で開示する燃料フィルタの導通板の設置部に関する第9変形例を示した図である。
以下、図面を参照しながら本明細書による開示を実施するための形態を説明する。先に説明した実施形態に対応する構成要素を後続の実施形態が有する場合には、同一の符号を付して重複する説明を省略する。また、各実施形態において構成の一部のみを説明している場合、当該構成の他の部分については先行して説明した実施形態の参照符号を使用する場合がある。各実施形態で具体的に組み合わせが可能であることを明示していない場合でも、特に当該組み合わせに支障が生じなければ、実施形態同士を部分的に組み合わせることも可能である。また、図中の各部材の大きさは、説明を容易とするため適宜強調されており、実際の寸法、部材間の比率を示すものではない。
図1は、燃料フィルタの内部空間における電荷の分布を示した模式図である。図1(A)を参照して、1は、燃料フィルタである。燃料フィルタ1の内部空間の上部は、燃料に含まれる異物を除去して濾過するエレメント113が収納され、下部は、燃料から分離された分離水Wが貯留される貯留室118になっている。エレメント113の中央には、燃料通路114が形成されている。図1(A)は、燃料が、ハウジング111内部に供給される前の電荷分布を示したものであり、ハウジングは電荷を帯びていない。
図1(B)は、燃料が、白抜きの矢印方向に向かってハウジング111内に供給された状態を示している。燃料が、燃料通路114から、エレメント113を通過するときに、燃料とエレメント113との間の摩擦によって静電気Sが発生する。静電気Sの発生により、ハウジング111内の電荷のバランスが崩れ、正負いずれか一方に帯電する。このような状態になると、ハウジング111の電圧が、高電圧に達し、ハウジング111が損傷するおそれがある。
図2は、図1(B)の不安定な帯電状態を本明細書で開示する燃料フィルタ1によって低減し、抑制された状態を示している。
ハウジング111の貯留室118側に、導通板121とこれに短絡したリード線131とから構成されるアース回路を設けている。このアース回路により、ハウジング111に帯電した電荷が、導通板121に移動し、リード線131からアースEに向かって移動する。
ところで、ハウジング111内の下部に位置する貯留室118内の分離水Wは、不純物を含み、純水ではないため導電性を有する。したがって、導通板121、リード線131から構成される前記アース回路を分離水Wが貯留された貯留室118側に設置することにより、前記アース回路を介してアースE方向へ前記電荷が移動すると、分離水Wに接しているハウジング111側で静電誘導が促される。
以上より、前記アース回路を貯留室118側に設置することにより、不安定な前記電荷状態は、電荷が分離水Wから導通板121、リード線131にスムーズかつ効果的に移動する。前記アース回路を設けることによって、ハウジング111とアースEとの間で電荷が移動する。したがって、高電圧の帯電状態を抑制することができる。
なお、前記アース回路は、ハウジング111内に発生した前記帯電体の電荷にしたがって、ハウジング111からアースE方向に電荷を移動させ、または、アースEからハウジング111方向に電荷を移動させることができる。
図2で説明した通り、本明細書で開示する燃料フィルタ1の作用に基づいて、以下、燃料フィルタ1の具体的な実施形態を説明する。(以下の説明で、導通体を板状体の導通板に特定して説明する。導通板は、導通性を有する金属板であればよい。ただし、導通体としての機能を阻害しない限り、板状のものに限定する趣旨ではない。したがって、たとえば、メッシュ状の導通体であってもよい。)
<第1実施形態>
図3乃至図6は、本明細書で開示する第1実施形態にかかる燃料フィルタ1の構成を示す図であり、図3は側面図、図4は上面図、図5は図4のA−A線に沿って切断した側断面図、図6は底面図である。以下、図3乃至図6を使って第1実施形態にかかる燃料フィルタの構成を説明する。
燃料フィルタ1は、外殻を形成する有底筒状のハウジング111と、ハウジング111の上端側の開口に着脱自在に取り付けられるキャップ112とから構成される。ハウジング111は、非導電性樹脂で形成されている。キャップ112は、上部にキャップ112の径方向に延出した燃料供給管115と、同様にキャップ112の径方向であって、燃料供給管115に直交する方向に延出した燃料排出管116を備える。また、キャップ112は、前記上部において、燃料供給管115、燃料排出管116と干渉しない方向に、燃料フィルタ1を設置位置に取り付けるためのブラケット117が延出している。
ハウジング111の底面111Aの外表面には、導通板121をハウジング111に取り付けるための突起部141が立設されている(突起部141は、導通板121の設置部を構成する)。導通板121には、突起部141に対応して挿通孔121Aが形成されている。前記挿通孔に突起部141を挿通し、固定具151で、導通板121をハウジング111に固定する。(導通板121の設置部については、後述する。)導通板121の外周部で導通板121と短絡され、ハウジング111の底面111Aからリード線131が延出している。リード線131は、たとえば、ブラケット117を介して、アースE(ボディアース)に接続される(図示せず)。
第1実施形態では、導通板121とリード線131との2部品で、ハウジング111内に発生した静電気によるハウジング111の帯電を抑制するためのアース回路が構成される。前記アース回路は、ハウジング111の貯留室118を構成する底面111Aの外表面に設置されているため、貯留室118内の燃料及び分離水を介してスムーズかつ効果的に前記帯電を抑制することができる。
<第2実施形態>
図7乃至図11は、本明細書で開示する第2実施形態にかかる燃料フィルタ1の構成を示す図であり、図7は側面図、図8は上面図、図9は側断面図、図10は底面図、図11は分解斜視図である。第1実施形態と同じ構成のものは、同一の符号を付し、詳細な説明は割愛する。以下、図7乃至図11を使って第2実施形態にかかる燃料フィルタの構成を説明する。
燃料フィルタ10は、第1実施形態の燃料フィルタ1のリード線131に代えて、水レベルスイッチ132のマイナス端子側リード線131Bを利用する。
水レベルスイッチ132は、ハウジング111内の貯留室118で、分離水の水位が一定以上に達したときに、分離水の排出が必要になることを知らせるために、運転席の警告灯を点灯させるものである。したがって、水レベルスイッチ132は、ハウジング111内の貯留室118に、前記水位を検知する機構が配設され、底面111Aから外部方向にプラス端子側リード線131A、マイナス端子側リード線131Bが延出している。マイナス端子側リード線131Bは、アースE(ボディアース)に接続されている。
本実施形態では、水レベルスイッチ132のマイナス端子側リード線132Bを前記静電気によって発生する帯電を抑制するためのアース回路を構成するリード線として利用する。図11で示す通り、水レベルスイッチ132は、底面111Aに設けられた水レベルスイッチ挿入孔111Bに対して、水レベルスイッチ132の軸方向に挿入する。そして、水レベルスイッチ132の軸方向の所定の位置、すなわち、水レベルスイッチ132のプラス端子側リード線131A、マイナス端子側リード線131Bが底面111Aから外部に露出可能な位置には、水レベルスイッチ132をハウジング111に固定するための水レベルスイッチ固定用座金161が取り付けられている。水レベルスイッチ固定用座金161は、底面111Aに立設された水レベルスイッチ固定用突起部171に挿通して水レベルスイッチ132を前記所定の位置で固定する。水レベルスイッチ固定用座金161は、水レベルスイッチ132を保持した状態で水レベルスイッチ固定用突起部171に挿通されるため、水レベルスイッチ132を保持する保持部を有する。本実施の形態では、前記保持部は、水レベルスイッチ固定用座金161の本体部外周の一部を水レベルスイッチ132の軸方向外表面に沿って延伸させた延伸部の端部に形成されている。したがって、水レベルスイッチ固定用座金161は、前記本体部と前記保持部との間に前記延伸部を一体的に介設させた構成になっているが、前記所定の位置で水レベルスイッチ132を固定できればこの形態に限定されない。
導通板122は、底面111Aに、水レベルスイッチ固定用突起部171とは別の位置に立設された突起部141に対応して設けられた挿通孔122Aを有する。本実施の形態では、突起部141が2つであるため、挿通孔122Aも2つ設けられているが、突起部141の数は、1以上であれば特に限定する趣旨ではない。したがって、挿通孔122Aの数も突起部141の数に対応させて形成すればよい。突起部141は、導通板122の設置部を構成し、突起部141に挿通孔122Aを挿通することによって導通板122は、底面111Aに設置される。なお、突起部141に挿通孔122Aを挿通し、さらに、固定具151を突起部141の挿入することにより、導通板122は、底面111Aに固定される。
なお、導通板122は、底面111Aから延出したプラス端子側リード線131A、マイナス端子側リード線131B及び水レベルスイッチ固定用突起部171に挿通された水レベルスイッチ固定用座金161と干渉しないように、凹部122Bが形成されている。
以下、図12、図13を使って、導通板122と水レベルスイッチ132との接続形態を説明する。
水レベルスイッチ132は、プラス端子側リード線131Aと、アース側に接続されるマイナス端子側リード線131Bとを有し、マイナス端子側リード線131B側にリードスイッチ132Cが介設されている。プラス端子側リード線131Aとマイナス端子側リード線131Bとは、各々の一端を第1カシメ部132Dによって接続し、各々の他端を第2カシメ部132Eで結束し、全体で2本のリード線が並列した形状をなす。前記他端側が、各々前記バッテリに接続されるプラス端子側リード線131Aとマイナス端子側リード線131Bの2つの端子となっている。
水レベルスイッチ固定用突起部171に挿通された水レベルスイッチ固定用座金161は、導電性を有し、底面111Aに設置された導通板122の凹部122Bに接触している。水レベルスイッチ固定用座金161の前記延伸部は、前記並列した2本のリード線のマイナス端子側リード線131Bに並列し、前記保持部をマイナス端子側リード線131Bの金属部材露出部とともに、第3カシメ部132Fによって共締めで接続される。
図13の黒の矢印Bは、水レベルスイッチ132における車両側の電気の流れを示し、白抜きの矢印S1は、前記静電気が発生した場合の前記アース回路の電荷の流れを示している。
以上の通り、水レベルスイッチ132のマイナス端子側リード線131Bを前記アース回路のリード線として使用することにより、水レベルスイッチ132を配設する燃料フィルタについては、前記アース回路の構成部品としてリード線を設ける必要がなく、構造の簡素化を図ることができる。特に、水レベルスイッチ132も、水レベルスイッチとしての機能上、マイナス端子側リード線131Bをハウジング111の底面111Aから延出させるため、貯留室118側にリード線を設ける前記アース回路にとって、マイナス端子側リード線131Bの併用による両者の機能統合は、構造の簡素化を図るという目的に好適である。
<変形例>
以下、実施形態1、実施形態2の変形例を説明する。各変形例は、説明の便宜上、各々実施形態1または実施形態2の燃料フィルタを選択して説明するが、適宜、他方の実施形態の燃料フィルタを適用することも可能である。
(導通板の設置に関する変形例1)
本明細書で開示する導通板の設置に関する変形例1は、図14で示す通り、導通板123が、底面111A及び貯留室118の側面外表面を一体的に覆設するカップ状に形成されている。導通板123の設置部は、実施形態2同様、底面111A側で突起部141と固定具151とで設置する形態を示しているが、前記側面外表面に設置部を設けてもよい。
(導通板の設置に関する変形例2)
本明細書で開示する導通板の設置に関する変形例2は、図15で示す通り、導通板124が、貯留室118の側面外表面に設置されている。したがって、設置部も、側面取付部142となっている。
(導通板の設置に関する変形例3)
本明細書で開示する導通板の設置に関する変形例3は、図16、図17で示す通り、導通板123の固定具としてドレインボルト152を利用するものである。ドレインボルト152は、貯留室118に溜まった水を排出口から排出するために取り付けられており、水を排出しないときは、前記排出口を閉塞する。したがって、ドレインボルト152の取付位置は、貯留室118側になる。そこで、図11、図12で説明した導通板122の挿通孔122Aに代えて、導通板123に、ドレインボルト152を挿通する挿通孔123Aを形成する。挿通孔123Aは、ドレインボルト152を螺入する螺入孔143(前記排出口)に対応する位置に形成する。そして、ドレインボルト152を導通板123の挿通孔123Aを介して螺入孔143に螺入することにより、導通板123は、底面111Aに固定される。なお、ドレインボルト153は、ハウジング111の側面部に設ける場合もあるが、この場合も、前記の通り、貯留室118に溜まった水を排出するためのものであるため、前記側面部の下方、すなわち、貯留室118側に取り付けるため、図15で説明した側面外表面の導通板を設置する変形例になる(図示せず)。
ドレインボルト153は、前記機能上、貯留室118側に取り付けるものであるため、導通板123の設置部にとって、ドレインボルト153の併用による両者の機能統合は、構造の簡素化を図るという目的に好適である。
(導通板の設置部に関する変形例1)
本明細書で開示する導通板の設置部に関する変形例1は、図18で示す通り、設置部を構成する突起部141に導通板121の挿通孔121Aを挿通後、歯付座金153を突起部141に挿通して固定する。歯付座金153で突起部141を咬持することで、導通板121が突起部141から抜け落ちることを防ぐことができる。
(導通板の設置部に関する変形例2)
本明細書で開示する導通板の設置部に関する変形例2は、図19で示す通り、突起部144の頂部をカシメ可能なカシメヘッド144Aとしたものである。突起部144に導通板121の挿通孔121Aを挿通後、カシメヘッド144Aでかしめることにより、突起部144の径寸よりも、カシメヘッド144Aが拡径し、導通板121が突起部144から抜け落ちることを防ぐことができる。
(導通板の設置部に関する変形例3)
本明細書で開示する導通板の設置部に関する変形例3は、図20で示す通り、変形例1で説明した導通板121の挿通孔121Aの周縁を歯付座金153の内歯状に形成した歯付挿通孔125Aとしたものである。このように構成することで、導通板121の固定具の部品点数を減らすことができる。
(導通板の設置部に関する変形例4)
本明細書で開示する導通板の設置部に関する変形例4は、図21で示す通り、変形例1で説明した突起部141をスナップフィット145としたものである。スナップフィット145とすることで、変形例3同様、導通板121の固定具の部品点数を減らすことができる。
(導通板の設置部に関する変形例5)
導通板の設置部に関する変形例1乃至4は、設置部として底面111Aに突起部を設けた形態であるが、以下変形例5及び変形例6は、底面111Aに取付孔を設けた形態である。すなわち、本明細書で開示する導通板の設置部に関する変形例5は、図22で示す通り、前記設置部を底面111Aに設けた取付孔としての圧入孔146と圧入ピン181とから構成したものである。圧入孔146と導通板121の挿通孔121Aとを重合させた圧入孔146及び挿通孔121Aに圧入ピン181を圧入し固定する。
(導通板の設置部に関する変形例6)
本明細書で開示する導通板の設置部に関する変形例6は、図23で示す通り、取付孔として螺設孔147を設け、圧入ピン181をネジ191に変えたものである。
(導通板の設置部に関する変形例7)
本明細書で開示する導通板の設置部に関する変形例7は、図24で示す通り、変形例1で説明した突起部141をボス148としたものである。導通板121の挿通孔121Aを、ボス147を塑性変形させて挿入すると、ボス148が拡径し、導通板121が抜け落ちないように固定される。この場合も、固定具などの部品点数を減らすことができる。
(導通板の設置部に関する変形例8)
本明細書で開示する導通板の設置部に関する変形例8は、図25で示す通り、ハウジング111の外表面の側面に、車両取付け用ステー用導通板127の車両取付け用ステー149を設けたものである。車両取付け用ステー149は、ガイド溝を設けることにより、車両取付け用ステー用導通板127の交換が容易にできる。
以上、実施形態1、実施形態2及び各変形例は、いずれも、前記アース回路を構成する導通板、リード線をハウジング111の外表面に設けた形態である。かかる実施形態に対し、前記導通体をハウジングの内側に設ける形態としてもよい。この場合、ハウジングは、前記導通体に短絡されたリード線をハウジング内部から外部に向けて水密に延出させる挿通孔を形成すればよい(図示せず)。
ところで、導通板は、所定の表面積をもつ部材を使用すれば、効果的に前記帯電を抑制することができる。発明者の知見によれば、ハウジング内の帯電圧と導通板(金属板)の表面積との間には、下記表1の通りの相関があることが判明した。
Figure 2021085386
既述の通り、ハウジング内で静電気が発生するのは、燃料が、エレメントを通過する際の摩擦によるものであるが、表1によれば、前記静電気によって生じる帯電圧の抑制効果は、金属板の表面積が小さいうちは、燃料の流量が多いほど、金属板の表面積を大きくしなければ、一定の抑制効果は得られないが、金属板の表面積を一定以上に大きくすると燃料の流量に関係なく、前記帯電圧の抑制効果は一定となる。その他の要因(使用環境や搭載条件等)によってもバラツクと思われるが、そのバラツキを考慮して、金属板の面積を3平方センチメートル以上にすることが好ましい。
この明細書で開示された技術は、前記実施形態に制限されない。すなわち、例示的に示された実施形態と、それらに基づく当業者による変形態様を包含する。また、一つの実施形態と他の実施形態との間における部品、要素の置き換え、または組み合わせを包含する。さらに、開示される技術的範囲は、実施形態の記載に限定されない。開示される技術的範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内での全ての変更を含むものである。
1、10 燃料フィルタ
111 ハウジング
111A ハウジング底面
111B 水レベルスイッチ挿入孔
112 キャップ
113 エレメント
114 燃料通路
115 燃料供給管
116 燃料排出管
117 ブラケット
118 貯留室(セジメンタ)
121、122 導通板
123 ドレインボルト用導通板
121A、122A、123A 挿通孔
122B、123B 凹部
124 カップ状導通板
125 側面取付用導通板
126 座金付導通板
126A 歯付挿通孔
127 車両取付け用ステー用導通板
131 リード線
132 水レベルスイッチ
131A プラス端子側リード線
131B マイナス端子側リード線
132C リードスイッチ
132D 第1カシメ部
132E 第2カシメ部
132F 第3カシメ部
141 突起部
142 側面取付部
143 螺入孔
144 カシメ用突起
144A カシメヘッド
145 スナップフィット
146 圧入孔
147 螺設孔
148 ボス
149 車両取付け用ステー
151 固定具
152 ドレインボルト
153 歯付座金
161 水レベルスイッチ固定用座金
171 水レベルスイッチ固定用突起部
181 圧入ピン
191 ネジ

Claims (10)

  1. 燃料に含まれる異物を除去して濾過するエレメントと、
    非導電性樹脂で形成され、上端側が開口された内部空間の上部に前記エレメントを収納するとともに、下部に前記燃料から分離された分離水を貯留する貯留室を有するハウジングと、
    前記開口された上端側に装着されるキャップと、
    前記ハウジングに設置された導通体と、
    前記導通体に短絡され、前記ハウジングから延出し、アース接地されたリード線と、を有する、燃料フィルタ。
  2. 前記ハウジングの前記貯留室側に設置された導通体を有する、請求項1記載の燃料フィルタ。
  3. 前記ハウジングは、前記導通体の設置部を前記貯留室側の外表面に有する、請求項1又は請求項2記載の燃料フィルタ。
  4. 前記導通体は、板状体に形成され、前記設置部を前記ハウジングの底面に有する、請求項3に記載の燃料フィルタ。
  5. 前記導通体は、板状体に形成され、前記設置部を前記ハウジングの側面に有する、請求項3に記載の燃料フィルタ。
  6. 前記導通体は、ハウジングの底面及び前記貯留室側の側面を覆設し、少なくとも、前記設置部を前記ハウジングの底面又は側面に有する、請求項3に記載の燃料フィルタ。
  7. 前記ハウジングは、前記内部空間に水レベルスイッチを配設し、前記リード線をボディアースに接続された前記水レベルスイッチのマイナス端子側リード線とする、請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の燃料フィルタ。
  8. 前記導通体は、前記水レベルスイッチを前記ハウジングの外表面に固定するための導電性座金を介して、前記マイナス端子側リード線の金属部材露出部に共締めされた接続部材によって接続される、請求項7記載の燃料フィルタ。
  9. 前記導通体は、前記導電性座金を一体的に有する、請求項8記載の燃料フィルタ。
  10. 前記導通体の面積を3平方センチメートル以上とする、請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載の燃料フィルタ。
JP2019215851A 2019-11-28 2019-11-28 燃料フィルタ Pending JP2021085386A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019215851A JP2021085386A (ja) 2019-11-28 2019-11-28 燃料フィルタ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019215851A JP2021085386A (ja) 2019-11-28 2019-11-28 燃料フィルタ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2021085386A true JP2021085386A (ja) 2021-06-03

Family

ID=76087166

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019215851A Pending JP2021085386A (ja) 2019-11-28 2019-11-28 燃料フィルタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2021085386A (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4476028A (en) * 1983-04-25 1984-10-09 Stant Inc. Heater and water probe
JPH0417163U (ja) * 1990-06-01 1992-02-13
JPH1030027A (ja) * 1996-07-16 1998-02-03 Japan Atom Energy Res Inst 99Mo−99mTcジェネレータ用Mo吸着剤およびその製造方法
JPH1130162A (ja) * 1997-07-09 1999-02-02 Aisan Ind Co Ltd 燃料供給装置
JP2009264240A (ja) * 2008-04-25 2009-11-12 Aisan Ind Co Ltd 燃料供給装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4476028A (en) * 1983-04-25 1984-10-09 Stant Inc. Heater and water probe
JPH0417163U (ja) * 1990-06-01 1992-02-13
JPH1030027A (ja) * 1996-07-16 1998-02-03 Japan Atom Energy Res Inst 99Mo−99mTcジェネレータ用Mo吸着剤およびその製造方法
JPH1130162A (ja) * 1997-07-09 1999-02-02 Aisan Ind Co Ltd 燃料供給装置
JP2009264240A (ja) * 2008-04-25 2009-11-12 Aisan Ind Co Ltd 燃料供給装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5785032A (en) Fuel supply system
US5642718A (en) In-tank fuel pump apparatus having improved structure for dissipating electrostatic charges
US6206035B1 (en) Safety device for a fuel tank
US7306715B2 (en) Pump module
US6435163B1 (en) Fuel supply device
US6740236B2 (en) Fuel filter assembly having a conductive spring
JP4737300B2 (ja) 燃料供給装置
JP4561708B2 (ja) 燃料供給装置
US8936008B2 (en) Flexible fuel module protected umbrella valve
KR101893602B1 (ko) 탱크 덮개 유닛 및 연료 공급 장치
KR101940182B1 (ko) 연료 필터
CA2808968C (en) Static dissipater for a fuel filter assembly
KR20060107334A (ko) 인-탱크 연료 모듈 성분용 정전하 제어기
JP3956533B2 (ja) 燃料濾過装置
US20070241036A1 (en) Filter for filtering fuel
JP2006177360A (ja) 自動車燃料システムのための燃料フランジ組立体
US20140183121A1 (en) Grounding of a filter by means of an electrically conductive conductor trace on the filter element
CN108884797B (zh) 压力调节器及燃料供给装置
JPH08232792A (ja) インタンク式燃料ポンプ装置
JP2021085386A (ja) 燃料フィルタ
JP3624473B2 (ja) 燃料ポンプ用通電部品
JP2009264240A (ja) 燃料供給装置
KR100903692B1 (ko) 자동차 연료필터용 수위 감지장치
JP2010013997A (ja) 燃料フィルター装置
JP2006200545A (ja) インタンク式燃料ポンプ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20221004

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230621

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230627

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230815

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20231017

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20231214

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20240312