JP2021084072A - 浄水器 - Google Patents

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孝輔 高島
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Abstract

【課題】逆浸透膜に孔開きなどの異常があり、TDS値が上昇した場合であっても、イオン濃度が上昇する時間帯以降で警報器から警報を発することで使用者にその異常を知らせることができる浄水器を提供する。【解決手段】本発明の浄水器は、逆浸透膜への通水が開始されてから所定の時間未満では警報を出さず、逆浸透膜への通水が開始されてから所定の時間以降では、TDS値と所定の閾値との対比を行い、TDS値が所定の閾値以上であると警報を出す。【選択図】図3

Description

本発明は、逆浸透膜に被処理水を通過させて透過水を得る浄水器に関する。
逆浸透膜を利用した浄水器では、一般にクロスフローと呼ばれる方式が採用されている。一定の水圧を与えながら逆浸透膜の表面に原水を流す方法であり、逆浸透膜を通過した水を透過水として取り出し、逆浸透膜を通過せずに残った濃縮水を排水として排出することで、イオン性物質を除去する浄水器が提案されている。また、一定の透過水の水量を得るために逆浸透膜の上流側にポンプを搭載することや、性能を低下させないために水道水中の遊離残留塩素を分解するための活性炭フィルタ等を設置することもあり、浄水器としては大型になる。そのため、キッチンシンク下に設置される浄水器が提案されている。
また、TDS(Total Dissolved Solids)値を測定する機器を透過水側に設置し、浄水器のモニター画面で数値を表示する浄水器が提案されている。
また、逆浸透膜への通水停止後、ある程度時間が経過した後に通水を再開すると、得られる浄水のイオン濃度が高くなるが、イオン濃度が上昇することを抑制するために、滞留水よりも低いイオン濃度を有する置換流体で置換する浄水器が提案されている。(特許文献1)
特開2018−176144号公報
しかしながら、上記に提案されている浄水器は、TDS値をモニター画面で数値を表示するのみであり、万が一、逆浸透膜に孔開きなどの異常があり、透過水のTDS値が上昇した場合であっても、キッチンシンク下に設置された浄水器では、その異常を使用者に知らせる手段としては不十分であった。
(1)上記課題を解決する本発明の第1の浄水器は、昇圧された原水を逆浸透膜に供給し、逆浸透膜を透過した透過水を得る浄水器であって、
上記逆浸透膜の下流側で透過水が通る経路に設置されたTDS値を測定する測定器と、上記測定器が測定したTDS値が入力され、そのTDS値を所定の閾値と対比する制御部と、
上記制御部からの指令により警報を発する警報手段と、を備え、
上記制御部が、
上記逆浸透膜への通水が開始されてから所定の時間未満では、上記警報手段へ上記指令を出さず、
上記逆浸透膜への通水が開始されてから上記所定の時間以降では、上記TDS値と上記所定の閾値との対比を行い、そのTDS値が所定の閾値以上であると上記警報手段へ上記指令を出す。
(2)上記課題を解決する本発明の第2の浄水器は、昇圧された原水を逆浸透膜に供給し、逆浸透膜を透過した透過水を得る浄水器であって、
上記逆浸透膜の下流側で透過水が通る経路に設置されたTDS値を測定する測定器と、上記測定器が測定したTDS値が入力され、そのTDS値を第1の閾値または第2の閾値と対比する制御部と、
上記制御部からの指令により警報を発する警報手段と、を備え、
上記制御部が、
上記逆浸透膜への通水が開始されてから所定の時間未満では、上記TDS値と上記第1の閾値との対比を行い、そのTDS値が第1の閾値以上であると上記警報手段へ上記指令を出し、
上記逆浸透膜への通水が開始されてから上記所定の時間以降では、上記TDS値と上記第2の閾値との対比を行い、そのTDS値が第2の閾値以上であると上記警報手段へ上記指令を出す。
(3)本発明の第2の浄水器では、上記第1の閾値が上記第2の閾値の2.5倍以上であることが好ましい。
(4)上記課題を解決する本発明の第3の浄水器は、昇圧された原水を逆浸透膜に供給し、逆浸透膜を透過した透過水を得る浄水器であって、
上記逆浸透膜の下流側で透過水が通る経路に設置されたTDS値を測定する第1の測定器と、
上記逆浸透膜の上流側で原水が通る経路に設置されたTDS値を測定する第2の測定器と、
上記第1の測定器と上記第2の測定器が測定したTDS値が入力され、それぞれのTDS値から下記算出式により透過水のTDS除去率を算出し、そのTDS除去率を所定の閾値と対比する制御部と、
上記制御部からの指令により警報を発する警報手段と、を備え、
上記制御部が、
上記逆浸透膜への通水が開始されてから所定の時間未満では、上記警報器へ上記指令を出さず、
上記逆浸透膜への通水が開始されてから上記所定の時間以降では、上記TDS除去率と上記所定の閾値との対比を行い、TDS除去率が所定の閾値以下であると上記警報手段へ上記指令を出す。
(算出式)TDS除去率(%)=(第2の測定器のTDS値−第1の測定器のTDS値)/第2の測定器のTDS値 × 100。
(5)上記課題を解決する本発明の第4の浄水器は、昇圧された原水を逆浸透膜に供給し、逆浸透膜を透過した透過水を得る浄水器であって、
上記逆浸透膜の下流側で透過水が通る経路に設置されたTDS値を測定する第1の測定器と、
上記逆浸透膜の上流側で原水が通る経路に設置されたTDS値を測定する第2の測定器と、
上記第1の測定器と上記第2の測定器が測定したTDS値が入力され、それぞれのTDS値から下記算出式により透過水のTDS除去率を算出し、そのTDS除去率を第3の閾値または第4の閾値と対比する制御部と、
上記制御部からの指令により警報を発する警報手段と、を備え、
上記制御部が、
上記逆浸透膜への通水が開始されてから所定の時間未満では、上記TDS除去率と上記第3の閾値との対比を行い、TDS除去率が第3の閾値以下であると上記警報手段へ上記指令を出し、
上記逆浸透膜への通水が開始されてから上記所定の時間以降では、上記TDS除去率と上記第4の閾値との対比を行い、TDS除去率が第4の閾値以下であると上記警報手段へ上記指令を出す。
(算出式)TDS除去率(%)=(第2の測定器のTDS値−第1の測定器のTDS値)/第2の測定器のTDS値 × 100。
(6)本発明の第1,2,3,4の浄水器は、上記所定の時間が40秒〜80秒の間に設定されていることが好ましい。
本発明の第1および第3の浄水器によれば、逆浸透膜に孔開きなどの異常があり、TDS値が上昇した場合であっても、イオン濃度が上昇する時間帯以降で警報器から警報を発することで使用者はその異常を知ることができる。
本発明の第2および第4の浄水器によれば、さらにイオン濃度が上昇する時間帯においても、イオン濃度が通常より高い場合には、警報器から警報を発することで使用者はその異常を知ることができる。
図1は、本発明の第1および第2の浄水器を示す概略構成図である。 図2は、本発明の第3および第4の浄水器を示す概略構成図である。 図3は、第1の浄水器の動作を示すフローチャートである。 図4は、第2の浄水器の動作を示すフローチャートである。 図5は、第4の浄水器の動作を示すフローチャートである。
[第1の浄水器]
本発明の第1,2の浄水器の概要を図面に基づいて説明する。図1に示すように、RO浄水器1は、本体11、ろ材を収納した前置フィルタ2、ROフィルタ3及び後置フィルタ4、並びに本体11に接続された原水入口管6、透過水出口管7及び濃縮水出口管8で構成されている。前置フィルタ2、ROフィルタ3および後置フィルタ4は本体11と着脱可能である。さらに透過水出口管7は水栓(図示せず)に接続されている。
次に、本体11を構成する各部材について説明する。図1に示すように、本体11は、電磁弁14、ポンプ5、逆止弁17、圧力スイッチ16、TDS測定器13、制御パネル15、制御部12、警報手段9、および各機器間を接続する配管や配線で構成されている。制御部12は、TDS測定器13と圧力スイッチ16から信号を受け取り、ポンプ5、電磁弁14、制御パネル15および警報手段9へ信号を送る。原水入口管6、透過水出口管7及び濃縮水出口管8が本体11に接続され、前置フィルタ2、ROフィルタ3及び後置フィルタ4が本体11に取り付けられると、原水入口管6と前置フィルタ2が電磁弁14を介して連接され、前置フィルタ2とROフィルタ3がポンプ5を介して連接され、ROフィルタ3と後置フィルタ4が逆止弁17と圧力スイッチ16を介して連接され、ROフィルタ3と濃縮水出口管8が連接され、後置フィルタ4と透過水出口管7がTDS測定器13を介して連接されている。
前置フィルタ2は、遊離残留塩素を分解する活性炭や目の粗いゴミや濁質を除去するフィルタ材で構成されている。活性炭とフィルタ材はそれぞれ独立したフィルタであってもよい。活性炭は、粉体であっても、粉体とバインダーで成形した成形体のどちらであってもよい。フィルタ材は、不織布やメルトブローによる樹脂成形体であってもよい。
ROフィルタ3は、逆浸透膜が巻囲されたROエレメントで構成されており、クロスフロー方式で水の浄化を行う。逆浸透膜を通過した水を透過水として取り出し、逆浸透膜を通過せずに残った濃縮水を排水として排出することで、イオン性物質を除去する。
後置フィルタ4は活性炭で構成されており、有機物を除去する。上記前置フィルタ2と同様に、活性炭は粉体であっても、粉体とバインダーで成形した成形体のどちらであってもよいが、微粉が流出しにくい成形体のほうが好ましい。
次に、このように構成されたRO浄水器1の動作について説明する。RO浄水器1は、図1において矢印で示すように、水栓(図示せず)を開にすると、逆止弁17が保持していた、水栓から逆止弁17の間の水圧が低下し、これを圧力スイッチ16が検知し、制御部12へ信号を送る。制御部12は圧力スイッチ16からの信号を検知して、電磁弁14を開くように、また、ポンプ5を起動するように指令を出す。電磁弁14が開くと、原水入口管6に原水が流入する。その後、原水は前置フィルタ2を通り、ポンプ5により原水が昇圧され、ROフィルタ3を通る。
ROフィルタ3では、逆浸透膜によってイオン性物質を除去するクロスフロー方式により、逆浸透膜を透過した水が透過水として取り出される。一方、逆浸透膜の表面を流れる過程で、逆浸透膜を透過しなかった水は逆浸透膜の表面を流れる前と比較して相対的にイオンが濃縮され、イオン濃度が上がった状態で濃縮水として濃縮水出口管8から排出される。
逆浸透膜を透過した水は、逆止弁17と圧力スイッチ16を介して後置フィルタ4を通り、その後、TDS測定器13を介して透過水出口管7に流入し、水栓の吐出口から吐水される。TDS測定器13は、得られた透過水のTDS値を測定し、測定した値は制御部12へ送られる。制御部12が、制御パネル15に測定したTDS値を表示するように指令を出す。使用者は表示されたTDS値により透過水の水質を把握できる。
一方、水栓を閉にすると、逆止弁17と水栓の間の水圧が上昇し、これを圧力スイッチ16が検知し、制御部12へ信号を送る。制御部12は圧力スイッチ16からの信号を検知して、電磁弁14を閉じるように、また、ポンプ5を停止するように指令を出す。
制御部12は、RO浄水器1の各部を制御するマイコンを備えた制御基板で構成されており、TDS測定器13で測定したTDS値を制御パネル15に表示する。また、測定したTDS値が、逆浸透膜の異常時のTDS値を上回ったかどうかを判定するための閾値を設けており、測定したTDS値が所定の閾値を上回った場合、警報手段9から警報を発する。
また、制御部12は、警報手段9から警報を発する指令を出すかどうかを判断するための計時手段としてタイマーを備えている。このタイマーは、水栓が開いたことを圧力スイッチ16が検知すると時間を計り始め、水栓が閉じたことを圧力スイッチ16が検知すると時間をゼロに戻す。
警報手段9は、それ自体が警報を発するものに限らず、例えば使用者が使用する携帯機器へ異常を通知するための信号を発するものでもよい。また、制御パネル15のバックライトを点灯させて異常を通知する場合は、制御パネル15が警報手段9を兼ねていてもよい。使用者が異常を検知できればよく、発報手段は特に限定されない。
RO浄水器1が正常に動作した場合の水質について説明する。表1に示すとおり、原水からイオン性物質を除去した割合を示すTDS除去率は、本願の浄水器では、正常であれば90〜98%である。TDS除去率の算出式は以下に記載のとおり。これをTDS値で表すと、原水のTDS値が比較的低い地域(地域A)、例えば原水のTDS値が55ppmであれば、透過水のTDS値は1.1〜5.5ppmとなる。
・TDS除去率(%)=(原水のTDS値−透過水のTDS値)/原水のTDS値 × 100
Figure 2021084072
一方、特許文献1に記載のとおり、家庭用浄水器のような、通水と止水を繰り返す使用方法では、止水後ある程度時間が経過した後に通水を再開すると、ROフィルタ3の逆浸透膜透過前の原水と、透過水との濃度差による浸透圧が発生し、逆浸透膜透過前の原水中の高濃度イオンが透過水側に移動して濃度並行が行われるため、透過水のTDS値が初期的に上昇する現象がある。このようなTDS値の上昇は、一定時間通水を継続すれば低下する。
具体的には表1で示すとおり、本願の浄水器で実験した結果、地域Aの場合、止水から66時間経過後に通水した透過水のTDS値は通水開始から60秒未満の時間帯(以下、第1の時間帯)では約24ppm(TDS除去率は56.4%)まで上昇するが、60秒以降の時間帯(以下、第2の時間帯)は1.1〜5.5ppmまで低下する。
そうすると、第2の時間帯でのTDS値を基準として閾値を設定し、その閾値と比較して逆浸透膜の異常の有無を判定すると、実際には逆浸透膜は正常であるにも関わらず、TDS値が高くなってしまう第1の時間帯で逆浸透膜が異常であると判定してしまうことになる。
そこで本願の第1の浄水器は、第2の時間帯でのTDS値を基準として所定の閾値を設定しておき、第1の時間帯では透過水のTDS値と所定の閾値とを対比せず、第2の時間帯で透過水のTDS値と所定の閾値とを対比して逆浸透膜の異常の有無を判定する。逆浸透膜に何らかの異常があり、第2の時間帯での透過水のTDS値が上昇して所定の閾値以上になると、制御部12からの指令により警報手段9から警報を発する。あるいは、第1の時間帯でも透過水のTDS値と所定の閾値との対比はするが、透過水のTDS値が所定の閾値以上であっても第1の時間帯では警報を発しないようにすることでもよい。所定の閾値は、正常時の透過水のTDS値に応じて定めればよい。例えば表1に示した事例であれば、所定の閾値は5.5〜15.5ppmの間で設定すればよく、ばらつきを考慮すると11ppmに設定するのが好ましい。
なお、ここでは第1の時間帯と第2の時間帯との区切りを60秒と設定しているが、必ずしも60秒である必要はない。発明者らの実験では、TDS値は、通水開始から40秒程度で数値が上昇しなくなり、その後数値が降下し、通水開始から80秒程度で数値が安定する。したがって、第1の時間帯と第2の時間帯との区切りは40秒〜80秒の間で設定すればよい。
[第2の浄水器]
使用者が、水栓を開いてから第2の時間帯に達する前に第1の時間帯で水栓を閉じることを繰り返すと、逆浸透膜に異常があったとしても警報手段9から警報が発報されないため、使用者が異常に気付かない懸念がある。
そこで、本願発明の第2の浄水器は、第2の時間帯でのTDS値を基準として所定の閾値(以下、第2の閾値)を設けることに加えて、第1の時間帯でのTDS値を基準として別の所定の閾値(以下、第1の閾値)を設け、第1の時間帯では透過水のTDS値と第1の閾値とを対比して逆浸透膜の異常の有無を判定し、第2の時間帯では透過水のTDS値と第2の閾値とを対比して逆浸透膜の異常の有無を判定する。逆浸透膜に何らかの異常があり、透過水のTDS値が上昇し、第1の時間帯でTDS値が第1の閾値以上になると、制御部12からの指令により警報手段9から警報を発する。第1の閾値は、正常時の透過水のTDS値に応じて定めればよい。例えば表1に示した事例であれば、第1の閾値は24.8〜35.8ppmの間で設定すればよく、ばらつきを考慮すると27.5ppmに設定するのが好ましい。また、第1の時間帯でのTDS値が第2の時間帯でのTDS値よりも高くなることを考慮すると、第1の閾値は第2の閾値の2.5倍以上が好ましい。なお、第2の浄水器の構成や動作は、第1の閾値が追加されること以外は第1の浄水器の構成と同じである。
[第3,4の浄水器]
上記表1では、原水のTDS値が比較的低い地域(地域A)の事例を示している。一方で、原水のTDS値が比較的高い地域(地域B)、例えば原水のTDS値が464ppmであれば、透過水のTDS値は9.3〜46.4pmにもなる。そのため、地域Aで使用する前提で第2の閾値を11ppmに設定したRO浄水器1を、同じ設定のままで地域Bで使用してしまうと、逆浸透膜には異常がないにも関わらず、ほぼ常に異常と判定してしまうことになる。地域毎の原水のTDS値に応じて、第1,2の閾値を変更することもできるが、地域毎に閾値の設定を書き換える必要があるため煩雑である。このように、原水のTDS値が異なる地域でも、同一の閾値で逆浸透膜の異常の有無を判定することは困難である。
ところで、透過水のTDS値は原水のTDS値にほぼ比例する。そのため、上記したTDS除去率であれば、原水のTDS値に関わらずほぼ一定の値となる。つまり、TDS除去率の値を閾値に用いることで、原水のTDS値が異なる地域であっても、同一の閾値で逆浸透膜の異常の有無を判定することができる。
そこで本願の第3,4の浄水器は、図2に図示するとおり、後置フィルタ4の下流側に設置したTDS測定器13(以下、第1の測定器)に加え、ROフィルタ3の上流側にさらにTDS測定器18(以下、第2の測定器)を設置し、透過水のTDS値を第1の測定器13で測定し、原水のTDS値を第2の測定器18で測定する。そして、制御部12で透過水のTDS値と原水のTDS値からTDS除去率を算出し、算出したTDS除去率とあらかじめ設定しておいた所定の閾値と対比することで、逆浸透膜の異常の有無を判定する。
第3の浄水器は、第1の浄水器と同様に、第2の時間帯でのTDS除去率を基準として所定の閾値を設定しておき、第1の時間帯ではTDS除去率と所定の閾値とを対比せず、第2の時間帯でTDS除去率と所定の閾値とを対比して逆浸透膜の異常の有無を判定する。
第4の浄水器は、第2の浄水器と同様に、第1の時間帯でのTDS除去率を基準として第3の閾値を、第2の時間帯でのTDS除去率を基準として第4の閾値を設定しておき、第1の時間帯ではTDS除去率と第3の閾値とを対比して逆浸透膜の異常の有無を判定し、第2の時間帯ではTDS除去率と第4の閾値とを対比して逆浸透膜の異常の有無を判定する。
本願の浄水器を地域Aと地域Bに設置したときの、第1〜4の閾値の値を表2に示す。第3,4の閾値は、正常時のTDS除去率に応じて定めればよい。例えば表2に示した事例であれば、第3の閾値は35〜55%の間で設定すればよく、ばらつきを考慮すると50%に設定するのが好ましい。第4の閾値は70〜90%に設定するのが好ましく、ばらつきを考慮すると80%に設定するのが好ましい。
Figure 2021084072
表2から分かるように、透過水のTDS値で逆浸透膜の異常の有無を判定しようとすると、地域Aと地域Bとで第1および第2の閾値の値を変更しなければならないが、TDS除去率で逆浸透膜の異常の有無を判定すれば、第3の閾値を50.0%に、第4の閾値を80.0%に固定したままで、地域Aと地域Bの両方で問題なく使用できる。
本発明のRO浄水器を実際に運転させる手順を説明する。なお、以下の説明は本発明の好適な実施形態を示すものであって、本発明はこれらに限定されることなく、本発明の範囲内で他の実施形態でも実施ができる。
<実施例1>
図3は、地域Aで本発明品を使用することを前提として、逆浸透膜への通水を停止してから、ある程度時間が経過した後に通水を再開すると、透過水のTDS値が初期的に上昇するので、その時間帯は警報手段9から警報を発しないことを考慮した、警報の発報タイミングを示すフローチャートである。ステップS1〜S8まで順を追って動作を説明する。
・ステップS1: RO浄水器1の制御部12へ電気が供給された後に、制御部12は圧力スイッチ16で測定している圧力が低下したかを判定する。水栓(図示せず)が開いて圧力が低下するとステップS2に進む。(ステップS1の判定が「YES」)
・ステップS2: 水栓が開いて透過水が流れ、TDS除去率13で透過水のTDS値の測定を開始する。そしてステップS3に進む。
・ステップS3: 制御部12は、圧力低下時間を監視するタイマーのカウントを開始する。そしてステップS4に進む。
・ステップS4: 圧力低下時間が60秒以上になったかを判定する。60秒以上になるとステップS5に進む。(ステップS4の判定が「YES」)
・ステップS5: TDS値が11ppm以上であるかを判定する。TDS値が11ppm以上であるとステップS6に進む。(ステップS5の判定が「YES」)
・ステップS6: 制御部12からの指令により、警報手段9から警報を発して、使用者へ逆浸透膜に異常があったことを知らせる。そしてステップS7に進む。
・ステップS7: 水栓を閉めて圧力が上昇したかを判定する。圧力が上昇するとステップS8に進む。(ステップS7の判定が「YES」)
・ステップS8: 圧力低下時間カウントをリセットし、警報手段9から警報を停止する。
<実施例2>
図4は、地域Aで本発明品を使用することを前提として、逆浸透膜への通水を停止してから、ある程度時間が経過した後に通水を再開すると、透過水のTDS値が初期的に上昇するが、その間は比較的高いTDS値の閾値を設けて、逆浸透膜の異常を検知することを考慮した、発報タイミングを示すフローチャートである。ステップS1〜S9まで順を追って動作を説明する。
・ステップS1〜S3: 実施例1のステップS1〜S3と同じ動作を行う。
・ステップS4: 圧力低下時間が60秒以上になったかを判定する。60秒に満たない間はステップS5に進む(ステップS4の判断が「NO」)。60秒以上になるとステップS6に進む。(ステップS4の判断が「YES」)
・ステップS5: TDS値が27.5ppm以上であるかを判定する。TDS値が27.5ppm以上であるとステップS7に進む。(ステップS5の判定が「YES」)
・ステップS6: TDS値が11ppm以上であるかを判定する。TDS値が11ppm以上であるとステップS7に進む。(ステップS6の判定が「YES」)
・ステップS7〜S9: 実施例1のステップS6〜S8と同じ動作を行う。
<実施例3>
図5は、TDS除去率を判定値として設定することで、地域によらず、一定のTDS除去率を基準として逆浸透膜の異常を検知することを考慮した、発報タイミングを示すフローチャートである。ステップS1〜S9まで順を追って動作を説明する。先ず、RO浄水器1のROフィルタ3上流側にTDS測定器18を設置しておく。
・ステップS1: RO浄水器1の制御部12へ電気が供給された後に、制御部12は圧力スイッチ16で測定している圧力が低下したかを判定する。水栓(図示せず)が開いて圧力が低下するとステップS2に進む。(ステップS1の判定が「YES」)
・ステップS2: 水栓が開いて透過水が流れ、TDS測定器18で原水のTDS値を、TDS測定器13で透過水のTDS値の測定を開始し、TDS除去率を算出するそしてステップS3に進む。
・ステップS3: 制御部12は、圧力低下時間を監視するタイマーのカウントを開始する。そしてステップS4に進む。
・ステップS4: 圧力低下時間が60秒以上になったかを判定する。60秒に満たない間はステップS5に進む(ステップS4の判断が「NO」)。60秒以上になるとステップS6に進む。(ステップS4の判断が「YES」)
・ステップS5: TDS除去率が50%以下であるかを判定する。TDS除去率が50%以下であるとステップS7に進む。(ステップS5の判断が「YES」)
・ステップS6: TDS除去率が80%以下であるかを判定する。TDS除去率が80%以下であるとステップS7に進む。(ステップS5の判断が「YES」)
・ステップS7〜S9: 実施例1のステップS6〜S8と同じ動作を行う。
1 RO浄水器
2 前置フィルタ
3 ROフィルタ
4 後置フィルタ
5 ポンプ
6 原水入口管
7 透過水出口管
8 濃縮水出口管
9 警報手段
11 本体
12 制御部
13 TDS測定器(第1の測定器)
14 電磁弁
15 制御パネル
16 圧力スイッチ
17 逆止弁
18 TDS測定器(第2の測定器)

Claims (6)

  1. 昇圧された原水を逆浸透膜に供給し、逆浸透膜を透過した透過水を得る浄水器であって、
    前記逆浸透膜の下流側で透過水が通る経路に設置されたTDS値を測定する測定器と、
    前記測定器が測定したTDS値が入力され、そのTDS値を所定の閾値と対比する制御部と、
    前記制御部からの指令により警報を発する警報手段と、を備え、
    前記制御部が、
    前記逆浸透膜への通水が開始されてから所定の時間未満では、前記警報手段へ前記指令を出さず、
    前記逆浸透膜への通水が開始されてから前記所定の時間以降では、前記TDS値と前記所定の閾値との対比を行い、TDS値が所定の閾値以上であると前記警報手段へ前記指令を出す、浄水器。
  2. 昇圧された原水を逆浸透膜に供給し、逆浸透膜を透過した透過水を得る浄水器であって、
    前記逆浸透膜の下流側で透過水が通る経路に設置されたTDS値を測定する測定器と、
    前記測定器が測定したTDS値が入力され、そのTDS値を第1の閾値または第2の閾値と対比する制御部と、
    前記制御部からの指令により警報を発する警報手段と、を備え、
    前記制御部が、
    前記逆浸透膜への通水が開始されてから所定の時間未満では、前記TDS値と前記第1の閾値との対比を行い、TDS値が第1の閾値以上であると前記警報手段へ前記指令を出し、
    前記逆浸透膜への通水が開始されてから前記所定の時間以降では、前記TDS値と前記第2の閾値との対比を行い、TDS値が第2の閾値以上であると前記警報手段へ前記指令を出す、浄水器。
  3. 前記第1の閾値が前記第2の閾値の2.5倍以上である、請求項2の浄水器。
  4. 昇圧された原水を逆浸透膜に供給し、逆浸透膜を透過した透過水を得る浄水器であって、
    前記逆浸透膜の下流側で透過水が通る経路に設置されたTDS値を測定する第1の測定器と、
    前記逆浸透膜の上流側で原水が通る経路に設置されたTDS値を測定する第2の測定器と、
    前記第1の測定器と前記第の2測定器が測定したTDS値が入力され、それぞれのTDS値から下記算出式により透過水のTDS除去率を算出し、そのTDS除去率を所定の閾値と対比する制御部と、
    前記制御部からの指令により警報を発する警報手段と、を備え、
    前記制御部が、
    前記逆浸透膜への通水が開始されてから所定の時間未満では、前記警報手段へ前記指令を出さず、
    前記逆浸透膜への通水が開始されてから前記所定の時間以降では、前記TDS除去率と前記所定の閾値との対比を行い、TDS除去率が所定の閾値以下であると前記警報手段へ前記指令を出す、浄水器。
    (算出式)TDS除去率(%)=(第2の測定器のTDS値−第1の測定器のTDS値)/第2の測定器のTDS値 × 100
  5. 昇圧された原水を逆浸透膜に供給し、逆浸透膜を透過した透過水を得る浄水器であって、
    前記逆浸透膜の下流側で透過水が通る経路に設置されたTDS値を測定する第1の測定器と、
    前記逆浸透膜の上流側で原水が通る経路に設置されたTDS値を測定する第2の測定器と、
    前記第1の測定器と前記第の2測定器が測定したTDS値が入力され、それぞれのTDS値から下記算出式により透過水のTDS除去率を算出し、そのTDS除去率を第3の閾値または第4の閾値と対比する制御部と、
    前記制御部からの指令により警報を発する警報手段と、を備え、
    前記制御部が、
    前記逆浸透膜への通水が開始されてから所定の時間未満では、前記TDS除去率と前記第3の閾値との対比を行い、TDS除去率が第3の閾値以下であると前記警報手段へ前記指令を出し、
    前記逆浸透膜への通水が開始されてから前記所定の時間以降では、前記TDS除去率と前記第4の閾値との対比を行い、TDS除去率が第4の閾値以下であると前記警報手段へ前記指令を出す、浄水器。
    (算出式)TDS除去率(%)=(第2の測定器のTDS値−第1の測定器のTDS値)/第2の測定器のTDS値 × 100
  6. 前記所定の時間が40秒〜80秒の間に設定された、請求項1〜5のいずれかの浄水器。
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