JP2021083224A - 電源回路及び電子装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電解液を用いた電解コンデンサが劣化した状態で低温時に起動可能な電源回路を提供すること。【解決手段】入力電圧を出力電圧に変換して出力経路に出力する変換部と、前記出力電圧が一定となるように前記変換部を制御する制御部と、前記出力経路に設けられ、電解液を用いた電解コンデンサと、前記電解コンデンサに並列に接続され、固体電解コンデンサと抵抗とが直列に接続された直列回路とを備える、電源回路。例えば、前記固体電解コンデンサの等価直列抵抗と前記抵抗の抵抗値の和は、前記電解コンデンサの等価直列抵抗よりも大きい。【選択図】図4

Description

本開示は、電源回路及び電子装置に関する。
従来、電源回路の出力経路に設けられるコンデンサ(容量素子)の劣化を検出する技術が知られている(例えば、特許文献1,2を参照)。
特開2012−230075号公報 特開平11−215686号公報
電源回路の出力経路に設けられるコンデンサは、電解液を用いた電解コンデンサである場合が多い。しかしながら、電解コンデンサが劣化していると、比較的低温の環境下では、電源回路の起動に失敗するおそれがある。
本開示は、電解液を用いた電解コンデンサが劣化した状態で低温時に起動可能な電源回路、及び当該電源回路を備える電子装置を提供する。
本開示は、
入力電圧を出力電圧に変換して出力経路に出力する変換部と、
前記出力電圧が一定となるように前記変換部を制御する制御部と、
前記出力経路に設けられ、電解液を用いた電解コンデンサと、
前記電解コンデンサに並列に接続され、固体電解コンデンサと抵抗とが直列に接続された直列回路とを備える、電源回路を提供する。
また、本開示は、
電源回路と、前記電源回路の出力経路に接続される負荷とを備え、
前記電源回路は、
入力電圧を出力電圧に変換して前記出力経路に出力する変換部と、
前記出力電圧が一定となるように前記変換部を制御する制御部と、
前記出力経路に設けられ、電解液を用いた電解コンデンサと、
前記電解コンデンサに並列に接続され、固体電解コンデンサと抵抗とが直列に接続された直列回路とを備える、電子装置を提供する。
本開示の技術によれば、電解液を用いた電解コンデンサが劣化した状態で低温時に電源回路を起動できる。
一比較形態における電源回路の構成例を示す図である。 劣化度合いの異なる電解コンデンサのESRの温度特性の一例を示す図である。 低温時の電源回路の起動の失敗例を示す図である。 第1の実施形態における電源回路の構成例を示す図である。 電解コンデンサの構成例を示す図である。 アナログ制御による制御部の構成例を示す図である。 デジタル制御による制御部の構成例を示す図である。 アラーム回路の構成例を示す図である。 第2の実施形態における電源回路の構成例を示す図である。 固体電解コンデンサと抵抗との直列回路がない場合の波形の一例を示す図である。 固体電解コンデンサと抵抗との直列回路がある場合の波形の一例を示す図である。
以下、本開示の実施形態について説明する。最初に、本開示の実施形態と比較するため、一比較形態について説明する。
図1は、一比較形態における電源回路の構成例を示す図である。図1に示す電源回路100は、少なくとも一つの負荷15に一定の出力電圧Voutを供給する。電源回路100は、変換部10内のスイッチング素子11のスイッチングにより、直流の入力電圧Vinから直流の出力電圧Voutを生成するスイッチング電源である。電源回路100は、変換部10と、制御部17とを備える。
変換部10は、入力電圧Vinを出力電圧Voutに降圧変換して、降圧変換後の出力電圧Voutを出力経路16に出力する非絶縁型スイッチングコンバータである。変換部10は、スイッチング素子11と、ダイオード12と、インダクタ13と、電解コンデンサ14とを有する。スイッチング素子11の一端は、入力電圧Vinの高電位側の入力ラインに接続され、スイッチング素子11の他端は、ダイオード12のアノードに接続されている。スイッチング素子11の他端とダイオード12のアノードとの接続点は、インダクタ13の一端に接続され、インダクタ13の他端は、電解コンデンサ14の一端に接続されている。ダイオード12のカソードと電解コンデンサ14の他端は、グランド等の低電位部に接続されている。出力経路16は、負荷15に接続される一対の出力ライン16a,16bを含む。
変換部10は、変換部10に入力される直流の入力電圧Vinをスイッチング素子11のスイッチングにより直流の出力電圧Voutに降圧変換し、降圧変換後の直流の出力電圧Voutを負荷15に対して供給する。スイッチング素子11の具体例として、バイポーラトランジスタ、電界効果トランジスタなどが挙げられる。出力電圧Voutは、電解コンデンサ14により平滑化される。
電解コンデンサ14は、電解液を用いた電解コンデンサの一例であり、その具体例として、アルミ電解コンデンサがある。電解コンデンサ14は、容量C(キャパシタンス)を有するキャパシタであり、一対の出力ライン16a,16bに並列に接続されている。ESRは、電解コンデンサの等価直列抵抗を表す。
制御部17は、出力電圧Voutが一定となるように変換部10を制御する。制御部17は、出力電圧Voutのモニタ値に基づいて、出力電圧Voutを所定の目標電圧に維持するためのデューティ比を導出し、導出したデューティ比でスイッチング素子11をオンまたはオフにスイッチングさせる。
ところが、長期間使用して劣化した電源回路は、外気温が低いときに、起動に失敗する場合がある。劣化した電解コンデンサのESRは、その初期値に対して、特に低温時に加速度的に増加する。そのため、電源回路の動作中では、電解コンデンサの自己発熱によって、ESRは電源回路が安定動作できる値であっても、特に外気温が低い時のコールドスタートでは、ESRは過度に上昇してしまい、電源回路の起動に失敗することがある。
図2は、劣化度合い(具体的には、常温25℃付近でのESR)の異なる電解コンデンサのESRの温度特性の一例を示す図である。縦軸は、ESRの、その初期値に対する変化率を表す。劣化度合いが高い電解コンデンサほど、特に低温領域でのESRの上昇が激しい。電解コンデンサの劣化度合いが比較的大きくても、電源回路の動作中は、自己発熱により低ESRを保つ(例えば、初期値に対して5倍未満)。しかしながら、冬期の停電後等の低温環境下では、ESRの急増(例えば、初期値に対して10倍以上)により出力電圧Voutの制御が不安定になり、電源回路の再起動に失敗するおそれがある。
図3は、低温時の電源回路の起動の失敗例を示す図である。低温下でのコールドスタート時は、劣化が進行した電解コンデンサのESRが大きく上昇しているため(例えば、初期値に対して10倍以上)、図3に示すようなリンギングが出力電圧Voutに現れる。リンギングとは、出力電圧Voutに現れるリップルに比べて、振幅が大きく周期が長い振動を表す。リップルとは、電源回路内のスイッチング素子のスイッチング周期と同周期で出力電圧Voutに現れる振動を表す。リンギングが、電源回路に設定されている過電圧保護閾値を超えると、出力電圧Voutの出力を停止する過電圧保護機能が電源回路で働き、電源回路の起動が失敗してしまう。
図4は、本開示の第1の実施形態における電源回路の構成例を示す図である。図4に示す電源回路101は、固体電解コンデンサ18と抵抗19との直列回路20を、出力経路16に設けられる電解コンデンサ14に並列に接続した構成を備える。
固体電解コンデンサは、電解液を使用した電解コンデンサと比較して、時間経過及び温度低下に対する容量の低下度合いが極めて小さく、時間経過及び温度低下に対する等価直列抵抗の上昇度合いが極めて小さい。したがって、電解コンデンサ14の劣化が進行しても、固体電解コンデンサ18が電解コンデンサ14に並列に接続されていることで、固体電解コンデンサ18と電解コンデンサ14とを合わせた等価直列抵抗の上昇を低温環境下でも抑制できる。その結果、出力電圧Voutのリンギングが緩和されるので、電解コンデンサ14が劣化した状態でも、低温時に電源回路101を起動できる。
また、固体電解コンデンサ18が電解コンデンサ14に並列に接続されているので、出力経路16に流れるリップル電流は、固体電解コンデンサ18と電解コンデンサ14とに分流する。電解コンデンサ14のESRの上昇により固体電解コンデンサ18に流れるリップル電流の割合が大きくなっても、抵抗19が固体電解コンデンサ18に直列に接続されていることで、固体電解コンデンサ18に流れるリップル電流の増大を制限できる。固体電解コンデンサ18に流れるリップル電流の増大が制限されることで、許容リップル電流が比較的低い固体電解コンデンサ18を採用でき、固体電解コンデンサ18の低コスト化、小容量化及び小型化が可能となる。
次に、図4に示す第1の実施形態における電源回路の構成例について、より詳細に説明する。図1に示す比較形態と同様の構成については、上述の説明を援用することで、省略する。
図4に示す電源回路101は、電子装置1に含まれる少なくとも一つの負荷15に一定の出力電圧Voutを供給する。電源回路101は、電子装置1に内蔵されても外付けされてもよい。電子装置1の具体例として、ICT(Information and Communication Technology)機器や車載機器などが挙げられる。より具体的な例として、通信用基地局、サーバ、再生可能エネルギーシステム用のインフラ設備装置などが挙げられるが、電子装置1の具体例は、これらに限られない。電源回路101は、変換部10A内のスイッチング素子11のスイッチングにより、直流の入力電圧Vinから直流の出力電圧Voutを生成するスイッチング電源である。電源回路101は、変換部10Aと、制御部17とを備える。
変換部10Aは、電解液を用いた電解コンデンサ14に並列に接続される直列回路20を備える。直列回路20は、固体電解コンデンサ18と抵抗19とが直列に接続された構成を有する。直列回路20は、一対の出力ライン16a,16bに並列に接続されている。出力電圧Voutは、電解コンデンサ14及び固体電解コンデンサ18により平滑化される。
固体電解コンデンサ18は、電解液ではなく、導電性高分子を使用した容量素子であり、その具体例として、導電性高分子アルミニウム固体電解コンデンサがある。固体電解コンデンサ18は、容量C(キャパシタンス)を有するキャパシタである。esrは、固体電解コンデンサの等価直列抵抗を表す。抵抗19は、抵抗値Rを有する抵抗体である。抵抗19は、設計的に要求される抵抗値Rを有すれば、抵抗素子以外の抵抗体でもよい。電源回路101の動作保証最低温度での劣化状態において、電解コンデンサ14と固体電解コンデンサ18と抵抗19とによる合成容量及び合成抵抗は、電源回路101の安定動作範囲を満たすように設定される。
固体電解コンデンサ18の等価直列抵抗esrと抵抗19の抵抗値Rとの和R(=esr+R)は、電解コンデンサ14の等価直列抵抗ESRよりも十分に大きいことが好ましい。和Rが電解コンデンサ14の等価直列抵抗ESRよりも大きい期間では、電解コンデンサ14に流れる電流に比べて抵抗19に流れる電流が小さいので、抵抗19での抵抗損失を抑制でき、電源回路101の効率が向上する。
同耐圧及び同容量で比較すると、固体電解コンデンサ18は、電解コンデンサ14に比べて、サイズが大きく、コストが高い。そのため、大容量電源では、出力経路16に設ける平滑用の出力コンデンサを、固体電解コンデンサに全面的に置き換えることは難しい。しかし、固体電解コンデンサ18の容量Cを、電解コンデンサ14の容量Cよりも低くすることで、固体電解コンデンサ18と電解コンデンサ14とが占める回路面積が固体電解コンデンサ18の採用により増大することを抑制できる。
図5は、電解コンデンサの構成例を示す図である。電解コンデンサ14は、複数のセル14〜14が並列に接続された構成を有する電解コンデンサスタックでもよい。C1〜nは、セル14〜14の各々の容量(キャパシタンス)を表し、ESR1〜nは、セル14〜14の各々の等価直列抵抗を表す。直列回路20は、固体電解コンデンサ18と抵抗19とが直列に接続される構成を複数並列に備えるスタックでもよい。
仮に、抵抗19を追加せずに固体電解コンデンサ18を設置した場合を考える。この場合、出力経路16に流れるリップル電流は、セル14〜14の各々のESR1〜nの合成抵抗(ESR/n)と、固体電解コンデンサ18の等価直列抵抗esrとの逆数比で、電解コンデンサ14と固体電解コンデンサ18に分流される。
例えば、劣化前の初期状態において、合成抵抗(ESR/n)と等価直列抵抗esrとを略同一の抵抗値に設定した場合を考える。初期状態では、出力経路16に流れる全リップル電流の半分が、固体電解コンデンサ18に流れる一方、電解コンデンサ14が寿命の状態(例えば、ESRが5倍)では、出力経路16に流れる全リップル電流のn/(n+1)が、固体電解コンデンサ18に流れる。その結果、抵抗19が無い場合、固体電解コンデンサ18に分流した電流は、固体電解コンデンサ18の許容リップル電流を超える可能性がある。
これに対し、抵抗19の追加により、固体電解コンデンサ18に流れる電流が制限されるので、許容リップル電流による制限を緩和でき、より低コストで小容量の固体電解コンデンサ18の使用が可能になる。
図6は、アナログ制御による制御部の構成例を示す図である。図7は、デジタル制御による制御部の構成例を示す図である。制御部17は、図6に示すようなアナログ制御による回路でもよいし、図7に示すようなデジタル制御による回路でもよい。デジタル制御では、マイクロコンピュータ40の制御周期による時間遅れ(無駄時間)が存在するため、ESRの増加に伴う位相余裕の減少が顕著に現れ、アナログ制御に比べて不安定になりやすい。しかしながら、固体電解コンデンサ18が電解コンデンサ14に並列に接続されていることで、出力電圧Voutのリンギングが上述のように抑制されるので、デジタル制御による不安定性を緩和できる。
図6に示す制御部17Aは、出力電圧Voutの検出値と基準電圧Vrefとの差を比例及び積分する比例積分回路と、比例積分回路の出力に基づき、出力電圧Voutを所定の目標電圧に制御するためのPWM信号を生成するPWM回路とを備える。PWMは、パルス幅変調を表す。出力電圧Voutの検出値は、出力電圧Voutを抵抗21と抵抗22とにより分圧する電圧検出回路により生成される。比例積分回路は、エラーアンプ23、キャパシタ25及び抵抗24,26を有する。エラーアンプ23は、抵抗21と抵抗22とによる出力電圧Voutの分圧値が入力される反転入力部と、基準電圧Vrefが入力される非反転入力部とを有する。抵抗24とキャパシタ25との直列回路は、抵抗26と共に、エラーアンプ23における反転入力部と出力部との間に並列に接続される。PWM回路は、エラーアンプ23の出力と三角波とをコンパレータ27により比較することによって、PWM信号を生成する。スイッチング素子11は、このPWM信号のデューティ比に従って、スイッチングする。
図7に示す制御部17Bは、出力電圧Voutを検出する電圧検出回路30と、電圧検出回路30の検出結果に基づいて、出力電圧Voutを所定の目標電圧に制御するためのPWM信号を生成するマイクロコンピュータ40とを備える。電圧検出回路30は、抵抗31,32とキャパシタ33とを有するアンチエイリアシングフィルタである。
電源回路は、抵抗19の両端に接続され、抵抗19に流れる電流が閾値を超えたら、信号を発するアラーム回路を備えてもよい。これにより、電源回路を搭載する電子装置の通信部は、アラーム回路からの信号を受信すると、電源回路の劣化に関する情報を管理者等のユーザに有線又は無線により知らせることができる。
図8は、アラーム回路の構成例を示す図である。図8に示すアラーム回路50は、抵抗19の両端に接続され、抵抗19に流れる電流が閾値を超えると、アラームを表す信号(アラーム信号)を出力する。アラーム回路50は、固体電解コンデンサ18に流れる電流を抵抗19により監視し、電源回路の起動時に閾値を超えるリップル電流が流れた場合には、次回の起動時に電源回路の起動に失敗する可能性が高いとして、アラーム信号を出力する。アラーム回路50は、抵抗19の両端に接続されるハイパスフィルタ51と、ハイパスフィルタ51の出力が入力されるコンパレータ55とを有する。
ハイパスフィルタ51は、抵抗19の一端にキャパシタ52を介して接続される非反転入力部と抵抗19の他端にキャパシタ53を介して接続される反転入力部とを有するアンプ54を有する。コンパレータ55は、アンプ54の出力と閾値Vthとを比較し、アンプ54の出力が閾値Vthを超えているとき、アラーム信号を出力する。これにより、電解コンデンサ14の劣化により次回の起動時に電源回路の起動に失敗するおそれがあるとして、電源回路の交換時期が近いことを外部のユーザに知らせることができる。
図9は、第2の実施形態における電源回路の構成例を示す図である。図9に示す電源回路102は、電源回路101の変換部10Aとは構成が異なる変換部10Bを備える。変換部10Bは、スイッチング素子81〜84、変圧器86、同期整流用のスイッチング素子87,88、リアクトル89、電解コンデンサ14、固体電解コンデンサ18及び抵抗19を備える絶縁型フルブリッジコンバータである。出力電圧Voutは、負荷15に供給される。電圧検出回路30は、出力電圧Voutのアナログの検出値を出力する。マイクロコンピュータ40は、ADC(Analog to Digital Converter)、補償器及びPWM制御器を有する。ADCは、出力電圧Voutの検出値をアナログ値からデジタル値に変換する。補償器は、ADCにより得られるデジタル値と所定の基準値との差を比例及び積分する。PWM制御器は、補償器の出力に基づいてPWM信号を生成する。
図10は、図9の構成のうち、固体電解コンデンサ18と抵抗19との直列回路20がない場合のシミュレーション波形の一例を示す図である。図11は、図9の構成(固体電解コンデンサ18と抵抗19との直列回路20がある場合)のシミュレーション波形の一例を示す図である。図10,11において、"初期状態"とは、
電解コンデンサ14の等価直列抵抗ESR:6mΩ
電解コンデンサ14の容量C:1500μF
固体電解コンデンサ18の等価直列抵抗esr:800μF
固体電解コンデンサ18の容量C:8mΩ
抵抗19の抵抗値R:100mΩ
の場合を示す。"ESR4倍"、"ESR8倍"、"ESR12倍"とは、それぞれ、電解コンデンサ14の等価直列抵抗ESRが、"初期状態"での抵抗値(=6mΩ)に対して、4倍、8倍、12倍と上昇している場合(劣化が進行している場合)を示す。
直列回路20がない場合、図10に示すように、ESRが初期状態に対して12倍になると、電源回路102の起動時に、リンギングの振幅が過度に増大する。これにより、低温環境下では、過電圧保護機能が働き、電源回路102の起動に失敗するおそれがある。これに対し、直列回路20がある場合、図11に示すように、ESRが初期状態に対して12倍になっても、電源回路102の起動時に、リンギングの最大振幅が抑えられている。これにより、低温環境下でも、電源回路102の起動が失敗する可能性を軽減できる。
このように、本実施形態における電源回路では、固体電解コンデンサ18と抵抗19との直列回路20を、電解液を用いた電解コンデンサ14に並列に接続されている。これにより、電解液を用いた電解コンデンサ14が劣化した状態でも、低温時に電源回路を起動できる。
電源回路の低温下での再起動が失敗する可能性を軽減できるため、例えば、冬季の大規模停電後に、本開示構成の電源回路を備える電子装置(例えば、通信用基地局やインフラ設備装置など)が各地に散在するシステムの早期復旧が可能になる。また、高可用性が要求されるシステム(例えば、インフラシステムや、サーバーシステムなど)で使用される複数の電子装置の各々に、本開示構成の電源回路を搭載することで、それらの電子装置の保守管理が容易になる。例えば、遠隔の管理者等のユーザが、上述のアラーム信号自体又はアラーム信号の発生により生成される信号を電子装置から直接又は間接的に受信することで、電源回路の劣化に伴う電子装置の故障を予測でき、予知保全を実現できる。
以上、実施形態について説明したが、本開示の技術は上記の実施形態に限定されるものではない。他の実施形態の一部又は全部との組み合わせや置換などの種々の変形及び改良が可能である。
例えば、変換部(コンバータ)における変換形式は、上掲の具体例に限られない。変換部を制御する制御部における制御形式も、上掲の具体例に限られない。
以上の実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
入力電圧を出力電圧に変換して出力経路に出力する変換部と、
前記出力電圧が一定となるように前記変換部を制御する制御部と、
前記出力経路に設けられ、電解液を用いた電解コンデンサと、
前記電解コンデンサに並列に接続され、固体電解コンデンサと抵抗とが直列に接続された直列回路とを備える、電源回路。
(付記2)
前記固体電解コンデンサの等価直列抵抗と前記抵抗の抵抗値の和は、前記電解コンデンサの等価直列抵抗よりも大きい、付記1に記載の電源回路。
(付記3)
前記固体電解コンデンサの容量は、前記電解コンデンサの容量よりも低い、付記1又は2に記載の電源回路。
(付記4)
前記抵抗の両端に接続され、前記抵抗に流れる電流が閾値を超えたら、信号を発するアラーム回路を備える、付記1から3のいずれか一項に記載の電源回路。
(付記5)
前記制御部は、デジタル制御により前記変換部を制御する、付記1から4のいずれか一項に記載の電源回路。
(付記6)
電源回路と、前記電源回路の出力経路に接続される負荷とを備え、
前記電源回路は、
入力電圧を出力電圧に変換して前記出力経路に出力する変換部と、
前記出力電圧が一定となるように前記変換部を制御する制御部と、
前記出力経路に設けられ、電解液を用いた電解コンデンサと、
前記電解コンデンサに並列に接続され、固体電解コンデンサと抵抗とが直列に接続された直列回路とを備える、電子装置。
1 電子装置
10,10A,10B 変換部
14 電解コンデンサ
15 負荷
16 出力経路
17,17A,17B 制御部
18 固体電解コンデンサ
19 抵抗
20 直列回路
30 電圧検出回路
40 マイクロコンピュータ
50 アラーム回路
51 ハイパスフィルタ
100,101,102 電源回路

Claims (5)

  1. 入力電圧を出力電圧に変換して出力経路に出力する変換部と、
    前記出力電圧が一定となるように前記変換部を制御する制御部と、
    前記出力経路に設けられ、電解液を用いた電解コンデンサと、
    前記電解コンデンサに並列に接続され、固体電解コンデンサと抵抗とが直列に接続された直列回路とを備える、電源回路。
  2. 前記固体電解コンデンサの等価直列抵抗と前記抵抗の抵抗値の和は、前記電解コンデンサの等価直列抵抗よりも大きい、請求項1に記載の電源回路。
  3. 前記固体電解コンデンサの容量は、前記電解コンデンサの容量よりも低い、請求項1又は2に記載の電源回路。
  4. 前記抵抗の両端に接続され、前記抵抗に流れる電流が閾値を超えたら、信号を発するアラーム回路を備える、請求項1から3のいずれか一項に記載の電源回路。
  5. 電源回路と、前記電源回路の出力経路に接続される負荷とを備え、
    前記電源回路は、
    入力電圧を出力電圧に変換して前記出力経路に出力する変換部と、
    前記出力電圧が一定となるように前記変換部を制御する制御部と、
    前記出力経路に設けられ、電解液を用いた電解コンデンサと、
    前記電解コンデンサに並列に接続され、固体電解コンデンサと抵抗とが直列に接続された直列回路とを備える、電子装置。
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