JP2021082847A - 太陽電池モジュール及び太陽光発電システム - Google Patents

太陽電池モジュール及び太陽光発電システム Download PDF

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Soichiro Shibazaki
聡一郎 芝崎
美雪 塩川
Miyuki Shiokawa
美雪 塩川
中川 直之
Naoyuki Nakagawa
直之 中川
紗良 吉尾
Sara Yoshio
紗良 吉尾
山崎 六月
Mutsuki Yamazaki
六月 山崎
広貴 平賀
Hiroki Hiraga
広貴 平賀
山本 和重
Kazue Yamamoto
和重 山本
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Yuya Honishi
祐弥 保西
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武士 新井本
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Abstract

【課題】 実施形態は、変換効率を向上させた太陽電池モジュール及び太陽光発電システムを提供する。【解決手段】 実施形態の太陽電池モジュールは、複数の第1太陽電池セルを含んだ複数の第1サブモジュールを有する第1太陽電池パネルと、第1太陽電池パネルと積層し、複数の第2太陽電池セルを含んだ複数の第2サブモジュールを有する第2太陽電池パネルを有し、第1太陽電池パネルは、光入射側に存在し、第1太陽電池パネルと第2太陽電池パネルは電気的に並列に接続し、複数の第1サブモジュールに含まれる複数の第1太陽電池セルは、電気的に直列に接続され、複数の第1サブモジュールが電気的に並列に接続され、複数の第2サブモジュールに含まれる複数の第2太陽電池セルは電気的に直列に接続され、複数の第2サブモジュールが電気的に並列に接続されている。【選択図】図1

Description

実施形態は、太陽電池モジュール及び太陽光発電システムに関する。
高効率な太陽電池として多接合型(タンデム)太陽電池がある。波長帯毎に効率の良いセルを用いることができるため、単接合よりも高効率が期待される。CIGS(銅とインジウム、ガリウム、セレンの化合物)を始めとしたカルコパイライト太陽電池は効率が高いことが知られており、ワイドギャップ化をすることによりトップセル候補となりうる。しかしながら、バンドギャップの異なる太陽電池を接合させたモジュールにおいて、接続方法の検討は十分にされていない。
特許第4599099号
実施形態は、変換効率を向上させた太陽電池モジュール及び太陽光発電システムを提供する。
実施形態の太陽電池モジュールは、複数の第1太陽電池セルを含んだ複数の第1サブモジュールを有する第1太陽電池パネルと、第1太陽電池パネルと積層し、複数の第2太陽電池セルを含んだ複数の第2サブモジュールを有する第2太陽電池パネルを有し、第1太陽電池パネルは、光入射側に存在し、第1太陽電池パネルと第2太陽電池パネルは電気的に接続し、複数の第1サブモジュールは、バスバーで電気的に接続され、複数の第2サブモジュールは、バスバーで電気的に接続され、第1太陽電池パネルは、1系統の電力出力端子を有し、第2太陽電池パネルは、1系統の電力出力端子を有する。
実施形態にかかわる太陽電池モジュールの斜視概念図。 実施形態にかかわる太陽電池パネルの模式図。 実施形態にかかわる太陽電池パネルの模式図。 実施形態にかかわる太陽電池パネルの模式図。 実施形態にかかわる太陽電池パネルの模式図。 実施形態にかかわる太陽電池モジュールの斜視概念図。 実施形態にかかわる太陽電池パネルの模式図。 実施形態にかかわる太陽電池パネルの模式図。 実施形態にかかわる太陽電池モジュールの断面概念図。 実施形態にかかわる太陽電池モジュールの断面概念図。 実施形態にかかわる太陽電池パネルの模式図。 実施形態にかかわる太陽電池パネルの模式図。 実施形態にかかわる太陽電池パネルの模式図。 実施形態にかかわる太陽電池パネルの模式図。 実施形態にかかわる太陽光電池システムの概念図。
以下、図面を参照しながら、本発明の好適な一実施形態について詳細に説明する。
(第1実施形態)
第1実施形態の太陽電池モジュールは、2以上の太陽電池パネルを積層させた構造を有する。2つ以上の太陽電池パネルは電気的に並列に接続されている。図1の斜視概念図に示すように、本実施形態に係る太陽電池モジュール100は、第1太陽電池パネル10と、第2太陽電池パネル20とを有する。第1太陽電池パネル10と第2太陽電池パネル20は、第3方向に積層されている。第1太陽電池パネル10と第2太陽電池パネル20は、電気的に並列に接続される。太陽電池モジュール100の奥行方向を第1方向、太陽電池モジュール100の幅方向を第2方向とする。第1方向と第2方向は交差又は直交し、第1方向と第2方向を含む面は、太陽電池モジュール100のパネル面と並行である。第1方向は第2方向及び第3方向と直交し、第2方向は、第1方向と第3方向と直交する。なお、直交とは本発明の均等の範囲であれば同等の構造は含まれる。第3方向は、第1方向と直交し、第2方向と直交する。実施形態では、2つの太陽電池パネルを積層しているが3つ以上の太陽電池パネルを積層した太陽電池モジュールとしてもよい。
第1太陽電池パネル10と第2太陽電池パネル20が発電した電力は、変換されて蓄電されたり、送電されたり、消費されたりする。第1太陽電池パネル10が発電する電力も第2太陽電池パネル20が発電する電力も、蓄電、送電、消費のためには発電した電力を電力変換装置(コンバーター)で変換する必要がある。第1太陽電池パネル10と第2太陽電池パネル20とで、それぞれ別のコンバーターで変換すると、2系統のコンバーターが必要となる。コンバーター数の増加によって発電コストが増加してしまう。従って、太陽電池モジュール100は、積層されるパネル数が2以上であっても、各パネルは電気的に並列に接続されていることから1系統のみの電力出力端子を有する。変換効率が向上しても発電コストが高くなると、多接合化によって変換効率が向上しても、投資資金の回収の観点からは好ましくない。
(第1太陽電池パネル)
第1太陽電池パネル10は、太陽電池モジュール100のトップ側、つまり、光入射側に存在するパネルである。第1太陽電池パネル10は、ワイドバンドギャップな光吸収層を有する太陽電池セルを複数有する。ワイドバンドギャップな光吸収層としては、例えば、化合物半導体、ペロブスカイト型化合物、酸化物透明半導体、とアモルファスシリコンのうちのいずれか1種以上が挙げられる。ワイドバンドギャップな光吸収層のバンドギャップは、1.4eV以上であり、1.4eV以上2.7eV以下が好ましく、1.6eV以上2.0eV以下がより好ましい。実施形態の第1太陽電池パネル10は、単体でも変換効率に優れている。従って、実施形態の第1太陽電池パネル10は、他の太陽電池パネルと積層させずに、単体の太陽電池として用いることも好ましい。光吸収層のバンドギャップは、透過率、反射率を測定し、吸収係数を求め、直接遷移、間接遷移型にあてはめ、フィッティングで求められる。
第1太陽電池パネル10は、複数の第1太陽電池セルを含んだ複数の第1サブモジュール11Aを有する。複数の第1太陽電池セル11は、第1方向を長手方向とする構造を有する。そして、第1サブモジュール11Aに含まれる第2方向に並んだ複数の第1太陽電池セル11は電気的に直列に接続されている。そして、複数の第1サブモジュール11Aは、電気的に並列に接続される。第1太陽電池セル11を直列と並列に接続した構成を採用することによって、太陽電池モジュール100の変換効率を高めることができる。かかる目的のために、実施形態の第1太陽電池パネル10では、第1太陽電池セル11のセル数、セルサイズと第1太陽電池パネル10の出力電圧が調整される。
図2の模式図に第1太陽電池パネル10の模式図を示す。第1サブモジュール11Aの一つを破線で囲っている。図3に図2の模式図に示す第1太陽電池パネル10を回路的に示した模式図を示す。図2、図3の模式図において、第1太陽電池セル11を連結する細線は、第1太陽電池セル11を直列に接続する電気配線である。また、図2、図3の模式図において、第1太陽電池セル11を連結する太線は、第1太陽電池セル11を並列に接続する電気配線である。図2、3では、3つの太陽電池セル11を直列に接続した第1サブモジュール11Aを3つ並列に接続した構成である。図2、3の模式図では、第1サブモジュール11Aの極性が互い違いになるように第1太陽電池セル11が配置されているが、第1サブモジュール11Aの電気極性がそろうように第1太陽電池セル11を配置し、さらに、並列接続用の配線を設けてもよい。
(第2太陽電池パネル)
第2太陽電池パネル20は、太陽電池モジュール100のボトム側、つまり、光入射側とは反対側に存在するパネルである。第2太陽電池パネル20は、ナローバンドギャップな光吸収層を有する太陽電池セルを複数有する。ナローバンドギャップな光吸収層としては、例えば、化合物半導体又はGeが挙げられる。ナローバンドギャップな光吸収層のバンドギャップは、1.4eV未満であり、0.7eV以上1.4eV未満が好ましく、0.7eV以上1.2eV以下がより好ましい。実施形態の第2太陽電池パネル20は、単体でも変換効率に優れている。従って、実施形態の第2太陽電池パネル20は、他の太陽電池パネルと積層させずに、単体の太陽電池として用いることも好ましい。
第2太陽電池パネル20は、複数の第1太陽電池セルを含んだ複数の第1サブモジュール11Aを有する。複数の第2太陽電池セル21は、第1方向を長手方向とする構造を有する。そして、第2サブモジュール21Aに含まれる第2方向に並んだ複数の第2太陽電池セル21が電気的に直列に接続されている。そして、複数の第2サブモジュールは、電気的に並列に接続される。第2太陽電池セル21を直列と並列に接続した構成を採用し、第1太陽電池パネル10の出力電圧と第2太陽電池パネル20の出力電圧を調整することによって、太陽電池モジュール100の変換効率を高めることができる。かかる目的のために、実施形態の第2太陽電池パネル20では、第2太陽電池セル21のセル数、セルサイズと第2太陽電池パネル20の出力電圧が調整される。
図4の模式図に第2太陽電池パネル20の模式図を示す。第2サブモジュール21Aの一つを破線で囲っている。図5に図4の模式図に示す第2太陽電池パネル20を回路的に示した模式図を示す。図4、図5の模式図において、第2太陽電池セル21を連結する細線は、第2太陽電池セル21を直列に接続する電気配線である。また、図4、図5の模式図において、第2太陽電池セル21を連結する太線は、第1太陽電池セル21を並列に接続する電気配線である。図4、5では、6つの太陽電池セル21を直列に接続した第2サブモジュール21Aを2つ並列に接続した構成である。図4、5の模式図では、第2サブモジュール21Aの極性が互い違いになるように第2太陽電池セル21が配置されているが、第2サブモジュール21Aの電気極性がそろうように第2太陽電池セル21を配置し、さらに、並列接続用の配線を設けてもよい。
以下、太陽電池セルの接続形態についてより詳細に説明する。第1太陽電池パネル10と第2太陽電池パネル20を並列に接続することから、第1太陽電池パネル10と第2太陽電池パネル20の出力電圧差は小さいことが好ましい。そこで、複数の第1太陽電池セル11を電気的に直列に接続し、かつ、複数の第2太陽電池セル21を電気的に直列に接続することが好ましい。太陽電池セルの直列接続数を変えることによって、第1太陽電池パネル10と第2太陽電池パネル20の出力電圧を合わせることができる。第1太陽電池パネル10と第2太陽電池パネル20の出力電圧の差は、2.0V以下が好ましい。出力電圧の差が小さければ小さいほど、第1太陽電池パネル10と第2太陽電池パネル20を電気的に並列に接続した際に、第1太陽電池パネル10と第2太陽電池パネル20の出力電圧差によるロスが少なく好ましい。従って、第1太陽電池パネル10と第2太陽電池パネル20の出力電圧の差は、1.5V以下や1.0V以下がより好ましく、0.5V以下がさらにより好ましい。第1太陽電池パネル10の最大出力点と第2太陽電池パネル20の最大出力点の電圧の差が、2.0V以下が好ましく、1.5V以下や1.0V以下が好ましく、0.5V以下がより好ましい。
太陽電池セルの開放電圧を考慮してすべての太陽電池セルを電気的に直列で接続して、第1太陽電池パネル10と第2太陽電池パネル20の出力電圧差を減らすことはできる。しかし、第1太陽電池パネル10の第1太陽電池セル11は、上部側と下部側の両電極を透明電極にする必要がある。透明電極は金属電極に比べて抵抗が大きい。そのため、第1太陽電池セル11も第2太陽電池セル21も電気的に直列に接続しただけでは、セル数が少なく、セルの面積が大きくなる。すると、セル中の透明電極の抵抗が大きくなり、太陽電池セルの変換効率は低下してしまう。
また、透明電極の抵抗を考慮して第1太陽電池セル11の第2方向の幅を調整し、これらをすべて直列に接続すると第2太陽電池パネル20との出力電圧が合わなくなってしまう。また、例えば、第1太陽電池パネル10が1つの太陽電池セルで構成されると第2太陽電池パネル10との発電電圧差が大きく異なってしまう。
そこで、上述のように、太陽電池セルを電気的に直列に接続したサブモジュールを電気的に並列に接続することによって、第1太陽電池セル11と第2太陽電池セル21の変換効率を高め、かつ、第1太陽電池パネル10と第2太陽電池パネル20の出力電圧差を小さくすることが好ましい。かかる構成にすることによって、まず、変換効率に優るように太陽電池セルの大きさとなるように太陽電池セルの数(範囲)が調整され、この数の条件で、第1太陽電池パネル10と第2太陽電池パネル20の出力電圧が同じもしくは近くなるように第1太陽電池セル10の直列数と並列数及び第2太陽電池セル21の直列数と並列数を選択する。第1太陽電池セル11のセル数をN、開放電圧をVoc、直列数をS、並列数をPとし、第2太陽電池セル21のセル数をN、開放電圧をVoc、直列数をS、並列数をPとするとき、N=S×P、N=S×P、0.9≦(Voc×S)/(Voc×S)≦1.1を満たすことが好ましい。
太陽電池セルを電気的に直列に接続したサブモジュールを電気的に並列に接続することによって、高い第1太陽電池パネルと第2太陽電池パネル20を電気的に並列に接続しても電力ロスが少ないため、変換効率の高い太陽電池モジュール100を得ることができる。第1太陽電池パネル10及び第2太陽電池パネル20において、複数のサブモジュールの並列数は、2以上10以下が好ましい。並列数が少ないと、1つの太陽電池セル11あたりの透明電極の面積が大きく、透明電極に起因する抵抗増加によって発電効率が低下してしまう。また、並列数が多すぎると、パネル中の太陽電池セル11の数が多くなり、配線等の非発電領域が増加して、発電効率が低下してしまう。なお、この並列数は、第1の太陽電池パネル10の大きさ、その要求特性によって適宜設定される。例えば、第1の太陽電池パネル10が大きくなれば、並列数は前述の並列数より増加する場合がある。
各第1サブモジュール11Aに含まれる第1太陽電池セル10の直列接続数と各第2サブモジュールに含まれる第2太陽電池セル20の直列接続数は異なることが好ましい。直列数を変えることによって、第1太陽電池パネル10の出力電圧と第2太陽電池パネル20の出力電圧の差を小さくすることができる。第1太陽電池パネル10と第2太陽電池パネル20は、それぞれ異なるバンドギャップの光吸収層を有しているため、それぞれの太陽電池セルの開放電圧が異なる。実施形態の太陽電池モジュール100は、第1太陽電池パネル10と第2太陽電池パネル20を並列に接続しているため、両パネルの動作電圧に差があると、並列接続されて出力される電力は、およそ低い方の電圧になってしまい、電圧の差の分だけ電力ロスが生じてしまう。従って、第1太陽電池パネル10と第2太陽電池パネル20では、同じ直列数の接続構造を採用すると太陽電池セルの開放電圧の違いによって、第1太陽電池パネル10と第2太陽電池パネル20の出力電圧に大きな差が生じてしまう。太陽電池パネルの出力電圧は、太陽電池セルの開放電圧とその直列数と関係する。第1太陽電池セル11と第2太陽電池セル21の開放電圧は異なることから、第1サブモジュール11Aに含まれる第1太陽電池セルの直列接続数と第2サブモジュール21Aに含まれる第2太陽電池セル20の直列接続数は異なることが好ましい。
ここで、第1太陽電池セル11の光吸収層にVoc(開放電圧)が0.95VであるCGS(Cu0.95GaSe1.950.05)を用いた第1太陽電池パネル10と、第2太陽電池セル21の光吸収層にVocが0.71Vである多結晶CIGS(Cu0.93Ga0.3In0.7Se)を用いた第2太陽電池パネル20を積層させた太陽電池モジュール100を例に説明する。
光吸収層にCGSSを用いた第1太陽電池セル11の数は168個である。第1太陽電池セル11を42個電気的に直列に接続し、接続した第1サブモジュール11Aを4つ構成させる。4つの第1サブモジュール11Aを電気的に並列に接続する。Vocが0.95VのCGSSを用いているためVocが39.9Vの第1太陽電池パネル10となる。第2太陽電池パネル20は、第1太陽電池パネル10のVoc39.9Vに合わせる。光吸収層にCIGSを用いた第2太陽電池セル21の数は168(183)個である。第2太陽電池セル21を56(61)個電気的に直列に接続し、接続した第2サブモジュール21Aを3つ構成させる。3つの第2サブモジュール21Aを電気的に並列に接続する。Vocが0.71(単体値、第1太陽電池パネル10載せた後のVocは0.66Vに変化)VのCIGSを用いているためVocが39.8(単体値、第1太陽電池パネル10載せた後のVocは40.3Vに変化)Vの第2太陽電池パネル20となる。得られる第1太陽電池パネル10と第2太陽電池パネル20のVocが非常に近いため、それぞれのパネルの出力電圧も近くなり、太陽電池モジュール100の変換効率が向上する。一般的にはトップパネルを載せたときのボトムパネルのVoc、FFなどを鑑みて、最大出力時のVocの差が小さくなるように設定した方が良い。
(第2実施形態)
第2実施形態の太陽電池モジュールは、2以上の太陽電池パネルを積層させた構造を有する。2つ以上の太陽電池パネルは電気的に並列に接続されている。図6の斜視概念図に示すように、本実施形態に係る太陽電池モジュール101は、第1太陽電池パネル10と、第2太陽電池パネル20とを有する。第1太陽電池パネル10と第2太陽電池パネル20は、第3方向に積層されている。第1太陽電池パネル10と第2太陽電池パネル20は、電気的に並列に接続される。第1太陽電池パネル10には、第1太陽電池パネル10中の第1太陽電池セル11を含んだ第1サブモジュール11Aを並列に接続する第1バスバー12を有する。第2太陽電池パネル20には、第2太陽電池パネル20中の第2太陽電池セル21を含んだ第2サブモジュール21Aを並列に接続する第2バスバー22を有する。第1実施形態と第2実施形態で共通する説明については省略する。
(バスバー)
第1バスバー12は、第1太陽電池セル11を含んだ複数の第1サブモジュール11Aを第2方向に並列接続させる金属板、金属箔などの導電性材料で構成される。図7の模式図に第2実施形態の第1太陽電池パネル10の模式図を示す。第1バスバー12は第1方向に延びる金属配線である。第1バスバー12は、第1太陽電池パネル10の第2方向に並んで配置される。第1バスバー12は、第1太陽電池パネル10の両端と、複数の第1サブモジュール11Aの間に配置される。
第2バスバー22は、第2太陽電池セル21を含んだ複数の第2サブモジュール21Aを第2方向に並列接続させる金属板である。図8の模式図に第2実施形態の第2太陽電池パネル20の模式図を示す。第2バスバー22は第1方向に延びる金属配線である。第2バスバー22は、第2太陽電池パネル20の第2方向に並んで配置される。第2バスバー12は、第2太陽電池パネル20の両端と、複数の第2サブモジュール21Aの間に配置される。
第1バスバー12及び第2バスバー22に使用される金属は特に限定されるものではない。例えば、第1バスバー12及び第2バスバー22は、Al、Cu、Au、Ag、MoとWなどのうちのいずれか1種以上の金属を含む配線であることが好ましい。第1バスバー12及び第2バスバー22の幅は、1mm以上5mm以下が好ましい。第1バスバー12及び第2バスバー22が細すぎると集電の際に抵抗となってしまい好ましくない。また、第1バスバー12及び第2バスバー22が設けられた部分は非発電領域である。そのため、第1バスバー12及び第2バスバー22の配線が太すぎると発電量が低下してしまうため好ましくない。また、第1バスバー12及び第2バスバー22の高さは、特に制限は無いが、高すぎると配線しにくくなるため2mm以下や1mm以下であることが好ましい。第1バスバー12及び第2バスバー22の高さなど、太陽電池モジュールの分析は、上面観察及び断面観察によって行える。必要に応じて元素分析を行う。
図9及び図10に、太陽電池モジュール100の断面模式図を示す。図9の模式図には、第1太陽電池セル11を有する第1太陽電池パネル10と第2太陽電池セル21を有する第2太陽電池パネル20が存在する。図9の模式図に示す第1太陽電池パネル10は、第1バスバー12と、基板13、第1電極14、光吸収層15、バッファー層16、第2電極17を含む複数の第1太陽電池セル11を含む。図9の模式図に示す第2太陽電池パネル20は、第2バスバー22と、基板23、第1電極24、光吸収層25、バッファー層26、第2電極27を含む複数の第2太陽電池セル21を含む。P1、P2、P3は、パターン1、2、3による切断の側面を表している。図9は、サブストレート型の基板構成を例示しているが、第1太陽電池パネル10も第2太陽電池パネル20も、スーパーストレート型の基板構成を採用してもよい。スーパーストレート型の基板構成を採用すると、基板13が受光面側の強化ガラスを担うことができ、太陽電池パネル100の軽量化につながる。サブストレート型の基板構成であれば、作製後に、必要に応じて樹脂被覆し、反転させて第2太陽電池パネル20と積層してもよい。
図9は、(A)、(B)と(C)の3パターンの模式図を表している。図9(A)は、第1太陽電池セル11の第1電極14上に第1バスバー12を、第2太陽電池セル21の第1電極24条に第2バスバー22を設けた形態である。第1太陽電池セル11の第1電極14は、第1バスバー12と基板13の間に存在し、第2太陽電池セル21の第1電極24は、第2バスバー22と基板23の間に存在する。
図9(B)は、第1太陽電池セル11の第2電極17上に第1バスバー12を設けた形態であり、第2電極17は、第1バスバー12と光吸収層15の間に存在する。また、第2太陽電池セル21の第2電極27上に第2バスバー22を設けた形態であり、第2電極27は、第2バスバー22と光吸収層25の間に存在する。
図9(C)は、第1太陽電池セル11の基板13上に第1バスバー12を設けた形態であり、第1バスバー12は、基板13と第1電極14の間に存在する。また、第2太陽電池セル21の基板23上に第2バスバー22を設けた形態であり、第2バスバー22は、基板23と第1電極24の間に存在する。図9(C)の模式図の第1バスバー12及び第2バスバー22の両端には、P4の切断側面が存在している。バスバー12と第2電極17が並列な配線でもよければ、P4の切断断面を形成しなくてもよい。図9(A)、(B)と(C)の模式図に示す形態においても第1バスバー12を中心に第1太陽電池セル11は対称に配置され、第2バスバー22を中心に第2サブモジュールの極性が互い違いになるように、第2太陽電池セル21は対称に配置されている。また、図9においては、第1太陽電池セル11及び第2太陽電池セル21が露出しているが、これを例えば樹脂で被覆することが好ましい。
図10は、(A)、(B)と(C)の3パターンの模式図を表している。図10の模式図では、第2太陽電池パネル20は省略表示している。図10(A)、(B)と(C)の模式図に示す形態では、第1サブモジュールの極性が揃うように、第1太陽電池セル11の極性が同一方向になるように配置される。図10(A)は、図左側の第1サブモジュール11Aの第1電極14上と、図右側の第1サブモジュール11Aの第2電極17上にバスバー12をそれぞれ1本ずつ設けた形態である。2つのバスバー12は、第3方向に少なくとも一部重なっている。第1電極14上のバスバー12の極性と第2電極17上のバスバー12の極性は、異なる。絶縁膜18は、樹脂やSiO等であり、2つのバスバー12を絶縁している。図10(B)は、図左側の第1サブモジュール11Aの第1電極14上と、絶縁膜18上にバスバー12をそれぞれ1本ずつ設けた形態である。絶縁膜18上のバスバー12は、図右側の第1サブモジュール11Aの第1電極14と接続している。2つのバスバー12は、第3方向に少なくとも一部重なっている。第1電極14上のバスバー12の極性と絶縁膜18上のバスバー12は、異なる極性である。図10(C)は、図左側の第1サブモジュール11Aの第1電極14上と、図右側の第1サブモジュール11Aの第1電極14上にバスバー12をそれぞれ1本ずつ設けた形態である。2つのバスバー12は、第2方向に並んで配置されている。図左側の第1サブモジュール11Aの第1電極14上のバスバー12の極性と図右側の第1サブモジュール11Aの第1電極14上のバスバー12の極性は、異なる。また、図10においては、第1太陽電池セル11が露出しているが、これを例えば樹脂で被覆することが好ましい。
(基板)
実施形態の基板13、23としては、ソーダライムガラスを用いることが望ましく、石英、白板ガラス、化学強化ガラスなどガラス全般あるいはポリイミド、アクリル等の樹脂を用いることもできる。
(第1電極)
実施形態の第1太陽電池セル11の第1電極14は、第1太陽電池セル10の電極である。第1電極14は、例えば、基板13上に形成された半導体膜を含む透明電極である。第1電極14は、基板13と光吸収層15の間に存在する。第1電極14には、薄い金属膜が含まれていてもよい。第1電極14としては、酸化インジウムスズ(ITO:Indium−Tin Oxide)を少なくとも含む半導体膜を用いることができる。光吸収層15側のITO上には、SnO、TiO、キャリアドープされたZnO:Ga、ZnO:Alなどの酸化物を含む層を積層してもよい。基板13側から光吸収層15側にITOとSnOを積層したものでもよいし、基板13側から光吸収層15側にITO、SnOとTiOを積層したものなどでもよい。第1電極14の光吸収層と接する層は、ITO、SnOとTiOのうちのいずれかの酸化物層であることが好ましい。また、基板13とITOの間にSiO等の酸化物を含む層をさらに設けても良い。第1電極14は基板13にスパッタするなどして製膜することができる。第1電極14の膜厚は、例えば、100nm以上1000nm以下である。実施形態の太陽電池を多接合型の太陽電池に用いる場合は、実施形態の太陽電池はトップセル側やミドルセル側に存在して、第1電極14は透光性のある半導体膜であることが好ましい。第2太陽電池セル21の第1電極24は、第1太陽電池セル11の第1電極14と同じでもよいし、MoやWなどの金属膜でもよい。
(光吸収層)
実施形態の第1太陽電池セル11の光吸収層15は、化合物半導体、ペロブスカイト型化合物、酸化物透明半導体とアモルファスシリコンのうちのいずれか1種以上の層である。光吸収層15は、バッファー層16とpn接合を形成する層である。光吸収層15がp型であれば、バッファー層はn型であり、光吸収層15がn型であれば、バッファー層16はp型である。光吸収層15は、第1電極14とバッファー層16との間に存在する。光吸収層15がホモ接合型である場合、バッファー層16を省略してもよい。
光吸収層15は、例えばCuGaSe、Cu(Al,Ga)(S,Se)、CuGa(S,Se)、Cu(In,Ga)(S,Se)といったカルコパイライト構造を有する化合物半導体層やCdTe、(Cd,Zn,Mg)(Te,Se,S)や(In,Ga)(S,Se,Te)などの化合物半導体層を光吸収層として用いることができる。光吸収層15の膜厚は、例えば、800nm以上3000nm以下である。
光吸収層15は、CuOなどの酸化物透明半導体を用いることが好ましい。
元素の組み合わせにより、バンドギャップの大きさを目的とする値に調節しやすくすることができる。目的とするバンドギャップの値とは、例えば1.0eV以上2.7eV以下である。
トップセル側の光吸収層15のバンドギャップを広げることで、ボトムセル側の第2太陽電池での発電量が増加する観点からトップセル側の光吸収層15のバンドギャップ値は大きいことが好ましい。より大きなバンドギャップを有する光吸収層15としては、CuO、(Cd,Zn,Mg)(Te,Se,S)や(In,Ga)(S,Se,Te)などが光吸収層15に好適である。
光吸収層15は、他にも、CHNHPbX(Xは少なくとも1種以上のハロゲン)で表されるペロブスカイト型化合物やアモルファスシリコンの層を用いることができる。
実施形態の第2太陽電池セル21の光吸収層25は、化合物半導体、酸化物透明半導体、ペロブスカイト型化合物やGeを含む化合物のうちのいずれか1種を用いた層であることが好ましい。化合物半導体としては、Cu(In,Ga)Se、CuInTe、Cu(In,Al)Se、Ag(In,Ga)Seで表されるカルコパイライト構造を有する化合物半導体や、他にもCZTS(CuZnSnS)やCZTSS(CuZnSnSe4−x)やで表されるケステライト構造又はスタンナイト構造を有する化合物半導体層が挙げられる。酸化物透明半導体としては、CuOなどが挙げられる。ペロブスカイト型化合物としては、CHNHPbX(Xは少なくとも1種以上のハロゲン)が挙げられる。第2太陽電池セル21の光吸収層25は、化合物等の組成以外は、第1太陽電池セル21の光吸収層15と共通する。第2太陽電池セル21の光吸収層25は、第1太陽電池セル11の光吸収層15よりもバンドギャップが狭い。
(バッファー層)
実施形態のバッファー層16、26は、n型又はp型の半導体層である。バッファー層16、26は、光吸収層15、25と第2電極17、27との間に存在する。バッファー層16、26は、光吸収層15、25の第1電極14、24側を向いた面とは反対側の面と物理的に接した層である。そして、バッファー層16、26は、光吸収層15、25とヘテロ接合する層である。バッファー層16、26は、高い開放電圧の太陽電池セルを得ることのできるようにフェルミ準位が制御されたn型半導体又はp型半導体が好ましい。
光吸収層15、25がカルコパイライト型化合物、ケステライト型化合物又はスタナイト型化合物である場合、バッファー層16、26は、例えば、Zn1−y1−x、Zn1−y−zMgO、ZnO1−x、Zn1−zMgO(MはB、Al、In及びGaからなる群から選ばれる少なくとも1つの元素)や、CdSなどを用いることができる。バッファー層16、26の厚さは、2nm以上800nm以下であることが好ましい。バッファー層16、26は、例えば、スパッタやCBD(化学溶液析出法)によって製膜される。バッファー層166、26をCBDで製膜する場合、例えば、水溶液中で金属塩(例えばCdSO)、硫化物(チオウレア)と錯化剤(アンモニア)を化学反応により、光吸収層15、25上に形成できる。光吸収層15にCuGaSe層、AgGaSe層、CuGaAlSe層、CuGa(Se,S)層などIIIb族元素にInを含まないカルコパイライト型化合物を用いた場合、バッファー層16、26としては、CdSが好ましい。
光吸収層25がGeである場合、バッファー層26は、例えば、ZnOを用いることが好ましい。
光吸収層15がペロブスカイト型化合物である場合、バッファー層16は、いわゆるコンパクト層と呼ばれるn型の層である。コンパクト層としては、酸化チタン、酸化亜鉛と酸化ガリウムなどの中から選ばれる1種以上の酸化物の層であることが好ましい。
光吸収層15がアモルファスシリコンである場合、バッファー層16は、ワイドギャップで性質の近いアモルファスのSiC:Hなどが望ましい。
(酸化物層)
実施形態の酸化物層は、バッファー層16、26と第2電極17、27の間に設けることが好ましい薄膜である。酸化物層は、Zn1−xMgO、ZnO1−yとZn1−xMg1−y(0≦x,y<1)のいずれかの化合物を含む薄膜である。酸化物層は、第2電極17、27側を向いたバッファー層16、26の面のすべてを覆っていない形態でもよい。例えば、第2電極17側のバッファー層16、26の面の50%を覆っていればよい。ほかの候補として、AlO、SiO、SiNやウルツ型のAlNやGaN、BeOなども挙げられる。酸化物層の体積抵抗率は、1Ωcm以上であると光吸収層15内に存在する可能性のある低抵抗成分に由来するリーク電流を抑えることが可能になるという利点がある。なお、実施形態では、酸化物層を省略することができる。これらの酸化物層は、酸化物粒子層であり、酸化物層中には多数の空隙を有することが好ましい。中間層は、上記の化合物や物性に限定されるものではなく、太陽電池の変換効率向上等に寄与する層であればよい。中間層は、物性の異なる複数の層であってもよい。
(第2電極)
実施形態の第2電極17、27は太陽光のような光を透過し尚且つ導電性を有する電極膜である。第2電極17、27は、中間層やバッファー層16、26の光吸収層15側を向いた面とは反対側の面と物理的に接している。第2電極17、27と第1電極14の間に、接合した光吸収層15、25とバッファー層16、26が存在する。第2電極17、27は、例えば、Ar雰囲気中でスパッタリングを行なって製膜される。第2電極17、27は、例えば、アルミナ(Al)を2wt%含有したZnOターゲットを用いたZnO:Al或いはジボランまたはトリエチルボロンからのBをドーパントとしたZnO:Bを用いることができる。
(第3電極)
実施形態の第3電極は、第1太陽電池セル11や第2太陽電池セル21の電極であって、第2電極上の光吸収層15、25側とは反対側に形成された金属膜である。第3電極としては、NiやAl等の導電性の金属膜を用いることができる。第3電極の膜厚は、例えば、200nm以上2000nm以下である。また、第2電極17、27の抵抗値が低く、直列抵抗成分が無視できるほどの場合等には、第3電極を省いても構わない。
(反射防止膜)
実施形態の反射防止膜は、光吸収層15、25へ光を導入しやすくするための膜であって、第2電極17、28上又は第3電極上の光吸収層15、25側とは反対側に形成されている。第1太陽電池パネル10と第2太陽電池パネル20の間に反射防止膜を設けることが好ましい。反射防止膜としては、例えば、MgFやSiOを用いることが望ましい。なお、実施形態において、反射防止膜を省くことができる。各層の屈折率に応じて膜厚を調整する必要があるが、70−130nm(80−120nm)蒸着することが好ましい。なお、反射防止膜の代わりに、第1太陽電池パネル10と第2太陽電池パネル20の間に、短波長を反射し、長波長を透過させるようなダイクロックミラーを設けることも好ましい。ダイクロックミラーを設けるとトップセル側の光吸収層を薄くすることができる点で、好ましい。
第1太陽電池セル11の作製方法とパターン1、2、3による切断の側面P1、P2,P3について簡単に説明する。基板13上に、第1電極14を製膜し、第1電極14にスクライブを行い、P1の断面が形成される。続いて、光吸収層15、バッファー層16を製膜する。光吸収層15は、P1の断面にも形成される。光吸収層15とバッファー層16にスクライブを行いP2の断面が形成される。続いて、バッファー層16上に第2電極17を形成する。第2電極17は、P2の断面にも形成される。そして、光吸収層15、バッファー層16と第2電極17にスクライブを行うと、P3の断面が形成される。そして、直列に接続した第1太陽電池セル11を得る。バスバー12は、第1電極14の製膜前に基板上に形成してもよいし、P3の断面形成のスクライブ処理前後に形成してもよい。第2太陽電池セル21の作製方法及びパターン1、2、3は、第1太陽電池セル21の作製方法及びパターン1、2、3と共通する。
第1太陽電池セル11の第1電極14及び第2電極17は両方とも光を透過させる透明電極であるため、金属膜の電極と比較すると抵抗が高い傾向がある。そのため、第1電極14及び第2電極17の面積が大きいと電極の高抵抗の影響が顕著になってしまう。太陽電池パネルは、小さいものでも1200mmx600mm程度であり、大きいものは、1600mmx1000mm程度ある。太陽電池パネル10は大面積であるため、直列接続させただけでは、第1太陽電池セル11の1つあたりの第1電極14及び第2電極17も同様に大面積となってしまう。実施形態では、サブモジュールを電気的に並列に接続することで、透明電極の面積も下げることができる。透明電極の面積を小さくすると、その分、サブモジュールの並列接続数も増加し、非発電領域が増加してしまう。そこで、透明電極の面積を小さくしすぎるのは好ましくない。また、セルで発電した電気は太陽電池セルの第2方向である幅方向(短手方向)を流れる。従って、透明電極の幅方向の距離を短くすることで透明電極の抵抗の影響を緩和することができる。これらのことから、第1電極14、24の幅、第2電極17、27の幅、又は、第1電極14、24及び第2電極17、27の幅は、3mm以上15mm以下が好ましく、3.3mm以上8mm以下がより好ましく、3.5mm以上8mm以下がより好ましい。なお、第1電極14、24幅は、第1電極14、24の基板13、24を向く面の第2方向の距離である。同様に、第2電極17、27の幅は、第2電極17、27の基板13、23を向く面の第2方向の距離である。
(第3実施形態)
第3実施形態の太陽電池モジュールは、複数の第1太陽電池セルを含んだ複数の第1サブモジュールがバスバーで電気的に接続した第1太陽電池パネルと、第1太陽電池パネルと積層し、複数の第2太陽電池セルを含んだ複数の第2サブモジュールがバスバーで電気的に接続した第2太陽電池パネルを有する第2太陽電池パネルを有する。2つの太陽電池パネルは、電気的に並列に接続されていることが好ましい。図11に第3実施形態の第1太陽電池パネル20の模式図を、図12に第3実施形態の第2太陽電池パネル20の模式図を示す。図11と図12のパネルは同じ大きさの長方形状である。第1サブモジュール11Aの長手方向は、第1サブモジュール11A中の第1太陽電池セルの長手方向と同じ方向である。第2サブモジュール21Aの長手方向は、第2サブモジュール21A中の第2太陽電池セルの長手方向と同じである。
図11の第1太陽電池パネル10には、第1方向を長手方向とする第1サブモジュール11Aが配列している。第1サブモジュールの11Aの間と両端には第1バスバー12が接続し、第1サブモジュール11Aで発電した電力が第1バスバー12で取り出される構成となっている。なお、図11の模式図では、3つの第1サブモジュール11Aが第1バスバー12で電気的に並列に接続された組が複数示されている。第1サブモジュール11Aの数などは、パネルの大きさや形状に応じて適宜選択することができる。
図12の第2太陽電池パネル20には、第2方向を長手方向とする第2サブモジュール21Aが配列している。第2サブモジュールの21Aの間と両端には第2バスバー22が接続し、第2サブモジュール21Aで発電した電力が第2バスバー22で取り出される構成となっている。図12中の破線で囲った領域は、第1太陽電池パネル10に対して垂直に光が照射されたときに、第1バスバー12によって生じた影が第2太陽電池パネル20を覆う領域28を表している。なお、図12の模式図では、2つの第2サブモジュール21Aが第2バスバー22で電気的に並列に接続された組が複数示されている。第2サブモジュール21Aの数などは、パネルの大きさや形状に応じて適宜選択することができる。
第1太陽電池パネル10の第1バスバー12は、第2太陽電池パネル20の第2太陽電池セル21の短手方向にまたぐように存在する。従って、すべての第2太陽電池セル21の影になる領域28は、概ね等しくなる。第2太陽電池セル21の影になる領域28の面積部分が非発電領域となる。各第2太陽電池セル21の非発電領域が等しいと、第2太陽電池パネル20での発電への影響を少なくすることができる。例えば、第1バスバー12によって生じた影が、第2太陽電池セル21の一つを完全に覆ってしまうと、その第2太陽電池セル21の発電量は、0になってしまい、その発電量が0の第2太陽電池セル21を直列に接続したサブモジュールの発電量も0になってしまう。しかし、第1のバスバー12によって生じる影が、第2太陽電池セル21を部分的に均等に覆うと、すべての第2太陽電池セル21において、同程度に発電量が低下するため、第2サブモジュール21Aの発電量は、影となった領域の面積分だけが低下する。サブモジュールの大きさや向きが揃っておらずバスバー12の向きが揃っていなくても、第1バスバー12が第2太陽電池セル21の影になりにくい。第2太陽電池パネル20の発電領域への光の到達を多くするように第1太陽電池パネル10を構成することができる。かかる構成においても、第1太陽電池パネル10と第2太陽電池パネル20の発電電圧を揃えて、第1太陽電池パネル10と第2太陽電池パネル20を並列に低損失に接続することができる。
(第4実施形態)
第4実施形態の太陽電池モジュールは、複数の第1太陽電池セルを含んだ複数の第1サブモジュールがバスバーで電気的に接続した第1太陽電池パネルと、第1太陽電池パネルと積層した第2太陽電池パネルを有する。第4実施形態の太陽電池モジュールは、第3実施形態の太陽電池モジュールの変形例である。2つの太陽電池パネルは、電気的に並列に接続されていることが好ましい。図13に第4実施形態の第1太陽電池パネル20の模式図を、図14に第4実施形態の第2太陽電池パネル20の模式図を示す。図13と図14のパネルは同じ大きさの多角形の形状である。屋根などに太陽電池モジュールを配置する場合、配置する領域が長方形でない場合、本実施形態のモジュールを利用することで、太陽電池モジュールの設置面積(有効面積)を効率よく拡大することができる。
第4実施形態の太陽電池モジュールは、パネルの形状とサブモジュールの配置又は構成が異なること以外は、第3実施形態の太陽電池モジュールと共通する。
パネル形状が多角形であると、第3実施形態と同じように各パネルにおいて、一方向を長手方向となるようにサブモジュールを配置すると、サブモジュールがパネルから一部はみ出てしまうか、非発電領域が増えてしまい、効率よく太陽電池セル(サブモジュール)を配置することができない。そこで、パネル形状が多角形など、長方形以外のとき、図13と図14の模式図に示すようにサブモジュールの配置と構成を変えることで、効率よくサブモジュールをパネルに配置することができる。
図13の模式図に示す第1太陽電池パネル10では、図面のパネル右側の第1方向を長手方向とする3つの第1サブモジュール11A1と、図面のパネル左の第2方向を長手方向とする3つの第1サブモジュール11A2を組み合わせることで、多角形の形状とサブモジュールの配置を合わせている。3つのサブモジュールは電気的に並列に接続している。並列に接続した3つの第1サブモジュール11Aの縦横比が異なっている。第1サブモジュール11Aの大きさ、縦横比、配置方向、数、位置のうちのいずれかを調整することによって、パネルの形状に合わせた第1サブモジュールの11Aの配置が可能となる。
図14の模式図に示す第2太陽電池パネル20では、図面のパネル右側の第2方向を長手方向とする2つの第2サブモジュール21A1と、図面のパネル左側の第1方向を長手方向とする2つの第2サブモジュール21A2を組み合わせることで、多角形の形状とサブモジュールの配置を合わせている。2つのサブモジュールは電気的に並列に接続している。並列に接続した2つの第2サブモジュール21Aの縦横比が異なっている。第2サブモジュール21Aの大きさ、縦横比、配置方向、数、位置のうちのいずれかを調整することによって、パネルの形状に合わせた第2サブモジュールの21Aの配置が可能となる。
図13と図14の太陽電池パネルを重ね合わせても第3実施形態と同様に第1太陽電池パネル10のバスバー12は、第2太陽電池パネル20の第2太陽電池セル21での発電量減少への影響を抑えている。サブモジュールの向きが揃っておらずバスバー12の向きが揃っていなくても、バスバー12が第2太陽電池セル21の影になりにくい。第2太陽電池パネル20の発電領域への光の到達を多くするように第1太陽電池パネル10を構成することができる。かかる構成においても、第1太陽電池パネル10と第2太陽電池パネル20の発電電圧を揃えて、第1太陽電池パネル10と第2太陽電池パネル20を並列に低損失に接続することができる。
(第5実施形態)
実施形態の太陽電池モジュール100、101(第3実施形態、第4実施形態含む)は、第3実施形態の太陽光発電システムにおいて、発電を行う発電機として用いることができる。実施形態の太陽光発電システムは、太陽電池モジュールを用いて発電を行うものであって、具体的には、発電を行う太陽電池モジュールと、発電した電気を電力変換する手段と、発電した電気をためる蓄電手段又は発電した電気を消費する負荷とを有する。図15に実施形態の太陽光発電システム200の構成概念図を示す。図15の太陽光発電システムは、太陽電池モジュール201(100、101、102)と、コンバーター202と、蓄電池203と、負荷204とを有する。蓄電池203と負荷204は、どちらか一方を省略しても良い。負荷204は、蓄電池203に蓄えられた電気エネルギーを利用することもできる構成にしてもよい。コンバーター202は、DC−DCコンバーター、DC−ACコンバーター、AC−ACコンバーターなど変圧や直流交流変換などの電力変換を行う回路又は素子を含む装置である。コンバーター202の構成は、発電電圧、蓄電池203や負荷204の構成に応じて好適な構成を採用すればよい。
受光した太陽電池モジュール201に含まれる太陽電池セルが発電し、その電気エネルギーは、コンバーター202で変換され、蓄電池203で蓄えられるか、負荷204で消費される。太陽電池モジュール201には、太陽電池モジュール201を常に太陽に向けるための太陽光追尾駆動装置を設けたり、太陽光を集光する集光体を設けたり、発電効率を向上させるための装置等を付加することが好ましい。
太陽光発電システム200は、住居、商業施設や工場などの不動産に用いられたり、車両、航空機や電子機器などの動産に用いられたりすることが好ましい。実施形態の変換効率に優れた光電変換素子を太陽電池モジュール201に用いることで、発電量の増加が期待される。
以下、実施例に基づき本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
実施例1は、第1太陽電池パネルの第1太陽電池セルの光吸収層にCu0.95GaSe1.820.18を用い、第2太陽電池パネルの第2太陽電池セルの光吸収層にCu0.95In0.7Ga0.3Seを用いる。第1太陽電池パネルと第2太陽電池パネルは、第1方向に1650mmで第2方向に991mm大きさである。第1太陽電池セルは、すべて同じ4.5mm幅で、第2方向に216列設けられている。72のセルを電気的に直列に接続し3つの第1サブモジュールが形成されている。3つの第1サブモジュールの間と両端には3mmのバスバーを計4本設け、電気的に並列に接続する。第2太陽電池セルは、すべて同じ3.5mm幅で、第2方向に276列設けられている。138のセルを電気的に直列に接続し2つの第2サブモジュールが形成されている。2つの第2サブモジュールの間と両端には3mmのバスバーを計3本設け、電気的に並列に接続する。
まず、第1太陽電池パネルと第2太陽電池パネルについて別々に、Jsc、Voc、変換効率を求め、続けて、第1太陽電池パネルと第2太陽電池パネルを積層して、電気的に並列に接続した太陽電池モジュールの変換効率を求める。他の実施例及び比較例の結果もまとめて表1に示す。
(比較例1)
第1太陽電池セルは、すべて同じ4.5mm幅で、第2方向に216列設けられている。216のセルを電気的に直列に接続し1つの第1サブモジュールが形成されている。パネル両端にバスバーを設け、第1太陽電池セルを電気的に直列に接続する。第2太陽電池セルは、すべて同じ3.5mm幅で、第2方向に276列設けられている。276のセルを電気的に直列に接続し1つの第2サブモジュールが形成されている。パネル両端にはバスバーを設け、第2太陽電池セルを電気的に直列に接続する。これらのこと以外は、実施例1と同じである。
(比較例2)
第1太陽電池セルは、すべて同じ13.6mm幅で、第2方向に72列設けられている。72のセルを電気的に直列に接続し1つの第1サブモジュールが形成されている。パネル両端にバスバーを設け、第1太陽電池セルを電気的に直列に接続する。第2太陽電池セルは、すべて同じ7.0mm幅で、第2方向に138列設けられている。138のセルを電気的に直列に接続し1つの第2サブモジュールが形成されている。パネル両端にはバスバーを設け、第2太陽電池セルを電気的に直列に接続する。これらのこと以外は、実施例1と同じである。
(実施例2)
第1太陽電池セルは、すべて同じ6.1mm幅で、第2方向に159列設けられている。53のセルを電気的に直列に接続し3つの第1サブモジュールが形成されている。3つの第1サブモジュールの間と両端にバスバーを計4本設け、電気的に並列に接続する。第2太陽電池セルは、すべて同じ4.8mm幅で、第2方向に200列設けられている。100のセルを電気的に直列に接続し2つの第2サブモジュールが形成されている。2つの第2サブモジュールの間と両端にはバスバーを計3本設け、電気的に並列に接続する。これらのこと以外は、実施例1と同じである。
(実施例3)
第1太陽電池セルは、すべて同じ8.4mm幅で、第2方向に115列設けられている。23のセルを電気的に直列に接続し5つの第1サブモジュールが形成されている。5つの第1サブモジュールの間と両端にバスバーを計6本設け、電気的に並列に接続する。第2太陽電池セルは、すべて同じ11mm幅で、第2方向に88列設けられている。44のセルを電気的に直列に接続し2つの第2サブモジュールが形成されている。2つの第2サブモジュールの間と両端にはバスバーを計3本設け、電気的に並列に接続する。これらのこと以外は、実施例1と同じである。
(実施例4)
第1太陽電池セルは、すべて同じ8.4mm幅で、第2方向に115列設けられている。23のセルを電気的に直列に接続し5つの第1サブモジュールが形成されている。5つの第1サブモジュールの間と両端にバスバーを計6本設け、電気的に並列に接続する。第2太陽電池セルは、すべて同じ7.4mm幅で、第2方向に132列設けられている。44のセルを電気的に直列に接続し3つの第2サブモジュールが形成されている。3つの第2サブモジュールの間と両端にはバスバーを計4本設け、電気的に並列に接続する。これらのこと以外は、実施例1と同じである。
(実施例5)
第1太陽電池セルは、すべて同じ13mm幅で、第2方向に75列設けられている。25のセルを電気的に直列に接続し3つの第1サブモジュールが形成されている。3つの第1サブモジュールの間と両端にバスバーを計4本設け、電気的に並列に接続する。第2太陽電池セルは、すべて同じ6.9mm幅で、第2方向に141列設けられている。47のセルを電気的に直列に接続し3つの第2サブモジュールが形成されている。3つの第2サブモジュールの間と両端にはバスバーを計4本設け、電気的に並列に接続する。これらのこと以外は、実施例1と同じである。
(実施例6)
第1太陽電池セルは、すべて同じ14mm幅で、第2方向に69列設けられている。23のセルを電気的に直列に接続し3つの第1サブモジュールが形成されている。3つの第1サブモジュールの間と両端にバスバーを計4本設け、電気的に並列に接続する。第2太陽電池セルは、すべて同じ7.4mm幅で、第2方向に132列設けられている。44のセルを電気的に直列に接続し3つの第2サブモジュールが形成されている。3つの第2サブモジュールの間と両端にはバスバーを計4本設け、電気的に並列に接続する。これらのこと以外は、実施例1と同じである。
(実施例7)
第1太陽電池セルは、すべて同じ15mm幅で、第2方向に63列設けられている。21のセルを電気的に直列に接続し3つの第1サブモジュールが形成されている。3つの第1サブモジュールの間と両端にバスバーを計4本設け、電気的に並列に接続する。第2太陽電池セルは、すべて同じ8.1mm幅で、第2方向に120列設けられている。40のセルを電気的に直列に接続し3つの第2サブモジュールが形成されている。3つの第2サブモジュールの間と両端にはバスバーを計4本設け、電気的に並列に接続する。これらのこと以外は、実施例1と同じである。
(実施例8)
第1太陽電池パネルの第1太陽電池セルの光吸収層にCu0.95GaSeを用いる。第1太陽電池セルは、すべて同じ5.4m幅で、第2方向に180列設けられている。60のセルを電気的に直列に接続し3つの第1サブモジュールが形成されている。3つの第1サブモジュールの間と両端にはバスバーを計4本設け、電気的に並列に接続する。第2太陽電池パネルの第2太陽電池セルの光吸収層にCu0.96In0.59Ga0.41Seを用いる。第2太陽電池セルは、すべて同じ5.9mm幅で、第2方向に164列設けられている。82のセルを電気的に直列に接続し2つの第2サブモジュールが形成されている。2つの第2サブモジュールの間と両端にはバスバーを計3本設け、電気的に並列に接続する。これらのこと以外は、実施例1と同じである。(トップセルがある状態で第2太陽電池セルのVocは0.705)
(実施例9)
第1太陽電池パネルの第1太陽電池セルの光吸収層にCu0.95GaSeを用いる。第1太陽電池セルは、すべて同じ6.1mm幅で、第2方向に160列設けられている。80のセルを電気的に直列に接続し2つの第1サブモジュールが形成されている。2つの第1サブモジュールの間と両端にはバスバーを計3本設け、電気的に並列に接続する。第2太陽電池パネルの第2太陽電池セルの光吸収層にCu0.96In0.59Ga0.41Seを用いる。第2太陽電池セルは、すべて同じ4.5mm幅で、第2方向に216列設けられている。108のセルを電気的に直列に接続し2つの第2サブモジュールが形成されている。2つの第2サブモジュールの間と両端にはバスバーを計3本設け、電気的に並列に接続する。これらのこと以外は、実施例1と同じである。
(実施例10)
第1太陽電池パネルの第1太陽電池セルの光吸収層にペロブスカイト化合物として、CHNHPb(I,Cl)を用いる。第1太陽電池セルは、すべて同じ8.1mm幅で、第2方向に120列設けられている。40のセルを電気的に直列に接続し3つの第1サブモジュールが形成されている。3つの第1サブモジュールの間と両端にはバスバーを計4本設け、電気的に並列に接続する。第2太陽電池パネルの第2太陽電池セルの光吸収層にCu0.96In0.59Ga0.41Seを用いる。第2太陽電池セルは、すべて同じ7.8mm幅で、第2方向に124列設けられている。62のセルを電気的に直列に接続し2つの第2サブモジュールが形成されている。2つの第2サブモジュールの間と両端にはバスバーを計3本設け、電気的に並列に接続する。これらのこと以外は、実施例1と同じである。
(実施例11)
第1太陽電池パネルの第1太陽電池セルの光吸収層にアモルファスシリコンを用いる。第1太陽電池セルは、すべて同じ8.1mm幅で、第2方向に120列設けられている。40のセルを電気的に直列に接続し3つの第1サブモジュールが形成されている。3つの第1サブモジュールの間と両端にはバスバーを計4本設け、電気的に並列に接続する。第2太陽電池パネルの第2太陽電池セルの光吸収層にCu0.96In0.59Ga0.41Seを用いる。第2太陽電池セルは、すべて同じ6.2mm幅で、第2方向に156列設けられている。52のセルを電気的に直列に接続し3つの第2サブモジュールが形成されている。3つの第2サブモジュールの間と両端にはバスバーを計4本設け、電気的に並列に接続する。これらのこと以外は、実施例1と同じである。
(実施例12)
第1太陽電池パネルの第1太陽電池セルの光吸収層にアモルファスシリコンを用いる。第1太陽電池セルは、すべて同じ8.1mm幅で、第2方向に120列設けられている。40のセルを電気的に直列に接続し3つの第1サブモジュールが形成されている。3つの第1サブモジュールの間と両端にはバスバーを計4本設け、電気的に並列に接続する。第2太陽電池パネルの第2太陽電池セルの光吸収層にCu0.96In0.59Ga0.41Seを用いる。第2太陽電池セルは、すべて同じ9.4mm幅で、第2方向に104列設けられている。52のセルを電気的に直列に接続し2つの第2サブモジュールが形成されている。2つの第2サブモジュールの間と両端にはバスバーを計3本設け、電気的に並列に接続する。これらのこと以外は、実施例1と同じである。
(実施例13)
第1太陽電池パネルの第1太陽電池セルの光吸収層にアモルファスシリコンを用いる。第1太陽電池セルは、すべて同じ8.1mm幅で、第2方向に120列設けられている。40のセルを電気的に直列に接続し3つの第1サブモジュールが形成されている。3つの第1サブモジュールの間と両端にはバスバーを計4本設け、電気的に並列に接続する。第2太陽電池パネルの第2太陽電池セルの光吸収層にCu1.87Zn1.02Sn0.99Se0.073.93を用いる。第2太陽電池セルは、すべて同じ6.8mm幅で、第2方向に144列設けられている。72のセルを電気的に直列に接続し2つの第2サブモジュールが形成されている。2つの第2サブモジュール群の間と両端にはバスバーを計3本設け、電気的に並列に接続する。これらのこと以外は、実施例1と同じである。
Figure 2021082847
第1と第2の並列数を最適な値にすることで、効率が高くなる。
無理に同じ並列数にしようとして、スクライブ幅を広くすると単体の効率が下がる。そのため、合計の効率(出力)が下がってしまう。
また、第1太陽電池セルの光吸収層として、CuO、(Cd,Zn,Mg)(Te,Se,S)や(In,Ga)(S,Se,Te)といった太陽電池としては非常にワイドなバンドギャップを有する光吸収層を用いることで、ボトム側の第2太陽電池セルに光吸収層とのバンドギャップ差をより大きくすることができる。バンドギャップの差がより大きいほど第2太陽電池セルの光吸収層の発電に寄与する光が到達し発電量が増加する。このようなバンドギャップの差の大きな多接合型太陽電池を採用し、実施形態の接続形態を採用することで、ボトムセル側である第2太陽電池パネルでの発電量が増加し、多接合型太陽電池におけるさらなる発電量増加が期待される。 明細書中、元素の一部は元素記号のみで表している。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態そのままに限定解釈されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより種々の発明を形成することができる。例えば、変形例の様に異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせても良い。
100、101、102…太陽電池、10…第1太陽電池パネル、11…第1太陽電池セル、11A…第1サブモジュール、12…第1バスバー、13…基板、14…第1電極、15…光吸収層、16…バッファー層、17…第2電極、18…絶縁膜、20…第2太陽電池パネル、21…第2太陽電池セル、21A…第2サブモジュール、22…第2バスバー、23…基板、24…第1電極、25…光吸収層、26…バッファー層、27…第2電極、28…影の領域、200…太陽電池システム、201…太陽電池モジュール、202…コンバーター、203…蓄電池、204…負荷

Claims (9)

  1. 複数の第1太陽電池セルを含んだ複数の第1サブモジュールを有する第1太陽電池パネルと、
    前記第1太陽電池パネルと積層し、複数の第2太陽電池セルを含んだ複数の第2サブモジュールを有する第2太陽電池パネルを有し、
    前記第1太陽電池パネルは、光入射側に存在し、
    前記第1太陽電池パネルと前記第2太陽電池パネルは電気的に接続し、
    前記複数の第1サブモジュールは、バスバーで電気的に接続され、
    前記複数の第2サブモジュールは、バスバーで電気的に接続され、
    前記第1太陽電池パネルは、1系統の電力出力端子を有し、
    前記第2太陽電池パネルは、1系統の電力出力端子を有する太陽電池モジュール。
  2. 前記第1太陽電池パネルの前記電力出力端子と前記第2太陽電池パネルの前記電力出力端子が電気的に接続する請求項1に記載の太陽電池モジュール。
  3. 前記第1太陽電池パネルと前記第2太陽電池パネルの出力電圧の差は、2.0V以下である請求項1又は2に記載の太陽電池モジュール。
  4. 前記複数の第1太陽電池セルは、化合物半導体、ペロブスカイト型化合物、酸化物透明半導体とアモルファスシリコンのうちのいずれか1種以上を光吸収層に用いた請求項1ないし3のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール。
  5. 前記複数の第2太陽電池セルは、化合物半導体、酸化物透明半導体、ペロブスカイト型化合物とGeを含む化合物のうちのいずれか1種を用いた光吸収層を有し、
    前記複数の第2太陽電池セルの光吸収層のバンドギャップは、前記複数の第1太陽電池セルの光吸収層よりもナローバンドギャップである請求項1ないし4のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール。
  6. 前記複数の第1太陽電池セルは、ペロブスカイト型化合物又は酸化物透明半導体を光吸収層に用いた請求項1ないし5のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール。
  7. 前記複数の第1太陽電池セルは、CHNHPbX(Xは少なくとも1種以上のハロゲン)で表されるペロブスカイト型化合物を光吸収層に用いた請求項1ないし5のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール。
  8. 前記複数の第1太陽電池セルは、CuOを光吸収層に用いた請求項1ないし5のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール。
  9. 請求項1ないし8のいずれか1項に記載の太陽電池モジュールを用いた太陽光発電システム。


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