以下に説明する実施形態は、本発明の種々の実施形態の一つに過ぎない。本発明の実施形態は、下記実施形態に限定されることはなく、この実施形態以外も含み得る。また、下記の実施形態は、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
(実施形態1)
実施形態1に係る点灯装置1は、図1に示すように、光源ユニット100を点灯するために用いられる。なお、本実施形態の点灯装置1は、自動車のような車両に設けられた光源ユニット100を点灯するために用いられる。
点灯装置1は、図1に示すように、電力変換部10と、制御部20と、第1感温部30とを備える。また、点灯装置1は、出力電圧を測定する電圧測定部40と、出力電流を測定する電流測定部50とを備えている。
まず、点灯装置1によって点灯される光源ユニット100について説明する。
光源ユニット100は、光源110と、第2感温部120とを備えている。光源110はLEDのような半導体発光素子からなる。光源110は例えば複数のLEDからなり、複数のLEDは直列又は並列に接続されている。第2感温部120は光源110の温度を測定する。ここにおいて、「光源の温度」とは、光源そのものの温度に限定されず、光源の周囲の温度を含む。なお、本実施形態では、第2感温部120は光源110の周囲の温度を測定している。
次に、点灯装置1の各部の構成について説明する。
電力変換部10は、例えば昇圧型のDC−DCコンバータ回路からなる。電力変換部10は、直流電源E1から電源スイッチSW1を介して入力される直流電圧の電圧値を変換して、光源ユニット100の光源110に出力する。直流電源E1は、例えば車両のバッテリであるが、交流電源の交流電圧を整流、平滑して直流電圧に変換するAC−DCインバータ回路でもよい。
電圧測定部40は、電力変換部10の出力端子間に接続された抵抗R1,R2の直列回路を備えている。電力変換部10の出力電圧を抵抗R1と抵抗R2とで分圧した電圧が制御部20に入力される。
電流測定部50は、光源110と電力変換部10との間に直列に接続された抵抗R3を備えている。抵抗R3の両端電圧が制御部20に入力される。
制御部20は、第1入力部21と、第2入力部22と、異常判断部23と、出力設定部24と、出力制御部25の機能を備えている。また、制御部20はメモリ26を備えている。本実施形態の制御部20はマイクロコンピュータを備えている。マイクロコンピュータのCPU(Central Processing Unit)がメモリ26に記憶されたプログラムを実行することによって、制御部20の機能が実現される。ここで、マイクロコンピュータのCPUが実行するプログラムは、点灯装置1の工場出荷時にあらかじめメモリ26に記憶されていてもよいし、メモリカードなどの記憶媒体に記録されて提供されてもよいし、電気通信回線を通して提供されてもよい。
第1入力部21には、電力変換部10及び制御部20を少なくとも収納する点灯装置本体70(図7参照)の内部温度、つまり点灯装置1の温度を測定する第1感温部30から第1測定値が入力される。第1感温部30は例えばサーミスタのような感温素子であり、電力変換部10などの回路が実装された基板に実装されて、点灯装置本体70の内部温度を測定する。ここにおいて、「点灯装置本体の内部温度」とは、点灯装置本体70の内部の任意の位置における温度であり、例えば発熱量が比較的大きい回路部品の近傍で温度を測定してもよい。
第2入力部22には、光源110の温度を測定する第2感温部120から第2測定値が入力される。第2感温部120は例えばサーミスタのような感温素子であり、光源110である発光ダイオードが実装された基板に実装され、光源110の周囲の温度を測定する。本実施形態では第2感温部120が光源110の周囲の温度を測定しているが、光源110の温度を直接測定してもよい。
異常判断部23は、第1入力部21に入力された第1測定値と、第2入力部22に入力された第2測定値とがそれぞれ異常値であるか否かを判断する。ここにおいて、第1測定値が異常値であるとは、第1感温部30又は第1感温部30から第1測定値が入力される回路に、回路部品の故障や断線などが発生することで、第1測定値が点灯装置本体70の内部温度とかけ離れた異常な値になることをいう。同様に、第2測定値が異常値であるとは、第2感温部120又は第2感温部120から第2測定値が入力される回路に、回路部品の故障や断線などが発生することで、第2測定値が光源110の温度とかけ離れた異常な値になることをいう。したがって、第1測定値及び第2測定値が正常に測定された測定値であれば、第1測定値及び第2測定値が点灯装置1及び光源110の使用温度範囲外であっても、第1測定値及び第2測定値は異常値ではない。また、以下では、第1測定値又は第2測定値が異常値となったことを、測定異常が発生したともいう。
例えば、異常判断部23は、第1入力部21に入力された第1測定値が所定の第1温度範囲外になると、第1測定値が異常値であると判断する。ここにおいて、所定の第1温度範囲とは、第1感温部30と第1感温部30から第1測定値が入力される回路(第1入力部21、第1入力部21と第1感温部30とを接続する電線など)が正常に機能する場合に第1測定値が取り得る値である。本実施形態では第1温度範囲は例えば(−40)℃から135℃までの温度範囲に設定されており、異常判断部23は、第1測定値が(−40)℃以下であるか、又は第1測定値が135℃以上であれば、異常値と判断する。
また、異常判断部23は、第2入力部22に入力された第2測定値が所定の第2温度範囲外になると、第2入力部22に入力された第2測定値が異常値であると判断する。ここで、所定の第2温度範囲とは、第2感温部120と第2感温部120の第2測定値が入力される回路(第2入力部22、第2入力部22と第2感温部120とを接続する電線など)が正常に機能する場合に、第2測定値が取り得る値である。本実施形態では第2温度範囲は例えば(−40)℃から135℃までの温度範囲に設定されており、異常判断部23は、第2測定値が(−40)℃以下であるか、又は第2測定値が135℃以上であれば、異常値と判断する。
なお、温度等の2値間の比較において、「以上」としているところは、2値が等しい場合、及び2値の一方が他方を超えている場合との両方を含む。ただし、これに限らず、ここでいう「以上」は、2値の一方が他方を超えている場合のみを含む「より大きい」と同義であってもよい。つまり、2値が等しい場合を含むか否かは、基準値等の設定次第で任意に変更できるので、「以上」か「より大きい」かに技術上の差異はない。同様に、「以下」においても「未満」と同義であってもよく、「以下」か「未満」かに技術上の差異はない。
メモリ26は、例えばEEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read-Only Memory)のような電気的に書き換え可能な不揮発性メモリである。メモリ26は、マイクロコンピュータのCPUが実行するプログラムや、点灯装置1の温度及び光源110の温度と電力変換部10の出力値との関係を示す出力特性のデータなどを記憶している。
ここで、図2Aは点灯装置1の温度と電力変換部10の出力値との関係を示しており、電力変換部10の出力は、光源110への定格出力を100%としたときの百分率で表されている。図2Aでは、第1測定値が異常値でない場合の出力特性(以下、「正常時の出力特性」という)が点線で図示されている。正常時の出力特性では、点灯装置1の温度が温度T11以下では電力変換部10の出力の設定値は100%に設定される。点灯装置1の温度が温度T11よりも高くかつ温度T12以下の範囲では、温度上昇に応じて出力が単調減少するように、電力変換部10の出力の設定値が設定される。点灯装置1の温度が温度T12よりも高くなると、電力変換部10の出力の設定値はV1(%)になる。また、図2Aでは、第1測定値が異常値である場合の出力特性(以下、「異常時の出力特性」という)が実線で図示されており、異常時の出力特性では、点灯装置1の温度に関係なく、電力変換部10の出力の設定値はV1(%)になる。ここにおいて、設定値V1は、周囲温度が上昇した場合でも点灯装置1及び光源110の温度が許容範囲内に収まるような出力値に設定されるのが好ましい。
一方、図2Bは光源110の温度と電力変換部10の出力値との関係を示しており、電力変換部10の出力は、光源110への定格出力を100%としたときの百分率で表されている。図2Bでは正常時の出力特性が点線で図示されている。正常時の出力特性では、光源110の温度が温度T21以下では電力変換部10の出力の設定値は100%に設定される。光源110の温度が温度T21よりも高くかつ温度T22以下の範囲では、温度上昇に応じて出力が単調減少するように、電力変換部10の出力の設定値が設定される。光源110の温度が温度T22よりも高くなると、電力変換部10の出力の設定値はV2(%)になる。図2Bでは異常時の出力特性が実線で図示されている。異常時の出力特性では、点灯装置1の温度に関係なく、電力変換部10の出力の設定値はV2(%)になる。ここにおいて、設定値V2は、周囲温度が上昇した場合でも点灯装置1及び光源110の温度が許容範囲内に収まるような出力値に設定されるのが好ましい。
出力設定部24は、異常判断部23によって第1測定値及び第2測定値が異常値と判断されていない場合、第1測定値と第2測定値とに基づいて高温時に出力を低減するように電力変換部10の出力値を設定する。出力設定部24は、異常判断部23が第1測定値を異常値と判断したとき、電力変換部10の出力を設定値V1に設定する。出力設定部24は、異常判断部23が第2測定値を異常値と判断したとき、電力変換部10の出力を設定値V2に設定する。出力設定部24は、異常判断部23が第1測定値及び第2測定値をともに異常値と判断したとき、電力変換部10の出力を設定値V1,V2のうちいずれか小さい方に設定する。なお、設定値V1,V2が同じ値であれば、出力設定部24は、異常判断部23が第1測定値及び第2測定値をともに異常値と判断したとき、電力変換部10の出力を設定値V1(=V2)に設定する。
出力制御部25は、電力変換部10の出力が、出力設定部24によって設定された設定値に一致するように、電力変換部10が備えるスイッチング素子のオンデューティを制御する。
次に、本実施形態の点灯装置1の動作を説明する。
電源スイッチSW1がオンになり、直流電源E1から点灯装置1に電力が供給されると、点灯装置1が動作を開始する。制御部20は、外部装置、例えば車両のECU(Electronic Control Unit)と通信する通信機能を有しており、ECUから光源ユニット100を点灯する点灯指令を受信していない場合は、光源ユニット100を消灯する。
制御部20は、ECUから光源ユニット100を点灯する点灯指令を受信すると、光源110に所定の出力が供給されるように電力変換部10を制御して、光源110をあらかじめ設定された出力で点灯する。また、制御部20は、点灯装置本体70の内部温度と光源110の温度を監視し、点灯装置本体70の内部温度と光源110の温度とのいずれかが高温になると、電力変換部10の出力を抑制する動作を行う。以下に、光源ユニット100を点灯させる場合の制御部20の動作を説明する。
制御部20の第1入力部21は第1感温部30から第1測定値を定期的に取り込み、制御部20の第2入力部22は第2感温部120から第2測定値を定期的に取り込む。制御部20の第1入力部21に第1感温部30から第1測定値が入力され、第2入力部22に第2感温部120から第2測定値が入力されると、異常判断部23は、第1測定値及び第2測定値のそれぞれについて異常値か否かを判断する。ここで、異常判断部23は、第1測定値が第1温度範囲内であり、第2測定値が第2温度範囲内であれば、第1測定値及び第2測定値は異常値ではないと判断する。一方、異常判断部23は、第1測定値が第1温度範囲外になると第1測定値が異常値であると判断し、第2測定値が第2温度範囲外になると第2測定値が異常値であると判断する。
出力設定部24は、異常判断部23の判断結果に応じて電力変換部10の出力値を設定する。
異常判断部23が第1測定値及び第2測定値を異常値ではないと判断している場合、出力設定部24は、第1測定値をもとに、メモリ26から取得した図2Aの正常時の出力特性にしたがって、電力変換部10の出力の候補値(以下、第1候補値という)を求める。また、出力設定部24は、第2測定値をもとに、メモリ26から取得した図2Bの正常時の出力特性にしたがって、電力変換部10の出力の候補値(以下、第2候補値という)を求める。出力設定部24は、第1候補値と第2候補値の大小を比較し、第1候補値と第2候補値のうち小さい方を電力変換部10の出力の設定値とする。なお、第1候補値と第2候補値とが同じ値であれば、出力設定部24は、第1候補値(第2候補値)を電力変換部10の出力の設定値とする。
異常判断部23が第1測定値を異常値と判断したときは、出力設定部24は、電力変換部10の出力を設定値V1に設定する。
異常判断部23が第2測定値を異常値と判断したときは、出力設定部24は、電力変換部10の出力を設定値V2に設定する。
また、異常判断部23が第1測定値及び第2測定値を両方とも異常値と判断したときは、出力設定部24は、電力変換部10の出力を設定値V1と設定値V2との小さい方に設定する。なお、設定値V1と設定値V2とが同じ値の場合、出力設定部24は、電力変換部10の出力を設定値V1(設定値V2)に設定する。
そして、出力制御部25は、電力変換部10の出力が、出力設定部24によって設定された設定値に一致するように、電力変換部10が備えるスイッチング素子のオンデューティを制御する。本実施形態では、制御部20に、電圧測定部40によって測定された出力電圧と、電流測定部50によって測定された出力電流とがフィードバックされている。制御部20は、出力電圧と出力電流とをもとに、電力変換部10の出力が、出力設定部24によって設定された設定値に一致するように、スイッチング素子のオンデューティを制御する。
このように、第1測定値及び第2測定値のいずれかが異常値となる場合、制御部20は、電力変換部10の出力を、第1入力部21に入力される第1測定値と第2入力部22に入力される第2測定値とに基づいて決定される出力値と異なる出力値に制御する。したがって、電力変換部10の出力値が、異常値と判断された第1測定値又は第2測定値に基づいて決定される出力値に制御されることがなく、温度の検出機能に異常が発生した場合でも異常な制御が行われにくくなる。また、第1測定値及び第2測定値のいずれかが異常値となる場合でも、点灯装置1は光源110を点灯させることができるので、所望の範囲を照明することができる。
なお、異常判断部23が第1測定値及び第2測定値を異常値ではないと判断している場合に、点灯装置1の温度が温度T11以下であり、かつ、光源110の温度が温度T21以下であるときは、制御部20は電力変換部10の出力を100%の出力値に制御する。一方、異常判断部23が第1測定値及び第2測定値を異常値ではないと判断している場合に、点灯装置1の温度が温度T11を超えるか、又は光源110の温度が温度T21を超えると、制御部20は電力変換部10の出力を低減する。これにより、制御部20は、第1測定値又は第2測定値が所定の閾値(温度T11,T21)を超えると、電力変換部10の出力を抑制するように制御しており、点灯装置1及び光源110の温度上昇が抑制される。
また、本実施形態では、異常判断部23が測定異常と判断した場合、制御部20は、点灯装置1の温度又は光源110の温度に関係なく、電力変換部10の出力を一定の出力値に制御する。したがって、電力変換部10の出力値が、異常値と判断された第1測定値又は第2測定値に基づいて決定される出力値に制御されることがなく、温度の検出機能に異常が発生した場合でも異常な制御が行われにくくなる。
以下に、実施形態1の変形例に係る点灯装置1を列記する。なお、以下に説明する変形例の各構成は、上記実施形態で説明した各構成と適宜組み合わせて適用可能である。
出力設定部24は、測定異常が発生した場合に、電力変換部10の出力を、第1測定値及び第2測定値が異常値ではない場合の出力の最小値(V1,V2のいずれか小さい方)より小さい出力値に設定してもよい。これにより、測定異常が発生した場合に、点灯装置1及び光源110の温度上昇が更に抑制される。
異常判断部23は、第1測定値が第1温度範囲外であれば、第1測定値が異常値であると判断し、第2測定値が第2温度範囲外であると、第2測定値が異常値であると判断するが、第1温度範囲及び第2温度範囲を電力変換部10の出力に応じて変化させてもよい。電力変換部10の出力値が大きいほど、点灯装置1及び光源110の発熱が増加すると想定されるので、異常判断部23が、電力変換部10の出力値に応じて、第1温度範囲及び第2温度範囲を変化させてもよい。例えば、異常判断部23は、電力変換部10の出力値が増加するにつれて、第1温度範囲及び第2温度範囲をそれぞれ高温側にシフトさせてもよい。また、異常判断部23が、電力変換部10の出力値が増加するにつれて、第1温度範囲及び第2温度範囲をそれぞれ高温側に広げるように、第1温度範囲及び第2温度範囲の上限値を変化させてもよい。これにより、異常判断部23は、第1測定値又は第2測定値が異常値であるか否かをより確実に判断できる。
また、異常判断部23は、光源ユニット100の点灯中だけでなく、光源ユニット100の消灯中にも、第1測定値及び第2測定値が異常値であるか否かを判断してもよい。すなわち、異常判断部23は、光源ユニット100の消灯中にも、第1測定値が第1温度範囲外であれば、第1測定値が異常値であると判断し、第2測定値が第2温度範囲外であると、第2測定値が異常値であると判断する。異常判断部23は、光源ユニット100の消灯中に、第1測定値又は第2測定値が異常値であると判断した場合、光源ユニット100を点滅させたり、外部装置に報知信号を出力したりすることで、第1測定値又は第2測定値が異常値であることを報知すればよい。
ここで、第1温度範囲及び第2温度範囲は光源ユニット100の点灯中と消灯中とで同じ温度範囲でもよいが、第1温度範囲及び第2温度範囲は光源ユニット100の点灯中と消灯中とで異なる温度範囲に設定されてもよい。光源ユニット100の消灯中は点灯中に比べて、第1感温部30の第1測定値及び第2感温部120の第2測定値は低くなると想定される。したがって、点灯中の第1温度範囲及び第2温度範囲に比べて、消灯中の第1温度範囲及び第2温度範囲をそれぞれ低い温度範囲に設定してもよく、異常判断部23は、第1測定値又は第2測定値が異常値であるか否かをより確実に判断できる。
また、光源ユニット100が消灯すると、消灯時間が長引くにつれて、点灯装置1及び光源110の温度が低下すると想定される。したがって、異常判断部23は、光源ユニット100の消灯時間が長引くにつれて、第1温度範囲及び第2温度範囲をそれぞれ低温側にシフトさせればよい。また、異常判断部23は、光源ユニット100の消灯時間が長引くにつれて第1温度範囲及び第2温度範囲の上限値が下がるように、第1温度範囲及び第2温度範囲を設定してもよい。これにより、異常判断部23は、第1測定値又は第2測定値が異常値であるか否かをより確実に判断できる。
また、異常判断部23は、第1測定値が第1温度範囲外であると第1測定値が異常値と判断し、第2測定値が第2温度範囲外であると第2測定値が異常値と判断しているが、異常値か否かの判定方法はこれに限定されない。異常判断部23は、第1測定値と第2測定値との差が所定の判定基準以上であると、第1測定値又は第2測定値が異常値であると判断してもよい。異常判断部23が、第1測定値又は第2測定値が異常値であると判断した場合、出力設定部24は、電力変換部10の出力を設定値V1,V2のうちいずれか小さい方に設定すればよい。
光源110の点灯中に電力変換部10の出力が定格出力に制御されている場合、点灯装置1の温度と光源110の温度との温度差は一定の温度差以内に収まると想定される。そこで、点灯装置1の温度と光源110の温度との温度差をあらかじめ測定しておき、この温度差よりも大きい温度(例えば50℃)を判定基準として制御部20のメモリに設定しておけばよい。
異常判断部23は、第1入力部21に入力される第1測定値と、第2入力部22に入力される第2測定値との温度差(絶対値)を求め、この温度差がメモリから取得した判定基準以上であれば、第1測定値又は第2測定値が異常値であると判断する。第1測定値及び第2測定値のいずれかが異常値になると、第1測定値と第2測定値との温度差(絶対値)が判定基準以上になると想定される。したがって、異常判断部23は、第1測定値と第2測定値との温度差をもとに、第1測定値又は第2測定値が異常値であるか否かを判断することができる。
ここで、異常判断部23は、光源110の点灯中での判定基準と、光源110の消灯中での判定基準とを異なる値に設定してもよい。電力変換部10が電力変換を停止し、光源110が消灯している間は、点灯装置1又は光源110の周囲に熱源がなければ、点灯装置1の温度と光源110の温度とは同程度の温度になると想定される。したがって、光源110の点灯中での判定基準を50℃、光源110の消灯中での判定基準を25℃として制御部20のメモリに設定してもよい。異常判断部23は、光源110の消灯中には、第1測定値と第2測定値との温度差が25℃以上になると、第1測定値又は第2測定値が異常値であると判断しているので、第1測定値又は第2測定値が異常値であるか否かをより確実に判断できる。
また、異常判断部23は、第1測定値に対する第2測定値の比率が所定範囲外になると、第1測定値又は第2測定値が異常値であると判断してもよい。
なお、異常判断部23が、第1測定値と第2測定値との温度差(絶対値)、又は第1測定値に対する第2測定値の比率に基づいて異常値か否かを判断する場合、第1測定値と第2測定値のうちいずれの測定値が異常値であるかを判断できない。この場合、異常判断部23は、第1測定値及び第2測定値の各々が所定の温度範囲外であるか否かを、さらに判断することで、第1測定値と第2測定値とのどちらが異常値であるかを判断すればよい。
また、異常判断部23は、第1測定値と第2測定値との温度差又は比率をもとに第1測定値又は第2測定値が異常値であると判断した場合、第1測定値及び第2測定値の各々で点灯中と消灯中との温度差をもとに異常値であるか否かを判断してもよい。例えば、異常判断部23は、第1測定値及び第2測定値のうち、点灯中と消灯中とで測定値の変化が少ない方を異常値であると判断すればよい。
また、異常判断部23は、第1測定値と第2測定値との温度差又は比率をもとに第1測定値又は第2測定値が異常値であると判断した場合、電力変換部10の出力を増加又は低下させる前後での第1測定値及び第2測定値の変化分をそれぞれ求め、温度変化が少ない方を異常値と判断してもよい。電力変換部10の出力が増加又は低下すると、点灯装置1及び光源110での発熱が増加又は減少するので、第1測定値及び第2想定値のうち異常値ではない測定値は上昇又は低下するが、異常値と判断された測定値は変化がないと想定される。したがって、異常判断部23は、第1測定値と第2測定値との温度差又は比率をもとに第1測定値又は第2測定値が異常値であると判断した場合、電力変換部10の出力を増加又は低下させる前後での第1測定値及び第2測定値の変化分をそれぞれ求め、温度変化が少ない方を異常値と判断すればよい。
(実施形態2)
実施形態2に係る点灯装置1について図3に基づいて説明する。
本実施形態の点灯装置1は、第1測定値及び第2測定値の一方が異常値と判断された場合、出力設定部24が、第1測定値及び第2測定値のうち異常値と判断されていない測定値に基づいて電力変換部10の出力を設定する点で、実施形態1と相違する。以下、実施形態1と同様の構成については、共通の符号を付して適宜説明を省略する。なお、実施形態2で説明した構成(変形例を含む)は、実施形態1で説明した構成(変形例を含む)と適宜組み合わせて適用可能である。
本実施形態の点灯装置1では、制御部20のメモリ26が、図3A及び図3Bに示すような出力特性を記憶している。
図3Aは点灯装置1の温度と電力変換部10の出力との関係を示しており、電力変換部10の出力は、光源110への定格出力を100%としたときの百分率で表されている。図3Aでは正常時の出力特性が点線で図示されている。正常時の出力特性は、図2Aに示す正常時の出力特性と同じであるので、その説明は省略する。図3Aでは異常時の出力特性が実線で図示されている。点灯装置1の温度が温度T13以下では電力変換部10の出力の設定値は100%に設定される。点灯装置1の温度が温度T13よりも高くかつ温度T14以下の範囲では、温度上昇に応じて出力が単調減少するように、電力変換部10の出力の設定値が設定されている。点灯装置1の温度が温度T14よりも高くなると、電力変換部10の出力の設定値はV3(%)になる(V3<V1)。温度T13は温度T11よりも低く(T13<T11)、温度T14は温度T11よりも高くかつ温度T12よりも低い(T11<T14<T12)。ここで、異常時の出力特性は、周囲温度が上昇した場合でも、点灯装置1及び光源110の温度が許容範囲内に収まるような出力特性に設定されるのが好ましい。
図3Bは光源110の温度と電力変換部10の出力との関係を示しており、電力変換部10の出力は、光源110への定格出力を100%としたときの百分率で表されている。図3Bでは正常時の出力特性が点線で図示されている。正常時の出力特性は、図2Bに示す正常時の出力特性と同じであるので、その説明は省略する。図3Bでは異常時の出力特性が実線で図示されている。光源110の温度が温度T23以下では電力変換部10の出力の設定値は100%に設定される。光源110の温度が温度T23よりも高くかつ温度T24以下の範囲では、温度上昇に応じて出力が単調減少するように、電力変換部10の出力の設定値が設定されている。光源110の温度が温度T24よりも高くなると、電力変換部10の出力の設定値はV2(%)になる。温度T23は温度T21よりも低く(T23<T21)、温度T24は温度T21よりも高くかつ温度T22よりも低い(T21<T24<T22)。ここで、異常時の出力特性は、周囲温度が上昇した場合でも、点灯装置1及び光源110の温度が許容範囲内に収まるような出力特性に設定されるのが好ましい。
以下、本実施形態の点灯装置1の動作について、出力設定部24の動作を中心に説明する。
出力設定部24は、異常判断部23の判断結果に応じて電力変換部10の出力値を設定する。
異常判断部23が第1測定値及び第2測定値を異常値ではないと判断した場合、出力設定部24は、第1測定値をもとにメモリ26から取得した図3Aの正常時の出力特性にしたがって第1候補値を求める。出力設定部24は、第2測定値をもとにメモリ26から取得した図3Bの正常時の出力特性にしたがって第2候補値を求める。出力設定部24は、第1候補値と第2候補値との大小を比較し、第1候補値と第2候補値のうち小さい方を出力の設定値に設定する。
一方、出力設定部24は、異常判断部23が第1測定値を異常値と判断したときは、異常値と判断されていない第2測定値をもとに、メモリ26から取得した図3Bの異常時の出力特性にしたがって、出力の設定値を求める。
また、出力設定部24は、異常判断部23が第2測定値を異常値と判断したときは、異常値と判断されていない第1測定値をもとに、メモリ26から取得した図3Aの異常時の出力特性にしたがって出力の設定値を求める。
そして、出力制御部25は、電力変換部10の出力が、出力設定部24によって設定された設定値に一致するように、電力変換部10が備えるスイッチング素子のオンデューティを制御する。
このように、異常判断部23が第1測定値及び第2測定値の一方を異常値と判断した場合、出力設定部24が、第1測定値及び第2測定値のうち異常値と判断されていない測定値と、異常時の出力特性とに基づいて電力変換部10の出力値を設定している。
ここで、異常時の出力特性は、正常時の出力特性に比べ、高温時には出力の設定値が低めに設定される。したがって、第1測定値及び第2測定値のうち異常値と判断されていない測定値のみに基づいて出力を設定する場合に、点灯装置1及び光源110の温度が高温になる可能性を低減できる。例えば、光源110の温度の測定値(第2測定値)が異常値と判断された場合、出力設定部24は、点灯装置1の温度の測定値(第1測定値)と、図3Aに示した異常時の出力特性とに基づいて電力変換部10の出力を設定している。ここで、異常時の出力特性は、正常時の出力特性に比べて、高温時(温度T13よりも高い温度範囲)における出力の設定値が低めに設定されるので、点灯装置1及び光源110の温度が高温になる可能性を低減できる。
また、第1測定値又は第2測定値が異常値と判断された場合でも、点灯装置1が光源110を点灯させているので、所望の範囲を照明することができる。
(実施形態3)
実施形態3に係る点灯装置1について図4及び図5に基づいて説明する。
本実施形態の点灯装置1は、制御部20が推定部27を更に備える点で実施形態1と相違する。以下、実施形態1と同様の構成については、共通の符号を付して適宜説明を省略する。なお、実施形態3で説明した構成(変形例を含む)は、実施形態1、2で説明した構成(変形例を含む)と適宜組み合わせて適用可能である。
本実施形態の点灯装置1では、制御部20のメモリ26が、第1測定値と第2測定値とが両方とも異常値ではない状態で求められた、第1測定値と第2測定値との相関関係を示す相関値を記憶する。すなわち、制御部20は、第1測定値と第2測定値とが両方とも異常値ではない状態で、第1測定値と第2測定値との相関関係を示す相関値を求め、この相関値をメモリ26に記憶する。制御部20は、例えば第1測定値と第2測定値との差分を相関値としてメモリ26に記憶する。
また、制御部20のメモリ26が、図5A及び図5Bに示すような出力特性を記憶している。図5Aは点灯装置1の温度と電力変換部10の出力との関係を示しており、電力変換部10の出力は、光源110への定格出力を100%としたときの百分率で表されている。図5Aの出力特性は、図2Aに示す正常時の出力特性と同じであるので、その説明は省略する。図5Bは光源110の温度と電力変換部10の出力との関係を示しており、電力変換部10の出力は、光源110への定格出力を100%としたときの百分率で表されている。図5Bの出力特性は、図2Bに示す正常時の出力特性と同じであるので、その説明は省略する。
推定部27は、異常判断部23が第1測定値と第2測定値との一方を異常値と判断した場合、第1測定値及び第2測定値の他方と、メモリ26から取得した相関値とに基づいて、第1測定値及び第2測定値の一方の測定値を推定する。
以下に、本実施形態の点灯装置1の特徴部分の動作について説明する。
第1測定値と第2測定値とが両方とも異常値ではない状態では、制御部20が、第1測定値と第2測定値との相関関係を示す相関値を求め、この相関値をメモリ26に記憶する。制御部20は、例えば点灯開始時から所定時間が経過し、第1測定値及び第2測定値が安定した状態で、第1測定値と第2測定値との相関値を求める。ここでは、制御部20が、第1測定値よりも第2測定値の方が20℃高いという相関値をメモリ26に記憶させた場合について説明する。
第1測定値と第2測定値とが両方とも異常値ではない状態で、制御部20が電力変換部10の出力を制御する動作は実施形態1と同様であるので、その説明は省略し、第1測定値又は第2測定値が異常値と判断された場合の制御部20の動作について以下に説明する。
異常判断部23が、第1入力部21に入力された第1測定値が異常値だと判断すると、推定部27は、異常値だと判断されていない第2測定値と、メモリ26から取得した相関値とをもとに、第2測定値から20℃を減算した値を第1測定値と推定する。
このとき、出力設定部24は、推定部27が推定した第1測定値の推定値をもとに、図5Aに示した出力特性にしたがって、電力変換部10の出力の第1候補値を求める。また、出力設定部24は、第2入力部22に入力された第2測定値をもとに、図5Bに示した出力特性にしたがって、電力変換部10の出力の第2候補値を求める。そして、出力設定部24は、第1候補値と第2候補値との大小を比較し、第1候補値及び第2候補値のうち小さい方を電力変換部10の出力の設定値とする。そして、出力制御部25が、電力変換部10の出力が、出力設定部24によって設定された設定値に一致するように、電力変換部10が備えるスイッチング素子のオンデューティを制御する。
なお、異常判断部23が、第2入力部22に入力された第2測定値が異常値だと判断すると、推定部27は、異常値だと判断されていない第1測定値と、メモリ26から取得した相関値とをもとに、第2測定値を推定する。第2測定値を推定する処理は、第1測定値を推定する処理と同様であるので、その説明は省略する。
このように、異常判断部23が第1測定値と第2測定値との一方を異常値と判断した場合、推定部27が、第1測定値と第2測定値との他方と、メモリ26から取得した相関値とに基づいて、第1測定値と第2測定値との一方を推定する。そして、出力設定部24が、第1測定値と第2測定値との一方の推定値と、第1測定値と第2測定値との他方とをもとに、電力変換部10の出力の設定値を求める。そして、出力制御部25は、電力変換部10の出力が、出力設定部24によって設定された設定値に一致するように、電力変換部10が備えるスイッチング素子のオンデューティを制御する。
なお、制御部20は、第1測定値と第2測定値との差分を統計処理した値(例えば一定期間にける差分の平均値、中央値、最大値、最小値など)や、第1測定値と第2測定値との比率などを相関値としてメモリ26に記憶してもよい。
また、点灯装置1の温度である第1測定値と、光源110の温度である第2測定値との相関関係は、点灯装置1の入出力値によっても変動すると想定される。ここで、点灯装置1の入出力値とは、点灯装置1の入力及び出力の電流、電圧、電力などの値である。したがって、制御部20は、点灯装置1の入力及び出力の電流、電圧、電力のうちの1つ以上をパラメータとして、第1測定値と第2測定値との相関関係を示す相関値を求め、この相関値をメモリ26に記憶してもよい。これにより、推定部27は、点灯装置1の入出力値による相関値の変動分をキャンセルして、異常値と判断された測定値をより正確に行うことができる。
(実施形態4)
実施形態4に係る点灯装置1について図6に基づいて説明する。
本実施形態の点灯装置1は、通信部60を更に備える点で実施形態3と相違する。以下、実施形態3と同様の構成については、共通の符号を付して適宜説明を省略する。なお、実施形態4で説明した構成(変形例を含む)は、実施形態1〜3で説明した構成(変形例を含む)と適宜組み合わせて適用可能である。
通信部60は、点灯装置1と同一仕様の別の点灯装置1Aと通信する。本実施形態の点灯装置1は、自動車のような車両の前照灯として用いられる光源ユニット100を点灯するために用いられる。自動車のような車両では、車体の前部における左右両側に前照灯が1つずつ取り付けられており、点灯装置1と、この点灯装置1と同一仕様の別の点灯装置1Aとが車体の前部の左右に取り付けられている。通信部60は、同一の車両に備えられた同一構成の別の点灯装置1Aとの間で、車両に設けられた通信ネットワークを利用して通信を行う。なお、通信部60は、車載ネットワークで利用されるLIN(Local Interconnect Network)やCAN(Controller Area Network)などの通信プロトコルに準拠した通信モジュールであればよい。
すなわち、本実施形態の点灯装置1と別の点灯装置1Aとは共通の構成を有しており、点灯装置1と点灯装置1Aとで照明システムが構成される。言い換えれば、共通の構成を有する2台の点灯装置1,1Aで照明システムが構成されており、照明システムを構成する2台の点灯装置の各々が、本実施形態の点灯装置1で構成されている。なお、本実施形態では2台の点灯装置で照明システムが構成されているが、共通の構成を有する3台以上の点灯装置で照明システムが構成されてもよい。
ここにおいて、点灯装置1と別の点灯装置1Aとが同一仕様であるとは、発熱や放熱に関わる構成が共通であることを意味し、例えば同一構成の電力変換部10と制御部20とを備えていることを意味する。また、点灯装置1が点灯させる光源110と、別の点灯装置1Aが点灯させる光源110Aとは同一仕様であり、光源110,110Aでは、光源110,110Aを構成する発光ダイオードの個数、入力電流、入力電圧などが同じである。点灯装置1と別の点灯装置1Aとは同一仕様であるので、設置環境などの影響がなければ、点灯装置1,1Aで点灯装置本体70の内部の温度や光源の温度は同程度の温度になると想定される。
異常判断部23が第1測定値及び第2測定値を両方ともに異常値でないと判断している場合の制御部20の動作は実施形態1と同様であるので、その説明は省略する。
異常判断部23が第1測定値と第2測定値との一方を異常値と判断した場合、制御部20は、通信部60から別の点灯装置1Aへ、点灯装置1Aの温度の測定値と、点灯装置1Aが点灯させる光源100Aの温度の測定値の送信を要求する要求信号を送信する。ここにおいて、別の点灯装置1Aの温度の測定値を第3測定値といい、別の点灯装置1Aが点灯させる光源ユニット100Aの光源の温度を第4測定値という。なお、制御部20は、別の点灯装置1Aに対して、測定異常の発生を通知する異常通知信号を通信部60から送信してもよい。
通信部60が、要求信号の送信後に別の点灯装置1Aから第3測定値と第4測定値とを受信すると、制御部20の出力設定部24は、別の点灯装置1Aから受信した第3測定値と第4測定値とを用いて出力の設定値を求める。すなわち、出力設定部24は、第1測定値及び第2測定値のうち正常値と判断された測定値と、別の点灯装置1Aの測定値とに基づいて出力の設定値を求める。なお、制御部20のメモリ26は、実施形態3と同様に、図5A及び図5Bに示すような出力特性を記憶している。
例えば、点灯装置1の温度である第1測定値が異常値と判断された場合、制御部20の出力設定部24は、別の点灯装置1Aから受信した点灯装置1Aの温度の第3測定値と、第2測定値とに基づいて、電力変換部10の出力の設定値を求める。具体的には、出力設定部24は、別の点灯装置1Aの第3測定値をもとに、メモリ26から取得した図5Aの出力特性にしたがって、電力変換部10の出力の第1候補値を求める。また、出力設定部24は、異常値と判断されていない第2測定値をもとに、メモリ26から取得した図5Bの出力特性にしたがって、電力変換部10の出力の第2候補値を求める。出力設定部24は、第1候補値と第2候補値との大小を比較し、第1候補値と第2候補値のうち小さい方を出力の設定値に設定する。
また、光源110の温度である第2測定値が異常値と判断された場合、制御部20の出力設定部24は、第1測定値と、別の点灯装置1Aから受信した光源の温度の第4測定値とに基づいて、電力変換部10の出力の設定値を求める。具体的には、出力設定部24は、異常値と判断されていない第1測定値をもとに、メモリ26から取得した図5Aの出力特性にしたがって、電力変換部10の出力の第1候補値を求める。また、出力設定部24は、別の点灯装置1Aの第4測定値をもとに、メモリ26から取得した図5Bの出力特性にしたがって、電力変換部10の出力の第2候補値を求める。出力設定部24は、第1候補値と第2候補値との大小を比較し、第1候補値と第2候補値のうち小さい方を出力の設定値に設定する。
上述のようにして出力設定部24が電力変換部10の出力を設定すると、出力制御部25は、電力変換部10の出力が、出力設定部24によって設定された設定値に一致するように、電力変換部10が備えるスイッチング素子のオンデューティを制御する。
ここにおいて、本実施形態の点灯装置1では、通信部60が別の点灯装置1Aから要求信号を受信すると、当該点灯装置1の制御部20が、第1測定値と第2測定値とを通信部60から別の点灯装置1A(外部装置)に送信する。これにより、別の点灯装置1Aにおいて第3測定値又は第4測定値が異常値と判断された場合でも、別の点灯装置1Aは、点灯装置1で測定された第1測定値、第2測定値を用いて、電力変換部10の出力の設定値を求めることができる。
なお、点灯装置1,1Aが点灯装置1,1Aの温度の測定値と光源の温度の測定値を送信するタイミングは、点灯装置1,1Aが要求信号を受信したときに限定されない。
点灯装置1と別の点灯装置1Aとが、点灯装置1,1Aの温度(第1測定値、第3測定値)と、光源の温度(第2測定値、第4測定値)とを相互に送受信してもよい。
また、点灯装置1,1Aは、点灯装置の温度の測定値と光源の温度の測定値との少なくとも一方が所定の高温側閾値以上になると、相手側の点灯装置に点灯装置の温度の測定値と光源の温度の測定値とを送信してもよい。また、点灯装置1,1Aは、点灯装置の温度の測定値と光源の温度の測定値との少なくとも一方が所定の低温側閾値以下になると、相手側の点灯装置に点灯装置の温度の測定値と光源の温度の測定値とを送信してもよい。
また、本実施形態の点灯装置1において、第1測定値と第2測定値とのいずれかが異常値となった場合に、推定部27が、別の点灯装置1Aの第3測定値又は第4測定値を用いて、異常値と判断された測定値を推定してもよい。
この場合は、点灯装置1と別の点灯装置1Aとが、点灯装置1,1Aの温度(第1測定値、第3測定値)と、光源の温度(第2測定値、第4測定値)とを相互に送受信している。
そして、制御部20は、第1測定値と第2測定値とが両方とも異常値ではない状態で、第1測定値と第3測定値との相関関係を示す第1相関値と、第2測定値と第4測定値との相関関係を示す第2相関値とを求める。制御部20は第1相関値及び第2相関値をメモリ26に記憶する。制御部20は、例えば第1測定値と第3測定値との差分を第1相関値としてメモリ26に記憶し、第2測定値と第4測定値との差分を第2相関値としてメモリ26に記憶する。
推定部27は、異常判断部23が第1測定値と第2測定値との一方を異常値と判断した場合、別の点灯装置1Aの第3測定値又は第4測定値と、メモリ26から取得した第1相関値又は第2相関値とに基づいて第1測定値及び第2測定値の一方の測定値を推定する。
以下に、本実施形態の点灯装置1の特徴部分の動作について説明する。
第1測定値と第2測定値とが両方とも異常値ではない状態では、制御部20が、第1測定値と第3測定値との相関関係を示す第1相関値と、第2測定値と第4測定値との相関関係を示す第2相関値とを求め、第1相関値及び第2相関値をメモリ26に記憶する。制御部20は、例えば点灯開始時から所定時間が経過し、第1測定値及び第2測定値が安定した状態で、第1測定値と第3測定値との第1相関値、及び第2測定値と第4測定値との第2相関値を求める。ここでは、制御部20が、第1測定値よりも第3測定値の方が7℃高いという第1相関値と、第2測定値よりも第4測定値の方が10℃高いという第2相関値とをメモリ26に記憶させた場合について説明する。なお、第1相関値及び第2相関値の値は一例であり、使用環境などに応じて適宜変更される。
第1測定値と第2測定値とが両方とも異常値ではない状態で、制御部20が電力変換部10の出力を制御する動作は実施形態1と同様であるので、その説明は省略し、第1測定値又は第2測定値が異常値と判断された場合の制御部20の動作について以下に説明する。
異常判断部23が、第1入力部21に入力された第1測定値が異常値だと判断すると、推定部27は、別の点灯装置1Aの第3測定値を用いて異常値と判断された測定値を推定する。
例えば、異常判断部23が、点灯装置1の温度である第1測定値が異常値だと判断すると、推定部27は、別の点灯装置1Aから受信した点灯装置の温度である第3測定値と、メモリ26から取得した第1相関値とをもとに、第1測定値を推定する。ここでは、推定部27は、第3測定値から7℃を引いた値を第1測定値と推定する。そして、出力設定部24は、第1測定値の推定結果と、異常値と判断されていない第2測定値とに基づいて、電力変換部10の出力の設定値を求める。なお、出力設定部24が電力変換部10の出力の設定値を求める動作は実施形態3と同様であるので、その説明は省略する。
また、異常判断部23が、光源110の温度である第2測定値が異常値だと判断すると、推定部27は、別の点灯装置1Aから受信した光源110の温度である第4測定値と、メモリ26から取得した第2相関値とをもとに、第2測定値を推定する。ここでは、推定部27は、第4測定値から10℃を引いた値を第2測定値と推定する。そして、出力設定部24は、異常値と判断されていない第1測定値と、第2測定値の推定結果とに基づいて、電力変換部10の出力の設定値を求める。
なお、異常判断部23が第1測定値と第2測定値の両方が異常値だと判断した場合、推定部27は、別の点灯装置1Aの第3測定値と第1相関値とをもとに第1測定値を推定し、別の点灯装置1Aの第4測定値と第2相関値とをもとに第2測定値を推定すればよい。
ところで、点灯装置1,1Aが同一の構成を備える場合でも、他の熱源からの距離の違いや点灯装置及び光源の放熱特性の違いなどによって、点灯装置1と別の点灯装置1Aとで、点灯装置の温度が異なったり、光源の温度が異なったりする可能性がある。
その場合でも、推定部27が、別の点灯装置1Aの測定値(第3測定値又は第4測定値)と、相関値(第1相関値又は第2相関値)とに基づいて、異常値と判断された測定値を推定するので、異常値と判断された測定値をより正確に推定できる。
また、本実施形態の点灯装置1において、制御部20は、異常判断部23が第1測定値又は第2測定値を異常値と判断した場合に、通信部60から外部装置、例えば車両のECUに異常を通知する通知信号を送信してもよい。車両のECUは、点灯装置1から通知信号を受信すると、例えば運転席のメーターパネルに温度の検知機能の異常を通知する表示を行い、車両の使用者に点検、修理などの対応を促すことができる。
なお、制御部20は、異常判断部23が第1測定値又は第2測定値を異常値と判断した場合、外部装置から点灯指示があっても、すぐに光源ユニット100を点灯させず、点灯開始を遅らせる制御を行うことで、第1測定値又は第2測定値が異常値と判断されたことを外部に通知してもよい。この場合は、第1測定値又は第2測定値が異常値と判断されたことを外部に報知するために、電力変換部10の出力を変化させる制御部20で報知部が構成される。
また、点灯装置1が車両用の光源である光源ユニット100を点灯させる場合に、制御部20は、以下のような制御を行うことで外部に測定異常の発生を通知してもよい。
例えば、制御部20は、異常判断部23が測定異常と判断した状態で、車両が停止すると(例えばパーキングブレーキが作動すると)、光源110を点滅させることで、外部に測定異常の発生を通知してもよい。
また、制御部20は、車両の停止中と走行中とで電力変換部10の出力を変化させることで、外部に測定異常の発生を通知してもよい。例えば、制御部20が、車両の走行中は電力変換部10の出力を出力設定部24で設定される設定値とし、車両の停止中は電力変換部10の出力を走行中に比べて増加させることで、外部に測定異常の発生を通知してもよい。
(実施形態5)
図7は、本実施形態に係る照明器具200の断面図である。
本実施形態に係る照明器具200は、例えば車両用の前照灯装置である。
照明器具200は、実施形態1で説明した点灯装置1及び光源ユニット100を収納する器具本体201を備えている。
器具本体201はボディ202とカバー203とで構成される。
ボディ202は、合成樹脂又は金属により、前面に開口部を有する箱状に形成されている。
カバー203は、ガラスやアクリル樹脂などの透光性を有する材料で形成されており、ボディ202の開口部に取り付けられる。
光源ユニット100は、光源110が実装された基板101を備えている。基板101にはサーミスタからなる第2感温部120も実装されている。
基板101は放熱部材102に取り付けられており、放熱部材102はねじなどの支持部材103を介してボディ202に固定されている。
また、光源ユニット100は配光を制御するレンズ105を備え、レンズ105は支持部材104を介して放熱部材102に取り付けられている。また、放熱部材102には、光源110から照射された光を反射して、反射光をレンズ105に入射させるための反射部材106が取り付けられている。
ボディ202には点灯装置1も収納されている。点灯装置1の点灯装置本体70は、ボディ202の内部において光源ユニット100の下側に配置されており、支持部材を介してボディ202に取り付けられている。点灯装置1と光源ユニット100の基板101とは電線61を介して電気的に接続されている。また、点灯装置1は電線62を介して直流電源E1に接続されている。
ここにおいて、照明器具200は、実施形態1で説明した点灯装置1と光源ユニット100とを備えるものに限定されず、実施形態1〜4(変形例を含む)で説明した点灯装置1と光源ユニット100とを備えていればよい。
本実施形態の照明器具200は実施形態1〜4で説明した点灯装置1を備えているので、温度の検出機能に異常が発生した場合でも異常な制御が行われにくい点灯装置1を備えた照明器具200を提供できる。
なお、照明器具200は車両用の前照灯装置に限定されず、住宅、商業施設、オフィスビルなどの施設において使用される施設用照明やダウンライトなどの照明器具でもよい。
(実施形態6)
図8に本実施形態に係る車両300の斜視図を示す。
車両300は、例えば、セダンタイプの普通乗用車である。
車両300の車体301の前部における左右両側には実施形態5で説明した照明器具200が配置されている。照明器具200は、実施形態1〜4で説明した説明した点灯装置1を備えているので、温度の検出機能に異常が発生した場合でも異常な制御が行われにくい点灯装置1を備えた車両300を提供できる。
(まとめ)
以上説明したように、第1の態様の点灯装置1は、入力電力を変換して光源110に出力する電力変換部10と、電力変換部10の出力を制御する制御部20とを備える。制御部20は第1入力部21と第2入力部22とを備える。第1入力部21には、電力変換部10及び制御部20を少なくとも収納する点灯装置本体70の内部温度を測定する第1感温部30から第1測定値が入力される。第2入力部22には、光源110の温度を測定する第2感温部120から第2測定値が入力される。制御部20は、第1測定値と第2測定値とが両方ともに異常値でないと判断したときは、前記第1測定値及び前記第2測定値のいずれか一方が所定の閾値を超えると前記電力変換部の出力値を抑制するように制御する。制御部20は、第1測定値と第2測定値との少なくとも一方が異常値であると判断したときは、電力変換部10の出力値を、第1測定値と第2測定値とに基づいて決定される出力値とは異なる出力値に制御する。
第1の態様の点灯装置1によれば、第1測定値と第2測定値との少なくとも一方が異常値の場合、制御部20は、電力変換部10の出力値を、第1測定値と第2測定値とに基づいて決定される出力値とは異なる出力値に制御する。したがって、電力変換部10の出力値が、異常値と判断された第1測定値と第2測定値とに基づいて決定される出力値に制御されることがなく、温度の検出機能に異常が発生した場合でも異常な制御が行われにくくなる。
第2の態様の点灯装置1では、第1の態様において、制御部20が、第1測定値と第2測定値との少なくとも一方が異常値であると判断したときは、電力変換部10の出力を一定値に制御してもよい。
第2の態様の点灯装置1によれば、温度の検出機能に異常が発生した場合、制御部20は、電力変換部10の出力を温度に関係なく一定値に制御するので、温度の検出機能に異常が発生した場合でも異常な制御が行われにくくなる。
第3の態様の点灯装置1では、第2の態様において、一定値は、第1測定値と第2測定値とが両方ともに異常値でないときの出力値よりも小さいことが好ましい。
第3の態様の点灯装置1によれば、温度の検出機能に異常が発生した場合には、電力変換部10の出力が低減されるので、点灯装置1及び光源110の温度上昇を抑制できる。
第4の態様の点灯装置1では、第1の態様において、制御部20は、第1測定値と第2測定値との一方を異常値と判断したとき、点灯装置本体70の内部温度と光源110の温度とのうち第1測定値と第2測定値との一方に対応した温度の推定値を求めてもよい。制御部20は、第1測定値と第2測定値との他方の測定値をもとに、第1測定値と第2測定値との一方に対応した温度の推定値を求める。制御部20は、第1測定値と第2測定値との一方に対応した温度の推定値と、第1測定値と第2測定値との他方の測定値とに基づいて、電力変換部10の出力値を制御してもよい。
第4の態様の点灯装置1によれば、制御部20は、第1測定値と第2測定値との一方が異常値と判断された場合、第1測定値と第2測定値との一方の推定結果と、第1測定値と第2測定値との他方の測定値とに基づいて、電力変換部10の出力値を制御している。したがって、温度の検出機能に異常が発生した場合でも、異常な制御が行われにくくなる。
第5の態様の点灯装置1は、第4の態様において、メモリ26を、更に備えてもよい。メモリ26は、第1測定値と第2測定値とが両方とも異常値ではない状態で求められた第1測定値と第2測定値との相関関係を示す相関値を記憶する。制御部20は、第1測定値と第2測定値との一方が異常値であると判断したとき、点灯装置本体70の内部温度と光源110の温度とのうち第1測定値と第2測定値との一方に対応した温度の推定値を求めてもよい。制御部20は、第1測定値と第2測定値との他方の測定値と、メモリから取得した相関値とに基づいて、点灯装置本体70の内部温度と光源110の温度とのうち第1測定値と第2測定値との一方に対応した温度の推定値を求めればよい。
第5の態様の点灯装置1によれば、制御部20は、第1測定値と第2測定値とのうち異常値と判断された測定値を相関値に基づいて推定しているので、異常値と判断された測定値をより正確に推定できる。したがって、温度の検出機能に異常が発生した場合でも、異常な制御が行われにくくなる。
第6の態様の点灯装置1は、第1の態様において、通信部60を更に備えてもよい。通信部60には、別の点灯装置1Aから、別の点灯装置1Aが備える点灯装置本体70の内部温度を測定した第3測定値と、別の点灯装置1Aが点灯させる光源の温度を測定した第4測定値とが、それぞれ入力される。制御部20は、第1測定値と第2測定値との一方が異常値であると判断したとき、通信部60に入力される第3測定値及び第4測定値のうち第1測定値と第2測定値との一方に対応する測定値と、第1測定値と第2測定値との他方の測定値とに基づいて、電力変換部10の出力値を制御してもよい。
第6の態様の点灯装置1によれば、制御部20は、第1測定値と第2測定値との一方が異常値と判断された場合、第1測定値と第2測定値との他方と、別の点灯装置1Aから通信部60に入力された測定値に基づいて、電力変換部10の出力値を制御する。したがって、温度の検出機能に異常が発生した場合でも、異常値と判断された測定値に基づいて電力変換部10の出力値が制御されることがなく、異常な制御が行われにくくなる。
第7の態様の点灯装置1は、第1の態様において、通信部60と、メモリ26とを、更に備えてもよい。通信部60には、別の点灯装置1Aから、別の点灯装置1Aが備える点灯装置本体70の内部温度を測定した第3測定値と、別の点灯装置1Aが点灯させる光源の温度を測定した第4測定値とが、それぞれ入力される。メモリ26は、第1測定値が異常値ではない状態で求められた第1測定値と第3測定値との相関関係を示す相関値(第1相関値)を記憶する。制御部20は、第1測定値が異常値であると判断したとき、通信部60に入力される第3測定値と、メモリから取得した第1測定値と第3測定値との相関関係を示す相関値とを用いて、点灯装置本体70の内部温度の測定値を求めればよい。制御部20は、点灯装置本体70の内部温度の測定値と第2測定値とに基づいて、電力変換部10の出力値を制御すればよい。
第7の態様の点灯装置1によれば、第1測定値が異常値と判断された場合でも、制御部20が、別の点灯装置1Aの第3測定値と相関値とを用いて第1測定値を推定できる。したがって、制御部20が、第1測定値の推定結果と第2測定値とに基づいて電力変換部10の出力を制御することで、温度の検出機能に異常が発生した場合でも、異常な制御が行われにくくなる。
第8の態様の点灯装置1は、第1又は第7の態様において、通信部60と、メモリ26とを、更に備えてもよい。通信部60には、別の点灯装置1Aから、別の点灯装置1Aが備える点灯装置本体70の内部温度を測定した第3測定値と、別の点灯装置1Aが点灯させる光源の温度を測定した第4測定値とが、それぞれ入力される。メモリ26は、第2測定値が異常値ではない状態で求められた第2測定値と第4測定値との相関関係を示す相関値(第2相関値)を記憶する。制御部20は、第2測定値が異常値であると判断したとき、通信部60に入力される第4測定値と、メモリから取得した第2測定値と第4測定値との相関関係を示す相関値とを用いて、光源110の温度の推定値を求めればよい。制御部30は、光源110の温度の推定値と第1測定値とに基づいて、電力変換部10の出力値を制御すればよい。
第8の態様の点灯装置1によれば、第2測定値が異常値と判断された場合でも、制御部20が、別の点灯装置1Aの第4測定値と相関値とを用いて第2測定値を推定できる。したがって、制御部20が、第1測定値と、第2測定値の推定結果とに基づいて電力変換部10の出力を制御することで、温度の検出機能に異常が発生した場合でも、異常な制御が行われにくくなる。
第9の態様の点灯装置1は、第1の態様において、外部装置(例えば別の点灯装置1A)へ第1測定値と第2測定値とを出力する通信部60を、更に備えてもよい。
第9の態様の点灯装置1によれば、外部装置において、点灯装置1が出力した第1測定値及び第2測定値を利用することができる。また、外部装置が別の点灯装置1Aであれば、別の点灯装置1Aにおいて、点灯装置1が出力した第1測定値及び第2測定値を用いて、測定値の推定などの処理を行うことができる。
第10の態様の点灯装置1は、第1〜第9のいずれか1つの態様において、制御部20は、第1測定値と第2測定値とのいずれかが所定の温度範囲外であると異常値であると判断してもよい。
第10の態様の点灯装置1によれば、第1測定値又は第2測定値が所定の温度範囲外となるような異常な値になった場合に、制御部20は第1測定値又は第2測定値が異常値であると判断することができる。
第11の態様の点灯装置1は、第1〜第10のいずれか1つの態様において、制御部20は、第1測定値と第2測定値との温度差が所定の判定基準以上であると、第1測定値又は第2測定値が異常値であると判断してもよい。
第11の態様の点灯装置1によれば、第1測定値と第2測定値との温度差が所定の判定基準以上となるような異常が発生した場合に、制御部20は第1測定値と第2測定値のいずれかが異常値であると判断することができる。
第12の態様の点灯装置1は、第1〜第11のいずれか1つの態様において、制御部20が第1測定値と第2測定値との少なくとも一方が異常値であると判断したとき、第1測定値又は第2測定値を異常値と判断したことを外部に報知する報知部を、更に備えてもよい。
第12の態様の点灯装置1によれば、報知部が、第1測定値又は第2測定値を異常値と判断したことを外部に報知するので、測定異常の発生に対して何らかの対応を促すことができる。
一態様の照明器具200は、第1〜第12のいずれかの態様の点灯装置1と、点灯装置1を保持する器具本体201とを備えている。
これにより、温度の検出機能に異常が発生した場合でも異常な制御が行われにくい点灯装置1を備えた照明器具200を提供できる。
一態様の車両300は、一態様の照明器具200と、照明器具200が取り付けられる車体301とを備えている。
これにより、温度の検出機能に異常が発生した場合でも異常な制御が行われにくい点灯装置1を備えた車両300を提供できる。