JP2021081259A - ラベル検査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ラベルの印字状態において、ラベル発行装置の不具合を判別する。【解決手段】ラベル検査装置1は、ラベル発行装置2で印字されたラベルを撮像する撮像部11、撮像画像と基準画像を比較してラベルの印字状態を判別する判別処理部、ラベルの印字状態の判別結果に応じたラベル発行装置2の異常種別を記憶する異常種別記憶部、ラベルの印字状態の判別結果に応じたラベル発行装置2の異常種別を出力する表示部12とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、ラベル検査装置に関する。
コンビエンスストアのベンダー工場などでは、商品に貼付するラベルの印字内容の間違いについて、非常にシビアに検査している。最近では、ラベル貼付後にバーコードスキャナによるバーコード内容及び読取可否の検査が行われたり、CCDカメラなどによる印字内容の検査(バーコード内容の検査もCCDカメラ採用のスキャナ装置で実施可能)などが行われたりしている(特許文献1参照)。
特開2005−337894号公報
ところで、ラベル印字内容をチェックした結果においても、その態様によっては、ラベル発行装置の不具合を特定できる場合がある。
そこで本発明は、ラベルの印字状態において、ラベル発行装置の不具合を判別することを目的の一つとする。
上記目的を達成するため、本発明に係るラベル検査装置は、ラベル発行装置で印字されたラベルを撮像する撮像手段と、撮像画像と基準画像を比較して前記ラベルの印字状態を判別する判別手段と、前記ラベルの印字状態の判別結果に応じた前記ラベル発行装置の異常種別を記憶する異常種別記憶手段と、前記ラベルの印字状態の判別結果に応じた前記ラベル発行装置の異常種別を出力する出力手段と、を備える。
本発明の第一の実施形態に係るラベル検査装置が備える機能を示した機能ブロック図である。 本発明の第一の実施形態に係るラベル検査装置を示した外観斜視図である。 本発明の第一の実施形態に係るラベル検査装置を部分的に透視させて示した外観正面図である。 本発明の第一の実施形態に係るラベル検査装置について、ラベルの印字状態を説明するための模式図であり、(a)正常な状態、(b)ドット抜けした状態、を示す。 本発明の第一の実施形態に係るラベル検査装置について、異常種別記憶部に記憶されるデータの一例を示した図である。 本発明の第一の実施形態に係るラベル検査装置の表示画面の一例を示した図である。 本発明の第一の実施形態に係るラベル検査装置の表示画面の一例を示した図である。 本発明の第一の実施形態に係るラベル検査装置によって実行される処理の流れの全体を示した処理フロー図である。 本発明の第一の実施形態に係るラベル検査装置によって実行される処理の流れのうち、印字内容エラーを判別する第一の判別処理の流れを示した処理フロー図である。 本発明の第一の実施形態に係るラベル検査装置によって実行される処理の流れのうち、ドット抜けエラーを判別する第二の判別処理の流れを示した処理フロー図である。 本発明の第一の実施形態に係るラベル検査装置によって実行される処理の流れのうち、印字濃度エラーを判別する第三の判別処理の流れを示した処理フロー図である。 本発明の第一の実施形態に係るラベル検査装置によって実行される処理の流れのうち、特定エラーを判別する第四の判別処理の流れを示した処理フロー図である。 本発明の第二の実施形態に係るラベル検査装置によって実行される処理の流れを示した処理フロー図である。 本発明の第三の実施形態に係るラベル検査装置において、撮像画像中の限定領域を例示する模式図である。 本発明の第三の実施形態に係るラベル検査装置によって実行される処理の流れを示した処理フロー図である。 本発明の第四の実施形態に係るラベル検査装置によって実行される処理の流れを示した処理フロー図である。
以下、本発明の実施形態に係るラベル検査装置について、図を参照して説明する。
ラベル検査装置は、物品に貼付するラベルの印字状態を検査する装置であり、ラベルを発行するラベル発行装置のほか、物品を搬送するベルトコンベアや、物品にラベルを貼付するラベル貼付装置などと共にラベル貼付システムあるいは物品の搬送ラインを構成する。ラベル貼付システムあるいは物品の搬送ラインでは、ラベル発行装置によって発行されたラベルをラベル検査装置によって検査し、検査結果が問題なければ、ラベル検査装置の下流側に設けられたラベル貼付装置により、搬送中の物品にラベルを貼付する。
なお、本実施形態において、ラベルの印字を行うラベル発行装置は、熱を利用して印字を行う、所謂サーマルプリンタであり、サーマルヘッドと称される印字ブロックに組み込まれた発熱体素子に電圧を適宜に印加させて印字を行う。印字の方式には、専用の感熱紙に印字を行う感熱式と、専用のインクリボンを使用する熱転写式とがあるが、本例ではいずれについても適用がある。
図1に示されるとおり、ラベル検査装置1はハードウェア資源として少なくとも、撮像部11、表示部12、及び報知部13を備える。また、ラベル検査装置1は、情報処理を実行するためのCPU(Central Processing Unit)などの演算装置、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などの記憶装置を備え、これによりソフトウェア資源として少なくとも、画像生成部、第一検出処理部、第二検出処理部、第三検出処理部、第一判別処理部、第二判別処理部、第三判別処理部、第四判別処理部、異常種別記憶部、処理履歴記憶部、特定処理部、表示制御部、及び報知制御部を備える。
ラベル発行装置2はハードウェア資源として少なくとも、印字部21と送出部22を備える。また、ラベル発行装置2は、情報処理を実行するためのCPU(Central Processing Unit)などの演算装置、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などの記憶装置を備え、これによりソフトウェア資源として少なくとも、物品情報記憶部と印字制御部を備える。
●機能構成(ラベル検査装置1)
撮像部11は、ラベル発行装置2によって発行されたラベルを撮像する。この撮像部11は例えば、図2及び図3に示されるように、ラベルを撮像するCCDカメラ等のカメラ11aや、ラベルを照らしてクリアにラベルを撮像させるための照明部11b等によって構成される。
表示部12は、判別処理部による判別結果や特定処理部によって特定されたラベル発行装置2の異常種別に応じた出力を実行する出力手段を構成する機能部の一つである。この表示部12は例えば、図2及び図3に示されるように、液晶等のディスプレイ等によって構成され、表示制御部による制御のもと、判別結果や異常種別に応じた情報を表示し、ラベルの検査担当者やラインの管理者等に対して判別結果や異常種別を把握可能とする。表示部12による表示画面の例は後述する。
なお、図2及び図3において、表示部12は適宜の設計によりラベル検査装置1と一体的に構成されている。また、表示部12は情報の表示のみが可能なディスプレイに限らず、所定の操作を入力可能なタッチ式ディスプレイ等によって構成することができる。
報知部13は、判別処理部による判別結果に応じた出力を実行する出力手段を構成する機能部の一つである。この報知部13は例えば、図2及び図3に示されるように、各種の色のLEDを備えたサインポール等によって構成され、報知制御部による制御のもと、判別結果に応じたパターンや色で発光し、ラベルの検査担当者やラインの管理者等に対して判別結果を報知する。
画像生成部は、撮像部11によるラベルの撮像に応じて、所定のデータ形式からなるラベルの撮像画像を生成する。
第一検出処理部は、撮像画像を基準画像と対比して、印字内容エラーを判別するための差分を検出し、当該差分から一致率を算出する。
この第一検出処理部は、印字内容エラーを判別するための第一の補正処理を撮像画像に施す。そして、当該第一の補正処理を施した撮像画像と、所定のテーブルや記憶部に保持されている、検査対象であるラベルの基準画像とを対比することによって一致率を求める。
なお、検査対象として用いられるラベルの基準画像は、ラベルが正常に印字された場合に発行されるラベルの見本画像(以下、「正常画像」ということがある)である。
また、ここで撮像画像に施される第一の補正処理は、印字内容エラーを判別するための差分を検出するのに好適な補正処理である。具体的には二値化などの補正手法が用いられる。なお、印字内容エラーを判別する処理においては、第一の補正処理を施していない撮像画像と基準画像との単純比較によっても、判別精度を損なわない程度の差分を検出することができるのであれば、第一の補正処理を省略することもできる。
第二検出処理部は、ドット抜けを判別するための第二の補正処理を撮像画像に施す。そして、当該第二の補正処理を施した撮像画像と、所定のテーブルや記憶部に保持されている、検査対象であるラベルの基準画像とを対比することによって第二の差分を検出し、当該差分から一致率を算出する。
なお、検査対象として用いられるラベルの基準画像は、第一検出処理部による処理と同様、正常画像である。ただし、第一検出処理部において用いられる正常画像と、第二検出処理部において用いられる正常画像とは必ずしも同じでなくてもよく、第一の検出処理部と第二検出処理部それぞれが差分を検出するのに好適な正常画像を用いてもよい。
また、ここで撮像画像に施される第二の補正処理は、ドット抜けを判別するための差分を検出するのに好適な補正処理である。即ち、印字内容エラーを判別するために施される第一の補正処理と、ドット抜けを判別するために施される第二の補正処理は、それぞれ異なるものであって、第二の補正処理は例えば、ドット抜けの特徴、特定の箇所に直線状に生じる白い筋、あるいは所定の領域に集中する差分を検出するのに好適な処理である。具体的には、二値化とオプティカルフローを組み合わせた処理などの補正手法が用いられる。
第三検出処理部は、ラベル発行装置2に生じ得る特定エラーを判別するための第三の補正処理を撮像画像に施す。そして、当該第三の補正処理を施した撮像画像と、所定のテーブルや記憶部に保持されている、ラベル発行装置2に生じ得る特定エラーの種別に応じた基準画像とを対比することによって第三の差分を検出し、当該差分から一致率を算出する。
ラベル発行装置2に生じ得る特定エラーの種別に応じた基準画像とは、ラベル発行装置に特定エラーが発生したときに印字されたラベルの見本画像(以下、「異常画像」ということがある)である。例えば、ラベル発行装置2について、その構成部品であるプラテンローラに摩耗があった場合には、ラベルに印字伸縮エラーという特定エラーが生じる。このようなラベルの印字伸縮エラーが生じた場合のラベルの画像を異常画像として保持しておき、これとラベルの撮像画像の一致率を求めることで、その一致率如何によって、ラベルに印字伸縮のエラーが発生しているか否かを判別することができる。
なお、特定エラーを判別するための、後述する第四判別処理部による処理では、ラベルの撮像画像と正常画像との一致率、及びラベルの撮像画像と異常画像との一致率を求めるが、ラベルの撮像画像と正常画像との一致率は、第一検出処理部によって求められたものが使われてもよいし、第三検出処理部が別途、求めてもよい。
第一判別処理部は、第一検出処理部によって算出された一致率について、印字状態を「正常」と「印字内容エラー」に分けて判別するための物理量である第一の閾値と比較し、その比較結果に応じて、印字状態を「正常」又は「印字内容エラー」の2つの態様に判別する。
このような第一の閾値による判別の結果、一致率が第一の閾値よりも大きい場合には、印字状態は「正常」と判別される。一致率が第一の閾値よりも小さい場合には、印字状態は「印字内容エラー」と判別される。
なお、判別結果について、「正常」とは、まったく差分がなく、印字内容が基準画像と全く同一である場合のほか、差分があり、印字内容が基準画像と全く同一でなかったとしても、各種の読取処理や人間による目視等において全く問題なく印字内容を把握することができるレベルにある場合を意味している。この点は、後述する第二判別処理部による判別結果についても同様である。
「印字内容エラー」とは、差分が大きく、本来印字すべき内容が異なるなど、印字内容自体が誤っている場合や、印字部21自体の看過できない故障や印字の際の予期せぬ動作不良により、各種の読取処理や人間による目視等において印字内容を把握することができないレベルにある場合を意味している。
なお、「印字内容エラー」と判別する際には、シンボルコードの印字内容の判別を別途、実行するようにしてもよい。即ち、撮像画像(補正処理後の撮像画像でもよい)に基づいてシンボルコードをデコードし、所定の値であるかを判別する。複合的にこのような判別処理を実行することにより、判別の精度をよくすることができる。
また、第一判別処理部は、第一乃至第四の判別処理部による処理結果を記憶した処理履歴記憶部を参照して、ラベルが所定回数、連続して「印字内容エラー」と判別されたか否かを判別する。
なお、所定回数は任意の数量に設定することができる。また、連続して「印字内容エラー」と判別されたか否かを判別するのは、同種の「印字内容エラー」が続いているかを認識するためのものである。そのため、細かく認識するためには、連続して「印字内容エラー」と判別されたラベルについて、正常画像との一致率が同じであったかどうか、「印字内容エラー」がラベルの同一領域で起きたものかどうかといった情報を照合し、これらが一致した場合に、同種の「印字内容エラー」が連続的に発生したと判別してもよい。
第二判別処理部は、第二検出処理部によって算出された一致率について、印字状態を「正常」と「ドット抜け」に分けて判別するための物理量である第二の閾値と比較し、その比較結果に応じて、印字状態を「正常」又は「ドット抜け」の2つの態様に判別する。
このような第二の閾値による判別の結果、一致率が第二の閾値よりも大きい場合には、印字状態は「正常」と判別される。一致率が第二の閾値よりも小さい場合には、印字状態は「ドット抜け」と判別される。
「ドット抜け」とは、一致率がドット抜けとみなし得るのに合理的な物理量であり、印字内容が各種の読取処理や人間による目視等において問題なく把握することがきるレベルにある場合を意味している。
なお、ドット抜けは、印字部21を構成するサーマルヘッドの発熱体素子の一部に不良状態があり、その結果、印刷ドットに欠損部分(通常はライン上に生じる)が発生している状態をいう。
ここで、図4により、「正常」と判別されるラベルと「ドット抜け」と判別されるラベルの状態を対比して示す。
図4(a)は、「正常」と判別されたラベル100を示している。このラベル100には、ドット抜けが発生しておらず、その他の印字部21や印字の際の不具合等に伴う印字不良、印字内容の間違い等がなく、各種の読取処理や人間による目視等において全く問題なく印字内容を把握することができる。
一方、図4(b)は、「ドット抜け」と判別されたラベル101を示しており、このラベル101にはドット抜け101aが発生している。判別処理部による判別処理において、基準画像は図4(a)に示されるラベル101と同視できるものであり、これとラベル101を対比すると、略直線状に印刷ドットの欠損部分が発生している。この略直線状の印刷ドットの欠損部分がドット抜け101aであり、この部分は、印字部21を構成するサーマルヘッドに設けられている発熱体素子のうち、所定の発熱体素子が印字を担う部分であるが、当該所定の発熱体素子が不良状態にある結果、印字がなされずに欠損している。
第三判別処理部は、ラベルの輝度値について、ラベルの印字濃度を「正常」と「印字濃度エラー」に分けて判別するための物理量である第三の閾値と比較する。その比較結果において、撮像画像の輝度値が所定の閾値の範囲内にあれば印字状態を「正常」とし、所定の閾値の範囲内になければ「印字濃度エラー」と判別する。
なお、印字濃度に関しては、撮像画像を二値化した状態で基準画像と比較してもよし、撮像画像のみ二値化し、所定の閾値との対比で輝度判定を行ってもよい。また、色付きのラベルであれば、色の輝度値で判別することができる。
第四判別処理部は、ラベルの撮像画像と正常画像の一致率、及びラベルの撮像画像と特定エラーの異常画像との一致率に基づき、後者が前者を上回る場合には、「特定エラー」が発生しているものと判別する。一方、後者が前者を下回る場合には、「正常」と判別する。
なお、ラベル発行装置2に生じ得る異常は様々あることから、各種の特定エラーに応じた異常画像を複数保持しておき、各種の特定エラーの発生如何について同時並行で判別処理を行い、各種の特定エラーが生じていないかを判別するとよい。
なお、第四判別処理部では、ラベルの撮像画像と正常画像の一致率、及びラベルの撮像画像と特定エラーの異常画像との一致率に基づいて、特定エラーが発生しているかを判別したが、これに限らず、ラベルの撮像画像と特定エラーの異常画像との一致率のみに基づき、所定の閾値との対比によって特定エラーが発生しているか否かを判別することもできる。
異常種別記憶部は、ラベルの印字状態の判別結果に応じたラベル発行装置2の異常種別とその対策方法にかかる情報を記憶する。ラベルの印字状態の判別結果は、上述した第一乃至第四の判別処理部によって示され、この判別結果に基づいて、ラベル発行装置2に発生している可能性のある異常の種別やその対策方法を特定することができる。
ここで、異常種別記憶部に記憶されている異常種別の一例を図5に示す。
区分は、異常の原因をラベル発行装置のハードとソフトの別に分けるものである。ただし、ソフトとハードの両方に起因する場合もある。
印字状態の判別結果は、第一乃至第四の判別処理部による判別結果である。本実施形態における各判別結果について、「印字内容エラー」と「連続する同種の印字内容エラー」は第一判別処理部によるもの、「ドット抜け」は第二判別処理部によるもの、「印字濃度エラー」は第三判別処理部によるもの、「特定エラー」は第四判別処理部によるものである。なお、「特定エラー」は一つに限られることはなく、複数ある場合もある。
異常種別は、印字状態の判別結果に応じて、ラベル発行装置2に発生していると考えられる異常の原因である。
対策は、異常種別に応じて、異常を解消するために有効と考えられる方法であり、異常の報知と共に、検査者等に対して案内される。
処理履歴記憶部は、ラベルごとに実行された第一乃至第四の判別処理部による判別処理結果を処理履歴として記憶した記憶部である。この処理履歴記憶部には、第一乃至第四の判別処理部による判別処理結果そのもののみならず、判別処理を実行した日時等の実行にかかる情報や、算出された一致率、ラベル中の差分が生じていた領域といった詳細情報を記憶するのが好適である。
特定処理部は、異常種別記憶部を参照して、第一乃至第四の判別処理部による判別処理結果に応じたラベル発行装置2の異常種別を特定する。
表示制御部は、特定処理部による異常種別の特定結果に応じて、ラベル発行装置2に発している異常の種別その対策方法を表示部12に表示させる。
なお、表示制御部は、第一乃至第四の判別処理部による判別の結果を受けて、表示部12を制御するための表示制御情報を生成すると共に、当該表示制御情報に基づき、表示部12に所定の情報を表示させるものとしてもよい。
報知制御部は、特定処理部による異常種別の特定結果に応じた報知動作を実行する。
なお、報知制御部は、第一乃至第四の判別処理部による判別の結果を受けて、報知部13を制御するための報知制御情報を生成すると共に、当該報知制御情報に基づき、報知部13に所定の報知動作を実行させるものとしてもよい。
●機能構成(ラベル発行装置2)
印字部21は、物品情報記憶部に記憶されている物品情報に基づき、物品に所定の印字情報を印字する。
この印字部21は、サーマルヘッドによって構成され、送出部22によって送り出されたラベル用紙上のラベルに1ドットラインずつ印字を行う。
なお、サーマルヘッドは既知の構成からなり、ライン状に配設された複数の発熱体素子からなる発熱部を備えている。感熱紙などの記録紙からなるラベルは発熱部に押し付けられながら送り出され、印字部21は、かかるラベルの送出動作に同期させて印字ドット形成位置に対応する発熱体素子を通電する。これにより、所定の径の印字ドットがラベル上に形成される。発熱体素子が断線などで駆動不能状態になると、ラベル上には、略直線状に印字領域が欠損したドット抜けが発生する。
また、印字情報には、物品情報記憶部に記憶されている物品情報のほか、別途設けられたセンサ等によって計測された物品の外形寸法や重量といった情報、これらの情報をコード化し情報等が適宜に含まれる。
送出部22は、ラベル用紙を印字部21にフィードする機構であり、モータによって駆動回転するローラ等を備え、ラベルロールからラベル用紙を引き出して印字部21へ送り出す。
物品情報記憶部は、ラベルを貼付する物品に関する物品情報を記憶した記憶部であって、印字制御部が印字内容に係る印字情報を生成する際に参照される。
印字制御部は、印字内容に係る印字情報を生成すると共に、印字部21を制御して、当該印字情報をラベルに印字させる。
印字情報は、別途設けられたセンサ等から取得した物品の外形寸法や重量といった情報、物品情報記憶部に記憶されている物品情報、これらの情報をコード化し情報等によって構成される。
●表示画面例
表示部12に表示される表示画面の一例を図6及び図7に示す。
この例では、撮像画像表示欄111、検査領域表示欄112、結果表示欄113、操作ボタン114が設けられている。
撮像画像表示欄111には、撮像部11による撮像に応じて、画像生成部により生成されたラベルの撮像画像が表示されている。ここで、図7の例は、印字状態が「ドット抜け」である場合を示しており、撮像画像表示欄111には、ドット抜けが生じている領域に、当該領域を特定する領域特定枠111bが設けられている。
検査領域表示欄112には、撮像画像が所定の検査領域ごとに識別して表示されている。各検査領域は、予め保持しておいたラベルのフォーマット等に基づいて識別されており、第一乃至第四の判別処理部は任意の検査領域ごとに判別処理を実行することができる。
結果表示欄113には、第一乃至第四の判別処理部による判別結果が表示される。即ち、印字状態についての判別結果であれば、「正常」、「ドット抜け」、又は「印字内容エラー」といった内容が表示される。また、以上種別であれば、「データ不整合」、「ゴミ」、「サーマルヘッド異常」、「濃度設定異常」といった内容が表示される。なお、図6の例は、印字状態が「正常」である場合を示しており、結果表示欄113を無表記にし、印字状態が「正常」であることを示している。一方、図7において、結果表示欄113に示され「ライン検査エラー」は、本実施形態にいうところの「ドット抜け」を示している。
操作ボタン114は、ラベル検査装置1を備えたラベル貼付システム又は物品の搬送ラインの動作停止を要求するボタンである。ラベルの検査担当者やラインの管理者等は、結果表示欄113等を参照することにより、ラベルの検査結果を把握し、必要に応じて操作ボタン114を押下してシステムの動作停止を要求することができる。
なお、図6、図7の例においては示していないが、異常種別に応じた対策に係る情報を表示する欄も適宜に設けられているとよい。
●ラベルの検査処理の流れ
続いて、図8を参照して、本実施形態に係るラベル検査装置1によって、ラベルの印字状態を検査する処理の流れについて説明する。
まず、撮像部11により、ラベル発行装置2によって発行されたラベルが撮像されると、画像生成部によって撮像画像が生成される(S101)。
これに応じて、第一判別処理部による印字内容エラーの判別処理(第一判別処理:S102)、第二判別処理部によるドット切れの判別処理(第二判別処理:S103)、第三判別処理部による印字濃度エラーの判別処理(第三判別処理:S104)、第四判別処理部による特定エラーの判別処理(第四判別処理:S105)が実行される。なお、各処理の詳細については後述する。
各判別処理による判別結果が出ると、特定処理部は、異常種別記憶部を参照して、各判別結果に応じたラベル発行装置2の異常種別を特定する(S106)。
表示制御部は、異常種別とその対策方法を表示部に表示させる(S107)。なお、第一乃至第四の判別処理部による判別結果が表示されてもよい。
判別結果や判別処理の内容は処理履歴記憶部に記憶され(S108)、これにより一連の処理が終了する。
次に、第一乃至第四の判別処理部による判別処理について個別に説明する。
まず、第一判別処理部による第一判別処理について、図9を参照して説明する。
第一検出処理部は、印刷内容エラーを判別するための第一の補正処理を撮像画像に施した上(S111)、正常画像と比較して差分を検出し、当該差分から撮像画像と正常画像の一致率を算出する(S112)。
第一判別処理部は、第一検出処理部によって算出された一致率を第一の閾値と比較する(S113)。その結果、一致率が第一の閾値よりも大きい場合には、印字状態を「正常」と判別する(S114)。一方、一致率が第一の閾値よりも小さい場合には、印字状態を「印字内容エラー」と判別する(S115)。
「印字エラー」が発生していると判別した場合、第一判別処理部はさらに、処理履歴記憶部を参照して、ラベルが所定回数、連続して「印字内容エラー」と判別されたか否かを判別する(S116、S117)。
次に、第二判別処理部による第二判別処理について、図10を参照して説明する。
第二検出処理部は、ドット抜けを判別するための第二の補正処理を撮像画像に施した上(S121)、正常画像と比較して差分を検出し、当該差分から撮像画像と正常画像の一致率を算出する(S122)。
第二判別処理部は、第二検出処理部によって算出された一致率を第二の閾値と比較する(S123)。その結果、一致率が第二の閾値よりも大きい場合には、印字状態を「正常」と判別する(S124)。一方、一致率が第二の閾値よりも小さい場合には、印字状態を「ドット抜け」と判別する(S125)。
次に、第三判別処理部による第三判別処理について、図11を参照して説明する。
印字濃度エラーを判別するための補正処理が撮像画像に施されると(S131)、第三判別処理部は、輝度値が所定の閾値値の範囲内にあるか否かを判別する(S132)。その結果、輝度値が所定の閾値の範囲内にあった場合には、印字状態を「正常」と判別する(S133)。一方、輝度値が所定の閾値の範囲内になかった場合には、印字状態を「印字濃度エラー」と判別する(S134)。
次に、第四別処理部による第四判別処理について、図12を参照して説明する。
第三検出処理部は、ラベル発行装置2に生じ得る特定エラーを判別するための第三の補正処理を撮像画像に施す(S141)。そして、当該第三の補正処理を施した撮像画像を、正常画像及びラベル発行装置2に生じ得る特定エラーの異常画像と対比し、正常画像と異常画像それぞれとの差分に基づく一致率を算出する(S142、143)。
これに応じて、第四判別処理部は、ラベルの撮像画像と正常画像の一致率、及びラベルの撮像画像と特定エラーの異常画像との一致率とを対比する(S144)。
この結果、正常画像との一致率よりも高い一致率を示す異常画像がなかった場合には、特定エラーは発生していないと判別する(S145)。
一方、判別の結果、正常画像との一致率よりも高い一致率を示す異常画像があった場合には、正常画像との一致率よりも高い一致率を示した異常画像に対応する特定エラーが発生していると判別する(S146)。
以上の判別処理が同時並行的に実行された結果、特定処理部によって、各判別結果に応じたラベル発行装置2の異常種別が特定され、特定された結果が出力されるが、各判別結果は適宜、組み合わせた結果に応じて出力される。例えば、第一乃至第四判別処理による処理の結果、いずれの処理に基づくエラーも生じていないと判別された場合には「正常」と判別される。また、第一乃至第四の判別処理の結果、一部の判別処理で「正常」と判別されても、他の処理でエラーと判別された場合には、当該エラーに応じた異常が発生しているという結果が出力されることになる。
結果の出力は、結果に応じた情報を表示部12に表示させたり、結果に応じたパターンや色によって報知部13を発光させたりすることにより実現される。
なお、第一乃至第四の判別処理部による第一乃至第四の判別処理は、本実施例のように同時並行的に実行されてもよいし、所定の順序に従って実行されてもよい。
以上の本実施形態に係るラベル検査装置1によれば、ラベルの印字状態の検査において、ドット抜け、印字内容エラー、印字濃度エラー、特定エラーなど、エラーの内容を区別して判別することができる。そして、各エラーそれぞれに応じた対策方法が案内されるため、検査者等は状況を即座に把握して、所要の措置をとることができる。即ち、印字内容エラーであることが分かれば、検査装置の下流にある選別機(フラッパー)で当該印字内容エラーのラベルが貼付された物品を取り除いたり、ラインを停止して品番呼出から行ったりするといった判断ができる。また、サーマルヘッドの異常によりドット抜けが発生していることが分かった場合には、印字内容に問題がなく、読取処理等においても問題がないレベルである限り、生産ラインを止めずに作業を続行し、品番切替えやラベル交換などで生産ラインの停止が必要となる際に、サーマルヘッドの交換作業を行えば足りるといった判断ができる。
また、ラベル発行装置2の印字部21の状態を、ラベル検査装置1という別体の装置で監視、管理できるように構成されているため、ラベル発行装置2に検査機能を備えさせる場合と異なり、ラベル発行装置2に異常が生じても、ラベルの印字状態を適切に検査することができる。また、このような構成により、既設のラベル発行装置2に対して後付けでラベル検査装置1を設けて、ラベルの印字状態を検査できるようにすることができる。
なお、以上の本実施形態においては、ドット抜けを判別できた場合に、撮像画像からドット抜けの位置を特定するようにしてもよい。かかる位置の特定は例えば、基準画像との差分を生じている位置を特定することによって可能である。その結果、例えば、ドット抜けの位置がバーコードの印字領域でなく、バーコードの読み取りに問題がないと認識できれば、サーマルヘッドの交換を要しないという判断もできる。
また、本実施形態では、「印字内容エラー」について、第一判別処理部によって連続して発生しているか否かを判別したが、これにかかわらず、第二判別処理部による「ドット抜け」の判別、第三判別処理部による「印字濃度エラー」の判別、又は第四判別処理部による「特定エラー」の判別についても同様に連続して発生しているか否かを判別し、一枚のみ異常を検出したときと連続して異常を検出したときとで異なる処理を実行するようにしてもよい。
また、ドット抜けが同一箇所で一回のみ発生していることを検出した場合には、印字部21のヘッドの清掃を促す情報を表示する一方、ドット抜けが同一箇所で複数回発生していることを検出した場合には、印字部21のヘッドの交換や交換後のチェック等を促す情報を表示するなど、情報の表示を適宜に変えるのが好適である。
また、本実施形態における第一乃至第四の判別処理部による判別処理について、印字状態の判別とは別に、各種の対策方法に則った対策を促すか否かを決定するための閾値を別途設けてもよい。
続いて、本発明の第二の実施形態に係るラベル検査装置1について説明する。
本実施形態に係るラベル検査装置1は、ラベルの撮像画像と基準画像の一致率について、二段階に設定された閾値と対比し、これによりラベルの印字状態を「正常」、「印字内容エラー」、又は「ドット抜け」のいずれかに判別する。
なお、本実施形態においても、ラベル検査装置1の機能構成は第一の実施形態と同様であり、第一の実施形態と同様の符号を用いているが、第一の実施形態とは異なる機能については別途、説明する。
本実施形態では、上述した第一検出処理部及び第二検出処理部に代わる検出処理部により、撮像画像に補正処理を施した上、撮像画像を基準画像と対比して差分を検出し、当該差分から一致率を算出する。なお、ここで撮像画像に施される補正処理は、撮像時の歪み等を除くなど、差分の検出精度を担保するのに有効な補正であればよい。
本実施形態に係る検出処理部は、所定のテーブルや記憶部に、検査対象であるラベルの基準画像を保持しており、当該基準画像と撮像画像を対比することによって差分を検出する。
なお、撮像画像と基準画像との対比においては、適宜、撮像画像の歪み等を補正する処理を実行するのが好適である。
本実施形態では、上述した第一判別処理部及び第二判別処理部に代わる判別処理部により、検出処理部によって算出された一致率について、第一の閾値及び第二の閾値と比較し、その比較結果に応じて、印字状態を「正常」、「ドット抜け」、又は「印字内容エラー」の3つの態様に判別する。
本実施形態における第一の閾値は、第二の閾値よりも小さく、印字状態を「正常」と「ドット抜け」に分けて判別するための物理量である。
本実施形態における第二の閾値は、第一の閾値よりも大きく、印字状態を「ドット抜け」と「印字内容エラー」に分けて判別するための物理量である。
このような閾値による判別の結果、差分が第一の閾値よりも小さい場合には、印字状態は「正常」と判別される。差分が第一の閾値よりも大きく、且つ、第二の閾値よりも小さい場合には、印字状態は「ドット抜け」と判別される。差分が第二の閾値よりも大きい場合には、印字状態は「印字内容エラー」と判別される。
続いて、図13を参照して、本実施形態に係るラベル検査装置1によって、ラベルの印字状態を検査する処理の流れについて説明する。なお、ここでは、図9、図10を参照して説明した第一判別処理(図8におけるS102の処理)と第二判別処理(図8におけるS103の処理)に置き換わる処理として説明する。
まず、検出処理部は、撮像画像に所定の補正処理をかけ(S201)、補正処理後の撮像画像を基準画像と比較して一致率を求める(S202)。
判別処理部はまず、検出処理部によって算出された一致率について、第一の閾値と比較する(S203)。その結果、一致率が第一の閾値より大きかった場合には、印字状態は「正常」と判別される(S204)。
S203における処理において一致率が第一の閾値より小さかった場合には、判別処理部はさらに、一致率を第二の閾値と比較する(S205)
その結果、一致率が第二の閾値より大きかった場合には、印字状態は「ドット抜け」と判別される(S206)。
S205における処理において一致率が第二の閾値より大きかった場合には、印字状態は「印字内容エラー」と判別される(S207)。
以降、特定処理部による異常種別の特定や結果の出力は第一の実施形態と同様に実行される。
以上の本実施形態に係るラベル検査装置1によれば、二段階の閾値により、ドット抜けと印字内容エラーを区別して判別することができる。
続いて、本発明の第三の実施形態に係るラベル検査装置1について説明する。
本実施形態に係るラベル検査装置1は、ドット抜けの判別処理において、所定の限定領域に限定して、撮像画像と基準画像との差分の検出を行い、かかる限定領域における差分に基づいてラベルの印字状態を判別する。
なお、本実施形態においても、ラベル検査装置1の機能構成は第一の実施形態と同様であり、第一の実施形態と同様の符号を用いているが、第一の実施形態とは異なる機能については別途、説明する。
本実施形態における第二検出処理部は、撮像画像のうちの所定の限定領域について、基準画像と対比して差分を検出し、当該差分から一致率を算出する。
具体的に、図14はラベルの撮像画像200を示しているところ、この撮像画像200全体のうち、物品の名称及び原材料名を表示している部分の一部を限定領域201として、当該限定領域201について基準画像と対比した差分を検出する。ドット抜けは、ラベルに印字する際にラベルを送り出す方向に沿って略直線状に形成されるため、ラベルの送出方向に沿う一定の幅をもった領域を当該限定領域201として差分を検出すれば、適切な判別処理が可能である。
なお、ラベルにおける限定領域の位置は例えば、所定の参照用テーブル等に保持しておいたラベルのフォーマットを参照することによって特定することができる。
続いて、図15を参照して、本実施形態に係るラベル検査装置1によって、ラベルの印字状態を検査する処理の流れについて説明する。
なお、図15では、図10により既述した第一の実施形態における第二の判別処理のうち、本実施形態に特有な処理の部分のみを示している。即ち、本実施形態では、図10におけるS122に代えて、S301、S302の処理が実行される。
第二検出処理部は、ドット抜けを判別するための第二の補正処理を撮像画像に施す(S121)。第二検出処理部はさらに、第二の補正処理が施された撮像画像について、所定の限定領域を特定し(S301)、当該限定領域について、基準画像と比較した差分を検出し、当該差分から一致率を算出する(S302)。
一致率が算出されると、第二判別処理部は第一の実施形態と同様、図10を参照して説明したS123〜S125の処理を実行する。
以上の本実施形態に係るラベル検査装置1によれば、限定された領域でラベルのドット抜けを判別することができるので、処理負担が軽く、検査処理に要する時間を短くすることができる。
続いて、本発明の第四の実施形態に係るラベル検査装置1について説明する。
本実施形態に係るラベル検査装置1は、ラベルの印字状態の判別において、ドット抜けを判読可能なものと判読困難なものの2つのレベルに判別する。
なお、本実施形態については、上述した第二の実施形態に係るラベル検査装置1の変形例として説明することとする。
本実施形態における判別処理部は、検出処理部によって検出された差分について、第五乃至第七の閾値と比較し、その比較結果に応じて、印字状態を「正常」、「判読可能なドット抜け」、「判読困難なドット抜け」、又は「印字内容エラー」の4つの態様に判別する。
本実施形態において、第五の閾値は、第六の閾値よりも大きく、印字状態を「正常」と「判読可能なドット抜け」に分けて判別するための物理量である。
第六の閾値は、第五の閾値よりも小さく且つ第七の閾値よりも大きく、印字状態を「判読可能なドット抜け」と「判読困難なドット抜け」に分けて判別するための物理量である。
第七の閾値は、第六の閾値よりも小さく、印字状態を「判読困難なドット抜け」と「印字内容エラー」に分けて判別するための物理量である。
このような閾値による判別の結果、一致率が第五の閾値よりも大きい場合には、印字状態は「正常」と判別される。一致率が第五の閾値よりも小さく、且つ、第六の閾値よりも大きい場合には、印字状態は「判読可能なドット抜け」と判別される。一致率が第六の閾値よりも小さく、且つ、第七の閾値よりも大きい場合には、印字状態は「判読困難なドット抜け」と判別される。さらに、一致率が第七の閾値よりも小さい場合には、印字状態は「印字内容エラー」と判別される。
各判別結果のうち、「正常」と「印字内容エラー」の意味するところは、第一の実施形態と同様である。
「判読可能なドット抜け」とは、一致率がドット抜けとみなし得るのに合理的な物理量であると共に、印字内容が各種の読取処理や人間による目視等において問題なく把握することがきるレベルにある場合を意味している。
一方、「判読困難なドット抜け」とは、「判別可能なドット抜け」と同様、一致率がドット抜けとみなし得るのに物理量ではあるが、印字内容が各種の読取処理や人間による目視等において判読できない可能性があるレベルにある場合を意味している。
続いて、図16を参照して、本実施形態に係るラベル検査装置1によって、ラベルの印字状態を検査する処理の流れについて説明する。
まず、検出処理部は、撮像画像に所定の補正処理をかけ(S401)、補正処理後の撮像画像を基準画像と比較し、一致率を求める(S402)。
判別処理部はまず、検出処理部によって算出された一致率について、第五の閾値と比較する(S403)。その結果、一致率が第五の閾値より大きかった場合には、印字状態は「正常」と判別する(S404)。
S403における処理において一致率が第五の閾値より小さかった場合には、判別処理部はさらに、一致率を第六の閾値と比較する(S405)
その結果、一致率が第六の閾値より大きかった場合には、印字状態は「判読可能なドット抜け」と判別する(S406)。
S405における処理において一致率が第六の閾値より小さかった場合には、判別処理部はさらに、一致率を第七の閾値と比較する(S407)
その結果、一致率が第七の閾値より大きかった場合には、印字状態は「判読困難なドット抜け」と判別する(S408)。
S407における処理において一致率が第七の閾値より小さかった場合には、印字状態は「印字内容エラー」と判別する(S409)。
以上の本発明の第四の実施形態に係るラベル検査装置1によれば、ラベルの検査結果について、同じドット抜けであっても、注意すべき程度を細かく把握することができる。その結果、ラベル検査の担当者やラインの管理者は、印字状態のレベルを細かく把握した上で、ラインの動作状況を監視したり、必要な処置を施したりすることができる。
なお、本実施形態では、第五乃至第七の閾値により、ドット抜けと判別される印字状態を細分化したが、これにかかわらず、さらに細かく閾値を設定し、印字状態をより細かく分けて判別することもできる。
なお、以上の本発明の実施形態に係るラベル検査装置1によってドット抜けを判別する場合、ラベルの撮像画像と基準画像の比較において一致率を算出し、当該一致率が所定の閾値を上回れば、ドット抜けが発生しているものと判別したが、他の例では、差分が略直線状に形成されている場合にドット抜けが発生していると判別してもよい。即ち、ドット抜けは、印字領域において略直線状の白い筋としてあらわれることから、差分が略直線状に形成されている場合には、ドット抜けと判別するのが合理的である。このようなことから、略直線状に形成された差分を検出できた場合にドット抜けと判別することもできるし、閾値との比較に加えて、差分が略直線状に形成されたものであるかを判別すれば、印字不良がドット抜けであることを精度よく判別ができる。
また、以上の本発明の実施形態に係るラベル検査装置1において、結果の出力は表示部12や報知部13による出力に限られない。即ち、自動的なラインの停止動作や、連携する端末への通知など、判別処理部によって判別結果が出されたことをトリガーとして、結果に応じた情報の出力や動作を実行するものである限り、他の態様のものを採用することができる。
また、以上の本発明の実施形態においては、ラベルの撮像画像と、正常画像又は異常画像とから差分を検出し、当該検出した差分から求めた一致率を所定の閾値と対比させることにより、所定の判別処理を実行したが、これにかかわらず、検出した差分を所定の閾値と対比させることにより、所定の判別処理を実行させることができる。差分に基づいて判別処理を実行する場合には、差分が所定の閾値を下回る場合には正常と判別されることになる。
また、以上により説明した本発明の実施形態に係るラベル検査装置1について、ソフトウェア資源は適宜の設計によりいずれかのハードウェア資源に分散又は集約させることができるし、ハードウェア資源も物理的に一体をなす装置あるいは別体をなす装置として構成することもできる。これにより例えば、中央集権的な上位の装置やシステムが一元的に処理するように構成することもできる。また、ラベル検査装置1やラベル発行装置2などを物理的に一体的に構成された装置として構成することもできるし、所定の通信網を介して接続されて協働する装置として構成することもできる。
●実施形態総括
本発明は、ラベル検査装置に関する。
コンビエンスストアのベンダー工場などでは、商品に貼付するラベルの印字内容の間違いについて、非常にシビアに検査している。最近では、ラベル貼付後にバーコードスキャナによるバーコード内容及び読取可否の検査が行われたり、CCDカメラなどによる印字内容の検査(バーコード内容の検査もCCDカメラ採用のスキャナ装置で実施可能)などが行われたりしている(特開2005−337894号公報参照)。
ところで、ラベルの印字をサーマル印字や熱転写印字で行っている場合、サーマルヘッドの発熱体素子の不良等に伴うドット抜けについては、発熱体素子の電圧変化をチェックしたり、ラベル搬送方向に交差するようにバー印字し、視認による検査を行ったりしている。
しかし、印字内容の間違いとドット抜けの検査の両方を可能にするためには、撮像によってラベルを検査する検査装置の導入に加え、ラベル発行装置にもサーマルヘッドの発熱体素子の異常チェック機構を設けなければならない。それにもかかわらず、サーマルヘッドの発熱体素子の異常チェック機構が故障した場合、ラベル発行装置ではサーマルヘッド異常の発見が遅れる可能性がある。一方、軽微なサーマルヘッド異常やドット抜けの程度によっては、ラベル発行作業を含む生産ラインを即座に停止させる必要がない場合もあるし、即座に停止させても、交換用のサーマルヘッドの補充が間に合わないといった弊害が発生する虞もある。
また、ラベル印字内容をチェックした結果においても、その態様によっては、ラベル発行装置の不具合を特定できる場合がある。
そこで本発明は、ラベルの印字状態において、ラベル発行装置の不具合を判別することを目的の一つとする。より具体的には、ドット抜け、印字内容エラー、印字濃度エラー、又は他の特定の原因に基づいたエラーを区別して判別することを目的の一つとする。
本発明の一の観点に掛るラベル検査装置は、ラベル発行装置で印字されたラベルを撮像する撮像手段と、撮像画像と基準画像を比較して前記ラベルの印字状態を判別する判別手段と、前記ラベルの印字状態の判別結果に応じた前記ラベル発行装置の異常種別を記憶する異常種別記憶手段と、前記ラベルの印字状態の判別結果に応じた前記ラベル発行装置の異常種別を出力する出力手段と、を備える。
また、前記判別手段は、前記撮像画像と、前記ラベル発行装置の異常種別に応じた異常画像によって構成された前記基準画像とを比較して前記ラベルの印字状態を判別するものとしてもよい。
また、前記ラベル発行装置と、別体であるものとしてもよい。
<付記>
上記目的を達成するため、本発明の別の観点に係るラベル検査装置は、サーマルヘッドによるラベルの印字状態を検査するラベル検査装置であって、前記ラベルの印字領域を撮像する撮像手段と、印字内容エラーを判別するための第一の補正処理を撮像画像に施し、当該第一の補正処理後の撮像画像を基準画像と対比して第一の差分を検出する第一検出処理手段と、ドット抜けを判別するための第二の補正処理を撮像画像に施し、当該第二の補正処理後の撮像画像を基準画像と対比して第二の差分を検出する第二検出処理手段と、前記第一の差分について、第一の閾値と比較し、前記第一の差分が当該第一の閾値よりも大きい場合には印字内容エラーと判別する第一の判別処理手段と、前記第二の差分について、第二の閾値と比較し、前記第二の差分が当該第二の閾値よりも大きい場合にはドット抜けと判別する第二の判別処理手段と、を有することを特徴とする。
また、前記第二の検出処理手段は、前記ラベルの印字領域のうちの所定の限定領域について、前記第二の補正処理後の撮像画像を基準画像と対比して前記第二の差分を検出するものとしてもよい。
また、前記第二の閾値は、印字内容の判読が可能なドット抜けと判別する第三の閾値と、印字内容の判読が困難なドット抜けと判別する第四の閾値によって構成され、前記第二の判別処理手段は、前記第二の差分について、前記第三の閾値と比較し、前記第二の差分が前記第三の閾値よりも大きい場合には印字内容の判読が可能なドット抜けと判別し、前記第二の差分が前記第四の閾値よりも大きい場合には印字内容の判読が困難なドット抜けと判別するものとしてもよい。
また、前記第一の判別処理手段及び前記第二の判別処理手段による判別結果に応じた出力を実行する出力手段、をさらに有するものとしてもよい。
本発明によれば、ラベルの印字状態において、ラベル発行装置の不具合を判別することができる。より具体的には、ドット抜けと、印字内容エラー、印字濃度エラー、又は他の特定の原因に基づいたエラーなど、ラベル発行装置の異常を区別して判別することができる。
1 ラベル検査装置
11 撮像部
11a カメラ
11b 照明部
12 表示部
13 報知部
2 ラベル発行装置
21 印字部
22 送出部

Claims (3)

  1. ラベル発行装置で印字されたラベルを撮像する撮像手段と、
    撮像画像と基準画像を比較して前記ラベルの印字状態を判別する判別手段と、
    前記ラベルの印字状態の判別結果に応じた前記ラベル発行装置の異常種別を記憶する異常種別記憶手段と、
    前記ラベルの印字状態の判別結果に応じた前記ラベル発行装置の異常種別を出力する出力手段と、を備える、
    ラベル検査装置。
  2. 前記判別手段は、前記撮像画像と、前記ラベル発行装置の異常種別に応じた異常画像によって構成された前記基準画像とを比較して前記ラベルの印字状態を判別する、
    請求項1に記載のラベル検査装置。
  3. 前記ラベル発行装置と、別体である、
    請求項1又は請求項2に記載のラベル検査装置。

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