JP2021110813A - 画像検査装置、画像形成装置、画像の検査方法およびプログラム - Google Patents

画像検査装置、画像形成装置、画像の検査方法およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】裏写りが生じる領域において、実際の画像異常に対する検査漏れを抑制する。【解決手段】画像検査装置100は、記録媒体における異常候補の種類を解析し、記録媒体における異常を特定する読み取り画像解析部405と、制御部410とを備える。制御部410は、読み取り画像解析部による解析の結果に基づいて、記録媒体における異常が予め定められた種類の異常であるか否かを判定し、読み取り画像解析部による解析の結果に基づいて、記録媒体における裏写り可能領域を特定し、記録媒体における異常が予め定められた種類の異常である場合に裏写り可能領域における異常を特定するための判断基準を、予め定められた種類以外の異常を特定するための判断基準とは異なる判断基準として設定する。読み取り画像解析部405は、設定された判断基準に基づいて裏写り可能領域における異常を特定する。【選択図】図4

Description

本開示は、画像の検査に関し、より特定的には、両面に印刷された画像の検査に関する。
従来、用紙に形成された画像の品質を評価するために、用紙を光学的に読み取ることにより、画像における異常の有無が検査されている。
用紙に形成された画像においては、様々な種類の画像異常が生じることがある。様々な画像異常の種類に応じた検査に関し、例えば、特開2007−148027号公報(特許文献1)は、『検査内容として「欠け」、「汚れ」、「乱れ」、「色再現」、「面内ムラ」、「粒状性」、「位置ずれ」、及び「折れ」を夫々任意に指定する』技術(段落[0094])、および「用紙の種類に応じて、画像検査の検査レベルを夫夫設定」する技術を開示している(段落[0116]参照)。
また、画像が形成された用紙の表面をスキャナー等で読み取った場合に、用紙の裏面に形成された画像が用紙の表面に裏写りする「裏写り」という現象が発生することがある。裏写りに関し、例えば特開2013−233765号公報(特許文献2)は、「印刷結果における裏写り領域を特定し、裏写り領域の部分については、検品の基準値を他の部分と比較して緩やかに設定する」技術を開示している([要約]参照)。
特開2007−148027号公報 特開2013−233765号公報
特許文献1に開示された技術によると、裏写りに関して考慮されておらず、裏写りに起因する誤検知を防止できない。また、特許文献2に開示された技術によると、裏写り領域における実際の画像異常に対する検査漏れが生じる可能性がある。裏写り領域において「検品の基準値を他の部分と比較して緩やかに設定する」ため、実際の画像異常に対する検査精度が低下するためである。したがって、裏写りが生じる可能性がある領域において、実際の画像異常に対する検査漏れを抑制する技術が必要とされている。
本開示は、上記のような背景を鑑みてなされたものである。ある局面に従うと、裏写りが生じる可能性がある領域において、実際の画像異常に対する検査漏れを抑制する技術が開示される。
ある実施形態に従う画像検査装置は、記録媒体に形成された画像を読み取ることにより、読み取り画像を生成する画像読み取り部と、上記読み取り画像を解析し、上記記録媒体における異常を特定する読み取り画像解析部と、上記画像検査装置を制御する制御部とを備える。上記制御部は、上記読み取り画像解析部による上記解析の結果に基づいて、上記記録媒体における異常が予め定められた種類の異常であるか否かを判定し、上記読み取り画像解析部による上記解析の結果に基づいて、上記記録媒体における裏写り可能領域を特定し、上記記録媒体における異常が上記予め定められた種類の異常である場合に上記裏写り可能領域における異常を特定するための判断基準を、上記予め定められた種類以外の異常を特定するための判断基準とは異なる判断基準として設定する。上記読み取り画像解析部は、上記設定された判断基準に基づいて上記裏写り可能領域における異常を特定する。
ある局面において、上記判断基準を設定することは、上記記録媒体の坪量が予め定められた閾値未満である場合に、上記裏写り可能領域における異常を特定するための判断基準を設定することを含む。
ある局面において、上記判断基準を設定することは、上記裏写り可能領域における異常の種類に応じて、上記裏写り可能領域における異常を特定するための判断基準をそれぞれ設定することを含む。
ある局面において、上記判断基準を設定することは、上記記録媒体における異常の種類がスジまたはホタルである場合のみ、上記裏写り可能領域における異常を特定するための判断基準を設定することを含む。
ある局面において、上記制御部は、上記記録媒体における異常が上記予め定められた種類以外の異常である場合に上記予め定められた種類以外の異常を特定するための判断基準を設定する。上記読み取り画像解析部は、上記予め定められた種類以外の異常を特定するための判断基準に基づいて、上記予め定められた種類以外の異常を特定する。
ある局面において、上記制御部は、上記裏写り可能領域以外における異常を特定するための判断基準を設定する。上記読み取り画像解析部は、上記裏写り可能領域以外における異常を特定するための判断基準に基づいて、上記裏写り可能領域以外における異常を特定する。
ある局面において、上記画像検査装置は、検査結果の履歴をジョブ履歴として記憶する記憶部をさらに備える。上記ジョブ履歴は、上記裏写り可能領域における異常を特定するための判断基準に関する履歴を含む。
ある局面において、上記画像検査装置は、上記検査結果において上記記録媒体における異常が特定された場合に、上記異常が存在した領域に関するレポートを表示する表示手段をさらに備える。
ある局面において、上記画像検査装置は、記録媒体を収納するための給紙部をさらに備える。上記記憶部は、上記給紙部に収納された記録媒体の紙種および坪量の少なくとも1つと、上記裏写り可能領域における異常を特定するための判断基準とを関連付けて第1の検査条件として格納するように構成されている。上記読み取り画像解析部は、上記第1の検査条件に基づいて、上記記録媒体における異常を特定する。
ある局面において、上記記憶部は、記録媒体の特性を管理するための用紙プロファイルとして、予め定められた、記録媒体の紙種および坪量の少なくとも1つと、上記裏写り可能領域における異常を特定するための判断基準とを関連付けて第2の検査条件として格納するように構成されている。上記読み取り画像解析部は、上記第2の検査条件に基づいて、上記記録媒体における異常を特定する。
他の実施の形態に従うと、画像形成装置が提供される。この画像形成装置は、記録媒体に画像を形成する画像形成部と、上記のいずれかに記載の画像検査装置とを備える。
他の実施の形態に従うと、画像の検査方法が提供される。上記画像の検査方法は、記録媒体に形成された画像を読み取ることにより、読み取り画像を生成するステップと、上記記録媒体における異常を特定するために上記読み取り画像を解析するステップと、上記解析の結果に基づいて、上記記録媒体における異常が予め定められた種類の異常であるか否かを判定するステップと、上記解析の結果に基づいて、上記記録媒体における裏写り可能領域を特定するステップと、上記記録媒体における異常が上記予め定められた種類の異常である場合に上記裏写り可能領域における異常を特定するための判断基準を、上記予め定められた種類以外の異常を特定するための判断基準とは異なる判断基準として設定するステップと、上記設定された判断基準に基づいて上記裏写り可能領域における異常を特定するステップとを備える。
ある局面において、上記判断基準を設定するステップは、上記記録媒体の坪量が予め定められた閾値未満である場合に、上記裏写り可能領域における異常を特定するための判断基準を設定するステップを含む。
ある局面において、上記判断基準を設定するステップは、上記記録媒体における異常の種類に応じて、上記裏写り可能領域における異常を特定するための判断基準をそれぞれ設定するステップを含む。
ある局面において、上記判断基準を設定するステップは、上記記録媒体における異常の種類がスジまたはホタルである場合のみ、上記裏写り可能領域における異常を特定するための判断基準を設定するステップを含む。
ある局面において、上記画像の検査方法は、上記記録媒体における異常が上記予め定められた種類以外の異常である場合に上記予め定められた種類以外の異常を特定するための判断基準を設定するステップと、上記予め定められた種類以外の異常を特定するための判断基準に基づいて、上記予め定められた種類以外の異常を特定するステップとをさらに備える。
ある局面において、上記画像の検査方法は、上記裏写り可能領域以外における異常を特定するための判断基準を設定するステップと、上記裏写り可能領域以外における異常を特定するための判断基準に基づいて、上記裏写り可能領域以外における異常を特定するステップとをさらに備える。
ある局面において、上記画像の検査方法は、ジョブ履歴として記憶された検査結果の履歴を読み込むステップをさらに含む。上記ジョブ履歴は、上記裏写り可能領域における異常を特定するための判断基準に関する履歴を含む。
ある局面において、上記画像の検査方法は、上記検査結果において上記記録媒体における異常が特定された場合に、上記異常が存在した領域に関するレポートを表示するステップをさらに含む。
ある局面において、上記画像の検査方法は、記録媒体の紙種および坪量の少なくとも1つと、上記裏写り可能領域における異常を特定するための判断基準とが関連付いた第1の検査条件を読み込むステップと、上記第1の検査条件に基づいて、上記記録媒体における異常を特定するステップとをさらに含む。
ある局面において、上記画像の検査方法は、記録媒体の特性を管理するための用紙プロファイルとして、予め定められた、記録媒体の紙種および坪量の少なくとも1つと、上記裏写り可能領域における異常を特定するための判断基準とが関連付いた第2の検査条件を読み込みステップと、上記第2の検査条件に基づいて、上記記録媒体における異常を特定するステップとをさらに含む。
さらに他の実施の形態に従うと、上記画像の検査方法をコンピューターに実行させるプログラムが提供される。
ある実施の形態によれば、裏写りが生じる領域において、実際の画像異常に対する検査漏れを抑制できる。
本開示の上記および他の目的、特徴、局面および利点は、添付の図面と関連して理解される本開示に関する次の詳細な説明から明らかとなるであろう。
画像検査システム170の構成の一例を示す図である。 図1における画像検査装置100、画像形成装置145、および操作パネル130のハードウェア構成の一例を示す図である。 ある実施の形態に従うコントローラー150のハードウェア構成の一例を示す図である。 ある局面における画像検査システム170の機能構成を示すブロック図である。 画像が形成された用紙の表面に対する読み取り画像515を示す図である。 裏写り520に起因する誤検知に対処するために、異常候補を異常と判断するための判断基準を下げた場合の課題を示す図である。 用紙の坪量に応じた、汚れ、スジまたはホタルに対する判断基準の設定情報の一例を示す図である。 画像検査装置100が表面の裏写り520を誤検知することなく、汚れ625を正常に検知する様子を示す図である。 画像検査装置100が、第1の具体例において表面の実際のホタル925を見落とす様子を示す図である。 画像検査装置100が、第2の具体例において用紙の表面における実際のホタル925を正常に検知する様子を示す図である。 画像検査装置100が、表面における実際のスジ1125を正常に検知する様子を示す図である。 画像検査装置100が実行する処理の一例を示すフローチャートである。 ユーザーが、よく使う用紙設定を用紙プロファイルとして登録するときに操作パネル130に示される設定画面を示す図である。 ユーザーが、よく使う用紙設定を用紙プロファイルとして登録するときに操作パネル130に示される設定画面を示す図である。 画像検査システム170における表示部446に示される、自動検品に関する設定画面1500を示す図である。 ユーザーが、画像検査システム170における検査結果に関するレポートを確認するときに、表示部446に示されるレポート一覧画面1600を示す図である。 画像検査システム170における検査結果に関する詳細な履歴を表示するための表示画面1700を示す図である。 他の局面に従う画像検査装置100が実行する処理の一例を示すフローチャートである。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。個数または量などに言及する場合には、特に記載がある場合を除き、本開示の範囲は、必ずしもその個数または量などに限定されない。複数の同じ構成に対して言及する場合、構成123A,123Bのように表現することがある。構成123A,123B等を総称する場合は、構成123と表現する。
以下、記録媒体の一例として用紙を用いるが、用紙の代わりに紙以外の素材からなるシート状の記録媒体が用いられてもよい。
[ハードウェア構成]
まず、図1〜図3を参照して、本実施形態における画像検査装置100および画像検査システム170の構成について説明する。図1は、画像検査システム170の構成の一例を示す図である。
図1に示されるように、画像検査システム170は、画像検査装置100と、画像形成装置145と、少なくとも1つのクライアント端末155と、通信回線160と、後処理装置165とを含む。画像検査装置100と、画像形成装置145と、後処理装置165とは、直列に接続されている。他の局面において、画像検査システム170は、後処理装置165を備えていなくてもよい。さらに他の局面において、画像検査装置100は、画像形成装置145とは独立した単体の画像検査装置であってもよい。
図1の例において、画像検査装置100は、その筐体内にコントローラー150を備える。コントローラー150は、画像検査装置100の動作を制御する。また、コントローラー150は、画像検査装置100の動作における各種判断を行う。一例として、コントローラー150は、画像解析装置205が特定した異常候補の種類が、予め定められた種類であるか否かを判断する。
ここで、本開示において、実際の画像異常を単に「異常」とも称する。「異常」は、一例として、「スジ」、「ホタル」および「汚れ」のいずれであってもよい。
また、「異常候補」は、まだ異常であると判断されていないが、異常であると判断され得る対象である。さらに、「異常候補」の種類は、当該「異常候補」が「異常」と判断される場合における当該「異常」の種類である。本開示における「異常候補」の種類は、一例として、「スジ」、「ホタル」および「汚れ」のいずれであってもよい。
さらに、コントローラー150は、予め定められた判断基準に基づいて、当該異常候補が実際の異常であるか否かを判断する。コントローラー150の詳細な動作については、図8〜11において後述する。
画像検査装置100は、用紙に形成された画像を読み取ることにより、当該画像における異常の有無を検査する。画像検査装置100は、画像形成装置145により用紙の各面に形成された画像を読み取るためのスキャナー105,106を備える。スキャナー105,106は、用紙の搬送経路において画像形成装置145の下流側に配置され、用紙に形成された画像を読み取り、読み取った面に対応する読み取り画像を生成する。例えば、スキャナー105が用紙の表面の画像を読み取る場合、スキャナー106は、用紙の表面の画像を読み取る。スキャナー105,106は、例えば、光源から射出され用紙の表面で反射した光を受光素子で受光し、光の強度に応じた信号を出力するセンサーである。スキャナー105,106は、複数の受光素子が用紙搬送方向と直交する方向に所定の間隔で配置されたラインセンサーによって構成されてもよいし、用紙搬送方向と直交する方向における所定の領域のみを読み取るものであってもよい。画像検査装置100の詳細な構成は、後述する。
画像形成装置145は、ユーザーから指定された印刷ジョブにおける画像データに基づいて、給紙トレイ110から給紙される用紙に文字または画像等を印刷する。図1の例において、画像形成装置145は、給紙トレイ110と、坪量センサー112と、定着ユニット115と、コントローラー117と、画像形成ユニット120と、スキャナー125と、操作パネル130と、DF(Document Feeder)175とを備える。操作パネル130および画像形成装置145の詳細な構成は、後述する。
給紙トレイ110は、用紙を収容する。印刷ジョブによって指定された種類の用紙は、給紙トレイ110から1枚ずつ取り出され、搬送機構(図示しない)によって、画像形成ユニット120に向けて給紙される。図1の例において、給紙トレイ110は、複数の給紙トレイ110A,110B,110Cを備えており、各給紙トレイ110は、サイズ、紙質、または坪量(g/m)などが異なる複数種類の用紙を収容する。
坪量センサー112は、搬送路113を通過する用紙の坪量を検出するための光学センサーである。坪量センサー112は、用紙の搬送経路内に設けられ、用紙に光を当てた時の透過率から、当該用紙の坪量を検出できる。
搬送路113は、画像検査装置100および画像形成装置145において記録媒体が通過する経路である。
定着ユニット115は、画像形成ユニット120によりトナー像が形成された用紙を加熱及び加圧する。
コントローラー117は、画像形成装置145の動作を制御する。一例として、コントローラー117は、画像形成ユニット120,定着ユニット115の動作を制御する。
画像形成ユニット120は、コントローラー117からの指令に基づいて、電子写真方式により、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びキー・プレート(K)の4色のトナーからなる画像を用紙に形成する。用紙の両面に画像が形成される場合には、当該用紙は、一方の面において画像が形成された後に、搬送ローラー(図示しない)により搬送される向きを変えられ、画像形成ユニット120へ再度送られ、他方の面において画像が形成される。
他の局面において、画像形成ユニット120は、カラー画像ではなくモノクロ画像を形成するユニットあってもよい。さらに他の局面において、画像形成装置145は、例えば、インクジェット方式により用紙に画像を形成してもよく、画像形成方式は特に限定されない。
スキャナー125は、ある局面において、ユーザーがDF175にセットした用紙を走査することにより、印刷ジョブにおける入力画像データを取得する。一例として、スキャナー125は、CCD(Charge Coupled Device)センサーによって実現されてもよい。
クライアント端末155は、画像検査装置100または画像形成装置145によって実行される印刷または検査ジョブを、通信回線160を介して画像検査装置100または画像形成装置145に送信する。ある局面において、ユーザーは、クライアント端末155を操作することにより、印刷ジョブにおける設定情報を入力または変更できる。印刷および検査ジョブにおける設定情報は、一例として、用紙サイズ、印刷枚数、両面印刷であるか否か等の各種設定を含む。ある局面において、クライアント端末155は、例えば、PC(Personal Computer)、スマートフォンまたはタブレット端末によって実現され得る。
後処理装置165は、コントローラー117からの指令に基づいて、画像検査装置100が検査した用紙に対して、印刷ジョブに応じて、ステープル、重ね中折り、重ね三つ折り、中とじ、およびパンチ等の後処理を行う。より具体的には、後処理装置165は、印刷ジョブに後処理に関する命令が含まれていない場合、当該用紙に後処理を行わず、排紙トレイ140に用紙を排出する。一方、後処理装置165は、印刷ジョブに後処理に関する命令が含まれている場合、指定された後処理を用紙に行った後、用紙を排紙トレイ135に排出する。
図2は、図1における画像検査装置100、画像形成装置145、および操作パネル130のハードウェア構成の一例を示す図である。図2に示されるように、画像検査装置100は、スキャナー105,106と、コントローラー150と、画像解析装置205とを備える。
画像解析装置205は、深層学習を含む機械学習におけるアルゴリズムを用いた公知のAI(Artificial intelligence)技術によるパターン認識等の画像処理を行うことができる。一例として、画像解析装置205は、スキャナー105,106が読み取った画像(以下、「読み取り画像」とも称する)を解析することにより、当該画像における異常候補の有無を判断する。
より具体的には、画像解析装置205は、読み取り画像と、読み取り画像に対応する正解画像とを比較することにより、読み取り画像と正解画像との濃度差を求める。正解画像は、用紙に形成された画像であって異常が無いと判断された画像、またはデータ形式として表現された入力画像、例えばRIP(Raster Image Processor)画像であってもよい。画像解析装置205は、当該濃度差が予め定められた閾値以上である領域が存在する場合に、異常候補が存在すると判断する。
さらに、画像解析装置205は、読み取り画像において異常候補が存在すると判断した場合に、公知のパターン認識により、当該異常候補の種類を特定する。一例として、画像解析装置205は、当該異常候補の種類が汚れ、スジ、またはホタルのいずれであるかを特定する。以下、「異常候補を特定する」ことは、異常候補の有無を判断し、当該異常候補の種類を特定することを含む。
画像解析装置205は、スキャナー105,106が読み取った画像においてオブジェクトが形成されている領域を判別する。オブジェクトは検査対象であり、一例として、テキスト文書を表すテキストオブジェクト、図形を表すグラフィックオブジェクトを含む。また、画像解析装置205は、異常候補が存在した場合に、公知の画像認識の技術により、異常候補が存在する領域を特定する。
ある局面において、画像解析装置205は、処理対象の画素の画素値、処理対象の画素の周囲に存在する画素の画素値、及びそれらの画素値の連続性に基づいて、公知のパターン認識により、オブジェクトが形成されている領域を判別する。他の局面において、オブジェクトが形成されている領域は、読み取り画像に基づいて判別された領域の代わりに、記録媒体に画像を形成するための、データ形式として表現された入力画像に基づいて、同様に判別された領域であってもよい。以下、オブジェクトが形成され、存在する領域を画像存在領域とも称する。
画像形成装置145は、坪量センサー112と、コントローラー117と、操作パネル130と、補助記憶装置210と、通信装置215とを含む。なお、説明の簡略化のために、図1において示された、給紙トレイ110、定着ユニット115、画像形成ユニット120、スキャナー125、およびDF175等は、図2において示されていない。
操作パネル130は、ある局面において、ボタン132と、モニター134とを含む。操作パネル130は、タッチセンサーが組み込まれた、複数のボタンを備えるタッチパネルである。
より詳細には、ボタン132は、画像形成装置145に対する操作の入力を受け付ける。ボタン132は、物理キーおよびソフトウェアキーのいずれであってもよい。ボタン132は、一例として、印刷枚数等の、印刷ジョブに関する印刷設定についてのボタンである。ボタン132は、押下されると、各ボタンに対応する信号をコントローラー150に送信する。コントローラー150は、ボタン132から受信した信号に基づいて、ユーザーの操作内容を判断し、当該操作内容に応じた内部動作を実行し、応答表示をモニター134に送信する。
モニター134は、表示機能を実現するための装置である。モニター134は、コントローラー150から受信した信号に基づいて操作画面を表示する。一例として、モニター134は、液晶モニター等であり、操作メニューを表示する。コントローラー150は、ボタン132から受信した信号に基づいて、ユーザーの操作内容を判断し、当該操作内容に応じた内部動作を実行し、応答表示をモニター134へ送信する。
補助記憶装置210は、画像検査装置100および画像形成装置145の動作に関する各種データ等を不揮発的に記憶する。補助記憶装置210は、画像検査装置100が異常の有無を検査するために用いる正解画像等の様々なデータを格納する。補助記憶装置210は、例えばHDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、DVD(Digital Versatile Disk-Read Only Memory)、磁気ディスク、光ディスク、およびUSB(Universal Serial Bus)メモリー等により実現される。
通信装置215は、クライアント端末155(図1)等の他の機器とデータを送受信する。画像形成装置145は、複数の通信装置215を備えてもよい。ある局面において、通信装置215は、LAN(Local Area Network)ポートまたはWi−Fi(登録商標)(Wireless Fidelity)の送受信装置等のいずれかまたは全てを含んでもよい。画像形成装置145は、通信装置215を介することにより、外部ネットワーク220に接続された、PC等の他のクライアント端末155から、印刷ジョブを取得できる。
図2の例において、坪量センサー112、操作パネル130、補助記憶装置210、および通信装置215は、画像形成装置145の筐体内に含まれている。他の局面において、坪量センサー112、操作パネル130、補助記憶装置210、および通信装置215は、画像形成装置145の筐体内ではなく、画像検査装置100の筐体内に含まれていてもよい。
図3は、ある実施の形態に従うコントローラー150のハードウェア構成の一例を示す図である。図3に示されるように、コントローラー150は、CPU(Central Processing Unit)300と、RAM(Random Access Memory)305と、ROM(Read-Only Memory)310とを備える。他の局面において、コントローラー150は、不揮発性のメモリーをさらに備えてもよい。
CPU300は、画像検査装置100を制御するためのプログラムを実行する。一例として、CPU300は、用紙に形成された異常の有無の判断、異常候補の種類の分類、操作画面の表示、および補助記憶装置210に格納されたデータの読み出しのためのプログラムを実行する。CPU300は、バス315を介して、RAM305と、ROM310とに接続されている。ある局面において、コントローラー150は、少なくとも1つの組み込みCPU、少なくとも1つのASIC(Application Specific Integrated Circuit)、少なくとも1つのFPGA(Field Programmable Gate Array)、またはこれらの組み合わせによって構成される。
RAM305は、CPU300によって実行されるプログラムおよび参照されるデータを一時的に格納する。CPU300は、ROM310に保存されているプログラムまたは各種データをRAM305に読み込んで実行する。ある局面において、RAM305は、SRAM(Static Random Access Memory)またはDRAM(Dynamic Random Access Memory)によって実現されてもよい。
ROM310は、画像検査装置100を制御するためのプログラム、および画像検査装置100の製造事業者によって予め準備された各種データ等を記憶している。ROM310は、スキャナー105,106が読み取った画像データを保存してもよい。
[機能構成]
次に、図4を参照して、本開示における画像検査システム170の機能構成について説明する。図4は、ある局面における画像検査システム170の機能構成を示すブロック図である。
図4の例において、画像検査システム170は、制御部410と、画像読み取り部400と、読み取り画像解析部425と、入力部445と、表示部446と、坪量検出部450と、画像形成部452と、記憶部455と、通信部490とを備える。
画像読み取り部400は、用紙に形成された画像を読み取ることによって、読み取り画像を生成する。画像読み取り部400は、表面画像読み取り部401および裏面画像読み取り部402を備える。表面画像読み取り部401および裏面画像読み取り部402は、それぞれ用紙の表面および裏面に形成された画像を読み取る。なお、本開示において、「表面」および「裏面」は、記録媒体における2つの面のうちそれぞれ一方の面と他方の面であり、どちらかに限定されることを意図していない。ある局面において、画像読み取り部400は、スキャナー105および106により実現される。より具体的には、表面画像読み取り部401および裏面画像読み取り部402は、それぞれスキャナー105および106により実現される。
読み取り画像解析部425は、読み取り画像を解析することにより、用紙における異常候補および当該記録媒体における画像存在領域の位置を特定する。読み取り画像解析部425は、深層学習等の機械学習を用いたアルゴリズムを用いた公知のAI技術によるパターン認識等の画像処理を行う。
読み取り画像解析部425は、制御部410から受信した読み取り画像においてオブジェクトが形成されている領域を判別することにより、画像存在領域の位置を特定する。読み取り画像解析部425は、当該画像存在領域の位置に基づいて、裏写りの可能性がある領域(以下、「裏写り可能領域」とも称する)を特定する。例えば、裏面のある領域においてオブジェクトが形成されていれば、表面における、当該オブジェクトが形成されている領域に対応する領域が、裏写り可能領域である。裏面に画像が形成されていることにより、裏写りが発生し得るからである。また、読み取り画像解析部425は、公知の画像認識の技術により、異常候補が存在する領域を特定する。ある局面において、読み取り画像解析部425は、画像解析装置205により実現される。
また、読み取り画像解析部425は、制御部410から受信した読み取り画像を解析することにより、当該画像における異常候補の有無を判断する。読み取り画像解析部425は、当該異常候補が存在すると判断した場合に、さらに、当該異常候補を具体的に特定する。
入力部445は、ユーザーからの画像検査システム170に対する操作の入力を受け付ける。ある局面において、入力部445は、ボタン132により実現される。
表示部446は、ユーザーに対して操作メニューを表示する。ある局面において、表示部446は、モニター134により実現される。
坪量検出部450は、用紙の坪量を検出する。ある局面において、坪量検出部450は、坪量センサー112により実現される。
画像形成部452は、制御部410からの指令に基づいて、用紙に画像を形成する。ある局面において、画像形成部452は、画像形成ユニット120により実現される。
記憶部455は、画像検査システム170の動作に関する各種データ等を記憶する。ある局面において、記憶部455は、補助記憶装置210により実現される。一例として、記憶部455は、画像検査システム170による検査結果460、当該検査結果についての履歴を含む過去ジョブ465、または画像検査システム170が検査において用いる正解画像470を記憶してもよい。また、記憶部455は、給紙トレイ内の用紙情報475、使用する用紙の特性を管理するための設定条件を含むデータベースである用紙プロファイル480、検査における様々な設定を含む検品設定485を記憶してもよい。検査結果460、過去ジョブ465、給紙トレイ内の用紙情報475、用紙プロファイル480および検品設定485については後述する。
通信部490は、制御部410と外部ネットワーク(図示しない)とを接続する。ある局面において、通信部490は、通信装置215により実現される。通信の態様は、有線および無線のいずれであってもよい。
制御部410は、画像読み取り部400と読み取り画像解析部425とを含む画像検査システム170の動作を制御する。一例として、制御部410は、予め定められた判断基準に基づいて、読み取り画像解析部425により特定された異常候補の種類が予め定められた種類であるか否かを判断する。制御部410は、異常候補の種類が予め定められた種類であるとの判断に基づいて、以下の判断を行う。
制御部410は、用紙の坪量が予め定められた閾値未満であり、かつ、異常候補が存在する領域に対応する、異常候補が存在する面の裏面における領域が、画像存在領域であるか否かを判断する。制御部410は、坪量が当該閾値未満であり、かつ、当該裏面における領域が当該画像存在領域であるとの判断に基づいて、予め定められた判断基準を変更する。制御部410は、当該変更された判断基準に基づいて当該異常候補が異常であるか否かを判断する。
制御部410は、表面画像読み取り部401および裏面画像読み取り部402によってそれぞれ生成される読み取り画像を、読み取り画像解析部425に送信する。ある局面において、制御部410は、コントローラー150およびコントローラー117により実現される。
他の局面において、上記の機能の一部または全ては、画像検査システムにおける機能としてではなく、例えば単体の画像検査装置100、または画像検査装置100を備える画像形成装置における機能として実現されてもよい。より具体的には、画像形成部452は、画像検査装置100を備える画像形成装置に含まれ得る。制御部410、入力部445、表示部446、坪量検出部450、記憶部455および通信部490は、単体の画像検査装置100、または画像検査装置100を備える画像形成装置における機能として実現されてもよい。また、制御部410は、読み取り画像解析部425が特定した画像存在領域の位置に基づいて、裏写り可能領域を特定してもよい。すなわち、裏写り可能領域を特定するのは、読み取り画像解析部425の代わりに、制御部410であってもよい。
[裏写りに起因する誤検知について]
以下、図5および図6を参照して、本開示の課題である裏写りに起因する誤検知について説明する。図5は、画像が形成された用紙の表面に対する読み取り画像515を示す図である。
裏面の画像データ505に含まれるオブジェクト510は、用紙の裏側に画像として形成される。その結果、用紙が薄紙である場合に、図5に示されるように、表面の画像データ500に基づいて印刷された用紙の表面に対応する読み取り画像515の右下の領域において、オブジェクト510に起因する裏写り520が発生している。
裏写りは、用紙の両面に形成された画像のうち一方の面、例えば表面に形成された画像がスキャナーによって読み取られた場合に、薄紙の裏面に形成された画像が表面に透過することにより発生する。裏写りは、用紙が薄紙の場合に特に発生しやすい。図5の例のように、裏写りが発生した領域は、実際の異常ではないにも拘わらず、異常であると誤検知され得る。
例えば、読み取り画像515の右下の領域において、薄い斑点が生じる異常であるホタル現象のような淡い濃度が、裏写り520に起因して検知される。このため、用紙の表面に対応する読み取り画像515に基づいて、用紙の表面における異常の有無を検査するときに、裏写り520は、所謂ホタル現象のような濃度の薄い異常であるとして誤検知され得る。以下、ホタル現象を単に「ホタル」と称する。
図6は、裏写り520に起因する誤検知に対処するために、異常候補を異常と判断するための判断基準を下げた場合の課題を示す図である。図6において、図5と同様に用紙の表面に対する読み取り画像615が示されている。
裏面の画像データ505に含まれるオブジェクト510は、用紙の裏側に形成される。その結果、図6において、図5と同様に、読み取り画像615の右下の領域において、オブジェクト510に起因する裏写り520が発生している。さらに、読み取り画像615の左下の領域において、ホタルとは別の種類の異常である汚れ625が実際に発生している。
汚れとホタルとは、どちらも異常であるという点においては同じであるが、読み取り画像と正解画像とにおける、当該異常候補が存在する領域の濃度差が異なる。より具体的には、当該領域において、汚れは濃度差が高く、ホタルは濃度差が低い。
例えば、濃度がある一定の閾値以上である異常候補を異常と判断するように判断基準が画像検査装置において設定される場合、当該画像検査装置は、薄紙を検査するとき、ある判断基準において汚れ625を検知するとともに、裏写り520をホタルとして誤検知することがある。ここで、判断基準が高くなるほど、当該閾値が低くなり、判断基準が低くなるほど、当該閾値が高くなる。そこで、裏写り520をホタルとして誤検知することを回避するために、上記の閾値を高く、すなわち判断基準を下げることはできる。
しかし、判断基準を下げることにより、裏写り520をホタルと誤検知することを抑制できる一方で、表面の読み取り画像615の左下の領域に示される実際の汚れ625を見落としてしまう。このように、裏写り520をホタルとして誤検知することを回避するために、異常候補の種類によらず判断基準を引き下げると、検査漏れが生じる。
[異常候補の種類に応じた判断基準の切り替え]
以下、本開示における画像検査装置100の動作について説明する。上記のような検査漏れに対処するために、本開示における画像検査装置100は、異常候補の種類ごとに判断基準を変更する。より具体的には、画像検査装置100は、読み取り画像解析部425が特定した異常候補が、裏写りを当該異常候補として誤検知する可能性が高い異常候補であるか否かによって、判断基準を切り替える。
そこで、図7を参照して、コントローラー150による判断基準の切り替えについて説明する。図7は、用紙の坪量に応じた、汚れ、スジまたはホタルに対する判断基準の設定情報の一例を示す図である。
図7において、例えば用紙の坪量が62〜74[g/m]である場合に、「汚れ」、「スジ」および「ホタル」に対する判断基準は、それぞれ「設定値」、「緩い」および「緩い」であることが示されている。
「設定値」は、判断基準がユーザーにより予め設定された設定値である状態を示す。例えば、「設定値」は、「緩い」、「普通」および「厳しい」の3段階の判断基準のうちのいずれかに切り替えるようにしもよい。他の局面において、「設定値」における判断基準の段階数が3段階でなくてもよく、判断基準の段階数は特に限定されない。
「緩い」は、判断基準が「設定値」から引き下げられている状態を示す。例えば、読み取り画像解析部425が検知した異常候補は、判断基準が「設定値」である場合には異常と判断される一方で、判断基準が「緩い」である場合には異常なしと判断されることがあり得る。「検知せず」は、読み取り画像解析部425が異常候補を検知したか否かに拘わらず、当該異常候補が異常なしと判断される状態を示す。コントローラー150は、「検知せず」、「緩い」または「設定値」のいずれかに判断基準を切り替えることができる。
ある局面において、コントローラー150は、用紙が薄紙である場合、すなわち用紙の坪量が予め定められた閾値未満である場合に、以下の制御を行う。より具体的には、読み取り画像解析部425が特定した異常候補の種類が、予め定められた種類、例えばホタルおよびスジのように裏写りが当該異常として誤検知される可能性が比較的高い特定の種類である場合に、コントローラー150は、ホタルおよびスジに対する判断基準を「設定値」から「緩い」に変更する。当該予め定められた種類は、例えばユーザーにより予め定められてもよい。コントローラー150は、判断基準を「設定値」から「緩い」に変更する場合、当該変更した判断基準「緩い」に基づいて、異常候補が実際の異常であるか否かを判断する。
コントローラー150は、読み取り画像解析部425が特定した異常候補の種類が、汚れのような、裏写りを当該異常候補と誤検知する可能性が比較的低い種類である場合に、判断基準「設定値」に基づいて、異常候補が実際の異常であるか否かを判断する。
また、例えば判断基準の段階数が「検知せず」、「非常に緩い」、「緩い」、「設定値」および「厳しい」の5段階である場合、コントローラー150は、予め定められた種類の異常候補のうちの、ある異常候補、例えばホタルに対して、「緩い」の判断基準に基づいて異常候補が実際の異常であるか否かの判断を行い、別の異常候補、例えばスジに対して「非常に緩い」の判断基準に基づいて当該判断を行ってもよい。このように、コントローラー150は、予め定められた種類の異常候補のうちの、異常候補の種類に応じて、判断基準をそれぞれ設定してもよい。また、予め定められた、異常候補の種類がさらに多い場合、判断基準がさらに異なるように設定される異常候補の種類は、1種類以上であってもよい。なお、このとき、コントローラー150は、予め定められた種類の異常候補ではない異常候補、例えば汚れに対しては、「設定値」の判断基準に基づいて当該判断を行う。
なお、読み取り画像解析部425が特定する異常候補の一例として、ホタル、スジおよび汚れが示されたが、本開示における画像検査装置100の動作は、ホタル,スジ,汚れ以外の異常に対しても適用可能である。
[動作の具体例]
(第1の具体例)
以下、図8〜11を参照して、画像検査装置100の動作の具体例について説明する。まず、図8を参照して、画像検査装置100の動作の第1の具体例について説明する。図8は、画像検査装置100が表面の裏写り520を誤検知することなく、汚れ625を正常に検知する様子を示す図である。図8において、図6と同様に、用紙の表面に対する読み取り画像615が示されている。
画像解析装置205は、読み取り画像615における右下の領域での裏写り520を異常候補として検知し、検知した異常候補の種類がホタルであると特定する。
コントローラー150は、右下の領域において、裏写り520が異常候補であるホタルとして検知されたため、ホタルが予め定められた種類の異常であるか否かを判断する。本実施形態において、コントローラー150は、ホタルが予め定められた種類の異常であると判断する。
コントローラー150は、ホタルが予め定められた種類の異常である場合、用紙の坪量が予め定められた閾値未満であるか否かを判断する。図8の例では、コントローラー150は、当該用紙の坪量が閾値未満であると判断する。当該用紙の坪量が閾値未満であるため、コントローラー150は、判断基準を「設定値」から「緩い」に変更する。コントローラー150は、「緩い」の判断基準に基づいて、ホタルと疑われる異常候補として検知された裏写り520が、実際の異常であるか否かを判断する。図8の例では、コントローラー150は、裏写り520をホタルであると誤判断することなく、裏写りであると正しく判断する。
また、読み取り画像解析部425は、読み取り画像615における左下の領域での汚れ625を異常候補として検知し、検知した異常候補の種類が汚れであると判断する。
左下の領域において、汚れ625が異常候補として検知されたため、コントローラー150は、汚れが予め定められた種類の異常であるか否かを判断する。本実施形態の例では、コントローラー150は、汚れが予め定められた種類の異常でないと判断する。
汚れが予め定められた種類の異常でない場合、コントローラー150は、予め定められた「設定値」の判断基準に基づいて、異常候補として検知された汚れ625が、実際の異常であるか否かを判断する。図8の例では、コントローラー150は、汚れ625が実際の異常であると判断する。
以上のようにして、本実施形態にかかる画像検査装置100によれば、異常候補の種類に応じて判断基準を変更することにより、裏写りによる誤検知を抑制した上で、実際の汚れの見落とし、すなわち検査漏れを抑制できる。
次に、図9を参照して、第1の具体例における画像検査装置100の他の局面について説明する。図9は、画像検査装置100が、第1の具体例において表面の実際のホタル925を見落とす様子を示す図である。
図9において、用紙の表面に対する読み取り画像915が示されている。読み取り画像915において、右下の領域での裏写り520に加え、実際の異常であるホタル925が併せて右上の領域に示されている。
第1の具体例において、コントローラー150は、読み取り画像915における全領域にてホタルに対する判断基準を変更する。しかし、一方で、コントローラー150は、読み取り画像915の右上の領域に示されるような、裏写りに起因しない実際のホタル925が存在する場合に、ホタル925を見落すことがある。そのため、以下に示すように、他の局面において、画像検査装置100は、異常候補が存在する領域が裏写り可能領域であるか否かを判断し、異常候補が存在する領域が裏写り可能領域である場合のみ、ホタルのような予め定められた種類の異常候補に対する判断基準を変更する構成を有してもよい。
(第2の具体例)
そこで、図10を参照して、画像検査装置100の動作の第2の具体例について説明する。図10は、画像検査装置100が、第2の具体例において用紙の表面における実際のホタル925を正常に検知する様子を示す図である。
図10において、図9と同様に、用紙の表面に対する読み取り画像915が示されている。
第2の具体例に従う画像検査装置100は、画像解析装置205が、裏面の画像データ505に基づいてオブジェクト510が用紙の裏面において形成された領域を特定する。第2の具体例に従う画像検査装置100は、当該特定結果から、コントローラー150が裏写り520のような異常候補が存在する領域が裏写り可能領域であるか否かを判断する点において、第1の具体例に従う画像検査装置100と異なる。より詳細には、画像解析装置205は、表面の読み取り画像915における異常候補の種類を特定することに加え、裏面の画像データ505に基づいて形成されたオブジェクト510が存在する、用紙の裏面における領域を特定する。
図10の例において、コントローラー150は、上記の特定結果に基づいて、異常候補である裏写り520が存在する領域に対応する、用紙の裏面における領域において画像が存在するか否かを判断する。コントローラー150は、当該画像が存在する場合に、異常候補である裏写り520が存在する領域が、裏写り可能領域であると判断する。コントローラー150は、裏写り520が存在する領域の裏面に、オブジェクト510が存在するので、異常候補である裏写り520が存在する領域が、裏写り可能領域であると判断する。コントローラー150は、裏写り可能領域においてのみ、ホタルに対する判断基準を、例えば「緩い」に変更する。裏写り可能領域ではない領域においては、ホタル,汚れを含む異常候補に対する判断基準は、例えば予め定められた「設定値」である。また、裏写り可能領域において、ホタルのような予め定められた種類の異常候補とは異なる異常候補、例えば汚れに対する判断基準は、予め定められた「設定値」である。コントローラー150は、異常候補が存在する領域が裏写り可能領域であるか否かの判定、および異常候補の種類に基づいて、当該異常候補に対する判断基準を設定する。コントローラー150は、当該判断基準に基づいて、当該異常候補が異常であるか否かを判断する。
このように第2の具体例に従うコントローラー150は、判断基準を変更するか否かを決定する前に、異常候補が存在する領域が、裏写り可能領域であるか否かを判断する構成をさらに備える。その結果、裏写り可能領域においてのみ、ホタルに対する判断基準が変更されるので、コントローラー150は、裏写り520をホタルであると誤判断せず、かつ実際のホタル925を見落とすことなく正確に判断できる。
(第3の具体例)
図11を参照して、画像検査装置100の動作の第3の具体例について説明する。第3の具体例は、異常として前述のホタルではなく、スジが発生した場合における画像検査装置100の動作例を表わす。図11は、画像検査装置100が、表面における実際のスジ1125を正常に検知する様子を示す図である。
図11において、表面の画像データ1100および裏面の画像データ1105に基づいて用紙に画像が形成されており、用紙の表面に対する読み取り画像1115が示されている。読み取り画像1115の上側の領域において、実際の異常であるスジ1125が発生している。
また、裏面の画像データ1105に含まれるオブジェクト1110は、用紙の裏側に画像として形成される。その結果、用紙が薄紙である場合に、読み取り画像1115の下側の領域において、オブジェクト1110に起因する裏写り1120が発生している。
第3の具体例に従う画像検査装置100による、裏写り1120および実際のスジ1125に対する処理は、異常または異常候補の種類がホタルではなくスジであるという以外の点において、第2の具体例に従う画像検査装置100と同様である。したがって、画像検査装置100の動作についての詳細な説明は繰り返さない。第3の具体例に従う画像検査装置100は、裏写り1120をスジであると誤判断せず、かつ実際のスジ1125を見落とすことなく正確に判断できる。
[制御構造]
以下、図12を参照して、本実施の形態に従う画像検査装置100の制御構造について説明する。図12は、画像検査装置100が実行する処理の一例を示すフローチャートである。なお、以下に示される画像検査装置100の動作は、ある局面において、コントローラー150がROM310に格納された制御プログラムを実行することにより実現される。他の局面において、当該動作の一部または全部は、各ステップを実行するように構成された回路素子の組み合わせとしても実現される。
ステップS1210において、画像形成装置145は、印刷ジョブに基づいたコントローラー117からの指令に従い、給紙トレイ110から給紙した用紙に対して印刷を開始する。
ステップS1215において、コントローラー150は、印刷ジョブが両面印刷ジョブであるか否かを判断する。印刷ジョブが両面印刷ジョブであると判断する場合(ステップS1215においてYES)、コントローラー150は、処理をステップS1220に進める。そうでない場合(ステップS1215においてNO)、コントローラー150は、処理をステップS1280に進める。
ステップS1220において、コントローラー150は、スキャナー105に指令を出し、スキャナー105は、当該指令に応答して、用紙の表面の画像を読み取る。
ステップS1225において、コントローラー150は、スキャナー106に指令を出し、スキャナー106は、当該指令に応答して用紙の裏面の画像を読み取る。
ステップS1230において、コントローラー150は、ステップS1220においてスキャナー105が読み取った用紙の表面の画像を画像解析装置205に送信する。画像解析装置205は、受信した読み取った用紙の表面の画像と、対応する正解画像とを比較することにより、スキャナー105が読み取った表面の画像に対して、異常候補の有無を判断、即ち検査する。画像解析装置205は、異常候補が存在すると判断した場合、公知のパターン認識に基づいて当該異常候補の種類を特定し、当該異常候補が存在する領域を特定する。
ステップS1235において、コントローラー150は、ステップS1225においてスキャナー106が読み取った用紙の裏面の画像を画像解析装置205に送信する。画像解析装置205は、スキャナー106によって読み取られた用紙の裏面の画像と、対応する正解画像とを比較することにより、スキャナー106によって読み取られた用紙の裏面の画像について、異常候補の有無を判断、すなわち検査する。画像解析装置205は、異常候補が存在すると判断した場合、当該異常候補の種類を特定する。
ステップS1240において、コントローラー150は、異常候補が有るか否かを判断する。コントローラー150は、異常候補があると判断した場合(ステップS1240においてYES)、処理をステップS1245に進める。そうでない場合(ステップS1240においてNO)、コントローラー150は処理を終了する。
ステップS1245において、コントローラー150は、異常候補の種類が汚れであるか否か判断する。コントローラー150は、異常候補の種類が汚れでない、例えばホタルまたはスジが分類されるような予め定められた種類であると判断した場合(ステップS1245においてNO)、処理をステップS1250に進める。コントローラー150は、異常候補の種類が汚れであると判断した場合(ステップS1245においてYES)、処理をステップS1265に進める。
ステップS1250において、コントローラー150は、坪量センサー112により検知された坪量に基づいて、当該用紙の坪量が閾値未満であるか否かを判断する。コントローラー150は、当該用紙の坪量が閾値未満であると判断した場合(ステップS1250においてYES)、処理をステップS1255に進める。そうでない場合(ステップS1250においてNO)、コントローラー150は、処理をステップS1265に進める。
ステップS1252において、画像解析装置205は、ステップS1225にてスキャナー106が読み取った用紙の裏面の画像に基づいて、当該用紙に形成された画像等のオブジェクトが存在する領域を特定する。
ステップS1255において、コントローラー150は、ステップS1230において異常候補が存在すると判断された領域が裏写りの可能性がある領域であるか否かを判断する。コントローラー150は、ステップS1225においてスキャナー106が読み取った用紙の裏面の画像に基づいて、当該判断を行う。より具体的には、コントローラー150は、当該異常候補が存在する領域に対応する、当該用紙の裏面における領域において画像などのオブジェクトが存在するか(当該用紙の裏面における領域が画像存在領域であるか)否かを判断する。コントローラー150は、異常候補が存在する領域が裏写り可能領域であると判断した場合(ステップS1255においてYES)、処理をステップS1260に進める。そうでない場合(ステップS1255においてNO)、コントローラー150は、処理をステップS1265へ進める。
ステップS1260において、コントローラー150は、検知された異常候補に対する判断基準を変更する。例えば、コントローラー150は、検知された異常候補に対する判断基準を「緩い」に引き下げる。
ステップS1265において、コントローラー150は、検知された異常候補に対する判断基準に基づいて、ステップS1230にて画像解析装置205が特定した異常候補を、実際の異常と判断すべきか否かを決定する。この決定は、例えば、ステップS1260において判断基準が引き下げられた場合においては、当該引き下げられた判断基準、そうでない場合においては、ユーザーにより予め定められた判断基準に基づいて行なわれる。コントローラー150は、当該異常候補を異常と判断すべきと決定する場合(ステップS1265においてYES)、ステップS1270において当該異常候補を異常と判断する。その後、コントローラー150は、処理をステップS1270へ進める。
他方、コントローラー150は、当該異常候補を異常と判断すべきでないと決定すると(ステップS1265においてNO)、ステップS1275において、コントローラー150は、当該異常候補を異常ではないと判断する。その後、コントローラー150は、処理をステップS1275に進める。
ステップS1280において、コントローラー150は、スキャナー105に指令を出し、スキャナー105は、当該指令に基づいて、ステップS1210にて用紙の表面に形成された画像を読み取る。
ステップS1285において、コントローラー150は、スキャナー105によって読み取られた用紙の表面の画像を、スキャナー105から画像解析装置205に送信する。画像解析装置205は、スキャナー105によって読み取られた用紙の表面の画像と、対応する正解画像とを比較することにより、スキャナー105によって読み取られた表面の画像に対して、異常候補の有無を判断、すなわち検査する。画像解析装置205は、異常候補が存在すると判断する場合、当該異常候補の種類を解析する。
ステップS1290において、コントローラー150は、ステップS1285において画像解析装置205が用紙の表面において異常候補を検知したか否かにより処理を分岐させる。コントローラー150は、用紙の表面において異常候補を検知された場合(ステップS1280においてYES)、処理をステップS1265に進める。そうでない場合(ステップS1280においてNO)、コントローラー150は処理を終了する。
上記の例において、コントローラー150は、異常候補の種類を判断した(ステップS1245)後に、当該異常候補が存在する領域に対応する、当該用紙の裏面における領域が画像存在領域であるか否かを判断し、当該異常候補が存在する領域が裏写り可能領域であるか否かを判断する(ステップS1255)。他の局面において、コントローラー150は、記録媒体における画像存在領域を特定することにより裏写り可能領域を特定した後に、異常候補の種類を判断し、当該異常候補が存在する領域が裏写り可能領域であるか否かを判断してもよい。
また、上記の例においては、判断基準が予め定められており、コントローラー150は、当該予め定められた判断基準を変更し、当該変更した判断基準に基づいて、異常候補が異常であるか否かを判断する。他の局面において、判断基準は、予め定められていなくてもよく、コントローラー150は、異常候補が異常であるか否かを判断する前に判断基準を「設定」してもよい。例えば、コントローラー150は、判断基準を予め定められた「普通」から、「緩い」に「変更」するのではなく、途中まで判断基準が定められていない場合であっても、異常候補が異常であるか否かを判断する前に、判断基準を設定してもよい。
[実施形態の効果]
以上のようにして、本実施形態の画像検査装置100によれば、用紙の坪量が予め定められた閾値未満である場合、異常候補の種類に応じて判断基準を変更することにより、裏写りをホタルやスジ等のような濃度が低い異常として誤検知することなく、濃度が高い汚れ等の異常を正常に検知できる。さらに、コントローラー150は、裏写り可能領域に限定して、異常候補の種類に応じて判断基準を変更することにより、ホタル,スジ,汚れ等の異常に対する検査漏れが抑制でき、ヤレ検知の精度向上に繋がる。
[変形例1]
図13および図14を参照して、本実施形態の変形例について説明する。図13および図14は、ユーザーが、よく使う用紙設定を用紙プロファイルとして登録するときに操作パネル130に示す図である。
上述の実施形態において、コントローラー150は、用紙の坪量が閾値未満であり、異常候補の種類が予め定められた種類に分類され、かつ当該異常候補が存在する領域が裏写り可能領域であるという条件が満たされるときに判断基準を変更した。これに対して、本変形例に従う画像検査システム170は、使用する用紙の特性に関する「坪量」以外の条件にも基づいて、スジやホタル等の異常候補に対する判断基準を変更する点で異なる。
なお、本変形例に係る画像検査装置のハードウェア構成は、前述の実施形態に係る画像検査装置100のハードウェア構成と同様である。したがって、当該ハードウェアの詳細な説明は繰り返さない。
本変形例において、ユーザーは、使用される用紙の種類ごとに、その用紙の坪量、紙種等を含む特性および当該特性に対応する判断基準等を用紙プロファイルとして予めデータベース等に登録できる。
図13に示されるように、表示部446は、テーブル1300を表示する。テーブル1300は、プロファイル番号「001」の用紙プロファイルに対して「薄紙」と名付けられた用紙プロファイルを含む。テーブル1300において、「用紙サイズ」、「用紙種類」、「坪量」および「表裏調整」の各項目に対して、「薄紙」、「A3」、「普通紙」、「52−61g/m」および「なし」が設定されている。ここで、「表裏調整」とは、用紙の両面にオブジェクトが印刷されるとき、表面と裏面におけるオブジェクトの印刷位置を合わせるための機能である。テーブル1300に含まれるデータは、記憶部455に格納されている。当該データは、画像検査装置100の製造事業者によって予め準備されてもよい。他の局面において、当該データは、画像検査装置100のユーザーあるいは保守管理者によって設定され得る。
画像検査システム170は、ジョブ名「001」の印刷ジョブにより印刷された画像などを検査するときは、「用紙サイズ」、「用紙種類」、「坪量」および「表裏調整」の各設定項目に関して、図13に示されるテーブル1300に登録されている各設定を参照する。なお、設定項目は、図13に示される「用紙サイズ」、「用紙種類」、「坪量」、および「表裏調整」に限定されず、例えば紙色等が設定されてもいてもよい。
ユーザーは、「削除」ボタン1310を押下することにより、用紙プロファイルに登録されたデータを削除できる。また、ユーザーは、「閉じる」ボタン1315を押下することにより、図13に示されるような、用紙プロファイルに関する設定画面を閉じることができる。
ユーザーは、「追加/編集」ボタン1305を押下することにより、用紙プロファイルにおけるデータを編集することができ、または用紙プロファイルにデータを追加できる。このとき、表示部446に示される画面は、図14に示される設定画面1420に切り替わる。
図14に示される設定画面1420において、ユーザーは、用紙プロファイルにおける条件(図13)をより詳細な条件において編集できる。図14の例において、ユーザーは、図13にて設定した各項目に加え、「色紙」、「パンチ」、「RUカール調整」、「エアブロー」、「エキスパート調整」、「出力紙濃度調整」、および「用紙種類」等の項目を、用紙プロファイルとしてデータベースに登録できる。
図14の例において、「色紙」、「パンチ」、「RUカール調整」、「エアブロー」、「エキスパート調整」、「出力紙濃度調整」および「用紙種類」の各項目に対して、「白色」、「パンチなし」、「0|加湿:ON」、「自動」、「オフセット変更なし」、「OFF」および「普通紙」が設定されている。
ここで、「パンチ」は、用紙にパンチ穴がある用紙であるか否かに関する項目である。図14の例において、用紙にパンチ穴が開いていないので、「パンチ」は、「パンチ穴なし」に設定されている。また、「RUカール調整」は、排紙される用紙が円弧状に変形される場合に、当該用紙を例えば加湿機能により補正するための機能である。他の局面において、「RUカール調整」における値は、「0」の代わりに「+1」、「−1」等であってもよい。「エアブロー」は、用紙に空気を吹きつけ、用紙の種類により発生し得る紙づまり等を防ぐための機能である。「エキスパート調整」は、画像形成部452における転写、分離、定着における各プロセスを含む、より詳細な調整の設定をするための機能である。「出力紙濃度調整」は、用紙に形成される画像等における濃度を調整するための機能である。
ユーザーは、上述した各項目に対して、汚れ、ホタル、またはスジ等の異常候補の種類に対する判断基準を設定してもよい。図14の例における、「色紙」、「パンチ」、「RUカール調整」、「エアブロー」、「エキスパート調整」、「出力紙濃度調整」、および「用紙種類」条件において「汚れ」、「スジ」、および「ホタル」に対する判断基準が、それぞれ「設定値」、「設定値」、および「緩い」に設定されている。
図14の例において、「普通紙」は、例えば、複写機やプリンターで用いられるPPC(Plain Paper Copy)用紙である。ユーザーは、再生紙等を用いる場合も「普通紙」を選択してもよい。「上質紙」は、オフセット印刷で使用される非塗工紙である。「カラー用紙」は、上質紙のうち主にカラーコピーに使用される非塗工紙である。「塗工紙GL(Gloss Laser)」は、レーザープリンター用のグロス塗工紙である。「塗工紙ML(Mat Laser)」は、レーザープリンター用のマット塗工紙である。「塗工紙GO(Gloss Offset)」は、オフセット印刷用のグロス塗工紙である。「塗工紙MO(Mat Offset)」は、オフセット印刷用のマット塗工紙である。
ユーザーは、「リセット」ボタン1435を押下することにより、設定画面1420に示されるような、上述した設定をリセットできる。ユーザーは、「キャンセル」ボタン1422を押下することにより、設定画面1420における変更をキャンセルできる。ユーザーは、「新規保存」ボタン1425を押下することにより、上述した設定を新たな用紙プロファイルにおいて新規に保存できる。ユーザーは、「上書き保存」ボタン1430を押下することにより、上述した設定を既存の用紙プロファイルに上書き保存できる。
用紙プロファイルにおいてユーザーが登録した設定は、給紙トレイ110における用紙に対する設定として反映できる。なお、ユーザーが用紙プロファイルに用紙に関する設定情報を登録した時点において、当該設定情報は、給紙トレイ110内の用紙と必ずしも関係していなくてもよい。
また、ユーザーは、予め登録された用紙プロファイルを用いることなく、給紙トレイ110A,110B,110Cに収納されている用紙に対して、給紙トレイ内の用紙情報475として上述した各項目に関する設定を直接行ってもよい。
このように、用紙プロファイルの設定は、汚れ、ホタル、またはスジ等の異常候補の種類に対する判断基準と関連付けられていてもよい。画像検査システム170は、用紙プロファイルに関連付けられた判断基準に基づいて、用紙に形成された画像における異常の有無を検査する。
用紙に形成された画像の品質は、用紙の坪量のみならず、例えば用紙の紙種が普通紙または上質紙であるか等の用紙の特性によっても変わり得る。そのため、変形例1に従う画像検査システム170によれば、使用する用紙の「坪量」以外の特性にも基づいて、用紙に形成された画像における異常の有無が検査できる。
[変形例2]
次に、図15を参照して、画像検査システム170の他の変形例における検品設定について説明する。図15は、画像検査システム170における表示部446に示される、自動検品に関する設定画面1500を示す図である。
図15の例において、ユーザーは、設定画面1500により、画像検査システム170における自動検品設定を行うことができる。自動検品設定は、より具体的には、ユーザーにより予め設定された、正解画像および判断基準に基づいて、画像検査システム170が用紙に形成された画像を検査するための設定である。
ユーザーは、「ON」ボタン1502を押下することにより、ボタン1510〜1535を用いて自動検品機能に関する設定ができる。ユーザーは、「OFF」ボタン1505を押下したとき、自動検品機能に関する設定ができない。
上述のように、正解画像は、用紙に画像が形成された画像であって異常が無いと判断された画像、またはRIP画像のいずれであってもよい。ユーザーは、「新規作成」ボタン1510を押下することにより、これから用紙に形成される画像を正解画像として設定できる。ユーザーは、「登録画像から選択」ボタン1515を押下することにより、記憶部455に記憶されているRIP画像のうちから正解画像を選択できる。ユーザーは、「終了時削除」ボタン1520を押下することにより、画像検査システムによる検査が終了した時点において、当該検査に用いられた正解画像が削除されるように設定できる。
図15の例において、ユーザーは、当該正解画像を用いるときにおける判断基準を、「緩い」、「普通」および「厳しい」の3段階の判断基準のうちいずれかから予め定めることができる。他の局面において、判断基準は、3段階に限定されず、例えば3段階よりも多い判断基準に切り替えるように構成されてもよい。
ユーザーは、「機能OFF」ボタン1540を押下することにより、設定画面1500に示されるような、正解画像および判断基準に関する設定に関する機能を無効にできる。ユーザーは、「キャンセル」ボタン1545を押下することにより、当該設定の変更をキャンセルできる。ユーザーは、「OK」ボタン1550を押下することにより、当該設定を画像検査システム170に反映できる。
このように、変形例2に従う画像検査システム170によれば、ユーザーは、正解画像および判断基準を予め定めることができる。また、ユーザーが「汚れ」、「スジ」、および「ホタル」等の異常候補の種類についての詳細な知識を持っていない場合であっても、異常候補の種類に応じた判断基準を自動的に設定することができる。
[レポート機能]
図16を参照して、ユーザーが、画像検査システム170における検査結果に関するレポートを確認するための機能について説明する。図16は、ユーザーが、画像検査システム170における検査結果に関するレポートを確認するときに、表示部446に示されるレポート一覧画面1600を示す図である。
図16の例において、ジョブIDが「115」である検査ジョブは、「ジョブ出力日時」が「2017/5/21 6:30」であり、「ジョブファイル名」が「TestFile_XXXX5」であることが示されている。また、ジョブIDが「115」である検査ジョブは、「検査結果」が「汚れ」であり、「レポート作成状態」が「未完成」であることが示されている。
画像検査システム170は、用紙に形成された画像を検査したときに、当該検査結果、例えば異常が発生したときの異常の種類,用紙における異常が存在した領域を示すレポートを作成してもよい。なお、制御部410が異常候補が異常であると判断した場合、読み取り画像解析部425が特定した、当該異常候補が存在した領域が、当該異常が存在した領域に相当する。記憶部455は、各検査ジョブに対して、異常が発生したときの異常の種類と、異常が存在した領域とを含む検査結果を記憶している。ユーザーは、当該レポートを確認することで、検査結果を確認できる。
また、当該レポートは、通信部490を介して、サービスセンター等に送信されてもよい。サービススタッフは、サービスセンターに送信されたレポートに基づいて、画像検査システム170に関する今後のサービスまたは製品の品質を向上することができる。
図16の例において、「ジョブID」が「115」である検査ジョブに関して、「レポート作成状態」が「未完成」から「作成完了」に変更されると、ユーザーは、「レポート」ボタン1602を押下することにより、当該検査ジョブに関するレポートを閲覧することができる。「ジョブID」がそれぞれ「111」、「112」、「113」および「114」である検査ジョブに関しては、「レポート作成状態」がいずれも既に「作成完了」である。そのため、ユーザーは、「レポート」ボタン1605,1610,1615,または1620を押下することにより、各当該検査ジョブに関するレポートを閲覧できる。
さらに、ユーザーは、「戻る」ボタン1625を押下することにより、レポート一覧画面1600から、例えばホーム画面等に戻ることができる。ユーザーは、「削除」ボタン1630を押下することにより、検査ジョブを削除できる。なお、レポートのファイル形式は、特に限定されないが、例えばPDF(Portable Document Format)形式のファイルであってもよい。
このように、他の局面に従う画像検査システム170によれば、ユーザーおよびサービススタッフ等は、発生した異常、異常が検知された箇所等を確認できる。
[検査結果に関する履歴]
次に、図17を参照して、画像検査システム170における検査結果に関する履歴について説明する。図17は、画像検査システム170における検査結果に関する詳細な履歴を表示するための表示画面1700を示す図である。
ユーザーは、以前の印刷および検査ジョブにおける画像データをそのまま使用する一方で、当該印刷ジョブにおける設定条件を一部変更して再び用紙に画像を印刷する場合がある。その場合、ユーザーは、当該ジョブを実行したときの一連の設定情報を用いる。当該一連の設定情報は、ジョブチケットと呼ばれる。ジョブチケットは、一例として、設定部数、印刷面、倍率、および印刷される画像がカラーであるか否か等の情報を含む。
図17の例に示される表示画面1700は、「ファイル名」が「abc」である印刷および検査ジョブにおけるジョブチケットを含む。
表示画面1700は、「基本設定」として、「設定部数」、「印刷面」、「倍率」、および「カラー」の各項目を含む。当該項目は、それぞれ「0010」、「片面」、「1.000」、および「フルカラー」として設定されている。設定された項目は、例えば補助記憶装置210に保存され得る。
「用紙設定」は、「プロファイル番号」、「用紙トレイ」、「用紙サイズ」、「用紙種類」および「坪量」の各項目を含む。プロファイル番号は、図13および図14にて説明されたプロファイル番号である。図17の例において、「プロファイル番号」、「用紙トレイ」、「用紙サイズ」、「用紙種類」および「坪量」の項目は、それぞれ「未設定」、「トレイA」、「11×17」、「上質紙」、および「81−91g/m」として設定されている。
また、「出力設定」は、「自動検品」、「両面とじ方向」、「ソート/グループ」、「排紙面」、「排紙順」、「折り印刷面」、「分版出力」、および「排紙トレイ」の各項目を含む。図17の例において、当該項目は、それぞれ「OFF」、「左右とじ」、「ソート」、「フェイスダウン」、「順方向」、「未設定」、「OFF」、および「メイントレイ」として設定されている。さらに、「出力設定」は、「ステープル」、「重ね中折り」、「重ね三つ折り」、「中とじ」、および「パンチ」等の後処理に関する設定項目も含む。図17の例において、当該項目は、それぞれ「OFF」として設定されている。
図17の例において、印刷および後処理に関する上記の設定がなされた印刷ジョブに対する「裏写り可能領域における判断基準」が示されている。より具体的には、「汚れ」、「スジ」および「ホタル」に対する判断基準が、それぞれ「設定値」、「緩い」および「緩い」に設定されている。
このように、他の局面に従う画像検査システム170によれば、ユーザーは、検査結果に関する詳細な履歴を知ることができる。
[動作の制御構造の他の局面]
次に、図12および図18を参照して、本開示における画像検査装置100の動作の制御構造の他の局面について説明する。図18は、他の局面に従う画像検査装置100が実行する処理の一例を示すフローチャートである。他の局面において、当該動作の一部または全部は、各ステップを実行するように構成された回路素子の組み合わせとしても実現され得る。
他の局面に従う画像検査装置100は、図12に示される制御構造と、ステップS1245の代わりにステップS1244が実行される点において異なる。他の局面に従う画像検査装置100は、さらに、ステップS1892およびステップS1894が、ステップS1270またはステップS1275の後に追加されている点において前述の画像検査装置100と異なる。なお、前述の処理と同一の処理には同一のステップ番号を付してある。したがって、同一の処理の説明は繰り返さない。
他の局面に従う画像検査装置100の動作は、ある局面において、コントローラー150がROM310に格納された制御プログラムを読み込むことにより実行される。
ステップS1244において、コントローラー150は、ステップS1230にて検知された異常候補の種類が、例えばホタルまたはスジが分類されるような予め定められた種類に分類されるか否かを判断する。コントローラー150は、異常候補の種類が予め定められた種類であると判断した場合(ステップS1244においてYES)、処理をステップS1255に進める。コントローラー150は、異常候補の種類が予め定められた種類でない、例えば汚れであると判断した場合(ステップS1244においてNO)、処理をステップS1265に進める。
ステップS1892において、コントローラー150は、用紙の表面における他の異常候補の検査が終わっているか否かを判断する。コントローラー150は、用紙の表面における他の異常候補の検査が終わっていると判断した場合(ステップS1892においてYES)、処理をステップS1894に進める。そうでない場合(ステップS1892においてNO)、コントローラー150は、処理をステップS1244に戻す。
ステップS1894において、コントローラー150は、用紙の裏面における異常候補の検査が終わっていない場合、画像解析装置205が読み取り画像を解析した結果に基づいて、用紙の裏面に形成された異常の有無を判断する。より具体的には、コントローラー150は、用紙の裏面に形成された画像に対して、以下の処理を行う。
まず、コントローラー150は、ステップS1244における処理のように、異常候補の種類が予め定められた種類であるか否か判断する。コントローラー150は、ステップS1255における処理のように、裏面における異常候補が存在する領域が、表面の画像に起因する「裏写り」可能領域であるか否か判断する。
コントローラー150は、ステップS1260における処理のように、検知された異常候補に対して判断基準を変更する。
コントローラー150は、ステップS1265における処理のように、異常候補を異常と判断すべきか否かを判断する。
コントローラー150は、ステップS1270またはステップS1275における処理のように、異常候補を異常である、または異常でないと判断する。
コントローラー150は、ステップS1892における処理のように、用紙の裏面における他の異常候補の検査が終わっているか否かを判断する。コントローラー150は、用紙の裏面における他の異常候補の検査が終わっていると判断したとき、一連の処理を終了する。その後、コントローラー150は、用紙の裏面における他の異常候補の検査が終わっていないと判断したとき、用紙の裏面における他の異常候補の検査を行う。
他の局面において、上述した一連の動作は、画像検査装置を備える、画像形成装置または画像検査システムによって実現されてもよい。例えば、上述した一連の動作において、スキャナー105およびスキャナー106の代わりに、表面画像読み取り部401および裏面画像読み取り部402がそれぞれ用いられてもよい。また、コントローラー117およびコントローラー150の代わりに、制御部410が用いられてもよい。また、坪量センサー112、画像形成ユニット120、ボタン132、モニター134の代わりに、坪量検出部450、画像形成部452、入力部445、表示部446がそれぞれ用いられてもよい。また、画像解析装置205、補助記憶装置210および通信装置215の代わりに、読み取り画像解析部425、記憶部455および通信部490がそれぞれ用いられてもよい。
また、記録媒体におけるある領域が裏写り可能領域であるか否かの判断において、記録媒体の坪量が予め定められた閾値未満であるか否かの判断は必須ではない。表面におけるある領域に対応する、裏面における領域が画像存在領域であれば、当該表面におけるある領域は、裏写り可能領域であり得る。
また、実施形態においては、「異常候補」という用語を用い、制御部410が異常候補を異常と判断したが、異常を特定するために必ずしも「異常候補」を一旦特定する必要があると解釈されるべきではない。他の局面において、画像検査システム170は、読み取り画像解析部425が、「異常候補」を特定することなく、制御部410が設定した判断基準に基づいて異常を特定するという構成を有していてもよい。当該構成において、制御部410は、裏移り可能領域の位置、および読み取り画像解析部425が特定しようとする異常の種類に応じて当該判断基準を異ならせて設定する。このように、画像検査システム170は、「異常候補」を特定することなく、読み取り画像解析部425が制御部410により設定された判断基準に基づいて異常を特定するという構成を有していてよい。
読み取り画像解析部425が制御部410により設定された判断基準に基づいて複数種類の異常を特定する場合、異常を特定しようとする処理は、異常の種類ごとに行われてもよい。例えば、読み取り画像解析部425は、A,B,Cの3種類の異常を特定しようとする場合、まずAの異常が存在するか否かを判断し、次にBの異常が存在するか否かを判断し、最後にCの異常が存在するか否かを判断してもよい。
上述のような局面に従うと、用紙に形成された画像において、複数の異常が存在した場合でも、当該異常の各々について検査できる。また、用紙の裏面における画像が当該用紙の表面に裏写りしているか否かに加えて、当該用紙の表面の画像が当該用紙の裏面に「裏写り」しているか否かについても判断できる。その結果、用紙の表面および裏面にそれぞれ形成された画像において、裏写り可能領域であるか否かの判断をした上で異常の有無について検査できる。
本開示に従う制御プログラムは、単体のプログラムとしてではなく、任意のプログラムの一部に組み込まれて提供されてもよい。この場合、本開示に従う処理は、任意のプログラムと協働して実現される。このような一部のモジュールを含まないプログラムであっても、本開示に従う制御プログラムの趣旨を逸脱するものではない。さらに、制御プログラムによって提供される機能の一部または全部は、専用のハードウェアによって実現されてもよい。さらに、少なくとも1つのサーバーが制御プログラムの処理の一部を実行する所謂クラウドサービスのような形態で画像検査装置、並びに画像検査装置を備える、画像形成装置および画像検査システムが構成されてもよい。例えば、クライアント端末155(図1)は、当該クラウドサービスによって提供される当該プログラムを読み込むことによって、当該画像検査装置、画像形成装置および画像検査システムを制御してもよい。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
100 画像検査装置、105,106 スキャナー、110 給紙トレイ、112 坪量センサー、117,150 コントローラー、120 画像形成ユニット、130 操作パネル、132 ボタン、134 モニター、135,140 排紙トレイ、145 画像形成装置、170 画像検査システム、205 画像解析装置、210 補助記憶装置、215 通信装置、220 外部ネットワーク、305 RAM、310 ROM、400 画像読み取り部、401 表面画像読み取り部、402 裏面画像読み取り部、410 制御部、425 読み取り画像解析部、445 入力部、446 表示部、450 坪量検出部、452 画像形成部、455 記憶部。

Claims (22)

  1. 画像検査装置であって、
    記録媒体に形成された画像を読み取ることにより、読み取り画像を生成する画像読み取り部と、
    前記読み取り画像を解析し、前記記録媒体における異常を特定する読み取り画像解析部と、
    前記画像検査装置を制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、
    前記読み取り画像解析部による前記解析の結果に基づいて、前記記録媒体における異常が予め定められた種類の異常であるか否かを判定し、
    前記読み取り画像解析部による前記解析の結果に基づいて、前記記録媒体における裏写り可能領域を特定し、
    前記記録媒体における異常が前記予め定められた種類の異常である場合に前記裏写り可能領域における異常を特定するための判断基準を、前記予め定められた種類以外の異常を特定するための判断基準とは異なる判断基準として設定し、
    前記読み取り画像解析部は、前記設定された判断基準に基づいて前記裏写り可能領域における異常を特定する、画像検査装置。
  2. 前記判断基準を設定することは、前記記録媒体の坪量が予め定められた閾値未満である場合に、前記裏写り可能領域における異常を特定するための判断基準を設定することを含む、請求項1に記載の画像検査装置。
  3. 前記判断基準を設定することは、前記裏写り可能領域における異常の種類に応じて、前記裏写り可能領域における異常を特定するための判断基準をそれぞれ設定することを含む、請求項1または2に記載の画像検査装置。
  4. 前記判断基準を設定することは、前記記録媒体における異常の種類がスジまたはホタルである場合のみ、前記裏写り可能領域における異常を特定するための判断基準を設定することを含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像検査装置。
  5. 前記制御部は、前記記録媒体における異常が前記予め定められた種類以外の異常である場合に前記予め定められた種類以外の異常を特定するための判断基準を設定し、
    前記読み取り画像解析部は、前記予め定められた種類以外の異常を特定するための判断基準に基づいて、前記予め定められた種類以外の異常を特定する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像検査装置。
  6. 前記制御部は、前記裏写り可能領域以外における異常を特定するための判断基準を設定し、
    前記読み取り画像解析部は、前記裏写り可能領域以外における異常を特定するための判断基準に基づいて、前記裏写り可能領域以外における異常を特定する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像検査装置。
  7. 検査結果の履歴をジョブ履歴として記憶する記憶部をさらに備え、
    前記ジョブ履歴は、前記裏写り可能領域における異常を特定するための判断基準に関する履歴を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の画像検査装置。
  8. 前記検査結果において前記記録媒体における異常が特定された場合に、前記異常が存在した領域に関するレポートを表示する表示手段をさらに備える、請求項7に記載の画像検査装置。
  9. 記録媒体を収納するための給紙部をさらに備え、
    前記記憶部は、前記給紙部に収納された記録媒体の紙種および坪量の少なくとも1つと、前記裏写り可能領域における異常を特定するための判断基準とを関連付けて第1の検査条件として格納するように構成されており、
    前記読み取り画像解析部は、前記第1の検査条件に基づいて、前記記録媒体における異常を特定する、請求項7または8に記載の画像検査装置。
  10. 前記記憶部は、記録媒体の特性を管理するための用紙プロファイルとして、予め定められた、記録媒体の紙種および坪量の少なくとも1つと、前記裏写り可能領域における異常を特定するための判断基準とを関連付けて第2の検査条件として格納するように構成されており、
    前記読み取り画像解析部は、前記第2の検査条件に基づいて、前記記録媒体における異常を特定する、請求項9に記載の画像検査装置。
  11. 記録媒体に画像を形成する画像形成部と、
    請求項1〜10のいずれか1項に記載の画像検査装置とを備える、画像形成装置。
  12. 記録媒体に形成された画像を読み取ることにより、読み取り画像を生成するステップと、
    前記記録媒体における異常を特定するために前記読み取り画像を解析するステップと、
    前記解析の結果に基づいて、前記記録媒体における異常が予め定められた種類の異常であるか否かを判定するステップと、
    前記解析の結果に基づいて、前記記録媒体における裏写り可能領域を特定するステップと、
    前記記録媒体における異常が前記予め定められた種類の異常である場合に前記裏写り可能領域における異常を特定するための判断基準を、前記予め定められた種類以外の異常を特定するための判断基準とは異なる判断基準として設定するステップと、
    前記設定された判断基準に基づいて前記裏写り可能領域における異常を特定するステップとを備える、画像の検査方法。
  13. 前記判断基準を設定するステップは、前記記録媒体の坪量が予め定められた閾値未満である場合に、前記裏写り可能領域における異常を特定するための判断基準を設定するステップを含む、請求項12に記載の画像の検査方法。
  14. 前記判断基準を設定するステップは、前記記録媒体における異常の種類に応じて、前記裏写り可能領域における異常を特定するための判断基準をそれぞれ設定するステップを含む、請求項12または13に記載の画像の検査方法。
  15. 前記判断基準を設定するステップは、前記記録媒体における異常の種類がスジまたはホタルである場合のみ、前記裏写り可能領域における異常を特定するための判断基準を設定するステップを含む、請求項12〜14のいずれか1項に記載の画像の検査方法。
  16. 前記記録媒体における異常が前記予め定められた種類以外の異常である場合に前記予め定められた種類以外の異常を特定するための判断基準を設定するステップと、
    前記予め定められた種類以外の異常を特定するための判断基準に基づいて、前記予め定められた種類以外の異常を特定するステップとをさらに備える、請求項12〜15のいずれか1項に記載の画像の検査方法。
  17. 前記裏写り可能領域以外における異常を特定するための判断基準を設定するステップと、
    前記裏写り可能領域以外における異常を特定するための判断基準に基づいて、前記裏写り可能領域以外における異常を特定するステップとをさらに備える、請求項12〜16のいずれか1項に記載の画像の検査方法。
  18. ジョブ履歴として記憶された検査結果の履歴を読み込むステップをさらに含み、
    前記ジョブ履歴は、前記裏写り可能領域における異常を特定するための判断基準に関する履歴を含む、請求項12〜17のいずれか1項に記載の画像の検査方法。
  19. 前記検査結果において前記記録媒体における異常が特定された場合に、前記異常が存在した領域に関するレポートを表示するステップをさらに含む、請求項18に記載の画像の検査方法。
  20. 記録媒体の紙種および坪量の少なくとも1つと、前記裏写り可能領域における異常を特定するための判断基準とが関連付いた第1の検査条件を読み込むステップと、
    前記第1の検査条件に基づいて、前記記録媒体における異常を特定するステップとをさらに含む、請求項18または19に記載の画像の検査方法。
  21. 記録媒体の特性を管理するための用紙プロファイルとして、予め定められた、記録媒体の紙種および坪量の少なくとも1つと、前記裏写り可能領域における異常を特定するための判断基準とが関連付いた第2の検査条件を読み込みステップと、
    前記第2の検査条件に基づいて、前記記録媒体における異常を特定するステップとをさらに含む、請求項20に記載の画像の検査方法。
  22. 請求項12〜21のいずれか1項に記載の画像の検査方法をコンピューターに実行させる、プログラム。
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