JP2021078873A - 肩湯ノズル - Google Patents
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Abstract
【課題】水を膜形状に吐出する肩湯ノズルにおいて、清掃性を良好にする技術を提供すること。【解決手段】肩湯ノズル(1)は、給水口(33)を備える給水部(3)と、給水口(33)の上方に配置された横長の板である吐出板部(2)と、を有し、吐出板部(2)の給水口(33)側に位置し、水と接触する接水面(21)が外部に開放されており、棒状の専用の清掃道具を使用しなくても、接水面(21)に付着した汚れや水気がタオルなどで拭き取られる。【選択図】 図5
Description
本発明は、水を膜形状に吐出する肩湯ノズルに関する。
例えば、特許文献1及び特許文献2には、水を膜形状に吐出する肩湯ノズルが開示されている。特許文献1及び特許文献2に記載される肩湯ノズルは、給水口と吐出口とを連通させる吐出流路が細いスリット状に形成されている。
しかしながら、従来技術には次のような問題があった。すなわち、特許文献1、特許文献2に記載される肩湯ノズルは、スリット状に形成されて上板と下板に挟まれた吐出流路内に汚れが溜まったり、カビが生えたりしないように、吐出流路が清掃される。ユーザは、細い棒状の掃除道具を吐出口からスリット状の吐出流路に差し込み、吐出流路の内壁に沿って掃除道具を動かすことにより、吐出流路の内壁に付着した汚れや水気を拭き取る。よって、特許文献1、特許文献2に記載される肩湯ノズルは、清掃時に専用の掃除道具を必要とし、清掃性が悪かった。
本発明は、上記問題点に鑑みて為されたものであり、水を膜形状に吐出する肩湯ノズルにおいて、清掃性を良好にする技術を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、次のような構成を有している。(1)給水口を備える給水部と、前記給水口の上方に配置された横長の板であって、前記給水口から供給された水を膜形状に吐出する吐出板部と、を有し、前記吐出板部の前記給水口側に位置し、前記水と接触する接水面が外部に開放されていること、を特徴とする。
上記構成を有する肩湯ノズルでは、給水口から供給された水が、吐出板部の接水面に沿って流れ、吐出板部から膜形状に吐出される。接水面が外部に開放されているので、ユーザは、接水面に付着した汚れや水気をタオルなどで簡単に拭き取ることができる。これにより、接水面に汚れが溜まったり、カビが生えたりすることが、抑制される。よって、上記構成の肩湯ノズルは、専用の掃除道具を使用しなくても、水と接触する接水面をタオルなどで簡単に清掃することができ、清掃性を良好にすることができる。
(2)(1)に記載する肩湯ノズルにおいて、前記給水口のうち、前記水を膜形状に吐出する前記吐出板部の吐出端部と反対側に位置する領域であって、前記給水口の全開口面積の50%以上70%以下となる領域が閉鎖されていること、が好ましい。
上記構成を有する肩湯ノズルでは、給水部に供給された水が流量を絞られ、接水面に当たる際の流速が速くなる。接水面に当たった水は、表面張力によって接水面に薄く広がり、さらに薄く広がりながら接水面に沿って吐出端部まで流れ、吐出端部から膜形状に吐出される。このように、上記構成を有する肩湯ノズルは、水を吐出する吐出流路がスリットではなく、吐出板部の接水面で形成される場合でも、水を膜形状に吐出することができる。
(3)(1)又は(2)に記載する肩湯ノズルにおいて、前記給水部は、熱源機に内蔵されるポンプから吐出される水が供給されること、が好ましい。
上記構成を有する肩湯ノズルは、熱源機のポンプを肩湯ノズルに水を供給するポンプとして併用でき、肩湯ノズルの導入コストを安くできる。
(4)(1)から(3)の何れか1つに記載する肩湯ノズルにおいて、前記給水口側に突出するように前記吐出板部に設けられ、前記給水口を挟んで対称配置される一対の壁部を有し、前記一対の壁部は、前記給水口側から前記給水口と反対側へ向かって間隔を広げるように、設けられていること、が好ましい。
上記構成の肩湯ノズルによれば、広がりを持たせて吐出板部から膜形状の水を吐出することができる。
(5)(4)に記載する肩湯ノズルにおいて、前記一対の壁部は、それぞれ、前記給水口側から前記給水口と反対側に向かって、前記吐出板部の前記接水面からの高さが低いこと、が好ましい。
上記構成の肩湯ノズルでは、吐出端部の両端部を含む吐出端部全体から膜形状の水をほぼ均等に吐出することができる。
よって、本発明によれば、水を膜形状に吐出する肩湯ノズルにおいて、清掃性を良好にする技術を実現することができる。
以下に、本発明に係る肩湯ノズルの一形態を、図面を参照して説明する。
(肩湯ノズル1の使用例)
例えば図1に示す肩湯ノズル1は、水を膜形状に吐出するノズルである。肩湯ノズル1は、例えば、浴室50に設置された浴槽51の近傍に高さ調節可能に配置されている。ユーザUは、例えば、肩湯ノズル1から吐出される膜形状の水W1を肩や首筋に当てながら、半身浴を行う。なお、ユーザUは全身浴していてもよい。
例えば図1に示す肩湯ノズル1は、水を膜形状に吐出するノズルである。肩湯ノズル1は、例えば、浴室50に設置された浴槽51の近傍に高さ調節可能に配置されている。ユーザUは、例えば、肩湯ノズル1から吐出される膜形状の水W1を肩や首筋に当てながら、半身浴を行う。なお、ユーザUは全身浴していてもよい。
浴槽51は、第1配管61と第2配管62を介して、浴室50の外部に設置された給湯システム60に接続されている。給湯システム60は、例えば、ポンプ65を駆動して浴槽51と熱源機64との間で浴槽51に貯溜されている風呂水W2を循環させ、風呂水W2を熱源機64にて加熱する追い炊き機能を有する。給湯システム60は、さらに、給湯負荷に給湯水を供給する給湯機能や、浴槽51に風呂水W2を設定水位まで溜める湯張り機能を備える。なお、給湯システム60は、これら全ての機能を備えていなくてもよい。また、給湯システム60は、さらに他の機能を備えてもよい。
肩湯ノズル1は、肩湯配管11と三方弁13を介して、ポンプ65によって熱源機64から送り出された湯が流れる第2配管62に接続されている。本形態のポンプ65は、給湯システム60に一般的に内蔵されるポンプであり、例えば、11L/分以上12L/分以下の流量で水を送り出す吐出能力を有する。三方弁13は、給湯システム60の図示しないコントローラに電気的に接続され、熱源機64を肩湯ノズル1に接続する第1位置と、熱源機64を浴槽51に接続する第2位置との間で切り換えられる。図示しないコントローラは、図示しないリモコンを介して、肩湯ノズル1から水W1を吐出する肩湯モードを実行する肩湯オン命令や、肩湯モードを実行しない肩湯オフ命令などを受け付ける。
例えば、ユーザUは、浴槽51の中で入浴姿勢をとったときに、肩湯ノズル1から吐出される水W1が肩や首筋に当たるように、肩湯ノズル1の高さを調節する。図示しないコントローラは、図示しないリモコンを介して肩湯オン命令を受け付けると、三方弁13を第2位置から第1位置に切り換えてポンプ65と熱源機64を稼動させる。浴槽51の風呂水W2は、第1配管61から熱源機64に供給されて設定温度に加熱された後、第2配管62、三方弁13、肩湯配管11を介して肩湯ノズル1に供給される。つまり、肩湯ノズル1は、熱源機64に内蔵されるポンプ65から吐出される風呂水W2が供給される。
肩湯ノズル1に供給された風呂水W2は、肩湯ノズル1から膜形状の水W1として吐出される。水W1は、ユーザUの肩に落下した後、浴槽51に流れ落ちる。浴槽51に戻された水W1は、風呂水W2となり、肩湯ノズル1に再供給される。ユーザUは、肩や首筋の全体に水W1がかけられることにより、血行が良くなり、体全体が温められる。
なお、図示しないコントローラは、図示しないリモコンを介して肩湯オフ命令を受け付けると、三方弁13を第1位置から第2位置に切り換え、熱源機64とポンプ65を停止させる。これにより、肩湯ノズル1から水W1が吐出されなくなる。
(肩湯ノズル1の構成)
肩湯ノズル1の構成を具体的に説明する。図2の上面図及び図3の正面図に示すように、肩湯ノズル1は、横長で厚みが薄い板状体であって、給水部3が図中下向きに突出するT字状の外観を備える。肩湯ノズル1は、給水部3と、吐出板部2と、閉鎖部4と、一対の壁部5,5と、支持部6を一体的に結合したものである。肩湯ノズル1は、長手方向(図中左右方向)の中心を通る中心線M上に給水部3の給水口33が配置され、中心線Mを中心に対称な形状に設けられている。
肩湯ノズル1の構成を具体的に説明する。図2の上面図及び図3の正面図に示すように、肩湯ノズル1は、横長で厚みが薄い板状体であって、給水部3が図中下向きに突出するT字状の外観を備える。肩湯ノズル1は、給水部3と、吐出板部2と、閉鎖部4と、一対の壁部5,5と、支持部6を一体的に結合したものである。肩湯ノズル1は、長手方向(図中左右方向)の中心を通る中心線M上に給水部3の給水口33が配置され、中心線Mを中心に対称な形状に設けられている。
図5の断面図に示すように、給水部3は、流入流路31と給水口33とが同軸上に設けられた筒状体である。流入流路31は、水が流入する流路である。給水口33は、流入流路31の一端(図中上端部)に設けられ、流入流路31に流入した水を吐出板部2に供給する開口部である。支持部6は、薄い板形状をなす。給水部3は、給水口33の開口端部が支持部6の図中上側に位置する面6bと同一面に配置されるように、支持部6に開設された嵌合穴6aに嵌合され、支持部6に結合されている。
図2及び図3に示すように、吐出板部2は横長の薄い板により形成されている。図2に示すように、吐出板部2は、短手方向(図中上下方向)の長さL2が吐出板部2の中心線Mにて最大となる形状に設けられている。本形態の吐出板部2は、略三角形状をなす。すなわち、吐出板部2は、長手方向(図中左右方向)に沿って吐出端部23が直線状に設けられ、その吐出端部23の両端部23a,23aに山形に設けられた後ろ端部25が接続している。なお、長さL2は80mm以上100mm以下であることが好ましい。この根拠については、後述する。なお、吐出端部23は、直線状でなく、緩やかな円弧状に形成してもよい。
図2に示すように、吐出板部2は、後ろ端部25の頂点部分が閉鎖部4を介して支持部6に結合されている。吐出端部23は、図5に示すように、閉鎖部4の厚みに応じて、給水口33側に位置する接水面21と給水口33との間の距離H1が調整されている。距離H1は、2mm以上4mm以下であることが好ましい。この根拠については、後述する。肩湯ノズル1は、吐出板部2の接水面21と対向するように下板が設けられておらず、接水面21が外部に(図中下方に)開放されている。
図5に示すように、閉鎖部4は、給水口33のうち、吐出板部2の吐出端部23と反対側に位置する領域を塞ぎ、吐出端部23側に位置する領域を開放する状態で、吐出板部2と支持部6との間に配設されている。閉鎖部4は、給水口33のうち、給水口33の全開口面積の50%以上70%以下となる領域を塞ぐように、すなわち、給水口33の開口面積が給水口33の全開口面積に対して30%以上50%以下になるように、設けられている。この根拠については後述する。
図2及び図3に示すように、一対の壁部5,5は、給水口33側(図3の図中下側)に突出するように吐出板部2に設けられ、給水口33を挟んで対称配置されている。一対の壁部5,5は、支持部6から吐出端部23の両端部23a,23aまで吐出板部2の後ろ端部25に沿って設けられている。図2及び図4に示すように、一対の壁部5,5は、給水口33側から給水口33と反対側(吐出板部2の吐出端部23側)へ向かって、内周面5a,5aの間隔Zを広げるように設けられている。つまり、一対の壁部5,5は、それぞれ、給水口33側の端部5bを基点に、中心線Mから離れる方向に斜めに設けられている。なお、本形態の一対の壁部5,5は、端部5bと端部5cとの間で幅Aが一定であるが、例えば、端部5b側から端部5c側に向かって幅Aを小さくしてもよい。
図3及び図5に示すように、一対の壁部5,5は、端部5bから端部5cに向かって先細りしている。すなわち、図5に示すように、一対の壁部5,5は、それぞれ、給水口33側の端部5bから給水口33と反対側(吐出板部2の吐出端部23側)の端部5cへ向かって、吐出板部2の接水面21からの高さH2が低くなっている。
なお、図2に示すように、一対の壁部5,5と閉鎖部4は、一対の壁部5,5の内周面5a,5aと閉鎖部4の内側端部4aが連続するように設けられている。一対の壁部5,5と閉鎖部4との間で段差がないので、清掃しやすい。
なお、肩湯ノズル1は、吐出板部2と給水部3と閉鎖部4と一対の壁部5,5と支持部6が別々の部品でなくてもよい。例えば、肩湯ノズル1全体が一体成形されてもよい。また、肩湯ノズル1は、例えば、一対の壁部5,5と支持部6や、一対の壁部5,5と吐出板部2や、吐出板部2と閉鎖部4と支持部6と一対の壁部5,5や、支持部6と給水部3などのように、一部が一体成形されていてもよい。
(肩湯ノズル1の各種条件)
発明者は、接水面21が外部に開放された肩湯ノズル1が、水を膜形状に吐出するために必要な条件を実験用のノズルを用いて調べる実験を行った。以下、実験用のノズルの構成、実験方法、実験結果を説明する。
発明者は、接水面21が外部に開放された肩湯ノズル1が、水を膜形状に吐出するために必要な条件を実験用のノズルを用いて調べる実験を行った。以下、実験用のノズルの構成、実験方法、実験結果を説明する。
(実験用のノズルの基本構成について)
まず、実験用のノズル100の基本構成を説明する。図6(b)に示すように、実験用のノズル100は、上面板102と下面板103との間に中間板104が配置されている。上面板102は、短手方向の長さL2が下面板103の短手方向の長さL5より長く、給水口33側に位置する接水面21が外部に開放されている。上面板102と下面板103と中間板104には、透明アクリル板を使用した。図6(a)に示すように、下面板103は、長手方向(図中左右方向)の中心に、給水口33を設けた。
まず、実験用のノズル100の基本構成を説明する。図6(b)に示すように、実験用のノズル100は、上面板102と下面板103との間に中間板104が配置されている。上面板102は、短手方向の長さL2が下面板103の短手方向の長さL5より長く、給水口33側に位置する接水面21が外部に開放されている。上面板102と下面板103と中間板104には、透明アクリル板を使用した。図6(a)に示すように、下面板103は、長手方向(図中左右方向)の中心に、給水口33を設けた。
(給水口の開口面積と水の吐出形状との関係を調べる第1実験について)
まず、給水口33の開口面積と水の吐出形状との関係を調べる第1実験について説明する。第1実験では、図7(a)(b)に示すように、給水口33の開口面積のみが異なる第1ノズル101Aと、第2ノズル101Bを使用した。
まず、給水口33の開口面積と水の吐出形状との関係を調べる第1実験について説明する。第1実験では、図7(a)(b)に示すように、給水口33の開口面積のみが異なる第1ノズル101Aと、第2ノズル101Bを使用した。
具体的には、図7(a)(b)に示す第1ノズル101Aと第2ノズル101Bは、短手方向(図中上下方向)の長さL2が80mm、長手方向の長さL1が400mmの上面板102を使用している。また、第1ノズル101Aと第2ノズル101Bは、長手方向の長さL4(図6(a)参照)が270mm、短手方向の長さL5(図6(a)参照)が20mm、給水口33の直径が10mmの下面板103を使用している。そして、給水口33から上面板102の給水口33側に位置する接水面21までの距離H1(図6(b)参照)を3mmとした。
第1ノズル101Aは、給水口33が中間板104によって塞がれておらず、給水口33の開口面積が100%である。これに対して、第2ノズル101Bは、給水口33のうち、吐出端部23と反対側の領域が、中間板104によって塞がれている。中間板104が給水口33を塞ぐ領域の面積S3(図6(b)参照)は、給水口33の全開口面積S1(図6(b)参照)の50%とした。つまり、第2ノズル101Bは、給水口33の開口面積S2(図6(b)参照)が50%である。
第1実験では、第1ノズル101Aと第2ノズル101Bの各吐出端部23から吐出する水の吐出流量を7L/分とした。吐出流量を7L/分としたのは、熱源機64に内蔵されるポンプ65の吐出能力が一般的に11L/分〜12L/分であり、ノズルをポンプ65に接続した場合、ノズルや配管で生じる圧力損失により、ノズルの吐出流量が7L/分〜8L/分程度になると考えられるためである。第1ノズル101Aの実験結果を図7(a)に示し、第2ノズル101Bの実験結果を図7(b)に示す。
図7(a)に示すように、第1ノズル101Aは、水が吐出端部23から吐出された後、筋状になった。一方、図7(b)に示すように、第2ノズル101Bは、水が吐出端部23から膜形状に吐出された後、その膜形状が維持されている。よって、給水口33を塞ぐことにより、吐出端部23から膜形状に吐出された水が、その膜形状を維持できることが分かった。
さらに、発明者は、第1ノズル101A及び第2ノズル101Bと給水口33の直径が異なるノズルについても、上記と同様の実験を行った。この実験では、給水口33の直径が15mmで、給水口33の開口面積が100%の第3ノズルと、給水口33の直径が15mmで、給水口33の開口面積が50%の第4ノズルと、給水口33の直径が15mmで、給水口33の開口面積が30%の第5ノズルと、給水口33の直径が20mmで、給水口33の開口面積が100%の第6ノズルと、給水口33の直径が20mmで、給水口33の開口面積が50%の第7ノズルと、給水口33の直径が20mmで、給水口33の開口面積が30%の第8ノズルを使用した。
その結果、給水口33の開口面積が100%である第3ノズルと第6ノズルは、図7(a)と同様、吐出端部23から筋形状の水が吐出されたり、吐出端部23から膜形状に吐出された水が吐出直後に筋状になったりした。これに対して、給水口33の開口面積が50%である第4ノズル及び第7ノズルと、給水口33の開口面積が30%である第5ノズル及び第8ノズルは、図7(b)と同様、吐出端部23から膜形状に吐出された水が、その膜形状を維持した。
給水口33の開口面積が大きい場合に水を膜形状に吐出できない理由は、水が上面板102に当たるときの流速が不足し、表面張力で上面板102に薄く広がることができないためと考えられる。一方、給水口33の開口面積が小さ過ぎると、水が上面板102に当たる際の流速が大きくなり過ぎて、水が接水面21から跳ね返って、接水面21に沿って上手く流れなかったり、上面板102の吐出端部23から膜形状に吐出される水の勢いが強くなり過ぎたりする恐れがある。水の勢いが強くなり過ぎると、膜形状の水がユーザUの肩に当たった際に周囲に飛び散り、ユーザUを不快にさせる恐れがある。
よって、開口面積S2が全開口面積S1に対して30%以上50%以下となるように、つまり、給水口33のうち、給水口33の全開口面積S1の50%以上70%以下の領域が閉鎖されるように、給水口33を塞ぐと、接水面21が開放されていても膜形状の水を吐出端部23から吐出できる。
(距離H1と水の吐出形状との関係を調べる第2実験について)
続いて、距離H1と水の吐出形状との関係を調べる第2実験について説明する。第2実験では、図8(a)(b)に示すように、距離H1のみが異なる第9ノズル101Iと、第10ノズル101Jを使用した。
続いて、距離H1と水の吐出形状との関係を調べる第2実験について説明する。第2実験では、図8(a)(b)に示すように、距離H1のみが異なる第9ノズル101Iと、第10ノズル101Jを使用した。
具体的には、第9ノズル101Iと第10ノズル101Jは、第1ノズル101Aと同じ上面板102と下面板103を使用した。そして、第9ノズル101Iと第10ノズル101Jは、給水口33の開口面積が50%になるように、中間板104を用いて給水口33が閉鎖されている。第9ノズル101Iの距離H1は3mmとし、第10ノズル101Jの距離H1は5mmとした。
第2実験では、第9ノズル101Iと第10ノズル101Jの各吐出端部23から吐出する水の吐出流量を7L/分とした。第9ノズル101Iの実験結果を図8(a)に示し、第10ノズル101Jの実験結果を図8(b)に示す。
図8(a)に示すように、第9ノズル101Iは、水が吐出端部23から膜形状に吐出された後、その膜形状を維持した。一方、図8(b)に示すように、第10ノズル101Jは、吐出端部23から吐出された水が割れ、膜形状を維持できなかった。よって、距離H1は、5mmより3mmの方が好ましいことが分かった。
さらに、発明者は、第9ノズル101I及び第10ノズル101Jと給水口33の直径が異なるノズルについて、上記と同様の実験を行った。実験では、給水口33の直径が15mmで、距離H1が3mmの第11ノズルと、給水口33の直径が15mmで、距離H1が5mmの第12ノズルと、給水口33の直径が20mmで、距離H1が3mmの第13ノズルと、給水口33の直径が20mmで、距離H1が5mmの第14ノズルを使用した。
その結果、距離H1が3mmである第11ノズルと第13ノズルは、図8(a)と同様、吐出端部23から吐出された水が膜形状を維持した。これに対して、距離H1が5mmである第12ノズル及び第14ノズルは、図8(b)と同様、吐出端部23から膜形状に吐出された水が、膜形状を維持しなかった。よって、給水口33の直径が異なっても、距離H1は、5mmより3mmの方がよいことが分かった。
距離H1が5mmの場合に水の膜形状を維持できない理由は、給水口33から供給された水が上面板102にあたる勢いが不足し、水が膜形状に吐出されるために必要な流速を吐出端部23まで維持できず、吐出端部23から水を膜形状に吐出できないためと考えられる。一方、距離H1が狭すぎると、給水口33から供給した水が上面板102に上手く広がらない。以上より、距離H1が3mmである場合、さらには、肩湯ノズル1の製造時に生じる誤差を考慮すれば、距離H1が2mm以上4mm以下である場合、接水面21が開放されていても膜形状の水を吐出端部23から吐出できる。
(上面板102の長さL2と水の吐出形状との関係を調べる第3実験について)
続いて、上面板102の長さL2と水の吐出形状との関係を調べる第3実験について説明する。第3実験では、図9(a)(b)(c)に示すように、長さL2のみが異なる第15ノズル101Oと、第16ノズル101Pと、第17ノズル101Qを使用した。
続いて、上面板102の長さL2と水の吐出形状との関係を調べる第3実験について説明する。第3実験では、図9(a)(b)(c)に示すように、長さL2のみが異なる第15ノズル101Oと、第16ノズル101Pと、第17ノズル101Qを使用した。
具体的には、第15ノズル101Oと第16ノズル101Pと第17ノズル101Qは、第1ノズル101Aと同様の下面板103を使用した。そして、第15ノズル101Oと第16ノズル101Pと第17ノズル101Qは、距離H1を3mm、給水口33の開口面積を50%とした。第15ノズル101Oと第16ノズル101Pと第17ノズル101Qの上面板102は、長手方向の長さL1がそれぞれ400mmである。しかし、第15ノズル101Oの上面板102は、短手方向の長さL2が80mmであり、第16ノズル101Pの上面板102は、短手方向の長さL2が100mmであり、第17ノズル101Qの上面板102は、短手方向の長さL2が120mmである。
第3実験では、第15ノズル101Oと第16ノズル101Pと第17ノズル101Qの各吐出端部23から吐出する水の吐出流量を7L/分とした。第15ノズル101Oの実験結果を図9(a)に示し、第16ノズル101Pの実験結果を図9(b)に示し、第17ノズル101Qの実験結果を図9(b)に示す。
図9(a)(b)に示すように、第15ノズル101Oと第16ノズル101Pは、水が上面板102の吐出端部23から膜形状に吐出された後、その膜形状を維持した。一方、図9(c)に示すように、第17ノズル101Qは、水が上面板102の吐出端部23から吐出された後、水が割れ、筋状に落下した。よって、長さL2は、100mm以下であることが好ましいことが分かった。
さらに、発明者は、第15ノズル101Oと第16ノズル101Pと第17ノズル101Qと給水口33の直径が異なるノズルについても、同様の実験を行った。実験では、給水口33の直径が15mmで、上面板102の長さL2が80mmである第18ノズルと、給水口33の直径が15mmで、上面板102の長さL2が100mmである第19ノズルと、給水口33の直径が15mmで、上面板102の長さL2が120mmである第20ノズルと、給水口33の直径が20mmで、上面板102の長さL2が80mmである第21ノズルと、給水口33の直径が20mmで、上面板102の長さL2が100mmである第22ノズルと、給水口33の直径が20mmで、上面板102の長さL2が120mmである第23ノズルを使用した。
その結果、上面板102の長さL2が80mmである第18ノズル及び第21ノズルと、上面板102の長さL2が100mmである第19ノズル及び第22ノズル22は、図8(a)と同様、吐出端部23から吐出された水が膜形状を維持した。これに対して、上面板102の長さL2が120mmである第20ノズル及び第23ノズルは、吐出端部23から膜形状に吐出された水が、割れを生じながら落下し、膜形状を維持できなかった。よって、給水口33の直径が異なっても、上面板102の長さL2は、100mm以下がよいことが分かった。
長さL2が120mmの場合に、水が膜形状を維持できない理由は、給水口33から吐出端部23まで流れる距離が長く、吐出端部23から吐出される際の水の流速が不足するためと考えられる。一方、長さL2が短いと、例えば、浴槽51に設置したときに浴槽51の中で入浴姿勢をとっているユーザUの肩まで膜形状の湯が届かない恐れがある。よって、長さL2が80mm以上100mm以下である場合、接水面21が開放されていても膜形状の水を吐出端部23から吐出することができ、また、ユーザUの肩に膜形状の水をかけることができるようにノズルを浴室に設置することが期待できる。
(水の供給量と水の吐出形状との関係を調べる第4実験について)
続いて、水の供給量と水の吐出形状との関係を調べる第4実験について説明する。第4実験では、上述した第2ノズル101Bを使用し、第2ノズル101Bの吐出端部23から吐出する水の吐出流量を変えて実験を行った。吐出流量を7L/分とした場合の実験結果を図10(a)に示し、吐出流量を9L/分とした場合の実験結果を図10(b)に示し、吐出流量を12L/分とした場合の実験結果を図10(c)に示す。なお、吐出流量を12L/分以下としたのは、熱源機64に内蔵されるポンプ65の一般的な吐出能力が11L/分〜12L/分であり、第2ノズル101Bをそのようなポンプ65に接続する場合、ノズルや配管における圧力損失を考慮しなければ、第2ノズル101Bの吐出流量が12L/分以下になるからである。
続いて、水の供給量と水の吐出形状との関係を調べる第4実験について説明する。第4実験では、上述した第2ノズル101Bを使用し、第2ノズル101Bの吐出端部23から吐出する水の吐出流量を変えて実験を行った。吐出流量を7L/分とした場合の実験結果を図10(a)に示し、吐出流量を9L/分とした場合の実験結果を図10(b)に示し、吐出流量を12L/分とした場合の実験結果を図10(c)に示す。なお、吐出流量を12L/分以下としたのは、熱源機64に内蔵されるポンプ65の一般的な吐出能力が11L/分〜12L/分であり、第2ノズル101Bをそのようなポンプ65に接続する場合、ノズルや配管における圧力損失を考慮しなければ、第2ノズル101Bの吐出流量が12L/分以下になるからである。
図10(a)(b)に示すように、吐出流量が7L/分、9L/分である場合、水が上面板102の吐出端部23から緩やかな弧を描くように膜形状に吐出された。実際にユーザUの肩に水を落下させたところ、ユーザUの肩に落下した水は、ユーザUの髪の毛や顔を濡らさずに、ユーザUの体に沿って流れ落ちた。一方、図10(c)に示すように、吐出流量が12L/分である場合、水が上面板102の吐出端部23から膜形状に吐出されたが、水は吐出端部23から直線的に吐出された。実際に第2ノズル101Bから水を12L/分の吐出流量で吐出させ、ユーザUの肩に落下させたところ、水がユーザUの肩から跳ね返り、ユーザUの髪の毛や顔を濡らしてしまった。
さらに、発明者らは、上述した第4ノズルと第7ノズルを使用して、上記と同様に水の流量を代えて実験を行った。その結果、吐出流量が7L/分、9L/分である場合、図10(a)(b)と同様、水が吐出端部23から緩やかな弧を描くように吐出された。しかし、吐出流量が12L/分である場合、図10(c)と同様、水が吐出端部23から直線的に吐出された。よって、吐出流量は、給水口33の直径が異なっても、9L/分以下であることが好ましいことが分かった。
よって、第2ノズル101B、第4ノズル、第7ノズルは、吐出能力が11L/分以上12L/分以下である熱源機64のポンプ65に接続され、吐出流量が7L/分以上9L/分以下と少ない場合でも、膜形状の水を吐出できることが分かった。そして、第2ノズル101B、第4ノズル、第7ノズルは、例えば吐出能力が20L/分の専用ポンプに接続され、吐出流量が12L/分以上になると、膜形状の水を適切な強さでユーザUの肩に落下させることができないことがわかった。
(一対の壁部の効果を調べる第5実験について)
発明者は、上面板102が吐出端部23以外の場所から水を吐出しないようにするため、図11(a)に示すように、給水口33の両側に円弧状の壁部5,5を上面板102の接水面21に突設した第24ノズル101aを製作した。一対の壁部5,5は、同じ高さH2で円弧状に設けた。
発明者は、上面板102が吐出端部23以外の場所から水を吐出しないようにするため、図11(a)に示すように、給水口33の両側に円弧状の壁部5,5を上面板102の接水面21に突設した第24ノズル101aを製作した。一対の壁部5,5は、同じ高さH2で円弧状に設けた。
第24ノズル101aは、図中P1に示すように、吐出端部23から膜形状に吐出される水の図中左右方向への広がりが少なかった。これは、吐出端部23から真正面に吐出された水が、表面張力で引き寄せられるためと考えられる。
また、第24ノズル101aは、図中P2に示すように、吐出端部23の両端部23a,23aから水が筋状に吐出された。これは、水と壁部5との間で生じる抵抗によって、壁部付近を流れる水の流速が遅くなり、壁部5付近を流れる水の流量が増えるためと考えられる。
そこで、発明者は、図11(b)に示すように、一対の壁部5,5を給水口33側から給水口33と反対側(吐出端部23側)に向かって間隔Zを広げるように、斜めに設けた。すると、吐出端部23から膜形状の吐出された水が、図中左右方向に幅を広げるようにして落下した。しかし、図中P3に示すように、両端部23a,23aから吐出された水は筋状であった。
そこでさらに、発明者は、図11(c)に示すように、一対の壁部5,5を先細りにした。つまり、一対の壁部5,5の高さH2を、給水口33側の端部5bから給水口33と反対側(吐出端部23側)の端部5cに向かって低くした。すると、吐出端部23の両端部23a,23aから吐出される水が筋状でなく、膜形状になった。これは、接水面21に沿って流れる水が、吐出端部23に近づくにつれて広がり、接水面21から液面までの厚さXが薄くなるのに応じて、壁部5の高さH2が低くなるため、水が壁部5に引っ張られて流速を落とすことを抑制されるためと考えられる。
よって、給水口33側から給水口33と反対側に間隔Zを広げるように一対の壁部5,5を設け、さらに、給水口33側から給水口33と反対側に向かって一対の壁部5,5の高さH2を低くすると、接水面21が開放されていてもきれいな膜形状の水を吐出端部23から吐出できる。
(肩湯ノズル1の動作説明)
肩湯ノズル1の動作について説明する。図12の説明図では、説明の便宜上、水の流れを誇張して説明している。図中F1に示すように、肩湯ノズル1は、水が給水部3の流入流路31に流入する。
肩湯ノズル1の動作について説明する。図12の説明図では、説明の便宜上、水の流れを誇張して説明している。図中F1に示すように、肩湯ノズル1は、水が給水部3の流入流路31に流入する。
図中F2に示すように、流入流路31に流入した水は、給水口33から吐出板部2の接水面21に供給される。給水口33は、閉鎖部4によって、吐出端部23と反対側の領域であって、給水口33の全開口面積の50%以上70%以下の領域で、閉鎖されている。そのため、水は、給水口33から吐出板部2に供給される際に流量を絞られ、流速が加速される。これにより、肩湯ノズル1が熱源機64に内蔵されるポンプ65に接続され、肩湯ノズル1に供給される水の供給量が、例えば特許文献1に記載される技術において肩湯ノズルが供給される水の流量より少ない場合でも、水は、吐出板部2の接水面21に当たった際に接水面21に薄く広がり、図中F3に示すように、表面張力によって吐出端部23まで接水面21に沿って薄い膜状に流れることができる。
水は、一対の壁部5,5に遮られ、給水口33から供給されたときの水量を維持して吐出端部23まで流れる。一対の壁部5,5は、給水口33側から給水口33と反対側(吐出端部23側)へ向かって間隔Zが広くなっている。つまり、一対の壁部5,5によって仕切られる領域は、吐出端部23に近づくにつれて広くなる。そのため、水は、吐出端部23から扇状に広がるように吐出され、ユーザUの肩や首筋全体に膜形状に落下する。
ここで、一対の壁部5,5の高さH2は、給水口33側の端部5bから給水口33と反対側(吐出端部23側)の端部5cに向かって低くなっている。つまり、一対の壁部5,5は、端部5c側に先細りになっている。そのため、肩湯ノズル1は、吐出端部23の両端部23a,23aからも、吐出端部23の中央付近と同様に水を薄い膜形状に吐出でき、ユーザUの肩や首筋に当てる膜形状の水の強さを概ね均一にして、ユーザUの体感を良好することが期待できる。
よって、肩湯ノズル1は、例えば特許文献1、特許文献2に記載されるようにスリット状の吐出流路を備えず、吐出板部2の接水面21が外部に開放される場合でも、薄い膜形状の水を吐出端部23から安定して吐出することができる。
このような肩湯ノズル1は、接水面21が外部に開放されているので、接水面21の汚れに気付いたユーザUが、直ぐにタオルなどで汚れを拭き取ることを期待できる。また、ユーザUが、肩湯ノズル1の使用後に、タオルなどで接水面21に残った水を拭き取り、カビ予防することを期待できる。さらに、接水面21がカビの発生温度(例えば41〜45℃)に晒される時間が短くなり、カビが接水面21に生えにくい。特に、上述したように風呂水W2を循環させて肩湯ノズル1に供給する場合、接水面21に汚れやカビが生じやすくなるが、そのような場合でも、ユーザUが接水面21をこまめに清掃して、汚れやカビの発生を抑制することが期待できる。
以上説明したように、本形態の肩湯ノズル1では、給水口33から供給された水が、吐出板部2の接水面21に沿って流れ、吐出板部2から膜形状に吐出される。接水面21が外部に開放されているので、ユーザUは、接水面21に付着した汚れや水気をタオルなどで簡単に拭き取ることができる。これにより、接水面21に汚れが溜まったり、カビが生えたりすることが、抑制される。よって、本形態の肩湯ノズル1は、専用の掃除道具を使用しなくても、水と接触する接水面21をタオルなどで簡単に清掃することができ、清掃性を良好にすることができる。
尚、本発明は、上記実施形態に限定されることなく、色々な応用が可能である。例えば、肩湯ノズル1の形状は上記実施形態に限られない。例えば、吐出板部2を長方形状にしたり、図13の変形例に示すように、細長い楕円形を半分に切断した形状に吐出板部2を設けたりしてもよい。
給水口33は閉鎖されなくてもよい。但し、上記形態のように、給水口33の一部を閉鎖することにより、給水部3に供給された水が給水口33にて流量を絞られ、接水面21に当たる際の流速が速くなる。接水面21に当たった水は、表面張力によって接水面に薄く広がり、さらに薄く広がりながら接水面21に沿って吐出端部まで流れ、吐出端部23から膜形状に吐出される。これにより、肩湯ノズル1は、水を吐出する吐出流路がスリットではなく、吐出板部2の接水面21で形成される場合でも、水を膜形状に吐出することができる。
給水口33は、吐出端部23側が閉鎖されることにより、開口面積を調整されていてもよい。但し、上記形態のように、給水口33のうち、吐出端部23と反対側の領域を閉鎖して給水口33の開口面積を狭めることにより、水が給水口33から吐出端部23寄りの斜め上方に吐出される。これにより、接水面21に当たった水が、接水面21に当たった際の勢いを無駄に失わずに吐出端部23側に流れ、吐出端部23から膜形状に吐出されやすい。
給水口33は、全開口面積のうち、50%未満の領域を閉鎖されたり、70%を超える領域を閉鎖されたりしてもよい。但し、上記形態のように、給水口33は、全開口面積のうち、50%以上70%以下の領域で閉鎖されることにより、給水口33から供給された水が表面張力によって接水面21に適切に広がって接水面21に沿って吐出端部23まで流れ、吐出端部23から膜形状に吐出される。つまり、肩湯ノズル1は、水を吐出する吐出流路がスリットではなく、吐出板部2の接水面21で形成される場合でも、水を膜形状に吐出することができる。
給水部3は、熱源機64に内蔵されるポンプ65と別に設けた専用ポンプから吐出される水を供給されてもよい。但し、上記形態のように、給水部3が熱源機64に内蔵されるポンプ65から吐出される水を供給されることにより、熱源機64のポンプ65を肩湯ノズル1に水を供給するポンプとして併用でき、肩湯ノズル1の導入コストを安くできる。なお、ポンプ65の吐出能力は上記実施形態の範囲に限定されない。
一対の壁部5,5は省略してもよい。但し、一対の壁部5,5を備えることにより、肩湯ノズル1が吐出端部23以外の場所から水を落下させることを防ぎ、例えば、肩湯ノズル1から吐出される水W1を浴槽51に確実に落下させることが可能になる。
例えば図13に示すように、一対の壁部5,5は、給水口33付近ではあまり傾斜を設けず、吐出端部23付近で大きな円弧を描くように、形成してもよい。但し、上記形態のように、一対の壁部5,5を給水口33側から給水口33と反対側(吐出端部23側)に斜めに設け、一対の壁部5,5の間隔Zを広げることにより、広がりを持たせて吐出端部23から膜形状の水を吐出することができる。
例えば、一対の壁部5,5は同じ高さで設けてもよい。但し、上記形態のように、一対の壁部5,5の高さH2を、給水口33側から給水口33と反対側(吐出端部23側)に向かって低くすることにより、吐出端部23の両端部23a,23aを含む吐出端部23全体から膜形状の水をほぼ均等に吐出することができる。
例えば、肩湯ノズル1は、追い炊き機能を有する給湯システム60に接続されなくてもよい。但し、追い炊き機能を有する給湯システム60に肩湯ノズル1を接続することにより、追い炊きポンプ65を肩湯ノズル1に湯水を供給するポンプとしても使用でき、肩湯ノズル1を既存の給湯システム60に簡単に後付けできる。また、専用ポンプを設置する必要がないので、肩湯システムの導入コストを安くできる。
1 肩湯ノズル
2 吐出板部
3 給水部
21 接水面
33 給水口
2 吐出板部
3 給水部
21 接水面
33 給水口
Claims (5)
- 給水口を備える給水部と、
前記給水口の上方に配置された横長の板であって、前記給水口から供給された水を膜形状に吐出する吐出板部と、を有し、
前記吐出板部の前記給水口側に位置し、前記水と接触する接水面が外部に開放されていること、
を特徴とする肩湯ノズル。 - 請求項1に記載する肩湯ノズルにおいて、
前記給水口のうち、前記水を膜形状に吐出する前記吐出板部の吐出端部と反対側に位置する領域であって、前記給水口の全開口面積の50%以上70%以下となる領域が閉鎖されていること、
を特徴とする肩湯ノズル。 - 請求項1又は請求項2に記載する肩湯ノズルにおいて、
前記給水部は、熱源機に内蔵されるポンプから吐出される水が供給されること、
を特徴とする肩湯ノズル。 - 請求項1から請求項3の何れか1つに記載する肩湯ノズルにおいて、
前記給水口側に突出するように前記吐出板部に設けられ、前記給水口を挟んで対称配置される一対の壁部を有し、
前記一対の壁部は、前記給水口側から前記給水口と反対側へ向かって間隔を広げるように、設けられていること、
を特徴とする肩湯ノズル。 - 請求項4に記載する肩湯ノズルにおいて、
前記一対の壁部は、それぞれ、前記給水口側から前記給水口と反対側に向かって、前記吐出板部の前記接水面からの高さが低いこと、
を特徴とする肩湯ノズル。
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Citations (2)
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JP2019111265A (ja) * | 2017-12-26 | 2019-07-11 | 東邦瓦斯株式会社 | 肩湯ノズル及び肩湯システム |
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