JP2021078616A - 左右対称に取得した生体信号の偏りを検知する生体信号処理装置、プログラム及び方法 - Google Patents

左右対称に取得した生体信号の偏りを検知する生体信号処理装置、プログラム及び方法 Download PDF

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Abstract

【課題】複数の筋電センサを用いて、左右対称に取得した生体信号の偏りとなる体癖を検知する生体信号処理装置、プログラム及び方法を提供する。【解決手段】装置は、生体の左側に配置された電極群から左側生体信号を入力し、所定時間間隔毎の左側生体信号の発生具合に係る左側代表値を算出する左側生体信号分析手段と、生体の右側に配置された電極群から右側生体信号を入力し、所定時間間隔毎の右側生体信号の発生具合に係る右側代表値を算出する右側生体信号分析手段と、左側代表値と右側代表値との差に応じて、生体信号が強く発生した左側又は右側を判定する左右強度判定手段と、生体の所定動作が発生する毎に、時間経過に伴う左側・右側・両側いずれかの推移を記録する左右推移記録手段と、複数回の所定行動に基づく左側・右側・両側いずれかの推移記録に応じて、左右の偏りの体癖を判定する左右体癖判定手段とを有する。【選択図】図2

Description

本発明は、人の生体における左右の偏りとなる体癖を検知する技術に関する。
近年、人間や動物の各種活動に起因する種々の生体信号をセンサによって検知し、信号処理して得られる生体データを様々な場面で利用する技術が開発されている。センサとしては、例えば腕時計型脈拍センサやイヤホン型脈拍センサ、ヘッドバンド型脳波センサ等がある。また、このようなセンサによって検知された生体信号は、例えばユーザに携帯されたスマートフォンによって処理され、様々なアプリケーションで利用することができる。
従来、メガネ型デバイスによって生体信号を安定的に検出する技術がある(例えば特許文献1参照)。この技術によれば、生体信号としての筋電信号を検出する筋電センサを備えており、笑みや噛み締めといった顔表情を識別することができる。具体的には、筋電信号について、アーチファクト(目的信号以外のノイズ信号)に係る周波数帯におけるパワー値と、特定の顔表情時の信号に係る周波数帯におけるパワー値とを算出し、いずれの顔表情時であるかを判定する。筋電センサとして、リファレンス用電極及び検出用電極はそれぞれ、左及び右(又は、右及び左)の耳介周辺から、頬近傍の何処か1点の皮膚表面に接するように配置される。
また、アーチファクトの多い雑音的な信号の中から筋電信号を検出するために、加速度(2階差分)によって検出する技術もある(例えば特許文献2参照)。
更に、雑音的な信号の中から周期的な信号としての咀嚼筋電信号を検出する技術もある(例えば特許文献3参照)。
更に、カチューシャ型装置を用いて、側頭筋上にセンサを当接し、咀嚼による筋肉の盛り上がりにおける接触圧力の変化を、静電容量変化で捉える技術もある(例えば特許文献4参照)。この技術によれば、偏咀嚼について、頭部の左右の側頭筋の動きに関する検知信号を得ることができ、これにより、食事者の偏咀嚼(咀嚼の左右バランス)に関する咀嚼情報、咀嚼関連情報を解析することも可能となる。
更に、片耳かけ型装置で、咀嚼による下顎の動きの変化を、測距センサで捉える技術もある(例えば特許文献5参照)。この技術によれば、偏咀嚼について、生体装着型計測装置を左側の耳に装着した場合の出力電圧の波形と、右側の耳に装着した場合の出力電圧の波形とを対比する。これによって、左右の偏咀嚼の有無、偏咀嚼の程度を判定することができる。例えば、出力電圧のピーク(振幅)が左右で大きく異なる場合、偏咀嚼ありと判定する。また、出力電圧の隣り合うピークの時間間隔が左右で大きく異なる場合、偏咀嚼ありと判定する。
尚、「咀嚼」とは、前歯で食物を噛み切り食物を小さくし、奥歯で嚥下しやすいサイズまで、より細かく磨り潰すように粉砕することをいう(例えば非特許文献1参照)。
特開2019−017945号公報 特開2019−107067号公報 特開2019−115410号公報 特開2018−33568号公報 特開2016−140478号公報
日本補綴歯科学会、「歯科医療領域 3疾患の診療ガイドライン」完成にあたって」、[online]、[令和1年10月26日]、インターネット<URL:http://www.hotetsu.com/s/doc/Guidelines.pdf>
人の咀嚼行為に基づく「偏咀嚼」が、体調不良を生じる原因として知られている。これは、片側の虫歯や歯周病、顎関節症、顔のゆがみ等を引き起こす。
これに対し、本願の発明者は、人の生体から、左右対称に取得した生体信号の偏りとなる体癖を検知することが重要であると考えた。
特許文献1〜3に記載の技術によれば、メガネ型デバイスに筋電センサの電極を配置しているが、左右対称の偏りとなる体癖を検知することはできない。
また、特許文献4に記載の技術によれば、食事者の偏咀嚼(咀嚼の左右バランス)に関する咀嚼情報、咀嚼関連情報を解析することも可能となる、としているが具体的な分析方法が開示されていない。
更に、特許文献5に記載の技術によれば、左右の出力信号の振幅の大きさやピークの時間差が大きい場合のみを偏咀嚼としており、時間的な分析方法が記されていない。
尚、非特許文献1の記載によれば、偏咀嚼の評価については何ら記載されていない。
そこで、本発明は、複数の筋電センサを用いて、左右対称に取得した生体信号の偏りとなる体癖を検知する生体信号処理装置、プログラム及び方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、生体の左右対称に配置された左右それぞれの電極群から取得した生体信号を用いて、左右の偏りの体癖を判定する生体信号処理装置であって、
生体の左側に配置された電極群から左側生体信号を入力し、所定時間間隔毎の左側生体信号の発生具合に係る左側代表値を算出する左側生体信号分析手段と、
生体の右側に配置された電極群から右側生体信号を入力し、所定時間間隔毎の右側生体信号の発生具合に係る右側代表値を算出する右側生体信号分析手段と、
左側代表値と右側代表値との差に応じて、生体信号が強く発生した一方の側(左側又は右側)を判定する左右強度判定手段と、
生体の所定動作が発生する毎に、時間経過に伴う左側・右側・両側いずれかの推移を記録する左右推移記録手段と、
複数回の所定行動に基づく左側・右側・両側いずれかの推移記録に応じて、左右の偏りの体癖を判定する左右体癖判定手段と
を有することを特徴とする。
本発明の生体信号処理装置における他の実施形態によれば、
左側及び右側それぞれの電極群は、プラス電極(検出電極)、マイナス電極(リファレンス電極)及びグランド電極(接地電極)からなり、生体の皮膚に接する
ことも好ましい。
本発明の生体信号処理装置における他の実施形態によれば、
電極群は、生体の頭部に左右対称に配置され、
左側生体信号分析手段及び右側生体信号分析手段は、咀嚼に係る筋電信号に基づく左側生体信号及び右側生体信号を算出し、
左右体癖判定手段は、偏咀嚼を判定する
ことも好ましい。
本発明の生体信号処理装置における他の実施形態によれば、
プラス電極は、左側及び右側の耳介周辺から頬近傍の皮膚位置に接し、
マイナス電極は、鼻周辺の皮膚位置に接し、
グランド電極は、耳裏付け根周辺から頭部後方の皮膚位置に接する
ように配置されることも好ましい。
本発明の生体信号処理装置における他の実施形態によれば、
電極群は、メガネ型デバイスに固定されており、
プラス電極は、テンプル部分から生体の皮膚に接するべく配置され、
マイナス電極は、クリングス部分から生体の皮膚に接するべく配置され、
グランド電極は、モダン部分から生体の皮膚に接するべく配置される
ことも好ましい。
本発明の生体信号処理装置における他の実施形態によれば、
左右強度判定手段は、
左側代表値から所定単位時間の二乗平均値を算出し、
右側代表値から所定単位時間の二乗平均値を算出し、
左側の二乗平均値が右側の二乗平均値よりも所定値以上大きい場合、左側と判定し、
左側の二乗平均値が右側の二乗平均値よりも所定値以上小さい場合、右側と判定する
ことも好ましい。
本発明の生体信号処理装置における他の実施形態によれば、
左右推移記録手段は、左側・右側・両側いずれかへの推移をノードとするツリーによって左右推移を記録し、生体の所定行動が発生する毎に、各所定動作の左側・右側・両側いずれかへの推移によってノードを辿り、各ノードを辿った回数を計数し、
左右体癖判定手段は、当該ツリーの左右の偏りを判定する
ことも好ましい。
本発明の生体信号処理装置における他の実施形態によれば、
左右推移記録手段は、ツリーの各ノードに、所定動作の発生回数及び/又は滞留時間を加算して記録し、
左右体癖判定手段は、当該ツリーの各ノードの発生回数及び/又は滞留時間の偏りを判定することも好ましい。
本発明の生体信号処理装置における他の実施形態によれば、
左側生体信号分析手段から出力された左側代表値と、右側生体信号分析手段から出力された右側代表値とを加算し、筋電の発生回数を計数する信号計数手段と
を更に有するも好ましい。
本発明の生体信号処理装置における他の実施形態によれば、
信号計数手段は、
周期的な生体信号を含み得る入力信号に係るデータ値を逐次取り込み、取り込んだデータ値に基づいて、当該データ値の極小値に対応する下基準値と当該データ値の極大値に対応する上基準値とを順次決定又は更新し、(a)当該下基準値とそれに次ぐ当該上基準値とが決定若しくは更新され、更に当該上基準値から見て所定条件を満たすより小さいデータ値が取り込まれた際に、または、(b)当該上基準値とそれに次ぐ当該下基準値とが決定若しくは更新され、更に当該下基準値から見て所定条件を満たすより大きいデータ値が取り込まれた際に、当該生体信号の波数のカウントを行う
ことも好ましい。
本発明の生体信号処理装置における他の実施形態によれば、
左側生体信号分析手段及び右側生体信号分析手段は、
入力された生体信号の加速度成分データを生成する加速度成分生成手段と、
当該加速度成分データにおける所定時間区間での当該生体信号の発生具合に係る代表値を算出する代表値算出手段と
を含むことも好ましい。
本発明によれば、生体の頭部に左右対称に配置された左右それぞれの電極群から取得した生体信号を用いて、左右の偏りの体癖を判定するメガネ型デバイスであって、
左側及び右側それぞれの電極群は、
テンプル部分にあって、左側及び右側の耳介周辺から頬近傍の皮膚位置に接するプラス電極(検出電極)と、
クリングス部分にあって、左側及び右側の鼻周辺の皮膚位置に接するマイナス電極(リファレンス電極)と、
モダン部分にあって、左側及び右側の耳裏付け根周辺から頭部後方の皮膚位置に接するグランド電極(接地電極)と
からなり、
生体の左側に配置された電極群から左側生体信号を入力し、所定時間間隔毎の左側生体信号の発生具合に係る左側代表値を算出する左側生体信号分析手段と、
生体の右側に配置された電極群から右側生体信号を入力し、所定時間間隔毎の右側生体信号の発生具合に係る右側代表値を算出する右側生体信号分析手段と、
左側代表値と右側代表値との差に応じて、生体信号が強く発生した一方の側(左側又は右側)を判定する左右強度判定手段と、
生体の所定動作が発生する毎に、時間経過に伴う左側・右側・両側いずれかの推移を記録する左右推移記録手段と、
複数回の所定行動に基づく左側・右側・両側いずれかの推移記録に応じて、左右の偏りの体癖を判定する左右体癖判定手段と
を有することを特徴とする。
本発明によれば、生体の左右対称に配置された左右それぞれの電極群から取得した生体信号を用いて、左右の偏りの体癖を判定する装置に搭載されたコンピュータを機能させるプログラムであって、
生体の左側に配置された電極群から左側生体信号を入力し、所定時間間隔毎の左側生体信号の発生具合に係る左側代表値を算出する左側生体信号分析手段と、
生体の右側に配置された電極群から右側生体信号を入力し、所定時間間隔毎の右側生体信号の発生具合に係る右側代表値を算出する右側生体信号分析手段と、
左側代表値と右側代表値との差に応じて、生体信号が強く発生した一方の側(左側又は右側)を判定する左右強度判定手段と、
生体の所定動作が発生する毎に、時間経過に伴う左側・右側・両側いずれかの推移を記録する左右推移記録手段と、
複数回の所定行動に基づく左側・右側・両側いずれかの推移記録に応じて、左右の偏りの体癖を判定する左右体癖判定手段と
してコンピュータを機能させることを特徴とする。
本発明によれば、生体の左右対称に配置された左右それぞれの電極群から取得した生体信号を用いて、左右の偏りの体癖を判定する装置の左右体癖判定方法であって、
装置は、
生体の左側に配置された電極群から左側生体信号を入力し、所定時間間隔毎の左側生体信号の発生具合に係る左側代表値を算出すると共に、
生体の右側に配置された電極群から右側生体信号を入力し、所定時間間隔毎の右側生体信号の発生具合に係る右側代表値を算出する第1のステップと、
左側代表値と右側代表値との差に応じて、生体信号が強く発生した一方の側(左側又は右側)を判定する第2のステップと、
生体の所定動作が発生する毎に、時間経過に伴う左側・右側・両側いずれかの推移を記録する第3のステップと、
複数回の所定行動に基づく左側・右側・両側いずれかの推移記録に応じて、左右の偏りの体癖を判定する第4のステップと
を実行することを特徴とする。
本発明の生体信号処理装置、プログラム及び方法によれば、複数の筋電センサを用いて、左右対称に取得した生体信号の偏りとなる体癖を検知することができる。
本発明におけるウェアラブルデバイスの外観図である。 本発明における生体信号処理装置の機能構成図である。 生体信号処理装置から生体信号を携帯端末へ転送するシステム構成図である。 携帯端末に生体信号処理機能を実装した機能構成図である。 生体信号分析部の機能構成図である。 左右強度判定部及び左右推移記録部の処理を表す説明図である。 数値によって左右の偏りを判定する説明図である。 本発明における信号計数部の処理を表すフローチャートである。 状態1〜3の処理を表すフローチャートである。 状態4における処理を表すフローチャートである。
以下では、本発明の実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明におけるウェアラブルデバイスの外観図である。
図1(a)によれば、本発明におけるメガネ型デバイスの外観図が表されている。
メガネ型デバイス1は、生体(例えば人間であるユーザ)の頭部にメガネとして取り付けて、生体信号を取得するデバイスである。この生体信号は、顔面内部位の動きに起因して発生する電気信号としての「筋電信号」となっている。尚、生体信号には、動きによって発生する「電極ズレに起因する(ノイズ)信号」等も混入し得る。
ここで、検出対象となる顔面内部位の動きとしては、例えば咀嚼がある。本発明のメガネ型デバイス1は、繰り返し動作に起因するが故に時間的周期性を有するような「周期的生体信号」である「咀嚼」に係る筋電信号を検出することができる。「咀嚼」に係る筋肉活動は、左右両側で同時に発生し、左側か右側の筋肉活動が他方の側の筋肉活動よりも強く活動したりする。そのために、組をなす電極群を左側及び右側に分けて配置し、左右の筋肉活動のそれぞれの筋電信号を捉え、更に左右同時に発生する筋電信号を加算することによって、安定した大きな筋電信号を得る。
図1(a)によれば、メガネ型デバイス1は、生体信号処理装置10と、メガネ構造としてのテンプル部11と、クリングス部12と、モダン部13とを有する。
また、生体信号を取得する電極群は、メガネ型デバイスが生体の頭部に嵌められた際に、正中線から左右対称に、左側及び右側それぞれに配置される。これによって、左右それぞれに存在する同種の筋肉の活動を捉えることができる。
(1)プラス電極(検出電極)は、テンプル部11から、耳介周辺から頬近傍の皮膚位置に弾性支持部を介して接するように配置される。
(2)マイナス電極(リファレンス電極)は、クリングス部12から、鼻周辺の皮膚位置に接するように配置される。
(3)グランド電極(接地電極)は、モダン部13から、耳裏付け根周辺から頭部後方の皮膚位置に接するように配置される。
生体信号は、プラス電極とマイナス電極との間の電位差として検出される。
グランド電極は、ノイズキャンセル用であって、商用電源等に起因するコモンモードノイズを低減させるDRL(Driven Right Leg)電極であってもよい。
また、グランド電極は、左側及び右側に分けずに、短絡させてもよい。更に、グランド電極は、筋電信号の検出は弱くなるが、何処に配置されてもよく、マイナス電極(鼻付近)と共通に配置してもよい。
メガネ型デバイス1は、電極が配置された位置で、頭部の皮膚によって安定的に支持される。人間の頬骨は顔の正面から見ると横に張り出しているが、プラス電極を、例えばこの頬骨の最も幅広の箇所より若干上方の皮膚に当接させれば、左右の「電極部」の間隔が頬骨の最大幅よりも狭くなっていて頬骨上部の広がった部分に引っ掛かることになる。
各電極は、弾性支持部を介して生体の皮膚に接触することによって、例えば頭部が大きく動いたとしても、安定した接触を維持することができる。
プラス電極は、こめかみより下側の皮膚の位置であって、顔を正面から見た際の頬骨における最も幅広の個所より少し上の皮膚の位置へ当接させる。
また、位置調整部は、プラス電極を、頬上部からこめかみを介し耳の付け根までの範囲内のいずれかの位置で皮膚に接触することができるように、テンプル部の弾性支持部の位置を調整することができる。
図1(b)によれば、本発明におけるヘアバンド型デバイスの外観図が表されている。
ヘアバンド型デバイス1は、生体の頭部に巻き付けられて、生体信号を取得するデバイスである。図1(b)も、図1(a)と同様に、生体信号を取得する電極群が、正中線から左右対称に、左側及び右側それぞれに配置される。
(1)プラス電極は、耳介周辺から頬近傍の皮膚位置に接するように配置される。
(2)マイナス電極は、鼻の上端部(眉間)周辺の皮膚位置に接するように配置される。
(3)グランド電極は、耳裏付け根周辺から頭部後方の皮膚位置に接するように配置される。
生体信号取得装置10も、ヘアバンドに搭載されており、各電極から受信した筋電信号を携帯端末2へ送信する。
生体信号処理装置10は、無線又は有線を介して携帯端末2へ、筋電信号を送信する。携帯端末2は、スマートフォン、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)、タブレット型コンピュータ、パーソナルコンピュータ等の他の情報処理装置であってもよい。
また、生体信号処理装置10と携帯端末2との間で、無線で通信する場合、例えばBluetooth(登録商標)や、Wi-Fi(登録商標)等の無線LANを用いたものであってもよい。また、有線で通信する場合、例えば携帯端末2のヘッドフォン・マイクロフォン用アナログ音声入出力端子(ジャック)に接続されるものであってもよいし、USB(Universal Serial Bus)で接続されるものであってもよい。
図2は、本発明における生体信号処理装置の機能構成図である。
生体信号処理装置10は、各電極から、メガネ型デバイス1のフレームに沿った導電路を介して、生体信号を受信する。図2によれば、生体信号処理装置10は、左側テンプル部の外側に配置されているが、テンプル部に内蔵させ、メガネ型デバイス1全体を外観上通常のメガネと大きく変わらないデザインにすることも好ましい。生体信号処理装置10は、駆動用の電池を内蔵しており、電池からの供給電力によってコンピュータを駆動し、生体信号に対する処理を実行する。
勿論、生体信号処理装置10を、左右それぞれに分けて、略(ほぼ)同等の重量で配置するものであってもよい。メガネ型デバイス1の重量における左右のバランスをとることができ、偏りのない良好な装着感を実現することができる。
他の実施形態として、プラス電極が頬上部からこめかみを介し耳の付け根までの範囲内の位置で皮膚に接触している場合、取得可能な生体信号は、筋電信号に限定されるものではない。
例えば、耳付近の位置から検知可能である脳波や眼電位信号のような生体電位に基づく生体信号の他、(生体用電位センサ以外のセンサデバイスが必要となるが)体温や発汗に係る信号や脈波等を検出することもできる。
生体信号処理装置10は、生体の左右対称に配置された左右それぞれの電極群から取得した生体信号を用いて、左右の偏りの体癖を判定する。
図2によれば、生体信号処理装置10は、左側信号変換部100a及び右側信号変換部100bと、左側生体信号分析部101a及び右側生体信号分析部101bと、左右強度判定部102と、左右推移記録部103と、左右体癖判定部104と、信号計数部105とを有する。これら機能構成部は、装置に搭載されたコンピュータを機能させるプログラムを実行することによって実現される。また、これら機能構成部の処理の流れは、生体信号処理方法としても理解できる。
図3は、生体信号処理装置から生体信号を携帯端末へ転送するシステム構成図である。
図3によれば、生体信号処理装置10は、左側のプラス電極、マイナス電極及びグランド電極それぞれの生体信号(時間経過に伴う電位差)と、左側のプラス電極、マイナス電極及びグランド電極それぞれの生体信号とを、左側信号変換部100a及び右側信号変換部100bでデジタル信号に変換し、携帯端末2へ転送するだけである。このデジタル信号は、例えばBluetooth(登録商標)のような無線によって、携帯端末2へ送信される。実際の生体信号処理は、携帯端末2によって実行される。
[左側信号変換部100a、右側信号変換部100b]
信号変換部100は、プラス電極及びマイナス電極の電位差の交流成分を、グランド電極の電位の差動増幅によって増幅し、このアナログの生体信号を一定のサンプリング周波数で、1つのデジタル信号を生成する。この差動増幅は、商用電源等に起因するコモンモードノイズを軽減するためのDRL回路を用いてもよい。
これによって、例えば、プラスマイナス0.1〜数百μVの範囲の皮膚電位検出が可能となる。また、このデジタル化の条件として、サンプリング周波数が500Hz以上であって量子化10bit以上でアナログ/デジタル(A/D)変換を行うことも好ましい。尚、このような回路構成は、例えばNeurosky社製のTGAM1を利用して実現可能となっている。
図4は、携帯端末に生体信号処理機能を実装した機能構成図である。
図4の携帯端末2の各機能構成部は、図2の生体信号処理装置と同じものである。携帯端末2によって判定された左右体癖情報は、分析サーバ3へ送信することもできる。
<左側生体信号分析部101a、右側生体信号分析部101b>
左側生体信号分析部101aは、生体の左側に配置された電極群から左側生体信号を入力し、所定時間間隔毎の左側生体信号の発生具合に係る左側代表値を算出する。
同様に、右側生体信号分析部101bも、生体の右側に配置された電極群から右側生体信号を入力し、所定時間間隔毎の右側生体信号の発生具合に係る右側代表値を算出する。
左側生体信号分析部101a及び右側生体信号分析部101bは両方とも、同じ処理を実行する(以下、共通して「生体信号分析部101」と称す)。
図5は、生体信号分析部の機能構成図である。
図5によれば、生体信号分析部101は、前フィルタ処理部1011と、加速度成分生成部1012と、代表値算出部1013とを有する。
[前フィルタ処理部1011]
前フィルタ処理部1011は、加速度成分データを生成する前の入力信号に対し、(混入する場合の少なくない)商用電源に係る周期的ノイズを低減する帯域除去フィルタ処理を実施する。尚、例えばNeurosky社製のTGAM1は、商用電源由来のノイズを軽減するノッチフィルタを搭載している。
[加速度成分生成部1012]
加速度成分生成部1012は、入力された生体信号の加速度成分データを生成する。
具体的には、加速度成分生成部1012は、2階差分フィルタを有し、当該入力信号に対して差分フィルタ処理を2回実施する。ここで使用される差分フィルタの原理を示す差分方程式は、以下の式のようになる。
y[n]=x[n]−x[n-1]
n:サンプル位置(サンプル・インデックス)
x[n]:サンプル位置nの入力信号
y[n]:サンプル位置nの出力信号
尚、一般に、加速度成分生成部1012のようにデジタルフィルタを使用する場合、高度なデジタルフィルタになるほど計算量がより増大する。この計算量の増大は、ウェアラブルデバイスのようなモバイルデバイスでは、バッテリーの持続時間の低下をもたらす。これに対し、加速度成分生成部1012は、例えば三角関数を含むフィルタを使用したりせず、次数の少ないフィルタを用いて生体信号を処理するために、計算量の増大を抑制することができる。
[代表値算出部1013]
代表値算出部1013は、当該加速度成分データにおける所定時間区間(ウィンドウ分析区間)での当該生体信号の発生具合に係る代表値を算出する。
一般に、生体センサから出力される時系列データは、逐次リアルタイムに分析することによって、ユーザインタフェースを介して、ユーザにリアルタイムにフィードバック可能となる。このとき、予め規定されたウィンドウ分析区間に分割し、この分析区間をずらしながら逐次分析することによって、概ねリアルタイムな分析処理を可能とする。
代表値算出部1013は、例えば、信号変換部1011におけるデジタル化のサンプリング周波数が512Hzである場合、加速度成分の時系列データが64サンプル入力される毎に、直近に入力された128サンプルをウィンドウ分析区間として標準偏差SDを算出する。
また、他の実施形態によれば、同じくウィンドウ分析区間を128サンプルとし、加速度成分の時系列データを0.25秒毎(128サンプル毎)に区切りながら、区間毎に、当該区間内の加速度成分データにおける標準偏差SDを算出してもよい。
尚、ここで算出される値は当然に、標準偏差SDに限定されるものではなく、ウィンドウ分析区間での加速度成分データの偏り具合に係る値ならば種々の値が採用可能である。
また、代表値算出部1013は、各ウィンドウ分析区間における加速度成分が所定範囲内に連続して留まっている時間区間の長さ(サンプル数長len_th)について、単調減少関数となる重みWを算出する。
本願の発明者は、筋電信号が発生していない場合に、発生している場合と比較して、この時間区間が相当に長くなることを見い出した。
そこで、この時間区間が長くなると急速に小さくなるような(又は少なくともこの時間区間について単調減少関数となる)「重みW」を決定する。代表値SDWにそのような特性を盛り込むことによって、筋電信号の無い場合やノイズのみの場合における筋電信号発生との誤判定を、より確実に回避することができる。即ち、混入する電極ズレ等のノイズは、SDwを算出するまでに除去される。
ここで最初に、加速度成分生成部1012で生成された加速度成分データにおいて、重み算出対象のウィンドウ分析区間の先頭から加速度成分の振幅を走査し、予め設定した閾値th未満の振幅が連続しているサンプル数長len_thを決定しておく。また、ノイズ区間を規定することになる観測サンプル数obsを予め設定しておく。例えば、th=10、及びobs=15と設定することができる。
ちなみに、ウィンドウ分析区間内に、閾値th未満の振幅連続区間が複数存在する場合、サンプル数長len_thはそれらの区間の合計サンプル数としてもよい。または、そのうち最も時間区間の長い振幅連続区間におけるサンプル数を、サンプル数長len_thとすることも可能である。
サンプル数長len_thの関数としての指数重みWは、以下の式のように表される。
W=exp(1−len_th/obs)
例えばobs=15、Len_th=15の場合、W=1.0となる。
更に、len_thが大きくなるにつれて指数重みWは急激に減少し、ゼロに漸近する。実際、len_thがウィンドウ分析区間長(128サンプル)相当となると、指数重みWは概ねゼロとなる。
一方、同じくobs=15の場合について、サンプル数長len_thの関数としての反比例重みWは、以下の式のように表される。
W=1/((len_th−obs)/a+1)
ここで、aは、obsを超える値(a>obs)をとって分母を正値にすることが好ましい。
反比例重みWは、a=obs*obs(=225)の場合であり、Len_th=15ならばW=1.0となる。また、len_thが大きくなるにつれて反比例重みWは減少し、ゼロに近づく。
勿論、重みWは、以上に説明したものに限定されるものではない。len_thの単調減少関数であれば重みWとして採用可能であり、また好ましくは、len_thの増加とともにゼロに近づく関数、より好適にはゼロに漸近する関数であれば、種々のものが重みWとして用いることができる。ここで例えば、重みWを負の傾きを有するlen_thの一次関数としてもよいが、指数重みWの方が、より確実な生体信号発生判定に資することになる。
最終的に、代表値算出部1013は、算出した標準偏差SDを、同じく算出した重みWによって重み付けした代表値SDWを、以下の式のように算出する。
SDW[k]=W[k]*SD[k]
k:ウィンドウ位置(ウィンドウ・インデックス)
図6は、左右強度判定部及び左右推移記録部の処理を表す説明図である。
[左右強度判定部102]
左右強度判定部102は、左側代表値と右側代表値との差に応じて、生体信号が強く発生した一方の側(左側、右側又は両側)を判定する。
左右強度判定部102は、具体的には、以下のように算出する。
(S1)左側代表値から所定単位時間Tlrの二乗平均値を算出し、右側代表値から所定単位時間Tlrの二乗平均値を算出する。所定単位時間Tlrは、例えば1〜2秒程度とする。
二乗平均値=1/(Tlr*Ssdw)Σ(SDw[idx]
SDw:代表値
Ssdw[sample/sec]:SDwの1秒当たりのサンプル数
idx: SDwのサンプル位置(直近を0とすると、過去Tlr×Ssdwまで)。
Tlr時間に入力されるSDwの数(サンプル数)=Tlr×Ssdw
(S2)左側の二乗平均値が右側の二乗平均値よりも判定閾値Zlrを超えて大きい場合、左側と判定する。左側の二乗平均値が右側の二乗平均値よりも判定閾値Zlrを超えて小さい場合、右側と判定する。
Dlr=左側の二乗平均値−右側の二乗平均値
左側、右側又は両方の筋肉を使って咀嚼する場合もあり、左右判定が左右にばたつくことを防ぐため、一定の判定閾値Zlrを予め設ける。
Dlr>Zlr :左側で咀嚼と判定
Dlr<-Zlr :右側で咀嚼と判定
Zlr≧Dlr≧-Zlr :両側で咀嚼と判定
図6によれば、左右強度判定部102は、所定行動(摂食から嚥下までの1口)の間で、信号計数部105から通知される所定動作(1回の咀嚼)の計数毎に、左側・右側・両側を判定する。その判定結果は、左右推移記録部103へ出力される。摂食から嚥下までの1口の区間は、摂食と嚥下は本システムでは不明であるため、信号計数部105の周期的信号発生区間が連続している計数区間にしている。
[左右推移記録部103]
例えば、摂食から嚥下までの1口を、1回の所定行動とする。また、1口の所定行動には、1回以上の所定動作としての咀嚼が含まれる。
このとき、左右推移記録部103は、1回の所定行動(摂食から嚥下までの1口)が発生する毎に、所定動作(咀嚼)毎の左側・右側・両側いずれかの推移を記録する。
左右の偏りの体癖は、1回の所定動作のみならず、1回の所定行動でも判定することができないために、複数回の所定行動を繰り返した記録を要する。
図6によれば、以下では、左右推移記録部103について2つの記録方法を説明する。
<記録方法1>
左右推移記録部103は、所定動作(咀嚼)毎に、左側・右側・両側いずれかへの推移をノードとするツリーによって左右推移を記録する。
左右推移記録部103は、生体の所定行動が発生する毎に、各所定動作の左側・右側・両側いずれかへの推移を契機に下段に向かってノードを辿る。そして、ツリーの各ノードを辿る毎に1を加算して記録するものであってもよい。
また、ツリーの各ノードには、各ノードを辿った回数に限られず、左側・右側・両側いずれかで継続した滞留時間を加算して記録したもの、所定動作の発生回数(咀嚼回数)を加算して記録したもの、そのノードにおける咀嚼の強さ(SDwの二乗平均、左、右)の加算値あってもよい。勿論、それらを組み合わせて記録してもよい。
図6の記録方法1によれば、摂食から嚥下まで、8口を繰り返したものである。即ち、1口毎のツリーを併合し、各ノードに辿った回数が計数されている。
具体的には、摂食直後に、左側で咀嚼し始めた口数が3回あり、右側で咀嚼し始めた口数が5回ある。このことから、摂食直後に右側で咀嚼し始めることが多いことが理解できる。
また、摂食直後に右側で咀嚼した5口のうち、その後、左側で咀嚼した口数が4回あり、両側で咀嚼した口数が1回あることがわかる。このことから、摂食直後に右側で咀嚼し始めた後、左側で咀嚼することが多いことが理解できる。
このように、ツリーに記録することによって、複数の口数から咀嚼毎の辿るパターンを計数することによって、頻出パターンを知ることができる。
記録方法1のように、1回の咀嚼毎に左右を判定したノードを推移したとツリーを構成すると、一口の咀嚼回数は数十回あるために、そのツリーの深さが、最大の咀嚼回数まで無駄に深くなる。結果的に、全体の左右の偏りが見えにくく、偏咀嚼を判定しにくいという問題が生じる。
そのために、左右推移記録部103は、ツリーのノードを左側・右側・両側のいずれかに推移するために、左側・右側が所定回数連続した場合にのみ、当該左側・右側へ推移するべく記録するものであってもよい。即ち、左側(または右側)で3回以上の咀嚼が発生した際にのみ、ツリーのノードを左側(または右側)に辿って記録し、左側(または右側)で3回以上の咀嚼が発生しない場合は両側としてツリーのノードを辿って記録するものであってもよい。連続する側を、1つのノードとして集約したものである。
<記録方法2>
記録方法2によれば、左右推移記録部103は、縦3列のテーブル構造にし、各列には左側・右側・両側の意味を設け、行方向は1回の咀嚼とする。所定行動(摂食から嚥下までの1口)毎に、1回毎の咀嚼が左側・右側・両側のどこで行われたか判定する毎に1を加算する。
また、行を咀嚼毎とするではなく、所定単位時間Tlrにし、Tlr毎の左右強度判定結果毎に加算してもよい。記録方法1と比較して、テーブル各列の合計値を比較することで、偏咀嚼が判定できるほか、テーブルの行毎に左右のバランスを描画することで、所定行動の平均的な左右の偏りの体癖を可視化できる。
[左右体癖判定部104]
左右体癖判定部104は、複数回の所定行動(摂食から嚥下までの1口)に基づく左側・右側・両側いずれかの推移記録に応じて、左右の偏りの体癖を判定する。判定結果は、体癖に基づく様々な処理を実行するアプリケーションへ出力される。
図7は、数値によって左右の偏りを判定する説明図である。
例えば以下のような数値によって、左右の偏りを判定することができる。
(1)左側(例えば1.0)、右側(例えば-1.0)、両側(例えば0.0)として、ツリーの全てのノードの数値を合計し、平均値となる重心を算出する。重心が、1.0に近いほど左寄りと判定し、-1.0に近いほど右寄りと判定する。
(2)左側(例えば1.0)、右側(例えば-1.0)、両側(例えば0.0)として、ツリーの段毎にノードの数値を合計して、平均値となる重心を算出する。重心が、1.0に近いほど左寄りと判定し、-1.0に近いほど右寄りと判定する。計算された段毎の重心値を上段から並べる。
(3)ツリーのノード推移の中で、最も辿った回数が多いルート(最頻ルート)を、体癖パターンとする。
(4)ツリーのノード推移の中で、最も辿った段数が少ない最短ルート長や、最も辿った段数が多い最長ルート長、辿った段数の平均ルート長などの木構造から得られる代表値を体癖とする。
図7の記録方法1によれば、左右体癖判定部104は、当該ツリーの各ノードの通過回数の偏りを判定するものであってもよい。
Σ各ノード 全ノード(左側1.0又は右側-1.0×通過回数)/全ノード総通過回数
ここでは、数値0.071となり、左側への偏咀嚼と判定される。
図7の記録方法2によれば、全ての所定動作(咀嚼)について、数値を算出する。
Σ(左側1.0又は右側-1.0×所定動作回数)/所定動作(咀嚼)回数
ここでは、数値0.224=(29-18)/(29+18+2)となり、左側への偏咀嚼と判定される。
[信号計数部105]
信号計数部105は、周波数分析に頼ることなく、周期的生体信号を計数することができる。
信号計数部105は、左側生体信号分析手段から出力された左側代表値と、右側生体信号分析手段から出力された右側代表値とを加算し、筋電の発生回数を計数する。加算することによって、左右同時に発生する両側の節電信号を大きく捉えることができる。
信号計数部105は、具体的には、以下のように処理する。
(A)周期的な生体信号を含み得る入力信号に係るデータ値を逐次取り込み、取り込んだデータ値に基づいて、データ値の極小値に対応する「下基準値」とデータ値の極大値に対応する「上基準値」とを順次決定又は更新し、
(B)「下基準値」とそれに次ぐ「上基準値」とが決定若しくは更新され、更に「上基準値」から見て所定条件を満たす(例えば設定閾値分を超える)より小さいデータ値が取り込まれた際に、
(C)生体信号の波数のカウントを行う。
ちなみに、上記(B)の代わりに、
(B’)「上基準値」とそれに次ぐ「下基準値」とが決定若しくは更新され、更に「下基準値」から見て所定条件を満たす(例えば設定閾値分を超える)より大きいデータ値が取り込まれた際に、
を採用してもよい。いずれにしても、以上に述べたように「下基準値」及び「上基準値」を順次決定又は更新し適宜利用することによって、周波数分析に頼ることなく、周期的生体信号の計数処理を実施することができる。即ち、多大な計算を要する周波数分析処理に比べてより処理負担の少ない処理で計数(カウント)を行うことができるのである。
また、生体信号は一般に、信号発生源である人や動物等の個体差や所在する環境等によってその強度(振幅)が大きく変化し、更に、計数対象外のノイズも混入しやすい信号となっている。これに対し、上述した「下基準値」及び「上基準値」は、逐次取り込まれたデータ値に基づいて動的に決定・更新されるのであり、信号計数部105は、このようにデータ値に合わせて動的に変化する基準値を利用して計数処理を実施している。その結果、従来誤差の大きかった周期的な生体信号の計数処理を、より高い精度で実施することが可能となるのである。
ちなみに、以上に説明した信号計数部105による計数処理は、時間的周期性を有する信号ならば様々な信号に対し適用することが可能である。しかしながら、上述したような特徴を有する(通常不安定である)生体信号に対し、特に好適な処理方法となっている。
また、信号計数部105が取り込む「データ値」としては、周期的な生体信号を含み得る入力信号に係るものならば様々な値が採用可能である。この点、本願発明者は、周期的な生体信号としての咀嚼に関連する筋電信号を取り扱う場合には、入力信号の「加速度成分データ」における所定時間区間でのデータの偏り具合に係る「代表値」を「データ値」に採用することが非常に好ましいことを見出している。ここでこの「代表値」として、例えば標準偏差SDを用いてもよいが、後に説明するように、標準偏差SDに対し重み付けを行った値SDWを採用することがより好ましい。
実際、筋電信号等の生体信号は、人工的な機械等による振動とは異なり、例えば多数の細胞の活動に起因して発生するので、もともと幅の広い周波数成分を有する交流信号となっている。このような生体信号の計数処理を行うにあたり、上記の「代表値」を採用することによって、多大な計算を必要とする周波数分析を行うことなく、例えば電極ずれによるノイズの発生に対しても頑健な処理を実現することができるのである。
更に、本願発明者は、以上に説明したような生体信号の計数処理によって、特に着目している「咀嚼」によって混入してしまう大きな振幅のアーチファクトを確実に識別し、このようなアーチファクトに対する頑健性を向上させることができることも見出している。
「咀嚼」の発生の有無を確実に判定することによって、混入し得る大きな振幅のアーチファクトにも頑健に実施することができる。
信号計数部105は、<上昇局面検出状態>、<上側閾値判定状態>、<下降局面検出状態>、及び<下側閾値判定状態>を有し、これら4つの検出・判定状態を順次移行させながら、順次取り込まれる代表値SDWデータの処理を行い、生体信号の波数のカウントを行う。ここで、この代表値SDWデータは、アーチファクトによる誤計数の発生を極力抑えるため、本実施形態では共振器フィルタ処理の施されていないものとなっている。
更に本実施形態によれば、カウントされる周期的生体信号は、頭部に装着されたメガネ型デバイス1から取得されるものであることから、「咀嚼」に起因する筋電信号であると判断される。即ち、信号計数部105は、本実施形態において咀嚼に係る筋電信号の発生回数(咀嚼回数)を計数するものとなっている。
次に、上記の4つの検出・判定状態における処理内容の概略を説明する。ここで、データ値(本実施形態では代表値SDW)は、所定時間間隔の下、刻々と信号計数部105に取り込まれるものとする。
<上昇局面検出状態>は、
(ア)取り込まれた代表値SDW(データ値)が1つ前の時点の値以下である場合、この代表値SDWを「仮下基準値」に決定し、
(イ)次いで取り込まれた代表値SDWが「仮下基準値」よりも大きい値である場合、「仮下基準値」を「下基準値」に決定して、次の上側閾値判定状態に移行する
検出状態となっている。
<上側閾値判定状態>は、
(ウ)取り込まれた代表値SDWが、「下基準値」から見て、予め決定した「上閾値」分を超えて上回った値であるか否かを判定し、真の判定、即ち、上回った値であるとの判定を行った際に、次の下降局面検出状態に移行する
判定状態となっている。
<下降局面検出状態>は、
(エ)取り込まれた代表値SDWが、1つ前の時点の値以上である場合、この代表値SDWを「仮上基準値」に決定し、
(オ)次いで取り込まれた代表値SDWが「仮上基準値」よりも小さい値である場合、「仮上基準値」を「上基準値」に決定して、次の下側閾値判定状態に移行する
検出状態となっている。
<下側閾値判定状態>は、
(カ)取り込まれた代表値SDWが、「上基準値」から見て、予め決定した「下閾値」分を超えて下回った値であるか否かを判定し、真の判定、即ち、下回った値であるとの判定を行った際に、次の上昇局面検出状態に移行する
判定状態となっている。
信号計数部105は、以上に説明した<上昇局面検出状態>、<上側閾値判定状態>、<下降局面検出状態>、及び<下側閾値判定状態>からなる1つの組の処理が完了する毎に、生体信号の波数のカウントを行う。例えば、
(a)<上昇局面検出状態>で始まり<下側閾値判定状態>で終了する一連の処理、
(b)<上側閾値判定状態>で始まり<上昇局面検出状態>で終了する一連の処理、
(c)<下降局面検出状態>で始まり<上側閾値判定状態>で終了する一連の処理、又は
(d)<下側閾値判定状態>で始まり<下降局面検出状態>で終了する一連の処理
が完了する毎に、生体信号の波数を1だけ増分することができる。
上記(ウ)における「上閾値」は、所定期間の代表値SDWの標準偏差に基づいて決定され、更に、上記(カ)における「下閾値」は、代表値SDWから決定された「上基準値」に基づいて決定されることも好ましい。
ここで特に「上閾値」決定の際、入力信号がバイアス成分を有する場合に、バイアス成分の平均値を入力信号から差し引いて、代表値SDW(入力信号データ値)がゼロラインを中心に変動するように調整してから、予め設定した所定期間モニタを行い、その標準偏差を算出して「上閾値」を求めることも好ましい。
図8は、本発明における信号計数部の処理を表すフローチャートである。
ここで、以上のステップで算出された代表値SDWの時系列データ、及び生体信号発生時間区間に基づいて、周期的生体信号を計数する。ちなみに以下、上述した<上昇局面検出状態>、<上側閾値判定状態>、<下降局面検出状態>、及び<下側閾値判定状態>をそれぞれ、状態1、2、3及び4としている。
(S301,S302)代表値SDWデータを逐次取り込み、取り込んだ代表値SDWが生体信号発生時間区間に係る値である場合に、当該代表値SDWが該当する状態(状態1〜4のうちの1つ)に応じた処理を実施する。尚、この各状態における処理の内容は、後に図9及び11を用いて詳細に説明する。
(S321)一方、ステップS301において、取り込んだ代表値SDWが生体信号発生時間区間に係る値ではない場合、現時点では生体信号は発生していないと判断し、当該取り込んだ代表値SDWについて、またはこの後所定期間、本生体信号処理を終了する。
(S303)取り込んだ代表値SDWに該当する状態に応じた処理を実施する中、状態1から状態4までの移行が順次繰り返して進行するか否かをもって、周期的生体信号が発生しているか否かを判断する。具体的には、この後、図9及び図10を用いて説明する状態1〜4の実施によって、所定期間内に(所定以上の)計数処理が行われるか否かによって周期的生体信号が発生しているか否かを判定することができる。
(S304)(周期的生体信号が発生していると判断している場合において)カウントが行われる毎にカウント数CNTを1だけ増分させ、周期的生体信号の計数処理(周期的生体現象の生起数のカウント)を実施する。尚、以上に述べたステップは、ウィンドウ分析区間毎に算出された代表値SDWを取り込む毎に実施され、計数対象期間において又は所定回数だけ繰り返し実施されることになる。
(S311)一方、ステップS303において、生体信号発生時間区間であるにもかかわらず周期的生体信号が発生していないと判断した場合、生体信号を計数(生体現象の生起数のカウント)する。この計数処理についても後に説明を行う。
図9は、状態1〜3の処理を表すフローチャートである。
図10は、状態4における処理を表すフローチャートである。
最初に、図9(A)のフローチャートを用いて、状態1(上昇局面検出状態)で実施される処理内容を説明する。
(S401)今回取り込まれた代表値SDWが「仮下基準値」よりも大きいか否かを判定する。ここで、「仮下基準値」は、1つ前の時点(直前時点)の代表値SDW(であってステップS406又は図9のステップS708で決定された値)、又は(当初)予め設定された初期値とすることができる。
(S402)ステップS401で真の判定(SDW>「仮下基準値」との判定)を行った場合、現時点は上昇局面に入っていると判断し、現時点の「仮下基準値」を「下基準値」に決定する。
(S403)今回取り込まれた代表値SDWに係る時点情報、例えば代表値SDWの時間的位置であるサンプル番号を、状態サイクルの初期時点位置CPに決定する。
(S404)次回(1つ後の時点に)取り込まれる代表値SDWについては次の「状態2」へ移行することを決定する。
(S405)一方、ステップS401で偽の判定(SDW≦「仮下基準値」との判定)を行った場合、尚、下降局面にあると判断し、次回取り込まれる代表値SDWについても「状態1」を継続することを決定する。
(S406)次回の「状態1」で使用する「仮下基準値」を、今回取り込まれた代表値SDWに更新する。
次に、図9(B)のフローチャートを用いて、状態2(上側閾値判定状態)で実施される処理内容を説明する。
(S501)今回取り込まれた代表値SDWのサンプル番号と初期時点位置CPとの差、即ち、初期時点位置CPからの現時点のサンプル経過数(経過時間)が、所定のP長閾値(サンプル点数長閾値)ThPを超えた値であるか否かを判定する。
(S502)ステップS501で偽の判定(「CPからのサンプル経過数」≦ThPとの判定)を行った場合、今回取り込まれた代表値SDWが、現時点の「下基準値」から見て、予め決定した「上閾値」分を超えて上回った値であるか否かを判定する。即ち、次式
(8) SDW>「下基準値」+「上閾値」
が成り立つか否かを判定する。ここで、「上閾値」として、例えば過去所定期間での代表値SDWの分布における標準偏差のn倍(例えばn=2)の値を採用することができる。
(S503)ステップS502で真の判定(上式(8)が成立するとの判定)を行った場合、当該信号の「山」が検出されたとして、次回取り込まれる代表値SDWについては次の「状態3」へ移行することを決定する。
(S506)次の「状態3」で使用する「仮上基準値」を、今回取り込まれた代表値SDWに決定・更新する。
(S504)一方、ステップS502で偽の判定(上式(8)が成り立たないとの判定)を行った場合、当該信号の「山」は尚、検出されていないとして、次回取り込まれる代表値SDWについても「状態2」を継続することを決定する。
(S505)更に、ステップS501で真の判定(「CPからのサンプル経過数」>ThPとの判定)を行った場合、現時点までの状態での滞留が長期となっており計数対象である周期的信号ではないと判断し、信号カウント数CNTをゼロにリセットして、次回取り込まれる代表値SDWについては「状態1」へ戻ることを決定する。
次いで、図9(C)のフローチャートを用い、状態3(下降局面検出状態)で実施される処理内容を説明する。
(S601)今回取り込まれた代表値SDWのサンプル番号と初期時点位置CPとの差、即ち、初期時点位置CPからの現時点のサンプル経過数(経過時間)が、所定のP長閾値ThPを超えた値であるか否かを判定する。
(S602)ステップS601で偽の判定(「CPからのサンプル経過数」≦ThPとの判定)を行った場合、今回取り込まれた代表値SDWが「仮上基準値」よりも小さいか否かを判定する。ここで、「仮上基準値」は、1つ前の時点(直前時点)の代表値SDW(であってステップS606又はステップS506で決定された値)とすることができる。
(S603)ステップS602で真の判定(SDW<「仮上基準値」との判定)を行った場合、現時点は下降局面に入っていると判断し、現時点の「仮上基準値」を「上基準値」に決定する。
(S604)次回取り込まれる代表値SDWについては次の「状態4」へ移行することを決定する。
(S605)一方、ステップS602で偽の判定(SDW≧「仮上基準値」との判定)を行った場合、尚、上昇局面にあると判断し、次回取り込まれる代表値SDWについても「状態3」を継続することを決定する。
(S606)次回の「状態3」で使用する「仮上基準値」を、今回取り込まれた代表値SDWに更新する。
(S607)更に、ステップS601で真の判定(「CPからのサンプル経過数」>ThPとの判定)を行った場合、現時点までの状態での滞留が長期となっており計数対象である周期的信号ではないと判断し、信号カウント数CNTをゼロにリセットして、次回取り込まれる代表値SDWについては「状態1」へ戻ることを決定する。
最後に、図10のフローチャートを用いて、状態4(下側閾値判定状態)で実施される処理内容を説明する。
(S701)今回取り込まれた代表値SDWのサンプル番号と初期時点位置CPとの差、即ち、初期時点位置CPからの現時点のサンプル経過数(経過時間)が、所定のP長閾値ThPを超えた値であるか否かを判定する。
(S702)ステップS701で偽の判定(「CPからのサンプル経過数」≦ThPとの判定)を行った場合、今回取り込まれた代表値SDWが、現時点の「上基準値」から見て、予め決定した「下閾値」分を超えて下回った値であるか否かを判定する。即ち、次式
(9) SDW<「上基準値」−「下閾値」
が成り立つか否かを判定する。ここで、「下閾値」として、例えば現時点での「上基準値」(ピーク値)の例えばピーク値のm倍(0<m<1,例えばm=0.9)の値を採用することができる。
(S703)ステップS702で真の判定(上式(9)が成り立つとの判定)を行った場合、当該信号の「山」につづき「谷」が検出されたとして当該信号を計数対象とするが、ここで、今回の計数処理が初回ではないか否か、即ち、現時点の信号カウント数CNTが正値(正の整数値)であるか否かの判定を行う。
(S704)ステップS703で偽の判定(CNT=0との判定)を行った場合、今回の計数処理は初回であるので、信号カウント数CNTを1だけ増分する。
(S705)一方、ステップS703で真の判定(CNT>0との判定)を行った場合、今回の計数処理は2回目以降であるので、ここで改めてカウントを行うべき周期的信号か否かを確認する。具体的には、前回の計数処理を行った際に取り込まれた代表値SDWのサンプル番号を時点位置PIとして、今回取り込まれた代表値SDWのサンプル番号とこの時点位置PIとの差、即ち、時点位置PIからの現時点のサンプル経過数(経過時間)が、所定のP長閾値ThPLを超えた値であるか否かを判定する。
ここで、このステップS705において真の判定(「PLからのサンプル経過数」>ThPLとの判定)を行った場合、計数対象の周期的信号を捉えているとして、ステップS704に移行し、計数処理を行う。一方、ステップS705で偽の判定(「PLからのサンプル経過数」≦ThPLとの判定)を行った場合、短い時間間隔で発生したパルス状の非計数対象の信号が生じているとし、ステップS704をスキップし、ステップS706に移行する。
(S706)今回取り込まれた代表値SDWの時間的位置であるサンプル番号を、時点位置PIに決定する。
(S707)次回(1つ後の時点に)取り込まれる代表値SDWについては次の「状態1」へ移行することを決定する。
(S708)次の「状態1」で使用する「仮下基準値」を、今回取り込まれた代表値SDWに決定・更新する。
(S711)一方、ステップS702で偽の判定(上式(9)が成立しないとの判定)を行った場合、今回取り込まれた代表値SDWが「上基準値」よりも大きいか否かを判定する。ここで、真の判定(SDW>「上基準値」)を行った場合、「上基準値」をこの代表値SDWに更新する(S712)。一方、偽の判定(SDW≦「上基準値」)を行った場合、ステップS712をスキップし、ステップS713へ移行する。
(S713)当該信号の「谷」は尚、検出されていないとして、次回取り込まれる代表値SDWについても「状態4」を継続することを決定する。
(S721)更に、ステップS701で真の判定(「CPからのサンプル経過数」>ThPとの判定)を行った場合、現時点までの状態での滞留が長期となっており計数対象である周期的信号ではないと判断し、信号カウント数CNTをゼロにリセットして、次回取り込まれる代表値SDWについては「状態1」へ戻ることを決定する。
本実施形態の生体信号処理によれば、4つの状態を1つのサイクルとし、代表値SDWを取り込む毎に波形(パルス)を逐次分析することによって、例えば「咀嚼」、「心拍」、「脈拍」、「呼吸」や「歩行」等の周期的生体信号の波数、即ち、「咀嚼数」、「心拍数」、「脈拍数」、「呼吸数」や「歩数」等を、周波数分析を行うことなくより確実にカウントすることが可能となる。
ここで、本実施形態では特に、「上基準値」及び「下基準値」を、予め設定した固定値ではなく、逐次取り込まれた代表値SDW(入力信号データ値)によって、その都度動的に決定している。更に、「上閾値」及び「下閾値」も代表値SDW(入力信号データ値)に基づいて適宜動的に決定されている。その結果、一般に振幅変動が大きく計数対象外のノイズも混入しやすい生体信号に対しても、その波形・波数をより適切に捉え、より精度の高い、即ち、カウント誤差のより小さい信号計数処理を実施することができるのである。
更に言えば、生体信号の強度は一般に、計数対象であるユーザや動物における個人差・個体差が大きく、通常は信号計数処理におけるパラメータを、計数対象であるユーザや動物毎に人手で調整しなければならない。これに対し本実施形態によれば、「上基準値」、「下基準値」、「上閾値」及び「下閾値」といった計数処理の精度に関わるパラメータは自動的に決定されるので、当該パタメータを計数対象毎に人手で調整するといった手間が不要となるのである。
ちなみに、上述した初期時点位置CPは、<上昇局面検出状態(状態1)>から<上側閾値判定状態(状態2)>への移行に係る「第1基準時点」となっているが、ここで以上に説明した初期時点位置CPに係る処理をまとめると、結局、
(a1)<上側閾値判定状態(状態2)>において、「第1基準時点(初期時点位置CP)」から所定時間が経過するまでの間に、代表値SDWが「仮下基準値」を上回った値であるとの判定を行わなかった場合、
(a2)<下降局面検出状態(状態3)>において、「第1基準時点(初期時点位置CP)」から所定時間が経過するまでの間に、「上基準値」を決定しなかった場合、または、
(a3)<下側閾値判定状態(状態4)>において、「第1基準時点(初期時点位置CP)」から所定時間が経過するまでの間に、代表値SDWが「仮上基準値」を下回った値であるとの判定を行わなかった場合に、
生体信号の波数のカウントを行わない又はリセットすることになっている。
これに対しすでに述べたように、他の実施形態として、生体信号処理の1サイクルを、状態3から開始して、状態4、状態1及び状態2へ順次移行し、最後の状態2において信号計数処理を行うものとすることも可能である。
このような実施形態では、上述した初期時点位置CPは、<下降局面検出状態(状態3)>から<下側閾値判定状態(状態4)>への移行に係る「第2基準時点」となり、この初期時点位置CPに係る処理は、結局、
(b1)<下側閾値判定状態(状態4)>において、「第2基準時点(初期時点位置CP)」から所定時間が経過するまでの間に、代表値SDWが「仮上基準値」を下回った値であるとの判定を行わなかった場合、
(b2)<上昇局面検出状態(状態1)>において、「第2基準時点(初期時点位置CP)」から所定時間が経過するまでの間に、「下基準値」を決定しなかった場合、または、
(b3)<上側閾値判定状態(状態2)>において、「第2基準時点(初期時点位置CP)」から所定時間が経過するまでの間に、代表値SDWが「仮下基準値」を上回った値であるとの判定を行わなかった場合に、
生体信号の波数のカウントを行わない又はリセットすることになるのである。
いずれにしても、初期時点位置CPを用いることによって、入力信号の時間的長さが計数対象信号の周期から期待される範囲内にあるかどうかを判断し、当該時間的長さが適当である信号のみを計数処理対象とすることが可能となる。これにより例えば、(個人差はあるが)比較的振幅の小さい「咀嚼」信号に対し、「笑顔」信号といった計数対象外の弱いノイズ信号が混入し得る場合に、振幅感度を落とすことなく、計数対象の「咀嚼」信号に期待される時間的長さ(周期性)の制約を利用して、計数対象外のノイズ信号の誤カウントを抑制することも可能となるのである。
また、上述したステップS705における判定処理は、まとめると、
(a)取り込んだ代表値SDW(入力信号データ値)が「上基準値」から見て所定条件を満たすより小さいデータ値であるとの判断に係る時点が、波数をカウントした直近の時点から見て未だ所定時間以上経過した時点ではない場合に、波数のカウントをスキップする
となる。
これに対し、上述したように他の実施形態として、生体信号処理の1サイクルを、状態3から開始して、状態4、状態1及び状態2へ順次移行し、最後の状態2において信号計数処理を行うものとした場合には、状態2(上側閾値判定状態)における上記ステップS705に対応するステップでの処理として、
(b)取り込んだ代表値SDW(入力信号データ値)が「下基準値」から見て所定条件を満たすより大きいデータ値であるとの判断に係る時点が、波数をカウントした直近の時点から見て未だ所定時間以上経過した時点ではない場合に、波数のカウントをスキップする
との処理が実施されるのである。
また、更なる他の実施形態として、<上昇局面検出状態>、<上側閾値判定状態>、<下降局面検出状態>、及び<下側閾値判定状態>の各々において、当該状態に留まっている時間が所定時間を超えた場合、生体信号の波数のカウントを行わない又はリセットすることも可能である。勿論、このような処理は、上述した初期時点位置CPを利用した処理と併せて実施されてもよい。
前述した生体信号分析部101及び信号計数部105は、筋電信号(脳波等も含む)のノイジーな交流信号に対して、計算量を小さくしつつ、交流信号として確実に「周期的生体信号」を検出することができる。これは、乾式電極を用いる筋電センサ等によって検出される信号が交流である性質を利用している。これによって、振幅の小さい交流信号は検出せず、乾式電極のズレによるノイズ(アーチファクト)も生体信号として検出しないようにしている。
最終的に、左右体癖判定部104(及び信号計数部105)の判定結果は、アプリケーションへ出力される。
そして、携帯端末2のアプリケーションは、例えばユーザによる所定回数の咀嚼動作をトリガとするユーザからのコマンド指示、例えばカメラのシャッタ動作やズーミング等、更には視聴中コンテンツのお気に入り登録等を実行することもできる。
例えば右側だけの咀嚼回数を多くすることによって、電子コンテンツの早送りや、次のページへの遷移とすることもできる。一方で、左側だけの咀嚼回数を多くすることによって、この逆の操作をすることもできる。勿論、ズームイン・アウト、拡大縮小、音量調整などに適用することもできる。
その他、例えば食事に対する咀嚼に関する判定結果を食事ログとして、食事毎や所定単位時間(1時間や1日など)毎に、ネットワークを介して分析サーバ3へ送信することもできる。
<分析サーバ3>
分析サーバ3は、携帯端末2のアプリケーションから、以下のような食事ログの情報を分析することができる。
・偏咀嚼(左右体癖)の頻出パターン
・総咀嚼回数
・咀嚼回数(左、両側、右)
・咀嚼位置変化数
・一口咀嚼回数
・平均咀嚼ペース
・平均咀嚼強さ(SDwの二乗平均、左、右)
・食事時刻
・食事時間
・食事の写真
また、分析サーバ3は、ユーザの1回の食事終了時に、携帯端末2へ、少なくとも咀嚼に対する自己評価結果を入力する画面インタフェースを提示するものであってもよい。これは、VAS(Visual Analog Scale)のようなスライダ操作等で感覚的に入力し、数値として取得するものであってもよい。
食事名 : [テキスト入力又は選択式]
噛み側の癖: 左寄り <-|-> 右寄り
よく噛めた: 噛めなかった <-|-> よく噛めた
前歯で引っ張るのが怖い: 怖い <-|-> 怖くない
歯が痛い : 痛い <-|-> 痛くない
固いものを食べると顎がだるい: だるい <-|-> だるくない
顎が痛い : 痛い <-|-> 痛くない
心身の調子: 絶不調 <-|-> 絶好調
分析サーバ3は、ユーザ操作に基づく携帯端末2から受信したユーザ主観情報も、ログとして記録する。
分析サーバ3は、携帯端末2から受信した左右体癖判定結果、食事ログ、ユーザ主観情報にも基づいて、携帯端末2へフィードバック情報を提示する。フィードバック情報としては、例えばユーザに対する指導コンテンツであってもよいし、医療関係者の評価結果であってもよい。
以上、詳細に説明したように、本発明の生体信号処理装置、プログラム及び方法によれば、複数の筋電センサを用いて、左右対称に取得した生体信号の偏りとなる体癖を検知することができる。
特に偏咀嚼を検知する場合、成人によれば、齲歯(虫歯)治療後、義歯や入れ歯適用後に無理なく咀嚼できているかどうか、幼児によれば、偏咀嚼の癖がないかどうか、を客観的に評価することができる。
以上に述べた本発明の種々の実施形態について、本発明の技術思想及び見地の範囲の種々の変更、修正及び省略は、当業者によれば容易に行うことができる。前述の説明はあくまで例であって、何ら制約しようとするものではない。本発明は、特許請求の範囲及びその均等物として限定するものにのみ制約される。
1 ウェアラブルデバイス、メガネ型デバイス、ヘッドバンド型デバイス
10 生体信号処理装置
100a 左側信号変換部
100b 右側信号変換部
101a 左側生体信号分析部
101b 右側生体信号分析部
1011 前フィルタ処理部
1012 加速度成分生成部
1013 代表値算出部
102 左右強度判定部
103 左右推移記録部
104 左右体癖判定部
105 信号計数部
11 テンプル部
12 クリングス部
13 モダン部
2 携帯端末
3 分析サーバ

Claims (14)

  1. 生体の左右対称に配置された左右それぞれの電極群から取得した生体信号を用いて、左右の偏りの体癖を判定する生体信号処理装置であって、
    生体の左側に配置された電極群から左側生体信号を入力し、所定時間間隔毎の左側生体信号の発生具合に係る左側代表値を算出する左側生体信号分析手段と、
    生体の右側に配置された電極群から右側生体信号を入力し、所定時間間隔毎の右側生体信号の発生具合に係る右側代表値を算出する右側生体信号分析手段と、
    左側代表値と右側代表値との差に応じて、生体信号が強く発生した一方の側(左側又は右側)を判定する左右強度判定手段と、
    生体の所定動作が発生する毎に、時間経過に伴う左側・右側・両側いずれかの推移を記録する左右推移記録手段と、
    複数回の所定行動に基づく左側・右側・両側いずれかの推移記録に応じて、左右の偏りの体癖を判定する左右体癖判定手段と
    を有することを特徴とする生体信号処理装置。
  2. 左側及び右側それぞれの電極群は、プラス電極(検出電極)、マイナス電極(リファレンス電極)及びグランド電極(接地電極)からなり、生体の皮膚に接する
    ことを特徴とする請求項1に記載の生体信号処理装置。
  3. 電極群は、生体の頭部に左右対称に配置され、
    左側生体信号分析手段及び右側生体信号分析手段は、咀嚼に係る筋電信号に基づく左側生体信号及び右側生体信号を算出し、
    左右体癖判定手段は、偏咀嚼を判定する
    ことを特徴とする請求項2に記載の生体信号処理装置。
  4. プラス電極は、左側及び右側の耳介周辺から頬近傍の皮膚位置に接し、
    マイナス電極は、鼻周辺の皮膚位置に接し、
    グランド電極は、耳裏付け根周辺から頭部後方の皮膚位置に接する
    ように配置される
    ことを特徴とする請求項3に記載の生体信号処理装置。
  5. 電極群は、メガネ型デバイスに固定されており、
    プラス電極は、テンプル部分から生体の皮膚に接するべく配置され、
    マイナス電極は、クリングス部分から生体の皮膚に接するべく配置され、
    グランド電極は、モダン部分から生体の皮膚に接するべく配置される
    ことを特徴とする請求項4に記載の生体信号処理装置。
  6. 左右強度判定手段は、
    左側代表値から所定単位時間の二乗平均値を算出し、
    右側代表値から所定単位時間の二乗平均値を算出し、
    左側の二乗平均値が右側の二乗平均値よりも所定値以上大きい場合、左側と判定し、
    左側の二乗平均値が右側の二乗平均値よりも所定値以上小さい場合、右側と判定する
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の生体信号処理装置。
  7. 左右推移記録手段は、左側・右側・両側いずれかへの推移をノードとするツリーによって左右推移を記録し、生体の所定行動が発生する毎に、各所定動作の左側・右側・両側いずれかへの推移によってノードを辿り、各ノードを辿った回数を計数し、
    左右体癖判定手段は、当該ツリーの左右の偏りを判定する
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の生体信号処理装置。
  8. 左右推移記録手段は、ツリーの各ノードに、所定動作の発生回数及び/又は滞留時間を加算して記録し、
    左右体癖判定手段は、当該ツリーの各ノードの発生回数及び/又は滞留時間の偏りを判定する
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の生体信号処理装置
  9. 左側生体信号分析手段から出力された左側代表値と、右側生体信号分析手段から出力された右側代表値とを加算し、筋電の発生回数を計数する信号計数手段と
    を更に有することを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の生体信号処理装置。
  10. 信号計数手段は、
    周期的な生体信号を含み得る入力信号に係るデータ値を逐次取り込み、取り込んだデータ値に基づいて、当該データ値の極小値に対応する下基準値と当該データ値の極大値に対応する上基準値とを順次決定又は更新し、(a)当該下基準値とそれに次ぐ当該上基準値とが決定若しくは更新され、更に当該上基準値から見て所定条件を満たすより小さいデータ値が取り込まれた際に、または、(b)当該上基準値とそれに次ぐ当該下基準値とが決定若しくは更新され、更に当該下基準値から見て所定条件を満たすより大きいデータ値が取り込まれた際に、当該生体信号の波数のカウントを行う
    ことを特徴とする請求項9に記載の生体信号処理装置。
  11. 左側生体信号分析手段及び右側生体信号分析手段は、
    入力された生体信号の加速度成分データを生成する加速度成分生成手段と、
    当該加速度成分データにおける所定時間区間での当該生体信号の発生具合に係る代表値を算出する代表値算出手段と
    を含むことを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の生体信号処理装置。
  12. 生体の頭部に左右対称に配置された左右それぞれの電極群から取得した生体信号を用いて、左右の偏りの体癖を判定するメガネ型デバイスであって、
    左側及び右側それぞれの電極群は、
    テンプル部分にあって、左側及び右側の耳介周辺から頬近傍の皮膚位置に接するプラス電極(検出電極)と、
    クリングス部分にあって、左側及び右側の鼻周辺の皮膚位置に接するマイナス電極(リファレンス電極)と、
    モダン部分にあって、左側及び右側の耳裏付け根周辺から頭部後方の皮膚位置に接するグランド電極(接地電極)と
    からなり、
    生体の左側に配置された電極群から左側生体信号を入力し、所定時間間隔毎の左側生体信号の発生具合に係る左側代表値を算出する左側生体信号分析手段と、
    生体の右側に配置された電極群から右側生体信号を入力し、所定時間間隔毎の右側生体信号の発生具合に係る右側代表値を算出する右側生体信号分析手段と、
    左側代表値と右側代表値との差に応じて、生体信号が強く発生した一方の側(左側又は右側)を判定する左右強度判定手段と、
    生体の所定動作が発生する毎に、時間経過に伴う左側・右側・両側いずれかの推移を記録する左右推移記録手段と、
    複数回の所定行動に基づく左側・右側・両側いずれかの推移記録に応じて、左右の偏りの体癖を判定する左右体癖判定手段と
    を有することを特徴とするメガネ型デバイス。
  13. 生体の左右対称に配置された左右それぞれの電極群から取得した生体信号を用いて、左右の偏りの体癖を判定する装置に搭載されたコンピュータを機能させるプログラムであって、
    生体の左側に配置された電極群から左側生体信号を入力し、所定時間間隔毎の左側生体信号の発生具合に係る左側代表値を算出する左側生体信号分析手段と、
    生体の右側に配置された電極群から右側生体信号を入力し、所定時間間隔毎の右側生体信号の発生具合に係る右側代表値を算出する右側生体信号分析手段と、
    左側代表値と右側代表値との差に応じて、生体信号が強く発生した一方の側(左側又は右側)を判定する左右強度判定手段と、
    生体の所定動作が発生する毎に、時間経過に伴う左側・右側・両側いずれかの推移を記録する左右推移記録手段と、
    複数回の所定行動に基づく左側・右側・両側いずれかの推移記録に応じて、左右の偏りの体癖を判定する左右体癖判定手段と
    してコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
  14. 生体の左右対称に配置された左右それぞれの電極群から取得した生体信号を用いて、左右の偏りの体癖を判定する装置の左右体癖判定方法であって、
    装置は、
    生体の左側に配置された電極群から左側生体信号を入力し、所定時間間隔毎の左側生体信号の発生具合に係る左側代表値を算出すると共に、
    生体の右側に配置された電極群から右側生体信号を入力し、所定時間間隔毎の右側生体信号の発生具合に係る右側代表値を算出する第1のステップと、
    左側代表値と右側代表値との差に応じて、生体信号が強く発生した一方の側(左側又は右側)を判定する第2のステップと、
    生体の所定動作が発生する毎に、時間経過に伴う左側・右側・両側いずれかの推移を記録する第3のステップと、
    複数回の所定行動に基づく左側・右側・両側いずれかの推移記録に応じて、左右の偏りの体癖を判定する第4のステップと
    を実行することを特徴とする装置の左右体癖判定方法。

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