JP2021076792A - 表示媒体及びその製造方法、並びに、インキ - Google Patents

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泰秀 藤野
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【課題】コレステリック顔料の視認性に優れる表示媒体を提供する。【解決手段】支持物品100と、前記支持物品上に設けられた表示層200と、を備え、前記表示層200が、コレステリック規則性を有する樹脂の層を含むコレステリック顔料210と、有色の着色剤220と、を含む、表示媒体10。【選択図】図1

Description

本発明は、表示媒体と、この表示媒体の表示層を形成するためのインキと、そのインキを用いた表示媒体の製造方法と、に関する。
コレステリック液晶は、一般に、右回りの回転方向を有する円偏光(即ち、右円偏光)及び左回りの回転方向を有する円偏光(即ち、左円偏光)の一方を選択的に反射し、それ以外の円偏光を透過させる機能を有する。そこで、このような機能を活用して、コレステリック液晶は、真正性の識別用途に用いられることがあった(特許文献1〜4)。
特開2007−90538号公報 特開2003−29233号公報 特開2007−94625号公報 特開2007−144896号公報
本発明者は、前記のコレステリック液晶の機能は、真正性の識別用途以外の用途においても活用しうると考え、新たな表示態様を創出することを試みた。具体的には、コレステリック規則性を有する樹脂の層を含む顔料としてのコレステリック顔料を用いて、新たな表示態様を可能にする表示媒体の開発を試みた。
しかし、コレステリック顔料による反射は、一方の回転方向の円偏光の選択的な反射であるので、反射光の強度が小さい傾向がある。よって、白色の物品上にコレステリック顔料を含む塗料で像を描いた場合、物品での反射光の強度よりもコレステリック顔料での反射光の強度が相対的に小さくなって、描かれる像の視認性が低くなり易い。特に、描かれる像の色が不明瞭となり易い。
このように反射光の強度が小さいことへの対策として、物品上に黒色の下地層を形成し、この下地層上にコレステリック顔料を含む層を更に形成することが考えられる。しかし、下地層の形成には手間を要する。よって、下地層の形成を省略しながら、コレステリック顔料の視認性を高められる技術の開発が求められる。
本発明は、前記の課題に鑑みて創案されたもので、コレステリック顔料の視認性に優れる表示媒体;コレステリック顔料の視認性に優れる表示媒体を製造できるインキ;並びに、前記インキを用いた表示媒体の製造方法;を提供することを目的とする。
本発明者は、前記の課題を解決するべく鋭意検討した。その結果、本発明者は、コレステリック規則性を有する樹脂の層を含むコレステリック顔料と、有色の着色剤とを含む表示層は、当該表示層が設けられる支持物品の色に依存することなく、コレステリック顔料の視認性が良好であることを見い出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、下記のものを含む。
〔1〕 支持物品と、前記支持物品上に設けられた表示層と、を備え、
前記表示層が、コレステリック規則性を有する樹脂の層を含むコレステリック顔料と、有色の着色剤と、を含む、表示媒体。
〔2〕 前記コレステリック顔料が、可視波長域において円偏光分離機能を有し、
前記着色剤が、可視波長域において円偏光分離機能を有さない、〔1〕に記載の表示媒体。
〔3〕 前記表示層の厚みが、10μm〜100μmである、〔1〕又は〔2〕に記載の表示媒体。
〔4〕 コレステリック規則性を有する樹脂の層を含むコレステリック顔料と、有色の着色剤と、を含む、インキ。
〔5〕 前記コレステリック顔料の平均粒子径が、30μm以上である、〔4〕に記載のインキ。
〔6〕 前記コレステリック顔料の量が、前記インキ100重量%に対して、10重量%以上である、〔4〕又は〔5〕に記載のインキ。
〔7〕 支持物品上に、〔4〕〜〔6〕のいずれか一項に記載のインキを付着させる工程を含む、表示媒体の製造方法。
本発明によれば、コレステリック顔料の視認性に優れる表示媒体;コレステリック顔料の視認性に優れる表示媒体を製造できるインキ;並びに、前記インキを用いた表示媒体の製造方法;を提供できる。
図1は、本発明の一実施形態に係る表示媒体を模式的に示す断面図である。 図2は、本発明の一実施形態に係る表示媒体を模式的に示す断面図である。
以下、実施形態及び例示物を示して本発明について詳細に説明する。ただし、本発明は、以下に説明する実施形態及び例示物に限定されるものでは無く、本発明の特許請求の範囲及びその均等の範囲を逸脱しない範囲において、任意に変更して実施できる。
以下の説明において、「円偏光」には、本発明の効果を著しく損なわない範囲であれば、楕円偏光も包含されうる。
[1.表示媒体の概要]
図1は、本発明の一実施形態に係る表示媒体10を模式的に示す断面図である。図1に示すように、本発明の一実施形態に係る表示媒体10は、支持物品100と、この支持物品100上に設けられた表示層200とを備える。表示層200は、コレステリック規則性を有する樹脂の層を含むコレステリック顔料210と、有色の着色剤220とを含む。以下の説明では、コレステリック規則性を有する樹脂を、適宜「コレステリック樹脂」ということがある。
図2は、本発明の一実施形態に係る表示媒体10を模式的に示す断面図である。この図2では、表示層200において反射する光の経路を概略的に示す。実際の表示媒体10では、下記に説明する以外にも、様々な光の吸収及び反射が発生しうるが、以下の説明では、作用の説明の便宜上、主な光の経路を概略的に説明する。
図2では、表示媒体10の表示層200側に、右円偏光及び左円偏光の両方を含む非偏光等の照射光Lが照射された場合を示す。図2に示すように、照射光Lが表示層200に入射すると、右円偏光及び左円偏光の一方の円偏光Lが、コレステリック顔料210(図2では図示せず。)で反射される。反射された円偏光L以外の光Lは、表示層200内を進行する。
表示層200には、有色の着色剤220(図2では図示せず。)が含まれるので、その表示層200内を進行する光Lの一部又は全部は、着色剤220によって吸収されうる。よって、表示層200では、円偏光L以外の反射光Lは、強度が弱くなりうる。または、表示層200では、円偏光L以外の反射光Lは生じないことがありうる。よって、観察者は、コレステリック顔料210で反射された円偏光Lの色を、明瞭に視認できる。したがって、前記の表示媒体10では、コレステリック顔料210を良好な視認性で視認できる。
また、コレステリック顔料210で反射された円偏光Lは、通常、右円偏光板及び左円偏光板の一方を透過できるが、他方を透過できない。よって、観察者が右円偏光板及び左円偏光板の一方を通して見た場合、コレステリック顔料210を視認できる。しかし、観察者は、右円偏光板及び左円偏光板の他方を通して見た場合、コレステリック顔料210を視認できない。よって、右円偏光板及び左円偏光板の一方を通して見られる表示媒体10の像と、右円偏光板及び左円偏光板の他方を通して見られる表示媒体10の像とは、相違しうる。このような像の相違を活用して、新たな表示態様を実現したり、真正性の識別を判定したりできる。
[2.支持物品]
支持物品は、表示層が設けられる対象であり、その範囲に制限は無い。支持物品の例としては、衣類等の布製品;カバン、靴等の皮革製品;ネジ等の金属製品;値札等の紙製品;カード、プラスチック紙幣類のプラスチック製品;タイヤ等のゴム製品;が挙げられるが、これらの例に限定されない。
支持物品としては、白色又は透明の物品を用いることが好ましい。仮に、有色の着色剤を含まない表示層を白色又は透明の物品に設けた場合、その表示層に含まれるコレステリック顔料の視認性は、低い。これに対し、コレステリック顔料と有色の着色剤を組み合わせて含む本実施形態の表示層は、このような白色又は透明の部材に設けられた場合でも、コレステリック顔料の視認性に優れる。よって、前記の利点を有効活用する観点から、支持物品としては、白色又は透明の物品が好ましい。
[3.コレステリック顔料]
コレステリック顔料は、コレステリック樹脂の層を含む。コレステリック樹脂とは、上述のように、コレステリック規則性を有する樹脂を表す。コレステリック規則性とは、ある平面上では分子軸が一定の方向に並んでいるが、それに重なる次の平面では分子軸の方向が少し角度をなしてずれ、さらに次の平面ではさらに角度がずれるというように、重なって配列している平面を順次透過して進むに従って当該平面中の分子軸の角度がずれて(ねじれて)いく構造である。即ち、ある層の内部の分子がコレステリック規則性を有する場合、分子は、層の内部のある第一の平面上では分子軸が一定の方向になるよう並ぶ。層の内部の、当該第一の平面に重なる次の第二の平面では、分子軸の方向が、第一の平面における分子軸の方向と、少し角度をなしてずれる。当該第二の平面にさらに重なる次の第三の平面では、分子軸の方向が、第二の平面における分子軸の方向から、さらに角度をなしてずれる。このように、重なって配列している平面において、当該平面中の分子軸の角度が順次ずれて(ねじれて)いく。このように分子軸の方向がねじれてゆく構造は、通常はらせん構造であり、光学的にカイラルな構造である。
通常、コレステリック樹脂の層は、円偏光分離機能を発揮できる。「円偏光分離機能」とは、右回り及び左回りのうちの一方の回転方向の円偏光を反射し、その逆の回転方向の円偏光を透過させる機能を表す。よって、コレステリック樹脂の層を含むコレステリック顔料は、当該円偏光分離機能を発揮できる波長範囲において、一方の回転方向の円偏光を反射し、その回転方向とは逆の回転方向の円偏光を透過させることができる。コレステリック樹脂の層における反射は、円偏光を、そのキラリティを維持したまま反射する。以下の説明では、このようにコレステリック顔料が円偏光分離機能を発揮できる波長範囲を、適宜「偏光分離波長範囲」ということがある。偏光分離波長範囲におけるコレステリック顔料の非偏光に対する反射率は、通常35%〜50%、好ましくは40%〜50%である。
肉眼で視認できる表示態様を実現する観点から、偏光分離波長範囲は、可視波長域にあることが好ましい。すなわち、コレステリック顔料は、可視波長域において円偏光分離機能を有することが好ましい。可視波長域とは、通常、400nm以上780nm以下の波長域をいう。
コレステリック樹脂の層が円偏光分離機能を発揮する具体的な波長は、一般に、コレステリック樹脂の層におけるらせん構造のピッチに依存する。らせん構造のピッチとは、らせん構造において分子軸の方向が平面を進むに従って少しずつ角度がずれていき、そして再びもとの分子軸方向に戻るまでの平面法線方向の距離である。よって、このらせん構造のピッチの大きさを変えることにより、円偏光分離機能を発揮する波長を変えることができる。ピッチを調整する方法としては、例えば、特開2009−300662号公報に記載の方法を用いうる。具体例を挙げると、コレステリック液晶組成物において、カイラル剤の種類を調整したり、カイラル剤の量を調整したりする方法が挙げられる。特に、層内において、らせん構造のピッチの大きさが連続的に変化していると、単一のコレステリック樹脂の層により広い波長範囲に亘る円偏光分離機能を得ることができる。
広い波長範囲で円偏光分離機能を発揮できるコレステリック樹脂の層としては、例えば、(i)らせん構造のピッチの大きさを段階的に変化させたコレステリック樹脂の層、及び、(ii)らせん構造のピッチの大きさを連続的に変化させたコレステリック樹脂の層、等が挙げられる。
(i)らせん構造のピッチを段階的に変化させたコレステリック樹脂の層は、例えば、らせん構造のピッチが異なる複数のコレステリック樹脂の層を積層することによって得ることができる。積層は、予めらせん構造のピッチが異なる複数のコレステリック樹脂の層を作製した後に、各層を粘着剤又は接着剤を介して固着することによって行なうことができる。または、積層は、あるコレステリック樹脂の層を形成した上に、別のコレステリック樹脂の層を順次形成していくことによって行なうこともできる。
(ii)らせん構造のピッチの大きさを連続的に変化させたコレステリック樹脂の層は、例えば、液晶組成物の層に、1回以上の活性エネルギー線の照射処理及び/又は加温処理を含む広帯域化処理を施した後で、その液晶組成物の層を硬化させて得ることができる。前記の広帯域化処理によれば、らせん構造のピッチを厚み方向において連続的に変化させることができるので、コレステリック樹脂の層が円偏光分離機能を発揮できる波長範囲(反射帯域)を拡張することができ、そのため、広帯域化処理と呼ばれる。
コレステリック樹脂の層は、1層のみからなる単層構造の層でもよく、2層以上の層を含む複層構造の層であってもよい。コレステリック樹脂の層に含まれる層の数は、製造のし易さの観点から、1〜100であることが好ましく、1〜20であることがより好ましい。
コレステリック樹脂の層の厚みは、好ましくは2μm以上、より好ましくは3μm以上であり、好ましくは1000μm以下、より好ましくは500μm以下である。コレステリック樹脂の層の厚みが前記範囲の下限値以上である場合、コレステリック顔料による右円偏光及び左円偏光の一方の反射率を高めることができる。他方、コレステリック樹脂の層の厚みが前記範囲の上限値以下である場合、右円偏光及び左円偏光の他方の透過率を高め、適切な円偏光板を通した観察での透明性を高めることができる。
コレステリック顔料は、必要に応じて、コレステリック樹脂の層に組み合わせて任意の要素を含んでいてもよい。例えば、コレステリック顔料は、コレステリック顔料の層を覆う保護層を含んでいてもよい。
コレステリック顔料は、フレーク状の形状を有することが好ましい。通常、表示層を形成する際に与えられるせん断力によって、フレーク状のコレステリック顔料の主面と、そのコレステリック顔料を含有する表示層の層平面とは、平行に又は平行に近くなるように配向される。したがって、コレステリック顔料は、表示層に進入した光を効果的に受光できるので、円偏光の効率的な反射が可能であり、よってコレステリック顔料の視認性を向上させることができる。
また、一般に、前記のようにフレーク状のコレステリック顔料が配向される場合でも、そのコレステリック顔料の配向方向には、バラツキが生じうる。よって、表示層の全体としては、コレステリック顔料によって反射される円偏光は、散乱を生じうる。この散乱が生じると、表示層は、散乱が無い場合に視認される像とは異なる像として視認されうる。よって、着色剤によって反射される光の色と、コレステリック顔料によって反射される円偏光の色とが同じ場合であっても、右円偏光板を通して視認される表示層の像と、左円偏光板を通して視認される表示層の像とは、異なりうる。
コレステリック顔料の種類は、特に制限は無く、表示媒体のデザインに応じて適切なものを選択しうる。また、コレステリック顔料は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。よって、銀色、赤色、緑色、青色等の色のコレステリック顔料を1種類で用いてもよく、異なる色のコレステリック顔料を組み合わせて用いてもよい。
コレステリック顔料の平均粒子径は、好ましくは30μm以上、より好ましくは40μm以上、特に好ましくは50μm以上であり、また、好ましくは150μm以下、より好ましくは120μm以下、特に好ましくは100μm以下である。コレステリック顔料の平均粒子径が前記範囲の下限値以上である場合、コレステリック顔料の視認性を特に効果的に高めることができる。また、コレステリック顔料の平均粒子径が前記範囲の上限値以下である場合、表示層形成用のインキの塗工性又は印刷適性を高めることができる。
コレステリック顔料の平均粒子径は、表示層の厚み以上であることが望ましい。この場合、フレーク状のコレステリック顔料は、当該コレステリック顔料の主面と表示層の層平面とが平行又は鋭角をなすように配向されやすい。そのため、コレステリック顔料が表示層に進入した光を効果的に受光できるようになるので、コレステリック顔料の視認性を向上させることができる。
コレステリック顔料の平均粒子径は、実施例に記載の方法によって測定できる。
コレステリック顔料は、例えば、コレステリック樹脂の層を製造する工程と、このコレステリック樹脂の層を粉砕する工程と、を含む製造方法によって、製造できる。このようにコレステリック樹脂の層を粉砕することを含む方法で製造されるコレステリック顔料は、フレーク状の形状を有しうる。
コレステリック樹脂の層の製造方法に制限はないが、通常は、コレステリック液晶組成物を用いて製造しうる。コレステリック液晶組成物とは、当該液晶組成物に含まれる液晶化合物を配向させた場合に、液晶化合物がコレステリック規則性を有した液晶相(コレステリック液晶相)を呈することができる組成物をいう。ここで便宜上「液晶組成物」と称する材料は、2以上の物質の混合物のみならず、単一の物質からなる材料をも包含する。具体的なコレステリック樹脂の層の製造方法としては、例えば、特開2014−174471号公報、特開2015−27743号公報に記載の方法が挙げられる。このようなコレステリック液晶組成物を用いる製造方法では、コレステリック規則性におけるねじれ方向は、液晶組成物が含むカイラル剤の構造により適宜選択できる。例えば、ねじれを右回りとする場合には、右旋性を付与するカイラル剤を含むコレステリック液晶組成物を用い、ねじれ方向を左回りとする場合には、左旋性を付与するカイラル剤を含むコレステリック液晶組成物を用いうる。
コレステリック樹脂の層を製造した後で、その層を粉砕して、コレステリック樹脂の層を含むコレステリック顔料を得ることができる。また、コレステリック顔料の製造方法は、更に任意の工程を含んでいてもよく、例えば、粉砕後にコレステリック顔料を分級する工程を含んでいてもよい。コレステリック顔料の製造方法としては、例えば、特許第6142714号公報に記載の製造方法を採用してもよい。
[4.有色の着色剤]
着色剤が「有色」とは、非偏光に対する当該着色剤の反射スペクトルが、可視波長域に、反射率30%以下の波長を有することを表す。例えば、可視波長域の全ての波長で反射率が30%以下であれば、その着色剤は、黒色又は濃い灰色に呈色しており、有色でありうる。また、例えば、可視波長域の一部の波長で反射率が30%以下であれば、その着色剤は、前記一部以外の波長の色に呈色しており、有色でありうる。さらに、例えば、可視波長域の全ての波長で反射率が30%より高ければ、その着色剤は、白色であり、有色でない。
有色の着色剤は、可視波長域の一部又は全体に光の吸収を有し、吸収した光を除いた光を反射しうる。この着色剤は、通常、可視波長域において円偏光分離機能を有さない。よって、右円偏光及び左円偏光の両方を含む光が着色剤に入射した場合、その反射光は、右円偏光及び左円偏光の両方を含みうる。したがって、適切な円偏光板を通して見ると、着色剤からの反射光は、コレステリック顔料からの反射光と区別できる。
前記のような有色の着色剤としては、顔料を用いてもよく、染料を用いてもよく、顔料及び染料を組み合わせて用いてもよい。着色剤の具体的な種類は、表示媒体のデザインに応じて適切なものを選択しうる。また、着色剤は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。よって、黒色、赤色、緑色、青色等の色の着色剤を1種類で用いてもよく、異なる色の着色剤を組み合わせて用いてもよい。
着色剤の例としては、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、群青、コバルトブルー、チタンイエロー、酸化鉄、等の無機顔料;アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、ジオキサジン系顔料、アントラキノン系顔料、イソインドリノン系顔料、イソインドリン系顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、キノフタロン系顔料、チオインジゴ系顔料及びジケトピロロピロール系顔料、等の有機顔料;アントラキノン系化合物、フタロシアニン系化合物、ペリノン系化合物、ジオキサジン系化合物、ベンゾフラン系化合物、チオフェンモノアゾ系化合物、シアニン系化合物、ジインモニウム系化合物、等の染料;が挙げられる。
顔料等の着色剤は、粒子形状を有しうる。そのように粒子形状を有する着色剤の平均粒子径は、好ましくは1μm以下、より好ましくは0.8μm以下、特に好ましくは0.5μm以下である。このように小さい着色剤の散乱特性は、コレステリック顔料の散乱特性と異なりうる。よって、コレステリック顔料の光輝性を高めて、コレステリック顔料の視認性を高めることができる。着色剤の平均粒子径の下限は、特に制限は無く、例えば、0.001μm以上、0.01μm以上などでありうる。
着色剤の平均粒子径は、コレステリック顔料の平均粒子径よりも小さいことが好ましい。着色剤の平均粒子径がコレステリック顔料の平均粒子径よりも小さい場合、コレステリック顔料の散乱特性と着色剤の散乱特性とは異なりうる。よって、コレステリック顔料の光輝性を高めて、コレステリック顔料の視認性を高めることができる。コレステリック顔料の平均粒子径と着色剤の平均粒子径との差は、好ましくは30μm以上、より好ましくは50μm以上、特に好ましくは70μm以上である。
着色剤の平均粒子径は、実施例に記載の方法によって測定できる。
有色の着色剤の量は、コレステリック顔料100重量部に対して、好ましくは1重量部以上、より好ましくは10重量部以上、特に好ましくは30重量部以上であり、好ましくは200重量部以下、より好ましくは150重量部以下、特に好ましくは100重量部以下である。着色剤の量が前記範囲の下限値以上である場合、コレステリック顔料で反射されなかった光を着色剤が多く吸収できるので、コレステリック顔料の視認性を効果的に高めることができる。また、着色剤の量が前記範囲の上限値以下である場合、コレステリック顔料に進入する光及びコレステリック顔料で反射される光が着色剤に吸収される程度を小さくできるので、コレステリック顔料の視認性を効果的に高めることができる。
[5.表示層が含みうる任意の成分]
表示層は、コレステリック顔料及び有色の着色剤に組み合わせて、更に任意の成分を含んでいてもよい。
任意の成分としては、例えば、コレステリック顔料及び着色剤を結着させうるバインダーが挙げられる。バインダーとしては、例えば、ポリエステル系ポリマー、アクリル系ポリマー、ポリスチレン系ポリマー、ポリアミド系ポリマー、ポリウレタン系ポリマー、ポリオレフィン系ポリマー、ポリカーボネート系ポリマー、ポリビニル系ポリマー等の重合体が挙げられる。バインダーの量は、コレステリック顔料100重量部に対して、好ましくは20重量部以上、より好ましくは40重量部以上、特に好ましくは60重量部以上であり、好ましくは1000重量部以下、より好ましくは800重量部以下、特に好ましくは600重量部以下である。
また、任意の成分としては、上述した有色の着色剤以外の着色剤及び蛍光顔料等が挙げられる。
[6.表示層の構造、形状及び寸法]
表示層は、上述したコレステリック顔料と有色の着色剤とを組み合わせて含む。表示層の厚み方向において、コレステリック顔料及び着色剤の濃度分布は、均一でもよく、不均一でもよい。また、表示層の厚み方向に対して垂直な面内方向において、コレステリック顔料及び着色剤の濃度分布は、均一でもよく、不均一でもよい。
コレステリック顔料の一部又は全部は、表示層の、支持物品とは反対側の表面近傍部に含まれていることが好ましい。中でも、表示層の前記表面近傍部に、コレステリック顔料が多く含まれることが好ましい。例えば、表面層の厚み方向においてコレステリック顔料の濃度が、支持物品に近いほど低く、支持物品から遠いほど高い場合に、表面近傍部にコレステリック顔料を多く含む表示層が得られる。このような表示層では、表示層の表面に現れるコレステリック顔料の数を多くできる。また、表示面の表面の近くにあるコレステリック顔料が多いと、コレステリック顔料に進入する光及びコレステリック顔料で反射された光が着色剤に吸収される程度を小さくできる。したがって、コレステリック顔料の視認性を効果的に高めることができる。
表示層に含まれる成分のうち、コレステリック顔料以外の成分を「マトリクス成分」と呼ぶ場合、有色の着色剤は、このマトリクス成分に分類される。表示層に含まれるコレステリック顔料の一部又は全部は、通常、着色剤を含むこのマトリクス成分に埋没している。これに対し、黒色の下地層上にコレステリック顔料を含む層を形成して得られる従来の表示媒体では、コレステリック顔料は、下地層に埋没しない。よって、着色剤を含むマトリクス成分にコレステリック顔料の一部又は全部が埋没した構造は、本実施形態に係る表示層に特徴的な構造の一つでありうる。このような構造では、通常、表示層の厚み方向において、支持物品とコレステリック顔料との間に着色剤がありうるし、且つ、支持物品と着色剤との間にコレステリック顔料がありうる。このような構造であっても、表示層に進入した光の一部はコレステリック顔料で反射されて表示層から出て行きうるので、コレステリック顔料の視認性を高めることが可能である。
表示層の平面形状は、特に制限は無い。ここで、表示層の平面形状とは、表示層をその厚み方向から見た形状を表す。表示層の平面形状としては、例えば、文字、数字、記号、絵などが挙げられるが、これに限定されない。
表示層の厚みは、好ましくは10μm以上、より好ましくは20μm以上、特に好ましくは30μm以上であり、好ましくは100μm以下、より好ましくは70μm以下、特に好ましくは50μm以下である。表示層の厚みが前記範囲の下限値以上である場合、コレステリック顔料で反射されなかった光を着色剤が多く吸収できるので、コレステリック顔料の視認性を効果的に高めることができる。また、表示層の厚みが前記範囲の上限値以下である場合は、マトリクス成分に埋没したコレステリック顔料で反射される光が着色剤に吸収される程度を小さくできるので、コレステリック顔料の反射光を有効に利用でき、よってコレステリック顔料の視認性を効果的に高めることができる。
[7.表示媒体が備えうる任意の要素]
表示媒体は、支持物品及び表示層に組み合わせて、更に任意の要素を含みうる。
例えば、表示媒体は、表示層及び支持物品の一方又は両方を被覆する被覆層を備えていてもよい。被覆層によれば、表示層からのコレステリック顔料及び着色剤の離脱を抑制したり、表示層及び支持物品の傷付きを抑制したりできる。このような被覆層は、通常、可視光を透過させうる透明材料で形成される。ただし、右円偏光板を通して視認される像と左円偏光板を通して視認される像との差異を明確にする観点から、被覆層の面内レターデーションは小さいことが好ましい。具体的には、測定波長590nmにおける被覆層の面内レターデーションは、好ましくは20nm以下、より好ましくは10nm以下、特に好ましくは5nm以下であり、理想的には0nmである。
面内レターデーションReは、別に断らない限り、Re=(nx−ny)×dで表される値である。ここで、nxは、層の厚み方向に垂直な方向(面内方向)であって最大の屈折率を与える方向の屈折率を表す。nyは、前記面内方向であってnxの方向に直交する方向の屈折率を表す。dは、層の厚みを表す。
[8.表示媒体の製造方法]
表示媒体は、例えば、コレステリック顔料及び有色の着色剤を含むインキを用意する工程と、このインキを支持物品上に付着させる工程と、を含む方法によって製造できる。前記の表示層形成用のインキを、適宜「有色インキ」と呼ぶことがある。以下、この製造方法について詳細に説明する。
有色インキに含まれるコレステリック顔料は、上述した通りである。よって、このコレステリック顔料は、上述した範囲の平均粒子径を有しうる。上述した範囲の平均粒子径を有するコレステリック顔料を含む有色インキを用いることにより、コレステリック顔料の視認性に優れた表示層を容易に形成できる。
有色インキに含まれるコレステリック顔料の量は、有色インキ100重量%に対して、好ましくは10重量%以上、より好ましくは15重量%以上、特に好ましくは20重量%以上であり、好ましくは35重量%以下、より好ましくは32重量%以下、特に好ましくは30重量%以下である。コレステリック顔料の量が前記範囲の下限値以上である場合、表面近傍部にコレステリック顔料を多く含む表示層を容易に形成できるので、コレステリック顔料の視認性を効果的に高めることができる。また、コレステリック顔料の量が前記範囲の上限値以下である場合、有色インキの粘度を低くできるので、有色インキの塗工性又は印刷適性を高めることができる。さらに、このように粘度が低い有色インキは、コレステリック顔料が有色インキ中を移動する場合の抵抗が小さい。よって、支持物品上に付着した有色インキの層において、コレステリック顔料が容易に表面近傍部に移動できるので、表面近傍部にコレステリック顔料を多く含む表示層を容易に形成できる。したがって、この場合も、コレステリック顔料の視認性を効果的に高めることができる。
有色インキに含まれる有色の着色剤は、上述した通りである。よって、この着色剤が粒子形状を有する場合、その着色剤は、上述した範囲の平均粒子径を有しうる。上述した範囲の平均粒子径を有する着色剤を含む有色インキを用いることにより、コレステリック顔料の視認性に優れた表示層を容易に形成できる。
有色インキは、コレステリック顔料及び着色剤に組み合わせて、更に任意の成分を含みうる。例えば、有色インキは、任意の成分として、溶媒を含んでいてもよい。有色インキが溶媒を含む場合には、通常、コレステリック顔料は溶媒に分散しており、また、着色剤は溶媒に溶解又は分散している。
溶媒としては、水等の無機溶媒を用いてもよく、ケトン溶媒、アルキルハライド溶媒、アミド溶媒、スルホキシド溶媒、ヘテロ環化合物、炭化水素溶媒、エステル溶媒、およびエーテル溶媒などの有機溶媒を用いてもよい。溶媒は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で与わせて用いてもよい。
溶媒の量は、コレステリック顔料100重量部に対して、好ましくは40重量部以上、より好ましくは60重量部以上、特に好ましくは80重量部以上であり、好ましくは1000重量部以下、より好ましくは800重量部以下、特に好ましくは600重量部以下である。
例えば、有色インキは、任意の成分として、表示層が含みうる任意の成分と同じ成分を含んでいてもよい。さらに、有色インキは、バインダーとしての重合体の代わりに、又は重合体と組み合わせて、その重合体の単量体を含んでいてもよい。例えば、有色インキを支持物品に付着させた後で、その単量体を重合させることにより、バインダーを含む表示層を形成できる。このように単量体を含む場合、有色インキは、重合開始剤を含むことが好ましい。
さらに、有色インキは、例えば、メジウム、界面活性剤、粘度調整剤等の、任意の塗料配合剤を含んでいてもよい。
有色インキの粘度は、小さいことが好ましい。有色インキの25℃における粘度は、好ましくは10Pa・s以下、より好ましくは5Pa・s以下、特に好ましくは1Pa・s以下である。有色インキの粘度が前記のように小さい場合、有色インキの塗工性又は印刷適性を高めたり、表面近傍部にコレステリック顔料を多く含む表示層を容易に形成したりできる。有色インキの粘度の下限は、例えば、0.1Pa・s以上でありうる。
有色インキの製造方法に制限は無い。例えば、有色インキの各成分を任意の順番で混合することにより、製造できる。また、例えば市販のインキ及び墨汁のように、有色の着色剤を含む塗料を用意し、その塗料とコレステリック顔料とを混合して、有色インキを製造してもよい。
有色インキを用意した後で、この有色インキを支持物品上に付着させる工程を行う。これにより、有色インキに含まれていたコレステリック顔料及び着色剤を含む層として、表示層を支持物品上に形成できる。有色インキを支持物品上に付着させる方法に制限は無く、例えば、塗工法、印刷法などを用いうる。
表示媒体の製造方法は、更に、任意の工程を含んでいてもよい。例えば、表示媒体の製造方法は、支持物品上に付着した有色インキを乾燥させる工程を含んでいてもよい。乾燥により、溶媒等の揮発成分が除去される。乾燥方法に制限は無く、例えば、加熱乾燥法、減圧乾燥法、風乾法などの方法を採用しうる。ただし、特段の乾燥処理を施さなくても揮発成分の除去が達成されることがありうるので、乾燥の工程は、省略してもよい。
表示媒体の製造方法は、更に、有色インキに含まれていた成分を反応させる工程を含んでいてもよい。具体例を挙げると、有色インキがバインダーの単量体を含む場合、その単量体を重合させて重合体としてのバインダーを含む表示層を得る工程を含んでいてもよい。このような重合は、例えば、加熱処理、光照射処理等によって行いうる。
表示媒体の製造方法は、更に、被覆層を形成する工程を含んでいてもよい。具体例を挙げると、透明ラッカーを表示層及び支持物品の一方又は両方に塗工することにより、被覆層を形成してもよい。また、例えば、透明フィルムを表示層及び支持物品の一方又は両方に貼合して、被覆層を形成してもよい。
[9.表示媒体の使用方法]
上述した表示媒体に右円偏光及び左円偏光の両方を含む光が照射された場合を考える。この場合、照射された光に含まれる偏光分離波長範囲の右円偏光及び左円偏光の一方が、コレステリック顔料で反射される。また、照射された光の一部が、着色剤によって反射されうる(図2参照)。
したがって、円偏光板を通さないで表示媒体を見た観察者は、コレステリック顔料で反射した円偏光と、着色剤で反射した反射光とを視認する。よって、この観察者は、表示層の像の中に、コレステリック顔料の色と着色剤の色との両方を視認する。
また、右円偏光板及び左円偏光板の一方を通して表示媒体を見た観察者は、コレステリック顔料で反射した円偏光と、着色剤で反射した反射光とを視認する。よって、この観察者は、表示層の像の中に、コレステリック顔料の色と着色剤の色との両方を視認する。ただし、着色剤で反射した反射光の一部は円偏光板で遮られる。そのため、着色剤からの反射光の強度が低くなるので、コレステリック顔料で反射した円偏光の視認性が相対的に高まり、コレステリック顔料が明瞭に視認される。
さらに、右円偏光板及び左円偏光板の他方を通して表示媒体を見た観察者は、着色剤で反射した反射光を視認するので、表示層の像の中に、着色剤の色を視認する。しかし、コレステリック顔料で反射した円偏光は円偏光板で遮られるので、観察者は、通常、コレステリック顔料で反射した円偏光を視認しない。よって、観察者は、通常、コレステリック顔料の色を視認しない。
このように、円偏光板を通さない観察で視認される表示層の像、左円偏光板を通した観察で視認される表示層の像、及び、右円偏光板を通した観察で視認される表示層の像は、異なる色で視認されうる。特に、左円偏光板を通した観察で視認される表示層の像、及び、右円偏光板を通した観察で視認される表示層の像は、コレステリック顔料の視認性の点で大きく異なりうる。したがって、このように視認される像が異なることを利用して、表示媒体は、意外性のある新規な表示態様を提供できる。そして、このような新規な表示態様によって、表示媒体は、デザイン性及び表示機能の多様化を達成できる
さらに、本実施形態に係る表示媒体は、上述したように、コレステリック顔料の視認性に優れる。具体的には、円偏光板を通さない観察で視認される表示層の像、並びに、右円偏光板及び左円偏光板の一方を通した観察で視認される表示層の像において、コレステリック顔料の視認性を高めることができる。この効果は、支持物品の色に依存しないで発揮することが可能である。したがって、表示媒体に適用できる支持物品の範囲を広げることが可能となり、デザイン性及び表示機能の更なる多様化が可能である。
また、表示媒体は、真正性の判定に用いることも可能である。例えば、真正な物品としての支持物品のみに表示層を設ける場合を想定する。この場合、真正性の判定をしようとする者は、表示層を右円偏光板及び左円偏光板それぞれを介して観察する。その結果、左円偏光板を通した観察で視認される表示層の像と、右円偏光板を通した観察で視認される表示層の像との間に上述したような差異があれば、その表示層が付された支持物品は、真正なものであると判定できる。他方、左円偏光板を通した観察で視認される表示層の像と、右円偏光板を通した観察で視認される表示層の像との間に上述したような差異がなければ、その表示層が付された支持物品は、非真正なものであると判定できる。
このような真正性の判定を容易に行うためには、左円偏光板を通した観察で視認される表示層の像と、右円偏光板を通した観察で視認される表示層の像との間の差異が、明瞭であることが望ましい。本実施形態に係る表示媒体では、コレステリック顔料の視認性が上述したように向上しているので、真正性の判定を容易に行うことができる。さらには、本実施形態に係る表示媒体は、支持物品の色に依存することなく前記の差異を明瞭にできるので、真正性の識別対象としての支持物品の範囲を広げることができる。
前記のような表示媒体の観察に用いられる円偏光板には、特段の制限は無い。例えば、直線偏光子と、λ/4板とを備える円偏光板を用いてもよい。この円偏光板では、通常、直線偏光子の透過軸とλ/4板の遅相軸とが、厚み方向から見て45°又は135°の角度をなす。また、例えば、上述したコレステリック樹脂の層を備える円偏光板;コレステリック樹脂の層とλ/2板とを備える円偏光板;などを用いてもよい。
前記の説明では、コレステリック顔料が反射した円偏光の全部を透過又は遮断可能な円偏光板を例に示したが、所望の表示態様が実現できる範囲においては、コレステリック顔料が反射した円偏光の一部を透過又は遮断可能な円偏光板が用いられてもよい。
以下、実施例を示して本発明について具体的に説明する。ただし、本発明は以下に示す実施例に限定されるものではなく、本発明の特許請求の範囲及びその均等の範囲を逸脱しない範囲において任意に変更して実施しうる。
以下の説明において、量を表す「%」及び「部」は、別に断らない限り重量基準である。また、以下の操作は、別に断らない限り、常温常圧大気中にて行った。
[コレステリック樹脂の層の反射率の測定方法]
複層フィルムから基材フィルムを剥離して、コレステリック樹脂の層を得た。このコレステリック樹脂の層に、非偏光(波長400nm〜800nm)を入射したときの反射率を、紫外可視分光光度計(日本分光社製「UV−Vis 550」)を用いて測定した。
[コレステリック顔料及び着色剤の平均粒子径の測定方法]
コレステリック顔料及び着色剤の平均粒子径は、レーザー回折・散乱式粒度分布計(セイシン企業社製「レーザーマイクロンサイザーLMS−3000」)により測定した。平均粒子径としては、前記の粒度分布計を用いて測定された粒子径分布において、累積体積が50%となるメジアン径D50の値を用いた。
[製造例1:銀色のコレステリック顔料の製造]
下記式(X1)で表される光重合性の液晶性化合物100部と、下記式(X2)で表される光重合性の非液晶性化合物25部と、カイラル剤(BASF社製「LC756」)8部と、光重合開始剤(チバ・ジャパン社製「イルガキュア907」)5部と、界面活性剤(AGCセイミケミカル社製「S−420」)0.15部と、溶媒としてのシクロペンタノン320部とを混合して、液晶組成物を調製した。
Figure 2021076792
Figure 2021076792
基材フィルムとして、長尺のポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡社製「A4100」;厚み100μm)を用意した。この基材フィルムをフィルム搬送装置の繰り出し部に取り付け、当該基材フィルムを長尺方向に搬送しながら以下の操作を行った。
基材フィルムの表面に、搬送方向と平行な長尺方向へラビング処理を施した。次に、ラビング処理を施した基材フィルムの面に、ダイコーターを用いて液晶組成物を塗工して、液晶組成物の層を形成した。この液晶組成物の層に、120℃で4分間加熱する配向処理を施した。その後、液晶組成物の層に、広帯域化処理を施した。この広帯域化処理では、5mJ/cm〜30mJ/cmの弱い紫外線照射と100℃〜120℃の加温処理とを交互に複数回繰り返すことで、反射帯域を所望の帯域幅に制御した。その後、800mJ/cmの紫外線を液晶組成物の層に照射して、液晶組成物の層を硬化させた。これにより、基材フィルム及びコレステリック樹脂の層(厚み5.0μm)を備える複層フィルムを得た。この複層フィルムのコレステリック樹脂の層の反射率を、上述した測定方法で測定した。測定の結果、コレステリック樹脂の層は、450nmから700nmまでの波長範囲に、非偏光に対する反射率が40%以上となる波長範囲を有していた。このコレステリック樹脂の層は、目視で観察したところ、銀色であった。
前記の複層フィルムから、コレステリック樹脂の層を剥がした。剥がしたコレステリック樹脂の層を粉砕し、篩を用いて分級して、銀色のフレーク状のコレステリック顔料を得た。このコレステリック顔料の平均粒子径は50μmであった。
[製造例2:青色のコレステリック顔料の製造]
下記式(X3)で示される液晶化合物(X3)15.8部と、下記式(X4)で表される化合物(X4)4.0部と、カイラル剤としてのBASF社製「LC756」1.6部と、重合開始剤としてのBASF社製「IRGACURE184」0.66部と、レベリング剤としてのAGCセイミケミカル社製「サーフロンS420」0.04部と、溶媒としてのシクロペンタノン78.0部とを混合して、液晶組成物を調製した。
Figure 2021076792
Figure 2021076792
基材フィルムとして、長尺のポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡社製「A4100」;厚み100μm)を用意した。この基材フィルムをフィルム搬送装置の繰り出し部に取り付け、当該基材フィルムを長尺方向に搬送しながら以下の操作を行った。
基材フィルムの表面に、搬送方向と平行な長尺方向へラビング処理を施した。次に、ラビング処理を施した基材フィルムの面に、ダイコーターを用いて液晶組成物を塗工して、液晶組成物の層を形成した。この液晶組成物の層に、140℃で2分間加熱する配向処理を施した。その後、液晶組成物の層に、高圧水銀ランプを用いて紫外線を照射し、液晶組成物の層を硬化させた。紫外線照射の条件は、窒素ガス雰囲気下、波長365nmにおける照度280mW/cm、波長365nmにおける露光量2300mJ/cmとした。これにより、基材フィルムとコレステリック樹脂の層(厚み3.4μm)とを備える複層フィルムを得た。この複層フィルムのコレステリック樹脂の層は、408nmから509nmまでの波長範囲に、非偏光に対する反射率が40%以上となる波長範囲を有していた。このコレステリック樹脂の層は、目視で観察したところ、青色であった。
前記の複層フィルムから、コレステリック樹脂の層を剥がした。剥がしたコレステリック樹脂の層を粉砕し、篩を用いて分級して、青色のフレーク状のコレステリック顔料を得た。このコレステリック顔料の平均粒子径は70μmであった。
[製造例3:緑色のコレステリック顔料の製造]
液晶化合物(X3)の量を16.0部に変更し、カイラル剤としてのBASF社製「LC756」の量を1.3部に変更した。以上の事項以外は、製造例2と同じ方法により、基材フィルムとコレステリック樹脂の層(厚み3.4μm)とを備える複層フィルムを得た。この複層フィルムのコレステリック樹脂の層は、489nmから594nmまでの波長範囲に、非偏光に対する反射率が40%以上となる波長範囲を有していた。このコレステリック樹脂の層は、目視で観察したところ、緑色であった。
前記の複層フィルムから、コレステリック樹脂の層を剥がした。剥がしたコレステリック樹脂の層を粉砕し、篩を用いて分級して、緑色のフレーク状のコレステリック顔料を得た。このコレステリック顔料の平均粒子径は30μmであった。
[製造例4:赤色のコレステリック顔料の製造]
液晶化合物(X3)の量を16.2部に変更し、化合物(X4)の量を4.1部に変更し、カイラル剤としてのBASF社製「LC756」の量を1.1部に変更した。以上の事項以外は、製造例2と同じ方法により、基材フィルムとコレステリック樹脂の層(厚み3.6μm)とを備える複層フィルムを得た。この複層フィルムのコレステリック樹脂の層は、579nmから683nmまでの波長範囲に、非偏光に対する反射率が40%以上となる波長範囲を有していた。このコレステリック樹脂の層は、目視で観察したところ、赤色であった。
前記の複層フィルムから、コレステリック樹脂の層を剥がした。剥がしたコレステリック樹脂の層を粉砕し、篩を用いて分級して、赤色のフレーク状のコレステリック顔料を得た。このコレステリック顔料の平均粒子径は50μmであった。
[実施例I−1〜I−12:スクリーン印刷用インキを用いた実験]
黒色の着色剤(平均粒子径0.1μmの顔料)を含むスクリーン印刷用インキ(セイコーアドバンス製「ACT−710 ブラック」)100%に、前記インキの標準溶剤「T−912」を10%添加し、更に、製造例1〜4のいずれかで製造したコレステリック顔料を加えて、有色インキを得た。コレステリック顔料の種類及び量は、表1に示すとおりに調整した。表1において、コレステリック顔料の濃度は、有色インキの全量100重量%を基準としたコレステリック顔料の濃度を表す。
得られた有色インキを用いてスクリーン印刷を行って、ポリエステル製の白布上に、厚み20μmの表示層として文字を印刷した。前記のスクリーン印刷においては、メッシュ#120をスクリーンメッシュに用いた。乾燥後、印刷された文字を観察した。観察は、(a)裸眼での観察、(b)左円偏光板を通した観察、及び、(c)右円偏光板を通した観察、の3通りで行った。
観察の結果から、下記の基準によって、コレステリック顔料の視認性を判定した。
「良」:(a)裸眼で観察した場合、印刷された文字中に、コレステリック顔料の色を視認できた。また、(b)左円偏光板を通して観察した場合、文字中に、コレステリック顔料の色を視認できなかった。さらに、(c)右円偏光板を通して観察した場合、文字中に、コレステリック顔料の色を視認できた。
「不良」:(a)円偏光板を通さないで裸眼で観察した場合、(b)左円偏光板を通して観察した場合、及び、(c)右円偏光板を通して観察した場合のいずれでも、文字中に、コレステリック顔料の色を視認できなかった。
さらに、スクリーン印刷時の様子から、下記の基準によって、有色インキの印刷性を判定した。
「良」:円滑に印刷ができる。
「不良」:有色インキの粘度が高すぎて、印刷できない。
[比較例I−1]
コレステリック顔料を用いなかったこと以外は、上述した実施例I−1〜I−12と同じ方法により、有色インキの製造、印刷及び評価を行った。
[実施例I−1〜I−12及び比較例I−1の結果]
前記の実施例I−1〜I−12及び比較例I−1の結果を、下記の表1に示す。
Figure 2021076792
[実施例II−1〜II−12:墨汁を用いた実験]
黒色の着色剤(平均粒子径0.05μmの顔料)を含む墨汁(墨運堂社製「玄宗」、固形分濃度10%)に、製造例1〜4のいずれかで製造したコレステリック顔料を加えて、有色インキを得た。コレステリック顔料の種類及び量は、表2に示すとおりに調整した。表2において、コレステリック顔料の濃度は、有色インキの全量100重量%を基準としたコレステリック顔料の濃度を表す。
得られた有色インキを用いて、ナイロン製の筆により、白色画用紙上に、表示層として文字を書いた。乾燥後、書かれた文字を観察した。観察は、(a)円偏光板を通さないで裸眼での観察、(b)左円偏光板を通した観察、及び、(c)右円偏光板を通した観察、の3通りで行った。
観察の結果から、下記の基準によって、コレステリック顔料の視認性を判定した。
「良」:(a)裸眼で観察した場合、書かれた文字中に、コレステリック顔料の色を視認できた。また、(b)左円偏光板を通して観察した場合、文字中に、コレステリック顔料の色を視認できなかった。さらに、(c)右円偏光板を通して観察した場合、文字中に、コレステリック顔料の色を視認できた。
「不良」:(a)裸眼で観察した場合、(b)左円偏光板を通して観察した場合、及び、(c)右円偏光板を通して観察した場合のいずれでも、文字中に、コレステリック顔料の色を視認できなかった。
さらに、筆によって文字を書く時の様子から、下記の基準によって、有色インキの筆記性を判定した。
「良」:円滑に文字を書ける。
「不良」:有色インキの粘度が高すぎて、文字が書けない。
[比較例II−1]
コレステリック顔料を用いなかったこと以外は、上述した実施例II−1〜II−12と同じ方法により、有色インキの製造、筆記及び評価を行った。
[実施例II−1〜II−12及び比較例II−1の結果]
前記の実施例II−1〜II−12及び比較例II−1の結果を、下記の表2に示す。
Figure 2021076792
[実施例III−1〜III−12:カーボンナノチューブを用いた実験]
カーボンナノチューブの水分散液を用意した。このカーボンナノチューブの水分散液は、水100重量%に対して、カーボンナノチューブ0.4重量%、分散剤であるSDBS(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム)2重量%が含まれていた。このカーボンナノチューブの水分散液に、製造例1〜4のいずれかで製造したコレステリック顔料を加えて、有色インキを得た。コレステリック顔料の種類及び量は、表3に示すとおりに調整した。表3において、コレステリック顔料の濃度は、有色インキの全量100重量%を基準としたコレステリック顔料の濃度を表す。
得られた有色インキを用いて、ナイロン製の筆により、白色画用紙上に、表示層として文字を書いた。乾燥後、書かれた文字を観察した。観察は、(a)円偏光板を通さないで裸眼での観察、(b)左円偏光板を通した観察、及び、(c)右円偏光板を通した観察、の3通りで行った。
観察の結果から、下記の基準によって、コレステリック顔料の視認性を判定した。
「良」:(a)裸眼で観察した場合、書かれた文字中に、コレステリック顔料の色を視認できた。また、(b)左円偏光板を通して観察した場合、文字中に、コレステリック顔料の色を視認できなかった。さらに、(c)右円偏光板を通して観察した場合、文字中に、コレステリック顔料の色を視認できた。
「不良」:(a)裸眼で観察した場合、(b)左円偏光板を通して観察した場合、及び、(c)右円偏光板を通して観察した場合のいずれでも、文字中に、コレステリック顔料の色を視認できなかった。
さらに、筆によって文字を書く時の様子から、下記の基準によって、有色インキの筆記性を判定した。
「良」:円滑に文字を書ける。
「不良」:有色インキの粘度が高すぎて、文字が書けない。
[比較例III−1]
コレステリック顔料を用いなかったこと以外は、上述した実施例III−1〜III−12と同じ方法により、有色インキの製造、筆記及び評価を行った。
[実施例III−1〜III−12及び比較例III−1の結果]
前記の実施例III−1〜III−12及び比較例III−1の結果を、下記の表3に示す。
Figure 2021076792
[参考例1.スクリーン印刷用インキに含まれる着色剤の反射率の測定]
上述した実施例I−1〜I−12及び比較例I−1で用いたスクリーン印刷用インキ(セイコーアドバンス製「ACT−710 ブラック」)100%に、前記インキの標準溶剤「T−912」を10%添加して、評価用インキを得た。この評価用インキをポリエステル製の白布上に印刷して、着色剤を含む試料層を形成した。この試料層に、非偏光(波長400nm〜800nm)を入射したときの反射率を、紫外可視分光光度計(日本分光社製「UV−Vis 550」)を用いて測定した。測定の結果、波長400nm〜800nmのいずれでも、反射率は30%以下であることが確認された。
[参考例2.墨汁に含まれる着色剤の反射率の測定]
上述した実施例II−1〜II−12及び比較例II−1で用いた墨汁(墨運堂社製「玄宗」、固形分濃度10%)を用いて白色画用紙上に文字を書き、着色剤を含む試料層を形成した。この試料層に、非偏光(波長400nm〜800nm)を入射したときの反射率を、紫外可視分光光度計(日本分光社製「UV−Vis 550」)を用いて測定した。測定の結果、波長400nm〜800nmのいずれでも、反射率は30%以下であることが確認された。
[参考例3.カーボンナノチューブの反射率の測定]
上述した実施例III−1〜III−12及び比較例III−1で用いたカーボンナノチューブの水分散液を用いて白色画用紙上に文字を書き、着色剤としてのカーボンナノチューブを含む試料層を形成した。この試料層に、非偏光(波長400nm〜800nm)を入射したときの反射率を、紫外可視分光光度計(日本分光社製「UV−Vis 550」)を用いて測定した。測定の結果、波長400nm〜800nmのいずれでも、反射率は30%以下であることが確認された。
10 表示媒体
100 支持物品
200 表示層
210 コレステリック顔料
220 有色の着色剤

Claims (7)

  1. 支持物品と、前記支持物品上に設けられた表示層と、を備え、
    前記表示層が、コレステリック規則性を有する樹脂の層を含むコレステリック顔料と、有色の着色剤と、を含む、表示媒体。
  2. 前記コレステリック顔料が、可視波長域において円偏光分離機能を有し、
    前記着色剤が、可視波長域において円偏光分離機能を有さない、請求項1に記載の表示媒体。
  3. 前記表示層の厚みが、10μm〜100μmである、請求項1又は2に記載の表示媒体。
  4. コレステリック規則性を有する樹脂の層を含むコレステリック顔料と、有色の着色剤と、を含む、インキ。
  5. 前記コレステリック顔料の平均粒子径が、30μm以上である、請求項4に記載のインキ。
  6. 前記コレステリック顔料の量が、前記インキ100重量%に対して、10重量%以上である、請求項4又は5に記載のインキ。
  7. 支持物品上に、請求項4〜6のいずれか一項に記載のインキを付着させる工程を含む、表示媒体の製造方法。
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