JP2021076022A - 冷媒用タンク構造、排ガス浄化装置および作業機械 - Google Patents

冷媒用タンク構造、排ガス浄化装置および作業機械 Download PDF

Info

Publication number
JP2021076022A
JP2021076022A JP2019200746A JP2019200746A JP2021076022A JP 2021076022 A JP2021076022 A JP 2021076022A JP 2019200746 A JP2019200746 A JP 2019200746A JP 2019200746 A JP2019200746 A JP 2019200746A JP 2021076022 A JP2021076022 A JP 2021076022A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pipe
engine
hose
tank structure
refrigerant
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019200746A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7405497B2 (ja
Inventor
圭一 下山田
Keiichi Shimoyamada
圭一 下山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Caterpillar SARL
Original Assignee
Caterpillar SARL
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Caterpillar SARL filed Critical Caterpillar SARL
Priority to JP2019200746A priority Critical patent/JP7405497B2/ja
Publication of JP2021076022A publication Critical patent/JP2021076022A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7405497B2 publication Critical patent/JP7405497B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)
  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)

Abstract

【課題】簡素な構成で、限られたスペースに適切に設置できる冷媒用タンク構造、これを有する排ガス浄化装置、および、これを備えた作業機械を提供する。【解決手段】冷媒用タンク構造43は、冷却水が内部を通過する管部52、および、管部52の端部に形成され管部52に対し拡大されて冷却水を貯留可能な貯留部49の少なくとも一部をなす拡大部53を有し、合成樹脂により一体成形されたホース部47を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、冷媒を貯留可能な冷媒用タンク構造、これを有する排ガス浄化装置、および、これを備えた作業機械に関する。
一般に、油圧ショベルなどの作業機械のエンジンには、ディーゼルエンジンが用いられる。ディーゼルエンジンから排出される排気ガスには、窒素酸化物が多く含まれるため、還元剤を排ガスに噴射することで窒素酸化物を窒素に還元する排ガス浄化装置が設置される。
排ガス浄化装置の還元剤噴射用のインジェクタは、熱による劣化または破損を防ぐため、エンジン冷却用の冷媒である冷却水を用いて冷却される。冷却水は、エンジンから動力を得て駆動される冷却水ポンプを用いて循環されるため、エンジンが停止した場合、冷却水ポンプも停止することで、冷却水の循環が止まる。しかしながら、エンジン停止後もエンジンからの輻射熱や、排ガス浄化装置から直接伝わる伝熱によってインジェクタ内部の冷却水が気化して、インジェクタの冷却ができなくなるため、エンジン停止後であってもインジェクタを冷却する必要がある。
そこで、冷却水を一時的に貯留するタンクを冷却水の管路に設け、エンジン停止後であってもタンクから冷却水を供給してインジェクタを冷却可能としたものが知られている(例えば、特許文献1乃至5参照。)。
特許第5546694号公報 特許第5603517号公報 特許第6217408号公報 特許第6224843号公報 特許第6440790号公報
上記のようなタンクを配置する際、排ガス浄化装置の周辺はスペースが限られているため、予め成形されたホースを用いることが多い。その場合、タンクと、タンクを保持するためのブラケットと、タンクに接続されるホースとをそれぞれ別個に備える複雑な構成となるおそれがある。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、簡素な構成で、限られたスペースに適切に設置できる冷媒用タンク構造、これを有する排ガス浄化装置、および、これを備えた作業機械を提供することを目的とするものである。
請求項1記載の発明は、冷媒が内部を通過する管部、および、この管部の端部に形成されこの管部に対し拡大されて冷媒を貯留可能な貯留部の少なくとも一部をなす拡大部を有し、合成樹脂により一体成形されたホース部を備えた冷媒用タンク構造である。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の冷媒用タンク構造におけるホース部が、一対設けられ、筒状に形成され、ホース部の拡大部に両端部が挿入されてこれら拡大部とともに貯留部をなすパイプ部を備えたものである。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の冷媒用タンク構造におけるパイプ部が、両端部の外面に、拡大部との隙間を液密に閉塞するシール部を有するものである。
請求項4記載の発明は、請求項2または3記載の冷媒用タンク構造において、拡大部をパイプ部の両端部に対しそれぞれ締め付け固定するリングを備えたものである。
請求項5記載の発明は、エンジンの排ガス中の所定の酸化物を還元処理する液状還元剤を噴射するインジェクタと、このインジェクタを冷却する冷媒を貯留部に貯留可能な請求項1乃至4いずれか一記載の冷媒用タンク構造と、を有する排ガス浄化装置である。
請求項6記載の発明は、エンジンと、このエンジンの排ガス中の所定の酸化物を還元処理する請求項5記載の排ガス浄化装置と、を備えた作業機械である。
請求項1記載の発明によれば、被冷却部の位置から貯留部に亘る部分を最小限の部品点数で製造でき、簡素な構成で、限られたスペースに適切に設置できる。
請求項2記載の発明によれば、パイプ部によって一対のホース部を接続できるとともに、パイプ部の大きさを設定することによって貯留部の容量を容易に設定できる。
請求項3記載の発明によれば、貯留部からの冷媒の漏れを確実に防止できる。
請求項4記載の発明によれば、パイプ部の両端部と一対のホース部の拡大部との隙間を確実に閉塞し、貯留部からの冷媒の漏れを確実に防止できる。
請求項5記載の発明によれば、貯留部に貯留された冷媒を利用して、エンジンが停止した後でもインジェクタを冷却可能となり、エンジンおよび排ガス浄化装置からの輻射熱および伝熱に対しインジェクタを保護できる。
請求項6記載の発明によれば、小型で低コストの作業機械を提供できる。
本発明に係る冷媒用タンク構造の一実施の形態を示す断面図である。 同上冷媒用タンク構造を示す分解斜視図である。 同上冷媒用タンク構造を有する排ガス浄化装置の設置状態を示す斜視図である。 同上排ガス浄化装置の設置状態を示す平面図である。 同上冷媒用タンク構造の冷媒の循環構造を模式的に示す説明図である。 同上排ガス浄化装置を備える作業機械を示す側面図である。
以下、本発明を、図1乃至図6に示された一実施の形態に基いて詳細に説明する。
図6に示されるように、油圧ショベル形の作業機械10は、機体11が、下部走行体12と、この下部走行体12に旋回可能に設けられた上部旋回体13とを備え、この機体11の上部旋回体13に作業装置14が搭載されている。
上部旋回体13上には、オペレータの運転席が設けられたキャブ15などが設けられている。また、上部旋回体13には、燃料タンク17および作動油タンク18が設けられている。上部旋回体13の旋回軸受部より後部には機械室(エンジンルーム)19およびポンプ室(図示せず)が設置され、さらにその後部にはカウンタウエイト20が設置されている。
機械室19内には、図3乃至図5に示されるエンジン21が設置される。エンジン21の一側部には、ラジエータ22およびオイルクーラなどを有するクーリングパッケージに外部から吸引した冷却風を当てて冷却する冷却ファン23が配置され、エンジン21の他側部には、エンジン21の排気系に対して排ガスを浄化処理する排ガス浄化装置24が配置されている。
図3および図4に示されるように、排ガス浄化装置24は、エンジン21の排気口に黒煙除去装置27の一端部が接続され、この黒煙除去装置27の他端部に、配管28により窒素酸化物還元装置29の一端部が接続され、この窒素酸化物還元装置29の他端部に配管30が接続されている。これら黒煙除去装置27、配管28、窒素酸化物還元装置29、および、配管30により、エンジン21の排気管路が構成されている。そして、黒煙除去装置27と窒素酸化物還元装置29とを連通する配管28内に向けて、尿素水などの液状還元剤を噴射する被冷却部であるインジェクタ32が保持部33を介して取り付けられ、このインジェクタ32の近傍には、排ガス中の窒素酸化物(NOx)の濃度を検出する窒素酸化物センサとしてのNOxセンサが配置されていてもよい。なお、図3および図4において、エンジン21は一部のみ図示し、その他の部分については図示を省略している。
窒素酸化物還元装置29と黒煙除去装置27とは、上下に並んで配置されている。これら窒素酸化物還元装置29および黒煙除去装置27は、エンジン21の他側部の上部に配置されている。窒素酸化物還元装置29および黒煙除去装置27は、それぞれエンジン21の一側他側方向に対し交差または直交する方向に沿って配置されている。
配管28は、本実施の形態において、黒煙除去装置27の他端部に接続されエンジン21の他側部に向かい屈曲されつつ上方に延びる第一部分28aと、この第一部分28aからエンジン21の他側部に向かい、かつ、エンジン21を横切る方向(エンジン21の一側他側方向に対し交差または直交する方向)に傾斜状に屈曲される第二部分28bと、この第二部分28bからエンジン21を横切る方向に延びる第三部分28cと、この第三部分28cからエンジン21の他側部へと屈曲されて窒素酸化物還元装置29の一端部と接続される第四部分28dとを一体的に備えている。第二部分28bと第三部分28cとが、水平方向に沿って配置されている。
本実施の形態において、インジェクタ32は、保持部33に保持され、ボルトなどの取付部材(図示せず)により保持部33とともに配管28の第二部分28bに配置されている。図示される例では、インジェクタ32は、第二部分28bにおいて、第三部分28cと連なる位置の近傍に配置されている。インジェクタ32は、配管28の内部に挿入されている。インジェクタ32に対して、エンジン21の熱影響を受けない、または、受けにくい位置から、還元剤供給装置により尿素水などの液状還元剤が供給される。還元剤供給装置は、液状還元剤貯留用の液状還元剤タンク内の液状還元剤をポンプにより汲み上げ吐出し、還元剤供給配管により液状還元剤をインジェクタ32に対して供給する。
また、インジェクタ32は、熱による劣化および破損を防ぐため、エンジン冷却用の冷媒である冷却水を用いて冷却される。この冷却水の循環構造を、図5に模式的に示す。ラジエータ22とエンジン21とが冷媒流入配管である第一冷却配管36および冷媒流出配管である第二冷却配管37により流体的に接続され、第一冷却配管36または第二冷却配管37には、エンジン21から動力を得て駆動される冷却水ポンプ38が配置されて、ラジエータ22および冷却ファン23により冷却された冷却水が冷却水ポンプ38の駆動によってエンジン21とラジエータ22との間で循環される。また、第一冷却配管36には、冷媒流路からの流出部としての分岐冷媒流出配管である分岐流出配管40が分岐され、第二冷却配管37には、冷媒流路への流入部としての分岐冷媒流入配管である分岐流入配管41が分岐されている。分岐流出配管40および分岐流入配管41は、それぞれインジェクタ32の冷却用のものである。分岐流出配管40は、保持部33に保持され、インジェクタ32の近傍に位置している。図3に示されるように、分岐流出配管40は、インジェクタ32に対し、下方に延びている。分岐流入配管41には、インジェクタ32との間に、冷却水を一時的に貯留するための冷媒用タンク構造43(以下、単にタンク構造43という)が接続される。なお、冷却水の一部は、ターボチャージャの冷却に用いられてもよい。また、冷却水の一部は、空調装置に備えられるエバポレータにより冷却されてもよい。さらに、冷却水の循環構造には、エンジン21から動力を得て駆動されるポンプを別途備え、このポンプによってインジェクタ32に冷却水を供給してもよい。
図1および図2に示されるように、タンク構造43は、ホース部47と、パイプ部48と、を備え、これらホース部47の一部とパイプ部48とによって、貯留部49が構成されている。
ホース部47は、例えばゴムなどの合成樹脂により一体成形された成形品である。ホース部47は、冷却水が内部を通過する管部52を有するとともに、この管部52の端部に、この管部52に対し拡大されて貯留部49の一部をなす拡大部53を有する。管部52は、細長い円筒状をなしている。管部52は、エンジン21の周囲の限られたスペースに配置可能となるように、所望の形状に予め成形される。拡大部53は、管部52に対し滑らかに拡径されており、管部52と拡大部53とが連なる部分に段差が形成されないようになっている。
本実施の形態において、ホース部47は、一対設けられている。すなわち、ホース部47には、一方のホース部47aと、他方のホース部47bとが設定されている。これら一方のホース部47aと他方のホース部47bとは互いに別体に形成されている。本実施の形態において、一方のホース部47aには、管部52aおよび拡大部53aが設定され、他方のホース部47bには、管部52bおよび拡大部53bが設定されている。また、本実施の形態において、一方のホース部47a(管部52a)よりも他方のホース部47b(管部52b)が長く形成されている。
管部52aは、一端部が分岐流出配管40(図3)に流体的に接続され、他端部がパイプ部48に流体的に接続されている。管部52aは、第一区間部52a1と、この第一区間部52a1に連なる第二区間部52a2とを有している。図3および図4に示されるように、第一区間部52a1は、管部52aの一端部をなす端部が例えば分岐流出配管40およびインジェクタ32よりも上方の位置で保持部33に保持されている。第一区間部52a1は、保持部33から、エンジン21の一側部に向かい徐々に上方に向かって延びている。第一区間部52a1と第二区間部52a2とが連なる部分が屈曲されている。第二区間部52a2は、第一区間部52a1よりも長く形成され、窒素酸化物還元装置29の両端方向に沿って配置されている。第二区間部52a2は、第一区間部52a1側から拡大部53aに向かい、上方へと傾斜して延びている。すなわち、管部52aおよび一方のホース部47aは、一端部から他端部に向かって徐々に上方へと傾斜しており、一端部よりも他端部が上側に位置する。第二区間部52a2は、第一区間部52a1側から拡大部53aに向かい徐々に拡径されている。第二区間部52a2は、拡大部53aと流体的に連通する。第二区間部52a2と拡大部53aとが連なる部分が屈曲されている。管部52aは、パイプ部48の軸線に対して一側に延びている。
拡大部53aは、一方のホース部47aの他端部をなす端部である。拡大部53aは、管部52aよりも大きい内部断面積を有し、一定または略一定の径寸法を有する円筒状に形成されている。拡大部53aは、エンジン21の一側他側方向に沿って軸線を有して配置されている。図1および図2に示されるように、拡大部53aには、パイプ部48の一端部48aが内挿されている。
また、管部52bは、パイプ部48を挟んで管部52aの反対側に位置する。管部52bは、一端部がパイプ部48に流体的に接続され、他端部が分岐流入配管41(図3)に流体的に接続されている。他方の管部52bは、第一区間部52b1と、この第一区間部52b1に連なる第二区間部52b2と、この第二区間部52b2に連なる第三区間部52b3とを有している。図3および図4に示されるように、第一区間部52b1は、拡大部53bと流体的に連通する。第一区間部52b1は、第二区間部52b2側から拡大部53bに向かい徐々に拡径されている。第一区間部52b1は、水平方向に沿って延びている。つまり、第一区間部52b1は、パイプ部48および貯留部49と等しい高さ、または、略等しい高さに位置している。第一区間部52b1と拡大部53bとが連なる部分、および、第一区間部52b1と第二区間部52b2とが連なる部分がそれぞれ屈曲されている。第二区間部52b2は、第一区間部52b1よりも長く形成されている。第二区間部52b2は、第一区間部52b1に対し下方に延びている。第二区間部52b2は、上下方向に沿って直線状に配置されている。第二区間部52b2から第三区間部52b3に亘る部分が屈曲されている。第三区間部52b3は、第二区間部52b2に対してさらに下方に延びている。第三区間部52b3は、第二区間部52b2と反対側である管部52bの他端部をなす端部が、エンジン21に対して離れる方向に向かい下方へと傾斜している。すなわち、管部52bおよび他方のホース部47bは、一端部から他端部に向かって徐々に下方へと傾斜しており、他端部よりも一端部が上側に位置する。第三区間部52b3は、分岐流入配管41の上端部に流体的に接続され、この第三区間部52b3から、分岐流入配管41が下方へと延びている。管部52bは、パイプ部48の軸線に対して、管部52aと同側に延びている。
拡大部53bは、他方のホース部47bの一端部をなす端部である。拡大部53bは、管部52bよりも大きい内部断面積を有し、一定または略一定の径寸法を有する円筒状に形成されている。拡大部53bは、エンジン21の一側他側方向に沿って軸線を有して配置されている。図1および図2に示されるように、拡大部53bには、パイプ部48の他端部48bが内挿されている。
また、パイプ部48は、一方および他方のホース部47a,47bを流体的に接続するものである。また、パイプ部48は、貯留部49の容量を設定するものである。パイプ部48は、ホース部47よりも硬質の部材、例えば金属などの部材により形成されている。パイプ部48は、円筒状に形成されている。パイプ部48には、シール部55が形成されている。シール部55は、パイプ部48とホース部47との隙間を液密に閉塞する。また、シール部55は、パイプ部48に対し、ホース部47を軸線に沿う方向に抜け止めする。シール部55は、パイプ部48の外周面から径方向に突出する。また、シール部55は、パイプ部48の全周に亘り連続している。本実施の形態において、シール部55には、一方のホース部47aの拡大部53aに対するシールおよび抜け止めとなる一方のシール部55aと、他方のホース部47bの拡大部53bに対するシールおよび抜け止めとなる他方のシール部55bとが設定されている。一方および他方のシール部55a,55bは、パイプ部48の一端部48aおよび他端部48bに形成されている。
パイプ部48とホース部47とは、リング57により締め付け固定されている。本実施の形態において、リング57は、円環状に形成されている。リング57は、パイプ部48の両端部48a,48bと、一方のホース部47aの拡大部53aおよび他方のホース部47bの拡大部53bとを締め付け固定している。また、リング57は、拡大部53a,53bの端部に位置している。リング57は、一方および他方のシール部55a,55bに対し、拡大部53a,53bの端部側に離れた位置でパイプ部48と一方および他方のホース部47a,47bとを締め付け固定している。
また、パイプ部48には、ブラケット59が取り付けられている。図3および図4に示されるように、ブラケット59は、タンク構造43をエンジン21に対し固定するものである。ブラケット59は、金属板などにより形成され、パイプ部48に対し、両端の中央部に溶接などによって固定されている。つまり、ブラケット59は、一方のホース部47aの拡大部53aと、他方のホース部47bの拡大部53bとの間の位置でパイプ部48に固定されている。
ブラケット59は、作業機械10の種類や機械室19(図6)内の配置スペースに応じて任意に形成してよい。本実施の形態において、図1乃至図4に示されるように、ブラケット59は、固定部61と、タンク構造43を支持する支持部62と、固定部61と支持部62とを連結する連結部63と、ホース部47を固定するホース固定部64とを一体的に備えている。
固定部61は、例えば図示されない液状還元剤ホースの配策固定用に使用される。固定部61は、上方から見てクランク状に屈曲されて形成されている。つまり、固定部61は、パイプ部48の軸線と交差または直交する方向に延びる固定部本体部61aと、固定部本体部61aの両端部から互いに反対方向へとパイプ部48の軸線に沿う方向に延びる取付部61b,61cとを備えている。固定部本体部61aは、パイプ部48の軸線に沿って、つまり水平方向に面方向を有している。取付部61b,61cに穴部61d,61eが形成され、これら穴部61d,61eに図示されないボルトなどが挿入されて、固定部61がエンジン21側に取り付けられるようになっている。
支持部62は、パイプ部48の軸線と交差する方向に延びている。支持部62は、パイプ部48の軸線に対して交差または直交する方向、本実施の形態では上下方向に面方向を有している。支持部62には、穴部62a,62bが両端部近傍に形成され、これら穴部62a,62bにボルト62c,62dが挿入されて、支持部62がエンジン21側に固定されるようになっている。また、支持部62の一端部に、ホース固定部64が突設されている。
連結部63は、固定部61の固定部本体部61aから下方に延び、固定部61と支持部62とを上下に連結している。
ホース固定部64は、舌片状に形成され、パイプ部48の軸線に沿って面方向を有している。ホース固定部64には、穴部64aが形成され、この穴部64aにボルト(図示せず)が挿入されて、ホース固定部64に、保持体66が保持される。保持体66は、本実施の形態において、他方のホース部47bを保持するリング状の部材である。保持体66は、例えば他方のホース部47bの管部52bの第二区間部52b2の第三区間部52b3寄りの位置を保持している。
そして、ブラケット59により、タンク構造43は、配管28およびインジェクタ32に対し上方に離れた位置に貯留部49(パイプ部48および拡大部53a,53b)が位置し、この貯留部49(パイプ部48および拡大部53a,53b)を最も高い位置として、貯留部49から管部52a,52bが下方に延びるように配置される。
次に、図示された実施の形態の動作を説明する。
作業機械10の動作時には、図5に示されるようにエンジン21から動力を得て駆動された冷却水ポンプ38により冷却水が循環され、ラジエータ22により冷却された冷却水がエンジン21やインジェクタ32に供給されて、これらエンジン21やインジェクタ32が冷却される。
一方、作業終了後などのエンジン停止時には、冷却水ポンプ38も停止することで、冷却水の循環が停止する。このため、冷却水の温度がインジェクタ32によって上昇されることで、温度が上昇した冷却水または蒸気が一方のホース部47aから貯留部49へと流れ、代わりに貯留部49に貯留されていた温度が低い冷却水が一方のホース部47aからインジェクタ32へと供給されてインジェクタ32を冷却し、エンジン停止後の輻射熱または伝熱に対しインジェクタ32を保護する。
このように、一実施の形態によれば、冷却水が内部を通過する管部52と、冷却水を貯留可能な貯留部49の少なくとも一部をなす拡大部53とを有するホース部47を、合成樹脂により一体成形することで、被冷却部となるインジェクタ32の位置から貯留部49に亘る部分を最小限の部品点数で製造でき、簡素な構成で、限られたスペースに適切に設置でき、コストダウンが可能になる。
特に、ホース部47の管部52は、エンジン21および排ガス浄化装置24の各部などと振動系を同一にするために太く重量が大きいものとすることが望ましいので、限られたスペースに配置できるように、予め所定の形状に成形することが多い。そこで、予め必要となる管部52の成形工程において同時に拡大部53を成形することによって、工数の増加を招くことなくホース部47を簡素に構成できる。
一対のホース部47a,47bの拡大部53a,53bにパイプ部48の両端部48a,48bが挿入されて、パイプ部48が拡大部53a,53bとともに貯留部49をなすので、パイプ部48によって一対のホース部47a,47bを接続できるとともに、パイプ部48の大きさを設定することによって貯留部49の容量を容易に設定できる。
パイプ部48の両端部48a,48bの外面に設けたシール部55(一方および他方のシール部55a,55b)により、パイプ部48の両端部48a,48bと拡大部53a,53bとの隙間を液密に閉塞するので、貯留部49からの冷却水の漏れを確実に防止できる。
拡大部53a,53bをパイプ部48の両端部48a,48bに対しリング57によってそれぞれ締め付け固定することで、パイプ部48の両端部48a,48bと一対のホース部47a,47bの拡大部53a,53bとの隙間を確実に閉塞し、貯留部49からの冷却水の漏れを確実に防止できる。
排ガス浄化装置24は、インジェクタ32を冷却する冷却水をタンク構造43の貯留部49に貯留可能とすることで、貯留部49に貯留された冷却水を利用して、エンジン21が停止した後でもインジェクタ32を冷却可能となり、エンジン21および排ガス浄化装置24からの輻射熱および伝熱に対しインジェクタ32を保護できる。
タンク構造43は、インジェクタ32の上方に貯留部49が位置するように配置され、貯留部49の位置が最も高いので、エンジン21が停止した後に温まった冷却水または蒸気が一方のホース部47aから貯留部49へと上昇し、入れ替わりで貯留部49に貯留された温度が低い冷却水が一方のホース部47aからインジェクタ32へと流れるように対流が生じる。そのため、冷却水ポンプ38が停止した状態であっても、インジェクタ32を冷却するように温度が低い冷却水を供給可能となる。
そして、上記のタンク構造43を有する排ガス浄化装置24を備えることで、小型で低コストの作業機械10を提供できる。
なお、上記一実施の形態において、被冷却部はインジェクタ32に限らず、特にエンジン21の停止によって冷却水の供給が停止する任意の被冷却部を対象とすることができる。
本発明は、排ガス浄化装置のインジェクタを冷却するための冷媒用タンク構造、および、当該冷媒用タンク構造を有する作業機械の製造業などに関わる事業者にとって利用可能である。
10 作業機械
21 エンジン
24 排ガス浄化装置
32 インジェクタ
43 冷媒用タンク構造
47 ホース部
48 パイプ部
49 貯留部
52 管部
53 拡大部
55 シール部
57 リング

Claims (6)

  1. 冷媒が内部を通過する管部、および、この管部の端部に形成されこの管部に対し拡大されて冷媒を貯留可能な貯留部の少なくとも一部をなす拡大部を有し、合成樹脂により一体成形されたホース部を備えた
    ことを特徴とする冷媒用タンク構造。
  2. ホース部は、一対設けられ、
    筒状に形成され、ホース部の拡大部に両端部が挿入されてこれら拡大部とともに貯留部をなすパイプ部を備えた
    ことを特徴とする請求項1記載の冷媒用タンク構造。
  3. パイプ部は、両端部の外面に、拡大部との隙間を液密に閉塞するシール部を有する
    ことを特徴とする請求項2記載の冷媒用タンク構造。
  4. 拡大部をパイプ部の両端部に対しそれぞれ締め付け固定するリングを備えた
    ことを特徴とする請求項2または3記載の冷媒用タンク構造。
  5. エンジンの排ガス中の所定の酸化物を還元処理する液状還元剤を噴射するインジェクタと、
    このインジェクタを冷却する冷媒を貯留部に貯留可能な請求項1乃至4いずれか一記載の冷媒用タンク構造と、
    を有することを特徴とする排ガス浄化装置。
  6. エンジンと、
    このエンジンの排ガス中の所定の酸化物を還元処理する請求項5記載の排ガス浄化装置と、
    を備えたことを特徴とする作業機械。
JP2019200746A 2019-11-05 2019-11-05 排ガス浄化装置および作業機械 Active JP7405497B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019200746A JP7405497B2 (ja) 2019-11-05 2019-11-05 排ガス浄化装置および作業機械

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019200746A JP7405497B2 (ja) 2019-11-05 2019-11-05 排ガス浄化装置および作業機械

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021076022A true JP2021076022A (ja) 2021-05-20
JP7405497B2 JP7405497B2 (ja) 2023-12-26

Family

ID=75897378

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019200746A Active JP7405497B2 (ja) 2019-11-05 2019-11-05 排ガス浄化装置および作業機械

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7405497B2 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10121966A (ja) * 1996-10-18 1998-05-12 Suzuki Motor Corp 水冷エンジンにおけるウォータホースの組み付け構造
JP2004001645A (ja) * 2002-05-31 2004-01-08 Shin Caterpillar Mitsubishi Ltd 建設機械及び冷却空気ダクト
WO2014141513A1 (ja) * 2013-03-15 2014-09-18 株式会社小松製作所 排気処理ユニット及び排気処理ユニットを搭載する作業車両

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10121966A (ja) * 1996-10-18 1998-05-12 Suzuki Motor Corp 水冷エンジンにおけるウォータホースの組み付け構造
JP2004001645A (ja) * 2002-05-31 2004-01-08 Shin Caterpillar Mitsubishi Ltd 建設機械及び冷却空気ダクト
WO2014141513A1 (ja) * 2013-03-15 2014-09-18 株式会社小松製作所 排気処理ユニット及び排気処理ユニットを搭載する作業車両

Also Published As

Publication number Publication date
JP7405497B2 (ja) 2023-12-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5546694B1 (ja) 排気ガス後処理ユニット、及びこれを搭載する建設車両
US20150285421A1 (en) Double-walled fuel supply line element and connecting flange for the same
US20160024752A1 (en) Engine device
JP6071855B2 (ja) 建設機械
JP2016505112A (ja) マルチローブ・スートブロワ
JP2008185018A (ja) エンジンおよび該エンジンを備えた自動二輪車
CN104105854B (zh) 用于内燃机的废气再处理的装置的密封装置
JP6284281B2 (ja) トラクタ
CN104632347A (zh) 冷却水路结构
JP6093983B2 (ja) 建設機械
US10494987B2 (en) Coolant passage device for internal combustion engine
US10640170B2 (en) Straddle-type vehicle
JP2021076022A (ja) 冷媒用タンク構造、排ガス浄化装置および作業機械
JP6930226B2 (ja) 還元剤噴射装置及びアダプタ
JP2020133475A (ja) 冷却装置
JP4728179B2 (ja) 接続管を備えた内燃機関
JP6726009B2 (ja) Egrクーラ構造
WO2015045023A1 (ja) 作業車両
JP4583999B2 (ja) 建設機械の継手固定装置
US20220372903A1 (en) Exhaust after treatment cooling system
BR102014031388A2 (pt) sistemas e métodos para refrigeração de um módulo de dosagem de fluido para escapamento de motores a diesel de um veículo agrícola
JP5481604B1 (ja) 排気処理ユニット及び排気処理ユニットを搭載する作業車両
JP2012246805A (ja) 内燃機関の排気循環装置
JP2019043165A (ja) エンジンの冷却構造
JP6919282B2 (ja) 熱交換器のパイプ取付構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220916

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230830

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230906

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20231002

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20231213

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20231213

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7405497

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150