JP2021075626A - エポキシ(メタ)アクリレート樹脂組成物、硬化性樹脂組成物、硬化物及び物品 - Google Patents

エポキシ(メタ)アクリレート樹脂組成物、硬化性樹脂組成物、硬化物及び物品 Download PDF

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Abstract

【課題】優れた耐熱性及び誘電特性を有するエポキシ(メタ)アクリレート樹脂組成物、これを含有する硬化性樹脂組成物、前記硬化性樹脂組成物の硬化物、及び前記硬化物の塗膜を有する物品を提供する。【解決手段】芳香族エステル化合物(A)と、エポキシ(メタ)アクリレート樹脂(B)とを含有するエポキシ(メタ)アクリレート樹脂組成物であって、前記芳香族エステル化合物(A)が、少なくとも1つのビニルベンジル基を有する単官能フェノール化合物(A1)、及び芳香族多塩基酸またはその誘導体(A2)を必須の反応原料とするものであり、前記エポキシ(メタ)アクリレート樹脂(B)が、エポキシ樹脂(B1)及び不飽和一塩基酸(B2)を必須の反応原料とするものであることを特徴とするエポキシ(メタ)アクリレート樹脂組成物を用いる。【選択図】図1

Description

本発明は、優れた耐熱性及び誘電特性を有するエポキシ(メタ)アクリレート樹脂組成物、これを含有する硬化性樹脂組成物、前記硬化性樹脂組成物からなる硬化物及び物品に関する。
近年、紫外線等の活性エネルギー線により硬化可能な活性エネルギー線硬化性組成物や、熱により硬化可能な熱硬化性組成物などの硬化性組成物は、インキ、塗料、コーティング剤、接着剤、光学部材等の分野において広く用いられている。なかでも、前記コーティング剤用途としては、一般に、各種基材表面へ意匠性を付与できるとともに、優れた硬化性を有しており、基材表面の劣化を防止可能な塗膜を形成できることが求められている。また、近年は硬化性のみならず、基材密着性を備えた硬化塗膜を形成可能な材料が産業界から求められている。さらに、プリント配線板向けのソルダーレジスト用硬化性組成物として用いる場合、前記要求特性に加え、少ない露光量で硬化すること、硬化物における耐熱性や強度、誘電特性等に優れることなども求められている。
従来のソルダーレジスト用硬化性組成物としては、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂とアクリル酸と無水フタル酸とを反応させて得られる中間体に、更にテトラヒドロ無水フタル酸を反応させて得られる酸基含有エポキシアクリレート樹脂を含む感光性樹脂組成物が知られているが(例えば、特許文献1参照。)、硬化物における耐熱性が十分ではなく、また、水酸基の生成により誘電率及び誘電正接が上昇するため、誘電特性が悪化する等の問題があった。
そこで、耐熱性に加え、優れた誘電特性を有する材料が求められていた。
特開平8−259663号公報
本発明が解決しようとする課題は、優れた耐熱性及び誘電特性を有するエポキシ(メタ)アクリレート樹脂組成物、これを含有する硬化性樹脂組成物、前記硬化性樹脂組成物の硬化物、及び前記硬化物の塗膜を有する物品を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討を行った結果、特定の芳香族エステル化合物と、特定のエポキシ(メタ)アクリレート樹脂とを含有するエポキシ(メタ)アクリレート樹脂組成物を用いることによって、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、芳香族エステル化合物(A)と、エポキシ(メタ)アクリレート樹脂(B)とを含有するエポキシ(メタ)アクリレート樹脂組成物であって、前記芳香族エステル化合物(A)が、少なくとも1つのビニルベンジル基を有する単官能フェノール化合物(A1)、及び芳香族多塩基酸またはその誘導体(A2)を必須の反応原料とするものであり、前記エポキシ(メタ)アクリレート樹脂(B)が、エポキシ樹脂(B1)及び不飽和一塩基酸(B2)を必須の反応原料とするものであることを特徴とするエポキシ(メタ)アクリレート樹脂組成物、これを含有する硬化性樹脂組成物、前記硬化性樹脂組成物からなる硬化物及び物品に関するものである。
本発明のエポキシ(メタ)アクリレート樹脂組成物は、優れた耐熱性及び優れた誘電特性を有することから、前記エポキシ(メタ)アクリレート樹脂組成物と光重合開始剤とを含有した硬化性樹脂組成物は、コーティング剤や接着剤として用いることができ、前記コーティング剤としては、特にソルダーレジスト用途に好適に用いることができる。なお、本発明でいう「優れた誘電特性」とは、低誘電率及び低誘電正接のことを云う。
合成例1で得られた単官能フェノール化合物のGPCチャートである。 合成例2で得られた単官能フェノール化合物のGPCチャートである。 合成例3で得られた芳香族エステル化合物のGPCチャートである。 合成例4で得られた芳香族エステル化合物のGPCチャートである。
本発明のエポキシ(メタ)アクリレート樹脂組成物は、芳香族エステル化合物(A)と、エポキシ(メタ)アクリレート樹脂(B)とを含有することを特徴とする。
なお、本発明において、「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート及び/またはメタクリレートを意味する。また、「(メタ)アクリロイル」とは、アクリロイル及び/またはメタクリロイルを意味する。さらに、「(メタ)アクリル」とは、アクリル及び/またはメタクリルを意味する。
前記芳香族エステル化合物(A)としては、少なくとも1つのビニルベンジル基を有する単官能フェノール化合物(A1)、及び芳香族多塩基酸またはその誘導体(A2)(以下、「芳香族多塩基酸(A2)」と略記する。)を必須の反応原料とする。
前記単官能フェノール化合物(A1)としては、フェノール性水酸基を一つ有する、単環又は多環の芳香族化合物から選択される1種以上が挙げられる。前記単官能フェノール化合物(A1)としては、例えば、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、3,5−キシレノール、2,6−キシレノール、o−フェニルフェノール、p−フェニルフェノール、2−ベンジルフェノール、4−ベンジルフェノール、4−(α−クミル)フェノール、α−ナフトール、β−ナフトール等の芳香族モノヒドロキシ化合物が挙げられる。これらの中でも、α−ナフトール、β−ナフトール、o−フェニルフェノール、及びp−フェニルフェノールから選択される1以上の芳香族モノヒドロキシ化合物を用いることが、耐熱性に優れ、より低い誘電正接の硬化物を得ることができることから好ましい。
前記単官能フェノール化合物(A1)が有するビニルベンジル基は、単官能フェノール化合物の芳香族環に直接置換していることが好ましい。
前記ビニルベンジル基としては、エテニルベンジル基、イソプロペニルベンジル基、ノルマルプロペニルベンジル基等が挙げられる。これらの中でも、工業的な入手しやすさと硬化性の点でエテニルベンジル基が好ましい。
前記単官能フェノール化合物(A1)は、前記ビニルベンジル基の他に、アルキル基、アリール基等の置換基を1以上有していてもよい。前記アルキル基としては、例えば、炭素原子数1〜20、好ましくは炭素原子数1〜6のアルキル基が挙げられる。前記炭素数1〜6のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、ノルマルプロピル基、イソプロピル基、ノルマルブチル基、ターシャリーブチル基、ペンチル基、ノルマルヘキシル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。前記アリール基としては、ベンジル基、ナフチル基、メトキシナフチル基等が挙げられる。
前記単官能フェノール化合物(A1)の具体例としては、例えば、下記構造式(1)または(2)で表される化合物等が挙げられる。
Figure 2021075626
[式(1)及び(2)中、Rはビニルベンジル基であり、Rは、水素原子、アルキル基、またはアリール基である。また、式(1)中のnは1〜5の整数、mは0〜4の整数であり、nとmの和は5である。式(2)中のnは1〜7の整数、mは0〜6の整数であり、式(2)におけるnとmの和は7である。式(1)、(2)におけるR、Rは同一のものからなるものであっても、異なるものからなるものであってもよい。]
なお、式(2)における水酸基、R、Rはナフタレン環上の置換基としていずれの環上に結合していてもよいことを示すものである。
前記アルキル基としては、例えば、炭素原子数1〜20、好ましくは炭素原子数1〜6のアルキル基が挙げられる。前記炭素数1〜6のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、ノルマルプロピル基、イソプロピル基、ノルマルブチル基、ターシャリーブチル基、ペンチル基、ノルマルヘキシル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。前記アリール基としては、フェニル基、ベンジル基、ナフチル基、メトキシナフチル基等が挙げられる。
前記構造式(1)及び(2)中のRは、優れた耐熱性及び誘電特性を有するエポキシ(メタ)アクリレート樹脂組成物が得られることから、水素原子、メチル基及びアリール基から選択される化合物であることが好ましい。
前記単官能フェノール化合物(A1)の製造方法としては、特に限定されず、従来公知のアルカリ化合物を用いた脱ハロゲン化水素反応による合成法等を用いることができる。例えば、トルエンやメチルイソブチルケトン、メチルエチルケトンといった有機溶媒に、ビニルベンジルハライド化合物と多価フェノール化合物、及びアンモニウム塩の様な相間移動触媒を溶解させ、ここにアルカリ化合物を添加し、加熱しながら混合することにより製造することができる。中でも、フェノール基とビニルベンジル基両者を含有する化合物の収率が高いことから、アルカリ化合物としてはハイドロタルサイト類を用いることが好ましい。
前記芳香族多塩基酸またはその誘導体(A2)としては、例えば、イソフタル酸、テレフタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸;トリメシン酸、トリメリット酸等の芳香族トリカルボン酸;ピロメリット酸;及びこれらの酸ハロゲン化物、エステル化物等を挙げることができる。これらは単独で用いることも2種以上を併用することもできる。中でも、優れた耐熱性及び誘電特性を有するエポキシ(メタ)アクリレート樹脂組成物が得られることから、イソフタル酸、あるいはイソフタル酸とテレフタル酸との混合物が好ましい。
前記芳香族エステル化合物(A)としては、前記単官能フェノール化合物(A1)、及び芳香族多塩基酸またはその誘導体(A2)の他に、少なくとも2つのフェノール性水酸基を有する化合物(A3)、芳香族一塩基酸またはその誘導体(A4)を反応原料として含有してもよい。
前記少なくとも2つのフェノール性水酸基を有する化合物(A3)としては、例えば、下記構造式(3−1)〜(3−7)で表される化合物等が挙げられる。
Figure 2021075626
Figure 2021075626
式(3−1)〜(3−7)中、Rはそれぞれ独立して水素原子、アルキル基、アリール基又はビニルベンジル基を表し、(3−1)、(3−4)、(3−5)、(3−6)中のnは1〜4の整数であり、(3−2)中のnは0〜3の整数であり、(3−3)、(3−7)中のnは0〜6の整数である。前記アルキル基としては、例えば、炭素原子数1〜20、好ましくは炭素原子数1〜6のアルキル基を挙げることができる。炭素数1〜6のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、ノルマルプロピル基、イソプロピル基、ノルマルブチル基、ターシャリーブチル基、ペンチル基、ノルマルヘキシル基、シクロヘキシル基等を挙げることができる。前記アリール基としては、ベンジル基、ナフチル基、メトキシナフチル基等を挙げることができる。なお、式(3−7)における水酸基、Rはナフタレン環上のいずれの環に結合していてもよいことを示す。
また、前記少なくとも2つのフェノール性水酸基を有する化合物(A3)は、下記式(4)で表される化合物でもよい。
Figure 2021075626
〔但し、式(4)中、mは0〜20の整数である。〕
上記式(4)において、Arはそれぞれ独立して、フェノール性水酸基を含有する置換基を表し、Zは、それぞれ独立して、酸素原子、硫黄原子、ケトン基、スルホニル基、置換若しくは非置換の炭素原子数1〜20のアルキレン、置換若しくは非置換の炭素原子数3〜20のシクロアルキレン、炭素原子数6〜20のアリーレン、又は炭素原子数8〜20のアラルキレンである。
Arとしては、特に制限されないが、例えば、下記式(5−1)、(5−2)に記載する芳香族ヒドロキシ化合物の残基を挙げることができる。
Figure 2021075626
式(5−1)、(5−2)中、Rはそれぞれ独立して水素原子、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数6〜20のアリール基の何れかである。式(5−1)中のnは0〜5の整数であり、式(5−2)中のnは0〜7の整数である。前記アルキル基としては、例えば、炭素原子数1〜20、好ましくは炭素原子数1〜6のアルキル基を挙げることができる。炭素数1〜6のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、ノルマルプロピル基、イソプロピル基、ノルマルブチル基、ターシャリーブチル基、ペンチル基、ノルマルヘキシル基、シクロヘキシル基等を挙げることができる。前記アリール基としては、ベンジル基、ナフチル基、メトキシナフチル基等を挙げることができる。
前記Zにおける炭素原子数1〜20のアルキレンとしては、特に制限されないが、メチレン、エチレン、プロピレン、1−メチルメチレン、1,1−ジメチルメチレン、1−メチルエチレン、1,1−ジメチルエチレン、1,2−ジメチルエチレン、プロピレン、ブチレン、1−メチルプロピレン、2−メチルプロピレン、ペンチレン、ヘキシレン等が挙げられる。
前記炭素原子数3〜20のシクロアルキレンとしては、特に制限されないが、シクロプロピレン、シクロブチレン、シクロペンチレン、シクロヘキシレン、シクロペンチレン、シクロへプチレン、および下記式(6−1)〜(6−4)で表されるシクロアルキレン等が挙げられる。
Figure 2021075626
なお、上記式(6−1)〜(6−4)において、「*」はArと結合する部位を表す。
前記炭素原子数6〜20のアリーレンとしては、特に制限されないが、下記式(12)で表されるアリーレン等が挙げられる。
Figure 2021075626
なお、上記式(7−1)において、「*」はArと結合する部位を表す。
前記炭素原子数8〜20のアラルキレンとしては、特に制限されないが、下記式(8−1)〜(8−5)で表されるアラルキレン等が挙げられる。
Figure 2021075626
なお、式(8−1)〜(8−5)において、「*」はArと結合する部位を表す。
上述のうち、式(4)中のZは、炭素原子数3〜20のシクロアルキレン、炭素原子数6〜20のアリーレン、炭素原子数8〜20のアラルキレンであることが好ましく、式(6−3)、(6−4)、(7−1)、(8−1)〜(8−5)で表されるものであることが、優れた耐熱性及び誘電特性を有するエポキシ(メタ)アクリレート樹脂組成物が得られることからより好ましい。式(4)におけるmは、0または1〜10の整数であり、好ましくは0〜8であり、優れた耐熱性及び誘電特性を有するエポキシ(メタ)アクリレート樹脂組成物が得られることから、好ましくは0〜5である。
また、前記少なくとも2つのフェノール性水酸基を有する化合物(A3)は、下記式(9)記載の構造でも良い。
Figure 2021075626
但し式(9)中、lは1以上の整数、Rは水素原子、アルキル基、又はアリール基を示す。)
式(9)において、lは好ましくは1〜20、より好ましくは1〜15、さらに好ましくは1〜12の整数である。アルキル基としては、炭素原子数1〜20、好ましくは炭素原子数1〜6のアルキル基を挙げることができる。炭素数1〜6のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、ノルマルプロピル基、イソプロピル基、ノルマルブチル基、ターシャリーブチル基、ペンチル基、ノルマルヘキシル基、シクロヘキシル基等を挙げることができる。アリール基としては、ベンジル基、ナフチル基、メトキシナフチル基等を挙げることができる。
上述した中でも、優れた耐熱性及び誘電特性を有するエポキシ(メタ)アクリレート樹脂組成物が得られることから、式(4)、(9)で表される化合物が好ましく、更に、式(4)の内、Arがフェノール、オルソクレゾール、ジメチルフェノール、フェニルフェノール、又はα−ナフトール、β−ナフトールの残基であり、かつZが式(6−3)、(7−1)、(8−1)〜(8−5)であるものが好ましく、及び、式(9)で表される化合物がより好ましい。
前記芳香族一塩基酸またはその誘導体(A4)としては、例えば、安息香酸、安息香酸クロリド等が挙げられる。
前記芳香族エステル化合物(A)としては、優れた耐熱性及び誘電特性を有するエポキシ(メタ)アクリレート樹脂組成物が得られることから、下記構造式(I)で表される構造を有するものが好ましい。
Figure 2021075626
[式(I)中、環Aは、それぞれ独立して、置換基を有していてもよいベンゼン環またはナフタレン環であり、Xは前記単官能フェノール化合物(a1)の反応残基であり、Yは多官能フェノール化合物の反応残基である。また、nは0〜20の整数である。]
前記構造式(I)で表される構造を有するものの具体例としては、例えば、以下の式(Ia),(Ib)で表される芳香族エステル化合物等が挙げられる。
Figure 2021075626
前記芳香族エステル化合物(A)の製造方法としては、特に制限されず、どのような方法にて製造してもよい。例えば、前記単官能フェノール化合物(A1)と、前記芳香族多塩基酸またはその誘導体(A2)とを含有する反応原料の全てを一括で反応させる方法で製造してもよいし、反応原料を順次反応させる方法で製造してもよい。前記反応原料の全てを一括で反応させる方法としては、例えば、前記単官能フェノール化合物(A1)と、前記芳香族多塩基酸またはその誘導体(A2)を塩基性条件下または酸性条件下、20〜140℃で反応させて得られる方法(方法1)、前記単官能フェノール化合物(A1)と、前記芳香族多塩基酸またはその誘導体(A2)と、前記少なくとも2つのフェノール性水酸基を有する化合物(A3)を塩基性条件または酸性条件下、20〜140℃で反応させて得られる方法(方法2)、前記単官能フェノール化合物(A1)と、前記芳香族多塩基酸またはその誘導体(A2)と、前記少なくとも2つのフェノール性水酸基を有する化合物(A3)と、前記芳香族一塩基酸またはその誘導体(A4)を塩基性条件または酸性条件下、20〜140℃で反応させて得られる方法(方法3)等が挙げられる。
前記方法1における、前記単官能フェノール化合物(A1)と、前記芳香族多塩基酸またはその誘導体(A2)との反応は、前記単官能フェノール化合物(A1)が有するフェノール性水酸基1モルに対して、前記芳香族多塩基酸またはその誘導体(A2)が有するフェノール性水酸基と反応し得る官能基のモル数が、0.9〜1.1の範囲であることが好ましく、0.95〜1.05の範囲がより好ましい。
前記方法2における、前記単官能フェノール化合物(A1)と、前記芳香族多塩基酸またはその誘導体(A2)と、前記少なくとも2つのフェノール性水酸基を有する化合物(A3)の反応は、前記単官能フェノール化合物(A1)及び前記少なくとも2つのフェノール性水酸基を有する化合物(A3)が有するフェノール性水酸基1モルに対して、前記芳香族多塩基酸またはその誘導体(A2)が有するフェノール性水酸基と反応し得る官能基のモル数が、0.9〜1.1の範囲であることが好ましく、0.95〜1.05の範囲がより好ましい。
前記方法3における、前記単官能フェノール化合物(A1)と、前記芳香族多塩基酸またはその誘導体(A2)と、前記少なくとも2つのフェノール性水酸基を有する化合物(A3)と前記芳香族一塩基酸またはその誘導体(A4)の反応は、前記単官能フェノール化合物(A1)及び前記少なくとも2つのフェノール性水酸基を有する化合物(A3)が有するフェノール性水酸基1モルに対して、前記芳香族多塩基酸またはその誘導体(A2)及び前記芳香族一塩基酸またはその誘導体(A4)が有するフェノール性水酸基と反応し得る官能基のモル数が、0.9〜1.1の範囲であることが好ましく、0.95〜1.05の範囲がより好ましい。
前記エポキシ(メタ)アクリレート樹脂(B)としては、エポキシ樹脂(B1)及び不飽和一塩基酸(B2)を必須の反応原料とするものである。
前記エポキシ樹脂(B1)としては、樹脂中に複数のエポキシ基を有し、前記不飽和一塩基酸(B2)と反応し得るものであれば、その具体構造は特に限定されない。前記エポキシ樹脂(B1)としては、例えば、ビスフェノール型エポキシ樹脂、フェニレンエーテル型エポキシ樹脂、ナフチレンエーテル型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトール−フェノール共縮ノボラック型エポキシ樹脂、ナフトール−クレゾール共縮ノボラック型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン−フェノール付加反応型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、フルオレン型エポキシ樹脂、キサンテン型エポキシ樹脂、ジヒドロキシベンゼン型エポキシ樹脂、トリヒドロキシベンゼン型エポキシ樹脂、オキサゾリドン型エポキシ樹脂等が挙げられる。これらのエポキシ樹脂(B1)は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。また、これらの中でも、耐熱性及び誘電特性に優れたエポキシ(メタ)アクリレート樹脂組成物が得られることから、ビスフェノール型エポキシ樹脂、水添ビスフェノール型エポキシ樹脂、ビフェノール型エポキシ樹脂、水添ビフェノール型エポキシ樹脂、ジヒドロキシベンゼン型エポキシ樹脂が好ましく、ビスフェノール型エポキシ樹脂又は水添ビスフェノール型エポキシ樹脂がより好ましい。
前記ビスフェノール型エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールAP型エポキシ樹脂、ビスフェノールB型エポキシ樹脂、ビスフェノールBP型エポキシ樹脂、ビスフェノールE型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂等が挙げられる。
前記水添ビスフェノール型エポキシ樹脂としては、例えば、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールB型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールE型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールF型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールS型エポキシ樹脂等が挙げられる。
前記ビフェノール型エポキシ樹脂としては、例えば、4,4’−ビフェノール型エポキシ樹脂、2,2’−ビフェノール型エポキシ樹脂、テトラメチル−4,4’−ビフェノール型エポキシ樹脂、テトラメチル−2,2’−ビフェノール型エポキシ樹脂等が挙げられる。
前記水添ビフェノール型エポキシ樹脂としては、例えば、水添4,4’−ビフェノール型エポキシ樹脂、水添2,2’−ビフェノール型エポキシ樹脂、水添テトラメチル−4,4’−ビフェノール型エポキシ樹脂、水添テトラメチル−2,2’−ビフェノール型エポキシ樹脂等が挙げられる。
前記エポキシ樹脂(B1)が、前記ビスフェノール型エポキシ樹脂、前記水添ビスフェノール型エポキシ樹脂、前記ビフェノール型エポキシ樹脂、前記水添ビフェノール型エポキシ樹脂、または前記ジヒドロキシベンゼン型エポキシ樹脂の何れかである場合、耐熱性及び誘電特性に優れたエポキシ(メタ)アクリレート樹脂組成物が得られることから、前記エポキシ樹脂(B1)のエポキシ当量は110〜400g/当量の範囲であることが好ましい。
前記不飽和一塩基酸(B2)とは、一分子中に酸基及び重合性不飽和結合を有する化合物をいう。なお、本発明において、「重合性不飽和結合」とは、ラジカル重合し得る不飽和結合を意味する。
前記酸基としては、例えば、カルボキシル基、スルホン酸基、燐酸基等が挙げられる。
前記不飽和一塩基酸(B2)としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、桂皮酸、α−シアノ桂皮酸、β−スチリルアクリル酸、β−フルフリルアクリル酸等が挙げられる。また、前記不飽和一塩基酸のエステル化物、酸ハロゲン化物、酸無水物等も用いることができる。さらに、下記構造式(10)で表される化合物等も用いることができる。
Figure 2021075626
[式(10)中、Xは、炭素数1〜10のアルキレン鎖、ポリオキシアルキレン鎖、(ポリ)エステル鎖、芳香族炭化水素鎖、または(ポリ)カーボネート鎖を表し、構造中にハロゲン原子やアルコキシ基等を有していても良い。Yは、水素原子またはメチル基である。]
前記ポリオキシアルキレン鎖としては、例えば、ポリオキシエチレン鎖、ポリオキシプロピレン鎖等が挙げられる。
前記(ポリ)エステル鎖としては、例えば、下記構造式(X−1)で表される(ポリ)エステル鎖が挙げられる。
Figure 2021075626
[式(X−1)中、Rは、炭素原子数1〜10のアルキレン基であり、nは1〜5の整数である。]
前記芳香族炭化水素鎖としては、例えば、フェニレン鎖、ナフチレン鎖、ビフェニレン鎖、フェニルナフチレン鎖、ビナフチレン鎖等が挙げられる。また、部分構造として、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環等の芳香環を有する炭化水素鎖も用いることができる。
前記(ポリ)カーボネート鎖としては、例えば、下記構造式(X−2)で表される(ポリ)カーボネート鎖が挙げられる。
Figure 2021075626
[式(X−2)中、Rは、炭素原子数1〜10のアルキレン基であり、nは1〜5の整数である。]
前記構造式(15)で表される化合物の分子量は、100〜500の範囲が好ましく、150〜400の範囲がより好ましい。
これらの不飽和一塩基酸(B2)は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
前記不飽和一塩基酸(B2)の使用量は、得られるエポキシ(メタ)アクリレート樹脂が、エポキシ基及び(メタ)アクリロイル基を有するものとなり、優れた耐熱性及び誘電特性を有するエポキシ(メタ)アクリレート樹脂組成物が得られることから、前記エポキシ樹脂(B1)1モルに対して、0.25〜0.75モルの範囲が好ましい。
前記エポキシ(メタ)アクリレート樹脂(B)の製造方法としては、特に制限されず、どのような方法にて製造してもよい。例えば、前記エポキシ樹脂(B1)と、前記不飽和一塩基酸(B2)とを含有する反応原料の全てを一括で反応させる方法で製造してもよいし、反応原料を順次反応させる方法で製造してもよい。なかでも、反応の制御が容易であることから、エポキシ樹脂(B1)と、不飽和一塩基酸(B2)とを、塩基性触媒の存在下、80〜140℃の温度範囲で反応させ、次いで、酸性化合物を添加し、50〜100℃の温度範囲で混合することで、塩基性触媒を失活させて製造する方法が好ましい。
前記塩基性触媒としては、例えば、N−メチルモルフォリン、ピリジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7(DBU)、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノネン−5(DBN)、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、トリ−n−ブチルアミンもしくはジメチルベンジルアミン、ブチルアミン、オクチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、イミダゾール、1−メチルイミダゾール、2,4−ジメチルイミダゾール、1,4−ジエチルイミダゾール、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−(N−フェニル)アミノプロピルトリメトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド等のアミン化合物類;トリオクチルメチルアンモニウムクロライド、トリオクチルメチルアンモニウムアセテート等の四級アンモニウム塩類;トリメチルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン等のホスフィン類;テトラメチルホスホニウムクロライド、テトラエチルホスホニウムクロライド、テトラプロピルホスホニウムクロライド、テトラブチルホスホニウムクロライド、テトラブチルホスホニウムブロマイド、トリメチル(2−ヒドロキシルプロピル)ホスホニウムクロライド、トリフェニルホスホニウムクロライド、ベンジルホスホニウムクロライド等のホスホニウム塩類;ジブチル錫ジラウレート、オクチル錫トリラウレート、オクチル錫ジアセテート、ジオクチル錫ジアセテート、ジオクチル錫ジネオデカノエート、ジブチル錫ジアセテート、オクチル酸錫、1,1,3,3−テトラブチル−1,3−ドデカノイルジスタノキサン等の有機錫化合物;オクチル酸亜鉛、オクチル酸ビスマス等の有機金属化合物;オクタン酸錫等の無機錫化合物;無機金属化合物などが挙げられる。これらの塩基性触媒は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
前記塩基性触媒の使用量は、耐熱性及び誘電特性に優れたエポキシ(メタ)アクリレート樹脂組成物が得られることから、前記エポキシ樹脂(B1)、及び前記不飽和一塩基酸(B2)の合計100質量部に対して、0.01〜0.5質量部の範囲が好ましく、0.01〜0.4の範囲がより好ましい。
また、前記エポキシ樹脂(B1)と、前記不飽和一塩基酸(B2)との反応は、必要に応じて有機溶剤中で行うこともできる。
前記有機溶剤としては、例えば、メチルエチルケトン、アセトン、ジメチルホルムアミド、メチルイソブチルケトン等のケトン溶剤;テトラヒドロフラン、ジオキソラン等の環状エーテル溶剤;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル溶剤;トルエン、キシレン、ソルベントナフサ等の芳香族溶剤;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環族溶剤;カルビトール、セロソルブ、メタノール、イソプロパノール、ブタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのアルコール溶剤;アルキレングリコールモノアルキルエーテル、ジアルキレングリコールモノアルキルエーテル、ジアルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート等のグリコールエーテル溶剤;メトキシプロパノール、シクロヘキサノン、メチルセロソルブ、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等が挙げられる。これらの有機溶剤は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。また、前記有機溶剤の使用量は、反応効率が良好となることから、反応原料の合計質量に対し0.1〜5倍量程度の範囲で用いることが好ましい。
前記酸性化合物としては、例えば、塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸、メタンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、シュウ酸等の有機酸などが挙げられる。これらの酸性化合物は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
なお、前記塩基性触媒下における前記エポキシ樹脂(B1)と、前記不飽和一塩基酸(B2)との反応において、反応後に前記塩基性触媒を前記酸性化合物で失活させる方法の他に、前記塩基性触媒を分離・除去する方法を用いてもよい。
本発明のエポキシ(メタ)アクリレート樹脂組成物の製造方法としては、特に制限されず、どのような方法にて製造してもよい。例えば、前記芳香族エステル化合物(A)と、前記エポキシ(メタ)アクリレート樹脂(B)とを、30〜120℃で混合することで得られる。
前記芳香族エステル化合物(A)と、前記エポキシ(メタ)アクリレート樹脂(B)との固形分の質量割合[(A)/(B)]は、耐熱性及び誘電特性に優れたエポキシ(メタ)アクリレート樹脂組成物が得られることから、10/90〜90/10の範囲が好ましく、20/80〜80/20の範囲がより好ましい。
本発明のエポキシ(メタ)アクリレート樹脂組成物は、分子構造中に重合性の(メタ)アクリロイル基を有することから、例えば、光重合開始剤を添加することにより硬化性樹脂組成物として利用することができる。
前記光重合開始剤は、照射する活性エネルギー線の種類等により適切なものを選択して用いればよい。また、アミン化合物、尿素化合物、含硫黄化合物、含燐化合物、含塩素化合物、ニトリル化合物等の光増感剤と併用してもよい。光重合開始剤の具体例としては、例えば、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン等のアルキルフェノン系光重合開始剤;2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−ホスフィンオキサイド等のアシルホスフィンオキサイド系光重合開始剤;ベンゾフェノン化合物等の分子内水素引き抜き型光重合開始剤等が挙げられる。これらの光重合開始剤は、それぞれ単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
前記光重合開始剤としては、例えば、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、チオキサントン及びチオキサントン誘導体、2,2′−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、ジフェニル(2,4,6−トリメトキシベンゾイル)ホスフィンオキシド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−1−ブタノン等が挙げられる。
前記その他の光重合開始剤の市販品としては、例えば、「Omnirad−1173」、「Omnirad−184」、「Omnirad−127」、「Omnirad−2959」、「Omnirad−369」、「Omnirad−379」、「Omnirad−907」、「Omnirad−4265」、「Omnirad−1000」、「Omnirad−651」、「Omnirad−TPO」、「Omnirad−819」、「Omnirad−2022」、「Omnirad−2100」、「Omnirad−754」、「Omnirad−784」、「Omnirad−500」、「Omnirad−81」(IGM社製)、「カヤキュア−DETX」、「カヤキュア−MBP」、「カヤキュア−DMBI」、「カヤキュア−EPA」、「カヤキュア−OA」(日本化薬株式会社製)、「バイキュア−10」、「バイキュア−55」(ストウファ・ケミカル社製)、「トリゴナルP1」(アクゾ社製)、「サンドレイ1000」(サンドズ社製)、「ディープ」(アプジョン社製)、「クオンタキュア−PDO」、「クオンタキュア−ITX」、「クオンタキュア−EPD」(ワードブレンキンソップ社製)、「Runtecure−1104」(Runtec社製)等が挙げられる。これらの光重合開始剤は、単独で用いることも、2種以上を併用することもできる。
前記光重合開始剤の添加量は、例えば、硬化性樹脂組成物の溶剤以外の成分の合計中に0.05〜15質量%の範囲であることが好ましく、0.1〜10質量%の範囲であることがより好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物は、前述したエポキシ(メタ)アクリレート樹脂組成物以外のその他の樹脂成分を含有しても良い。前記その他の樹脂成分としては、エポキシ樹脂;スチレン、アクリル酸、メタクリル酸及びそれらのエステル化物といったビニル基含有化合物;シアン酸エステル樹脂;ビスマレイミド樹脂;ベンゾオキサジン樹脂;トリアリルイソシアヌレート等のアリル基含有樹脂;ポリリン酸エステルやリン酸エステル−カーボネート共重合体;各種の(メタ)アクリレートモノマーなどが挙げられる。
前記エポキシ樹脂としては、上述のエポキシ樹脂(B1)として例示したものと同様のものを用いることができ、前記エポキシ樹脂は単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
前記各種の(メタ)アクリレートモノマーとしては、(メタ)アクリロイル基を有するものであれば特に制限されず、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート等の脂肪族モノ(メタ)アクリレート化合物;シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチルモノ(メタ)アクリレート等の脂環型モノ(メタ)アクリレート化合物;グリシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート等の複素環型モノ(メタ)アクリレート化合物;ベンジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、フェニルベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシ(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、フェノキシベンジル(メタ)アクリレート、ベンジルベンジル(メタ)アクリレート、フェニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート等の芳香族モノ(メタ)アクリレート化合物等のモノ(メタ)アクリレート化合物:前記各種のモノ(メタ)アクリレートモノマーの分子構造中に(ポリ)オキシエチレン鎖、(ポリ)オキシプロピレン鎖、(ポリ)オキシテトラメチレン鎖等のポリオキシアルキレン鎖を導入した(ポリ)オキシアルキレン変性モノ(メタ)アクリレート化合物;前記各種のモノ(メタ)アクリレート化合物の分子構造中に(ポリ)ラクトン構造を導入したラクトン変性モノ(メタ)アクリレート化合物;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等の脂肪族ジ(メタ)アクリレート化合物;1,4−シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ノルボルナンジ(メタ)アクリレート、ノルボルナンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート等の脂環型ジ(メタ)アクリレート化合物;ビフェノールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールジ(メタ)アクリレート等の芳香族ジ(メタ)アクリレート化合物;前記各種のジ(メタ)アクリレート化合物の分子構造中に(ポリ)オキシエチレン鎖、(ポリ)オキシプロピレン鎖、(ポリ)オキシテトラメチレン鎖等の(ポリ)オキシアルキレン鎖を導入したポリオキシアルキレン変性ジ(メタ)アクリレート化合物;前記各種のジ(メタ)アクリレート化合物の分子構造中に(ポリ)ラクトン構造を導入したラクトン変性ジ(メタ)アクリレート化合物;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート等の脂肪族トリ(メタ)アクリレート化合物;前記脂肪族トリ(メタ)アクリレート化合物の分子構造中に(ポリ)オキシエチレン鎖、(ポリ)オキシプロピレン鎖、(ポリ)オキシテトラメチレン鎖等の(ポリ)オキシアルキレン鎖を導入した(ポリ)オキシアルキレン変性トリ(メタ)アクリレート化合物;前記脂肪族トリ(メタ)アクリレート化合物の分子構造中に(ポリ)ラクトン構造を導入したラクトン変性トリ(メタ)アクリレート化合物;ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の4官能以上の脂肪族ポリ(メタ)アクリレート化合物;前記脂肪族ポリ(メタ)アクリレート化合物の分子構造中に(ポリ)オキシエチレン鎖、(ポリ)オキシプロピレン鎖、(ポリ)オキシテトラメチレン鎖等の(ポリ)オキシアルキレン鎖を導入した4官能以上の(ポリ)オキシアルキレン変性ポリ(メタ)アクリレート化合物;前記脂肪族ポリ(メタ)アクリレート化合物の分子構造中に(ポリ)ラクトン構造を導入した4官能以上のラクトン変性ポリ(メタ)アクリレート化合物;ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトール(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトール(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパン(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等の水酸基含有(メタ)アクリレート化合物;前記水酸基含有(メタ)アクリレート化合物の分子構造中に(ポリ)オキシエチレン鎖、(ポリ)オキシプロピレン鎖、(ポリ)オキシテトラメチレン鎖等の(ポリ)オキシアルキレン鎖を導入した(ポリ)オキシアルキレン変性体;前記水酸基含有(メタ)アクリレート化合物の分子構造中に(ポリ)ラクトン構造を導入したラクトン変性体;2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート、1,1−ビス(アクリロイルオキシメチル)エチルイソシアネート等のイソシアネート基含有(メタ)アクリレート化合物;グリシジル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートグリシジルエーテル、エポキシシクロへキシルメチル(メタ)アクリレート等のグリシジル基含有(メタ)アクリレートモノマーや、ドロキシベンゼンジグリシジルエーテル、ジヒドロキシナフタレンジグリシジルエーテル、ビフェノールジグリシジルエーテル、ビスフェノールジグリシジルエーテルのジグリシジルエーテル化合物のモノ(メタ)アクリレート化物等のエポキシ基含有(メタ)アクリレート化合物などが挙げられる。これらの各種(メタ)アクリレートモノマーは、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
また、本発明の硬化性樹脂組成物には、必要に応じて、硬化剤、硬化促進剤、有機溶剤、無機質充填材やポリマー微粒子、顔料、消泡剤、粘度調整剤、レベリング剤、難燃剤、保存安定化剤等の各種添加剤を含有することもできる。
前記硬化剤としては、例えば、多塩基酸、不飽和一塩基酸、アミン化合物、アミド化合物、アゾ化合物、有機過酸化物、ポリオール化合物、エポキシ樹脂等が挙げられる。
前記多塩基酸としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸、シクロヘキサントリカルボン酸、シクロヘキサンテトラカルボン酸、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸、メチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸、4−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1,2−ジカルボン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、ナフタレンジカルボン酸、ナフタレントリカルボン酸、ナフタレンテトラカルボン酸、ビフェニルジカルボン酸、ビフェニルトリカルボン酸、ビフェニルテトラカルボン酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸等が挙げられる。また、前記多塩基酸としては、例えば、共役ジエン系ビニルモノマーとアクリロニトリルとの共重合体であって、その分子中にカルボキシル基を有する重合体も用いることができる。これらの多塩基酸は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
前記不飽和一塩基酸としては、上述の不飽和一塩基酸(B2)として例示したものと同様のものを用いることができ、前記不飽和一塩基酸は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
前記アミン化合物としては、例えば、ジアミノジフェニルメタン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ジアミノジフェニルスルホン、イソホロンジアミン、イミダゾ−ル、BF3−アミン錯体、グアニジン誘導体等が挙げられる。これらのアミン化合物は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
前記アミド系化合物としては、例えば、ジシアンジアミド、リノレン酸の2量体とエチレンジアミンとより合成されるポリアミド樹脂等が挙げられる。これらのアミド化合物は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
前記アゾ化合物としては、例えば、アゾビスイソブチロニトリル等が挙げられる。
前記有機過酸化物としては、例えば、ケトンパーオキサイド、パーオキシケタール、ハイドロパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド、パーオキシエステル、パーオキシジカーボネート、アルキルパーオキシカーボネート等が挙げられる。これらの有機過酸化物は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
前記ポリオール化合物としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、グリセリン、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタン、トリメチロールメタンモノ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン、トリメチロールプロパンモノ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールモノ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート等のポリオールモノマー;前記ポリオールモノマーと、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等のジカルボン酸との共縮合によって得られるポリエステルポリオール;前記ポリオールモノマーと、ε−カプロラクトン、δ−バレロラクトン、3−メチル−δ−バレロラクトン等の種々のラクトンとの重縮合反応によって得られるラクトン型ポリエステルポリオール;前記ポリオールモノマーと、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、テトラヒドロフラン、エチルグリシジルエーテル、プロピルグリシジルエーテル等の環状エーテル化合物との開環重合によって得られるポリエーテルポリオールなどが挙げられる。これらのポリオール化合物は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
前記エポキシ樹脂としては、上述のエポキシ樹脂(B1)として例示したものと同様のものを用いることができ、前記エポキシ樹脂は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
前記硬化促進剤としては、硬化反応を促進するものであり、例えば、リン系化合物、アミン系化合物、イミダゾール、有機酸金属塩、ルイス酸、アミン錯塩等が挙げられる。これらの硬化促進剤は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。また、前記硬化促進剤の添加量は、例えば、前記硬化性樹脂組成物の固形分中に0.01〜10質量%の範囲で用いることが好ましい。
前記有機溶剤としては、上述の有機溶剤として例示したものと同様のものを用いることができ、前記有機溶剤は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
前記無機質充填材としては、例えば、溶融シリカ、結晶シリカ、アルミナ、窒化珪素、水酸化アルミ等が挙げられる。
前記難燃剤としては、例えば、赤リン、リン酸一アンモニウム、リン酸二アンモニウム、リン酸三アンモニウム、ポリリン酸アンモニウム等のリン酸アンモニウム、リン酸アミド等の無機リン化合物;リン酸エステル化合物、ホスホン酸化合物、ホスフィン酸化合物、ホスフィンオキシド化合物、ホスホラン化合物、有機系含窒素リン化合物、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキシド、10−(2,5―ジヒドロオキシフェニル)−10H−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキシド、10−(2,7−ジヒドロオキシナフチル)−10H−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキシド等の環状有機リン化合物、及びそれをエポキシ樹脂やフェノール樹脂等の化合物と反応させた誘導体等の有機リン化合物;トリアジン化合物、シアヌル酸化合物、イソシアヌル酸化合物、フェノチアジン等の窒素系難燃剤;シリコーンオイル、シリコーンゴム、シリコーン樹脂等のシリコーン系難燃剤;金属水酸化物、金属酸化物、金属炭酸塩化合物、金属粉、ホウ素化合物、低融点ガラス等の無機難燃剤などが挙げられる。これらの難燃剤は、単独でも用いることも2種以上を併用することもできる。また、これら難燃剤を用いる場合は、全樹脂組成物中0.1〜20質量%の範囲であることが好ましい。
本発明の硬化物は、前記硬化性樹脂組成物に、活性エネルギー線を照射することで得ることができる。前記活性エネルギー線としては、例えば、紫外線、電子線、α線、β線、γ線等の電離放射線が挙げられる。また、前記活性エネルギー線として、紫外線を用いる場合、紫外線による硬化反応を効率よく行う上で、窒素ガス等の不活性ガス雰囲気下で照射してもよく、空気雰囲気下で照射してもよい。
紫外線発生源としては、実用性、経済性の面から紫外線ランプが一般的に用いられている。具体的には、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、キセノンランプ、ガリウムランプ、メタルハライドランプ、太陽光、LED等が挙げられる。
前記活性エネルギー線の積算光量は、特に制限されないが、10〜5,000mJ/cmであることが好ましく、50〜1,000mJ/cmであることがより好ましい。積算光量が上記範囲であると、未硬化部分の発生の防止または抑制ができることから好ましい。
なお、前記活性エネルギー線の照射は、一段階で行ってもよいし、二段階以上に分けて行ってもよい。
本発明の物品は、前記硬化物からなる塗膜を有するものである。前記物品としては、例えば、携帯電話、家電製品、自動車内外装材、OA機器等のプラスチック成形品や、半導体デバイス、表示デバイス、撮像デバイスなどが挙げられる。
以下、実施例と比較例とにより、本発明を具体的に説明する。
本願実施例において芳香族エステル化合物の重量平均分子量は下記条件のGPCにて測定した。
測定装置 :東ソー株式会社製「HLC−8220 GPC」、
カラム:東ソー株式会社製ガードカラム「HXL−L」
+東ソー株式会社製「TSK−GEL G2000HXL」
+東ソー株式会社製「TSK−GEL G2000HXL」
+東ソー株式会社製「TSK−GEL G3000HXL」
+東ソー株式会社製「TSK−GEL G4000HXL」
検出器: RI(示差屈折計)
データ処理:東ソー株式会社製「GPC−8020モデルIIバージョン4.10」
測定条件: カラム温度 40℃
展開溶媒 テトラヒドロフラン
流速 1.0ml/分
標準 : 前記「GPC−8020モデルIIバージョン4.10」の測定マニュアルに準拠して、分子量が既知の下記の単分散ポリスチレンを用いた。
(使用ポリスチレン)
東ソー株式会社製「A−500」
東ソー株式会社製「A−1000」
東ソー株式会社製「A−2500」
東ソー株式会社製「A−5000」
東ソー株式会社製「F−1」
東ソー株式会社製「F−2」
東ソー株式会社製「F−4」
東ソー株式会社製「F−10」
東ソー株式会社製「F−20」
東ソー株式会社製「F−40」
東ソー株式会社製「F−80」
東ソー株式会社製「F−128」
試料 : 樹脂固形分換算で1.0質量%のテトラヒドロフラン溶液をマイクロフィルターでろ過したもの(50μl)
(合成例1:ビニルベンジル基を有する単官能フェノール化合物(A1−1)の合成)
温度計、滴下ロート、冷却管、分留管、撹拌器を取り付けたフラスコにα−ナフトール72.1質量部と、ハイドロタルサイト(協和化学工業社株式会社製「キョーワード500SH」)156質量部、トルエン608gを仕込み、70℃に加熱した。次いで、メタクロロメチルスチレンとパラクロロメチルスチレンの混合物(AGCセイミケルカル株式会社製「CMS−P」)76.3質量部を滴下したのち、110℃に加熱した。5時間反応を継続したのち、冷却してろ過して不溶物を除去し、ビニルベンジル基を有する単官能フェノール化合物(A1−1)の反応液を得た。反応液を分析したところ、固形水酸基当量347g/eq、不揮発分15.6質量%であったことから、下記式(2−1)の構造を有する化合物が得られていることが確認できた。
Figure 2021075626
(合成例2:ビニルベンジル基を有する単官能フェノール化合物(A1−2)の合成)
温度計、滴下ロート、冷却管、分留管、撹拌器を取り付けたフラスコにβ−ナフトール72.1質量部と、ハイドロタルサイト(協和化学工業社株式会社製「キョーワード500SH」)156質量部、トルエン608質量部を仕込み、70℃に加熱した。次いで、メタクロロメチルスチレンとパラクロロメチルスチレンの混合物(AGCセイミケルカル株式会社製「CMS−P」)76.3質量部を滴下したのち、110℃に加熱した。5時間反応を継続したのち、冷却してろ過して不溶物を除去し、ビニルベンジル基を有する単官能フェノール化合物(A1−2)の反応液を得た。反応液を上記と同様に分析したところ、固形分水酸基当量352g/eq、不揮発分14.4質量%であったことから、下記式(2−2)の構造を有する化合物が得られていることが確認できた。
Figure 2021075626
(合成例3:ビニルベンジル基を有する2官能フェノール化合物(A1−3)の合成)
温度計、滴下ロート、冷却管、分留管、撹拌器を取り付けたフラスコに1,6−ジヒドロキシナフタレン80.1質量部と、キョーワード500SH156質量部、トルエン624質量部を仕込み、70℃に加熱した。次いで、CMS−P76.3質量部を滴下したのち、110℃に加熱した。5時間反応を継続したのち、冷却してろ過して不溶物を除去し、ビニルベンジル基を有する2官能フェノール化合物(A1−3)の反応液を得た。反応液を上記と同様に分析したところ、固形分水酸基当量177g/eq、不揮発分16.0%であった。下記式の構造を有する化合物が得られていることが確認できた。
Figure 2021075626
(合成例4:芳香族エステル化合物(A−1)の合成)
温度計、滴下ロート、冷却管、分留管、撹拌器を取り付けたフラスコに合成例1で得たビニルベンジル基を有する単官能フェノール化合物(A1−1)の反応液445質量部とイソフタル酸クロライド20.2質量部を仕込み、系内を減圧窒素置換し溶解させた。その後、テトラブチルアンモニウムブロマイド0.12質量部を溶解させ、窒素ガスパージを施しながら、系内を60℃以下に制御して、20%水酸化ナトリウム水溶液41.2質量部を3時間かけて滴下した。次いで、この条件下で1時間撹拌を続けた。反応終了後、静置分液し、水層を取り除いた。更に反応物が溶解しているトルエン層に水を投入して約15分間撹拌混合し、静置分液して水層を取り除いた。水層のpHが7になるまでこの操作を繰り返した。その後、熱減圧下乾燥して下記式(Ia)の構造を含む芳香族エステル化合物(A−1)を得た。
Figure 2021075626
(合成例5:芳香族エステル化合物(A−2)の合成)
温度計、滴下ロート、冷却管、分留管、撹拌器を取り付けたフラスコに合成例2で得たビニルベンジル基を有する単官能フェノール化合物(A1−2)の反応液733質量部とイソフタル酸クロライド30.3質量部を仕込み、系内を減圧窒素置換し溶解させた。その後、テトラブチルアンモニウムブロマイド0.19質量部を溶解させ、窒素ガスパージを施しながら、系内を60℃以下に制御して、20%水酸化ナトリウム水溶液61.8質量部を3時間かけて滴下した。次いで、この条件下で1時間撹拌を続けた。反応終了後、静置分液し、水層を取り除いた。更に反応物が溶解しているトルエン層に水を投入して約15分間撹拌混合し、静置分液して水層を取り除いた。水層のpHが7になるまでこの操作を繰り返した。その後、熱減圧下乾燥して下記式(Ib)の構造を含む芳香族エステル化合物(A−2)を得た。
Figure 2021075626
(合成例6:芳香族エステル化合物(A−3)の合成)
温度計、滴下ロート、冷却管、分留管、撹拌器を取り付けたフラスコに合成例1で得たビニルベンジル基を有する単官能フェノール化合物(A1−1)の反応液222質量部、合成例3で得たビニルベンジル基を有する2官能フェノール化合物(A1−3)の反応液221質量部、イソフタル酸クロライド40.4質量部を仕込み、系内を減圧窒素置換し溶解させた。その後、テトラブチルアンモニウムブロマイド0.17質量部を溶解させ、窒素ガスパージを施しながら、系内を60℃以下に制御して、20%水酸化ナトリウム水溶液82質量部を3時間かけて滴下した。次いでこの条件下で1.0時間撹拌を続けた。反応終了後、静置分液し、水層を取り除いた。更に反応物が溶解しているトルエン層に水を投入して約15分間撹拌混合し、静置分液して水層を取り除いた。水層のpHが7になるまでこの操作を繰り返した。その後、熱減圧下乾燥して、目的の芳香族エステル化合物(A−3)を得た。
(合成例7:芳香族エステル化合物(A’−1)の合成)
温度計、滴下ロート、冷却管、分留管、撹拌機を取り付けたフラスコに2,5−キシレノール244質量部、トルエン1120質量部を仕込み、系内を減圧窒素置換した。次いで、イソフタル酸クロリド203質量部を仕込み、系内を減圧窒素置換した。次いで、テトラブチルアンモニウムブロミド0.6質量部を添加し、窒素ガスパージ処理を行いながら、系内を60℃以下に制御して、20%水酸化ナトリウム水溶液410質量部を3時間かけて滴下し、滴下終了後、1時間撹拌した。反応終了後、静置分液により水層を除去した。得られたトルエン層にさらに水を投入して15分間撹拌し、静置分液により水層を除去した。この操作を水層のpHが7になるまで繰り返した。そして、加熱減圧乾燥することで、下記構造式で表される芳香族エステル化合物(A’−1)を得た。
Figure 2021075626
(合成例8:エポキシアクリレート樹脂(B−1)の製造)
温度計、撹拌機、及び還流冷却器を備えたフラスコに、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(DIC株式会社製「EPICLON 850CRP」、エポキシ当量173g/当量。以下、「ビスフェノールA型エポキシ樹脂(1)」と略記する。)346質量部を仕込み、酸化防止剤としてジブチルヒドロキシトルエン0.21質量部、熱重合禁止剤としてメトキノン0.21質量部加えた後、アクリル酸72質量部、トリフェニルホスフィン0.21質量部を添加し、空気を吹き込みながら100℃で10時間エステル化反応を行った。次いで、酸価が1mgKOH/g以下であることを確認した後、シュウ酸0.21質量部を添加し、70℃で3時間撹拌してエポキシアクリレート樹脂(B−1)を得た。このエポキシアクリレート樹脂(B−1)のエポキシ当量は450g/当量であった。また、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(1)が有するエポキシ基1モルに対する、アクリル酸が有する酸基のモル数は、0.5であった。
(合成例9:エポキシアクリレート樹脂(B−2)の製造)
温度計、撹拌機、及び還流冷却器を備えたフラスコに、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(1)346質量部を仕込み、酸化防止剤としてジブチルヒドロキシトルエン0.18質量部、熱重合禁止剤としてメトキノン0.18質量部加えた後、アクリル酸22質量部、トリフェニルホスフィン0.18質量部を添加し、空気を吹き込みながら100℃で5時間エステル化反応を行った。次いで、酸価が1mgKOH/g以下であることを確認した後、シュウ酸0.18質量部を添加し、70℃で3時間撹拌してエポキシアクリレート樹脂(B−2)を得た。このエポキシアクリレート樹脂(B−2)のエポキシ当量は241g/当量であった。また、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(1)が有するエポキシ基1モルに対する、アクリル酸が有する酸基のモル数は、0.15であった。
(合成例10:エポキシアクリレート樹脂(B−3)の製造)
温度計、撹拌機、及び還流冷却器を備えたフラスコに、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(1)346質量部を仕込み、酸化防止剤としてジブチルヒドロキシトルエン0.19質量部、熱重合禁止剤としてメトキノン0.19質量部加えた後、アクリル酸43質量部、トリフェニルホスフィン0.19質量部を添加し、空気を吹き込みながら100℃で8時間エステル化反応を行った。次いで、酸価が1mgKOH/g以下であることを確認した後、シュウ酸0.19質量部を添加し、70℃で3時間撹拌してエポキシアクリレート樹脂(B−3)を得た。このエポキシアクリレート樹脂(B−3)のエポキシ当量は301g/当量であった。また、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(1)が有するエポキシ基1モルに対する、アクリル酸が有する酸基のモル数は、0.3であった。
(合成例11:エポキシアクリレート樹脂(B−4)の製造)
温度計、撹拌機、及び還流冷却器を備えたフラスコに、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(1)346質量部を仕込み、酸化防止剤としてジブチルヒドロキシトルエン0.22質量部、熱重合禁止剤としてメトキノン0.22質量部加えた後、アクリル酸101質量部、トリフェニルホスフィン0.44質量部を添加し、空気を吹き込みながら100℃で10時間エステル化反応を行った。次いで、酸価が1mgKOH/g以下であることを確認した後、シュウ酸0.22質量部を添加し、70℃で3時間撹拌してエポキシアクリレート樹脂(B−4)を得た。このエポキシアクリレート樹脂(B−4)のエポキシ当量は785g/当量であった。また、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(1)が有するエポキシ基1モルに対する、アクリル酸が有する酸基のモル数は、0.7であった。
(合成例12:エポキシアクリレート樹脂(B−5)の製造)
温度計、撹拌機、及び還流冷却器を備えたフラスコに、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(1)346質量部を仕込み、酸化防止剤としてジブチルヒドロキシトルエン0.23質量部、熱重合禁止剤としてメトキノン0.23質量部加えた後、アクリル酸122質量部、トリフェニルホスフィン0.46質量部を添加し、空気を吹き込みながら100℃で20時間エステル化反応を行った。次いで、酸価が1mgKOH/g以下であることを確認した後、シュウ酸0.23質量部を添加し、70℃で3時間撹拌してエポキシアクリレート樹脂(B−5)を得た。このエポキシアクリレート樹脂(B−5)のエポキシ当量は1603g/当量であった。また、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(1)が有するエポキシ基1モルに対する、アクリル酸が有する酸基のモル数は、0.85であった。
(合成例13:エポキシアクリレート樹脂(B−6)の製造)
温度計、撹拌機、及び還流冷却器を備えたフラスコに、ナフタレン型エポキシ樹脂(DIC株式会社製「EPICLON 4032D」、エポキシ当量141g/当量。以下、「ナフタレン型エポキシ樹脂(1)」と略記する。)282質量部を仕込み、酸化防止剤としてジブチルヒドロキシトルエン0.18質量部、熱重合禁止剤としてメトキノン0.18質量部加えた後、アクリル酸72質量部、トリフェニルホスフィン0.18質量部を添加し、空気を吹き込みながら100℃で10時間エステル化反応を行った。次いで、酸価が1mgKOH/g以下であることを確認した後、シュウ酸0.18質量部を添加し、70℃で3時間撹拌して、エポキシアクリレート樹脂(B−6)を得た。このエポキシアクリレート樹脂(B−6)のエポキシ当量は388g/当量であった。また、ナフタレン型エポキシ樹脂(1)が有するエポキシ基1モルに対する、アクリル酸が有する酸基のモル数は、0.50であった。
(実施例1:硬化性樹脂組成物(1)の調製)
合成例3で得た芳香族エステル化合物(A−1)と、合成例8で得たエポキシアクリレート樹脂(B−1)とを混合しエポキシ(メタ)アクリレート樹脂組成物を得、次いで、アクリレートモノマーと、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(DIC株式会社製「EPICLON 850S」)と、光重合開始剤(IGM社製「Omnirad184」)と、2−エチル−4−メチルイミダゾールと、4−ジメチルアミノピリジンを表1に示す配合量で混合し、硬化性樹脂組成物(1)を得た。
(実施例2〜12:硬化性樹脂組成物(2)〜(12)の調製)
表1に示す組成及び配合で実施例1と同様の方法にて、硬化性樹脂組成物(2)〜(12)を得た。
(比較例1及び2:硬化性樹脂組成物(C1)及び(C2)の調製)
表1に示す組成及び配合で実施例1と同様の方法にて、硬化性樹脂組成物(C1)及び(C2)を得た。
上記の実施例及び比較例で得られた硬化性樹脂組成物を用いて、下記の評価を行った。
[耐熱性の評価方法]
各実施例及び比較例で得られた硬化性樹脂組成物を、アプリケーターを用いて銅箔(古河産業株式会社製、電解銅箔「F2−WS」18μm)上に膜厚50μmとなるように塗布し、80℃で30分乾燥させた。次いで、メタルハライドランプを用いて1000mJ/cmの紫外線を照射した後、160℃で1時間加熱して、硬化塗膜を得た。次いで、前記硬化塗膜を銅箔から剥離し、硬化物を得た。前記硬化物から6mm×35mmの試験片を切り出し、粘弾性測定装置(DMA:レオメトリック社製固体粘弾性測定装置「RSAII」、引張り法:周波数1Hz、昇温速度3℃/分)を用いて、弾性率変化が最大となる温度をガラス転移温度として評価した。なお、ガラス転移温度が高いほど耐熱性に優れていることを示す。
[誘電率の測定方法]
各実施例及び比較例で得られた硬化性樹脂組成物を、アプリケーターを用いてガラス基材上に膜厚50μmとなるように塗布し、80℃で30分乾燥させた。次いで、メタルハライドランプを用いて1000mJ/cmの紫外線を照射した後、160℃で1時間加熱して、硬化塗膜を得た。次いで、前記硬化塗膜をガラス基材から剥離し、硬化物を得た。次いで、温度23℃、湿度50%の室内に24時間保管したものを試験片とし、アジレント・テクノロジー株式会社製「ネットワークアナライザE8362C」を用いて、空洞共振法により試験片の1GHzでの誘電率を測定した。
[誘電正接の測定方法]
各実施例及び比較例で得られた硬化性樹脂組成物を、アプリケーターを用いてガラス基材上に膜厚50μmとなるように塗布し、80℃で30分乾燥させた。次いで、メタルハライドランプを用いて1000mJ/cmの紫外線を照射した後、160℃で1時間加熱して、硬化塗膜を得た。次いで、前記硬化塗膜をガラス基材から剥離し、硬化物を得た。次いで、温度23℃、湿度50%の室内に24時間保管したものを試験片とし、アジレント・テクノロジー株式会社製「ネットワークアナライザE8362C」を用いて、空洞共振法により試験片の1GHzでの誘電正接を測定した。
実施例1〜12で作製した硬化性樹脂組成物(1)〜(12)、並びに比較例1及び2で作製した硬化性樹脂組成物(C1)及び(C2)の評価結果を表1に示す。
Figure 2021075626
表1中の「アクリレートモノマー」は、ビスフェノールA EO変性ジアクリレート(MIWON社製「Miramer M240」)を示す。
表1に示した実施例1〜12は、本発明のエポキシ(メタ)アクリレート樹脂組成物を用いた硬化性樹脂組成物の例である。この硬化性樹脂組成物は、硬化物において優れた耐熱性及び誘電特性を有し、耐熱性と誘電特性とをバランスよく兼備することが確認できた。
一方、比較例1は、ビニルベンジル基を有しないフェノール化合物を原料とした芳香族エステル化合物を含有する硬化性樹脂組成物の例である。この硬化性樹脂組成物は、耐熱性が不十分であることが確認できた。
比較例2は、本発明で規定するエポキシ(メタ)アクリレート樹脂(B)を用いない硬化性樹脂組成物の例である。この硬化性樹脂組成物は、耐熱性、及び誘電特性が不十分であることが確認できた。

Claims (13)

  1. 芳香族エステル化合物(A)と、エポキシ(メタ)アクリレート樹脂(B)とを含有するエポキシ(メタ)アクリレート樹脂組成物であって、
    前記芳香族エステル化合物(A)が、少なくとも1つのビニルベンジル基を有する単官能フェノール化合物(A1)、及び芳香族多塩基酸またはその誘導体(A2)を必須の反応原料とするものであり、
    前記エポキシ(メタ)アクリレート樹脂(B)が、エポキシ樹脂(B1)及び不飽和一塩基酸(B2)を必須の反応原料とするものであることを特徴とするエポキシ(メタ)アクリレート樹脂組成物。
  2. 前記単官能フェノール化合物(A1)が、下記構造式(1)または(2)で表されるものである請求項1記載のエポキシ(メタ)アクリレート樹脂組成物。
    Figure 2021075626
    [式(1)及び(2)中、Rはビニルベンジル基であり、Rは、水素原子、アルキル基、またはアリール基である。また、式(1)中のnは1〜5の整数、mは0〜4の整数であり、nとmの和は5である。式(2)中のnは1〜7の整数、mは0〜6の整数であり、式(2)におけるnとmの和は7である。式(1)、(2)におけるR、Rは同一のものからなるものであっても、異なるものからなるものであってもよい。]
  3. 前記芳香族エステル化合物(A)が、分子鎖の末端に、前記単官能フェノール化合物(A1)由来のビニルベンジル構造を有するものである請求項1記載のエポキシ(メタ)アクリレート樹脂組成物。
  4. 前記芳香族エステル化合物(A)が、主鎖の両末端にビニルベンジル基を有するものである請求項1記載のエポキシ(メタ)アクリレート樹脂組成物。
  5. 前記芳香族エステル化合物(A)が、下記構造式(I)で表される構造を有するものである請求項1記載のエポキシ(メタ)アクリレート樹脂組成物。
    Figure 2021075626
    [式(I)中、環Aは、それぞれ独立して、置換基を有していてもよいベンゼン環またはナフタレン環であり、Xは前記単官能フェノール化合物(A1)の反応残基であり、Yは多官能フェノール化合物の反応残基である。また、nは0〜20の整数である。]
  6. 前記エポキシ(メタ)アクリレート樹脂(B)が、エポキシ基及び(メタ)アクリロイル基を有するものである請求項1記載のエポキシ(メタ)アクリレート樹脂組成物。
  7. 前記エポキシ樹脂(B1)が有するエポキシ基1モルに対する、前記不飽和一塩基酸(B2)が有する酸基のモル数が、0.25〜0.75の範囲である請求項1記載のエポキシ(メタ)アクリレート樹脂組成物。
  8. 前記芳香族エステル化合物(A)と、前記エポキシ(メタ)アクリレート樹脂(B)との固形分の質量割合[(A)/(B)]が、10/90〜90/10の範囲である請求項1記載のエポキシ(メタ)アクリレート樹脂組成物。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項記載のエポキシ(メタ)アクリレート樹脂組成物と、光重合開始剤とを含有することを特徴とする硬化性樹脂組成物。
  10. さらに、(メタ)アクリレートモノマーを含有するものである請求項9記載の硬化性樹脂組成物。
  11. さらに、硬化剤を含有するものである請求項9記載の硬化性樹脂組成物。
  12. 請求項9〜11のいずれか1項記載の硬化性樹脂組成物の硬化反応物であることを特徴とする硬化物。
  13. 請求項12記載の硬化物からなる塗膜を有することを特徴とする物品。
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