JP2021075465A - 選択的植物生長調整剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】地表の茎葉部分への除草活性を維持したまま、施用土壌中に含まれる種子や、施用後に播種した育成植物の種子には影響を与えない、新たな天然成分由来の薬剤の提供すること。【解決手段】ペラルゴン酸ナトリウム塩を含有することを特徴とする、選択的植物生長調整剤。【選択図】なし

Description

本発明は、選択的植物生長調整剤に関する。詳しくは、ペラルゴン酸ナトリウム塩を有効成分とする選択的植物生長調整剤に関する。
近年、使用者の安全志向の向上により、天然物由来の除草剤のニーズが高まっている。
このニーズに対する提案として、植物から放出される化学物質が、他の植物に対して阻害的あるいは促進的な影響を及ぼし、植物の生長を促進/阻害する効果(アレロパシー効果)を利用する植物生長調整剤がある(例えば、特許文献1、2等)。しかしながら、有効成分の入手が難しいなどの理由により、一般に普及するまでには未だ至っていない。
また、動植物にも存在する天然物である脂肪酸が、除草活性を有する化合物であることは知られており、ペラルゴン酸を有効成分とする薬剤が、農薬として販売されていた実績もある。これら脂肪酸には、地表の茎葉部分に対する除草活性のみならず、地中に存在する種子に対する発芽抑制作用があることも知られており、この種子発芽抑制作用を向上させるために、ペラルゴン酸と植物精油とを併用する提案(特許文献3)もなされている。
脂肪酸などを有効成分とする除草剤は、地表の茎葉部分のみならず、施用土壌中に含まれる種子や、施用後に播種した育成植物の種子にも影響を与えるので、施用した土壌はしばらく植物の育成に利用することが難しい。
このような状況から、地表の茎葉部分と地中に存在する種子や塊茎等に対する除草の効果を変化させ、除草活性を選択的にコントロールできる、新たな天然成分由来の薬剤の開発が望まれていた。
特開2006−089400号公報 特開2009−274970号公報 特開2015−193568号公報
本発明は、地表の茎葉部分への除草活性を維持したまま、施用土壌中に含まれる種子や、施用後に播種した育成植物の種子には影響を与えない、新たな天然成分由来の薬剤の提供を目的としている。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、ペラルゴン酸ナトリウム塩が、地表の植物茎葉部分と地中に存在する種子に対して、選択的な生長調整作用を発現することを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、詳しくは以下の事項を要旨とする。
1.ペラルゴン酸ナトリウム塩を含有することを特徴とする、選択的植物生長調整剤。
2.さらに、炭素数2〜10の脂肪酸から選択される脂肪酸塩を含有することを特徴とする、1.に記載の選択的植物生長調整剤。
3.さらに、炭素数2〜10の脂肪酸から選択される脂肪酸アンモニウム塩を含有することを特徴とする、1.に記載の選択的植物生長調整剤。
4.ペラルゴン酸ナトリウム塩を使用することを特徴とする、選択的な植物生長調整方法。
本発明によれば、ペラルゴン酸ナトリウム塩は、地表の植物茎葉部分と地中に存在する種子に対して、選択的な生長調整作用を発現する。例えば、除草活性を有する化合物と併用した場合に、雑草の茎葉部分に対する除草効果を維持したまま、地中に存在する種子に対する当該化合物の影響を、低減させ得ることができる。
このペラルゴン酸ナトリウム塩が有する選択的植物生長調整作用により、地中に存在する種子や播種した育成植物の種子への影響を抑えつつ、雑草の茎葉部分を除草することができるため、花壇などの土壌利用に非常に有用である。
以下、本発明について詳細に説明する。
<ペラルゴン酸ナトリウム塩について>
ペラルゴン酸は、炭素数9個からなる飽和脂肪酸であり、安全かつ速効的な除草活性を有する化合物として公知であり、我が国においても、1996年に除草剤として農薬登録された化合物である。本発明の選択的植物生長調整剤は、ペラルゴン酸ナトリウム塩自体を製剤に加えても良いが、ペラルゴン酸と、水酸化ナトリウム等のナトリウム塩を形成する塩基それぞれを、製剤調製時に加えて、製剤中において塩を形成させてもよい。
本発明における選択的植物生長調整作用とは、ペラルゴン酸ナトリウム塩が有する、地表の植物茎葉部分と地中に存在する種子に対する選択的な生長調整作用を意味する。地表の植物茎葉部分に対する除草活性を発現し、さらに、地中に存在する種子に対して発芽抑制効果を有する、例えば、炭素数2〜10の脂肪酸から選択される脂肪酸塩がペラルゴン酸ナトリウム塩と存在する場合、除草活性は維持されつつ発芽抑制効果が大きく低減される。この2つの異なる作用を選択的に調整することを、本発明における選択的植物生長調整作用という。
<炭素数2〜10の脂肪酸塩について>
本発明における炭素数2〜10の脂肪酸には、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸が含まれる。中でも、飽和脂肪酸であることが好ましく、具体的には、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸が挙げられる。これらの中でも、酢酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸が好ましい。
これらの脂肪酸塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、エタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、アンモニウム塩等が挙げられる。ただし、ペラルゴン酸ナトリウム塩と併用する炭素数2〜10の脂肪酸から選択される脂肪酸塩には、ペラルゴン酸ナトリウム塩は含まれない。これらの脂肪酸塩の中でも、脂肪酸アンモニウム塩が、ペラルゴン酸ナトリウム塩との併用において好ましい。
本発明の選択的植物生長調整剤は、施用時において、ペラルゴン酸ナトリウム塩を、選択的植物生長調整剤全体の0.1重量%以上20重量%以下含有することが好ましく、中でも、0.1重量%以上18重量%以下含有することがより好ましく、0.1重量%以上15重量%以下含有することがさらに好ましい。
また、炭素数2〜10の脂肪酸から選択される脂肪酸塩を併用する場合には、ペラルゴン酸ナトリウム塩と炭素数2〜10の脂肪酸から選択される脂肪酸塩との重量比は、炭素数2〜10の脂肪酸と共に配合する塩基の重量比として、1:1〜1:100の範囲内であることが好ましく、1:1〜1:50の範囲がより好ましい。
本発明の選択的植物生長調整剤は、ペラルゴン酸ナトリウム塩を必須成分として含有し、各種製剤として用いることができる。
製剤としては、例えば、油剤、乳剤、水和剤、フロアブル剤(水中懸濁剤、水中乳濁剤等)、マイクロカプセル剤、粉剤、粒剤、錠剤、液剤、スプレー剤、エアゾール剤等が挙げられる。これらの中でも、スプレー剤やエアゾール剤等の噴霧用製剤や、液剤をジョウロヘッド付き容器に充填した散布剤等が、本発明の選択的植物生長調整剤の製剤として適している。
上記製剤の1つの製造例としては、ペラルゴン酸ナトリウム塩と、場合によっては炭素数2〜10の脂肪酸から選択される脂肪酸塩を含有し、必要に応じて界面活性剤を用いて溶剤に溶かして溶液(A液)を調製し、このA液を適量の水に混合、撹拌して製剤とすることにより、使用時に希釈する必要がない選択的植物生長調整剤とする方法を挙げることができる。
水としては、水道水、イオン交換水、蒸留水、濾過処理した水、滅菌処理した水、地下水などを用いることができる。
製剤時に用いられる液体担体としては、例えば、アルコール類(メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、ヘキサノール、ベンジルアルコール、エチレングリコール等)、エーテル類(ジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等)、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチル、ミリスチン酸イソプロピル、乳酸エチル等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等)、芳香族または脂肪族炭化水素類(キシレン、トルエン、アルキルナフタレン、フェニルキシリルエタン、ケロシン、軽油、ヘキサン、シクロヘキサン等)、ハロゲン化炭化水素類(クロロベンゼン、ジクロロメタン、ジクロロエタン、トリクロロエタン等)、ニトリル類(アセトニトリル、イソブチロニトリル等)、スルホキシド類(ジメチルスルホキシド等)、ヘテロ環系溶剤(スルホラン、γ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、N−オクチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン)、酸アミド類(N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等)、炭酸アルキリデン類(炭酸プロピレン等)、植物油(大豆油、綿実油等)、植物精油(オレンジ油、ヒソップ油、レモン油等)、及び水が挙げられる。
製剤時に用いられる界面活性剤としては、非イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、及び両性界面活性剤を挙げることができる。非イオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシアルキレンアリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルホルムアルデヒド縮合物、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックポリマー、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックポリマーアルキルフェニルエーテル、グリセリン脂肪エステル、ソルビタン脂肪酸エステル(例、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンラウレート)、ポリオキシエチレン脂肪酸エーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリエチレングリコール脂肪酸エーテルなどが挙げられる。陰イオン性界面活性剤としては、例えば、硫酸アルキル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸、ポリオキシエチレンベンジル(またはスチリル)フェニルエーテル硫酸またはポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックポリマー硫酸のナトリウム、カルシウムまたはアンモニウムの各塩;スルホン酸アルキル、ジアルキルスルホサクシネート、アルキルベンゼンスルホン酸(例、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウムなど)、モノ−またはジ−アルキルナフタレン酸スルホン酸、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物、リグニンスルホン酸、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルスルホン酸またはポリオキシエチレンアルキルエーテルスルホサクシネートのナトリウム、カルシウム、アンモニウムまたはアルカノールアミン塩の各塩;ポリオキシエチレンアルキルエーテルホスフェート、ポリオキシエチレン、モノ−またはジ−アルキルフェニルエーテルホスフェート、ポリオキシエチレンベンジル(またはスチリル)化フェニルエーテルホスフェート、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックポリマーホスフェートのナトリウムまたはカルシウム塩などの各塩が挙げられる。陽イオン性界面活性剤としては、例えば第4級アンモニウム塩、アルキルアミン塩、アルキルピリジニウム塩、アルキルオキサイドなどが挙げられる。両性界面活性剤としては、例えばアルキルベタイン、アミンオキシドなどが挙げられる。
製剤時に用いられる噴射剤としては、例えば、ブタンガス、フロンガス、代替フロン(HFO、HFC等)、液化石油ガス(LPG)、ジメチルエーテル、炭酸ガス、窒素ガスが挙げられる。
また固体担体としては、例えば、粘土類(カオリン、珪藻土、ベントナイト、クレー、酸性白土、ゼオライト等)、合成含水酸化珪素、タルク、セラミック、その他の無機鉱物(セリサイト、石英、硫黄、活性炭、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、水和シリカ等)、多孔質体等が挙げられる。
本発明の選択的植物生長調整剤は、製剤調製時に必要に応じて、消泡剤、防腐剤、酸化防止剤及び増粘剤等を添加することができる。
消泡剤としては、シリコーン系消泡剤、フッ素系消泡剤等が挙げられる。
防腐剤としては、例えば、有機窒素硫黄系複合物、有機臭素系化合物、イソチアゾリン系化合物、ベンジルアルコールモノ(ポリ)ヘミホルマル、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール、ソルビン酸カリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム等が挙げられる。
酸化防止剤としては、例えば、テトラキス〔メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、没食子酸プロピル、及びビタミンE、混合トコフェロール、α−トコフェロール、エトキシキン及びアスコルビン酸等が挙げられる。
増粘剤としては、例えば、ポリビニルピロリドン、キサンタンガム、ポリビニルアルコール、グアーガム、カルボキシビニルポリマー等が挙げられる。
本発明の選択的植物生長調整剤は、例えば、除草したい場所1平方メートル当たり、ペラルゴン酸ナトリウム塩を、場合によっては炭素数2〜10の脂肪酸から選択される脂肪酸塩との合計量として、好ましくは0.05〜40g、より好ましくは0.05〜36gとなる量で散布すればよく、施用する時期は、雑草の発生状況に応じて適宜選択すればよい。特に、本発明の選択的植物生長調整剤は、雑草の茎葉に直接散布することが好ましい。雑草の茎葉への散布時に、土壌表面にも同時に散布されてしまう場合でも、選択的な植物生長調整作用により、地中に存在する種子への影響は低減される。しかも、この選択的な植物生長調整作用により、散布後に育成植物の種子を播種しても、種子の育成に影響が少ない、若しくは、影響がないため、散布後すぐの土壌利用が可能となる。
本発明の選択的植物生長調整剤は、花壇などの土壌利用時に雑草が気になる時に、都度使用すれば良く、地表における除草効果を2週間程度維持することができる。
このような選択的な植物生長作用が発現する作用機構についての詳細は不明であるが、種子などの地中部において、ペラルゴン酸ナトリウム塩と脂肪酸塩との作用点レベルにおける相互作用により、地表と地中における選択的な作用の違いが得られるものと推測される。
この他、目的に応じて、例えば、殺菌剤、防カビ剤、殺虫殺ダニ剤、忌避剤、香料等を併用してもよい。例えば、ビテルタノール、ブロムコナゾール、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、ヘキサコナゾール、イマザリル、ミクロブタニル、シメコナゾール、テトラコナゾール、チアベンダゾール、ペンチオピラド、マンゼブ等の殺菌剤;塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウム、塩酸クロルヘキシジン、グルコン酸クロルヘキシジン、ヒノキチオール、フェノキシエタノール、イソプロピルメチルフェノール等の防カビ剤;除虫菊エキス、天然ピレトリン、プラレトリン、イミプロトリン、フタルスリン、アレスリン、ビフェントリン、レスメトリン、フェノトリン、シフェノトリン、ペルメトリン、サイパーメスリン、エトフェンプロックス、シフルトリン、デルタメトリン、ビフェントリン、フェンバレレート、フェンプロパトリン、エムペントリン、シラフルオフェン、トランスフルトリン、メトフルトリン、プロフルトリン等のピレスロイド系化合物、カルバリル、プロポクスル、メソミル、チオジカルブ等のカーバメート系化合物、メトキサジアゾン等のオキサジアゾール系化合物、フィプロニル等のフェニルピラゾール系化合物、アミドフルメト等のスルホンアミド系化合物、ジノテフラン、イミダクロプリド等のネオニコチノイド系化合物、クロルフェナピル等のピロール系化合物等、フェニトロチオン、ダイアジノン、マラソン、ピリダフェンチオン、プロチオホス、ホキシム、クロルピリホス、ジクロルボス等の有機リン系化合物等の殺虫殺ダニ剤;ディート、ジ−n−ブチルサクシネート、ヒドロキシアニソール、ロテノン、エチル−ブチルアセチルアミノプロピオネート、イカリジン(ピカリジン)、3−(N−n−ブチル−N−アセチル)アミノプロピオン酸エチルエステル(IR3535)等の忌避剤の1種または2種以上を用いることができる。香料としては、用途に応じて天然香料及び合成香料等からなる群から適宜選択される1種または2種以上の組み合わせを用いることができる。
本発明の選択的植物生長調整剤の適用対象は、家庭菜園や花壇等の周辺に生育し、育成作物に害を与える植物として認識される雑草である。これらの雑草としては、具体的に、広範囲の1年生および多年生の広葉雑草およびイネ科雑草を好適なものとして挙げることができる。
本発明の除草対象として代表的な雑草を以下に例示するが、これらに限定されるものではない。
広葉雑草としては、例えばアサガオ、ベルベットリーフ、ヒルガオ、シロツメクサ、タンポポ、ツボスミレ、チドメグサ、メドハギ、ヤブガラシ、セイタカアワダチソウ、アレチノギク、アメリカセンダングサ、イタドリ、イヌガラシ、イヌタデ、イヌビユ、オオイヌノフグリ、オオバコ、オナモミ、カキドオシ、カタバミ、カナムグラ、カヤツリグサ、カラスノエンドウ、ギシギシ、コニシキソウ、ジシバリ、シロザ、スカシタゴボウ、スギナ、スベリヒユ、セイヨウタンポポ、タケニグサ、ツユクサ、ドクダミ、ナズナ、ノゲシ、ノボロギク、ノミノフスマ、ハコベ、ハハコグサ、ハマスゲ、ハルジオン、ヒメジョオン、ヒメムカシヨモギ、ブタクサ、ホトケノザ、ヤエムグラ、ヨモギ、ワルナスビ等が挙げられる。
イネ科雑草としては、例えばイヌビエ、エノコログサ、キンエノコロ、ムラサキエノコロ、スズメノカタビラ、スズメノテッポウ、ニワホコリ、アキメヒシバ、メヒシバ、カゼクサ、カモガヤ(オーチャードグラス)、ススキ、スズメノヒエ、チガヤ、チカラシバ、ヨシ、ササ類が挙げられる。
本発明の選択的植物生長調整剤を適用または使用する場所としては、家庭菜園、花壇などが例示できるが、これらに制限されるものではなく、目的に応じて適宜使用することが可能である。
以下、処方例及び試験例等により、本発明をさらに詳しく説明するが、本発明は、これらの例に限定されるものではない。
まず、本発明の選択的植物生長調整剤の試験検体例と発芽抑制効果について説明する。なお、実施例において、特に明記しない限り、部は重量部を意味する。
<発芽抑制効果確認試験>
(1)試験検体
実施例1
ペラルゴン酸(東京化成工業(株)製)2.5重量部、水酸化ナトリウム0.178重量部、25%アンモニア水1.1重量部、および精製水を使用して、全体量を100重量部として選択的植物生長調整剤を調製した。
実施例2〜6および比較例1、2は下記表1に示した配合で、実施例1と同様にして選択的植物生長調整剤を調製し、それぞれの試験検体を得た。
(2)発芽抑制効果の確認試験方法
上記試験検体を精製水で20倍希釈した溶液を調製し、試験検体aとした。
シャーレー(直径:90mm)に濾紙(直径:70mm)を置き、その上にシロツメクサの種子(約50個)を均等に並べて、濾紙上に各試験検体aを2mL滴下した。5日後の発芽数を確認し、下記算出式により発芽率を算出した。
算出式:発芽率(%)=(発芽数÷試験使用種子数)×100
試験は2回行い、比較例1の試験検体aの発芽率(%)を100と換算した。実施例1〜6と比較例1、2の発芽率の平均値を、上記試験検体の組成とまとめて、表1に示した。
表1中の「NaOH」は水酸化ナトリウムを、「25%NHaq.」は25%アンモニア水を、「配合比」は水酸化ナトリウムの重量に対する25%アンモニア水中のアンモニア(NH)の重量の比率を意味する。
Figure 2021075465
表1の結果より、ペラルゴン酸ナトリウム塩は、ペラルゴン酸アンモニウム塩(比較例1、2)が有する発芽抑制効果を、極めて大きく低減させることが明らか(実施例1〜4)となった。また、ペラルゴン酸アンモニウム塩に加え、カプリル酸ナトリウム塩とカプリル酸アンモニウム塩が存在する場合(実施例5、6)においても、ペラルゴン酸ナトリウム塩は、ペラルゴン酸アンモニウム塩のみを含有する比較例1、2に比べて、発芽抑制効果を大きく低減させることが確認された。
特に、実施例4の結果から、ペラルゴン酸アンモニウム塩に対して、ペラルゴン酸ナトリウム塩の添加量が微量であっても、ペラルゴン酸アンモニウム塩の種子に対する発芽抑制効果を低減させる効果は、極めて優れていることが明らかとなった。また、ペラルゴン酸とは異なる脂肪酸であるカプリル酸塩との併用においても、ペラルゴン酸ナトリウム塩の添加量が微量であっても、ペラルゴン酸アンモニウム塩の種子に対する発芽抑制効果を低減させる効果に優れていることも確認された。
上記試験結果より、ペラルゴン酸ナトリウム塩は、脂肪酸塩が有する種子に対する発芽抑制効果を大きく低減させ得る効果を発揮することが、明らかとなった。
<除草効果確認試験>
(1)試験検体
上記「発芽抑制効果確認試験」で使用した、実施例3、4と比較例1の試験検体(未希釈)を使用した。
(2)除草効果の確認試験方法
同様の植生を示す区画(50cm×50cm)を4区画選び 実施例3、4、比較例1の試験検体(未希釈)を100mL/m(25mL)となるように、各区画にそれぞれ散布した。
上記散布から0.5ヶ月後、各区画を上方から撮影した画像について、植被土壌(植物が存在する土壌)と無植被土壌(植物が存在しない土壌)を画像解析ソフトImageJにより数値化して、土壌表面の植被率(%)を確認した。
各試験区画ともに、処理前と処理後の「植被率(%)」と、「植物生長調整率(%)」として処理前の植被率に対する処理後の植被率の比率を表2に示した。
Figure 2021075465
表2に結果を示すとおり、ペラルゴン酸アンモニウム塩のみを含有する比較例1は、地表の植物茎葉部分に対して除草活性を、さらに、地中に存在する種子に対しては発芽抑制効果を発揮するため、処理前の植被率に対する処理後の植被率の比率である「植物生長調整率(%)」が6.8(%)と低いことが確認された。
一方、ペラルゴン酸アンモニウム塩に加えてペラルゴン酸ナトリウム塩を含有する実施例3、4は、地表の植物茎葉部分に対して除草活性を示しつつ、種子の発芽により植物が生長するため、処理前の植被率に対する処理後の植被率の比率である「植物生長調整率(%)」が11.8(%)、10.8%と、比較例1に比べて、約1.6倍以上に高いことが確認された。
また、実施例3、4、比較例1の試験検体を処理した何れの試験区画において、処理直後(1日後)の植被率が0%であったことから、何れの試験検体も、茎葉部分に対する除草効果は非常に高いことが確認された。
この結果より、ペラルゴン酸ナトリウム塩は、地表の植物茎葉部分と地中に存在する種子に対して、選択的な生長調整作用、すなわち、ペラルゴン酸アンモニウム塩とともに、地表の植物茎葉部分に対する除草効果を発揮する一方で、ペラルゴン酸アンモニウム塩が有する地中に存在する種子への発芽抑制効果を大きく低減させる作用を有することが明らかとなった。

Claims (4)

  1. ペラルゴン酸ナトリウム塩を含有することを特徴とする、選択的植物生長調整剤。
  2. さらに、炭素数2〜10の脂肪酸から選択される脂肪酸塩を含有することを特徴とする、請求項1に記載の選択的植物生長調整剤。
  3. さらに、炭素数2〜10の脂肪酸から選択される脂肪酸アンモニウム塩を含有することを特徴とする、請求項1に記載の選択的植物生長調整剤。
  4. ペラルゴン酸ナトリウム塩を使用することを特徴とする、選択的な植物生長調整方法。




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Citations (3)

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