JP2021074320A - 動作支援装置 - Google Patents

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幾代 松本
Ikuyo Matsumoto
幾代 松本
隆太 岡本
Ryuta Okamoto
隆太 岡本
宣幸 木村
Noriyuki Kimura
宣幸 木村
秀樹 麻生
Hideki Aso
秀樹 麻生
貴志 川▲崎▼
Takashi Kawasaki
貴志 川▲崎▼
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Abstract

【課題】より小型軽量で、かつ、脚の動きの自由度を制限することなく、装着位置からのズレを抑制することができる動作支援装置を提供する。【解決手段】動作支援装置100は、パッシブ型の動作支援装置であって、装着者の大腿部に装着される上部リンク110と、装着者の下腿部に装着される下部リンク120と、上部リンク110および下部リンク120のそれぞれと回転自在に接続され、かつ、上部リンク110および下部リンク120の回転角度に応じた反発力を上部リンク110および下部リンク120に付与し、かつ、装着者の膝に対向する位置に配置される関節機構130と、一端が上部リンク110、下部リンク120および関節機構130のうちの1つに固定されており、かつ、他端には装着者の腰部または腰部よりも高い位置に接続されるための接続部材142が配置されている、紐状の支持部材と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、動作支援装置に関する。
特許文献1には、使用者の大腿部、下腿部および足に装着され、使用者の歩行を補助する歩行補助装具が開示されている。この歩行補助装具では、大腿装具および下腿装具の重量が足装具から床面に伝達されるように相互に連結することで、歩行補助装具の重量による使用者の脚への負担を軽減している。
特開2005−296103号公報
ところで、歩行補助装具のような人の脚に装着される動作支援装置は、自重により意図した装着位置からズレる場合があり、ズレた場合には効果的に人の脚の動作を支援することが難しい。このため、動作支援装置には、意図した装着位置からのズレを抑制することが求められている。
特許文献1の歩行補助装置では、床面から自重を支えるように構成されているため上記のようなズレを抑制することができると考えられる。しかしながら、特許文献1の技術では、大腿装具および下腿装具の重量が足装具から床面に伝達されるように相互に連結されている必要があるため、各部材が、歩行補助装具の重量を床面から支持するのに十分な剛性を有している必要がある。よって、各部材の体積が増え、また、両持ち支持構造であることで動作中、互いに干渉しやすくなり脚の動きの自由度を制限してしまうという課題がある。
そこで、本発明は、より小型軽量で、かつ、脚の動きの自由度を制限することなく、装着位置からのズレを抑制することができる動作支援装置を提供する。
本発明の一態様に係る動作支援装置は、装着者の動作を支援するパッシブ型の動作支援装置であって、前記装着者の大腿部に装着される上部リンクと、前記装着者の下腿部に装着される下部リンクと、前記上部リンクおよび前記下部リンクのそれぞれと回転自在に接続され、かつ、前記上部リンクおよび前記下部リンクの回転角度に応じた反発力を前記上部リンクおよび前記下部リンクに付与し、かつ、前記装着者の膝に対向する位置に配置される関節機構と、一端が前記上部リンク、前記下部リンクおよび前記関節機構のうちの1つに固定されており、かつ、他端には前記装着者の腰部または前記腰部よりも高い位置に接続されるための接続部材が配置されている、紐状の支持部材と、を備える。
本発明の動作支援装置は、より小型軽量で、かつ、脚の動きの自由度を制限することなく、装着位置からのズレを抑制することができる。
図1は、実施の形態1に係る動作支援装置を装着している装着者を右側から見た図である。 図2は、実施の形態1に係る動作支援装置を装着している装着者を後側から見た図である。 図3は、実施の形態1に係る関節機構の筐体の内部の構成を説明するための図である。 図4は、実施の形態1に係る関節機構に対する各リンクの動きを説明するための図である。 図5は、実施の形態1に係る関節機構に対する各リンクの動きを説明するための図である。 図6は、実施の形態1に係る関節機構に対する各リンクの動きを説明するための図である。 図7は、実施の形態1に係る、装着者の膝の屈曲角度に応じた、動作の負荷と、動作支援装置における各ばねによるトルクと、動作支援装置によるアシスト率との関係を示す図である。 図8は、実施の形態1に係る動作支援装置を装着している装着者が膝を屈曲している場合の様子を示す図である。 図9は、実施の形態2に係る関節機構の構成、および、関節機構に対する各リンクの動きを説明するための図である。 図10は、実施の形態2に係る関節機構の構成、および、関節機構に対する各リンクの動きを説明するための図である。 図11は、実施の形態2に係る関節機構の構成、および、関節機構に対する各リンクの動きを説明するための図である。 図12は、実施の形態2に係る関節機構の構成を説明するための図である。 図13は、実施の形態2に係る、装着者の膝の屈曲角度に応じた、動作の負荷と、動作支援装置における各ばねによるトルクと、動作支援装置によるアシスト率との関係を示す図である。
(本発明の基礎となった知見)
機械による自動化が困難な現場において、作業者の身体負担を軽減するための動作支援装置を必要とする動きが活発になっている。例えば鉄道の保線作業においては、作業者は、まず繰り返し膝の屈伸動作を行いながら歩行する、いわゆるゴリラ歩きの姿勢をとる。その際、大腿部の筋肉が大きく伸縮を行うことになるため、最初にどんなにしっかりと動作支援装置を装着するためのベルトを締結していてもベルトに緩みが発生してしまう。これにより、動作支援装置の自重によって膝から膝関節機構がずり下がる現象が起こり、徐々にアシスト力がうまく伝わらなくなってしまう。また、筋肉が最も細くなる位置でベルトをきつく締めてしまうと、屈伸動作そのものが阻害されてしまうという課題がある。また、特許文献1の歩行補助装置では、足装具の人の足の下に板状の下部部材が配置されることで靴底の機能が阻害されるため、作業現場の床面の保護や、安全靴の着用などによる作業者の安全確保が十分に行えないという課題もある。
このため、動作支援装置には、より小型軽量で、かつ、脚の動きの自由度を制限することなく、意図した装着位置からのズレを抑制することが求められている。
上記の動作支援装置の実現のため、本開示の一態様に係る動作支援装置は、装着者の動作を支援するパッシブ型の動作支援装置であって、前記装着者の大腿部に装着される上部リンクと、前記装着者の下腿部に装着される下部リンクと、前記上部リンクおよび前記下部リンクのそれぞれと回転自在に接続され、かつ、前記上部リンクおよび前記下部リンクの回転角度に応じた反発力を前記上部リンクおよび前記下部リンクに付与し、かつ、前記装着者の膝に対向する位置に配置される関節機構と、一端が前記上部リンク、前記下部リンクおよび前記関節機構のうちの1つに固定されており、かつ、他端には前記装着者の腰部または前記腰部よりも高い位置に接続されるための接続部材が配置されている、紐状の支持部材と、を備える。
これによれば、支持部材の両端がそれぞれ上部リンク、下部リンクおよび関節機構のうちの1つに固定され、かつ、装着者の腰部または腰部よりも高い位置に接続されるため、装着者の腰部または腰部よりも高い位置で上部リンク、下部リンクおよび関節機構の重量を支持することができる。また、支持部材は、紐状であるので軽量の構成とすることができ、かつ、装着者の動きの自由度を維持することができる。よって、動作支援装置は、より小型軽量で、かつ、脚の動きの自由度を制限することなく、装着位置からのズレを抑制することができる。
また、前記支持部材は、伸縮自在な弾性体を含んでもよい。
装着者の姿勢によって、支持部材の一端が固定されている部位と、他端が接続されている部位との距離が変化する。このため、上記距離が短くなるような姿勢を装着者がとる場合、支持部材は、上部リンク、下部リンクおよび関節機構の重量を支持している状態を維持することが難しい。
このように、上記距離が短くなるような姿勢を装着者がとった場合であっても、支持部材に含まれる弾性体が伸縮するため、支持部材は、上部リンク、下部リンクおよび関節機構の重量を支持している状態を維持することできる。よって、支持部材は、装着者の姿勢に関わらず、上部リンク、下部リンクおよび関節機構の重量を効果的に支持することができる。
また、前記上部リンクは、前記大腿部が延びる方向に沿って、前記大腿部の周囲のうちの前記装着者の左右方向の外側に配置される第1上部リンク部分と、前記大腿部の後側に配置される第2上部リンク部分とを有し、前記下部リンクは、前記下腿部が延びる方向に沿って、前記下腿部の周囲のうちの前記装着者の左右方向の外側に配置される第1下部リンク部分と、前記下腿部の後側に配置される第2下部リンク部分とを有し、前記関節機構は、前記膝の周囲のうちの前記装着者の左右方向の外側に配置され、前記第1上部リンク部分、および、前記第1下部リンク部分のそれぞれと回転自在に接続されてもよい。
このため、装着者の大腿部および下腿部の動きに応じて、上部リンクおよび下部リンクは、関節機構に対して回転することができる。このように、装着者の膝の動きに追従して上部リンクおよび下部リンクが関節機構に対して動くことができるため、装着者の膝の動きを効果的に支援することができる。
また、前記上部リンク、前記下部リンクおよび前記関節機構は、前記大腿部の周囲のうちの前記装着者の左右方向の内側を除く位置に配置されてもよい。
このため、装着者の両脚の内側には上部リンク、下部リンクおよび関節機構が配置されないため、装着者の両脚の内側において、動作支援装置の各部材が、動作支援装置が装着されていない脚または他の動作支援装置に干渉することによる両脚の動きの制限を低減することができる。よって、装着者の両脚の動きを効果的に支援することができる。
また、前記関節機構は、前記上部リンクと接続される第1回転軸と、前記下部リンクと接続され、前記第1回転軸とは異なる位置に配置される第2回転軸と、前記第1回転軸に配置され前記上部リンクの回転角度に応じた反発力を前記上部リンクに付与する第1ばねと、前記第2回転軸に配置され前記下部リンクの回転角度に応じた反発力を前記下部リンクに付与する第2ばねと、を有してもよい。
これによれば、上部リンクおよび下部リンクは、関節機構の異なる位置に配置される2つの回転軸に接続されるため、装着者の膝の動きに容易に追従することができる。また、関節機構が支える荷重を、2つの回転軸にそれぞれ配置した2つのばねに分散することができるため、第1ばねおよび第2ばねの大きさを小さくすることができる。よって、関節機構をコンパクトにすることができる。
また、前記第1ばねおよび前記第2ばねは、所定の負荷が与えられた状態で前記関節機構に配置されていてもよい。
このため、第1リンクおよび第2リンクの回転角度に応じた第1ばねおよび第2ばねによる反発力を、所定の負荷以上の大きさとすることができる。
また、前記上部リンクおよび前記下部リンクは、(i)前記関節機構に対して回転することで、前記関節機構を挟んで互いに反対側に配置される第1位置と、前記関節機構よりも前記装着者の後方に配置される第2位置との間で回転移動し、(ii)前記第1位置から所定の回転角度の第3位置までの間において、前記第1ばねおよび前記第2ばねからの反発力を受けず、前記第3位置から前記第2位置までの間において、前記第1ばねおよび前記第2ばねからの反発力を受けてもよい。
このため、装着者の膝の角度が浅い動きをしている場合には、関節機構からの反発力が得られないようにでき、装着者の膝の角度が深い動きをしている場合には、関節機構からの反発力が大きくなるようにすることができる。よって、立った状態で歩行している場合などのように装着者が歩行している場合には、極力反発力を与えないようにでき、かがんだ状態で歩行している場合などのように装着者の膝に負担がかかるような状態で歩行している場合には、膝に反発力を与えるようにすることができる。よって、装着者の膝関節の動作を効果的に支援することができる。
以下、本発明の一態様に係る動作支援装置100について、図面を参照しながら具体的に説明する。
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本発明の一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
以降で説明する実施の形態1および2では、装着者に動作支援装置が装着された状態において、装着者の左右方向をX軸方向とし、装着者の前後方向をY軸方向とし、装着者の上下方向をZ軸方向とする。また、装着者の右側をX軸方向プラス側とし、装着者の左側をX軸方向マイナス側とする。また、装着者の前側をY軸方向プラス側とし、装着者の後ろ側をY軸方向マイナス側とする。また。装着者の上側をZ軸方向プラス側とし、装着者の下側をZ軸方向マイナス側とする。なお、各図において、X軸方向、Y軸方向およびZ軸方向のそれぞれを示す矢印が示す方向を、それぞれの方向におけるプラス側とし、矢印とは反対側の方向を、それぞれの方向におけるマイナス側とする。
(実施の形態1)
[1−1.構成]
図1は、実施の形態1に係る動作支援装置を装着している装着者を右側から見た図である。図2は、実施の形態1に係る動作支援装置を装着している装着者を後側から見た図である。
動作支援装置100は、パッシブ型であり、装着者の両脚のそれぞれに装着される。以降では、装着者の右脚に装着される動作支援装置100について説明する。左脚に装着される動作支援装置100は、右脚に装着される動作支援装置100と左右対称の形状を有している点のみが異なり、基本的な構成は同様の構成である。
図1および図2に示すように、動作支援装置100は、上部リンク110と、下部リンク120と、関節機構130と、支持部材140とを備える。
上部リンク110は、装着者の右脚の大腿部に装着されるリンクである。上部リンク110は、第1上部リンク部分111と、第2上部リンク部分112と、第3上部リンク部分113とを有する。第1上部リンク部分111は、大腿部が延びる方向に沿って、大腿部の周囲のうちの装着者の左右方向の外側に配置される。第2上部リンク部分112は、大腿部の後側に配置される。第2上部リンク部分112は、大腿部に対して左右方向に交差する方向に延びる部位である。このように、上部リンク110は、大腿部の右側に配置される第1上部リンク部分111、大腿部の後側に配置される第2上部リンク部分112、第1上部リンク部分111および第2上部リンク部分112を接続する第3上部リンク部分113を有するため、右膝の右側から大腿部の後側にかけて大腿部を回り込んでいる形状を有する。
ここで、上部リンク110は、さらに、装着ベルト150を有する。装着ベルト150は、第2上部リンク部分112と、第2上部リンク部分112を軸として回転自在に接続される接続部分151を有する。装着ベルト150は、装着者の大腿部に巻き回されて、当該大腿部に固定される。第2上部リンク部分112は、第1上部リンク部分111よりも高い位置に配置される。第3上部リンク部分113は、第1上部リンク部分111の上端と、第2上部リンク部分112の右端とを、装着者の大腿部の右側において接続する。
なお、第1上部リンク部分111、第2上部リンク部分112および第3上部リンク部分113は、一体に形成されており、互いに、回転または伸縮しない構成である。第2上部リンク部分112および第3上部リンク部分113は、連続して形成されている一つの部材により構成される。
下部リンク120は、装着者の右脚の下腿部に装着されるリンクである。下部リンク120は、第1下部リンク部分121と、第2下部リンク部分122と、第3下部リンク部分123とを有する。第1下部リンク部分121は、下腿部が延びる方向に沿って、下腿部の周囲のうちの装着者の左右方向の外側に配置される。第2下部リンク部分122は、下腿部の後側に配置される。第2下部リンク部分122は、下腿部に対して左右方向に交差する方向に延びる部位である。このように、下部リンク120は、下腿部の右側に配置される第1下部リンク部分121、下腿部の後側に配置される第2下部リンク部分122、第1下部リンク部分121および第2下部リンク部分122を接続する第3下部リンク部分123を有するため、右膝の右側から下腿部の後側にかけて下腿部を回り込んでいる形状を有する。
ここで、下部リンク120は、さらに、装着ベルト160を有する。装着ベルト160は、第2下部リンク部分122と、第2下部リンク部分122を軸として回転自在に接続される接続部分161を有する。装着ベルト160は、装着者の下腿部に巻き回されて、当該下腿部に固定される。第2下部リンク部分122は、第1下部リンク部分121よりも低い位置に配置される。第3下部リンク部分123は、第1下部リンク部分121の上端と、第2下部リンク部分122の右端とを、装着者の大腿部の右側において接続する。
なお、第1下部リンク部分121、第2下部リンク部分122および第3下部リンク部分123は、一体に形成されており、互いに、回転または伸縮しない構成である。第2下部リンク部分122および第3下部リンク部分123は、連続して形成されている一つの部材により構成される。
なお、上部リンク110および下部リンク120は、例えば、パイプ状(中空)の金属部材により構成されていてもよいし、中実の金属部材により構成されていてもよいし、板状の金属部材により構成されていてもよい。また、上部リンク110および下部リンク120は、樹脂、炭素繊維強化プラスチックなどにより構成されていてもよい。
関節機構130は、上部リンク110および下部リンク120のそれぞれと回転自在に接続される。具体的には、関節機構130は、装着者の膝の周囲のうちの装着者の左右方向の外側に配置され、第1上部リンク部分111および第1下部リンク部分121のそれぞれと回転自在に接続される。関節機構130は、上部リンク110および下部リンク120の回転角度に応じた反発力を上部リンク110および下部リンク120に付与する。関節機構130は、装着者の膝に対応する位置に配置され、関節機構130が有する装着ベルト170により当該膝に装着される。関節機構130の詳細な構成は、後述する。
このように、上部リンク110の第1上部リンク部分111、および、下部リンク120の第1下部リンク部分121は、それぞれ、関節機構130において回転自在に接続されている。このため、装着者の大腿部および下腿部の動きに応じて、上部リンク110および下部リンク120は、関節機構130に対して回転することができる。このように、装着者の膝の動きに追従して上部リンク110および下部リンク120が関節機構に対して動くことができるため、装着者の膝の動きを効果的に支援することができる。
なお、上部リンク110、下部リンク120および関節機構130は、装着者の大腿部の周囲のうち、装着者の左右方向の内側を除く位置に配置される。このように、動作支援装置100は、装着者の膝の両側において、装着者の膝の動きを支援する両持ち構造ではなく、装着者の膝の片側において装着者の膝の動きを支援する片持ち構造を有する。このため、装着者の両側の内側には、上部リンク110、下部リンク120および関節機構130が配置されないため、装着者の両脚の内側において、右脚に装着されている動作支援装置100の各部材110、120、130が、左脚に装着されている動作支援装置100に干渉することによる両脚の動きの制限を低減することができる。よって、装着者の両脚の動きを効果的に支援することができる。なお、このことは、片足にだけ動作支援装置100が装着される場合にも同様に言え、装着者の両脚の内側において、動作支援装置100の各部材110、120、130が装着されていない脚に干渉することによる両脚の動きの制限を低減することができる。
支持部材140は、一端141が関節機構130に固定されており、かつ、他端には装着者の腰部に接続されるための接続部材142が配置されている。支持部材140の一端141は、関節機構130に固定される代わりに、上部リンク110に固定されていてもよいし、下部リンク120に固定されていてもよい。接続部材142は、例えば、装着者の腰部に装着されているベルト200に引っかけることができるフックである。接続部材142は、ベルト200の代わりに装着者の腰部または腰部よりも高い位置にDカンなどのリング状の部材が設けられている場合には、リング状の部材と接続されるための部材、例えば、ナスカンであってもよい。なお、接続部材142は、装着者の腰部よりも高い位置に接続されてもよい。例えば、接続部材142は、装着者の肩に接続されてもよい。接続部材142は、例えば、金属、樹脂などにより構成される。
また、支持部材140の紐状の部分は、伸縮自在な弾性体を含む。これは、装着者がどのような姿勢を取っても、支持部材140の紐状の部分が、上部リンク110、下部リンク120および関節機構130の重量を支持することができる様にするためである。具体的には、装着者の姿勢によって、支持部材140の一端141が固定されている装着者の部位と、他端の接続部材142が接続されている装着者の部位との距離が変化する。このため、装着者がしゃがんだ姿勢になるなど、上記距離が短くなるような姿勢を装着者がとる場合、支持部材140は、上記距離よりも支持部材140の長さが長くなる。このとき、支持部材140に含まれる弾性体が伸縮するため、支持部材140は、上部リンク110、下部リンク120および関節機構130の重量を支持している状態を維持することできる。よって、支持部材140は、装着者の姿勢に関わらず、上部リンク110、下部リンク120および関節機構130の重量を効果的に支持することができる。
支持部材140は、接続部材142が装着者に接続されている状態において、上部リンク110、下部リンク120および関節機構130が所定の装着位置から下方に移動しようとした場合に、引張力が支持部材に働く長さに調整されていてもよい。これにより、装着者に装着されている上部リンク110、下部リンク120および関節機構130が、所定の装着位置からズレることを効果的に抑制することができる。
次に、関節機構130の詳細な構成について、図3〜図6を用いて説明する。
図3は、実施の形態1に係る関節機構130の筐体の内部の構成を説明するための図である。図4〜図6は、実施の形態1に係る関節機構130に対する各リンクの動きを説明するための図である。図3〜図6は、関節機構130を装着者の右側から見た場合の図である。
図3に示すように、関節機構130は、筐体131と、ばね132a、132bと、固定部133a、133bと、スライド部134a、134bと、ガイド部135a、135bと、与圧機構136a、136bとを有する。
筐体131は、例えば、ばね132a、132bと、固定部133a、133bとを内包している。また、筐体131には、例えば、筐体131の内部において、上部リンク110の第1上部リンク部分111の先端部115が回転軸Ax1において回転自在に接続されている。筐体131には、上部リンク110が回転したときに通過する位置に開口が設けられている。上部リンク110に対する構成と同様に、筐体131には、例えば、下部リンク120の第1下部リンク部分121の先端部125が回転軸Ax2において回転自在に接続されている。筐体131には、下部リンク120が回転したときに通過する位置に開口が設けられている。
ここで、回転軸Ax1は、回転軸Ax2の上方に配置されている。つまり、回転軸Ax1は、回転軸Ax2とは異なる位置に配置されている。回転軸Ax1は、第1回転軸の一例であり、回転軸Ax2は、第2回転軸の一例である。このように、異なる位置に2つの回転軸Ax1、Ax2を設けることで、上部リンク110の先端部115と、下部リンク120の先端部125とが重ならないように構成されている。
上部リンク110の先端部115および下部リンク120の先端部125には、それぞれ、ギヤ116、126が設けられている。ギヤ116およびギヤ126は、互いにかみ合っており、上部リンク110および下部リンク120は、一方が回転することが他方に伝達される。このように、ギヤ116およびギヤ126が互いにかみ合っているため、上部リンク110および下部リンク120は、関節機構130に対して同じ回転角度となるように規制されている。なお、先端部115、125には、ギヤ116、126が設けられていなくてもよい。
ばね132aは、回転軸Ax1に配置され、上部リンク110の回転角度に応じた反発力を上部リンク110に付与する。ばね132aは、動作支援装置100を右側方から見た場合、上部リンク110が左回転方向への回転角度が大きくなるほど大きな反発力を上部リンク110に付与する。ばね132aによって付与される反発力は、右回転方向へのトルクである。ばね132aは、第1ばねの一例であり、例えば、ゼンマイばねである。ばね132aは、ばね132aの内側の端部132aaが回転軸Ax1に配置されている固定部133aによって固定されている。
ばね132bは、回転軸Ax2に配置され、下部リンク120の回転角度に応じた反発力を下部リンク120に付与する。ばね132bは、動作支援装置100を右側方から見た場合、下部リンク120が右回転方向への回転角度が大きくなるほど大きな反発力を下部リンク120に付与する。ばね132bによって付与される反発力は、左回転方向へのトルクである。ばね132bは、第2ばねの一例であり、例えば、ゼンマイばねである。ばね132bは、ばね132bの内側の端部132baが回転軸Ax2に配置されている固定部133bによって固定されている。
このように、上部リンク110および下部リンク120は、関節機構130の異なる位置に配置される2つの回転軸Ax1、Ax2に接続されるため、装着者の膝の動きに容易に追従することができる。また、関節機構130が支える荷重を、2つの回転軸Ax1、Ax2にそれぞれ配置した2つのばね132a、132bに分散して負担させることができるため、2つのばね132a、132bの大きさを小さくすることができる。よって、関節機構130をコンパクトにすることができる。
スライド部134aは、ばね132aの外側の端部132abと係合しており、ばね132aの外側の端部132abに係合した状態で筐体131の後方のガイド部135aに沿ってスライド自在にガイド部135aに設けられている。スライド部134aは、具体的には、左右方向に延びる棒状の部位であり、回転軸Ax1を中心とする円に沿った溝状のガイド部135aに沿ってスライド可能である。スライド部134aは、ガイド部135aに沿って左回転方向にスライドした場合、ばね132aの外側の端部132abを、ばね132aを巻く方向に移動させる。このため、スライド部134aは、左回転方向にスライドした場合、ばね132aから右回転方向の反発力を受ける。スライド部134aは、筐体131のガイド部135aからスライド部134aの軸方向に移動しないように、ガイド部135aにおいて当該軸方向への移動が規制されている。
スライド部134bは、ばね132bの外側の端部132bbと係合しており、ばね132bの外側の端部132bbに係合した状態で筐体131の後方のガイド部135bに沿ってスライド自在にガイド部135bに設けられている。スライド部134bは、具体的には、左右方向に延びる棒状の部位であり、回転軸Ax2を中心とする円に沿った溝状のガイド部135bに沿ってスライド可能である。スライド部134bは、ガイド部135bに沿って右回転方向にスライドした場合、ばね132bの外側の端部132bbを、ばね132bを巻く方向に移動させる。このため、スライド部134bは、右回転方向にスライドした場合、ばね132bから左回転方向の反発力を受ける。スライド部134bは、筐体131のガイド部135bからスライド部134bの軸方向に移動しないように、ガイド部135bにおいて当該軸方向への移動が規制されている。
与圧機構136aは、ガイド部135aにおけるスライド部134aが経路を制限するための部位である。与圧機構136aは、具体的には、ガイド部135aの円の一部の経路のうち右回転方向側の端部から左回転方向へ所定の回転角度までの経路を塞ぐための部材である。与圧機構136aが設けられることにより、スライド部134aは、ガイド部135aの経路のうち左回転方向側の端部から上記所定の回転角度の位置まで移動することができ、上記所定の回転角度の位置よりも右回転方向側への移動が規制される。ここで、スライド部134aがガイド部135aの経路の右回転方向側の端部に位置する場合、ばね132aには、回転方向への付勢力が付与されていない状態となる。スライド部134aがガイド部135aの経路の右回転方向側の端部よりも左回転方向側に少しでも移動すると、ばね132aの外側の端部132abがばね132aを巻くことになるため、スライド部134aには、ばね132aからの反発力が付与される。よって、与圧機構136aが設けられることで、スライド部134aがガイド部135aの右回転方向側の端部から所定の回転角度の位置に規制され、スライド部134aには、ばね132aから所定の回転角度に応じた大きさの反発力が付与された状態となる。つまり、ばね132aは、所定の負荷が与えられた状態で関節機構130に配置されている。
与圧機構136bは、ガイド部135bにおけるスライド部134bが経路を制限するための部位である。与圧機構136bは、具体的には、ガイド部135bの円の一部の経路のうち左回転方向側の端部から右回転方向へ所定の回転角度までの経路を塞ぐための部材である。与圧機構136bが設けられることにより、スライド部134bは、ガイド部135bの経路のうち右回転方向側の端部から上記所定の回転角度の位置まで移動することができ、上記所定の回転角度の位置よりも左回転方向側への移動が規制される。ここで、スライド部134bがガイド部135bの経路の左回転方向側の端部に位置する場合、ばね132bには、回転方向への付勢力が付与されていない状態となる。スライド部134bがガイド部135bの経路の左回転方向側の端部よりも右回転方向側に少しでも移動すると、ばね132bの外側の端部132bbがばね132bを巻くことになるため、スライド部134bには、ばね132bからの反発力が付与される。よって、与圧機構136bが設けられることで、スライド部134bがガイド部135bの左回転方向側の端部から所定の回転角度の位置に規制され、スライド部134bには、ばね132bから所定の回転角度に応じた大きさの反発力が付与された状態となる。つまり、ばね132bは、所定の負荷が与えられた状態で関節機構130に配置されている。
このように、ばね132a、132bは、所定の負荷が与えられた状態で関節機構130に配置されているため、上部リンク110および下部リンク120の回転角度に応じたばね132a、132bによる反発力を、所定の負荷以上の大きさとすることができる。
なお、与圧機構136a、136bは、ガイド部135aの一部の経路を塞ぐ位置を調節できてもよい。つまり、所定の回転角度は、与圧機構136a、136bによって調節されてもよい。これにより、所定の回転角度が調節可能であるため、膝への補助力を付与し始める膝の屈曲角度を装着者に応じて自由に設定することができる。
装着者の膝が伸展している状態である場合、上部リンク110および下部リンク120は、図4に示すように、回転していない状態となり、関節機構130を挟んで互いに反対側に配置される第1位置P1に配置される。ここで、上部リンク110の後方には、上部リンク110が第1位置P1から左回転方向に回転した場合に、スライド部134aに当接する当接部材114が設けられている。また、下部リンク120の後方には、下部リンク120が第1位置P1から右回転方向に回転した場合に、スライド部134bに当接する当接部材124が設けられている。
次に、装着者が膝を屈曲させる動作を行うと、上部リンク110および下部リンク120は、第1位置P1から、関節機構130よりも装着者の後方に向かって回転移動する。図5に示すように、上部リンク110は、左回転方向に回転し、第1位置P1から所定の回転角度θ1だけ回転すると、当接部材114がスライド部134aに当接する。下部リンク120は、上部リンク110とともに、右回転方向に回転し、第1位置P1から所定の回転角度θ1だけ回転すると、当接部材124がスライド部134bに当接する。このように、第1位置P1から所定の回転角度θ1の第3位置P3までの第1区間では、上部リンク110および下部リンク120は、スライド部134a、134bに当接しないため、ばね132a、132bからの反発を受けない。
上部リンク110の当接部材114がスライド部134aに当接した後に、図6に示すように、上部リンク110が、さらに、左回転方向に回転すると、上部リンク110は、当接部材114でスライド部134aを左回転方向に押しながら回転する。このため、上部リンク110は、スライド部134aがばね132aから受けている反発力を受けることとなる。同様に、下部リンク120の当接部材124がスライド部134bに当接した後に、図6に示すように、下部リンク120が、さらに、右回転方向に回転すると、下部リンク120は、当接部材124でスライド部134bを右回転方向に押しながら回転する。このため、下部リンク120は、スライド部134bがばね132bから受けている反発力を受けることとなる。このように、第3位置P3から第2位置P2までの第2区間では、上部リンク110および下部リンク120は、スライド部134a、134bに当接して、スライド部134a、134bを第2区間に押し込んでいる状態となるため、ばね132a、132bからの反発力を受ける。
図7は、実施の形態1に係る、装着者の膝の屈曲角度に応じた、動作の負荷と、動作支援装置における各ばねによるトルクと、動作支援装置によるアシスト率との関係を示す図である。図7の(a)は、膝の屈曲角度に応じた動作の負荷と、各ばねによるトルクとの関係を示すグラフである。ここで、各ばねによるトルクは、トルクの軸方向の幅で示されており、ばね132aのトルクの上部の線は、ばね132aのトルク、および、ばね132bのトルクの合計値を示す。図7の(b)は、膝の屈曲角度に応じたアシスト率を示すグラフである。
図7に示すように、装着者の膝の屈曲角度が所定の回転角度θ3までは、上部リンク110および下部リンク120は、第1区間に位置しているため、ばね132a、132bからのトルクを受けない。このため、アシスト率は、0となっている。そして、装着者の膝の屈曲角度が所定の回転角度θ3を超えると、ばね132a、132bから、所定の回転角度に応じたトルクを受けるため、アシスト率を示すグラフは急峻な形状となり、アシスト率は0.5に近くなる。このように、膝の屈曲角度が所定の回転角度θ3を超えた場合に、所定のアシスト率よりも大きなアシスト率を受けることができるため、動作の支援が必要となるような膝の屈曲角度が所定の角度よりも深い角度の姿勢の場合に、効率よく装着者の動作を支援することができる。
また、装着者の膝の角度が浅い動きをしている場合には、関節機構130からの反発力が得られないようにすることができ、装着者の膝の角度が深い動きをしている場合には、関節機構130からの反発力が大きくなるようにすることができる。よって、装着者が立った状態で歩行している場合などのように膝の角度が浅い動きをしている場合には、装着者の膝に極力反発力を与えないようにすることができる。また、図8に示すような、装着者がかがんだ状態で歩行している場合などのように膝の角度が深い動きであり、装着者の膝に負担がかかるような状態で歩行している場合には、膝に反発力を与えるようにすることができる。よって、装着者の膝関節の動作を効果的に支援することができる。
[1−2.効果など]
本実施の形態に係る動作支援装置100によれば、支持部材140の両端がそれぞれ上部リンク110、下部リンク120および関節機構130のうちの1つに固定され、かつ、装着者の腰部または腰部よりも高い位置に接続されるため、装着者の腰部または腰部よりも高い位置で上部リンク110、下部リンク120および関節機構130の重量を支持することができる。また、支持部材140は、紐状であるので軽量の構成とすることができ、かつ、装着者の動きの自由度を維持することができる。よって、動作支援装置100は、より小型軽量で、かつ、脚の動きの自由度を制限することなく、装着位置からのズレを抑制することができる。
また、本実施の形態に係る動作支援装置100によれば、装着者の足に装着される部材がないため、靴底の機能が阻害されることを抑制でき、作業現場の床面の保護や、安全靴の着用などによる作業者の安全を十分に確保することができる。
(実施の形態2)
実施の形態1では、関節機構130に配置されているばね132a、132bは、ゼンマイばねであるとしたが、これに限らずに、ねじりばねであってもよい。実施の形態2の関節機構230には、上部リンク110および下部リンク120に反発力を付与するばねとしてねじりばねが採用されている。
図9〜図11は、実施の形態2に係る関節機構230の構成、および、関節機構230に対する各リンクの動きを説明するための図である。図12は、実施の形態2に係る関節機構230の構成を説明するための図である。なお、図9〜図11は、関節機構230を装着者の右側から見た場合の図である。図12は、関節機構230を装着者の左側から見た場合の図である。
図9〜図11に示すように、関節機構230は、筐体231と、ばね232a、232b、233a、233bと、保持部材234a、234bとを有する。
筐体231は、例えば、ばね232a、232b、233a、233bと、保持部材234a、234bとを内包している。また、筐体131には、例えば、筐体131の内部において、上部リンク110の第1上部リンク部分111の先端部115が回転軸Ax11において回転自在に接続されている。筐体131には、上部リンク110が回転したときに通過する位置に開口が設けられている。上部リンク110に対する構成と同様に、筐体231には、例えば、下部リンク120の第1下部リンク部分121の先端部125が回転軸Ax12において回転自在に接続されている。筐体231には、下部リンク120が回転したときに通過する位置に開口が設けられている。なお、図9〜図11では、先端部115、125は、実施の形態1と同様であるため図示していない。
ばね232a、233aは、保持部材234aに保持されており、回転軸Ax11で互いに重なる位置に配置されている。ばね232aは、ねじりばねであり、ばね232aの両端のコイル状の部位から延びる2つの棒状の部位がほぼ同じ方向を向いている形状を有する。ばね232aの2つの棒状の部位は、装着者の後方に向かう向きで保持部材234aに保持されている。ばね233aは、ねじりばねであり、ばね233aのコイル状の部位から延びる2つの棒状の部位が互いに反対方向を向いている形状を有する。ばね233aは、2つの棒状の部位のうちの一方が装着者の前方に向かい、他方が装着者の後方に向かう向きで保持部材234aに保持されている。また、ばね233aは、2つの棒状の部位よりもコイル状の部位の方が上方に位置するように保持部材234aに保持されている。
ばね232b、233bは、保持部材234bに保持されており、回転軸Ax12で互いに重なる位置に配置されている。ばね232bは、ねじりばねであり、ばね232bの両端のコイル状の部位から延びる2つの棒状の部位がほぼ同じ方向を向いている形状を有する。ばね232bの2つの棒状の部位は、装着者の後方に向かう向きで保持部材234bに保持されている。ばね233bは、ねじりばねであり、ばね233bのコイル状の部位から延びる2つの棒状の部位が互いに反対方向を向いている形状を有する。ばね233bは、2つの棒状の部位のうちの一方が装着者の前方に向かい、他方が装着者の後方に向かう向きで保持部材234bに保持されている。また、ばね233bは、2つの棒状の部位よりもコイル状の部位の方が下方に位置するように保持部材234bに保持されている。
保持部材234aは、2つのばね232a、233aを保持し、回転軸Ax11で回転自在に配置されている。保持部材234aは、2つのばね232a、233aが保持部材234aに対して回転しないように、2つのばね232a、233aを保持している。具体的には、保持部材234aは、ばね232aに対して、回転軸Ax11周りの方向における外側から当接する壁部235a、236aを有する。また、保持部材234aは、ばね233aに対して、回転軸Ax11周りの方向における外側から当接する壁部237aを有する。
保持部材234bは、2つのばね232b、233bを保持し、回転軸Ax12で回転自在に配置されている。保持部材234bは、2つのばね232b、233bが保持部材234bに対して回転しないように、2つのばね232b、233bを保持している。具体的には、保持部材234bは、ばね232bに対して、回転軸Ax12周りの方向における外側から当接する壁部235b、236bを有する。また、保持部材234bは、ばね233bに対して、回転軸Ax12周りの方向における外側から当接する壁部237bを有する。
また、筐体231は、2つのばね232a、233aが保持部材234aの回転に伴って筐体231に対して回転したときに2つのばね232a、233aの棒状の部位に当接する壁部238aを有する。壁部238aは、2つのばね232a、233aの棒状の部位が壁部238aよりも左回転方向に回転しないように規制する部位である。
また、筐体231は、2つのばね232b、233bが保持部材234bの回転に伴って筐体231に対して回転したときに2つのばね232b、233bの棒状の部位に当接する壁部238bを有する。壁部238bは、2つのばね232b、233bの棒状の部位が壁部238bよりも右回転方向に回転しないように規制する部位である。
装着者の膝が伸展している状態である場合、上部リンク110および下部リンク120は、図9に示すように、回転していない状態となり、関節機構230を挟んで互いに反対側に配置される第1位置P11に配置される。ここで、上部リンク110の後方には、上部リンク110が第1位置P11から左回転方向に回転した場合に、ばね232aの端部の棒状の部位に当接する当接部材114aが設けられている。当接部材114aは、具体的にはばね232aの2つの棒状の部位のうち上側に配置される棒状の部位に当接する。また、下部リンク120の後方には、下部リンク120が第1位置P11から右回転方向に回転した場合に、ばね232bの端部の棒状の部位に当接する当接部材124が設けられている。当接部材124aは、具体的にはばね232bの2つの棒状の部位のうち下側に配置される棒状の部位に当接する。
次に、装着者が膝を屈曲させる動作を行うと、上部リンク110および下部リンク120は、第1位置P11から、関節機構230よりも装着者の後方に向かって回転移動する。図10に示すように、上部リンク110は、左回転方向に回転し、第1位置P11から所定の回転角度θ11だけ回転すると、当接部材114aがばね232aの上側の棒状の部位に当接する。下部リンク120は、上部リンク110とともに、右回転方向に回転し、第1位置P11から所定の回転角度θ11だけ回転すると、当接部材124aがばね232bの下側の棒状の部位に当接する。このように、第1位置P11から所定の回転角度θ11の第3位置P13までの第1区間では、上部リンク110および下部リンク120は、ばね232a、232bに当接しないため、ばね232a、232bからの反発を受けない。
上部リンク110の当接部材114aがばね232aの上側の棒状の部位に当接した後に、図11に示すように、上部リンク110が、さらに、左回転方向に回転すると、上部リンク110は、当接部材114aでばね232aの上側の棒状の部位を左回転方向に押しながら回転する。このとき、保持部材234aは、ばね232aとともに左回転方向に回転する。保持部材234aが左回転方向に回転すると、保持部材234aに保持されているもう一つのばね233aの後側の棒状の部位は、筐体231の壁部238aに当接する。ばね233aは、前側の棒状の部位が保持部材234aの壁部237aによって当接されているため、保持部材234aに対して右回転方向の反発力を付与する。このため、上部リンク110は、2つのばね232a、233aからの反発力を受けることとなる。
また、同様に、下部リンク120の当接部材114aがばね232bの下側の棒状の部位に当接した後に、図11に示すように、下部リンク120が、さらに、右回転方向に回転すると、下部リンク120は、当接部材114aでばね232bの下側の棒状の部位を右回転方向に押しながら回転する。このとき、保持部材234bは、ばね232bとともに右回転方向に回転する。保持部材234bが右回転方向に回転すると、保持部材234bに保持されているもう一つのばね233bの後側の棒状の部位は、筐体231の壁部238bに当接する。ばね233bは、前側の棒状の部位が保持部材234bの壁部237bによって当接されているため、保持部材234bに対して右回転方向の反発力を付与する。このため、下部リンク120は、2つのばね232b、233bからの反発力を受けることとなる。
このように、第3位置P13から第2位置P12までの第2区間では、上部リンク110および下部リンク120は、ばね232a、232b、233a、233bに作用している状態となるため、ばね232a、232b、233a、233bからの反発力を受ける。
図13は、実施の形態2に係る、装着者の膝の屈曲角度に応じた、動作の負荷と、動作支援装置における各ばねによるトルクと、動作支援装置によるアシスト率との関係を示す図である。図13の(a)は、膝の屈曲角度に応じた動作の負荷と、各ばねによるトルクとの関係を示すグラフである。ここで、各ばねによるトルクは、トルクの軸方向の幅で示されており、ばね233aのトルクの上部の線は、ばね232aのトルク、ばね232bのトルク、ばね233aのトルク、および、ばね233bのトルクの合計値を示す。図13の(b)は、膝の屈曲角度に応じたアシスト率を示すグラフである。
図13に示すように、装着者の膝の屈曲角度が所定の回転角度θ13までは、上部リンク110および下部リンク120は、第1区間に位置しているため、ばね232a、232b、233a、233bからのトルクを受けない。このため、アシスト率は、0となっている。そして、装着者の膝の屈曲角度が所定の回転角度θ13を超えると、ばね232a、232b、233a、233bから、所定の回転角度に応じたトルクを受けるため、アシスト率を示すグラフは急峻な形状となり、アシスト率は0.2に近くなり、その後0.8に近づくように増加する。このように、膝の屈曲角度が所定の回転角度θ13を超えた場合に、所定のアシスト率よりも大きなアシスト率を受けることができるため、動作の支援が必要となるような膝の屈曲角度が所定の角度よりも深い角度の姿勢の場合に、効率よく装着者の動作を支援することができる。
また、装着者の膝の角度が浅い動きをしている場合には、関節機構230からの反発力が得られないようにすることができ、装着者の膝の角度が深い動きをしている場合には、関節機構230からの反発力が大きくなるようにすることができる。よって、装着者が立った状態で歩行している場合などのように膝の角度が浅い動きをしている場合には、装着者の膝に極力反発力を与えないようにすることができる。また、図8に示すような、装着者がかがんだ状態で歩行している場合などのように膝の角度が深い動きであり、装着者の膝に負担がかかるような状態で歩行している場合には、膝に反発力を与えるようにすることができる。よって、装着者の膝関節の動作を効果的に支援することができる。
以上、本発明の一つまたは複数の態様に係る動作支援装置について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の一つまたは複数の態様の範囲内に含まれてもよい。
本発明は、より小型軽量で、かつ、脚の動きの自由度を制限することなく、装着位置からのズレを抑制することができる動作支援装置として有用である。
100 動作支援装置
110 上部リンク
111 第1上部リンク部分
112 第2上部リンク部分
113 第3上部リンク部分
114、114a 当接部材
115 先端部
116 ギヤ
120 下部リンク
121 第1下部リンク部分
122 第2下部リンク部分
123 第3下部リンク部分
124、124a 当接部材
125 先端部
126 ギヤ
130、230 関節機構
131、231 筐体
132a、132b、232a、232b、233a、233b ばね
132aa、132ba 内側の端部
132ab、132bb 外側の端部
133a、133b 固定部
134a、134b スライド部
135a、135b ガイド部
136a、136b 与圧機構
140 支持部材
141 一端
142 接続部材
150、160、170 装着ベルト
151、161 接続部分
200 ベルト
234a、234b 保持部材
235a、235b、236a、236b、237a、237b、238a、238b 壁部
Ax1、Ax2、Ax11、Ax12 回転軸
P1、P11 第1位置
P2、P12 第2位置
P3、P13 第3位置
θ1、θ11 所定の回転角度

Claims (7)

  1. 装着者の動作を支援するパッシブ型の動作支援装置であって、
    前記装着者の大腿部に装着される上部リンクと、
    前記装着者の下腿部に装着される下部リンクと、
    前記上部リンクおよび前記下部リンクのそれぞれと回転自在に接続され、かつ、前記上部リンクおよび前記下部リンクの回転角度に応じた反発力を前記上部リンクおよび前記下部リンクに付与し、かつ、前記装着者の膝に対向する位置に配置される関節機構と、
    一端が前記上部リンク、前記下部リンクおよび前記関節機構のうちの1つに固定されており、かつ、他端には前記装着者の腰部または前記腰部よりも高い位置に接続されるための接続部材が配置されている、紐状の支持部材と、を備える
    動作支援装置。
  2. 前記支持部材は、伸縮自在な弾性体を含む
    請求項1に記載の動作支援装置。
  3. 前記上部リンクは、前記大腿部が延びる方向に沿って、前記大腿部の周囲のうちの前記装着者の左右方向の外側に配置される第1上部リンク部分と、前記大腿部の後側に配置される第2上部リンク部分とを有し、
    前記下部リンクは、前記下腿部が延びる方向に沿って、前記下腿部の周囲のうちの前記装着者の左右方向の外側に配置される第1下部リンク部分と、前記下腿部の後側に配置される第2下部リンク部分とを有し、
    前記関節機構は、前記膝の周囲のうちの前記装着者の左右方向の外側に配置され、前記第1上部リンク部分、および、前記第1下部リンク部分のそれぞれと回転自在に接続される
    請求項1または2に記載の動作支援装置。
  4. 前記上部リンク、前記下部リンクおよび前記関節機構は、前記大腿部の周囲のうちの前記装着者の左右方向の内側を除く位置に配置される
    請求項1から3のいずれか1項に記載の動作支援装置。
  5. 前記関節機構は、
    前記上部リンクと接続される第1回転軸と、
    前記下部リンクと接続され、前記第1回転軸とは異なる位置に配置される第2回転軸と、
    前記第1回転軸に配置され前記上部リンクの回転角度に応じた反発力を前記上部リンクに付与する第1ばねと、
    前記第2回転軸に配置され前記下部リンクの回転角度に応じた反発力を前記下部リンクに付与する第2ばねと、を有する
    請求項1から4のいずれか1項に記載の動作支援装置。
  6. 前記第1ばねおよび前記第2ばねは、所定の負荷が与えられた状態で前記関節機構に配置されている
    請求項5に記載の動作支援装置。
  7. 前記上部リンクおよび前記下部リンクは、
    (i)前記関節機構に対して回転することで、前記関節機構を挟んで互いに反対側に配置される第1位置と、前記関節機構よりも前記装着者の後方に配置される第2位置との間で回転移動し、
    (ii)前記第1位置から所定の回転角度の第3位置までの間において、前記第1ばねおよび前記第2ばねからの反発力を受けず、前記第3位置から前記第2位置までの間において、前記第1ばねおよび前記第2ばねからの反発力を受ける
    請求項5または6に記載の動作支援装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023276912A1 (ja) * 2021-06-29 2023-01-05 トヨフレックス株式会社 付勢力発生装置及び動作補助装置

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