JP2021072769A - 半導体モジュールを含む電子装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電動モータに適用される電子装置において、配線基板に設けられる半導体モジュール同士を接続する配線等を簡略化する技術を提供する。【解決手段】電動モータに適用される電子装置100は、配線基板101と、前記配線基板の略中央に配置され、電源に接続する電気接続配線150と、前記配線基板の前記電気接続配線よりも周縁側に配置され、前記電動モータに接続する複数のモータ接続配線114〜116と、複数の半導体素子123b,124bと、複数の半導体素子を一体に封止する樹脂モールド125と、を備える複数の半導体モジュール120,130,140と、を備える。複数の半導体モジュールは、電気接続配線上もしくは電気接続配線より周縁側であって、と前記モータ接続配線より中央側である位置に配置され、電気接続配線上に、複数の半導体モジュールの少なくとも一部の電極が実装されている。【選択図】 図3

Description

本発明は、半導体モジュールを含む電子装置に関する。
特許文献1に、電動パワーステアリング装置において、電動モータを駆動制御するための2系統の電力変換回路を備える配線基板が記載されている。2系統の電力変換回路は、配線基板の中央線に対して略対称に形成されており、中央側に正極側電源経路、周縁側に負極側電源経路となるように隣接して配設し、さらにその周縁に端子部を配設している。
特開2017−55488号公報
特許文献1の配線基板では、電力変換回路を構成するスイッチング素子とした設置された、高電位側MOSFETと、低電位側MOSFETと、相リレー用MOSFETとは、各々が個別にパッケージされた3つの半導体モジュールによって構成されている。このため、3つの半導体モジュールを接続するために半導体モジュールの周囲に配線を設置する必要があり、配線によりインピーダンスやインダクタンスが上昇せざるを得なかった。また、配線を設置するスペースを配線基板上に確保する必要があった。
上記に鑑み、本発明は、電動モータに適用される電子装置において、配線基板に設けられる半導体モジュール同士を接続する配線等を簡略化する技術を提供することを目的とする。
本発明は、電動モータに適用される電子装置を提供する。この電子装置は、配線基板と、前記配線基板の略中央に配置される電気接続配線と、前記配線基板の前記電気接続配線よりも周縁側に配置され、前記電動モータに接続する複数のモータ接続配線と、複数の半導体素子と、前記複数の半導体素子を一体に封止する樹脂モールドと、を備える複数の半導体モジュールと、を備える。前記複数の半導体モジュールは、前記電気接続配線上もしくは前記電気接続配線上より周縁側であって、前記モータ接続配線より中央側である位置に配置され、前記電気接続配線には、前記複数の半導体モジュールの少なくとも一部の電極が実装されている。
本発明の電子装置によれば、複数の半導体素子を一体に樹脂モールド内に封止した複数の半導体モジュールは、電気接続配線上、もしくはこれより周縁側であって、モータ接続配線より中央側である位置に、配置される。複数の半導体素子を一体に樹脂モールド内に封止することにより、配線基板上に配置する半導体素子について、互いを接続する配線を簡略化することができる。また、電気接続配線には、複数の半導体モジュールの少なくとも一部の電極が実装されることにより、半導体モジュールの少なくとも一部と電気接続配線とを重ねて配置でき、半導体モジュールの周囲における配線の設置面積を減少させることができる。このため、モータ接続配線から電気接続配線までの間の配線や、半導体モジュールの周囲に設置する配線の設置面積を減少させることができる。その結果、配線基板において、複数のモータ接続配線や複数の半導体素子同士を接続する配線を簡略化することができ、配線のためのスペースを低減するとともに、配線のインピーダンスおよびインダクタンスを低減することができる。
第1実施形態に係る電子装置を適用できる電動パワーステアリングシステムの一例を示す概略図。 第1実施形態に係る電子装置の平面図。 図2に示す電子装置に備えられる半導体モジュールの平面図。 図3のIV−IV線断面図。 図3に示す半導体モジュールにおける半導体素子の素子構造を示す断面図。 図2に示す電子装置を適用できるモータ駆動回路の一例を示す図。 変形例にかかる電子装置の平面図。 変形例にかかる電子装置の平面図および断面図。 図8に示す電子装置に備えられる半導体モジュールの平面図。 図9のX−X線断面図。 第2実施形態に係る電子装置の平面図。 図11に示す電子装置を適用できるモータ駆動回路の一例を示す図。 第3実施形態に係る電子装置の平面図。 図13に示す電子装置を適用できるモータ駆動回路の一例を示す図。 第4実施形態に係る電子装置の平面図。 変形例に係る電子装置の平面図。 図15および図16に示す電子装置を適用できるモータ駆動回路の一例を示す図。 第5実施形態に係る電子装置の平面図。 図18に示す電子装置を適用できるモータ駆動回路の一例を示す図。 第6実施形態に係る電子装置の平面図。 図20に示す電子装置を適用できるモータ駆動回路の一例を示す図。 変形例に係る電子装置の平面図。 図22に示す電子装置を適用できるモータ駆動回路の一例を示す図。 第7実施形態に係る電子装置において電気接続配線を除去した状態を示す平面図。 図24に示す電子装置に電気接続配線を設置した状態を示す平面図。 図24に示す電子装置に備えられる半導体モジュールの平面図。 図26に示す半導体モジュールにおいて樹脂モールドを除去した状態を示す平面図。 図27のXXVIII−XXVIII線断面図。 図27のXXIX−XXIX線断面図。 変形例に係る電子装置の平面図。 図26〜29に示す半導体モジュールの実装例を示す図。 図26〜29に示す半導体モジュールの実装例を示す図。 変形例に係る半導体モジュールを示す平面図。 図33に示す半導体モジュールにおいて樹脂モールドを除去した状態を示す斜視図。 図33に示す半導体モジュールにおいて樹脂モールドを除去した状態を示す平面図。 図35のXXXVI−XXXVI線断面図。
(第1実施形態)
第1実施形態に係る電子装置100は、図1に示すような車両の電動パワーステアリングシステム(EPS)80の駆動回路に適用することができる。EPS80は、ハンドルを構成するステアリングホイール90、ステアリングシャフト91、ピニオンギア92、ラック軸93及びEPS装置81を備えている。ステアリングホイール90には、ステアリングシャフト91が接続されている。ステアリングシャフト91の先端には、ピニオンギア92が設けられている。ピニオンギア92は、ラック軸93に噛み合っている。ラック軸93の両端には、タイロッド等を介して車輪95が回転可能に連結されている。ドライバによりステアリングホイール90が回転操作されると、ステアリングシャフト91が回転する。ステアリングシャフト91の回転運動は、ピニオンギア92によってラック軸93の直線運動に変換され、ラック軸93の変位量に応じた操舵角に車輪95が操舵される。
EPS装置81は、トルクセンサ94、減速機96、機電一体型の電動モータ40を備えている。トルクセンサ94は、ステアリングシャフト91に設けられており、ステアリングシャフト91の出力トルクである操舵トルクTrqを検出する。電動モータ40は、回転電機部41と、通電回路部42とを備えている。回転電機部41は、検出された操舵トルクTrq及びステアリングホイール90の操舵方向に応じた補助トルクを発生する。通電回路部42は、回転電機部41の駆動制御を行う。減速機96は、回転電機部41のロータの回転軸の回転を減速しつつ、補助トルクをステアリングシャフト91に伝達する。
図1,2に示すように、通電回路部42のケーシング内に、略円板状の電子装置100が設置されている。図2は、電子装置100を回転電機部41側から見た図である。電子装置100は、略円形の配線基板101と、配線基板101の周縁に設けられた固定部102とを備える。固定部102は、ボルトを捩入することにより回転電機部41側に電子装置100を固定可能な孔部を備えている。
電子装置100は、さらに、第1モータ出力端子111と、第2モータ出力端子112と、第3モータ出力端子113と、第1モータ接続配線114と、第2モータ接続配線115と、第3モータ接続配線116と、第1半導体モジュール120と、第2半導体モジュール130と、第3半導体モジュール140と、電気接続配線150と、電源端子160と、を備えている。これらの構成は、配線基板101の回転電機部41側の面上に設置されている。
図2に示すように、電気接続配線150は、配線基板101のx方向の中央の正方向寄り(図2における右寄り)となる位置に配置され、y方向に延在している。電気接続配線150は、電源端子160を介してEPS80に電力を供給するメインバッテリに接続している。
配線基板101の周縁側(x軸の正方向側)において、y軸の正方向側から負方向側に向かって、第1モータ出力端子111、第2モータ出力端子112、第3モータ出力端子113がこの順序で配置されている。第1モータ接続配線114は、第1モータ出力端子111から、電気接続配線150が配置されている配線基板101の中央側(x軸の負方向側)に向かって略直線状に延在している。第2モータ接続配線115は、第2モータ出力端子112から、電気接続配線150が配置されている配線基板101の中央側(x軸の負方向側)に向かって略直線状に延在している。第3モータ接続配線116は、第3モータ出力端子113から、電気接続配線150が配置されている配線基板101の中央側(x軸の負方向側)に向かって略直線状に延在している。第1モータ接続配線114と、第2モータ接続配線115と、第3モータ接続配線116の配線方向は、電気接続配線150に向かう方向(x方向)であり、第1モータ接続配線114と、第2モータ接続配線115と、第3モータ接続配線116の配列方向は、配線基板101上で配線方向に直交する方向(y方向)である。
第1半導体モジュール120は、第1モータ接続配線114と、電気接続配線150との間に配置されている。第2半導体モジュール130は、第2モータ接続配線115と、電気接続配線150との間に配置されている。第3半導体モジュール140は、第3モータ接続配線116と、電気接続配線150との間に配置されている。
第1半導体モジュール120と、第2半導体モジュール130と、第3半導体モジュール140とは、同一構造の半導体モジュールであり、図3,4に示すように、上面視したときの形状が、x方向に対向する2辺とy方向に対向する2辺とを備える略長方形状の樹脂モールド125から、x軸の正方向に4つの外部端子121が突出し、x軸の負方向に4つの外部端子122が突出した外観を有している。第1半導体モジュール120は、上面視したときに、第1モータ接続配線114の配線方向(x方向)と略平行となるように配置されている。より具体的には、第1半導体モジュール120を上面視したときに、略長方形状のとなる上面の4つの辺のうちの対向する2辺が、第1モータ接続配線114の配線方向と略平行となるように配置されている。同様に、第2半導体モジュール130および第3半導体モジュール140についても、上面視したときに、それぞれ第2モータ接続配線115および第3モータ接続配線116の配線方向(x方向)と略平行となるように配置されている。より具体的には、第2半導体モジュール130および第3半導体モジュール140を上面視したときに、略長方形状のとなる上面の4つの辺のうちの対向する2辺が、それぞれ第2モータ接続配線115および第3モータ接続配線116の配線方向と略平行となるように配置されている。
第1半導体モジュール120は、第1半導体素子部123と、第2半導体素子部124と、樹脂モールド125と、外部端子121,122とを備える。第1半導体素子部123は、半導体素子123bと、第1電極123cと、第2電極123aとを含む。第2半導体素子部124は、半導体素子124bと、第1電極124cと、第2電極124aとを含む。樹脂モールド125は、第1半導体素子部123と第2半導体素子部124とを一体に封止する。
半導体素子123b,124bは、同一の素子構造を有し、図5に示すような素子構造を有する縦型の絶縁ゲート半導体素子である。より具体的には、パワーMOSFET(Metal−Oxide−Semiconductor Field−Effect Transistor:MOSFET)である。
半導体素子123b,124bは、半導体基板60と、ソース電極71と、ドレイン電極72とを備えている。ソース電極71は、半導体基板60の上面60uに接して形成されている。ドレイン電極72は、半導体基板60の下面60bに接して形成されている。上面60uは第1面に相当し、下面60bは第2面に相当する。半導体基板60には、下面60b側から順に、n+領域61、n−領域62、p+領域63が積層されている。p+領域63の上面側の一部に、n+領域64が形成されている。半導体基板60の上面60uから、n+領域64およびp+領域63を貫通して、n−領域62の上面側まで到達するトレンチ73が形成されている。トレンチ73の内壁面にはゲート絶縁膜74が形成されており、トレンチ73内には、ゲート絶縁膜74により半導体基板60と絶縁された状態でゲート電極75が充填されている。ゲート電極75の上面は、絶縁膜76により覆われており、絶縁膜76によって、ゲート電極75とソース電極71とは絶縁されている。なお、半導体基板60の材料としては、特に限定されないが、シリコン(Si)、炭化ケイ素(SiC)、窒化ガリウム(GaN)等を例示することができる。
第1半導体素子133および第2半導体素子143のゲート電極75に正電圧を印加すると、ゲート絶縁膜74に沿ってp+領域63にn型のチャネルが形成され、半導体基板60において、n型のキャリアがソース電極71側からドレイン電極72側が移動する。これによって、ドレイン電極72側からソース電極71側に電流が流れる。すなわち、半導体素子123b,124bにおいては、ゲート電極75に印加するゲート電圧を制御することにより、半導体素子123b,124bに係るスイッチング素子のオンオフ制御を実行することができる。ソース電極71は、第1電極に相当し、外部端子のうち、ソース電極71に電気的に接続するソース端子は、第1端子に相当する。また、ドレイン電極72は、第2電極に相当し、外部端子のうち、ドレイン電極72に電気的に接続するドレイン端子は、第2端子に相当する。
半導体素子123b,124bは、それぞれ、ソース電極71を回転電機部41側(z軸の正方向側)とし、ドレイン電極をその逆側(z軸の負方向側)とする向きで、長手方向がx方向となるように配置されている。半導体素子123bと、半導体素子124bとは、同じ向きでy軸方向に並べて配置された状態で、一体に封止されている。半導体素子123bのゲートパッドと、半導体素子124bのゲートパッドとは、各半導体素子における同じ位置に設けられている。外部端子121,122のうち、半導体素子123bのドレイン端子は、第2電極123aに接続された外部端子121a,121bであり、ソース端子は、第1電極123cに接続された外部端子122bであり、ゲート端子は、外部端子122aである。また、半導体素子124bのドレイン端子は、第2電極124aに接続された外部端子122c,122dであり、ソース端子は、第1電極124cに接続された外部端子121cであり、ゲート端子は、外部端子121dである。
半導体素子123b,124bは、第1モータ接続配線114、第2モータ接続配線115、第3モータ接続配線116の配線方向であるx方向に対してその長手方向が平行となる向きで、第1モータ接続配線114、第2モータ接続配線115、第3モータ接続配線116の配線方向と垂直なy方向に並べて配置されている。半導体素子123bのドレイン端子である外部端子121a,121bおよび半導体素子124bのソース電端子である外部端子121cは、はんだを介して第1モータ接続配線114上に接合されている。半導体素子124bのドレイン端子である外部端子122c,122dは、はんだを介して、電気接続配線150上に接合されている。
同様に、第2半導体モジュール130のx軸の正方向側に突出する外部端子は、はんだを介して第2モータ接続配線115上に接合されている。第2半導体モジュール130のx軸の負方向側に突出する外部端子は、はんだを介して電気接続配線150上に接合されている。第3半導体モジュール140のx軸の正方向側に突出する外部端子は、はんだを介して第3モータ接続配線116上に接合されている。第3半導体モジュール140のx軸の負方向側に突出する外部端子は、はんだを介して電気接続配線150上に接合されている。
電子装置100は、図6に示すモータ駆動回路に適用される。図6に示すように、回転電機部41としては、永久磁石界磁型又は巻線界磁型のものを用いることができる。回転電機部41の固定子は、巻線群Mを備えている。巻線群Mは、星形結線されたU相巻線U、V相巻線V及びW相巻線Wを備えている。U,V,W相巻線U,V,Wそれぞれの第1端は、中性点で接続されている。U,V,W相巻線U,V,Wは、電気角θeで120°ずつずれている。
通電回路部42は、電力変換器としてのインバータINVと、電源リレーSRと、逆接保護リレーSC等を備えている。インバータINVは、1対の上アームスイッチと下アームスイッチとを含むスイッチ群SU、SV,SWを含む。スイッチ群SUの上アームスイッチと下アームスイッチとの接続点には、U相巻線Uの第2端が接続されている。スイッチ群SVの上アームスイッチと下アームスイッチとの接続点には、V相巻線Vの第2端が接続されている。スイッチ群SWの上アームスイッチと下アームスイッチとの接続点には、W相巻線Wの第2端が接続されている。
スイッチ群SU、SV,SWの上アームスイッチの高電位側端子Hは、電源リレーSRおよび逆接保護リレーSC、インダクタLを介して、直流電源であるバッテリVの正極端子に接続されている。バッテリVと並列に、バイパスコンデンサCが接続されている。バッテリVの負極端子は、グランドに接続されている。スイッチ群SU、SV,SWの下アームスイッチの低電位側端子は、抵抗RU,RV,RWを介して、グランドに接続されている。
スイッチ群SU、SV,SWを構成するスイッチング素子としては、半導体素子123b,124bに例示するようなMOSFETを用いることができる。各スイッチ群SU、SV,SWにおいて、上アームスイッチとして用いるMOSFETのソース電極と、下アームスイッチとして用いるMOSFETのドレイン電極とは、接続して直列に接続されている。
スイッチ群SUの上アームスイッチと下アームスイッチとを一体化した半導体モジュールとして、第1半導体モジュール120を用いることができる。スイッチ群SVの上アームスイッチと下アームスイッチとを一体化した半導体モジュールとして、第2半導体モジュール130を用いることができる。スイッチ群SWの上アームスイッチと下アームスイッチとを一体化した半導体モジュールとして、第3半導体モジュール140を用いることができる。第1半導体モジュール120、第2半導体モジュール130、第3半導体モジュール140は、インバータINVに適用することができる。
なお、電源リレーSRや逆接保護リレーSCを構成するスイッチング素子としても、半導体素子123b,124bに例示するようなMOSFETを用いることができる。電源リレーSRと、逆接保護リレーSCとは、互いにMOSFETのソース電極同士を接続して直列に接続される。
なお、スイッチング素子として、半導体素子123b,124bのようなMOSFETを用いる場合には、そのボディーダイオードを還流ダイオードとして利用することができる。このため、図6においては、各スイッチついて逆並列に接続する還流ダイオードを記載していないが、各スイッチに還流ダイオードを接続してもよい。
通電回路部42は、抵抗RU,RV,RWに流れる電流を検出し、U,V,W相電流Iur,Ivr,Iwrとして出力する。
通電回路部42は、マイコンを主体として構成されたECUを備え、ECUによって、回転電機部41のトルクをトルク指令値Tr*に制御すべく、インバータINVの各スイッチを操作する。トルク指令値Tr*は、例えば、トルクセンサ94により検出された操舵トルクTrqに基づいて設定される。通電回路部42は、ECUによって、角度センサの出力信号に基づいて、回転電機部41の電気角θeを算出する。なお、角度センサとしては、例えば、回転電機部41の回転子側に設けられた磁気発生部である磁石と、磁石に近接して設けられた磁気検出素子とを備える角度センサを例示することができる。上記のECUが提供する機能は、例えば、実体的なメモリ装置に記録されたソフトウェア及びそれを実行するコンピュータ、ハードウェア、又はそれらの組み合わせによって提供することができる。
上記のとおり、電子装置100は、EPS80の駆動回路に相当する通電回路部42に適用することができる。また、第1半導体モジュール120、第2半導体モジュール130、第3半導体モジュール140は、それぞれ、インバータINVとして示すインバータ回路のスイッチSU,SV,SWにそれぞれ適用することができる。
上記のとおり、第1実施形態に係る電子装置100では、電気接続配線150は、配線基板101の第1方向(x方向)の略中央に配置され、第1方向に直交する第2方向(y方向)に延在している。第1モータ接続配線114、第2モータ接続配線115、第3モータ接続配線116は、電気接続配線150に対してx軸の正方向側となる配線基板101の周縁側に配置されている。第1モータ接続配線114、第2モータ接続配線115、第3モータ接続配線116は、y軸の正方向側から負方向側に向かって、この順序で、配置されており、電気接続配線150に向かってx軸の負方向に略平行に延在している。
また、電気接続配線150と、第1モータ接続配線114、第2モータ接続配線115、第3モータ接続配線116との間には、それぞれ、第1半導体モジュール120、第2半導体モジュール130、第3半導体モジュール140が配置される。第1半導体モジュール120、第2半導体モジュール130、第3半導体モジュール140は、それぞれ、電気接続配線150と、第1モータ接続配線114、第2モータ接続配線115、第3モータ接続配線116との間に配置されるスイッチ群SU、SV,SWを構成する2つの半導体素子(MOSFET)を、樹脂モールド内に一体に封止する半導体モジュールである。第1半導体モジュール120、第2半導体モジュール130、第3半導体モジュール140において、スイッチ群SU、SV,SWにおける2つの半導体素子は、樹脂モールド内で互いに接続されているため、2つの半導体素子を接続するための配線を樹脂モールドの側方(xy平面方向)の配線基板101上に設ける必要が無い。
さらに、第1半導体モジュール120、第2半導体モジュール130、第3半導体モジュール140は、それぞれ、電気接続配線150よりも周縁側、かつ、第1モータ接続配線114、第2モータ接続配線115、第3モータ接続配線116よりも中央側に配置され、電気接続配線150には、第1半導体モジュール120、第2半導体モジュール130、第3半導体モジュール140のドレイン端子が接合されている。このため、第1半導体モジュール120、第2半導体モジュール130、第3半導体モジュール140の少なくとも一部と電気接続配線150とを重ねて配置でき、第1半導体モジュール120、第2半導体モジュール130、第3半導体モジュール140の周囲における配線の設置面積を減少させることができる。その結果、配線基板101において、第1半導体モジュール120、第2半導体モジュール130、第3半導体モジュール140第1モータ接続配線114、第2モータ接続配線115、第3モータ接続配線116等の構成を接続する配線を簡略化することができ、配線のためのスペースを低減するとともに、配線のインピーダンスおよびインダクタンスを低減することができる。
また、第1半導体モジュール120、第2半導体モジュール130、第3半導体モジュール140は、それぞれ、電気接続配線150と、第1モータ接続配線114、第2モータ接続配線115、第3モータ接続配線116との間において、接続されるモータ接続配線と略平行となるように配置されている。このため、各モータ出力端子111〜113から電気接続配線150までの配線の長さを概ね最短とすることができる。また、第1半導体モジュール120、第2半導体モジュール130、第3半導体モジュール140は、外部端子121,122の延在する向きが、第1モータ接続配線114、第2モータ接続配線115、第3モータ接続配線116の配線方向であるx方向に対して略平行となるように並べて配置されている。このように配置することにより、第1半導体モジュール120、第2半導体モジュール130、第3半導体モジュール140を、それぞれ第1モータ接続配線114、第2モータ接続配線115、第3モータ接続配線116と略平行となるように配置し易くすることができる。
(変形例)
第1実施形態では、第1半導体モジュール120、第2半導体モジュール130、第3半導体モジュール140は、樹脂モールド内の2つの半導体素子がy方向に略平行となる向きで配置されていたが、これに限定されない。
図7に示す第1半導体モジュール220、第2半導体モジュール230、第3半導体モジュール240ように、樹脂モールド内の2つの半導体素子がx方向に略平行に配置されるような向きで配置されてもよい。第1半導体モジュール220、第2半導体モジュール230、第3半導体モジュール240は、第1半導体モジュール120等と同様の半導体モジュールであって、図2における向きに対して反時計回りに90°回転させた向きで配置されている。
また、電気接続配線250は、第1半導体モジュール220、第2半導体モジュール230、第3半導体モジュール240の配列方向であるy方向に沿って略直線状に延在している。電気接続配線250は、一方の半導体素子(図3,6に示す上アーム側の半導体素子124b)の下面に設けられたドレインパッドに接している。電気接続配線250上に第1半導体モジュール220、第2半導体モジュール230、第3半導体モジュール240が配置されるため、配線基板201における実装面積を低減することができる。電子装置200における他の構成は、電子装置100と同様であるため、100番台の参照番号を200番台に読み替えることにより説明を省略する。
また、図8に示す第1半導体モジュール320、第2半導体モジュール330、第3半導体モジュール340ように、樹脂モールド内の2つの半導体素子が配線基板301の厚み方向(z方向)に積載されていてもよい。なお、第1半導体モジュール320、第2半導体モジュール330、第3半導体モジュール340は、同一構造の半導体モジュールである。第1半導体モジュール320の各構成は、参照番号の320番台を330番台または340番台に読み替えることによって、第2半導体モジュール330または第3半導体モジュール340に適用される。
図8(b)に示すように、配線基板301は、第3半導体モジュール340等が実装された面上からレジスト層361、基板層362、配線層363、基板層364、配線層365、基板層366、レジスト層367が、この順序で積層された積層基板である。基板層362.364は、コア材と称される絶縁体を材料とする絶縁層であり、配線層363,365は、銅等の電極材料によって構成されている。第3モータ接続配線316および電気接続配線350は、基板層362上に設けられており、第3モータ出力端子313は、基板層362上で第3モータ接続配線316と連結している。レジスト層361は、第3モータ接続配線316上において第3半導体モジュール340の設置面の近傍から第3モータ出力端子313の手前までの領域に形成されており、第3モータ出力端子313の上面は、レジスト層361に覆われていない。第3モータ出力端子313は、配線基板301の厚み方向(z軸方向)に、基板層362からレジスト層367まで貫通しており、配線層363,365は、第3モータ出力端子313に電気的に接続されている。
図9、10に示すように、第1半導体モジュール320は、z軸の正方向側に配置された第1半導体素子部323と、z軸の負方向側に配置された第2半導体素子部324と、樹脂モールド325と、外部端子321,322とを備える。第1半導体素子部323は、半導体素子323bと、第1電極323cとを含む。第2半導体素子部324は、半導体素子324bと、第1電極324cと、第2電極324aとを含む。半導体素子323b,324bは、半導体素子123b,124bと同一の素子構造を有するMOSFETであり、ソース電極71側がz軸の正方向側となる向きで配置されている。第1電極324cは、半導体素子324bのソース電極71側の面に接合されるとともに、半導体素子323bのドレイン電極72側の面に接合されている。樹脂モールド325は、第1半導体素子部323と第2半導体素子部324とを一体に封止する。外部端子321は、第1半導体素子部323側の半導体素子323bに電気的に接続している。外部端子322は、第2半導体素子部324側の半導体素子324bに電気的に接続している。
図8に示す電子装置300によれば、半導体素子323b,324bが積層されているため、第1半導体モジュール320、第2半導体モジュール330、第3半導体モジュール340の平面方向(xy方向)の面積が小さくなる。その結果、配線基板301上における各半導体モジュールの実装面積をより小さくすることができる。
また、図7に示す電子装置200と同様に、図8に示す電子装置300においても、電気接続配線350は、第1半導体モジュール320、第2半導体モジュール330、第3半導体モジュール340の配列方向であるy方向に沿って略直線状に延在している。電気接続配線350上に第1半導体モジュール320、第2半導体モジュール330、第3半導体モジュール340が配置され、半導体素子324bのドレイン電極72に電気的に接続するドレインパッドと接しているため、配線基板301における実装面積を低減することができる。また、電子装置300では、配線基板301は、その基板内層に配線層363,365を備えている。このため、図6に示す負極側電源経路として、配線層363,365を利用できる。配線基板301の基板面上に正極側の電源経路を構成する配線を配置し、基板内層に負極側の電源経路を構成する配線を配置する等により、配線基板の同一層に正極側と負極側の電源経路の双方を配置する必要がなくなるため、基板を小型化できる。また、負極側の電源経路を基板内層に配置することにより、基板上に配置する各構成において配置の自由度が高くなるため、モータ接続配線から電気接続配線までの間の配線や、半導体モジュールの周囲に設置する配線距離を減少させるための各構成の配置が容易になる。電子装置300における他の構成は、電子装置100と同様であるため、100番台の参照番号を300番台に読み替えることにより説明を省略する。
(第2実施形態)
第1実施形態では、複数の半導体モジュールのそれぞれがインバータ回路の上アームと下アームを構成する2つの半導体素子を樹脂モールド内に一体化する半導体モジュールを例示して説明したが、これに限定されない。第2実施形態において説明するように、複数の半導体モジュールは、それぞれ3つの半導体素子を含んでいてもよい。
図11に示すように、電子装置400では、配線基板401の周縁側(x軸の正方向側)において、y軸の正方向側から負方向側に向かって、第1モータ出力端子411、第2モータ出力端子412、第3モータ出力端子413がこの順序で配置されている。第1モータ接続配線414は、第1モータ出力端子411から、電気接続配線450が配置されている配線基板401の中央側(x軸の負方向側)に向かって略直線状に延在している。第2モータ接続配線115は、第2モータ出力端子412から、電気接続配線450が配置されている配線基板401の中央側(x軸の負方向側)に向かって略直線状に延在している。第3モータ接続配線416は、第3モータ出力端子413から、電気接続配線450が配置されている配線基板401の中央側(x軸の負方向側)に向かって略直線状に延在している。
半導体モジュール420,430は、第1モータ接続配線414、第2モータ接続配線415、第3モータ接続配線416、電気接続配線450との間に、x方向に略平行に並べて配置されている。半導体モジュール420は、第1モータ接続配線414、第2モータ接続配線415、第3モータ接続配線416上に亘って設置されている。半導体モジュール430は、y方向に略直線状に延びる電気接続配線450上に設置されている。半導体モジュール420と半導体モジュール430との間は、それぞれ中間配線417,418,419によって接続されている。中間配線417,418,419は、それぞれ、第1モータ接続配線414、第2モータ接続配線415、第3モータ接続配線416の一部である。半導体モジュール420は、電気接続配線450よりも周縁側に配置され、半導体モジュール430は、電気接続配線450上に配置されている。また、半導体モジュール420,430は、第1モータ接続配線414、第2モータ接続配線415、第3モータ接続配線416よりも中央側に配置されている。電気接続配線450には、半導体モジュール430のドレイン端子が接合されている。
半導体モジュール420,430は、図3,4に示す第1半導体モジュール120が2つの半導体素子123b,124bを含むのに対し、さらに同じ半導体素子を追加した3つの半導体素子を含むように構成された半導体モジュールである。半導体モジュール420,430は、3つの半導体素子がy方向に略平行に並ぶような向きで配置されている。半導体モジュール420,430は、上面視したときに、略長方形状のとなる上面の4つの辺のうちの対向する2辺が、第1モータ接続配線414、第2モータ接続配線415、第3モータ接続配線416の配線方向と略平行となるように配置されている。半導体モジュール420の3つの半導体素子のドレインパッドは、それぞれ、第1モータ接続配線414、第2モータ接続配線415、第3モータ接続配線416に接している。半導体モジュール430の3つの半導体素子のドレインパッドは、電気接続配線450と接している。中間配線417,418,419には、半導体モジュール430に含まれる3つの半導体素子のソース電極71と電気的に接続する外部端子が接続される。なお、図示していないが、半導体モジュール420,430の外部端子は、それぞれが接続される、第1モータ接続配線414、第2モータ接続配線415、第3モータ接続配線416の配線方向と略平行となる向きにおいて対向して突出している。
半導体モジュール420,430は、図12(a)および図12(b)に示すような、3つの半導体素子を含むインバータ回路の各相の上アーム全体を含むスイッチ群SP,下アーム全体を含むスイッチ群SNとしてインバータ回路に適用することができる。より具体的には、半導体モジュール420は、スイッチ群SNとして利用でき、半導体モジュール430は、スイッチ群SPとして利用できる。なお、図12(a)に示す駆動回路は、スイッチ群の構成以外は、図6に示す駆動回路と同様である。また、図12(b)に示す駆動回路は、3つの抵抗RU,RV,RWに替えて、1つの抵抗Rを介してグランドに接続している点において図12(a)と相違するのみであり、その他の構成は、図12(a)と同様である。
(第3実施形態)
第1実施形態では、半導体モジュールとして、複数の半導体素子を樹脂モールド内に一体に含む半導体モジュールのみを含む電子装置100を例示して説明したが、これに限定されない。図13に示す電子装置500のように、複数の半導体素子を樹脂モールド内に一体に含む半導体モジュールに加えて、1つの半導体素子を樹脂モールド内に含む半導体モジュールを備えていてもよい。
図13に示すように、電子装置500では、第1実施形態と同様に、第1半導体モジュール520は、第1モータ接続配線514と、電気接続配線550との間において第1モータ接続配線514の配線方向と略平行に配置されている。電子装置500では、さらに、第1モータ接続配線514上に、1つの半導体素子を含む半導体モジュール529が配置されている。
同様に、第2半導体モジュール530は、第2モータ接続配線515と、電気接続配線550との間において第2モータ接続配線515の配線方向と略平行に配置されている。第2モータ接続配線515上に、1つの半導体素子を含む半導体モジュール539が配置されている。第3半導体モジュール540は、第3モータ接続配線516と、電気接続配線550との間において第3モータ接続配線516の配線方向と略平行に配置されている。第3モータ接続配線516上に、1つの半導体素子を含む半導体モジュール549が配置されている。すなわち、第1半導体モジュール520、第2半導体モジュール530、第3半導体モジュール540は、それぞれ、電気接続配線550よりも周縁側、かつ、第1モータ接続配線514、第2モータ接続配線515、第3モータ接続配線516よりも中央側に配置されている。
なお、半導体モジュール529,539,549は、図3,4に示す第1半導体モジュール120が2つの半導体素子123b,124bを含むのに対し、1つの半導体素子を含むように構成された半導体モジュールである。図示していないが、第1半導体モジュール520,第2半導体モジュール530、第3半導体モジュール540の外部端子は、それぞれが接続される、第1モータ接続配線514、第2モータ接続配線515、第3モータ接続配線516の配線方向と略平行となる向きにおいて対向して突出している。電気接続配線550には、第1半導体モジュール520、第2半導体モジュール530、第3半導体モジュール540のドレイン端子が接合されている。電子装置500のその他の構成は電子装置100と同様であるため、100番台の参照番号を500番台に読み替えることにより説明を省略する。
電子装置500は、図14に示すような駆動回路に適用できる。半導体モジュール529,539,549は、それぞれ、図14に示すような、スイッチ群SU、SV,SWと、U,V,W相巻線U,V,Wとの間に配置されるスイッチ群SNとしてインバータ回路に適用することができる。より具体的には、半導体モジュール420は、スイッチSSU,SSV,SSWとして利用できる。なお、図14に示す駆動回路は、スイッチ群SU、SV,SWと、U,V,W相巻線U,V,Wとの間にスイッチSSU,SSV,SSWを備える点において、図6に示す駆動回路と相違しており、その他の構成は、図6に示す駆動回路と同様である。
(第4実施形態)
第4実施形態では、電気接続配線と、モータ接続配線と、その間に配置される半導体モジュールとの組が複数設けられた電子装置600について説明する。
図15に示す電子装置600では、配線基板601のx方向を通りy方向に延びる中央線L1に対して略線対称となるように、電気接続配線、モータ接続配線、半導体モジュールとの組が2組設けられている。
配線基板601の中央線L1より軸の正方向側には、第1モータ出力端子611aと、第2モータ出力端子612aと、第3モータ出力端子613aと、第1モータ接続配線614aと、第2モータ接続配線615aと、第3モータ接続配線616aと、第1半導体モジュール620aと、第2半導体モジュール630aと、第3半導体モジュール640aと、半導体モジュール629a,639a,649aと、電気接続配線650と、電源端子660と、を備えている。電源端子660aは、図13に示す電源端子560に対して設置位置がx軸の正方向に移動している。配線基板601の中央線L1より軸の正方向側の他の構成は、図13に示す電子装置500の配線基板501上の各構成と同様であるため、500番台の参照番号を600番台に読み替え、さらに添え字aを添えることによって説明を省略する。
配線基板601の中央線L1よりx軸の負方向側には、第1モータ出力端子611bと、第2モータ出力端子612bと、第3モータ出力端子613bと、第1モータ接続配線614bと、第2モータ接続配線615bと、第3モータ接続配線616bと、第1半導体モジュール620bと、第2半導体モジュール630bと、第3半導体モジュール640bと、半導体モジュール629b,639b,649bと、電気接続配線650と、電源端子660と、を備えている。配線基板601の中央線L1よりx軸の負方向側の他の構成は、添え字「a」によって示されるx軸の正方向側の各構成を中央線L1に対して反転させたものと同等であるため、添え字「a」を添え字「b」に置き換えることによって説明を省略する。
図15に示すように、電子装置600では、配線基板601の中央線L1の両側に1対の電気接続配線650a,650bを配置する。配線基板602のx軸の正方向または負方向の周縁側に1対の第1モータ出力端子611a,611b、第2モータ出力端子612a,612b、第3モータ出力端子613a,613bを配置する。電気接続配線650a,650bと、第1モータ出力端子611a,611b、第2モータ出力端子612a,612b、第3モータ出力端子613a,613bとの間に、x方向に略直線的に延在する第1モータ接続配線614a,614b、第2モータ接続配線615a,615b、第3モータ接続配線616a,616bをそれぞれ配置する。
そして、第1半導体モジュール620a,620bは、それぞれ、第1モータ接続配線614a,614bと、電気接続配線650a,650bとの間において第1モータ接続配線614a,614bの配線方向と略平行に配置されている。半導体モジュール629a,629bは、それぞれ、第1モータ接続配線614a,614b上に配置されている。第2半導体モジュール630a,630bは、それぞれ、第2モータ接続配線615a,615bと、電気接続配線650a,650bとの間において第2モータ接続配線615a,615bの配線方向と略平行に配置されている。半導体モジュール639a,639bは、それぞれ、第2モータ接続配線615a,615b上に配置されている。第3半導体モジュール640a,640bは、それぞれ、第3モータ接続配線616a,616bと、電気接続配線650a,650bとの間において第3モータ接続配線616a,616bの配線方向と略平行に配置されている。半導体モジュール649a,649bは、それぞれ、第3モータ接続配線616a,616b上に配置されている。
すなわち、第1半導体モジュール620a、第2半導体モジュール630a、第3半導体モジュール640aは、それぞれ、電気接続配線650aよりも周縁側、かつ、第1モータ接続配線614a、第2モータ接続配線615a、第3モータ接続配線616aよりも中央側に配置されている。また、第1半導体モジュール620b、第2半導体モジュール630b、第3半導体モジュール640bは、それぞれ、電気接続配線650bよりも周縁側、かつ、第1モータ接続配線614b、第2モータ接続配線615b、第3モータ接続配線616bよりも中央側に配置されている。
なお、図示していないが、第1半導体モジュール620a,620b,第2半導体モジュール630a,630b、第3半導体モジュール640a,640bの外部端子は、それぞれが接続される、第1モータ接続配線614a,614b、第2モータ接続配線615a,615b、第3モータ接続配線616a,616bの配線方向と略平行となる向きにおいて対向して突出している。電気接続配線650aには、第1半導体モジュール620a、第2半導体モジュール630a、第3半導体モジュール640aのドレイン端子が接合されている。また、電気接続配線650bには、第1半導体モジュール620b、第2半導体モジュール630b、第3半導体モジュール640bのドレイン端子が接合されている。
(変形例)
図16に示す電子装置610のように、配線基板601のx方向およびy方向の中心O1に対して略点対称となるように、電気接続配線、モータ接続配線、半導体モジュールとの組が2組設けられていてもよい。図16において添え字「a」によって示される各構成は、図15に示す電子装置600と同様であるため、説明を省略する。
配線基板601の中心O1よりx軸の負方向側には、第1モータ出力端子611cと、第2モータ出力端子612cと、第3モータ出力端子613cと、第1モータ接続配線614cと、第2モータ接続配線615cと、第3モータ接続配線616cと、第1半導体モジュール620cと、第2半導体モジュール630cと、第3半導体モジュール640cと、半導体モジュール629c,639c,649cと、電気接続配線650と、電源端子660と、を備えている。配線基板601の中心O1よりx軸の負方向側の他の構成は、添え字「a」によって示されるx軸の正方向側の各構成を中心O1を軸としてxy平面上で180°回転させたものと同等であるため、添え字「a」を添え字「c」に置き換えることによって説明を省略する。
電子装置600,610は、図17に示すような2系統の3相インバータINV1,INV2を含む駆動回路に適用できる。図17に示す駆動回路では、巻線群Mは、1対のU,V,W相巻線U1,V1,W1と、U,V,W相巻線U2,V2,W2とを備えている。図17の左側の添え字「1」で示されるINV1等の各構成は、巻線群MのU,V,W相巻線U1,V1,W1に接続する回路群1である。図17の右側の添え字「2」で示されるINV2等の各構成は、巻線群MのU,V,W相巻線U2,V2,W2に接続する回路群2である。回路群1,2の回路構成は、図14に示す駆動回路とそれぞれ同様であるため、添え字「1」または「2」を追加することにより説明を省略する。電子装置600,610のように、電気接続配線と、モータ接続配線と、その間に配置される半導体モジュールとの組を複数備えるように構成することにより、2系統以上のインバータ回路に適用することができる。
(第5実施形態)
図18,19に示すように、1系統のHブリッジ回路に適用可能な電子装置700であってもよい。図18に示すように、電子装置700は、配線基板701上に、第1モータ出力端子711と、第2モータ出力端子712と、第1モータ接続配線714と、第2モータ接続配線715と、第1半導体モジュール720と、第2半導体モジュール730と、電気接続配線750と、電源端子760と、を備えている。第1半導体モジュール720は、第1モータ接続配線714と、電気接続配線750との間において第1モータ接続配線514の配線方向と略平行に配置されている。第2半導体モジュール730は、第2モータ接続配線715と、電気接続配線750との間において第2モータ接続配線715の配線方向と略平行に配置されている。すなわち、第1半導体モジュール720、第2半導体モジュール730は、それぞれ、電気接続配線750よりも周縁側、かつ、第1モータ接続配線714、第2モータ接続配線715よりも中央側に配置されている。
なお、図示していないが、第1半導体モジュール720,第2半導体モジュール730の外部端子は、それぞれが接続される、第1モータ接続配線714、第2モータ接続配線715の配線方向と略平行となる向きにおいて対向して突出している。電気接続配線750には、第1半導体モジュール720、第2半導体モジュール730のドレイン端子が接合されている。
図19に示す駆動回路は、図6に示す3相モータの駆動回路が2相モータの駆動回路となっている点において図6と相違しており、その他の回路構成については同様である。巻線群Mは、A相巻線Aと、B相巻線Bとを備えており、それぞれの第1端は、中性点で接続されている。インバータINVは、1対の上アームスイッチと下アームスイッチとを含むスイッチ群SA、SBを含む。スイッチ群SAの上アームスイッチと下アームスイッチとの接続点には、A相巻線Aの第2端が接続されている。スイッチ群SBの上アームスイッチと下アームスイッチとの接続点には、B相巻線Bの第2端が接続されている。
スイッチ群SA、SBの上アームスイッチの高電位側端子Hは、電源リレーSRおよび逆接保護リレーSC、インダクタLを介して、直流電源であるバッテリVの正極端子に接続されている。バッテリVと並列に、バイパスコンデンサCが接続されている。バッテリVの負極端子は、グランドに接続されている。スイッチ群SA、SBの下アームスイッチの低電位側端子は、抵抗RA,RBを介して、グランドに接続されている。
スイッチ群SAの上アームスイッチと下アームスイッチとを一体化した半導体モジュールとして、第1半導体モジュール720を用いることができる。スイッチ群SBの上アームスイッチと下アームスイッチとを一体化した半導体モジュールとして、第2半導体モジュール730を用いることができる。電子装置700は、図19に示す1系統のHブリッジ回路に適用できる。
(第6実施形態)
図20に示すように、2系統のHブリッジ回路に適用可能な電子装置800を提供することもできる。電子装置800は、配線基板801上に、第1モータ出力端子811a、811bと、第2モータ出力端子812a,812bと、第1モータ接続配線814a,814bと、第2モータ接続配線815a,815bと、第1半導体モジュール820a,820bと、第2半導体モジュール830a,830bと、電気接続配線850と、電源端子860と、を備えている。
電子装置800では、配線基板801の略中央に、略L字形状の電気接続配線850を備えている。電気接続配線850は、配線基板801のx方向の略中央でy方向に延在する第1部分850aと、配線基板801のy方向の略中央でx方向に延在する第2部分850bとを備えている。第1部分850aと第2部分850bとは一体に形成されている。
配線基板801のx軸の正方向の周縁側に第1モータ出力端子811a、第2モータ出力端子812aが配置されている。電気接続配線の第1部分850aと、第1モータ出力端子811a、第2モータ出力端子812aとの間に、x方向に略直線的に延在する第1モータ接続配線814a、第2モータ接続配線815aが配置されている。そして、第1半導体モジュール820aは、第1モータ接続配線814aと、電気接続配線の第1部分850aとの間において第1モータ接続配線814aの配線方向と略平行に配置されている。第2半導体モジュール830aは、第2モータ接続配線815aと、電気接続配線の第1部分850aとの間において第2モータ接続配線815aの配線方向と略平行に配置されている。
配線基板801のy軸の正方向の周縁側に第1モータ出力端子811b、第2モータ出力端子812bが配置されている。電気接続配線の第2部分850bと、第1モータ出力端子811b、第2モータ出力端子812bとの間に、y方向に略直線的に延在する第1モータ接続配線814b、第2モータ接続配線815bが配置されている。そして、第1半導体モジュール820bは、第1モータ接続配線814bと、電気接続配線の第2部分850bとの間において第1モータ接続配線814bの配線方向と略平行に配置されている。第2半導体モジュール830bは、第2モータ接続配線815bと、電気接続配線の第2部分850bとの間において第2モータ接続配線815bの配線方向と略平行に配置されている。すなわち、第1半導体モジュール820a,820b、第2半導体モジュール830a,830bは、それぞれ、電気接続配線850よりも周縁側、かつ、第1モータ接続配線814a,814b、第2モータ接続配線815a,815bよりも中央側に配置されている。
第1半導体モジュール820a,820b,第2半導体モジュール830a,830bは、第1実施形態に係る第1半導体モジュール120と同一構造の半導体モジュールである。第1半導体モジュール820a,第2半導体モジュール830aは、樹脂モールド内に2つの半導体素子を含み、この2つの半導体素子が同じ向きでx方向に略平行に並ぶように配置されている。第1半導体モジュール820b,第2半導体モジュール830bは、樹脂モールド内に2つの半導体素子を含み、この2つの半導体素子が同じ向きでy方向に略平行に並ぶように配置されている。図示していないが、第1半導体モジュール820a,820b,第2半導体モジュール830a,830bの外部端子は、それぞれが接続される、第1モータ接続配線814a,814b、第2モータ接続配線815a,815bの配線方向と略平行となる向きにおいて対向して突出している。電気接続配線850aには、第1半導体モジュール820a、第2半導体モジュール830aのドレイン端子が接合されている。電気接続配線850bには、第1半導体モジュール820b、第2半導体モジュール830bのドレイン端子が接合されている。
電子装置800は、図21に示すような駆動回路に適用できる。図21に示す駆動回路は、2系統のHブリッジ回路であり、巻線群Mは、1対のA,B相巻線A1,B1と、A,B相巻線A2,B2とを備えている。図21の左側の添え字「1」で示されるINV1等の各構成は、巻線群MのA,B相巻線A1,B1に接続する回路群1である。図21の右側の添え字「2」で示されるINV2等の各構成は、巻線群MのA,B相巻線A2,B2に接続する回路群2である。
インバータINV1は、1対の上アームスイッチと下アームスイッチとを含むスイッチ群SA1、SB1を含む。インバータINV2は、1対の上アームスイッチと下アームスイッチとを含むスイッチ群SA2、SB2を含む。スイッチ群SA1の上アームスイッチと下アームスイッチとの接続点には、A相巻線A1の第2端が接続されている。スイッチ群SB1の上アームスイッチと下アームスイッチとの接続点には、B相巻線B1の第2端が接続されている。スイッチ群SA2の上アームスイッチと下アームスイッチとの接続点には、A相巻線A2の第2端が接続されている。スイッチ群SB2の上アームスイッチと下アームスイッチとの接続点には、B相巻線B2の第2端が接続されている。
スイッチ群SA1、SB1、SA2、SB2の上アームスイッチの高電位側端子Hは、電源リレーSRおよび逆接保護リレーSC、インダクタLを介して、直流電源であるバッテリVの正極端子に接続されている。バッテリVと並列に、バイパスコンデンサCが接続されている。バッテリVの負極端子は、グランドに接続されている。スイッチ群SA1、SB1の下アームスイッチの低電位側端子は、抵抗RA1,RB1を介して、グランドに接続されている。スイッチ群SA2、SB2の下アームスイッチの低電位側端子は、抵抗RA2,RB2を介して、グランドに接続されている。
スイッチ群SA1の上アームスイッチと下アームスイッチとを一体化した半導体モジュールとして、第1半導体モジュール820aを用いることができる。スイッチ群SB1の上アームスイッチと下アームスイッチとを一体化した半導体モジュールとして、第2半導体モジュール830aを用いることができる。スイッチ群SA2の上アームスイッチと下アームスイッチとを一体化した半導体モジュールとして、第1半導体モジュール820bを用いることができる。スイッチ群SB2の上アームスイッチと下アームスイッチとを一体化した半導体モジュールとして、第2半導体モジュール830bを用いることができる。電子装置800のように、2組のモータ接続配線と半導体モジュールとを、同一の電気接続配線に接続することにより、2系統のHブリッジ回路に適用できる。
(変形例)
第6実施形態では、2組のモータ接続配線と半導体モジュールとを、同一の電気接続配線に接続したが、これに限定されない。図22に示す電子装置900のように、3組以上のモータ接続配線と半導体モジュールとを、同一の電気接続配線に接続してもよい。
電子装置900は、配線基板901上に、第1モータ出力端子911a、911bと、第2モータ出力端子912a912bと、第1モータ接続配線914a,914bと、第2モータ接続配線915a,915bと、第1半導体モジュール920a,920bと、第2半導体モジュール930a,930bと、電気接続配線950と、電源端子960と、を備えている。電子装置900では、配線基板901の略中央に、長辺がy方向である略長方形状の電気接続配線950を備えている。
配線基板901のx軸の正方向の周縁側に第1モータ出力端子911a、第2モータ出力端子912aが配置されている。電気接続配線950と、第1モータ出力端子911a、第2モータ出力端子912aとの間に、x方向に略直線的に延在する第1モータ接続配線914a、第2モータ接続配線915aが配置されている。そして、第1半導体モジュール920aは、第1モータ接続配線914aと、電気接続配線950との間において第1モータ接続配線914aの配線方向と略平行に配置されている。第2半導体モジュール930aは、第2モータ接続配線915aと、電気接続配線950との間において第2モータ接続配線915aの配線方向と略平行に配置されている。
配線基板901のy軸の正方向の周縁側に第1モータ出力端子911b、第2モータ出力端子912bが配置されている。電気接続配線950と、第1モータ出力端子911b、第2モータ出力端子912bとの間に、y方向に略直線的に延在する第1モータ接続配線914b、第2モータ接続配線915bが配置されている。そして、第1半導体モジュール920bは、第1モータ接続配線914bと、電気接続配線950との間において第1モータ接続配線914bの配線方向と略平行に配置されている。第2半導体モジュール930bは、第2モータ接続配線915bと、電気接続配線950との間において第2モータ接続配線915bの配線方向と略平行に配置されている。
配線基板901のx軸の負方向の周縁側に第1モータ出力端子911c、第2モータ出力端子912cが配置されている。電気接続配線950と、第1モータ出力端子911c、第2モータ出力端子912cとの間に、x方向に略直線的に延在する第1モータ接続配線914c、第2モータ接続配線915cが配置されている。そして、第1半導体モジュール920cは、第1モータ接続配線914cと、電気接続配線950との間において第1モータ接続配線914cの配線方向と略平行に配置されている。第2半導体モジュール930cは、第2モータ接続配線915cと、電気接続配線950との間において第2モータ接続配線915cの配線方向と略平行に配置されている。
第1半導体モジュール920a,920b,920c,第2半導体モジュール930a,930b,930cは、第1実施形態に係る第1半導体モジュール120と同一構造の半導体モジュールである。第1半導体モジュール920a,第2半導体モジュール930aは、樹脂モールド内に2つの半導体素子を含み、この2つの半導体素子が同じ向きでx方向に略平行に並ぶように配置されている。第1半導体モジュール920b,第2半導体モジュール930bは、樹脂モールド内に2つの半導体素子を含み、この2つの半導体素子が同じ向きでy方向に略平行に並ぶように配置されている。第1半導体モジュール920c,第2半導体モジュール930cは、樹脂モールド内に2つの半導体素子を含み、この2つの半導体素子が同じ向きでx方向に略平行に並ぶように配置されている。図示していないが、第1半導体モジュール920a,920b,920c,第2半導体モジュール930a,930b,930cの外部端子は、それぞれが接続される、第1モータ接続配線914a,914b,914c、第2モータ接続配線915a,915b,915cの配線方向と略平行となる向きにおいて対向して突出している。
電子装置900は、図23に示すような3系統のHブリッジ回路に適用できる。巻線群Mは、A,B相巻線A1,B1と、A,B相巻線A2,B2と、A,B相巻線A3,B3とを備えている。図23の添え字「1」で示されるINV1等の各構成は、巻線群MのA,B相巻線A1,B1に接続する回路群1である。図23の添え字「2」で示されるINV2等の各構成は、巻線群MのA,B相巻線A2,B2に接続する回路群2である。図23の添え字「3」で示されるINV3等の各構成は、巻線群MのA,B相巻線A3,B3に接続する回路群3である。
インバータINV1は、1対の上アームスイッチと下アームスイッチとを含むスイッチ群SA1、SB1を含む。インバータINV2は、1対の上アームスイッチと下アームスイッチとを含むスイッチ群SA2、SB2を含む。インバータINV3は、1対の上アームスイッチと下アームスイッチとを含むスイッチ群SA3、SB3を含む。スイッチ群SA1の上アームスイッチと下アームスイッチとの接続点には、A相巻線A1の第2端が接続されている。スイッチ群SB1の上アームスイッチと下アームスイッチとの接続点には、B相巻線B1の第2端が接続されている。スイッチ群SA2の上アームスイッチと下アームスイッチとの接続点には、A相巻線A2の第2端が接続されている。スイッチ群SB2の上アームスイッチと下アームスイッチとの接続点には、B相巻線B2の第2端が接続されている。スイッチ群SA3の上アームスイッチと下アームスイッチとの接続点には、A相巻線A3の第2端が接続されている。スイッチ群SB3の上アームスイッチと下アームスイッチとの接続点には、B相巻線B3の第2端が接続されている。
スイッチ群SA1、SB1、SA2、SB2、SA3、SB3の上アームスイッチの高電位側端子Hは、電源リレーSRおよび逆接保護リレーSC、インダクタLを介して、直流電源であるバッテリVの正極端子に接続されている。バッテリVと並列に、バイパスコンデンサCが接続されている。バッテリVの負極端子は、グランドに接続されている。スイッチ群SA1、SB1の下アームスイッチの低電位側端子は、抵抗RA1,RB1を介して、グランドに接続されている。スイッチ群SA2、SB2の下アームスイッチの低電位側端子は、抵抗RA2,RB2を介して、グランドに接続されている。スイッチ群SA3、SB3の下アームスイッチの低電位側端子は、抵抗RA3,RB3を介して、グランドに接続されている。
スイッチ群SA1の上アームスイッチと下アームスイッチとを一体化した半導体モジュールとして、第1半導体モジュール920aを用いることができる。スイッチ群SB1の上アームスイッチと下アームスイッチとを一体化した半導体モジュールとして、第2半導体モジュール930aを用いることができる。スイッチ群SA2の上アームスイッチと下アームスイッチとを一体化した半導体モジュールとして、第1半導体モジュール920bを用いることができる。スイッチ群SB2の上アームスイッチと下アームスイッチとを一体化した半導体モジュールとして、第2半導体モジュール930bを用いることができる。スイッチ群SA3の上アームスイッチと下アームスイッチとを一体化した半導体モジュールとして、第1半導体モジュール920cを用いることができる。スイッチ群SB3の上アームスイッチと下アームスイッチとを一体化した半導体モジュールとして、第2半導体モジュール930cを用いることができる。
上記の各実施形態によれば、下記の効果を得ることができる。スイッチ群SA3の上アームスイッチと下アームスイッチとを一体化した半導体モジュールとして、第1半導体モジュール920cを用いることができる。スイッチ群SB3の上アームスイッチと下アームスイッチとを一体化した半導体モジュールとして、第2半導体モジュール930cを用いることができる。
(第7実施形態)
第7実施形態では、第4実施形態と同様に、電気接続配線と、モータ接続配線と、その間に配置される半導体モジュールとの組が複数設けられた電子装置1000について説明する。
図24,25に示す電子装置1000では、配線基板1001のx方向の略中央を通りy方向に延びる中央線L10に対して略線対称となるように、電気接続配線、モータ接続配線、半導体モジュールとの組が2組設けられている。
配線基板1001の中央線L10より軸の正方向側には、第1モータ出力端子1011aと、第2モータ出力端子1012aと、第3モータ出力端子1013aと、第1モータ接続配線1014aと、第2モータ接続配線1015aと、第3モータ接続配線1016aと、第1半導体モジュール1020aと、第2半導体モジュール1030aと、第3半導体モジュール1040aと、半導体モジュール1029a,1039a,1049aと、電気接続配線1050aと、集積回路1060aと、を備えている。集積回路1060aは、第1半導体モジュール1020aと、第2半導体モジュール1030aと、第3半導体モジュール1040aとをスイッチング制御する。
配線基板1001の中央線L10よりx軸の負方向側には、第1モータ出力端子1011bと、第2モータ出力端子1012bと、第3モータ出力端子1013bと、第1モータ接続配線1014bと、第2モータ接続配線1015bと、第3モータ接続配線1016bと、第1半導体モジュール1020bと、第2半導体モジュール1030bと、第3半導体モジュール1040bと、半導体モジュール1029b,1039b,1049bと、電気接続配線1050bと、集積回路1060bと、を備えている。集積回路1060bは、第1半導体モジュール1020bと、第2半導体モジュール1030bと、第3半導体モジュール1040bとをスイッチング制御する。
配線基板1001の中央線L1よりx軸の負方向側の他の構成は、添え字「a」によって示されるx軸の正方向側の各構成を中央線L10に対して反転させたものと概ね同等であるため、添え字「a」を添え字「b」に置き換えることによって説明を省略する。配線基板1001には、第1半導体モジュール1020a,1020b等の半導体モジュールと、集積回路1060a、1060b等の、電動モータの作動を制御する演算部とが同一基板上に実装されている。同一基板上に、半導体モジュールにより構成される駆動回路と、演算部の制御回路とを配置することで、製品の小型化効果に加えて、高周波信号ラインの配線の取り回しを短くできることによるノイズ抑制効果を得ることができる。なお、演算部として機能する構成は、第1半導体モジュール1020a,1020b等と同一基板上に実装されていればよく、第1半導体モジュール1020a,1020b等の実装面と同一面上に実装されていてもよいし、その裏面に実装されていてもよい。具体的には、図24,25に示すように、従演算部として機能する集積回路1060a,1060bが第1半導体モジュール1020a,1020b等の実装面と同一面上に実装され、主演算部として機能するマイコンは、その裏面に実装されていてもよい。
図24に示すように、電子装置1000では、配線基板1001の中央線L10の両側に1対の電気接続配線1050a,1050bを配置する。配線基板1002のx軸の正方向または負方向の周縁側に1対の第1モータ出力端子1011a,1011b、第2モータ出力端子1012a,1012b、第3モータ出力端子1013a,1013bを配置する。電気接続配線1050a,1050bと、第1モータ出力端子1011a,1011b、第2モータ出力端子1012a,1012b、第3モータ出力端子1013a,1013bとの間に、x方向に略直線的に延在する第1モータ接続配線1014a,1014b、第2モータ接続配線1015a,1015b、第3モータ接続配線1016a,1016bをそれぞれ配置する。
電子装置1000では、第1半導体モジュール1020a,1020bと、第2半導体モジュール1030a,1030bと、第3半導体モジュール1040a,1040bとしては、その下面(図24、25に示すz軸の正方向側の面)において樹脂モールドから2つの半導体素子の電極が露出する半導体モジュールが用いられている。第7実施形態では、2つの半導体素子の露出する2つの電極のうち、一方は、第1モータ接続配線1014a,1014b、第2モータ接続配線1015a,1015b、第3モータ接続配線1016a,1016bに接合され、他方は、電気接続配線1050a,1050bに接合される。
第1半導体モジュール1020a,1020bと、第2半導体モジュール1030a,1030bと、第3半導体モジュール1040a,1040bとして利用可能な半導体モジュールの一例として、半導体モジュール1200を図26〜29に示す。
図26〜29に示すように、半導体モジュール1200は、第1半導体素子1233および第2半導体素子1243と、第1半導体素子1233および第2半導体素子1243を一体に封止する樹脂モールド1220と、導電部材1201〜1205と、導電部材1211,1212,1231,1241とを備えている。図26〜29に示すx方向およびy方向は、半導体モジュール1200の側方であり、xy平面方向は、半導体モジュール1200の平面方向である。z方向は、平面方向に直交する上下方向である。
図26(a)は、半導体モジュール1200を上面視した図であり、図26(b)は、半導体モジュール1200を下面視した図である。図27は、半導体モジュール1200の樹脂モールド1220内の各構成を上面視した図であり、図28,29は、半導体モジュール1200の樹脂モールド1220内の各構成の断面図である。なお、図27〜29では、樹脂モールド1220の設けられる位置を破線で図示している。
図26〜29に示すように、樹脂モールド1220内には、第1半導体素子1233に対して、第2半導体素子1243は、上下方向(z方向)を中心に180°回転させた向きでx軸方向に並べて配置された状態で一体に封止されている。第1半導体素子1233と、第2半導体素子1243とは、構造、形状、大きさ等が同じ半導体素子であり、上面視すると、略長方形状である。
第1半導体素子1233側においては、導電部材1231、接合部材1232、第1半導体素子1233、接合部材1234、導電部材1211が、上方からこの順序で配置されている。第2半導体素子1243側においては、導電部材1241、接合部材1242、第2半導体素子1243、接合部材1244、導電部材1212が、上方からこの順序で配置されている。樹脂モールド1220の4つの角部の近傍に、角ピン1206〜1209が配置されていす。
半導体モジュール1200を下面視したとき、導電部材1201〜1205および導電部材1211は、その下面全体が樹脂モールド1220から露出している。
半導体モジュール1200においては、図26(b)に示すように、ゲート端子、ソース端子、またはドレイン端子として機能する導電部材1201〜1205は、樹脂モールド1220の下面側(z軸の負方向)には露出する一方で、側方となるy方向には突出していない。
導電部材1212は、樹脂モールド1220から露出しない低段部1212aと、樹脂モールド1220から露出する高段部1212bとを備えている。高段部1212bは、第2半導体素子1243の下方およびその周辺に設置された略長方形状の部分である。低段部1212aは、高段部1212bの端部から、第1半導体素子1233が設置されている側(x軸の負方向側)に延びる細長い長方形状の部分である。
導電部材1231は、上面視したときに略長方形状であり、延在部1231aと、パッド部1231bとを備えている。パッド部1231bは、第1半導体素子1233の上面側に位置し、接合部材1232を介して第1半導体素子1233の上面側(ソース電極側)に接合されている。延在部1231aは、パッド部1231bからy軸の負方向に延び、導電部材1212の低段部1212a上方まで延在している。延在部1231aの下端面は、接合部材1234を介して低段部1212aの上面に接合されている。導電部材1231および導電部材1212を介して、第2半導体素子1243の下面側であるドレイン電極側と、第1半導体素子1233の上面側であるソース電極側とは、電気的に接続されている。
導電部材1241は、導電部材1231と同様に、上面視したときに略長方形状であり、延在部1241aと、パッド部1241bとを備えている。パッド部1241bは、第2半導体素子1243の上面側に位置し、接合部材1242を介して第2半導体素子1243の上面側(ソース電極側)に接合されている。延在部1241aは、パッド部1241bからy軸の正方向に延び、導電部材1205の上方まで延在している。延在部1241aの下端面は、接合部材1244を介して導電部材1205の上面に接合されている。
導電部材1201は、第1半導体素子1233のドレインパッドとして機能する導電部材1211に連結されており、第1半導体素子1233のドレイン端子として機能する。導電部材1202は、第1半導体素子1233のゲート電極に電気的に接続されており、第1半導体素子1233のゲート端子として機能する。導電部材1203は、第2半導体素子1243のゲート電極に電気的に接続されており、第2半導体素子1243のゲート端子として機能する。角ピン1206〜1209は、第1半導体素子1233および第2半導体素子1243のいずれの電極にも接続されていない無電位端子として機能する。
導電部材1204は、第2半導体素子1243のドレインパッドとして機能する導電部材1212に連結されている。導電部材1212は、第2半導体素子1243のドレイン電極および第1半導体素子1233のソース電極と電気的に接続されているため、導電部材1204は、第1半導体素子1233のソース端子および第2半導体素子1243のドレイン端子として機能する。導電部材1205は、第2半導体素子1243のソースパッドとして機能する導電部材1241に電気的に接続されており、第2半導体素子1243のドレイン端子として機能する。
図26〜29に示すように、第1半導体素子1233を介して、ゲート端子、ドレイン端子として機能する導電部材1201,1202とy方向に対向する位置に、低段部1212aが設けられている。そして、半導体モジュール1200の下面側において、低段部1212aが樹脂モールド1220に覆われることにより、樹脂モールド1220の表面に何も露出していない領域が存在する。この領域は、共通配線領域に相当する。
共通配線領域は、導電部材1211が露出する樹脂モールド1220の面上の対向する一方の辺から他方の辺まで略直進する帯状の領域である。共通配線領域内には、導電部材1211が存在し、かつ、導電部材1211と同電位である導電部材1201以外の導電部材が存在していない。従って、図24,25に示す第1半導体モジュール1020a,1020bと、第2半導体モジュール1030a,1030bと、第3半導体モジュール1040a,1040bとして半導体モジュール1200を適用し、中央線L10の両側において、y方向に対向する長辺に略直交するように、y方向に3つずつ半導体モジュール1200を同じ向きで並べて配置すると、その3つの半導体モジュールに亘って、それぞれ、y方向に沿って帯状に直進する共通配線領域を確保することができる。共通配線領域は、導電部材1202よりも中央線L10側において、y方向に延びる略長方形状の領域である。
共通配線領域内では、導電部材1211と、導電部材1211と同電位である導電部材1201のみが樹脂モールド1220から露出している。このため、共通配線領域内に、中央線L10の両側に配置された3つの半導体モジュールにそれぞれ含まれる3つの導電部材1211に接続する共通配線を設置することにより、3つの導電部材1211を互いに電気的に接続することができる。なお、共通配線の配線幅(配線方向であるy方向と直交するx方向の幅)は、導電部材1201〜1203の配線幅(x方向の幅)よりも広く、共通配線領域のx方向の幅は、共通配線を設置可能な幅が確保されている。導電部材1211は、共通配線用電極に相当する。
半導体モジュール1200では、共通配線用電極(導電部材1211)に共通配線を接続する場合に、非共通配線用電極(導電部材1201〜1205,1212)と電気的に接続することなく、共通配線用電極が露出する樹脂モールドの面上の対向する一方の辺から他方の辺まで共通配線を設置できるように、半導体モジュール1200を構成する各構成(複数の半導体素子、複数の導電部材等)が配置されている。このため、図24,25に示すように、中央線L10の両側に3つずつ配置された半導体モジュール1200同士を、半導体モジュール1200の実装面側において電気的に接続することができる。その結果、半導体モジュール1200の側方における配線スペースを縮小でき、配線基板1001の小型化に寄与できる。また、3つの半導体素子を接続するために半導体素子の側方に取り出す配線を省略できる。その結果、配線面積が低減されて配線抵抗が低減し、配線による発熱を抑制できる。
なお、半導体モジュール1200は、その内部の半導体素子1233,1243に形成されているトランジスタ(より具体的には、IGBT)の駆動信号の送受信に関する端子を複数備えていてもよい。半導体モジュール1200をはんだにより実装する際に、熱応力によって、トランジスタ駆動信号の送受信に関する端子のうちの1つが断線した場合にも、断線していない他の端子が存在することにより、電気接続不良を防ぐことができる。また、トランジスタ駆動信号の送受信に関する端子は、角ピン1206〜1209以外の端子であることが好ましい。角ピン1206〜1209は、大電流経路や駆動信号などの半導体モジュール1200の主機能に関する端子以外の用途に使用されることが好ましい。具体的には、無電位端子、雑防素子専用の接続端子、または保護素子専用の端子としての用途に好適に使用できる。
(変形例)
図24、25では、第1半導体モジュール1020aと、第2半導体モジュール1030aと、第3半導体モジュール1040aがx方向に略同位置でy方向に直線状に配置され、同様に、第1半導体モジュール1020bと、第2半導体モジュール1030bと、第3半導体モジュール1040bもx方向に略同位置でy方向に直線状に配置されている場合を例示して説明したが、これに限定されない。
図30に、電気接続配線と、モータ接続配線と、その間に配置される半導体モジュールとの組が複数設けられた他の電子装置の例として、電子装置1100を示す。図30に示す電子装置1100では、電子装置1000と同様に、配線基板1101のx方向の略中央を通りy方向に延びる中央線L11に対して略線対称となるように、電気接続配線、モータ接続配線、半導体モジュールとの組が2組設けられている。
電子装置1100では、第1半導体モジュール1120a,1120bと、第2半導体モジュール1130a,1130bと、半導体モジュール1129b,1139bと、半導体モジュール1139aを配置する位置において、電子装置1000と相違しており、また、各半導体モジュールの位置の相違により、電気接続配線1150a,1150bと、第1モータ接続配線1114a,1114bと、第2モータ接続配線1115aの形状において、電子装置1000と相違している。その他の構成は、電子装置1000と同様であるため、1000番台の参照番号を1100番台に読み替えることにより説明を省略する。
電子装置1100では、第2半導体モジュール1130aと第3半導体モジュール1140aとはx方向の位置が略同位置であるが、第1半導体モジュール1120aの位置は、第2半導体モジュール1130aおよび第3半導体モジュール1140aよりも、配線基板1101の周縁側(x軸の正方向側)にずれている。第1半導体モジュール1120aと、第2半導体モジュール1130aと、第3半導体モジュール1140aとを接続するために、電気接続配線1150aの形状は、第1半導体モジュール1120aの位置において配線基板1101の周縁側に突出している点において、電気接続配線1050aと相違している。
また、第2半導体モジュール1130bと第3半導体モジュール1140bとはx方向の位置が略同位置であるが、第1半導体モジュール1120bの位置は、第2半導体モジュール1130bおよび第3半導体モジュール1140bよりも、配線基板1101の周縁側(x軸の負方向側)にずれている。第1半導体モジュール1120bと、第2半導体モジュール1130bと、第3半導体モジュール1140bとを接続するために、電気接続配線1150bの形状は、第1半導体モジュール1120bの位置において配線基板1101の周縁側に突出している点において、電気接続配線1050bと相違している。
電子装置1100のように、電気接続配線で接続する第1〜第3半導体モジュールが直線状に配置されていなくても、電気接続配線の形状を第1〜第3半導体モジュールの位置に合わせて変形させることにより、第1〜第3半導体モジュールを電気的に接続することができる。
なお、電子装置1000,1100は、第1〜第3半導体モジュールを介して、配線基板と対向する側に、金属製の筐体をさらに備えていてもよい。例えば、図31に示すように、半導体モジュール1200と、配線基板1250と、筐体1270とを含む電子装置として構成されていてもよい。半導体モジュール1200は、配線基板1250に実装された状態で、図31に示す上方(z軸の負方向側)が開口した筐体1270に、図26に示す上面側(z軸の正方向側)が下方となるように設置されている。筐体1270の上面は、配線基板1250により蓋をされた状態となっている。
配線基板1250は、基材部1251と、配線部1253と、配線部1253の周囲に設けられたレジスト部1252とを含む。基材部1251のz軸の正方向側の面上に、配線部1253およびレジスト部1252が設けられており、配線パターンが形成されている。導電性の配線部1253の上面に接して接合部材1262が設けられており、接合部材1262を介して、半導体モジュール1200は配線基板1250に接合されている。より具体的には、導電部材1211,1212は、接合部材1262を介して、配線部1253に接合され、固定されている。接合部材1262は、例えば、はんだ材料によって構成されている。レジスト部1252は、例えば、エポキシ樹脂等のレジスト用樹脂材料によって構成されている。筐体1270は、アルミニウム等の金属を材料として形成されている。
図31に示すように、半導体モジュール1200における配線基板1250と対向する側の面である反実装面は、z軸の正方向の面であり、高放熱樹脂材料によって構成される樹脂モールド1220により覆われ、導電部材が露出していない。樹脂モールド1220における配線基板1250と対向する側の面は、筐体1270と接している。筐体1270の深さ(内壁面のz方向の高さ)は、半導体モジュール1200および接合部材1261,1262の厚み(z方向の長さ)の合計と略一致している。
樹脂モールド1220は、高放熱樹脂材料によって構成されているため、樹脂モールド1220を介して、半導体モジュール1200および配線基板1250における発熱を放熱することができる。さらには、樹脂モールド1220が筐体1270と接しているため、樹脂モールド1220を介して、半導体モジュール1200および配線基板1250における発熱を、筐体1270に効率よく放熱することができる。
図32に、半導体モジュール1200を配線基板1250に実装した状態についての他の一例として、電子装置183を示す。半導体モジュール1200は、図31と同様に、配線基板1250に実装された状態で、図32に示す上方(z軸の負方向側)が開口した筐体1271に、図26に示す上面側(z軸の正方向側)が下方となるように設置されている。筐体1271の上面は、配線基板1250により蓋をされた状態となっている。
図32では、筐体1271内において、半導体モジュール1200は、放熱部材1280によって、側方(x方向およびy方向)および下方(z軸の正方向)が覆われた状態で、筐体1271に収容されている。筐体1271は、深さが相違する以外は、筐体1270と同様に構成されている。筐体1271の深さは、半導体モジュール1200および接合部材1261,1262の厚みに、さらに、放熱部材1280の厚みdgを加えた合計値と略一致している。設計公差により、半導体モジュール1200および接合部材1261,1262の厚みと、筐体1271との深さとの差にばらつきが発生しても、筐体1271と半導体モジュール1200との間を満たす放熱部材1280の厚みdgを調整することによって、筐体1271への放熱経路を確保することができる。
放熱部材1280は、樹脂材料やシリコン材料等のゲル状の材料や、接着剤に、放熱性を向上させるためのフィラー等を混合した高放熱材料によって構成されている。高放熱材料に用いるフィラーとしては、例えば、アルミナ等の熱伝導率が高い複合酸化物材料が選定される。フィラーの種類や充填率を調整することにより、放熱部材1280の熱伝導率を調整できる。
放熱部材1280は、樹脂モールド1220と同等またはそれ以上に高い熱伝導率に調整されることが好ましい。例えば、樹脂モールド1220の熱伝導率をkm、放熱部材1280の熱伝導率をkgとすると、km≧2W/(m・K)であることが好ましく、km≧3W/(m・K)であることが特に好ましい。また、kg≧kmであればよく、kg>kmであることが好ましい。従来、反実装面に電極が露出する半導体モジュールでは、露出した電極から放熱させるという思想から、樹脂モールドの熱伝導率を高める必要はなく、1W/(m・K)未満程度と低かった。これに対し、本実施形態のように熱伝導率が高い樹脂モールド1220を用いることにより、半導体モジュール1200の電極を樹脂モールド1220で覆っても、半導体モジュール1200等における発熱を、筐体1270,1271に効率よく放熱させることが可能となった。さらには、熱伝導率kmおよびkgを、配線基板1250側の構成との熱伝導率(例えば、レジスト部1252の熱伝導率)よりも高くすることにより、筐体1270,1271側に、より効率よく放熱することができる。なお、アルミニウム製の筐体1270,1271の熱伝導率は、100〜300W/(m・K)程度であり、km,kgに対して著しく高い。
また、半導体モジュール1200は、反実装面が樹脂モールド1220に覆われ、電極として機能する導電部材が露出していないため、反実装面に電極が露出する半導体モジュールと比較して、放熱部材1280の厚みdgを小さくすることができる。樹脂モールド1220は、放熱部材1280よりも絶縁性が高く、絶縁を確保するために要する厚みが小さい。このため、半導体モジュール1200の反実装面側の電極(本実施形態では、導電部材1231,1241)の下面と、筐体1271の上面との距離は、反実装面に電極が露出する半導体モジュールと比較して、短くすることができる。その結果、半導体モジュール1200によれば、従来よりも、実装部を小型化することができる。
なお、図31,32では、第7実施形態に係る半導体モジュール1200を用いて、その実装状態について説明したが、上記の各実施形態において説明した半導体モジュールのうち、反実装面が樹脂モールドによって覆われた半導体モジュールについては、図31,32に示す半導体モジュール1200に置き換えることができる。
なお、半導体モジュールが備える複数の半導体素子は、図3,4に示すように、互いに、大きさや形状が同じ半導体素子であってもよいし、図26〜29に示すように、相違する半導体素子であってもよい。
複数の半導体素子は、隣接する半導体素子と同じ向きで隣接する半導体素子と略平行に配置されていてもよい。または、複数の半導体素子は、隣接する半導体素子と逆の向きで隣接する半導体素子と略点対称に配置されていてもよい。また、半導体モジュールは、複数の半導体素子のうち、第1の半導体素子の第1電極(例えばソース電極)と、第1の半導体素子に隣接して配置される第2の半導体素子の第2電極(例えばドレイン電極)とを接合する接合導電部材を含んでいてもよい。
さらには、複数の半導体素子が、接合導電部材を介して積層されていてもよい。例えば、図8においても簡単に説明したように、インバータ回路の各相の上アームと下アームとして機能する2つの半導体素子は、配線基板の厚み方向に重ねて積載された状態で、半導体モジュールに収容されていてもよい。例えば、第1〜第3半導体モジュールは、インバータ回路の上アームと下アームとして機能する2つの半導体素子を含む場合に、図33〜36に示す半導体モジュール1300として構成されていてもよい。半導体モジュール1300は、上方半導体素子1360および下方半導体素子1370と、上方半導体素子1360および下方半導体素子13700を一体に封止する樹脂モールド1330と、外部端子1301〜1304,1311〜1314とを備えている。図33〜36に示すx軸方向およびy軸方向は、半導体モジュール1300の側方であり、xy平面方向は、半導体モジュール1300の平面方向である。z軸方向は、平面方向に直交する上下方向である。
半導体モジュール1300は、図33に示すように、上面視したときの形状が略長方形状の樹脂モールド1330から、y軸方向に8つの外部端子1301〜1304,1311〜1314が突出した外観を有している。外部端子1301〜1304は、樹脂モールド1330の側方であるy軸の正方向(第1方向)において、x軸の正方向から負方向に向かってこの順序に配置され、y軸方向を長手方向として延在している。外部端子1311〜1314は、樹脂モールド1330を挟んで第1方向と対向する第2方向となる、y軸の負方向において、x軸の正方向から負方向に向かってこの順序に配置され、y軸方向を長手方向として延在している。
図33〜36に示すように、樹脂モールド1330内には、上方半導体素子1360と、下方半導体素子1370とがz軸方向に積層された状態で一体に封止されている。上方半導体素子1360と、下方半導体素子1370とは、構造、形状、大きさ等が同じ半導体素子であり、上面視すると、略長方形状である。上方半導体素子1360と下方半導体素子1370とを同じ向きで互いに平面方向にずらすことなく上下に重ねると、角1361と角1371、角1362と角1372、角1363と角1373、角1364と角1374とは、平面方向に略同位置となる。
上方半導体素子1360および下方半導体素子1370は、図5に示すような素子構造を有する縦型の絶縁ゲート半導体素子である。より具体的には、パワーMOSFETである。
上方半導体素子1360と、下方半導体素子1370とは、それぞれ、ソース電極71を上方(z軸の正方向)とし、ドレイン電極を下方(z軸の負方向)とする向きで、上方半導体素子1360を上方とし、下方半導体素子1370を下方として積載されている。図33〜36に示すように、上方半導体素子1360は、上面視した場合の長手方向がy軸方向となるように配置され、下方半導体素子1370は、上面視した場合の長手方向がx軸方向となるように配置されている。すなわち、上面視した場合に、上方半導体素子1360は、下方半導体素子1370に対して、上下方向を軸として反時計回りに略90°回転させた向きで配置されている。
図33〜36に示すように、半導体モジュール1300は、上方からこの順序で積層された、第1導電部材1321、第2導電部材1323、上方半導体素子1360、第3導電部材1324、第4導電部材1325、下方半導体素子1370、電極パッド1322を備えている。半導体モジュール1300は、さらに、電極パッド1322と上下方向において同じ位置に、導電性の接合板1305,1306,1315,1316を備えている。接合板1305は、外部端子1301と一体に形成されている。接合板1306は、外部端子1302〜1304と一体に形成されている。接合板1315は、外部端子1311と一体に形成されている。接合板1316は、外部端子1312〜1314と一体に形成されている。なお、外部端子1301〜1304、1311〜1314と、接合板1305,1306,1315,1316と、電極パッド1322とは、リードフレームに作り込まれている。半導体モジュール1300は、さらに、導電性のゲート接続部材1307,1317を備えている。
第2導電部材1323は、上方半導体素子1360の上面側に形成されたソース電極に相当する。第2導電部材1323は、上面視したときに、長方形の4角のうちの1つを切り欠いた形状を有し、この切り欠いた部分に、上方半導体素子1360のゲートパッドが設けられている。第2導電部材1323の上面は、はんだを介して、第1導電部材1321の下面に接合されている。上方半導体素子1360のゲートパッドと、下方半導体素子1370のゲートパッドとは、それぞれを個別に上面視したときに略同位置となるような位置に設けられている。より具体的には、上方半導体素子1360のゲートパッドは角1364の近傍に設けられており、下方半導体素子1370のゲートパッドは角1374の近傍に設けられている。
第1導電部材1321は、上面視した形状が略L字状であり、y軸の正方向において、接合板1306の上方となる位置まで延在している。第1導電部材1321は、接合板1306の上方となる位置において、接合板1306に達する位置まで下方に延びる接続部1321aを有している。接続部1321aの下面は、接合板1306の上面にはんだを介して接合されている。これによって、上方半導体素子1360のソース電極は、外部端子1302〜1304に電気的に接続される。
上方半導体素子1360の下面側は、ドレイン電極側であり、はんだを介して、第3導電部材1324の上面に接合されている。第4導電部材1325は、下方半導体素子20の上面側に形成されたソース電極に相当する。第4導電部材1325は、はんだを介して第3導電部材1324に接合されている。
第3導電部材1324は、上面視した形状が略L字状であり、y軸の負方向において、接合板1316の上方となる位置まで延在している。第3導電部材1324は、接合板1316の上方となる位置において、接合板1316に達する位置まで下方に延びる接続部1324aを有している。接続部1324aの下面は、接合板1316の上面にはんだを介して接合されている。これによって、上方半導体素子1360のドレイン電極および下方半導体素子1370のソース電極は、外部端子1312〜1314に電気的に接続される。第1導電部材1321および第3導電部材1324は、いわゆるクリップであるが、クリップの他、ワイヤボンディングやワイヤリボン等を用いてもよい。
第2導電部材1323と、第4導電部材1325とは、それぞれ上方半導体素子1360,下方半導体素子1370のソース電極であり、形状および大きさが同一である。上方半導体素子1360と下方半導体素子1370との位置関係と同様に、第2導電部材1323は、第4導電部材1325に対して、上下方向を軸として反時計回りに略90°回転させた向きで配置されている。このように配置することにより、上方半導体素子1360のゲートパッドの位置は、x軸の正方向かつy軸の正方向の角となる位置であるのに対し、下方半導体素子1370のゲートパッドの位置は、x軸の正方向かつy軸の負方向の角となる位置となる。
下方半導体素子1370の下面側は、ドレイン電極であり、はんだを介して電極パッド1322に接合されている。図33(b)に示すように、電極パッド1322は、樹脂モールド1330の下面に露出しており、下方半導体素子20のドレイン電極と電気的に接続されている。下方半導体素子20のドレイン電極は、外部端子1301〜1304、1311〜1314のいずれとも電気的に接続していない。
第1導電部材1321、第2導電部材1323、第3導電部材1324、第4導電部材1325は、電極パッド1322よりも厚い。各導電部材が厚く、その分重みがあることにより、導電部材のいずれかと接して積載される上方半導体素子1360および下方半導体素子1370の位置ずれを抑制することができる。すなわち、各導電部材が電極パッド1322より厚いことにより、半導体モジュール1300の樹脂モールド1330の内部の各構成の位置ずれを抑制することができる。
ゲート接続部材1307は、接合板1305の上面において上下方向に延びる柱状部と、柱状部からx軸およびy軸の負方向となる斜め方向に上方半導体素子1360の上面のゲートパッドまで延在する梁状部とを備える。柱状部の下面は、はんだを介して接合板1305の上面に接合されている。梁状部は、上方半導体素子1360において、ゲートパッドを介してゲート電極に電気的に接続されている。これによって、上方半導体素子1360のゲート電極は、外部端子1301に電気的に接続される。
ゲート接続部材1317は、接合板1315の上面において上下方向に延びる柱状部と、柱状部からy軸の正方向に下方半導体素子20の上面のゲートパッドまで延在する梁状部とを備える。柱状部の下面は、はんだを介して接合板1315の上面に接合されている。梁状部は、下方半導体素子20において、ゲートパッドを介してゲート電極に電気的に接続されている。これによって、下方半導体素子20のゲート電極は、外部端子1311に電気的に接続される。ゲート接続部材1307,1317は、いわゆるゲートクリップであるが、クリップの他、ワイヤボンディングやワイヤリボン等を用いてもよい。
外部端子1301は、上方半導体素子1360のゲート電極に電気的に接続する第1ゲート端子である。外部端子1311は、下方半導体素子1370のゲート電極75に電気的に接続する第2ゲート端子である。外部端子1302〜1304は、上方半導体素子1360のソース電極に電気的に接続する第1ソース端子である。外部端子1312〜1314は、下方半導体素子1370のソース電極に電気的に接続する第2ソース端子であるとともに、上方半導体素子1360のドレイン電極に電気的に接続する第1ドレイン端子である。
上記の各実施形態によれば、下記の効果を得ることができる。
電子装置100,200,300,400,500,600,610,700,800,900は、電動モータに適用され、配線基板(例えば配線基板101)と、配線基板の略中央に配置され、電源に接続する電気接続配線(例えば電気接続配線150)と、配線基板の電気接続配線よりも周縁側に配置され、電動モータに接続する複数のモータ接続配線(例えば第1モータ接続配線114と、第2モータ接続配線115と、第3モータ接続配線116)と、複数のモータ接続配線のそれぞれに対応して設置される複数の半導体モジュール(例えば、第1半導体モジュール120、第2半導体モジュール130、第3半導体モジュール140)と、を備える。
複数の半導体モジュールは、複数の半導体素子(例えば半導体素子123b,124b)と、複数の半導体素子を一体に封止する樹脂モールド(例えば樹脂モールド125)と、を備える。このため、配線基板上に配置する半導体素子において、互いを接続する配線を簡略化することができる。
また、複数の半導体モジュールは、電気接続配線上、もしくはこれより周縁側であって、モータ接続配線より中央側である位置に、配置される。そして、電気接続配線には、複数の半導体モジュールの少なくとも一部の電極が実装されている。電気接続配線に、複数の半導体モジュールの少なくとも一部の電極が実装されることにより、半導体モジュールの少なくとも一部と電気接続配線とを重ねて配置でき、半導体モジュールの周囲における配線の設置面積を減少させることができる。このため、複数のモータ接続配線から電気接続配線までの配線や、半導体モジュールの周囲に設置する配線の設置面積を減少させることができる。
上記の電子装置では、配線基板には、半導体モジュールと、電動モータの作動を制御する演算部とが同一基板上に実装されていてもよい。同一基板上に、半導体モジュールにより構成される駆動回路と、演算部の制御回路とを配置することで、製品の小型化効果に加えて、高周波信号ラインの配線の取り回しを短くできることによるノイズ抑制効果を得ることができる。
上記の電子装置では、配線基板は、基板内層に配線層を備える積層基板であってもよい。例えば、基板面上に正極側の電源経路を構成する配線を配置し、基板内層に負極側の電源経路を構成する配線を配置する等により、配線基板の同一層に正極側と負極側の電源経路の双方を配置する必要がなくなるため、基板を小型化できる。
上記の電子装置では、下記のような各構成を備えていてもよい。例えば、電子装置100等のように、複数の半導体モジュールは、複数の半導体素子に電気的に接続する外部端子(例えば、外部端子121,122)が樹脂モールドから突出する向きが、複数のモータ接続配線の配線方向に対して略平行となるように配置されていることが好ましい。
また、例えば、電子装置100,200等のように、複数の半導体モジュールは、複数のモータ接続配線の配線方向に対して略平行または略垂直に配置された複数の半導体素子を含んでいることが好ましい。または、電子装置300のように、複数の半導体モジュールは、配線基板の厚み方向に重ねて積載された複数の半導体素子を含むことが好ましい。
また、電子装置200,300のように、電気接続配線は、略直線状に延在しており、電気接続配線上に複数の半導体モジュールのうちの少なくとも1つが配置されていることが好ましい。
電子装置100,200,300,400,500,600,610,700,800,900は、インバータ回路またはHブリッジ回路に適用可能に構成することができる。例えば、電子装置100,200,300,500,600,610,700,800,900のように、複数の半導体モジュールは、インバータ回路の各相の上アームおよび下アームを含む半導体モジュールとしてインバータ回路に適用されるものであってもよい。また、例えば、電子装置400のように、複数の半導体モジュールは、インバータ回路の各相の上アーム全体または下アーム全体を含む半導体モジュールとしてインバータ回路に適用されるものであってもよい。
インバータ回路の各相の上アームおよび下アームを含む半導体モジュールとしてインバータ回路に適用される複数の半導体モジュールは、例えば、半導体モジュール1300のように、配線基板の厚み方向に重ねて積載された上アームとしての半導体素子と下アームとしての半導体素子を含む半導体モジュールであってもよい。
また、電子装置600,610,1000,1100に示すように、配線基板には、半導体モジュールが各相の上アームおよび下アームとして適用された3相のインバータ回路が複数備えられている電子装置であってもよい。
また、配線基板1250に示すように、配線基板は、半導体モジュールが設置される配線部1253と、配線部1253の周囲に設けられたレジスト部1252とを含んでいてもよい。この場合、配線基板1250に実装される樹脂モールド1220は、レジスト部1252よりも熱伝導率が高いことが好ましい。樹脂モールド1220を介して、配線基板1250や半導体モジュール1200の放熱を促進することができる。
また、半導体モジュール1200に示すように、半導体モジュール1200の配線基板1250と対向する面は、樹脂モールド1220によって覆われていてもよい。半導体モジュール1200のように、配線基板1250と、配線基板1250と対向する側に設置された筐体1270,1271の間に配置する場合に、好適に用いることができる。具体的には、樹脂モールドと筐体とを接するように配置する等により、半導体モジュールまたは配線基板における発熱は、樹脂モールドを介して筐体側に放熱されるように構成することができる。さらには、樹脂モールドは、筐体との間に配置された放熱部材を介して、筐体と接するように構成されていてもよい。この場合、放熱部材の熱伝導率は、樹脂モールドの熱伝導率以上であることが好ましい。
上記の各電子装置は、電動パワーステアリングシステム80に搭載する用途に好適に用いることができ、その駆動回路等における小型化、放熱促進などに寄与することができる。
また、半導体モジュールは、平面視したときに略長方形状である樹脂モールドの4つの角部の少なくとも一部に、無電位端子である角ピン1206〜1209を備えていてもよい。さらに、半導体モジュールは、半導体素子の駆動信号の送受信に使用される端子として、角ピン以外の端子を複数備えることが好ましい。複数の端子のうちの1つが断線した場合にも、断線していない他の端子が存在することにより、駆動信号を送受信できなくなることを防ぐことができる。なお、角ピンは、半導体モジュールの主機能に関する端子以外の用途に使用されることが好ましい。
なお、上記の各実施形態では、半導体素子の素子構造として、ゲート電圧の印加によりnチャネルが形成されるトレンチゲート型のMOSFETを例示して説明したが、これに限定されない。例えば、プレーナゲート型であってもよいし、図5におけるp型とn型とを置換えたpチャネル型であってもよいし、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(IGBT)や、逆導通IGBT(RC−IGBT)であってもよい。なお、半導体素子がIGBTである場合には、エミッタ電極が第1電極に相当し、コレクタ電極が第2電極に相当する。エミッタ電極に電気的に接続する外部端子が第1端子に相当し、コレクタ電極に電気的に接続する外部端子が第2端子に相当する。
また、図6等の駆動回路において、各スイッチとしては、MOSFETに替えて、IGBT等の電圧制御形の半導体スイッチング素子を用いてもよい。各スイッチとして、還流ダイオードを備えていないIGBTを用いる場合には、各スイッチに対してそれぞれ還流ダイオードを設置することが好ましい。具体的には、例えば、各スイッチに対して逆並列に還流ダイオードを接続してもよいし、各スイッチとして、IGBT等と同じ半導体基板に還流ダイオードを作り込んだ逆導通IGBT(RC−IGBT)を用いてもよい。
100,200,300,400,500,600,610,700,800,900,1000,1100…電子装置、101,201,301,401,501,601,701,801,901,1001,1101…配線基板、114,214,314,414,514,614a,614b,614c,714,814a,814b,914a,914b,914c,1014a,1014b,1114a,1114b…第1モータ接続配線、115,215,315,415,515,615a,615b,615c,715,815a,815b,915a,915b,915c,1015a,1015b,1115a,1115b…第2モータ接続配線、116,216,316,416,516,616a,616b,616c,1016a,1016b,1116a,1116b…第3モータ接続配線、123b,124b,323b,324b,1233,1243,1360,1370…半導体素子、125,325,1220,1330…樹脂モールド、120,220,320,420,520,620a,620b,620c,720,820a,820b,920a,920b,920c,1020,1020b,1120a,1120b…第1半導体モジュール、130,230,330,430,530,630a,630b,630c,730,830a,830b,930a,930b,930c,1030,1030b,1130a,1130b…第2半導体モジュール、140,240,340,540,640a,640b,640c,1040,1040b,1140a,1140b…第3半導体モジュール、150,250,350,450,550,650a,650b,650c,750,850a,850b,950,1050a,1050b,1150a,1150b…電気接続配線

Claims (20)

  1. 電動モータに適用される電子装置(100,200,300,400,500,600,610,700,800,900,1000,1100)であって、
    配線基板(101,201,301,401,501,601,701,801,901,1001,1101)と、
    前記配線基板の略中央に配置され、電源に接続する電気接続配線(150,250,350,450,550,650a,650b,650c,750,850a,850b,950,1050a,1050b,1150a,1150b)と、
    前記配線基板の前記電気接続配線よりも周縁側に配置され、前記電動モータに接続する複数のモータ接続配線(114〜116,214〜216,314〜316,414〜416,514〜516,614a〜616c,714,715,814a〜815b,914a〜915c,1014a〜1016c,1114a〜1116c)と、
    複数の半導体素子(123b,124b,323b,324b,1233,1243,1360,1370)と、前記複数の半導体素子を一体に封止する樹脂モールド(125,325,1220,1330)と、を備える複数の半導体モジュール(120,220,320,420,520,620a〜620c,720,820a,820b,920a〜920c,1020a〜1020c,1120a〜1120c,130,230,330,430,530,630a〜630c,730,830a,830b,930a〜930c,1030a〜1030c,1130a〜1130c,140,240,340,540,640a〜640c,1040a〜1040c,1140a〜1140c)と、を備え、
    前記複数の半導体モジュールは、前記電気接続配線上もしくは前記電気接続配線より周縁側であって、前記モータ接続配線より中央側である位置に配置され、
    前記電気接続配線上に、前記複数の半導体モジュールの少なくとも一部の電極が実装されている電子装置。
  2. 前記配線基板には、前記半導体モジュールと、前記電動モータの作動を制御する演算部(1060a,1060b)とが同一基板上に実装されている請求項1に記載の電子装置。
  3. 前記配線基板は、基板内層に配線層(363,365)を備える積層基板である請求項1または2に記載の電子装置。
  4. 前記複数の半導体モジュールは、前記複数の半導体素子に電気的に接続する外部端子が前記樹脂モールドから突出する向きが、前記複数のモータ接続配線の配線方向に対して略平行となるように配置される請求項1〜3のいずれかに記載の電子装置。
  5. 前記複数の半導体モジュールは、前記複数のモータ接続配線の配線方向に対して略平行または略垂直に配置された前記複数の半導体素子を含む請求項1〜3のいずれかに記載の電子装置。
  6. 前記複数の半導体モジュールは、配線基板の厚み方向に重ねて積載された前記複数の半導体素子を含む請求項1〜5のいずれかに記載の電子装置。
  7. 前記電気接続配線は、略直線状に延在しており、前記電気接続配線上に前記複数の半導体モジュールのうちの少なくとも1つが配置されている請求項1〜6のいずれかに記載の電子装置。
  8. インバータ回路またはHブリッジ回路に適用される請求項1〜7のいずれかに記載の電子装置。
  9. 前記半導体モジュールは、平面視したときに略長方形状である前記樹脂モールドの4つの角部の少なくとも一部に、無電位端子である角ピン(1206〜1209)を備える請求項1〜8のいずれかに記載の電子装置。
  10. 前記半導体モジュールは、前記半導体素子の駆動信号の送受信に使用される端子として、前記角ピン以外の端子を複数備える請求項9に記載の電子装置。
  11. 前記角ピンは、半導体モジュールの主機能に関する端子以外の用途に使用される請求項9または10に記載の電子装置。
  12. 前記複数の半導体モジュールは、インバータ回路の各相の上アームおよび下アームを含む半導体モジュールとして前記インバータ回路に適用される請求項1または8に記載の電子装置。
  13. 前記複数の半導体モジュールは、インバータ回路の各相の上アーム全体または下アーム全体を含む半導体モジュールとして前記インバータ回路に適用される請求項1または8に記載の電子装置。
  14. 前記インバータ回路の各相の上アームおよび下アームを含む半導体モジュールとして前記インバータ回路に適用される前記複数の半導体モジュールは、配線基板の厚み方向に重ねて積載された前記上アームとしての半導体素子と前記下アームとしての半導体素子を含む請求項12に記載の電子装置。
  15. 前記配線基板には、前記半導体モジュールが各相の上アームおよび下アームとして適用された3相のインバータ回路が複数備えられている請求項14に記載の電子装置。
  16. 前記配線基板(1250)は、前記半導体モジュールが設置される配線部(1253)と、前記配線部の周囲に設けられたレジスト部(1252)とを含み、
    前記樹脂モールドは、前記レジスト部よりも熱伝導率が高い請求項1〜15のいずれかに記載の電子装置。
  17. 前記半導体モジュールの前記配線基板と対向する面は、前記樹脂モールドによって覆われている請求項1〜16のいずれかに記載の電子装置。
  18. 前記半導体モジュールを挟んで前記配線基板と対向する側に筐体(1270,1271)をさらに備え、
    前記半導体モジュールまたは前記配線基板における発熱は、前記樹脂モールドを介して前記筐体側に放熱される請求項16または17に記載の電子装置。
  19. 前記樹脂モールドは、前記筐体との間に配置された放熱部材(1280)を介して、前記筐体と接しており、
    前記放熱部材の熱伝導率は、前記樹脂モールドの熱伝導率以上である請求項18に記載の電子装置。
  20. 電動パワーステアリングシステム(80)に搭載された請求項1〜19のいずれかに記載の電子装置。
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