JP2021071810A - 評価方法、プログラム、及び評価システム - Google Patents

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Abstract

【課題】新たな電力需給設備を導入した場合におけるユーザにとっての利益又は不利益を把握しやすくする評価方法、プログラム及び評価システムを提供する。【解決手段】評価方法は、入力受付ステップST1と、模擬ステップST2と、評価ステップST3と、出力ステップST4と、を有する。入力受付ステップST1は、電力の需給に関する複数の電力需給設備の設備情報の入力を受け付けるステップである。模擬ステップST2は、入力受付ステップST1で受け付けられた設備情報に基づいて、複数の電力需給設備の運用をシミュレーションするステップである。評価ステップST3は、模擬ステップST2の結果を評価するステップである。出力ステップST4は、評価ステップST3での評価を出力するステップである。【選択図】図1

Description

本開示は、一般に評価方法、プログラム、及び評価システムに関する。より詳細には、本開示は、電力の需給に関する電力需給設備の設備情報に基づく評価方法、プログラム、及び評価システムに関する。
特許文献1には、太陽光発電システムの設置前に、設置予定地の周囲環境の影響を考慮して、設置が予定される太陽光発電システムによる発電量及び売電量を予測する発電量予測システムが開示されている。
特開2011−229313号公報
特許文献1に記載の発電量予測システムでは、ユーザは、太陽光発電システム(電力需給設備)の単体の性能を知ることができても、新たな電力需給設備を導入した場合におけるユーザにとっての利益又は不利益を把握することができない、という問題があった。
本開示は、上記の点に鑑みてなされており、新たな電力需給設備を導入した場合におけるユーザにとっての利益又は不利益を把握しやすい評価方法、プログラム、及び評価システムを提供することを目的とする。
本開示の一態様に係る評価方法は、入力受付ステップと、模擬ステップと、評価ステップと、出力ステップと、を有する。前記入力受付ステップは、施設に導入される電力の需給に関する複数の電力需給設備の設備情報の入力を受け付けるステップである。前記模擬ステップは、前記入力受付ステップで受け付けられた前記設備情報に基づいて、前記複数の電力需給設備の運用をシミュレーションするステップである。前記評価ステップは、前記模擬ステップの結果を評価するステップである。前記出力ステップは、前記評価ステップでの前記評価を出力するステップである。
本開示の一態様に係るプログラムは、1以上のプロセッサに、上記の評価方法を実行させる。
本開示の一態様に係る評価システムは、入力受付部と、模擬部と、評価部と、出力部と、を備える。前記入力受付部は、施設に導入される電力の需給に関する複数の電力需給設備の設備情報の入力を受け付ける。前記模擬部は、前記入力受付部で受け付けられた前記設備情報に基づいて、前記複数の電力需給設備の運用をシミュレーションする。前記評価部は、前記模擬部の結果を評価する。前記出力部は、前記評価部での評価を出力する。
本開示は、新たな電力需給設備を導入した場合におけるユーザにとっての利益又は不利益を把握しやすい、という利点がある。
図1は、本開示の一実施形態に係る評価システムの動作を示すフローチャートである。 図2は、同上の評価システムの概要を示すブロック図である。 図3は、施設での電力の需給の一例についての説明図である。 図4は、同上の評価システムにおいて、蓄電池の導入前後の電力自給率の一例についての説明図である。 図5は、同上の評価システムにおいて、蓄電池の導入前後の電力自給率の一例についての説明図である。 図6は、同上の評価システムにおいて、蓄電池の導入前後の月々の収支の一例についての説明図である。 図7は、同上の評価システムにおいて、蓄電池の導入後の電力自給率のエラーの一例についての説明図である。 図8は、同上の評価システムにおいて、蓄電池の導入後の自家消費率のエラーの一例についての説明図である。
(1)概要
本実施形態に係る評価方法は、複数の電力需給設備の運用を模擬し、その模擬結果を評価するための方法である。本実施形態の評価方法は、例えば戸建住宅又は集合住宅等の施設に複数の電力需給設備を導入する際に利用される。本実施形態では、戸建住宅に複数の電力需給設備を導入する際に、評価方法が利用される、と仮定する。
本開示でいう「電力需給設備」は、施設に導入される電力の需給に関する設備である。電力需給設備は、例えば太陽光発電システムのように、発電設備を含み得る。また、電力需給設備は、例えば蓄電池又はV2H(Vehicle To Home)に対応した電気自動車(Electric Vehicle)のバッテリのように、発電設備により発電された電気を一時的に貯め、貯めた電気を使用する設備を含み得る。さらに、電力需給設備は、例えばエコキュート(登録商標)等のヒートポンプ技術を用いた電気給湯器のように、発電設備により発電された電気を使用する時間と、設備の機能が発揮される時間とを互いにずらすことが可能な設備を含み得る。具体的には、電気給湯器は、発電設備により発電された電気を使用することでお湯を沸かす。そして、電気給湯器の機能は、お湯を沸かした時間以降において、沸かしたお湯をユーザが利用することで発揮される。
本実施形態の評価方法は、図1に示すように、入力受付ステップST1と、模擬ステップST2と、評価ステップST3と、出力ステップST4と、を有している。
入力受付ステップST1は、複数の電力需給設備の設備情報の入力を受け付けるステップである。本開示でいう「設備情報」は、電力需給設備の性能を表す情報(例えば、太陽光発電システムであれば設置容量、蓄電池であれば蓄電池容量等)の他に、電力需給設備を運用するに当たってユーザが検討すべき付随情報を含み得る。付随情報は、一例として、電力需給設備の導入を検討しているユーザが、現在、電力会社に支払っている電気料金、電力会社と契約している電気料金プラン、又は電力需給設備の導入費用等を含み得る。その他、付随情報は、電力需給設備に太陽光発電システムが含まれる場合、FIT(Feed-in Tariff:固定価格買取制度)単価を含み得る。入力受付ステップST1における入力は、ユーザ自身が行ってもよいし、ユーザに対して電力需給設備を販売する販売業者が行ってもよい。
模擬ステップST2は、入力受付ステップST1で受け付けられた設備情報に基づいて、複数の電力需給設備の運用をシミュレーションするステップである。一例として、模擬ステップST2では、電力需給設備に太陽光発電システムが含まれる場合、太陽光発電システムによる年間の発電量を推定する。また、一例として、模擬ステップST2では、電力需給設備に蓄電池が含まれる場合、蓄電池による年間の充放電量を推定する。
評価ステップST3は、模擬ステップST2の結果を評価するステップである。一例として、評価ステップST3は、新たな電力需給設備の導入を予定している場合、導入前後の各々における電力自給率(後述する)を算出する。また、一例として、評価ステップST3は、新たな電力需給設備の導入を予定している場合、導入前後の各々における自家消費率(後述する)を算出する。
出力ステップST4は、評価ステップST3での評価を出力するステップである。本実施形態では、出力ステップST4は、評価ステップST3での評価を表示装置4(図4参照)に表示させることで、評価ステップST3での評価をユーザに提示する。
上述のように、本実施形態では、ユーザが新たな電力需給設備の導入を予定している場合に、新たな電力需給設備を含む複数の電力需給設備の運用をシミュレーションし、そのシミュレーションの結果に対する評価をユーザに提示することができる。したがって、ユーザは、シミュレーションの結果に対する評価を、どのような電力需給設備を導入すればよいかの判断材料とすることができる。つまり、本実施形態では、新たな電力需給設備を導入した場合におけるユーザにとっての利益又は不利益を把握しやすい、という利点がある。
(2)詳細
以下、本実施形態の評価方法を実現するための評価システム100について図2を参照して詳しく説明する。評価システム100は、図2に示すように、入力受付部1と、処理部2と、出力部3と、を備えている。また、処理部2は、模擬部21と、評価部22と、を有している。
本実施形態では、処理部2は、1以上のプロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムを主構成とする。そのため、1以上のプロセッサがメモリに記録されているプログラムを実行することにより、処理部2の模擬部21及び評価部22として機能する。プログラムはメモリに予め記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通して提供されてもよく、メモリカード等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。
(2.1)入力受付部
入力受付部1は、複数の電力需給設備の設備情報の入力を受け付ける。入力受付部1は、入力受付ステップST1の実行主体である。入力は、例えばパーソナルコンピュータ(ラップトップ型を含む)、又はスマートフォン若しくはタブレット端末等の携帯端末にて行われる。本実施形態では、ユーザ等が、ディスプレイに表示される入力画面を見ながらマウス及びキーボード等の入力装置を用いることで、設備情報の入力を行う。入力画面は、パーソナルコンピュータにおいて専用のソフトウェアを実行することで、ディスプレイに表示される画面である。
ここで、ユーザが既に導入している電力需給設備が存在する場合、入力受付部1では、以下の表1に示すような設備情報等の入力を受け付けることになる。表1のうち白色の欄が、ユーザ等が入力すべき箇所を表している。なお、表1では、ユーザ等が既に入力を終えている、と仮定する。また、ユーザがパワーコンディショナの買い替えを検討している場合、ユーザ等は、新たに導入する予定のパワーコンディショナの機器費用及び工事費用を更に入力してもよい。
Figure 2021071810
表1における「光熱費情報」及び「電気料金単価」は、付随情報に相当する。また、表1における「太陽光発電情報」及び「FIT単価」は、ユーザが既に導入している電力需給設備(ここでは、太陽光発電システム)の設備情報に相当する。また、表1における「これから導入を検討する機器の情報」は、ユーザが新たに導入を予定している電力需給設備(ここでは、蓄電池)の設備情報に相当する。なお、表1における「FIT現状単価」は、固定買取制度に基づく固定買取期間中の買取単価を表しており、「FIT終了後単価」は、固定買取期間の終了後、つまり卒FIT後の買取単価を表している。
また、ユーザが既に導入している電力需給設備が存在しない場合、入力受付部1は、以下の表2に示すような設備情報等の入力を受け付けることになる。表2のうち白色の欄が、ユーザ等が入力すべき箇所を表している。なお、表2では、ユーザ等が既に入力を終えている、と仮定する。
Figure 2021071810
表2における「ライフスタイル」は、複数の電力需給設備を利用するユーザに関する付加情報に相当する。つまり、入力受付部1(入力受付ステップST1)は、付加情報の入力を更に受け付ける。そして、付加情報は、ユーザのライフスタイルに関する情報を含んでいる。ここでは、付加情報は、ユーザの家族構成、及び家族の日中に家にいる人数等を含み得る。また、付加情報は、ユーザの生活態様(例えば、夫婦共働きであるか否か等)を含み得る。本実施形態では、上記のようにユーザが既に導入している電力需給設備が存在しない場合に、付加情報の入力を受け付ける。
表2における「蓄電システムの情報」、「太陽光発電情報」、及び「FIT単価」は、ユーザが新たに導入を予定している電力需給設備(ここでは、太陽光発電システム及び蓄電池)の設備情報に相当する。また、表2における「電気料金単価」は、付随情報に相当する。
上述のように、入力受付部1は、複数の電力需給設備のうちの少なくとも1つが、ユーザが既に導入している設備である場合と、複数の電力需給設備がいずれもユーザが新たに導入する予定の設備である場合と、でそれぞれ異なる入力を受け付ける。そして、後述する模擬部21は、複数の電力需給設備のうちの少なくとも1つが、ユーザが既に導入している設備である場合と、複数の電力需給設備がいずれもユーザが新たに導入する予定の設備である場合と、でそれぞれ異なるシミュレーションを実行する。
(2.2)模擬部
模擬部21は、入力受付部1で受け付けられた設備情報に基づいて、複数の電力需給設備の運用をシミュレーションする。模擬部21は、模擬ステップST2の実行主体である。以下、模擬部21による複数の電力需給設備の運用のシミュレーションの具体例を列挙する。
(2.2.1)ユーザが既に導入している電力需給設備が存在する場合
模擬部21は、複数の電力需給設備に太陽光発電システムが含まれる場合、入力受付部1にて太陽光発電システムの設置容量と、太陽光発電システムを設置する地域と、の入力を受け付けると、所定の計算式を用いて年間推定発電量を算出する。
また、模擬部21は、複数の電力需給設備に蓄電池が含まれる場合、入力受付部1にて蓄電池の蓄電池容量の入力を受け付けると、蓄電池の充放電回数に蓄電池容量を積算することにより、蓄電池の年間充放電量を算出する。蓄電池の充放電回数は、年間の総日数(例えば、365日)と、推定される太陽光発電システムが一定の電力量を発電できない日(例えば、曇り又は雨の日)の総日数と、に基づいて、あらかじめ設定されている。ここでいう「一定の電力量」とは、蓄電池が満充電になる程度の余剰電力量をいう。余剰電力量は、太陽光発電システムの発電量から自家消費量を減算した電力量に相当する。
また、模擬部21は、入力受付部1にて売電収入(月当たりの平均値を含む)及び売電単価(FIT単価)の入力を受け付けると、年間売電収入を売電単価で除算することにより、売電量を算出する。そして、模擬部21は、年間推定発電量から売電量を除算することにより、自家消費量を算出する。
ここでいう「自家消費量」は、太陽光発電システムにより発電された電力量のうち施設にて消費される電力量をいう。複数の電力需給設備の中に太陽光発電システムが含まれており、かつ、蓄電池が含まれていない場合、自家消費量は、施設にて消費される電力量に相当する。一方、複数の電力需給設備の中に太陽光発電システムが含まれており、かつ、蓄電池が含まれている場合、自家消費量は、施設にて消費される電力量に、蓄電池に充電された後に放電された電力量(つまり、充放電量)を加算した電力量に相当する。
すなわち、太陽光発電システムにより発電された電気のうち、蓄電池に充電された電気は、太陽光発電システムが発電できない時間帯(例えば、夜間)に施設にて消費される。つまり、蓄電池から放電された電気は、実質的には太陽光発電システムにより発電された電気である。このため、蓄電池の充放電量は、自家消費量に含まれる。
図3は、太陽光発電システムを導入した施設での電力の需給の一例を表している。図3において、線L1は、施設にて消費される電力の推移を表しており、線L2は、太陽光発電システムにより発電された電力の推移を表している。図3において、領域A3は、太陽光発電システムにより発電された電力量に相当し、領域A1は、売電量に相当する。そして、図3において、領域A2は、太陽光発電システムが発電可能な時間帯における自家消費量に相当する。
また、模擬部21は、入力受付部1にてユーザが現在支払っている電気代と、ユーザが現在契約している電気料金プランに基づく電気料金単価の入力を受け付けると、電気代を電気料金単価で除算することにより、電気消費量を算出する。そして、模擬部21は、算出した電気消費量に自家消費量を加算することにより、実質的な電気消費量を算出する。ここでいう「実質的な電気消費量」は、ユーザが電力需給設備を導入していないと仮定した場合に、施設にて消費される電力量に相当する。
以下に示す表3は、模擬部21によるシミュレーション結果の一例である。表3において、「推定の発電状況(導入前)」は、現時点での年間推定発電量、自家消費量、及び売電量を表している。ここでいう「自家消費量」は、複数の電力需給設備に蓄電池が含まれていないので、蓄電池の年間充放電量は含まれていない。また、表3において、「推定の発電状況(導入後)」は、新たな電力需給設備(ここでは、蓄電池)を導入したと仮定した場合の年間推定発電量、自家消費量、蓄電池の年間充放電量、及び売電量を表している。ここでいう「自家消費量」は、蓄電池の年間充放電量が含まれている。
Figure 2021071810
(2.2.2)ユーザが既に導入している電力需給設備が存在しない場合
模擬部21は、複数の電力需給設備に太陽光発電システムが含まれる場合、上記と同様に、入力受付部1にて太陽光発電システムの設置容量と、太陽光発電システムを設置する地域と、の入力を受け付けると、所定の計算式を用いて年間推定発電量を算出する。
また、模擬部21は、複数の電力需給設備に蓄電池が含まれる場合、上記と同様に、入力受付部1にて蓄電池の蓄電池容量の入力を受け付けると、蓄電池の充放電回数に蓄電池容量を積算することにより、蓄電池の年間充放電量を算出する。
また、模擬部21は、入力受付部1にてユーザの家族構成の入力を受け付けると、メモリにあらかじめ記憶している、以下の表4に示すようなデータに基づいて、実質的な電気消費量を求める。表4は、ユーザの家族構成と、月間及び年間の推定される実質的な電気消費量との相関を示すデータの一例を表している。なお、表4は、電気の他にガスを併用する場合のデータの一例を表している。例えば、模擬部21は、ユーザの家族構成が3人である場合、月間の実質的な電気消費量を390kWh、年間の実質的な電気消費量を4680kWhと求める。
Figure 2021071810
また、模擬部21は、求めた実質的な電気消費量に、メモリにあらかじめ記憶している、以下の表5に示すようなデータに基づく日中の電気消費量の割合を積算することにより、自家消費量を算出する。ここで算出される自家消費量は、複数の電力需給設備に蓄電池が含まれない場合の自家消費量である。したがって、複数の電力需給設備に太陽光発電システム及び蓄電池が含まれる場合、自家消費量は、更に蓄電池の充放電量を加算した値となる。表5は、ユーザの生活態様と、日中の滞在割合と、日中の電気消費量の割合との相関を示すデータの一例を表している。例えば、「生活態様」が「夫婦共働き」である場合、模擬部21は、電気消費量の20%を自家消費量として算出する。そして、模擬部21は、算出した年間推定発電量から自家消費量を減算することにより、売電量を算出する。
Figure 2021071810
以下に示す表6は、模擬部21によるシミュレーション結果の一例である。表6において、「推定の発電状況」は、新たな電力需給設備(ここでは、太陽光発電システム及び蓄電池)を導入したと仮定した場合の年間推定発電量、自家消費量(太陽光)、蓄電池の年間充放電量、及び売電量を表している。ここでいう「自家消費量(太陽光)」は、蓄電池の年間充放電量を含んでいない。したがって、実際の自家消費量は、自家消費量(太陽光)に蓄電池の年間充放電量を加算した値となる。
Figure 2021071810
上述のように、付加情報の入力を受け付けている場合、模擬部21(模擬ステップST2)は、付加情報に基づいて、複数の電力需給設備の運用をシミュレーションする。
(2.3)評価部
評価部22は、模擬部21の結果を評価する。評価部22は、評価ステップST3の実行主体である。具体的には、評価部22は、入力受付部1で受け付けた各種データ、及び模擬部21にて求めた各種データに基づいて、電力自給率及び自家消費率等を算出する。つまり、本実施形態では、評価は、電力自給率に関する情報を含んでいる。また、本実施形態では、評価は、自家消費率に関する情報を含んでいる。本開示でいう「電力自給率」は、施設での電気消費量に対する複数の電力需給設備での自家消費量の割合をいう。ユーザは、電力自給率を参照することにより、施設にて消費される電気消費量のうち、どれだけの電気消費量を複数の電力需給設備により賄っているかを把握することが可能である。また、本開示でいう「自家消費率」は、複数の電力需給設備での発電量に対する複数の電力需給設備での自家消費量の割合をいう。ユーザは、自家消費率を参照することにより、太陽光発電システムで発電される電力量のうち、どれだけの電力量を施設にて活用しているかを把握することが可能である。
(2.3.1)ユーザが既に導入している電力需給設備が存在する場合
評価部22は、現時点における電力自給率及び自家消費率を算出する。電力自給率は、現時点での自家消費量を実質的な電気消費量で除算し、かつ、100を積算することにより算出される。自家消費率は、現時点での自家消費量を年間推定発電量で除算し、かつ、100を積算することにより算出される。本実施形態では、電力自給率及び自家消費率は、いずれも百分率として算出される。
また、評価部22は、新たな電力需給設備(ここでは、蓄電池)の導入後における売電収入、電力自給率、及び自家消費率を算出する。売電収入は、現時点における売電収入から、蓄電池の充放電量分に相当する売電収入を減算することにより算出される。電力自給率は、導入後における自家消費量(蓄電池の年間充放電量を含む)を実質的な電気消費量で除算し、かつ、100を積算することにより算出される。自家消費率は、導入後における自家消費量を年間推定発電量で除算し、かつ、100を積算することにより算出される。
そして、評価部22は、実質的な電気消費量及び自家消費量に基づいて、導入後における電気代の削減金額を算出する。つまり、評価部22は、新たな電力需給設備の導入により、どれだけ電気代が削減されるかを算出する。
(2.3.2)ユーザが既に導入している電力需給設備が存在しない場合
評価部22は、新たな電力需給設備(ここでは、太陽光発電システム及び蓄電池)の導入後における売電収入、電力自給率、及び自家消費率を算出する。売電収入は、算出した売電量を売電単価(FIT単価)で除算することにより算出される。電力需給率は、導入後における自家消費量(蓄電池の年間充放電量を含む)を実質的な電気消費量で除算し、かつ、100を積算することにより算出される。自家消費率は、導入後における自家消費量を年間推定発電量で除算し、かつ、100を積算することにより算出される。
そして、評価部22は、実質的な電気消費量及び自家消費量に基づいて、導入後における電気代の削減金額を算出する。
(2.4)出力部
出力部3は、評価部22での評価を出力する。出力部3は、出力ステップST4の実行主体である。以下、出力部3が出力する評価の一例について図4〜図8を参照して説明する。出力部3は、図4〜図8に示すように、評価部22での評価を評価画面40として表示装置4に表示させる。なお、図4〜図8における各数値は、小数点以下を四捨五入した値である。
図4に示す例では、出力部3は、電力自給率に関する評価画面40を表示装置4に表示させている。図4は、ユーザが既に導入している電力需給設備(ここでは、太陽光発電システム)が存在する場合の評価画面40を表している。評価画面40において、左側の領域には、現時点での電力自給率を表す円グラフが描かれている。ここでは、現時点の電力自給率が12%であり、太陽光発電システムに対応する電力自給率も12%であることを表している。また、評価画面40において、右側の領域には、新たな電力需給設備(ここでは、蓄電池容量が9.1kWhの蓄電池)の導入後における電力自給率を表す円グラフが描かれている。ここでは、導入後の電力自給率が52%であり、太陽光発電システムに対応する電力自給率が12%、蓄電池に対応する電力自給率が39%であることを表している。したがって、ユーザは、この評価画面40を見ることで、蓄電池の導入により電力自給率が大幅に改善し得ることを把握することができる。
図5に示す例では、出力部3は、自家消費率に関する評価画面40を表示装置4に表示させている。図5は、ユーザが既に導入している電力需給設備(ここでは、太陽光発電システム)が存在する場合の評価画面40を表している。評価画面40において、左側の領域には、現時点での自家消費率を表す帯グラフが描かれている。ここでは、現時点の自家消費率が14%であり、発電量に対する売電量の割合が86%であることを表している。また、評価画面40において、右側の領域には、新たな電力需給設備(ここでは、蓄電池容量が9.1kWhの蓄電池)の導入後における自家消費率を表す帯グラフが描かれている。ここでは、導入後の自家消費率が60%であり、発電量に対する売電量の割合が40%であることを表している。したがって、ユーザは、この評価画面40を見ることで、蓄電池の導入により自家消費率が大幅に改善し得ることを把握することができる。
図6に示す例では、出力部3は、月々の収支に関する評価画面40を表示装置4に表示させている。図6は、ユーザが既に導入している電力需給設備(ここでは、太陽光発電システム)が存在する場合の評価画面40を表している。評価画面40には、現時点、卒FIT後、及び新たな電力需給設備(ここでは、蓄電池容量が9.1kWhの蓄電池)の導入後の各々での月々の収支を表す棒グラフが描かれている。図6においては、正の値が支出、負の値が収入を表している。ここでは、新たな電力需給設備の導入により、電気料金が10,000円から5,520円まで削減されたこと、及び売電収入が18,000円(卒FIT後では3,000円)から1,404円まで減額されたことを表している。したがって、ユーザは、この評価画面40を見ることで、売電収入が下がる一方、電気料金が大幅に削減されることで、総合的に月々の収支が改善されることを把握することができる。
なお、本実施形態では、出力部3は、図4〜図6に示す評価画面40を、1つの画面として一括して表示装置4に表示させている。つまり、出力部3(出力ステップST4)は、電力自給率に関する情報と、自家消費率に関する情報と、の両方を表示装置4に一括して表示させている。もちろん、出力部3は、図4〜図6に示す評価画面40を、それぞれ1画面ずつ表示装置4に表示させてもよい。
図7に示す例では、出力部3は、電力自給率のエラーに関する評価画面40を表示装置4に表示させている。評価画面40には、新たな電力需給設備(ここでは、2つの蓄電池である「蓄電池1」及び「蓄電池2」)の導入後における電力自給率、自家消費率、及び月々の収支が描かれている。
ここで、図7に示す例では、電力自給率を表す円グラフにおいて、電力自給率が118%と100%を超えている。なお、この円グラフにおいて、「蓄電池2」は、円グラフにて表すことができないために描かれていない。そして、図7に示す例では、月々の収支を表す領域において、エラーメッセージが描かれている。つまり、電力自給率が100%を超えることは、施設での電気消費量に対して蓄電池の容量が大き過ぎる(つまり、施設での電気消費量を全て蓄電池の充電電力で賄っても、蓄電池に必要以上の充電電力が残る)ことを表している。このため、評価部22は、蓄電池の導入が過剰であると評価する。そして、出力部3は、評価部22での評価に従ってエラーメッセージを出力する。
図8に示す例では、出力部3は、自家消費率のエラーに関する評価画面40を表示装置4に表示させている。評価画面40には、新たな電力需給設備(ここでは、2つの蓄電池である「蓄電池1」及び「蓄電池2」)の導入後における自家消費率及び月々の収支が描かれている。
ここで、図8に示す例では、自家消費率を表す帯グラフにおいて、自家消費率が129%と100%を超えている。そして、図8に示す例では、月々の収支を表す領域において、エラーメッセージが描かれている。つまり、自家消費率が100%を超えることは、太陽光発電システムによる発電量に対して蓄電池の容量が大き過ぎる(つまり、日中の発電量を全て蓄電池の充電にあてても、蓄電池が満充電にならない)ことを表している。このため、評価部22は、蓄電池の導入が過剰であると評価する。そして、出力部3は、評価部22での評価に従ってエラーメッセージを出力する。
上述のように、本実施形態では、評価部22(評価ステップST3)は、電力自給率と、自家消費率と、の少なくとも一方が対応する閾値(ここでは、100%)を上回ると、評価をエラーとする。
また、出力部3は、月々の収支についての追加情報として、以下の表7及び表8に示すような情報を、更に評価画面40に表示させてもよい。
Figure 2021071810
表7は、ユーザが既に導入している電力需給設備(ここでは、太陽光発電システム)が存在する場合における、卒FIT前、卒FIT後、新たな電力需給設備(ここでは、蓄電池)の導入後の各々での売電収入及び電気代の削減金額の一例を表している。
Figure 2021071810
表8は、ユーザが既に導入している電力需給設備が存在しない場合における、新たな電力需給設備(ここでは、太陽光発電システム及び蓄電池)の導入後の売電収入及び電気代の削減金額の一例を表している。
(3)動作
以下、本実施形態の評価システム100の動作の一例について、図1を用いて説明する。まず、入力受付部1が、ユーザ等による設備情報の入力を受け付ける(S1)。ここで、ユーザが既に導入している電力需給設備が存在する場合(S2:Yes)、入力受付部1は、既に導入している電力需給設備の設備情報と、新たに導入予定の電力需給設備の設備情報と、の入力を受け付ける。一方、ユーザが既に導入している電力需給設備が存在しない場合(S2:No)、入力受付部1は、新たに導入予定の複数の電力需給設備の設備情報の入力を受け付ける。そして、入力受付部1は、付加情報の入力を更に受け付ける(S3)。処理S1〜S3は、入力受付ステップST1に相当する。
次に、模擬部21が、入力受付部1で入力された設備情報(付加情報を含む)に基づいて、複数の電力需給設備の運用をシミュレーションする(S4)。処理S4は、模擬ステップST2に相当する。具体的には、模擬部21は、入力受付部1にて入力を受け付けた設備情報(付加情報を含む)に基づいて、年間推定発電量、実質的な電気消費量、自家消費量、及び売電量等を算出する。
次に、評価部22が、模擬部21の結果を評価する(S5)。処理S5は、評価ステップST3に相当する。具体的には、評価部22は、入力受付部1にて入力を受け付けた設備情報(付加情報を含む)及び模擬部21で求めた各種情報に基づいて、売電収入、電力自給率、及び自家消費率等を算出する。
最後に、出力部3が、評価部22での評価を出力する(S6)。処理S6は、出力ステップST4に相当する。具体的には、出力部3は、評価部22で求めた各種情報に基づいて、電力自給率、自家消費率、及び月々の収支を含む評価画面40を表示装置4に表示させる。
以下、本実施形態の評価システム100(評価方法)の利点について、比較例の評価システムと比較することにより説明する。比較例の評価システムでは、ユーザが新たに導入を予定している電力需給設備の運用をシミュレーションするが、そのシミュレーションの結果に対する評価を出力しない点で、本実施形態の評価システムと相違する。
比較例の評価システムでは、ユーザが新たに導入を予定している電力需給設備の性能(例えば、太陽光発電システムであれば年間推定発電量、蓄電池であれば年間充放電量等)をユーザは把握することは可能である。しかしながら、比較例の評価システムでは、ユーザは、電力需給設備を新たに導入することにより、どのような利益を享受し得るのか、又はどのような不利益を被る可能性があるのか、を把握することが難しい。例えば、ユーザが導入を予定している電力需給設備の種類が決まっていても、この電力需給設備のバリエーションが豊富に用意されていれば、ユーザは、どの電力需給設備を導入すればよいかが判断できない可能性がある。具体例として、ユーザが導入を予定している電力需給設備が蓄電池である場合、ユーザは、どの容量の蓄電池を導入すればよいかが判断できない可能性がある。
そこで、本実施形態では、新たに導入を予定している電力需給設備を含む複数の電力需給設備の運用をシミュレーションし、そのシミュレーションの結果に対する評価を出力する。したがって、ユーザは、シミュレーションの結果に対する評価を、どのような電力需給設備を導入すればよいかの判断材料とすることができる。例えば、ユーザは、新たな電力需給設備の導入前後における月々の収支を見ることで、新たな電力需給設備の導入が電気料金に与える影響を把握しやすくなる。また、例えば、ユーザは、新たな電力需給設備の導入前後における電力自給率及び自家消費率を見ることで、新たな電力需給設備の導入が電力の需給バランスに与える影響を把握しやすくなる。つまり、本実施形態では、新たな電力需給設備を導入した場合におけるユーザにとっての利益又は不利益を把握しやすい、という利点がある。
(4)変形例
上述の実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つにすぎない。上述の実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。また、評価システム100と同様の機能は、評価方法の他に、(コンピュータ)プログラム、又はプログラムを記録した非一時的記録媒体等で具現化されてもよい。一態様に係る(コンピュータ)プログラムは、1以上のプロセッサに、上記の評価方法を実行させる。
以下、上述の実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
本開示における評価システム100は、例えば、処理部2等に、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示における評価システム100としての機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されてもよく、電気通信回線を通じて提供されてもよく、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1ないし複数の電子回路で構成される。ここでいうIC又はLSI等の集積回路は、集積の度合いによって呼び方が異なっており、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、又はULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれる集積回路を含む。さらに、LSIの製造後にプログラムされる、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はLSI内部の接合関係の再構成若しくはLSI内部の回路区画の再構成が可能な論理デバイスについても、プロセッサとして採用することができる。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。ここでいうコンピュータシステムは、1以上のプロセッサ及び1以上のメモリを有するマイクロコントローラを含む。したがって、マイクロコントローラについても、半導体集積回路又は大規模集積回路を含む1ないし複数の電子回路で構成される。
また、評価システム100における複数の機能が、1つの筐体内に集約されていることは評価システム100に必須の構成ではなく、評価システム100の構成要素は、複数の筐体に分散して設けられていてもよい。さらに、評価システム100の少なくとも一部の機能がクラウド(クラウドコンピューティング)等によって実現されてもよい。
上述の実施形態において、評価部22(評価ステップST3)による評価は、複数の電力需給設備を利用するユーザに推奨する電力需給設備に関する推奨情報を含んでいてもよい。ここで、停電時でも電気を使用することができるといった安定性、電気代(固定費)の削減といった経済性、又はクリーンなエネルギーを使用したいといった環境志向性等、ユーザが電力需給設備を選択する際に重視する点は、ユーザごとに異なっている。そこで、評価システム100(評価方法)は、ユーザの嗜好(上述の安定性、経済性、又は環境志向性等)に応じて、ユーザが導入すべき電力需給設備を推奨情報としてユーザに提示してもよい。例えば、ユーザが環境志向性を望むのであれば、電力自給率が比較的大きくなる程度の容量の蓄電池を推奨するメッセージを、表示装置4に表示させてもよい。また、例えば、ユーザの予算に見合った価格の蓄電池を推奨するメッセージを、表示装置4に表示させてもよい。
上述の実施形態において、出力部3は、電力自給率及び自家消費率をそのまま表示装置4に表示させるのではなく、電力自給率及び自家消費率に基づく間接的な情報を表示装置4に表示させてもよい。
上述の実施形態において、付加情報には、ユーザが昼型であるか夜型であるかの情報が含まれていてもよい。
上述の実施形態において、模擬部21が実質的な電気消費量及び自家消費量を算出する際に参照するデータ(表4及び表5参照)は、データが蓄積するに従って更新されてもよい。また、このデータは、表4及び表5に列挙する項目に限定されず、更に細分化されてもよい。
上述の実施形態では、ユーザが既に導入している電力需給設備が存在しない場合に付加情報の入力を受け付けているが、ユーザが既に導入している電力需給設備が存在する場合にも付加情報の入力を受け付けてもよい。この態様では、ユーザが既に導入している電力需給設備の有無に依らず、付加情報に基づいて、ユーザにとっての利益又は不利益を更に詳細に提示しやすくなる、という利点がある。
上述の実施形態において、施設に太陽光発電システムの発電量を監視するシステムが導入されている場合、ユーザは、このシステムから提示される発電量を入力してもよい。この場合、模擬部21は、発電量を算出する必要はない。
上述の実施形態において、電力需給設備には、例えば燃料電池などの発電装置が含まれていてもよい。また、電力需給設備には、風力、水力、地熱、及びバイオマスなど、太陽光以外の再生可能エネルギーを利用した発電装置が含まれていてもよい。
上述の実施形態において、評価システム100は、住宅施設に複数の電力需給設備を導入する際に利用されることに限らず、オフィスビル、病院、商業施設及び学校等の、非住宅施設に複数の電力需給設備を導入する際に利用されてもよい。
(まとめ)
以上述べたように、第1の態様に係る評価方法は、入力受付ステップ(ST1)と、模擬ステップ(ST2)と、評価ステップ(ST3)と、出力ステップ(ST4)と、を有する。入力受付ステップ(ST1)は、施設に導入される電力の需給に関する複数の電力需給設備の設備情報の入力を受け付けるステップである。模擬ステップ(ST2)は、入力受付ステップ(ST1)で受け付けられた設備情報に基づいて、複数の電力需給設備の運用をシミュレーションするステップである。評価ステップ(ST3)は、模擬ステップ(ST2)の結果を評価するステップである。出力ステップ(ST4)は、評価ステップ(ST3)での評価を出力するステップである。
この態様によれば、新たな電力需給設備を導入した場合におけるユーザにとっての利益又は不利益を把握しやすい、という利点がある。
第2の態様に係る評価方法では、第1の態様において、入力受付ステップ(ST1)は、複数の電力需給設備を利用するユーザに関する付加情報の入力を更に受け付ける。模擬ステップ(ST2)は、付加情報に基づいて、複数の電力需給設備の運用をシミュレーションする。
この態様によれば、ユーザの置かれる環境等に応じて複数の電力需給設備の運用をシミュレーションしやすくなる、という利点がある。
第3の態様に係る評価方法では、第2の態様において、付加情報は、ユーザのライフスタイルに関する情報を含む。
この態様によれば、ユーザのライフスタイルに応じた評価をユーザに提示しやすくなる、という利点がある。
第4の態様に係る評価方法では、第1〜第3のいずれかの態様において、評価は、電力自給率に関する情報を含む。電力自給率は、施設での電気消費量に対する複数の電力需給設備での自家消費量の割合を表す。
この態様によれば、電力需給設備が電力の需給バランスに与える影響を、ユーザが把握しやすくなる、という利点がある。
第5の態様に係る評価方法では、第1〜第4のいずれかの態様において、評価は、自家消費率に関する情報を含む。自家消費率は、複数の電力需給設備での発電量に対する複数の電力需給設備での自家消費量の割合を表す。
この態様によれば、電力需給設備が電力の需給バランスに与える影響を、ユーザが把握しやすくなる、という利点がある。
第6の態様に係る評価方法では、第1〜第5のいずれかの態様において、出力ステップ(ST4)は、電力自給率に関する情報と、自家消費率に関する情報と、の両方を表示装置(4)に一括して表示させる。電力自給率は、施設での電気消費量に対する複数の電力需給設備での自家消費量の割合を表す。自家消費率は、複数の電力需給設備での発電量に対する複数の電力需給設備での自家消費量の割合を表す。
この態様によれば、電力需給設備が電力の需給バランスに与える影響を、ユーザが把握しやすくなる、という利点がある。
第7の態様に係る評価方法では、第1〜第6のいずれかの態様において、評価ステップ(ST3)は、電力自給率と、自家消費率と、の少なくとも一方が対応する閾値を上回ると、評価をエラーとする。電力自給率は、施設での電気消費量に対する複数の電力需給設備での自家消費量の割合を表す。自家消費率は、複数の電力需給設備での発電量に対する複数の電力需給設備での自家消費量の割合を表す。
この態様によれば、導入する予定の電力需給設備が過剰であるか否かをユーザが把握しやすくなる、という利点がある。
第8の態様に係る評価方法では、第1〜第7のいずれかの態様において、評価は、複数の電力需給設備を利用するユーザに推奨する電力需給設備に関する推奨情報を含む。
この態様によれば、ユーザの嗜好等に適した電力需給設備の導入を促しやすくなる、という利点がある。
第9の態様に係る評価方法では、第1〜第8のいずれかの態様において、複数の電力需給設備のうちの少なくとも1つは、複数の電力需給設備を利用するユーザが既に導入している設備である。
この態様によれば、既存の電力需給設備に新たに電力需給設備を追加する場合に、ユーザにとっての利益又は不利益を把握しやすい、という利点がある。
第10の態様に係る評価方法では、第1〜第8のいずれかの態様において、複数の電力需給設備は、いずれも複数の電力需給設備を利用するユーザが新たに導入する予定の設備である。
この態様によれば、新たに複数の電力需給設備を導入する場合に、ユーザにとっての利益又は不利益を把握しやすい、という利点がある。
第11の態様に係るプログラムは、1以上のプロセッサに、第1〜第10のいずれかの態様の評価方法を実行させる。
この態様によれば、複数の電力需給設備を導入した場合にユーザにとっての利益又は不利益を把握しやすい、という利点がある。
第12の態様に係る評価システム(100)は、入力受付部(1)と、模擬部(21)と、評価部(22)と、出力部(3)と、を備える。入力受付部(1)は、施設に導入される電力の需給に関する複数の電力需給設備の設備情報の入力を受け付ける。模擬部(21)は、入力受付部(1)で受け付けられた設備情報に基づいて、複数の電力需給設備の運用をシミュレーションする。評価部(22)は、模擬部(21)の結果を評価する。出力部(3)は、評価部(22)での評価を出力する。
この態様によれば、新たな電力需給設備を導入した場合におけるユーザにとっての利益又は不利益を把握しやすい、という利点がある。
第2〜第10の態様に係る方法については、評価方法に必須の方法ではなく、適宜省略可能である。
100 評価システム
1 入力受付部
21 模擬部
22 評価部
3 出力部
4 表示装置
ST1 入力受付ステップ
ST2 模擬ステップ
ST3 評価ステップ
ST4 出力ステップ

Claims (12)

  1. 施設に導入される電力の需給に関する複数の電力需給設備の設備情報の入力を受け付ける入力受付ステップと、
    前記入力受付ステップで受け付けられた前記設備情報に基づいて、前記複数の電力需給設備の運用をシミュレーションする模擬ステップと、
    前記模擬ステップの結果を評価する評価ステップと、
    前記評価ステップでの評価を出力する出力ステップと、を有する、
    評価方法。
  2. 前記入力受付ステップは、前記複数の電力需給設備を利用するユーザに関する付加情報の入力を更に受け付け、
    前記模擬ステップは、前記付加情報に基づいて、前記複数の電力需給設備の運用をシミュレーションする、
    請求項1記載の評価方法。
  3. 前記付加情報は、前記ユーザのライフスタイルに関する情報を含む、
    請求項2記載の評価方法。
  4. 前記評価は、前記施設での電気消費量に対する前記複数の電力需給設備での自家消費量の割合を表す電力自給率に関する情報を含む、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の評価方法。
  5. 前記評価は、前記複数の電力需給設備での発電量に対する前記複数の電力需給設備での自家消費量の割合を表す自家消費率に関する情報を含む、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の評価方法。
  6. 前記出力ステップは、前記施設での電気消費量に対する前記複数の電力需給設備での自家消費量の割合を表す電力自給率に関する情報と、前記複数の電力需給設備での発電量に対する前記複数の電力需給設備での自家消費量の割合を表す自家消費率に関する情報と、の両方を表示装置に一括して表示させる、
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の評価方法。
  7. 前記評価ステップは、前記施設での電気消費量に対する前記複数の電力需給設備での自家消費量の割合を表す電力自給率と、前記複数の電力需給設備での発電量に対する前記複数の電力需給設備での自家消費量の割合を表す自家消費率と、の少なくとも一方が対応する閾値を上回ると、前記評価をエラーとする、
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の評価方法。
  8. 前記評価は、前記複数の電力需給設備を利用するユーザに推奨する電力需給設備に関する推奨情報を含む、
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の評価方法。
  9. 前記複数の電力需給設備のうちの少なくとも1つは、前記複数の電力需給設備を利用するユーザが既に導入している設備である、
    請求項1〜8のいずれか1項に記載の評価方法。
  10. 前記複数の電力需給設備は、いずれも前記複数の電力需給設備を利用するユーザが新たに導入する予定の設備である、
    請求項1〜8のいずれか1項に記載の評価方法。
  11. 1以上のプロセッサに、
    請求項1〜10のいずれか1項に記載の評価方法を実行させる、
    プログラム。
  12. 施設に導入される電力の需給に関する複数の電力需給設備の設備情報の入力を受け付ける入力受付部と、
    前記入力受付部で受け付けられた前記設備情報に基づいて、前記複数の電力需給設備の運用をシミュレーションする模擬部と、
    前記模擬部の結果を評価する評価部と、
    前記評価部での評価を出力する出力部と、を備える、
    評価システム。
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