JP2021069879A - 毛髪化粧料塗布具 - Google Patents

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Abstract

【課題】毛髪化粧料を収納容器から塗布具に直接吐出させるタイプの毛髪化粧料の塗布に用いられる塗布具において、スライスを取ることと、収納容器から塗布具へ毛髪化粧料を直接吐出することとを両立することが可能な、新規な塗布具を提供する。【解決手段】毛髪化粧料塗布具は、支持部3と、櫛部4と、スライス棒5と、ブラシ部6,7と、を備える。櫛部4は、支持部3から立設する複数の櫛歯41を有する。スライス棒5は、支持部3の櫛部側における、櫛部4よりも毛髪化粧料塗布具の先端側に設けられ、支持部3から延出する。ブラシ部6,7は、支持部3を挟んで櫛部4及びスライス棒5と反対側に設けられ、複数のブラシ歯63が並ぶブラシ歯列61,71を複数有する。【選択図】図2

Description

本開示は、毛髪化粧料を塗布するための毛髪化粧料塗布具に関する。
染毛剤、染毛料、脱色剤、パーマネントウェーブ剤等の毛髪化粧料を毛髪に塗布するための塗布具がある。毛髪への塗布性能を向上させるため、例えば、下記特許文献1,2には、主たる塗布部とは別に、塗布具の先端部分に、毛髪の細かい部分へ毛髪化粧料を塗布するために用いる刷毛部(ミニブラシ部)を設けた塗布具が記載されている。また、下記特許文献3には、ブラシ体のブラシ先端で構成される仮想面に対して密毛体のブラシ先端で構成される仮想面を傾斜構成してなる塗布具が記載され、密毛体を利用すれば毛髪の生え際等への塗布が容易に行えることが記載されている。
また、下記特許文献4には、スライス取り、すなわち、ブロッキング等をするために毛髪を部分的に取り分けること、が可能なスライス棒を設けた塗布具が記載されている。
特開2017−70625号公報 特開2017−70746号公報 実開平6−15530号公報 特開2018−102724号公報
このような塗布具を用いて毛髪に塗布される毛髪化粧料としては、例えば、いわゆる2連式のエアゾール容器から吐出される2剤式の酸化染毛剤に代表されるように、毛髪化粧料が収納された収納容器から毛髪化粧料を塗布具に直接吐出させるタイプのものがある。一方で、他の毛髪化粧料としては、クリーム状又はジェル状等の粘液状の毛髪化粧料がチューブに収納されており、チューブからトレイ等の別の容器に毛髪化粧料をいったん吐出させてから、当該別の容器に入っている毛髪化粧料を塗布具ですくう等して塗布具にのせて毛髪に塗布するタイプのものがある。
ここで、特許文献4に記載されている塗布具には、上記のとおり、スライス取りが可能なスライス棒が設けられている。スライス棒が設けられた塗布具を用いて毛髪化粧料を毛髪に塗布する場合、通常、あらかじめ毛髪化粧料を別の容器に出しておく。そして、片方の手で持っている塗布具のスライス棒を用いてスライス取りをした後、取り分けられた毛髪を、塗布具を持っていないもう片方の手で押さえつつ、別の容器に入っている混合剤を塗布具の刷毛部分ですくい取り、これを毛髪に塗布する。
このように、スライス棒が設けられた塗布具は、通常、上記の後者のタイプの毛髪化粧料の塗布に用いられることが想定されている。
一方、上記特許文献1〜特許文献3に記載されている塗布具は、毛髪化粧料を収納容器から塗布具に直接吐出させるタイプの毛髪化粧料の塗布に用いられるものである。しかし、このようなタイプの毛髪化粧料の塗布に用いられる塗布具では、スライス取りが可能な構成は採用されていなかった。その理由は以下であると考えられる。すなわち、収納容器から塗布具に直接吐出させるタイプの毛髪化粧料を収納容器から塗布具に直接吐出させるには、片方の手で塗布具を持ち、もう片方の手で収納容器から塗布具へ毛髪化粧料を吐出させる必要がある。しかし、スライスを取る場合は上記のとおり、取り分けられた毛髪を、少なくとも片方の手で押さえておく必要があり、その状態では少なくとも片方の手が自由に使えないため、両手を使う必要がある上記のような収納容器から塗布具へ毛髪化粧料を吐出させる操作ができないからである。
本開示の一局面は、毛髪化粧料を収納容器から塗布具に直接吐出させるタイプの毛髪化粧料の塗布に用いられる塗布具において、スライスを取ることと、収納容器から塗布具へ毛髪化粧料を直接吐出することとを両立することが可能な、新規な塗布具を提供する。
本開示の一態様は、毛髪化粧料塗布具であって、支持部と、櫛部と、スライス棒と、ブラシ部と、を備える。櫛部は、支持部から立設する複数の櫛歯を有する。スライス棒は、支持部の櫛部側における、櫛部よりも毛髪化粧料塗布具の先端側に設けられ、支持部から延出する。ブラシ部は、支持部を挟んで櫛部及びスライス棒と反対側に設けられ、複数のブラシ歯が並ぶブラシ歯列を複数有する。このような構成によれば、毛髪化粧料を収納容器から塗布具に直接吐出させるタイプの毛髪化粧料の塗布に用いられる場合であっても、スライスを取ることと、収納容器から塗布具へ毛髪化粧料を直接吐出することとを両立することができる。
本開示の一態様では、ブラシ部における複数のブラシ歯の高さが、前記ブラシ歯列の並ぶ方向における最も外側のブラシ歯列において最も高くてもよい。また、本開示の一態様では、最も外側のブラシ歯列における複数のブラシ歯は、ブラシ歯列の並ぶ方向におけるブラシ部の外側に向かうように、傾斜して立設していてもよい。このような構成によれば、ブラシ部における、上記最も外側のブラシ歯列よりも内側の領域に毛髪化粧料が誘導され、安定的に毛髪化粧料を保持することができる。
本開示の一態様では、ブラシ部の複数のブラシ歯列において、少なくとも一つのブラシ歯列と、少なくとも一つのブラシ歯列に隣接するブラシ歯列とは、複数のブラシ歯が並ぶ方向に沿った、ブラシ歯の位置が、互いにずれるように配置されていてもよい。このような構成によれば、毛髪化粧料の毛髪への塗布性能を向上させることができる。
本開示の一態様は、ブラシ部を第1ブラシ部とした場合に、支持部を挟んで櫛部及びスライス棒と反対側における、第1ブラシ部よりも毛髪化粧料塗布具の先端側に設けられ、複数のブラシ歯が並ぶブラシ歯列を複数有する第2ブラシ部を更に備えてもよい。このような構成によれば、第2ブラシ部にも安定的に毛髪化粧料を保持することができる。
本開示の一態様では、第2ブラシ部における複数のブラシ歯の先端が、第1ブラシ部における複数のブラシ歯のうち高さが最も高い複数のブラシ歯の先端を通る平面よりも、櫛部及びスライス棒側に位置してもよい。このような構成によれば、第1ブラシ部を用いた塗布と第2ブラシ部を用いた塗布との切替えが簡単にできる。
本開示の一態様では、第1ブラシ部におけるブラシ歯列のブラシ歯、及び、第2ブラシ部におけるブラシ歯列のブラシ歯が、いずれも、毛髪化粧料塗布具の先端から後端に向かう方向に沿って並んで配置されていてもよい。このような構成によれば、第1ブラシ部による塗布操作と第2ブラシ部による塗布操作との切替えによっても、腕が疲れにくい。
本開示の一態様では、第2ブラシ部の複数のブラシ歯列において、少なくとも一つのブラシ歯列と、少なくとも一つのブラシ歯列に隣接するブラシ歯列とは、複数のブラシ歯が並ぶ方向に沿った、ブラシ歯の位置が、互いにずれるように配置されていてもよい。このような構成によれば、毛髪化粧料の毛髪への塗布性能を向上させることができる。
本開示の一態様では、第2ブラシ部のブラシ歯列の列数が、第1ブラシ部のブラシ歯列の列数よりも少なくてもよい。このような構成によれば、第2ブラシ部を用いて毛髪化粧料を塗布する場合に、毛髪に塗布された毛髪化粧料がかき取られにくく、毛髪の根元及び生え際等の細かい部分にも適切な量の毛髪化粧料を塗布することができる。
毛髪化粧料塗布具の全体図である。 図1に示す毛髪化粧料塗布具の先端側の部分の拡大図である。 図3(a)は、図1に示す毛髪化粧料塗布具の第1ブラシ部を、毛髪化粧料塗布具の側方から見た図である。図3(b)は、図1に示す毛髪化粧料塗布具の第1ブラシ部の、図3(a)に示すIIIB−IIIB線における断面図である。 図4(a)は、図1に示す毛髪化粧料塗布具の第2ブラシ部を、毛髪化粧料塗布具の側方から見た図である。図4(b)は、図1に示す毛髪化粧料塗布具の第2ブラシ部の、図4(a)に示すIVB−IVB断面図である。 比較例の毛髪化粧料塗布具の第2ブラシ部を示す図である。 線状の滑り止めのパターンが設けられた例を示す図である。 滑り止めのパターンとして穴が設けられた例を示す図である。 小さな突起等の滑り止めのパターンが設けられた例を示す図である。 V字状の滑り止めのパターンが設けられた例を示す図である。 格子状の滑り止めのパターンが設けられた例を示す図である。
以下、本開示の例示的な実施形態について図面を参照しながら説明する。
[1.構成]
図1に示す毛髪化粧料塗布具1は、柄部2と、支持部3と、櫛部4と、スライス棒5と、第1ブラシ部6と、第2ブラシ部7とを備える。毛髪化粧料塗布具1は、例えば、オレフィン系樹脂(ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等)、ABS樹脂等のプラスチック製の、型成型品とすることが好ましいが、その一部又は全部を金属製、木製等としても良い。
柄部2は、毛髪化粧料塗布具1を用いて毛髪化粧料を毛髪に塗布する場合に、手で把持する部分である。柄部2は、毛髪化粧料塗布具1の先端から後端に向かう方向、すなわち、図1で示すX方向、に沿う方向に長い、平板状の部分である。なお、ここでいう毛髪化粧料塗布具1の後端とは、毛髪化粧料塗布具1において柄部2が設けられている側の端、言い換えれば、毛髪化粧料塗布具1を手で把持した場合に腕に近い側の端をいう。また、毛髪化粧料塗布具1の先端とは、その反対側の端をいう。また、ここでいうX方向に沿う方向とは、X方向と厳密に平行である必要はなく、X方向に概ね沿っていればよいものとする。柄部2には、把持した場合に手にフィットしやすいように、幅が狭い部分と広い部分とがX方向に沿って交互に設けられている。
支持部3は、櫛部4、スライス棒5、第1ブラシ部6、及び第2ブラシ部7を支持する部分である。支持部3は、柄部2から延設された、X方向に沿う方向に長い平板状の部分である。支持部3は、毛髪化粧料塗布具1の後端から先端にかけてその幅が漸減した形状を有している。
櫛部4及びスライス棒5は、支持部3の幅方向の一端に設けられている。また、第1ブラシ部6及び第2ブラシ部7は、支持部3の幅方向のもう一端側に設けられている。以降、毛髪化粧料塗布具1の幅方向をY方向とする。Y方向は、言い換えれば、櫛部4及びスライス棒5側から、第1ブラシ部6及び第2ブラシ部7側に向かう方向であって、X方向に垂直な方向である。
図2に示すように、櫛部4は、支持部3から立設する複数の櫛歯41を有する。具体的には、複数の櫛歯41は、Y方向に沿うように支持部3から垂直に立設し、X方向に沿って並んで配置されている。櫛部4は、毛髪化粧料塗布具1の先端側の部分である先端側部分42と、毛髪化粧料塗布具1の後端側の部分である後端側部分43とを有する。先端側部分42が櫛部4のうち大部分を占めている。先端側部分42に立設する櫛歯41の高さは、先端側及び後端側に向かうほど高くなっている。言い換えれば、先端側部分42に立設する櫛歯41の先端を結ぶ線が、中央部分において支持部3側に凸となる円弧状である。先端側部分42がこのような形状を有するのは、基本的に球状に近い外形を有する人の頭部に対して、櫛部4が良好にフィットできるようにするためである。なお、ここでいう高さは、支持部3における櫛歯41が立設する側の側面31を基準とする高さをいう。また、後端側部分43に立設する櫛歯41の高さは、先端側から後端側に向かって減少している。
スライス棒5は、スライス取りを行うための部分である。スライス棒5は、支持部3の櫛部4側における櫛部4よりも先端側に設けられ、スライス棒5の先端が、櫛歯41が伸びる方向、すなわち図2に示すY1方向よりもやや先端側に傾斜する方向に、支持部3から延出している。スライス棒5は、その先端に向かって細くなる棒状の形状を有している。また、櫛部4を用いて毛髪を梳かす場合にスライス棒5が毛髪に当たりにくくするため、スライス棒5の先端の高さが、高さが最も高い櫛歯41の先端よりも低くなっている。
第1ブラシ部6は、支持部3を挟んで櫛部4及びスライス棒5と反対側に設けられている。第1ブラシ部6は、複数のブラシ歯列61と、ブラシ歯列61を支持する基台62とを有する。ブラシ歯列61は、X方向に沿って所定のピッチで並ぶ、複数のブラシ歯63を有する。以下、第1ブラシ部6において各ブラシ歯列61内でブラシ歯63が並ぶ方向をX1方向という。基台62は、平板状の部分である。なお、ここでいうブラシとは、刷毛とは異なり、比較的硬質の棒状のブラシ歯が二次元的に配置されたものをいう。一方、刷毛とは、比較的軟質の毛束が一般的には一列に沿って配置されたものをいう。ブラシは、そのブラシ歯列の上又はブラシ歯列の間等に毛髪化粧料をのせて安定的に保持することができる。
本実施形態では、第1ブラシ部6は、図3(a)及び図3(b)に示すように、5列のブラシ歯列61a〜61eを有している。ブラシ歯列61a〜61eは、互いに隣り合うブラシ歯列61のブラシ歯63のX1方向に沿った位置がずれるように配置されている。例えば、ブラシ歯列61aのブラシ歯63aのX1方向における位置と、そのブラシ歯列61aと隣接するブラシ歯列61bのブラシ歯63bのX1方向における位置とが、ずれている。具体的には、ブラシ歯列61a〜61eは千鳥配列となっている。
ブラシ歯63の高さは、各ブラシ歯列61内では一定である。また、ブラシ歯63の高さは、図3(b)に示すように、複数のブラシ歯列61が並ぶ方向、すなわち図3(b)に示すZ1方向において外側に行くほど高くなり、内側に行くほど低くなっている。すなわち、最も外側のブラシ歯列61a,61eのブラシ歯63が最も高く、ブラシ歯列61b,61dのブラシ歯63が次いで高く、最も内側、すなわち中央のブラシ歯列61cのブラシ歯63が最も低くなっている。なお、ここでいうブラシ歯63の高さは、基台62におけるブラシ歯63が立設する側の平面を基準とする高さをいう。
また、ブラシ歯列61a〜61eのうち最も外側のブラシ歯列61a,61eのブラシ歯63は、Z1方向における第1ブラシ部6の外側に向かうように、傾斜して立設している。これに対し、内側の3つのブラシ歯列61b〜61dのブラシ歯63は、基台62に垂直に立設している。
第2ブラシ部7は、図2に示すように、支持部3を挟んで櫛部4及びスライス棒5と反対側における、第1ブラシ部6よりも先端側に設けられている。
第2ブラシ部7は、複数のブラシ歯列71と、ブラシ歯列71を支持する基台72とを有する。ブラシ歯列71は、X方向に沿って所定のピッチで並ぶ複数のブラシ歯73を有する。以下、第2ブラシ部7において各ブラシ歯列71内でブラシ歯73が並ぶ方向をX2方向という。
基台72は、第1ブラシ部6の基台62から、毛髪化粧料塗布具1の先端側に向かって延長されて設けられている。また、基台72は、第1ブラシ部6の基台62よりも、櫛部4及びスライス棒5が設けられている側に傾斜して設けられている。基台72は、第1ブラシ部6の基台62と同様に平板状の部分である。基台72のX2方向における長さは、基台62のX1方向における長さよりも、短い。
第2ブラシ部7は、図4(a)及び図4(b)に示すように、4列のブラシ歯列71a〜71dを有している。ブラシ歯列71の列数は、第1ブラシ部6の基台62に設けられたブラシ歯列61の列数よりも少ない。また、各ブラシ歯列71内のブラシ歯73の数も、第1ブラシ部6における各ブラシ歯列61内のブラシ歯63の数よりも少ない。
また、最も外側のブラシ歯列71a,71dと、当該ブラシ歯列71a,71dに隣接するブラシ歯列71b,71cとは、X2方向に沿ったブラシ歯73の位置が互いにずれるように配置されている。具体的には、ブラシ歯列71a及びブラシ歯列71bと、ブラシ歯列71c及びブラシ歯列71dとは、それぞれ千鳥配列となっている。
ブラシ歯73の高さは、各ブラシ歯列71内では一定である。また、ブラシ歯73の高さは、図4(b)に示すように、複数のブラシ歯列71が並ぶ方向、すなわち図4(b)に示すZ2方向において外側に行くほど高くなり、内側に行くほど低くなっている。すなわち、最も外側のブラシ歯列71a,71dのブラシ歯73が最も高く、内側、すなわち中央の2つのブラシ歯列71b,71cのブラシ歯73が最も低くなっている。ここでいうZ2方向は、第1ブラシ部6におけるブラシ歯列61が並ぶ方向(Z1方向)と同じ方向である。なお、ここでいうブラシ歯73の高さは、基台72におけるブラシ歯73が立設する側の平面を基準とする高さをいう。
また、ブラシ歯列71a〜71dは、図2に示すように、いずれも基台72に対して垂直な方向からやや毛髪化粧料塗布具1の先端側に傾斜して立設している。この場合、第2ブラシ部7において、ブラシ歯73の先端が、後述する第2先端面82に対して、毛髪化粧料塗布具1の先端側に向かうように傾斜して当接する。そのため、ブラシ歯73が基台72に対して垂直な方向に立設している場合と比較して、第2ブラシ部7全体として、毛髪化粧料塗布具1の先端側に向かってとがった形状となり、第2ブラシ部7における、特に毛髪化粧料塗布具1の先端側の領域を用いて、根元や生え際等の特に細かい部分への塗布がしやすくなる。また、その結果、使用者は、第2ブラシ部7を用いて毛髪へ毛髪化粧料を塗布する場合に、第2ブラシ部7における毛髪化粧料塗布具1の先端側の領域を用いるという傾向が生じ、第2ブラシ部7を用いて毛髪へ毛髪化粧料を塗布する場合に、第1ブラシ部6が、一層毛髪に当たりにくくなる。
なお、第1ブラシ部6のブラシ歯63、及び第2ブラシ部7のブラシ歯73は、いずれも、その先端が丸みを帯びた形状となっている。第1ブラシ部6及び第2ブラシ部7にのせる毛髪化粧料との接触面積を大きくするため、当該丸みを帯びた部分(以下「フィレット部分」という。)は比較的大きくすることが好ましい。例えば、ブラシ歯63,73の長さに占めるフィレット部分の割合は、25%以上50%以下であることが好ましく、30%以上40%以下であることがより好ましい。
ここで、第1ブラシ部6において、高さが最も高いブラシ歯列61a,61eのブラシ歯63の先端を通る平面を第1先端面81とする。また、第2ブラシ部7において、高さが最も高いブラシ歯列71a,71dのブラシ歯73の先端を通る平面を第2先端面82とする。このとき、第2ブラシ部7を構成するすべてのブラシ歯73の先端が、第1先端面81よりも、Y方向における櫛部4及びスライス棒5側、言い換えれば支持部3側に位置する。また、第1ブラシ部6における複数のブラシ歯63の先端も、第2先端面82よりも、Y方向における櫛部4及びスライス棒5側、言い換えれば支持部3側に位置する。
図2に示すように、第1先端面81と第2先端面82とがなす角θ1は、第1ブラシ部6を用いて毛髪へ毛髪化粧料を塗布する場合に第2ブラシ部7が毛髪に当たりにくくするように、及び第2ブラシ部7を用いて毛髪へ毛髪化粧料を塗布する場合に第1ブラシ部6が毛髪に当たりにくくするように、適宜設定される。例えば、角θ1は、5度以上30度以下が好ましく、10度以上25度以下がより好ましい。
また、櫛歯41とスライス棒5とがなす角θ2は、スライス棒5によるスライス取りがしやすいように適宜設定される。なお、角θ2とは、具体的には、図2に示すように、スライス棒5が伸びる方向、言い換えればスライス棒5の軸方向と、櫛歯41が伸びるY1方向とがなす角である。角θ2は、櫛部4を用いて毛髪を梳かす場合にスライス棒5が地肌に当たりにくくするように、及びスライス棒5を用いてスライス取りを行う場合に櫛部4が毛髪に当たりにくくするように、ある程度大きいことが好ましい。具体的には、角θ2は、5度以上が好ましく、10度以上がより好ましい。また、角θ2が例えば90度である場合には、スライス棒5を用いてスライス取りを行う場合にスライス棒5の先端を頭に当てるために毛髪化粧料塗布具1の向きを大幅に変えなければならず、操作性が低下することから、角θ2はある程度小さいことが好ましい。具体的には、角θ2は、60度以下が好ましく、45度以下がより好ましく、30度以下が更に好ましい。また、角θ2がこの範囲であると、毛髪化粧料塗布具1のX方向の大きさが短く毛髪化粧料塗布具1がコンパクトになるため、梱包時に梱包箱に収めやすくなる。
さらに、スライス棒5の高さも、スライス棒5によるスライス取りがしやすいように適宜設定される。なお、ここでいうスライス棒5の高さは、支持部3における櫛歯41が立設する側の側面31を基準とする、Y1方向の高さをいう。スライス棒5の高さは、スライス棒5を用いてスライス取りを行う場合に櫛部4が毛髪に当たりにくくスライス取りをしやすいように、ある程度高いことが好ましい。具体的には、スライス棒5の高さは、最もスライス棒5側に位置する櫛歯41aのY1方向の高さを100%とした場合に、50%以上であることが好ましく、70%以上であることがより好ましく、80%以上であることが更に好ましい。また、スライス棒5の高さは、櫛部4を用いて毛髪を梳かす場合にスライス棒5が地肌に当たりにくくするように、ある程度低いことが好ましい。具体的には、スライス棒5の高さは、櫛歯41aのY1方向の高さの100%以下であることが好ましく、95%以下であることがより好ましい。
[2.毛髪化粧料塗布具の使用方法]
以上のような構成を有する毛髪化粧料塗布具1を用いて、2連式のエアゾール容器から吐出される2剤式の酸化染毛剤を毛髪に塗布する場合の使用方法の一例を以下に説明する。
まず、使用者は、片方の手で毛髪化粧料塗布具1の柄部2を握り、もう片方の手に毛髪化粧料が収納されたエアゾール容器を持つ。そして、使用者は、毛髪化粧料塗布具1の第1ブラシ部6を上に向けた状態で、第1ブラシ部6にエアゾール容器から毛髪化粧料を吐出させる。なお、このとき、使用者は、毛髪化粧料を第2ブラシ部7にも吐出させてもよい。
次に、使用者は、エアゾール容器を置き、第1ブラシ部6に毛髪化粧料をのせた状態で、スライス棒5の先端が毛髪と対向するように毛髪化粧料塗布具1を移動させ、スライス棒5を用いて毛髪のスライス取りを行う。このとき、第1ブラシ部6は、上記のとおり刷毛ではなくブラシで構成されているため、第1ブラシ部6は安定して毛髪化粧料を保持することができる。また、第1ブラシ部6はスライス棒5と反対側にあるため、第1ブラシ部6を上に向けた状態を維持することができ、第1ブラシ部6に毛髪化粧料を保持した状態でスライス取りすることが可能である。
次に、使用者は、取り分けられた毛髪を、毛髪化粧料塗布具1を把持していない方の手で押さえながら、毛髪化粧料塗布具1を反転させ、第1ブラシ部6が毛髪と対向するようにする。そして、使用者は、第1ブラシ部6で毛髪を梳かすようにZ1方向に毛髪化粧料塗布具1を操作することで、第1ブラシ部6に保持されていた毛髪化粧料を毛髪に対して塗布する。
その後、使用者は、必要に応じ、第1ブラシ部6が毛髪と対向している状態から毛髪化粧料塗布具1を反転させ、櫛部4を用いて毛髪を梳かすことができる。また、使用者は、必要に応じ、毛髪に塗布された毛髪化粧料を第2ブラシ部7を用いて適宜すくい、Z2方向に毛髪化粧料塗布具1を操作することで、第2ブラシ部7にすくった毛髪化粧料を毛髪に対して塗布することができる。このとき、例えば、第1ブラシ部6が毛髪と対向している状態から、第2ブラシ部7が毛髪と対向するように毛髪化粧料塗布具1を傾けるだけで、第2ブラシ部7による操作に移ることができる。なお、第2ブラシ部7にもエアゾール容器から毛髪化粧料をのせた場合には、第2ブラシ部7を用いて毛髪化粧料を塗布することもできる。
このような使用方法によれば、エアゾール容器のような収納容器から毛髪化粧料を毛髪化粧料塗布具1に直接吐出させるタイプの毛髪化粧料において、スライスを取ることと、収納容器から塗布具へ毛髪化粧料を直接吐出することとを両立することができる。
なお、毛髪化粧料塗布具1を用いた毛髪化粧料の毛髪への塗布方法は、このような方法に特に限定されるわけではなく、具体的な塗布方法は、各部による塗布操作の回数等を含め、使用者の自由に委ねられる。
[3.効果]
以上詳述した実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(3a)毛髪化粧料塗布具1は、支持部3を挟んで櫛部4及びスライス棒5と反対側に設けられ、複数のブラシ歯63が並ぶブラシ歯列61を複数有する第1ブラシ部6を備える。第1ブラシ部6が、例えば刷毛で構成されている場合には、刷毛部分に毛髪化粧料を吐出させても、毛髪化粧料が刷毛部分から垂れ落ちやすい。しかし、上記実施形態では第1ブラシ部6がブラシで構成されているため、刷毛で構成されている場合と比較して、毛髪化粧料を第1ブラシ部6にのせた場合に、安定して毛髪化粧料を保持することができる。そのため、上記使用方法に示したように、毛髪化粧料塗布具1に毛髪化粧料を直接吐出させ、毛髪化粧料がのった状態でスライス取りを行い、その後続けて毛髪化粧料を毛髪に塗布することが可能である。
したがって、上記毛髪化粧料塗布具1によれば、収納容器から塗布具に毛髪化粧料を直接吐出させるタイプの毛髪化粧料に使用する場合であっても、スライスを取ることと、収納容器から塗布具へ毛髪化粧料を直接吐出することとを両立することが可能である。
(3b)第1ブラシ部6における複数のブラシ歯63の高さが、ブラシ歯列61の並ぶZ1方向における最も外側のブラシ歯列61a,61eにおいて最も高い。また、当該最も外側のブラシ歯列61a,61eにおける複数のブラシ歯63は、複数のブラシ歯列61の並ぶZ1方向における第1ブラシ部6の外側に向かうように、傾斜して立設している。
使用者は、毛髪化粧料を第1ブラシ部6にのせる場合に、毛髪化粧料を第1ブラシ部6の外側の領域に偏ってのせてしまったり第1ブラシ部6のブラシ歯63の先端に浅くのせてしまったりする場合がある。しかし、上記構成では、このような毛髪化粧料ののせ方の偏りがあったとしても、第1ブラシ部6が、毛髪化粧料が内側の領域に向かって流れやすい構造となっている。そのため、ブラシ歯63の高さが全て同じである場合と比べて、第1ブラシ部6における、最も外側のブラシ歯列61よりも内側の領域に毛髪化粧料が誘導され、安定的に毛髪化粧料を保持することができる。
(3c)毛髪化粧料塗布具1は、支持部3を挟んで櫛部4及びスライス棒5と反対側における、第1ブラシ部6よりも毛髪化粧料塗布具1の先端側に設けられ、複数のブラシ歯73が並ぶブラシ歯列71を複数有する第2ブラシ部7を更に備える。そのため、第2ブラシ部7を用いて毛髪の根元及び生え際等の細かい部分へ塗布する場合に、上記第1ブラシ部6と同様に、第2ブラシ部7が例えば刷毛で構成されている場合と比べて、第2ブラシ部7にも安定的に毛髪化粧料を保持することができる。
また、第2ブラシ部7が、例えば上記特許文献3に記載されているように密毛体で構成されている場合は、密毛体を用いて毛髪化粧料を毛髪に塗布する場合に、毛髪に塗布された毛髪化粧料を密毛体が過剰にかき取ってしまい、毛髪化粧料を十分に塗布できない場合がある。しかし、上記実施形態では、第2ブラシ部7がブラシで構成されているため、第2ブラシ部7にのせた毛髪化粧料を毛髪に十分に移しながら塗布することができる。
(3d)第2ブラシ部7における複数のブラシ歯73の先端が、第1ブラシ部6における複数のブラシ歯63のうち高さが最も高い複数のブラシ歯63の先端を通る第1先端面81よりも、櫛部4及びスライス棒5側に位置する。そのため、例えば、第1ブラシ部6が毛髪と対向している状態から、第2ブラシ部7が毛髪と対向するように毛髪化粧料塗布具1を傾けるだけで、第1ブラシ部6を用いた塗布と第2ブラシ部7を用いた塗布との切替えが簡単にできる。また、第2ブラシ部7を用いて毛髪へ毛髪化粧料を塗布する場合に第1ブラシ部6が毛髪に当たりにくい。
(3e)第1ブラシ部6におけるブラシ歯列61のブラシ歯63、及び、第2ブラシ部7におけるブラシ歯列71のブラシ歯73が、いずれも、毛髪化粧料塗布具1の先端から後端に向かうX方向に沿って並んで配置されている。言い換えれば、第1ブラシ部6における複数のブラシ歯列61のブラシ歯63が並ぶ方向X1、及び、第2ブラシ部7における複数のブラシ歯列71のブラシ歯63が並ぶ方向X2が、いずれも、X方向に沿っている。
ここで、比較例として、上記毛髪化粧料塗布具1の第2ブラシ部7のかわりに、図5に示す構成を有する第2ブラシ部9を有する毛髪化粧料塗布具10を考える。図5に示す第2ブラシ部9では、ブラシ歯が格子状に並んでいる。
第2ブラシ部9を備える毛髪化粧料塗布具10は、第2ブラシ部9を用いて毛髪を梳かす場合には、基本的には、X2方向に毛髪化粧料塗布具10を操作するように設計されている。具体的には、操作方向であるX2方向と垂直な方向に沿ったブラシ歯93の数が、X2方向に沿ったブラシ歯93の数よりも多く設計されている。これにより、X2方向に毛髪を通らせた方が、Z2方向に毛髪を通らせるよりも、ブラシ歯93の数が多い面で毛髪と接触し、一度に広い面積の毛髪を梳かすことができる。
このように、毛髪化粧料塗布具のブラシ部について、設計されている操作方向と垂直な方向に並んでいるブラシ歯の並びをブラシ歯列というものとする。よって、図5に示す第2ブラシ部9では、操作方向であるX2方向と垂直な方向であるZ2方向にブラシ歯列91a,91bが沿っている。
一方、毛髪化粧料塗布具10が同様に備える第1ブラシ部6を用いる場合における毛髪化粧料塗布具10の操作方向は、図3(a)と同様にZ1方向である。そのため、第1ブラシ部6を用いる場合の操作方向(Z1方向)と、第2ブラシ部9を用いる場合の操作方向(X2方向)とが異なる。
このような場合、第1ブラシ部6と第2ブラシ部9との切替えを行う度に、毛髪化粧料塗布具10の操作方向を変えなければならない。また、操作方向の切替えに伴い、時には、使用者が毛髪化粧料塗布具10の持ち方又は持ち手を変える場合もある。このような場合には、腕が疲れやすく、毛髪化粧料塗布具を誤って落としてしまう可能性もある。
これに対し、上記構成を有する毛髪化粧料塗布具1であれば、第1ブラシ部6を用いる場合の操作方向(Z1方向)と、第2ブラシ部7を用いる場合の操作方向(Z2方向)とが同じであるため、第1ブラシ部6を用いるときも第2ブラシ部7を用いるときも、同一の方向(Z1方向、Z2方向)に毛髪化粧料塗布具1を操作すればよい。そのため、上記のような操作方向の切替え又は毛髪化粧料塗布具の持ち替え等の必要が生じにくく、腕が疲れにくい。
(3f)第1ブラシ部6の複数のブラシ歯列61において、ブラシ歯列61a〜61eは、互いに隣り合うブラシ歯列61のブラシ歯63のX1方向に沿った位置がずれるように配置されている。また、第2ブラシ部7の複数のブラシ歯列71において、ブラシ歯列71a,71dと、当該ブラシ歯列71a,71dに隣接するブラシ歯列71b,71cとは、X2方向に沿ったブラシ歯73の位置が互いにずれるように配置されている。
このように、少なくとも一つのブラシ歯列61,71と、当該少なくとも一つのブラシ歯列61,71に隣接するブラシ歯列61,71とが、複数のブラシ歯が並ぶX1,X2方向に沿ったブラシ歯63,73の位置が互いにずれるように配置されている構成では、毛髪化粧料塗布具1を操作したときにブラシ歯63,73の間を蛇行しながら縫うように毛髪が流れる。そのため、例えば図5の第2ブラシ部9に示すように、隣り合うブラシ歯列91a,91bを構成するブラシ歯93が一直線上に並んでいる場合と比べて、毛髪とブラシ歯63との接触面積が大きい。その結果、毛髪化粧料の毛髪への塗布性能を向上させることができる。
また、上記(3e)と同様に、第1ブラシ部6を用いる場合の操作方向は、ブラシ歯63の間を蛇行しながら通る方向であるZ1方向である。また、第2ブラシ部7を用いる場合の操作方向も、ブラシ歯73の間を蛇行しながら通る方向であるZ2方向である。つまり、第1ブラシ部6を用いる場合の操作方向(Z1方向)と、第2ブラシ部7を用いる場合の操作方向(Z2方向)とが同じである。よって、第1ブラシ部6を用いるときも第2ブラシ部7を用いるときも、同一の方向(Z1方向、Z2方向)に毛髪化粧料塗布具1を操作すればよいため、腕が疲れにくい。
(3g)第2ブラシ部7の複数のブラシ歯列71の列数が、第1ブラシ部6の複数のブラシ歯列61の列数よりも少ない。
毛髪の根元及び生え際等の細かい部分へ毛髪化粧料を塗布する塗布操作は、毛髪の広い部分へ毛髪化粧料を塗布する塗布操作よりも、比較的少ない傾向にある。そのため、第2ブラシ部7を用いて毛髪の細かい部分へ毛髪化粧料を塗布する場合は、第1ブラシ部6を用いて毛髪の広い部分へ毛髪化粧料を塗布する場合と比べて、少ない塗布操作で十分に塗布できることが好ましい。
上記構成では、第2ブラシ部7を用いて毛髪化粧料を塗布する場合の方が、第1ブラシ部6を用いて毛髪化粧料を塗布する場合よりも、毛髪に塗布された毛髪化粧料がかき取られにくくなっている。そのため、第2ブラシ部7を用いて毛髪の細かい部分へ毛髪化粧料を塗布する場合でも、適切な量の毛髪化粧料を塗布することができる。
(3h)櫛歯41のうち毛髪化粧料塗布具1の後端側の部分に立設する櫛歯41は、その高さが毛髪化粧料塗布具1の後端側に向かって減少している。第1ブラシ部6のブラシ歯63及び第2ブラシ部7のブラシ歯73のうち少なくとも一方が、上記(3f)に記載したような、毛髪化粧料の毛髪への塗布性能が高い配列になっている場合には、例えば図5に示すように格子状の配列になっている場合と比べて、毛髪を梳かしたときの抵抗が比較的大きい。そのため使用者が毛髪を梳かすのに比較的大きな力を要する場合がある。このとき、使用者が、柄部2よりも毛髪化粧料塗布具1の先端側に近い部分、例えば、柄部2と支持部3との境目の近傍等を手でつかんで操作すると、第1ブラシ部6又は第2ブラシ部7へ力を加えやすい。このような場合に、上記のように後端側部分43における櫛歯41の高さが後端側に向かって低くなるように構成されていると、後端側部分43に立設する櫛歯41が手に当たりにくいため、第1ブラシ部6又は第2ブラシ部7へ力を加えやすい。
[4.他の実施形態]
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は、上記実施形態に限定されることなく、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
(4a)上記実施形態では、第1ブラシ部6の基台62及び第2ブラシ部7の基台72が平板状であるが、基台62,72の形状はこれに限定されない。例えば、基台62,72は、平板を湾曲させた湾曲板状であってもよい。具体的な基台62,72の形状としては、例えば、ブラシ歯列61,71に沿う方向における中央領域又はブラシ歯列61,71の並ぶZ1,Z2方向における中央領域において、支持部3側又は支持部3と反対側に向けて凸となる形状が挙げられる。
このような場合における、ブラシ歯63,73の高さとは、以下のものをいうものとする。すなわち、3つ以上のブラシ歯63,73の先端により一義的に規定される平面のうち、他のブラシ歯63,73と交差しない平面が、最も高いブラシ歯63,73の先端を通る平面と考えられる。このような平面をブラシ歯63,73の根元側の方向へ全てのブラシ歯63,73と再び交差しなくなる位置まで平行に移動させた平面を、ブラシ歯63,73の高さの基準とする。
(4b)上記実施形態では、第1ブラシ部6のブラシ歯63の高さは、Z1方向において外側に行くほど高くなり、内側に行くほど低くなっている。しかし、第1ブラシ部6のブラシ歯63の高さはこれに限定されない。例えば、ブラシ歯63の高さがすべて一定であってもよく、最も外側のブラシ歯列61及び中央のブラシ歯列61が最も高く、それ以外の列は低くなっていてもよい。また、各ブラシ歯列61内においてブラシ歯63の高さは一定でなくてもよい。第2ブラシ部7のブラシ歯73の高さについても同様である。
(4c)上記実施形態では、最も外側のブラシ歯列61a,61eのブラシ歯63は、Z1方向における第1ブラシ部6の外側に向かうように、傾斜して立設している。しかし、第1ブラシ部6を構成する各ブラシ歯63の立設方向はこれに限定されない。すなわち、例えば、各ブラシ歯63は、基台62に垂直に立設していてもよく、第2ブラシ部7のように、基台62に対して垂直な方向からやや毛髪化粧料塗布具1の先端側に傾斜して立設してもよい。第2ブラシ部7における各ブラシ歯73の立設方向についても同様に、上記実施形態に記載したものに限定されない。
(4d)上記実施形態では、櫛歯41が支持部3に対して垂直に立設しているが、櫛歯41は支持部3に対して斜めに立設していてもよい。
(4e)第1ブラシ部6のブラシ歯列61の列数及び第2ブラシ部7のブラシ歯列71の列数は上記実施形態に記載されたものに限定されない。また、上記実施形態では、第2ブラシ部7のブラシ歯列71の列数が、第1ブラシ部6のブラシ歯列61の列数よりも少ないが、ブラシ歯列71の列数が、ブラシ歯列61の列数より多くても、ブラシ歯列61と同じでもよい。
(4f)柄部2には、手で把持しやすいように滑り止めのパターン等を設けてもよい。また、支持部3の柄部2側の部分等を手でつかむ場合も考慮し、支持部3にも滑り止めのパターン等を設けてもよい。
滑り止めのパターンとしては、例えば、図6〜図10に示すものが挙げられる。図6に示すパターンは、複数の、直線状に細長く伸びる凸部又は凹部が設けられたパターンである。図7に示すパターンは、複数の穴が設けられたパターンである。図8に示すパターンは、複数の、小さな突起又は小さな凹部が設けられたパターンである。図9に示すパターンは、複数の、V字状の凸部又は凹部が設けられたパターンである。図10に示すパターンは、格子状に凹部又は凸部が設けられたパターンである。なお、滑り止めのパターンは図6〜図10に挙げたものに限定されるものではなく、凹部、凸部、突起等の形状、パターンを設ける位置等は、図6〜10に示したものに限定されない。また、これらの滑り止めのパターンを組み合わせて用いてもよい。
また、柄部2は必須の構成ではなく、毛髪化粧料塗布具1が柄部2を有していなくてもよい。
(4g)第2ブラシ部7は必須の構成ではなく、毛髪化粧料塗布具1が第2ブラシ部7を有していなくてもよい。
(4h)毛髪化粧料塗布具1は、上記のとおり、毛髪化粧料を収納容器から毛髪化粧料塗布具1に直接吐出させるタイプの毛髪化粧料に好適に使用されるが、毛髪化粧料塗布具1に直接吐出させない毛髪化粧料にも適用することができる。また、毛髪化粧料塗布具1は、エアゾール容器から吐出される毛髪化粧料に好適に使用されるが、毛髪化粧料塗布具1を用いて塗布する毛髪化粧料はこれに限定されない。例えば、毛髪化粧料は、エアゾール容器から吐出されるものに限定されず、ポンプ容器、スクイズ容器、チューブ容器等から吐出されるものであってもよい。
毛髪化粧料の種類も特に限定されない。毛髪化粧料としては、例えば、染毛剤(酸化染毛剤、非酸化染毛剤)、染毛料、脱色剤、脱染剤、パーマネントウェーブ剤、縮毛矯正剤等が挙げられる。また、毛髪化粧料は1剤式であっても多剤式であってもよい。また、毛髪化粧料の剤型も特に限定されず、例えば、クリーム状、泡状、ミスト状、液体状、乳液状、ゲル状、ペースト状等挙げられる。
毛髪化粧料の25℃における粘度も特に限定されない。毛髪化粧料の粘度は、3000mPa・s以上が好ましく、5000mPa・s以上がより好ましく、8000mPa・s以上が更に好ましい。粘度がこの範囲であると、第1ブラシ部6等から毛髪化粧料が垂れ落ちにくい。また、毛髪化粧料の粘度は、40000mPa・s以下が好ましく、25000mPa・s以下がより好ましく、20000mPa・s以下が更に好ましい。粘度がこの範囲であると、毛髪化粧料が伸びやすく、毛髪化粧料を毛先まで均一に伸ばしやすい。なお、粘度は、例えばB型粘度計を用い、4号ローターで1分間、12rpm/minの測定条件で求めることができる。B型粘度計の具体例としては、例えばBL型粘度計VISCOMETER(東機産業株式会社製)を挙げることができる。
(4i)上記実施形態における1つの構成要素が有する機能を複数の構成要素として分散させたり、複数の構成要素が有する機能を1つの構成要素に統合したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加、置換等してもよい。
1…毛髪化粧料塗布具、2…柄部、3…支持部、4…櫛部、5…スライス棒、6…第1ブラシ部、7…第2ブラシ部、41…櫛歯、61…ブラシ歯列、62…基台、63…ブラシ歯、71…ブラシ歯列、72…基台、73…ブラシ歯、81…第1先端面、82…第2先端面。

Claims (8)

  1. 毛髪化粧料塗布具であって、
    支持部と、
    前記支持部から立設する複数の櫛歯を有する櫛部と、
    前記支持部の前記櫛部側における、前記櫛部よりも前記毛髪化粧料塗布具の先端側に設けられ、前記支持部から延出するスライス棒と、
    前記支持部を挟んで前記櫛部及び前記スライス棒と反対側に設けられ、複数のブラシ歯が並ぶブラシ歯列を複数有するブラシ部と、
    を備える毛髪化粧料塗布具。
  2. 前記ブラシ部における前記複数のブラシ歯の高さが、前記ブラシ歯列の並ぶ方向における最も外側のブラシ歯列において最も高く、
    前記最も外側のブラシ歯列における前記複数のブラシ歯は、前記ブラシ歯列の並ぶ方向における前記ブラシ部の外側に向かうように、傾斜して立設している、請求項1に記載の毛髪化粧料塗布具。
  3. 前記ブラシ部の複数の前記ブラシ歯列において、少なくとも一つのブラシ歯列と、前記少なくとも一つのブラシ歯列に隣接するブラシ歯列とは、前記複数のブラシ歯が並ぶ方向に沿った、前記ブラシ歯の位置が、互いにずれるように配置されている、請求項1又は請求項2に記載の毛髪化粧料塗布具。
  4. 前記ブラシ部を第1ブラシ部とした場合に、前記支持部を挟んで前記櫛部及び前記スライス棒と反対側における、前記第1ブラシ部よりも前記毛髪化粧料塗布具の先端側に設けられ、複数のブラシ歯が並ぶブラシ歯列を複数有する第2ブラシ部を更に備える、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の毛髪化粧料塗布具。
  5. 前記第2ブラシ部における前記複数のブラシ歯の先端が、前記第1ブラシ部における前記複数のブラシ歯のうち高さが最も高い複数のブラシ歯の先端を通る平面よりも、前記櫛部及び前記スライス棒側に位置する、請求項4に記載の毛髪化粧料塗布具。
  6. 前記第1ブラシ部における前記ブラシ歯列の前記複数のブラシ歯、及び、前記第2ブラシ部における前記ブラシ歯列の前記複数のブラシ歯が、いずれも、前記毛髪化粧料塗布具の先端から後端に向かう方向に沿って並んで配置されている、請求項4又は請求項5に記載の毛髪化粧料塗布具。
  7. 前記第2ブラシ部の複数の前記ブラシ歯列において、少なくとも一つのブラシ歯列と、前記少なくとも一つのブラシ歯列に隣接するブラシ歯列とは、前記複数のブラシ歯が並ぶ方向に沿った、前記ブラシ歯の位置が、互いにずれるように配置されている、請求項4〜請求項6のいずれか1項に記載の毛髪化粧料塗布具。
  8. 前記第2ブラシ部の前記ブラシ歯列の列数が、前記第1ブラシ部の前記ブラシ歯列の列数よりも少ない、請求項4〜請求項7のいずれか1項に記載の毛髪化粧料塗布具。
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