JP2021068279A - 磁性シート及び無線通信用タグ - Google Patents

磁性シート及び無線通信用タグ Download PDF

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加奈 原本
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【課題】 非金属物品に設置又は貼付する目的で設計された無線通信用アンテナの片面に貼付け、金属面上でも非金属面上でも良好な交信感度を示す無線通信用タグとできる磁性シートを提供する。【解決手段】 無線通信用アンテナに積層して用いられる磁性シートであって、複数の金属箔が開口部によって電気的に絶縁されて配列された金属パターン層と、磁性体層と、導電体層とが順に積層されたことを特徴とする磁性シート。【選択図】 図1

Description

本発明は、RFID(無線周波数識別:Radio Frequency Identification)技術を用いた無線通信用アンテナに用いる磁性シート及び無線通信用タグに関するものである。
従来、RFID技術を用いた無線通信用アンテナの通信特性の向上のために、平面内に渦巻き状に導電ループコイルを形成しこのコイルと並行に軟磁性シートを積層する方法が広く採用されている。
アンテナモジュールとしてアンテナコイルと磁気シート積層体で構成された発明が特許文献1に開示されている。しかし、アンテナコイルが電子機器に実装され金属近傍に施工されると共振周波数が変化する場合がある。そのため、特許文献1にはアンテナコイルを金属近傍に実装しても、共振周波数に大きな変化を生じさせないようにするために、予め金属シールド板を装着された構成のアンテナモジュールが開示されている。
しかしながら、アンテナコイルの近傍に金属がない場合とアンテナコイルが金属近傍に実装されるあるいは予め導電体が装着されている場合とでは、所望の共振周波数となるためのアンテナ設計が異なるため、アンテナモジュールを使い分ける必要がある。
特許文献2と3には、通常の無線通信用アンテナを金属近傍で使用する際に無線通信用アンテナに種々の層を積層することで通常の無線通信用アンテナを設計変更せずに使用可能とする技術が開示されている。
しかし、特許文献2の手法では無線通信用アンテナをメタル層(コイル上面)と磁性層(コイル下面)で挟む形状のため、無線通信用アンテナの両面へ加工を施す必要がある。
さらに、メタル層を無線通信用アンテナの上層部へ設置することによって、無線通信用タグ上の磁束が一部遮蔽され交信エリアが減少するといった課題がある。
特許文献3で示されているICタグ用補助シートでは、誘電体層の厚みを調整することで共振周波数を調整しているが、十分な磁気遮蔽能をもつ高透磁率な磁性シートを用いた場合には調整に必要な誘電体層の厚みが増えるためにシート部材の総厚みが厚くなり相当量の実装スペースが必要となる。
特開2005−340759 特開2005−070855 特開2007−233508
本発明では、非金属物品に設置又は貼付する目的で設計された無線通信用アンテナの片面に貼付けることで、金属面上でも非金属面上でも良好な交信感度を示す無線通信用タグとできる磁性シートを提供する。
本発明は、無線通信用アンテナに積層して用いられる磁性シートであって、複数の金属箔が開口部によって電気的に絶縁されて配列された金属パターン層と、磁性体層と、導電体層とが順に積層されたことを特徴とする磁性シートである(本発明1)。
また、本発明は、前記金属パターン層において、金属パターン層の面積のうち開口部の面積の割合である開口率が0.1〜50%である本発明1に記載の磁性シートである(本発明2)。
また、前記金属パターン層が、多角形、円形の金属箔や、それらの組み合わせによって形成された本発明1又は2に記載の磁性シートである(本発明3)。
また、本発明は、金属パターン層と、磁性体層と、導電体層とが接着層を介して積層された本発明1〜3のいずれかに記載された磁性シートである(本発明4)。
また、本発明は、前記磁性シートに含まれる、金属パターン層及び導電体層による実効透磁率の減少と、前記磁性体層による実効透磁率の増加とが相殺される本発明1〜4のいずれかに記載の磁性シートである(本発明5)。
また、本発明は、金属面上で測定される実効透磁率と非金属面上で測定される実効透磁率の両方が0.8〜1.2である本発明1〜5のいずれかに記載の磁性シートである(本発明6)。
また、本発明は、無線通信用アンテナ層と、複数の金属箔が開口部によって電気的に絶縁されて配列された金属パターン層と、磁性体層と、導電体層とが順に積層された無線通信用タグである(本発明7)。
本発明の効果は、非金属用の無線通信用アンテナに本発明の磁性シートを積層することによって、非金属用の無線通信用アンテナのコイルパターンや回路を変更することなく、金属面上でも充分な感度をもって交信できる無線通信用タグとできるということである。また、非金属用の無線通信用アンテナに本発明の磁性シートを積層した無線通信用タグとすることによって、同一の無線通信用タグが金属面上でも非金属上でも充分な感度をもって交信できるという効果もある。
非金属用の無線通信用アンテナに従来の磁性シートや金属シールドシートを貼り付けると、無線通信用タグのインダクタンスが変化することにより、共振周波数がキャリア周波数から外れ、一般的に交信感度は低下する。
本発明では、磁性シートを構成する磁性体層の透磁率や金属パターン層の金属箔の配列、導電体層の層構成によって磁束を調整することで実効透磁率の増減を相殺することができ、シートを貼り付けた無線通信用タグの共振周波数がキャリア周波数になるようにすることができる。
本発明の磁性シートの一例を示す模式断面図である。 本発明の磁性シートの一例を示す模式断面図である。 本発明に係る金属パターン層の金属箔の配列の例である。 本発明の磁性シートの使用状態の例である。 本発明の磁性シートの使用状態における磁束の状態を説明する模式図である。
本発明の磁性シートは、図4に示すように無線通信用アンテナ20に積層されて使用され、電磁誘導方式の無線通信において効果を発揮することができる。電磁誘導方式の無線通信は、無線通信用タグ3とリーダ/ライタ30とが対向して配置され、両者の間に発生する磁束を利用して通信する。本発明の磁性シートが積層される無線通信用アンテナは平面、立体いずれの構造でも良い。
本発明の磁性シート1は、図1に示すように、複数の金属箔13が開口部14によって電気的に絶縁されて配列された金属パターン層10と、磁性体層11と、導電体層12とが順に積層されている。
金属パターン層10には、複数の金属箔13が電気的に絶縁されて配列される。複数の金属箔13は、開口部14によって分離して絶縁され、シートの積層方向に重なりあうことなく同一平面に存在している。金属パターン層10は、金属パターン層10の位置を本来透過するはずの磁束の一部が金属箔13で閉塞されない開口部14を透過し、その他の磁束を金属箔13によって反射して遮蔽することでインダクタンスを低下させる効果と、金属箔13に流れる渦電流により発生する逆位相の磁束でインダクタンスを低下させる効果を発揮する。
金属パターン層10において、金属パターン層10の面積のうち開口部14の面積の割合を開口率と定義し、その開口率は0.1〜50%であることが好ましく、1〜40%がより好ましく、3〜20%がさらに好ましい。金属パターン層の開口率を前記範囲にすることにより、本発明の磁性シートを用いた無線通信用タグは、金属面上および非金属面上の両方において良好な交信特性を示すことができる。
金属パターン層10の開口部14は複数の金属箔13の間を絶縁することができればよく、好ましくは線状の隙間であり、その隙間の形状は直線でも曲線でもよい。開口部14は前述の開口率となるように設けられればその位置や頻度および形状は限定されないが、開口部14が金属パターン層10内に多数分布していると、磁束の分布が均一になるため好ましい。開口部14内は空隙であっても、樹脂等の絶縁性物質が存在していてもよい。
金属箔13の形状は、定形または不定形である。定形の場合、例えば多角形、円形、円環、扇形等やその他図形の形状から選択できる。金属箔13が、前記形状やそれらの組み合わせと開口部14により、開口部が格子状となるタイル状、互い違いに並べるタイル状、縞状、ハニカム状、幾何学模様状等をなすように配列され、金属パターン層10を構成する。不定形の場合、個々の金属箔13の形状は特定されないが、略同一の形状や面積を有する金属箔13が配置されて金属パターン層10を構成することが好ましい。
金属箔13の配列には規則性があってもなくてもよく、そのパターンや開口部14の幅は任意に設定できる。図3に金属箔13の配列の例を示す。磁性シートの汎用性の観点からは、無線通信用タグへの加工時にシートのどの部分を切り取って使用しても同等の機能が得られることから、均一なパターンと開口部とが規則的に設けられているほうが好ましい。
金属パターン層10に用いられる金属箔13の材質としては導電性あるいは遮蔽性のある材料であればよく、例えば、金属又は合金等の導電体を用いることができ、その厚さも限定されない。好ましくは金属箔を用いることができ、例えばアルミニウム箔や銅箔、銀箔などを用いることができる。
また、本発明において金属箔とは薄型の金属層を示すものであり、めっきやスパッタリングによって形成された金属層であっても同等の機能を有するため、これらを包含する。
金属パターン層10は、磁性体層11に直接又は基材上に個々の金属箔を並べて作成しても良いしエッチング等によって金属箔を部分的に除去して形成してもよい。
本発明の磁性シートにおいて磁性体層11は、無線通信用アンテナ20および金属パターン層10と導電体層12間の磁気遮蔽効果を持つ。これにより無線通信用タグ3近傍に金属がある状態でも磁性体層中に磁路が確保される。磁性体層11としては、軟磁性シートを用いることができ、スピネル系磁性フェライトなどの焼結体をフィルムで挟み込んだシート、スピネル系磁性フェライトなどの焼結体をフィルムで挟み込み、分割することでフレキシブルにしたシート、フェライト軟磁性粉末や金属系軟磁性粉末を樹脂やゴムと混合しシート状に成形したものや、前記軟磁性粉末を含む塗料を塗布したもの等を利用することができる。シートの軟磁性材料としては、NiZnCuフェライト、MnZnフェライト、アモルファス合金、パーマロイ、電磁鋼、珪素鋼、センダスト合金、Fe−Al合金又は軟磁性フェライトの急冷凝固材、鋳造材,圧延材,鍛造材又は焼結材や、アモルファス箔やアモルファス箔の積層材、金属粉、カーボニル鉄、還元鉄、アトマイズ粉(純鉄、Si、Cr、Al等を含む鉄、パーマロイ、Co−Fe等)、アモルファス粉(B、P、Si、Cr等を含む鉄、コバルト、ニッケルを水アトマイズして製造したもの)等を用いることができ、シートの厚さも任意に設定することができる。特にMHz帯域をキャリア周波数として使用する無線通信用タグへ適用する場合には、磁気遮蔽能が高く損失の低い、NiZnCuフェライトシートが好適であり、焼結板でも焼結板を分割したフレキシブルシートでも好ましい。
本発明の磁性シートにおいては導電体層12を設けることで、磁性体層11を透過した一部の磁束を遮蔽し、金属面上でも非金属面上でも無線通信用タグ3の共振周波数が変動しなくなることに寄与する。導電体層12の材料も磁気遮蔽性のある導電材料であれば特に限定されず、例えば、金属又は合金等の導電体を用いることができ、その厚さも限定されない。好ましくは金属箔を用いることができ、例えばアルミニウム箔を用いることができる。
本発明の磁性シート1は接着層を介さずに積層されていてもよく、各層の積層方法についても限定されない。また、図2に示すように、本発明の磁性シート2は、金属パターン層10と、磁性体層11と、導電体層12とが接着層15を介して積層されていてもよい。接着層とは接着剤や粘着剤によって形成される層であり、両面テープ等の接着部材を使用することもでき、材質は特に限定されない。
本発明の磁性シートを構成する金属パターン層10、磁性体層11、導電体層12は各層の間に必要に応じて絶縁層を設けることができる。絶縁層としては、例えば樹脂を用いることができ、前記接着層を絶縁層とすることもできる。
また、本発明の磁性シート2と無線通信用アンテナ20は絶縁されている必要があり、磁性シート2と設置面40は必要に応じて絶縁させることもできる。磁性シート2の金属パターン層10面や導電体層12面の外側にさらに保護材層16を備えていてもよい。また、保護材層16は接着層であってもよい。保護材層16を接着層とすることで、磁性シート2と無線通信用アンテナ20、磁性シート2と設置面40の貼り付けに利用することができる。
本発明の磁性シートは、金属パターン層10及び導電体層12による実効透磁率の減少と、磁性体層11による実効透磁率の増加とが主に影響して磁性シートとしての実効透磁率が定まる。非金属用に設計された無線通信用アンテナを非金属面上でも金属面上でも同等に交信可能とするためには、金属パターン層10による実効透磁率の減少と、磁性体層11による実効透磁率の増加とが相殺されることが好ましい。なお、磁性体層の磁性材料や層構成によって変化する磁束の密度を金属パターン層で相殺できるように、磁性材料の透磁率、構造、厚さ、金属パターン層の金属の導電率、厚さ、面積、形状などが設定されることが好ましい。また、導電体層12や接着層15の材質や厚みなどによっても磁性シートの実効透磁率が変動する場合があるが、これを考慮して各層の組み合わせが設計されることが好ましい。すなわち、本発明の磁性シートの実効透磁率は金属面上で測定される実効透磁率と非金属面上で測定される実効透磁率の両方が0.8〜1.2であることが好ましく、より好ましくは0.9〜1.1である。
本発明の磁性シートは、金属面上で測定される実効透磁率と非金属面上で測定される実効透磁率との差が5%以内であることが好ましく、3%以内であることがより好ましい。金属面上と非金属面上での実効透磁率が同等であることは、設置面の材質が金属か非金属かによって共振周波数が変動しないということである。よって、金属面上で測定される実効透磁率と非金属面上で測定される実効透磁率との差が小さいほど両条件下で良好な交信距離が期待できる。
本発明の磁性シートの使用状態の例を図4に、使用状態における磁束の状態の説明を図5に示す。本発明の磁性シートは、無線通信用アンテナに積層して用いられる磁性シートであって、電磁誘導方式の無線通信において効果を発揮することができる。電磁誘導方式の無線通信は、無線通信用タグ20とリーダ/ライタ30とが対向して配置され、両者の間に発生する磁束を利用して通信する。
本発明の磁性シート2が無線通信用タグ20と積層される際には、磁性シート2の金属パターン層側10の面上に無線通信用アンテナ20を設置する。本発明の磁性シートは、無線通信用アンテナ20のコイルの巻軸方向と垂直に設置されることが好ましく、リーダ/ライタ30や無線通信用アンテナ20によって生じる磁束を通すように設置される。
そして、無線通信用アンテナ20のコイル面内に対応する位置に金属パターン層10を形成する金属箔13が2つ以上含まれるように積層することにより、通信時に発生する磁束のうち、金属箔13が存在する部分の磁束が遮蔽されて金属パターン層10を透過する磁束を減らすことができ、磁性体層11によって増えた磁束を調整することができる。
リーダ/ライタ30に対し、無線通信用アンテナ20の前面に金属パターン層を設ける構造では、リーダ/ライタ30と無線通信用アンテナ20のコイル間結合が低下し、交信エリアの減少や交信感度が低下する。一方、本発明の磁性シートでは、無線通信用アンテナ20の背面に金属パターン層10が配置されるため無線通信タグとリーダ/ライタ30間の結合が先述の構成の場合よりも良好となるため、交信エリアの減少や感度低下などを抑えることができる。
また、導電体層12が設置面40の材質による影響を遮断することができる。その結果、無線通信用タグ3のインダクタンスの変動が抑えられ、非金属用に設計された無線通信用アンテナを用いても設置面40が非金属面上と金属面上の両方で交信可能となる。
磁性シート2は、無線通信用アンテナ20のコイル面の面積に対し、金属パターン層10の開口部14の面積の割合が0.1〜50%となるように設置することが好ましく、1〜40%がより好ましく、3〜20%がさらに好ましい。また、コイル面内に金属パターン層の開口部が多数分布していると、磁束の分布が均一になるため好ましい。
また本発明は、前述の金属パターン層10と磁性体層11と導電体層12とが積層された磁性シートを予め作成することなく、無線通信用アンテナ20に対して所定の順で各層を積層して無線通信用タグとしてもよい。すなわち、無線通信用アンテナ層20と、定形または不定形の複数の金属箔13が開口部14によって電気的に絶縁されて配列された金属パターン層10と、磁性体層11と、導電体層12とが順に積層された無線通信用タグ3である。
以下、本発明をさらに実施例および比較例に基づき説明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。
実施例1〜5の磁性シートは、金属パターン層と磁性体層と導電体層とが順にそれぞれ接着層を介して貼り付けられている。金属パターン層は6mm角のアルミ箔(厚み100μm)を基材PET(厚み80μm)上に設けており、前記アルミ箔をそれぞれ0.50、0.15、0.33、1.5、2.1mmの幅の空隙を格子状に設けて配置することで作成した。磁性体層には13.56MHzにおける透磁率がμ’:150,μ’’:5のNiZnCuフレキシブルフェライトシート(磁性体厚み100μm、上下保持フィルム各10μm)を用い、導電体層には設置面側に接着層を設けたAl箔(100μm)を用いた。金属パターン層の基材面に接着層を介して磁性体層及び導電体層を順に積層して磁性シートとした。接着層はいずれも日栄化工(株)製の両面テープNeoFix10PB(厚み10μm)を用いた。今回使用した無線通信用アンテナ(タグ)は、アンテナ側が絶縁粘着層を有しているため磁性シートの金属パターン層上には絶縁層(保護層)を設けていない。
前記磁性シートをレーザーFAYbレーザーマーカーLP−Sシリーズ(Panasonic社製)にて直径46mmの円形に切断し、直径38mmの無線通信用アンテナ(タグ)(BullsEye NTAG203WPP60)を本発明の磁性シートの金属パターン層面側に貼付ける。
無線通信用タグのインダクタンス値は、直径13mmの評価用受電円形アンテナを接続したT8200UD ICカードテスター共振周波数検査機(株式会社テストラム社製)をリーダ/ライタとして評価に用い、インダクタンス値を算出する。
無線通信用アンテナと磁性シートを積層し、無線通信用アンテナ側をリーダ/ライタへ対向・密着させた場合を非金属面上での評価とし、無線通信用アンテナと磁性シートとが積層された磁性シート側にAl板(厚み1mm)をさらに積層して無線通信用アンテナ側をリーダ/ライタへ対向・密着させた場合を金属面上での評価とする。
磁性シートの実効透磁率は、磁性シートを積層した無線通信用タグの非金属面上または金属面上で得られたインダクタンス値を無線通信用タグ単体のインダクタンス値で割ることで算出する。
交信距離評価用のリーダ/ライタにはSAMUSUNG GALAXY S4 miniを使用し、最大交信距離を評価する。
実施例1〜5の結果より、金属面上、非金属面上それぞれにおいて各シートの実効透磁率は0.9〜1.1となった。交信距離の評価からも、金属面上、非金属面上の両方で同等に交信可能であることが確認できた。
比較例1は、磁性シートを積層しない無線通信用アンテナ(タグ)単体について評価した。非金属面上用に設計された無線通信用アンテナ単体では、非金属面上では充分な交信特性が得られたが、金属面上では交信ができないことが実証された。
比較例2は、無線通信用アンテナへ実施例で用いた磁性体層と同様の13.56MHzにおける透磁率がμ’:150,μ’’:5のNiZnCuフレキシブルフェライトシート(磁性体厚み100μm、上下保持フィルム各10μm)を積層した場合のデータであり、金属面上、非金属面上ともに実効透磁率が1.5以上となることで無線通信用タグの共振周波数とキャリア周波数との差異が大きくなり、通信ができないことが確認された。
比較例3は、無線通信用アンテナに樹脂に軟磁性粉末を混ぜてシート化した金属対応シート(株式会社ファイン・ラベル社製 AMS−007(for BullsEye)μ’:60)を積層した場合のデータであり、金属面上では実効透磁率は1.14だが、非金属面上では1.48と大きく変動する故に非金属面上の交信距離が低下した。
Figure 2021068279
本発明により、非金属用の無線通信用アンテナをコイルパターンや回路を変更することなく、金属面上でも充分な感度をもって交信可能な無線通信用タグとできる磁性シートを提供できる。また、非金属用の無線通信用アンテナに本発明の磁性シートを積層することによって、同一の無線通信用タグを金属面上でも非金属面上でも交信可能とできる。そのため、無線通信用アンテナの設計を金属面上と非金属面上で使い分ける必要がなく、コストや生産性の向上に寄与する。また、本発明品は既存無線通信用アンテナの片面に貼り付けるだけで良いので従来技術を用いるよりも工数も簡略化される。高い磁気遮蔽性能も備えており、使用環境に依存しないため、汎用性高く使用することが可能である。
1、2 磁性シート
3 無線通信用タグ
10 金属パターン層
11 磁性体層
12 導電体層
13 金属箔
14 開口部
15 接着層
16 保護材層(接着層)
20 無線通信用アンテナ
30 リーダ/ライタ
40 設置面

Claims (7)

  1. 無線通信用アンテナに積層して用いられる磁性シートであって、複数の金属箔が開口部によって電気的に絶縁されて配列された金属パターン層と、磁性体層と、導電体層とが順に積層されたことを特徴とする磁性シート。
  2. 前記金属パターン層において、金属パターン層の面積のうち開口部の面積の割合である開口率が0.1〜50%である請求項1に記載の磁性シート。
  3. 前記金属パターン層が、多角形、円形の金属箔や、それらの組み合わせによって形成された請求項1又は2に記載の磁性シート。
  4. 金属パターン層と、磁性体層と、導電体層とが接着層を介して積層された請求項1〜3のいずれかに記載された磁性シート。
  5. 前記磁性シートに含まれる、金属パターン層及び導電体層による実効透磁率の減少と、前記磁性体層による実効透磁率の増加とが相殺される請求項1〜4のいずれかに記載の磁性シート。
  6. 金属面上で測定される実効透磁率と非金属面上で測定される実効透磁率の両方が0.8〜1.2である請求項1〜5のいずれかに記載の磁性シート。
  7. 無線通信用アンテナ層と、複数の金属箔が開口部によって電気的に絶縁されて配列された金属パターン層と、磁性体層と、導電体層とが順に積層された無線通信用タグ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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