JP2021068058A - 部材位置関係推定装置、部材位置関係推定方法、及び部材位置関係推定プログラム - Google Patents
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Abstract
Description
<構成>
図1に示す部材位置関係推定装置100は、アーク溶接に係る設計データの入力を受け付けて、溶接する2つの部材の位置関係を推定する装置である。即ち、部材位置関係推定装置100は、溶接する2つの部材のうち、いずれが上板であり、いずれが下板であるかを推定したり、継手構造の態様を、その情報が設計データに含まれていなくても、推定したりすることができる装置である。部材位置関係推定装置100は、タブレット端末、パーソナルコンピュータ、サーバ装置等の情報処理装置(コンピュータ)により実現される。
図4は、第1部材10と第2部材20とをT字型の継手構造に溶接する場合の溶接線と、チェック用部材との関係を示す図である。
図8は、部材位置関係推定装置100による動作素片の作成処理を示すフローチャートである。以下、図8を用いて、部材位置関係推定装置100の動作素片を作成する処理を説明する。
ステップS801において、部材位置関係推定装置100の通信部110は、溶接線を含むソリッドデータを受信する(ステップS801)。通信部110は、受信したソリッドデータを、制御部130に伝達し、ステップS802の処理に移行する。
ステップS802において、制御部130の変換部131は、伝達されたソリッドデータを、ワイヤーフレームに変換する。ソリッドデータのワイヤーフレームへの変換は、既存の技術を利用して実現することができる。また、伝達された設計データが元からワイヤーフレーム構造であれば、本処理は省略することができる。ワイヤーフレームに変換した後、ステップS803の処理に移行する。
ステップS803において、制御部130の配置部132は、設計データで示される溶接線上に仮想的な複数のチェック用部材を配置する。このときに配置部132が配置するチェック用部材は、例えば球状の物体であって、所定の半径を有する物体であってよい。なお、チェック用部材は、ここでは球体としているが、球体に限らず、ワイヤーフレームやソリッドデータ又はサーフェスデータ又はポリゴンデータの面との干渉が特定できれば他の形状であってもよく、例えば、直方体や立方体など他の任意の形状であってもよい。また、配置部132が配置するチェック用部材の個数は複数であればいくつあってもよいが、多ければ多いほど、部材の位置関係や継手構造の推定の精度が向上する。チェック用部材を配置した後に、部材位置関係推定装置100は、ステップS804の処理に移行する。
ステップS804において、制御部130の判定部133は、配置部132が配置したチェック用部材各々について、溶接する2つの部材(第1部材10、第2部材20)それぞれと干渉するかどうかを確認する。そして、ステップS805の処理に移行する。
ステップS805において、制御部130の特定部134は、判定部133が判定した各チェック用部材と、溶接する2つの部材(第1部材10、第2部材20)のワイヤーフレームとの干渉数を比較する。即ち、特定部134は、チェック用部材の第1部材のワイヤーフレームとの干渉数が、第2部材のワイヤーフレームの干渉数よりも多いかを判定する。特定部134が、チェック用部材の第1部材のワイヤーフレームとの干渉数が、第2部材のワイヤーフレームとの干渉数よりも多いと特定した場合(YES)に、ステップS806の処理に移行し、チェック用部材の第1部材のワイヤーフレームとの干渉数が、第2部材のワイヤーフレームとの干渉数よりも多くない(少ない)と特定した場合(NO)に、ステップS807の処理に移行する。
ステップS806において、特定部134は、第1部材10が溶接における上板である(第2部材20が溶接における下板)と特定して、処理を終了する。
ステップS807において、特定部134は、第1部材10が溶接における下板である(第2部材20が溶接における上板)と特定して、処理を終了する。
ステップS901において、特定部134は、各チェック用部材について、各部材(溶接対象の2つの部材)と、面で干渉するか、線で干渉するか、干渉しないか、を特定する。面で干渉するとは、上述の通り、チェック用部材が、溶接対象の部材を構成する面と干渉することを意味する。また、線で干渉するとは、チェック用部材が、溶接対象の部材のワイヤーフレームと重なるように干渉することを意味する。チェック用部材について、溶接する2つの部材それぞれとの干渉の態様を特定すると、ステップS902の処理に移行する。
ステップS902において、特定部134は、トーチ部進入エッジ30、ルート部エッジ31が共に、第1部材10と第2部材20双方に対して線で干渉するかを特定する。即ち、トーチ部進入エッジ30上に配置されたチェック用部材が、第1部材10と第2部材20双方のワイヤーフレームに線状に干渉するかを特定する。特定部134が、トーチ部進入エッジ30、ルート部エッジが共に、第1部材10と第2部材20双方のワイヤーフレームに対して干渉すると判定した場合(YES)にはステップS903の処理に移行し、そうでない場合(NO)には、ステップS904の処理に移行する。
ステップS903において、特定部134は、第1部材10と第2部材20との溶接の継手構造が、突き合わせ構造であると判定して処理を終了する。このとき、出力部140は、継手構造の情報を出力することとしてもよい。
ステップS904において、特定部134は、トーチ部進入エッジ30と、ルート部エッジ31とのうちの一方が、第1部材10及び第2部材20双方に対して、線で干渉し、他方が面で干渉するかを特定する。即ち、トーチ部進入エッジ30とルート部エッジ31とのいずれか一方の上に配置されたチェック用部材が第1部材10と第2部材20とのワイヤーフレームと干渉し、他方の上に配置されたチェック用部材が第1部材10と第2部材20との面に干渉すると特定した場合(YES)には、ステップS905の処理に移行し、そうでない場合(NO)には、ステップS906の処理に移行する。
ステップS905において、特定部134は、第1部材10と第2部材20との溶接の継手構造が、T字構造であると判定して処理を終了する。このとき、出力部140は、継手構造の情報を出力することとしてもよい。
ステップS906において、特定部134は、進入エッジの一方が、第1部材10と第2部材20との双方のワイヤーフレームに干渉し、進入エッジの他方が、第1部材10と第2部材20との面に干渉する若しくは干渉せず、投影エッジが一方の部材のワイヤーフレームと干渉するかを特定する。即ち、特定部134は、トーチ部進入エッジ30とルート部エッジ31とのうちのいずれか一方の上に配置されたチェック用部材が、第1部材10と第2部材20双方のワイヤーフレームに干渉し、トーチ部進入エッジ30とルート部エッジ31とのうちのいずれか他方の上に配置されたチェック用部材が、第1部材10と第2部材20との面に干渉するもしくは干渉せず、投影エッジ32上に配置されたチェック用部材が、第1部材10及び第2部材20のいずれかのワイヤーフレームと干渉すると特定した場合(YES)には、ステップS907の処理に移行し、そうでない場合(NO)には、ステップS908の処理に移行する。
ステップS907において、特定部134は、第1部材10と第2部材20との溶接の継手構造が、重ね合わせ構造であると判定して処理を終了する。このとき、出力部140は、継手構造の情報を出力することとしてもよい。
ステップS908において、特定部134は、進入エッジの一方が、第1部材10と第2部材20との双方のワイヤーフレームに干渉し、進入エッジの他方が、第1部材10と第2部材20との面に干渉する若しくは干渉せず、投影エッジが一方の部材と干渉しないかを特定する。即ち、特定部134は、トーチ部進入エッジ30とルート部エッジ31とのうちのいずれか一方の上に配置されたチェック用部材が、第1部材10と第2部材20双方のワイヤーフレームに干渉し、トーチ部進入エッジ30とルート部エッジ31とのうちのいずれか他方の上に配置されたチェック用部材が、第1部材10と第2部材20との面に干渉するもしくは干渉せず、投影エッジ32上に配置されたチェック用部材が、第1部材10及び第2部材20のいずれかと干渉しないと特定した場合(YES)には、ステップS909の処理に移行し、そうでない場合(NO)には、処理を終了する。
ステップS909において、特定部134は、第1部材10と第2部材20との溶接の継手構造が、斜め構造、又は、斜め角落とし構造であると判定して処理を終了する。このとき、出力部140は、継手構造の情報を出力することとしてもよい。
上記実施の形態に係る部材位置関係推定装置100によれば、設計データに含まれる溶接線に対して、仮想的なチェック用部材を複数配置し、各チェック用部材と、溶接をする2つの部材の外枠となるワイヤーフレームとの干渉があるかどうかによって、溶接をする2つの部材のうちのいずれが溶接における上板となるか(下板となるか)を特定することができる。即ち、比較的簡易な構成によって、2つの部材の相対位置関係を特定することができる。
上記実施形態に係る部材位置関係推定装置は、上記実施形態に限定されるものではなく、他の手法により実現されてもよいことは言うまでもない。以下、各種変形例について説明する。
20 第2部材
30 トーチ部進入エッジ
31 ルート部エッジ
32 投影エッジ
30a〜30e、31a〜31e、32a〜32e チェック用部材
100 部材位置関係推定装置
110 通信部
120 記憶部
130 制御部
131 変換部
132 配置部
133 判定部
134 特定部
140 出力部
Claims (11)
- 少なくとも溶接する2つの部材を含む3次元形状データ及び前記2つの部材において溶接個所を示す溶接線のデータとを受信する受信部と、
前記3次元形状データをワイヤーフレームに変換する変換部と、
前記溶接線上に、複数のチェック用部材を配置する配置部と、
前記複数のチェック用部材各々と、前記2つの部材のワイヤーフレームとの干渉を判定する判定部と、
前記複数のチェック用部材の前記2つの部材との干渉の態様に基づいて、前記2つの部材の位置関係を特定する特定部と、
を備える部材位置関係推定装置。 - 前記特定部は、前記干渉の態様として、前記チェック用部材が前記2つの部材のワイヤーフレームそれぞれと干渉する干渉数に基づいて、前記2つの部材の位置関係を特定することを特徴とする請求項1に記載の部材位置関係推定装置。
- 前記特定部は、前記チェック用部材が前記部材のワイヤーフレームとの干渉数が多い方が溶接における上板であり、干渉数が少ない方が溶接における下板であると特定することを特徴とする請求項2に記載の部材位置関係推定装置。
- 前記特定部は、前記干渉の態様として、前記溶接線上に配置されたチェック用部材が、前記部材の面に干渉するか、前記部材のワイヤーフレームに干渉するか、干渉しないかに応じて、前記2つの部材の位置関係として前記溶接における2つの部材の継手構造を特定することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の部材位置関係推定装置。
- 前記受信部が受信する前記溶接線のデータは、ルート部となる部材のエッジを示すルート部エッジと、溶接トーチのトーチが進入する側の部材のエッジを示すトーチ部進入エッジと、前記トーチ部進入エッジがある一方の部材から他方の部材に対して投影した場合の投影エッジと、のうちのいずれかを示し、
前記特定部は、前記溶接線が示すエッジと、前記溶接線が示すエッジ以外の前記ルート部エッジと、前記トーチ部進入エッジと、前記投影エッジとのうちの少なくともいずれかを用いて、前記2つの部材の位置関係を特定する
ことを特徴とする請求項4に記載の部材位置関係推定装置。 - 前記特定部は、
前記ルート部エッジと前記トーチ部進入エッジとが共に前記2つの部材のうちの一方の部材の面に干渉し、
前記ルート部エッジと前記トーチ部進入エッジとが共に、前記2つの部材のうちの他方の部材のワイヤーフレームに干渉する場合に、
前記2つの部材は、T字型に接続されていると特定する
ことを特徴とする請求項5に記載の部材位置関係推定装置。 - 前記特定部は、
前記ルート部エッジと前記トーチ部進入エッジとのうちのいずれか一方が前記2つの部材のうちのいずれか一方の面に干渉し、
前記投影エッジが、前記2つの部材のうちの他方の部材に干渉しない場合に、
前記2つの部材は、他方が一方に対して斜めに接続されていると特定することを特徴とする請求項5に記載の部材位置関係推定装置。 - 前記特定部は、
前記ルート部エッジが、前記2つの部材双方のワイヤーフレームに干渉し、
前記トーチ部進入エッジが、前記2つの部材双方のワイヤーフレームに干渉する場合に、
前記2つの部材は、共にその端部が互いに突き合わせられた態様で接続されていると特定することを特徴とする請求項5に記載の部材位置関係推定装置。 - 前記特定部は、
前記ルート部エッジが、前記2つの部材のうちのいずれか一方の面に干渉し、他方のワイヤーフレームに干渉し、
前記トーチ部進入エッジが、前記一方の部材に対して干渉せず、前記他方の部材のワイヤーフレームに干渉する場合に、
前記2つの部材は互いに重ね合わせる態様で接続されていると特定することを特徴とする請求項5に記載の部材位置関係推定装置。 - コンピュータが、
少なくとも溶接する2つの部材を含む3次元形状データ及び前記2つの部材において溶接個所を示す溶接線のデータとを受信する受信ステップと、
前記3次元形状データをワイヤーフレームに変換する変換ステップと、
前記溶接線上に、複数のチェック用部材を配置する配置ステップと、
前記複数のチェック用部材各々と、前記2つの部材のワイヤーフレームとの干渉を判定する判定ステップと、
前記複数のチェック用部材の前記2つの部材との干渉の態様に基づいて、前記2つの部材の位置関係を特定する特定ステップと、
を含む部材位置関係推定方法。 - コンピュータに、
溶接する2つの部材の3次元形状データ及び前記2つの部材において溶接個所を示す溶接線のデータとを受信する受信機能と、
前記3次元形状データをワイヤーフレームに変換する変換機能と、
前記溶接線上に、複数のチェック用部材を配置する配置機能と、
前記複数のチェック用部材各々と、前記2つの部材のワイヤーフレームとの干渉を判定する判定機能と、
前記複数のチェック用部材の前記2つの部材との干渉の態様に基づいて、前記2つの部材の位置関係を特定する特定機能と、
を実現させる部材位置関係推定プログラム。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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