JP2021066971A - 炭素繊維凝集体の分割方法及びその製造装置 - Google Patents

炭素繊維凝集体の分割方法及びその製造装置 Download PDF

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直彦 澤木
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Abstract

【課題】炭素繊維の損傷を回避しつつ、炭素繊維凝集体を糸状の炭素繊維束に簡単かつ低コストで分割する炭素繊維凝集体の分割方法を提供する。【解決手段】略平行に配置された多数の炭素繊維TSが凝集された炭素繊維凝集体TSGを、炭素繊維に沿って糸状の炭素繊維束TSBに細かく分割する炭素繊維凝集体の分割方法である。炭素繊維凝集体を狭圧しながら回転して炭素繊維の繊維方向に送り出す少なくとも一対のローラ体1(11、12)を有するローラ加圧装置10を備え、ローラ体11、12の外周面11G、12Gには、それぞれの回転軸に対して螺旋状に形成された山部111、121と谷部112、122とを有する。一対のローラ体は、一方のローラ体11の山部111と他方のローラ体12の谷部122とが対向して配置され、一方のローラ体の山部と他方のローラ体の山部とが、炭素繊維凝集体を炭素繊維に沿って狭圧しながら回転して分割する。【選択図】図2

Description

本発明は、炭素繊維凝集体の分割方法及びその製造装置に関し、より詳しくは、略平行に配置された多数の炭素繊維が凝集された炭素繊維凝集体を、当該炭素繊維に沿って、糸状の炭素繊維束に細かく分割する炭素繊維凝集体の分割方法及びその分割方法に使用する製造装置に関する。
炭素繊維は、軽量かつ高強度の特性を有するので、近年、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)として、航空機の機体や自動車部品等に利用されている。この炭素繊維強化プラスチックは、一般に、略平行に配置された多数の炭素繊維を凝集して板状に形成した炭素繊維凝集体に、エポキシ樹脂やポリエステル樹脂などをマトリックス材として浸透させて、熱処理することで製造される。しかし、上記炭素繊維強化プラスチックを航空機の機体や自動車部品など大きな製品に利用する場合、長さ1m程度の大きな端材が発生することがある。そのため、このような大きな端材から炭素繊維をできる限り有効に取り出して、再利用する技術が求められている。
例えば、特許文献1には、炭素繊維強化プラスチックを、酸素濃度が3〜18体積%の範囲内で、温度が300〜600℃の範囲内のガス雰囲気下で燃焼させないで処理し、プラスチックを熱分解して炭素繊維を回収する方法の発明が開示されている。
特開平6−99160号公報
しかしながら、特許文献1に開示された炭素繊維の回収方法には、次のような課題があった。すなわち、炭素繊維強化プラスチックに含まれるプラスチックを熱分解しても、熱分解された炭化物が炭素繊維に付着して残存するので、多数の炭素繊維が板状に凝集された炭素繊維凝集体として回収されることになる。したがって、上記炭素繊維凝集体として回収された炭素繊維を再利用するためには、炭素繊維凝集体を糸状の炭素繊維束(例えば、紡績糸として利用可能な太さの炭素繊維束)に細かく分割処理する必要があった。
一方、炭素繊維は曲げ加工によって折損しやすい性質を有するので、例えば、多数の炭素繊維からなる炭素繊維束を分割する方法として、溶媒や熱(スチーム)等を用いた前処理によって炭素繊維の収束性を低下させた状態で、炭素繊維束を幅方向に開いて厚さを薄くし、レーザカット装置で分割する方法(特開平11−323692号公報を参照)が知られているが、上記分割方法は、炭素繊維をレーザ光で切断したり、レーザ光の熱で炭素繊維を焼損させる恐れがあると共に、装置が大掛かりとなり、処理費用も増大するという問題があった。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、炭素繊維の損傷を回避しつつ、炭素繊維凝集体を糸状の炭素繊維束に簡単かつ低コストで分割する炭素繊維凝集体の分割方法及びその分割方法に使用する製造装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る炭素繊維凝集体の分割方法及びその製造装置は、次のような構成を有している。
(1)略平行に配置された多数の炭素繊維が凝集された炭素繊維凝集体を、前記炭素繊維に沿って糸状の炭素繊維束に細かく分割する炭素繊維凝集体の分割方法であって、
前記炭素繊維凝集体を狭圧しながら回転して前記炭素繊維の繊維方向に送り出す少なくとも一対のローラ体を有するローラ加圧装置を備え、前記ローラ体の外周面には、それぞれの回転軸に対して螺旋状に形成された山部と谷部とを有すること、
前記一対のローラ体は、一方のローラ体の山部と他方のローラ体の谷部とが対向して配置され、前記一方のローラ体の山部と前記他方のローラ体の山部とが、前記炭素繊維凝集体を前記炭素繊維に沿って狭圧しながら回転して分割することを特徴とする。
本発明においては、炭素繊維凝集体を狭圧しながら回転して炭素繊維の繊維方向に送り出す少なくとも一対のローラ体を有するローラ加圧装置を備え、ローラ体の外周面には、それぞれの回転軸に対して螺旋状に形成された山部と谷部とを有し、また、一対のローラ体は、一方のローラ体の山部と他方のローラ体の谷部とが対向して配置され、一方のローラ体の山部と他方のローラ体の山部とが、炭素繊維凝集体を炭素繊維に沿って狭圧しながら回転して分割するので、両ローラ体の外周面に螺旋状に形成された各山部が、それぞれ対向する谷部に向けて炭素繊維凝集体に炭素繊維に沿って食い込みながら、炭素繊維同士の隙間に割れ目を形成して、炭素繊維凝集体を炭素繊維に沿って分割しながらローラ体の送り方向へ送り出すことができる。そのため、ローラ体における山部の高さやピッチ等を任意の大きさに形成することによって、炭素繊維凝集体を炭素繊維に沿って所要の太さの糸状の炭素繊維束(例えば、0.5〜2mm程度の外径で紡績糸として利用可能な太さの炭素繊維束)に、簡単かつ低コストで分割させることができる。
また、一対のローラ体は、一方のローラ体の山部と他方のローラ体の谷部とが対向して配置されているので、一対のローラ体が炭素繊維凝集体を狭圧して、各山部が炭素繊維凝集体に食い込むときには、対向するローラ体の山部同士によって、炭素繊維が押し潰されることはない。そのため、炭素繊維凝集体を糸状の炭素繊維束に分割する際、ローラ体の山部によって炭素繊維を損傷させる恐れを低減できる。
また、ローラ体の外周面には、それぞれの回転軸に対して螺旋状に形成された山部と谷部とを有するので、炭素繊維凝集体に食い込んだ山部が周方向に回転するとき、螺旋状に形成された山部の一方の斜面で炭素繊維凝集体を送り方向へ押出すことができる。したがって、炭素繊維凝集体が長尺ものであっても、連続した糸状の炭素繊維束に分割することができる。また、連続した糸状の炭素繊維束であるので、当該炭素繊維束に軽く捻じりを入れることによって紡績糸等として簡単に利用でき、その利用範囲を大幅に拡大することができる。なお、この分割方法は、炭素繊維強化プラスチックに使用する前の未使用の炭素繊維凝集体にも使用できる。
よって、本発明によれば、炭素繊維の損傷を回避しつつ、炭素繊維凝集体を糸状の炭素繊維束に簡単かつ低コストで分割する炭素繊維凝集体の分割方法を提供することができる。
(2)(1)に記載された炭素繊維凝集体の分割方法において、
前記ローラ加圧装置には、前記山部の高さとピッチとが相対的に大きいローラ体で構成された第1のローラ加圧装置と、前記山部の高さとピッチとが相対的に小さいローラ体で構成された第2のローラ加圧装置とを備え、
前記第1のローラ加圧装置にて、前記炭素繊維凝集体を大まかに粗分割した後で、前記第2のローラ加圧装置にて、粗分割した炭素繊維凝集体を所要の太さの炭素繊維束に分割することを特徴とする。
本発明においては、ローラ加圧装置には、山部の高さとピッチとが相対的に大きいローラ体で構成された第1のローラ加圧装置と、山部の高さとピッチとが相対的に小さいローラ体で構成された第2のローラ加圧装置とを備え、第1のローラ加圧装置にて、炭素繊維凝集体を大まかに粗分割した後で、第2のローラ加圧装置にて、粗分割した炭素繊維凝集体を所要の太さの炭素繊維束に分割するので、炭素繊維凝集体の幅や厚さが大きい場合、又は炭素繊維同士の凝着力が大きい場合でも、第1のローラ加圧装置によって予め炭素繊維凝集体を粗分割することによって、第2のローラ加圧装置によって粗分割した炭素繊維凝集体を所要の太さの炭素繊維束により簡単かつ確実に分割することができる。この場合、炭素繊維凝集体を段階的に細かく分割していくので、ローラ体の狭圧力を無理に増加させる必要がない。したがって、炭素繊維の損傷を回避しつつ、より一層均一な太さの炭素繊維束に分割することができる。
(3)(1)又は(2)に記載された炭素繊維凝集体の分割方法において、
前記ローラ体の山部及び谷部は、サインカーブ状に湾曲した湾曲断面で形成されていることを特徴とする。
本発明においては、ローラ体の山部及び谷部は、サインカーブ状に湾曲した湾曲断面で形成されているので、山部が炭素繊維凝集体に食い込むとき、滑らかな湾曲面で炭素繊維に接触し、凝集した炭素繊維同士をより滑らかに引き離すことができる。また、山部が炭素繊維凝集体に深く食い込んでも、炭素繊維を押し潰す恐れが少ない。したがって、炭素繊維凝集体の分割に伴う炭素繊維の負担を軽減し、炭素繊維の損傷をより一層回避できる。
(4)(1)乃至(3)のいずれか1つに記載された炭素繊維凝集体の分割方法において、
前記ローラ体の山部の表面は、所定の面粗度で粗面加工されていることを特徴とする。
本発明においては、ローラ体の山部の表面は、所定の面粗度で粗面加工されているので、一方のローラ体の山部と他方のローラ体の山部とが、炭素繊維凝集体を狭圧しながら回転するとき、山部と炭素繊維との間で滑りが生じにくい。そのため、炭素繊維の隙間に食い込んだ山部が、分割した炭素繊維凝集体又は炭素繊維束をローラ体の送り方向により効果的に送り出し、炭素繊維の折損や毛羽立ちを回避し易く、炭素繊維の損傷をより一層回避できる。
(5)(1)乃至(4)のいずれか1つに記載された炭素繊維凝集体の分割方法に用いる製造装置であって、
前記炭素繊維凝集体を載置して前記ローラ加圧装置に搬入する搬入コンベアと、前記ローラ加圧装置から送り出された前記炭素繊維凝集体又は前記炭素繊維束を搬出する搬出コンベアとを備え、
前記ローラ加圧装置のローラ回転速度は、前記搬入コンベア及び前記搬出コンベアの送り速度と略同一であることを特徴とする。
本発明においては、炭素繊維凝集体を載置してローラ加圧装置に搬入する搬入コンベアと、ローラ加圧装置から送り出された炭素繊維凝集体又は炭素繊維束を搬出する搬出コンベアとを備え、ローラ加圧装置のローラ回転速度は、搬入コンベア及び搬出コンベアの送り速度と略同一であるので、炭素繊維凝集体を搬入コンベアに供給すれば、粗分割された炭素繊維凝集体又は分割された糸状の炭素繊維束を炭素繊維の方向を揃えた状態で搬出コンベアによって取り出すことができる。そのため、粗分割された炭素繊維凝集体又は分割された炭素繊維束が細くて撓み易くても、炭素繊維の屈曲が防止されて、炭素繊維は折損しにくくなる。その結果、炭素繊維が折損することなく、送り方向に整列された炭素繊維束を簡単に製造することができる。
本発明によれば、炭素繊維の損傷を回避しつつ、炭素繊維凝集体を糸状の炭素繊維束に簡単かつ低コストで分割する炭素繊維凝集体の分割方法及びその分割方法に使用する製造装置を提供することができる。
本実施形態に係る炭素繊維凝集体の分割方法に使用する製造装置を表す模式的断面図である。 図1に示す製造装置におけるA視正面図である。 本実施形態に係る炭素繊維凝集体の分割方法において、炭素繊維凝集体を粗分割する断面図である。 本実施形態に係る炭素繊維凝集体の分割方法において、粗分割した炭素繊維凝集体を所要の太さの糸状の炭素繊維束に分割する断面図である。 本実施形態に係る炭素繊維凝集体の分割方法によって分割した糸状の炭素繊維束の斜視図である。 本実施形態に係る炭素繊維凝集体の分割方法のフローチャート図の一例である。
次に、本発明の実施形態に係る炭素繊維凝集体の分割方法について、図面を参照して詳細に説明する。ここでは、はじめに炭素繊維凝集体の分割方法に使用する製造装置について説明した上で、本実施形態に係る炭素繊維凝集体の分割方法の一例を、その手順に沿って説明する。
<炭素繊維凝集体の分割方法に使用する製造装置>
はじめに、炭素繊維凝集体の分割方法に使用する製造装置について、図1〜図4を用いて説明する。図1に、本実施形態に係る炭素繊維凝集体の分割方法に使用する製造装置を表す模式的断面図を示す。図2に、図1に示す製造装置におけるA視正面図を示す。図3に、本実施形態に係る炭素繊維凝集体の分割方法において、炭素繊維凝集体を粗分割する断面図を示す。図4に、本実施形態に係る炭素繊維凝集体の分割方法において、粗分割した炭素繊維凝集体を所要の太さの糸状の炭素繊維束に分割する断面図を示す。
図1〜図4に示すように、炭素繊維凝集体TSGの分割方法に使用する製造装置20は、炭素繊維凝集体TSGを上下から狭圧しながら回転して炭素繊維TSの繊維方向に送り出す少なくとも一対のローラ体1、1B(11、12、11B、12B)を有するローラ加圧装置10(10A、10B)を備えている。一対のローラ体1、1Bは、炭素繊維凝集体TSGを上方から押圧するローラ体11、11Bと、炭素繊維凝集体TSGを下方から押圧するローラ体12、12Bとで構成されている。本ローラ加圧装置10(10A、10B)には、同一のローラ体で構成された二対のローラ体が、送り方向で隣接して配置されている。
また、上方のローラ体11、11Bの軸受け部113には、押圧用の加圧ばね2が連結され、フレーム体5に対して上下動可能に装着されている。一方、下方のローラ体12、12Bの軸受け部123は、フレーム体5に対して上下位置を調節可能に固定されている。また、各ローラ体11、12、11B、12Bの回転軸には、歯車部114、124が固着されている。各歯車部114、124は、フレーム体5に固定された駆動モータ4と歯車部41及びチェーン3を介して連結されている。各ローラ体11、12、11B、12Bは、同一の外径で略円筒状に形成され、同一の周速度で回転する。上方のローラ体11、11Bは、時計回りに回転し、下方のローラ体12、12Bは、反時計回りに回転する(図1を参照)。
また、ローラ体11、12、11B、12Bの外周面11G、12Gには、それぞれの回転軸に対して螺旋状に形成された山部111、121、111B、121Bと谷部112、122、112B、122Bとを有する。また、一対のローラ体1、1B(11、12、11B、12B)は、一方のローラ体11、11Bの山部111、111Bと他方のローラ体12、12Bの谷部122、122Bとが対向して配置されている。そして、一方のローラ体11、11Bの山部111、111Bと他方のローラ体12、12Bの山部121、121Bとが、炭素繊維凝集体TSGを炭素繊維TSに沿って狭圧しながら回転して分割するように構成されている。
また、ローラ加圧装置10(10A、10B)には、山部111、121の高さh1とピッチp1とが相対的に大きいローラ体11、12で構成された第1のローラ加圧装置10Aと、山部111B,121Bの高さh2とピッチp2とが相対的に小さいローラ体11B、12Bで構成された第2のローラ加圧装置10Bとを備えていることが好ましい。この場合には、第1のローラ加圧装置10Aにて、炭素繊維凝集体TSGを大まかに粗分割した後で、第2のローラ加圧装置10Bにて、粗分割した炭素繊維凝集体TSG2を所要の太さの炭素繊維束TSBに分割する。この分割方法は、後で詳述する。なお、ここでは、第1のローラ加圧装置10Aと、第2のローラ加圧装置10Bとを備え、装置の段数は2つであるが、3つ以上に増加させてもよく、例えば、山部の高さとピッチとが相対的に中程度のローラ体で構成された第3のローラ加圧装置を第1のローラ加圧装置10Aと第2のローラ加圧装置10Bとの間に備えても良い。
また、ローラ体1、1B(11、12、11B、12B)の山部111、121、111B、121B及び谷部112、122、112B、122Bは、サインカーブ状に湾曲した湾曲断面で形成されていることが好ましい。この場合には、山部111、121、111B、121Bが炭素繊維凝集体TSG、TSG2に食い込むとき、滑らかな湾曲面で炭素繊維TSに接触し、凝集した炭素繊維TS同士をより滑らかに引き離すことができる。
また、ローラ体1、1B(11、12、11B、12B)の山部111、121、111B、121Bの表面は、所定の面粗度で粗面加工されていることが好ましい。一般に、PAN系炭素繊維は、フィラメント径が5〜7μm程度であるので、フィラメント径と同程度の面粗さ(例えば、算術平均粗さRa5〜7μm)であれば、山部111、121、111B、121Bと炭素繊維TSとの間で滑りが生じにくく、炭素繊維TSの折損や毛羽立ちが生じにくい。
また、炭素繊維凝集体TSGの分割方法に使用する製造装置20として、ローラ加圧装置10(10A、10B)の送り方向前後に、炭素繊維凝集体TSGを載置してローラ加圧装置10(10A、10B)に搬入する搬入コンベア6と、ローラ加圧装置10(10A、10B)から送り出された炭素繊維凝集体TSG2又は炭素繊維束TSBを搬出する搬出コンベア7とを備えていることが好ましい。この場合、ローラ加圧装置10(10A、10B)のローラ回転速度は、搬入コンベア6及び搬出コンベア7の送り速度と略同一であることが好ましい。
上記製造装置20によれば、炭素繊維凝集体TSGを搬入コンベア6に供給すれば、第1のローラ加圧装置10Aによって粗分割された炭素繊維凝集体TSG2を炭素繊維TSの方向を揃えた状態で搬出コンベア7によって取り出すことができる。また、粗分割された炭素繊維凝集体TSG2を搬入コンベア6に供給すれば、第2のローラ加圧装置10Bによって所要の太さに分割された糸状の炭素繊維束TSBを炭素繊維TSの方向を揃えた状態で搬出コンベア7によって取り出すことができる。
<炭素繊維凝集体の分割方法>
次に、炭素繊維凝集体の分割方法について、図1〜図6を用いて説明する。図1に、本実施形態に係る炭素繊維凝集体の分割方法に使用する製造装置を表す模式的断面図を示す。図2に、図1に示す製造装置におけるA視正面図を示す。図3に、本実施形態に係る炭素繊維凝集体の分割方法において、炭素繊維凝集体を粗分割する断面図を示す。図4に、本実施形態に係る炭素繊維凝集体の分割方法において、粗分割した炭素繊維凝集体を所要の太さの糸状の炭素繊維束に分割する断面図を示す。図5に、本実施形態に係る炭素繊維凝集体の分割方法によって分割した糸状の炭素繊維束の斜視図を示す。図6に、本実施形態に係る炭素繊維凝集体の分割方法のフローチャート図の一例を示す。
図1〜図6に示すように、本実施形態に係る炭素繊維凝集体の分割方法は、略平行に配置された多数の炭素繊維TSが凝集された炭素繊維凝集体TSG(TSG2)を、炭素繊維TSに沿って糸状の炭素繊維束TSBに細かく分割する分割方法であって、前述したローラ加圧装置10(10A、10B)を備え、一方のローラ体11、11Bの山部111、111Bと他方のローラ体12、12Bの山部121、121Bとが、炭素繊維凝集体TSG、TSG2を狭圧しながら回転して分割する方法である。本分割方法によれば、ローラ体11、12、11B、12Bにおける山部111、121、111B、121Bの高さやピッチ等を任意の大きさに形成することによって、炭素繊維凝集体TSGを炭素繊維TSに沿って糸状の炭素繊維束TSB(例えば、紡績糸として利用可能な太さの炭素繊維束)に、簡単かつ低コストで分割させることができる。ここでは、第1のローラ加圧装置10Aと第2のローラ加圧装置10Bとを備えた本実施形態の一例における具体的な手順を、図6に示す手順に従って説明する。
すなわち、先ず、第1ステップS1として、分割対象となる炭素繊維凝集体TSGの厚さや凝集力等に応じて、第1のローラ加圧装置10Aにおける上方のローラ体11の山部111と下方のローラ体12の山部121との離間距離Dと、上方のローラ体11の押圧力Fとを、調節する。また、粗分割された炭素繊維凝集体TSG2の厚さや凝集力等に応じて、第2のローラ加圧装置10Bにおける上方のローラ体11Bの山部111Bと下方のローラ体12Bの山部121Bとの離間距離Dと、上方のローラ体11Bの押圧力Fとを、調節する。上記離間距離Dは、下方のローラ体12の軸受け部123のフレーム体5に対する締結位置を調節して行う。また、上記押圧力Fは、加圧ばね2の撓み量を調節して行う。
次に、第2ステップS2として、第1のローラ加圧装置10Aにおける上方のローラ体11と下方のローラ体12との間に炭素繊維凝集体TSGを投入し、炭素繊維凝集体TSGを高さ・ピッチ「大」の山部111、121を有するローラ体11、12にて狭圧し・押出す。炭素繊維凝集体TSGは、搬入コンベア6上に載置し、搬入コンベア6を起動することによって、上方のローラ体11と下方のローラ体12との間に炭素繊維凝集体TSGを投入する。
ここで、ローラ体11、12の外周面11G、12Gには、それぞれの回転軸に対して螺旋状に形成された山部111、121と谷部112、122とを有し、また、一対のローラ体1(11、12)は、一方のローラ体11の山部111と他方のローラ体12の谷部122とが対向して配置され、一方のローラ体11の山部111と他方のローラ体12の山部121とが、炭素繊維凝集体TSGを炭素繊維TSに沿って狭圧しながら回転して分割するので、図3に示すように、両ローラ体11、12の外周面11G、12Gに螺旋状に形成された各山部111、121が、それぞれ対向する谷部122、112に向けて炭素繊維凝集体TSGに炭素繊維TSに沿って食い込みながら、炭素繊維TS同士の隙間に割れ目WMを形成する。また、加圧ばね2の押圧力Fに基づいて、山部111、121から法線方向に作用する分力f1、f2によって、割れ目WMは、徐々に深く炭素繊維TS同士の隙間に侵入するので、隣接する割れ目WMが互いに連結されて、炭素繊維凝集体TSGを大まかに粗分割しながらローラ体11、12の送り方向へ送り出すことができる。粗分割された炭素繊維凝集体TSG2は、搬出コンベア7によって搬出される。
なお、各山部111、121が炭素繊維凝集体TSGに食い込むときには、対向するローラ体11、12の山部111、121同士によって、炭素繊維TSが押し潰されることはない。そのため、炭素繊維凝集体TSGを粗分割する際、ローラ体11、12の山部111、121によって炭素繊維TSを損傷させる恐れを低減できる。
次に、ステップS3として、炭素繊維凝集体TSGの全体を粗分割したか否かを検査し、一部粗分割されていない場合には、第1のローラ加圧装置10Aにおける上方のローラ体11と下方のローラ体12との間に再度投入して、一部粗分割されていない炭素繊維凝集体TSGを、高さ・ピッチ「大」の山部111、121を有するローラ体11、12にて狭圧し・押出すこと(ステップS2)を、繰り返す。これは、炭素繊維凝集体TSG2の全体が、略均一に粗分割されるまで繰り返す。
次に、ステップS4として、第2のローラ加圧装置10Bにおける上方のローラ体11Bと下方のローラ体12Bとの間に粗分割した炭素繊維凝集体TSG2を投入し、粗分割した炭素繊維凝集体TSG2を高さ・ピッチ「小」の山部111B、121Bを有するローラ体11B、12Bにて狭圧し・押出す。粗分割された炭素繊維凝集体TSG2は、搬入コンベア6上に載置し、搬入コンベア6を起動することによって、上方のローラ体11Bと下方のローラ体12Bとの間に炭素繊維凝集体TSG2を投入する。
ここでも、ローラ体11B、12Bの外周面11G、12Gには、それぞれの回転軸に対して螺旋状に形成された山部111B、121Bと谷部112B、122Bとを有し、また、一対のローラ体1B(11B、12B)は、一方のローラ体11Bの山部111Bと他方のローラ体12Bの谷部122Bとが対向して配置され、一方のローラ体11Bの山部111Bと他方のローラ体12Bの山部121Bとが、粗分割した炭素繊維凝集体TSG2を炭素繊維TSに沿って狭圧しながら回転して分割するので、図4に示すように、両ローラ体11B、12Bの外周面に螺旋状に形成された各山部111B、121Bが、それぞれ対向する谷部122B、112Bに向けて炭素繊維凝集体TSG2に食い込みながら、炭素繊維TS同士の隙間に細かい割れ目WM2を形成する。その結果、隣接する割れ目WM2が互いに連結されて、粗分割された炭素繊維凝集体TSG2を所要の太さの糸状の炭素繊維束TSBに分割して、ローラ体11、12の送り方向へ送り出すことができる。糸状に分割された炭素繊維束TSBは、搬出コンベア7によって搬出される。
なお、各山部111B、121Bが粗分割された炭素繊維凝集体TSG2に食い込むときには、対向するローラ体11B、12Bの山部111B、121B同士によって、炭素繊維TSが押し潰されることはない。そのため、粗分割された炭素繊維凝集体TSG2を所要の太さの糸状の炭素繊維束TSBに分割する際、ローラ体11B、12Bの山部111B、121Bによって炭素繊維TSを損傷させる恐れを低減できる。
次に、ステップS5として、粗分割した炭素繊維凝集体TSG2の全体を所要の太さの糸状の炭素繊維束TSBに分割したか否かを検査し、一部分割されていない場合には、第2のローラ加圧装置10Bにおける上方のローラ体11Bと下方のローラ体12Bとの間に再度投入して、一部分割されていない炭素繊維凝集体TSG2を、高さ・ピッチ「小」の山部111B、121Bを有するローラ体11B、12Bにて狭圧し・押出すこと(ステップS4)を、繰り返す。これは、粗分割した炭素繊維凝集体TSG2の全体が、所要の太さの糸状の炭素繊維束TSBに分割されるまで繰り返す。以上の結果、炭素繊維TSの損傷を回避しつつ、炭素繊維凝集体TSGを所要の太さの糸状の炭素繊維束TSBに簡単かつ低コストで分割することができる。
以上、詳細に説明したように、本実施形態に係る酸素繊維凝集体の分割方法によれば、炭素繊維TSの損傷を回避しつつ、炭素繊維凝集体TSGを糸状の炭素繊維束TSBに簡単かつ低コストで分割することができる。
<作用効果>
以上、詳細に説明したように、本実施形態に係る酸素繊維凝集体の分割方法によれば、炭素繊維凝集体TSGを狭圧しながら回転して炭素繊維TSの繊維方向に送り出す少なくとも一対のローラ体1、1B(11、12、11B、12B)を有するローラ加圧装置10(10A、10B)を備え、ローラ体11、12、11B、12Bの外周面11G、12Gには、それぞれの回転軸に対して螺旋状に形成された山部111、121、111B、121Bと谷部112、122、112B、122Bとを有し、また、一対のローラ体1、1Bは、一方のローラ体11、11Bの山部111、111Bと他方のローラ体12、12Bの谷部122、122Bとが対向して配置され、一方のローラ体11、11Bの山部111、111Bと他方のローラ体12、12Bの山部121、121Bとが、炭素繊維凝集体TSGを炭素繊維TSに沿って狭圧しながら回転して分割するので、両ローラ体11、12、11B、12Bの外周面11G、12Gに螺旋状に形成された各山部111、111B、121、121Bが、それぞれ対向する谷部122、122B、112、112Bに向けて炭素繊維凝集体TSGに炭素繊維TSに沿って食い込みながら、炭素繊維TS同士の隙間に割れ目WM、WM2を形成して、炭素繊維凝集体TSGを炭素繊維TSに沿って分割しながらローラ体11、12、11B、12Bの送り方向へ送り出すことができる。そのため、ローラ体11、12、11B、12Bにおける山部111、121、111B、121Bの高さh1、h2やピッチp1、p2等を任意の大きさに形成することによって、炭素繊維凝集体TSGを炭素繊維TSに沿って糸状の炭素繊維束TSB(例えば、0.5〜2mm程度の外径で紡績糸として利用可能な太さの炭素繊維束)に、簡単かつ低コストで分割させることができる。
また、一対のローラ体1、1Bは、一方のローラ体11、11Bの山部111、111Bと他方のローラ体12、12Bの谷部122、122Bとが対向して配置されているので、一対のローラ体1、1Bが炭素繊維凝集体TSGを狭圧して、各山部111、121、111B、121Bが炭素繊維凝集体TSGに食い込むときには、対向するローラ体1、1Bの山部111、121、111B、121B同士によって、炭素繊維TSが押し潰されることはない。そのため、炭素繊維凝集体TSGを糸状の炭素繊維束TSBに分割する際、ローラ体1、1Bの山部111、121、111B、121Bによって炭素繊維TSを損傷させる恐れを低減できる。
また、ローラ体11、12、11B、12Bの外周面11G、12Gには、それぞれの回転軸に対して螺旋状に形成された山部111、111B、121、121Bと谷部112、122、112B、122Bとを有するので、炭素繊維凝集体TSGに食い込んだ山部111、111B、121、121Bが周方向に回転するとき、螺旋状に形成された山部111、111B、121、121Bの一方の斜面で炭素繊維凝集体TSGを送り方向へ押出すことができる。したがって、炭素繊維凝集体TSGが長尺ものであっても、連続した糸状の炭素繊維束TSBに分割することができる。また、連続した糸状の炭素繊維束TSBであるので、軽く捻じりを入れることによって紡績糸等として簡単に利用でき、その利用範囲を大幅に拡大することができる。なお、この分割方法は、炭素繊維強化プラスチックに使用する前の未使用の炭素繊維凝集体にも使用できる。
よって、本実施形態によれば、炭素繊維TSの損傷を回避しつつ、炭素繊維凝集体TSGを糸状の炭素繊維束TSBに簡単かつ低コストで分割する炭素繊維凝集体の分割方法を提供することができる。
また、本実施形態によれば、ローラ加圧装置10には、山部111、121の高さh1とピッチp2とが相対的に大きいローラ体11、12で構成された第1のローラ加圧装置10Aと、山部111B、121Bの高さh2とピッチp2とが相対的に小さいローラ体11B、12Bで構成された第2のローラ加圧装置10Bとを備え、第1のローラ加圧装置10Aにて、炭素繊維凝集体TSGを大まかに粗分割した後で、第2のローラ加圧装置10Bにて、粗分割した炭素繊維凝集体TSG2を所要の太さの炭素繊維束TSBに分割するので、炭素繊維凝集体TSGの幅や厚さが大きい場合、又は炭素繊維TS同士の凝着力が大きい場合でも、第1のローラ加圧装置10Aによって予め炭素繊維凝集体TSGを粗分割することによって、第2のローラ加圧装置10Bによって炭素繊維凝集体TSG2を所要の太さの炭素繊維束TSBにより簡単かつ確実に分割することができる。この場合、炭素繊維凝集体TSGを段階的に細かく分割していくので、ローラ体11、12、11B、12Bの狭圧力を無理に増加させる必要がない。したがって、炭素繊維TSの損傷を回避しつつ、より一層均一な太さの炭素繊維束TSBに分割することができる。
また、本実施形態によれば、ローラ体11、12、11B、12Bの山部111、121、111B、121B及び谷部112、122、112B、122Bは、サインカーブ状に湾曲した湾曲断面で形成されているので、山部111、121、111B、121Bが炭素繊維凝集体TSG、TSG2に食い込むとき、滑らかな湾曲面で炭素繊維TSに接触し、凝集した炭素繊維TS同士をより滑らかに引き離すことができる。また、山部111、121、111B、121Bが炭素繊維凝集体TSGに深く食い込んでも、炭素繊維TSを押し潰す恐れが少ない。したがって、炭素繊維凝集体TSG、TSG2の分割に伴う炭素繊維TSの負担を軽減し、炭素繊維TSの損傷をより一層回避できる。
また、本実施形態によれば、ローラ体11、12、11B、12Bの山部111、121、111B、121Bの表面は、所定の面粗度で粗面加工されているので、一方のローラ体11、11Bの山部111、111Bと他方のローラ体12、12Bの山部121、121Bとが、炭素繊維凝集体TSGを炭素繊維TSに沿って狭圧しながら回転するとき、山部111、121、111B、121Bと炭素繊維TSとの間で滑りが生じにくい。そのため、炭素繊維TSの隙間に食い込んだ山部111、121、111B、121Bが、分割した炭素繊維凝集体TSG、TSG2又は炭素繊維束TSBをローラ体11、12、11B、12Bの送り方向により効果的に送り出し、炭素繊維TSの折損や毛羽立ちを回避し易く、炭素繊維TSの損傷をより一層回避できる。
また、他の実施形態に係る製造装置20によれば、炭素繊維凝集体TSG、TSG2を載置してローラ加圧装置10(10A、10B)に搬入する搬入コンベア6と、ローラ加圧装置10(10A、10B)から送り出された炭素繊維凝集体TSG2又は炭素繊維束TSBを搬出する搬出コンベア7とを備え、ローラ加圧装置10(10A、10B)のローラ回転速度は、搬入コンベア6及び搬出コンベア7の送り速度と略同一であるので、炭素繊維凝集体TSG、TSG2を搬入コンベア6に供給すれば、粗分割された炭素繊維凝集体TSG2又は糸状の炭素繊維束TSBを炭素繊維TSの方向を揃えた状態で搬出コンベア7によって取り出すことができる。そのため、粗分割された炭素繊維凝集体TSG2又は分割された炭素繊維束TSBが細くて撓み易くても、炭素繊維TSの屈曲が防止されて、炭素繊維TSは折損しにくくなる。その結果、炭素繊維TSが折損することなく、送り方向に整列された炭素繊維束TSBを簡単に製造することができる。
本発明は、略平行に配置された多数の炭素繊維が凝集された炭素繊維凝集体を、当該炭素繊維に沿って、糸状の炭素繊維束に細かく分割する炭素繊維凝集体の分割方法及びその分割方法に使用する製造装置として利用できる。
1、1B ローラ体
6 搬入コンベア
7 搬出コンベア
10、10A、10B ローラ加圧装置
11、12、11B、12B ローラ体
11G、12G 外周面
111、121、111B、121B 山部
112、122、112B、122B 谷部
TS 炭素繊維
TSG、TSG2 炭素繊維凝集体
TSB 炭素繊維束
h1、h2 高さ
p1、p2 ピッチ

Claims (5)

  1. 略平行に配置された多数の炭素繊維が凝集された炭素繊維凝集体を、前記炭素繊維に沿って糸状の炭素繊維束に細かく分割する炭素繊維凝集体の分割方法であって、
    前記炭素繊維凝集体を狭圧しながら回転して前記炭素繊維の繊維方向に送り出す少なくとも一対のローラ体を有するローラ加圧装置を備え、前記ローラ体の外周面には、それぞれの回転軸に対して螺旋状に形成された山部と谷部とを有すること、
    前記一対のローラ体は、一方のローラ体の山部と他方のローラ体の谷部とが対向して配置され、前記一方のローラ体の山部と前記他方のローラ体の山部とが、前記炭素繊維凝集体を前記炭素繊維に沿って狭圧しながら回転して分割することを特徴とする炭素繊維凝集体の分割方法。
  2. 請求項1に記載された炭素繊維凝集体の分割方法において、
    前記ローラ加圧装置には、前記山部の高さとピッチとが相対的に大きいローラ体で構成された第1のローラ加圧装置と、前記山部の高さとピッチとが相対的に小さいローラ体で構成された第2のローラ加圧装置とを備え、
    前記第1のローラ加圧装置にて、前記炭素繊維凝集体を大まかに粗分割した後で、前記第2のローラ加圧装置にて、粗分割した炭素繊維凝集体を所要の太さの炭素繊維束に分割することを特徴とする炭素繊維凝集体の分割方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載された炭素繊維凝集体の分割方法において、
    前記ローラ体の山部及び谷部は、サインカーブ状に湾曲した湾曲断面で形成されていることを特徴とする炭素繊維凝集体の分割方法。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載された炭素繊維凝集体の分割方法において、
    前記ローラ体の山部の表面は、所定の面粗度で粗面加工されていることを特徴とする炭素繊維凝集体の分割方法。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載された炭素繊維凝集体の分割方法に用いる製造装置であって、
    前記炭素繊維凝集体を載置して前記ローラ加圧装置に搬入する搬入コンベアと、前記ローラ加圧装置から送り出された前記炭素繊維凝集体又は前記炭素繊維束を搬出する搬出コンベアとを備え、
    前記ローラ加圧装置のローラ回転速度は、前記搬入コンベア及び前記搬出コンベアの送り速度と略同一であることを特徴とする製造装置。
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