JP2021066005A - 数値制御装置、プログラム及び制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】揺動切削を行う際に切削工具の切削速度が過大となることを防止できる数値制御装置を提供すること。【解決手段】本発明に係る数値制御装置は、切削工具の前記ワークに対する相対速度である切削速度の上限値を取得する上限値取得部と、主軸回転数及送り速度を算出する基準速度算出部と、送り速度に対して重畳される揺動速度を算出する揺動速度算出部と、主軸回転数、送り速度及び揺動速度に基づいて切削速度を算出する切削速度算出部と、切削速度算出部が算出した切削速度の最大値が上限値取得部が取得した上限値を超えないよう、主軸回転数及び送り速度の少なくともいずれかを調整する速度調整部と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、数値制御装置、プログラム及び制御方法に関する。
従来より、切削工具とワークを相対的に回転させる主軸、及び切削工具をワークに対して相対移動させる送り軸を有し、主軸及び送り軸を協調動作させて切削工具によりワークを切削加工する例えば旋盤のような工作機械が用いられている。
また、旋盤等の工作機械では、通常、切削工具の刃先が連続してワークの表面の材料を削り取るため、ワークの材質によっては削り取られた材料が細長い削り屑(切粉)となり、切削工具に纏わりついてワークの加工を阻害する可能性がある。これに対して、例えば特許文献1に記載されるように、数値制御装置を用いて、所定の振動回数でワークに対して切削工具を往復移動させる揺動切削を行う技術が知られている。揺動切削では、切削工具を往復移動させることにより定期的に切削工具がワークから離れるので、削り屑が一定の長さで細断される。
特開2018−94690号公報
上述のように、切削工具を往復移動させる揺動切削を行う場合、切削工具の送り速度が周期的に変動するので切削工具とワークの表面に対する相対的な速度である切削速度が定期的に大きくなる。一般に、切削工具及びワークの材質等に応じて、適切な切削が可能となる切削速度の範囲が限られる。切削速度が過度に大きくなると、びびり振動の発生によるワーク加工面の荒れ、工作機械の駆動機構の過負荷や疲労、切削工具の異常な損耗等の様々な不都合が生じるおそれがある。このため、従来の工作機械では、揺動切削を行う場合には、切削工具の速度の変動を考慮して、切削工具の切削速度が過大とならないように主軸の回転速度や工具の送り速度を十分に低く設定する必要がある。
そこで、本発明は、揺動切削を行う際に切削工具の切削速度が過大となることを防止できる数値制御装置、プログラム及び制御方法を提供することを課題とする。
(1) 本発明に係る数値制御装置(後述する数値制御装置1)は、切削工具(後述する切削工具T)とワーク(後述するワークW)を相対的に回転させる少なくとも一つの主軸(後述する主軸Ac)、及び前記切削工具を前記ワークに対して相対移動させる少なくとも一つの送り軸(後述する送り軸Az)を有し、前記主軸及び前記送り軸を協調動作させて前記切削工具により前記ワークを切削加工する工作機械(後述する工作機械100)を制御する数値制御装置であって、前記切削工具の前記ワークに対する相対速度である切削速度の上限値を取得する上限値取得部(後述する上限値取得部13)と前記主軸の回転数である主軸回転数、及び前記送り軸の移動速度である送り速度を算出する基準速度算出部(後述する基準速度算出部14)と、前記送り速度に対して重畳される揺動速度を算出する揺動速度算出部(後述する揺動速度算出部15)と、前記主軸回転数、前記送り速度及び前記揺動速度に基づいて前記切削速度を算出する切削速度算出部(後述する切削速度算出部16)と、前記切削速度算出部が算出した前記切削速度の最大値が前記上限値取得部が取得した前記上限値を超えないよう、前記主軸回転数及び前記送り速度の少なくともいずれかを調整する速度調整部(後述する速度調整部17)と、を備える。
(2) (1)の数値制御装置において、前記速度調整部は、加工プログラムに従って前記主軸回転数及び前記送り速度の調整量の比率を変化させてもよい。
(3) (1)〜(2)の数値制御装置において、前記速度調整部は、オペレータの入力に従って前記主軸回転数及び前記送り速度の調整量の比率を変化させてもよい。
(4) 本発明に係るプログラムは、切削工具とワークを相対的に回転させる少なくとも一つの主軸、及び前記切削工具を前記ワークに対して相対移動させる少なくとも一つの送り軸を有し、前記主軸及び前記送り軸を協調動作させて前記切削工具により前記ワークを切削加工する工作機械を制御するプログラムであって、前記切削工具の前記ワークに対する相対速度である切削速度の上限値を取得する上限取得要素と、前記主軸の回転数である主軸回転数、及び前記送り軸の移動速度である送り速度を算出する基準速度算出要素と、前記送り速度に対して重畳される揺動速度を算出する揺動速度算出要素と、前記主軸回転数、前記送り速度及び前記揺動速度に基づいて前記切削速度を算出する切削速度算出要素と、前記切削速度算出要素が算出した前記切削速度の最大値が前記上限値取得要素が取得した前記上限値を超えないよう、前記主軸回転数及び前記送り速度の少なくとも一つを調整する速度調整要素と、を備える。
(5) 本発明に係る制御方法は、切削工具とワークを相対的に回転させる少なくとも一つの主軸、及び前記切削工具を前記ワークに対して相対移動させる少なくとも一つの送り軸を有し、前記主軸及び前記送り軸を協調動作させて前記切削工具により前記ワークを切削加工する工作機械を制御する制御方法であって、前記切削工具の前記ワークに対する相対速度である切削速度の上限値を取得する工程と、前記主軸の回転数である主軸回転数、及び前記送り軸の移動速度である送り速度を算出する工程と、前記送り速度に対して重畳される揺動速度を算出する工程と、前記主軸回転数、前記送り速度及び前記揺動速度に基づいて前記切削速度を算出する工程と、前記切削速度を算出する工程で算出した前記切削速度の最大値が前記上限値を取得する工程で取得した前記上限値を超えないよう、前記主軸回転数及び前記送り速度の少なくともいずれかを調整する工程と、を備える。
本発明に係る数値制御装置、プログラム及び制御方法によれば、揺動切削を行う際に切削工具の切削速度が過大となることを防止することができる。
本発明の一実施形態に係る数値制御装置を備える工作機械の構成を示すブロック図である。 図1の工作機械による加工時のワーク表面における切削工具の軌跡を示す図である。 図1の工作機械における揺動切削の制御手順を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る数値制御装置1を備える工作機械100の構成を示すブロック図である。
本実施形態の工作機械100は、切削工具Tを用いて加工対象であるワークWを切削加工するNC旋盤である。工作機械100は、切削工具とワークを相対的に回転(本実施形態ではワークWを回転)させる主軸Ac、切削工具TをワークWに対して相対移動(本実施形態では切削工具Tを移動)させる送り軸Az、及び切削工具TをワークWに対して主軸Acの径方向に相対移動(本実施形態では切削工具Tを移動)させる切り込み軸Axの3つの制御軸を有する。このため、工作機械100は、これらの制御軸Ac,Az,Axを駆動する駆動モータ(主軸モータMc、送り軸モータMz及び切り込み軸モータMx)と、各駆動モータMc,Mz、Mxに駆動電流を印加するサーボアンプ(主軸アンプSc、送り軸アンプSz及び切り込み軸アンプSx)とを有する。
数値制御装置1は、主軸Ac、送り軸Az及び切り込み軸Axを協調動作させて切削工具TによりワークWを切削加工する工作機械100を制御する。数値制御装置1は、プログラム記憶部11と、データ記憶部12と、上限値取得部13と、基準速度算出部14と、揺動速度算出部15と、切削速度算出部16と、速度調整部17と、駆動出力部18と、入力装置19とを備える。
数値制御装置1は、本発明に係る制御方法を実施する装置である。また、数値制御装置1は、例えばCPU、メモリ等を有するコンピュータに本発明に係るプログラムを読み込ませることによって実現することができる。本発明に係るプログラムは、非一時的な記録媒体に記録して提供され得る。数値制御装置1の各構成要素は、機能的に区別されるものであって、物理的構成及び数値制御装置1を実現するためのプログラムの構造において明確に区分できるものでなくてもよい。
プログラム記憶部11は、外部から入力される加工プログラムを記憶する。加工プログラムは、例えばGコード等によって記述される。数値制御装置1は、加工プログラムに従って工作機械100の制御軸Ac,Az,Axを制御することにより、ワークWを所望の形状に加工する。
データ記憶部12は、ワークWの加工に必要な一般的な情報を記憶する。データ記憶部12に記憶される情報としては、例えば、複数のワークWの材質と複数の切削工具Tの種類とのそれぞれの組み合わせにおける切削速度(切削工具TのワークWの表面に対する相対速度(vc[mm/s])の上限値(vclimit[mm/s])を定義したテーブル等を含むことができる。
上限値取得部13は、プログラム記憶部11及びデータ記憶部12の情報を参照して、使用する切削工具T及びワークWの組み合わせにおける切削速度の上限値vclimitを取得する。
基準速度算出部14は、例えば加工プログラムに従って、主軸Acの回転数である主軸回転数(S[rev/min])及び主軸Acの回転によるワークWの周速(f1[mm/s])、並びに送り軸Azの移動速度である送り速度(v1[mm/s])及び主軸Acの1回転当たりの切削工具Tの送り量である毎回送り量(F[mm/rev])を算出する。より詳しくは、基準速度算出部14は、加工プログラムに記述されるワークWの加工形状に応じて揺動制御を行わない場合に最適となる主軸回転数S、周速f1、毎回送り量F及び送り速度v1を算出する。なお、周速f1は、ワークWの直径(L[mm])を用いてπ・L・S/60として算出することができる。
揺動速度算出部15は、主軸回転数S及び毎回送り量Fに基づいて、送り速度v1に対して重畳される周期的な速度変動成分であり、時間(t[s])の関数である揺動速度(vo(t)[mm/s])を算出する。揺動速度算出部15は、位置を正弦波状に揺動するように揺動速度vo(t)を正弦波状に変動する速度成分としてもよい。
例として、揺動速度算出部15は、揺動制御を行う場合の送り軸Azの位置の揺動制御を行なわない場合の位置との偏差である揺動位置(D[mm])を正弦波状に変化させる。具体的には、揺動位置D(t)の周波数を主軸回転数Sに定数(I)を乗じた値(S・I・60[Hz])とし、揺動位置D(t)の振幅を毎回送り量Fに定数(K)を乗じて2で除した値(K・F/2)とすることができる。つまり、揺動位置D(t)は、K・F/2・cos(2π/60・S・I・t)−K・F/2として表すことができる。揺動速度Vo(t)は、揺動位置D(t)を微分したものであるため、−π/60・K・F・S・I・sin(2π/60・S・I・t)として算出することができる。
切削工具Tの送り軸Az方向の位置は、送り速度v1及び揺動速度vo(t)の積分値の合計として表される。これを、主軸Acの回転角度に対する変化として示すと、図2に示すように、主軸Acの第n回目の回転時の切削工具Tの軌跡と主軸Acの第n+1回目の回転時の切削工具Tの軌跡とは、例えば定数Iを0.5の奇数倍に近い値とすることにより位相を約180°異ならせることができる。このため、第n回目の回転時に切削工具Tの送り方向位置が極大となるワークWの周方向位置と、第n+1回目の回転時に切削工具Tの送り方向位置が極小となるワークWの周方向位置とが一致する。また、主軸Acの第n回目の回転時の切削工具Tの軌跡と主軸Acの第n+1回目の回転時の切削工具Tの軌跡とは、1周期に一度重なり合う。
主軸Acの第n回目の回転時の切削工具Tの軌跡と主軸Acの第n+1回目の回転時の切削工具Tの軌跡とが重なり合う区間では、切削工具TがワークWから送り軸Az方向に離間した状態となる。切削工具TがワークWを削り取った材料から形成される切り屑の生成は、切削工具TがワークWから離間した瞬間に終了する。つまり、切り屑は、切削工具Tの揺動の1周期毎に切断される。
切削速度算出部16は、周速f1、送り速度v1及び揺動速度vo(t)並びにワークWの形状に基づいて時間tの関数である切削速度vc(t)を算出する。具体的には、切削速度vc(t)は、送り速度v1に揺動速度vo(t)を加算した速度と、切削工具Tの刃先位置におけるワークWの周速と、ワークWの形状に沿って移動する切削工具Tの切り込み軸Ax方向の速度とのベクトル和として算出される。
切削速度算出部16は、演算負荷を低減するために、最初に揺動速度vo(t)の最大値を算出し、揺動速度vo(t)の最大値を用いて切削速度vc(t)の最大値だけを算出してもよい。
速度調整部17は、切削速度算出部16が算出した切削速度vc(t)の最大値が上限値取得部13が取得した上限値vclimitを超えないよう、周速f1及び送り速度v1の少なくともいずれかを調整する。つまり、速度調整部17は、切削速度算出部16が算出した切削速度vc(t)の最大値が上限値vclimitを超える場合、周速f1及び送り速度v1の少なくとも一方を基準速度算出部14が算出した値から変更して、揺動速度算出部15及び切削速度算出部16に再計算させる。
前記速度調整部17は、周速f1及び送り速度v1のいずれか一方だけを調整するよう構成されてもよい。この場合、周速f1を調整する方が切削速度vc(t)の最大値を比較的容易に上限値vclimit以下に抑制することができる。また、周速f1及び送り速度v1の両方を調整する場合、前記速度調整部17は、周速f1及び送り速度v1の調整量の比率、又は切削速度vc(t)の最大値の変化量に対する周速f1及び送り速度v1の調整量の寄与度が一定なるよう周速f1及び送り速度v1を調整するよう構成されてもよく、周速f1及び送り速度v1の一方で大まかな調整を行い、他方で微調整を行うよう構成されてもよく、周速f1及び送り速度v1の一方の調整量が所定の上限に達した場合にのみ他方を調整するよう構成されてもよい。
また、速度調整部17は、他のパラメータに従って、切削速度vc(t)の最大値の調整における周速f1及び送り速度v1の調整量の比率を変化させてもよい(調整量の比率を直接指定する場合だけでなく、結果的に調整量の比率が変化する場合を含む)。調整量の比率を変化させるパラメータは、加工プログラムに記述されてもよく、入力装置19を用いてオペレータが入力してもよい。
このように、切削速度vc(t)の最大値の調整において周速f1及び送り速度v1の調整量の比率を変化させることによって、それぞれの加工(ワークWの材質及び加工形状、切削工具の種類等の条件)に応じて、例えば加工精度、加工時間等に対する影響を極小化することができる。加工プログラムに従って周速f1及び送り速度v1の調整量の比率を変化させることで、個々の加工を確実に最適化することができる。また、オペレータの入力に従って周速f1及び送り速度v1の調整量の比率を変化させることで、そのようなパラメータを記述していない加工プログラムを使用する場合にも、加工を最適化することができる。
周速f1及び送り速度v1の調整量の比率変化は、周速f1及び送り速度v1の調整量の比率を直接指定するだけでなく、例えば周速f1及び送り速度v1の調整量の上限を設定(一方を調整不可とする場合を含む)したり、切削速度vc(t)の最大値の変化量に対する周速f1及び送り速度v1の調整量の寄与度合を指定したりすることによってももたらされ得る。
駆動出力部18は、調整された周速f1、送り速度v1及び揺動速度vo(t)でワークW及び切削工具を相対移動させるよう、主軸アンプSc、送り軸アンプSz、切り込み軸アンプSxに指令信号を入力する。
入力装置19は、ユーザが入力可能なものであればよく、例えばキーボード、タッチパネル、スイッチ等を有する構成とすることができ、ユーザが使用する端末又は上位の制御装置と通信するためのインターフェイス等であってもよい。
以上の説明から明らかなように、数値制御装置1を実現する本発明に係るプログラムの一実施形態のプログラムは、切削速度vcの上限値vclimitを取得する上限値取得部13を実現する上限値取得要素と、加工プログラムに従う周速f1及び送り速度v1を算出する基準速度算出部14を実現する基準速度算出要素と、周速f1及び送り速度v1に基づいて揺動速度vo(t)を算出する揺動速度算出部15を実現する揺動速度算出要素と、切削速度vc(t)を算出する切削速度算出部16を実現する切削速度算出要素と、切削速度vc(t)の最大値が上限値取得要素が上限値vclimitを超えないよう周速f1及び送り速度v1の少なくともいずれかを調整する速度調整部17を実現する速度調整要素と、を備えることができる。
また、数値制御装置1が実施する本発明に係る制御方法の一実施形態の制御方法は、図3に示すように、切削速度vcの上限値vclimitを取得する工程(ステップS1:上限値取工程)と、加工プログラムに従う周速f1及び送り速度v1を算出する工程(ステップS2:基準速度算出工程)と、主軸回転数S及び送り速度v1に基づいて揺動速度vo(t)を算出する工程(ステップS3:揺動速度算出工程)と、切削速度vc(t)を算出する切工程(ステップS4:切削速度算出工程)と、切削速度vc(t)の最大値が上限値取得要素が上限値vclimitを超えないよう周速f1及び送り速度v1の少なくともいずれかを調整する工程(ステップS5:速度調整工程)と、調整された切削速度vc(t)を記憶する工程(ステップS6:記憶工程)とを備えることができる。
ステップS5の速度調整工程は、切削速度vc(t)の最大値が上限値vclimitを超えるか否かを確認する工程(ステップS51:確認工程)と、ステップS51の確認工程で切削速度vc(t)の最大値が上限値vclimitを超えると判断された場合に、周速f1及び送り速度v1の少なくともいずれかを変更する工程(ステップS52:変更工程)とを有することができる。ステップS52の変更工程を実行した場合には、ステップS3の揺動速度算出工程に戻って揺動速度vo(t)を再計算してから、ステップS4の切削速度算出工程で送り速度v1を再計算した後、再度、ステップS51の確認工程で切削速度vc(t)の最大値と上限値vclimitとを比較する。
数値制御装置1、数値制御装置1を実現するプログラム、数値制御装置1が実施する制御方法は、工作機械100において揺動切削を行う際に、切削速度vc(t)が過大となることを防止、具体的には切削速度vc(t)を上限値vclimit以下に抑制することができる。逆に言うと、数値制御装置1、数値制御装置1を実現するプログラム、数値制御装置1が実施する制御方法は、切削速度vc(t)を上限値vclimit以下に抑制できる範囲内で周速f1及び送り速度vzを大きくすることによって、加工時間の増大を抑制することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前述した実施形態に限るものではない。また、本実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
例として、本発明に係る数値制御装置、プログラム及び制御方法は、周速及び送り速度の調整量の比率を変更できなくてもよい。
本発明に係る数値制御装置、プログラム及び制御方法において、揺動速度の波形は、正弦波状のものに限られず、例えば鋸波、三角波、台形波、矩形波等、周期的に変動するものであればよい。
本発明に係る数値制御装置、プログラム及び制御方法は、主軸回転数をワークの周速が一定になるよう制御してもよい。つまり、本発明に係る数値制御装置、プログラム及び制御方法において、主軸回転数を時間の関数として算出してもよい。
本発明に係る数値制御装置、プログラム及び制御方法は、旋盤に限られず、例えばボール盤等の制御に適用することもできる。
1 数値制御装置
13 上限値取得部
14 基準速度算出部
15 揺動速度算出部
16 切削速度算出部
17 速度調整部
18 駆動出力部
100 工作機械
Ac 主軸
Az 送り軸、
T 切削工具
W ワーク

Claims (5)

  1. 切削工具とワークを相対的に回転させる少なくとも一つの主軸、及び前記切削工具を前記ワークに対して相対移動させる少なくとも一つの送り軸を有し、前記主軸及び前記送り軸を協調動作させて前記切削工具により前記ワークを切削加工する工作機械を制御する数値制御装置であって、
    前記切削工具の前記ワークに対する相対速度である切削速度の上限値を取得する上限値取得部と、
    前記主軸の回転数である主軸回転数、及び前記送り軸の移動速度である送り速度を算出する基準速度算出部と、
    前記送り速度に対して重畳される揺動速度を算出する揺動速度算出部と、
    前記主軸回転数、前記送り速度及び前記揺動速度に基づいて前記切削速度を算出する切削速度算出部と、
    前記切削速度算出部が算出した前記切削速度の最大値が前記上限値取得部が取得した前記上限値を超えないよう、前記主軸回転数及び前記送り速度の少なくともいずれかを調整する速度調整部と、
    を備える数値制御装置。
  2. 前記速度調整部は、加工プログラムに従って前記主軸回転数及び前記送り速度の調整量の比率を変化させる請求項1に記載の数値制御装置。
  3. 前記速度調整部は、オペレータの入力に従って前記主軸回転数及び前記送り速度の調整量の比率を変化させる請求項1又は請求項2に記載の数値制御装置。
  4. 切削工具とワークを相対的に回転させる少なくとも一つの主軸、及び前記切削工具を前記ワークに対して相対移動させる少なくとも一つの送り軸を有し、前記主軸及び前記送り軸を協調動作させて前記切削工具により前記ワークを切削加工する工作機械を制御するプログラムであって、
    前記切削工具の前記ワークに対する相対速度である切削速度の上限値を取得する上限値取得要素と、
    前記主軸の回転数である主軸回転数、及び前記送り軸の移動速度である送り速度を算出する基準速度算出要素と、
    前記送り速度に対して重畳される揺動速度を算出する揺動速度算出要素と、
    前記主軸回転数、前記送り速度及び前記揺動速度に基づいて前記切削速度を算出する切削速度算出要素と、
    前記切削速度算出要素が算出した前記切削速度の最大値が前記上限値取得要素が取得した前記上限値を超えないよう、前記主軸回転数及び前記送り速度の少なくともいずれかを調整する速度調整要素と、
    を備えるプログラム。
  5. 切削工具とワークを相対的に回転させる少なくとも一つの主軸、及び前記切削工具を前記ワークに対して相対移動させる少なくとも一つの送り軸を有し、前記主軸及び前記送り軸を協調動作させて前記切削工具により前記ワークを切削加工する工作機械を制御する制御方法であって、
    前記切削工具の前記ワークに対する相対速度である切削速度の上限値を取得する工程と、
    前記主軸の回転数である主軸回転数、及び前記送り軸の移動速度である送り速度を算出する工程と、
    前記送り速度に対して重畳される揺動速度を算出する工程と、
    前記送り速度及び前記揺動速度に基づいて前記切削速度を算出する工程と、
    前記切削速度を算出する工程で算出した前記切削速度の最大値が前記上限値を取得する工程で取得した前記上限値を超えないよう、前記主軸回転数及び前記送り速度の少なくともいずれかを調整する工程と、
    を備える制御方法。
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