JP2021063537A - 車両用駆動伝達装置 - Google Patents

車両用駆動伝達装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2021063537A
JP2021063537A JP2019187873A JP2019187873A JP2021063537A JP 2021063537 A JP2021063537 A JP 2021063537A JP 2019187873 A JP2019187873 A JP 2019187873A JP 2019187873 A JP2019187873 A JP 2019187873A JP 2021063537 A JP2021063537 A JP 2021063537A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
peripheral surface
gear
support portion
oil
outer peripheral
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2019187873A
Other languages
English (en)
Inventor
光将 松原
Mitsumasa Matsubara
光将 松原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin AW Co Ltd
Original Assignee
Aisin AW Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aisin AW Co Ltd filed Critical Aisin AW Co Ltd
Priority to JP2019187873A priority Critical patent/JP2021063537A/ja
Publication of JP2021063537A publication Critical patent/JP2021063537A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】低重量化を図りつつ必要とする部位に潤滑油を適切に供給することができる車両用駆動伝達装置を実現する。【解決手段】車両用駆動伝達装置は、第1軸部材を支持する第1支持部(71)と、第2軸部材を支持する第2支持部(72)と、第1支持部(71)から延びる第1リブ部(81)と、第1支持部(71)と第2支持部(72)とを接続する第2リブ部(82)とを備える。第1リブ部(81)と第1支持部(71)とにより第1油貯留部(OT1)が形成され、第1支持部(71)と第2リブ部(82)と第2支持部(72)とにより第2油貯留部(OT2)が形成されている。第1支持部(71)に第1油貯留部(OT1)と内周面(71a)とを連通する第1油路(91)が形成され、第2支持部(72)に第2油貯留部(OT2)と内周面(72a)とを連通する第2油路(92)が形成されている。【選択図】図5

Description

本発明は、車両用駆動伝達装置に関する。
ギヤが形成された複数の軸部材を備える車両用駆動伝達装置が利用されている。このような車両用駆動伝達装置の一例が、特開2018−48685号公報(特許文献1)に開示されている。特許文献1の車両用駆動伝達装置では、第1ギヤ(入力歯車12a)が形成された第1軸部材(入力歯車軸12L)と、第2ギヤ(出力側小径歯車13b)と一体的に回転する第2軸部材(キャリヤフランジ34b)と、第3ギヤ(出力歯車14a)が形成された第3軸部材(出力歯車軸14L)とが、ケース内に配置された仕切部(仕切壁11)によって回転可能に支持されている。第1軸部材は、仕切部に形成された第1支持部(軸受嵌合穴16a)に内嵌された第1軸受(転がり軸受17a)を介して支持されている。第2軸部材は、仕切部に形成された第2支持部(軸受嵌合穴19a)に内嵌された第2軸受(転がり軸受20a)を介して支持されている。第3軸部材は、仕切部に形成された第3支持部(軸受嵌合穴53a)に内嵌された第3軸受(転がり軸受54a)を介して支持されている。
特許文献1の車両用駆動伝達装置において、各軸受の潤滑は「油浴潤滑や歯車の回転による跳ね掛け潤滑(特許文献1の段落0106)」により行われている。跳ね掛け潤滑では、ケースの下部に形成された油溜まり部(油溜まり75)から掻き上げられて飛散した潤滑油が、ケースの内壁に形成されたリブに沿って流れ落ちるようになっている。
しかし、そのような構造では、潤滑油を必要とする部位に適切に供給できるようにするためには多くのリブが必要となる。その結果、車両用駆動伝達装置の全体の重量が大きくなり易かった。
特開2018−48685号公報
そこで、重量の増大を抑制しつつ必要とする部位に潤滑油を適切に供給することができる車両用駆動伝達装置の実現が望まれる。
本開示に係る車両用駆動伝達装置は、
第1ギヤが形成された第1軸部材と、
第2ギヤが形成された第2軸部材と、
第1筒状内周面及び第1筒状外周面を有し、前記第1筒状内周面に内嵌された第1軸受を介して前記第1軸部材を支持する第1支持部と、
前記第1支持部に対して斜め下方に配置されているとともに、第2筒状内周面及び第2筒状外周面を有し、前記第2筒状内周面に内嵌された第2軸受を介して前記第2軸部材を支持する第2支持部と、
前記第1筒状外周面から前記第2支持部側とは反対側に向かって延びる第1リブ部と、
前記第1筒状外周面と前記第2筒状外周面とを接続する第2リブ部と、
一対の側壁部と、を備え、
前記第1支持部、前記第2支持部、前記第1リブ部、及び前記第2リブ部は、一対の前記側壁部を接続するように形成され、
前記第1リブ部と前記第1筒状外周面と一対の前記側壁部とにより、上方に向かって開口した第1油貯留部が区画形成され、
前記第1筒状外周面と前記第2リブ部と前記第2筒状外周面と一対の前記側壁部とにより、上方に向かって開口した第2油貯留部が区画形成され、
前記第1支持部に、前記第1油貯留部と前記第1筒状内周面とを連通する第1油路が形成され、
前記第2支持部に、前記第2油貯留部と前記第2筒状内周面とを連通する第2油路が形成されている。
この構成によれば、第1軸部材を支持するための第1支持部と第2軸部材を支持するための第2支持部とを利用しつつ、これらから延びる第1リブ部と第2リブ部とを設けることで、リブ部によって第1支持部及び第2支持部の補強を図りつつ、第1油貯留部及び第2油貯留部を適切に形成することができる。そして、第1油貯留部に貯留された油の一部を、第1油路を通って第1支持部の内周側に供給することができる。第1油貯留部から溢れる油は、その斜め下方に形成される第2油貯留部に貯留され、第2油貯留部に貯留された油の一部を、第2油路を通って第2支持部の内周側に供給することができる。これにより、第1筒状内周面に内嵌された第1軸受や第2筒状内周面に内嵌された第2軸受を適切に潤滑することができる。このように、補強用でもあるリブ部を用いて油貯留部を形成することで、リブ部の量を少なく抑えて重量の増大を抑制しつつ、潤滑を要する各軸受が配置されている第1支持部や第2支持部の内周側の部位に潤滑油を適切に供給することができる。
本開示に係る技術のさらなる特徴と利点は、図面を参照して記述する以下の例示的かつ非限定的な実施形態の説明によってより明確になるであろう。
実施形態の車両用駆動装置のスケルトン図 車両用駆動装置の断面図 差動歯車機構の速度線図 第5カバー部の斜視図 第5カバー部の各支持部の部分の断面図 別態様の車両用駆動装置のスケルトン図 別態様の車両用駆動装置のスケルトン図 別態様の車両用駆動装置のスケルトン図
車両用駆動伝達装置の実施形態について、図面を参照して説明する。本実施形態では、車輪W1,W2の駆動力源としての第1回転電機1A及び第2回転電機1Bと共に車両用駆動装置100に備えられる車両用駆動伝達装置90を例として説明する。図1及び図2に示すように、車両用駆動装置100は、第1回転電機1Aと、第2回転電機1Bと、車両用駆動伝達装置90とを備えている。車両用駆動伝達装置90は、第1回転電機1A及び第2回転電機1Bの駆動力を第1車輪W1及び第2車輪W2に伝達する。
車両用駆動伝達装置90は、第1車輪W1に駆動連結される第1出力部材2Aと、第2車輪W2に駆動連結される第2出力部材2Bと、動力伝達装置3とを備えている。また、車両用駆動装置100(車両用駆動伝達装置90)は、第1回転電機1A、第2回転電機1B、第1出力部材2Aの一部、第2出力部材2Bの一部、及び動力伝達装置3を収容するケースCSを備えている。なお、第1出力部材2A及び第2出力部材2Bの残りの一部は、ケースCSの外部に露出している。
ここで、「回転電機」は、モータ(電動機)、ジェネレータ(発電機)、及び必要に応じてモータ及びジェネレータの双方の機能を果たすモータ・ジェネレータのいずれをも含む概念として用いている。
また、「駆動連結」とは、2つの回転要素が駆動力を伝達可能に連結された状態を意味する。この概念には、2つの回転要素が一体回転するように連結された状態や、2つの回転要素が1つ以上の伝動部材を介して駆動力を伝達可能に連結された状態が含まれる。このような伝動部材には、回転を同速で又は変速して伝達する各種の部材(軸、歯車機構、ベルト、チェーン等)が含まれ、回転及び駆動力を選択的に伝達する係合装置(摩擦係合装置や噛み合い式係合装置等)が含まれても良い。
第1回転電機1A及び第2回転電機1Bは、第1軸X1上に配置されている。具体的には、第1回転電機1Aの第1ロータ12A及び第2回転電機1Bの第2ロータ12Bのそれぞれが、第1軸X1を中心として回転する。第1出力部材2A及び第2出力部材2Bは、第1軸X1とは異なる第3軸X3上に配置されている。具体的には、第1出力部材2A及び第2出力部材2Bのそれぞれが、第3軸X3を中心として回転する。
動力伝達装置3は、第1回転電機1Aのトルクを少なくとも第1出力部材2Aに伝達するとともに第2回転電機1Bのトルクを少なくとも第2出力部材2Bに伝達する。本実施形態の動力伝達装置3は、第1回転電機1Aのトルクを第1出力部材2A及び第2出力部材2Bに分配して伝達するとともに第2回転電機1Bのトルクを第1出力部材2A及び第2出力部材2Bに分配して伝達する。すなわち、動力伝達装置3は、第1回転電機1A及び第2回転電機1Bのトルクを、第1出力部材2Aと第2出力部材2Bとに分配して伝達する。このような動力伝達装置3は、第1回転電機1Aに駆動連結された第1入力ギヤ4Aと、第2回転電機1Bに駆動連結された第2入力ギヤ4Bと、第1出力部材2A及び第2出力部材2Bに駆動連結される差動歯車機構6と、第1入力ギヤ4Aと差動歯車機構6との動力伝達経路に配置された第1カウンタギヤ機構5Aと、第2入力ギヤ4Bと差動歯車機構6との動力伝達経路に配置された第2カウンタギヤ機構5Bとを備えている。
第1入力ギヤ4A及び第2入力ギヤ4Bは、第1回転電機1A及び第2回転電機1Bと共に、第1軸X1上に配置されている。具体的には、第1入力ギヤ4A及び第2入力ギヤ4Bのそれぞれが、第1軸X1を中心として回転する。差動歯車機構6は、第1出力部材2A及び第2出力部材2Bと共に、第3軸X3上に配置されている。具体的には、差動歯車機構6の複数の回転体(第1サンギヤS61、第2サンギヤS62、キャリヤC6、及びリングギヤR6)のそれぞれが、第3軸X3を中心として回転する。第1カウンタギヤ機構5A及び第2カウンタギヤ機構5Bは、第1軸X1及び第3軸X3とは異なる第2軸X2上に配置されている。具体的には、第1カウンタギヤ機構5Aの回転体(第1カウンタ入力ギヤ51A及び第1カウンタ出力ギヤ52A)及び第2カウンタギヤ機構5Bの回転体(第2カウンタ入力ギヤ51B及び第2カウンタ出力ギヤ52B)のそれぞれが、第2軸X2を中心として回転する。
第1軸X1、第2軸X2、及び第3軸X3は、互いに異なる仮想軸であり、互いに平行に配置されている。以下の説明では、第1軸X1、第2軸X2、及び第3軸X3に平行な方向を、車両用駆動装置100(車両用駆動伝達装置90)の「軸方向L」とする。そして、軸方向Lにおいて、第1回転電機1Aが配置される側を「軸方向第1側L1」とし、その反対側(第2回転電機1Bが配置される側)を「軸方向第2側L2」とする。また、第1軸X1、第2軸X2、及び第3軸X3のそれぞれに直交する方向を、各軸を基準とした「径方向R」とする。
第1回転電機1Aは、ケースCSに固定された第1ステータ11Aと、この第1ステータ11Aの径方向内側に回転自在に支持された第1ロータ12Aとを備えている。第1回転電機1Aは、蓄電装置(図示せず)から電力の供給を受けて力行し、或いは、車両の慣性力等によって発電した電力を蓄電装置に供給して蓄電させる。第1ロータ12Aは、第1ロータ軸13Aと一体的に回転するように連結されており、その第1ロータ軸13Aは、第1入力軸14Aと一体的に回転するように連結されている。
第2回転電機1Bは、ケースCSに固定された第2ステータ11Bと、この第2ステータ11Bの径方向内側に回転自在に支持された第2ロータ12Bとを備えている。第2回転電機1Bは、蓄電装置(図示せず)から電力の供給を受けて力行し、或いは、車両の慣性力等によって発電した電力を蓄電装置に供給して蓄電させる。第2ロータ12Bは、第2ロータ軸13Bと一体的に回転するように連結されており、その第2ロータ軸13Bは、第2入力軸14Bと一体的に回転するように連結されている。本実施形態では、第2回転電機1Bが「回転電機」に相当し、第2ロータ12Bが「ロータ」に相当する。
第1回転電機1Aと第2回転電機1Bとは、独立して回転可能に設けられている。すなわち、第1ロータ12Aと第2ロータ12Bとは、一体的に回転するようには連結されておらず、第1ロータ12Aの回転速度と第2ロータ12Bの回転速度との比は、車両用駆動装置100の状態に応じて変化する。本実施形態では、第1回転電機1A及び第2回転電機1Bとして、互いに同じ出力特性を備える2つの回転電機が用いられている。なお、第1回転電機1Aと第2回転電機1Bとで、異なる出力特性を備える回転電機を用いても良い。
動力伝達装置3を構成する第1入力ギヤ4Aは、第1ロータ軸13Aを介して第1回転電機1Aの第1ロータ12Aと一体的に回転する第1入力軸14Aに形成されている。第1入力ギヤ4Aは、第1入力軸14Aにおける軸方向Lの中央よりも軸方向第2側L2の部分の外周面に形成されている。
動力伝達装置3を構成する第2入力ギヤ4Bは、第2ロータ軸13Bを介して第2回転電機1Bの第2ロータ12Bと一体的に回転する第2入力軸14Bに形成されている。第2入力ギヤ4Bは、第2入力軸14Bにおける軸方向Lの中央よりも軸方向第1側L1の部分の外周面に形成されている。本実施形態では、第2入力ギヤ4Bが「第1ギヤ」に相当し、第2入力軸14Bが「第1軸部材」及び「入力軸」に相当する。
動力伝達装置3を構成する第1カウンタギヤ機構5Aは、第1カウンタ入力ギヤ51Aと、第1カウンタ出力ギヤ52Aと、第1カウンタ軸53Aとを備えている。第1カウンタ入力ギヤ51Aは、第1カウンタギヤ機構5Aの入力要素である。第1カウンタ入力ギヤ51Aは、第1入力ギヤ4Aに噛み合っている。第1カウンタ出力ギヤ52Aは、第1カウンタギヤ機構5Aの出力要素である。第1カウンタ出力ギヤ52Aは、第1カウンタ軸53Aを介して、第1カウンタ入力ギヤ51Aと一体的に回転するように連結されている。本実施形態では、第1カウンタ軸53Aに形成された円板状部の外周面に第1カウンタ出力ギヤ52Aが形成されている。
本実施形態では、第1カウンタ入力ギヤ51Aは、第1カウンタ出力ギヤ52Aよりも大径に形成されている。また、第1カウンタ出力ギヤ52Aは、第1カウンタ入力ギヤ51Aに対して軸方向第1側L1に配置されている。第1カウンタ出力ギヤ52Aは、第1連結部材8Aに形成された第1差動入力ギヤ7Aに噛み合っており、これらの第1差動入力ギヤ7A及び第1連結部材8Aを介して、差動歯車機構6に駆動連結されている。
動力伝達装置3を構成する第2カウンタギヤ機構5Bは、第2カウンタ入力ギヤ51Bと、第2カウンタ出力ギヤ52Bと、第2カウンタ軸53Bとを備えている。第2カウンタ入力ギヤ51Bは、第2カウンタギヤ機構5Bの入力要素である。第2カウンタ入力ギヤ51Bは、第2入力ギヤ4Bに噛み合っている。本実施形態では、第2カウンタ入力ギヤ51Bが「第4ギヤ」に相当する。第2カウンタ出力ギヤ52Bは、第2カウンタギヤ機構5Bの出力要素である。第2カウンタ出力ギヤ52Bは、第2カウンタ軸53Bを介して、第2カウンタ入力ギヤ51Bと一体的に回転するように連結されている。本実施形態では、第2カウンタ軸53Bに形成された円板状部の外周面に第2カウンタ出力ギヤ52Bが形成されている。本実施形態では、第2カウンタ出力ギヤ52Bが「第2ギヤ」に相当し、第2カウンタ軸53Bが「第2軸部材」及び「カウンタ軸」に相当する。
本実施形態では、第2カウンタ入力ギヤ51Bは、第2カウンタ出力ギヤ52Bよりも大径に形成されている。また、第2カウンタ出力ギヤ52Bは、第2カウンタ入力ギヤ51Bに対して軸方向第2側L2に配置されている。第2カウンタ出力ギヤ52Bは、第2連結部材8Bに形成された第2差動入力ギヤ7Bに噛み合っており、これらの第2差動入力ギヤ7B及び第2連結部材8Bを介して、差動歯車機構6に駆動連結されている。本実施形態では、第2差動入力ギヤ7Bが「第3ギヤ」に相当し、第2連結部材8Bが「第3軸部材」及び「差動入力部材」に相当する。
動力伝達装置3を構成する差動歯車機構6は、第1カウンタ出力ギヤ52A及び第2カウンタ出力ギヤ52Bと、第1出力部材2A及び第2出力部材2Bとを駆動連結する。本実施形態の差動歯車機構6は、第1サンギヤS61、第2サンギヤS62、キャリヤC6、及びリングギヤR6の4つの回転要素を有する遊星歯車機構により構成されている。これら4つの回転要素を、回転速度の順に第1回転要素、第2回転要素、第3回転要素、及び第4回転要素とすると、リングギヤR6が第1回転要素となり、キャリヤC6が第3回転要素となり、第1サンギヤS61が第2回転要素となり、第2サンギヤS62が第4回転要素となる。
ここで、「回転速度の順」とは、各回転要素の回転状態における回転速度の順番のことである。各回転要素の回転速度は、差動歯車機構6の回転状態によって変化するが、各回転要素の回転速度の高低の並び順は、差動歯車機構6の構造によって定まるものであるため一定となる。なお、「各回転要素の回転速度の順」は、各回転要素の速度線図(共線図、図3を参照)における配置順に等しい。
第1サンギヤS61は、第1連結軸9Aの外周面に形成されており、この第1連結軸9Aが第2出力部材2Bと連結されている。第2サンギヤS62は、第2連結軸9Bの外周面に形成されており、この第2連結軸9Bが、外周面に第2差動入力ギヤ7Bが形成された第2連結部材8Bと連結されている。リングギヤR6は、外周面に第1差動入力ギヤ7Aが形成された第1連結部材8Aの内周面に形成されている。キャリヤC6は、一体的に回転する第1ピニオンギヤP61及び第2ピニオンギヤP62を回転可能に支持している。第1ピニオンギヤは、第1サンギヤS61と噛み合っている。第2ピニオンギヤP62は、第2サンギヤS62と噛み合うとともにリングギヤR6とも噛み合っている。第1ピニオンギヤと第2ピニオンギヤP62とは、ピニオン軸P63を介してキャリヤC6に対して回転可能に支持されている。なお本例では、第1ピニオンギヤP61と第2ピニオンギヤP62とは径が異なる段付きギヤとされている。また、キャリヤC6は、第1出力部材2Aと一体的に回転するように連結されている。
第1回転電機1A及び第2回転電機1Bのトルクは、第1入力ギヤ4A及び第2入力ギヤ4B、第1カウンタギヤ機構5A及び第2カウンタギヤ機構5B、差動歯車機構6、並びに、第1出力部材2A及び第2出力部材2Bを介して、第1車輪W1及び第2車輪W2に伝達される。こうして、第1回転電機1A及び第2回転電機1Bのトルクを第1車輪W1及び第2車輪W2に伝達して、車両を走行させることができる。
図2に示すように、本実施形態のケースCSは、第1ケース部CS1と、第2ケース部CS2と、第3ケース部CS3と、第4ケース部CS4と、第5ケース部CS5とを備えている。第1ケース部CS1、第2ケース部CS2、第3ケース部CS3、及び第4ケース部CS4は、ケースCSの外面に露出する部分を有している。これに対して、第5ケース部CS5は、ケースCSの外面に露出する部分を有しておらず、他のケース部(本例では第1ケース部CS1及び第2ケース部CS2)の内部に収容された状態で配置されている。なお、ケースCSの下部には、油溜まり部OPが形成されている(図5を参照)。
第1回転電機1Aは、第1ケース部CS1と第3ケース部CS3との軸方向Lの間に、これらに支持された状態で配置されている。本実施形態では、第1回転電機1Aの回転体である第1ロータ軸13Aが、軸方向Lの異なる位置に配置された一対の第1ロータ軸受B1aにより、ケースCSに対して回転可能に支持されている。
第1ロータ12A及び第1ロータ軸13Aと一体的に回転する第1入力軸14Aは、第1ケース部CS1と第5ケース部CS5との軸方向Lの間に、これらに支持された状態で配置されている。本実施形態では、第1入力軸14Aは、一対の第1ロータ軸受B1aのうちの一方と、第1入力軸受B2aとにより、ケースCSに対して回転可能に支持されている。これらのうち、第1入力軸受B2aは、第5ケース部CS5に設けられた第1支持部71(図5を参照)に内嵌されている。
第2回転電機1Bは、第2ケース部CS2と第4ケース部CS4との軸方向Lの間に、これらに支持された状態で配置されている。本実施形態では、第2回転電機1Bの回転体である第2ロータ軸13Bが、軸方向Lの異なる位置に配置された一対の第2ロータ軸受B1bにより、ケースCSに対して回転可能に支持されている。
第2ロータ12B及び第2ロータ軸13Bと一体的に回転する第2入力軸14Bは、第2ケース部CS2と第5ケース部CS5との軸方向Lの間に、これらに支持された状態で配置されている。本実施形態では、第2入力軸14Bは、一対の第2ロータ軸受B1bのうちの一方と、第2入力軸受B2bとにより、ケースCSに対して回転可能に支持されている。これらのうち、第2入力軸受B2bは、第5ケース部CS5に設けられた第1支持部71(図5を参照)に内嵌されている。本実施形態では、第2入力軸受B2bが「第1軸受」に相当する。
第1カウンタギヤ機構5Aは、第1ケース部CS1と第5ケース部CS5との軸方向Lの間に、これらに支持された状態で配置されている。本実施形態では、第1カウンタギヤ機構5Aの第1カウンタ軸53Aが、軸方向Lの異なる位置に配置された一対の第1カウンタ軸受B3aにより、ケースCSに対して回転可能に支持されている。これらのうち、軸方向第2側L2の第1カウンタ軸受B3aは、第5ケース部CS5に設けられた第2支持部72(図5を参照)に内嵌されている。
第2カウンタギヤ機構5Bは、第2ケース部CS2と第5ケース部CS5との軸方向Lの間に、これらに支持された状態で配置されている。本実施形態では、第2カウンタギヤ機構5Bの第2カウンタ軸53Bが、軸方向Lの異なる位置に配置された一対の第2カウンタ軸受B3bにより、ケースCSに対して回転可能に支持されている。これらのうち、軸方向第1側L1の第2カウンタ軸受B3bは、第5ケース部CS5に設けられた第2支持部72(図5を参照)に内嵌されている。本実施形態では、軸方向第1側L1の第2カウンタ軸受B3bが「第2軸受」に相当する。
第1カウンタギヤ機構5Aと差動歯車機構6とを駆動連結する第1連結部材8Aは、第5ケース部CS5に支持された状態で配置されている。本実施形態では、第1連結部材8Aは、第1差動入力ギヤ7Aよりも径方向Rの内側において軸方向Lに沿って延びる筒状部を有している。そして、この第1連結部材8Aの筒状部が、軸方向Lの異なる位置に配置された一対の第1連結軸受B4aにより、ケースCSに対して回転可能に支持されている。
第2カウンタギヤ機構5Bと差動歯車機構6とを駆動連結する第2連結部材8Bは、第2ケース部CS2と第5ケース部CS5との軸方向Lの間に、これらに支持された状態で配置されている。本実施形態では、第2連結部材8Bは、第2差動入力ギヤ7Bよりも径方向Rの内側において軸方向Lに沿って延びる筒状部を有している。そして、この第2連結部材8Bの筒状部が、一対の第2連結軸受B4bにより、ケースCSに対して回転可能に支持されている。これらのうち、軸方向第1側L1の第2連結軸受B4bは、第5ケース部CS5に設けられた第3支持部73(図5を参照)に内嵌されている。本実施形態では、軸方向第1側L1の第2連結軸受B4bが「第3軸受」に相当する。
差動歯車機構6は、第3ケース部CS3と第2ケース部CS2との間に、これらに支持された状態で配置されている。本実施形態では、第3ケース部CS3を貫通する状態で第1出力部材2Aが配置されており、第2ケース部CS2を貫通する状態で第2出力部材2Bが配置されている。第1出力部材2Aは、第1ブッシュBU1を介して第3ケース部CS3に対して回転可能に支持され、第2出力部材2Bは、第2ブッシュBU2を介して第2ケース部CS2に対して回転可能に支持されている。差動歯車機構6は、キャリヤC6と一体的に回転するように連結された第1出力部材2Aを介して、第3ケース部CS3に対して回転可能に支持されているとともに、第1サンギヤS61が形成された第1連結軸9Aと一体的に回転するように連結された第2出力部材2Bを介して、第2ケース部CS2に対して回転可能に支持されている。
上述したように、第5ケース部CS5は、第1ケース部CS1及び第2ケース部CS2の内部に収容された状態で配置されている。本実施形態では、この第5ケース部CS5を利用して、当該第5ケース部CS5に内嵌された各軸受B2b,B3b,B4bに潤滑のための油を供給する構造が採用されている。以下、この点について説明する。
図4及び図5に示すように、第5ケース部CS5は、第1支持部71と、第2支持部72と、第3支持部73とを備えている。また、第5ケース部CS5は、連結フランジ74と、一対の膨出壁部75,76(第1膨出壁部75及び第2膨出壁部76)と、対向壁部77とを備えている。さらに、第5ケース部CS5は、第1リブ部81と、第2リブ部82と、第3リブ部83とを備えている。これらは、一体的に形成されている。
第1支持部71は、第1入力軸14A及び第2入力軸14Bを支持するための部位である。第1支持部71は、第2支持部72及び第3支持部73に対して、鉛直方向Vにおける上側であって、かつ、水平方向Hにおける一方側(「水平方向第1側H1」とする。)に配置されている。本実施形態では、第1支持部71は、互いに独立した、第1入力軸14Aを支持するための部位(軸方向第1側L1を向く凹部)と、第2入力軸14Bを支持するための部位(軸方向第2側L2を向く凹部)とを有している。また、第1支持部71は、全体として筒状に形成されており、第1筒状内周面71a及び第1筒状外周面71bを有する。第1支持部71にある2つの凹部の内面が、それぞれ第1筒状内周面71aとなっており、2つの凹部に共通の外面が第1筒状外周面71bとなっている。
第1筒状内周面71aは、本実施形態では円筒状の内面を有するように形成されている。そして、2つの第1筒状内周面71aのうち、軸方向第2側L2の第1筒状内周面71aに、「第1軸受」としての第2入力軸受B2bが径方向内側から嵌合される(図2を参照)。第1支持部71は、第1筒状内周面71aに内嵌された第2入力軸受B2bを介して、第2入力軸14Bを回転可能に支持する。第1支持部71は、第2入力軸14Bにおける第2入力ギヤ4Bよりも軸方向第1側L1の部分を回転可能に支持する。
第2支持部72は、第1カウンタ軸53A及び第2カウンタ軸53Bを支持するための部位である。第2支持部72は、第1支持部71に対して斜め下方に配置されている。第2支持部72は、軸方向視で、第1支持部71に対して鉛直方向Vにおける下側であって、かつ、水平方向Hにおける他方側(「水平方向第2側H2」とする。)に配置されている。本実施形態では、第2支持部72は、第1カウンタ軸53A及び第2カウンタ軸53Bを共通に支持するための、軸方向Lに貫通する貫通孔を有している。また、第2支持部72は、全体として筒状に形成されており、第2筒状内周面72a及び第2筒状外周面72bを有する。第2支持部72にある貫通孔の内面が第2筒状内周面72aとなっており、その外面が第2筒状外周面72bとなっている。
第2筒状内周面72aは、本実施形態では段付きの円筒状の内面を有するように形成されている。第2筒状内周面72aは、軸方向Lの中央部に比べてその両側において大径となる段付きの円筒状に形成されている。そして、第2筒状内周面72aにおける2つの大径部分のうち、軸方向第2側L2の大径部分に、「第2軸受」としての第2カウンタ軸受B3bが径方向内側から嵌合される(図2を参照)。第2支持部72は、第2筒状内周面72aに内嵌された第2カウンタ軸受B3bを介して、第2カウンタ軸53Bを回転可能に支持する。第2支持部72は、第2カウンタ軸53Bにおける第2カウンタ入力ギヤ51Bよりも軸方向第1側L1の部分を回転可能に支持する。
第3支持部73は、第1連結部材8A及び第2連結部材8Bを支持するための部位である。第3支持部73は、第2支持部72に対して第1支持部71側とは反対側の斜め下方に配置されている。第3支持部73は、軸方向視で、第2支持部72に対して、さらに、鉛直方向Vにおける下側であって、かつ、水平方向第2側H2に配置されている。本実施形態では、第3支持部73は、第1連結部材8A及び第2連結部材8Bを共通に支持するための、軸方向Lに貫通する貫通孔を有している。また、第3支持部73は、全体として筒状に形成されており、第3筒状内周面73a及び第3筒状外周面73bを有する。第3支持部73にある貫通孔の内面が第3筒状内周面73aとなっており、その外面が第3筒状外周面73bとなっている。
第3筒状内周面73aは、本実施形態では段付きの円筒状の内面を有するように形成されている。第3筒状内周面73aは、軸方向Lの中央部に比べてその両側において大径となり、それぞれの外側においてさらに大径となる段付きの円筒状に形成されている。そして、第3筒状内周面73aにおける両端部の2つの大径部分のうち、軸方向第2側L2の大径部分に、「第3軸受」としての第2連結軸受B4bが径方向内側から嵌合される(図2を参照)。第3支持部73は、第3筒状内周面73aに内嵌された第2連結軸受B4bを介して、第2連結部材8Bを回転可能に支持する。第3支持部73は、第2連結部材8Bの径方向内側の筒状部における第2差動入力ギヤ7Bよりも軸方向第1側L1の部分を回転可能に支持する。
連結フランジ74は、第5ケース部CS5における第1ケース部CS1への取付部位である。連結フランジ74は、板状であって、概ね、各回転電機1A,1Bの各ロータ12A,12B、各カウンタギヤ機構5A,5B、及び差動歯車機構6を包含する軸方向視形状に形成されている。第1膨出壁部75は、連結フランジ74から軸方向第2側L2に向かって膨出している。第2膨出壁部76は、第1膨出壁部75に対して軸方向第2側L2に隙間を空けた状態で、当該第1膨出壁部75に対向して配置されている。対向壁部77は、第2膨出壁部76における軸方向第2側L2(第1膨出壁部75側とは反対側)の端部において、連結フランジ74と対向するように配置されている。
第1膨出壁部75及び第2膨出壁部76は、第1筒状外周面71b、第2筒状外周面72b、及び第3筒状外周面73bに亘り、それらの両側方を覆うように配置されている。視点を変えると、第1支持部71、第2支持部72、及び第3支持部73は、第1膨出壁部75と第2膨出壁部76とを軸方向Lに接続するように形成されている。本実施形態では、第1膨出壁部75及び第2膨出壁部76が、一対の「側壁部」に相当する。
図5に示すように、第1リブ部81は、第1支持部71の第1筒状外周面71bから、第2支持部72側とは反対側となる水平方向第1側H1に向かって延びるように形成されている。第1リブ部81は、屈曲した折板状に形成されており、底部81Aと受け部81Bとを有する。本実施形態では、底部81Aは、第1支持部71における鉛直方向Vの上方かつ水平方向第1側H1の部分から、第1支持部71に支持される第2入力軸14Bの回転軸心である第1軸X1の径方向Rに沿って延びるように形成されている。受け部81Bは、底部81Aの径方向外側の端部から、鉛直上方に向かって延びるように形成されている。第1リブ部81は、底部81Aにおける受け部81Bとは反対側の端部に、鉛直方向Vの上方に向かって延びる部分を有していても良い。第1リブ部81は、第1支持部71、第2支持部72、及び第3支持部73と共に、第1膨出壁部75と第2膨出壁部76とを軸方向Lに接続するように形成されている。
第2リブ部82は、第1筒状外周面71bと第2筒状外周面72bとを接続するように形成されている。第2リブ部82は、第2入力軸14Bの回転軸心である第1軸X1と第2カウンタ軸53Bの回転軸心である第2軸X2とを結ぶ方向に沿って配置されている。第2リブ部82は、第1支持部71、第2支持部72、第3支持部73、及び第1リブ部81と共に、第1膨出壁部75と第2膨出壁部76とを軸方向Lに接続するように形成されている。
第3リブ部83は、第2筒状外周面72bと第3筒状外周面73bとを接続するように形成されている。第3リブ部83は、第2カウンタ軸53Bの回転軸心である第2軸X2と第2連結部材8Bの回転軸心である第3軸X3とを結ぶ方向に沿って配置されている。第3リブ部83は、第1支持部71、第2支持部72、第3支持部73、第1リブ部81、及び第2リブ部82と共に、第1膨出壁部75と第2膨出壁部76とを軸方向Lに接続するように形成されている。
本実施形態では、第3軸X3、第2軸X2、及び第1軸X1は、軸方向視で、斜め上方に向かって(水平方向第1側H1に向かうに従って鉛直方向の上方となるように)一直線状に配置されている。これに応じて、第3リブ部83、第2リブ部82、及び第1リブ部81の底部81Aも、軸方向視で、第3軸X3と第1軸X1とを結ぶ仮想直線に沿って一直線状に配置されている。
本実施形態では、第1リブ部81と第1支持部71の第1筒状外周面71bと一対の膨出壁部75,76とにより、上方に向かって開口した第1油貯留部OT1が区画形成されている。第1油貯留部OT1は、主に第1筒状外周面71bと第1リブ部81の底部81Aとからなる、軸方向視で鈍角状のV字状底面と、一対の膨出壁部75,76からなる両側面とで囲まれた空間として形成されている。
また、第1支持部71の第1筒状外周面71bと第2リブ部82と第2支持部72の第2筒状外周面72bと一対の膨出壁部75,76とにより、上方に向かって開口した第2油貯留部OT2が区画形成されている。第2油貯留部OT2は、主に第2筒状外周面72bと第2リブ部82と第1筒状外周面71bとからなる、軸方向視で鋭角状のV字状底面と、一対の膨出壁部75,76からなる両側面とで囲まれた空間として形成されている。
また、第2支持部72の第2筒状外周面72bと第3リブ部83と第3支持部73の第3筒状外周面73bと一対の膨出壁部75,76とにより、上方に向かって開口した第3油貯留部OT3が区画形成されている。第3油貯留部OT3は、主に第2筒状外周面72bと第3リブ部83と第3筒状外周面73bとからなる、軸方向視で四角形の底面と、一対の膨出壁部75,76からなる両側面とで囲まれた空間として形成されている。
本実施形態では、第1支持部71に、第1筒状外周面71bと第1筒状内周面71aとを連通する第1油路91が形成されている。本実施形態では、第1油路91は、第1軸X1の径方向Rに沿って形成されている。第1油路91は、第1油貯留部OT1と第1筒状内周面71aとを連通し、第1油貯留部OT1に貯留された油を第1支持部71の径方向内側に供給する役割を果たす。本実施形態では、第1支持部71の径方向内側には、第1入力軸受B2aと第2入力軸受B2bとの軸方向Lの間に配置された軸受間壁部71mが設けられている。第1油路91を介して第1支持部71の径方向内側に供給された油は、軸受間壁部71mと第2入力軸受B2bとの軸方向Lの隙間(図2参照)を通って第2入力軸受B2bの摺動部等に供給される。同様に、第1油路91を介して第1支持部71の径方向内側に供給された油は、軸受間壁部71mと第1入力軸受B2aとの軸方向Lの隙間(図2参照)を通って第1入力軸受B2aの摺動部等に供給される。
また、第2支持部72に、第2筒状外周面72bと第2筒状内周面72aとを連通する第2油路92が形成されている。本実施形態では、第2油路92は、第2軸X2の径方向Rに沿って形成されている。第2油路92は、第2油貯留部OT2と第2筒状内周面72aとを連通し、第2油貯留部OT2に貯留された油を第2支持部72の径方向内側に供給する役割を果たす。本実施形態では、第2油路92を介して第2支持部72の径方向内側に供給された油は、第1カウンタ軸受B3aと第2カウンタ軸受B3bとの軸方向Lの間に形成された空間P(図2参照)を通って、第1カウンタ軸受B3a及び第2カウンタ軸受B3bのそれぞれの摺動部等に供給される。
また、第3支持部73に、第3筒状外周面73bと第3筒状内周面73aとを連通する第3油路93が形成されている。本実施形態では、第3油路93は、第3軸X3の径方向Rに沿って形成されている。第3油路93は、第3油貯留部OT3と第3筒状内周面73aとを連通し、第3油貯留部OT3に貯留された油を第3支持部73の径方向内側に供給する役割を果たす。本実施形態では、第3油路93を介して第3支持部73の径方向内側に供給された油は、一対の第1連結軸受B4aの間に形成された空間Q及び第1連結軸受B4aと第2連結軸受B4bとの間に形成された空間S(図2参照)を通って、一対の第1連結軸受B4a及び第2連結軸受B4bのそれぞれの摺動部等に供給される。
また、第3リブ部83に、当該第3リブ部83を厚み方向に貫通する第4油路94が形成されている。第4油路94は、第3油貯留部OT3と油溜まり部OP側の空間とを連通し、第3油貯留部OT3に貯留された油の一部を油溜まり部OPに戻す役割を果たす。
図5に示すように、本実施形態では、第2差動入力ギヤ7Bの一部(鉛直方向Vにおける下方側の一部)が、ケースCSの下部に形成された油溜まり部OPの中に配置されている。すなわち、第2差動入力ギヤ7Bの一部が油溜まり部OPの油面よりも鉛直方向Vの下方に位置するように、第2連結部材8Bが配置されている。なお、「油溜まり部OPの油面」とは、車両用駆動装置100(車両用駆動伝達装置90)が搭載された車両の走行中の定常状態での油面である。このように、第2差動入力ギヤ7Bの一部が油溜まり部OPの中に配置されることにより、第2連結部材8Bが回転したとき、当該第2連結部材8Bの回転に伴い、第2差動入力ギヤ7Bによって油溜まり部OPから油が掻き上げられる(図5における破線矢印)。
第2差動入力ギヤ7Bによって掻き上げられた油は、第2ケース部CS2と第5ケース部CS5との軸方向Lの間の空間を飛散し、第1支持部71の上方に形成された第1油貯留部OT1に到達する。このとき、第1油貯留部OT1を区画形成する第1リブ部81が、鉛直上方に向かって延びる受け部81Bを有しているので、この受け部81Bが飛散してきた油を受け止めて、油を効率的に第1油貯留部OT1に集めることができる。第1油貯留部OT1に貯留された油の一部は、上述したように、第1油路91を通って第1支持部71の径方向内側に供給される。そして、第1支持部71の径方向内側に導かれた油により、第1筒状内周面71aに内嵌された第1入力軸受B2a及び第2入力軸受B2bが潤滑される。
油溜まり部OPから掻き上げられて第1油貯留部OT1に貯留される油の単位時間当たりの貯留量は、第1油路91を通って流れる油の単位時間当たりの流出量よりも大きくなるように設計されている。このため、第1油貯留部OT1の油は、第1油貯留部OT1から溢れ、第1支持部71の第1筒状外周面71bを乗り越えて第2油貯留部OT2に到達する。こうして、油が、第2油貯留部OT2にも貯留される。第2油貯留部OT2に貯留された油の一部は、上述したように、第2油路92を通って第2支持部72の径方向内側に供給される。そして、第2支持部72の径方向内側に導かれた油により、第2筒状内周面72aに内嵌された第1カウンタ軸受B3a及び第2カウンタ軸受B3bが潤滑される。
また、第2油貯留部OT2に貯留される油の単位時間当たりの貯留量は、第2油路92を通って流れる油の単位時間当たりの流出量よりも大きくなるように設計されている。このため、第2油貯留部OT2の油は、第2油貯留部OT2から溢れ、第2支持部72の第2筒状外周面72bを乗り越えて第3油貯留部OT3に到達する。こうして、油が、第3油貯留部OT3にも貯留される。第3油貯留部OT3に貯留された油の一部は、上述したように、第3油路93を通って第3支持部73の径方向内側に供給される。そして、第3支持部73の径方向内側に導かれた油により、第3筒状内周面73aに内嵌された一対の第1連結軸受B4a及び第2連結軸受B4bが潤滑される。
また、第3油貯留部OT3に貯留された油の一部は、第4油路94を通って、又は、第3支持部73の第3筒状外周面73bを乗り越えて、油溜まり部OPに戻される。
〔その他の実施形態〕
(1)上記の実施形態では、第1リブ部81が底部81Aと受け部81Bとを有する屈曲した折板状に形成され、第2リブ部82が第1軸X1と第2軸X2とを結ぶ方向に沿って配置され、第3リブ部83が第2軸X2と第3軸X3とを結ぶ方向に沿って配置された構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、第1リブ部81、第2リブ部82、及び第3リブ部83の形成態様や配置態様は、任意に設定することができる。
(2)上記の実施形態では、第3リブ部83に第4油路94が形成されている構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、第3リブ部83に第4油路94が形成されなくても良い。
(3)上記の実施形態では、油溜まり部OPの油を第2差動入力ギヤ7Bによって掻き上げる構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、第1差動入力ギヤ7Aで、油溜まり部OPの油を掻き上げても良い。
(4)上記の実施形態では、差動歯車機構6が、第1サンギヤS61、第2サンギヤS62、キャリヤC6、及びリングギヤR6の4つの回転要素を有する遊星歯車機構により構成されている例について説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えば図6に示すように、差動歯車機構6が、サンギヤ、キャリヤ、及びリングギヤの3つの回転要素を有それぞれする第1遊星歯車機構6Aと第2遊星歯車機構6Bとを組み合わせて構成されても良い。なお、図示の例では、第1遊星歯車機構6A及び第2遊星歯車機構6Bとしていずれもダブルピニオン型の遊星歯車機構が用いられているが、これらのうちの少なくとも一方をシングルピニオン型の遊星歯車機構としても良い。
(5)上記の実施形態では、動力伝達装置3が、第1回転電機1Aのトルク及び第2回転電機1Bのトルクを、第1出力部材2A及び第2出力部材2Bに分配して伝達する構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えば図7に示すように、動力伝達装置3が、第1回転電機1Aのトルクを専ら第1出力部材2Aに伝達するとともに第2回転電機1Bのトルクを専ら第2出力部材2Bに伝達するように構成されても良い。
(6)上記の実施形態では、動力伝達装置3が差動歯車機構6を備える構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えば図7に示すように、動力伝達装置3が差動歯車機構6を備えなくても良い。図7の例では、動力伝達装置3が、互いに独立した第1減速機構60Aと第2減速機構60Bとを備えて構成されている。第1減速機構60Aは、第1カウンタギヤ機構5Aからの回転を減速して第1出力部材2Aに伝達する。第2減速機構60Bは、第2カウンタギヤ機構5Bからの回転を減速して第2出力部材2Bに伝達する。第1減速機構60A及び第2減速機構60Bは、図示された構造のものに限定されることなく、例えば遊星歯車機構等で構成されても良い。
(7)上記の実施形態では、2つの駆動力源として第1回転電機1Aと第2回転電機1Bとを備える構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、2つの駆動力源のうちの少なくとも一方が例えば内燃機関であっても良い。
(8)上記の実施形態では、第1回転電機1A及び第2回転電機1Bという2つの駆動力源を備える構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えば図8に示すように、駆動力源が1つだけであっても良い。図8の例では、単一の駆動力源として回転電機1が備えられ、この回転電機1が、入力軸14、入力ギヤ4、カウンタギヤ機構5、及び差動歯車機構6を介して、それぞれ車輪に駆動連結される一対の出力部材2A,2Bに駆動連結されている。
(9)上記の実施形態では、第2支持部72の第2筒状外周面72bと第3リブ部83と第3支持部73の第3筒状外周面73bと一対の膨出壁部75,76とにより、上方に向かって開口した第3油貯留部OT3が区画形成されている構成をとして説明した。しかし、そのような構成に限定されることはなく、第3油貯留部OT3が設けられていない構成であっても良い。例えば、第3リブ部83の形状が異なることにより、上方に向かって開口した第3油貯留部OT3が形成されない構成であっても良い。或いは、車両用駆動伝達装置90が、第3軸X3上に配置される部材及び第3支持部73を備えないために、第3油貯留部OT3が設けられない構成であっても良い。
(10)上述した各実施形態(上記の実施形態及びその他の実施形態を含む;以下同様)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することも可能である。その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で例示であって、本開示の趣旨を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
〔実施形態の概要〕
以上をまとめると、本開示に係る車両用駆動伝達装置は、好適には、以下の各構成を備える。
車両用駆動伝達装置(90)であって、
第1ギヤ(4B)が形成された第1軸部材(14B)と、
第2ギヤ(52B)が形成された第2軸部材(53B)と、
第1筒状内周面(71a)及び第1筒状外周面(71b)を有し、前記第1筒状内周面(71a)に内嵌された第1軸受(B2b)を介して前記第1軸部材(14B)を支持する第1支持部(71)と、
前記第1支持部(71)に対して斜め下方に配置されているとともに、第2筒状内周面(72a)及び第2筒状外周面(72b)を有し、前記第2筒状内周面(72a)に内嵌された第2軸受(B3b)を介して前記第2軸部材(53B)を支持する第2支持部(72)と、
前記第1筒状外周面(71b)から前記第2支持部(72)側とは反対側に向かって延びる第1リブ部(81)と、
前記第1筒状外周面(71b)と前記第2筒状外周面(72b)とを接続する第2リブ部(82)と、
一対の側壁部(75,76)と、を備え、
前記第1支持部(71)、前記第2支持部(72)、前記第1リブ部(81)、及び前記第2リブ部(82)は、一対の前記側壁部(75,76)を接続するように形成され、
前記第1リブ部(81)と前記第1筒状外周面(71b)と一対の前記側壁部(75,76)とにより、上方に向かって開口した第1油貯留部(OT1)が区画形成され、
前記第1筒状外周面(71b)と前記第2リブ部(82)と前記第2筒状外周面(72b)と一対の前記側壁部(75,76)とにより、上方に向かって開口した第2油貯留部(OT2)が区画形成され、
前記第1支持部(71)に、前記第1油貯留部(OT1)と前記第1筒状内周面(71a)とを連通する第1油路(91)が形成され、
前記第2支持部(72)に、前記第2油貯留部(OT2)と前記第2筒状内周面(72a)とを連通する第2油路(92)が形成されている。
この構成によれば、第1軸部材(14B)を支持するための第1支持部(71)と第2軸部材(53B)を支持するための第2支持部(72)とを利用しつつ、これらから延びる第1リブ部(81)と第2リブ部(82)とを設けることで、リブ部によって第1支持部(71)及び第2支持部(72)の補強を図りつつ、第1油貯留部(OT1)及び第2油貯留部(OT2)を適切に形成することができる。そして、第1油貯留部(OT1)に貯留された油の一部を、第1油路(91)を通って第1支持部(71)の内周側に供給することができる。第1油貯留部(OT1)から溢れる油は、その斜め下方に形成される第2油貯留部(OT2)に貯留され、第2油貯留部(OT2)に貯留された油の一部を、第2油路(92)を通って第2支持部(72)の内周側に供給することができる。これにより、第1筒状内周面(71a)に内嵌された第1軸受(B2b)や第2筒状内周面(72a)に内嵌された第2軸受(B3b)を適切に潤滑することができる。このように、補強用でもあるリブ部を用いて油貯留部を形成することで、リブ部の量を少なく抑えて重量の増大を抑制しつつ、潤滑を要する各軸受が配置されている第1支持部(71)や第2支持部(72)の内周側の部位に潤滑油を適切に供給することができる。
一態様として、
前記第2リブ部(82)が、前記第1軸部材(14B)の回転軸心(X1)と前記第2軸部材(53B)の回転軸心(X2)とを結ぶ方向に沿って配置されていることが好ましい。
この構成によれば、第2リブ部(82)によって第1支持部(71)と第2支持部(72)とが直線状に連結され、両支持部間の撓みが抑制されるので、両支持部の強度を効果的に高めることができる。これにより、第1軸部材(14B)及び第2軸部材(53B)の軸心精度を高めることができる。
一態様として、
第3ギヤ(7B)が形成された第3軸部材(8B)と、
前記第2支持部(72)に対して前記第1支持部(71)側とは反対側の斜め下方に配置されているとともに、第3筒状内周面(73a)及び第3筒状外周面(73b)を有し、前記第3筒状内周面(73a)に内嵌された第3軸受(B4b)を介して前記第3軸部材(8B)を支持する第3支持部(73)と、
前記第2筒状外周面(72b)と前記第3筒状外周面(73b)とを接続する第3リブ部(83)と、をさらに備え、
前記第2筒状外周面(72b)と前記第3リブ部(83)と前記第3筒状外周面(73b)と一対の前記側壁部(75,76)とにより、上方に向かって開口した第3油貯留部(OT3)が区画形成され、
前記第3支持部(73)に、前記第3油貯留部(OT3)と前記第3筒状内周面(73a)とを連通する第3油路(93)が形成されていることが好ましい。
この構成によれば、第1支持部(71)及び第2支持部(72)に加え、第3支持部(73)をも利用しつつ、第2支持部(72)と第3支持部(73)との間に第3リブ部(83)を設けることで、第3リブ部(83)によって第2支持部(72)及び第3支持部(73)の補強を図りつつ、さらに第3油貯留部(OT3)を適切に形成することができる。そして、第2油貯留部(OT2)から溢れる油は、その斜め下方に形成される第3油貯留部(OT3)に貯留され、第3油貯留部(OT3)に貯留された油の一部を、第3油路(93)を通って第3支持部(73)の内周側に供給することができる。これにより、第3筒状内周面(73a)に内嵌された第3軸受(B4b)を適切に潤滑することができる。
一態様として、
前記第3リブ部(83)が、前記第2軸部材(53B)の回転軸心(X2)と前記第3軸部材(8B)の回転軸心(X3)とを結ぶ方向に沿って配置されていることが好ましい。
この構成によれば、第3リブ部(83)によって第2支持部(72)と第3支持部(73)とが直線状に連結され、両支持部間の撓みが抑制されるので、両支持部の強度を効果的に高めることができる。これにより、第2軸部材(53B)及び第3軸部材(8B)の軸心精度を高めることができる。
一態様として、
前記第1軸部材(14B)は、回転電機(1B)のロータ(12B)と一体的に回転し、外周面に前記第1ギヤ(4B)が形成された入力軸であり、
前記第2軸部材(53B)は、前記第1ギヤ(4B)に噛み合う第4ギヤ(51B)と当該第4ギヤ(51B)と一体回転する前記第2ギヤ(52B)を備えたカウンタギヤ機構(5B)を構成するカウンタ軸であり、
前記第3軸部材(8B)は、前記第2ギヤ(52B)に噛み合う前記第3ギヤ(7B)が外周面に形成された、差動歯車機構(6)の差動入力部材であり、
前記第3ギヤ(7B)の一部が、前記入力軸、前記カウンタ軸、及び前記差動入力部材を収容するケース(CS)の下部に形成された油溜まり部(OP)の中に配置され、
前記第1リブ部(81)は、前記差動入力部材の回転に伴って前記第3ギヤ(7B)によって前記油溜まり部(OP)から掻き上げられて飛散する油を受け止める受け部(81B)を有することが好ましい。
この構成によれば、差動入力部材の回転に伴い、ケース(CS)下部の油溜まり部(OP)の中に一部が配置される第3ギヤ(7B)によって油を掻き上げて第1油貯留部(OT1)に油を供給することができる。ポンプ等の特別な動力源を用いないので、コスト及びエネルギー効率の点で有利である。第3ギヤ(7B)によって掻き上げられる油は飛散するが、第1リブ部(81)は受け部(81B)を有しているので、飛散する油を第1油貯留部(OT1)に効率的に貯留することができる。そして、第1油貯留部(OT1)に貯留された油は、第2油貯留部(OT2)、第3油貯留部(OT3)にも順に供給され、各貯留部から油路を介して各支持部の内周側に供給される。このようにして、回転電機(1B)、カウンタギヤ機構(5B)、及び差動歯車機構(6)が互いに異なる軸上に配置された三軸構成の車両用駆動伝達装置(90)において、重量の増大を抑制しつつ必要とする部位に潤滑油を適切に供給することができる。
一態様として、
前記第1軸部材(14B)、前記第2軸部材(53B)、及び前記第3軸部材(8B)を収容するケース(CS)の下部に油溜まり部(OP)が形成されており、
前記第3支持部(73)に、前記第3油貯留部(OT3)と前記油溜まり部(OP)とを連通する第4油路(94)が形成されていることが好ましい。
この構成によれば、第3油貯留部(OT3)に貯留された油の一部を、第4油路(94)を通って油溜まり部(OP)に戻すことができる。
一態様として、
前記第1リブ部(81)が、前記第1軸部材(14B)の径方向に沿って延びる底部(81A)と、前記底部(81A)における外側の端部から鉛直上方に向かって延びる受け部(81B)と、を有することが好ましい。
この構成によれば、第1リブ部(81)が受け部(81B)を有しているので、油を第1油貯留部(OT1)に効率的に貯留することができる。
本開示に係る車両用駆動伝達装置は、上述した各効果のうち、少なくとも1つを奏することができれば良い。
90 車両用駆動伝達装置
1A 第2回転電機(回転電機)
4B 第2入力ギヤ(第1ギヤ)
5B 第2カウンタギヤ機構(カウンタギヤ機構)
6 差動歯車機構
7B 第2差動入力ギヤ(第3ギヤ)
8B 第2連結部材(第3軸部材、差動入力部材)
12B 第2ロータ(ロータ)
14B 第2入力軸(第1軸部材、入力軸)
51B 第2カウンタ入力ギヤ(第4ギヤ)
52B 第2カウンタ出力ギヤ(第2ギヤ)
53B 第2カウンタ軸(第2軸部材、カウンタ軸)
71 第1支持部
71a 第1筒状内周面
71b 第1筒状外周面
72 第2支持部
72a 第2筒状内周面
72b 第2筒状外周面
73 第3支持部
73a 第3筒状内周面
73b 第3筒状外周面
75 第1膨出壁部(側壁部)
76 第2膨出壁部(側壁部)
81 第1リブ部
81A 底部
81B 受け部
82 第2リブ部
83 第3リブ部
91 第1油路
92 第2油路
93 第3油路
94 第4油路
CS ケース
OT1 第1油貯留部
OT2 第2油貯留部
OT3 第3油貯留部
OP 油溜まり部
B2b 第2入力軸受(第1軸受)
B3b 第2カウンタ軸受(第2軸受)
B4b 第2連結軸受(第3軸受)
X1 第1軸(第1軸部材の回転軸心)
X2 第2軸(第2軸部材の回転軸心)
X3 第3軸(第3軸部材の回転軸心)

Claims (7)

  1. 第1ギヤが形成された第1軸部材と、
    第2ギヤが形成された第2軸部材と、
    第1筒状内周面及び第1筒状外周面を有し、前記第1筒状内周面に内嵌された第1軸受を介して前記第1軸部材を支持する第1支持部と、
    前記第1支持部に対して斜め下方に配置されているとともに、第2筒状内周面及び第2筒状外周面を有し、前記第2筒状内周面に内嵌された第2軸受を介して前記第2軸部材を支持する第2支持部と、
    前記第1筒状外周面から前記第2支持部側とは反対側に向かって延びる第1リブ部と、
    前記第1筒状外周面と前記第2筒状外周面とを接続する第2リブ部と、
    一対の側壁部と、を備え、
    前記第1支持部、前記第2支持部、前記第1リブ部、及び前記第2リブ部は、一対の前記側壁部を接続するように形成され、
    前記第1リブ部と前記第1筒状外周面と一対の前記側壁部とにより、上方に向かって開口した第1油貯留部が区画形成され、
    前記第1筒状外周面と前記第2リブ部と前記第2筒状外周面と一対の前記側壁部とにより、上方に向かって開口した第2油貯留部が区画形成され、
    前記第1支持部に、前記第1油貯留部と前記第1筒状内周面とを連通する第1油路が形成され、
    前記第2支持部に、前記第2油貯留部と前記第2筒状内周面とを連通する第2油路が形成されている、車両用駆動伝達装置。
  2. 前記第2リブ部が、前記第1軸部材の回転軸心と前記第2軸部材の回転軸心とを結ぶ方向に沿って配置されている、請求項1に記載の車両用駆動伝達装置。
  3. 第3ギヤが形成された第3軸部材と、
    前記第2支持部に対して前記第1支持部側とは反対側の斜め下方に配置されているとともに、第3筒状内周面及び第3筒状外周面を有し、前記第3筒状内周面に内嵌された第3軸受を介して前記第3軸部材を支持する第3支持部と、
    前記第2筒状外周面と前記第3筒状外周面とを接続する第3リブ部と、をさらに備え、
    前記第2筒状外周面と前記第3リブ部と前記第3筒状外周面と一対の前記側壁部とにより、上方に向かって開口した第3油貯留部が区画形成され、
    前記第3支持部に、前記第3油貯留部と前記第3筒状内周面とを連通する第3油路が形成されている、請求項1又は2に記載の車両用駆動伝達装置。
  4. 前記第3リブ部が、前記第2軸部材の回転軸心と前記第3軸部材の回転軸心とを結ぶ方向に沿って配置されている、請求項3に記載の車両用駆動伝達装置。
  5. 前記第1軸部材は、回転電機のロータと一体的に回転し、外周面に前記第1ギヤが形成された入力軸であり、
    前記第2軸部材は、前記第1ギヤに噛み合う第4ギヤと当該第4ギヤと一体回転する前記第2ギヤを備えたカウンタギヤ機構を構成するカウンタ軸であり、
    前記第3軸部材は、前記第2ギヤに噛み合う前記第3ギヤが外周面に形成された、差動歯車機構の差動入力部材であり、
    前記第3ギヤの一部が、前記入力軸、前記カウンタ軸、及び前記差動入力部材を収容するケースの下部に形成された油溜まり部の中に配置され、
    前記第1リブ部は、前記差動入力部材の回転に伴って前記第3ギヤによって前記油溜まり部から掻き上げられて飛散する油を受け止める受け部を有する、請求項3又は4に記載の車両用駆動伝達装置。
  6. 前記第1軸部材、前記第2軸部材、及び前記第3軸部材を収容するケースの下部に油溜まり部が形成されており、
    前記第3支持部に、前記第3油貯留部と前記油溜まり部とを連通する第4油路が形成されている、請求項3から5のいずれか一項に記載の車両用駆動伝達装置。
  7. 前記第1リブ部が、前記第1軸部材の径方向に沿って延びる底部と、前記底部における外側の端部から鉛直上方に向かって延びる受け部と、を有する、請求項1から6のいずれか一項に記載の車両用駆動伝達装置。
JP2019187873A 2019-10-11 2019-10-11 車両用駆動伝達装置 Pending JP2021063537A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019187873A JP2021063537A (ja) 2019-10-11 2019-10-11 車両用駆動伝達装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019187873A JP2021063537A (ja) 2019-10-11 2019-10-11 車両用駆動伝達装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2021063537A true JP2021063537A (ja) 2021-04-22

Family

ID=75487853

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019187873A Pending JP2021063537A (ja) 2019-10-11 2019-10-11 車両用駆動伝達装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2021063537A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023145268A1 (ja) * 2022-01-28 2023-08-03 三菱自動車工業株式会社 左右輪駆動装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023145268A1 (ja) * 2022-01-28 2023-08-03 三菱自動車工業株式会社 左右輪駆動装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2018100717A (ja) 動力装置
JP6457476B2 (ja) 動力装置
WO2012039224A1 (ja) 液圧発生装置及び駆動装置
JP2021063536A (ja) 車両用駆動伝達装置
WO2012039223A1 (ja) 液圧発生装置及び駆動装置
KR102149066B1 (ko) 편심 요동형 기어 장치
JP2019189051A (ja) 車両用駆動装置
JP2007032797A (ja) 駆動装置およびこれを搭載する自動車
JP2021063537A (ja) 車両用駆動伝達装置
JP6595587B2 (ja) 動力伝達装置およびこれを備える動力出力装置
JP6686855B2 (ja) 車両用動力伝達装置
JP2018100719A (ja) 動力装置及びその製造方法
JP7280723B2 (ja) 車両用駆動伝達装置
JP7109875B2 (ja) 動力伝達装置
JP2021063538A (ja) 車両用駆動伝達装置
JP2019094933A (ja) 車両用駆動装置
JP2002200928A (ja) 四輪駆動車両の動力伝達機構
JP2018189136A (ja) 動力装置
JP2018105381A (ja) 動力装置
JP6662354B2 (ja) 車両のトランスファ構造
JP2017009108A (ja) 差動装置
JP5136401B2 (ja) 遊星歯車機構の潤滑構造
JP6732689B2 (ja) 差動装置
JP2018017247A (ja) 動力伝達装置のギヤ装置
JP2021079814A (ja) 動力伝達装置

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20210423