JP2021062385A - タンディッシュ内溶鋼のシール方法 - Google Patents

タンディッシュ内溶鋼のシール方法 Download PDF

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Abstract

【課題】シール部材の上端が開放されている時、タンディッシュ内の溶鋼の酸化を抑制する。【解決手段】取鍋からタンディッシュへ注入される溶鋼の周囲にシール部材30を配置し、シール部材30の上端の開口30aからタンディッシュ内の溶鋼浴面Msの間にシール空間A1を形成する。シール部材30の上端の開放時、シール空間A1に不活性ガスを20(Nm3/hr)以上の流量で吹き込み、(1)式の巻き込み指数Aを15.56未満とする。v:シール空間A1に吹き込まれる不活性ガスの流速(m/sec)、R:シール空間A1の上端の直径(m)又はシール空間A1の上端の等面積円相当径(m)、h:シール空間A1の上端の高さからガス吐出孔41aまでの鉛直方向距離(m)、V:シール空間A1の体積(m3)【選択図】図2

Description

本発明は、タンディッシュ内の溶鋼をシールする方法に関する。
取鍋からタンディッシュへ溶鋼を注入するとき、取鍋から注入される溶鋼を覆うため、シール部材が配置される。シール部材の内側に不活性ガスを吹き込むことにより、シール部材の内側の大気が追い出される。これにより溶鋼の酸化を抑制している。
特許文献1に記載された方法では、取鍋(レードル)とタンディッシュ内溶鋼との間に、取鍋から注入される溶鋼を覆うためのシールハット及び注入管が配置される。シールハット及び注入管の内側には、タンディッシュ内溶鋼表面近傍で、取鍋から注入された溶鋼流に不活性ガスが吹き付けられる。
特開昭62−81253号公報
取鍋内の溶鋼(1チャージ分の溶鋼)をタンディッシュへ注入終了後、取鍋を交換する。取鍋を交換するため、シール部材の上方に配置された取鍋を移動させると、シール部材の上端が開放される。このとき、シール部材の上端の開口からシール部材の内側に大気が巻き込まれる。これにより、タンディッシュ内の溶鋼が酸化するおそれがある。
特許文献1に記載された方法は、取鍋からタンディッシュに溶鋼を注入する時に実施する方法である。取鍋からタンディッシュに溶鋼を注入する時、シール部材の上端の開口は取鍋等によって塞がれている。本発明者らは、シール部材の上端が開放された時、特許文献1に記載された方法を実施した。その結果、タンディッシュ内の溶鋼の酸化を抑制できないことがわかった。
本発明は、取鍋交換時等のシール部材の上端が開放されている時、タンディッシュ内の溶鋼の酸化を抑制可能な方法を提供することを目的とする。
本発明は、タンディッシュ内の溶鋼をシールする方法であり、取鍋からタンディッシュへ注入される溶鋼の周囲にシール部材が配置され、前記シール部材の上端が開放されている時、前記シール部材の上端の開口からタンディッシュ内溶鋼浴面までのシール部材及び/又はタンディッシュに囲まれたシール空間に、前記シール空間に配置されたガス吐出孔から不活性ガスを20(Nm3/hr)以上の流量で吹き込むとともに、下記(1)式で示される巻き込み指数Aを15.56未満とするタンディッシュ内溶鋼のシール方法である。
Figure 2021062385
ここで、vは、前記シール空間に吹き込まれる不活性ガスの流速(m/sec)であり、
Rは、前記シール空間の上端の直径(m)又は前記シール空間の上端の等面積円相当径(m)であり、
hは、前記シール空間の上端の高さから前記ガス吐出孔までの鉛直方向距離(m)であり、
Vは、前記シール空間の体積(m3)である。
本発明によると、シール部材の上端が開放されている時、タンディッシュ内の溶鋼の酸化を抑制することができる。
シール部材が配置されたタンディッシュの断面図である。 図1に示すシール部材及びタンディッシュの寸法を説明する図である。 シール部材が配置されたタンディッシュの他の例の断面図である。 図3に示すシール部材及びタンディッシュの寸法を説明する図である。 実機酸素濃度Cy(%)と水モデル実験酸素濃度Cx(%)との関係を示す図である。 実機換算酸素濃度C(%)と巻き込み指数Aとの関係を示す図である。 実機換算酸素濃度C(%)と巻き込み指数Aとの関係を示す図である。
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。
タンディッシュには、取鍋からタンディッシュへ注入される溶鋼を覆うためのシール部材が配置される。シール部材の上端が開放されている時(以下、「非定常時」と称する。)、シール部材の上端の開口からタンディッシュ内に大気が巻き込まれる(以下、「大気巻き込み」と称する)。これにより、タンディッシュ内の溶鋼が酸化される。
本発明者らの研究から、「大気巻き込み」に影響する4つのパラメータがあることがわかった。この4つのパラメータを変えることにより、タンディッシュ内に巻き込まれる大気の量(以下、「大気巻き込み性」と称する)が変化することがわかった。
また、この4つのパラメータを用いて得られた「巻き込み指数A」によって、「大気巻き込み性」を評価できることがわかった。この「巻き込み指数A」を用いることにより、非定常時のタンディッシュ内の溶鋼の酸化を抑制できるという知見が得られた。
以下、上記知見を得るために行った実験について説明する。
本実験では、2種類のシール部材(後述する「ケース1」及び「ケース2」)を用いた。以下では、先ず、実験で用いたシール部材及びタンディッシュの構成について説明し(後述する(1))、その後、「大気巻き込み性」を評価するために行った実験(後述する(2))について説明する。
(1)シール部材及びタンディッシュの構成
1)ケース1
図1及び図2に、ケース1のシール部材30及びタンディッシュ1を示している。ケース1では、シール部材30として、シールパイプ21及び耐火シール材23、24、25を用いた。
図1及び図2に、シール部材30の上端が開放されている時(非定常時)を示している。シール部材30の上端が開放されている時(非定常時)とは、シール部材30の上端の開口30aの少なくとも一部が塞がれていない時である。シール部材30は、取鍋からタンディッシュ1に溶鋼を注入していないとき、例えば取鍋交換時にも、タンディッシュ1に配置されている。
タンディッシュ1は、図1に示すように、タンディッシュ本体2及びタンディッシュ蓋3を有する。タンディッシュ蓋3は、タンディッシュ本体2の上部開口を覆っている。タンディッシュ1内には、注入室10と、図示しないストランド室とが形成されている。注入室10とストランド室は、堰等によって仕切られている。注入室10には、図示しない取鍋から溶鋼が注入される。ストランド室は、例えば、タンディッシュ1内の溶鋼を各鋳型に分配する。
注入室10に、シールパイプ21が配置されている。シールパイプ21は、筒部21aと、フランジ21bとを有する。筒部21aは、筒状の部材である。筒部21aは、例えば円筒状でもよく、角筒状でもよい。フランジ21bは、筒部21aの上端から外側に向かって延在している。フランジ21bは、タンディッシュ蓋3に配置された支持材22に支持されている。シールパイプ21は、例えば、酸化アルミニウムなどの耐火物からなる。
フランジ21bの上に、3つの耐火シール材23、24、25が配置されている。耐火シール材23、24、25はこれらの順に下から積まれている。耐火シール材23、24、25には、それぞれ、シールパイプ21の内側に連通した貫通孔が形成されている。耐火シール材23、24、25は同じ構成でもよく、異なる構成でもよい。耐火シール材23、24、25は、例えば、酸化アルミニウムやシリカなどを含むセラミックスファイバーからなる。
シールパイプ21及び耐火シール材23、24、25により、シール部材30が構成されている。シール部材30等により、「シール空間A1」が形成されている。図2には、「シール空間A1」に色を付している。
「シール空間」とは、シール部材の上端の開口からタンディッシュ内の溶鋼浴面までのシール部材及び/又はタンディッシュに囲まれた空間である。「シール空間」は、シール部材の上端が開放されているとき、シール部材の上端の開口を介して外部と連通する空間である。外部とは、シール部材の外側であり、且つ、タンディッシュの外側である。
図2に示すように、シール部材30の上端からタンディッシュ1内の溶鋼浴面Msまで、シール部材30が配置されている。この場合、「シール空間A1」は、シール部材30の上端の開口30aからタンディッシュ1内の溶鋼浴面Msまでのシール部材30に囲まれた空間である。図2に示すように、タンディッシュ1内およびタンディッシュ1の上方に、シール部材30が配置されている場合、「シール空間A1」は、タンディッシュ1内の溶鋼浴面Msがシール部材30の下端より上方、又は、シール部材30の下端と同じ高さに位置しているときの、シール部材30の上端の開口30aからタンディッシュ1内の溶鋼浴面Msまでのシール部材30に囲まれた空間である。「シール空間A1」は、シール部材30を構成するシールパイプ21及び耐火シール材23、24、25と、シールパイプ21の内側の溶鋼浴面Msとに囲まれた空間である。
「シール空間A1」は、シール部材30の上端が開放されているとき、シール部材30の上端の開口30aを介して外部と連通する空間である。外部とは、シール部材30の外側であり、且つ、タンディッシュ1の外側である。シール部材30の上端が開放されているとき、シール部材30の上端の開口30aから「シール空間A1」に大気が巻き込まれるおそれがある。
ケース1において、シール部材30の外側の空間は、「シール空間A1」でない。例えば、図2において、シールパイプ21、支持材22、タンディッシュ1及び溶鋼浴面Msに囲まれた空間p1は、「シール空間」でない。空間p1は、シール部材30の上端が開放されているとき、シール部材30の上端の開口30aを介して外部と連通しない。
シール空間A1に、ガス吐出孔41aが配置されている。ガス吐出孔41aは、ガス吐出管41の先端の開口である。ガス吐出孔41aからシール空間A1に、流速v(m/sec)で不活性ガスが吹き込まれる。不活性ガスは、例えば、窒素ガス又はアルゴンガスであるが、これらに限定されない。ガス吐出孔41aは、下方を向いている。ガス吐出孔41aは、溶鋼浴面Msに対向している。
図1及び図2には、1個のガス吐出孔41aがシール空間A1に配置されているが、複数のガス吐出孔がシール空間A1に配置されていてもよい。複数のガス吐出孔からシール空間A1に、不活性ガスが吹き込まれてもよい。各ガス吐出孔からシール空間A1へ吹き込まれる不活性ガスの流速vは同じでもよく、異なってもよい。
シール空間A1へ吹き込まれる不活性ガスの流量は、Q(Nm3/hr)である。1個のガス吐出孔41aからシール空間A1へ不活性ガスが吹き込まれる場合、1個のガス吐出孔41aからシール空間A1へQ(Nm3/hr)の不活性ガスが吹き込まれる。複数のガス吐出孔からシール空間A1へ不活性ガスが吹き込まれる場合、複数のガス吐出孔からシール空間A1へ合計Q(Nm3/hr)の不活性ガスが吹き込まれる。
図2に示す各寸法を説明する。
・R(以下、「シール空間開口部内径R」と称する。)は、シール空間A1の上端の直径(m)又はシール空間A1の上端の等面積円相当径(m)である。
シール空間A1の上端は、円形でもよく、円形でなくてもよい。
シール空間A1の上端が円形である場合、シール空間開口部内径Rはシール空間A1の上端の直径(m)である。
シール空間A1の上端が円形でない場合、シール空間開口部内径Rはシール空間A1の上端の等面積円相当径(m)である。
シール空間開口部内径Rは、シール部材30の上端の開口30aの直径(m)又はシール部材30の上端の開口30aの等面積円相当径(m)でもある。シール部材30の上端は、3つの耐火シール材23、24、25のうち最上段の耐火シール材25の上端である。
・h(以下、「ガス吐出孔深さh」と称する。)は、シール空間A1の上端の高さからガス吐出孔41aまでの鉛直方向距離(m)である。シール空間A1の上端の高さは、シール部材30の上端と同じ高さである。
・rは、ガス吐出孔41aの直径(m)である。
・Tは、シール空間A1の上端からタンディッシュ1内の溶鋼浴面Msまでの鉛直方向距離(m)である。
・Uは、シール空間A1の上端の高さからシール部材30の下端の高さまでの鉛直方向距離(m)である。シール部材30の下端は、シールパイプ21の下端である。
・iは、耐火シール材25の厚さ(m)である。
耐火シール材23、24、25が同じ構成である場合、耐火シール材23の厚さはiであり、耐火シール材24の厚さはiである。
・Iは、耐火シール材23、24、25の合計厚さ(m)である。耐火シール材23、24、25が同じ構成である場合、I=3iである。
耐火シール材の数を増減させることにより、Iを変えることができる。Iが変わることにより、T及びUが変わる。
シール空間A1が円柱状であるとき、シール空間A1の体積Vは以下の式から算出される。
V=π(R/2)2×T
ここで、πは円周率であり、
Rは、シール部材30の上端の開口30aの直径(m)である。
シール空間A1が円柱状でないとき、例えば、シール空間A1の上端が円形でないとき、「シール空間A1」の体積Vを以下の式から算出してもよい。
V=π(R/2)2×T
ここで、Rは、シール空間A1の上端の等面積円相当径(m)である。
2)ケース2
図3及び図4に、ケース2のシール部材130及びタンディッシュ1を示している。ケース2では、シール部材130として、シールボックス121及び耐火シール材23、24、25を用いた。
図3及び図4に、シール部材130の上端が開放されている時(非定常時)を示している。シール部材130の上端が開放されている時(非定常時)とは、シール部材130の上端の開口130aの少なくとも一部が塞がれていない時である。シール部材130は、取鍋からタンディッシュ1に溶鋼を注入していないとき、例えば取鍋交換時にも、タンディッシュ1に配置されている。以下において、ケース1と同一の構成については同一の符号を用い、その説明を適宜省略する。
タンディッシュ蓋3の上に、シールボックス121が配置されている。シールボックス121の上に、3つの耐火シール材23、24、25が配置されている。耐火シール材23、24、25はこれらの順に下から積まれている。
シールボックス121は、上端部から下端部まで貫通した箱状の部材である。シールボックス121の内側の空間は、タンディッシュ1の注入室10及び耐火シール材23、24、25の貫通孔と連通している。シールボックス121は、例えば、鉄又はステンレスからなる。
シールボックス121及び耐火シール材23、24、25により、シール部材130が構成されている。シール部材130及びタンディッシュ1等により、「シール空間A2」が形成されている。図4には、「シール空間A2」に色を付している。
図4に示すように、シール部材130の上端からタンディッシュ1内の溶鋼浴面Msまで、シール部材130及びタンディッシュ1が配置されている。この場合、「シール空間A2」は、シール部材130の上端の開口130aからタンディッシュ1内の溶鋼浴面Msまでのシール部材130及びタンディッシュ1に囲まれた空間である。図4に示すように、タンディッシュ1の上方にシール部材130が配置されている場合、「シール空間A2」は、シール部材130の上端の開口130aからタンディッシュ1内の溶鋼浴面Msまでのシール部材130及びタンディッシュ1に囲まれた空間である。「シール空間A2」は、タンディッシュ1と、タンディッシュ1の上方に配置されたシール部材130を構成するシールボックス121及び耐火シール材23、24、25と、タンディッシュ1内の溶鋼浴面Msとに囲まれた空間である。
「シール空間A2」は、シール部材130の上端が開放されているとき、シール部材130の上端の開口130aを介して外部と連通する空間である。外部とは、シール部材130の外側であり、且つ、タンディッシュ1の外側である。シール部材130の上端が開放されているとき、シール部材130の上端の開口130aから「シール空間A2」に大気が巻き込まれるおそれがある。
シール空間A2に、ガス吐出孔141a及びガス吐出孔142aが配置されている。ガス吐出孔141aは、ガス吐出管141の先端の開口である。ガス吐出孔142aは、ガス吐出管142の先端の開口である。ガス吐出孔141aからシール空間A2に、流速v(m/sec)で不活性ガスが吹き込まれる。ガス吐出孔142aからシール空間A2に、流速v(m/sec)で不活性ガスが吹き込まれる。ガス吐出孔141aからシール空間A2へ吹き込まれる不活性ガスの流速vと、ガス吐出孔142aからシール空間A2へ吹き込まれる不活性ガスの流速vとは、同じでもよく、異なってもよい。ガス吐出孔141a、142aは、下方を向いている。ガス吐出孔141a、142aは、溶鋼浴面Msに対向している。
図3及び図4には、2個のガス吐出孔141a、142aがシール空間A2に配置されているが、1個又は3個以上のガス吐出孔がシール空間A2に配置されていてもよい。1個又は3個以上のガス吐出孔からシール空間A2に不活性ガスが吹き込まれてもよい。3個以上のガス吐出孔からシール空間A2に不活性ガスが吹き込まれる場合、各ガス吐出孔からシール空間A2へ吹き込まれる不活性ガスの流速vは同じでもよく、異なってもよい。
不活性ガスがシール空間A2へQ(Nm3/hr)の流量で吹き込まれる。2個のガス吐出孔141a、142aからシール空間A2へ不活性ガスが吹き込まれる場合、2個のガス吐出孔141a、142aから合計Q(Nm3/hr)の不活性ガスがシール空間A2へ吹き込まれる。1個のガス吐出孔からシール空間A2へ不活性ガスが吹き込まれる場合、1個のガス吐出孔から合計Q(Nm3/hr)の不活性ガスがシール空間A2へ吹き込まれる。3個以上のガス吐出孔からシール空間A2へ不活性ガスが吹き込まれる場合、3個以上のガス吐出孔から合計Q(Nm3/hr)の不活性ガスがシール空間A2へ吹き込まれる。
図4に示す各寸法を説明する。
・シール空間開口部内径Rは、シール空間A2の上端の直径(m)又はシール空間A2の上端の等面積円相当径(m)である。
シール空間A2の上端は、円形でもよく、円形でなくてもよい。
シール空間A2の上端が円形である場合、シール空間開口部内径Rはシール空間A2の上端の直径(m)である。
シール空間A2の上端が円形でない場合、シール空間開口部内径Rはシール空間A2の上端の等面積円相当径(m)である。
シール空間開口部内径Rは、シール部材130の上端の開口130aの直径(m)又はシール部材130の上端の開口130aの等面積円相当径(m)でもある。シール部材130の上端は、3つの耐火シール材23、24、25のうち最上段の耐火シール材25の上端である。
・ガス吐出孔深さh(h11)は、シール空間A2の上端の高さからガス吐出孔141aまでの鉛直方向距離(m)である。シール空間A2の上端の高さは、シール部材130の上端の高さと同じ高さである。
・ガス吐出孔深さh(h12)は、シール空間A2の上端の高さからガス吐出孔142aまでの鉛直方向距離(m)である。
・r(r11)は、ガス吐出孔141aの直径(m)である。
・r(r12)は、ガス吐出孔142aの直径(m)である。
・Tは、シール空間A2の上端からタンディッシュ1内の溶鋼浴面Msまでの鉛直方向距離(m)である。
シール空間A1の体積V(m3)は、例えば以下の方法によって算出される。
V=耐火シール材23、24、25に囲まれた空間の体積(m3
+シールボックス121に囲まれた空間の体積(m3
+タンディッシュ1内の溶鋼が存在しない空間の体積(m3
(2)「大気巻き込み性」を評価するための実験
本発明者らは、シール部材の上端が開放されている時(非定常時)の「大気巻き込み」について研究した。その結果、下記4つのパラメータが「大気巻き込み」に影響することがわかった。
i)ガス流速v(m/sec)
ii)シール空間開口部内径R(m)
iii)ガス吐出孔深さh(m)
iv)シール空間の体積V(m3
上記4つのパラメータを変えて水モデル実験を実施し、非定常時の「大気巻き込み性」を調べた。「大気巻き込み性」は、タンディッシュ内に巻き込まれる大気の量である。「大気巻き込み性」が高くなるにつれて、タンディッシュ内へ巻き込まれる大気の量が多くなるため、タンディッシュ内の酸素濃度が増加する。そこで、非定常時の「大気巻き込み性」を酸素濃度によって評価することとした。
水モデル実験を以下の方法で実施した。
上記(1)で説明した装置を用いて水モデル実験を実施した。水モデル実験で用いた装置は、鋼を鋳造する際に用いられる装置と同じサイズの装置とした。水モデル実験では、溶鋼の代わりに水を用いる。水と溶鋼は、動粘性係数がほぼ等しく、流動特性が近いため、溶鋼の代わりに水を用いた場合、溶鋼を用いた場合と同様な流動が得られる。
シール空間の体積が表1に示すシール空間体積Vになるまで、タンディッシュの注入室に水を注入した後、シール部材の上端の開口を蓋で閉じた。ガス吐出孔からシール空間に不活性ガスを吹き込み、シール空間の酸素濃度を0.00vol%とした(以下、シール空間の酸素濃度の単位を「%」と示すことがある。)。シール空間に吹き込む不活性ガスの流量を、表1に示すガス流量Qとした後、シール部材の上端の開口を閉じた蓋を外し、シール部材の上端を開放した。その後、シール空間の酸素濃度の推移を測定した。酸素濃度は増加していき、ある酸素濃度に到達すると、酸素濃度が殆ど変化しない。表1には、変化しなくなった酸素濃度を示している。酸素濃度の測定は、シール空間において、水面から200mm上方の高さで、且つ、ガス吐出孔から吹き出された不活性ガスが直接当たらない位置で行った。
本実験では、上記4つのパラメータ以外に、ガス流量Q(Nm3/hr)、ガス吐出孔数n(個)及びガス吐出孔径r(m)を変えた。また、不活性ガスとして窒素ガスを使用した。窒素ガスの密度は、他の不活性ガスの密度より小さいため、窒素ガスをシール空間へ吹き込んだ場合、他の不活性ガスをシール空間へ吹き込んだ場合より、シール空間の大気を追い出しにくい。そのため、窒素ガスを用いて溶鋼の酸化を抑制できた場合、他の不活性ガスを用いた場合も溶鋼の酸化を抑制できると考えられる。
表1に、実施条件と大気巻き込み性を示している。
Figure 2021062385
表1に、「大気巻き込み性」として、「水モデル実験酸素濃度」と「実機換算酸素濃度」を示している。「水モデル実験酸素濃度」は、上述した水モデル実験で測定したシール空間の酸素濃度である。「実機換算酸素濃度」は、鋼を鋳造した場合(以下、「実機」と称する。)のシール空間の酸素濃度(以下、「実機酸素濃度」)の推測値であり、「水モデル実験酸素濃度」から推測した値である。以下に、「実機換算酸素濃度」の算出方法を説明する。
(実機換算酸素濃度の算出方法)
水モデル実験酸素濃度と実機のシール空間の酸素濃度(実機酸素濃度)は異なる。これは、以下の理由からである。
実機の場合、取鍋からタンディッシュに高温の溶鋼が注入されるため、タンディッシュ内の温度が高い。ここに不活性ガスを吹き込んだ場合、不活性ガスの温度が上昇し、タンディッシュ内で不活性ガスが膨張する。そのため、タンディッシュ内に大気が巻き込まれにくい。
一方、水モデル実験では、溶鋼の代わりに水を用いるため、実機のようにタンディッシュ内の温度が高くならない。ここに不活性ガスを吹き込んだ場合、不活性ガスは膨張しない。そのため、水モデル実験では、実機の場合より、タンディッシュ内に大気が巻き込まれやすい。
上記より、水モデル実験酸素濃度は、実機酸素濃度より高い。そこで、水モデル実験酸素濃度から実機酸素濃度を推測し、実機酸素濃度の推測値(実機換算酸素濃度)を得ることとした。
表2に示す実施条件で水モデル実験と鋳造を実施し、水モデル実験酸素濃度と実機酸素濃度を測定した。
Figure 2021062385
(水モデル実験)
上述した表1の水モデル実験と同じ方法で水モデル実験を実施し、シール空間の酸素濃度を測定した。
(鋳造)
当業者の常法通りに、転炉を用いた一次精錬、及び、取鍋精錬炉(LF)を用いた二次精錬を実施した。その後、ブルーム連続鋳造機にて、当業者の常法通りに高炭素鋼を鋳造した。鋳造中、シール空間の上端が開放された時(非定常時)、シール空間の酸素濃度の推移を測定した。酸素濃度の測定は、シール部材の上端の高さから200mm下の位置で行った。酸素濃度は増加していき、ある酸素濃度に到達すると、酸素濃度は殆ど変化しない。表2には、変化しなくなった酸素濃度を示している。また、非定常時はタンディッシュに溶鋼が供給されないため、鋳造を進めるにつれて溶鋼浴面が低下する。これによりシール空間の体積Vが増加していく。表2には、シール空間の上端を開放した瞬間の体積(非定常状態開始時)を示している。シール空間の上端を開放した瞬間の体積は、非定常時においてシール空間の体積が最も小さいときの体積である。
表2のaは、表1の実験番号8と同じ条件である。表2のbは、表1の実験番号10と同じ条件である。
図5に、表2に示す「水モデル実験酸素濃度」と「実機酸素濃度」との関係を示している。図5に示すように、原点(0、0)とaとbを通る近似線zが得られた。近似線zは、下記(a)式によって示される。
Cy=0.0061Cx2−0.0089Cx・・・(a)
ここで、Cxは水モデル実験酸素濃度(%)であり、
Cyは実機酸素濃度(%)である。
上記近似式(a)により、水モデル実験酸素濃度から実機酸素濃度を推測することができる。
上記より、近似式(a)を用いて、表1の水モデル実験酸素濃度から実機酸素濃度を推測し、実機酸素濃度の推測値(実機換算酸素濃度)を得た。表1に「実機換算酸素濃度」を示している。
(大気巻き込み性の評価)
上述した大気巻き込み性に影響する4つのパラメータ(ガス流速v、ガス吐出孔深さh、シール空間体積V、シール空間開口部内径R(表1参照))は、大気巻き込み性に以下のような影響を与える。
・ガス流速vが速いほど、不活性ガス流の周囲の大気がタンディッシュ内に巻き込まれやすい。
・シール空間開口部内径Rが大きいほど、タンディッシュ内に大気が巻き込まれやすい。
・ガス吐出孔深さhが深いほど、ガス吐出流がシール空間の上端の開口から遠ざかるため、タンディッシュ内に大気が巻き込まれにくい。
・シール空間体積Vが大きいほど、タンディッシュ内に巻き込まれた大気の影響が小さい。
上記より、ガス流速v及びシール空間開口部内径Rは、大きくなるにつれて、大気が巻き込まれやすいパラメータである。一方、ガス吐出孔深さh及びシール空間体積Vは、大きくなるにつれて、大気の影響を受けにくいパラメータである。これらから、「大気巻き込み性」を評価する指標として、ガス流速v及びシール空間開口部内径Rを分子とし、ガス吐出孔深さh及びシール空間体積Vを分母としたvR/hVにおいて各パラメータ(v、R、h、V)に指数を設定した「巻き込み指数A」を得ることとした。
各パラメータ(v、R、h、V)の指数を変えて、「大気巻き込み性」を評価することができる「巻き込み指数A」を検討した。その結果、「巻き込み指数A」と「実機換算酸素濃度C」の近似直線の決定係数が1に近い値になるように指数を設定した「巻き込み指数A」を見出した。この「巻き込み指数A」は、下記(1)式によって示されることがわかった。
Figure 2021062385
表3に、上記(1)式から算出された実験番号1〜23の「巻き込み指数A」と「実機換算酸素濃度C」とを示している。表3に示す「実機換算酸素濃度C」は、表1に示す「実機換算酸素濃度」である。
Figure 2021062385
図6に、表3に示す「巻き込み指数A」と「実機換算酸素濃度C」との関係を示している。図6に、「巻き込み指数A」と「実機換算酸素濃度C」の近似直線αを示している。近似直線αは、下記(2)式によって示される。近似直線αは、決定係数が1に近い近似直線である。
Cy=0.0373A−0.0806 ・・・(2)
定常時、タンディッシュ内酸素濃度が0.5%未満であるとき、製品の品質に問題が生じないことが知られている(特開平04−37352号公報の段落0018の表1参照)。定常時とは、シール空間の上端の開口が全て塞がれた状態である。表3及び図6に示す「実機換算酸素濃度C」は、非定常時の「実機換算酸素濃度C」であるが、定常時のタンディッシュ内酸素濃度が0.5%未満であるとき、製品の品質に問題が生じないことから、非定常時においても、タンディッシュ内酸素濃度が0.5%未満であるとき、製品の品質に問題が生じないと考えられる。
上記より、非定常時、タンディッシュ内酸素濃度が0.5%未満であれば、タンディッシュ内の酸化が抑制されると考えられる。
図6において、非定常時の「実機換算酸素濃度C」が0.5%となるのは、近似直線αから、「巻き込み指数A」が15.56のときであった。このことから、非定常時、「巻き込み指数A」が15.56未満となるようにすると、「実機換算酸素濃度C」が0.5%未満となるため、タンディッシュ内溶鋼の酸化が抑制される。
以上より、鋼の鋳造に際して、非定常時、シール空間に不活性ガスを吹き込むとともに、下記(1)式で示される「巻き込み指数A」が15.56未満となるようにする。これにより、タンディッシュ内溶鋼の酸化が抑制される。
Figure 2021062385
図3に示すように複数のガス吐出孔141a、142aからシール空間A2に不活性ガスを吹き込む場合、各ガス吐出管のガス流速vおよびガス吐出孔深さhが異なることがある。複数のガス吐出孔からシール空間に不活性ガスを吹き込む場合、各ガス吐出管について、上記(1)式で示される「巻き込み指数A」が15.56未満となるようにする。例えば、図3に示す装置を用いる場合、ガス吐出孔141aのガス流速v及びガス吐出孔深さh(h12)について「巻き込み指数A」が15.56未満となるようにし、且つ、ガス吐出孔142aのガス流速v及びガス吐出孔深さh(h12)について「巻き込み指数A」が15.56未満となるようにする。
また、鋳造中、非定常時のシール空間の体積Vが増加していく。上記(1)式から、シール空間の体積Vが増加するにつれて、巻き込み指数Aが小さくなる。非定常時、シール空間の体積Vが最も小さい時は、シール空間の上端を開放した瞬間である。そのため、シール空間の上端を開放した瞬間の「巻き込み指数A」が15.56未満である場合、その後は、シール空間の体積Vが増加することに伴い、巻き込み指数Aが小さくなるため、「巻き込み指数A」が15.56未満である。
なお、シール空間に吹き込まれる不活性ガスの流量Q(Nm3/hr)が少ないとき、タンディッシュ内の大気を不活性ガスに置換するまでに時間がかかる。例えば、鋳造初期やタンディッシュに大気が巻き込まれた際、シール空間に吹き込まれる不活性ガスの流量が少ないとき、タンディッシュ内の酸素が置換されずに残留し、タンディッシュ内の酸素濃度が上昇することがある。この場合、溶鋼が再酸化されることがある。表1の実験番号24では、不活性ガスの流量Qが少なかったため、水モデル実験酸素濃度及び実機換算酸素濃度が高かったと考えられる。本発明者らの研究から、不活性ガスの流量Qを20(Nm3/hr)以上とすることにより、タンディッシュ内の大気が不活性ガスに置換されやすいことがわかった。不活性ガスの流量Qの上限に制限はない。例えば、不活性ガスの流量Qを100(Nm3/hr)以下とするとよい。
以上より、鋼を連続鋳造するに際し、非定常時、シール空間に不活性ガスを20(Nm3/hr)以上の流量で吹き込むとともに、上記(1)式で示される「巻き込み指数A」が15.56未満となるようにする。これにより、非定常時、タンディッシュ内の溶鋼の酸化を抑制することができる。
また、以下の場合、非定常時、タンディッシュ内の溶鋼の酸化を抑制する効果を高めることができることがわかった。
図6において、近似直線αを上方へ移動させると、「実機換算酸素濃度C」が0.5%未満となる「巻き込み指数A」が小さくなる。図6のNo.1(表1の実験番号1)は、近似直線αから上方に最も離れたケースである。そこで、近似直線αを、No.1(表1の実験番号1)を通る位置まで上方へ移動させると、図7に示す直線βが得られた。
直線βは、下記(3)式によって示される。
Cy=0.0373A+0.2060 ・・・(3)
直線βと近似直線αとを比較した場合、所定の「実機換算酸素濃度C」となる「巻き込み指数A」が異なる。直線βと近似直線αとにおいて所定の「実機換算酸素濃度C」となる「巻き込み指数A」を比較した場合、直線βから得られる「巻き込み指数A」は、近似直線αから得られる「巻き込み指数A」より小さい。このことから、直線βの場合、近似直線αの場合に比べ、より一層、大気を巻き込みにくい設計にすることができると考えられる。
直線βを用いた場合、図7に示すように、「実機換算酸素濃度C」が0.5%となるのは、「巻き込み指数A」が7.88のときである。このことから、鋼の鋳造において、非定常時、シール空間にガスを20(Nm3/hr)以上の流量で吹き込むとともに、上記(1)式で示される「巻き込み指数A」が7.88未満となるようにすると、タンディッシュ内溶鋼の酸化を抑制する効果を高めることができる。
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限定されるものでないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれる。
例えば、図1及び図2では、シール部材30がシールパイプ21及び耐火シール材23、24、25から構成されるケース1について説明した。図3及び図4では、シール部材130がシールボックス121及び耐火シール材23、24、25から構成されるケース2について説明した。しかし、シール部材は、図1及び図3に示す構成に限られない。例えば、耐火シール材の数は、3個でなくてもよい。耐火シール材は、1個でもよく、2個でもよく、4個以上でもよい。また、シール部材は、耐火シール材23、24、25を有さなくてもよい。例えば、ケース1において、シール部材は、シールパイプ21だけから構成されてもよい。例えば、ケース2において、シール部材は、シールボックス121だけから構成されてもよい。また、シールパイプ21、シールボックス121及び耐火シール材23、24、25の構成は、上記構成に限られない。例えば、シールパイプは、下端に近付くにつれて径が大きくなるテーパ状であってもよい。
また、上記実施形態では、タンディッシュ1に注入室10と図示しないストランド室が形成され、これらが堰等によって仕切られている。しかし、タンディッシュに注入室とストランド室が形成されていなくてもよい。
また、ガス吐出孔の位置は変更可能である。さらに、上記実施形態では、図1及び図2において、ガス吐出孔41aが下方を向き、溶鋼浴面に対向している。また、図3及び図4において、ガス吐出孔141a、142aが下方を向き、溶鋼浴面に対向している。しかし、ガス吐出孔の向きは変更可能である。例えば、図1及び図2において、ガス吐出孔41aがシールパイプ21に対向していてもよい。この場合、ガス吐出孔深さhは、シール空間A1の上端の高さからガス吐出孔41aの最も高い位置までの鉛直方向距離とすることが好ましい。また、図3及び図4において、ガス吐出孔141a、142aがタンディッシュ1の内壁に対向していてもよい。この場合、ガス吐出孔深さh11は、シール空間A1の上端の高さからガス吐出孔141aの最も高い位置までの鉛直方向距離とすることが好ましい。ガス吐出孔深さh12は、シール空間A1の上端の高さからガス吐出孔142aの最も高い位置までの鉛直方向距離とすることが好ましい。
本発明が採用される鋼種は限定されない。また、本発明は、スラブ、ブルーム及びビレットのいずれの鋳造にも採用することができる。
1 タンディッシュ
2 タンディッシュ本体
3 タンディッシュ蓋
10 注入室
21 シールパイプ
21a 筒部
21b フランジ
23、24、25 耐火シール材
30、130 シール部材
30a、130a 開口
41、141、142 ガス吐出管
41a、141a、142a 開口(ガス吐出孔)
121 シールボックス
1、A2 シール空間
Ms 溶鋼浴面

Claims (1)

  1. タンディッシュ内の溶鋼をシールする方法であり、
    取鍋からタンディッシュへ注入される溶鋼の周囲にシール部材が配置され、
    前記シール部材の上端が開放されている時、前記シール部材の上端の開口からタンディッシュ内溶鋼浴面までのシール部材及び/又はタンディッシュに囲まれたシール空間に、前記シール空間に配置されたガス吐出孔から不活性ガスを20(Nm3/hr)以上の流量で吹き込むとともに、下記(1)式で示される巻き込み指数Aを15.56未満とすることを特徴とするタンディッシュ内溶鋼のシール方法。
    Figure 2021062385
    ここで、vは、前記シール空間に吹き込まれる不活性ガスの流速(m/sec)であり、
    Rは、前記シール空間の上端の直径(m)又は前記シール空間の上端の等面積円相当径(m)であり、
    hは、前記シール空間の上端の高さから前記ガス吐出孔までの鉛直方向距離(m)であり、
    Vは、前記シール空間の体積(m3)である。
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