JP2021061906A - クッション枕 - Google Patents
クッション枕 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2021061906A JP2021061906A JP2019186942A JP2019186942A JP2021061906A JP 2021061906 A JP2021061906 A JP 2021061906A JP 2019186942 A JP2019186942 A JP 2019186942A JP 2019186942 A JP2019186942 A JP 2019186942A JP 2021061906 A JP2021061906 A JP 2021061906A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- hollow prism
- cushion pillow
- hollow
- cushion
- cross
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Abstract
【課題】腰部や頸部の形状に合わせて変形することができるとともに、底つきを感じるような沈み込みを防止することができるクッション枕を提供する。【解決手段】弾性を有する柔軟な素材で構成される複数の中空角柱体10を一体的に並設してハニカム形状構造としたクッション枕1であって、上部が上凸湾曲形状に形成され、且つ、中空角柱体10の高さが、当該クッション枕1の水平方向中間位置から水平方向一側及び他側にそれぞれ進むに従って低くなるものとする。【選択図】図1
Description
本発明は、弾性を有する柔軟な素材で構成される複数の中空角柱体を一体的に並設してハニカム形状構造としたクッション枕に関する。
人間の脊柱は、頸椎が前弯、胸椎が後弯、腰椎が前弯したS字カーブと呼ばれる生理的湾曲を備えている。この生理的湾曲は、頭や腕の荷重又は運動時に足から伝えられる衝撃を吸収し分散させるという重要な役割を果たしている。しかし、同じ姿勢を長時間取り続けることや運動不足といった何らかの原因によって、この生理的湾曲の形状が崩れることがある。
脊柱の生理的湾曲の形状を回復させ、又は正しい生理的湾曲の形状を維持させるための腰枕や首枕が提案されている(例えば、特許文献1,2を参照)。
特許文献1には、略蒲鉾形状の腰枕が開示されている。この腰枕は、台板と緩衝材とで中材を挟み、各部材を接合して構成されている。この腰枕は、仰臥姿勢の状態で腰枕を腰部に当てるように敷いて使用され、腰部を上向きに押圧するように支持する。
特許文献2には、頸部に対応するように設けられた膨出部を有する粘性ウレタン変形型の枕本体を備える首枕が開示されている。この首枕は、仰臥姿勢の状態で枕本体の膨出部を頸部に当てるように敷いて使用され、頸部を上向きに押圧するように支持する。
特許文献1に係る腰枕では、緩衝材が半硬質フォームで構成され、中材が軟質フォームで構成されているため、適度な柔らかさでもって腰部をソフトに受け止めることができる。しかしながら、底つきを感じるような沈み込みがあり、腰椎の生理的湾曲の形状を回復させたり、腰椎の正しい生理的湾曲の形状を維持したりすることができない。
一方、特許文献2に係る首枕では、枕本体が粘性ウレタンで構成されているため、頭部や頸部、肩部の形状に追従して変形し、頭部や頸部、肩部をソフトに受け止めることができる。しかしながら、特許文献1のものと同様に、底つきを感じるような沈み込みがあり、頸椎の生理的湾曲の形状を回復させたり、頸椎の正しい生理的湾曲の形状を維持したりすることができない。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、腰部や頸部の形状に合わせて変形することができるとともに、底つきを感じるような沈み込みを防止することができるクッション枕を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明に係るクッション枕の特徴構成は、
弾性を有する柔軟な素材で構成される複数の中空角柱体を一体的に並設してハニカム形状構造としたクッション枕であって、
上部が上凸湾曲形状に形成され、且つ、前記中空角柱体の高さが、当該クッション枕の水平方向中間位置から水平方向一側及び他側にそれぞれ進むに従って低くなることにある。
弾性を有する柔軟な素材で構成される複数の中空角柱体を一体的に並設してハニカム形状構造としたクッション枕であって、
上部が上凸湾曲形状に形成され、且つ、前記中空角柱体の高さが、当該クッション枕の水平方向中間位置から水平方向一側及び他側にそれぞれ進むに従って低くなることにある。
本構成のクッション枕によれば、上部が上凸湾曲形状に形成され、且つ、弾性を有する柔軟な素材で構成される複数の中空角柱体の高さが、当該クッション枕の水平方向中間位置から水平方向一側及び他側にそれぞれ進むに従って低くなるようにされているので、腰部や頸部の形状に合わせて変形することができる。また、本構成のクッション枕によれば、複数の中空角柱体の圧縮性、屈曲性、及び座屈性によってクッション性を持たせているため、底つきを感じるような沈み込みを防止することができる。
本発明に係るクッション枕において、
前記複数の中空角柱体は、横断面形状の大きさが相対的に小さい複数の第一中空角柱部と、横断面形状の大きさが相対的に大きい複数の第二中空角柱部とを含み、
前記第一中空角柱部は、当該クッション枕の上部に配され、
前記第二中空角柱部は、当該クッション枕の下部に配されていることが好ましい。
前記複数の中空角柱体は、横断面形状の大きさが相対的に小さい複数の第一中空角柱部と、横断面形状の大きさが相対的に大きい複数の第二中空角柱部とを含み、
前記第一中空角柱部は、当該クッション枕の上部に配され、
前記第二中空角柱部は、当該クッション枕の下部に配されていることが好ましい。
本構成のクッション枕においては、横断面形状の大きさが相対的に小さい複数の第一中空角柱部が当該クッション枕の上部に配され、横断面形状の大きさが相対的に大きい複数の第二中空角柱部が当該クッション枕の下部に配されている。このような構成により、当該クッション枕の上部表面と、これに接触する使用者の体表面との間での接触面積を大きくすることができる。従って、使用者に対してソフトな接触感覚を与えることができ、使用感に優れる快適なクッション枕となる。また、仰臥姿勢でのクッション枕の使用において、腰部や頸部の下にクッション枕を敷くと、横断面形状の大きさが相対的に小さい複数の第一中空角柱部が腰部や頸部に当接することになり、複数の第一中空角柱部が腰部や頸部の形状に合わせてきめ細かく追従して変形するため、腰部や頸部をより安定的に支持することができる。また、上部に配される横断面形状の大きさが相対的に小さい複数の第一中空角柱部は、クッション枕の上部に作用した荷重を、下部に配される横断面形状の大きさが相対的に大きい複数の第二中空角柱部へと伝えることになる。そして、その伝えられた荷重によって複数の第二中空角柱部が圧縮、屈曲、及び座屈することにより、その荷重が分散されることになる。従って、底つきを感じるような沈み込みをより確実に防止することができる。
本発明に係るクッション枕において、
前記複数の第一中空角柱部、及び前記複数の第二中空角柱部は、互いの横断面重心を平面視で一致させた第一中空角柱部、及び第二中空角柱部と、互いの横断面重心を平面視で一致させていない第一中空角柱部、及び第二中空角柱部とを含み、
前記互いの横断面重心を平面視で一致させた第一中空角柱部、及び第二中空角柱部が、千鳥状に配置されていることが好ましい。
前記複数の第一中空角柱部、及び前記複数の第二中空角柱部は、互いの横断面重心を平面視で一致させた第一中空角柱部、及び第二中空角柱部と、互いの横断面重心を平面視で一致させていない第一中空角柱部、及び第二中空角柱部とを含み、
前記互いの横断面重心を平面視で一致させた第一中空角柱部、及び第二中空角柱部が、千鳥状に配置されていることが好ましい。
本構成のクッション枕においては、複数の第一中空角柱部、及び複数の第二中空角柱部のうち、互いの横断面重心を平面視で一致させた第一中空角柱部、及び第二中空角柱部と、互いの横断面重心を平面視で一致させていない第一中空角柱部、及び第二中空角柱部との間で上下方向の圧縮性、屈曲性及び座屈性を異ならせることができる。すなわち、互いの横断面重心を平面視で一致させた第一中空角柱部、及び第二中空角柱部の場合は、第一中空角柱部に作用した荷重の殆ど全てが第二中空角柱部に伝わるため、比較的小さい荷重で圧縮、屈曲、及び座屈されることになる。一方、互いの横断面重心を平面視で一致させていない第一中空角柱部、及び第二中空角柱部の場合は、第一中空角柱部に作用した荷重は、周辺の第二中空角柱部に分散して伝わるため、比較的大きい荷重で圧縮、屈曲、及び座屈されることになる。そして、互いの横断面重心を平面視で一致させた第一中空角柱部、及び第二中空角柱部が、千鳥状に配置されることにより、比較的小さい荷重で圧縮、屈曲、及び座屈される第一中空角柱部、及び第二中空角柱部と、比較的大きい荷重で圧縮、屈曲、及び座屈される第一中空角柱部、及び第二中空角柱部とが互いに違いに配置されることになる。従って、例えば、仰臥姿勢の状態で当該クッション枕を腰部や頸部に当てるように敷いて使用すると、腰部や頸部に対して強弱の異なる力を互い違いに作用させることができ、腰部や頸部の凝りをほぐす指圧効果を高めることができる。
本発明に係るクッション枕において、
側面と下面との交わりの角部を切り欠いた切欠き形状部が側部に設けられていることが好ましい。
側面と下面との交わりの角部を切り欠いた切欠き形状部が側部に設けられていることが好ましい。
本構成のクッション枕によれば、側面と下面との交わりの角部を切り欠いた切欠き形状部が側部に設けられているので、側部に対して上方から荷重が作用すると、側部が下向きに屈曲変形することになる。これにより、例えば、仰臥姿勢で当該クッション枕を腰部に当てている使用者が、寝返りにより側臥姿勢に体勢を変化させときに、当該クッション枕の側部上に腰部が載ったとしても、腰部の横の部分に対して痛み等が生じるような局部応力が作用するのを防ぐことができる。従って、仰臥姿勢から側臥姿勢への体勢変化を、痛み等の不快感を伴うことなく容易に行うことができる。
本発明に係るクッション枕において、
前記中空角柱体の内側構成壁面に補強リブが架設されていることが好ましい。
前記中空角柱体の内側構成壁面に補強リブが架設されていることが好ましい。
本構成のクッション枕によれば、中空角柱体の内側構成壁面に補強リブが架設されているので、仮に当該クッション枕に対して大きな荷重が作用したとしても、中空角柱体が圧縮、屈曲、及び座屈するのを抑えることができ、底つきを感じるような沈み込みをより確実に防止することができる。
本発明に係るクッション枕において、
腰部又は頸部の湾曲形状に合わせて前記中空角柱体の高さ寸法が設定されていることが好ましい。
腰部又は頸部の湾曲形状に合わせて前記中空角柱体の高さ寸法が設定されていることが好ましい。
本構成のクッション枕によれば、腰部又は頸部に局部応力が作用するのを未然に防ぐことができ、腰部又は頸部に対してより均等に上向きの押圧力を作用させることができる。従って、長時間使用しても痛み等の不快感が生じることがない。
本発明に係るクッション枕において、
前記第一中空角柱部の構成壁の厚さ(T1)は、前記第二中空角柱部の構成壁の厚さ(T2)よりも小さく(T1<T2)されていることが好ましい。
前記第一中空角柱部の構成壁の厚さ(T1)は、前記第二中空角柱部の構成壁の厚さ(T2)よりも小さく(T1<T2)されていることが好ましい。
本構成のクッション枕によれば、第一中空角柱部の構成壁の厚さ(T1)が、第二中空角柱部の構成壁の厚さ(T2)よりも小さく(T1<T2)されているので、腰部や頸部の形状に対する追従性の向上を図りつつ安定性を確保することができる。
以下、本発明について、図1〜図6を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態では、腰部、頸部又は上背部に当てるように敷いて使用されるクッション枕を例に挙げて説明する。ただし、本発明は、以下に説明する実施形態や図面に記載される構成に限定されることは意図しない。
<全体構成>
図1は、本発明の一実施形態に係るクッション枕の全体斜視図である。図1に示されるクッション枕1は、弾性を有する柔軟な素材(例えば、エラストマー、軟性樹脂、軟性ゴム等)で構成される複数の中空角柱体10を一体的に並設してハニカム形状構造としたものである。
図1は、本発明の一実施形態に係るクッション枕の全体斜視図である。図1に示されるクッション枕1は、弾性を有する柔軟な素材(例えば、エラストマー、軟性樹脂、軟性ゴム等)で構成される複数の中空角柱体10を一体的に並設してハニカム形状構造としたものである。
図2は、本発明の一実施形態に係るクッション枕を示し、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は平面図、(d)は底面図である。
図2(c)に示されるように、クッション枕1は、所定の間隔を存して平行に配される一側辺部21、及び他側辺部22と、これら側辺部21,22に連続するように両側に配される一側円弧部23、及び他側円弧部24とを有し、平面視で略角丸長方形状に形成されている。一側円弧部23、及び他側円弧部24は、それぞれクッション枕1の側部を構成する。また、図2(a)及び(b)に示されるように、クッション枕1の上部は、上凸湾曲形状に形成されている。
<中空角柱体>
複数の中空角柱体10のそれぞれは、横断面形状が六角形(正六角形)となるように6つの矩形壁を一体的に組み合わせて構成される上下方向に開口された中空状の角柱体である。なお、本実施形態では、中空角柱体10の横断面形状が六角形である例を示したが、これに限定されるものではなく、横断面形状が三角形や四角形、五角形、七角形以上の多角形の場合もある。
複数の中空角柱体10のそれぞれは、横断面形状が六角形(正六角形)となるように6つの矩形壁を一体的に組み合わせて構成される上下方向に開口された中空状の角柱体である。なお、本実施形態では、中空角柱体10の横断面形状が六角形である例を示したが、これに限定されるものではなく、横断面形状が三角形や四角形、五角形、七角形以上の多角形の場合もある。
図3(a)は、図2(a)のA−A線断面図であり、図3(b)は、図2(c)のB−B線断面図である。図3(a)に示されるように、複数の中空角柱体10の高さは、水平方向における一側辺部21と他側辺部22との間の中間位置から、一側辺部21、及び他側辺部22にそれぞれ向かって進むに従って低くなり、平均的な体型の使用者を想定してその使用者の腰部又は頸部の湾曲形状に合わせて高さ寸法が設定されている。
[第一、第二中空角柱部]
図3(a)及び(b)に示されるように、複数の中空角柱体10は、横断面形状の大きさが相対的に小さい複数の第一中空角柱部10aと、横断面形状の大きさが相対的に大きい複数の第二中空角柱部10bとを含んでいる。第一中空角柱部10aは、クッション枕1の上部に配されている。第二中空角柱部10bは、クッション枕1の下部に配されている。ここで、第一中空角柱部10aの構成壁の厚さ(T1)は、第二中空角柱部10bの構成壁の厚さ(T2)よりも小さくされている(T1<T2)。これにより、腰部や頸部の形状に対する追従性の向上を図りつつ安定性を確保することができる。
図3(a)及び(b)に示されるように、複数の中空角柱体10は、横断面形状の大きさが相対的に小さい複数の第一中空角柱部10aと、横断面形状の大きさが相対的に大きい複数の第二中空角柱部10bとを含んでいる。第一中空角柱部10aは、クッション枕1の上部に配されている。第二中空角柱部10bは、クッション枕1の下部に配されている。ここで、第一中空角柱部10aの構成壁の厚さ(T1)は、第二中空角柱部10bの構成壁の厚さ(T2)よりも小さくされている(T1<T2)。これにより、腰部や頸部の形状に対する追従性の向上を図りつつ安定性を確保することができる。
図2(c)及び(d)に示されるように、複数の第一中空角柱部10a、及び複数の第二中空角柱部10bは、互いの横断面重心を平面視で一致させた第一中空角柱部10a、及び第二中空角柱部10bと、互いの横断面重心を平面視で一致させていない第一中空角柱部10a、及び第二中空角柱部10bとを含んでいる。すなわち、クッション枕1の上部側の7つの第一中空角柱部10aで構成される集合体の中央の第一中空角柱部10aの横断面重心は、クッション枕1の下部側の1つの第二中空角柱部10bの横断面重心に平面視で重なり、前記集合体の中央を取り囲む6つの第一中空角柱部10aの横断面重心は、下部側の1つの第二中空角柱部10bの横断面重心からずれて位置するように構成されている。ここで、横断面重心とは、横断面を薄板と仮定した場合、当該薄板を一点で吊り下げたときに重力的に釣り合いが保たれる点(断面一次モーメントが0となる点)である。
図2(c)の要部拡大図における図中記号A〜F矢印で示されるように、互いの横断面重心を平面視で一致させた第一中空角柱部10a、及び第二中空角柱部10b(図2(d)を参照)は、千鳥状に配置されている。言い換えると、横断面重心が平面視で第二中空角柱部10bの横断面重心と一致するすべての隣接する第一中空角柱部10aどうしが等間隔で配置されている。
<切欠き形状部>
図2(a)及び(b)に示されるように、クッション枕1の側部には、当該クッション枕1の側面と下面との交わりの角部を切り欠いた切欠き形状部30が設けられている。切欠き形状部30は、下方に向かって内向きに傾斜する傾斜部30aを有している。
図2(a)及び(b)に示されるように、クッション枕1の側部には、当該クッション枕1の側面と下面との交わりの角部を切り欠いた切欠き形状部30が設けられている。切欠き形状部30は、下方に向かって内向きに傾斜する傾斜部30aを有している。
<補強リブ>
図2(c)の要部拡大図、並びに図3(a)及び(b)に示されるように、中空角柱体10における第二中空角柱部10bの内側構成壁面には、対向する三組の壁面同士を繋ぐように補強リブ35が架設されている。補強リブ35は、複数の第一中空角柱部10a、及び複数の第二中空角柱部10bのうち、互いの横断面重心を平面視で一致させた第一中空角柱部10aと第二中空角柱部10bとの境界近傍に配置されている。
図2(c)の要部拡大図、並びに図3(a)及び(b)に示されるように、中空角柱体10における第二中空角柱部10bの内側構成壁面には、対向する三組の壁面同士を繋ぐように補強リブ35が架設されている。補強リブ35は、複数の第一中空角柱部10a、及び複数の第二中空角柱部10bのうち、互いの横断面重心を平面視で一致させた第一中空角柱部10aと第二中空角柱部10bとの境界近傍に配置されている。
<腰枕として使用する場合>
以上に述べたように構成されるクッション枕1を腰枕として使用する場合について説明する。図4は、本発明の一実施形態に係るクッション枕の一使用例を示し、(a)は仰臥姿勢で腰部の下に敷いて使用する状態図、(b)は側臥姿勢で腰部の下に敷いて使用する状態図である。
以上に述べたように構成されるクッション枕1を腰枕として使用する場合について説明する。図4は、本発明の一実施形態に係るクッション枕の一使用例を示し、(a)は仰臥姿勢で腰部の下に敷いて使用する状態図、(b)は側臥姿勢で腰部の下に敷いて使用する状態図である。
図4(a)に示されるように、クッション枕1は、一側辺部21、及び他側辺部22の配置方向を、仰臥姿勢の使用者Mの脊柱が延びる方向に合わせた上で、腰部の下に敷くようにして使用する。クッション枕1の上に腰部を載せると、重力作用により腰部からの荷重がクッション枕1に対して作用する。すると、クッション枕1を構成する複数の中空角柱体10(図3(a)参照)が、腰部の形状に合わせて変形する。複数の中空角柱体10のクッション性は、当該中空角柱体10の圧縮性、屈曲性、及び座屈性によって発揮されるものであるため、底つきを感じるような沈み込みを防止することができる。
クッション枕1においては、図3(a)に示されるように、横断面形状の大きさが相対的に小さい複数の第一中空角柱部10aが上部に配されている。これにより、クッション枕1の上部表面と、これに接触する使用者Mの体表面との間での接触面積を大きくすることができる。従って、使用者Mに対してソフトな接触感覚を与えることができ、使用感に優れるクッション枕1となる。
図4(a)に示されるように、使用者Mの腰部の下にクッション枕1を敷くと、横断面形状の大きさが相対的に小さい複数の第一中空角柱部10a(図3(a)参照)が腰部に当接することになる。複数の第一中空角柱部10aは、腰部の形状に合わせてよりきめ細かく追従して変形するため、腰部をより安定的に支持することができる。また、横断面形状の大きさが相対的に小さい複数の第一中空角柱部10aは、クッション枕1の上部に作用した荷重を、下部に配される横断面形状の大きさが相対的に大きい複数の第二中空角柱部10b(図3(a)参照)へと伝えることになる。そして、その伝えられた荷重によって複数の第二中空角柱部10bが圧縮、屈曲、及び座屈することにより、その荷重が分散されることになる。従って、底つきを感じるような沈み込みを確実に防止することができる。特に、補強リブ35が架設されることにより、仮にクッション枕1に対して大きな荷重が作用したとしても、中空角柱体10が圧縮、屈曲、及び座屈するのを補強リブ35で抑えることができ、底つきを感じるような沈み込みをより確実に防止することができる。
図2(c)の要部拡大図、及び図2(d)に示されるように、クッション枕1において、互いの横断面重心を平面視で一致させた第一中空角柱部10a、及び第二中空角柱部10bでは、第一中空角柱部10aに作用した荷重の殆ど全てが第二中空角柱部10bに伝わるため、比較的小さい荷重で圧縮、屈曲、及び座屈されることになる。一方、互いの横断面重心を平面視で一致させていない第一中空角柱部10a、及び第二中空角柱部10bでは、第一中空角柱部10aに作用した荷重は、周辺の第二中空角柱部10bに分散して伝わるため、比較的大きい荷重で圧縮、屈曲、及び座屈されることになる。
図2(c)の要部拡大図において図中記号A〜F矢印で示されるように、互いの横断面重心を平面視で一致させた第一中空角柱部10a、及び第二中空角柱部10bは、千鳥状に配置されている。こうして、比較的小さい荷重で圧縮、屈曲、及び座屈される第一中空角柱部10a、及び第二中空角柱部10bと、比較的大きい荷重で圧縮、屈曲、及び座屈される第一中空角柱部10a、及び第二中空角柱部10bとが互いに違いに配置されることになる。従って、使用者Mの腰部に対して強弱の異なる力を互い違いに作用させることができ、腰部の凝りをほぐす指圧効果を高めることができる。
図5には、仰臥姿勢でクッション枕1を腰部に当てている使用者M(図4(a)参照)が、寝返りにより、側臥姿勢に体勢を変化させる場合(図4(b)参照)において、クッション枕1の側部上に使用者Mの図5中二点鎖線で示される腰部が載った状態が示されている。この場合、クッション枕1の側部は、図5中一点鎖線で示されるように、クッション枕1が置かれている載置面(例えば、床面やベッド上面等)に切欠き形状部30の傾斜部30aが接触するまで下向きに屈曲変形される。これにより、使用者Mの腰部の横の部分に対して痛み等が生じるような局部応力が作用するのを防ぐことができ、仰臥姿勢から側臥姿勢への体勢変化を痛み等の不快感を伴うことなく容易に行うことができる。
<首枕として使用する場合>
図6(a)は、クッション枕1を仰臥姿勢で頸部の下に敷いて使用する状態図である。図6(a)に示されるように、クッション枕1は、一側辺部21、及び他側辺部22の配置方向を、仰臥姿勢の使用者Mの脊柱が延びる方向に合わせた上で、頸部の下に敷くようにして使用する。クッション枕1の上に使用者Mの頸部を載せると、頸部からクッション枕1に対して重力作用により荷重が作用する。すると、クッション枕1を構成する複数の中空角柱体10が、頸部の形状に合わせて変形する。クッション枕1を首枕として使用する場合においても、クッション枕1を上述した腰枕として使用する場合と同様の作用効果を得ることができる。
図6(a)は、クッション枕1を仰臥姿勢で頸部の下に敷いて使用する状態図である。図6(a)に示されるように、クッション枕1は、一側辺部21、及び他側辺部22の配置方向を、仰臥姿勢の使用者Mの脊柱が延びる方向に合わせた上で、頸部の下に敷くようにして使用する。クッション枕1の上に使用者Mの頸部を載せると、頸部からクッション枕1に対して重力作用により荷重が作用する。すると、クッション枕1を構成する複数の中空角柱体10が、頸部の形状に合わせて変形する。クッション枕1を首枕として使用する場合においても、クッション枕1を上述した腰枕として使用する場合と同様の作用効果を得ることができる。
<上背枕として使用する場合>
図6(b)は、クッション枕1を仰臥姿勢で上背部の下に敷いて使用する状態図である。図6(b)に示されるように、クッション枕1は、一側円弧部23、及び他側円弧部24の配置方向を、仰臥姿勢の使用者Mの脊柱が延びる方向に合わせた上で、上背部の下に敷くようにして使用する。クッション枕1の上に使用者Mの上背部を載せると、上背部からクッション枕1に対して重力作用により荷重が作用する。すると、クッション枕1を構成する複数の中空角柱体10が、上背部の特に肩甲骨の形状に合わせて変形する。クッション枕1を上背枕として使用する場合においても、クッション枕1を上述した腰枕として使用する場合と同様の作用効果を得ることができる。
図6(b)は、クッション枕1を仰臥姿勢で上背部の下に敷いて使用する状態図である。図6(b)に示されるように、クッション枕1は、一側円弧部23、及び他側円弧部24の配置方向を、仰臥姿勢の使用者Mの脊柱が延びる方向に合わせた上で、上背部の下に敷くようにして使用する。クッション枕1の上に使用者Mの上背部を載せると、上背部からクッション枕1に対して重力作用により荷重が作用する。すると、クッション枕1を構成する複数の中空角柱体10が、上背部の特に肩甲骨の形状に合わせて変形する。クッション枕1を上背枕として使用する場合においても、クッション枕1を上述した腰枕として使用する場合と同様の作用効果を得ることができる。
以上に述べた本実施形態のクッション枕1によれば、頸椎が前弯、胸椎が後弯、腰椎が前弯した脊柱の生理的湾曲の形状を回復させたり、正しい生理的湾曲の形状を維持したりすることができる。また、複数の中空角柱体10による指圧効果により、頸部、上背部、腰部の凝りをほぐすことができ、血行を促進することができる。また、クッション枕1は、適度な柔らかさを持ち、変形追従性に優れ、しかもへたらない耐久性を有していることから、快適な使用感を長期に亘って維持することができる。さらに、クッション枕1においては、複数の中空角柱体10が上下方向に貫通開口されているので、通気性に優れ、汗の吸収発散を促進し、洗濯も容易であるため、使い勝手がよい。
本発明のクッション枕は、仰臥姿勢又は側臥姿勢において、頸部、上背部、又は腰部の下に敷き、頸椎、胸椎、又は腰椎を支持する用途において利用可能である。
1 クッション枕
10 中空角柱体
10a 第一中空角柱部
10b 第二中空角柱部
30 切欠き形状部
35 補強リブ
10 中空角柱体
10a 第一中空角柱部
10b 第二中空角柱部
30 切欠き形状部
35 補強リブ
Claims (7)
- 弾性を有する柔軟な素材で構成される複数の中空角柱体を一体的に並設してハニカム形状構造としたクッション枕であって、
上部が上凸湾曲形状に形成され、且つ、前記中空角柱体の高さが、当該クッション枕の水平方向中間位置から水平方向一側及び他側にそれぞれ進むに従って低くなるクッション枕。 - 前記複数の中空角柱体は、横断面形状の大きさが相対的に小さい複数の第一中空角柱部と、横断面形状の大きさが相対的に大きい複数の第二中空角柱部とを含み、
前記第一中空角柱部は、当該クッション枕の上部に配され、
前記第二中空角柱部は、当該クッション枕の下部に配されている請求項1に記載のクッション枕。 - 前記複数の第一中空角柱部、及び前記複数の第二中空角柱部は、互いの横断面重心を平面視で一致させた第一中空角柱部、及び第二中空角柱部と、互いの横断面重心を平面視で一致させていない第一中空角柱部、及び第二中空角柱部とを含み、
前記互いの横断面重心を平面視で一致させた第一中空角柱部、及び第二中空角柱部が、千鳥状に配置されている請求項2に記載のクッション枕。 - 側面と下面との交わりの角部を切り欠いた切欠き形状部が側部に設けられている請求項1〜3の何れか一項に記載のクッション枕。
- 前記中空角柱体の内側構成壁面に補強リブが架設されている請求項1〜4の何れか一項に記載のクッション枕。
- 腰部又は頸部の湾曲形状に合わせて前記中空角柱体の高さ寸法が設定されている請求項1〜5の何れか一項に記載のクッション枕。
- 前記第一中空角柱部の構成壁の厚さ(T1)は、前記第二中空角柱部の構成壁の厚さ(T2)よりも小さく(T1<T2)されている請求項2〜6の何れか一項に記載のクッション枕。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019186942A JP2021061906A (ja) | 2019-10-10 | 2019-10-10 | クッション枕 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019186942A JP2021061906A (ja) | 2019-10-10 | 2019-10-10 | クッション枕 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2021061906A true JP2021061906A (ja) | 2021-04-22 |
Family
ID=75486769
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019186942A Pending JP2021061906A (ja) | 2019-10-10 | 2019-10-10 | クッション枕 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2021061906A (ja) |
-
2019
- 2019-10-10 JP JP2019186942A patent/JP2021061906A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6413194B1 (en) | Lumbar flexing seating pad | |
EP3855981B1 (en) | Cavity contour pillow | |
KR101931519B1 (ko) | 척추 질환의 예방을 위한 좌석 장치 | |
US20130226238A1 (en) | Vertebrae Support Device and Method | |
WO2006093429A1 (fr) | Oreiller | |
JP6015001B2 (ja) | マットレス | |
JP6231865B2 (ja) | マットレス | |
US20090229055A1 (en) | Ergonomic pillow for neck and upper shoulder muscle release | |
JP2021061906A (ja) | クッション枕 | |
JP2006095262A (ja) | クッション | |
JP4517241B2 (ja) | 仰側臥対応三層構造マットレス | |
KR20180000455A (ko) | 다기능 허리베개 | |
KR102560166B1 (ko) | 스마트 건강 베개 | |
JP2009112449A (ja) | 着座用マットおよび椅子 | |
JP5709245B2 (ja) | マッサージ器 | |
TWM504517U (zh) | 用於預防脊椎疾病的坐式裝置 | |
JP2005319059A (ja) | 三層構造マットレス | |
JP2019528800A (ja) | 連続発泡工程による多硬度・多弾性フォームマットレスの製造方法、およびその方法により製造されるフォームマットレス | |
JP6839318B2 (ja) | ストレッチ枕 | |
TWI808651B (zh) | 墊子 | |
JP6884944B1 (ja) | 身体保持構造 | |
JP5352854B2 (ja) | 変形サポートクッション | |
KR200422965Y1 (ko) | 엑스자 형태의 쐐기가 제공하는 견인력을 이용한 척추안정베개 | |
RU2170539C1 (ru) | Устройство для обеспечения оптимального положения туловища и шеи в положении сидя (варианты) | |
JP3136968U (ja) | 骨格矯正具 |