以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、本実施形態では、一例として、本発明を適用した中継サーバを含んだネットワークプリントシステムについて説明する。
[1.第1実施形態]
[1.1 全体構成]
まず、本実施形態のネットワークプリントシステム1の全体構成について、図1に基づいて説明する。図1に示すように、ネットワークプリントシステム1は、端末装置10と、コミュニケーションサーバ20と、中継サーバ30と、プリントサーバ40と、画像形成装置50とによって構成されている。
端末装置10は、ネットワークNWを介してコミュニケーションサーバ20と接続されている。本実施形態では、ネットワークNWは、インターネット等の外部ネットワークであるとして説明するが、他の通信可能な手段(例えば、LAN(Local Area Network)や、RS−232C等のシリアルインターフェイス)によって接続されてもよい。
また、コミュニケーションサーバ20と中継サーバ30、中継サーバ30とプリントサーバ40、プリントサーバ40と画像形成装置50とがそれぞれ接続されている。接続の方法は、インターネット等の外部ネットワークによって接続されてもよいし、LANや、RS−232C等のシリアルインターフェイスによって接続されてもよい。
端末装置10は、画像形成装置50のユーザによって操作される情報処理装置である。端末装置10は、例えば、スマートフォンや、タブレット、PC(Personal Computer)
といった装置によって構成される。
また端末装置10は、装置間でメッセージを送受信可能なサービス(以下、「メッセージングサービス」)を利用するためのアプリケーション(以下、「メッセンジャーアプリ」という)を実行ことができる。メッセージングサービスは、サービスを利用するユーザによって投稿されたメッセージを、メッセージングサービスを利用する他のユーザに対して送信するサービスである。メッセージングサービスは、単一のサービスとして提供されてもよいし、ソーシャル・ネットワーキング・サービスのように、複数の機能のうちの1つの機能として提供されてもよい。
メッセージングサービスのユーザは、メッセンジャーアプリを実行し、メッセンジャーアプリを介してメッセージングサービスに対してメッセージの投稿を行う。投稿されたメッセージは、メッセージングサービスを介して、送信先として指定されたユーザに送信される。このようにして、送信先に指定したユーザが使用する外部の装置へメッセージを送信したり、外部の装置からメッセージを受信したりすることが可能となる。
本実施形態におけるメッセージとは、メッセージングサービスを利用するユーザによって、メッセージングサービスに投稿される内容である。例えば、メッセージは、ユーザにより入力されたテキストデータにより構成される。
また、メッセージは、添付データを含めることができる。添付データとは、画像データ、文書データ、動画データ、音声データ等、メッセンジャーアプリによって表示・再生処理を行うことにより表示等がされるデータである。
添付データは、メッセージの代わりに送信されてもよいし、メッセージとは別に送信されてもよい。この場合、メッセージの内容は、添付データを示すメッセージであってもよい。なお文書データとは、ワープロソフトや、表計算ソフト、プレゼンテーションソフトを用いて作成されたデータや、PDF(Portable Document Format)データである。また、添付データを示すメッセージとは、添付データの記憶場所を示す内容のメッセージである。例えば、ファイルパスやURL(Uniform Resource Locator)といった、添付データの場所を特定することが可能なメッセージである。なお、添付データを示すメッセージには、添付データの属性(例えば、添付データのデータサイズや形式、ハッシュ値等)を含めてもよい。
メッセンジャーアプリは、ユーザによって添付データが投稿された場合、当該添付データを示すメッセージをメッセージングサービスに投稿する。また、メッセンジャーアプリは、メッセージが添付データを示すメッセージである場合は、添付データを取得して表示・再生を行ってもよい。
また、本実施形態におけるメッセージは、ユーザが入力したメッセージだけでなく、アカウントに関する情報(送信元又は送信先のアカウントに関する情報)や、送信日時を含んでもよい。
アカウントは、メッセージングサービスを利用するユーザを示している。例えば、ユーザを一意に識別可能なアカウント名や、メールアドレスや、連番である。本実施形態では、メッセージには、アカウントに関する情報としてアカウント名を含むこととし、送信先のユーザ及び送信元のユーザはアカウント名によって特定できることとして説明する。
コミュニケーションサーバ20は、メッセージングサービスを提供するサーバであり、コミュニケーションサーバ20に接続された装置から送信されるメッセージを記憶する。また、コミュニケーションサーバ20は、メッセージングサービスを利用する装置から、メッセージを要求された場合、メッセージを要求した装置に対してメッセージを送信する
。このとき、メッセージを要求した装置を使用するユーザが送信先として指定されているメッセージを送信してもよい。
なお、コミュニケーションサーバ20は、メッセージングサービスを利用する装置と、アカウントに関する情報とを対応付けて記憶してもよい。例えば、メッセージングサービスを利用する装置の識別番号や、IPアドレス等のアドレス情報と、アカウント名とを対応付けて記憶することで、アカウント名によって特定されるユーザが使用する装置を特定することができるようにする。このようにすることで、コミュニケーションサーバ20は、メッセージの送信先であるアカウント名に対応する装置に、メッセージを受信したことを通知することができる。この通知により、メッセージの送信先として示されているアカウント名によって特定されるユーザは、自分宛てのメッセージが送信されたことを知ることができる。
中継サーバ30は、コミュニケーションサーバ20から取得したメッセージに対して、応答するメッセージを生成し、コミュニケーションサーバ20に送信するサーバである。このようにすることで、端末装置10のユーザと、中継サーバ30との間で、メッセージの送受信による対話が実現できる。また、メッセージが添付データを示すメッセージである場合、添付データを示すメッセージに基づき添付データを取得し、取得した添付データがネットワークプリントシステム1において登録受付可能なデータであるかを判定する。登録受付可能なデータとは、ネットワークプリントシステム1において、画像形成装置50において出力が可能なデータである。登録受付可能なデータであるか否かは、例えば、データの形式、データサイズ、データの内容、データの数等に基づいて判定する。データの形式によって登録受付可能か否かを判定する場合は、取得した添付ファイルが、添付データが予め定めておいた中継サーバ30が中継するデータの形式に含まれるときに、中継サーバ30は、添付データを登録受付可能と判定すればよい。データサイズによって判定する場合は、添付データが、予め定めた中継可能(登録受付可能)とするデータサイズの上限値以下であるときに、中継サーバ30は、添付データを登録受付可能と判定すればよい。データの内容によって判定する場合は、添付データと、予め定めておいた中継不可とする画像データとの類似度や、添付データに、予め定めておいた転送不可とするキーワードが含まれるか否かによって、登録受付可能なデータであるか否かを判定すればよい。データの数によって判定する場合は、添付データの数が、予め中継可能とするデータの数の上限値以下であるときに、中継サーバ30は、添付データを登録受付可能と判定すればよい。例えば、一度に画像形成装置50により出力ができない数の添付データを取得したときは、出力できない添付データの登録の受付をしないようにする。このようにして、中継サーバ30は、取得した添付データが登録受付可能なデータであれば、取得した添付データをプリントサーバ40へ中継(送信)する。
端末装置10のユーザは、中継サーバ30のアカウント(例えば、ネットワークプリントサービス用のアカウント名)を取得することにより、中継サーバ30に対してメッセージを送信することが可能となる。例えば、ネットワークプリントサービス用のアカウントを示す情報を、画像形成装置50の筐体や、表示部530に、2次元コードとして表示する。端末装置10のユーザは、端末装置10に2次元コードを読み込ませることで、ネットワークプリントサービス用のアカウントを取得することができる。2次元コードには、アカウントに加えて、中継サーバ30のユーザ名や、プロフィール画像データを含めてもよい。また、端末装置10は、取得したアカウントに基づき、中継サーバ30からアカウントを取得してもよい。端末装置10は、表示部120に、中継サーバ30のユーザ名やプロフィール画像を表示することで、端末装置10のユーザに対して、中継サーバ30に対してメッセージを送信することが可能であることを認識させることができる。
プリントサーバ40は、ネットワークプリントサービスを提供するサーバである。また
、画像形成装置50は、プリントサーバ40と接続され、ユーザがネットワークプリントサービスの利用ができる装置である。画像形成装置50は、例えば、コンビニエンスストアに設置される複合機である。ここで、ネットワークプリントサービスとは、ネットワークプリントサービスを提供するサーバであるプリントサーバ40がネットワーク経由で外部の装置から画像データや文書データを受信し、受信したデータを画像形成装置50で出力するサービスである。
プリントサーバ40は、外部の装置から受信した画像データや文書データを受信したら、受信したデータを一旦記憶し、ユーザ番号を発行する。そしてプリントサーバ40は、受信したデータを出力データとして記憶する。このとき、出力データとユーザ番号とを対応付ける。出力データとは、画像形成装置50で出力可能なデータであり、画像形成装置50で印刷による出力が可能な印刷データであったり、画像形成装置50でファイルとして出力可能なファイルデータであったりする。印刷データとは、画像形成装置50によって読み出されることにより画像形成装置50が印刷による出力が可能なデータである。例えば、画像データや、PDL(Page Description Language)データや、画像形成装置5
0が実行可能な印刷用のコマンドが記憶されたデータである。また、ファイルデータとは、端末装置10や、PC(Personal Computer)において、ファイルとして取り扱うこと
が可能なデータであり、例えば、PDFファイルや、XPS(XML Paper Specification
)ファイルや、テキストファイルである。プリントサーバ40は、メッセージングサービスに投稿されたメッセージの添付データを中継サーバ30から中継(送信)されることにより、添付データを、出力データとして記憶することができる。また、ユーザ番号は、出力データを識別するための識別情報(印刷データ識別情報)である。ユーザ番号は、印刷データを識別できればよく、連番であってもよいし、所定の規則に従った文字列によって構成されるコードであってもよいし、複数の文字をランダムに並べた文字列であってもよい。そして、プリントサーバ40は、ユーザ番号と出力データとを対応付ける。
本実施形態では、出力データは、印刷データであるとして説明する。すなわち、ユーザが投稿したメッセージに含められた添付データは、プリントサーバ40で印刷データとして記憶され、さらに印刷データとユーザ番号とが対応付けられる。
画像形成装置50は、ユーザによって持ち込まれた原稿をコピーしたり、記録媒体に記憶されたデータを印刷出力したり、ファクシミリ(FAX)の送受信を行ったりすることが可能な装置である。また、ユーザによって、ネットワークプリントサービスの利用が選択された場合は、ユーザに、ユーザ番号の入力を促す。ユーザによってユーザ番号が入力されたら、入力されたユーザ番号をプリントサーバ40に送信する。プリントサーバ40は、ユーザ番号に対応する印刷データを受信する。画像形成装置50は、受信した印刷データに基づき、印刷の処理を実行する。
図1に示すように、端末装置10は、複数の端末装置(10a、10b)がネットワークNWに接続されていてもよい。端末装置10aが、端末装置10bに対して、メッセージを送信する場合は、端末装置10aが、端末装置10aのユーザのアカウントを送信元とし、端末装置10bのユーザのアカウントを送信先としたメッセージをコミュニケーションサーバ20へ送信する。端末装置10bは、コミュニケーションサーバ20から、端末装置10bのユーザのアカウントが送信先となっているメッセージを受信することで、端末装置10bに送信されたメッセージを受信する。そして、端末装置10bにおけるメッセンジャーアプリによって、メッセージが表示される。
また、画像形成装置50は、複数の画像形成装置(50a、50b)がプリントサーバ40と接続されていてもよい。例えば、画像形成装置50aと、画像形成装置50bとが別の店舗に設置されていてもよい。このとき、プリントサーバ40に記憶されている印刷
データは、画像形成装置50a及び画像形成装置50bの何れの画像形成装置50であっても受信が可能である。したがって、ユーザは、プリントサーバ40と接続されている画像形成装置50であれば、どの画像形成装置50であっても、印刷データに基づく印刷の処理を実行することができる。したがって、ユーザは、ネットワークプリントサービスに対して、画像データ等をアップロードすることで、複数の画像形成装置50のうち、ユーザの近隣にある画像形成装置50によって、画像データの印刷を行うことができる。
[1.2 機能構成]
[1.2.1 端末装置]
端末装置10の機能構成について、図2を参照して説明する。図2に示すように、端末装置10は制御部100と、通信部110と、表示部120と、操作入力部130と、画像入力部140とを備えて構成される。
制御部100は、端末装置10の全体を制御するための機能部である。制御部100は、各種プログラムを読み出して実行することにより各種機能を実現しており、1又は複数の演算装置(例えば、CPU(Central Processing Unit))により構成されている。
通信部110は、端末装置10が外部機器と通信を行うための機能部である。例えば、有線/無線LANで利用されるNIC(Network Interface Card)や、LTE(Long Term Evolution)/LTE−A(LTE-Advanced)/LAA(License-Assisted Access using
LTE)/5G回線に接続可能な通信モジュールにより構成される。
表示部120は、ユーザに各種情報を表示するための機能部であり、例えばLCD(Liquid crystal display)等により構成されている。また、操作入力部130は、ユーザによる操作指示を受け付けるための機能部であり、各種キースイッチや、接触による入力を検出する装置等により構成されている。ユーザは、操作入力部130を介して、使用する機能や出力条件を入力する。また、なお、端末装置10は、表示部120と、操作入力部130とが一体に形成されているタッチパネルを備えてもよい。この場合において、タッチパネルの入力を検出する方式は、例えば、抵抗膜方式、赤外線方式、電磁誘導方式、静電容量方式といった、一般的な検出方式であればよい。また、操作入力部130は、マウス、キーボードといった種々の操作装置によって構成されてもよい。
画像入力部140は、カメラといった画像入力装置から送信される画像信号を入力し、画像データとして出力する機能部である。画像入力部140は、例えば、端末装置10に内蔵されたカメラによって構成される。なお、画像入力部140は、外部装置であるカメラと接続するための端子として構成されてもよいし、通信部110からネットワークを介して、外部の装置から画像データを取得するように構成されてもよい。
記憶部150は、端末装置10の動作に必要な各種プログラムや、各種データを記憶する機能部である。記憶部150は、例えば、半導体メモリであるSSD(Solid State Drive)や、HDD(Hard Disk Drive)等により構成される。
記憶部150には、端末装置10をメッセンジャーアプリとして機能させるためのメッセージ送受信プログラム152が記憶され、更に、アカウント情報記憶領域154と、メッセージ記憶領域156と、画像データ記憶領域158とが確保される。
メッセージ送受信プログラム152は、外部の装置との、メッセージの送受信を行う機能を実現するプログラムである。メッセージ送受信プログラム152により、外部の装置に送信するメッセージの内容を入力する機能と、外部の装置から受信したメッセージを表示する機能とが実現される。また、メッセージ送受信プログラム152は、外部の装置か
ら受信したメッセージを、メッセージの送信日時の順に、メッセージを並べて表示してもよい。このような表示を、本実施形態では、「タイムライン」という。端末装置10のユーザは、タイムラインを見ながら、メッセージを送信(投稿)することができる。また、タイムラインには、メッセージに応じた表示がされてもよい。例えば、メッセージがテキストデータであれば、吹き出しの中にテキストデータを表示してもよい。また、メッセージが添付データを示すメッセージであり、添付データが表示部120に収まらない大きさである画像データである場合は、画面サイズに縮小させて画像データを表示してもよい。
アカウント情報記憶領域154は、メッセージングサービスを利用するユーザのアカウントに関する情報であるアカウント情報が記憶される領域である。アカウント情報には、アカウント名、ユーザ名、プロフィール画像データといった情報を含めてもよい。メッセージ送受信プログラム152は、アカウント情報記憶領域154に記憶されたアカウント情報に基づき、ユーザ名やプロフィール画像データを一覧表示することにより、ユーザに、メッセージの送信先とするユーザを選択させることができる。
メッセージ記憶領域156は、端末装置10が送信したり、端末装置10が受信したりしたメッセージを記憶する領域である。メッセージ記憶領域156に記憶されたメッセージは、メッセージ送受信プログラム152によって読み出されることにより、タイムラインが表示される。
画像データ記憶領域158は、画像入力部140によって出力される画像データを記憶する領域である。画像データは、例えば、画像データ記憶領域158に画像ファイルとして記憶される。なお、個別の画像データが識別可能な形式で記憶されていればよく、例えば、データベースの形式で記憶されてもよい。
[1.2.2 コミュニケーションサーバ]
コミュニケーションサーバ20の機能構成について、図3を参照して説明する。図3に示すように、コミュニケーションサーバ20は制御部200と、通信部210と、記憶部220とを備えて構成される。
制御部200は、コミュニケーションサーバ20の全体を制御するための機能部である。制御部200は、各種プログラムを読み出して実行することにより各種機能を実現しており、1又は複数の演算装置(例えば、CPU)により構成されている。
通信部210は、コミュニケーションサーバ20が外部機器と通信を行うための機能部である。例えば、有線/無線LANで利用されるNICや、LTE/LTE−A/LAA/5G回線に接続可能な通信モジュールにより構成される。
記憶部220は、コミュニケーションサーバ20の動作に必要な各種プログラムや、各種データを記憶する機能部である。記憶部220は、例えば、半導体メモリであるSSDや、HDD等により構成される。
記憶部220には、アカウント・端末管理情報222と、メッセージ受信通知プログラム224とが記憶される。更に、メッセージ記憶領域226と、添付データ記憶領域228とが確保される。
アカウント・端末管理情報222は、メッセージングサービスを利用するユーザのアカウントに関する情報や、メッセージングサービスに接続されている装置の情報である。アカウント・端末管理情報222には、アカウントに関する情報として、例えば、アカウント名やプロフィール画像といった情報が記憶される。また、アカウント・端末管理情報2
22には、メッセージングサービスに接続されている装置の情報として、装置を識別するための装置識別情報が記憶される。
また、アカウントに関する情報として、ユーザを認証するための認証情報(例えば、パスワード)を記憶してもよい。この場合、メッセージの要求には、アカウント名と、パスワードとを含めるようにする。コミュニケーションサーバ20は、メッセージの要求に含まれるアカウント名と、パスワードとが、アカウント・端末管理情報222に記憶されたアカウント名と、パスワードとに一致する場合に、メッセージを送信する。このようにすることで、メッセージの送信に関する機密性を高めることが可能となる。
メッセージ受信通知プログラム224は、メッセージを受信したとき、メッセージの送信先として示されているアカウント名に対応付けられている装置識別情報に対応する装置に対して、メッセージを受信したことを通知するためのプログラムである。メッセージ受信通知プログラム224による通知を受信した装置は、コミュニケーションサーバ20に対してメッセージの要求を送信することにより、メッセージを受信することが可能となる。なお、メッセージ受信通知プログラム224は、受信したメッセージに基づく通知をしてもよい。例えば、メッセージがテキストデータであれば、テキストデータの一部(例えば、先頭から20文字の文字列)を通知に含めてもよい。また、メッセージが添付データを示すメッセージであれば、添付データの形式に関する情報(例えば、添付データが画像データであること)を通知に含めてもよい。
メッセージ記憶領域226は、メッセージングサービスを利用する装置から送信されるメッセージを記憶する領域である。また、添付データ記憶領域228は、メッセージが添付データを示すメッセージである場合において、添付データを示すメッセージに基づく添付データを記憶する領域である。添付データは、例えば、添付データ記憶領域228にファイル(画像ファイルや文書ファイル)として記憶される。なお、個別の添付データが識別可能な形式で記憶されていればよく、例えば、データベースの形式で記憶されてもよい。
[1.2.3 中継サーバ]
中継サーバ30の機能構成について、図4を参照して説明する。図4に示すように、中継サーバ30は制御部300と、通信部310と、記憶部320とを備えて構成される。
制御部300は、中継サーバ30の全体を制御するための機能部である。制御部300は、各種プログラムを読み出して実行することにより各種機能を実現しており、1又は複数の演算装置(例えば、CPU)により構成されている。
通信部310は、中継サーバ30が外部機器と通信を行うための機能部である。例えば、有線/無線LANで利用されるNICや、LTE/LTE−A/LAA/5G回線に接続可能な通信モジュールにより構成される。
記憶部320は、中継サーバ30の動作に必要な各種プログラムや、各種データを記憶する機能部である。記憶部320は、例えば、半導体メモリであるSSDや、HDD等により構成される。
記憶部320には、応答プログラム322と、中継プログラム324と、プリントサーバ情報328とが記憶され、更に、添付データ記憶領域326とが確保される。
応答プログラム322は、コミュニケーションサーバ20からメッセージを受信したときに、受信したメッセージの送信元のアカウントを送信先として、応答用のメッセージを
生成し、コミュニケーションサーバ20に投稿(送信)するプログラムである。例えば、添付データを示すメッセージを受信した場合は、その応答として、ユーザ番号や出力方法を含むメッセージを生成して、コミュニケーションサーバ20に投稿する。
中継プログラム324は、添付データを示すメッセージに基づき、コミュニケーションサーバ20から添付データを受信し、受信した添付データをプリントサーバ40へ送信するプログラムである。添付データ記憶領域326は、中継プログラム324によって受信した添付データを記憶する領域である。また、プリントサーバ情報328は、プリントサーバ40に関する情報である。例えば、プリントサーバ情報328は、プリントサーバ40のIPアドレスといったアドレス情報である。
[1.2.4 プリントサーバ]
プリントサーバ40の機能構成について、図5を参照して説明する。図5に示すように、プリントサーバ40は制御部400と、通信部410と、記憶部420とを備えて構成される。
制御部400は、プリントサーバ40の全体を制御するための機能部である。制御部400は、各種プログラムを読み出して実行することにより各種機能を実現しており、1又は複数の演算装置(例えば、CPU)により構成されている。
通信部410は、プリントサーバ40が外部機器と通信を行うための機能部である。例えば、有線/無線LANで利用されるNICや、LTE/LTE−A/LAA/5G回線に接続可能な通信モジュールにより構成される。
記憶部420は、プリントサーバ40の動作に必要な各種プログラムや、各種データを記憶する機能部である。記憶部420は、例えば、半導体メモリであるSSDや、HDD等により構成される。
記憶部420には、添付データ受信プログラム422と、印刷データ変換プログラム424と、ユーザ番号発行プログラム426と、印刷データ送信プログラム428と、ネットワークプリントサービスアカウント情報430と、個体管理情報432とが記憶される。また、添付データを記憶する領域である添付データ記憶領域434と、印刷データを記憶する領域である印刷データ記憶領域436とが確保される。
添付データ受信プログラム422は、中継サーバ30から送信される添付データを受信するプログラムである。添付データ受信プログラム422は、受信した添付データを、添付データ記憶領域434に記憶する。
印刷データ変換プログラム424は、画像形成装置50で読み出せない添付データを、画像形成装置50が読み出すことが可能なデータに変換し、印刷データとして出力するプログラムである。例えば、添付データが文書データである場合は、画像形成装置50において印刷可能(出力可能)な形式に変換したデータを印刷データとして出力する。印刷可能な形式としては、例えば、1ページ毎の画像データである。なお、1ページ毎の画像データを1つのデータに圧縮したデータであってもよいし、PDLデータであってもよいし、印刷コマンドを記憶したデータであってもよい。また、添付データが画像データであり、画像形成装置50では読み出せない画像データに対しては、データの圧縮、データの形式の変更、解像度の変更、画像先鋭化、カラーモードの変更等の処理によって画像データを、印刷データとして出力してもよい。
ユーザ番号発行プログラム426は、印刷データに対応するユーザ番号を発行するプロ
グラムである。ユーザ番号発行プログラム426は、添付データ毎に1つのユーザ番号を発行してもよいし、複数の添付データに対して1つのユーザ番号を発行してもよい。すなわち、ユーザ番号と、添付データに基づき記憶された印刷データとが対応付けられればよい。
印刷データ送信プログラム428は、画像形成装置50から、ユーザ番号が送信された場合に、受信したユーザ番号に対応する印刷データを印刷データ記憶領域436から読み出して、画像形成装置50へ送信するプログラムである。
ネットワークプリントサービスアカウント情報430は、ネットワークプリントサービスを利用するユーザのアカウントに関する情報である。例えば、ネットワークプリントサービスを利用するユーザのアカウント名や、パスワードを記憶する。なお、ネットワークプリントサービスを利用するユーザのアカウントに関する情報と、コミュニケーションサービスを利用するユーザのアカウントに関する情報とは、それぞれ異なる情報である。
個体管理情報432は、印刷データを印刷するための画像形成装置50に関する情報である。例えば、画像形成装置50のシリアル番号やシリーズ名といった個体情報や、IPアドレスといった、画像形成装置50を特定するための情報が記憶される。また、設置場所の住所や、設置店舗の名称が記憶されてもよい。
[1.2.5 画像形成装置]
画像形成装置50の機能構成について、図6を参照して説明する。図6に示すように、画像形成装置50は制御部500と、通信部510と、FAX通信部520と、表示部530と、操作入力部540と、原稿読取部550と、印刷出力部560と、記憶部570とを備えて構成される。
制御部500は、画像形成装置50の全体を制御するための機能部である。制御部500は、各種プログラムを読み出して実行することにより各種機能を実現しており、1又は複数の演算装置(例えば、CPU)により構成されている。
通信部510は、画像形成装置50が外部機器と通信を行うための機能部である。例えば、有線/無線LANで利用されるNICや、LTE/LTE−A/LAA/5G回線に接続可能な通信モジュールにより構成される。また、本実施形態では、通信部510は、プリントサーバ40と接続し、プリントサーバ40から印刷データを受信する。
FAX通信部520は、公衆交換電話網やIP(Internet Protocol)通信網を介して
画像データを送受信する画像伝送システムと通信を行うための機能部である。なお本実施形態では、FAX通信部520によって受信した画像データを受信データという。
表示部530は、ユーザに各種情報を表示するための機能部であり、例えばLCD(Liquid crystal display)等により構成されている。また、操作入力部540は、ユーザによる操作指示を受け付けるための機能部であり、各種キースイッチや、接触による入力を検出する装置等により構成されている。ユーザは、操作入力部540を介して、使用する機能や出力条件を入力する。また、なお、画像形成装置50は、表示部530と、操作入力部540とが一体に形成されているタッチパネルを備えてもよい。この場合において、タッチパネルの入力を検出する方式は、例えば、抵抗膜方式、赤外線方式、電磁誘導方式、静電容量方式といった、一般的な検出方式であればよい。
原稿読取部550は、画像形成装置50に入力される画像データを読み取るための機能部である。例えば、スキャナといった原稿読取装置接続され、原稿読取装置から出力され
る画像データを入力する。また、USB(Universal Serial Bus)メモリや、SDカード等の記憶媒体から画像データを入力してもよい。なお本実施形態では、原稿読取部550によって読み取られた画像データを、読取データという。
印刷出力部560は、印刷データ、受信データ、読取データを記録媒体(例えば、記録用紙)に形成(印刷)するための機能部である。例えば電子写真方式を利用したレーザプリンタ等により構成されている。
記憶部570は、画像形成装置50の動作に必要な各種プログラムや、各種データを記憶する機能部である。記憶部570は、例えば、半導体メモリであるSSDや、HDD等により構成される。
記憶部570には、個体情報572が記憶される。個体情報572は、画像形成装置50固有の情報であり、例えば、シリアル番号やシリーズ名である。また、読取データを記憶する領域である読取データ記憶領域574と、受信データを記憶する領域である受信データ記憶領域576と、印刷データを記憶する領域である印刷データ記憶領域578とが確保される。
[1.3 処理の流れ]
[1.3.1 処理の概要]
図7と図8とを参照して、本実施形態の処理の概要について説明する。なお、端末装置10のユーザは、予め、中継サーバ30のアカウント名を知っており、中継サーバ30にメッセージが送信可能な状態であるとする。また、本実施形態では、添付データは画像データであるとし、添付データはメッセージとは別に送信され、添付データを送信した場合におけるメッセージの内容は、添付データを示すメッセージであることとして説明する。
はじめに、端末装置10は、メッセンジャーアプリを実行しているときに、ユーザから、中継サーバ30に対して画像データの送信指示がされたら(S102)、中継サーバ30を送信先とした画像データ付きメッセージをコミュニケーションサーバ20へ送信する(S104)(図8(1))。画像データ付きメッセージとは、メッセージの内容が添付データを示すメッセージであり、添付データを示すメッセージに基づく添付データが画像データであるメッセージである。また、端末装置10は、画像データ付きメッセージをコミュニケーションサーバ20へ送信するときに、ユーザによって投稿の対象となった画像データを画像データ記憶領域158から読み出し、コミュニケーションサーバ20へ送信する。
コミュニケーションサーバ20は、端末装置10から画像データ付きメッセージを受信したら、画像データ付きメッセージをメッセージ記憶領域226に記憶する。また、端末装置10から画像データを受信したら、添付データ記憶領域228に記憶する。このとき、添付データを示すメッセージの内容を、添付データ記憶領域228に記憶した画像データの場所を示す情報に書き換えてもよい。このようにすることで、画像データ付きメッセージを受信した装置は、添付データを示すメッセージの内容として示された画像データの場所に基づき、添付データ記憶領域228に記憶された画像データを取得できる。そして、コミュニケーションサーバ20は、画像データを受信したことを示す通知である画像データ受信通知を中継サーバ30へ送信する(S106)(図8(2))。画像データ受信通知には、添付データを示すメッセージや、画像データ付きメッセージの送信元のアカウント名や、メッセージを特定する情報(例えば、メッセージID等)を含めてもよい。
中継サーバ30は、画像データ受信通知を受信したら、受信した画像データ受信通知に対応する画像データを要求する画像データ要求を、コミュニケーションサーバ20に送信
する(S108)(図8(3))。例えば、画像データ要求には、添付データを示すメッセージや、メッセージIDを含めてもよい。画像データ要求を受信した中継サーバ30は、画像データ要求に含まれる情報に基づき、添付データ記憶領域228に記憶された画像データから、要求されている画像データを特定して読み出す。そして、コミュニケーションサーバ20は、読み出した画像データを中継サーバ30へ送信する(S110)(図8(4))。
中継サーバ30は、画像データを受信したら、プリントサーバ40へ送信する(S112)(図8(5))。プリントサーバ40は、受信した画像データを添付データ記憶領域434に記憶する。このとき、プリントサーバ40は、ユーザ番号を発行し(S114)、発行したユーザ番号を中継サーバ30へ送信する(S116)(図8(6))。
ユーザ番号を受信した中継サーバ30は、端末装置10を送信先として、ユーザ番号を含むユーザ番号通知メッセージをコミュニケーションサーバ20へ送信する(S118)(図8(7))。ユーザ番号通知メッセージとは、ユーザ番号を含むメッセージである。
ユーザ番号通知メッセージを受信したコミュニケーションサーバ20は、送信先である端末装置10にユーザ番号通知メッセージを送信する(S120)(図8(8))。なお、ユーザ番号通知メッセージの送信は、端末装置10から送信されるメッセージの要求を受信してから行う。また、ユーザ番号通知メッセージの送信を行う前に、コミュニケーションサーバ20は、端末装置10にメッセージを受信したことを通知してもよい。そして、ユーザ番号通知メッセージを受信した端末装置10は、メッセンジャーアプリによって、受信したユーザ番号通知メッセージを表示部120に表示する(S122)。これにより、ユーザは、ユーザ番号を知ることができる。
また、プリントサーバ40は、中継サーバ30から中継(送信)された画像データを印刷データとして、印刷データ記憶領域436に記憶する(S124)。画像データは、そのまま印刷データとして記憶する。なお、画像データのデータサイズが大きい場合等は、印刷データ変換プログラム424の機能によって出力される印刷データが記憶されてもよい。
画像形成装置50は、ユーザによってユーザ番号が入力される等の操作によりユーザ番号を取得する(S126)。例えば、画像形成装置50は、表示部に530に、利用可能なサービスを一覧表示するプリントサービスメニューを表示する。プリントサービスメニューの中から、ユーザによって「ネットワークプリント」が選択されたら、ユーザ番号を入力する画面を表示することで、ユーザにユーザ番号を入力させることができる。そして画像形成装置50は、ユーザ番号を取得したら、プリントサーバ40に対して、印刷データを要求するための印刷データ要求を、取得したユーザ番号を含めて送信する(S128)(図8(9))。
プリントサーバ40は、印刷データ要求に含まれるユーザ番号によって特定される印刷データを印刷データ記憶領域436から読み出して、読み出した印刷データを画像形成装置50へ送信する(S130)(図8(10))。印刷データを受信した画像形成装置50は、印刷データに基づき印刷を実行することで、印刷データを印刷出力する(S132)(図8(11))。
[1.3.2 端末装置の処理]
図9を参照して、端末装置10のメイン処理について説明する。なお、端末装置10のメイン処理は、制御部100が、メッセージ送受信プログラム152を読み出すことにより実行される。
まず、制御部100は、アカウント情報記憶領域154に記憶されているアカウント情報を読み出し、一覧表示する(ステップS1102)。そして、ユーザによって、一のアカウント情報が選択されたら、制御部100は、選択されたアカウント情報に対応するユーザとの間で、メッセージを送受信するための画面を、表示部120に表示する。なお、本実施形態では、メッセージの送信先のユーザとして、中継サーバ30が選択されたこととして説明をする。
つづいて、ユーザからカメラ起動の操作又は送信画像を選択する操作がされたら、制御部100は、メッセージに含める添付データとする画像データを決定する処理を行う(ステップS1104)。例えば、カメラ起動の操作がされた場合は、制御部100は、端末装置10が実行可能なカメラアプリを起動し、カメラアプリで撮影された画像データを、添付データとしての画像データとする。また、送信画像を選択する操作がされたら、制御部100は画像データ記憶領域158に記憶されている画像データを一覧表示し、ユーザによって選択された画像データを、添付データとしての画像データとする。なお、添付データである画像データは、複数であってもよい。
つづいて、制御部100は、添付データとして画像データを含むメッセージを送信する操作である画像データ送信操作がされたか否かを判定する(ステップS1106)。画像データ送信操作がされた場合は、制御部100は、ステップS1104で決定した画像データを添付データとし、送信先を中継サーバ30のアカウント名とした画像データ付きメッセージを生成する。そして、制御部100は、生成した画像データ付きメッセージを、コミュニケーションサーバ20に送信する(ステップS1108)。このとき、制御部100は、コミュニケーションサーバ20に、ステップS1104で決定した画像データを送信する。なお、添付データを示すメッセージには、添付データである画像データのファイル名や、画像データの属性が含まれる。コミュニケーションサーバ20は、端末装置10から送信された画像データと、添付データを示すメッセージとを照合することで、正常に添付データが送信されたか否かを判定できる。
つづいて、制御部100は、コミュニケーションサーバ20から、中継サーバ30を送信元としたユーザ番号通知メッセージを受信したら(ステップS1110)、ユーザ番号通知メッセージに含まれるメッセージを表示部120に表示する(ステップS1112)。
[1.3.3 コミュニケーションサーバの処理]
図10を参照して、コミュニケーションサーバ20のメイン処理について説明する。はじめに、制御部200は、端末装置10から画像データ付きメッセージを受信したか否かを判定する(ステップS1202)。画像データ付きメッセージを受信した場合は(ステップS1202;Yes)、制御部200は受信した画像データ付きメッセージをメッセージ記憶領域226に記憶する。また、端末装置10から送信される画像データを添付データ記憶領域228に記憶する。
つづいて、メッセージ受信通知プログラム224の機能により、ステップS1204〜ステップS1208の処理を行う。まず、制御部200は、画像データ付きメッセージの送信先のアカウント名を取得する(ステップS1204)。つづいて、制御部200は、アカウント・端末管理情報222から、アカウント名に対応する装置識別情報を取得する(ステップS1206)。そして、制御部200は、取得した装置識別情報に基づき、中継サーバ30に対して画像データ受信通知を送信する(ステップS1208)。例えば、装置識別情報にIPアドレスが含まれる場合は、制御部200は、装置識別情報として記憶されているIPアドレスに対して、画像データ受信通知を送信する。
つづいて、制御部200は、中継サーバ30から画像データ要求を受信した場合は、画像データ要求に基づき、画像データを送信する(ステップS1210;Yes→ステップS1212)。また、制御部200は、中継サーバ30からユーザ番号通知メッセージを受信したら、送信先として指定されたアカウント名に対応する端末装置10に、ユーザ番号通知メッセージを送信する(ステップS1214;Yes→ステップS1216)。
[1.3.4 中継サーバの処理]
図11を参照して、中継サーバ30のメイン処理について説明する。はじめに、制御部300は、コミュニケーションサーバ20から、画像データ受信通知を受信したか否かを判定する(ステップS1302)。
画像データ受信通知を受信した場合は(ステップS1302;Yes)、中継プログラム324の機能により、ステップS1304〜ステップS1308の処理を実行する。まず、制御部300は、コミュニケーションサーバ20に対して画像データ要求を送信する(ステップS1304)。そして、制御部300は、コミュニケーションサーバ20から画像データを受信した場合は(ステップS1306;Yes)、添付データ記憶領域326に画像データを記憶する。そして、制御部300は、添付データ記憶領域326に記憶した画像データを、プリントサーバ情報328に基づき、プリントサーバ40へ送信する(ステップS1308)。
つづいて、制御部300は、プリントサーバ40からユーザ番号を受信したか否かを判定する(ステップS1310)。プリントサーバ40からユーザ番号を受信した場合は、応答プログラム322の機能により、ステップS1312〜ステップS1314の処理を実行する。はじめに、制御部300は、ユーザ番号を含むメッセージを生成する(ステップS1312)。例えば、ユーザ番号に加えて、印刷出力方法や、ネットワークプリントサービスの規約、有効期限等を含んだメッセージを生成する。そして、画像データ付きメッセージの送信元のアカウント名を送信先として、ユーザ番号を含むメッセージを含むユーザ番号通知メッセージを、コミュニケーションサーバ20に送信する(ステップS1314)。
[1.3.5 プリントサーバの処理]
図12を参照して、プリントサーバ40のメイン処理について説明する。はじめに、制御部400は、中継サーバ30から、画像データを受信したか否かを判定する(ステップS1402)。画像データを受信した場合は(ステップS1402;Yes)、制御部400は受信した画像データを添付データ記憶領域434に記憶する。
つづいて、ユーザ番号発行プログラム426の機能により、制御部400は、印刷データに対応するユーザ番号を発行する(ステップS1404)。そして、制御部400は、発行されたユーザ番号を、中継サーバ30へ送信する(ステップS1406)。また、制御部400は、画像データを印刷データとして、印刷データ記憶領域436に記憶する(ステップS1408)。なお、制御部400は、印刷データ変換プログラム424の機能により出力された印刷データを、印刷データ記憶領域436に記憶してもよい。
つづいて、制御部400は、画像形成装置50から、ユーザ番号を含む印刷データ要求を受信したか否かを判定する(ステップS1410)。印刷データ要求とは、画像形成装置50からプリントサーバ40に対して送信される印刷データの要求である。なお、印刷データ要求に含まれるユーザ番号は複数であってもよい。印刷データ要求を受信した場合は(ステップS1410;Yes)、印刷データ送信プログラム428の機能により、ステップS1410〜ステップS1412の処理を実行する。まず、制御部400は、印刷
データ要求に含まれるユーザ番号と対応する印刷データを、印刷データ記憶領域436から読み出す(ステップS1412)。そして、制御部400は、読み出した印刷データを、印刷データ要求の送信元である画像形成装置50へ送信する(ステップS1414)。
[1.3.6 画像形成装置の処理]
図13を参照して、画像形成装置50のメイン処理について説明する。はじめに、制御部500は、ユーザによって、ネットワークプリントサービスの利用が選択されたか否かを判定する(ステップS1502)。例えば、制御部500は、表示部530に表示したプリントサービスメニューの中から、ユーザによって「ネットワークプリント」が選択されたときに、ユーザによってネットワークプリントサービスの利用が選択されたと判定する。ユーザが利用するサービスとしてネットワークプリントサービスが選択されたら、つづいて、制御部500は、ユーザによってユーザ番号が入力されたか否かを判定する(ステップS1502;Yes→ステップS1504)。
ユーザ番号が入力されたら、制御部500は、入力されたユーザ番号を取得し、取得したユーザ番号を含む印刷データ要求をプリントサーバ40へ送信する(ステップS1504;Yes→ステップS1506)。また、制御部500は、プリントサーバ40から印刷データを受信したら、受信した印刷データを表示部530に、一覧で表示する(ステップS1508)。
つづいて、ユーザによって、一覧表示された印刷データの中から、1又は複数の印刷データを選択するデータ選択操作がされたら(ステップS1510;Yes)、選択された印刷データを印刷する(ステップS1512)。なお、制御部500は、印刷データを一覧で表示する際に、印刷データ毎に印刷する部数を選択できたり、印刷データに基づく印刷を行う用紙のサイズや種類を選択できたりするようにしてもよい。
[1.4 動作例]
つづいて、図を参照して動作例を説明する。図14は、制御部100が、メッセージ送受信プログラム152を実行した場合に、表示部120に表示される表示画面W100の例を示す図である。表示画面W100には、タイムラインを表示する領域E100と、メッセージを入力・送信するための領域E102が含まれる。
タイムラインを表示する領域E100には、メッセージ記憶領域156に記憶されたメッセージごとに、メッセージの内容や、送信日時が表示される。なお、図14の例では、メッセージを吹き出しの中に表示し、メッセージを送信したユーザを示すアイコンを吹き出しの横に表示している。このように表示することで、メッセージをわかりやすく表示してもよい。
領域E102には、カメラアプリを起動するためのボタンB100、画像データ記憶領域158に記憶された画像データを選択するためのボタンB102、テキストを入力するための領域E104が含まれる。ユーザは、ボタンB100やボタンB102を選択することで、画像データをメッセージとすることができる。
また、図14は、端末装置10のユーザが、中継サーバ30をメッセージの送信先として追加したときに、中継サーバ30から送信されるメッセージ(例えば、「友だち登録ありがとう」「写真を送る前に、以下も確認してね」)を表示した例を示している。このように、中継サーバ30は、端末装置10のユーザに対して、ネットワークプリントサービスに画像データを送信することが可能となったことを示すメッセージを、予め送信してもよい。
図15は、ボタンB102が選択された場合において、表示部120に表示される表示画面W110の例を示す図である。表示画面W110の下部には、画像データ記憶領域158に記憶された画像データのサムネイルを表示する領域E110が含まれる。また、領域E110に表示されたサムネイルを、ユーザによって選択されたときは、サムネイルに選択されていることを示す識別表示を行う。例えば、図15の例では、サムネイルの右上にチェックマークを表示することで、チェックマークが表示されているサムネイルに対応する画像データが選択されていることを示す。そして、選択された画像データを送信するための送信ボタンB110がユーザによって選択されることにより、端末装置10は、コミュニケーションサーバ20に、中継サーバ30を送信先とした選択された画像データを含む画像データ付きメッセージを送信する。
図16は、中継サーバ30によって画像データが受信された場合に、表示部120に表示される表示画面W120の例を示す図である。図16に示すように、タイムラインを表示する領域には、ユーザによって選択され、中継サーバ30に送信された画像データを表示する領域E120と、ユーザ番号通知メッセージを表示する領域E122とが含まれる。ユーザは、領域E122に表示されているユーザ番号を画像形成装置50に入力することにより、選択した画像データを画像形成装置50から出力することができる。
本実施形態によれば、ユーザは、コミュニケーションサービスを用いて、ネットワークプリントサービスを利用することが可能となる。このため、ユーザは、ネットワークプリントサービスを利用するために、新たに会員登録等を行う手間をかけることなく、プリントサーバへの画像データの登録ができる。また、コンビニエンスストア等に設置された画像形成装置から、画像データの印刷出力が可能となる。
また、中継サーバ30が、端末装置10との対話を実現することにより、画像データがどのアカウントから送信されたものであるかを確認することが可能である。したがって、ネットワークプリントサービスへの会員登録をしなくとも、画像データの送信元を把握することが可能となる。画像データの送信元を把握できることは、違法な画像等が登録・印刷される場合に対する抑止につながるため、セキュリティが向上する。
また、端末装置10と、中継サーバ30とにおいて、メッセージの送受信が可能であるため、各ユーザに対して、印刷出力を行うタイミング以外のタイミングで、各種情報をPUSH配信できるようになる。例えば、中継サーバ30は、メンテナンス情報などのお知らせ情報を各ユーザに配信したり、プリントサーバに登録した画像の保存期限(例えば、8日)が近付いた際に当該ユーザに通知したりすることが可能となる。このようにして、ユーザに対して、ネットワークプリントシステム1の利用を促進することが可能となる。
[2.第2実施形態]
つづいて第2実施形態について説明する。第2実施形態は第1実施形態と異なり、画像データ以外のデータを画像形成装置50から出力可能としたり、ユーザに画像形成装置50からデータを出力するか否かを問い合わせたりする実施形態である。
本実施形態は、第1実施形態の図2を図17に、図7を図18に、図9を図19に、図10を図20に、図11を図21に、図12を図22に、それぞれ置き換えたものである。なお、同一の機能部及び処理には同一の符号を付し、説明については省略する。
[2.1 端末装置の機能構成]
端末装置12の機能構成について、図17を参照して説明する。図17に示すように、端末装置12は端末装置10と異なり、記憶部150に、文書データ記憶領域160が更に確保されている点が異なる。文書データ記憶領域160は、文書データを記憶する領域
である。文書データ記憶領域160に記憶される文書データは、端末装置12において作成されてもよいし、外部の装置によって作成された文書データを、通信部110を介して受信してもよい。また、文書データは、例えば、文書データ記憶領域160に文書ファイルとして記憶される。なお、個別の文書データが識別可能な形式で記憶されていればよく、例えば、データベースの形式で記憶されてもよい。
[2.2 処理の流れ]
[2.2.1 処理の概要]
図18を参照して、本実施形態の処理の流れの概要について説明する。まず、端末装置10は、メッセンジャーアプリを実行しているときに、ユーザから、中継サーバ30に対して添付データの送信指示がされたら(S202)、添付データ付きメッセージをコミュニケーションサーバ20へ送信する(S204)。添付データ付きメッセージとは、メッセージの内容が添付データを示すメッセージである。ここで、制御部100は、ユーザによって送信することが指示されたデータを、データの種類に基づき、画像データ記憶領域158や、文書データ記憶領域160から読み出して、コミュニケーションサーバ20へ送信する。
コミュニケーションサーバ20は、端末装置10から添付データ付きメッセージを受信したら、添付データ付きメッセージをメッセージ記憶領域226に記憶する。また、端末装置10から添付データを送信したら、添付データ記憶領域228に記憶する。このとき、添付データを示すメッセージとして、添付データ記憶領域228に記憶した添付データの場所を示す情報に書き換えてもよい。このようにすることで、添付データ付きメッセージを受信した装置は、添付データを示すメッセージの内容として示された添付データの場所に基づき、添付データ記憶領域228に記憶された添付データを取得できる。そして、コミュニケーションサーバ20は、添付データを受信したことを示す添付データ受信通知を中継サーバ30へ送信する(S206)。なお、第1実施形態と同様に、添付データ受信通知には、添付データを示すメッセージや、メッセージを特定する情報を含めてもよい。
中継サーバ30は、添付データ受信通知を受信したら、受信した添付データ受信通知に対応する添付データを要求する添付データ要求を、コミュニケーションサーバ20に送信する(S208)。なお、第1実施形態と同様に、添付データ要求には、添付データを示すメッセージや、メッセージを特定する情報を含めてもよい。コミュニケーションサーバ20は、添付データ要求に含まれる情報に基づき、添付データを特定して読み出す。そして、読み出した添付データを中継サーバ30へ送信する(S210)。
つづいて、中継サーバ30は、端末装置10を送信先とした確認メッセージを、コミュニケーションサーバ20に送信する(S212)。確認メッセージとは、ユーザに、添付データをプリントサーバ40に送信することを許可するか否かを問い合わせる内容をメッセージとしたメッセージである。なお、確認メッセージは、肯定的な応答をするか、否定的な応答をするかの選択肢を表示するメッセージであってもよい。確認メッセージを受信したコミュニケーションサーバ20は、送信先である端末装置10に確認メッセージを送信する(S214)。
端末装置10は、ユーザから確認メッセージに対する応答を行う操作がされた場合、中継サーバ30を送信先とした回答メッセージを、コミュニケーションサーバ20に送信する(S216)。回答メッセージとは、確認メッセージに対する応答の内容をメッセージとしたメッセージである。回答メッセージは、ユーザによって選択された選択肢を示す情報であってもよいし、「はい」「お願い」「うん」「いいえ」「やだ」といった、テキストデータであってもよい。すなわち、添付データをプリントサーバ40に送信することを
許可するか否かが判別可能なデータであればよい。回答メッセージを受信したコミュニケーションサーバ20は、送信先である中継サーバ30に回答メッセージを送信する(S218)。
中継サーバ30は、回答メッセージの内容が、添付データをプリントサーバ40に送信することが許可する内容であるか否かを判定する。そして、回答メッセージの内容が、添付データをプリントサーバ40に送信することが許可する内容であれば、添付データをプリントサーバ40へ送信する(S220)。そして、プリントサーバ40は、受信した添付データを添付データ記憶領域434に記憶し、ユーザ番号を発行する(S114)。S116〜S122までの処理は、第1実施形態と同様である。
また、プリントサーバ40は、中継サーバ30から中継(送信)された添付データに応じて、印刷データを記憶する(S222)。プリントサーバ40は、添付データが画像データであればそのまま印刷データとして記憶する。また、プリントサーバ40は、添付データが文書データであれば、画像形成装置50が印刷可能な形式に変換したデータを、印刷データとして記憶する。S126〜S132までの処理は、第1実施形態と同様である。
[2.2.2 端末装置の処理]
図19を参照して、端末装置12の処理について説明する。なお、端末装置12のメイン処理は、制御部100が、メッセージ送受信プログラム152を読み出すことにより実行される。
まず、制御部100は、アカウント情報記憶領域154に記憶されているアカウント情報を読み出して一覧表示することで、メッセージの送信先を選択させる(ステップS1102)。なお、本実施形態では、メッセージの送信先として、中継サーバ30のアカウント情報が選択されたこととして説明をする。
つづいて制御部100は、メッセージに含める添付データを決定する(ステップS2102)。添付データを決定する方法は、例えば、制御部100は、画像データ記憶領域158や文書データ記憶領域160に記憶されているデータを一覧表示して、ユーザに選択されたデータを、添付データとして決定する。また、カメラアプリを起動する操作がされた場合は、起動したカメラアプリによって撮影された画像データを、添付データとして決定する。
つづいて、制御部100は、添付データを含むメッセージを送信する操作である添付データ送信操作がされたか否かを判定する(ステップS2104)。添付データ送信操作がされた場合は、ステップS2104で決定した添付データを示すメッセージを生成する。そして、制御部100は、生成した添付データを示すメッセージをメッセージとし、中継サーバ30を送信先とした添付データ付きメッセージを、コミュニケーションサーバ20に対して送信する(ステップS2106)。このとき、制御部100は、コミュニケーションサーバ20に、ステップS2104で決定した添付データを送信する。
つづいて、制御部100は、再送メッセージを受信したか否かを判定し、再送メッセージを受信した場合は、受信した再送メッセージを表示する(ステップS2108;Yes→ステップS2110)。再送メッセージとは、添付データがサポート外の形式の場合等、ネットワークプリントシステム1が登録受付可能でない添付データが送信された場合に添付データの再送を促す内容をメッセージとしたメッセージである。添付データがサポート外の形式である場合とは、印刷データ変換プログラム424が、添付データを印刷データとして出力できない場合である。例えば、添付データが、印刷データ変換プログラム4
24が対応していない(読み出せない)形式のデータであったり、データサイズが大きすぎたり、データが破損している場合である。
また、画像形成装置50が適切に印刷出力できない添付データが送信された場合も、ネットワークプリントシステム1が登録受付可能でない添付データが送信された場合として再送メッセージが端末装置10に表示されてもよい。例えば、添付データとして送信された画像データの画像サイズが小さすぎる場合や、添付データとして送信された文書データのページ数が予め定められた出力可能なページ数を超過する場合を、添付データがサポート外であるとする。また、プリントサーバ40が提供するネットワークプリントサービスがメンテナンスしている等の理由により、ネットワークプリントシステム1が添付データを登録受付可能でない場合も、再送メッセージが端末装置10に表示されてもよい。このとき、再送メッセージには、ネットワークプリントシステム1が添付データを登録受付可能となる日時が含まれていてもよい。
再送メッセージを受信しなかった場合は、つづいて、確認メッセージを受信し表示する(ステップS2112)。制御部100は、確認メッセージに対して、回答を行う操作である回答操作がユーザによってされたか否かを判定する(ステップS2114)。回答操作とは、確認メッセージに対して、ユーザが選択肢を選択したり、テキストによる応答を行ったりする操作をいう。確認メッセージに対する回答操作がユーザによってされない場合は、つづいて、制御部100は、ユーザによって追加の添付データを送信する操作がされたか否かを判定する(ステップS2114;No→ステップS2116)。追加の添付データを送信する操作がされなかった場合は、制御部100は、タイムアウトになったか否かを判定する(ステップS2116;No→ステップS2118)。すなわち、制御部100は、タイムアウトになるまで、ユーザが回答操作又は追加の添付データを送信する操作がされたか否かを判定し続ける。また、タイムアウトになる場合とは、例えば、後述する登録キャンセルメッセージをコミュニケーションサーバ20から受信する場合である。なお、制御部100が、確認メッセージを表示してからの経過時間を計測し、経過時間が所定の時間を超過したときに、タイムアウトになった場合として判定してもよい。
回答操作がされた場合は、制御部100は、中継サーバ30を送信先とした回答メッセージをコミュニケーションサーバ20へ送信する(ステップS2114;Yes→ステップS2120)。このとき、回答メッセージの内容が、添付データをプリントサーバ40に送信することが許可する内容(例えば、「お願い」)であれば(ステップS2122;Yes)、制御部100は、コミュニケーションサーバ20から受信するユーザ番号通知メッセージを表示部120に表示する(ステップS1112)。
また、追加の添付データを送信する操作がされた場合は、制御部100は、中継サーバ30から、枚数オーバーメッセージ(枚数超過メッセージ)を受信したか否かを判定する(ステップS2116;Yes→ステップS2124)。枚数オーバーメッセージとは、ユーザが送信した添付データの数が、ネットワークプリントシステム1が一度に登録受付可能な数を超えてしまうことを示す内容をメッセージとしたメッセージである。登録受付可能な添付データの数は、予めネットワークプリントシステム1の管理者等により定められていればよい。
枚数オーバーメッセージを受信しなかった場合は、ステップS2106へ戻る(ステップS2124;No→ステップS2106)。また、枚数オーバーメッセージを受信した場合は、枚数オーバーメッセージを表示部120に表示し、ステップS2112へ戻る(ステップS2124;Yes→ステップS2126→ステップS2112)。
タイムアウトとなった場合(ステップS2118;Yes)や、回答メッセージの内容
が、添付データをプリントサーバ40に送信することが許可しない内容(例えば、「やーめた」)である場合(ステップS2122;No)は、中継サーバ30から端末装置10へ、登録キャンセルメッセージが送信される。登録キャンセルメッセージとは、添付データをプリントサーバ40へ送信せず、プリントサーバ40には添付データや印刷データが記憶(登録)されなかったことを示す内容をメッセージとしたメッセージである。制御部100は、コミュニケーションサーバ20から、中継サーバ30を送信元とした登録キャンセルメッセージを受信したら、登録キャンセルメッセージに含まれるメッセージを表示部120に表示する(ステップS2128)。
[2.2.3 コミュニケーションサーバの処理]
図20を参照して、コミュニケーションサーバ20の処理について説明する。はじめに、制御部200は、端末装置10から添付データ付きメッセージを受信したか否かを判定する(ステップS2202)。添付データ付きメッセージを受信した場合は、メッセージ受信通知プログラム224の機能により、添付データ付きメッセージの送信先のアカウント名の取得と、中継サーバ30の装置識別情報の取得を行い、中継サーバ30に対して添付データ受信通知を送信する(ステップS1204→ステップS1206→ステップS2204)。
つづいて、制御部200は、中継サーバ30から添付データ要求を受信した場合は、添付データ要求に基づき、添付データを送信する(ステップS2206;Yes→ステップS2208)。また、制御部200は、中継サーバ30から、端末装置10を送信先とする確認メッセージを受信した場合は、確認メッセージを端末装置10に送信する(ステップS2210;Yes→ステップS2212)。なお、ステップS2208において、添付データを中継サーバに送信した結果、中継サーバ30から、コミュニケーションサーバ20に対して、端末装置10を送信先とした再送メッセージや、枚数オーバーメッセージが送信される場合がある。このような場合は、確認メッセージの送信と同様に、制御部200は、中継サーバ30から受信した再送メッセージや枚数オーバーメッセージを端末装置10に送信する。
つづいて、制御部200は、端末装置10から、追加の添付データ付きメッセージを受信した場合は、ステップS2204へ戻る(ステップS2214;Yes→ステップS2204)。また、制御部200は、端末装置10から、中継サーバ30を送信先とした回答メッセージを受信したか否かを判定する(ステップS2214;No→ステップS2216)。回答メッセージを受信したら、制御部200は、中継サーバ30に、回答メッセージを送信する(ステップS2216;Yes→ステップS2218)。回答メッセージを受信しない場合は、ステップS2214へ戻る(ステップS2216;No→ステップS2214)。
[2.2.4 中継サーバの処理]
図21を参照して、中継サーバ30の処理について説明する。はじめに、制御部300は、コミュニケーションサーバ20から、添付データ受信通知を受信したか否かを判定する(ステップS2302)。添付データ受信通知を受信したら、制御部300は、コミュニケーションサーバ20に対して、添付データ要求を送信する(ステップS2304)。コミュニケーションサーバ20から添付データを受信したら、制御部300は、受信した添付データがサポート外であるか否かを判定する(ステップS2306;Yes→ステップS2308)。すなわち、制御部300は、添付データの形式や、データサイズ、画像のサイズ等に基づき、受信した添付データはネットワークプリントシステム1が登録受付可能であるか否かを判定する。添付データがサポート外であれば、応答プログラム322の機能により、添付データの再送を促すための再送メッセージを生成する(ステップS2308;Yes→ステップS2310)。
添付データがサポート外でない場合は、つづいて、応答プログラム322の機能により、確認メッセージを生成し、端末装置10を送信先とした確認メッセージをコミュニケーションサーバ20へ送信する(ステップS2312)。つづいて、制御部300は、コミュニケーションサーバ20から、回答メッセージを受信したか否か及び追加の添付データ受信通知を受信したか否かを、タイムアウトになるまで判定する(ステップS2314→ステップS2316→ステップS2318)。
回答メッセージを受信した場合は(ステップS2314;Yes)、制御部300は、回答メッセージの内容を判定する(ステップS2320)。回答メッセージの内容が添付データをプリントサーバ40に送信することが許可する内容(例えば、「お願い」)であれば、添付データをプリントサーバ40へ送信する(ステップS2320;Yes→ステップS2324)。
追加の添付データ受信通知を受信した場合は(ステップS2314;No→ステップS2316;Yes)、制御部300は、受信した添付データの数が、予め定められた上限を超過した否かを判定する(ステップS2326)。受信した添付データの数が上限を超過した場合は、制御部300は、最後に受信した添付データを、ネットワークプリントサービスが受け付ける対象から除外する(ステップS2326;Yes→ステップS2328)。このようにして、受信した添付データの数が上限を超過しない範囲で、添付データをプリントサーバ40に送信するようにする。また、中継プログラム324の機能により、枚数オーバーメッセージを生成し、制御部300は、端末装置10を送信先とした枚数オーバーメッセージをコミュニケーションサーバ20へ送信する(ステップS2330)。
[2.3.5 プリントサーバの処理]
図22を参照して、プリントサーバ40の処理について説明する。はじめに、制御部400は、中継サーバ30から添付データを受信したか否かを判定する(ステップS2402)。添付データを受信した場合は、制御部400は、受信した添付データが文書データであるか否かを判定する(ステップS2404)。添付データが文書データであれば、制御部400は、印刷データ変換プログラム424の機能により変換された印刷データを、印刷データ記憶領域436に記憶する(ステップS2404;Yes→ステップS2406)。添付データが画像データであれば、制御部400は、画像データを印刷データとしてそのまま印刷データ記憶領域436に記憶する(ステップS2404;No→ステップS2408)。なお、第1実施形態と同様に、制御部400は、印刷データ変換プログラム424の機能により出力された印刷データを、印刷データ記憶領域436に記憶してもよい。
[2.4 動作例]
つづいて、図を参照して動作例を説明する。図23は、制御部100が、メッセージ送受信プログラム152を実行した場合に、表示部120に表示される表示画面W200の例を示す図である。なお、表示画面W200は、中継サーバ30に対して2枚の画像データを送信したあとに、確認メッセージが表示された場合の動作例である。
確認メッセージが表示された領域E200には、受け付けた画像データの枚数(例えば、「2枚のファイルを受け付けたよ」)といったメッセージの他に、画像データをプリントサーバ40へ送信するか否かを指定するための選択肢のボタンが含まれる。選択肢のボタンとしては、プリントサーバ40への送信を許可するボタンB200と、プリントサーバ40への送信を許可しないボタンB202とが含まれる。ユーザは、ボタンB200又はボタンB202の一方を選択することにより、回答メッセージを送信することができる
。
図24は、図23において、ボタンB200が選択された場合に表示部120に表示される表示画面W210の例を示す図である。ボタンB200が選択された場合には、中継サーバ30は、端末装置10を送信先とするユーザ番号通知メッセージを送信する。したがって、表示部120には、ユーザ番号通知メッセージに基づくメッセージを表示する領域E210が含まれる。ユーザは、領域E210を確認することで、ユーザ番号を知ることができる。
図25は、図23において、ボタンB202が選択された場合に表示部120に表示される表示画面W220の例を示す図である。ボタンB202が選択された場合には、中継サーバ30は、端末装置10を送信先とする登録キャンセルメッセージを送信する。したがって、表示部120には、登録キャンセルメッセージに基づくメッセージを表示する領域E220が含まれる。ユーザは、領域E220を確認することで、画像データがプリントサーバ40へ送信されなかったことを確認することができる。
図26は、中継サーバ30に対して送信した添付データの数が多く、登録受付可能なデータ数の上限を超過した場合に表示部120に表示される表示画面W230の例を示す図である。このような場合は、中継サーバ30は、端末装置10を送信先とする枚数オーバーメッセージを送信する。したがって、表示部120には、枚数オーバーメッセージに基づくメッセージを表示する領域E230が含まれる。ユーザは、領域E230を確認することで、添付データを多く送信してしまったことを確認することができる。
なおこの場合は、中継サーバ30は、登録受付可能なデータ数の上限を超えない範囲の添付データをプリントサーバ40に送信してもよいし、すべての添付データをプリントサーバ40に送信しないようにしてもよい。また、枚数オーバーメッセージを、添付データのうち、どのデータをプリントサーバ40に送信したかを、ユーザが確認できる内容のメッセージにしてもよい。
図27は、中継サーバ30に対して、画像データ以外の画像を送信した場合に表示部120に表示される表示画面W240の例を示す図である。画像データ以外の画像とは、メッセンジャーアプリのみで使用可能な画像であり、例えば、スタンプやステッカーと呼ばれる画像である。このような画像は、画像形成装置50で印刷出力する画像ではない。このような画像が、端末装置10からメッセージとして送信された場合は、中継プログラム324は、ユーザに対して、画像データの送信を促すメッセージを生成してもよい。生成したメッセージを含むメッセージを、端末装置10を送信先として、コミュニケーションサーバ20に送信する。ユーザは、画像データの送信を促すメッセージを確認することで、画像データの送信をすることが確認できる。なお、ユーザからメッセージとして、挨拶文が送信されたり、「わからない」といった文章が送信されたりした場合には、中継プログラム324は、使い方に関するメッセージを生成し、送信してもよい。このように、中継プログラム324は、ユーザから受信したメッセージの内容に応じて、メッセージを生成し、送信することで、ユーザに必要な情報を提供したり、必要な操作を促進したりすることが可能となる。
本実施形態によれば、画像データに限らず、文書データの出力が可能となる。また、添付データを出力するか否かを問い合わせたり、登録受付可能なデータ数が上限を超過した場合にメッセージを送信したりすることができるため、ユーザの利便性の向上が期待できる。
[3.第3実施形態]
つづいて第3実施形態について説明する。第3実施形態は第1実施形態と異なり、ユーザの近隣にある画像形成装置の位置を表示する実施形態である。なお、本実施形態では、第1実施形態及び第2実施形態における端末装置10及び中継サーバ30の処理を一部置き換えた実施形態である。
本実施形態では、プリントサーバ40は、個体管理情報432には、画像形成装置50の設置場所の住所や、緯度及び経度、設置店舗の名称といった情報が記憶されているものとする。このようにすることで、画像形成装置50の設置場所を特定可能にする。なお、本実施形態において、画像形成装置50の設置場所に関する情報を、画像形成装置情報という。
図28を参照して、本実施形態において、端末装置10が実行する処理について説明する。図28は、図9に示した第1実施形態における端末装置10のフロー図に、本実施形態において追加で実行する処理を加えたフロー図である。本実施形態では、制御部100は、ユーザ番号メッセージを受信したら(ステップS1110;Yes)、位置情報を中継サーバ30に対して送信する(ステップS3102)。位置情報の送信方法は、メッセージによって送信してもよいし、中継サーバ30と位置情報を共有してもよいし、メッセージ以外の方法によって送信してもよい。また、位置情報は、端末装置が位置する緯度及び経度、住所、通信している基地局、IPアドレスといった情報等、端末装置が位置する場所を示す情報であればよい。
そして、制御部100は、中継サーバ30からユーザ番号メッセージを受信したら、ユーザ番号を表示部120に表示する(S1112)。さらに、制御部100は、中継サーバ30から近隣の画像形成装置情報(例えば、住所や設置店舗の店舗名)を受信したら、表示部120に表示する(ステップS3104)。この画像形成装置情報は、例えば、中継サーバ30から、端末装置10に対して、画像形成装置情報を含めたメッセージとして受信される。
なお、本実施形態においては、ユーザ番号通知メッセージを受信した後に、制御部100が位置情報を送信することとして説明したが、異なるタイミングであってもよい。例えば、位置情報を送信するタイミングは、ユーザが指定したタイミングでもよいし、画像データや添付データを送信した後でもよいし、定期的に送信してもよい。また、本実施形態では、ユーザ番号メッセージを表示した後に、近隣の画像形成装置情報を表示することとして説明したが、近隣の画像形成装置情報は、ユーザ番号通知メッセージに含めて表示されてもよい。
つづいて、図29を参照して、本実施形態において、中継サーバ30が実行する処理について説明する。図29は、図21に示した第1実施形態における中継サーバ30のフロー図に、本実施形態において追加で実行する処理を加えたフロー図である。制御部300は、ユーザ番号を含むメッセージ文を生成し、生成したメッセージを送信したら、端末装置10から位置情報を取得したか否かを判定する(ステップS1312→ステップS1314→ステップS3302)。端末装置10から位置情報を取得した場合は(ステップS3302;Yes)、取得した位置情報の近隣に存在する画像形成装置50の情報を、プリントサーバ40から取得する(ステップS3304)。具体的には、制御部400は、中継サーバ30から位置情報を受信したら、受信した位置情報と、個体管理情報432に記憶された住所や緯度及び経度の情報とを比較する。そして、制御部400は、比較の結果、受信した位置情報からの距離が近い画像形成装置50に関する情報を、中継サーバ30へ送信する。このとき、制御部400は、受信した位置情報から、所定の距離(例えば、500m以内)に存在する画像形成装置50を、近隣に存在する画像形成装置50としてもよい。近隣に存在する画像形成装置50が複数ある場合は、制御部400は、受信し
た位置情報と画像形成装置50の設置場所との距離が短い方から、画像形成装置50の情報を並び替えて、画像形成装置50の情報を中継サーバ30に送信してもよい。また、近隣に存在する画像形成装置50が存在しない場合は、近隣に画像形成装置50が存在しないことを示す情報を、中継サーバ30に送信してもよい。
つづいて、制御部300は、プリントサーバ40から受信した画像形成装置50の情報に基づき、応答プログラム322の機能により、近隣の画像形成装置情報を示すメッセージを生成する(ステップS3306)。そして、制御部300は、生成したメッセージを、端末装置10を送信先として、コミュニケーションサーバ20に送信する(ステップS3308)。
なお、図28及び図29は、第1実施形態における端末装置10及び中継サーバ30のフロー図に、本実施形態において追加して実行する処理を追加したフロー図として示したが、第2実施形態においても本実施形態における処理を追加してもよい。すなわち、図19に示した端末装置12のフロー図において、ステップS1112を処理する前にステップS3102の処理を実行し、ステップS1112の後に、ステップS3104の処理を実行する。また、図21において、ステップS1314の後に、ステップS3302〜ステップS3308の処理を実行する。このようにすることで、第2実施形態の処理に加えて、近隣の画像形成装置情報を示すメッセージを端末装置12に表示できる。
本実施形態の動作例を、図30を参照して説明する。図30は、ユーザ番号通知メッセージを受信したときに、表示部120に表示される表示画面W300の例を示す図である。図30の例では、ユーザ番号通知メッセージに、端末装置10の近隣に存在する画像形成装置50の情報E300(例えば、画像形成装置50を設置している店舗の名前や、店舗の住所)を含めている。なお、ユーザ番号通知メッセージとは別に、端末装置10の近隣に存在する画像形成装置50の情報を含むメッセージが表示されてもよい。
なお、図30では、画像形成装置50の情報として、店舗の名称と住所を表示しているが、この他にも、画像形成装置50の設置場所までの道のりを示した地図へのリンク、所要時間や距離、営業時間といった情報を含めてもよい。
[4.変形例]
本発明は上述した各実施の形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。すなわち、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施の形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。また、各実施形態の処理の説明に記載した内容は、本発明の目的を実現するための処理の一例であり、矛盾のない範囲において、ステップの順番を変更したり、一部のステップを省略したりしても構わない。
また、上述した実施形態は、説明の都合上、それぞれ別に説明している部分があるが、技術的に可能な範囲で組み合わせて実行してもよいことは勿論である。
また、実施形態において各装置で動作するプログラムは、上述した実施形態の機能を実現するように、CPU等を制御するプログラム(コンピュータを機能させるプログラム)である。そして、これら装置で取り扱われる情報は、その処理時に一時的に一時記憶装置(例えば、RAM)に蓄積され、その後、各種ROM(Read Only Memory)やHDD等の記憶装置に格納され、必要に応じてCPUによって読み出し、修正・書き込みが行なわれる。
ここで、プログラムを格納する記録媒体としては、半導体媒体(例えば、ROMや、不
揮発性のメモリカード等)、光記録媒体・光磁気記録媒体(例えば、DVD(Digital Versatile Disc)、MO(Magneto Optical Disc)、MD(Mini Disc)、CD(Compact Disc)、BD(Blu-ray Disc)(登録商標)等)、磁気記録媒体(例えば、磁気テープ、
フレキシブルディスク等)等の何れであってもよい。また、ロードしたプログラムを実行することにより、上述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、オペレーティングシステムあるいは他のアプリケーションプログラム等と共同して処理することにより、本発明の機能が実現される場合もある。
また、市場に流通させる場合には、可搬型の記録媒体にプログラムを格納して流通させたり、インターネット等のネットワークを介して接続されたサーバコンピュータに転送したりすることができる。この場合、サーバコンピュータの記憶装置も本発明に含まれるのは勿論である。