JP2021059898A - 切削用組成物及びこれを用いた高圧噴射撹拌工法 - Google Patents

切削用組成物及びこれを用いた高圧噴射撹拌工法 Download PDF

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Abstract

【課題】 ウォータージェットによる切削において、より切削効率を向上させることが可能な切削組成物を提供するとともに、この切削用組成物を使用することにより、発生する高含水比泥土の削減を図り、産業廃棄物処分コストを低減させることが可能な高圧噴射撹拌工法を提供する。【解決手段】 ものを切削するためにジェットノズルから噴射させる切削用組成物であって、前記切削用組成物は、水と、水を吸収して膨潤させた高吸水性ポリマーを含むポリマー水溶液からなることを特徴とする。【選択図】図6

Description

本発明は、切削用組成物及びこれを用いた高圧噴射撹拌工法に関する。
従来より、物を切削する方法として、小径のノズルの先端から高圧水を噴射させて、対象物を切削するウォータージェットによる切削方法が知られている。このように、ウォータージェットによりものを切削する用途は多岐にわたり、例えば、工業用機械部品の切断、切削加工や、コンクリート構造物の切断、切削、解体、また、土木関連の掘削、切削として、シールド工事の掘削や水中構造物の切削等に広く利用されている(例えば、特許文献1、2を参照)。
また、上記ウォータージェットによる切削において、切削性を向上させるために、従来から種々の研究がなされている(非特許文献1)。この研究によれば、高圧噴射による水噴流の構造モデルとして、図1に示す流速分布概念図が明らかにされており、高圧噴射の切削能力向上には、拡散を抑制しポテンシャルコア領域をできるだけ長くとることが重要であるとしている。
一方、ウォータージェットによる切削方法を用いた地盤改良工法の一つとして高圧噴射撹拌工法が知られている(例えば、特許文献3を参照)。この高圧噴射撹拌工法は、地盤に噴射孔を有するロッドを建て込み、該ロッドを回転しつつ固化材を噴射孔から高圧噴射し、地盤を切削して土粒子とセメント系固化材を撹拌混合させて固化させることにより改良体を造成する工法であり、小さな施工機械で大口径、高強度の改良体が造成できるため使用用途が広い。
しかしながら、上記高圧噴射撹拌工法においては、地盤改良時にセメント系固化材を含んだ高含水比泥土の排泥が多量に排出されるため、曝気箇所のない都心部では排泥の産業廃棄物処分費が高額となるという問題がある。
特に、大口径の改良体を造成する場合、一般的に超高圧のセメント系固化材の噴射に加えて、超高圧切削水で地盤を削りながら混合撹拌するため、さらに大量の水分を含んだ排泥が発生して産業廃棄物処分に係るコストが増大する。
また、高圧噴射撹拌工法には、地盤に対して先行切削(プレジェット)無しで施工する方法と、先行切削を行って施工する方法があるが、先行切削無しで直接切削を行う場合には、粘性土地盤、砂礫地盤等では、地山の切削、セメント系固化材の撹拌不足により改良不良が生じやすく、先行切削を行う場合には、孔壁の崩壊による改良不良や排泥の増大、高含水比化の要因となる場合がある。
特開平10−148090号公報 特開平7−186049号公報 特開2005−76211号公報
吉田宏、ウォータージェットの流動特性とその切削性能の高度化に関する研究、大阪大学大学院博士論文、2011年
本発明は、以上の通りの事情に鑑みてなされたものであり、ウォータージェットによる切削において、より切削効率を向上させることが可能な切削組成物を提供するとともに、この切削用組成物を使用することにより、発生する高含水比泥土の削減を図り、産業廃棄物処分コストを低減させることが可能な高圧噴射撹拌工法を提供することを課題としている。
即ち、本発明の高圧噴射撹拌工法は以下のことを特徴としている。
第1に、本発明の切削用組成物は、ものを切削するためにジェットノズルから噴射させる切削用組成物であって、
前記切削用組成物は、水と、水を吸収して膨潤させた高吸水性ポリマーを含むポリマー水溶液からなることを特徴とする。
第2に、前記第1の発明の切削用組成物において、前記ポリマー水溶液が研磨材を含むことが好ましい。
第3に、前記第2の発明の切削用組成物において、前記研磨材を含むポリマー水溶液が、研磨材と吸水性ポリマーからなる流動研磨材と、水及び水を吸収して膨潤した高吸水性ポリマーを含むポリマー水溶液を混合させたものであることが好ましい。
第4に、前記第2又は第3の発明の切削用組成物において、前記研磨材が珪砂であることが好ましい。
第5に、本発明の高圧噴射撹拌工法は、切削水噴射ノズルと固化材噴射ノズルを備えたロッドを地中に挿入し、回転かつ引き上げながら、前記切削水噴射ノズルから切削水を地盤改良域に向けて高圧噴射することにより地盤を切削する地盤切削工程と、
地中に挿入した噴射ロッドを回転かつ引き上げながら、前記固化材噴射ノズルから固化材を前記地盤改良域に向けて高圧噴射することにより、前記固化材と掘削地盤を撹拌混合して固化する撹拌混合固化工程とを有する高圧噴射撹拌工法において、
前記切削水として、前記第1から第4のいずれかに記載の切削用組成物を用いることを特徴とする。
第6に、前記第5の発明の高圧噴射撹拌工法において、前記地盤切削工程において、研磨材と吸水性ポリマーからなる流動研磨材と、水及び水を吸収して膨潤した高吸水性ポリマーを含むポリマー水溶液の各々を前記切削水噴射ノズル先端まで流体圧送し、前記切削水噴射内で混合させて、前記切削水として高圧噴射することが好ましい。
本発明の切削用組成物によれば、水と水を吸収させて膨潤させた高吸水性ポリマーからなるポリマー水溶液を含む切削用組成物を噴射させることにより、従来の水のみの切削より切削効率が向上し、切削時間を短縮することができる。また、この切削用組成物を高圧噴射撹拌工法に用いることにより、大口径の造成が可能となるとともに、切削水の注入量を低減させることができ、排泥の減容化を図ることが可能となる。
流速分布概念の説明図である。 本発明に係る高圧噴射撹拌工法の一実施形態を示す概略説明図である。 実施例1及び2で使用した噴射実験装置の概略図である。 (A)は、コンクリート受圧板までの噴射距離と最大切削深さの関係を示すグラフであり、(B)は、噴射距離と壊食による質量減少量の測定結果のグラフである。 水道水及び、ポリマーA、ポリマーBを用いた切削用組成物を噴射したコンクリート受圧板の表面状態の写真である。 水の噴流とポリマーA、ポリマーBのポリマー水溶液用いた切削用組成物の噴流状態を示す高速度カメラのバックライト撮影による噴流可視化写真である。 アブレイシブノズルの構造を示す概略断面図である。 (A)は、実施例2における予備実験の最大切削深さと噴射距離の関係を示すグラフであり、(B)は、実施例2における最大切削深さと噴射距離の関係を示すグラフであり、(C)は、質量減少量と噴射距離の関係を示すグラフである。 水道水、実施例1のポリマー水溶液B及び、試料No.5の噴流の状態を示す高速度カメラのバックライト撮影による噴流可視化写真である。
以下、本発明を実施するための形態をあげて、本発明の切削用組成物及びこれを用いた高圧噴射撹拌工法を詳細に説明する。
本発明の切削用組成物は、ものを切削するためにジェットノズルから噴射させる切削用組成物であって、該切削用組成物は、水と、水を吸収して膨潤させた高吸水性ポリマーを含むポリマー水溶液からなるものである。
本発明の切削用組成物で用いる高吸水性ポリマーは、架橋構造をもつ親水性のポリマー粒子であって、自重の10倍〜500倍程度の吸水性を有し、圧力をかけても水分を放出しにくいという特徴を備える。このような吸水性ポリマーの吸水作用は、ポリマー内外のイオン濃度差によって生じる浸透圧によって発揮される。そのため、高吸水性ポリマーと混合攪拌させる溶媒の電気伝導率を、例えば、塩化ナトリウム等の電解質を添加することによって調整可能であり、ポリマー粒子の質量に対する吸水した水の質量比(以下、吸水倍率ともいう)を変化させることができる。なお、溶媒としては水を用い、特に切削現場においては水道水を好適に用いることができる。
高吸水性ポリマーの種類は特に限定されるものではなく、例えば、デンプン系、セルロース系、合成ポリマー系からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましく考慮される。
上記の高吸水性ポリマーの中でも、合成ポリマー系のポリアクリル酸ナトリウム高吸水性ポリマーは、性能とコストの両面に優れているため、特に好適に用いることができる。
ポリアクリル酸ナトリウム高吸水性ポリマーは、アクリル酸ナトリウム(CH=CH−COONa)に架橋剤を加えて、軽度に架橋させた3次元網目構造を持ったアクリル酸重合体部分ナトリウム塩架橋物のゲルである。架橋剤としては、従来公知のものを用いることができる。
前記ポリアクリル酸ナトリウム高吸水性ポリマーは、水を吸収するとカルボキシル基がゲル中にナトリウムイオンを解離し、純水ならば自重の100〜1000倍にも達する膨潤度を生み出すことが知られている。
このようなポリアクリル酸ナトリウム高吸水性ポリマーとしては、例えば、GEOSAP(登録商標、以下同様)等が例示される。GEOSAPの場合、吸水倍率が自重の450倍程度であり、高吸水性ポリマー水溶液としたときの流動性が良好である。
また、ポリアクリル酸ナトリウム高吸水性ポリマーは、アクリル酸ナトリウムに対して架橋剤を多く配合することで、得られるゲルは硬くなり、その吸水量は減少する。また、架橋剤の配合を少なくすると、得られるゲルは柔らかくなり、その吸水量は増大する。
さらに、特殊なポリアクリル酸ナトリウム高吸水性ポリマーとして、架橋剤により重合させた高吸水性ポリマーの表面をさらに架橋させた、シェルとコアの二重構造を有するポリアクリル酸ナトリウム高吸水性ポリマーの使用が例示される。
このシェルとコアの二重構造を有するポリアクリル酸ナトリウム高吸水性ポリマーにおいては、外殻であるシェルの厚みが厚いほど硬質なゲルとなり、その吸水量は減少する。一方、シェルの厚みを薄くすると柔らかいゲルとなり、その吸水量は増大する。
また、上記のシェルとコアは、通常、エステル結合により架橋したものであるが、シェルとコアの架橋が耐アルカリ性、耐電解質性に優れたエーテル結合により架橋したポリアクリル酸ナトリウム高吸水性ポリマーも存在する。本発明においては、エーテル結合によりシェルとコアが架橋したポリアクリル酸ナトリウム高吸水性ポリマーを用いることがより好ましい。
上記の特性のほか、ポリアクリル酸ナトリウム高吸水性ポリマーにおけるナトリウムイオンの解離は、ゲルがおかれるpHや電解質濃度等の条件にも依存するため、使用条件に応じてその他の高吸水性ポリマーを適宜選択して用いることができる。
本実施形態の切削用組成物におけるポリマー水溶液の濃度は、高吸水性ポリマーの吸水性能や吸水する水のイオン濃度、また、切削する対象物の性状等に応じて適宜調整することができる。
なお、一般的に、吸水性能が大きい高吸水性ポリマーを用いると粘性が大きくなる傾向があり、吸水性能が小さい高吸水性ポリマーを用いると粘性が小さくなる傾向がある。そのため、用いる吸水性ポリマーの吸水性能を考慮して所望の粘度のポリマー水溶液となるように濃度を設定することが望ましい。本実施形態の切削用組成物を用いることにより、図1に示す流速分布概念図におけるポテンシャル領域を長くとることができ、切削効率を向上させることができる。
なお、本発明の切削用組成物においては、上記吸水性ポリマーの吸水率を調整するために、上記ポリマー水溶液とともに、塩化ナトリウム等の電解質を添加することができる。
さらに、本発明の切削用組成物においては、上記ポリマー水溶液に研磨材を添加することができる。研磨材としては、例えば、砂、硅砂、ガーネット等を用いることができ、これらの中でも珪砂を好適に用いることができる。また、研磨材の粒径は特に限定されるものではないが、研磨材を添加したポリマー水溶液の流動性、研磨材の切削性等を考慮した場合、平均粒径D50において320〜570μmの範囲が好ましい。
さらに本実施形態においては、上記研磨材を添加した研磨材添加ポリマー水溶液を直接噴射してもよいが、高吸水性ポリマーと水からなるポリマー水溶液と、予め、吸水させた高吸水性ポリマーに上記研磨材を添加、混合して調整した流動研磨材とを噴射ノズルの先端部で混合して噴射するようにしてもよい。このような噴射ノズルの先端部での混合噴射は、例えば、図7に示すような二重管構造のノズルを用いて、内側管にポリマー水溶液を圧送するとともに、外側管に流動研磨材を供給して混合噴射させることができる。上記二重管構造の噴射ノズルとしては、一般的に切削に使用されるアブレシブノズルを好適に用いることができる。
なお、上記流動研磨材に用いる高吸水性ポリマーは、研磨剤を添加した後に容易に分離しないように、吸水後のポリマー粒径が小さいものが好ましい。具体的には、吸水後のポリマー粒径が100μm程度の高吸水性ポリマーを好適に用いることができる。流動研磨材に吸水後のポリマー粒径が小さい高吸水性ポリマーを用いることにより、研磨材が均一に分散した流動研磨材を調整することができる。
また、上記本発明の切削用組成物は、従来公知の高圧噴射撹拌工法に好適に用いることができる。以下に本発明に係る高圧噴射撹拌工法を具体的に説明する。図2は、本発明に係る高圧噴射撹拌工法の一実施形態についての概略説明図である。
本発明の高圧噴射撹拌工法は、切削水噴射ノズルと固化材噴射ノズルを備えたロッドを所定の深度の地中に挿入し、切削水噴射ノズルから切削水を地盤改良域に向けて高圧噴射することにより地盤を切削する地盤切削工程と、固化材噴射ノズルから固化材を地盤改良域に向けて高圧噴射することにより、固化材と掘削地盤を撹拌混合する撹拌混合工程とを有する高圧噴射撹拌工法であり、切削水として、上記切削用組成物を使用するものである。
(地盤切削工程)
本実施形態の高圧噴射撹拌工法では、まず、地盤切削工程として、ロッドを回転させつつ、ロッドの先端部に設けられた切削水噴射ノズルから切削水を地盤改良域に向けて高圧噴射する。本実施形態の高圧噴射撹拌工法で用いる切削水は、少なくとも、水と、吸水して膨潤した高吸水性ポリマーからなるポリマー水溶液からなる切削用組成物である。なお、本発明の高圧噴射撹拌工法は、地盤に対して先行切削(プレジェット)無しの施工、あるいは先行切削を行ってからの施工の何れにも対応可能である。
研磨材のポリマー水溶液への供給量は、安定的に地上から噴射ノズル先端まで流体圧送できる状態であれば特に限定されるものではないが、研磨材の種類や粒径、切削性等を考慮して、3〜5kg/min、好ましくは4kg/min程度が考慮される。
本発明の高圧噴射撹拌工法においては、上記本発明の切削用組成物を用いることにより、緩んだ地盤の安定性を確保でき、安全性の高い先行切削が可能となる。また、切削性が向上することから、従来の水のみの切削と比較して造成時の噴射引上げ速度を高めることができ、切削水とセメント系固化材の全体注入量を低減し、排泥削減を図ることが可能となる。これにより、切削・造成時間の短縮、産業廃棄物量低減が図れ、工期短縮、コスト縮減が期待できる。
また、本発明の高圧噴射撹拌工法で用いる切削用組成物としては、上記ポリマー水溶液に研磨材を添加した切削用組成物を用いることができる。本実施形態における研磨材の添加は、地中への圧送に困難であった従来の空気圧送方式に代えて、ポリマー水溶液に研磨材を添加し分散、懸濁させた研磨材添加ポリマー水溶液として、地上からノズル先端まで流体圧送することができる。これにより、長い配管距離の研磨材の送り込み、輸送管内の閉塞防止、安定した研磨材量の調整、供給が可能となる。また、この流体輸送方法により切削水の切削効果を阻害することなく高圧噴射することができる。
また、本発明の高圧噴射撹拌工法においては、上記研磨材を添加した研磨材添加ポリマー水溶液からなる切削用組成物を直接噴射してもよいが、高吸水性ポリマーと水からなるポリマー水溶液と、予め、吸水させた高吸水性ポリマーに上記研磨材を添加、混合して調整した流動研磨材とを図7に示すような二重管構造のアブレシブノズルの先端部で混合して噴射するようにしてもよい。アブレシブノズルを用いることにより、切削衝撃圧が向上し、先行切削(プレジェット)が必要となる粘性土地盤、砂礫地盤等や地盤中の捨石、コンクリート塊、木杭等の切削が可能となる。
(撹拌混合固化工程)
本実施形態の高圧噴射撹拌工法では、上記ポリマー水溶液又は、研磨材添加ポリマー水溶液からなる切削用組成物による切削の後、あるいは切削と同時に、ロッド先端部に設けられた固化材吐出ノズルより固化材を噴射して固化体を造成する。具体的には、地上にて予め調整した固化材を圧送して所定の高圧力で噴射し、掘削、粉砕した改良対象土と固化材とを混合、混練するとともに、ロッドを回転させながら引上げ、固化体を造成する。
固化体を造成するための固化材としては、通常の高圧噴射撹拌工法で使用されるセメント系固化材を用いることができ、例えば、ポルトランドセメント類、特殊セメント類、結晶質カルシウムアルミネート類、非結晶質カルシウムアルミネート類等のセメント系固化材を例示することができる。これらセメント系固化剤は、一種ないし二種以上を混合して用いることができる。
ロッドの引上げ速度は、固化体における所定の強度を得るために必要な固化材量が室内混合試験により定められるので、予め固化材量を求めて、その量を吐出しつつ引き上げる。なお、混合土と固化材の混合性は混合エネルギーを考慮して噴射圧力等を定める。
なお、基本的には固化材は掘削底から吐出しながら引き揚げることが好ましいが、地表面から掘削底に向けて吐出しながら混合することもできるし、地表面から掘削底に向けて吐出しながら混合し、さらに引き揚げつつ吐出し混合することもできる。
本実施形態の高圧噴射撹拌工法に用いる切削用組成物において、吸水して膨潤した高吸水性ポリマーは水分に溶解することなく、さらに、固化剤のセメント系固化材との接触により、セメント系固化材に含まれるCa2+の二価金属イオンと結合すると凝集作用でポリマー内の水を排出する。
即ち、本発明の切削用組成物を用いて切削し、セメント系固化材を用いて固化体を造成すると、切削時は水噴流の拡散を抑制し、セメント系固化材の混合時には高吸水性ポリマーは水を排出し粘性低下する。そのため、排泥のエアリフトを阻害することなく残存せず、造成体の品質や環境への影響を少なくすることができる。
また、先行切削を行う場合には、地上に排出されるセメント系固化材が混入していない排泥に対して、塩化カルシウム等の分離剤を添加することにより、水と泥土に容易に分離することができる。
以下に、本発明に係る添加ポリマー水溶液からなる切削用組成物の切削効果を確認するための実施例1及び、研磨材添加ポリマー水溶液からなる切削用組成物の切削効果を確認するための実施例2を示す。
<実施例1:添加ポリマー水溶液からなる切削用組成物>
まず、表1に示す高吸水性ポリマーを水と混合して、濃度1500ppmに調整したポリマー水溶液(4種類)と水道水を準備した。
Figure 2021059898
次に、図3に示すように、気中においてロッドの先端に噴射ノズル(ノズル口径2.1mm)を設けたモニターを鉛直に設置し、噴射ノズルの噴射口から50cm、100cm、150cmの距離に垂直に立設させたコンクリート受圧板(圧縮強度20N/mm、寸法19cm×19cm×10cm)を準備した。
そして、ポリマーA〜Dを用いたポリマー水溶液からなる切削用組成物及び水道水を各々の距離に立設させたコンクリート受圧板に向けて噴射した。噴射条件は、噴射圧力35kPa、噴射流量50L/min、噴射時間2分として、コンクリート受圧板の最大切削深さと質量減少量を測定した。各々の噴射距離と最大切削深さの関係を図4(A)に、噴射距離と壊食による質量減少量の測定結果のグラフを図4(B)に示す。また、水道水、ポリマーA、ポリマーBを噴射したコンクリート受圧板の表面状態の写真を図5に示す。
また、水の噴流とポリマーA、ポリマーBのポリマー水溶液の噴流の違いを確認するため、ウォータージェットの可視化技術である高速度カメラ(7000コマ/秒)を用いたバックライト撮影を行った。その撮影画像を図6に示す。
上記の結果より、水のみの噴射に対して、ポリマー水溶液からなる切削用組成物の噴射は最大切削深さの増加、壊食による受圧板の質量減少量の増加が見られた。また、図4(A)のグラフから、最大切削深さは、吸水性能が高く比較的粒径の揃ったポリマーBを用いた切削用組成物の切削効果が最も高く、噴射距離150cm地点にてポリマーBを用いた切削用組成物が水噴射の2倍、ポリマーAを用いた切削用組成物においても水道水噴射の約1.5倍の増加が確認された。
また、図4(B)のグラフから、噴射距離50cm地点より150cm地点における減衰は、水噴射で30%の減衰、ポリマーBで15%の減衰、ポリマーAで10%の減衰であった。受圧板の質量減少量は、ポリマーAの効果が最も高い傾向がみられたが、拡散による面的な質量減少量が大きかった。
また、図6に示す高速度カメラのバックライト撮影による噴流可視化写真では、水噴射は圧力減衰により噴射距離が延びると切削位置が徐々に下がっていく傾向が見られるのに対し、ポリマーA、ポリマーBではその影響が少なく、特にポリマーBは図5からもわかるように切削形状も変化が少ないことが確認できた。
上記の結果から、ポリマー水溶液からなる切削用組成物は水道水と比較して、ノズル口から噴射先までの空気抵抗による拡散が少なく、噴射速度が持続されるポテンシャルコア領域が長いことが確認できた。即ち、ポリマー水溶液からなる切削用組成物の噴射が従来の水噴射と比較して切削能力が大きく向上することが確認された。切削能力が高まれば、大口径の造成が可能となり、また造成時間を短縮できることから注入量の低減、排泥の減容化を図ることが可能となる。
<実施例2:研磨材添加ポリマー水溶液からなる切削用組成物>
まず、研磨材として、珪砂6号(平均粒径D50=0.33mm)と、水を吸収させたポリマー水溶液と混合して流動研磨材を調整した。高吸水性ポリマーは、研磨材混合後の分離がほとんどなく懸濁性が最も良好であった高吸水性ポリマーA(平均粒径35μm)を用いた。
次に、図3に示すように、気中においてロッドの先端に、図7に示す二重構造のアブレイシブノズル(ノズル口径2.1mm)を設けたモニターを鉛直に設置し、アブレイシブノズルの噴射口から50cm、100cm、150cmの距離に垂直に立設させたコンクリート受圧板(圧縮強度20N/mm、寸法19cm×19cm×10cm)に向けて噴射流体を噴射した。なお、アブレイシブノズルは、中心噴射側方供給方式を採用し、ノズル口への研磨材の目詰まり等を考慮してノズルの吐出口の直径、ノズル直線部の長さおよびノズル内面絞り角を設定した。
流動研磨材添加ポリマー水溶液からなる切削用組成物の噴射は、アブレイシブノズルの内側管にポリマー水溶液を圧送し、外側管に流動研磨材を圧送して、ノズル先端で混合して噴射した。また、流動研磨材はスネークポンプで圧送し、ポリマー水溶液はプランジャポンプにて圧送した。
まず、流動研磨材における最適な研磨材の供給量を見出すために、予備実験として、表2に示す1〜3の試料を調整して、ノズルの噴射口から50cmの距離のコンクリート受圧板に向けて噴射流体を50L/min、噴射時間2分で噴射し、最大切削深さを測定した。なお、各ポリマー水溶液の濃度は1500ppmとした。最大切削深さと噴射距離の関係を図8(A)のグラフに示す。
Figure 2021059898
図8(A)のグラフに示すように、ポリマーBと研磨材による砂噴射が最も切削深さが大きく、ポリマーAによる砂噴射が最も切削深さが小さい。研磨材の供給量は、ポリマーBとの噴射では4kg/minに屈曲点があるが、ポリマーA、Cでは研磨材の供給量の増加に伴い掘削深さが減少している。これらの結果から、実施例2における最適な研磨材供給量を4kg/minと導き出した。
次に、上記予備実験の結果を踏まえて、流動研磨材における研磨材の供給量を4kg/minに固定し、表3に示す条件で噴射実験を行った。また、比較として水道水も同条件で噴射した。
Figure 2021059898
上記試料4〜7及び水道水を上記予備実験と同様の条件でコンクリート受圧板に向けて噴射し、コンクリート受圧板の最大切削深さと質量減少量を測定した。最大切削深さと噴射距離の関係のグラフを図8(B)に、質量減少量と噴射距離の関係のグラフを図8(C)に示す。また、水道水、実験1のポリマー水溶液Bからなる切削用組成物及び、表2における試料No.5について、高速度カメラを用いた噴射撮影と同様の方法で撮影を行った。その写真を図9に示す。
図8(B)からわかるように、高吸水性ポリマー水溶液の種別による研磨材噴射の切削性は、高吸水性ポリマー水溶液のみの噴射実験1と同様な傾向を示し、ポリマーB、Dによる研磨材噴射がポリマーA、Cと比較して大きいことが確認された。
また、実験1の図4(A)、図4(B)に最も切削性の高かった高吸水性ポリマーBについて、従来の水のみの噴射、高吸水性ポリマー水溶液B及び、表2における試料No.5の最大切削深さと噴射距離、壊食による質量減少量と噴射距離の関係を比較すると、試料No.5の研磨材添加ポリマー水溶液からなる切削用組成物による切削深さは、ポリマー水溶液Bのみの噴射と比較して若干深くなっているがほぼ同等であった。一方、質量減少量は、試料No.5の噴射による切削穴の直径がポリマー水溶液噴射の1.1〜1.6倍であることが確認された。
さらに、図9に示す高速度カメラにより撮影した写真から、研磨材添加ポリマー水溶液からなる切削用組成物の噴射形状はポリマー水溶液からなる切削用組成物の噴射形状とほぼ同様な形状を示しており、研磨材が拡散せず、ポリマー水溶液内に含有して噴射されていることが確認された。噴流の連続距離は、ポリマー水溶液からなる切削用組成物の噴射及び研磨材添加ポリマー水溶液からなる切削用組成物の噴射が約50cmに対して水噴射が約30cmとなっている。また、噴霧の拡散は、ポリマー水溶液からなる切削用組成物の噴射及び砂噴射が水噴射と比較して明らかに小さくなっている。
これらの結果から、本発明の切削用組成物によれば、研磨材展開ポリマー水溶液の噴射は拡散せず、ポリマー水溶液噴射と同等の噴射形状を示すこと、研磨材噴射においてもポリマー水溶液の種別の影響を受けること、研磨材噴射により質量減少量が大きくなることが確認された。

Claims (6)

  1. ものを切削するためにジェットノズルから噴射させる切削用組成物であって、
    前記切削用組成物は、水と、水を吸収して膨潤させた高吸水性ポリマーを含むポリマー水溶液からなることを特徴とする切削用組成物。
  2. 前記ポリマー水溶液が研磨材を含むことを特徴とする請求項1に記載の切削用組成物。
  3. 前記研磨材を含むポリマー水溶液が、研磨材と吸水性ポリマーからなる流動研磨材と、水及び水を吸収して膨潤した高吸水性ポリマーを含むポリマー水溶液を混合させたものであることを特徴とする請求項2に記載の切削用組成物。
  4. 前記研磨材が珪砂であることを特徴とする請求項2又は3に記載の切削用組成物。
  5. 切削水噴射ノズルと固化材噴射ノズルを備えたロッドを地中に挿入し、回転かつ引き上げながら、前記切削水噴射ノズルから切削水を地盤改良域に向けて高圧噴射することにより地盤を切削する地盤切削工程と、
    地中に挿入した噴射ロッドを回転かつ引き上げながら、前記固化材噴射ノズルから固化材を前記地盤改良域に向けて高圧噴射することにより、前記固化材と掘削地盤を撹拌混合して固化する撹拌混合固化工程とを有する高圧噴射撹拌工法において、
    前記切削水として、請求項1から4のいずれかに記載の切削用組成物を用いることを特徴とする高圧噴射撹拌工法。
  6. 前記地盤切削工程において、研磨材と吸水性ポリマーからなる流動研磨材と、水及び水を吸収して膨潤した高吸水性ポリマーを含むポリマー水溶液の各々を前記切削水噴射ノズル先端まで流体圧送し、前記切削水噴射ノズル内で混合させて、前記切削水として高圧噴射することを特徴とする請求項5に記載の高圧噴射撹拌工法。
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