JP2021058128A - 有害獣捕獲装置 - Google Patents

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徹也 佐村
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泰久 及川
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【課題】有害獣を効果的に誘引して複数の大型有害獣を効率的に捕獲することができる大型有害獣捕獲装置および捕獲方法を提供する。【解決手段】周囲を網状物で囲われた大型有害獣の捕獲場8に、餌9、誘引剤1、罠、大型有害獣の巣5及び/またはヌタ場6を備え、網状物の一部に開閉可能な開口部2を有してなる大型有害獣捕獲装置である。【選択図】図1

Description

本発明は大型有害獣捕獲装置に関する。さらに詳しくは、大型有害獣を効果的に誘引し効率的に捕獲することができる大型有害獣捕獲装置に関する。
近年、イノシシ、シカ、サル等の有害獣により田畑や家庭菜園などの農作物が食い荒らされるという被害が深刻化している。このような状況を踏まえて、従来、箱罠、括り罠、囲い罠等を用いた大型有害獣の種々の捕獲技術が開示されている。
箱罠としては、捕獲用拘束手段(箱罠)内にイノシシやイノブタ等の害悪動物の好物を入れたり、好物の臭いを送風により撒き散らしたり、好物を捕獲用拘束手段の外部にも配備したりして害悪動物を誘引して捕獲する方法および装置(たとえば、特許文献1);括り罠としては、一端側に、ループ径の拡大縮小が可能で縮小状態で獣類の身体の一部を捕捉するループ部(括り部)を有し、他端側が樹木の幹等の固定物に係留され、獣道等に設置して用いられる、獣類の捕獲罠装置(たとえば、特許文献2);囲い罠としては、捕獲すべき鹿を特定の広域に閉じ込めておく広域劃定区域と、該区域の一部に捕獲装置を備え、広域劃定区域内の鹿を飛行するドローンから発せられる音声または忌避剤の散布で捕獲装置方向に追い込む野生鹿の捕獲方法(たとえば、特許文献3)等が挙げられる。
特開2002−218896 特開2017−143762 特開2018−099044
しかしながら、これらの捕獲技術では各種罠内への大型有害獣の誘引手段や効率的な捕獲が課題となっている。すなわち、前記箱罠では、その内外に害悪動物の好物を配備したり、好物の臭いを送風により撒き散らす;括り罠では、獣類が通る獣道で足跡がついている場所に罠を仕掛ける;囲い罠では、捕獲対象獣を音声や忌避剤散布で捕獲装置方向に追い込む等、種々の誘引手段が採用されているものの、効果的とは言い難いという問題があった。また、前記囲い罠では複数頭の大型有害獣を一度に捕獲することは可能とされるものの、前記箱罠や括り罠では一度に捕獲できる大型有害獣はそれぞれ精々1頭で、複数頭を効率的に捕獲することは通常困難であった。
本発明の目的は、大型有害獣を効果的に誘引して効率的に捕獲することができる大型有害獣捕獲装置を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、本発明に到達した。すなわち、本発明は、周囲を網状物(A)で囲われた大型有害獣の捕獲場に、餌(B)、誘引剤(C)、罠(E)、大型有害獣の巣(D)及び/またはヌタ場(G)を備え、網状物(A)の一部に獣道に通じる開閉可能な開口部(F)を有してなる大型有害獣捕獲装置である。
本発明の有害獣捕獲装置は下記の効果を奏する。
(1)大型有害獣を効果的に誘引して捕獲できる。
(2)複数の大型有害獣を効率的に捕獲することができる。
[大型有害獣捕獲装置]
本発明の大型有害獣捕獲装置は、周囲を網状物(A)で囲われた大型有害獣の捕獲場に、餌(B)、誘引剤(C)、罠(E)、大型有害獣の巣(D)及び/またはヌタ場(G)を備え、網状物(A)の一部に開閉可能な開口部(F)を有してなる。
大型有害獣の捕獲場としては、効率的な捕獲の観点から、森、山林、休耕田や、沼・湖・川の畔など、大型有害獣が頻繁に出没する場所、または出没する可能性の高い場所が選択される。大型有害獣としては、農作物を食い荒らすイノシシ、イノブタ、シカ等が挙げられる。
[網状物(A)]
大型有害獣の捕獲場は、その周囲に設けられる柵に沿って網状物(A)で囲われてなる。
(A)の網目は、大型有害獣が通り抜けできないものであればとくに限定されることはなく、例えば目合(網目の大きさ)100mm以下のものが挙げられる。
(A)の素材としては、高強度で有害獣に食い破られないものであれば特に限定されることはなく、金属および/または合成繊維からなるものが挙げられる。金属としては、鉄[防錆処理およびPVC(ポリ塩化ビニル)加工されたもの]、ステンレス等、また合成繊維としては、ポリアミド、ポリエステル、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)等が挙げられ、金属線入り合成繊維(たとえばステンレス線入りポリオレフィン等)等も含まれる。該金属および/または合成繊維からなる網状物(A)には漁網も含まれる。また金属製の有刺鉄線も使用できる。
網状物(A)の具体例としては、TUW−20−100(トラスコ製)、「簡単金網フェンス・改良型1200ネット」[商品名、防錆処理およびPVC(ポリ塩化ビニル)加工された鉄製、目合50×25mm、(株)ケイ・ウェーブ・ネット製]、「強力アニマルネット」[商品名、ポリエチレン製、目合20×25mm、日本ワイドクロス(株)製]、「アニマルネット2300」[商品名、ステンレス線入りポリエチレン製、目合60×60mm等、(株)地域環境計画製]等が挙げられる。
捕獲場の周囲に設けられる柵は、捕獲場を取り囲むように適切な間隔で基礎部分が地中に埋め込まれ固定された複数の支柱が、その地上部分の複数個所を横枠で連結されたものである。柵は頑丈なものが望ましいものの、柵と網状物(A)からなる仕切り塀が倒壊さえしなければとくに頑丈さで限定されることはない。あまりに頑丈なつくりにすると大型有害獣に過度の警戒心を抱かせる原因にもなり得るため、そのつくりについては配慮を要する。柵を構成する支柱、横枠の素材は強度および耐久性の観点から好ましくは金属(鋼鉄等)、木、竹、さらに好ましくは金属(鋼鉄等)である。
柵の高さは通常1.5〜3mであり、柵で取り囲まれた捕獲場はその周囲が柵の外側から網状物(A)で隙間なく囲われてなる。網状物(A)は、柵の側面で外側から固定される。(A)の裾部分が地面に達するところ、いわゆる地際は通常大型有害獣の抜け出しを防止するために園芸用のポールや少し太めのロープ等を網状物(A)の最下段に通して、該ポールやロープ等をペグを用いて地中に固定される。
あるいは、網状物(A)の裾部分にパイプ(たとえばプラスチック製)様のものを帯状に編んだシートをぶら下げ、あるいは該シートが捕獲場内側に横置きになるように地面に達せしめておくだけでもよい。パイプ様のものはたとえば内径2〜5cm、長さ20〜30cmのものが挙げられ、パイプ様のままで用いても、またそれを長さ方向に半割りした半円パイプ様のものを伏せた状態で用いてもいずれでもよい。
捕獲場に進入した大型有害獣は網状物(A)で捕獲場の周囲が囲われていることを警戒し、あるいは上記のようなシートで滑ることを恐れて、網状物(A)または(A)と該シートからなるような仕切り塀には近寄らない習性のあることが知られている。
[餌(B)]
餌(B)は、大型有害獣の誘引手段として本発明における捕獲場の内外に備えられる。餌(B)の種類としては、大型有害獣が好むものであればとくに限定されることはない。
具体的には穀物粉、魚介粉、ジビエ肉等が挙げられる。餌の形状としては、有害獣が摂取しやすい大きさで雨水に晒されても溶解することなく塊状の形がほぼ保持されて有害獣が餌を見つけやすいとの観点から塊状のものが好ましい。
餌の塊状化は上記記載の穀物粉、魚介粉、ジビエ肉等をイオン架橋、アミロペクチンもしくはグルテンで行ったものが好ましい。イオン架橋は特開2019−13955に記載のアルギン酸ナトリウムと多価金属化合物とで架橋する方法である。また餌には必要によりパラヒドロキシ安息酸メチルのような防腐剤も使用できる。
餌(B)には、さらに、摂取後に有害獣の動作を鈍らせる低級アルコールや、有害獣を捕獲場(A)に誘引する誘引剤を含有させてもよい。低級アルコールとしては酒粕等にも含まれるエタノール等が挙げられる。さらに捕獲場内にプランターで芋等を餌として栽培してもよい。
誘引剤(C)としては、トリュフ、チョウジ、有機芳香族化合物、性誘引物質(フェロモン)等が挙げられる。トリュフはイノシシ等の好物とされるキノコであり、チョウジはフトモモ科植物チョウジノキの主に開花前の花蕾を乾燥させて得られる香辛料である。有機芳香族化合物としては安息香酸メチル、リモネン、アセトフェノン等が挙げられる。性誘引物質(フェロモン)としては、イノシシのメスを誘引する5−アルファアンドロストール等が挙げられる。
[大型有害獣の巣(D)]
大型有害獣の巣(D)としては、イノシシやシカのつくるものが挙げられる。
イノシシの場合は、ササ、ススキ、シダなどの藪を用いて、出産育児、仔の防寒・防暑、外敵から仔を隠す等を目的に巣をつくるとされる。
シカの場合は、泊り場と呼ばれる巣をつくり、寝床や休息場所としていることが知られている。
大型有害獣の効果的な誘引手段の観点から、大型有害獣が実際につくった巣をそのまま利用するのが好ましく、本発明における捕獲場は、通常該巣(D)が存在する場所を含む態様で設けられる。但し、誘引手段としての効果が損なわれない範囲であれば、大型有害獣が実際につくった巣(D)をそのまま、別の場所に新たに設ける捕獲場内に移転した態様で設けることもできる。
[罠(E)]
捕獲場に誘引された大型有害獣をさらに狭い範囲に閉じ込め、その身体を拘束して捕獲を容易にするために捕獲場には罠(E)が備えられる。
罠(E)としては、括り罠(E1)、箱罠(E2)、囲い罠(E3)等が挙げられる。
括り罠(E1)は、有害獣の踏込みに合わせて括り金具のリングで有害獣の足をトラップして捕獲するものである。広大な土地の中で直径十数〜数十cmのリングの中に有害獣の足を踏み込ませる必要があるため、後述の箱罠(E2)および囲い罠(E3)に比べると難易度が高い。
括り罠(E1)としては、たとえば(1)踏板を備えた内パイプと外パイプからなる二重パイプ、(2)内パイプにセットする括り金具のリングを先端に有するワイヤー、および(3)有害獣の足をトラップする括り金具のリングを跳ね上げるバネで構成されるものが挙げられる。
括り罠(E1)は一度に複数の有害獣を捕獲することは難しく捕獲効率は低いものの、複数の括り罠の設置ができる場合は複数の有害獣捕獲も可能である。
括り罠(E1)の具体例としては、「Y式トラップ」、「しまるくん」[いずれも商品名、(有)オーエスピー商会製]等が挙げられる。
箱罠(E2)は、地面に設置した進入口のある箱状の構造物に有害獣が入り込むと、作動装置の働きで進入口が閉じて有害獣が閉じ込められ生捕にすることができるものである。作動装置としては進入した有害獣が踏板を踏むと進入口の扉が落ちるものが一般的で、扉は中からは開けることができない構造となっている。箱罠内には有害獣を誘引する餌(B)が備えられる。箱罠(E2)は、通常木製や金属製の頑丈な作りで、大きさとしては、たとえば間口1〜1.5m、高さ1〜1.5m、奥行2〜4mのものが挙げられる。
箱罠(E2)は一度に複数の有害獣を捕獲することは難しく捕獲効率は低いものの、複数の箱罠の設置ができる場合は複数の有害獣捕獲も可能である。
箱罠(E2)の具体例としては、ファーレ旭式イノシシ・シカ用箱罠[商品名、(株)リファクトリー製、間口1m、高さ1m、奥行き2m、片扉および両扉、金属格子]等が挙げられる。
囲い罠(E3)は、イノシシ、シカ等の大型有害獣の大量捕獲に利用される。罠は一般的には木材もしくは立木を支柱として金属板・金属格子や木板、布、ネットなどで取囲まれた構造物である。囲い罠には有害獣が出入りできる進入口があり、一定の数の有害獣が中に入ると、進入口を閉じて捕獲する。進入口は手動や遠隔操作で閉じられる。
また、外部からは自由に進入できるが、罠の中からは脱出できないような仕組みのものもある。箱罠(E2)との違いは、天井面が半分以上開放されていることにあり、構造的には「屋根のない大型の箱罠」といわれることもある。天井面の開放により、有害獣の警戒心が弱まるため、捕獲率が高いことが特徴とされる。
前記の括り罠(E1)や箱罠(E2)といった基本的には一個体しか捕獲できない罠と異なり、囲い罠(E3)は一度に大量の有害獣を捕獲することが可能で捕獲効率の点では優れたメリットがあるといえる。しかしながら一方で、囲い罠自体や誘引に用いる大量の餌が高額となりコストが高く、設置にも時間や人力を要し、広い場所が必要となる等デメリットも多く指摘されている。
さらに、猟具として囲い罠を使用する場合は、括り罠や箱罠等の囲い罠以外の罠は使用できないという法的な規制により囲い罠の使用が限定される場合がある。
囲い罠(E3)の具体例としては、「シシの駅」[商品名、和新工業(株)製、間口0.9m、高さ1.6m、奥行き1.8m、両扉、金属格子]、「ファーレ旭式イノシシ・シカ用囲い罠」[商品名、(株)リファクトリー製、間口1m、高さ1.3m、奥行き2m、片扉および両扉、金属格子]等が挙げられる。
前記箱罠(E2)および囲い罠(E3)は、捕獲を容易にするために大型有害獣を狭い範囲に閉じ込めるという観点からは有用と考えられる。しかしながら、本発明における捕獲場で用いるとなると大型有害獣にさらなる警戒心を抱かせる恐れがある。
すなわち、本発明における捕獲場は、前述のとおり周囲が網状物(A)で囲われており、該(A)の一部に、開閉可能な開口部(E)(後述)を有していることからその形態は底部のない箱罠(E2)と同類のものといえる。このような捕獲場にさらに箱罠(E2)や囲い罠(E3)を備えると大型有害獣の警戒心を増大させることになりかねない。従って、本発明における捕獲場に備えられる罠(E)としては大型有害獣の警戒心を最小限に抑えるとの観点から括り罠(E1)が好ましい。
[開口部(F)]
前記網状物(A)の一部は有害獣のいわゆる獣道に通じる開閉可能な開口部(F)を有する。開口部(F)は本発明の捕獲場への有害獣の進入口となる。
網状物(A)の一部とは具体的には獣道に通じる箇所に該当する本発明の捕獲装置の側面部分を指し、ここに開口部(F)が設けられる。(F)の開口時は大型有害獣が充分進入できる間口と高さを有する。(F)のサイズとしては、たとえば間口1〜1.5m、高さ1〜1.5mが挙げられる。
開口部(F)は、本発明の捕獲装置の側面を構成する網状物(A)の一部を金属(ステンレス等)製の固定された2本の支柱と横枠で仕切って設けられる。開口部(F)は本発明の捕獲装置当たり一箇所である。開口部(F)は、大型有害獣が進入する前は開口状態にあり、進入後は落し網で閉鎖され捕獲場の内側からは開けることができない構造とされる。開口部(F)の閉鎖は通常自動で行われる。
開口部(F)の自動閉鎖の方法としては、たとえば、開口部(F)の閉鎖機能を果たす落し網を(F)の横枠の高さよりさらに上方の位置に複数の支え棒の上に載せておき、支え棒の1個をストッパーで保持しておき、開口部(F)から進入してすぐの地面上にストッパーを外すためのワイヤーとつないでおく。大型有害獣が捕獲場に進入してワイヤーに足を引掛けるとワイヤーが引っ張られてストッパーが外れ落し網も落下して開口部(F)が閉鎖される。ストッパーには押しバネが好ましい。
落し網としては、横の長さが開口部(F)の間口幅1〜1.5m程度で、高さが10〜20cmの硬質プラスチック(ポリオレフィン等)製のネット(網目合は10〜40mm)が挙げられる。硬質プラスチックネットとしては、「トリカルネット−NR21、−NR28、−NR34」[いずれも商品名、タキロンシーアイ(株)製]等が挙げられる。
開口部(F)の閉鎖については、前記のように落し網を落下させて物理的に閉鎖する方法に加えて、開口部(F)の支柱または横枠に設置したレーザー発生装置から捕獲場に進入した有害獣に向けてレーザー光を照射することで結果的に開口部(F)を閉鎖することになる方法も利用できる。レーザー光照射の自動スイッチオンは、前記落し網とワイヤーのメカニズムを同様に利用することができる。有害獣はとくに青色系または緑色系レーザー光を嫌うことからこれらのレーザー光が開口部(F)の閉鎖機能を果たすことになる。レーザー発生装置の具体例としては、たとえば「レーザーモジュールVLM−520−28LPT」[商品名、(株)Quarton製、緑色ラインレーザーラインジェネレータ]等が挙げられる。
[ヌタ場(G)]
イノシシ、イノブタ、シカ等の大型有害獣は、前記餌(B)、誘引剤(C)および大型有害獣の巣(D)に誘引されることに加えて、ヌタ場(G)を求めて行動するという習性もある。ヌタ場(G)とは、これら大型有害獣が体表に付いているダニ等の寄生虫や汚れを落としたり、体温調節をしたりするために泥水を浴びる場所のことを指す。
本発明の捕獲装置における大型有害獣の誘引手段として、前記餌(B)、誘引剤(C)および大型有害獣の巣(D)を併用することで効果的な誘引効果を得ることができるが、該誘引の効果をさらに高める場合には、該習性を利用するため前記餌(B)、誘引剤(C)および大型有害獣の巣(D)に加えて必要によりさらにヌタ場(G)を大型有害獣の捕獲場に備えることもできる。
大型有害獣がヌタ場としてすでに実際に使用している場所が存在している場合は、それをそのまま捕獲場の一部として利用して本発明の大型有害獣捕獲装置を構成することもできる。
捕獲場にヌタ場(G)を新たに設ける場合は、たとえば泥水を溜められるような凹地(たとえば幅0.5〜1m、長さ1〜2m、深さ0.2〜0.3m)を掘る;目立ちにくくできれば土色で漏水しないプラスチック製シートを凹地にそれより広めに敷き込み、シートを敷き込んだ凹地内に泥水を入れる;凹地からはみ出した部分のシートは土や木の葉で埋めて有害獣に警戒心を抱かせないようにする、といった手順で設けられる。
あるいは、大型有害獣の警戒心を極力生じさせないようプラスチック製シートなしのヌタ場(G)を上記手順で設けてもよい。
ヌタ場の広さは、一般的には大型有害獣の個体の大きさに比例するとされ、たとえば実在するヌタ場としては幅1〜2m、長さ2〜5m、深さ0.2〜0.5mのものが知られている。
[マーキング物(H)]
大型有害獣には、立木や岩などに糞尿をかけたり体の一部をこすりつけたりして臭いを付け、縄張りを示すマーキングと言われる行為をする習性があることが知られている。 本発明の捕獲装置における大型有害獣の誘引手段として、前記餌(B)、誘引剤(C)および大型有害獣の巣(D)を併用することで効果的な誘引効果を得ることができるが、該誘引の効果をさらに高める場合には有害獣にマーキングされた立木等のマーキング物(H)を必要によりさらに捕獲場に備えることもできる。
森等における有害獣の生息範囲の中でマーキング物(H)の存在が予め判明している場合は、その存在場所をそのまま捕獲場の一部として利用し本発明の大型有害獣捕獲装置を構成することもできる。
あるいは、大型有害獣のマーキング物(H)を捕獲場に新たに設ける場合は、たとえばマーキングされた立木や岩を捕獲場内に移設することで目的を達することができる。
[誘引物の配置]
本発明における捕獲場に備えられる前記餌(B)、誘引剤(C)、大型有害獣の巣(D)、罠(E)、およびさらに必要により備えられるヌタ場(G)やマーキング物(H)は、これらの各機能が充分発揮される適切な場所に配置される。
たとえば、餌(B)や誘引剤(C)は、開口部(F)の近くで捕獲場外の獣道から有害獣を誘引し、さらに捕獲場の内部に深く入り込ませる観点から、獣道上から開口部(F)を経て、さらに捕獲場内部深くに至るまで断続的に数ヵ所にわたって配置されるのが好ましい。
大型有害獣の巣(D)は、有害獣を捕獲場の内部に深く誘引するための最大の配備物の一つであるとの観点から、開口部(F)から遠い位置の、たとえば捕獲場の中央部に配備するのが好ましい。
罠(E)、とくに括り罠(E1)は、有害獣が身体拘束後に暴れまわり、周りの物を損傷し兼ねないとの観点から、捕獲装置側面の網状物(A)からは遠い位置に配備するのが好ましい。また、前記のとおり、括り罠(E1)は、有害獣の踏込みに合わせてその足をトラップして捕獲するもので難易度が高く、捕獲効率が低いとの観点から、捕獲場の広さにもよるが、(E1)の配備数は5個またはそれ以上の複数個が望ましい。
ヌタ場(G)は、有害獣を捕獲場の内部に深く誘引するための最大の配備物の一つであるとの観点から、開口部(F)から遠い位置の、たとえば捕獲場の中央部で、大型有害獣の巣(D)の近辺に配備するのが好ましい。
マーキング物(H)は、有害獣がヌタ場(G)で泥水を浴びた後に濡れた身体をこすり付ける対象であるとの観点から、ヌタ場(G)の周囲に数ヶ所配設するのが好ましい。
以下、本発明の大型有害獣捕獲装置の一実施例の構成および動作について、図面を参照しつつ説明する。本発明はこの実施例に限定されるものではない。
図1は本発明の一実施例における大型有害獣捕獲装置とその周辺の概略構成を示す全体のイラスト平面図である。以下において図番号以外の数字は図中の符号を示す。
図1において、大型有害獣捕獲装置は、大型有害獣の一種であるイノシシが実際につくった巣5をそのまま利用するため、巣5を含めた場所を捕獲場8とし、捕獲場8は網状物(目合60×60mm、ステンレス線入りポリエチレン製)で周囲が囲われ、支柱11で固定されている。周囲を囲う網状物の裾部分、いわゆる地際はイノシシの抜け出しを防止するために、少し太めのロープを網状物の最下段に通し、該ロープとペグを用いて地中に埋め込み固定されている。イノシシは、捕獲場8の一部に設けられた開口部2に通じる獣道7の周辺に撒かれた誘引剤1や餌9に誘引されて開口状態の開口部2から捕獲場に進入する。
開口部2は、間口1.5m、高さ1.5mで捕獲装置1の側面にステンレススチール枠で仕切られて設けられている。開口部2の上には落し網3(横幅、高さ1.5m、)が配置されており、イノシシが開口部2に入ると、落し網3に接続されたワイヤーに足を引掛け、開口部2の上方に保持された落し網3のストッパーをつなぐワイヤーが引っ張られてストッパーが外れて落し網3が落下し、開口部2が自動的に閉鎖され、猪は捕獲場8に閉じ込められる。
イノシシは、さらに捕獲場8内部の方向に向けて断続的に撒かれた餌9に誘引されてさらに内部に進入する。餌9は、前記イオン架橋の餌で、該餌にはイノシシを誘引する誘引剤トリュフ、および摂取後にイノシシの動作を鈍らせるエタノールを含有する酒粕を混ぜ込んだものを用いている。
続いてイノシシは巣5に入り込み、ヌタ場6で泥水を浴び、ヌタ場6そばのマーキング物10(立木)に身体をこすり付ける等の行動をする。その後さらに餌9を求めて捕獲場8内を歩き回るうちに、括り罠4に足を拘束されて捕獲されることになる。
大型有害獣捕獲装置の概略構成を示す全体の平面図である。
1 誘引剤
2 開口部
3 落し網
4 括り罠
5 巣
6 ヌタ場
7 獣道
8 捕獲場
9 餌
10 マーキング物(立木)
11支柱
本発明の大型有害獣捕獲装置は、大型有害獣を効果的に誘引し、複数の大型有害獣を効率的に捕獲することができることから極めて有用である。

Claims (2)

  1. 周囲を網状物(A)で囲われた大型有害獣の捕獲場に、餌(B)、誘引剤(C)、罠(E)、大型有害獣の巣(D)及び/またはヌタ場(G)を備え、網状物(A)の一部に開閉可能な開口部(F)を有してなる大型有害獣捕獲装置。
  2. 餌(B)が、ジビエ肉を含有し、イオン架橋した餌である請求項1〜2いずれか記載の捕獲装置。
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