JP2021058127A - 有害獣捕獲方法および装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ドローンを活用して有害獣を効率的に誘引して捕獲することができる有害獣捕獲方法を提供する。【解決手段】有害獣の生息する巣3から捕獲場まで餌2をドローンで蒔き、有害獣を捕獲場まで必要により誘導路に誘導して罠1で捕獲することを特徴とする有害獣の捕獲方法および装置。【選択図】図1
Description
本発明は有害獣捕獲方法および装置に関する。さらに詳しくは、ドローンを活用して有害獣を効率的に捕獲し、駆除することができる有害獣捕獲方法および装置に関する。
近年、イノシシ、シカ、サル等の有害獣により田畑や家庭菜園などの農作物が食い荒らされるという被害が深刻化している。このような状況を踏まえて、従来、ドローンを活用して箱罠、括り罠、囲い罠等を用いた大型有害獣の種々の捕獲技術が開示されている。ドローンから忌避剤を蒔き、網の周辺に設置した音声発生装置で鹿を罠に追い込み捕獲する方法(たとえば、特許文献1);GPSで予め設定されたドローンの飛行計画で捕獲・育成管理システム(たとえば、特許文献2)等が挙げられる。
しかしながら、これらの捕獲方法では各種罠内への有害獣の誘引手段が課題となっている。すなわち、特許文献1ではドローンで忌避剤を蒔く方法ではイまず鹿の存在場所を特定する必要がある。ロかなりの広範囲に忌避剤を蒔いて罠のある網に追い込む必要がある。ハドローンから忌避剤を蒔いても風でそれが流されて却って網から鹿を遠ざけてしまう等の課題がある。また特許文献2ではGPSで予め設定されたドローンの飛行計画で捕獲が提案されているが、イ有害獣の行動範囲を予め確定していない限り無意味である。ロドローンの騒音で飛行計画範囲外に逃げてしまう等の課題がある。
本発明の目的は、ドローンを活用して有害獣を効率的に誘引して捕獲することができる有害獣捕獲方法を提供することにある。
本発明の目的は、ドローンを活用して有害獣を効率的に誘引して捕獲することができる有害獣捕獲方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、本発明に到達した。すなわち、本発明は、有害獣が生息している巣から捕獲場まで餌をドローンで蒔き、有害獣を捕獲場まで、必要により誘導柵に誘導して罠で捕獲することを特徴とする有害獣の捕獲方法および装置である。
本発明の有害獣捕獲方法は下記の効果を奏する。
(1)有害獣を効率的に誘引して確実に捕獲できる。
(2)複数の有害獣を集団捕獲することができる。
(1)有害獣を効率的に誘引して確実に捕獲できる。
(2)複数の有害獣を集団捕獲することができる。
有害獣としては、農作物を食い荒らすイノシシ、イノブタ、シカ、アライグマ、カワウソ等が挙げられる。
[ドローン]
本発明のドローンは遠隔操作で農薬や固形肥料を散布する機能を保持したものであれば特に限定はない。例えば商品名としてE410,E610((共にUF0064(粒状散布装置)付(ARRIS社製))、DJI MG−1S advanced用粒状散布装置付(DJI社製)等が挙げられる。
本発明のドローンは遠隔操作で農薬や固形肥料を散布する機能を保持したものであれば特に限定はない。例えば商品名としてE410,E610((共にUF0064(粒状散布装置)付(ARRIS社製))、DJI MG−1S advanced用粒状散布装置付(DJI社製)等が挙げられる。
[巣]
巣は予めその場所、生息の有無を目視やドローンで確認しておく。イノシシやシカのつくるものが挙げられる。
イノシシの場合は、ササ、ススキ、シダなどの藪を用いて、出産育児、仔の防寒・防暑、外敵から仔を隠す等を目的に巣をつくるとされる。
シカの場合は、泊り場と呼ばれる巣をつくり、寝床や休息場所としていることが知られている。
巣は予めその場所、生息の有無を目視やドローンで確認しておく。イノシシやシカのつくるものが挙げられる。
イノシシの場合は、ササ、ススキ、シダなどの藪を用いて、出産育児、仔の防寒・防暑、外敵から仔を隠す等を目的に巣をつくるとされる。
シカの場合は、泊り場と呼ばれる巣をつくり、寝床や休息場所としていることが知られている。
[捕獲場]
有害獣の捕獲場は、予め罠が仕掛けてあり、誘導柵を設置しない場合の捕獲場は罠だけが設置されている。誘導柵を設置する場合の捕獲場には捕獲場柵の中に罠が設置されている。
有害獣の捕獲場は、予め罠が仕掛けてあり、誘導柵を設置しない場合の捕獲場は罠だけが設置されている。誘導柵を設置する場合の捕獲場には捕獲場柵の中に罠が設置されている。
[捕獲場柵、誘導柵]
捕獲場柵および誘導柵は網状物(A)からなる。(A)の網目は、有害獣が通り抜けできないものであればとくに限定されることはなく、例えば目合(網目の大きさ)45mm以下のものが挙げられる。(A)の素材としては、高強度で有害獣に食い破られないものであれば特に限定されることはなく、金属および/または合成繊維からなるものが挙げられる。金属としては、ステンレス等があげられる。また合成繊維としては、ポリアミド、ポリエステル、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)等が挙げられ、金属線入り合成繊維(たとえばステンレス線入りポリオレフィン等)等も含まれる。該金属および/または合成繊維からなる網状物(A)には漁網も含まれる。これらの具体例としては有刺鉄線TUW−20−100(トラスコ製)、いのししネット(ダイオ化成製)、鹿侵入防止ネット18cm菱目(マルソル製)が挙げられる。また有刺鉄線を使用してもよい。更に誘導柵は有害獣が入りやすいように巣の方向に広がっている。
捕獲場柵および誘導柵は網状物(A)からなる。(A)の網目は、有害獣が通り抜けできないものであればとくに限定されることはなく、例えば目合(網目の大きさ)45mm以下のものが挙げられる。(A)の素材としては、高強度で有害獣に食い破られないものであれば特に限定されることはなく、金属および/または合成繊維からなるものが挙げられる。金属としては、ステンレス等があげられる。また合成繊維としては、ポリアミド、ポリエステル、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)等が挙げられ、金属線入り合成繊維(たとえばステンレス線入りポリオレフィン等)等も含まれる。該金属および/または合成繊維からなる網状物(A)には漁網も含まれる。これらの具体例としては有刺鉄線TUW−20−100(トラスコ製)、いのししネット(ダイオ化成製)、鹿侵入防止ネット18cm菱目(マルソル製)が挙げられる。また有刺鉄線を使用してもよい。更に誘導柵は有害獣が入りやすいように巣の方向に広がっている。
本発明の(A)の高さは通常1.5〜3mであり、柵の内側に有害獣の逃亡防止のため1m程度、地面に這わしておく。また(A)は適切な間隔で土中に固定された支柱に固定されている。支柱の素材は特に限定はない。
[スロープ]
スロープは有害獣が捕獲場に誘導され出れなくするもので、金属製、プラスチック製のパイプや竹を捕獲場入口に誘導柵に平行に複数束ねて固定したもので構成され、捕獲場入口側が低くなるよう設営する。スロープの幅は50〜80cm、長さは1〜1.5m、角度は10〜30度が好ましい。必要に応じてスロープの巣側にスロープと地面の空間を埋めるために盛り土をしてもよい。
スロープは有害獣が捕獲場に誘導され出れなくするもので、金属製、プラスチック製のパイプや竹を捕獲場入口に誘導柵に平行に複数束ねて固定したもので構成され、捕獲場入口側が低くなるよう設営する。スロープの幅は50〜80cm、長さは1〜1.5m、角度は10〜30度が好ましい。必要に応じてスロープの巣側にスロープと地面の空間を埋めるために盛り土をしてもよい。
[餌]
餌の原料にはジビエ肉、穀物粉、魚介粉、芋、カボチャ、西瓜等が単独もしくは混合して使用できるが、1cm〜5cm角もしくは球状に加工したものをドローンから散布する上で好ましい。この形状であれば狙った場所にドローンから正確に蒔くことができる。
餌の原料にはジビエ肉、穀物粉、魚介粉、芋、カボチャ、西瓜等が単独もしくは混合して使用できるが、1cm〜5cm角もしくは球状に加工したものをドローンから散布する上で好ましい。この形状であれば狙った場所にドローンから正確に蒔くことができる。
餌の固形化は穀物粉、魚介粉、ジビエ肉等をイオン架橋、アミロペクチンもしくはグルテンで角もしくは球状に固形化したものが好ましい。イオン架橋は特開2019−13955に記載のアルギン酸ナトリウムと多価金属化合物とで架橋する方法である。餌の固形化は、イオン架橋による方法が好ましい。また餌には必要によりパラヒドロキシ安息酸メチルのような防腐剤も使用できる。
[罠]
捕獲場に誘引された有害獣をさらに狭い範囲に閉じ込めたり、その身体を拘束して捕獲を容易にするために捕獲場には罠(B)が備えられる。罠(B)としては、括り罠(B1)、箱罠(B2)等が挙げられる。
捕獲場に誘引された有害獣をさらに狭い範囲に閉じ込めたり、その身体を拘束して捕獲を容易にするために捕獲場には罠(B)が備えられる。罠(B)としては、括り罠(B1)、箱罠(B2)等が挙げられる。
括り罠(B1)は、有害獣の踏込みに合わせて括り金具のリングで有害獣の足をトラップして捕獲するものである。広大な土地の中で直径十数〜数十cmのリングの中に有害獣の足を踏み込ませる必要があるため、後述の箱罠(B2)に比べると難易度が高い。
括り罠(B1)としては、たとえば(1)踏板を備えた内パイプと外パイプからなる二重パイプ、(2)内パイプにセットする括り金具のリングを先端に有するワイヤー、および(3)有害獣の足をトラップする括り金具のリングを跳ね上げるバネで構成されるものが挙げられる。
括り罠(B1)は一度に複数の有害獣を捕獲することは難しく捕獲効率は低いものの、複数の括り罠の設置ができる場合は複数の有害獣捕獲も可能である。
括り罠(B1)の具体例としては、「Y式トラップ」、「しまるくん」[いずれも商品名、(有)オーエスピー商会製]等が挙げられる。
括り罠(B1)の具体例としては、「Y式トラップ」、「しまるくん」[いずれも商品名、(有)オーエスピー商会製]等が挙げられる。
箱罠(B2)は、地面に設置した進入口のある箱状の構造物に有害獣が入り込むと、作動装置の働きで進入口が閉じて有害獣が閉じ込められ生捕りにすることができるものである。作動装置としては進入した有害獣が踏板を踏むと進入口の扉が落ちるものが一般的で、扉は中からは開けることができない構造となっている。箱罠内には有害獣を誘引する餌が備えられる。箱罠(B2)は、通常木製や金属製の頑丈な作りで、大きさとしては、たとえば間口1〜1.5m、高さ1〜1.5m、奥行2〜4mのものが挙げられる。
箱罠(B2)は一度に複数の有害獣を捕獲することは難しく捕獲効率は低いものの、複数の箱罠の設置ができる場合は複数の有害獣捕獲も可能である。
箱罠(B2)の具体例としては、ファーレ旭式イノシシ・シカ用箱罠[商品名、(株)リファクトリー製、間口1m、高さ1m、奥行き2m、片扉および両扉、金属格子]等が挙げられる。
箱罠(B2)の具体例としては、ファーレ旭式イノシシ・シカ用箱罠[商品名、(株)リファクトリー製、間口1m、高さ1m、奥行き2m、片扉および両扉、金属格子]等が挙げられる。
前記箱罠(B2)は、捕獲を容易にするために有害獣を狭い範囲に閉じ込めるという観点からは有用と考えられる。しかしながら、本発明における捕獲場で用いるとなると有害獣にさらなる警戒心を抱かせる恐れがある。
すなわち、本発明における捕獲場には、捕獲場に箱罠(D2)を備えると有害獣の警戒心を増大させることになりかねない。また設置にも労力を要する。従って、本発明における捕獲場に備えられる罠(B)としては設置の容易さ及び有害獣の警戒心を最小限に抑えるとの観点から括り罠(B1)を置くことが好ましい。
以下、本発明の大型有害獣捕獲方法について、一実施例による、図面を参照しつつ説明する。本発明はこの実施例に限定されるものではない。
図1、図2は本発明の一実施例による、一番簡単な有害獣捕獲方法の概念図である。以下において図番号以外の数字は図中の符号を示す。
図1、図2は本発明の一実施例による、一番簡単な有害獣捕獲方法の概念図である。以下において図番号以外の数字は図中の符号を示す。
図1において、有害獣はドローンで蒔かれた餌2を巣3から出て断続的に配置された餌2を食べながら餌2に誘引されて捕獲場に進入する。捕獲場には罠1が仕掛けられているので、それによって捕獲される。
図2において、有害獣はドローンで蒔かれた餌2を巣3から出て断続的に配置された餌2を食べながら餌2に誘引されてスロープ5を通って支柱7に固定された捕獲場柵6の中に進入する。誘導柵7の捕獲場入口にはスロープがある。誘導柵7は捕獲場入口側が下がっているので、捕獲場から出ることが出来ない。支柱7に固定された捕獲柵6の中には罠1が仕掛けられているので、それによって捕獲される。
1 罠
2 餌
3 巣
4 誘導柵
5 スロープ
6 捕獲場柵
7 支柱
2 餌
3 巣
4 誘導柵
5 スロープ
6 捕獲場柵
7 支柱
本発明の有害獣捕獲装置は、有害獣を効率的に誘引して確実にかつ安全に捕獲することができ、複数以上の集団捕獲も可能であることから極めて有用である。
Claims (2)
- 有害獣が生息する巣から捕獲場まで餌をドローンで蒔き、有害獣を捕獲場まで、必要により誘導路に誘導して罠で捕獲することを特徴とする有害獣の捕獲方法および装置。
- 餌がジビエ肉を含有し、イオン架橋されていることを特徴とする請求項1記載の有害獣の捕獲方法および装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019184238A JP2021058127A (ja) | 2019-10-07 | 2019-10-07 | 有害獣捕獲方法および装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
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JP2019184238A Pending JP2021058127A (ja) | 2019-10-07 | 2019-10-07 | 有害獣捕獲方法および装置 |
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2019
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