JP2021058106A - 釣竿及びグリップ部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】電動リールの電源コードが邪魔になりにくい簡単な構造の釣竿とグリップ部材を提供する。【解決手段】電動リールが取り付けられるリールシート2を備えた釣竿1であって、竿尻側の端部に、電動リールの電源コードを保持するための凹溝24を有しており、凹溝24は、釣竿1の中心線1aに対して90度未満の傾斜角度で傾斜しており、凹溝24は、180度対向して一対形成されており、竿尻側の端面21に、一対の凹溝24同士がつなぐ連結溝を有している。【選択図】図4

Description

本発明は、電動リールが取り付けられる釣竿と、釣竿用のグリップ部材に関する。
釣竿のリールシートに装着された電動リールと外部電源との間には、電源コードが接続される。電源コードを介して外部電源から電動リールに給電される。この電源コードが釣りの邪魔になることがある。この問題に対して、下記特許文献1では、竿本体の内部に中間コードを配備した構成が提案されている。この釣竿では、電動リールにリール接続コードが接続され、竿本体の側孔を介してリール接続コードの端部が中間コードに接続される。そして、竿本体の竿尻部において中間コードに電源コードが接続される。しかしながら、竿本体の内部に中間コードを備える必要があり、構造が複雑になる。
特開2007−300841号公報
本発明は、電動リールの電源コードが邪魔になりにくい簡単な構造の釣竿とグリップ部材を提供することを課題とする。
本発明に係る釣竿は、リールシートを備えている。リールシートには、電動リールが取り付けられる。釣竿は、竿尻側の端部に、電動リールの電源コードを保持するための凹溝を有している。凹溝は、釣竿の中心線に対して90度未満の傾斜角度で傾斜している。
この構成の釣竿によれば、竿尻側の端部の凹溝に電動リールの電源コードを保持することができる。凹溝が、釣竿の中心線に対して90度未満の傾斜角度で傾斜しているので、電源コードを凹溝に容易に入れることができる。
好ましくは、凹溝は、180度対向して一対形成されている。
好ましくは、釣竿は、竿尻側の端面に、一対の凹溝同士をつなぐ連結溝を有している。
好ましくは、釣竿は、グリップ部材を備えている。グリップ部材の竿尻側の端部に凹溝が形成されている。
また、本発明に係る釣竿用のグリップ部材は、釣竿の少なくとも竿尻側の端部に装着される。グリップ部材は、竿尻側の端部に、電動リールの電源コードを保持するための凹溝を有している。凹溝は、グリップ部材の中心線に対して90度未満の傾斜角度で傾斜している。
以上のように、竿尻側の端部の凹溝に電動リールの電源コードを保持することができるので、電動リールの電源コードが邪魔になりにくい。また、電源コードを凹溝に容易に入れて保持することができる。
本発明の一実施形態における釣竿用のグリップ部材を示す平面図。 同グリップ部材を竿尻側から見た図。 (a)は図1のA−A断面図、(b)は(a)のP矢視図。 同グリップ部材を備えた釣竿を示す正面図。 同釣竿の使用状態を示す平面図。 同釣竿の使用状態を示す平面図。 (a)及び(b)は同釣竿の使用状態を示す要部断面図。 本発明の他の実施形態における釣竿を示す正面図。 同釣竿の使用状態を示す平面図。 同釣竿の使用状態を示す平面図。 本発明の他の実施形態における釣竿用のグリップ部材を示す、図3(a)に対応した断面図。 同グリップ部材を備えた釣竿を示す正面図。 本発明の他の実施形態における釣竿用のグリップ部材を示す断面図。
以下、本発明の一実施形態に係る釣竿用のグリップ部材とそれを備えた釣竿について図1〜図7を参酌しつつ説明する。尚、竿先側を前側と、竿尻側を後側とし、釣竿の中心線の方向を前後方向として、以下説明する。図4〜図6に示すように、本実施形態の釣竿1は、各種のリールを装着するためのリールシート2を備えている。リールシート2は、釣竿1の後端部(竿尻側の端部)から所定長さ前側に離間した位置に備えられている。このリールシート2には、図5及び図6のように電動リール3を装着することができる。電動リール3は、使用時即ち釣りの際に、釣竿1の上側に位置する。電動リール3は、電源コード4によって図示しない外部電源に接続される。
釣竿1は、ブランク5を備えている。ブランク5は例えば筒状、即ち中空状であるが、中実状であってもよい。ブランク5は例えばカーボン繊維等を強化繊維とするプリプレグにより形成される。尚、釣竿1は、一本の竿体のみを備えたワンピース構造であってもよいし、複数の竿体が継ぎ合わせられた構造であってもよい。複数の竿体が継ぎ合わせられる場合には、元竿がリールシート2を備える。リールシート2はブランク5に取り付け固定されている。釣竿1は、リールシート2の後側にグリップ部材6(リアグリップ)を備えている。グリップ部材6は、釣竿1の後端部まで伸びている。グリップ部材6は、釣り人が釣竿1を持つ際に手で把持したり脇に挟んだりする部分である。グリップ部材6の長さは任意である。グリップ部材6は、リールシート2の直ぐ後側に離間せずに設けられていてもよいし、リールシート2から後側に離れて設けられていてもよい。本実施形態では、グリップ部材6はリールシート2から後側に離れて設けられている。
グリップ部材6は、ブランク5とは別体である。グリップ部材6は、ブランク5の少なくとも後端部に直接又は他の部材を介して装着される。一例としては、グリップ部材6は、ブランク5の外周面に接着される。グリップ部材6は各種のグリップ素材から構成されている。グリップ素材としては例えば発泡EVAやコルク等である。
グリップ部材6の構成は種々であってよいが、本実施形態では、グリップ部材6は、筒状のメイングリップ8と、メイングリップ8とは別体構成のエンドグリップ9とを備えている。メイングリップ8は、両端開口の筒状である。メイングリップ8は、グリップ部材6の全長のうち大部分の長さを占めている。エンドグリップ9は、メイングリップ8の後側に位置している。エンドグリップ9は、エンドキャップとも称される。尚、メイングリップ8とエンドグリップ9との間には金属製や樹脂製等の化粧カラー10(図7参照)が介装されている。但し、化粧カラー10が省略されて、メイングリップ8とエンドグリップ9とが密着していてもよい。メイングリップ8の素材とエンドグリップ9の素材は、互いに同じであってもよいし、例えばメイングリップ8の素材よりもエンドグリップ9の素材の方が硬いものであってもよい。
本実施形態のエンドグリップ9を、図1〜図3に単体の状態で示している。エンドグリップ9は、前端開口で後端閉口の筒状である。エンドグリップ9は、前端面9a(竿先側の端面)と、後端面9b(竿尻側の端面)と、前端面9aの周縁部と後端面9bの周縁部とを前後方向に結ぶ外周面9cとを有している。エンドグリップ9は、ブランク5が差し込まれる挿入孔27を有している。挿入孔27は、前端面9aに開口している。挿入孔27は、非貫通の孔である。エンドグリップ9の中心線9dは釣竿1の中心線1aと一致する。エンドグリップ9はメイングリップ8よりも短い。エンドグリップ9は、ブランク5の後端部に被せられる。エンドグリップ9は、ブランク5に後側から釣竿1の中心線1aの方向(前後方向)に沿って装着される。ブランク5にエンドグリップ9が装着されることにより、ブランク5の後端開口部が閉塞される。エンドグリップ9の後端部が釣竿1の後端部であり、エンドグリップ9の後端面9bが釣竿1の後端面である。
エンドグリップ9の後端部には、電動リール3の電源コード4を保持するための凹溝24が形成されている。図3(a)は、エンドグリップ9の中心線9dを含む切断面(縦切断面)を示している。凹溝24は、縦切断面に沿って延びている。凹溝24は、エンドグリップ9の中心線9dに対して90度未満の傾斜角度で傾斜している。即ち、凹溝24は、前後方向に対して90度未満の傾斜角度で傾斜している。また、凹溝24は、エンドグリップ9の径方向に対しても90度未満の傾斜角度で傾斜している。図3(a)に、エンドグリップ9の中心線9dに対する凹溝24の傾斜角度θ(以下、単に傾斜角度θという。)を示している。凹溝24の傾斜角度θは、90度未満であって、例えば30度〜60度が好ましい。凹溝24は、エンドグリップ9の後端面9bの中心付近から径方向外側且つ前側に傾斜しつつ延びている。凹溝24は、エンドグリップ9の後端面9bの周縁部を横断している。即ち、凹溝24は、エンドグリップ9の後端面9bと外周面9cとの境界部を横断している。エンドグリップ9の後端面9bと外周面9cとの境界部は、凹溝24によって部分的に所定幅で切り欠かれている。このように凹溝24は、前後方向及び径方向に対して傾斜していて、エンドグリップ9の後端面9bから外周面9cにかけて形成されている。凹溝24の前端部はエンドグリップ9の外周面9cに達して開口し、凹溝24の後端部はエンドグリップ9の後端面9bに達して開口している。
図3(b)は、図3(a)のP矢視図であって、凹溝24の横断面形状を凹溝24の延伸方向から示した概略図である。凹溝24は、エンドグリップ9の外周面9cから後端面9bにかけて斜め方向に貫通している。凹溝24は、ホールド部30と、ホールド部30よりも凹溝24の浅い側に位置する導入部31とを有している。ホールド部30は、凹溝24の溝底部に位置し、導入部31は、凹溝24の入口部に位置する。ホールド部30の断面形状は、180度を越える中心角を有する円弧状である。ホールド部30が電源コード4を保持する。ホールド部30の直径は、電源コード4の直径と略同じかそれよりも若干大きい。ホールド部30に電源コード4が係合する。導入部31は、エンドグリップ9の後端面9bと外周面9cとの境界部近傍に位置している。導入部31の幅W1は、ホールド部30の最大幅W2よりも狭く、W2>W1という関係を有している。ホールド部30の最大幅W2は、ホールド部30の直径である。導入部31の幅W1は、電源コード4の直径よりも狭い。導入部31の幅W1は、略一定である。
凹溝24は、エンドグリップ9の径方向に180度対向して、一対形成されている。一対の凹溝24は互いに対称形状とされている。一対の凹溝24同士は、エンドグリップ9の後端面9bにおいて互いにつながっている。エンドグリップ9の後端面9bには、一対の凹溝24の後端部同士を連結する連結溝26が形成されている。連結溝26は、エンドグリップ9の後端面9bの中心付近に形成されている。連結溝26は、エンドグリップ9の径方向に沿って延びている。連結溝26の深さは、凹溝24の深さよりも浅い。図2のようにエンドグリップ9の後端面9bをエンドグリップ9の中心線9dの方向に沿って後側から見ると、一対の凹溝24及び連結溝26は、エンドグリップ9の後端面9bを径方向に一直線状に横断している。
グリップ部材6を備えた釣竿1を図4に示している。また、その釣竿1の使用状態を図5〜図7に示している。リールシート2は、下面にトリガ11を有し、上面にリール脚取付部12を有している。リール脚取付部12には電動リール3の図示しないリール脚が取り付けられる。図6及び図7は、右側ハンドル仕様の電動リール3を釣竿1に装着した場合を示している。右側ハンドル仕様の電動リール3は、平面側から見て右側にハンドル7を備えている。尚、ブランク5にエンドグリップ9を装着する際、一対の凹溝24が上下を向く状態とすることが好ましい。
図6に示しているように、エンドグリップ9の凹溝24に電源コード4を嵌め込むことができる。詳細には、図7に示すように、凹溝24のホールド部30に電源コード4を係合させることができ、凹溝24のホールド部30に電源コード4を保持させることができる。凹溝24が釣竿1の中心線1aに対して傾斜しているので、電源コード4を導入部31からホールド部30に容易に嵌め込むことができる。凹溝24の入口部には幅狭の導入部31が形成されているので、凹溝24のホールド部30からの電源コード4の抜けが防止される。また、エンドグリップ9を構成するグリップ素材の弾性によって凹溝24のホールド部30に電源コード4を容易に押し込むことができ、また、凹溝24のホールド部30に保持された電源コード4を凹溝24から容易に取り外すことができる。
電源コード4は、例えば上側から下側に向けて凹溝24に嵌め込まれる。図7(a)のように、上側の凹溝24に電源コード4を嵌め込んだ後に下側の凹溝24に嵌め込むことができる。即ち、上下一対の凹溝24の双方に電源コード4を嵌め込むことができる。上側の凹溝24が後側に向けて徐々に釣竿1の中心線1aに接近しているので、上側の凹溝24に電源コード4を上側から容易に嵌め込むことができる。そして、一対の凹溝24同士が連結溝26によってつながっているので、上側の凹溝24に嵌め込んだ電源コード4を、引き続いて下側の凹溝24に連続的に容易に嵌め込むことができる。下側の凹溝24は、前側に向けて徐々に釣竿1の中心線1aから離れていくので、下側の凹溝24に電源コード4を容易に嵌め込むことができる。このように上下一対の凹溝24に電源コード4を嵌めることにより、グリップ部材6に電源コード4を確実に保持できる。尚、図7(b)のように、上側の凹溝24のみに電源コード4を嵌め込むこともできる。
尚、本実施形態では、グリップ部材6がメイングリップ8を備えていたが、メイングリップ8が省略され、釣竿1がエンドグリップ9のみを備えた構成であってもよい。図8に、メイングリップ8を備えずにエンドグリップ9のみを備えた釣竿1を示している。また、図9及び図10には、その釣竿1の使用状態を示している。このように、釣竿1がメイングリップ8を備えていない構成であってもよい。
尚、上記実施形態では、エンドグリップ9に凹溝24が180度対向して一対設けられていたが、図11のようにエンドグリップ9に凹溝24が一つのみ設けられていてもよい。エンドグリップ9に凹溝24が一つのみ設けられている場合、凹溝24は釣竿1の上側に位置していることが好ましい。
また、上記実施形態ではエンドグリップ9の後端部に凹溝24が形成された構成について説明したが、図13のように、エンドグリップ9よりも長いグリップ部材6の後端部に凹溝24が形成されていてもよい。グリップ部材6は、上述のメイングリップ8とエンドグリップ9とが一体となった構成である。グリップ部材6は、前端開口で後端閉口の筒状である。グリップ部材6は、前端面6aと後端面6bと外周面6cとを有している。グリップ部材6は、挿入孔27を有している。挿入孔27は、前端面6aに開口している。挿入孔27は、非貫通の孔である。挿入孔27には、例えばブランク5が差し込まれる。図13に示しているグリップ部材6は、図1〜図3に示したエンドグリップ9における凹溝24と同様の凹溝24を後端部に有している。凹溝24は、グリップ部材6の中心線6dに対して傾斜している。
1 釣竿
1a 中心線
2 リールシート
3 電動リール
4 電源コード
5 ブランク
6 グリップ部材
6a 前端面
6b 後端面
6c 外周面
6d 中心線
7 ハンドル
8 メイングリップ(グリップ部材)
9 エンドグリップ(グリップ部材)
9a 前端面
9b 後端面
9c 外周面
9d エンドグリップの中心線
10 化粧カラー
11 トリガ
12 リール脚取付部
24 凹溝
26 連結溝
27 挿入孔
30 ホールド部
31 導入部
W1 導入部の幅
W2 ホールド部の最大幅

Claims (5)

  1. 電動リールが取り付けられるリールシートを備えた釣竿であって、
    竿尻側の端部に、前記電動リールの電源コードを保持するための凹溝を有し、
    前記凹溝は、前記釣竿の中心線に対して90度未満の傾斜角度で傾斜している、釣竿。
  2. 前記凹溝は、180度対向して一対形成されている請求項1記載の釣竿。
  3. 竿尻側の端面に、前記一対の凹溝同士をつなぐ連結溝を有している請求項2記載の釣竿。
  4. グリップ部材を備え、前記グリップ部材の竿尻側の端部に前記凹溝が形成されている請求項1乃至3の何れかに記載の釣竿。
  5. 釣竿の少なくとも竿尻側の端部に装着されるグリップ部材であって、
    竿尻側の端部に、電動リールの電源コードを保持するための凹溝を有し、
    前記凹溝は、前記グリップ部材の中心線に対して90度未満の傾斜角度で傾斜している、釣竿用のグリップ部材。
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