JP2021055872A - 熱源ユニット及び冷凍装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】油分離器から圧縮機へ供給される潤滑油の量を確保する。【解決手段】冷凍サイクルを行う熱源ユニット(10)は、低圧冷媒を吸入して高圧冷媒を吐出する圧縮要素(20)と、圧縮要素(20)が吐出した冷媒から潤滑油を分離する油分離器(45)とを備える。熱源ユニット(10)は、第1配管(81)と第2配管(85,87)とを備える。第1配管(81)は、圧縮要素(20)の中間圧部(23b,23c)に油分離器(45)を接続する。第1配管(81)には、第1弁(82b)が設けられる。第2配管(85,87)は、圧縮要素(20)の低圧部(24b,24c)に油分離器(45)を接続する。第2配管(85,87)には、第2弁(86,88)が設けられる。【選択図】図2

Description

本開示は、熱源ユニットと、熱源ユニットを備えた冷凍装置とに関するものである。
特許文献1には、圧縮機と油分離器とを備えた冷凍装置が開示されている。圧縮機は、低圧冷媒を吸入して圧縮し、圧縮後の高圧冷媒を吐出する。圧縮機からは、圧縮機を潤滑する潤滑油の一部が、冷媒と共に吐出される。油分離器は、圧縮機から冷媒と共に吐出された潤滑油を、冷媒から分離する。油分離器において冷媒と分離された潤滑油は、圧縮機へ戻される。
特開2007−232230号公報
ここで、油分離器の潤滑油は、圧縮機の中間圧部に戻される場合がある。中間圧部は、圧縮機において、圧力が低圧冷媒よりも高くて高圧冷媒よりも低い冷媒が存在する部分である。この場合において、低圧冷媒と高圧冷媒の圧力差が小さい運転状態になると、油分離器と中間圧部の圧力差が小さくなり、油分離器から圧縮機へ供給される潤滑油の量が少なくなり過ぎるおそれがある。
本開示の目的は、油分離器から圧縮機へ供給される潤滑油の量を確保することにある。
本開示の第1の態様は、利用側機器(50,60)に接続され、該利用側機器(50,60)との間で冷媒を循環させて冷凍サイクルを行う熱源ユニット(10)を対象とする。そして、低圧冷媒を吸入して圧縮し、圧縮後の高圧冷媒を吐出する圧縮要素(20)と、上記高圧冷媒から潤滑油を分離する油分離器(45)と、上記圧縮要素(20)のうち圧力が上記低圧冷媒よりも高くて上記高圧冷媒よりも低い部分である中間圧部(23b,23c)に上記油分離器(45)を接続する第1配管(81)と、上記第1配管(81)に設けられた第1弁(82b)と、上記圧縮要素(20)のうち上記低圧冷媒が流れる部分である低圧部(24b,24c)に上記油分離器(45)を接続する第2配管(85,87)と、上記第2配管(85,87)に設けられた第2弁(86,88)とを備えることを特徴とする。
第1の態様の熱源ユニット(10)において、第1弁(82b)を開くと、油分離器(45)の潤滑油が第1配管(81)を通って圧縮要素(20)の中間圧部(23b,23c)へ供給され、第2弁(86,88)を開くと、油分離器(45)の潤滑油が第2配管(85,87)を通って圧縮要素(20)の低圧部(24b,24c)へ供給される。その結果、油分離器(45)から圧縮要素(20)へ供給される潤滑油の量を確保できる。
本開示の第2の態様は、上記第1の態様において、上記圧縮要素(20)は、上記圧縮要素(20)へ流入した冷媒を吸入して圧縮する低段圧縮機構(26b,26c)と、上記低段圧縮機構(26b,26c)が圧縮した冷媒を吸入して更に圧縮する高段圧縮機構(26a)とを有することを特徴とする。
第2の態様において、圧縮要素(20)へ流入した冷媒は、低段圧縮機構(26b,26c)によって圧縮され、その後に高段圧縮機構(26a)によって更に圧縮される。
本開示の第3の態様は、上記第2の態様において、上記低段圧縮機構(26b,26c)と上記高段圧縮機構(26a)のそれぞれは、電動機(27a,27b,27c)によって回転駆動される流体機械であり、上記低段圧縮機構(26b,26c)の回転速度が基準速度よりも高いときに上記第1弁(82b)を開状態にして上記第2弁(86,88)を閉状態にする第1動作と、上記低段圧縮機構(26b,26c)の回転速度が上記基準速度以下のときに上記第2弁(86,88)を開状態にする第2動作とを行う制御器(110)を更に備えることを特徴とする。
第3の態様において、制御器(110)は、低段圧縮機構(26b,26c)の回転速度に応じて第1動作と第2動作を切り換えて行う。低段圧縮機構(26b,26c)の回転速度が基準速度よりも高いときは、第1配管(81)を通じて油分離器(45)の潤滑油が圧縮要素(20)の中間圧部(23b,23c)へ供給される。低段圧縮機構(26b,26c)の回転速度が基準速度以下のときは、第2配管(85,87)を通じて油分離器(45)の潤滑油が圧縮要素(20)の低圧部(24b,24c)へ供給される。
本開示の第4の態様は、上記第3の態様において、上記制御器(110)は、上記第2動作において、上記第2弁(86,88)を開状態に保ち、且つ上記低段圧縮機構(26b,26c)へ吸入される冷媒の圧力に基づいて上記第2弁(86,88)の開度を調節することを特徴とする。
第4の態様において、制御器(110)は、第2動作中に、第2弁(86,88)の開度を調節する。圧縮要素(20)から吐出された冷媒の一部が潤滑油と共に第2配管(85,87)を流れる状態において、第2弁(86,88)の開度が変化すると、第2配管(85,87)を流れる潤滑油および冷媒の流量が変化する。この状態において、第2配管(85,87)を流れる冷媒を流量が変化すると、圧縮要素(20)から吐出されて油分離器(45)の下流へ流れる冷媒の流量が変化する。
第4の態様において、制御器(110)は、第2動作中に、第2弁(86,88)を常に開状態に保つ。このため、制御器(110)の第2動作中には、第2配管(85,87)を通じて油分離器(45)から圧縮要素(20)の低圧部(24b,24c)へ潤滑油が供給され続ける。
本開示の第5の態様は、上記第3又は第4の態様において、上記制御器(110)は、上記第2動作において、上記第1弁(82b)を閉状態に保つことを特徴とする。
第5の態様において、制御器(110)の第2動作中には、第1弁(82b)が閉状態に保たれる。
本開示の第6の態様は、上記第2〜第5のいずれか一つの態様において、上記第1配管(81)によって上記油分離器(45)に接続される上記中間圧部(23b,23c)は、上記圧縮要素(20)において上記低段圧縮機構(26b,26c)が圧縮して吐出した冷媒が存在する部分であり、上記第2配管(85,87)によって上記油分離器(45)に接続される上記低圧部(24b,24c)は、上記圧縮要素(20)において上記低段圧縮機構(26b,26c)へ吸入される冷媒が存在する部分であることを特徴とする。
第6の態様の圧縮要素(20)では、冷媒の流通経路における低段圧縮機構(26b,26c)と高段圧縮機構(26a)の間の部分が中間圧部(23b,23c)となり、冷媒の流通経路における低段圧縮機構(26b,26c)の上流側の部分が低圧部(24b,24c)となる。
本開示の第7の態様は、上記第6の態様において、上記圧縮要素(20)は、上記低段圧縮機構(26b,26c)と該低段圧縮機構(26b,26c)を収容する低段ケーシング(22b,22c)とが設けられた低段圧縮機(21b,21c)と、上記高段圧縮機構(26a)と該高段圧縮機構(26a)を収容する高段ケーシング(22a)とが設けられた高段圧縮機(21a)とを有し、上記低段圧縮機(21b,21c)は、上記低段圧縮機構(26b,26c)が圧縮した冷媒を上記低段ケーシング(22b,22c)の内部空間(23b)へ吐出し、上記第1配管(81)は、上記中間圧部である上記低段ケーシング(22b,22c)の内部空間(23b)に上記油分離器(45)を接続することを特徴とする。
第7の態様では、圧縮要素(20)が低段圧縮機(21b,21c)と高段圧縮機(21a)とを備える。圧縮要素(20)では、低段圧縮機(21b,21c)の低段ケーシング(22b,22c)の内部空間(23b)が、中間圧部となる。第1弁(82b)が開状態であるときは、潤滑油が第1配管(81)を通って油分離器(45)から低段ケーシング(22b,22c)の内部空間(23b)へ供給される。
本開示の第8の態様は、冷凍装置(1)を対象とし、上記第1〜第7のいずれか一つの態様の熱源ユニット(10)と、利用側機器(50,60)と、上記熱源ユニット(10)と上記利用側機器(50,60)を連絡配管(2,3,4,5)で接続することによって構成された冷媒回路(6)とを備え、上記冷媒回路(6)において冷媒を循環させて冷凍サイクルを行うことを特徴とする。
第8の態様の冷凍装置(1)の冷媒回路(6)では、熱源ユニット(10)と利用側機器(50,60)の間を冷媒が循環することによって、冷凍サイクルが行われる。
図1は、実施形態1の冷凍装置の配管系統図である。 図2は、実施形態1の冷凍装置に設けられた圧縮要素と油分離回路の構成を示す配管系統図である。 図3は、実施形態1の冷凍装置における伝送経路を示すブロック図である。 図4は、冷設運転の冷媒の流れを示した図1相当図である。 図5は、冷房運転の冷媒の流れを示した図1相当図である。 図6は、暖房運転の冷媒の流れを示した図1相当図である。 図7は、実施形態1の冷凍装置の室外制御器が行う制御動作を示す状態遷移図である。 図8は、実施形態2の冷凍装置に設けられた圧縮要素と油分離回路の構成を示す配管系統図である。 図9は、実施形態2の冷凍装置の室外制御器が行う制御動作を示す状態遷移図である。 図10は、その他の実施形態の第1変形例の冷凍装置に設けられた圧縮要素と油分離回路の構成を示す配管系統図である。
《実施形態1》
実施形態1について図面を参照しながら説明する。
本実施形態の冷凍装置(1)は、冷却対象の冷却と、室内の空調とを同時に行えるように構成される。ここでいう冷却対象は、冷蔵庫、冷凍庫、ショーケースなどの設備内の空気を含む。以下では、このような設備を冷設と称する。
−冷凍装置の全体構成−
図1に示すように、冷凍装置(1)は、室外に設置される室外ユニット(10)と、庫内の空気を冷却する冷設ユニット(50)と、室内の空調を行う室内ユニット(60)とを備える。本実施形態の冷凍装置(1)は、一台の室外ユニット(10)と、複数台の冷設ユニット(50)と、複数台の室内ユニット(60)とを備える。なお、冷凍装置(1)が備える冷設ユニット(50)又は室内ユニット(60)の台数は、一台であってもよい。
冷凍装置(1)では、室外ユニット(10)と冷設ユニット(50)と室内ユニット(60)とが4本の連絡配管(2,3,4,5)によって接続されることで、冷媒回路(6)が構成される。
4本の連絡配管(2,3,4,5)は、第1液連絡配管(2)、第1ガス連絡配管(3)、第2液連絡配管(4)、及び第2ガス連絡配管(5)で構成される。第1液連絡配管(2)及び第1ガス連絡配管(3)は、冷設ユニット(50)に対応する。第2液連絡配管(4)及び第2ガス連絡配管(5)は、室内ユニット(60)に対応する。冷媒回路(6)では、複数台の冷設ユニット(50)が互いに並列に接続され、複数台の室内ユニット(60)が互いに並列に接続される。
冷媒回路(6)では、冷媒が循環することで冷凍サイクルが行われる。本実施形態の冷媒回路(6)の冷媒は、二酸化炭素である。冷媒回路(6)は、冷媒が臨界圧力以上となる冷凍サイクルを行うように構成される。
−室外ユニット−
室外ユニット(10)は、屋外に設置される熱源ユニットである。室外ユニット(10)は、室外ファン(12)と、室外回路(11)とを有する。室外回路(11)は、圧縮要素(20)、切換ユニット(30)、室外熱交換器(13)、室外膨張弁(14)、レシーバ(15)、冷却熱交換器(16)、及び中間冷却器(17)を有する。また、室外ユニット(10)は、室外制御器(110)を備える。
〈圧縮要素〉
圧縮要素(20)は、冷媒を圧縮する。圧縮要素(20)は、第1圧縮機(21a)、第2圧縮機(21b)、及び第3圧縮機(21c)を有する。圧縮要素(20)は、二段圧縮式に構成される。第2圧縮機(21b)及び第3圧縮機(21c)は、低段側圧縮機を構成する。第2圧縮機(21b)及び第3圧縮機(21c)は、互いに並列に接続される。第1圧縮機(21a)は、高段側圧縮機を構成する。第1圧縮機(21a)及び第2圧縮機(21b)は、直列に接続される。第1圧縮機(21a)及び第3圧縮機(21c)は、直列に接続される。
詳しくは後述するが、第1圧縮機(21a)、第2圧縮機(21b)、及び第3圧縮機(21c)のそれぞれは、密閉型圧縮機である。各圧縮機(21a,21b,21c)は、冷媒を吸入して圧縮する流体機械である圧縮機構(26a,26b,26c)と、圧縮機構(26a,26b,26c)を回転駆動する電動機(27a,27b,27c)とを備える。また、各圧縮機(21a,21b,21c)は、吸入管(24a,24b,24c)と吐出管(25a,25b,25c)とを備える。各圧縮機(21a,21b,21c)は、吸入管(24a,24b,24c)から吸入した冷媒を圧縮し、圧縮した冷媒を吐出管(25a,25b,25c)から吐出する。
各圧縮機(21a,21b,21c)は、その運転容量が可変である。具体的に、圧縮機(21a,21b,21c)の電動機(27a,27b,27c)には、図外のインバータから交流が供給される。圧縮機(21a,21b,21c)にインバータから供給される交流の周波数(圧縮機の運転周波数)を変更すると、電動機(27a,27b,27c)によって駆動される圧縮機構(26a,26b,26c)の回転速度が変化し、その結果、圧縮機(21a,21b,21c)の運転容量が変化する。また、圧縮機(21a,21b,21c)の運転容量が変化すると、圧縮要素(20)の運転容量が変化する。
第1圧縮機(21a)の第1吐出管(25a)には、第1高圧配管(71)の一端が接続される。第1圧縮機(21a)の第1吐出管(25a)は、第1高圧配管(71)を介して、後述する油分離器(45)に接続される。
第1圧縮機(21a)の第1吸入管(24a)には、中間圧配管(73)の一端が接続される。中間圧配管(73)の他端寄りの部分は、第1分岐配管(73a)と第2分岐配管(73b)とに分岐する。第1分岐配管(73a)は、第2圧縮機(21b)の第2吐出管(25b)に接続される。第2分岐配管(73b)は、第3圧縮機(21c)の第3吐出管(25c)に接続される。中間圧配管(73)は、第2圧縮機(21b)の第2吐出管(25b)と、第3圧縮機(21c)の第3吐出管(25c)とを、第1圧縮機(21a)の第1吸入管(24a)に接続する。
第2圧縮機(21b)の第2吸入管(24b)には、第1低圧配管(74)の一端が接続される。第1低圧配管(74)の他端は、第1ガス連絡配管(3)を介して冷設ユニット(50)に接続される。第2圧縮機(21b)は、冷設ユニット(50)に対応する冷設側圧縮機である。
第3圧縮機(21c)の第3吸入管(24c)には、第2低圧配管(75)の一端が接続される。第2低圧配管(75)の他端は、後述する切換ユニット(30)に接続される。第3圧縮機(21c)は、室内ユニット(60)に対応する室内側圧縮機である。
〈切換ユニット〉
切換ユニット(30)は、冷媒回路(6)における冷媒の流通経路を切り換える。切換ユニット(30)は、第1接続管(31)、第2接続管(32)、第3接続管(33)、第4接続管(34)、第1三方弁(TV1)、及び第2三方弁(TV2)を有する。
第1接続管(31)の流入端と、第2接続管(32)の流入端とは、第2高圧配管(72)の一端に接続される。第2高圧配管(72)の他端は、後述する油分離器(45)に接続される。第1接続管(31)及び第2接続管(32)は、圧縮要素(20)の吐出圧が作用する配管である。
第3接続管(33)の流出端と、第4接続管(34)の流出端とは、第2低圧配管(75)の他端に接続される。上述したように、第2低圧配管(75)の一端は、第3圧縮機(21c)の第3吸入管(24c)に接続する。第3接続管(33)及び第4接続管(34)は、圧縮要素(20)の吸入圧が作用する配管である。
第1三方弁(TV1)は、第1ポート(P1)、第2ポート(P2)、及び第3ポート(P3)を有する。第1三方弁(TV1)の第1ポート(P1)は、高圧流路である第1接続管(31)の流出端に接続する。第1三方弁(TV1)の第2ポート(P2)は、低圧流路である第3接続管(33)の流入端に接続する。第1三方弁(TV1)の第3ポート(P3)は、室内ガス側流路(35)に接続する。
第2三方弁(TV2)は、第1ポート(P1)、第2ポート(P2)、及び第3ポート(P3)を有する。第2三方弁(TV2)の第1ポート(P1)は、高圧流路である第2接続管(32)の流出端に接続する。第2三方弁(TV2)の第2ポート(P2)は、低圧流路である第4接続管(34)の流入端に接続する。第2三方弁(TV2)の第3ポート(P3)は、室外ガス側流路(36)に接続する。
第1三方弁(TV1)及び第2三方弁(TV2)は、電動式の三方弁である。各三方弁(TV1,TV2)は、第1状態(図1の実線で示す状態)と第2状態(図1の破線で示す状態)とにそれぞれ切り換わる。第1状態の各三方弁(TV1,TV2)では、第1ポート(P1)と第3ポート(P3)とが連通し、且つ第2ポート(P2)が閉鎖される。第2状態の各三方弁(TV1,TV2)では、第2ポート(P2)と第3ポート(P3)とが連通し、第1ポート(P1)が閉鎖される。
〈室外熱交換器〉
室外熱交換器(13)は、熱源側熱交換器である。室外熱交換器(13)は、フィン・アンド・チューブ型の空気熱交換器である。室外ファン(12)は、室外熱交換器(13)の近傍に配置される。室外ファン(12)は、室外空気を搬送する。室外熱交換器は、その内部を流れる冷媒と、室外ファン(12)が搬送する室外空気とを熱交換させる。
室外熱交換器(13)のガス端には、室外ガス側流路(36)が接続される。室外熱交換器(13)の液端には、室外流路(O)が接続される。
〈室外流路〉
室外流路(O)は、室外第1管(o1)、室外第2管(o2)、室外第3管(o3)、室外第4管(o4)、室外第5管(o5)、室外第6管(o6)、及び室外第7管(o7)を含む。
室外第1管(o1)の一端は、室外熱交換器(13)の液端に接続される。室外第1管(o1)の他端には、室外第2管(o2)の一端、及び室外第3管(o3)の一端がそれぞれ接続される。室外第2管(o2)の他端は、レシーバ(15)の頂部に接続される。
室外第4管(o4)の一端は、レシーバ(15)の底部に接続される。室外第4管(o4)の他端には、室外第5管(o5)の一端、及び室外第3管(o3)の他端がそれぞれ接続される。室外第5管(o5)の他端は、第1液連絡配管(2)に接続する。
室外第6管(o6)の一端は、室外第5管(o5)の途中に接続する。室外第6管(o6)の他端は、第2液連絡配管(4)に接続する。室外第7管(o7)の一端は、室外第6管(o6)の途中に接続する。室外第7管(o7)の他端は、室外第2管(o2)の途中に接続する。
〈室外膨張弁〉
室外膨張弁(14)は、室外第1管(o1)に接続される。室外膨張弁(14)は、熱源側膨張弁である。室外膨張弁(14)は、開度が可変な電子膨張弁である。
〈レシーバ〉
レシーバ(15)は、冷媒を貯留する容器を構成している。レシーバ(15)では、冷媒がガス冷媒と液冷媒とに分離される。レシーバ(15)の頂部には、室外第2管(o2)の他端と、ガス抜き管(37)の一端が接続される。ガス抜き管(37)の他端は、インジェクション管(38)の途中に接続される。ガス抜き管(37)には、ガス抜き弁(39)が接続される。ガス抜き弁(39)は、開度が可変な電子膨張弁である。
〈冷却熱交換器〉
冷却熱交換器(16)は、レシーバ(15)で分離された冷媒(主として液冷媒)を冷却する。冷却熱交換器(16)は、第1冷媒流路(16a)と、第2冷媒流路(16b)とを有する。第1冷媒流路(16a)は、室外第4管(o4)の途中に接続される。第2冷媒流路(16b)は、インジェクション管(38)の途中に接続される。
インジェクション管(38)の一端は、室外第5管(o5)の途中に接続される。インジェクション管(38)の他端は、第1圧縮機(21a)の第1吸入管(24a)に接続される。換言すると、インジェクション管(38)の他端は、圧縮要素(20)の中間圧力部分に接続される。インジェクション管(38)には、第2冷媒流路(16b)よりも上流側に減圧弁(40)が設けられる。減圧弁(40)は、開度が可変な膨張弁である。
冷却熱交換器(16)では、第1冷媒流路(16a)を流れる冷媒と、第2冷媒流路(16b)を流れる冷媒とが熱交換する。第2冷媒流路(16b)は、減圧弁(40)で減圧された冷媒が流れる。従って、冷却熱交換器(16)では、第1冷媒流路(16a)を流れる冷媒が冷却される。
〈中間冷却器〉
中間冷却器(17)は、中間圧配管(73)の途中に設けられる。中間冷却器(17)の一端は、中間圧配管(73)を介して、第2圧縮機(21b)の第2吐出管(25b)と、第3圧縮機(21c)の第3吐出管(25c)とに接続される。中間冷却器(17)の他端は、中間圧配管(73)を介して、第1圧縮機(21a)の第1吸入管(24a)に接続される。
中間冷却器(17)は、中間圧配管(73)を流れる冷媒を冷却するための熱交換器である。この中間冷却器(17)は、フィン・アンド・チューブ型の空気熱交換器である。中間冷却器(17)の近傍には、冷却ファン(17a)が配置される。中間冷却器(17)は、その内部を流れる冷媒と、冷却ファン(17a)が搬送する室外空気とを熱交換させる。
〈油分離回路〉
室外回路(11)は、油分離回路(80)を含む。油分離回路(80)は、油分離器(45)と、主油戻し管(81)と、第1副油戻し管(85)とを有する。油分離回路(80)は、圧縮要素(20)から冷媒と共に吐出された潤滑油を、圧縮要素(20)へ戻すための回路である。また、詳しくは後述するが、第1副油戻し管(85)は、圧縮要素の運転容量を調節するためのガス配管を兼ねる。
〈逆止弁〉
室外回路(11)は、第1逆止弁(CV1)、第2逆止弁(CV2)、第3逆止弁(CV3)、第4逆止弁(CV4)、第5逆止弁(CV5)、第6逆止弁(CV6)、及び第7逆止弁(CV7)を有する。これらの逆止弁(CV1〜CV7)は、図1に示す矢印方向の冷媒の流れを許容し、この矢印と反対方向の冷媒の流れを禁止する。
第1逆止弁(CV1)は、第2高圧配管(72)に設けられる。第2逆止弁(CV2)は、中間圧配管(73)の第1分岐配管(73a)に設けられる。第3逆止弁(CV3)は、中間圧配管(73)の第2分岐配管(73b)に設けられる。第4逆止弁(CV4)は、室外第2管(o2)に設けられる。第5逆止弁(CV5)は、室外第3管(o3)に設けられる。第6逆止弁(CV6)は、室外第6管(o6)に設けられる。第7逆止弁(CV7)は、室外第7管(o7)に設けられる。
〈センサ〉
室外回路(11)には、吐出圧センサ(90)と、第1吸入圧センサ(91)と、第2吸入圧センサ(92)と、中間圧センサ(93)とが設けられる。また、図示しないが、室外回路(11)には、複数の温度センサが設けられる。
吐出圧センサ(90)は、第2高圧配管(72)に設けられ、第1圧縮機(21a)から吐出された冷媒の圧力を計測する。第1吸入圧センサ(91)は、第1低圧配管(74)に設けられ、第2圧縮機(21b)へ吸入される冷媒の圧力を計測する。第2吸入圧センサ(92)は、第2低圧配管(75)に設けられ、第3圧縮機(21c)へ吸入される冷媒の圧力を計測する。中間圧センサ(93)は、中間圧配管(73)における中間冷却器(17)と第1圧縮機(21a)の間に設けられ、第1圧縮機(21a)へ吸入される冷媒の圧力を計測する。
〈室外制御器〉
室外制御器(110)は、演算処理を行う中央演算処理装置/CPU(111)と、プログラム及びデータ等を記憶するメモリ(112)とを備える。室外制御器(110)は、CPU(111)がメモリ(112)に記録されたプログラムを実行することによって、室外ユニット(10)に設けられた機器の動作を制御する制御動作を行う。
室外制御器(110)には、室外ユニット(10)に設けられたセンサ(具体的には、吐出圧センサ(90)、第1吸入圧センサ(91)、第2吸入圧センサ(92)、及び中間圧センサ(93)など)が、通信線を介して接続される。また、室外制御器(110)には、冷媒回路(6)に設けれた構成機器(具体的には、圧縮機(21a,21b,21c)へ電力を供給するインバータ、油分離回路(80)の弁(82b,82c,84,86)、切換ユニット(30)の三方弁(TV1,TV2)、室外膨張弁(14)など)が、通信線を介して接続される。
図3に示すように、室外制御器(110)には、吐出圧センサ(90)、第1吸入圧センサ(91)、第2吸入圧センサ(92)、及び中間圧センサ(93)の計測値が入力される。室外制御器(110)は、入力された圧力センサ(90〜93)の計測値に基づいて、各圧縮機(21a,21b,21c)の運転周波数を調節する。また、室外制御器(110)は、圧力センサ(90〜93)の計測値と、圧縮機(21a,21b,21c)の運転周波数とを用いて、後述する油分離回路(80)の調節弁(62a,66)の開度を調節する。この室外制御器(110)は、油分離回路(80)の調節弁(62a,66)の開度を調節する制御器である。
−圧縮要素−
上述したように、圧縮要素(20)は、第1圧縮機(21a)、第2圧縮機(21b)、及び第3圧縮機(21c)を有する。本実施形態の圧縮要素(20)を構成する各圧縮機(21a,21b,21c)は、全密閉型のスクロール圧縮機である。また、各圧縮機(21a,21b,21c)は、いわゆる高圧ドーム型の圧縮機である。
図2に示すように、各圧縮機(21a,21b,21c)は、ケーシング(22a,22b,22c)と、圧縮機構(26a,26b,26c)と、電動機(27a,27b,27c)と、駆動軸(28a,28b,28c)とを備える。ケーシング(22a,22b,22c)は、両端が閉塞された円筒状の密閉容器である。ケーシング(22a,22b,22c)には、圧縮機構(26a,26b,26c)と、電動機(27a,27b,27c)と、駆動軸(28a,28b,28c)とが収容される。圧縮機構(26a,26b,26c)は、冷媒を吸入して圧縮するスクロール型流体機械である。圧縮機構(26a,26b,26c)は、圧縮した冷媒をケーシング(22a,22b,22c)の内部空間(23a,23b,23c)に吐出する。電動機(27a,27b,27c)は、圧縮機構(26a,26b,26c)の下方に配置される。電動機(27a,27b,27c)は、駆動軸(28a,28b,28c)を介して圧縮機構(26a,26b,26c)に連結され、圧縮機構(26a,26b,26c)を回転駆動する。
各圧縮機(21a,21b,21c)は、吸入管(24a,24b,24c)と吐出管(25a,25b,25c)とを備える。吸入管(24a,24b,24c)は、ケーシング(22a,22b,22c)を貫通して圧縮機構(26a,26b,26c)に接続する。圧縮機(21a,21b,21c)へ吸入される冷媒は、吸入管(24a,24b,24c)を通って圧縮機構(26a,26b,26c)へ直接に流入する。吐出管(25a,25b,25c)は、ケーシング(22a,22b,22c)を貫通し、ケーシング(22a,22b,22c)の内部空間(23a,23b,23c)における圧縮機構(26a,26b,26c)と電動機(27a,27b,27c)の間に開口する。圧縮機構(26a,26b,26c)からケーシング(22a,22b,22c)の内部空間(23a,23b,23c)へ吐出された冷媒は、吐出管(25a,25b,25c)を通って圧縮機(21a,21b,21c)から導出される。
各圧縮機(21a,21b,21c)では、ケーシング(22a,22b,22c)の底部に潤滑油が貯留される。各圧縮機(21a,21b,21c)において、潤滑油は、駆動軸(28a,28b,28c)に形成された給油通路を通って圧縮機構(26a,26b,26c)へ供給され、圧縮機構(26a,26b,26c)の潤滑に利用される。圧縮機構(26a,26b,26c)へ供給された潤滑油の一部は、圧縮室へ流入し、圧縮された冷媒と共に圧縮機構(26a,26b,26c)から吐出され、吐出管(25a,25b,25c)を通って圧縮機(21a,21b,21c)から流出する。
圧縮要素(20)は、低圧冷媒を吸入し、圧縮された冷媒である高圧冷媒を吐出する。圧縮要素(20)へ吸入される低圧冷媒は、第2圧縮機(21b)又は第3圧縮機(21c)へ吸入されて圧縮されて中間圧冷媒となり、続いて第1圧縮機(21a)へ吸入されて圧縮されて高圧冷媒となり、その後に圧縮要素(20)から吐出される。
圧縮要素(20)において、第2圧縮機(21b)の第2吸入管(24b)は、低圧冷媒が流れる低圧部であり、第2圧縮機(21b)の第2ケーシング(22b)の内部空間(23b)は、中間圧冷媒が流れる中間圧部である。また、圧縮要素(20)において、第3圧縮機(21c)の第3吸入管(24c)は、低圧冷媒が流れる低圧部であり、第3圧縮機(21c)の第3ケーシングの内部空間(23c)は、中間圧冷媒が流れる中間圧部である。
圧縮要素(20)において、低圧冷媒を吸入して圧縮する第2圧縮機(21b)及び第3圧縮機(21c)は、低段圧縮機である。第2圧縮機(21b)の第2圧縮機構(26b)は低段圧縮機構であり、第2圧縮機(21b)の第2ケーシング(22b)は低段ケーシングである。第3圧縮機(21c)の第3圧縮機構(26c)は低段圧縮機構であり、第3圧縮機(21c)の第3ケーシング(22c)は低段ケーシングである。
圧縮要素(20)において、中間圧冷媒を吸入して圧縮する第1圧縮機(21a)は高段圧縮機である。また、第1圧縮機(21a)の第1圧縮機構(26a)は高段圧縮機構であり、第1圧縮機(21a)の第1ケーシング(22a)は高段ケーシングである。
−油分離回路−
上述したように、油分離回路(80)は、油分離器(45)と、主油戻し管(81)と、第1副油戻し管(85)とを有する。
〈油分離器〉
図2に示すように、油分離器(45)は、本体容器(46)と、入口管(47)と、第1出口管(48)と、第2出口管(49)とを備える。この油分離器(45)は、いわゆるサイクロン型の油分離器であり、旋回流を利用して潤滑油を冷媒から分離する。
本体容器(46)は、両端が閉塞された円筒状の密閉容器である。入口管(47)は、本体容器(46)の接線方向へ流体を導入して旋回流を生起させるための管であって、本体容器(46)の側部を貫通する。第1出口管(48)は、本体容器(46)の頂部を貫通する管である。第1出口管(48)は、主にガス冷媒を本体容器(46)の内部空間から導出するための管であって、本体容器(46)と概ね同軸に配置される。第2出口管(49)は、本体容器(46)の底部を貫通する管である。第2出口管(49)は、主に潤滑油を本体容器(46)の内部空間から導出する管であって、その上端が本体容器(46)の底面付近に開口する。
油分離器(45)の入口管(47)には、第1高圧配管(71)が接続される。この入口管(47)は、第1高圧配管(71)を介して第1圧縮機(21a)の第1吐出管(25a)に接続される。
油分離器(45)の第1出口管(48)には、第2高圧配管(72)が接続される。この第1出口管(48)は、第2高圧配管(72)を介して切換ユニット(30)に接続される。油分離器(45)の第2出口管(49)には、主油戻し管(81)が接続される。
〈主油戻し管〉
主油戻し管(81)は、油分離器(45)の潤滑油を圧縮要素(20)の中間圧部へ導入するための配管である。主油戻し管(81)は、幹管(81a)と、第1分岐管(81b)と、第2分岐管(81c)とを備える。幹管(81a)は、その一端が油分離器(45)の第2出口管(49)に接続される。第1分岐管(81b)及び第2分岐管(81c)の一端は、幹管(81a)の他端に接続する。
主油戻し管(81)の第1分岐管(81b)の他端は、第2圧縮機(21b)の第2ケーシング(22b)に接続される。第1分岐管(81b)は、第2ケーシング(22b)の内部空間(23b)のうち第2電動機(27b)よりも下方の部分に開口する。第1分岐管(81b)には、第1主調節弁(82b)が設けられる。第1主調節弁(82b)は、開度可変の流量調節弁である。
主油戻し管(81)の第2分岐管(81c)の他端は、第3圧縮機(21c)の第3ケーシング(22c)に接続される。第2分岐管(81c)は、第3ケーシング(22c)の内部空間(23c)のうち第3電動機(27c)よりも下方の部分に開口する。第2分岐管(81c)には、第2主調節弁(82c)が設けられる。第2主調節弁(82c)は、開度可変の流量調節弁である。
主油戻し管(81)は、第2圧縮機(21b)の第2ケーシング(22b)の内部空間(23b)に油分離器(45)を接続する第1配管である。第2圧縮機(21b)の第2ケーシング(22b)の内部空間(23b)は、圧縮要素(20)の中間圧部である。また、主油戻し管(81)の第1分岐管(81b)に設けられた第1主調節弁(82b)は、第1分岐管(81b)を流れる流体の流量を調節する第1弁である。
〈第1副油戻し管〉
第1副油戻し管(85)は、油分離器(45)の潤滑油を圧縮要素(20)の低圧部へ導入するための配管である。また、後述するように、第1副油戻し管(85)は、圧縮要素(20)の運転容量を調節するためのガス配管を兼ねる。
第1副油戻し管(85)は、一端が主油戻し管(81)の幹管(81a)に接続し、他端が第1低圧配管(74)に接続する。第1副油戻し管(85)は、主油戻し管(81)の幹管(81a)を介して、油分離器(45)の第2出口管(49)に接続される。第1副油戻し管(85)には、第1副調節弁(86)が設けられる。第1副調節弁(86)は、開度可変の流量調節弁である。
第1副油戻し管(85)は、油分離器(45)を、第1低圧配管(74)を介して第2圧縮機(21b)の第2吸入管(24b)に接続する。第2圧縮機(21b)の第2吸入管(24b)は、圧縮要素(20)の低圧部である。第1副油戻し管(85)は、油分離器(45)を第2圧縮機(21b)の第2吸入管(24b)に接続する第2配管である。また、第1副油戻し管(85)に設けられた第1副調節弁(86)は、第1副油戻し管(85)を流れる流体の流量を調節する第2弁である。
−冷設ユニット−
冷設ユニット(50)は、例えばコンビニエンスストア等の店内に設置された冷蔵ショーケースである。この冷設ユニット(50)は、利用側機器である。各冷設ユニット(50)は、庫内ファン(52)と冷設回路(51)とを有する。各冷設回路(51)の液端には、第1液連絡配管(2)が接続される。各冷設回路(51)のガス端には、第1ガス連絡配管(3)が接続される。
各冷設回路(51)は、冷設膨張弁(53)と冷設熱交換器(54)とを有する。冷設膨張弁(53)と冷設熱交換器(54)とは、冷設回路(51)の液端からガス端に向かって順に配置される。冷設膨張弁(53)は、第1の利用膨張弁である。冷設膨張弁(53)は、開度が可変な電子膨張弁で構成される。
冷設熱交換器(54)は、冷却用熱交換器である。冷設熱交換器(54)は、フィン・アンド・チューブ型の空気熱交換器である。庫内ファン(52)は、冷設熱交換器(54)の近傍に配置される。庫内ファン(52)は、庫内空気を搬送する。冷設熱交換器(54)は、その内部を流れる冷媒と、庫内ファン(52)が搬送する庫内空気とを熱交換させる。
−室内ユニット−
室内ユニット(60)は、利用側機器であって、屋内に設置される。室内ユニット(60)は、室内空間を対象空間とし、室内空間の空気調和を行う。各室内ユニット(60)は、室内ファン(62)と室内回路(61)とを有する。室内回路(61)の液端には、第2液連絡配管(4)が接続される。室内回路(61)のガス端には、第2ガス連絡配管(5)が接続される。
各室内回路(61)は、室内膨張弁(63)と室内熱交換器(64)とを一つずつを有する。室内膨張弁(63)と室内熱交換器(64)とは、室内回路(61)の液端からガス端に向かって順に配置される。室内膨張弁(63)は、第2の利用膨張弁である。室内膨張弁(63)は、開度が可変な電子膨張弁である。
室内熱交換器(64)は、利用側熱交換器である。室内熱交換器(64)は、フィン・アンド・チューブ型の空気熱交換器である。室内ファン(62)は、室内熱交換器(64)の近傍に配置される。室内ファン(62)は、室内空気を搬送する。室内熱交換器(64)は、その内部を流れる冷媒と、室内ファン(62)が搬送する室内空気とを熱交換させる。
−冷凍装置の運転動作−
冷凍装置(1)の運転動作について説明する。冷凍装置(1)は、冷設運転と、冷房運転と、暖房運転とを選択的に行う。
〈冷設運転〉
図4に示すように、冷設運転では、冷設ユニット(50)が作動し、室内ユニット(60)が停止する。
冷設運転では、第1三方弁(TV1)が第2状態となり、第2三方弁(TV2)が第1状態となる。室外膨張弁(14)が所定開度で開放され、冷設膨張弁(53)の開度が過熱度制御により調節され、室内膨張弁(63)が全閉状態となり、減圧弁(40)の開度が適宜調節される。各冷設ユニット(50)において、冷設膨張弁(53)の開度は、冷設熱交換器(54)から流出する冷媒の過熱度が所定の目標値となるように調節される。また、冷設運転では、室外ファン(12)及び庫内ファン(52)が作動し、室内ファン(62)が停止し、第1圧縮機(21a)及び第2圧縮機(21b)が作動し、第3圧縮機(21c)が停止する。
冷設運転において、冷媒回路(6)では冷凍サイクルが行われ、室外熱交換器(13)が放熱器として機能し、冷設熱交換器(54)が蒸発器として機能する。
第2圧縮機(21b)で圧縮された冷媒は、中間冷却器(17)で冷却された後、第1圧縮機(21a)に吸入される。第1圧縮機(21a)で圧縮された冷媒は、室外熱交換器(13)で放熱し、室外膨張弁(14)を通過するときに減圧されて気液二相状態になり、レシーバ(15)へ流入する。レシーバ(15)から流出した冷媒は、冷却熱交換器(16)で冷却される。冷却熱交換器(16)で冷却された冷媒は、冷設膨張弁(53)で減圧された後、冷設熱交換器(54)で蒸発する。この結果、庫内空気が冷却される。冷却熱交換器(16)で蒸発した冷媒は、第2圧縮機(21b)に吸入され、再び圧縮される。
〈冷房運転〉
図5に示すように、冷房運転では、室内ユニット(60)が冷房を行う。なお、図5は、室内ユニット(60)と冷設ユニット(50)の両方が作動する状態を示す。この冷房運転では、冷設ユニット(50)が停止する場合がある。この場合は、冷設ユニット(50)に対応する第2圧縮機(21b)が停止する。
図5に示す冷房運転では、第1三方弁(TV1)が第2状態となり、第2三方弁(TV2)が第1状態となる。室外膨張弁(14)が所定開度で開放され、冷設膨張弁(53)及び室内膨張弁(63)の各開度が過熱度制御により調節され、減圧弁(40)の開度が適宜調節される。各冷設ユニット(50)において、冷設膨張弁(53)の開度は、冷設熱交換器(54)から流出する冷媒の過熱度が所定の目標値となるように調節される。各室内ユニット(60)において、室内膨張弁(63)の開度は、室内熱交換器(64)から流出する冷媒の過熱度が所定の目標値となるように調節される。また、冷房運転では、室外ファン(12)、庫内ファン(52)、及び室内ファン(62)が作動し、第1圧縮機(21a)、第2圧縮機(21b)、及び第3圧縮機(21c)が作動する。
図5に示す冷房運転において、冷媒回路(6)では冷凍サイクルが行われ、室外熱交換器(13)が放熱器として機能し、冷設熱交換器(54)及び室内熱交換器(64)が蒸発器として機能する。
第2圧縮機(21b)及び第3圧縮機(21c)でそれぞれ圧縮された冷媒は、中間冷却器(17)で冷却された後、第1圧縮機(21a)に吸入される。第1圧縮機(21a)で圧縮された冷媒は、室外熱交換器(13)で放熱し、室外膨張弁(14)を通過するときに減圧されて気液二相状態になり、レシーバ(15)へ流入する。レシーバ(15)から流出した冷媒は、冷却熱交換器(16)で冷却される。冷却熱交換器(16)で冷却された冷媒は、冷設ユニット(50)と室内ユニット(60)とに分流する。
冷設膨張弁(53)で減圧された冷媒は、冷設熱交換器(54)で蒸発する。この結果、庫内空気が冷却される。冷設熱交換器(54)で蒸発した冷媒は、第2圧縮機(21b)に吸入され、再び圧縮される。一方、室内膨張弁(63)で減圧された冷媒は、室内熱交換器(64)で蒸発する。この結果、室内空気が冷却される。室内熱交換器(64)で蒸発した冷媒は、第3圧縮機(21c)に吸入され、再び圧縮される。
〈暖房運転〉
図6に示すように、暖房運転では、室内ユニット(60)が暖房を行う。なお、図6は、室内ユニット(60)と冷設ユニット(50)の両方が作動すると同時に、室外熱交換器(13)が休止する状態を示す。
図6に示す暖房運転は、第1三方弁(TV1)が第1状態となり、第2三方弁(TV2)が第2状態となる。室内膨張弁(63)の開度が適宜調節され、室外膨張弁(14)が全閉状態となり、冷設膨張弁(53)の開度が過熱度制御により調節され、減圧弁(40)の開度が適宜調節される。各冷設ユニット(50)において、冷設膨張弁(53)の開度は、冷設熱交換器(54)から流出する冷媒の過熱度が所定の目標値となるように調節される。また、暖房運転では、室内ファン(62)及び庫内ファン(52)が運転され、室外ファン(12)が停止し、第1圧縮機(21a)及び第2圧縮機(21b)が運転され、第3圧縮機(21c)は停止する。
図6に示す暖房運転において、冷媒回路(6)では冷凍サイクルが行われ、室内熱交換器(64)が放熱器として機能し、冷設熱交換器(54)が蒸発器として機能する。図6に示す暖房運転において、室外熱交換器(13)は、実質的に休止する。
第2圧縮機(21b)で圧縮された冷媒は、第1圧縮機(21a)に吸入される。第1圧縮機(21a)で圧縮された冷媒は、室内熱交換器(64)で放熱する。この結果、室内空気が加熱される。室内熱交換器(64)で放熱した冷媒は、室外膨張弁(14)を通過するときに減圧されて気液二相状態になり、レシーバ(15)へ流入する。レシーバ(15)から流出した冷媒は、冷却熱交換器(16)で冷却される。冷却熱交換器(16)で冷却された冷媒は、冷設膨張弁(53)で減圧された後、冷設熱交換器(54)で蒸発する。この結果、庫内空気が冷却される。冷設熱交換器(54)で蒸発した冷媒は、第2圧縮機(21b)に吸入され、再び圧縮される。
この暖房運転では、冷設ユニット(50)が停止する場合がある。この場合は、冷設ユニット(50)に対応する第2圧縮機(21b)が停止し、第3圧縮機(21c)が作動し、室外熱交換器(13)が蒸発器として機能する。そして、冷却熱交換器(16)で冷却された冷媒は、室外第3管(o3)を流れ、室外膨張弁(14)を通過する際に減圧されてから室外熱交換器(13)へ流入し、室外熱交換器(13)において蒸発した後に第3圧縮機(21c)へ吸入される。
また、この暖房運転では、室外熱交換器(13)が放熱器として機能する場合がある。この場合は、第2三方弁(TV2)が第1状態に設定され、第1圧縮機(21a)から吐出された冷媒の一部が室外熱交換器(13)へ送られて室外空気へ放熱する。
また、この暖房運転では、室外熱交換器(13)が蒸発器として機能する場合がある。この場合は、第2三方弁(TV2)が第2状態に設定され、第3圧縮機(21c)が作動する。冷却熱交換器(16)で冷却された冷媒の一部は、室外第3管(o3)を流れ、室外膨張弁(14)を通過する際に減圧されてから室外熱交換器(13)へ流入し、室外熱交換器(13)において蒸発した後に第3圧縮機(21c)へ吸入される。
−油分離回路の動作−
油分離回路(80)は、圧縮要素(20)から冷媒と共に吐出された潤滑油を、圧縮要素(20)へ戻すための動作を行う。また、油分離回路(80)は、圧縮要素(20)の運転容量を調節するための動作も行う。
〈潤滑油を圧縮要素へ戻す動作〉
油分離器(45)の本体容器(46)には、第1圧縮機(21a)から吐出された冷媒が、入口管(47)を通って流入する。この冷媒には、油滴状の潤滑油が含まれている。冷媒に含まれる潤滑油は、本体容器(46)の内部において冷媒から分離され、本体容器(46)の底部に溜まる。本体容器(46)の底部に溜まった潤滑油は、第2出口管(49)を通って主油戻し管(81)の幹管(81a)へ流入する。一方、本体容器(46)の内部において潤滑油を除去された冷媒は、第1出口管(48)を通って第2高圧配管(72)へ流入する。
通常の運転状態において、油分離回路(80)では、第1主調節弁(82b)及び第2主調節弁(82c)が開状態となり、第1副調節弁(86)が閉状態となる。油分離器(45)から主油戻し管(81)の幹管(81a)へ流入した潤滑油は、その一部が第1分岐管(81b)を通って第2圧縮機(21b)の第2ケーシング(22b)の内部空間(23b)へ流入し、残りが第2分岐管(81c)を通って第3圧縮機(21c)の第3ケーシング(22c)の内部空間(23c)へ流入する。
〈圧縮要素の運転容量を調節する動作〉
上述したように、油分離回路(80)の第1副油戻し管(85)は、圧縮要素(20)の運転容量を調節するためのガス配管を兼ねる。油分離回路(80)は、第1副油戻し管(85)を用いて、圧縮要素(20)の運転容量を調節するための動作を行う。
油分離器(45)の本体容器(46)に溜まった潤滑油の量が少ない状態になると、本体容器(46)内のガス冷媒の一部は、潤滑油と共に第2出口管(49)へ流入する。この状態において第1副調節弁(86)が開状態になると、第2出口管(49)へ流入した冷媒は、第1副油戻し管(85)を通って第1低圧配管(74)へ流入する。その後、冷媒は、冷設ユニット(50)において蒸発した冷媒と共に第2圧縮機(21b)の第2吸入管(24b)へ流入し、第2圧縮機構(26b)へ吸入されて圧縮される。
このように、第1副調節弁(86)が開状態になると、第1圧縮機(21a)から油分離器(45)へ流入した冷媒は、その一部が第1副油戻し管(85)を通って第2圧縮機(21b)へ吸入される。第1副調節弁(86)の開度を調節すると、第1副油戻し管(85)を流れる冷媒の流量が変化し、それに伴って油分離器(45)の第1出口管(48)から第1高圧配管(71)へ流入する冷媒の流量(言い換えると、圧縮要素(20)から吐出されて切換ユニット(30)へ向かう冷媒の流量)が変化する。このように、第1副油戻し管(85)を流れる冷媒の流量を調節することによって、圧縮要素(20)の運転容量が調節される。
−圧縮要素における潤滑油の流れ−
第2圧縮機(21b)と第3圧縮機(21c)のそれぞれにおいて、ケーシング(22b,22c)に貯留された潤滑油は、圧縮機構(26b,26c)へ供給されて圧縮機構(26b,26c)の潤滑に利用される。圧縮機構(26b,26c)へ供給された潤滑油の一部は、冷媒と共に圧縮機構(26b,26c)からケーシング(22b,22c)の内部空間(23b,23c)へ吐出される。内部空間(23b,23c)内を冷媒と共に流れる潤滑油は、吐出管(25b,25c)から中間圧配管(73)へ流入し、冷媒と共に第1圧縮機(21a)へ吸入される。
第1圧縮機(21a)において、第1ケーシング(22a)に貯留された潤滑油は、第1圧縮機構(26a)へ供給されて第1圧縮機構(26a)の潤滑に利用される。第1圧縮機構(26a)の潤滑に利用された潤滑油の一部と、冷媒と共に第1圧縮機構(26a)へ吸入された潤滑油とは、冷媒と共に第1圧縮機構(26a)から第1ケーシング(22a)の内部空間(23a)へ吐出される。内部空間(23a)内を冷媒と共に流れる潤滑油は、第1吐出管(25a)から第1高圧配管(71)へ流入し、その後に油分離器(45)へ流入する。
−室外制御器の制御動作−
室外制御器(110)が行う制御動作について説明する。ここでは、室外制御器(110)が行う第1動作および第2動作について、説明する。
なお、室外制御器(110)は、これらの動作の他に、室外ユニット(10)に設けられた機器を制御する動作を行う。例えば、室外制御器(110)は、室外ファン(12)の回転速度を調節する動作や、減圧弁(40)の開度を調節する動作などを行う。
〈第1動作〉
第1動作において、室外制御器(110)は、各圧縮機(21a,21b,21c)の運転周波数を調節する。室外制御器(110)は、中間圧センサ(93)の計測値に基づいて第1圧縮機(21a)の運転周波数を調節し、第1吸入圧センサ(91)の計測値に基づいて第2圧縮機(21b)の運転周波数を調節し、第2吸入圧センサ(92)の計測値に基づいて第3圧縮機(21c)の運転周波数を調節する。
具体的に、室外制御器(110)は、中間圧センサ(93)の計測値MPが目標値MP_tgを上回ると第1圧縮機(21a)の運転周波数を引き上げ、中間圧センサ(93)の計測値MPが目標値MP_tgを下回ると第1圧縮機(21a)の運転周波数を引き下げる。また、室外制御器(110)は、第1吸入圧センサ(91)の計測値LP1が目標値LP1_tgを上回ると第2圧縮機(21b)の運転周波数を引き上げ、第1吸入圧センサ(91)の計測値LP1が目標値LP1_tgを下回ると第2圧縮機(21b)の運転周波数を引き下げる。また、室外制御器(110)は、第2吸入圧センサ(92)の計測値LP2が目標値LP2_tgを上回ると第3圧縮機(21c)の運転周波数を引き上げ、第2吸入圧センサ(92)の計測値LP2が目標値LP2_tgを下回ると第3圧縮機(21c)の運転周波数を引き下げる。
また、この第1動作において、室外制御器(110)は、第1主調節弁(82b)及び第2主調節弁(82c)を開状態に保ち、第1副調節弁(86)を閉状態に保つ。油分離器(45)に存在する潤滑油は、主油戻し管(81)を通って第2圧縮機(21b)と第3圧縮機(21c)のそれぞれに供給される。
第1動作中に第2圧縮機(21b)の運転周波数が下限周波数になると、室外制御器(110)は、第1動作を終了して第2動作を開始する。本実施形態では、第2圧縮機(21b)の運転周波数が下限周波数であるときの第2圧縮機構(26b)の回転速度が、基準速度である。
〈第2動作〉
第2動作において、室外制御器(110)は、第1副調節弁(86)の開度を調節する。この第2動作において、室外制御器(110)は、図7に示すステップST1からステップST5の処理を行う。
室外制御器(110)は、第2動作を開始すると、最初にステップST1の処理を行う。このステップST1の処理において、室外制御器(110)は、第1主調節弁(82b)および第2主調節弁(82c)を閉状態とし、第1副調節弁(86)を開状態にする。その結果、油分離回路(80)は、油分離器(45)の潤滑油が主油戻し管(81)の第1分岐管(81b)を通って第2圧縮機(21b)へ供給される状態から、油分離器(45)の潤滑油が第1副油戻し管(85)を通って第2圧縮機(21b)へ供給される状態に切り換わる。
また、ステップST1の処理において、室外制御器(110)は、第1副調節弁(86)の開度を所定の下限開度に設定し、所定時間(本実施形態では、30秒間)に亘って、第1副調節弁(86)の開度を下限開度に保持する。
なお、第2動作中において、第1副調節弁(86)の開度は、常に下限開度以上に保たれる。その結果、第2動作中には、第2圧縮機(21b)へ常に油分離器(45)から潤滑油が供給される。この下限開度は、油分離器(45)から第2圧縮機(21b)へ供給される潤滑油の流量を確保できるような開度に設定される。
次に、室外制御器(110)は、ステップST2の処理を行う。このステップST2の処理において、室外制御器(110)は、第1吸入圧センサ(91)の計測値LP1を、所定の目標低圧LP1_tgと比較する。そして、室外制御器(110)は、第1吸入圧センサ(91)の計測値LP1が目標低圧LP1_tgを下回るという条件(LP1<LP1_tg)が成立した場合はステップST3の処理を行う一方、この条件が成立しない場合はステップST4の処理を行う。
ステップST3の処理において、室外制御器(110)は、第1副調節弁(86)の開度を所定値だけ拡大し、その後に第1副調節弁(86)の開度を所定時間(本実施形態では、30秒間)に亘って保持する。ステップST3の処理が終了すると、室外制御器(110)は、ステップST2の処理を再び行う。
第1吸入圧センサ(91)の計測値LP1が目標低圧LP1_tgを下回る場合は、第2圧縮機(21b)の運転周波数が下限周波数になっているにも拘わらず、圧縮要素(20)の運転容量が冷設ユニット(50)の冷却負荷に対して過大になっている。そこで、この場合、室外制御器(110)は、第1副調節弁(86)の開度を拡大し、第1副油戻し管(85)を通って第2圧縮機(21b)へ吸入される冷媒の流量を増やすことによって、圧縮要素(20)の運転容量を引き下げる。
ステップST4の処理において、室外制御器(110)は、第1吸入圧センサ(91)の計測値LP1を、所定の目標低圧LP1_tgと比較する。そして、室外制御器(110)は、第1吸入圧センサ(91)の計測値LP1が目標低圧LP1_tgを上回るという条件(LP1>LP1_tg)が成立した場合はステップST5の処理を行う一方、この条件が成立しない場合はステップST2の処理を再び行う。
ステップST5の処理において、室外制御器(110)は、第1副調節弁(86)の開度を所定値だけ縮小し、その後に第1副調節弁(86)の開度を所定時間(本実施形態では、30秒間)に亘って保持する。ステップST5の処理が終了すると、室外制御器(110)は、ステップST2の処理を再び行う。
第1吸入圧センサ(91)の計測値LP1が目標低圧LP1_tgを上回る場合は、圧縮要素(20)の運転容量が冷設ユニット(50)の冷却負荷に対して過小になっている。そこで、この場合、室外制御器(110)は、第1副調節弁(86)の開度を縮小し、第1副油戻し管(85)を通って第2圧縮機(21b)へ吸入される冷媒の流量を減らすことによって、圧縮要素(20)の運転容量を引き上げる。
第2動作中に第1吸入圧センサ(91)の計測値LP1が目標低圧LP1_tgを上回り(LP1>LP1_tg)、且つ第1副調節弁(86)の開度が下限開度になった場合、室外制御器(110)は、第2動作を終了して第1動作を開始する。この場合は、第1副調節弁(86)の開度を下限開度に設定しても、圧縮要素(20)の運転容量が冷設ユニット(50)の冷却負荷に対して過小となっている。そこで、この場合、室外制御器(110)は、第1副油戻し管(85)を通じて第2圧縮機(21b)へ冷媒を供給する動作を終了し、各圧縮機構(26a,26b,26c)の運転周波数を調節することによって圧縮要素(20)の運転容量を制御する。
ここで、ステップST5の処理において、室外制御器(110)が第1副調節弁(86)の開度を縮小した結果、第1副調節弁(86)の開度が下限開度になった場合は、その時点で、第2動作から第1動作への切り換え条件が成立する。従って、この場合、室外制御器(110)は、所定時間(本実施形態では、30秒間)に亘って第1副調節弁(86)の開度を下限開度に保持する動作を省略し、直ちに第2動作を終了して第1動作を開始してもよい。
−実施形態1の特徴(1)−
本実施形態の室外ユニット(10)は、冷設ユニット(50)に接続され、該冷設ユニット(50)との間で冷媒を循環させて冷凍サイクルを行う。室外ユニット(10)は、圧縮要素(20)と、油分離器(45)と、主油戻し管(81)と、第1主調節弁(82b)と、第1副油戻し管(85)と、第1副調節弁(86)とを備える。圧縮要素(20)は、低圧冷媒を吸入して圧縮し、圧縮後の高圧冷媒を吐出する。油分離器(45)は、高圧冷媒から潤滑油を分離する。主油戻し管(81)は、圧縮要素(20)のうち圧力が低圧冷媒よりも高くて高圧冷媒よりも低い部分である中間圧部(23b)に、油分離器(45)を接続する。第1主調節弁(82b)は、主油戻し管(81)に設けられる。第1副油戻し管(85)は、圧縮要素(20)のうち低圧冷媒が流れる部分である低圧部(24b)に、油分離器(45)を接続する。第1副調節弁(86)は、第1副油戻し管(85)に設けられる。
本実施形態の室外ユニット(10)において、主油戻し管(81)は、第2圧縮機(21b)の第2ケーシング(22b)の内部空間(23b)に、直接に接続される。第2圧縮機(21b)の第2ケーシング(22b)の内部空間(23b)は、圧縮要素(20)の中間圧部である。一方、第1副油戻し管(85)は、第2圧縮機(21b)の第2吸入管(24b)に、第1低圧配管(74)を介して接続される。第2圧縮機(21b)の第2吸入管(24b)は、圧縮要素(20)の低圧部である。
本実施形態の室外ユニット(10)において、第1主調節弁(82b)を開くと、油分離器(45)の潤滑油が主油戻し管(81)を通って圧縮要素(20)の中間圧部(23b)へ供給され、第1副調節弁(86)を開くと、油分離器(45)の潤滑油が第1副油戻し管(85)を通って圧縮要素(20)の低圧部(24b)へ供給される。
本実施形態の室外ユニット(10)において、油分離器(45)の内圧は、圧縮要素(20)から吐出された高圧冷媒の圧力と実質的に等しく、油分離器(45)と低圧部(24b)の圧力差は、油分離器(45)と中間圧部(23b)の圧力差よりも大きい。このため、油分離器(45)と中間圧部(23b)の圧力差が小さく、油分離器(45)から圧縮要素(20)へ供給される潤滑油の量が少なくなり過ぎるときには、第1副調節弁(86)を開いて油分離器(45)から低圧部(24b)へ潤滑油を供給することによって、油分離器(45)から圧縮要素(20)へ供給される潤滑油の量を増加させることができる。その結果、油分離器(45)から圧縮要素(20)へ供給される潤滑油の量を確保できる。
−実施形態1の特徴(2)−
本実施形態の圧縮要素(20)は、第1圧縮機構(26a)と、第2圧縮機構(26b)とを有する。第2圧縮機構(26b)は、圧縮要素(20)へ流入した冷媒を吸入して圧縮する。第1圧縮機構(26a)は、第2圧縮機構(26b)が圧縮した冷媒を吸入して更に圧縮する。
本実施形態の圧縮要素(20)へ流入した冷媒は、第2圧縮機構(26b)によって圧縮され、その後に第1圧縮機構(26a)によって更に圧縮される。
−実施形態1の特徴(3)−
本実施形態の圧縮要素(20)において、第2圧縮機構(26b)と第1圧縮機構(26a)のそれぞれは、電動機(27a,27b)によって回転駆動される流体機械である。本実施形態の室外ユニット(10)は、室外制御器(110)を更に備える。室外制御器(110)は、第1動作と第2動作とを行う。第1動作は、第2圧縮機構(26b)の回転速度が基準速度よりも高いときに、第1主調節弁(82b)を開状態にして第1副調節弁(86)を閉状態にする動作である。第2動作は、第2圧縮機構(26b)の回転速度が基準速度以下のときに、第1副調節弁(86)を開状態にする動作である。本実施形態において、基準速度は、第2圧縮機(21b)の運転周波数が下限周波数であるときの第2圧縮機構(26b)の回転速度である。
本実施形態の室外ユニット(10)において、室外制御器(110)は、第2圧縮機構(26b)の回転速度に応じて第1動作と第2動作を切り換えて行う。第2圧縮機構(26b)の回転速度が基準速度よりも高いときは、主油戻し管(81)を通じて油分離器(45)の潤滑油が圧縮要素(20)の中間圧部(23b)へ供給される。第2圧縮機構(26b)の回転速度が基準速度以下のときは、第1副油戻し管(85)を通じて油分離器(45)の潤滑油が圧縮要素(20)の低圧部(24b)へ供給される。
第1副調節弁(86)が開状態になると、第1圧縮機(21a)から吐出されて油分離器(45)へ流入した冷媒の一部が、第1副油戻し管(85)を通って第2圧縮機(21b)の第2吸入管(24b)へ送られる。このため、第1副調節弁(86)を開状態にすると、圧縮要素(20)の運転容量を引き下げることができる。従って、本実施形態によれば、第1副調節弁(86)を制御することによって、圧縮要素(20)の運転容量の調節範囲を拡大できる。その結果、第2圧縮機(21b)の発停回数を削減でき、第2圧縮機(21b)の信頼性を向上させることができる。
−実施形態1の特徴(4)−
本実施形態の室外制御器(110)は、第2動作において、第1副調節弁(86)を開状態に保ち、且つ第2圧縮機構(26b)へ吸入される冷媒の圧力に基づいて第1副調節弁(86)の開度を調節する。
本実施形態の室外制御器(110)は、第2動作中に、第1副調節弁(86)の開度を調節する。圧縮要素(20)から吐出された冷媒の一部が潤滑油と共に第1副油戻し管(85)を流れる状態において、第1副調節弁(86)の開度が変化すると、第1副油戻し管(85)を流れる潤滑油および冷媒の流量が変化する。この状態において、第1副油戻し管(85)を流れる冷媒を流量が変化すると、圧縮要素(20)から吐出されて油分離器(45)の下流へ流れる冷媒の流量が変化する。従って、本実施形態によれば、第1副調節弁(86)の開度を調節することによって、圧縮要素(20)の運転容量を調節できる。
また、本実施形態の室外制御器(110)は、第2動作中に、第1副調節弁(86)を常に開状態に保つ。このため、室外制御器(110)の第2動作中には、第1副油戻し管(85)を通じて油分離器(45)から圧縮要素(20)の低圧部(24b)へ潤滑油が供給され続ける。従って、本実施形態によれば、油分離器(45)から圧縮要素(20)へ送り返される潤滑油の量を確保しつつ、第1副調節弁(86)の開度を調節することによって、圧縮要素(20)の運転容量を調節できる。
−実施形態1の特徴(5)−
本実施形態の室外制御器(110)は、第2動作において、第1主調節弁(82b)を閉状態に保つ。従って、第2動作中には、第1主調節弁(82b)が閉状態になり、第1副調節弁(86)が開状態になる。
−実施形態1の特徴(6)−
本実施形態の圧縮要素(20)において、主油戻し管(81)によって油分離器(45)に接続される中間圧部(23b)は、圧縮要素(20)において第2圧縮機構(26b)が圧縮して吐出した冷媒が存在する部分である。また、この圧縮要素(20)において、第1副油戻し管(85)によって油分離器(45)に接続される低圧部(24b)は、圧縮要素(20)において第2圧縮機構(26b)へ吸入される冷媒が存在する部分である。
本実施形態の圧縮要素(20)では、冷媒の流通経路における第2圧縮機構(26b)と第1圧縮機構(26a)の間の部分が中間圧部(23b)となり、冷媒の流通経路における第2圧縮機構(26b)の上流側の部分が低圧部(24b)となる。
−実施形態1の特徴(7)−
本実施形態の圧縮要素(20)は、第1圧縮機(21a)と第2圧縮機(21b)とを有する。第2圧縮機(21b)には、第2圧縮機構(26b)と、第2圧縮機構(26b)を収容する第2ケーシング(22b)とが設けられる。第1圧縮機(21a)には、第1圧縮機構(26a)と、第1圧縮機構(26a)を収容する第1ケーシング(22a)とが設けられる。第2圧縮機(21b)において、第2圧縮機構(26b)は、圧縮した冷媒を第2ケーシング(22b)の内部空間(23b)へ吐出する。主油戻し管(81)は、中間圧部である第2ケーシング(22b)の内部空間(23b)に、油分離器(45)を接続する。
本実施形態の圧縮要素(20)は、第2圧縮機(21b)と第1圧縮機(21a)とを備える。圧縮要素(20)では、第2圧縮機(21b)の第2ケーシング(22b)の内部空間(23b)が、中間圧部となる。第1主調節弁(82b)が開状態であるときは、潤滑油が主油戻し管(81)を通って油分離器(45)から第2ケーシング(22b)の内部空間(23b)へ供給される。
−実施形態1の特徴(8)−
本実施形態の冷凍装置(1)は、室外ユニット(10)と、冷設ユニット(50)と、室外ユニット(10)と冷設ユニット(50)を連絡配管(2,3,4,5)で接続することによって構成された冷媒回路(6)とを備える。この冷凍装置(1)は、冷媒回路(6)において冷媒を循環させて冷凍サイクルを行う。
《実施形態2》
実施形態2について説明する。本実施形態の冷凍装置(1)は、実施形態1の冷凍装置(1)において、油分離回路(80)と室外制御器(110)とを変更したものである。ここでは、本実施形態の冷凍装置(1)について、実施形態1の冷凍装置(1)と異なる点を説明する。
−油分離回路の構成−
図8に示すように、本実施形態の油分離回路(80)には、第2副油戻し管(87)が追加されている。
第2副油戻し管(87)は、油分離器(45)の潤滑油を圧縮要素(20)の低圧部へ導入するための配管である。また、後述するように、第2副油戻し管(87)は、圧縮要素(20)の運転容量を調節するためのガス配管を兼ねる。
第2副油戻し管(87)は、一端が主油戻し管(81)の幹管(81a)に接続し、他端が第2低圧配管(75)に接続する。第2副油戻し管(87)は、主油戻し管(81)の幹管(81a)を介して、油分離器(45)の第2出口管(49)に接続される。第2副油戻し管(87)には、第2副調節弁(88)が設けられる。第2副調節弁(88)は、開度可変の流量調節弁である。
第2副油戻し管(87)は、油分離器(45)を、第2低圧配管(75)を介して第3圧縮機(21c)の第3吸入管(24c)に接続する。第3圧縮機(21c)の第3吸入管(24c)は、圧縮要素(20)の低圧部である。第2副油戻し管(87)は、油分離器(45)を第3圧縮機(21c)の第3吸入管(24c)に接続する第2配管である。また、第2副油戻し管(87)に設けられた第2副調節弁(88)は、第2副油戻し管(87)を流れる流体の流量を調節する第2弁である。
−油分離回路の動作−
本実施形態の油分離回路(80)は、上述した第1副油戻し管(85)を用いて圧縮要素(20)の運転容量を調節する動作に加えて、第2副油戻し管(87)を用いて圧縮要素(20)の運転容量を調節する動作を行う。
油分離器(45)の本体容器(46)に溜まった潤滑油の量が少ない状態になると、本体容器(46)内のガス冷媒の一部は、潤滑油と共に第2出口管(49)へ流入する。この状態において第2副調節弁(88)が開状態になると、第2出口管(49)へ流入した冷媒は、第2副油戻し管(87)を通って第2低圧配管(75)へ流入する。その後、冷媒は、室内熱交換器(64)又は室外熱交換器(13)において蒸発した冷媒と共に第3圧縮機(21c)の第3吸入管(24c)へ流入し、第3圧縮機構(26c)へ吸入されて圧縮される。
このように、第2副調節弁(88)が開状態になると、第1圧縮機(21a)から油分離器(45)へ流入した冷媒は、その一部が第2副油戻し管(87)を通って第3圧縮機(21c)へ吸入される。第2副調節弁(88)の開度を調節すると、第2副油戻し管(87)を流れる冷媒の流量が変化し、それに伴って油分離器(45)の第1出口管(48)から第1高圧配管(71)へ流入する冷媒の流量(言い換えると、圧縮要素(20)から吐出されて切換ユニット(30)へ向かう冷媒の流量)が変化する。このように、第2副油戻し管(87)を流れる冷媒の流量を調節することによって、圧縮要素(20)の運転容量が調節される。
−室外制御器の制御動作−
本実施形態の室外制御器(110)は、第1動作と、上述した第1副調節弁(86)を対象とする第2動作とに加えて、第2副調節弁(88)を対象とする第2動作を行う。
〈第1動作〉
図9に示すように、本実施形態の室外制御器(110)は、第1動作において、第1副調節弁(86)だけでなく第2副調節弁(88)も閉状態に保つ。それ以外の点において、本実施形態の室外制御器(110)が行う第1動作は、実施形態1の室外制御器(110)が行う第1動作と同じである。
第1動作中に第3圧縮機(21c)の運転周波数が下限周波数になると、室外制御器(110)は、第1動作を終了し、第2副調節弁(88)を対象とする第2動作を開始する。本実施形態の室外制御器(110)が第2副調節弁(88)を対象とする第2動作を開始するか否かを判断する際に用いる基準速度は、第3圧縮機(21c)の運転周波数が下限周波数であるときの第3圧縮機(21c)の回転速度である。
〈第2動作〉
第2副調節弁(88)を対象とする第2動作において、室外制御器(110)は、第2副調節弁(88)の開度を調節する。この第2動作において、室外制御器(110)は、図9に示すステップST11からステップST15の処理を行う。
室外制御器(110)は、図9に示す第2動作を開始すると、最初にステップST11の処理を行う。このステップST11の処理において、室外制御器(110)は、第1主調節弁(82b)および第2主調節弁(82c)を閉状態とし、第2副調節弁(88)を開状態にする。その結果、油分離回路(80)は、油分離器(45)の潤滑油が主油戻し管(81)の第2分岐管(81c)を通って第3圧縮機(21c)へ供給される状態から、油分離器(45)の潤滑油が第2副油戻し管(87)を通って第3圧縮機(21c)へ供給される状態に切り換わる。
また、ステップST11の処理において、室外制御器(110)は、第2副調節弁(88)の開度を所定の下限開度に設定し、所定時間(本実施形態では、30秒間)に亘って、第2副調節弁(88)の開度を下限開度に保持する。
なお、第2動作中において、第2副調節弁(88)の開度は、常に下限開度以上に保たれる。その結果、第2動作中には、第3液連絡配管(2)から第3圧縮機(21c)へ常に油分離器(45)から潤滑油が供給される。この下限開度は、油分離器(45)から第3圧縮機(21c)へ供給される潤滑油の流量を確保できるような開度に設定される。
次に、室外制御器(110)は、ステップST12の処理を行う。このステップST12の処理において、室外制御器(110)は、第2吸入圧センサ(92)の計測値LP2を、所定の目標低圧LP2_tgと比較する。そして、室外制御器(110)は、第2吸入圧センサ(92)の計測値LP2が目標低圧LP2_tgを下回るという条件(LP2<LP2_tg)が成立した場合はステップST13の処理を行う一方、この条件が成立しない場合はステップST14の処理を行う。
ステップST13の処理において、室外制御器(110)は、第2副調節弁(88)の開度を所定値だけ拡大し、その後に第2副調節弁(88)の開度を所定時間(本実施形態では、30秒間)に亘って保持する。ステップST13の処理が終了すると、室外制御器(110)は、ステップST12の処理を再び行う。
第2吸入圧センサ(92)の計測値LP2が目標低圧LP2_tgを下回る場合は、第3圧縮機(21c)の運転周波数が下限周波数になっているにも拘わらず、圧縮要素(20)の運転容量が室内ユニット(60)の空調負荷に対して過大になっている。そこで、この場合、室外制御器(110)は、第2副調節弁(88)の開度を拡大し、第2副油戻し管(87)を通って第3圧縮機(21c)へ吸入される冷媒の流量を増やすことによって、圧縮要素(20)の運転容量を引き下げる。
ステップST14の処理において、室外制御器(110)は、第2吸入圧センサ(92)の計測値LP2を、所定の目標低圧LP2_tgと比較する。そして、室外制御器(110)は、第2吸入圧センサ(92)の計測値LP2が目標低圧LP2_tgを上回るという条件(LP2>LP2_tg)が成立した場合はステップST15の処理を行う一方、この条件が成立しない場合はステップST12の処理を再び行う。
ステップST15の処理において、室外制御器(110)は、第2副調節弁(88)の開度を所定値だけ縮小し、その後に第2副調節弁(88)の開度を所定時間(本実施形態では、30秒間)に亘って保持する。ステップST15の処理が終了すると、室外制御器(110)は、ステップST12の処理を再び行う。
第2吸入圧センサ(92)の計測値LP2が目標低圧LP2_tgを上回る場合は、圧縮要素(20)の運転容量が室内ユニット(60)の空調負荷に対して過小になっている。そこで、この場合、室外制御器(110)は、第2副調節弁(88)の開度を縮小し、第2副油戻し管(87)を通って第3圧縮機(21c)へ吸入される冷媒の流量を減らすことによって、圧縮要素(20)の運転容量を引き上げる。
第2動作中に第2吸入圧センサ(92)の計測値LP2が目標低圧LP2_tgを上回り(LP2>LP2_tg)、且つ第2副調節弁(88)の開度が下限開度になった場合、室外制御器(110)は、第2副調節弁(88)を対象とする第2動作を終了して第1動作を開始する。この場合は、第2副調節弁(88)の開度を下限開度に設定しても、圧縮要素(20)の運転容量が室内ユニット(60)の空調負荷に対して過小となっている。そこで、この場合、室外制御器(110)は、第2副油戻し管(87)を通じて第3圧縮機(21c)へ冷媒を供給する動作を終了し、各圧縮機構(26a,26b,26c)の運転周波数を調節することによって圧縮要素(20)の運転容量を制御する。
ここで、ステップST15の処理において、室外制御器(110)が第2副調節弁(88)の開度を縮小した結果、第2副調節弁(88)の開度が下限開度になった場合は、その時点で、第2動作から第1動作への切り換え条件が成立する。従って、この場合、室外制御器(110)は、所定時間(本実施形態では、30秒間)に亘って第2副調節弁(88)の開度を下限開度に保持する動作を省略し、直ちに第2動作を終了して第1動作を開始してもよい。
《その他の実施形態》
実施形態1及び2の冷凍装置(1)については、次のような変形例を適用してもよい。なお、以下の変形例は、冷凍装置(1)の機能を損なわない限り、適宜組み合わせたり、置換したりしてもよい。
−第1変形例−
図10に示すように、実施形態1及び2の冷凍装置(1)では、油分離回路(80)に第3副油戻し管(83)が設けられていてもよい。なお、図10は、実施形態1の油分離回路(80)に第3副油戻し管(83)を追加したものを示す。
第3副油戻し管(83)は、一端が主油戻し管(81)の幹管(81a)に接続し、他端が中間圧配管(73)における中間冷却器(17)の上流側の部分に接続する。第3副油戻し管(83)は、主油戻し管(81)の幹管(81a)を介して、油分離器(45)の第2出口管(49)に接続される。第3副油戻し管(83)には、第3副調節弁(84)が設けられる。第3副調節弁(84)は、開度可変の流量調節弁である。
−第2変形例−
実施形態1及び2の冷凍装置(1)は、室外ユニット(10)と冷設ユニット(50)とを備える一方、室内ユニット(60)が省略されていてもよい。この変形例の冷凍装置(1)は、専ら庫内の冷却を行う。また、この変形例の冷凍装置(1)を構成する室外ユニット(10)では、第3圧縮機(21c)が省略される。
また、本変形例の圧縮要素(20)において、第1圧縮機構(26a)と第2圧縮機構(26b)とは、一つのケーシングに収容され、一つの電動機によって回転駆動されてもよい。
−第3変形例−
実施形態1及び2の冷凍装置(1)が備える利用側ユニットは、室内の空気調和を行う室内ユニット(60)に限定されない。本実施形態の冷凍装置(1)において、利用側ユニットは、冷媒によって水を加熱し又は冷却するように構成されていてもよい。本変形例の利用側ユニットには、冷媒と水を熱交換させる熱交換器が、利用側熱交換器として設けられる。
−第4変形例−
実施形態1及び2の冷凍装置(1)は、利用側ユニットとして、温蔵庫の庫内空気を加熱する加熱ユニットを備えていてもよい。この加熱ユニットは、温蔵庫の庫内空間を対象空間とし、庫内空間の温度(具体的には、庫内空間の気温)が設定温度となるように、その利用側熱交換器において加熱した空気を庫内空間へ吹き出す。
以上、実施形態および変形例を説明したが、特許請求の範囲の趣旨および範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。また、以上の実施形態および変形例は、本開示の対象の機能を損なわない限り、適宜組み合わせたり、置換したりしてもよい。
以上説明したように、本開示は、熱源ユニットおよび冷凍装置について有用である。
1 冷凍装置
2 第1液連絡配管 (連絡配管)
3 第1ガス連絡配管(連絡配管)
4 第2液連絡配管 (連絡配管)
5 第2ガス連絡配管(連絡配管)
6 冷媒回路
10 熱源ユニット(室外ユニット)
20 圧縮要素
21a 第1圧縮機(高段圧縮機)
21b 第2圧縮機(低段圧縮機)
21c 第3圧縮機(低段圧縮機)
22a 第1ケーシング(高段ケーシング)
22b 第2ケーシング(低段ケーシング)
22c 第3ケーシング(低段ケーシング)
23b 内部空間(中間圧部)
23c 内部空間(中間圧部)
24b 第2吸入管(低圧部)
24c 第3吸入管(低圧部)
26a 第1圧縮機構(高段圧縮機構)
26b 第2圧縮機構(低段圧縮機構)
26c 第3圧縮機構(低段圧縮機構)
27a 第1電動機(電動機)
27b 第2電動機(電動機)
27c 第3電動機(電動機)
43 油分離器
50 冷設ユニット(利用側機器)
60 室内ユニット(利用側機器)
81 主油戻し管(第1配管)
82b 第1主調節弁(第1弁)
85 第1副油戻し管(第2配管)
86 第1副調節弁(第2弁)
110 制御器(制御器)

Claims (8)

  1. 利用側機器(50,60)に接続され、該利用側機器(50,60)との間で冷媒を循環させて冷凍サイクルを行う熱源ユニットであって、
    低圧冷媒を吸入して圧縮し、圧縮後の高圧冷媒を吐出する圧縮要素(20)と、
    上記高圧冷媒から潤滑油を分離する油分離器(45)と、
    上記圧縮要素(20)のうち圧力が上記低圧冷媒よりも高くて上記高圧冷媒よりも低い部分である中間圧部(23b,23c)に上記油分離器(45)を接続する第1配管(81)と、
    上記第1配管(81)に設けられた第1弁(82b)と、
    上記圧縮要素(20)のうち上記低圧冷媒が流れる部分である低圧部(24b,24c)に上記油分離器(45)を接続する第2配管(85,87)と、
    上記第2配管(85,87)に設けられた第2弁(86,88)とを備える
    ことを特徴とする熱源ユニット。
  2. 請求項1において、
    上記圧縮要素(20)は、
    上記圧縮要素(20)へ流入した冷媒を吸入して圧縮する低段圧縮機構(26b,26c)と、
    上記低段圧縮機構(26b,26c)が圧縮した冷媒を吸入して更に圧縮する高段圧縮機構(26a)とを有する
    ことを特徴とする熱源ユニット。
  3. 請求項2において、
    上記低段圧縮機構(26b,26c)と上記高段圧縮機構(26a)のそれぞれは、電動機(27a,27b,27c)によって回転駆動される流体機械であり、
    上記低段圧縮機構(26b,26c)の回転速度が基準速度よりも高いときに上記第1弁(82b)を開状態にして上記第2弁(86,88)を閉状態にする第1動作と、上記低段圧縮機構(26b,26c)の回転速度が上記基準速度以下のときに上記第2弁(86,88)を開状態にする第2動作とを行う制御器(110)を更に備える
    ことを特徴とする熱源ユニット。
  4. 請求項3において、
    上記制御器(110)は、上記第2動作において、上記第2弁(86,88)を開状態に保ち、且つ上記低段圧縮機構(26b,26c)へ吸入される冷媒の圧力に基づいて上記第2弁(86,88)の開度を調節する
    ことを特徴とする熱源ユニット。
  5. 請求項3又は4において、
    上記制御器(110)は、上記第2動作において、上記第1弁(82b)を閉状態に保つ
    ことを特徴とする熱源ユニット。
  6. 請求項2乃至5のいずれか一つにおいて、
    上記第1配管(81)によって上記油分離器(45)に接続される上記中間圧部(23b,23c)は、上記圧縮要素(20)において上記低段圧縮機構(26b,26c)が圧縮して吐出した冷媒が存在する部分であり、
    上記第2配管(85,87)によって上記油分離器(45)に接続される上記低圧部(24b,24c)は、上記圧縮要素(20)において上記低段圧縮機構(26b,26c)へ吸入される冷媒が存在する部分である
    ことを特徴とする熱源ユニット。
  7. 請求項6において、
    上記圧縮要素(20)は、
    上記低段圧縮機構(26b,26c)と該低段圧縮機構(26b,26c)を収容する低段ケーシング(22b,22c)とが設けられた低段圧縮機(21b,21c)と、
    上記高段圧縮機構(26a)と該高段圧縮機構(26a)を収容する高段ケーシング(22a)とが設けられた高段圧縮機(21a)とを有し、
    上記低段圧縮機(21b,21c)は、上記低段圧縮機構(26b,26c)が圧縮した冷媒を上記低段ケーシング(22b,22c)の内部空間(23b)へ吐出し、
    上記第1配管(81)は、上記中間圧部である上記低段ケーシング(22b,22c)の内部空間(23b)に上記油分離器(45)を接続する
    ことを特徴とする熱源ユニット。
  8. 請求項1乃至7のいずれか一つの熱源ユニット(10)と、
    利用側機器(50,60)と、
    上記熱源ユニット(10)と上記利用側機器(50,60)を連絡配管(2,3,4,5)で接続することによって構成された冷媒回路(6)とを備え、
    上記冷媒回路(6)において冷媒を循環させて冷凍サイクルを行う
    ことを特徴とする冷凍装置。
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