JP2010121849A - 冷凍装置 - Google Patents

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【課題】2つの蒸発器において冷媒の蒸発温度が互いに異なる冷凍サイクルを行う冷凍装置において、圧縮機構の各圧縮機で冷凍機油が不足する事態が生じることを回避しつつ、冷凍装置の運転効率の低下を抑制することにある。
【解決手段】コントローラ(110)は、庫内熱交換器(64a)における蒸発温度が室内熱交換器(54)における蒸発温度よりも低くなる冷凍サイクルの実行中に、第1動作と第2動作とを交互に行う。第1動作中のコントローラ(110)は、第2室外膨張弁(67)を開状態に設定して第1固定側操作弁(38b)を閉状態に設定する。第2動作中のコントローラ(110)は、第1固定側操作弁(38b)を開状態に設定すると共に第2室外膨張弁(67)を通過後の冷媒の圧力が第1固定圧縮機(14b)の中間圧の圧縮室(73)の内圧以上になるように第2室外膨張弁(67)の開度を第1動作時よりも拡大する。
【選択図】図8

Description

本発明は、2つの蒸発器において冷媒の蒸発温度が互いに異なる冷凍サイクルを行う冷凍装置に関するものである。
従来より、冷凍サイクルを行う冷媒回路を備えた冷凍装置が知られている。この種の冷凍装置は、食品等を貯蔵する冷蔵庫や冷凍庫等の冷却機や、室内を冷暖房する空調機などに広く利用されている。
特許文献1には、室内ユニットと冷蔵ユニットとが設けられた冷凍装置が開示されている。この冷凍装置では、室内ユニットの室内熱交換器及び冷蔵ユニットの冷蔵熱交換器を共に蒸発器として動作させる第1冷房冷凍運転及び第2冷房冷凍運転が行われる。その際、インバータ圧縮機は、冷蔵熱交換器で蒸発した冷媒を吸入する。第1ノンインバータ圧縮機は、第1冷房冷凍運転では冷蔵熱交換器で蒸発した冷媒を吸入し、第2冷房冷凍運転では室内熱交換器で蒸発した冷媒を吸入する。第2ノンインバータ圧縮機は、室内熱交換器で蒸発した冷媒を吸入する。第1冷房冷凍運転及び第2冷房冷凍運転では、冷蔵熱交換器における冷媒の蒸発温度が室内熱交換器における冷媒の蒸発温度よりも低くなる。
また、特許文献2には、3台の圧縮機の中間圧の圧縮室の各々にインジェクション管が接続された冷凍装置が開示されている。インジェクション管は、1本の配管から分岐して、各圧縮機の中間圧の圧縮室に接続されている。各圧縮機の中間圧の圧縮室には、インジェクション管を通じて、中間圧に減圧された冷媒が注入される。また、インジェクション管には、油分離器から延びる油戻し管が接続されている。この冷凍装置では、油分離器で分離された冷凍機油を圧縮機の吸入管へ戻す場合には、その圧縮機が吸入する冷媒の流量が減少して冷媒回路における冷媒の循環量が減少するので、油分離器で分離された冷凍機油を圧縮機の中間圧の圧縮室へ戻す構成が採用されている。
特開2007−78338号公報 特開2007−178052号公報
ところで、2つの蒸発器において冷媒の蒸発温度が互いに異なる冷凍サイクルを行う特許文献1のような冷凍装置においても、特許文献2のように、圧縮機構の各圧縮機の中間圧の圧縮室にインジェクション通路を接続して、そのインジェクション通路における各圧縮機の中間圧の圧縮室に対して分岐する箇所の上流に注入側減圧弁を設けると共に、圧縮機構の吐出側の油分離手段で分離された冷凍機油を各圧縮機へ戻すための油戻し通路をインジェクション通路に接続することが考えられる。
ところが、このような冷凍装置では、2つの蒸発器において冷媒の蒸発温度が互いに異なる冷凍サイクルの実行中は、蒸発温度(蒸発圧力)が低い方の第1蒸発器で蒸発した冷媒を吸入する第1圧縮機よりも、蒸発温度(蒸発圧力)が高い方の第2蒸発器で蒸発した冷媒を吸入する第2圧縮機の方が、インジェクション通路が開口する中間圧の圧縮室の内圧が高くなるので、油分離手段で分離した冷凍機油を第1圧縮機と第2圧縮機に同じように戻すことができない。
このような冷凍装置では、インジェクション通路における注入側減圧弁を通過後の冷媒の圧力(以下、「注入側中間圧」という。)を第2圧縮機の中間圧の圧縮室の内圧よりも低くなるように調節すると、インジェクション通路では、第2圧縮機側へは冷媒が流れなくなるので、油分離手段で分離された冷凍機油が第1圧縮機にしか戻らず、第2圧縮機で冷凍機油が不足するおそれがある。一方、第2圧縮機にも冷凍機油が戻るように、注入側中間圧を第2圧縮機の中間圧の圧縮室の内圧以上に調節すると、第1圧縮機にとっては、注入側中間圧が高くなりすぎて、中間圧の圧縮室に流入する冷媒の流量が、吐出冷媒の温度を低下させるのに必要な流量に対して、多くなり過ぎるおそれがある。中間圧の圧縮室に流入する冷媒の流量が過多になると、過多となる冷媒の圧縮に要するエネルギーが第1圧縮機で無駄に消費されることになるので、冷凍装置の運転効率が低下してしまう。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、2つの蒸発器において冷媒の蒸発温度が互いに異なる冷凍サイクルを行う冷凍装置において、圧縮機構の各圧縮機で冷凍機油が不足する事態が生じることを回避しつつ、冷凍装置の運転効率の低下を抑制することにある。
第1の発明は、第1圧縮機(14a)及び第2圧縮機(14b)を有する圧縮機構(40)と第1蒸発器(64)と第2蒸発器(54)とが設けられて、第1蒸発器(64)における冷媒の蒸発温度が第2蒸発器(54)における冷媒の蒸発温度よりも低くなって第1蒸発器(64)で蒸発した冷媒を第1圧縮機(14a)が吸入して第2蒸発器(54)で蒸発した冷媒を第2圧縮機(14b)が吸入する冷凍サイクルを行う冷媒回路(4)を備えた冷凍装置(1)を対象とする。
そして、この冷凍装置(1)は、上記冷媒回路(4)には、上記第1圧縮機(14a)の中間圧の圧縮室(73)及び上記第2圧縮機(14b)の中間圧の圧縮室(73)に接続されたインジェクション通路(30)と、該インジェクション通路(30)において該第1圧縮機(14a)に接続する第1分岐通路(30a)と該第2圧縮機(14b)に接続する第2分岐通路(30b)とに分岐する箇所の上流に配置された注入側減圧弁(67)と、上記第2分岐通路(30b)に配置された分岐側操作弁(38b)と、上記圧縮機構(40)から吐出された冷媒から冷凍機油を分離する油分離手段(36)と、該油分離手段(36)で分離された冷凍機油を上記インジェクション通路(30)を介して上記第1圧縮機(14a)及び上記第2圧縮機(14b)へ戻すための油戻し通路(46)と、が設けられ、上記冷凍サイクルの実行中に、上記注入側減圧弁(67)を開状態に設定すると共に上記第2分岐通路(30b)の分岐側操作弁(38b)を閉状態に設定する第1動作と、該分岐側操作弁(38b)を開状態に設定すると共に上記インジェクション通路(30)における注入側減圧弁(67)を通過後の冷媒の圧力が上記第2圧縮機(14b)の中間圧の圧縮室(73)の内圧以上になるように上記注入側減圧弁(67)の開度を上記第1動作中よりも拡大する第2動作とを交互に行う制御手段(110)を備えている。
第1の発明では、第1蒸発器(64)における冷媒の蒸発温度が第2蒸発器(54)における冷媒の蒸発温度よりも低くなる冷凍サイクルの実行中に、制御手段(110)が第1動作と第2動作とを交互に行う。制御手段(110)が第1動作を実行中は、注入側減圧弁(67)が開状態に設定されて第2分岐通路(30b)の分岐側操作弁(38b)が閉状態に設定されるので、油分離手段(36)で分離された冷凍機油は、油戻し通路(46)を通って、第1圧縮機(14a)だけに戻る。一方、制御手段(110)が第2動作を実行中は、第2分岐通路(30b)の分岐側操作弁(38b)が開状態に設定された状態で、注入側中間圧が第2圧縮機(14b)の中間圧の圧縮室(73)の内圧以上に調節されるので、油分離手段(36)で分離された冷凍機油は、第2圧縮機(14b)に戻る。制御手段(110)は第2動作中に注入側減圧弁(67)を第1動作よりも大きい開度に調節するので、第1動作中は注入側減圧弁(67)が第2動作よりも小さい開度に調節されていることになる。第1動作のときは、第2動作のときに比べて注入側中間圧が低くなる。この第1の発明では、油分離手段(36)からの冷凍機油を第2圧縮機(14b)に戻さない第1動作のときには、油分離手段(36)からの冷凍機油を第2圧縮機(14b)に戻す第2動作のときに比べて、注入側中間圧が低くなるようにしている。
なお、本願明細書において、「中間圧の圧縮室(73)」とは、圧縮行程の途中の圧縮室を意味している。中間圧の圧縮室(73)の内圧は、冷凍サイクルにおける高圧と低圧の間の値になる。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記第1分岐通路(30a)に、開度可変の分岐側操作弁(38a)が設けられる一方、上記制御手段(110)は、上記第1分岐通路(30a)の分岐側操作弁(38a)を上記第1動作中よりも上記第2動作中の方が小さい開度に調節する。
第2の発明では、注入側中間圧が第2圧縮機(14b)の中間圧の圧縮室(73)の内圧以上に調節される第2動作のときには、第1分岐通路(30a)の分岐側操作弁(38a)が、第1動作中よりも小さい開度に調節される。つまり、注入側中間圧が高くなる方の第2動作のときに、第1圧縮機(14a)の中間圧の圧縮室(73)に流入する冷媒の流量がある程度絞られる。
第3の発明は、上記第1又は第2の発明において、上記第2分岐通路(30b)の分岐側操作弁(38b)は、開度可変に構成される一方、上記第2動作中の制御手段(110)は、上記第2分岐通路(30b)の分岐側操作弁(38b)を全開に設定する。
第3の発明では、油分離手段(36)からの冷凍機油を第2圧縮機(14b)に戻す第2動作のときに、第2分岐通路(30b)の分岐側操作弁(38b)が全開に調節される。このため、第2動作のときに第2圧縮機(14b)に戻る単位時間当たりの冷凍機油の量が多くなる。
第4の発明は、上記第1乃至第3の何れか1つの発明において、上記第2動作中の制御手段(110)は、上記第2圧縮機(14b)に吸入される冷媒の圧力が所定の縮小制御判定値以上になると、該第2圧縮機(14b)に吸入される冷媒の圧力が上記縮小制御判定値よりも低くなるように、上記第2蒸発器(54)の液側に設けられた流量調節弁(53)の開度を縮小する。
第4の発明では、注入側中間圧が第2圧縮機(14b)の中間圧の圧縮室(73)の内圧以上に調節される第2動作のときに、第2圧縮機(14b)に吸入される冷媒の圧力が縮小制御判定値以上になると、第2圧縮機(14b)に吸入される冷媒の圧力が縮小制御判定値よりも低くなるように流量調節弁(53)の開度が縮小される。従って、第2動作のときに、第2圧縮機(14b)に吸入される冷媒の圧力がそれほど高い値にならない。
第5の発明は、上記第1乃至第4の何れか1つの発明において、上記インジェクション通路(30)における上記注入側減圧弁(67)を通過後の冷媒によって、上記第1蒸発器(64)及び上記第2蒸発器(54)のうち少なくとも一方へ供給される冷媒を冷却する冷却熱交換器(17)を備え、上記第1動作中の制御手段(110)は、上記インジェクション通路(30)における上記冷却熱交換器(17)を通過後の冷媒の過熱度が所定の目標値になるように上記注入側減圧弁(67)の開度を調節する。
第5の発明では、インジェクション通路(30)における注入側減圧弁(67)を通過後の冷媒によって第1蒸発器(64)及び第2蒸発器(54)のうち少なくとも一方へ供給する冷媒を冷却する冷却熱交換器(17)が設けられている。油分離手段(36)からの冷凍機油を第2圧縮機(14b)に戻さない第1動作のときには、インジェクション通路(30)における冷却熱交換器(17)を通過後の冷媒の過熱度が所定の目標値になるように、注入側減圧弁(67)の開度が調節される。
第6の発明は、上記第1乃至第5の何れか1つの発明において、上記第1蒸発器(64)が庫内空気と冷媒とを熱交換させる庫内熱交換器(64)により構成され、上記第2蒸発器(54)が室内空気と冷媒とを熱交換させる室内熱交換器(54)により構成される冷凍サイクルが行われる。
第6の発明では、冷媒回路(4)において、庫内熱交換器(64)における冷媒の蒸発温度が室内熱交換器(54)における冷媒の蒸発温度よりも低くなる冷凍サイクルが行われる。この冷凍サイクルの実行中は、庫内熱交換器(64)で冷却された空気が庫内へ供給され、室内熱交換器(54)で冷却された空気が室内へ供給される。
本発明では、油分離手段(36)からの冷凍機油を第2圧縮機(14b)に戻さない第1動作のときには、油分離手段(36)からの冷凍機油を第2圧縮機(14b)に戻す第2動作のときに比べて、注入側中間圧が低くなるようにしている。このため、油分離手段(36)からの冷凍機油を第2圧縮機(14b)に戻さない第1動作のときには、第1圧縮機(14a)の中間圧の圧縮室(73)へ流入する冷媒の流量が吐出冷媒の温度を低下させるのに必要な流量に対して多くなり過ぎることが抑制され、第1圧縮機(14a)で冷媒の圧縮にエネルギーが無駄に消費されることが抑制される。ここで、圧縮機は冷凍機油をある程度貯留することができるので、冷凍機油を常に圧縮機へ戻さなくても、圧縮機内の全ての冷凍機油が直ちに無くなる訳ではない。このため、冷凍機油が戻らない間でも、しばらくの間であれば、圧縮機に残留している冷凍機油によって摺動箇所を潤滑することができる。従って、本発明のように油分離手段(36)で分離した冷凍機油を間欠的に第2圧縮機(14b)に戻すようにしても、第2圧縮機(14b)で冷凍機油が不足する事態が生じることを回避することができる。そして、その上で、油分離手段(36)からの冷凍機油を第2圧縮機(14b)に戻さないときには、第1圧縮機(14a)で冷媒の圧縮にエネルギーが無駄に消費されることを抑制しているので、冷凍装置(1)の運転効率の低下を抑制することができる。
また、第2の発明では、注入側中間圧が高くなる方の第2動作のときに、第1圧縮機(14a)の中間圧の圧縮室(73)に流入する冷媒の流量がある程度絞られるようにしている。このため、第2動作のときに第1圧縮機(14a)で冷媒の圧縮にエネルギーが無駄に消費されることを抑制することができるので、冷凍装置(1)の運転効率の低下をさらに抑制することができる。
また、第3の発明では、第2動作のときに、第2分岐通路(30b)の分岐側操作弁(38b)を全開に調節することで、第2圧縮機(14b)に戻る単位時間当たりの冷凍機油の量が多くなるようにしている。このため、第2動作の時間を短縮することができる。
また、第4の発明では、注入側中間圧が第2圧縮機(14b)の中間圧の圧縮室(73)の内圧以上に調節される第2動作のときに、第2圧縮機(14b)に吸入される冷媒の圧力が縮小制御判定値以上になると、流量調節弁(53)の開度を縮小することで、第2圧縮機(14b)に吸入される冷媒の圧力がそれほど高い値にならないようにしている。このため、第2動作のときに、第2圧縮機(14b)の中間圧の圧縮室(73)の内圧がそれほど高い値にならないので、第2圧縮機(14b)の中間圧の圧縮室(73)の内圧の上昇に伴って注入側中間圧が高くなる事態を回避することができる。
また、第5の発明では、油分離手段(36)からの冷凍機油を第2圧縮機(14b)に戻さない第1動作のときには、インジェクション通路(30)における冷却熱交換器(17)を通過後の冷媒の過熱度が所定の目標値になるように、注入側減圧弁(67)の開度が調節される。冷却熱交換器(17)を通過後の冷媒の過熱度を目標値に調節する過熱度制御を行えば、冷却熱交換器(17)における熱交換効率が比較的高くなる。このため、第1動作のときには、注入側減圧弁(67)を通過後の冷媒によって、第1蒸発器(64)及び第2蒸発器(54)のうち少なくとも一方へ供給する冷媒を効率的に冷却することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本実施形態は、本発明に係る冷凍装置(1)である。冷凍装置(1)は、例えばコンビニエンスストアに設けられる。冷凍装置(1)は、図1に示すように、室外に設置される室外ユニット(10)と、店内空間を空調する室内ユニット(50)と、庫内を冷却する2台の庫内ユニット(60a,60b)と、ブースタユニット(80)とを備えている。2台の庫内ユニット(60a,60b)は、冷蔵用の第1庫内ユニット(60a)と冷凍用の第2庫内ユニット(60b)とから構成されている。
室外ユニット(10)には室外回路(11)が、室内ユニット(50)には室内回路(52)が、第1庫内ユニット(60a)には第1庫内回路(61a)が、第2庫内ユニット(60b)には第2庫内回路(61b)が、ブースタユニット(80)にはブースタ回路(81)がそれぞれ設けられている。この冷凍装置(1)では、室外回路(11)、室内回路(52)、第1庫内回路(61a)、第2庫内回路(61b)、及びブースタ回路(81)を4本の連絡配管(2a,2b,3a,3b)で接続することによって、蒸気圧縮冷凍サイクルを行う冷媒回路(4)が構成されている。第1庫内回路(61a)と第2庫内回路(61b)は並列に接続されている。また、第2庫内回路(61b)とブースタ回路(81)は直列に接続されている。
4本の連絡配管(2a,2b,3a,3b)は、第1液側連絡配管(2a)、第2液側連絡配管(2b)、第1ガス側連絡配管(3a)、及び第2ガス側連絡配管(3b)から構成されている。第1液側連絡配管(2a)は、一端が室外回路(11)の第1液側閉鎖弁(111)に接続され、他端が室内回路(52)に接続されている。第2液側連絡配管(2b)は、一端が室外回路(11)の第2液側閉鎖弁(112)に接続され、他端が2手に分岐して第1庫内回路(61a)と第2庫内回路(61b)に接続されている。第1ガス側連絡配管(3a)は、一端が室外回路(11)の第1ガス側閉鎖弁(113)に接続され、他端が室内回路(52)に接続されている。第2ガス側連絡配管(3b)は、一端が室外回路(11)の第2ガス側閉鎖弁(114)に接続され、他端が2手に分岐して第1庫内回路(61a)と第2庫内回路(61b)に接続されている。なお、第2庫内回路(61b)とブースタ回路(81)との間は、接続ガス管(5)によって接続されている。
《室外ユニット》
室外回路(11)には、圧縮機構(40)、室外熱交換器(15)、及びレシーバ(16)が設けられている。圧縮機構(40)は、運転容量が可変の可変圧縮機(14a)と、運転容量が固定の第1固定圧縮機(14b)と、運転容量が固定の第2固定圧縮機(14c)とから構成されている。圧縮機構(40)では、これらの圧縮機(14a,14b,14c)の吐出側が互いに接続されている。また、これらの圧縮機(14a,14b,14c)は、吸入側が後述する第3四路切換弁(33)に接続されている。
可変圧縮機(14a)には、インバータを介して電力が供給される。可変圧縮機(14a)は、インバータの出力周波数を変化させることによって、その運転容量を段階的に調節することができるように構成されている。一方、第1固定圧縮機(14b)及び第2固定圧縮機(14c)は、電動機が常に一定の回転速度で運転されるものであって、その運転容量が変更不能となっている。なお、第1固定圧縮機(14b)や第2固定圧縮機(14c)の代わりに、運転容量が可変の圧縮機(14b,14c)を用いてもよい。
可変圧縮機(14a)は、庫内ユニット(60a,60b)で蒸発した冷媒を吸入する庫内用圧縮機(34)を構成している。可変圧縮機(14a)は、庫内専用の圧縮機である。第1固定圧縮機(14b)は、冷房運転時に室内ユニット(50)で蒸発した冷媒を吸入する室内用圧縮機(35)を構成している。第1固定圧縮機(14b)は、室内専用の圧縮機である。また、第2固定圧縮機(14c)は、後述する第3四路切換弁(33)が第1状態のときに庫内用圧縮機(34)を構成し、その第3四路切換弁(33)が第2状態のときに室内用圧縮機(35)を構成する。つまり、第2固定圧縮機(14c)は、庫内用圧縮機(34)と室内用圧縮機(35)に兼用される。
可変圧縮機(14a)、第1固定圧縮機(14b)、及び第2固定圧縮機(14c)は、同じタイプの圧縮機である。各圧縮機(14)は、図2および図3に示すように、全密閉型で且つ高圧ドーム型のスクロール圧縮機である。各圧縮機(14)は、スクロール式の流体機械(82)と、ステータ(83)とロータ(84)からなる電動機(85)とを備えている。
この流体機械(82)では、固定スクロール(75)のラップ(75a)と可動スクロール(76)のラップ(76a)の間に複数の圧縮室(73)が形成されている。流体機械(82)では、吸入管(57)に連通する吸入ポート(98)から吸い込んだ冷媒が圧縮されて、圧縮された冷媒が吐出管(56)に連通する吐出ポート(93)から吐出される。また、この流体機械(82)には、後述するインジェクション管(30)に連通する中間ポート(99)が形成されている。中間ポート(99)は、圧縮行程の途中の中間圧の圧縮室(73)に開口している。また、各圧縮機(14)のケーシング(70)の底部には、冷凍機油が貯留されている。冷凍機油は、駆動軸(90)の内部に形成された給油通路(104)を通じて、流体機械(82)の摺動部や駆動軸(90)の摺動部に供給され、その一部が冷媒と共に吐出管(56)から吐出される。油面が駆動軸(90)の下端よりも上に位置する間は、冷凍機油を供給することができる。
可変圧縮機(14a)の第1吐出管(56a)、第1固定圧縮機(14b)の第2吐出管(56b)及び第2固定圧縮機(14c)の第3吐出管(56c)は、1本の吐出合流管(21)に接続されている。吐出合流管(21)は、第1四路切換弁(31)に接続されている。吐出合流管(21)からは吐出分岐管(22)が分岐している。吐出分岐管(22)は、第2四路切換弁(32)に接続されている。
各吐出管(56)には、圧縮機(14)側から順に、油分離器(37a,37b,37c)と高圧圧力スイッチ(39a,39b,39c)と逆止弁(CV1,CV2,CV3)とが配置されている。各高圧圧力スイッチ(39)は、異常高圧時に圧縮機(14)を緊急停止させるように構成されている。各逆止弁(CV1,CV2,CV3)は、圧縮機(14)へ向かう冷媒の流れを禁止するように構成されている。なお、油分離器(37a,37b,37c)についての詳細は後述する。
可変圧縮機(14a)の第1吸入管(57a)は、第2ガス側閉鎖弁(114)に接続されている。第1固定圧縮機(14b)の第2吸入管(57b)は、第2四路切換弁(32)に接続されている。第2固定圧縮機(14c)の第3吸入管(57c)は、第3四路切換弁(33)に接続されている。第1吸入管(57a)からは、第1吸入分岐管(58a)が分岐している。第2吸入管(57b)からは、第2吸入分岐管(58b)が分岐している。第1吸入分岐管(58a)及び第2吸入分岐管(58b)は共に第3四路切換弁(33)に接続されている。また、第1吸入分岐管(58a)及び第2吸入分岐管(58b)には、第3四路切換弁(33)側からの冷媒の流れを禁止する逆止弁(CV4,CV5)がそれぞれ設けられている。
室外熱交換器(15)は、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器により構成されている。室外熱交換器(15)は熱源側熱交換器を構成している。室外熱交換器(15)の近傍には、室外熱交換器(15)に室外空気を送る室外ファン(23)が設けられている。室外熱交換器(15)では、冷媒と室外空気との間で熱交換が行われる。
室外熱交換器(15)のガス側は、第1四路切換弁(31)に接続されている。室外熱交換器(15)の液側は、第1液管(24)を介してレシーバ(16)の頂部に接続されている。第1液管(24)には、室外熱交換器(15)へ向かう冷媒の流れを禁止する逆止弁(CV6)が設けられている。
レシーバ(16)は、縦長の密閉容器状に構成されている。レシーバ(16)では、室外熱交換器(15)等で凝縮した高圧冷媒が一時的に貯留される。レシーバ(16)の頂部には、第1液管(24)に加えて、開閉自在の第1電磁弁(SV1)が設けられたガス抜き管(48)が接続されている。また、レシーバ(16)の底部には、第2液管(25)の一端が接続されている。第2液管(25)の他端は、第1分岐管(26)と第2分岐管(27)とに分岐している。
第1分岐管(26)は、第1液側閉鎖弁(111)に接続されている。第1分岐管(26)は、第1液側連絡配管(2a)を介して室内回路(52)に連通している。第1分岐管(26)には、第2液管(25)へ向かう冷媒の流れを禁止する逆止弁(CV7)が設けられている。第1分岐管(26)からは、第1液管(24)における逆止弁(CV6)とレシーバ(16)の間に接続された第3分岐管(28)が分岐している。第3分岐管(28)には、第1分岐管(26)へ向かう冷媒の流れを禁止する逆止弁(CV8)が設けられている。
第2分岐管(27)は、第2液側閉鎖弁(112)に接続されている。第2分岐管(27)は、第2液側連絡配管(2b)を介して各庫内回路(61a,61b)に連通している。第2分岐管(27)には冷却熱交換器(17)が設けられている。第2分岐管(27)からは、第4分岐管(29)とインジェクション管(30)とが分岐している。
第4分岐管(29)は、冷却熱交換器(17)と第2液側閉鎖弁(112)の間から分岐している。第4分岐管(29)は、第2分岐管(27)に接続されている方とは逆端が第1液管(24)における室外熱交換器(15)と逆止弁(CV6)の間に接続されている。第4分岐管(29)には、開度可変の電子膨張弁により構成された第1室外膨張弁(66)が設けられている。
インジェクション管(30)は、第4分岐管(29)の分岐箇所と第2液側閉鎖弁(112)の間から分岐している。インジェクション管(30)はインジェクション通路を構成している。インジェクション管(30)は、第2分岐管(27)から延びる主注入管(30d)と、主注入管(30d)から分岐して可変圧縮機(14a)の中間圧の圧縮室(73)に接続された可変側分岐管(30a)と、主注入管(30d)から分岐して第1固定圧縮機(14b)の中間圧の圧縮室(73)に接続された第1固定側分岐管(30b)と、主注入管(30d)から分岐して第2固定圧縮機(14c)の中間圧の圧縮室(73)に接続された第2固定側分岐管(30c)とを備えている。
主注入管(30d)には、第2分岐管(27)側から順番に、注入側減圧弁(67)を構成する第2室外膨張弁(67)と、冷却熱交換器(17)とが設けられている。第2室外膨張弁(67)は開度可変の電子膨張弁により構成されている。第2室外膨張弁(67)では、第2分岐管(27)から主注入管(30d)に流入した冷媒が、冷凍サイクルにおける中間圧に減圧される。また、主注入管(30d)には、冷却熱交換器(17)の下流の位置にガス抜き管(48)が接続されている。
冷却熱交換器(17)は、第1流路(17a)を流通する冷媒と第2流路(17b)を流通する冷媒とを熱交換させるように構成されている。冷却熱交換器(17)は、例えばプレート式の熱交換器により構成されている。冷却熱交換器(17)では、第1流路(17a)が第2分岐管(27)に接続され、第2流路(17b)が主注入管(30d)における第2室外膨張弁(67)の下流に接続されている。冷却熱交換器(17)における熱交換では、第2分岐管(27)の高圧の冷媒が主注入管(30d)の中間圧の冷媒によって冷却される。
可変側分岐管(30a)には可変側操作弁(38a)が設けられ、第1固定側分岐管(30b)には第1固定側操作弁(38b)が設けられ、第2固定側分岐管(30c)には第2固定側操作弁(38c)が設けられている。各操作弁(38a,38b,38c)は、制御パルス(EV)の最大値が例えば480パルスの開度可変の電子膨張弁により構成されている。
第1四路切換弁(31)は、第1ポート(P1)が吐出合流管(21)に、第2ポート(P2)が第2四路切換弁(32)の第4ポート(P4)に、第3ポート(P3)が室外熱交換器(15)に、第4ポート(P4)が第1ガス側閉鎖弁(113)にそれぞれ接続されている。また、第2四路切換弁(32)は、第1ポート(P1)が吐出分岐管(22)に、第2ポート(P2)が第2吸入管(57b)に、第4ポート(P4)が第1四路切換弁(31)の第2ポート(P2)にそれぞれ接続されている。第2四路切換弁(32)の第3ポート(P3)は閉塞された閉鎖ポートに構成されている。また、第3四路切換弁(33)は、第1ポート(P1)が吐出合流管(21)に接続された高圧管(120)に、第2ポート(P2)が第3吸入管(57c)に、第3ポート(P3)が第2吸入分岐管(58b)に、第4ポート(P4)が第1吸入分岐管(58a)にそれぞれ接続されている。
第1乃至第3の各四路切換弁(31,32,33)は、第1ポート(P1)と第3ポート(P3)が互いに連通して第2ポート(P2)と第4ポート(P4)が互いに連通する第1状態(図1に実線で示す状態)と、第1ポート(P1)と第4ポート(P4)が互いに連通して第2ポート(P2)と第3ポート(P3)が互いに連通する第2状態(図1に破線で示す状態)との間で切換自在に構成されている。
本実施形態では、上述したように、各吐出管(56)に油分離器(37a,37b,37c)が設けられている。各油分離器(37)は、密閉容器状に構成され、圧縮機(14)から吐出された冷媒から冷凍機油を分離するように構成されている。これらの油分離器(37)は油分離手段(36)を構成している。なお、本実施形態では、各吐出管(56)に油分離器(37)を設けているが、各吐出管(56)に油分離器(37)を設けずに、特許文献2に記載の冷凍装置ように、吐出合流管(21)に油分離手段を構成する油分離器(37)を設けてもよい。
第1吐出管(56a)の第1油分離器(37a)には第1油戻し分岐管(42)が接続され、第2吐出管(56b)の第2油分離器(37b)には第2油戻し分岐管(43)が接続され、第3吐出管(56c)の第3油分離器(37c)には第3油戻し分岐管(44)が接続されている。第1油戻し分岐管(42)、第2油戻し分岐管(43)及び第3油戻し分岐管(44)は、油分離器(37)とは逆側が、主注入管(30d)に繋がる油戻し合流管(45)に接続されている。第1油戻し分岐管(42)、第2油戻し分岐管(43)、第3油戻し分岐管(44)及び油戻し合流管(45)は、油戻し通路(46)を構成している。
なお、油戻し合流管(45)の下流側が、3本に分岐して、それぞれがインジェクション管(30)の分岐管(30a,30b,30c)に接続されていてもよい。また、第1油分離器(37a)から延びる第1油戻し分岐管(42)が可変圧縮機(14a)の中間圧の圧縮室(73)に接続され、第2油分離器(37b)から延びる第2油戻し分岐管(43)が第1固定圧縮機(14b)の中間圧の圧縮室(73)に接続され、第3油分離器(37c)から延びる第3油戻し分岐管(44)が第2固定圧縮機(14c)の中間圧の圧縮室(73)に接続されていてもよい。つまり、各油分離器(37)で分離された冷凍機油を合流させることなく個別に各圧縮機(14)に戻してもよい。
各油戻し分岐管(42,43,44)には、油分離器(37)側から順番に、油分離器(37)側へ戻る冷凍機油の流れを禁止する逆止弁(CV9,CV10,CV11)と、高圧の冷凍機油を中間圧に減圧するキャピラリーチューブ(41a,41b,41c)とが設けられている。各油分離器(37)で分離された冷凍機油は、各油戻し分岐管(42,43,44)等を通じて圧縮機(14)の中間圧の圧縮室(73)に戻る。
また、室外ユニット(10)には、各種のセンサが設けられている。具体的に、吐出合流管(21)には、吐出圧力センサ(18)が設けられている。各吐出管(56)には、吐出温度センサ(48a,48b,48c)が設けられている。第1吸入管(57a)には、第1吸入圧力センサ(19a)及び第1吸入温度センサ(20a)が設けられている。第2吸入管(57b)には、第2吸入圧力センサ(19b)及び第2吸入温度センサ(20b)が設けられている。第2分岐管(27)には、液温度センサ(72)が設けられている。インジェクション管(30)には、第2室外膨張弁(67)と冷却熱交換器(17)の間に中間圧温度センサ(79)が、冷却熱交換器(17)の下流に中間圧圧力センサ(77)が設けられている。これらのセンサの検出値は、後述するコントローラ(110)に入力される。
《室内ユニット》
室内回路(52)では、その液側端からガス側端へ向かって順に、室内膨張弁(53)と、利用側熱交換器を構成する室内熱交換器(54)とが設けられている。室内膨張弁(53)は、開度が調節可能な電子膨張弁により構成されている。また、室内熱交換器(54)は、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器により構成されている。室内熱交換器(54)の近傍には、室内熱交換器(54)に室内空気を送る室内ファン(55)が設けられている。室内熱交換器(54)では、冷媒と室内空気との間で熱交換が行われる。
また、室内回路(52)では、室内熱交換器(54)の伝熱管に、蒸発温度センサ(121)が設けられている。また、室内回路(52)におけるガス側端の近傍に、ガス温度センサ(123)が設けられている。
《庫内ユニット》
第1庫内回路(61a)及び第2庫内回路(61b)では、その液側端からガス側端へ向かって順に、庫内膨張弁(63a,63b)と、利用側熱交換器を構成する庫内熱交換器(64a,64b)とがそれぞれ設けられている。各庫内膨張弁(63a,63b)は、開度が調節可能な電子膨張弁により構成されている。各庫内熱交換器(64a,64b)は、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器により構成されている。各庫内熱交換器(64a,64b)の近傍には、庫内熱交換器(64a,64b)に庫内空気を送る庫内ファン(65a,65b)が設けられている。各庫内熱交換器(64a,64b)では、冷媒と庫内空気との間で熱交換が行われる。
また、各庫内回路(61a,61b)では、庫内熱交換器(64a,64b)の伝熱管に、蒸発温度センサ(122a,122b)が設けられている。また、庫内回路(61a,61b)におけるガス側端の近傍に、ガス温度センサ(124a,124b)が設けられている。
《ブースタユニット》
ブースタ回路(81)には、運転容量が可変のブースタ圧縮機(86)が設けられている。ブースタ圧縮機(86)の吐出管(78)には、ブースタ圧縮機(86)側から順に、油分離器(87)、高圧圧力スイッチ(88)、逆止弁(CV12)が設けられている。油分離器(87)には、キャピラリーチューブ(91)が設けられた油戻し管(92)が接続されている。また、ブースタ回路(81)には、ブースタ圧縮機(86)をバイパスするバイパス管(95)が設けられている。バイパス管(95)には、逆止弁(CV13)が設けられている。
−運転動作−
次に、冷凍装置(1)が行う運転動作について運転の種類毎に説明する。この冷凍装置(1)は、7種類の運転モードを設定可能に構成されている。具体的には、<i>室内ユニット(50)の冷房のみを行う冷房運転、<ii>室内ユニット(50)の暖房のみを行う暖房運転、<iii>第1庫内ユニット(60a)と第2庫内ユニット(60b)での庫内の冷却のみを行う冷蔵冷凍運転、<iv>第1庫内ユニット(60a)及び第2庫内ユニット(60b)での庫内の冷却と共に室内ユニット(50)での冷房を行う冷却冷房運転、<v>室外熱交換器(15)を用いずに、第1庫内ユニット(60a)及び第2庫内ユニット(60b)での庫内の冷却と室内ユニット(50)での暖房とを行う第1冷却暖房運転、<vi>第1冷却暖房運転で室内ユニット(50)の暖房能力が余るときに行う第2冷却暖房運転、そして<vii>第1冷却暖房運転で室内ユニット(50)の暖房能力が不足するときに行う第3冷却暖房運転が選択可能に構成されている。
〈冷房運転〉
冷房運転では、図4に示すように、第1四路切換弁(31)及び第2四路切換弁(32)が共に第1状態に設定された状態で、第1固定圧縮機(14b)の運転が行われる。各庫内膨張弁(63)は閉状態に設定される。冷房運転では、室外熱交換器(15)が凝縮器となって室内熱交換器(54)が蒸発器となる蒸気圧縮冷凍サイクルが行われる。なお、冷房運転では、冷房能力が不足する場合に、第2固定圧縮機(14c)の運転も行われる。その際、第3四路切換弁(33)が第2状態に設定されて、第2固定圧縮機(14c)が室内用圧縮機(35)となる。可変圧縮機(14a)は常に停止している。
具体的に、冷房運転では、第1固定圧縮機(14b)から吐出された冷媒が、室外熱交換器(15)で凝縮し、レシーバ(16)を経て室内回路(52)に流入する。室内回路(52)では、流入した冷媒が、室内膨張弁(53)で減圧された後に、室内熱交換器(54)で室内空気から吸熱して蒸発する。冷媒によって冷却された室内空気は店内空間へ供給される。室内熱交換器(54)で蒸発した冷媒は、第1固定圧縮機(14b)に吸入されて再び吐出される。なお、室内熱交換器(54)での冷媒の蒸発温度は、例えば10℃程度になる。
〈暖房運転〉
暖房運転では、図5に示すように、第1四路切換弁(31)が第2状態に設定されて第2四路切換弁(32)が第1状態に設定された状態で、第1固定圧縮機(14b)の運転が行われる。各庫内膨張弁(63)は閉状態に設定される。暖房運転では、室内熱交換器(54)が凝縮器となって室外熱交換器(15)が蒸発器となる蒸気圧縮冷凍サイクルが行われる。なお、暖房運転では、暖房能力が不足する場合には、第2固定圧縮機(14c)の運転も行われる。その際、第3四路切換弁(33)は第2状態に設定される。可変圧縮機(14a)は常に停止している。
具体的に、第1固定圧縮機(14b)から吐出された冷媒は、室内回路(52)に流入して、室内熱交換器(54)で室内空気に放熱して凝縮する。冷媒によって加熱された室内空気は店内空間へ供給される。室内熱交換器(54)で凝縮した冷媒は、第1室外膨張弁(66)で減圧された後に室外熱交換器(15)で蒸発し、第1固定圧縮機(14b)に吸入されて再び吐出される。
〈冷蔵冷凍運転〉
冷蔵冷凍運転では、図6に示すように、第1四路切換弁(31)が第1状態に設定された状態で、可変圧縮機(14a)の運転が行われる。室内膨張弁(53)は閉状態に設定される。冷蔵冷凍運転では、室外熱交換器(15)が凝縮器となって各庫内熱交換器(64)が蒸発器となる蒸気圧縮冷凍サイクルが行われる。なお、冷蔵冷凍運転では、庫内の冷却能力が不足する場合には、第2固定圧縮機(14c)の運転も行われる。その際、第3四路切換弁(33)が第1状態に設定されて、第2固定圧縮機(14c)が庫内用圧縮機(34)となる。第1固定圧縮機(14b)は常に停止している。
具体的に、冷蔵冷凍運転では、可変圧縮機(14a)から吐出された冷媒が、室外熱交換器(15)で凝縮する。そして、室外熱交換器(15)で凝縮した冷媒は、レシーバ(16)を経て、第1庫内回路(61a)及び第2庫内回路(61b)にそれぞれ分配される。
第1庫内回路(61a)では、流入した冷媒が、庫内膨張弁(63a)で減圧された後に、庫内熱交換器(64a)で庫内空気から吸熱して蒸発する。冷媒によって冷却された庫内空気は、冷蔵ショーケースの庫内へ供給される。また、第2庫内回路(61b)では、流入した冷媒が、庫内膨張弁(63b)で減圧された後に、庫内熱交換器(64b)で庫内空気から吸熱して蒸発する。冷媒によって冷却された庫内空気は、冷凍ショーケースの庫内へ供給される。庫内熱交換器(64b)で蒸発した冷媒は、ブースタ圧縮機(86)によって圧縮される。そして、庫内熱交換器(64a)で蒸発した冷媒と、ブースタ圧縮機(86)によって圧縮された冷媒とは、合流後に可変圧縮機(14a)に吸入されて再び吐出される。
なお、冷蔵冷凍運転では、庫内熱交換器(64a)での冷媒の蒸発温度が例えば5℃に設定され、庫内熱交換器(64b)での冷媒の蒸発温度が例えば−30℃に設定される。
〈冷却冷房運転〉
冷却冷房運転では、第1四路切換弁(31)及び第2四路切換弁(32)が共に第1状態に設定された状態で、可変圧縮機(14a)及び第1固定圧縮機(14b)の運転が行われる。冷却冷房運転では、室外熱交換器(15)が凝縮器となって室内熱交換器(54)及び各庫内熱交換器(64)が蒸発器となる蒸気圧縮冷凍サイクルが行われる。
なお、冷却冷房運転では、室内ユニット(50)における冷房能力及び庫内ユニット(60)における冷却能力が足りている場合には、第2固定圧縮機(14c)の運転が停止される。また、庫内ユニット(60)における冷却能力が不足する場合には、図7に示すように、第3四路切換弁(33)が第1状態に設定されて第2固定圧縮機(14c)の運転が行われる。この場合、第2固定圧縮機(14c)は庫内用圧縮機(34)となる。また、室内ユニット(50)における冷房能力が不足する場合には、図8に示すように、第3四路切換弁(33)が第2状態に設定されて第2固定圧縮機(14c)の運転が行われる。この場合、第2固定圧縮機(14c)は室内用圧縮機(35)となる。
具体的に、冷却冷房運転では、可変圧縮機(14a)及び第1固定圧縮機(14b)から吐出された冷媒が、室外熱交換器(15)で凝縮する。そして、室外熱交換器(15)で凝縮した冷媒は、レシーバ(16)を経て、第1庫内回路(61a)、第2庫内回路(61b)、及び室内回路(52)に分配される。
第1庫内回路(61a)及び第2庫内回路(61b)に分配された冷媒は、冷蔵冷凍運転と同様の流れで流通し、可変圧縮機(14a)に吸入されて再び吐出される。室内回路(52)に分配された冷媒は、冷房運転と同様の流れで流通し、第1固定圧縮機(14b)に吸入されて再び吐出される。
なお、冷却冷房運転では、室内熱交換器(54)での冷媒の蒸発温度が例えば10℃程度になり、第1庫内回路(61a)の庫内熱交換器(64a)での冷媒の蒸発温度が例えば5℃に設定され、第2庫内回路(61b)の庫内熱交換器(64b)での冷媒の蒸発温度が例えば−30℃に設定される。冷却冷房運転では、2つの蒸発器において冷媒の蒸発温度が互いに異なる異温度蒸発の冷凍サイクルが行われる。室内熱交換器(54)における冷媒の蒸発温度は、第1庫内回路(61a)の庫内熱交換器(64a)における冷媒の蒸発温度よりも高くなる。従って、蒸発温度(蒸発圧力)が低い方の庫内熱交換器(64a)で蒸発した冷媒を吸入する可変圧縮機(14a)よりも、蒸発温度(蒸発圧力)が高い方の室内熱交換器(54)で蒸発した冷媒を吸入する第1固定圧縮機(14b)の方が、中間ポート(99)に臨む中間圧の圧縮室(73)の内圧が高くなる。
冷却冷房運転では、図9に示すように、冷蔵及び冷凍側の冷凍サイクルの低圧圧力が、冷房側の冷凍サイクルの低圧圧力よりも低くなる。また、冷蔵及び冷凍側の冷凍サイクルの中間圧の圧力は、冷房側の冷凍サイクルの中間圧の圧力よりも低くなる。
冷却冷房運転中は、第1庫内回路(61a)の庫内熱交換器(64a)が第1蒸発器(64a)を構成し、室内熱交換器(54)が第2蒸発器(54)を構成する。また、可変圧縮機(14a)が第1圧縮機(14a)を構成し、第1固定圧縮機(14b)が第2圧縮機(14b)を構成する。また、可変側分岐管(30a)が第1分岐通路(30a)を構成し、第1固定側分岐管(30b)は第2分岐通路(30b)を構成する。また、可変側操作弁(38a)が第1分岐通路(30a)の分岐側操作弁(38a)を構成し、第1固定側操作弁(38b)が第2分岐通路(30b)の分岐側操作弁(38b)を構成する。
〈第1冷却暖房運転〉
第1冷却暖房運転では、図10に示すように、第1四路切換弁(31)が第2状態に設定されて第2四路切換弁(32)が第1状態に設定された状態で、可変圧縮機(14a)の運転が行われる。第1冷却暖房運転では、庫内の冷却能力が不足する場合に、第2固定圧縮機(14c)の運転も行われる。その際、第3四路切換弁(33)が第1状態に設定される。第1冷却暖房運転では、室内熱交換器(54)が凝縮器となって各庫内熱交換器(64)が蒸発器となる蒸気圧縮冷凍サイクルが行われる。第1冷却暖房運転中は、第1庫内ユニット(60a)と第2庫内ユニット(60b)との冷却能力(蒸発熱量)と、室内ユニット(50)の暖房能力(凝縮熱量)とがバランスし、100%の熱回収が行われる。
具体的に、可変圧縮機(14a)から吐出された冷媒は、室内熱交換器(54)で室内空気に放熱して凝縮する。室内熱交換器(54)で凝縮した冷媒は、第1庫内回路(61a)及び第2庫内回路(61b)にそれぞれ分配される。第1庫内回路(61a)及び第2庫内回路(61b)に分配された冷媒は、冷蔵冷凍運転と同様の流れで流通し、可変圧縮機(14a)に吸入されて再び吐出される。
〈第2冷却暖房運転〉
第2冷却暖房運転は、第1冷却暖房運転の際に暖房能力が余っている場合に、図11に示すように、第2四路切換弁(32)を第2状態に切り換えることによって行われる。第2冷却暖房運転では、室外熱交換器(15)が凝縮器として動作する。第2冷却暖房運転時の設定は、第2四路切換弁(32)以外は、基本的に第1冷却暖房運転と同じである。
第2冷却暖房運転では、可変圧縮機(14a)から吐出した冷媒の一部が、室外熱交換器(15)に流入する。室外熱交換器(15)では、流入した冷媒が室外空気に放熱して凝縮する。室外熱交換器(15)で凝縮した冷媒は、室内熱交換器(54)で凝縮した冷媒と合流して、第1庫内回路(61a)及び第2庫内回路(61b)にそれぞれ分配される。第2冷却暖房運転では、第1庫内ユニット(60a)と第2庫内ユニット(60b)との冷却能力(蒸発熱量)と、室内ユニット(50)の暖房能力(凝縮熱量)とはバランスせずに、余る凝縮熱が室外熱交換器(15)で放出される。
〈第3冷却暖房運転〉
第3冷却暖房運転は、第1冷却暖房運転の際に暖房能力が不足する場合に、図12に示すように、第2四路切換弁(32)を第1状態に設定すると共に第1室外膨張弁(66)を開状態に設定した状態で、第1固定圧縮機(14b)の運転を行うことによって行われる。第3冷却暖房運転では、室内熱交換器(54)が凝縮器となって各庫内熱交換器(64)及び室外熱交換器(15)が蒸発器となる蒸気圧縮冷凍サイクルが行われる。
第3冷却暖房運転では、室内熱交換器(54)で凝縮した冷媒が、第1庫内回路(61a)及び第2庫内回路(61b)だけでなく、室外熱交換器(15)側へも分配される。室外熱交換器(15)に分配された冷媒は、第1室外膨張弁(66)で減圧された後に室外熱交換器(15)で蒸発して、第1固定圧縮機(14b)に吸入されて再び吐出される。第3冷却暖房運転では、第1庫内ユニット(60a)と第2庫内ユニット(60b)との冷却能力(蒸発熱量)と、室内ユニット(50)の暖房能力(凝縮熱量)とはバランスせずに、不足する蒸発熱が室外熱交換器(15)で吸熱される。
また、第3冷却暖房運転中は、室外空気の温度に応じて、室外熱交換器(15)における冷媒の蒸発温度が変化する。冷媒回路(4)では、室外空気の温度が比較的低い場合に、室外熱交換器(15)における冷媒の蒸発温度が第1庫内回路(61a)の庫内熱交換器(64a)における冷媒の蒸発温度よりも低くなる冷凍サイクルが行われる。この冷凍サイクル中は、室外熱交換器(15)が第1蒸発器(15)を構成し、庫内熱交換器(64a)が第2蒸発器(64a)を構成する。また、第1固定圧縮機(14b)が第1圧縮機(14b)を構成し、可変圧縮機(14a)が第2圧縮機(14a)を構成する。また、第1固定側分岐管(30b)が第1分岐通路(30b)を構成し、可変側分岐管(30a)が第2分岐通路(30a)を構成する。また、第1固定側操作弁(38b)が第1分岐通路(30b)の分岐側操作弁(38b)を構成し、可変側操作弁(38a)が第2分岐通路(30a)の分岐側操作弁(38a)を構成する。
また、室外空気の温度が比較的高い場合に、庫内熱交換器(64a)における冷媒の蒸発温度が室外熱交換器(15)における冷媒の蒸発温度よりも低くなる冷凍サイクルが行われる。この冷凍サイクル中は、庫内熱交換器(64a)が第1蒸発器(64a)を構成し、室外熱交換器(15)が第2蒸発器(15)を構成する。また、可変圧縮機(14a)が第1圧縮機(14a)を構成し、第1固定圧縮機(14b)が第2圧縮機(14b)を構成する。また、可変側分岐管(30a)が第1分岐通路(30a)を構成し、第1固定側分岐管(30b)が第2分岐通路(30b)を構成する。また、可変側操作弁(38a)が第1分岐通路(30a)の分岐側操作弁(38a)を構成し、第1固定側操作弁(38b)が第2分岐通路(30b)の分岐側操作弁(38b)を構成する。
〈インジェクション動作〉
本実施形態では、運転中に圧縮機(14)の中間圧の圧縮室(73)に中間圧の冷媒を注入するインジェクション動作が行われる。以下では、冷却冷房運転中に可変圧縮機(14a)が庫内用圧縮機(34)を構成して第1固定圧縮機(14b)及び第2固定圧縮機(14c)が室内用圧縮機(35)を構成するときのインジェクション動作について説明する。なお、以下に説明するのは、コントローラ(110)が第2動作中のインジェクション動作である。
インジェクション動作では、第2室外膨張弁(67)が開状態に設定される。第2室外膨張弁(67)を開状態に設定すると、図8に示すように、第2液管(25)を流れる冷媒の一部が主注入管(30d)に流入する。主注入管(30d)では、流入した冷媒が第2室外膨張弁(67)で中間圧に減圧されることによって、その温度が低下する。第2室外膨張弁(67)で減圧された冷媒は、冷却熱交換器(17)において第2液管(25)を流れる冷媒と熱交換を行う。冷却熱交換器(17)では、主注入管(30d)の冷媒が加熱されて蒸発する一方で、第2液管(25)を流れる冷媒が冷却されて過冷却状態になる。そして、冷却熱交換器(17)で蒸発した冷媒は、インジェクション管(30)の各分岐管(30a,30b,30c)を通じて、各圧縮機(14a,14b,14c)の中間圧の圧縮室(73)に注入される。
なお、この冷凍装置(1)では、例えば冷房運転中など室内用圧縮機(35)だけが運転しているときには、室内用圧縮機(35)の中間圧の圧縮室(73)に中間圧の冷媒を注入するインジェクション動作が行われる。また、例えば冷蔵冷凍運転中など庫内用圧縮機(34)だけが運転しているときには、庫内用圧縮機(34)の中間圧の圧縮室(73)に中間圧の冷媒を注入するインジェクション動作が行われる。
《コントローラ》
室外ユニット(10)は、圧縮機構(40)の運転容量や、四路切換弁(31〜33)等を制御することによって冷媒回路(4)の動作を制御するコントローラ(110)を備えている。コントローラ(110)は制御手段(110)を構成している。
まず、室内熱交換器(54)及び庫内熱交換器(64,64b)を通過した冷媒の過熱度を制御する過熱度制御について説明する。コントローラ(110)は、冷房運転中の室内熱交換器(54)を通過した冷媒の過熱度が目標過熱度(例えば5℃)になるように室内膨張弁(53)の開度を制御する。また、コントローラ(110)は、庫内熱交換器(64,64b)を通過した冷媒の過熱度が目標過熱度(例えば5℃)になるように庫内膨張弁(63a,63b)の開度を制御する。
続いて、庫内用圧縮機(34)の運転容量の制御について説明する。コントローラ(110)は、冷蔵側及び冷凍側の庫内熱交換器(64a,64b)における冷却負荷の合計である庫内側負荷が比較的小さい場合には、可変圧縮機(14a)のみを庫内用圧縮機(34)として、可変圧縮機(14a)の運転容量を制御する。そして、庫内側負荷が可変圧縮機(14a)の運転容量の最大値を超えると、コントローラ(110)は、第2固定圧縮機(14c)が室内用圧縮機(35)になっていれば庫内用圧縮機(34)に切り換えて、第2固定圧縮機(14c)が停止中であれば第2固定圧縮機(14c)を起動させて、可変圧縮機(14a)及び第2固定圧縮機(14c)を庫内用圧縮機(34)として、可変圧縮機(14a)の運転容量を制御する。
続いて、圧縮機構(40)の各圧縮機(14)の中間圧の圧縮室(73)へインジェクション管(30)を通じて中間圧の冷媒を注入するインジェクション動作の制御について説明する。以下では、異温度蒸発の冷凍サイクル中のインジェクション動作の制御について説明する。本実施形態では、冷却冷房運転及び第3冷却暖房運転の際に、2つの蒸発器において冷媒の蒸発温度が互いに異なる冷凍サイクルが行われる。
まず、冷却冷房運転中のインジェクション動作の制御について説明する。コントローラ(110)は、異温度蒸発の冷凍サイクル中のインジェクション動作の制御として、第1動作と第2動作とを交互に行うように構成されている。コントローラ(110)には、第1動作の継続時間である第1時間(例えば20分間)と、第2動作の継続時間である第2時間(例えば1分間)とが設定されている。第1時間は第2時間よりも長くなっている。コントローラ(110)は、第1動作を第1時間に亘って行うと第2動作に切り換わり、第2動作を第2時間に亘って行うと第1動作に切り換わる。
第1動作中のコントローラ(110)は、第1分岐通路(30a)の分岐側操作弁(38a)となる可変側操作弁(38a)を全開(480パルス)に設定すると共に、第2分岐通路(30b)の分岐側操作弁(38b)となる第1固定側操作弁(38b)を全閉(0パルス)に設定する。また、第1動作中のコントローラ(110)は、インジェクション管(30)における冷却熱交換器(17)を通過した冷媒の過熱度が所定の目標値(例えば5℃)になるように、第2室外膨張弁(67)の開度を制御する。
コントローラ(110)が第1動作を実行中は、インジェクション管(30)からの中間圧の冷媒が、第1圧縮機(14a)となる可変圧縮機(14a)には注入されるが、第2圧縮機(14b)となる第1固定圧縮機(14b)には注入されない。また、油分離手段(36)からの冷凍機油は、可変圧縮機(14a)には戻るが、第1固定圧縮機(14b)には戻らない。
また、第2固定圧縮機(14c)については、第2固定圧縮機(14c)が庫内用圧縮機(34)になる場合には、第1動作中のコントローラ(110)が、第2固定側操作弁(38c)を全開(480パルス)に設定する。この場合、第2固定圧縮機(14c)には、インジェクション管(30)からの中間圧の冷媒と、油分離手段(36)からの冷凍機油とが流入する。
一方、第2固定圧縮機(14c)が室内用圧縮機(35)となる場合には、第1動作中のコントローラ(110)が、第2固定側操作弁(38c)を全閉(0パルス)に設定する。この場合、第2固定圧縮機(14c)には、インジェクション管(30)からの中間圧の冷媒も、油分離手段(36)からの冷凍機油も流入しない。
なお、第1動作中のコントローラ(110)は、インジェクション管(30)における冷却熱交換器(17)を通過した冷媒の過熱度ではなく、第2分岐管(27)における冷却熱交換器(17)を通過後の冷媒の温度(液温度センサ(72)の計測値)が所定の目標温度になるように、第2室外膨張弁(67)の開度を制御してもよい。
一方、第2動作中のコントローラ(110)は、可変側操作弁(38a)を全開よりも小さい所定の開度(例えば200パルス)に設定すると共に、第1固定側操作弁(38b)を全開(480パルス)に設定する。可変側操作弁(38a)の開度は、制御パルス(EV)の最大値の半分ぐらいになる値に調節される。
また、第2動作中のコントローラ(110)は、インジェクション管(30)における第2室外膨張弁(67)を通過後の冷媒の圧力である注入側中間圧が第1固定圧縮機(14b)の中間圧の圧縮室(73)の内圧以上になるように第2室外膨張弁(67)の開度を第1動作から拡大する。第2動作のときは、第1動作のときに比べて注入側中間圧が高くなる。具体的に、第2動作中のコントローラ(110)は、注入側中間圧が第1固定圧縮機(14b)の中間圧の圧縮室(73)の内圧よりも所定値だけ高い目標中間圧になるように第2室外膨張弁(67)の開度を制御する。なお、第2室外膨張弁(67)の制御において、注入側中間圧の値には中間圧圧力センサ(77)の計測値が用いられる。また、第1固定圧縮機(14b)の中間圧の圧縮室(73)の内圧の値は、第2吸入圧力センサ(19b)の計測値と、第1固定圧縮機(14b)における低圧から中間圧までの圧縮比とを用いて、推測される。
コントローラ(110)が第2動作を実行中は、インジェクション管(30)からの中間圧の冷媒が、可変圧縮機(14a)だけでなく、第1固定圧縮機(14b)にも注入される。また、油分離手段(36)からの冷凍機油が、可変圧縮機(14a)だけでなく、第1固定圧縮機(14b)にも戻る。
本実施形態では、注入側中間圧が高くなる方の第2動作のときに、可変側操作弁(38a)が第1動作中よりも小さい開度に調節され、可変圧縮機(14a)の中間圧の圧縮室(73)に流入する冷媒の流量がある程度絞られる。また、第2動作のときに、第1固定側操作弁(38b)が可変側操作弁(38a)よりも大きい開度に調節されるので、油戻し合流管(45)からインジェクション管(30)に流入した冷凍機油は、可変圧縮機(14a)よりも第1固定圧縮機(14b)に多く分配される。
また、第2固定圧縮機(14c)については、第2固定圧縮機(14c)が庫内用圧縮機(34)となる場合には、第2動作中のコントローラ(110)が、第2固定側操作弁(38c)を全開よりも小さい所定の開度(例えば200パルス)に設定する。一方、第2固定圧縮機(14c)が室内用圧縮機(35)となる場合には、第2動作中のコントローラ(110)が、第1固定側操作弁(38b)と共に、第2固定側操作弁(38c)を全開(480パルス)に設定する。
また、第2動作中のコントローラ(110)は、第2吸入圧力センサ(19b)の計測値が所定の縮小制御判定値以上になると、第2吸入圧力センサ(19b)の計測値がその縮小制御判定値よりも低くなるように、第2蒸発器(54)の液側に設けられた流量調節弁(53)を構成する室内膨張弁(53)の開度を縮小する。このため、コントローラ(110)が第2動作を実行中に、第1固定圧縮機(14b)に吸入される冷媒の圧力がそれほど高い値にならないので、第1固定圧縮機(14b)の中間圧の圧縮室(73)の内圧もそれほど高い値にならない。
なお、コントローラ(110)は、可変圧縮機(14a)の吐出冷媒の温度が所定の保護判定値を超えた場合には、可変圧縮機(14a)の吐出冷媒の冷媒が低下するように可変側操作弁(38a)の開度を拡大する保護制御を優先して行うように構成され、第1固定圧縮機(14b)の吐出冷媒の温度が所定の保護判定値を超えた場合には、第1固定圧縮機(14b)の吐出冷媒の温度が低下するように第1固定側操作弁(38b)の開度を拡大する保護制御を優先して行うように構成されている。この点は、後述する第3冷却暖房運転中の制御においても同じである。
また、コントローラ(110)は、第2吸入圧力センサ(19b)の計測値が所定の切換制御判定値以上になる場合だけ、第1動作と第2動作とを交互に行う制御を実行する。コントローラ(110)は、第2吸入圧力センサ(19b)の計測値が切換制御判定値よりも小さくなる場合には、可変側操作弁(38a)および第1固定側操作弁(38b)を全開に設定した状態で、インジェクション管(30)における冷却熱交換器(17)を通過した冷媒の過熱度が所定の目標値(例えば5℃)になるように第2室外膨張弁(67)の開度を制御する動作を行う。なお、切換制御判定値は、春期や秋期などの中間期の室内熱交換器(54)における冷媒の蒸発圧力に近い値に設定されている。第1動作と第2動作とを交互に行う制御は、主に夏期に行われ、中間期にはほとんど行われない。
続いて、第3冷却暖房運転中のインジェクション動作の制御について説明する。コントローラ(110)は、冷却冷房運転中と同様に、第1動作と第2動作とを交互に行うように構成されている。以下では、室外熱交換器(15)における冷媒の蒸発温度が第1庫内回路(61a)の庫内熱交換器(64a)における冷媒の蒸発温度よりも低くなる場合の制御について説明する。
第1動作中のコントローラ(110)は、第1分岐通路(30b)の分岐側操作弁(38b)となる第1固定側操作弁(38b)を全開(480パルス)に設定すると共に、第2分岐通路(30a)の分岐側操作弁(38a)となる可変側操作弁(38a)を全閉(0パルス)に設定する。また、第1動作中のコントローラ(110)は、インジェクション管(30)における冷却熱交換器(17)を通過した冷媒の過熱度が所定の目標値(例えば5℃)になるように、第2室外膨張弁(67)の開度を制御する。
コントローラ(110)が第1動作を実行中は、インジェクション管(30)からの中間圧の冷媒が、第1圧縮機(14b)となる第1固定圧縮機(14b)には注入されるが、第2圧縮機(14a)となる可変圧縮機(14a)には注入されない。また、油分離手段(36)からの冷凍機油は、第1固定圧縮機(14b)には戻るが、可変圧縮機(14a)には戻らない。
一方、第2動作中のコントローラ(110)は、第1固定側操作弁(38b)を全開よりも小さい所定の開度(例えば200パルス)に設定すると共に、可変側操作弁(38a)を全開(480パルス)に設定する。可変側操作弁(38a)の開度は、制御パルス(EV)の最大値の半分ぐらいになる値に調節される。
また、第2動作中のコントローラ(110)は、注入側中間圧が可変圧縮機(14a)の中間圧の圧縮室(73)の内圧以上になるように第2室外膨張弁(67)の開度を第1動作から拡大する。第2動作のときは、第1動作のときに比べて注入側中間圧が高くなる。具体的に、第2動作中のコントローラ(110)は、注入側中間圧が可変圧縮機(14a)の中間圧の圧縮室(73)の内圧よりも所定値だけ高い目標中間圧になるように第2室外膨張弁(67)の開度を制御する。
コントローラ(110)が第2動作を実行中は、インジェクション管(30)からの中間圧の冷媒が、可第1固定圧縮機(14b)だけでなく、変圧縮機(14a)にも注入される。また、油分離手段(36)からの冷凍機油が、第1固定圧縮機(14b)だけでなく、可変圧縮機(14a)にも戻る。
なお、第3冷却暖房運転の際に、コントローラ(110)は、第1吸入圧力センサ(19a)の計測値および第2吸入圧力センサ(19b)の計測値が共に所定の低温判定値よりも低くなる場合には、第1動作と第2動作を交互に行うことはなく、可変側操作弁(38a)および第1固定側操作弁(38b)を全開(480パルス)に設定した状態で、インジェクション管(30)における冷却熱交換器(17)を通過した冷媒の過熱度が所定の目標値(例えば5℃)になるように第2室外膨張弁(67)の開度を制御する動作を行う。なお、低温判定値は、冷媒の蒸発温度が例えば−20℃になるときの冷媒の圧力に設定されている。
−実施形態の効果−
本実施形態では、各油分離器(37)からの冷凍機油を第2圧縮機(14b)に戻さない第1動作のときには、各油分離器(37)からの冷凍機油を第2圧縮機(14b)に戻す第2動作のときに比べて、注入側中間圧が低くなるようにしている。このため、各油分離器(37)からの冷凍機油を第2圧縮機(14b)に戻さない第1動作のときには、第1圧縮機(14a)の中間圧の圧縮室(73)へ流入する冷媒の流量が吐出冷媒の温度を低下させるのに必要な流量に対して多くなり過ぎることが抑制され、第1圧縮機(14a)で冷媒の圧縮にエネルギーが無駄に消費されることが抑制される。ここで、圧縮機(14)は冷凍機油をある程度貯留することができるので、冷凍機油を常に圧縮機(14)へ戻さなくても、圧縮機(14)で冷凍機油が不足する事態が生じる訳ではない。冷凍機油が戻らない間は、貯留している冷凍機油の油面が低下するが、冷凍機油を戻す時間を設けることで、油面を上昇させて、冷凍機油が不足する事態を回避することができる。従って、本実施形態のように各油分離器(37)で分離した冷凍機油を間欠的に第2圧縮機(14b)に戻すようにしても、第2圧縮機(14b)で冷凍機油が不足する事態が生じることを回避することができる。そして、その上で、各油分離器(37)からの冷凍機油を第2圧縮機(14b)に戻さないときには、第1圧縮機(14a)で冷媒の圧縮にエネルギーが無駄に消費されることを抑制しているので、冷凍装置(1)の運転効率の低下を抑制することができる。
また、本実施形態では、注入側中間圧が高くなる方の第2動作のときに、第1圧縮機(14a)の中間圧の圧縮室(73)に流入する冷媒の流量がある程度絞られるようにしている。このため、第2動作のときに第1圧縮機(14a)で冷媒の圧縮にエネルギーが無駄に消費されることを抑制することができるので、冷凍装置(1)の運転効率の低下をさらに抑制することができる。
また、本実施形態では、第2動作のときに、第2分岐通路(30b)の分岐側操作弁(38b)を全開に調節することで、第2圧縮機(14b)に戻る単位時間当たりの冷凍機油の量が多くなるようにしている。このため、第2動作の時間を短縮することができる。
また、本実施形態では、冷却冷房運転において、注入側中間圧が第2圧縮機(14b)の中間圧の圧縮室(73)の内圧以上に調節される第2動作のときに、第2圧縮機(14b)に吸入される冷媒の圧力が縮小制御判定値以上になると、室内膨張弁(53)の開度を縮小することで、第2圧縮機(14b)に吸入される冷媒の圧力がそれほど高い値にならないようにしている。このため、第2動作のときに、第2圧縮機(14b)の中間圧の圧縮室(73)の内圧がそれほど高い値にならないので、第2圧縮機(14b)の中間圧の圧縮室(73)の内圧の上昇に伴って注入側中間圧が高くなる事態を回避することができる。従って、第2動作のときみにね各圧縮機(14)に注入される中間圧の冷媒の流量が必要以上に多くなって、各圧縮機(14)でエネルギーが無駄に消費されることを回避することができる。また、注入側中間圧が高くなると、冷却熱交換器(17)において庫内熱交換器(64)へ供給する冷媒をほとんど冷却することができなくなる。本実施形態では、第2動作のときに、注入側中間圧が高くなることを回避することができるので、冷却熱交換器(17)において庫内熱交換器(64)へ供給する冷媒をほとんど冷却することができない事態が生じることを回避することができる。
また、本実施形態では、各油分離器(37)からの冷凍機油を第2圧縮機(14b)に戻さない第1動作のときには、インジェクション通路(30)における冷却熱交換器(17)を通過後の冷媒の過熱度が所定の目標値になるように、第2室外膨張弁(67)の開度が調節される。冷却熱交換器(17)を通過後の冷媒の過熱度を目標値に調節する過熱度制御を行えば、冷却熱交換器(17)における熱交換効率が比較的高くなる。このため、第1動作のときには、第2室外膨張弁(67)を通過後の冷媒によって、庫内熱交換器(64)および室内熱交換器(54)へ供給する冷媒を効率的に冷却することができる。そして、上述したように第2動作の時間を短縮することができるということは、第1動作の時間を長くすることができるということなので、本実施形態では、冷却熱交換器(17)において庫内熱交換器(64)へ供給する冷媒を効率的に冷却することができる時間を長くすることができる。
《その他の実施形態》
上記実施形態は、以下の変形例のように構成してもよい。
−第1変形例−
第1変形例では、圧縮機構(40)が、図13に示すように、2台の圧縮機により構成されていてもよい。この場合、第3四路切換弁(33)は、冷蔵冷凍運転、第1冷却暖房運転及び第2冷却暖房運転では第1状態に設定され、冷房運転、暖房運転、冷却冷房運転及び第3冷却暖房運転では第2状態に設定される。
−第2変形例−
第2変形例では、冷凍装置(1)が、冷凍サイクルの高圧が冷媒の臨界圧力よりも高い値に設定される超臨界サイクルを行うように構成されていてもよい。この場合、冷凍サイクルの高圧が冷媒の臨界圧力よりも低い値に設定される通常の冷凍サイクルでは凝縮器となる熱交換器が、ガスクーラとして動作する。冷媒としては、例えば二酸化炭素が用いられる。
−第3変形例−
第3変形例では、圧縮機(14)がスクロール圧縮機以外の圧縮機(ロータリ式圧縮機、スイング圧縮機等)により構成されている。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、2つの蒸発器において冷媒の蒸発温度が互いに異なる冷凍サイクルを行う冷凍装置について有用である。
図1は、実施形態に係る冷凍装置の冷媒回路図である。 図2は、実施形態の圧縮機の縦断面図である。 図3は、実施形態の圧縮機の流体機械の横断面図である。 図4は、実施形態における冷房運転時の冷媒の流れを表す冷媒回路図である。 図5は、実施形態における暖房運転時の冷媒の流れを表す冷媒回路図である。 図6は、実施形態における冷蔵冷凍運転時の冷媒の流れを表す冷媒回路図である。 図7は、実施形態における冷却冷房運転時の冷媒の流れを表す冷媒回路図である。 図8は、実施形態における冷却冷房運転時の別の冷媒の流れを表す冷媒回路図である。 図9は、実施形態における冷却冷房運転時のp−h線図である。 図10は、実施形態における第1冷却暖房運転時の冷媒の流れを表す冷媒回路図である。 図11は、実施形態における第2冷却暖房運転時の冷媒の流れを表す冷媒回路図である。 図12は、実施形態における第3冷却暖房運転時の冷媒の流れを表す冷媒回路図である。 図13は、その他の実施形態の第1変形例に係る冷凍装置の冷媒回路図である。
符号の説明
1 冷凍装置
14a 可変圧縮機(第1圧縮機)
14b 第1固定圧縮機(第2圧縮機)
15 室外熱交換器
30 インジェクション管(インジェクション通路)
36 油分離手段
37 油分離器
40 圧縮機構
46 油戻し通路
54 室内熱交換器(第2蒸発器)
64 庫内熱交換器(第1蒸発器)
67 第2庫外膨張弁(注入側減圧弁)
110 コントローラ(制御手段)

Claims (6)

  1. 第1圧縮機(14a)及び第2圧縮機(14b)を有する圧縮機構(40)と第1蒸発器(64)と第2蒸発器(54)とが設けられて、第1蒸発器(64)における冷媒の蒸発温度が第2蒸発器(54)における冷媒の蒸発温度よりも低くなって第1蒸発器(64)で蒸発した冷媒を第1圧縮機(14a)が吸入して第2蒸発器(54)で蒸発した冷媒を第2圧縮機(14b)が吸入する冷凍サイクルを行う冷媒回路(4)を備えた冷凍装置であって、
    上記冷媒回路(4)には、上記第1圧縮機(14a)の中間圧の圧縮室(73)及び上記第2圧縮機(14b)の中間圧の圧縮室(73)に接続されたインジェクション通路(30)と、該インジェクション通路(30)において該第1圧縮機(14a)に接続する第1分岐通路(30a)と該第2圧縮機(14b)に接続する第2分岐通路(30b)とに分岐する箇所の上流に配置された注入側減圧弁(67)と、上記第2分岐通路(30b)に配置された分岐側操作弁(38b)と、上記圧縮機構(40)から吐出された冷媒から冷凍機油を分離する油分離手段(36)と、該油分離手段(36)で分離された冷凍機油を上記インジェクション通路(30)を介して上記第1圧縮機(14a)及び上記第2圧縮機(14b)へ戻すための油戻し通路(46)と、が設けられ、
    上記冷凍サイクルの実行中に、上記注入側減圧弁(67)を開状態に設定すると共に上記第2分岐通路(30b)の分岐側操作弁(38b)を閉状態に設定する第1動作と、該分岐側操作弁(38b)を開状態に設定すると共に上記インジェクション通路(30)における注入側減圧弁(67)を通過後の冷媒の圧力が上記第2圧縮機(14b)の中間圧の圧縮室(73)の内圧以上になるように上記注入側減圧弁(67)の開度を上記第1動作中よりも拡大する第2動作とを交互に行う制御手段(110)を備えていることを特徴とする冷凍装置。
  2. 請求項1において、
    上記第1分岐通路(30a)に、開度可変の分岐側操作弁(38a)が設けられる一方、
    上記制御手段(110)は、上記第1分岐通路(30a)の分岐側操作弁(38a)を上記第1動作中よりも上記第2動作中の方が小さい開度に調節することを特徴とする冷凍装置。
  3. 請求項1又は2において、
    上記第2分岐通路(30b)の分岐側操作弁(38b)は、開度可変に構成される一方、
    上記第2動作中の制御手段(110)は、上記第2分岐通路(30b)の分岐側操作弁(38b)を全開に設定することを特徴とする冷凍装置。
  4. 請求項1乃至3の何れか1つにおいて、
    上記第2動作中の制御手段(110)は、上記第2圧縮機(14b)に吸入される冷媒の圧力が所定の縮小制御判定値以上になると、該第2圧縮機(14b)に吸入される冷媒の圧力が上記縮小制御判定値よりも低くなるように、上記第2蒸発器(54)の液側に設けられた流量調節弁(53)の開度を縮小することを特徴とする冷凍装置。
  5. 請求項1乃至4の何れか1つにおいて、
    上記インジェクション通路(30)における上記注入側減圧弁(67)を通過後の冷媒によって、上記第1蒸発器(64)及び上記第2蒸発器(54)のうち少なくとも一方へ供給される冷媒を冷却する冷却熱交換器(17)を備え、
    上記第1動作中の制御手段(110)は、上記インジェクション通路(30)における上記冷却熱交換器(17)を通過後の冷媒の過熱度が所定の目標値になるように上記注入側減圧弁(67)の開度を調節することを特徴とする冷凍装置。
  6. 請求項1乃至5の何れか1つにおいて、
    上記第1蒸発器(64)が庫内空気と冷媒とを熱交換させる庫内熱交換器(64)により構成され、上記第2蒸発器(54)が室内空気と冷媒とを熱交換させる室内熱交換器(54)により構成される冷凍サイクルが行われることを特徴とする冷凍装置。
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