JP2021055818A - 差動装置 - Google Patents
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Abstract
Description
しかし、一般的な差動装置では、ピニオンギアならびにサイドギアに傘歯車を用いており、サイドギアの回転軸を中心軸とする略円筒形状のディファレンシャルケースの径が大きくなり、小型化するのが困難である。
そこで、本発明は、ピニオンギアとサイドギアの拘束軌道を3次元的に指定することにより、小型化に最適な差動装置の機構を提供することを目的としている。
図1は本発明の実施例1に基づく差動装置161を用いた駆動機構の外観を示す斜視図であり、図2、3は、分解した状態の差動装置161を両方向からみ斜視図である。
電動モータ等のアクチュエータ110は、遊星歯車を内蔵して減速等の機能を有する伝達装置110Tを介して伝達シャフト151を駆動回転させることにより駆動力を出力するようになっている。アクチュエータ110は、自動車の車体やロボットの胴体など、図示しないベースフレームに固定されている。
伝達シャフト151の先端には、伝達ギア151Gが同軸上で一体回転するように固定されている。なお、減速等が不要の場合は、伝達装置110Tを介さずに、直接アクチュエータ110の出力軸の先端に、伝達ギア151Gが同軸に一体回転するように固定してもよい。
伝達ギア151Gにリングギア155が噛み合うことで、アクチュエータ110の駆動力がディファレンシャルケース162に伝達されるようになっている。
なお、差動装置161は、自動車の車体やロボットの胴体など、図示しないベースフレームに対して、同じく図示しない軸受を介して軸方向には不動で自由回転可能に軸支されている。
サイドシャフト171とサイドシャフト181の回転軸がサイドギア164L、164Rの回転軸221(図4参照)と同軸になるように配置され、ディファレンシャルケース162ならびに、図示しないベースフレームに対して、回転軸221の軸方向には不動であるが、回転軸周りに回転可能に軸支されている。
図5のうち、(a)、(b)は、ピニオンギア163A、163Bの正面図、側面図、(c)はB−B断面図、(d)はC−C断面図、(e)は斜視図を示している。図6のうち、(a)は一方のサイドギア164L(サイドシャフト181)の平面図、(b)はD−D断面図、(c)はE−E断面図を示している。また、図7のうち、(a)は他方のサイドギア164R(サイドシャフト171)の平面図、(b)はF−F断面図、(c)はG−G断面図を示している。
このような構成により、アクチュエータ110の出力が、伝達シャフト151、伝達ギア151G、リングギア155を介して、ディファレンシャルケース162まで伝達される構成になっている。
例えば、サイドシャフト171、181にラジオコントロール模型自動車の右駆動輪、左駆動輪をそれぞれ固定することで、アクチュエータ110の駆動力をサイドシャフト171とサイドシャフト181に分配し、ラジオコントロール模型自動車が曲がる時にも左右駆動輪の回転差を吸収し、スムーズなコーナリングが実現される。
すなわち、サイドギア164Lとピニオンギア163A、163B(図4参照)の各ギアの動き(回転)は、3次元曲線である拘束軌跡201Lによって規定された動き(回転)となり、サイドギア164Rとピニオンギア163A、163Bの各ギアの動き(回転)は、3次元曲線である拘束軌跡201Rによって規定された動き(回転)となるように構成されている。
なお、拘束軌跡201Lと拘束軌跡201Rは面対称な3次元曲線であり、ピニオンギア163A、163Bに対するサイドギア164Lと164Rの挙動原理は同じであることから、以下では主にサイドギア164Lを用いて説明を行う。
凸部222Lの等配数をnとすると、実施例1の凸部222Lは、図6に示すようにn=2で設計されているが、後述の設計式を満たす値であればnは任意の正整数で設定可能である。
ピニオンギア163A、163Bは、全く同一形状の部品で構成され、サイドギア回転軸221周りのn等配位置に配置されている(nは、サイドギア回転軸221の周りの凸部222Lの等配数である)。以下では、ピニオンギア163Aと163Bを区別なく、ピニオンギア163として説明を行う。
実施例1のピニオンギア163は、図2から図4に示すようにn=2で設計されているが、サイドギア回転軸221周りのn等配位置にピニオンギア163が配置されていれば、必ずしもピニオンギア163をn個採用(配置)する必要はない。言い換えると、サイドギア回転軸221周りにn等配したn個のピニオンギア163の内、一部のピニオンギアを不採用にする(配置しない)ことも可能であり、サイドギア回転軸221周りのn等配位置にピニオンギア163を配置する必要はあるが、ピニオンギア163の採用数はk個(kは1≦k≦nを満たす正整数)でも良い。例えば、実施例1では2個のピニオンギア163A、163Bが採用(配置)されているが、ピニオンギア163Aを採用(配置)せずにピニオンギア163Bのみを採用(配置)しても良いし、ピニオンギア163Bを採用(配置)せずにピニオンギア163Aのみを採用(配置)しても良い。
また、ピニオンギア163には、図5に示すように、凹部212が設けられており、この凹部212が、ピニオン回転軸211の周りに複数個、等配されている。後述の説明のために、この等配数をmと定義しておく。
凹部212と凸部222Lが噛み合うことで、サイドギア164Lのサイドギア回転軸221周りの回転運動が、ピニオンギア163のピニオン回転軸211周りの回転運動に変換され、またその逆に、ピニオンギア163のピニオン回転軸211周りの回転運動が、サイドギア164Lのサイドギア回転軸221周りの回転運動に変換される。
同時に、凹部212は、ピニオン回転軸211を含む面(断面図C−Cの面)内に断面が凸形状の輪郭線215を有する形状で形成され、この輪郭線215の頂点部が凹部接触線213を貫通する輪郭線であり、凹部212は、輪郭線215を凹部接触線213に沿って移動するよう、立体的な曲面を備えている。
なお、図9(a)では、サイドギア回転軸221含む拘束接触線断面203(203a〜203g)での凸部222Lの断面輪郭線が、7平面で拘束接触線202に重なっていることを示しているが、この7平面に限らず、サイドギア回転軸221含む任意の平面で凸部222Lをカットした断面の輪郭線には、拘束接触線202が重なるように凸部222Lが形成されている。
この図8と図9に示すように、実施例1では、凹部接触線213を含む平面(ピニオンギア163のピニオン回転軸211方向の厚み中央面、図5のB−B断面)内にサイドギア回転軸221が重なるように、ピニオンギア163が配置されている。
X = ( Ld − Lp sin(θp) ) cos ( F(θp) )
Y = ( Ld − Lp sin(θp) ) sin ( F(θp) )
Z = Lp cos(θp)
ここで、Ldはピニオン回転軸211とサイドギア回転軸221の距離、Lpはピニオン回転軸211と拘束接触線202の円心201pまでの距離であり、θpはピニオンギアの回転角度、F(θp)はピニオンギアの回転角θpの関数を表しており、サイドギア164Lの回転角θs=F(θp)である。
±m/n=(F(θp2)−F(θp1))/(θp2−θp1)
を満たす関数で与えることにより、ピニオンギア163A、163B、サイドギア164A、164Bを無限回転させることが可能である。
なお、θp1は、図5に示すように、ピニオンギア163に設けたm等配した凹部212の1つ目の凹部212が、サイドギア164に設けたn等配した凸部222の1つ目の凸部222に噛み合った際のピニオンギアの回転角θpを表している。
また、θp2は、同じく図5に示すように、互いに噛み合っていた1つ目の噛み合った凹部212と1つ目の凸部222の噛み合いが解放され、互いに2つ目の凹部212と2つ目の凸部222の噛み合いに移行した瞬間のピニオンギア163の回転角θpを表している。
また、F(θp1)は、図6に示すように、ピニオンギア163に設けたm等配した凹部212の1つ目の凹部212が、サイドギア164に設けたn等配した凸部222の1つ目の凸部222に噛み合った際のサイドギアの回転角θsを表している。さらに、F(θp2)は、同じく図6に示すように、互いに噛み合っていた1つ目の噛み合った凹部212と1つ目の凸部222の噛み合いが解放され、互いに2つ目の凹部212と2つ目の凸部222の噛み合いに移行した瞬間のサイドギア164の回転角θsを表している。
なお、実施例1では、
F(θp)=+ 3 θp (拘束軌跡201Lに用いる F(θp))
F(θp)=− 3 θp (拘束軌跡201Rに用いる F(θp))
で与えた。
図10において、(a)は、差動装置161の側面図(b)におけるA−A断面図であり、(c)、(d)は、ピニオンギア163A、163Bとサイドギア164R、164Lの斜視図を示している。
そして、図11から図17は、ピニオンギア163Aの回転位相に合わせて、図10における点線部を拡大したものである。
一方、サイドシャフト171(サイドギア164R)とサイドシャフト181(サイドギア164L)は、両シャフトの駆動状況に応じて運動差(回転速度差)が生じる。
例えば、サイドシャフト171にラジオコントロール模型自動車の右駆動輪を固定し、サイドシャフト181に同ラジオコントロール模型自動車の左駆動輪を固定し、コーナリングを行うと左右輪に運動差(回転速度差)が生じる。
言い換えると、ディファレンシャルケース162(リングギア155)とサイドシャフト171(サイドギア164R)の間に運動差(回転速度差)が生じ、同じく、ディファレンシャルケース162(リングギア155)とサイドシャフト181(サイドギア164L)の間にも運動差(回転速度差)が生じる。
具体的には、図11において、サイドシャフト181(サイドギア164L)が回転A(図6(a)からみて反時計周りの回転)を起こした場合、この回転Aにより、ピニオンギア163の凹部212とサイドギア164Lの凸部222Lの噛み合い部分がサイドギア回転軸221に近づくように、運動が行われる。すなわち、図11において、ピニオンギア163Aは、時計方向の回転が発生し、ピニオンギア163B(図10(a)参照)には、反時計方向の回転が発生する。
このように、ディファレンシャルケース162に対して、サイドシャフト181(サイドギア164L)は回転A、サイドシャフト171(サイドギア164R)は回転Bを発生し、サイドシャフト181(サイドギア164L)とサイドシャフト171(サイドギア164R)との間に差動運動が発生する。
この回転Cにより、ピニオンギア163の凹部212とサイドギア164Lの凸部222Lの噛み合い部分がサイドギア回転軸221から遠ざかるように運動が行われ、これにより、図11において、ピニオンギア163Aは、反時計方向の回転が発生し、ピニオンギア163B(図10参照)は、時計方向の回転が発生する。
このように、ディファレンシャルケース162に対して、サイドシャフト181(サイドギア164L)は回転C、サイドシャフト171(サイドギア164R)は回転Dを発生し、サイドシャフト181(サイドギア164L)とサイドシャフト171(サイドギア164R)との間に差動運動が発生する。
そこで、図12から図17の説明では、ディファレンシャルケース162に対して、サイドシャフト181(サイドギア164L)が回転A、サイドシャフト171(サイドギア164Rが回転Bを起こした場合について具体的な説明を行う。
図12は、図11に示す状態からサイドギア164L、164Rがディファレンシャルケース162に対して30度、すなわち両サイドギアの相対角度が60度回転し、ピニオンギア163が10度回転した状態を示している。
図14は、図10に示す状態からサイドギア164L、164Rがディファレンシャルケース162に対して90度回転、すなわち両サイドギアの相対角度が180度回転し、ピニオンギア163が30度回転した状態も示している。
図13においてピニオンギア163の凹部212と噛み合っていたサイドギア164Lの凸部222Lはサイドギア回転軸221に近い側となり、図15においてピニオンギア163の凹部212と噛み合うサイドギア164Lの凸部222Lはサイドギア回転軸221から遠い側となる。
一方、図13においてピニオンギア163の凹部212と噛み合っていたサイドギア164Rの凸部222Rはサイドギア回転軸221に遠い側となり、図15においてピニオンギア163の凹部212と噛み合うサイドギア164Rの凸部222Rはサイドギア回転軸221から近い側となる。
また、図16は、図11に示す状態からサイドギア164L、164Rがディファレンシャルケース162に対して150度、すなわち両サイドギアの相対角度が300度回転し、ピニオンギア163が50度回転した状態を示している。
この図から明らかなように、ピニオンギア163の凹部212とサイドギア164の凸部222の位相が、図11と同じ位相に戻っていることを示している。
図18は本発明の実施例2に基づく差動装置161を用いた駆動機構を示す図であり、その外観を示す斜視図である。図19は本発明の実施例2に係る差動装置161の構造の分解図であり、図20は図19とは逆方向から見た差動装置161の構造の分解図である。
なお、図20では、ディファレンシャルケース162の内部に設けた突き当て面162t1、162t2を示すために、ディファレンシャルケース162の一部をカットして図示している。
アクチュエータ110は、本発明の実施例1と同様、自動車の車体やロボットの胴体など、図示しないベースフレームに固定されている。
このような問題を解決するため、本発明の実施例2では、ディファレンシャルケース162とサイドシャフト171、181の相対運動差に制限を持たせている。以下、具体的な説明を行う。
なお、突き当て面164t1、164t2をサイドギア164Lに設ける代わりに、サイドギア164Rにディファレンシャルケース162との相対運動を制限する突き当て面を設ける構成でもよく、サイドギア164Lとサイドギア164Rの両者に設ける構成でも良いことはいうまでもない。
具体的には、捻りバネ166は、一端がディファレンシャルケース162に設けたバネ固定端191に固定され、他端がサイドシャフト側捻りバネ固定プレート176に設けたバネ固定端193に固定されている。また、捻りバネ167は、一端がケース側捻りバネ固定プレート165に設けたバネ固定端192に、他端がサイドシャフト側捻りバネ固定プレート186に設けたバネ固定端194に固定されている。すなわち、捻りバネ166、167は、一端がディファレンシャルケース162に固定され、他端がサイドシャフト171、181(サイドギア164R、164L)に固定され、ディファレンシャルケース162とサイドシャフト171、181の相対運動差により捻じれ量が変化するように配置している。
なお、実施例2では、サイドシャフト171、181の回転角を制限するストッパとして機能する突き当て面162t1、162t2、164t1、164t2を導入しつつ、ディファレンシャルケース162に対するサイドギア164の相対位置が初期姿勢に維持されるように機能するケース側捻りバネ固定プレート165、シャフト側捻りバネ固定プレート176、186、捻りバネ166、167を導入している。
また、ディファレンシャルケース162とサイドシャフト171、181の相対運動差の制限を持たせる際に、ディファレンシャルケース162に対するサイドギア164の相対位置が初期姿勢に維持される制限のみを実現する場合には、ケース側捻りバネ固定プレート165、シャフト側捻りバネ固定プレート176、186、捻りバネ166、167を導入すればよく、突き当て面162t1、162t2、164t1、164t2の導入は不要である。
図21は本発明の実施例3に係る差動装置161の構造の分解図であり、図22は図21とは逆方向から見た差動装置161の構造の分解図である。また、図23(a)、(b)、(c)は、噛み合った状態のピニオンギア163Bとサイドギア164Lを、サイドギア164Lの正面、側面からみた図、A矢視図(ピニオン回転軸211の軸方向から見た図)である。
アクチュエータ110は、本発明の実施例1と同様、自動車の車体やロボットの胴体など、図示しないベースフレームに固定されている。
また、実施例3の差動装置161は、実施例1と同様、ディファレンシャルケース162、ピニオンギア163A、163B、ピニオンシャフト163S、サイドギア164L、164R、サイドシャフト171、181から構成されている。差動装置161は、自動車の車体やロボットの胴体など、図示しないベースフレームに対して、軸方向には不動であるが、同じく図示しない軸受を介して自由回転可能に軸支されている。
以下では、実施例1と異なる点を中心に説明を行う。
実施例3においては、ピニオンギア163とサイドギア164の相対位置関係が実施例1と異なり、図23(a)に示すように、ピニオンギア163を、ピニオン回転軸211の軸方向に、サイドギア回転軸221を含む平面から遠ざかる方向に距離Δ分だけピニオンギア163を平行移動している。すなわち、実施例1と比較して、ピニオンシャフト163Sの傾斜と間隔が相違している。
これに伴い、凸部222Lの態様が実施例1と異なり、具体的には下記のとおりである。
なお、図24では、サイドギア回転軸221から距離Δ離れた7個の拘束接触線断面203(203a〜203g)での凸部222Lの断面輪郭線が、拘束接触線202に重なっていることを示しているが、これらの拘束接触線断面に限らず、サイドギア回転軸221から距離Δ離れた任意の平面で凸部222Lをカットした断面の輪郭線には、拘束接触線202が重なるように凸部222Lが形成されている。
この図23と図24に示すように、実施例3では、凹部接触線213を含む平面(ピニオンギア163のピニオン回転軸211方向の厚み中央面、図5のB−B断面)とサイドギア回転軸221の間の距離が距離Δとなるように、ピニオンギア163が配置されている。
X = Ld cos ( F(θp) )/ cos (φ) − Lp sin(θp) cos ( F(θp) − φ )
Y = Ld sin ( F(θp) )/ cos (φ) − Lp sin(θp) sin ( F(θp) − φ )
Z = Lp cos(θp)
ただし、φ= tan−1( Δ / Ld )
ここで、Ldはピニオン回転軸211とサイドギア回転軸221の距離、Lpはピニオン回転軸211と拘束接触線202の円心201pまでの距離であり、θpはピニオンギアの回転角度、F(θp)はピニオンギアの回転角θpの関数を表しており、サイドギア164Lの回転角θs=F(θp)である。Δは、ピニオンギア163を、ピニオン回転軸211の軸方向に、サイドギア回転軸221から遠ざかる方向に平行移動した距離であり、凹部接触線213を含む平面(ピニオンギア163のピニオン回転軸211方向の厚み中央面、図5のB−B断面)とサイドギア回転軸221の間の距離である。
±m/n=(F(θp2)−F(θp1))/(θp2−θp1)
を満たす関数で与えることにより、ピニオンギア163A、163B、サイドギア164A、164Bを無限回転させることが可能である。
なお、θp1は、図5と同様、ピニオンギア163に設けたm等配した凹部212の1つ目の凹部212が、サイドギア164に設けたn等配した凸部222の1つ目の凸部222に噛み合った際のピニオンギアの回転角θpを表している。
また、F(θp1)は、図6と同様、ピニオンギア163に設けたm等配した凹部212の1つ目の凹部212が、サイドギア164に設けたn等配した凸部222の1つ目の凸部222に噛み合った際のサイドギアの回転角θsを表している。さらに、F(θp2)は、互いに噛み合っていた1つ目の噛み合った凹部212と1つ目の凸部222の噛み合いが解放され、互いに2つ目の凹部212と2つ目の凸部222の噛み合いに移行した瞬間のサイドギア164の回転角θsを表している。
F(θp)=+ 3 θp (拘束軌跡201Lに用いる F(θp))
F(θp)=− 3 θp (拘束軌跡201Rに用いる F(θp))
で与えた。
110E……エンコーダ
110T……伝達装置
151……伝達シャフト
151G……伝達ギア
155……リングギア
161……差動装置
162……ディファレンシャルケース
163……ピニオンギア
163S……ピニオンシャフト
164……サイドギア
165……ケース側捻りバネ固定プレート
166、167……捻りバネ
171、181……サイドシャフト
176、186……シャフト側捻りバネ固定プレート
191、192、193、194……バネ固定端
201……拘束軌跡
202……拘束接触線
203……拘束接触線断面
211……ピニオン回転軸
212……凹部
213……凹部接触線
215……突形状輪郭線
221……サイドギア回転軸
222……凸部
223……凸部接触線
Claims (9)
- ディファレンシャルケースと、
前記ディファレンシャルケースから左右外方に延びる2本のサイドシャフトと、
前記サイドシャフトのそれぞれに一体形成され、前記ディファレンシャルケースの内部において、互いに対向するサイドギアと、
前記ディファレンシャルケースの内部において、前記サイドギアの回転軸を法線に持つ面内にあり、前記サイドギアの回転軸とは交差しないピニオン回転軸に回転自在に装着され、前記サイドギアと係合するピニオンギアとを備え、
前記サイドギアと、前記ピニオンギアは、面対称の三次元曲線である拘束軌跡により回転が規定され、前記サイドギアに形成された凸部と、前記ピニオンギアに形成された凹部が順次係合することで、前記2本のサイドシャフトの間に差動運動を発生させることを特徴とする差動装置。 - 前記サイドギアに前記凸部を前記サイドギアの回転軸の周りにn等配し、
前記ピニオンギアを、前記サイドギアの回転軸周りのn等配位置に配置し、
前記ピニオンギアに前記凹部を前記ピニオン回転軸の周りにm等配し、前記サイドギアの回転角と前記ピニオンギアの回転角度θpが下記の式を満たすように前記サイドギアと前記ピニオンギアが互いに回転し、前記サイドシャフトが無限回転することを特徴とする請求項1に記載された差動装置。
±m/n=(F(θp2)−F(θp1))/(θp2−θp1)
ただし、F(θp)はピニオンギアの回転角θpの関数を表しており、サイドギアの回転角θs=F(θp)である。また、θp1は、ピニオンギアに設けたm等配した凹部の1つ目の凹部が、サイドギアに設けたn等配した凸部の1つ目の凸部に噛み合った際のピニオンギアの回転角θp、θp2は、互いに噛み合っていた1つ目の噛み合った凹部と1つ目の凸部の噛み合いが解放され、互いに2つ目の凹部と2つ目の凸部の噛み合いに移行した瞬間のピニオンギアの回転角θpを表し、F(θp1)は、ピニオンギアに設けたm等配した凹部の1つ目の凹部が、サイドギアに設けたn等配した凸部の1つ目の凸部に噛み合った際のサイドギアの回転角θsを表し、F(θp2)は、互いに噛み合っていた1つ目の噛み合った凹部と1つ目の凸部の噛み合いが解放され、互いに2つ目の凹部と2つ目の凸部の噛み合いに移行した瞬間のサイドギアの回転角θsを表している。 - 前記サイドギアの回転角が下記の式を満たすように前記サイドギアと前記ピニオンギアが互いに回転することを特徴とする請求項2に記載された差動装置。
F(θp)=±(m/n)× θp - 前記凸部と前記凹部が接触する接触線を含む平面内に前記サイドギアの回転軸が重なるように前記ピニオンギアを配置し、
前記サイドギアの回転軸をZ軸、前記ピニオンギアの回転軸を含む平面をXY平面とした三次元座標において、前記拘束軌跡が下記により与えられることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載された差動装置。
X = ( Ld − Lp sin(θp) ) cos ( F(θp) )
Y = ( Ld − Lp sin(θp) ) sin ( F(θp) )
Z = Lp cos(θp)
ただし、Ldはピニオン回転軸とサイドギア回転軸の距離、Lpはピニオン回転軸と拘束接触線の円心までの距離である。また、θpはピニオンギアの回転角度、F(θp)はピニオンギアの回転角θpの関数を表しており、サイドギアの回転角θs=F(θp)である。 - 前記凸部と前記凹部が接触する接触線を含む平面と前記サイドギアの回転軸の間の距離が距離Δとなるように前記ピニオンギアを配置し、
前記サイドギアの回転軸をZ軸、前記ピニオンギアの回転軸を含む平面をXY平面とした三次元座標において、
前記拘束軌跡が下記により与えられることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載された差動装置。
X = Ld cos ( F(θp) )/ cos (φ) − Lp sin(θp) cos ( F(θp) − φ )
Y = Ld sin ( F(θp) )/ cos (φ) − Lp sin(θp) sin ( F(θp) − φ )
Z = Lp cos(θp)
ただし、φ= tan−1( Δ / Ld )である。また、Ldはピニオン回転軸とサイドギア回転軸の距離で、Lpはピニオン回転軸と拘束接触線の円心までの距離である。また、θpはピニオンギアの回転角度、F(θp)はピニオンギアの回転角θpの関数を表しており、サイドギアの回転角θs=F(θp)である。Δは、ピニオンギアを、ピニオン回転軸の軸方向に、サイドギア回転軸から遠ざかる方向に平行移動した距離であり、前記凸部と前記凹部が接触する接触線を含む平面と前記サイドギアの回転軸の間の距離である。 - 前記ディファレンシャルケースと前記サイドギアの対向面に、互いに対向するよう突き当て面をそれぞれ配置し、これらの突き当て面を対面接触させることで回転運動を制限するようにしたことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載された差動装置。
- 前記サイドシャフトの周りに位置するように捻りバネを設置し、
前記捻りバネは、その一端を前記ディファレンシャルケースに固定し、他端を前記サイドギアに固定し、
前記ディファレンシャルケースに対する前記サイドギアの相対位置が初期姿勢に維持されるように構成されているようにしたことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載された差動装置。 - 前記ディファレンシャルケースと前記サイドギアの対向面に、互いに対向するよう突き当て面をそれぞれ配置し、
前記サイドシャフトの周りに位置するように捻りバネを設置し、
前記捻りバネは、その一端を前記ディファレンシャルケースに固定し、他端を前記サイドギアに固定し、
これらの突き当て面を対面接触させることで回転運動を制限しつつ、前記ディファレンシャルケースに対する前記サイドギアの相対位置が初期姿勢に維持されるように構成されているようにしたことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載された差動装置。 - 前記ディファレンシャルケースにアクチュエータからの回転駆動力を伝達し、
前記回転駆動力を、前記サイドシャフトに分配することを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載された差動装置。
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JPH10159941A (ja) * | 1996-11-27 | 1998-06-16 | Hisashi Kaburagi | 差動伝達装置 |
-
2019
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