JP2021055750A - 特徴点抽出装置および油圧ユニット - Google Patents

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星 金
Sung Kim
星 金
河田 健一
Kenichi Kawada
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Abstract

【課題】油圧システムの劣化を容易に判断できる特徴点抽出装置を提案する。【解決手段】特徴点抽出装置は、油圧回路内の圧力および/または流量の時系列データが入力され、上記圧力または上記流量の時系列データにおいて所定の条件で決定された基準点から所定の相対時間後の上記圧力および/または上記流量を、上記油圧回路の異常または劣化の程度の判定を行うための特徴点として抽出する抽出部(12)を備える。【選択図】図2

Description

本開示は、特徴点抽出装置および油圧ユニットに関する。
従来、油圧ユニットとしては、作動油および油圧ポンプの少なくとも一方が劣化したことを判定するものがある(例えば、特開2013−72454号公報(特許文献1)参照)。
上記油圧ユニットでは、油圧ポンプの吐出圧力が一定に保持された運転条件下で、吐出流量の運転初期値と現在値を取得し、吐出流量の運転初期値と現在値との差が所定の劣化閾値に達したときに、作動油および油圧ポンプの少なくとも一方が劣化したと判定している。
特開2013−72454号公報
上記油圧ユニットを用いたものの一例として油圧プレス機があり、油圧ユニットは、プレス機側の上位コントローラからのバルブへの開閉信号や油圧ポンプへの圧力指令信号、流量指令信号によって一連の動作を行う。
このようなプレス機の設備において、油圧ユニットを含む油圧システムでは、バルブ、油圧ポンプ、油圧シリンダなどの構成機器の劣化による状態変化によって加工状態が変化し、加工精度不良や摩擦増、温度上昇などによる構成機器の寿命低下などを引き起こすと共に、加工対象の材質の変化によっても加工不良が発生する。
上記油圧ユニットを含む油圧システムの構成機器の状態変化は、油圧回路内の圧力と流量の状態変化として現れる場合が多く、油圧回路内の圧力と流量とを観測して、その観測結果に基づいて構成機器を保全することにより加工不良や機器の寿命低下を防止することが考えられる。
しかしながら、油圧の特徴は、その応答の速さであり、圧力や流量を観測するためには1msec〜10msecのサンプリングでデータを収集して保存し、保存されたデータを処理する必要がある。
このため、上記油圧システムでは、上位コントローラに大容量のデータ収集機能と高速データ処理機能を搭載する必要があるため、コストアップや開発工数が増大するという問題がある。
本開示では、油圧システムの劣化を容易に判断できる特徴点抽出装置およびその特徴点抽出装置を備えた油圧ユニットを提案する。
本開示の特徴点抽出装置は、
油圧回路内の圧力および/または流量の時系列データが入力され、上記圧力または上記流量の時系列データにおいて所定の条件で決定された基準点から所定の相対時間後の上記圧力および/または上記流量を、上記油圧回路の異常または劣化の程度の判定を行うための特徴点として抽出する抽出部を備えることを特徴とする。
本開示によれば、入力された油圧回路内の圧力または流量の時系列データにおいて、所定の条件で決定された基準点から所定の相対時間後の圧力および/または流量の特徴点を抽出することによって、油圧システムの劣化を容易に判断できる。
また、本開示の1つの態様に係る特徴点抽出装置では、
上記圧力の特徴点における圧力値と所定の第1閾値とを比較して上記油圧回路の異常または劣化の程度の判定を行う第1判定部を備える。
本開示によれば、抽出部により抽出された圧力の特徴点における圧力値と所定の第1閾値とを第1判定部により比較することによって、上記油圧回路を構成するバルブ、油圧シリンダ、油圧ポンプなどの異常または劣化の程度を判定できる。
また、本開示の1つの態様に係る特徴点抽出装置では、
上記流量の特徴点における流量値と所定の第2閾値とを比較して上記油圧回路の異常または劣化の程度の判定を行う第2判定部を備える。
本開示によれば、抽出部により抽出された流量の特徴点における流量値と所定の第2閾値とを第2判定部により比較することによって、上記油圧回路を構成するバルブ、油圧シリンダ、油圧ポンプなどの異常または劣化の程度を判定できる。
また、本開示の1つの態様に係る特徴点抽出装置では、
上記圧力の特徴点における圧力値および/または上記流量の特徴点における流量値と、上記油圧回路の異常または劣化の程度との関係を学習し、上記圧力の特徴点における圧力値および/または上記流量の特徴点における流量値に応じて上記油圧回路の異常または劣化の程度を出力する機械学習部を備える。
本開示によれば、機械学習部によって、圧力の特徴点における圧力値および/または流量の特徴点における流量値と、油圧回路の異常または劣化の程度との関係を学習し、圧力の特徴点における圧力値および/または流量の特徴点における流量値に応じて油圧回路の異常または劣化の程度を出力するので、油圧回路の構成や稼働実績などに応じてより確かな異常または劣化の程度の判定ができる。
また、本開示の油圧ユニットでは、
上記のいずれか1つの特徴点抽出装置と、
上記油圧回路に用いられる油圧ポンプと、
上記油圧ポンプの吐出側に設けられ上記油圧ポンプから吐出された油の圧力を検出する圧力検出部と、
上記油圧ポンプから吐出された油の流量を検出する流量検出部と
を備えることを特徴とする。
本開示によれば、圧力検出部により検出された圧力と流量検出部により検出された流量とを用いた特徴点抽出装置によって、油圧ユニットを含む油圧システムの劣化を容易に判断できる。
また、本開示の1つの態様に係る油圧ユニットでは、
上記油圧ポンプを制御する制御装置を備え、
上記制御装置は、上記特徴点抽出装置を含む。
本開示によれば、油圧ポンプを制御する制御装置が特徴点抽出装置の機能を含むことにより、簡単な構成で油圧システムの異常判断機能および/または劣化判断機能を備えた油圧ユニットを実現できる。
また、本開示の1つの態様に係る油圧ユニットでは、
上記油圧ポンプは、モータによって駆動される固定容量ポンプであり、
上記流量検出部は、上記モータの回転数により流量を検出する。
ここで、モータの回転数は単位時間あたりの回転数であり、流量は単位時間あたりの流量である。
本開示によれば、固定容量ポンプを駆動するモータの回転数により流量を換算できるので、別に流量センサを用いる必要がなく、構成を簡略化できる。
本開示の第1実施形態の特徴点抽出装置を用いた油圧ユニットを備えたプ油圧システムの回路図である。 第1実施形態の油圧システムの制御ブロック図である。 第1実施形態の油圧システムの加工動作の一例を示す図である。 第1実施形態の油圧システムの加工動作と流量変化を示す図である。 第1実施形態の油圧システムの流量−圧力特性線図である。 第1実施形態の油圧システムの加工動作と流量変化および圧力変化を示す図である。 第1実施形態の油圧システムの流量−圧力特性線図である。 第1実施形態の油圧システムの加工動作と流量変化および圧力変化を示す図である。 第1実施形態の油圧システムの流量−圧力特性線図である。 第1実施形態の油圧システムの加工動作と流量変化および圧力変化を示す図である。 第1実施形態の油圧システムの流量−圧力特性線図である。 本開示の第2実施形態の特徴点抽出装置を用いた油圧ユニットを含む油圧システムの制御ブロック図である。 本開示の第3実施形態の特徴点抽出装置を用いた油圧ユニットを含む油圧システムの制御ブロック図である。
以下、実施形態を説明する。なお、図面において、同一の参照番号は、同一部分または相当部分を表わすものである。
〔第1実施形態〕
図1は本開示の第1実施形態の特徴点抽出装置を用いた油圧ユニット1を備えた油圧システムの回路図である。この第1実施形態の油圧システムでは、プレス機に適用しているが、射出成形機や工作機械などの他の産業機械(主機)に適用してもよい。
この第1実施形態の油圧システムは、図1に示すように、上金型71と下金型72からなる金型70を備えたプレス機において上金型71を駆動するアクチュエータの一例としての油圧シリンダ60を備えている。この油圧シリンダ60は、片ロッド油圧シリンダである。60aはピストン、60bはピストン60aに上端が接続されたロッドである。
また、上記油圧システムは、プレス機を制御する上位コントローラ40と、上位コントローラ40からの圧力指令信号と流量指令信号を受けるコントローラ10を備えている。コントローラ10は、圧力および流量などの運転情報を表す運転データ信号を上位コントローラ40に出力する。
さらに、上記油圧システムは、油圧ポンプPと、油圧ポンプPを駆動するモータMと、油圧ポンプPの吐出ポート側の作動油の圧力を検出する圧力センサ20と、モータMの回転数を検出するエンコーダ30と、油圧ポンプPの吐出ポートにポンプポート53が接続された方向制御弁50(4ポート3位置)と、方向制御弁50の負荷ポート52に出口ポート82が接続されたリリーフ弁80と、リリーフ弁80と並列に接続された逆止弁90と、方向制御弁50のタンクポート54に接続されたタンクTとを備える。上記逆止弁90は、リリーフ弁80の出口ポート82側から入口ポート81側への作動油の流れのみを許容する。圧力センサ20は圧力検出部の一例である。エンコーダ30は流量検出部の一例である。
上記油圧シリンダ60のヘッド側ポート61に方向制御弁50の負荷ポート51を接続し、油圧シリンダ60のロッド側ポート62にリリーフ弁80の入口ポート81を接続している。
上記コントローラ10と油圧ポンプPとモータMとエンコーダ30と圧力センサ20とタンクTで油圧ユニット1を構成している。
上記コントローラ10は、圧力センサ20により検出された圧力を表す圧力信号およびエンコーダ30により検出されたモータMの回転数を表す回転数信号が入力される。このコントローラ10は、圧力センサ20により検出された圧力の情報を運転データ信号の一部として上位コントローラ40に出力する。また、コントローラ10は、エンコーダ30により検出されたモータMの回転数信号に基づいて、油圧ポンプPの吐出された作動油の流量を算出し、算出された流量の情報を運転データ信号の一部として上位コントローラ40に出力する。
ここで、モータMの回転数は単位時間あたりの回転数であって、モータMの回転数から算出される作動油の流量は単位時間あたり流量である。
上記コントローラ10は、上位コントローラ40からの圧力指令信号と流量指令信号に基づいて、モータMを駆動する駆動信号を出力する。
上記上位コントローラ40は、位置センサ(図示せず)からの位置検出信号を受けて、コントローラ10への圧力指令信号と流量指令信号、さらに方向制御弁50への制御信号を順次出力することにより、金型70を備えるプレス機を制御して、被加工物73のプレス加工を行う。
図2は上記油圧ユニット1を含む油圧システムの制御ブロック図である。
コントローラ10は、図2に示すように、回転数制御部11と、特徴点抽出部12と、異常判定部13とを有する。コントローラ10は、制御装置の一例である。また、特徴点抽出部12と異常判定部13で特徴点抽出装置を構成している。
回転数制御部11は、上位コントローラ40からの圧力指令信号および流量指令信号を受けて、モータMに駆動信号を出力する。
特徴点抽出部12は、圧力センサ20からの圧力信号を受けて、圧力の時系列データが記憶され、圧力および/または流量の時系列データにおいて所定の条件で決定された基準点から所定の相対時間後の圧力を、油圧回路の異常または劣化の程度の判定を行うための特徴点として抽出する。また、特徴点抽出部12は、エンコーダ30からの回転数信号を受けて、モータMの回転数から流量を換算して、流量の時系列データが記憶され、圧力および/または流量の時系列データにおいて所定の条件で決定された基準点から所定の相対時間後の流量を、油圧回路の異常または劣化の程度の判定を行うための特徴点として抽出する。特徴点抽出部12は、抽出部の一例である。
異常判定部13は、第1判定部13aと第2判定部13bとを有する。第1判定部13aは、特徴点抽出部12により抽出された特徴点の圧力に基づいて、方向制御弁50などの油圧システムの構成要素の異常または劣化の程度を判別する。また、第2判定部13bは、特徴点抽出部12により抽出された特徴点の流量に基づいて、方向制御弁50などの油圧システムの構成要素の異常または劣化の程度を判別する。第1判定部13aと第2判定部13bの機能の詳細については、後述する図4〜図11の説明で詳述する。
図3は上記油圧ユニット1を含む油圧システムの加工動作の一例を示す。
図3(a)は待機状態を示しており、油圧シリンダ60のピストン60aが最もヘッド側ポート61の側に位置する状態(「上昇端」)で、方向制御弁50を中央のオフ位置にしている。
次に、図3(b)に示すように、方向制御弁50を中央のオフ位置から、負荷ポート51とポンプポート53とが連通すると共に負荷ポート52とタンクポート54とが連通する位置に切り換える。そして、油圧ユニット1の油圧ポンプPの回転数を制御して、所定の流量を保持しながら油圧シリンダ60のピストン60aを一定速度で下降させる。
次に、図3(c)に示すように、被加工物73に上金型71が当たる。この瞬間に圧力が上昇する。
次に、図3(d)に示すように、被加工物73に対して圧力保持する制御をして加圧を行う。
次に、図3(e)に示すように、方向制御弁50を、負荷ポート51とタンクポート54とが連通すると共に負荷ポート52とポンプポート53とが連通する位置に切り換える。そして、油圧ユニット1の油圧ポンプPの回転数を制御して、所定の流量を保持しながら油圧シリンダ60のピストン60aを一定速度で上昇させて、図3(a)の待機状態に戻る。
次に、コントローラ10による油圧システムの構成要素の劣化判断の4つの例を図4〜図11に従って説明する。
<流量の立ち上がり状態から劣化判断>
図4は上記油圧システムの加工動作と流量変化を示し、図5は上記油圧システムの流量−圧力特性線図を示している。図4では、図3(a)の待機状態から図3(b)に示す油圧シリンダ60の下降動作に移行するまでの流量の変化を示している。ここで、所定の流量を保持しながら油圧シリンダ60のピストン60aが一定速度で下降するようになるまでに、待機状態から所定の流量Qsetに立ち上がる期間がある。
コントローラ10の特徴点抽出部12は、正常運転時の流量の時系列データから予め以下の運転データを取得して、正常時の特徴点の情報として記憶する。
第1流量値Q_A1 : 流量の立ち上がり基準点A1を検出するため流量
相対時間T1 : 流量の立ち上がり基準点A1からサージが立つ直前の特徴点B1までの時間
第2流量値Q_B1 : 特徴点B1における流量
ここで、流量の立ち上がり基準点A1は、流量の時系列データにおいて所定の条件(流量=第1流量値Q_A1)で決定された基準点である。
通常の運転において、特徴点抽出部12は、流量の時系列データを取得して、第1流量値Q_A1を用いて立ち上がり基準点A1xを求め、立ち上がり基準点A1xから相対時間T1後の特徴点B1xにおける流量Q_B1xを抽出する。
そして、異常判定部13は、特徴点B1xにおける流量Q_B1xが正常時の特徴点B1における第2流量値Q_B1よりも低い場合は、流量の立ち上がりが遅いと判断して、方向制御弁50の動作が劣化により遅くなっているものと判断する。
ここで、異常判定部13の第2判定部13bは、特徴点B1xにおける流量Q_B1xと正常時の特徴点B1における第2流量値Q_B1との差分△Qが所定流量値Y1(第2閾値)以上のときは、方向制御弁50が異常であると判定する。
<流量が安定した状態から劣化判断>
また、図6は上記油圧システムの加工動作と流量変化および圧力変化を示し、図7は上記油圧システムの流量−圧力特性線図を示している。図6では、図3(a)の待機状態から図3(b)に示す油圧シリンダ60の下降動作に移行するまでの流量の変化を示している。ここで、所定の流量Qsetを保持しながら油圧シリンダ60のピストン60aが一定速度で下降する期間がある。
コントローラ10の特徴点抽出部12は、正常運転時の流量の時系列データから予め以下の運転データを取得して、正常時の特徴点の情報として記憶する。
第1流量値Q_A2 : 流量の立ち上がり基準点A2を検出するため流量
相対時間T2 : 流量の立ち上がり基準点A2からサージが立つ直前の特徴点B2までの時間
第2流量値Q_B2 : 特徴点B2における流量
ここで、流量の立ち上がり基準点A2は、流量の時系列データにおいて所定の条件(流量=第1流量値Q_A2)で決定された基準点である。
通常の運転において、特徴点抽出部12は、流量の時系列データを取得して、第1流量値Q_A2を用いて立ち上がり基準点A2xを求め、立ち上がり基準点A2xから相対時間T1後の特徴点B2xにおける流量Q_B2xを抽出する。
そして、異常判定部13は、特徴点B2xにおける流量Q_B2xが正常時の特徴点B2における第2流量値Q_B2よりも低い場合は、方向制御弁50が僅かしか開いていないと判断する。
ここで、異常判定部13の第2判定部13bは、特徴点B2xにおける流量Q_B2xと正常時の特徴点B2における第2流量値Q_B2との差分△Qが所定流量値Y2(第2閾値)以上のときは、方向制御弁50が異常であると判定する。
<流量と圧力から劣化判断>
また、図8は上記油圧システムの加工動作と流量変化および圧力変化を示し、図9は上記油圧システムの流量−圧力特性線図を示している。図8では、図3(a)の待機状態から図3(b)に示す油圧シリンダ60の下降動作に移行するまでの流量と圧力の変化を示している。ここで、所定の流量を保持しながら油圧シリンダ60のピストン60aが一定速度で下降するようになるまでに、待機状態から所定の流量Qsetに立ち上がる期間がある。
コントローラ10の特徴点抽出部12は、正常運転時の流量および圧力の時系列データから予め以下の運転データを取得して、正常時の特徴点の情報として記憶する。
流量値Q_A3 : 流量が設定流量値Qsetに近づいた基準点A3を検出するため流量
相対時間T3 : 流量が設定流量値Qsetに近づいた基準点A3から圧力が安定する特徴点B3までの時間
圧力値P_B3 : 特徴点B3における圧力
ここで、流量の立ち上がり基準点A3は、流量の時系列データにおいて所定の条件(流量=流量値Q_A3)で決定された基準点である。
通常の運転において、特徴点抽出部12は、流量の時系列データを取得して、流量値Q_A3を用いて立ち上がり基準点A3xを求め、立ち上がり基準点A3xから相対時間T3後の特徴点B3xにおける圧力値P_B3xを抽出する。
そして、異常判定部13は、特徴点B3xにおける圧力値P_B3xが正常時の特徴点B3における圧力値P_B3よりも高い場合は、油圧シリンダ60の摩擦が増大しているか、または、方向制御弁50が全開していないと判断する。
ここで、異常判定部13の第1判定部13aは、特徴点B3xにおける圧力値P_B3xと正常時の特徴点B3における圧力値P_B3との差分△Pが所定圧力値Y3(第1閾値)以上のときは、油圧シリンダ60の異常か、または、方向制御弁50が異常であると判定する。
<回転数と圧力から劣化判断>
また、図10は上記油圧システムの加工動作と回転数変化および圧力変化を示し、図11は上記油圧システムの流量(回転数)−圧力特性線図を示している。図10では、図3(b)に示す油圧シリンダ60の下降動作から、図3(c)および図3(d)に移行するまでのモータMの回転数と圧力の変化を示している。
コントローラ10の特徴点抽出部12は、正常運転時の回転数および圧力の時系列データから予め以下の運転データを取得して、正常時の特徴点の情報として記憶する。
圧力値P_A4 : 圧力が設定圧力値Psetに近づいた基準点A4を検出するため圧力
相対時間T4 : 圧力が設定圧力値Psetに近づいた基準点A4から回転数が安定する特徴点B4までの時間
回転数R_B4 : 特徴点B4における回転数
ここで、圧力が設定圧力値Psetに近づいた基準点A4は、圧力の時系列データにおいて所定の条件(圧力=圧力値P_A4)で決定された基準点である。
通常の運転において、特徴点抽出部12は、回転数の時系列データを取得して、圧力値P_A4を用いて圧力が設定圧力値Psetに近づいた基準点A4xを求め、立ち上がり基準点A4xから相対時間T3後の特徴点B4xにおける回転数R_B4xを抽出する。
そして、異常判定部13は、特徴点B4xにおける回転数R_B4xが正常時の特徴点B4における回転数R_B4よりも高い場合は、油圧ポンプPが摩耗していると判断する。
ここで、異常判定部13の第1判定部13aは、特徴点B4xにおける回転数R_B4xと正常時の特徴点B4における回転数R_B4との差分△Rが所定回転数Y4(第1閾値)以上のときは、油圧ポンプPが異常であると判定する。
図4,図5および図6,図7では、流量の基準点A1,A2から流量の特徴点を抽出し、図8,図9では、流量の基準点A3から圧力の特徴点を抽出し、図9,図10では、圧力の基準点A4から流量(回転数)の特徴点を抽出したが、特徴点の抽出はこれに限らない。例えば、圧力の基準点から圧力の特徴点を抽出してもよいし、圧力の基準点から圧力の特徴点と流量の特徴点を抽出してもよいし、流量の基準点から圧力の特徴点と流量の特徴点を抽出してもよい。
上記構成の特徴点抽出装置によれば、入力された油圧回路内の圧力または流量の時系列データにおいて、所定の条件で決定された基準点から所定の相対時間後の圧力および/または流量の特徴点を特徴点抽出部12により抽出することによって、油圧システムの構成要素の劣化を容易に判断できる。
また、上記特徴点抽出部12により抽出された圧力の特徴点における圧力値と所定の第1閾値とを異常判定部13(第1判定部)により比較することによって、油圧回路を構成する方向制御弁50、油圧シリンダ60、油圧ポンプPの異常または劣化の程度を判定できる。
また、上記特徴点抽出部12により抽出された流量の特徴点における流量値と所定の第2閾値とを異常判定部13(第2判定部)により比較することによって、油圧回路を構成する方向制御弁50、油圧シリンダ60、油圧ポンプPの異常または劣化の程度を判定できる。
なお、異常判定部13(第1,第2判定部13a,13b)は、方向制御弁50、油圧シリンダ60、油圧ポンプPに限らず、油圧回路の他の構成要素の異常または劣化の程度を判定してもよい。
また、上記油圧ユニット1によれば、特徴点抽出装置を用いることによって、油圧ユニット1を含む油圧システムの異常または劣化の程度を容易に判断できる。
また、上記油圧ユニット1によれば、油圧ポンプPを制御するコントローラ10(制御装置)が特徴点抽出装置の機能を含むことにより、簡単な構成で油圧システムの異常判断機能または劣化判断機能を備えた油圧ユニット1を実現できる。
また、上記油圧ポンプPは、モータMによって駆動される固定容量ポンプであるので、駆動するモータMの回転数により流量を換算できるので、別に流量センサを用いる必要がなく、構成を簡略化できる。
〔第2実施形態〕
図12は本開示の第2実施形態の特徴点抽出装置を用いた油圧ユニットを含む油圧システムの制御ブロック図である。第2実施形態の油圧システムは、異常判別部13がない点と機械学習部14を除いて第1実施形態の油圧システムと同一の構成をしており、図1を援用する。
第2実施形態の油圧システムにおいて、コントローラ10は、図12に示すように、回転数制御部11と、特徴点抽出部12と、機械学習部14とを有する。特徴点抽出部12と機械学習部14で特徴点抽出装置を構成している。ここで、コントローラ10の特徴点抽出部12は、第1実施形態のコントローラ10の特徴点抽出部12と同様の動作を行う。
機械学習部14は、圧力の特徴点における圧力値および流量の特徴点における流量値と、油圧回路の異常または劣化の程度との関係を学習し、圧力の特徴点における圧力値および流量の特徴点における流量値に応じて油圧回路の異常または劣化の程度を出力する。
機械学習部14では、特徴点抽出部12により抽出された圧力の特徴点における圧力値および流量の特徴点における流量値と、油圧回路の異常または劣化の程度との関係を示す教師データによりニューラルネットワークに学習させる。ここで、例えばニューラルネットワークは、入力層、中間層、出力層を有する畳み込みニューラルネットワークであって、入力情報(圧力の特徴点における圧力値および流量の特徴点における流量値)で出力情報(油圧回路の異常または劣化の程度)が得られるように各重み係数を学習する。
その後、機械学習部14の学習済みニューラルネットワークに圧力の特徴点における圧力値および流量の特徴点における流量値を入力することで、学習済みニューラルネットワークから、圧力の特徴点における圧力値および流量の特徴点における流量値に応じた油圧回路の異常または劣化の程度に関する情報が出力される。
上記第2実施形態の特徴点抽出装置によれば、油圧回路の構成や稼働実績などに応じてより確かな異常判定または劣化の程度の判定ができる。
なお、上記第2実施形態では、機械学習部14に畳み込みニューラルネットワークの例を用いて説明したが、機械学習部はこれに限らず、例えばディープラーニングによりニューラルネットワークに学習させてもよい。
また、上記第2実施形態では、圧力の特徴点における圧力値および流量の特徴点における流量値を入力情報とし、油圧回路の異常または劣化の程度を出力情報として出力する学習済みニューラルネットワークを有する機械学習部14を備えたが、圧力の特徴点における圧力値または流量の特徴点における流量値のいずれか一方のみを入力情報とし、油圧回路の異常または劣化の程度を出力情報として出力する学習済みニューラルネットワークを有する機械学習部を備えた特徴点抽出装置であってもよい。
〔第3実施形態〕
図13は本開示の第3実施形態の特徴点抽出装置を用いた油圧ユニットを含む油圧システムの制御ブロック図である。第3実施形態の油圧システムは、上位コントローラ140とコントローラ110を除いて第1実施形態の油圧システムと同一の構成をしており、図1を援用する。
第3実施形態の油圧システムにおいて、コントローラ110は、図13に示すように、回転数制御部11と、特徴点抽出部12とを有する。また、上位コントローラ140は、異常判定部141を有する。異常判定部141は、第1判定部141aと第2判定部141bとを有する。この第1判定部141aと第2判定部141bは、第1実施形態の図2に示す第1判定部13aと第2判定部13bと同様の機能を備えている。
コントローラ110の特徴点抽出部12と上位コントローラ140の異常判定部141で特徴点抽出装置を構成している。
ここで、コントローラ110の特徴点抽出部12は、第1実施形態のコントローラ10の特徴点抽出部12と同様の動作を行う。また、上位コントローラ140の異常判定部141は、第1実施形態のコントローラ10の異常判定部13と同様の動作を行う。
上記第1〜第3実施形態では、特徴点抽出装置を用いた油圧ユニットを含む油圧システムについて説明したが、特徴点抽出装置はこれに限らず、油圧回路を構成する他の装置にこの発明を適用してもよい。
特徴点は、当初より油圧ユニット1のコントローラ10に組み込まれたものであってもよいし、油圧システムの構成によって、ユーザーが自由に設定してもよい。
本開示の具体的な実施の形態について説明したが、本開示は上記第1〜第3実施形態に限定されるものではなく、本開示の範囲内で種々変更して実施することができる。
1…油圧ユニット
10,110…コントローラ
11…回転数制御部
12…特徴点抽出部(抽出部)
13,141…異常判定部
13a,141a…第1判定部
13b,141b…第2判定部
14…機械学習部
20…圧力センサ(圧力検出部)
30…エンコーダ(流量検出部)
40,140…上位コントローラ
50…方向制御弁
51…負荷ポート
52…負荷ポート
53…ポンプポート
54…タンクポート
60…油圧シリンダ
60a…ピストン
60b…ロッド
61…ヘッド側ポート
62…ロッド側ポート
70…金型
71…上金型
72…下金型
80…リリーフ弁
90…逆止弁
M…モータ
P…油圧ポンプ

Claims (7)

  1. 油圧回路内の圧力および/または流量の時系列データが入力され、上記圧力または上記流量の時系列データにおいて所定の条件で決定された基準点から所定の相対時間後の上記圧力および/または上記流量を、上記油圧回路の異常または劣化の程度の判定を行うための特徴点として抽出する抽出部(12)を備えることを特徴とする特徴点抽出装置。
  2. 請求項1に記載の特徴点抽出装置において、
    上記圧力の特徴点における圧力値と所定の第1閾値とを比較して上記油圧回路の異常または劣化の程度の判定を行う第1判定部(13a,141a)を備えることを特徴とする特徴点抽出装置。
  3. 請求項1に記載の特徴点抽出装置において、
    上記流量の特徴点における流量値と所定の第2閾値とを比較して上記油圧回路の異常または劣化の程度の判定を行う第2判定部(13b,141b)を備えることを特徴とする特徴点抽出装置。
  4. 請求項1から3までのいずれか1つに記載の特徴点抽出装置において、
    上記圧力の特徴点における圧力値および/または上記流量の特徴点における流量値と、上記油圧回路の異常または劣化の程度との関係を学習し、上記圧力の特徴点における圧力値および/または上記流量の特徴点における流量値に応じて上記油圧回路の異常または劣化の程度を出力する機械学習部(14)を備えることを特徴とする特徴点抽出装置。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の特徴点抽出装置と、
    上記油圧回路に用いられる油圧ポンプ(P)と、
    上記油圧ポンプ(P)の吐出側に設けられ、上記油圧ポンプ(P)から吐出された油の圧力を検出する圧力検出部(20)と、
    上記油圧ポンプ(P)から吐出された油の流量を検出する流量検出部(30)と
    を備えることを特徴とする油圧ユニット。
  6. 請求項5に記載の油圧ユニットにおいて、
    上記油圧ポンプ(P)を制御する制御装置(10)を備え、
    上記制御装置(10)は、上記特徴点抽出装置を含むことを特徴とする油圧ユニット。
  7. 請求項5または6に記載の油圧ユニットにおいて、
    上記油圧ポンプ(P)は、モータ(M)によって駆動される固定容量ポンプであり、
    上記流量検出部(30)は、上記モータ(M)の回転数により流量を検出することを特徴とする油圧ユニット。
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