JP2021055059A - 樹脂組成物及びこれを用いたコネクタ部品 - Google Patents

樹脂組成物及びこれを用いたコネクタ部品 Download PDF

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Abstract

【課題】高剛性及び高流動性を有し、かつ表面にめっき層を有する物品と接触しても相手物品のめっき剥がれが少ない成形品を与えることができる樹脂組成物、及びそれを用いたコネクタ部品を提供することを課題とする。【解決手段】全芳香族ポリエステル及びウィスカーを含有し、全芳香族ポリエステルは、必須の構成成分として、所定の構造を有する構成単位(I)、(II)、(III)及び(IV)を含有し、全芳香族ポリエステルの全構成単位に対して、構成単位(I)の含有量が40〜75モル%であり、構成単位(II)の含有量が0.5〜7.5モル%であり、構成単位(III)の含有量が8.5〜30モル%であり、構成単位(IV)の含有量が8.5〜30モル%であり、全芳香族ポリエステルの含有量が樹脂組成物の全量に対して55〜80質量%であり、ウィスカーの含有量が樹脂組成物の全量に対して20〜45質量%である、樹脂組成物とする。【選択図】図1

Description

本発明は、樹脂組成物及びこれを用いたコネクタ部品に関する。
全芳香族ポリエステル等の液晶性樹脂は、優れた流動性、機械強度、耐熱性、耐薬品性、電気的性質等をバランス良く有するため、高機能エンジニアリングプラスチックスとして好適に広く利用されている。例えば、特許文献1には、所定の構成単位を有する液晶性ポリエステル樹脂を含む樹脂組成物が記載されている。
自動車等に搭載されるコネクタとして、基板の一方の面上に設けられたコネクタ(雌コネクタ)内に、基板の他方の面側から基板を貫通してコンタクト(雄端子)を挿入する構造を有するものが知られている。コンタクトは、基板に貫通形成されたコンタクト挿入孔を通過してコネクタ内に挿入される。しかし、製造時にコンタクトとコンタクト挿入孔との位置ずれが生じると、コンタクトをコンタクト挿入孔へスムーズに挿入することができない。
コンタクトをコンタクト挿入孔へスムーズに挿入するために、コンタクトをコンタクト挿入孔へ誘い込む構造を有するガイドコネクタ(ガイドハウジング)が用いられることが多い(例えば特許文献2)。ガイドコネクタには、コンタクトを挿入可能なガイド孔(貫通孔)が形成されている。ガイドコネクタは、基板のコネクタが設けられている面と反対側の面に、ガイド孔とコンタクト挿入孔とが連通するように配置される。ガイド孔は、コンタクト挿入孔から離れるにつれて開口径が拡大する漏斗状に形成されており、ガイド孔の最大開口径(最外部の開口径)はコンタクト挿入孔よりも大きくなっている。そのため、製造時にコンタクトとコンタクト挿入孔との位置ずれが生じた場合でも、コンタクトをガイド孔に挿入することができ、その後はガイド孔からコンタクト挿入孔へコンタクトを導くことができる。
特開第2006−37061号公報 特開第2014−207147号公報
ガイドコネクタに形成されているガイド孔は、コンタクト挿入孔側の端部の径(最小径)がコンタクトの径とほぼ同程度となっている。これにより、ガイド孔に挿入されたコンタクトをコンタクト挿入孔へ導きやすくなる。しかし、コンタクトを挿入する際や使用時の振動によりコンタクトの表面がガイド孔の内周面に接して摩耗し、コンタクト表面のめっき層が剥がれてしまうことがある。剥がれためっき層がコネクタ内に蓄積されると短絡の原因になるおそれがある。また、ガイド孔自体がコンタクトとの接触によって削れて破損してしまうことも懸念される。
加えて、ガイドコネクタ用の樹脂組成物は、自動車の電源やエンジン近傍で用いられる場合でも変形による破損が生じにくいように優れた剛性が求められるとともに、部品の小型化に伴う複雑な形状を達成可能なように高い流動性を有する必要がある。
本発明は、高剛性及び高流動性を有し、かつ表面にめっき層を有する物品と接触しても相手物品のめっき剥がれが少ない成形品を与えることができる樹脂組成物、及びそれを用いたコネクタ部品を提供することを課題とする。
本発明は以下の態様を有する。
[1]全芳香族ポリエステル及びウィスカーを含有し、全芳香族ポリエステルは、必須の構成成分として、下記構成単位(I)、(II)、(III)及び(IV)を含有し、
Figure 2021055059
(式中、Ar及びArは、それぞれ独立して、アリーレン基を表す)
全芳香族ポリエステルの全構成単位に対して、構成単位(I)の含有量が40〜75モル%であり、構成単位(II)の含有量が0.5〜7.5モル%であり、構成単位(III)の含有量が8.5〜30モル%であり、構成単位(IV)の含有量が8.5〜30モル%であり、全芳香族ポリエステルの含有量が樹脂組成物の全量に対して55〜80質量%であり、ウィスカーの含有量が樹脂組成物の全量に対して20〜45質量%である、樹脂組成物。
[2]全芳香族ポリエステル中の構成単位(III)の含有量と構成単位(IV)の含有量との差が0.150モル%以下である、[1]に記載の樹脂組成物。
[3]全芳香族ポリエステルの全構成単位に対して構成単位(I)、(II)、(III)及び(IV)の合計の含有量が100モル%である、[1]又は[2]に記載の樹脂組成物。
[4]ウィスカーが、チタン酸カリウムウィスカー、ケイ酸カルシウムウィスカー、炭酸カルシウムウィスカー、酸化亜鉛ウィスカー、ホウ酸アルミニウムウィスカー、窒化珪素ウィスカー、三窒化珪素ウィスカー、塩基性硫酸マグネシウムウィスカー、チタン酸バリウムウィスカー、炭化珪素ウィスカー、及びボロンウィスカーから選択される1以上を含有する、[1]から[3]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[5]ウィスカーの平均繊維径が0.1〜15μmである、[1]から[4]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[6]ウィスカーの平均繊維長が1〜200μmである、[1]から[5]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[7]ガイドコネクタ製造用である、[1]から[6]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[8]ガイドコネクタを製造するための、[1]から[7]のいずれかに記載の樹脂組成物の使用。
[9][1]から[7]のいずれかに記載の樹脂組成物を含む、成形品。
[10][1]から[7]のいずれかに記載の樹脂組成物を含む、コネクタ部品。
[11]ガイドコネクタである、[10]に記載のコネクタ部品。
[12]コンタクトを挿入する貫通孔を1以上有し、1以上の貫通孔の内面の表面粗さRaが1.25μm以下である、[11]に記載のコネクタ部品。
本発明によれば、高剛性及び高流動性を有し、かつ表面にめっき層を有する物品と接触しても相手物品のめっき剥がれが少ない成形品を与えることができる樹脂組成物、及びそれを用いたコネクタ部品を提供することができる。
ガイドコネクタの一例を示す斜視図である。 図1のガイドコネクタの(a)平面図、(b)底面図である。 図1のガイドコネクタのA−A線に沿った断面説明図である。 実施例において成形安定性を評価するために用いた金型の形状を示す説明図であり、(a)は全体の平面図であり、(b)は金型の寸法を示す平面図であり、(c)は金型の寸法を示す側面図であり、(d)は金型の構成を示す側面図である。なお、図中の数値の単位はmmである。「PL」はパーティングラインを表す。「トンネルゲート」は、金型が有するトンネル型のゲートを表す。 実施例において成形した0.6mmピッチコネクタを示す図である。なお、図中の数値の単位はmmである。(a)は上面図であり、(b)は側面図であり、(c)はA−A断面図である。 実施例で行った0.6mmピッチコネクタのそりの測定における測定箇所を示す図である。(a)は0.6mmピッチコネクタの斜視図であり、(b)は測定箇所を示す概念図である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の効果を阻害しない範囲で適宜変更を加えて実施することができる。
[樹脂組成物]
本実施形態に係る樹脂組成物は、全芳香族ポリエステル及びウィスカーを含有する。
(全芳香族ポリエステル)
全芳香族ポリエステルは、必須の構成成分として、下記構成単位(I)、(II)、(III)及び(IV)を含有し、全構成単位に対して構成単位(I)の含有量は40〜75モル%であり、全構成単位に対して構成単位(II)の含有量は0.5〜7.5モル%であり、全構成単位に対して構成単位(III)の含有量は8.5〜30モル%であり、全構成単位に対して構成単位(IV)の含有量は8.5〜30モル%である。
Figure 2021055059
式中、Ar及びArは、それぞれ独立して、アリーレン基を表す。
構成単位(I)は、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸(以下、「HNA」ともいう。)から誘導される。全芳香族ポリエステルは、全構成単位に対して構成単位(I)を40〜75モル%含む。構成単位(I)の含有量が40モル%未満であると、融点が低下し、耐熱性が不足する。構成単位(I)の含有量が75モル%を超えると、重合時に固化が発生し、ポリマーが得られない。耐熱性と重合性の観点から、構成単位(I)の含有量は、好ましくは40〜70モル%であり、より好ましくは40〜65モル%であり、更に好ましくは40〜63モル%であり、より更に好ましくは40〜62モル%であり、特に好ましくは40〜60モル%である。
構成単位(II)は、2−ヒドロキシ安息香酸、3−ヒドロキシ安息香酸及び4−ヒドロキシ安息香酸(以下、「HBA」ともいう。)から選択される1以上のヒドロキシ安息香酸から誘導される。構成単位(II)は、3−ヒドロキシ安息香酸及び4−ヒドロキシ安息香酸から選択される1以上から誘導されることが好ましく、4−ヒドロキシ安息香酸(HBA)から誘導されることがより好ましい。構成単位(II)は、以下から選択される少なくとも1つの構造を有していることが好ましい。
Figure 2021055059
全芳香族ポリエステルは、全構成単位に対して構成単位(II)を0.5〜7.5モル%含む。構成単位(II)の含有量が0.5モル%未満であると、重合時に固化が発生し、ポリマーを排出できない。構成単位(II)の含有量が7.5モル%を超えると、融点が低下し、耐熱性が不足する。耐熱性と重合性の観点から、構成単位(II)の含有量は、好ましくは0.5〜7.0モル%であり、より好ましくは1.0〜7.0モル%であり、更に好ましくは1.2〜7.0モル%であり、より更に好ましくは1.5〜6.5モル%であり、特に好ましくは2.0〜6.0モル%である。
構成単位(III)において、Arは、アリーレン基を表す。アリーレン基としては、例えば、p−フェニレン基、m−フェニレン基、o−フェニレン基、置換フェニレン基、ビフェニル−4,4’−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、ナフタレン−2,7−ジイル基、ナフタレン−1,6−ジイル基、ナフタレン−1,4−ジイル基等が挙げられる。構成単位(III)は、芳香族ジカルボン酸から誘導される。例えば、構成単位(III)は、1,4−フェニレンジカルボン酸(以下、「TA」ともいう。)、1,3−フェニレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ジカルボキシビフェニルなど、およびそれらのアルキル、アルコキシまたはハロゲン置換体、ならびにこれらのエステル誘導体、酸ハロゲン化物などのエステル形成性誘導体から誘導される。構成単位(III)は、1,4−フェニレンジカルボン酸、1,3−フェニレンジカルボン酸、及び2,6−ナフタレンジカルボン酸から選択される1以上から誘導されることが好ましく、1,4−フェニレンジカルボン酸(TA)から誘導されることがより好ましい。
構成単位(III)は、以下から選択される少なくとも1つの構造を有していることが好ましい。
Figure 2021055059
全芳香族ポリエステルは、全構成単位に対して構成単位(III)を8.5〜30モル%含む。構成単位(III)の含有量が8.5モル%未満、または30モル%を超えると、低融点化及び耐熱性の少なくとも一方が不十分となりやすい。低融点化と耐熱性との両立の観点から、構成単位(III)の含有量は、好ましくは10〜30モル%であり、より好ましくは12〜28モル%であり、更に好ましくは14〜28モル%であり、より更に好ましくは15〜28モル%であり、特に好ましくは17〜27モル%である。
構成単位(IV)において、Arは、アリーレン基を表す。アリーレン基としては、例えば、p−フェニレン基、m−フェニレン基、o−フェニレン基、置換フェニレン基、ビフェニル−4,4’−ジイル基、ビフェニル−3,3’−ジイル、ビフェニル−3,4’−ジイル、ナフタレン−2,6−ジイル基、ナフタレン−2,7−ジイル基、ナフタレン−1,6−ジイル基、ナフタレン1,4−ジイル等が挙げられる。構成単位(IV)は、芳香族ジオールから誘導される。例えば、構成単位(IV)は、4,4’−ジヒドロキシビフェニル(以下、「BP」ともいう。)、1,4−ジヒドロキシベンゼン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、1,4−ジヒドロキシナフタレン、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、3,3’−ジヒドロキシビフェニル、3,4’−ジヒドロキシビフェニル、4,4’−ジヒドロキシビフェニルエーテルなど、およびそれらのアルキル、アルコキシまたはハロゲン置換体、ならびにこれらのアシル化物などのエステル形成性誘導体から誘導される。構成単位(IV)は、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、1,4−ジヒドロキシベンゼン、及び2,6−ジヒドロキシナフタレンから選択される1以上から誘導されることが好ましく、4,4’−ジヒドロキシビフェニル(BP)から誘導されることがより好ましい。
構成単位(IV)は、以下から選択される少なくとも1つの構造を有していることが好ましい。
Figure 2021055059
全芳香族ポリエステルは、全構成単位に対して構成単位(IV)を8.5〜30モル%含む。構成単位(IV)の含有量が8.5モル%未満、または30モル%を超えると、低融点化及び耐熱性の少なくとも一方が不十分となりやすい。低融点化と耐熱性との両立の観点から、構成単位(IV)の含有量は、好ましくは10〜30モル%であり、より好ましくは12〜28モル%であり、更に好ましくは14〜28モル%であり、より更に好ましくは15〜28モル%であり、特に好ましくは17〜27モル%である。
全芳香族ポリエステルは、必須の構成成分である構成単位(I)〜(IV)として、下記構成単位(I’)、(II’)、(III’)及び(IV’)を含有することが好ましい。
Figure 2021055059
全芳香族ポリエステルは、構成単位(I)〜(IV)以外の他の構成単位を有していてもよいが、高剛性及び高流動性の観点から、全構成単位に対して構成単位(I)〜(IV)を合計で100モル%含むように構成することが好ましい。
全芳香族ポリエステルは、構成単位(III)の含有量と構成単位(IV)の含有量との差が0.150モル%以下であることが好ましい。構成単位(III)の含有量と構成単位(IV)の含有量との差を0.150モル%以下にすることで、重合反応時の昇華物の発生が少なく、射出成型時のゲート詰まりを抑制することができる。また、重合反応時の昇華物が重合容器の内壁等に析出堆積し、そこで重縮合したり、劣化したり、あるいは炭化したりしたものが、異物としてポリマーに混入することを抑制することもできる。構成単位(III)の含有量と構成単位(IV)の含有量との差は、ゲート詰まりを抑制する観点、及び異物混入を抑制する観点から、0.145モル%以下であることが好ましく、0.140モル%以下であることがより好ましく、0.135モル%以下であることが更に好ましく、0.130モル%以下であることがより更に好ましく、0.125モル%以下であることが特に好ましい。
なお、後述するように、高分子量化の観点から、構成単位(III)を誘導する芳香族ジカルボン酸の使用量(モル%)と構成単位(IV)を誘導する芳香族ジオールの使用量(モル%)が等しいことが好ましいが、全芳香族ポリエステルの製造中に昇華物が発生することで、樹脂組成物中のこれらの含有量に差が生じる。
次いで、全芳香族ポリエステルの性質について説明する。全芳香族ポリエステルは、溶融時に光学的異方性を示す。溶融時に光学的異方性を示すことは、全芳香族ポリエステルが液晶性ポリマーであることを意味する。
本実施形態において、全芳香族ポリエステルが液晶性ポリマーであることは、全芳香族ポリエステルが熱安定性と易加工性を併せ持ち、優れた耐熱性及び成形性を有する成形品を与える上で不可欠な要素である。上記構成単位(I)〜(IV)から構成される全芳香族ポリエステルは、構成成分及びポリマー中のシーケンス分布によっては、異方性溶融相を形成しないものも存在するが、本実施形態で用いるポリマーは溶融時に光学的異方性を示す全芳香族ポリエステルに限られる。
溶融異方性の性質は直交偏光子を利用した慣用の偏光検査方法により確認することができる。より具体的には溶融異方性の確認は、オリンパス社製偏光顕微鏡を使用しリンカム社製ホットステージにのせた試料を溶融し、窒素雰囲気下で150倍の倍率で観察することにより実施できる。液晶性ポリマーは光学的に異方性であり、直交偏光子間に挿入したとき光を透過させる。試料が光学的に異方性であると、例えば溶融静止液状態であっても偏光は透過する。
ネマチックな液晶性ポリマーは融点以上で著しく粘性低下を生じるので、一般的に融点又はそれ以上の温度で液晶性を示すことが加工性の指標となる。
全芳香族ポリエステルの融点は、でき得る限り高い方が耐熱性の観点からは好ましいが、ポリマーの溶融加工時の熱劣化や成形機の加熱能力等を考慮すると、380℃以下であることが好ましい目安となる。全芳香族ポリエステルの融点は、耐熱性及び成形性の観点から、より好ましくは260〜370℃であり、更により好ましくは270〜370℃であり、特に好ましくは280〜360℃である。
なお、「融点」とは、示差走査熱量計で測定される融点Tm2を意味している。融点Tm2は、JIS K−7121(1999)に基づいた方法により、室温から20℃/分の昇温速度で加熱(1stRUN)した際に観測される吸熱ピークにおけるピークトップの温度(融点Tm1)の測定後、(融点Tm1+40)℃で2分間保持し、次いで20℃/分の降温速度で室温まで冷却し、再度室温から20℃/分の昇温速度で加熱(2stRUN)した際に観測される2ndRUNの吸熱ピークにおけるピークトップの温度とする。
全芳香族ポリエステルは、全芳香族ポリエステルの融点より10〜40℃高い温度、かつ、剪断速度1000/秒における溶融粘度が、1000Pa・s以下であることが好ましい。上記溶融粘度を1000Pa・s以下にすることで、樹脂組成物の成形時において、流動性が確保されやすく、充填圧力が過度になりにくい。全芳香族ポリエステルの溶融粘度は、流動性及び成形性の観点から、好ましくは4〜500Pa・sであり、更により好ましくは4〜250Pa・sであり、特に好ましくは5〜100Pa・sである。なお、本明細書において、溶融粘度とは、ISO11443に準拠して測定した溶融粘度をいう。
「融点よりも10〜40℃高いシリンダー温度」で測定した溶融粘度とは、シリンダー温度が前記した融点Tm2よりも10〜40℃高い温度のうち全芳香族ポリエステルの組成によって適宜選択したいずれか一の温度で測定した溶融粘度を意味しており、融点Tm2よりも10〜40℃高い温度範囲の全てにおいて測定した溶融粘度が上記範囲内でなくともよい。溶融粘度の調整は、液晶性樹脂の溶融重合時の最終重合温度を調整することで行うことができる。
次いで、全芳香族ポリエステルの製造方法について説明する。本実施形態の全芳香族ポリエステルは、直接重合法やエステル交換法等を用いて重合される。重合に際しては、溶融重合法、溶液重合法、スラリー重合法、固相重合法等、又はこれらの2種以上の組み合わせが用いられ、溶融重合法、又は溶融重合法と固相重合法との組み合わせが好ましく用いられる。
重合反応の条件としては、上記の構成単位の重合が進行する条件であれば特に限定されず、例えば、反応温度200〜380℃、最終到達圧力0.1〜760Torr(すなわち、13〜101,080Pa)であってもよい。
一実施形態において、重合反応時の温度を140℃から360℃まで段階的に分けて(2段階以上、又は3段階以上に分けて)昇温させることができる。重合反応時の温度を140℃から360℃まで段階的に分けて昇温させることで、得られる全芳香族ポリエステル中の構成単位(III)の含有量と構成単位(IV)の含有量との差を容易に0.150モル%以下にすることができる。
一実施形態において、140℃から200℃、200℃から270℃、270℃から360℃に分けて昇温速度を変更して昇温させることができる。
一実施形態において、140℃から200℃への昇温速度を、0.4℃/分以上0.8℃/分未満にすることができる。200℃から270℃への昇温速度を、0.8℃/分以上1.2℃/分以下にすることができる。270℃から360℃への昇温速度を、0.4℃/分以上1.2℃/分以下にすることができる。
本実施形態の全芳香族ポリエステルの製造方法は、高分子量化の観点から、芳香族ジカルボン酸の使用量(モル%)と芳香族ジオールの使用量(モル%)が等しいことが好ましい。なお、本実施形態の全芳香族ポリエステルの製造中に昇華物が発生することで、樹脂組成物中のこれらの含有量に差が生じる。
本実施形態では、重合に際し、重合モノマーに対するアシル化剤や、酸塩化物誘導体として末端を活性化したモノマーを使用できる。アシル化剤としては、無水酢酸等の脂肪酸無水物等が挙げられる。
これらの重合に際しては種々の触媒の使用が可能であり、代表的なものとしては、酢酸カリウム、酢酸マグネシウム、酢酸第一錫、テトラブチルチタネート、酢酸鉛、酢酸ナトリウム、三酸化アンチモン、トリス(2,4−ペンタンジオナト)コバルト(III)等の金属塩系触媒、1−メチルイミダゾール、4−ジメチルアミノピリジン等の有機化合物系触媒を挙げることができる。
反応は、全原料モノマー(6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、ヒドロキシ安息香酸、芳香族ジカルボン酸、及び芳香族ジオール)、アシル化剤、及び触媒を同一反応容器に仕込んで反応を開始させることもできるし(一段方式)、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、ヒドロキシ安息香酸、及び芳香族ジオールの水酸基をアシル化剤によりアシル化させた後、芳香族ジカルボン酸のカルボキシル基と反応させることもできる(二段方式)。
溶融重合は、反応系内が所定温度に達した後、減圧を開始して所定の減圧度にして行う。撹拌機のトルクが所定値に達した後、不活性ガスを導入し、減圧状態から常圧を経て、所定の加圧状態にして反応系から全芳香族ポリエステルを排出する。
上記重合方法により製造された全芳香族ポリエステルは、更に常圧又は減圧、不活性ガス中で加熱する固相重合により分子量の増加を図ることができる。
(ウィスカー)
ウィスカーは、ウィスカー状の無機化合物を意味しており、ひげ状(又は針状)結晶からなる。ウィスカーを上記した特定の構成単位を有する全芳香族ポリエステルと組み合わせて含むことで、高剛性を有しかつ表面にめっき層を有する物品と接触しても相手物品のめっき剥がれが少ない成形品を与えることができる樹脂組成物にすることができる。
ウィスカーとしては、単結晶の無機化合物ウィスカーを挙げることができ、例えば、チタン酸カリウムウィスカー、ケイ酸カルシウムウィスカー(ウォラストナイト)、炭酸カルシウムウィスカー、酸化亜鉛ウィスカー、ホウ酸アルミニウムウィスカー、窒化珪素ウィスカー、三窒化珪素ウィスカー、塩基性硫酸マグネシウムウィスカー、チタン酸バリウムウィスカー、炭化珪素ウィスカー、及びボロンウィスカー等が挙げられ、これらから選択される1以上を用いることができる。入手性等の点で、チタン酸カリウムウィスカー、ケイ酸カルシウムウィスカー(ウォラストナイト)、炭酸カルシウムウィスカー、酸化亜鉛ウィスカー、及びホウ酸アルミニウムウィスカーから選択される1以上を含むことが好ましく、ケイ酸カルシウムウィスカー(ウォラストナイト)を含むことがより好ましい。
ウィスカーは、平均繊維長が1〜200μmであることが好ましい。ウィスカーの平均繊維長を1〜200μmの範囲内にすることで、相手物品のめっき剥がれがより少ない成形品を与える樹脂組成物にすることができる。ウィスカーの平均繊維長は、高い剛性及び機械的強度を維持する観点及び相手部品のめっき剥がれをより抑制する観点から、より好ましくは5〜200μmであり、更により好ましくは10〜150μmである。
なお、平均繊維長は、ウィスカー100本が撮影された実体顕微鏡画像をCCDカメラからPCに取り込み、画像測定機によって画像処理手法により測定する。これを10回繰り返し、ウィスカーの本数が1000本となったときの測定値の平均値を採用する。なお、樹脂組成物中のウィスカーは、樹脂組成物を600℃で2時間加熱して灰化することで得られる。
ウィスカーは、平均繊維径が0.1〜15μmであることが好ましい。ウィスカーの平均繊維径を0.1〜15μmの範囲内にすることで、相手物品のめっき剥がれがより少ない成形品を与える樹脂組成物にすることができる。ウィスカーの平均繊維径は、高い剛性及び機械的強度を維持する観点及び相手部品のめっき剥がれをより抑制する観点から、より好ましくは0.3〜10μmであり、更に好ましくは0.4〜9μmである。
なお、平均繊維径は、ウィスカー30本を走査型電子顕微鏡で観察し、測定された値の平均値を採用する。
ウィスカーは、相手部品のめっき剥がれがより少ない成形品を与える樹脂組成物にする観点から、平均アスペクト比が10〜40であることが好ましく、10〜30であることがより好ましい。なお、平均アスペクト比は、ウィスカーが樹脂組成物に配合される前の、平均繊維長/平均繊維径により求めた値とする。
(含有量)
全芳香族ポリエステルの含有量は、全樹脂組成物中に55〜80質量%である。全芳香族ポリエステルの含有量を55〜80質量%の範囲内にすることで、液晶性樹脂が有する優れた流動性、剛性、機械強度、耐熱性、耐薬品性、電気的性質等を十分に発現させることができる。樹脂組成物中の全芳香族ポリエステルの含有量は、耐熱性、高剛性、高流動性の観点から、好ましくは55〜70質量%であり、より好ましくは60〜70質量%である。
ウィスカーの含有量は、全樹脂組成物中に20〜45質量%である。ウィスカーの含有量を20〜45質量%の範囲内にすることで、優れた耐熱性、高剛性及び高流動性を維持しつつ、表面にめっき層を有する物品と接触しても相手物品のめっき剥がれが少ない成形品を与える樹脂組成物にすることができる。ウィスカーの含有量は、優れた耐熱性、高剛性及び高流動性並びに相手部品のめっき剥がれをより抑制する観点から、好ましくは30〜45質量%であり、より好ましくは30〜40質量%質量%である。
(離型剤)
樹脂組成物には、離型剤を配合することが好ましい。離型剤としては、一般的に入手可能なものであれば、特に限定されるものではなく、例えば、脂肪酸エステル類、脂肪酸金属塩類、脂肪酸アミド類、低分子量ポリオレフィン等が挙げられ、ペンタエリスリトールの脂肪酸エステル(例えば、ペンタエリスリトールテトラステアレート)が好ましい。
離型剤の配合量としては、樹脂組成物において、0.1〜3質量%の範囲が好ましい。離型剤の配合量が0.1質量%以上であると、成形時の離型性が向上するとともに、表面にめっき層を有する物品と接触してもめっき剥がれがより少ない成形品を得やすい。離型剤の配合量が3質量%以下であるとモールドデポジット(即ち、成形における金型への付着物をいう。以下、「MD」ともいう。)が低減しやすい。
(その他の添加剤)
樹脂組成物には、使用目的に応じて、各種の粉粒状又は板状の無機又は有機の充填剤を配合することができる。
粉粒状無機充填剤としてはカーボンブラック、黒鉛、シリカ、石英粉末、ガラスビーズ、ガラスバルーン、ガラス粉、硅酸カルシウム、硅酸アルミニウム、カオリン、クレー、硅藻土、酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛、三酸化アンチモン、アルミナなどの金属の酸化物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどの金属の炭酸塩、硫酸カルシウム、硫酸バリウムなどの金属の硫酸塩、その他フェライト、炭化硅素、窒化硅素、窒化硼素、各種金属粉末等が挙げられる。
板状無機充填剤としてはマイカ、ガラスフレーク、タルク、各種の金属箔等が挙げられる。有機充填剤の例としては、芳香族ポリエステル繊維、液晶性ポリマー繊維、芳香族ポリアミド、ポリイミド繊維等の耐熱性高強度合成繊維等が挙げられる。
これらの無機及び有機充填剤は一種又は二種以上を併用することができる。充填剤の配合量は、全樹脂組成物中に10質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましい。一実施形態において、樹脂組成物は、無機及び有機充填剤を含有しない。充填剤の使用にあたっては必要ならば収束剤又は表面処理剤を使用することができる。
なお、樹脂組成物は、ガラス繊維、ミルドガラスファイバー、カーボン繊維、アルミナ繊維等の繊維状充填剤(非晶質繊維又は多結晶繊維)を含有していてもよいが、表面にめっき層を有する物品と接触してもめっき剥がれが少ない成形品を与える樹脂組成物とする観点から、繊維状充填剤の含有量は、全樹脂組成物中に10質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましい。一実施形態において、樹脂組成物は、繊維状充填剤を含有しない。
樹脂組成物は、液晶性樹脂以外のその他の樹脂や、酸化防止剤、安定剤、顔料、結晶核剤等の添加剤を含有していてもよい。その他の樹脂及び添加剤の含有量は、樹脂組成物中に20質量%以下であることが好ましい。
樹脂組成物の溶融粘度は、全芳香族ポリエステルの融点より10〜40℃高い温度、かつ、剪断速度1000/秒における溶融粘度として、1000Pa・s以下であることが好ましい。樹脂組成物の上記溶融粘度を1000Pa・s以下にすることで、流動性が確保されやすく、充填圧力が過度になりにくい。流動性及び成形性を確保する観点から、樹脂組成物の上記溶融粘度は、好ましくは4〜500Pa・sであり、更により好ましくは4〜250Pa・sであり、特に好ましくは5〜100Pa・sである。
樹脂組成物の製造方法は特に限定されず、従来公知の方法で調製することができる。例えば、各成分を配合して、これらを1軸又は2軸押出機を用いて溶融混練処理することで、樹脂組成物の調製が行われる。
[用途]
本実施形態に係る樹脂組成物は、耐熱性、高機械強度、高剛性及び高流動性を有しているので、種々の立体成形品、繊維、フィルム等に加工できる。例えば、コネクタ、CPUソケット、リレースイッチ部品、ボビン、アクチュエータ、ノイズ低減フィルターケース、電子回路基板又はOA機器の加熱定着ロール等の製造に好ましく用いることができる。中でも、この樹脂組成物は、表面にめっき層を有する物品と接触してもめっき剥がれが少ない成形品を与えることができるので、製造時又は使用時に、めっきされた表面を有する物品と表面同士が擦れ合うような部品、例えば自動車等に搭載されるコネクタ部品(例えばガイドコネクタ)の製造に好ましく用いることができる。
[成形品]
本実施形態に係る成形品は、上記樹脂組成物を含む。成形品は、上記樹脂組成物を成形して得ることができる。成形方法としては、特に限定されず一般的な成形方法を採用することができる。一般的な成形方法としては、射出成形、押出成形、圧縮成形、ブロー成形、真空成形、発泡成形、回転成形、ガスインジェクション成形、インフレーション成形等の方法を例示することができる。
成形品は、表面粗さRaが、1.25μm以下であることが好ましい。表面粗さRaを1.25μm以下にすることで、表面にめっき層を有する物品と接触しても相手部品のめっき剥がれをより少なくすることができる。表面粗さRaは、相手部品のめっき剥がれをより少なくする観点から、より好ましくは1.20μm以下であり、更に好ましくは1.15μm以下である。表面粗さRaを小さくする方法としては、ウィスカーの組成(種類)や含有量を調整することの他、成形条件を調整すること等により行うことができる。表面粗さRaは、JIS B 0601:1994に準拠して測定した値とする。
成形品は、変形による破損を防ぐ観点から、ISO178に準拠して測定された曲げ弾性率が14,000GPa以上であることが好ましい。成形品は、変形による破損を防ぐ観点から、ISO178に準拠して測定された曲げ歪みが、1.7%以上であることが好ましい。
上記樹脂組成物を成形して得られる成形品は、耐熱性、高機械強度、高剛性及び高流動性を有しているので、種々の用途に用いることができる。例えば、成形品は、コネクタ、CPUソケット、リレースイッチ部品、ボビン、アクチュエータ、ノイズ低減フィルターケース、電子回路基板又はOA機器の加熱定着ロール等とすることができる。中でも、この成形品は、表面にめっき層を有する物品と接触してもめっき剥がれが少ないので、製造時又は使用時に、めっきされた表面を有する物品と表面同士が擦り合わされるような部品、例えば自動車等に搭載されるコネクタ部品(例えばガイドコネクタ)とすることができる。
(ガイドコネクタ)
図1〜3に、ガイドコネクタの一例を示す。図1は、ガイドコネクタ10の概要を示す斜視図である。図2は、図1のガイドコネクタの(a)平面図、(b)底面図である。図3は、図1のガイドコネクタのA−A線に沿った場合の断面についての概略説明図である。
ガイドコネクタ10は、ガイド孔形成部1及びハウジング部2を有している。ハウジング部2は基板に半田付けしやすいよう補強タブ3を有していてもよい。ガイド孔形成部1には、上下方向に延在したコンタクト20(雄端子)を挿入するガイド孔1a〜1eを1以上有している。図1では、ガイド孔1a〜1eが、等間隔で(例えば、0.6mm間隔で)5個設けられる場合の例を示している。なお、図1の矢印は、コンタクト20が挿入される方向を示したものである。
ガイド孔1a〜1eは、貫通孔であり、図3に示すように、コンタクトが挿入される入口側から出口側に向かうにつれて開口径が縮小する漏斗状に形成されている部分(図3の1A)を有している。ガイド孔1a〜1eは、漏斗状に形成されている部分に続いて、径が一定の部分(図3の1B、最小開口径と同じ開口径が連続する部分)を有していてもよい。図3に示すガイド孔1a〜1eは、平面形状が四角形に形成されているが、他の形状(例えば円形状等)でもよい。
ガイド孔1a〜1eの最大開口径(コンタクト20が挿入される入口側の端部の開口径)は、コンタクト20の直径よりも大きい。これにより、コンタクト20をガイド孔1a〜1eに容易に挿入することができる。また、ガイド孔1a〜1eの最大開口径は、コンタクト20の直径よりも大きくかつ後述する基板に設けられるコンタクト挿入孔よりも大きい。これにより、製造時にコンタクトとコンタクト挿入孔との位置ずれが生じた場合でも、コンタクト20をガイド孔1a〜1eに挿入することができ、その後はガイド孔1a〜1eからコンタクト挿入孔へコンタクトを導くことができる。ガイド孔1a〜1eの最小開口径(コンタクトの出口側の端部の開口径)は、コンタクトの直径と同程度である。これにより、ガイド孔1a〜1eに挿入されたコンタクトは基板のコンタクト挿入孔へ容易に誘導される。なお、図3ではガイド孔1a〜1eの最大開口径は四角形状に形成されているが、他の形状(例えば円形状等)でもよい。
ガイド孔1a〜1eの最大開口径は、例えば、コンタクトの実寸が約0.5×約0.7mmである場合に、0.65×0.85mm(またはそれ以上)とすることができる。ガイド孔1a〜1eの最小開口径は、例えば、0.50×0.70mmとすることができる。
従来のガイドコネクタは、ガイド孔の内面がコンタクトと接触した際に、特に最小開口径となる部分(例えば図3のX)がコンタクトに接触した際に、コンタクトの表面に形成されためっき層を削ってしまうことがあった。これに対して、本実施形態に係るガイドコネクタは、上記した樹脂組成物を用いて形成されているので、コンタクトと接触した場合でもめっき剥がれを抑制することができる。また、耐熱性、高強度、高剛性も有しているので、自動車のエンジンルーム等の高温で使用される場合でも破損を防ぐことができる。
ガイドコネクタは、コンタクトを挿入する貫通孔を1以上有し、1以上の貫通孔の内面の表面粗さRaが1.25μm以下であることが好ましい。表面粗さRaを1.25μm以下にすることで、表面にめっき層を有するコンタクトと接触してもコンタクトのめっき剥がれをより少なくすることができる。表面粗さRaは、コンタクトのめっき剥がれをより少なくする観点から、より好ましくは1.20μm以下であり、更に好ましくは1.15μm以下である。表面粗さRaを小さくする方法としては、ウィスカーの組成や含有量を調整することの他、成形条件を調整すること等により行うことができる。表面粗さRaは、JIS B 0601:1994に準拠して測定した値とする。
ガイドコネクタ10を用いたコネクタ構造の一例について説明する。ガイドコネクタ10は、図示しない基板を挟んで、図示しないコネクタ(雌コネクタ)と反対側に配置されることにより一般的なコネクタ構造を構成することができる。すなわち、図1において、ガイドコネクタ10の上方に、ガイドコネクタ10側から基板及び雌コネクタがこの順で配置され、ガイドコネクタ10及び雌コネクタが基板に半田接合される。
基板は、通常、厚み方向に貫通した略矩形状のコンタクト挿入孔を有しており、コンタクト挿入孔にガイドコネクタ10のガイド孔形成部1の上端が配置されることで、ガイドコネクタ10のガイド孔1a〜1eがコンタクト挿入孔と連通する。
雌コネクタは、ハウジング部と雌コンタクト部とを有している。雌ハウジングの底面には貫通孔が形成されており、基板を貫通したコンタクト20が雌コンタクトに導入される。
このコネクタ構造において、コンタクト20(雄端子)は、図1の矢印の方向からガイドコネクタ10のガイド孔1a〜1eに挿入される。コンタクト20は、ガイド孔1a〜1eの入口から出口に向かい開口径が小さくなる形状に誘導されて、ガイド孔1a〜1eに連通するコンタクト挿入孔に導入され、その後コネクタ(雌コネクタ)内に導入される。
以下に実施例を示して本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
[実施例1]
撹拌機、還流カラム、モノマー投入口、窒素導入口、減圧/流出ラインを備えた重合容器に、以下の原料モノマー、脂肪酸金属塩触媒、アシル化剤を仕込み、窒素置換を開始した。
(I)6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸 0.883モル(48モル%)(HNA)
(II)4−ヒドロキシ安息香酸 0.037モル(2モル%)(HBA)
(III)1,4−フェニレンジカルボン酸 0.46モル(25モル%)(TA)
(IV)4,4’−ジヒドロキシビフェニル 0.46モル(25モル%)(BP)
酢酸カリウム触媒 150ppm
トリス(2,4−ペンタンジオナト)コバルト(III)触媒 150ppm
無水酢酸 1.91モル(HBAとBPとの合計の水酸基当量の1.04倍)
原料を仕込んだ後、反応系の温度を140℃に上げ、140℃で1時間反応させた。その後、更に表1に示す速度条件で昇温し、そこから20分かけて10Torr(すなわち1330Pa)まで減圧にして、酢酸、過剰の無水酢酸、その他の低沸分を留出させながら溶融重合を行った。撹拌トルクが所定の値に達した後、窒素を導入して減圧状態から常圧を経て加圧状態にして、重合容器の下部から生成物を排出し、ペレタイズしてペレット状のプレポリマーを得た。得られたプレポリマーを、窒素気流下、300℃で3時間、加熱処理(固相重合)を行い、目的とする全芳香族ポリエステルを得た。
得られた全芳香族ポリエステルの溶融粘度及び融点を後述する方法で測定した。また、全芳香族ポリエステル重合時の昇華物量を以下の方法で測定した。さらに、ヒドロキシ末端量とカルボキシ末端量とを以下の方法で測定しその差を算出した。結果を表1に示した。
次いで、全芳香族ポリエステル64.7質量%、ケイ酸カルシウムウィスカー(ウォラストナイト、IMERYS社製、「NYGLOS 8」、平均繊維径8μm、平均繊維長130μm、アスペクト比16)35質量%、及び滑剤(ペンタエリスリトールテトラステアレート、エメリーオレオケミカルズジャパン(株)製、「LOXIOL VPG861」)0.3質量%を、二軸押出機((株)日本製鋼所製TEX30α型)を用いて、シリンダー温度370)℃にて溶融混練し、実施例1の樹脂組成物ペレットを得た。
[全芳香族ポリエステルの物性測定]
全芳香族ポリエステルの溶融粘度、融点、重合時の昇華物量、モノマー組成(含有量)の測定方法は以下のとおりである。
(溶融粘度)
キャピラリー式レオメーター((株)東洋精機製作所製キャピログラフ)を使用し、シリンダー温度380℃で、剪断速度1000/秒で、ISO11443に準拠して、全芳香族ポリエステルの溶融粘度を測定した。測定には、内径0.5mm、長さ30mmのオリフィスを用いた(実施例8、実施例13の溶融粘度はシリンダー温度350℃で測定した)。
(融点)
示差走査熱量計(DSC、パーキンエルマー社製)にて、全芳香族ポリエステルを室温から20℃/分の昇温条件で加熱した際に観測される吸熱ピーク温度(Tm1)の測定後、(Tm1+40)℃の温度で2分間保持した後、20℃/分の降温条件で室温まで一旦冷却した後、再度、20℃/分の昇温条件で加熱した際に観測される吸熱ピークの温度を測定した。
(昇華物量)
上述の溶融重合において、還流カラムおよびリアクター上部の質量変化から、全芳香族ポリエステルの重合時の昇華物量を測定した。
(モノマー組成(含有量))
Polymer Degradation and Stability 76(2002)85−94に記載される、熱分解ガスクロマトグラフィー法によってモノマー組成を算出した。具体的には、熱分解装置(フロンティア・ラボ(株)製「PY2020iD」)を用いて、全芳香族ポリエステルを水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)共存下で加熱し、熱分解/メチル化によりガスを発生させた。このガスをガスクロマトグラフィー(アジレント・テクノロジー(株)製「GC−6890N」)を用いて分析し、1,4−フェニレンジカルボン酸に由来するピーク面積と4,4’−ジヒドロキシビフェニルに由来するピーク面積との比から、1,4−フェニレンジカルボン酸から誘導される構成単位の含有量と4,4’−ジヒドロキシビフェニルから誘導される構成単位の含有量との差を算出した。
[実施例2〜13、比較例1〜3]
原料モノマーの種類、使用量(モル%)、昇温速度を表1に示すとおりとした以外は、実施例1と同様にして全芳香族ポリエステルを得て、実施例1と同様にしてその物性を測定した。また、表1に示す材料及び含有量とした以外は、実施例1と同様にして樹脂組成物ペレットを得た。
なお、表1に示すチタン酸カリウムウィスカー、及びガラス繊維は、以下を用いた。
チタン酸カリウムウィスカー:大塚化学(株)製、「ティスモ N−102」、平均繊維径0.45μm、平均繊維長15μm、アスペクト比33)
ガラス繊維:日本電気硝子(株)製、「ECS03T−786」、平均繊維径10μm、平均繊維長3mm
[樹脂組成物の物性測定及び評価]
実施例及び比較例で得られた樹脂組成物について、溶融粘度、曲げ強度、曲げ弾性率、曲げ歪み、荷重たわみ温度、表面粗さRaを以下の方法で測定した。また、成形性、そり性、成形安定性を以下の基準で評価した。結果を表1に示す。
(溶融粘度)
キャピラリー式レオメーター((株)東洋精機製作所製キャピログラフ)を使用し、シリンダー温度380℃で、剪断速度1000/秒で、ISO11443に準拠して、樹脂組成物の溶融粘度を測定した。測定には、内径0.5mm、長さ30mmのオリフィスを用いた(実施例8、実施例13の溶融粘度はシリンダー温度350℃で測定した)。
(表面粗さRa)
実施例及び比較例のペレットを、成形機(住友重機械工業(株)製「SE100DU」)を用いて、以下の成形条件で成形し、試験片(12.5mm×120mm×厚み0.8mm、2点サイドゲート、中央部分にウェルド部が形成されている)を得た。この試験片のエジェクタピン側表面について、JIS B 0601:1994に準拠して、表面粗さRaを測定した。測定条件は以下のとおりである。
〔試験片の成形条件〕
シリンダー温度:370℃
金型温度:80℃
射出速度:33mm/sec
〔測定条件〕
測定機:KEYENCE製 レーザー顕微鏡 VK−9500
測定倍率:20倍
測定箇所:ゲートを右側にして試験片をおいた時のウェルド部の上側中央
(曲げ試験)
実施例及び比較例で得られた樹脂ペレットを、成形機(住友重機械工業(株)製「SE100DU」)を用いて、以下の成形条件で成形し、130mm×13mm×0.8mmの曲げ試験片を作製した。この試験片を用いて、ASTM D790に準拠し、曲げ強度、曲げ弾性率、及び曲げ破断歪を測定した。
〔成形条件〕
シリンダー温度:370℃
金型温度:90℃
射出速度:33mm/sec
保圧:50MPa
(荷重たわみ温度)
実施例及び比較例で得られた樹脂ペレットを、成形機(住友重機械工業(株)製「SE100DU」)を用いて、以下の成形条件で成形し、4mm×10mm×80mmの試験片を得た。この試験片を用いて、ISO75−1,2に準拠した方法で荷重たわみ温度を測定した。なお、曲げ応力としては、1.8MPaを用いた。
〔成形条件〕
シリンダー温度:370℃
金型温度:90℃
射出速度:33mm/sec
保圧:50MPa
(流動性:コネクタ最小充填圧力)
実施例及び比較例で得られた樹脂ペレットを、成形機(住友重機械工業(株)製「SE100DU」)を用いて、以下の成形条件で成形し、図5に示すような、0.6mmピッチコネクタを得た。図5(a)は上面図、図5(b)は側面図、図5(c)はA−A断面図である。成形品(0.6mmピッチコネクタ)サイズは、基本肉厚が0.6mm、全長が57.2mm、端子間ピッチが0.3mm、端子ピッチが0.3mm、極数が90ピン×2列(計180ピン)であった。
〔成形条件〕
シリンダー温度:370℃
金型温度:90℃
射出速度:33mm/sec
保圧:50MPa
図1の0.6mmピッチコネクタを射出成形する際に良好な成形品(つまり、金型形状の再現性に優れる成形性)を得られる最小の射出充填圧力を最小充填圧力として測定し、以下の基準に従って評価した。最小充填圧力が低いほど、流動性が優れていると評価できる。
2:最小充填圧力が80MPa以下
1:最小充填圧力が80MPaを超える
(めっき削れ)
実施例及び比較例で得られた樹脂ペレットを、成形機(住友重機械工業(株)製「SE100DU」)を用いて、以下の成形条件で成形し、100mm×100mm×3mmの試験片を得た。この試験片上に、表面に金めっき(平均厚み20μm程度)を施した半径2mmの球状の金属部品(SUS製)を荷重50gで静置したのち、水平方向(TD方向)に速度10mm/sで20mm摺動させ、金属部品表面のめっき層が削られるか否かを目視で評価した。
〔成形条件〕
シリンダー温度:370℃
金型温度:90℃
射出速度:33mm/sec
保圧:50MPa
2:めっき層が削られていない
1:めっき層の一部が削られている
(そり変形:コネクタそり)
実施例及び比較例で得られた樹脂ペレットを用いて作製された図5に示す0.6mmピッチコネクタについて、図6に示すとおり、コネクタ固定面両端の点を結んだ直線とコネクタ中央部分の点との距離を測定し、10個のコネクタについての測定値の平均をそりとした。
2:そりの差が0.3mm以下
1:そりの差が0.3mmを超える
(成形安定性:ゲート詰まり)
図4に記載の金型を用いて、以下の条件で成形評価を行った。
〔成形条件〕
金型:トンネルゲート型、ゲート直径0.1mm、2個取り(同じ形状の金型2個に同時に射出する)
シリンダー温度:370℃
金型温度:80℃
射出速度:33mm/sec
保圧:50MPa
ショット数:360ショット
成形安定性を、以下の基準で評価した。
2:ゲート詰まりが発生しない
1:ゲート詰まりが1回以上発生する
Figure 2021055059
10 ガイドコネクタ
1 ガイド孔形成部
1a,1b,1c,1d,1e,1A,1B ガイド孔
2 ハウジグ部
3 補強タブ
20 コンタクト(雄コンタクト)

Claims (12)

  1. 全芳香族ポリエステル及びウィスカーを含有し、
    全芳香族ポリエステルは、必須の構成成分として、下記構成単位(I)、(II)、(III)及び(IV)を含有し、
    Figure 2021055059
    (式中、Ar及びArは、それぞれ独立して、アリーレン基を表す)
    全芳香族ポリエステルの全構成単位に対して、構成単位(I)の含有量が40〜75モル%であり、構成単位(II)の含有量が0.5〜7.5モル%であり、構成単位(III)の含有量が8.5〜30モル%であり、構成単位(IV)の含有量が8.5〜30モル%であり、
    全芳香族ポリエステルの含有量が樹脂組成物の全量に対して55〜80質量%であり、
    ウィスカーの含有量が樹脂組成物の全量に対して20〜45質量%である、樹脂組成物。
  2. 全芳香族ポリエステル中の構成単位(III)の含有量と構成単位(IV)の含有量との差が0.150モル%以下である、請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 全芳香族ポリエステルの全構成単位に対して構成単位(I)、(II)、(III)及び(IV)の合計の含有量が100モル%である、請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
  4. ウィスカーが、チタン酸カリウムウィスカー、ケイ酸カルシウムウィスカー、炭酸カルシウムウィスカー、酸化亜鉛ウィスカー、ホウ酸アルミニウムウィスカー、窒化珪素ウィスカー、三窒化珪素ウィスカー、塩基性硫酸マグネシウムウィスカー、チタン酸バリウムウィスカー、炭化珪素ウィスカー、及びボロンウィスカーから選択される1以上を含有する、請求項1から3のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  5. ウィスカーの平均繊維径が0.1〜15μmである、請求項1から4のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  6. ウィスカーの平均繊維長が1〜200μmである、請求項1から5のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  7. ガイドコネクタ製造用である、請求項1から6のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  8. ガイドコネクタを製造するための、請求項1から7のいずれか一項に記載の樹脂組成物の使用。
  9. 請求項1から7のいずれか一項に記載の樹脂組成物を含む、成形品。
  10. 請求項1から7のいずれか一項に記載の樹脂組成物を含む、コネクタ部品。
  11. ガイドコネクタである、請求項10に記載のコネクタ部品。
  12. コンタクトを挿入する貫通孔を1以上有し、1以上の貫通孔の内面の表面粗さRaが1.25μm以下である、請求項11に記載のコネクタ部品。
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