JP2021054447A - 積層剥離容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】内層体の成形直後の初期剥離を抑制しつつ内容物を吐出させた後の内層体の剥離性を高めることが可能なスクイズタイプの積層剥離容器を提供する。【解決手段】外層体2と、外層体2の内面に剥離可能に積層された減容変形自在の内層体3と、外層体2と内層体3との間に連なる外気導入口9とを備えた積層剥離容器1であって、筒状の口部4と、口部4に連なる肩部5と、肩部5に連なる胴部6と、胴部6に連なる底部7と、を有するボトル形状であり、胴部6が、可撓性と復元性とを有するスクイズ領域6aと、軸線O周りに延びる周溝20を備えスクイズ領域6aの下方に設けられた胴下部領域6bとを有し、胴下部領域6bに、それぞれ容器内方に向けて凹むとともに、胴下部領域6bの外周面6b1と周溝20とに跨がる上下一対の凹部30が設けられていることを特徴とする、積層剥離容器1。【選択図】図1

Description

本発明は、積層剥離容器に関する。
醤油等の食品調味料又は飲料等の食品や、化粧水等の化粧料、シャンプー、リンス又は液体石鹸等のトイレタリー等を内容物として収納する容器として、外層体と、外層体の内面に剥離可能に積層された減容変形自在の内層体と、外層体と内層体との間に連なる外気導入口とを備えた積層剥離容器が知られている。積層剥離容器では、内容物を外部に吐出させた後、外気導入口から外層体と内層体との間に外気を導入して内容物の吐出に合わせて内層体を減容変形させることができる。これにより、内容物が外気と置換されることなく吐出されるようにして、内層体に収納された内容物への外気の接触を抑制し、その劣化や変質を抑制することができる。
このような積層剥離容器として、従来、筒状の口部と、口部に連なる肩部と、肩部に連なる胴部と、胴部に連なる底部と、を有するボトル形状を有するとともに、胴部が、可撓性と復元性とを有するスクイズ領域と、スクイズ領域の下方に設けられる胴下部領域とを有し、スクイズ領域をスクイズ(押圧)することで、容器の内部に収納されている内容物を口部から外部に押し出して吐出させることができるスクイズタイプのものが知られている(例えば特許文献1参照)。
特開2019−18892号公報
上記したスクイズタイプの積層剥離容器では、胴下部領域に軸線回りに延びる周溝を設けることで、胴下部領域の剛性を高め、これによりスクイズ領域の可撓性及び復元性を高めてスクイズによる内容物の吐出操作性を良好なものとすることができる。また、スクイズタイプの積層剥離容器では、胴部に凹凸の少ない部分があると、容器をブロー成形した直後に、当該部分において内層体が外層体から予期せぬ初期剥離を生じるおそれがある。この初期剥離が生じると、内層体の内容積が一定とならず、充填容量がばらつく等の問題が懸念される。上記のように胴下部領域に軸線回りに延びる周溝を設けることで、当該初期剥離の拡がりを抑制することができる。
しかし、胴下部領域に周溝を設けた構成とした場合、周溝が設けられた部分において内層体も潰れ難い形状となるので、内容物を吐出させた後に、周溝が設けられた部分において内層体が外層体から剥離し難くなるという問題が生じるおそれがあった。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、内層体の成形直後の初期剥離を抑制しつつ内容物を吐出させた後の内層体の剥離性を高めることが可能なスクイズタイプの積層剥離容器を提供することにある。
本発明の積層剥離容器は、外層体と、前記外層体の内面に剥離可能に積層された減容変形自在の内層体と、前記外層体と前記内層体との間に連なる外気導入口とを備えた積層剥離容器であって、筒状の口部と、前記口部に連なる肩部と、前記肩部に連なる胴部と、前記胴部に連なる底部と、を有するボトル形状であり、前記胴部が、可撓性と復元性とを有するスクイズ領域と、軸線周りに延びる周溝を備え前記スクイズ領域の下方に設けられた胴下部領域とを有し、前記胴下部領域に、それぞれ容器内方に向けて凹むとともに、前記胴下部領域の外周面と前記周溝とに跨がる上下一対の凹部が設けられていることを特徴とする。
本発明の積層剥離容器は、上記構成において、前記胴下部領域が、周状の段差部または周状のリブ部を介して前記スクイズ領域に連なっているのが好ましい。
本発明の積層剥離容器は、上記構成において、前記胴下部領域に、上下方向に間隔を空けて並ぶ複数本の前記周溝と、それぞれの前記周溝に対応する複数対の前記凹部と、が設けられているのが好ましい。
本発明の積層剥離容器は、上記構成において、前記胴下部領域に、周方向に間隔を空けて複数対の前記凹部が設けられているのが好ましい。
本発明の積層剥離容器は、上記構成において、前記凹部が、前記肩部の側から前記底部の側に向けて延びる縦リブ状に形成されているのが好ましい。
本発明の積層剥離容器は、上記構成において、前記周溝の底面壁部が、容器外方に向けて突出するとともに軸線周りに延びる凸形状であるのが好ましい。
本発明の積層剥離容器は、上記構成において、前記スクイズ領域が、周状の副段差部または周状の副リブ部を介して前記肩部に連なっており、前記副段差部または前記副リブ部に、前記凹部と周方向位置を一致させて、容器内方に凹む副凹部が設けられているのが好ましい。
本発明の積層剥離容器は、上記構成において、前記外層体と前記内層体とが、ポリエチレンテレフタレート製であるのが好ましい。
本発明によれば、内層体の成形直後の初期剥離を抑制しつつ内容物を吐出させた後の内層体の剥離性を高めることが可能なスクイズタイプの積層剥離容器を提供することができる。
本発明の一実施の形態である積層剥離容器の、その一部を切り欠いて示す正面図である。 図1におけるA−A線に沿う断面図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の一実施の形態である積層剥離容器1について詳細に例示説明する。
本明細書及び特許請求の範囲においては、上下方向は、図1に示すように、積層剥離容器1を正立姿勢とした状態における上下方向(軸線Oが延びる方向)を意味するものとし、径方向は、積層剥離容器1の軸線Oを通るとともに軸線Oに垂直な方向を意味するものとする。
図1に示す積層剥離容器1は、例えば、醤油等の食品調味料又は飲料等の食品や、化粧水等の化粧料、シャンプー、リンス又は液体石鹸等のトイレタリー等の種々の内容物を収納する用途に用いることができるスクイズタイプのものであり、外層体2と内層体3とを有する二重構造となっている。
外層体2は積層剥離容器1の外殻を構成するものであり、ポリエチレンテレフタレート(PET)製となっている。なお、外層体2は、単層構造に限らず、ポリエチレンテレフタレートを主材として構成されていれば、バリア性等を向上させるための複数層の構造を有するものとすることができる。
内層体3もポリエチレンテレフタレート(PET)製となっている。内層体3は、外層体2よりも厚みが薄い袋状に形成され、外層体2の内面に剥離可能に積層されている。外層体2の内面に対する内層体3の剥離は、接着状態からの剥離、相溶性のない樹脂積層物の場合における擬似接着状態からの剥離、密着状態からの離間、の何れであってもよい。内層体3の内部は、口部4の開口に連なる収納空間Sとなっており、収納空間Sに内容物を収納することができる。内層体3は、内容物が収納空間Sから外部に注出されるのに伴って、外層体2の内面から剥離しつつ、その内容積を減少させるように減容変形自在である。なお、内層体3も、単層構造に限らず、ポリエチレンテレフタレートを主材として構成されていれば、バリア性等を向上させるための複数層の構造を有するものとすることができる。
本実施の形態では、積層剥離容器1は、外層体2及び内層体3の何れもが2軸延伸可能なポリエチレンテレフタレートで形成されている。このようなポリエチレンテレフタレートとしては、例えばホモPET等が挙げられるが、IPA(イソフタル酸)変性PET又はCHDM変性PET等の他のPETを用いることができる。外層体2を構成するポリエチレンテレフタレートと、内層体3を構成するポリエチレンテレフタレートとは同じ構成とすることも異なる構成とすることもできる。
外層体2及び内層体3をポリエチレンテレフタレート製としたことにより、積層剥離容器1を軽量で強度が高く、また透明度の高い容器とすることができる。
なお、外層体2及び内層体3は、ポリエチレンテレフタレート製に限らず、例えばポリプロピレン(PP)製やポリエチレン(PE)製など、他の合成樹脂材料により形成されたものとすることもできる。
積層剥離容器1は、口部4と、口部4の下端に連なる肩部5と、肩部5の下端に連なる胴部6と、胴部6の下端に連なる底部7とを有するボトル形状となっている。
口部4は、軸線Oを中心とする略円筒状となっており、その外周面には注出キャップ等の部材を装着するための雄ねじ4aが一体に設けられている。また、口部4の雄ねじ4aよりも下方側にはネックリング8が一体に設けられている。
口部4の外周面に、雄ねじ4aに替えて、注出キャップ等の部材を打栓によってアンダーカット係合させる突起を設けた構成とすることもできる。また、ネックリング8を設けない構成とすることもできる。
口部4には外気導入口9が設けられている。実施の形態では、外気導入口9は、外層体2の口部4を構成する部分に当該外層体2を径方向に貫通する貫通孔として設けられている。外気導入口9は、外層体2と内層体3との間に連なっており、内層体3が外層体2から剥離するのに伴って、外層体2と内層体3との間に外気を導入することができる。
肩部5は下方に向けて徐々に拡径する形状となっている。本実施の形態では、肩部5は容器外方に向けて凸のドーム状となっており、その軸線Oに垂直な断面形状は略円形である。
肩部5には、周方向に等間隔に並べて複数(18本)の凹リブ10(便宜上、図1においては1つの凹リブにのみ符号を付してある。)が周方向に等間隔に並べて設けられている。これらの凹リブ10は、それぞれ容器内方に向かって凹むとともに上下方向に延びる溝状となっている。肩部5に複数の凹リブ10を設けた構成とすることにより、口部4に設けられた外気導入口9から胴部6に向けて外層体2と内層体3との間に外気の通路が容易に形成されるようにして、内層体3を外層体2から剥離し易くすることができる。
なお、肩部5は、下方に向けて徐々に拡径する形状であれば、その形状は種々変更可能である。また、肩部5は、凹リブ10が設けられない構成とすることもできる。
胴部6は、全体として略円筒状となっており、スクイズ領域6aと、スクイズ領域6aの下方に設けられた胴下部領域6bとを有している。積層剥離容器1は、胴部6のスクイズ領域6aを容器内方に向けてスクイズ(押圧)することで、収納空間Sに収納されている内容物を口部4から外部に押し出して吐出させることができる。
スクイズ領域6aは、胴部6の上下方向の肩部5の側(上方側)の所定範囲に設けられている。
スクイズ領域6aは、上端6a1と下端6a2との間に最大径部分を有する太鼓形(樽形)となっており、その軸線Oに垂直な断面形状は円形となっている。スクイズ領域6aの最大径部分は、肩部5の下端及び胴下部領域6bの上端の何れの外径よりも小さくなっている。スクイズ領域6aは可撓性を有しており、径方向内側に向けてスクイズ(押圧)されることにより径方向内側(容器内方)に向けて弾性変形することができる。また、スクイズ領域6aは復元性を有しており、スクイズが解除されると変形状態から元の形状に復元することができる。スクイズ領域6aには、周方向に延びるリブないし溝は設けられていない。なお、スクイズ領域6aに、上下方向に延びる1本ないし多数本のリブないし溝を設けるようにしてもよい。
本実施の形態の積層剥離容器1では、スクイズ領域6aを、上端6a1と下端6a2との間に最大径部分を有する太鼓形としたので、スクイズ領域6aを上端6a1と下端6a2との間の全ての範囲で外径が同一の円筒状とした場合に比べて、スクイズにより径方向内側に変形したスクイズ領域6aの、元の形状への復元力を高めることができる。したがって、内容物の吐出後、スクイズを解除したときに、スクイズ領域6aが速やかに元の形状に復元するようにして、スクイズタイプとされた積層剥離容器1の、内容物を吐出するための吐出操作性を良好なものとすることができる。
なお、スクイズ領域6aは、太鼓形に限らず、上端6a1と下端6a2との間で径が一定の円筒状であってもよく、上端6a1と下端6a2との間に最小径部分を有するくびれ形状であってもよい。
胴下部領域6bは、スクイズ領域6aよりも大径の略円筒状となっており、胴部6の上下方向の底部7の側(下方側)の所定範囲に設けられている。
胴下部領域6bには軸線O周りに延びる周溝20が設けられている。本実施の形態では、胴下部領域6bには、上下方向に間隔を空けて並ぶ2本の周溝20が設けられている。胴下部領域6bに周溝20を設けたことにより、胴下部領域6bの剛性をスクイズ領域6aよりも高めることができる。これにより、スクイズ領域6aの可撓性及び復元性を高めてスクイズによる内容物の吐出操作性を良好なものとすることができる。また、胴下部領域6bに周溝20を設けたことで、積層剥離容器1をブロー成形により形成した直後に生じる内層体3の外層体2からの初期剥離の拡がりを抑制することができる。
周溝20は、それぞれ胴下部領域6bの径方向外側を向く外周面6b1に連なるとともに外周面6b1に対して僅かに傾斜する一対の側面壁部20aと、一対の側面壁部20aの間に設けられた底面壁部20bとを有しており、底面壁部20bは、容器外方に向けて突出するとともに軸線O周りに延びる凸形状となっている。このように、底面壁部20bを凸形状とすることで、周溝20の径方向の剛性を高めて、積層剥離容器1の座屈強度を高めることができる。
胴下部領域6bの上端の外径はスクイズ領域6aの下端6a2の外径よりも大きくなっており、胴下部領域6bの上端とスクイズ領域6aの下端6a2との間は、軸線Oを中心とした周状の段差部11となっている。すなわち、胴下部領域6bの上端は、周状の段差部11を介してスクイズ領域6aの下端6a2に連なっている。
このように、胴下部領域6bを、周状の段差部11を介してスクイズ領域6aに連なる構成としたことにより、スクイズ領域6aの下端6a2が段差部11を介して胴下部領域6bに強固に支持されるようにして、スクイズ領域6aの吐出操作性を高めることができる。
一方、スクイズ領域6aの上端6a1の外径は肩部5の下端の外径よりも小さくなっており、スクイズ領域6aの上端6a1と肩部5の下端との間は、軸線Oを中心とした周状の副段差部12となっている。すなわち、スクイズ領域6aの上端6a1は、周状の副段差部12を介して肩部5の下端に連なっている。
このように、スクイズ領域6aを、周状の副段差部12を介して肩部5に連なる構成としたことにより、スクイズ領域6aの上端6a1が副段差部12を介して肩部5に強固に支持されるようにして、スクイズ領域6aの吐出操作性を高めることができる。
底部7は、軸線Oを中心とする円環状の接地部7aと、接地部7aの内側に位置する底面パネル7bとを有している。底部7は胴部6の下端を閉塞している。
上記構成の積層剥離容器1は、ブロー成形品となっている。
積層剥離容器1をブロー成形品とする場合には、例えば、ポリエチレンテレフタレートを射出成形して形成された外体と、外体とは別にポリエチレンテレフタレートを射出成形して形成された内体とを組み合わせた二重構造のプリフォームを二軸延伸ブロー成形することによって積層剥離容器1を形成することができる。この場合、外体は外層体2に対応し、内体は内層体3に対応する。
なお、積層剥離容器1は、外層体2に対応する合成樹脂材料と内層体3に対応する合成樹脂材料とを積層した構成の積層プリフォームを二軸延伸ブロー成形することによって形成されたものとすることもできる。
また、積層剥離容器1は、外層体2に対応する合成樹脂材料と内層体3に対応する合成樹脂材料とが積層された円筒状の積層パリソンを、分割式の金型を用いてブロー成形する押出ブロー成形(EBM:Extrusion Blow Molding)によって形成されたものとすることもできる。
図1、図2に示すように、胴下部領域6bには、それぞれ容器内方に向けて凹むとともに、胴下部領域6bの外周面6b1と周溝20とに跨がる上下一対の凹部30が設けられている。一対の凹部30のうちの上側の凹部30は胴下部領域6bの外周面6b1から周溝20の上側の側面壁部20aに上方側から跨がり、一対の凹部30のうちの下側の凹部30は胴下部領域6bの外周面6b1から周溝20の下側の側面壁部20aに下方側から跨がっている。上側の凹部30と下側の凹部30の軸線Oを中心とした周方向位置は互いに一致している。なお、図1には、一部の凹部30のみが示されている。
本実施の形態の積層剥離容器1では、胴下部領域6bに、それぞれ容器内方に向けて凹むとともに、胴下部領域6bの外周面6b1と周溝20とに跨がる上下一対の凹部30を設けたことにより、胴下部領域6bに周溝20を設けた構成としても、内容物を吐出させた後、すなわち内容物が吐出されて内層体3が外層体2に対して減容変形する際に、内層体3を、周溝20が設けられた部分において上下一対の凹部30を起点として容器内方に折れ曲がるように変形させて外層体2から剥離させることができる。このとき、外層体2はこのような容器内方に折れ曲がる変形を生じない。したがって、上記構成により、内層体3は、内容物を吐出させた後に容器内方に折れ曲がることで、外層体2から容易に剥離することができる。
このように、本実施の形態の積層剥離容器1では、胴下部領域6bに周溝20を設けた構成において、胴下部領域6bに、それぞれ容器内方に向けて凹むとともに、胴下部領域6bの外周面6b1と周溝20とに跨がる上下一対の凹部30を設けるようにしたので、周溝20により内層体3の胴下部領域6bにおける成形直後の初期剥離を抑制しつつ、内容物を吐出させた後の内層体3の剥離性を高めることができる。
特に、本実施の形態のように、積層剥離容器1を、外層体2と内層体3とがポリエチレンテレフタレート製となるブロー成形品とした場合には、胴下部領域6bの周溝20を設けた部分において内層体3が外層体2からより剥離し難くなるが、本実施の形態のように、胴下部領域6bに上記の通りの構成の上下一対の凹部30を設けることで、このような積層剥離容器1においても、胴下部領域6bの周溝20を設けた部分において内容物を吐出させた後に内層体3を外層体2から容器に剥離させることができる。
それぞれの凹部30は、例えば、肩部5の側から底部7の側に向けて延びる縦リブ状に形成することができる。本実施の形態では、凹部30を、その上端及び下端が尖った形状の縦リブとしている。このような構成とすることで、内容物が吐出されて内層体3が外層体2に対して減容変形する際に、内層体3が、上下一対の凹部30の上端及び下端を結ぶ中心線部分又はその隣接部分を起点として容器内方に容易に折れ曲がるようにして、内層体3を外層体2からさらに容易に剥離されるようにすることができる。
本実施の形態の積層剥離容器1では、胴下部領域6bに設けられた上下2本のそれぞれの周溝20に対応するように、複数対の凹部30が設けられている。すなわち、上側の周溝20に対応するように胴下部領域6bの外周面6b1と上側の周溝20とに跨がって上下一対の凹部30が設けられるともに、下側の周溝20に対応するように胴下部領域6bの外周面6b1と下側の周溝20とに跨がる上下一対の凹部30が設けられている。上側の周溝20に設けられる上下一対の凹部30と下側の周溝20に設けられる上下一対の凹部30の軸線Oを中心とした周方向位置は一致している。
このような構成とすることで、胴下部領域6bに上下2本の周溝20が設けられた構成においても、内容物が吐出されて内層体3が外層体2に対して減容変形する際に、内層体3が、それぞれの周溝20が設けられた部分において上下一対の凹部30を起点として容器内方に折れ曲がることができるようにして、何れの周溝20に剥離が阻害されることなく、内層体3を外層体2から確実に剥離させるようにすることができる。
なお、胴下部領域6bに2本に限らず複数本の周溝20を設けた構成とすることもできる。この場合、少なくとも1本の周溝20に対応する上下一対の凹部30のみを設けるようにしてもよい。なお、少なくとも1本の周溝20に対応する上下一対の凹部30のみを設ける場合には、外気の導入通路を確保し易くするために、外気導入口9に最も近い周溝20(本実施の形態においては、外気導入口9は口部4に設けられているので、最も上側の周溝20)に対応する上下一対の凹部30のみを設けるのが好ましい。
また、本実施の形態の積層剥離容器1では、胴下部領域6bには、周方向に間隔を空けて複数対(6対)の凹部30が設けられている。より具体的には、胴下部領域6bには、上側の周溝20に対応する上下一対の凹部30が、周方向に等しい間隔を空けて複数対設けられるとともに、下側の周溝20に対応する上下一対の凹部30が、周方向に等しい間隔を空けて複数対設けられている。上側の周溝20に複数対設けられた上下一対の凹部30と、下側の周溝20に複数対設けられた上下一対の凹部30は、互いに対応するもの同士が軸線Oを中心とした周方向位置が一致するように配置されている。
このような構成とすることで、胴下部領域6bに周溝20が設けられた構成において、内容物が吐出されて内層体3が外層体2に対して減容変形する際に、内層体3が、それぞれの周溝20が設けられた部分において、スクイズ位置や成形のばらつき等に応じて、胴下部領域6bの周方向の凹部30が設けられた複数部分のうち、より変形がし易い一部の部分において上下一対の凹部30を起点として容器内方に折れ曲がるように変形するようにして、内層体3を周方向の広い範囲で外層体2から剥離させるようにすることができる。
図1に示すように、積層剥離容器1は、副段差部12に副凹部40を設けた構成とすることもできる。本実施の形態では、副段差部12には、周方向に間隔を空けて設けられたそれぞれの凹部30に対応する、6つの副凹部40が周方向に等しい間隔を空けて設けられている。なお、図1には、一部の副凹部40のみが示されている。
これらの副凹部40は、それぞれ容器内方に向けて凹むとともに肩部5の側から胴部6の側に向けて延びる縦リブ状に形成され、胴下部領域6bに設けられた凹部30と周方向を一致させて配置されている。
このように、本実施の形態の積層剥離容器1では、肩部5とスクイズ領域6aとの間に設けられた副段差部12に容器内方に向けて凹む副凹部40を設けるようにしたので、内容物が吐出されて内層体3が外層体2に対して減容変形する際に、副凹部40を起点として内層体3が潰れを生じるようにして、副段差部12において内層体3が外層体2に対して容易に剥離することができるようにすることができる。したがって、積層剥離容器1を、スクイズ領域6aの可撓性及び復元性を確保するために、肩部5とスクイズ領域6aとの間に周状の副段差部12を設けた構成としても、内容物の吐出の際に、副段差部12において内層体3を、副凹部40を起点として外層体2から容易に剥離されるようにすることができる。よって、積層剥離容器1を、内容物の吐出操作性を維持しつつ内層体3の外層体2からの剥離性を高めたものとすることができる。
特に、本実施の形態のように、積層剥離容器1を、外層体2と内層体3とがポリエチレンテレフタレート製となるブロー成形品とした場合には、副段差部12において内層体3が外層体2から剥離し難くなるが、本実施の形態のように、副段差部12に副凹部40を設けることで、このような積層剥離容器1においても、副段差部12において、内層体3を外層体2から剥離し易くすることができる。
また、本実施の形態の積層剥離容器1では、副段差部12に設けた副凹部40を、胴下部領域6bに設けられた凹部30と周方向を一致させて配置するようにしたので、内層体3を、副段差部12の部分と胴下部領域6bとにおいて周方向の同一の位置において外層体2から剥離し易くし、これにより肩部5から胴部6に導入された外気の経路が胴下部領域6bに到達し易くして、内容物の吐出の際に、胴部6の全体において内層体3が外層体2から容易に剥離されるようにすることができる。
図1に示すように、それぞれの副凹部40は、肩部5に設けられた対応する凹リブ10の下方に該凹リブ10と周方向位置を一致させて配置された構成とするのが好ましい。このような構成とすることにより、口部4に設けられた外気導入口9から、凹リブ10により外層体2と内層体3との間に形成された外気の通路が、副凹部40及び凹部30を起点として内層体3が外層体2から剥離した部分を通して胴部6の下方にまで到達するようにして、胴部6の全体において内層体3を外層体2から剥離し易くすることができる。
なお、図示するように、外気導入口9の直下に位置する凹リブ10の下方に副凹部40を設けるのが好ましい。これにより、口部4に設けられた外気導入口9から胴部6に向けて真っ直ぐに外気の通路を設けることができ、胴部6において内層体3を外層体2からより剥離し易くすることができる。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
例えば、前記実施の形態では、凹部30は縦リブ状とされているが、これに限らず、容器内方に向けて凹んだ形状であれば、種々の形状とすることができる。
また、凹部30の形状や個数は種々変更可能である。
さらに、前記実施の形態では、スクイズ領域6aと胴下部領域6bとの間に段差部11が設けられているが、段差部11が設けられない構成とすることもできる。
さらに、胴下部領域6bを、周方向に延びるとともに容器内方に凹む環状溝に形成された周状のリブ部を介してスクイズ領域6aに連なる構成とすることもできる。同様に、スクイズ領域6aを、周方向に延びるとともに容器内方に凹む環状溝に形成された周状のリブ部を介して肩部5に連なる構成とすることもできる。
さらに、前記の実施の形態では、口部4、肩部5及び胴部6は、それぞれ軸線Oに垂直な断面が円形となる形状を有しているが、これに限らず、例えば、当該断面が多角形又は楕円形などの他の形状とすることもできる。
さらに、前記の実施の形態では、外気導入口9を、外層体2の口部4を構成する部分に、当該部分を径方向に貫通する貫通孔として設けるようにしているが、これに限らず、外層体2と内層体3との間に外気を導入することができる構成であれば、肩部5、胴部6及び底部7の何れかの部分に設けるようにしてもよく、また、その形態も貫通孔に限らず、スリット状でも、外層体2と内層体3との境界に開口する隙間状のものであってもよい。
1 積層剥離容器
2 外層体
3 内層体
4 口部
4a 雄ねじ
5 肩部
6 胴部
6a スクイズ領域
6a1 上端
6a2 下端
6b 胴下部領域
6b1 外周面
7 底部
7a 接地部
7b 底面パネル
8 ネックリング
9 外気導入口
10 凹リブ
11 段差部
12 副段差部
20 周溝
20a 側面壁部
20b 底面壁部
30 凹部
40 副凹部
O 軸線
S 収納空間

Claims (8)

  1. 外層体と、前記外層体の内面に剥離可能に積層された減容変形自在の内層体と、前記外層体と前記内層体との間に連なる外気導入口とを備えた積層剥離容器であって、
    筒状の口部と、前記口部に連なる肩部と、前記肩部に連なる胴部と、前記胴部に連なる底部と、を有するボトル形状であり、
    前記胴部が、可撓性と復元性とを有するスクイズ領域と、軸線周りに延びる周溝を備え前記スクイズ領域の下方に設けられた胴下部領域とを有し、
    前記胴下部領域に、それぞれ容器内方に向けて凹むとともに、前記胴下部領域の外周面と前記周溝とに跨がる上下一対の凹部が設けられていることを特徴とする、積層剥離容器。
  2. 前記胴下部領域が、周状の段差部または周状のリブ部を介して前記スクイズ領域に連なっている、請求項1に記載の積層剥離容器。
  3. 前記胴下部領域に、上下方向に間隔を空けて並ぶ複数本の前記周溝と、それぞれの前記周溝に対応する複数対の前記凹部と、が設けられている、請求項1または2に記載の積層剥離容器。
  4. 前記胴下部領域に、周方向に間隔を空けて複数対の前記凹部が設けられている、請求項1〜3の何れか1項に記載の積層剥離容器。
  5. 前記凹部が、前記肩部の側から前記底部の側に向けて延びる縦リブ状に形成されている、請求項1〜4の何れか1項に記載の積層剥離容器。
  6. 前記周溝の底面壁部が、容器外方に向けて突出するとともに軸線周りに延びる凸形状である、請求項1〜5の何れか1項に記載の積層剥離容器。
  7. 前記スクイズ領域が、周状の副段差部または周状の副リブ部を介して前記肩部に連なっており、
    前記副段差部または前記副リブ部に、前記凹部と周方向位置を一致させて、容器内方に凹む副凹部が設けられている、請求項1〜6の何れか1項に記載の積層剥離容器。
  8. 前記外層体と前記内層体とが、ポリエチレンテレフタレート製である、請求項1〜7の何れか1項に記載の積層剥離容器。
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